JP3684001B2 - 焦点検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はカメラ、ビデオ等の撮影装置、又は種々の観察装置の焦点検出装置に関するものである。さらに詳しくは、撮影画面又は観察画面上の広い範囲に渡り2次元的、連続的に焦点検出を可能とする焦点検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14は従来の焦点検出装置が組み込まれたカメラの例を示したものである。図中、101は対象画像を読み込み撮影を行うための対物レンズ、102は対物レンズ101からの画像光線を一部反射する半透過性の主ミラー、103は対物レンズ101の焦点位置に配置される焦点板、104は光線方向を変更するペンタプリズム、105は接眼レンズ、106は焦点検出時に動作するサブミラー、107は銀塩フィルム等のフィルム、108は焦点検出装置をそれぞれ示している。
【0003】
この図において、不図示の被写体からの光は対物レンズ101を透過後、一部を主ミラー102により上方に反射され、焦点板103上に像を形成する。焦点板103上に形成された像はペンタプリズム104による複数回の反射を経て接眼レンズ105を介して観察者又は観測者によって視認される。また、主ミラー102を透過した光線はフィルム107に到達して、対象物の映像を露光して目的の画像を得ることができる。
【0004】
一方、対物レンズ101から主ミラー102に到達した光束のうちの一部は主ミラー102を透過し、サブミラー106により下方に反射され焦点検出装置108に導かれる。
【0005】
図15は焦点検出の原理を説明するために、図14における対物レンズ101と焦点検出装置108のみを取り出し、展開して示した図である。
【0006】
図15の焦点検出装置108内において、109は対物レンズ101の予定焦点面、即ちフィルム面と共役な面付近に配置された視野マスク、110は同じく予定焦点面の付近に配置されたフィールドレンズ、111は2つのレンズ111−1、111−2からなる2次結像系、112は2次結像系111の2つのレンズ111−1,111−2に対応してその後方に配置された2つのセンサ列112−1、112−2を含む光電変換素子、113は2次結像系111の2つのレンズ111−1,111−2に対応して配置された2つの開口部113−1,113−2を有する絞り、114は分割された2つの領域114−1,114−2を含む対物レンズ101の射出瞳をそれぞれ示している。尚、フィールドレンズ110は対物レンズ101の射出瞳114の領域114−1,114−2に対応して絞り113の開口部113−1,113−2を対物レンズ101の射出瞳114の領域114−1,114−2の近傍に結像する作用を有しており、射出瞳114の各領域114−1,114−2を透過した光束115−1,115−2が2つのセンサ列112−1,112−2にそれぞれ光量分布を形成するようになっている。
【0007】
図15に示す焦点検出装置108は、一般的に位相差検出方式と呼ばれているもので、対物レンズ101の結像点が予定焦点面の前側にある場合、即ち対物レンズ101側にある場合には2つのセンサ列112−1,112−2上にそれぞれ形成される光量分布が互いに近づいた状態となり、また対物レンズ101の結像点が予定焦点面の後側にある場合、2つのセンサ列112−1,112−2上に夫々形成される光量分布が互いに離れた状態となる。しかも2つのセンサ列112−1,112−2上にそれぞれ形成される光量分布のずれ量は対物レンズ101のデフォーカス量、即ち焦点はずれ量とある関数関係にあるので、そのずれ量を適当な演算手段で算出すると、対物レンズ101の焦点はずれの方向と量を検出することができる。この焦点はずれの方向とはずれ量に応じてレンズ系の位置を移動して、そのはずれ量をほぼ零となるように設定して、焦点検出の動作を終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図14に示す従来の焦点検出装置108を組み込んだカメラにおいては、焦点検出領域は図16に示す様に、撮影画面Aに対し検出領域Bのごとく狭く一次元的な範囲となる。これは光電変換素子112中、1組のラインセンサ列112−1,112−2を用いての検出装置であることで決定される。
【0009】
一方、センサ列112の蓄積制御に関しての説明図が図17である。これは2つのセンサ列112−1,112−2に対して共通な遮光されたダーク画素120の出力(VD)と2つのセンサ列112−1,112−2に共通な最大値検出回路121の出力、即ち最大値を示す画素の出力(VP)との差が差動アンプ122により検出・出力され、所定のレベル(VR)に到達するまで蓄積を行い、到達時点で蓄積動作の終了と、蓄積容量への読みだし信号となるΦRが蓄積制御部123からセンサ列112−1,112−2に送られるものである。ここで最大値VPとダーク出力VDとの差を取るのは、ダーク出力VDを基準とし、所定のレベルVRに最大値VPが到達するまで蓄積することにより、焦点検出の位相差検出処理において、十分精度が出るレベルであると判断でき、この最大値VP以上に蓄積時間を増加すれば、出力信号が飽和して適切な検出が行えなくなるので、読みだし信号となるΦRをセンサ列112−1,112−2に帰還する。
【0010】
図18は2つのセンサ列112−1,112−2の像信号の様子をダーク画素120の出力VDを基準として示したもので、センサ列112−1,112−2のそれぞれの像信号である1像、2像に対して共通の最大出力値(VP、図では1像側)が設定レベル(VR)となっている。焦点検出は各センサ列112−1,112−2の内センサ画素のいずれかが設定レベルVRに到達した時点で、例えば各ピーク値のセンサ画素が所定の間隔と比較して焦点の位置に対物レンズを含むレンズ系が位置するのか否かを判断し、適切な焦点位置に合わせる。
【0011】
図19は最大値検出回路121以後の回路構成の概略を示したものである。各画素出力(n番目の画素出力Vn)が現時点の最大値VPと比較され、n番目の画素出力Vnが最大値VPを越えたならば、差動アンプ130が反転し、MOSスイッチ132がオンとなり、画素出力Vnが電圧ホロワ131を介して出力され、画素出力Vnが新たな最大値VPとなる。このセンサ列112−1,112−2の最大値検出回路121の最大値VP出力は、ダーク画素出力VDと差動アンプ133で差動増幅され、さらにコンパレータ134で設定レベルVRと比較され、差動出力が設定レベルVRを越えたら蓄積終了、読みだし信号ΦRが出力されるものである。この読みだし信号ΦRはセンサ列112−1,112−2の各画素の蓄積された電荷を読み出す信号となる。
【0012】
一方、図20は焦点検出領域の拡大を行った例で、撮影画面Aに対して、検出領域Bが3つの領域になっている。これは図16での検出領域に対して直交方向に3箇所検出領域を増したものである。
【0013】
この図20に示した焦点検出領域を増加した例を、図21に示す。図において、複数のセンサ列対C〜Fを備えた光電変換素子と、それに対応した不図示の焦点検出光学系を用いることで実現される。
【0014】
更にこの複数のセンサ列C〜Fに対する蓄積制御は、図22に示した様に、それぞれのセンサ列に対して専用の蓄積制御部を設け、図21の様なセンサ列、周辺回路の組合せをセンサ列対の数の分だけ揃えた構成となっている。図22において、各センサ列対C〜Fのダーク画素出力VD1〜VD4と、各センサ列対C〜Fの最大値検出回路141〜144の最大値出力VP1〜VP4とはそれぞれ差動アンプ145〜148で差をとり、蓄積制御部149〜152にて所定レベルVRと比較され、所定電圧に至ったときに読みだし信号ΦR1〜ΦR4を出力し、各センサ列対C〜Fの各画素の蓄積電荷を読み出す。また蓄積制御部149〜152の共通出力は、各センサ列C〜Fの蓄積終了の信号を、例えばCPUを含む制御系に出力し、制御系はいずれかのセンサ列が蓄積終了を検知し、その後各センサ列の各画素の出力をイメージ出力として読み出し、このイメージ出力からピントズレ量(デフォーカス量)を検出する。
【0015】
以上は一次元のセンサ列、即ちラインセンサを用いての焦点検出装置で、検出領域は各センサ列の受光部に対応する視野となり、‘線’の組合せ以上のものではない。
【0016】
そこで、更なる検出領域の拡張を目指した場合、必然的に二次元的に広がった受光部を有する光電変換素子、即ちエリアセンサを用いての焦点検出装置が必要となる。
【0017】
図26はエリアセンサを用いた焦点検出装置での撮影画面Aに対する検出領域(B)を示したもので、図23,図24に比較して大幅に検出領域を拡大している。
【0018】
このエリアセンサに用いる光電変換素子は、位相差検出方式を行うならば図27の様に2つのエリア領域が並んだエリアセンサ対Gとなる。
【0019】
このエリアセンサ対Gに対する蓄積制御は、図25の様に共通なダーク画素VDと最大値検出回路161及び差動アンプ162と蓄積制御部163による全域一括の制御となる。ここで説明を簡略にするため、図26の様な焦点検出用の像信号Yがエリアセンサ171上に結像されたとし、エリアセンサ171の領域を図の様にG〜Jの4領域に分割して考える。
【0020】
図27は図26での4つの領域G〜Jの各々に対応する像信号の様子を表したものである。図からわかるように、全域一括の制御のため、最大出力画素をその領域内に持つ分割領域Hに対しては適切な蓄積状態となっているが、他の分割領域G,I,Jに対しては不十分な結果となってしまっている。これでは、せっかく検出領域を拡張しても検出可能な領域が広がらず、エリアセンサを用いた意味がなくなってしまうという問題点を有している。
【0021】
また、従来からラインセンサを用いた撮像装置とした場合、光電変換素子列上の物体像のかかり具合(いわゆる、「フェーズin/フェーズout」と称する)により発生する焦点検出ばらつきの問題があったが、2次元的なエリアセンサを用いてもこのフェーズin/フェーズoutの問題は改善されず、依然残ってしまう問題がある。
【0022】
また、この焦点検出を行うエリアセンサ対上に結像する物体像は像が2次元に広がることで像の歪みが大きくなり、ファインダー上の焦点検出マークと実際の焦点検出位置がずれてしまったり、焦点検出の誤差の原因になる。しかし、この像の歪みを改善するためには光学的に補正をかけるための部材が新たに必要であり、技術的に困難で、かつ、構成が複雑になるなどの問題も加わり、極めて難しい問題である。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した問題点の解決を目的としており、その要旨は次の通りである。即ち、撮影画面又は観察画面上の広い範囲に渡り2次元的、連続的に焦点検出を可能とする焦点検出装置において、受光部である連続した2次元的な広がりを有する複数の光電変換手段は、隣接する光電変換素子列は互いに物体像に対し位相がずれた関係に配置され、光電変換素子列上の物体像のかかり具合(いわゆるフェーズin/フェーズout)により発生する焦点検出値の検出ばらつきを改善するものとする。更に、光電変換手段は物体像の歪みに対応した2次元的な広がりを持つ形状にしたことを特徴とする。
また、本発明は、2次元状に配列された複数の画素を有する第1の領域と、前記第1の領域に対して所定方向に設けられた、2次元状に配列された複数の画素を有する第2の領域と、前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、前記第1の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第1の画素列の各々の受光部と、前記第1の領域に含まれるとともに、前記第1の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第2の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、前記第2の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第3の画素列の各々の受光部と、前記第2の領域に含まれるとともに、前記第3の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第4の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、前記焦点検出手段は、前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行うために、前記第1の画素列からの信号と、前記第2の画素列からの信号との加算信号と、前記第3の画素列からの信号と、前記第4の画素列からの信号との加算信号を用いていることを特徴とする。
【0024】
具体的には、一対の光学系が各々形成する物体像の位置を光電変換素子上に結像し、相対的に比較することによって被写体距離を検出する焦点検出装置において、前記光電変換素子は前記物体像の位置ずれが発生する方向と同一方向に1次元的に並んだ光電変換素子が前記物体像の歪みに対応して位置的にずれながら複数連結して2次元的な広がりを有するものであり、且つ隣接する光電変換素子列は前記物体像に対しお互いに位相が異なった位置に配置されることを特徴とする。また、該焦点検出装置において、前記隣接する複数の光電変換素子列の出力を用いて一つの焦点検出値を求めることを特徴とする。
【0025】
また、本発明による焦点検出装置は、光電変換素子列を具備する一対のエリアセンサにより焦点検出信号を得る焦点検出装置において、前記エリアセンサは光学系による歪みに応じて前記光電変換素子列を配置し、前記光電変換素子列につき相隣接する光電変換素子列の各光電変換素子が検出する前記物体像の位相が異なる位置に配置され、且つ前記光電変換素子列は光電変換素子の長方形の長辺で隣接して列を形成し、前記隣接する光電変換素子列の前記光電変換素子の長方形の短辺についてずれた配置であることを特徴とする。また、該焦点検出装置において、前記光電変換素子の長方形の短辺についてずれた配置は前記短辺の1/2のずれであることを特徴とする。
また、本発明は、半透過性のミラーと、前記ミラーを透過した光を反射する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡で反射した光を反射する第2の反射鏡と、前記第2の反射鏡で反射された光を受光する、2次元状に配列された複数の画素を有する第1の領域と、前記第2の反射鏡で反射された光を受光する、前記第1の領域に対して所定方向に設けられた、2次元状に配列された複数の画素を有する第2の領域と、前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、前記第1の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第1の画素列の各々の受光部と、前記第1の領域に含まれるとともに、前記第1の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第2の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、前記第2の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第3の画素列の各々の受光部と、前記第2の領域に含まれるとともに、前記第3の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第4の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、前記焦点検出手段は、前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行うために、前記第1の画素列からの信号と、前記第2の画素列からの信号との加算信号と、前記第3の画素列からの信号と、前記第4の画素列からの信号との加算信号を用いていることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明による実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は撮影画面内の各領域での焦点検出を行うための各構成要素の光学的配置図である。図において、1は図上左側に配置された不図示の対物レンズの光軸、2は対物レンズの焦点位置に配置された銀塩系のフィルム、3は対物レンズの光軸1上に配置された半透過性の主ミラー、4は同様に対物レンズの光軸1上に斜めに配置された第1の反射鏡、5は第1の反射鏡4によるフィルム2に共役な近軸的結像面、6は焦点検出用の第2の反射鏡、7は赤外線を阻止する赤外カットフィルタ、8は2つの開口8−1,8−2を有する絞り、9は絞り8の2つの開口8−1,8−2に対応して配置された2つのレンズ9−1,9−2を有する2次結像系、10は焦点検出用の第3の反射鏡、11は2つのエリアセンサ11−1,11−2を有する光電変換素子をそれぞれ示している。
【0027】
ここで、第1の反射鏡4は曲率を有し、絞り8の2つの開口8−1,8−2を不図示の対物レンズの射出瞳付近に投影する収束性のパワーを持っている。また第1の反射鏡4は必要な領域のみが光を反射するようにアルミや銀等の金属膜が蒸着されていて、焦点検出を行う範囲を制限する視野マスクの働きを兼ねている。他の反射鏡6,10においても、光電変換素子11上に入射する迷光を減少させるため、必要最小限の領域のみが蒸着されている。各反射鏡4,6,10の反射面として機能しない領域に光吸収性の塗料等を塗布したり、遮光部材を近接して設けることも有効である。
【0028】
図2は絞り8の平面図であり、横長の2つの開口8−1,8−2を開口幅の狭い方向に並べた構成となっている。図中点線で示されているのは、絞り8の開口8−1,8−2に対応してその後方に配置されている前記2次結像系9の各レンズ9−1,9−2である。
【0029】
図3は光電変換素子11の概略平面図であり、図1で示した2つのエリアセンサ11−1,11−2はこの図に示すように2次元的に画素を配列し、光電変換素子上結像される物体像に対応した位置に、エリアセンサを2つ並べたものである。
【0030】
図28は図3の一方のエリアセンサ11−1に示すエリアセンサを従来のエリアセンサの構成で配置した図である。23−1は2次元に広がる光電変換素子列であり、23−2は光電変換素子列上に結像する物体像の歪みを表している。光電変換素子列23ー1は平面的に長方形状であり、長方形状の各素子が縦横に配列されており、物体像23ー2はレンズ系の2次、3次の歪みにより、たる形状の歪みを生じている。
【0031】
図28に示すように、光電変換素子上に結像する物体像が2次元的に広がることで像の歪みが大きくなり、焦点検出エリアの周辺では焦点検出の指標と実際の焦点検出位置とのずれが大きくなってしまう。また従来より問題になっている光電変換素子と物体像とのフェーズin/フェーズoutにより発生する焦点検出ばらつきの問題も2次元状のエリアセンサでは改善されてはいない。
【0032】
図4は光電変換素子列上のフェーズin/フェーズoutを示す図であり、20−1は光電変換素子列を1個、1個を示し、20−2は光電変換素子列上の物体像を示している。図6は光電変換素子列上の物体像のフェーズin/フェーズoutにより発生する焦点検出ばらつきのグラフであり、図4の20−2の物体像が矢印の方向に移動したとき、各光電変換素子d,e,fの被写体像の位置を横軸に、素子列の出力レベルを縦軸としてグラフにしたもので、光電変換素子毎の位置による焦点検出値の変化を示している。図6からわかるように、光電変換素子列上の物体像のフェーズin/フェーズoutにより発生する焦点検出値のばらつきは、光電変換素子の幅を1周期とした変化を示している。
【0033】
フェーズin/フェーズoutにより発生する焦点検出ばらつきを改善し常に安定したデフォーカス量の検出を可能とする手段として、図5に示す様に配置する。図5では、一ラインのa〜gの光電変換素子と他方の一ラインのh〜nの光電変換素子とが1/2素子分ずれた関係で配置されている。この光電変換素子列による焦点検出値を図7に示す。図7では、図6の場合の光電変換素子a〜gによる実線で示す焦点検出値の変化26ー1に対して、光電変換素子h〜nによる点線で示す焦点検出値の変化26ー2とが検出され、両者を単に加算すれば26ー3として示す零になる。光電変換素子列を互いに位相がずれた関係に配置し、隣接する複数の光電変換素子列の出力に基づいて一つの焦点検出値を求める方法があり、隣接する光電変換素子列間の位相差は光電変換素子幅の2分の1ピッチずらした関係が最も改善効果があることが理論上の実験の結果から明らかになっている。
【0034】
しかし、隣接する光電変換素子列を互いに所定量ずらした配置にすることは以前より数多く出願されているが(例えば、特開昭59ー105606号公報)、2次元的に広がる物体像に対しては単純に隣接する光電変換素子列を所定量ずらしただけでは、物体像に歪みがあるために隣接する光電変換素子列間で物体像との位相差が所定量とは異なってしまい、十分な改善効果が得られなくなってしまう。
【0035】
この問題を改善した実施形態の光電変換手段を図9に示し、その一部を拡大した図を図10に示した。24−1は光電変換素子であり、24−2は光電変換素子上の物体像の歪みを現している。図8は図10の光電変換素子列の一部を拡大した図であり、光電変換素子列27−1と隣接する光電変換素子列27−2は斜線で示す物体像27−3に対し位相がずれた位置に配置されている。物体像27−3の光電変換素子列上のフェーズが光電変換素子列27−1,27ー2の隣接するラインで2分の1ピッチずれている。図5と異なる点は、光電変換手段は物体像の歪みに対応して隣接する複数ラインを配置し、隣接するライン間で被写体からの光束位置に対し、位相がずれた関係に構成されたことを特徴とする。
【0036】
従って、本実施形態では隣接する光電変換素子列を被写体からの光束位置に対し互いに光電変換素子の所定ピッチ(本実施形態では2分の1ピッチ)ずらした関係に配置し、隣接する複数の光電変換素子列の出力から検出されるデフォーカス量に基づいて一つの焦点検出値を求めることで、焦点検出範囲を拡大しても、フェーズin/フェーズoutにより発生する焦点検出ばらつきの影響を防ぎ、常に安定したデフォーカス量の検出が可能となる。
【0037】
以上の構成において、図1の不図示の撮影レンズからの光束12−1,12−2は主ミラー3を透過後、第1の反射鏡4により、ほぼ主ミラー3の傾きに沿った方向に反射され、第2の反射鏡6により再び方向を変えた後、赤外カットフィルタ7、絞り8の2つの開口8−1,8−2を経て、2次結像系9の各レンズ9−1,9−2により集光され、第3の反射鏡10を介して光電変換素子11のエリアセンサ11−1,11−2上にそれぞれ到達する。図中の光束12−1,12−2はフィルム2の中央に結像する光束を示したものであるが、他の位置に結像する光束についても同様の経路を経て、光電変換素子11に達し、全体として、フィルム2上の所定の2次元領域に対応する2つの光量分布が光電変換素子11の各エリアセンサ11−1,11−2上に形成される。
【0038】
本実施形態において、第1の反射鏡4は、2次曲線を軸回りに回転してできる曲面の一部で構成されていて、特に回転楕円面が好適に用いられる。図1においては、第1の反射鏡4の表面形状は点20を頂点とする楕円21を軸22の回りに回転してできる回転楕円面の一部からなり、その焦点は、第2の反射鏡6による絞り8の中心の像位置23付近と、半透明の主ミラー3の透過後の光軸24の延長上の点(不図示)の付近に設定されている。もし、光軸24の延長上の点が対物レンズの射出瞳位置(種々の対物レンズが交換して用いられる場合にはそれらの平均的な射出瞳位置)の付近に焦点があれば、対物レンズの射出位置と2次結像系の入射位置がほぼ結像されることになり、第1の反射鏡4は理想的なフィールドレンズとしての機能を果たすことになる。図1から明らかなように、第1の反射鏡4として光学的に使用しているのは、回転楕円面の回転軸及び頂点を含まない領域である。
【0039】
また本実施形態においては、2次結像系9の入射側の第一面を凹面形状とすることで、2次結像系9に入射する光が無理に屈折されることがないような構成とし、光電変換素子11の2次元領域の広い範囲にわたって良好で一様な結像性能を確保している。
【0040】
このようにして得られた2つの光量分布に対して、図102において説明したのと同様な原理に基づき、分離方向、即ち図3に示す2つのエリアセンサ11−1,11−2の上下方向の相対的位置関係を、エリアセンサ11−1,11−2の各位置で算出することで、対物レンズの焦点状態を2次元的に検出することができる。
【0041】
尚、第1の反射鏡4は、銀塩フィルム2への撮影に際し、主ミラー3と同様に撮影光路外に退避されるものである。
【0042】
次に、光電変換素子11について詳しく説明する。図11は本実施形態における焦点検出領域の分布の様子をカメラのファインダから見た状態で描いたものである。図のように本実施形態では撮影画面31の中央部分に左右11、上下5分割の計55領域(図中、□が1領域を表す)での焦点検出が可能である。この55の分割領域の各々に対応するように光電変換素子11の2つのエリアセンサ11−1,11−2を55分割して用いている。このファインダから見た55分割領域は、図9において、両光電変換素子列11ー1,11ー2上でそれぞれ55分割分の領域に分けられ、図10に示す一方の光電変換素子列11ー1も55分割領域に分けられ、レンズ系の歪みに沿って光電変換素子列11ー1を配置すると共に、隣接する光電変換素子を相互に1/2画素分ずらせている。このことより、エリアセンサによる焦点検出の際に発生するフェーズin/フェーズoutによる焦点検出ばらつきを大幅に削減でき、改善できる。
【0043】
次に、エリアセンサによる焦点検出装置のうち、図12に示す5×3の領域のエリアセンサを用いた焦点検出装置の例について説明する。図12の□が1領域を示すカメラのファインダからみた状態の図であり、この状態に対応する光電変換素子列は図9に示すが、実際に使用するのはその中心部分に特定する5×3の領域から焦点検出信号を得るように出力処理回路を構成する。
【0044】
[第2実施形態]
図13は上記のごとき各焦点検出装置を備えたカメラの具体的な構成の一例を示す回路図であり、先ず各部の構成について説明する。
【0045】
図13において、PRSはカメラの制御装置で、例えば、内部にCPU(中央処理装置)、ROM、RAM、A/D、D/A変換機能を有する1チップのマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータPRSはROMに格納されたカメラのシーケンス・プログラムに従って、自動露出制御機能、自動焦点調節機能、フィルムの巻き上げ・巻き戻し等のカメラの一連の動作を行っている。そのために、マイクロコンピュータPRSは通信用信号SO、SI、SCLK、通信選択信号CLCM、CDDR、CICCを用いて、カメラ本体内の周辺回路およびレンズ内制御装置と通信を行って、各々の回路やレンズの動作を制御する。
【0046】
SOはマイクロコンピュータPRSから出力されるデータ信号、SIはマイクロコンピュータPRSに入力されるデータ信号、SCLKは信号SO、SIの同期クロックである。
【0047】
LCMはレンズ通信バッファ回路であり、カメラが動作中のときにはレンズ用電源端子VLに電力を供給するとともに、マイクロコンピュータPRSからの選択信号CLCMが高電位レベル(以下、‘H’と略記し、低電位レベルは‘L’と略記する)のときには、カメラとレンズ間の通信バッファとなる。
【0048】
マイクロコンピュータPRSが選択信号CLCMを‘H’にして、同期クロックSCLKに同期して所定のデータをデータ信号SOから送出すると、レンズ通信バッファ回路LCMはカメラ・レンズ間通信接点を介して、同期クロックSCLK、データ信号SOの各々のバッファ信号LCK、DCLをレンズへ出力する。それと同時に、レンズLNSからの信号DLCのバッファ信号をデータ信号SIに出力し、マイクロコンピュータPRSは同期クロックSCLKに同期してデータ信号SIからレンズのデータを入力する。
【0049】
DDRは各種のスイッチSWSの検知および表示用回路であり、信号CDDRが‘H’のとき選択され、データ信号SO、SI、同期クロックSCLKを用いてマイクロコンピュータPRSから制御される。即ち、マイクロコンピュータPRSから送られてくるデータに基づいてカメラの表示部材DSPの表示を切り替えたり、カメラの各種操作部材のオン・オフ状態を通信によってマイクロコンピュータPRSに報知する。OLCはカメラ上部に位置する外部液晶表示装置であり、ILCはファインダ内部液晶表示装置である。本実施形態では、焦点検出の動作領域の設定等は、この検知および表示用回路DDRに属するスイッチSWSにて行っている。
【0050】
SW1、SW2は不図示のレリーズボタンに連動したスイッチで、レリーズボタンの第一段階の押下によりSW1がオンし、引き続いて第2段階の押下でSW2がオンする。マイクロコンピュータPRSはSW1オンで測光、自動焦点調節を行い、SW2オンをトリガとして露出制御とその後のフィルムの巻き上げを行う。
【0051】
なお、SW2はマイクロコンピュータであるPRSの「割り込み入力端子」に接続され、SW1オン時のプログラム実行中でもSW2オンによって割り込みがかかり、直ちに所定の割り込みプログラムへ制御を移すことができる。
【0052】
MTR1はフィルム給送用、MTR2はミラーアップ・ダウンおよびシャッタばねチャージ用のモータであり、各々の駆動回路MDR1、MDR2により正転、逆転の制御が行われる。マイクロコンピュータPRSから駆動回路MDR1、MDR2に入力されている信号M1F、M1R、M2F、M2Rはモータ制御用の正転及び反転制御信号である。
【0053】
MG1、MG2は各々シャッタ先幕・後幕走行開始用マグネットで、制御信号SMG1、SMG2、増幅トランジスタTR1、TR2により通電され、マイクロコンピュータPRSによりシャッタ制御が行われる。
【0054】
なお、モーター駆動回路MDR1、MDR2、シャッタ制御は、本発明と直接関わりがないので、詳しい説明は省略する。
【0055】
レンズLNS内制御回路LPRSにバッファ信号LCKと同期して入力されるバッファ信号DCLは、カメラからレンズLNSに対する命令のデータであり、命令に対するレンズLNSの動作は予め決められている。レンズLNS内制御回路LPRSは、所定の手続きに従ってその命令を解析し、焦点調節や絞り制御の動作や、出力DLCからレンズLNSの各部動作状況(焦点調節光学系の駆動状況や、絞りの駆動状態等)や、各種パラメータ(開放Fナンバ、焦点距離、デフォーカス量対焦点調節光学系の移動量の係数、各種ピント補正量等)の出力を行う。
【0056】
本実施形態では、ズームレンズの例を示しており、カメラから焦点調節の命令が送られた場合には、同時に送られてくる駆動量・方向に従って焦点調節用モータLMTRを信号LMF、LMRによって駆動して、光学系を光軸方向に正逆移動させて焦点調節を行う。光学系の移動量は光学系に連動して回動するパルス板のパターンをフォトカプラーにて検出し、移動量に応じた数のパルスを出力するエンコーダ回路ENCFのパルス信号SENCFでモニタし、レンズLNS内制御回路LPRS内のカウンタで計数しており、レンズの前玉の所定の移動が完了した時点でレンズLNS内制御回路LPRS自身が信号LMF、LMRを‘L’にしてモータLMTRを制動する。
【0057】
このため、一旦カメラから焦点調節の命令が送られた後は、カメラの制御装置であるマイクロコンピュータPRSはレンズの駆動が終了するまで、レンズ駆動に関して全く関与する必要がない。また、カメラから要求があった場合には、上記カウンタの内容をカメラに送出することも可能な構成になっている。
【0058】
カメラから絞り制御の命令が送られた場合には、同時に送られてくる絞り段数に従って、絞り駆動用としては公知のステッピング・モータDMTRを駆動する。なお、ステッピング・モータDMTRはオープン制御が可能なため、動作をモニタするためのエンコーダを必要としない。
【0059】
ENCZはズーム光学系に付随したエンコーダ回路であり、レンズLNS内制御回路LPRSはエンコーダ回路ENCZからの信号SENCZを入力してズーム位置を検出する。レンズLNS内制御回路LPRS内には各ズーム位置におけるレンズ・パラメータが格納されており、カメラ側のマイクロコンピュータPRSから要求があった場合には、現在のズーム位置に対応したパラメータをカメラ側に送出する。
【0060】
ICCは、光電変換素子であるCCD等から構成される焦点検出用エリアセンサ及びその駆動制御回路である焦点検出回路であり、選択信号CICCが‘H’のとき選択されて、データ信号SO、SI、同期信号SCLKを用いてマイクロコンピュータPRSから制御される。
【0061】
ΦV、ΦH、ΦRはエリアセンサ出力の読み出し、リセット信号であり、マイクロコンピュータPRSから信号に基づいて焦点検出回路ICC内の駆動回路によりセンサ制御信号が生成される。センサ出力はセンサ部からの読み出し後増幅され、出力信号IMAGEとしてマイクロコンピュータPRSのアナログ入力端子に入力され、マイクロコンピュータPRSは出力信号IMAGEをA/D変換後、そのデジタル値をRAM上の所定のアドレスへ順次格納してゆく。これらデジタル変換された信号を用いて焦点検出を行っていく。
【0062】
VRは前述した各差動アンプに共通の蓄積終了判定レベルであり、INTEは蓄積終了出力信号、ICLKは焦点検出回路ICC内の制御回路部の基準クロック信号である。
【0063】
上述のカメラの全システム中、特に焦点検出回路ICCの動作は上述の第1実施形態で説明したように各エリアセンサによる焦点検出の動作を行ない、その結果はマイクロコンピュータPRSを介してレンズLNS内制御回路LPRSにより適切な焦点ポイントにレンズ系を移動・保持し、その後シャッターが動作することで、焦点のあった画像を取得することができる。
【0064】
尚、上記図13ではカメラとレンズLNSが別体(レンズ交換が可能)となるもので表現されているが、本発明はカメラ・レンズ一体なるものでも何等問題なく、これ等に限定されるものではない。
【0065】
なお、以上の実施形態において、エリアセンサに対して、撮影レンズからの入射光を2つの視差を有する2像に分離してから夫々結像しているが、所定の基線長離れた2つのレンズを介して入射する2つの像を各エリアセンサに入射してよい。
【0066】
【発明の効果】
以上説明してきた本発明によれば、撮影画面又は観察画面上の広い範囲に渡り2次元的、連続的に焦点検出をする焦点検出装置において、隣接する光電変換素子列間で互いに物体像との位相をずらした位置に配置し、隣接する複数の光電変換素子列の焦点検出情報に基づいて焦点検出を行うことによって、光電変換素子上に結像される物体像の歪みを補正する必要なく、フェーズin/フェーズoutにより発生する焦点検出ばらつきを改善し常に安定した焦点検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の焦点検出装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の絞りおよび2次結像系を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の光電変換素子を示す図である。
【図4】従来の光電変換素子列上の物体像を示す図である。
【図5】本発明の光電変換素子列上の物体像を示す図である。
【図6】フェーズin/フェーズoutによる焦点検出値の変化を示す図である。
【図7】本発明の説明のためのフェーズin/フェーズoutによる焦点検出値の変化を示す図である。
【図8】被写体像の歪みと本発明のエリアセンサを拡大した一部を示す図である。
【図9】本発明による物体像の歪みと本発明の実施形態のエリアセンサ全体の素子配置を示す図である。
【図10】本発明による物体像の歪みと本発明の実施形態のエリアセンサの素子配置を示す図である。
【図11】本発明の実施形態の焦点検出領域の分布を示す図である。
【図12】本発明の実施形態の光電変換素子の機能を説明する図である。
【図13】本発明の実施形態であるカメラおよびレンズの回路図である。
【図14】従来の焦点検出装置のカメラ内配置図である。
【図15】従来の焦点検出装置を説明する図である。
【図16】従来の焦点検出領域の分布を示す図である。
【図17】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図18】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図19】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図20】従来の焦点検出領域の分布を示す図である。
【図21】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図22】従来の光電変換素子及びその蓄積制御を説明する図である。
【図23】従来方式で焦点検出領域を2次元に拡大した場合の説明図である。
【図24】従来方式で焦点検出領域を2次元に拡大した場合の説明図である。
【図25】従来方式で焦点検出領域を2次元に拡大した場合の説明図である。
【図26】従来方式で焦点検出領域を2次元に拡大した場合の説明図である。
【図27】従来方式で焦点検出領域を2次元に拡大した場合の説明図である。
【図28】物体像の歪みと従来のエリアセンサの素子配置を示す図である。
【符号の説明】
1 対物レンズの光軸
2 フィルム
3 主ミラー
4 第1の反射鏡
5 結像面
6 第2の反射鏡
7 赤外カットフィルタ
8 絞り
9 2次結像系
10 第3の反射鏡
11 光電変換素子
12 光束
24 対物レンズの光軸
31 撮影画面領域
101 対物レンズ
102 主ミラー
103 焦点板
104 ペンタプリズム
105 接眼レンズ
106 サブミラー
107 フィルム
108 焦点検出装置
109 視野マスク
110 フィールドレンズ
111 2次結像系
112 光電変換素子
113 絞り
114 対物レンズの射出瞳
115 光束
A 撮影画面領域
B 焦点検出領域
マイクロコンピュータPRS カメラ内制御装置
LCM レンズ通信バッファ回路
SDR センサ駆動回路
LNS レンズ
LマイクロコンピュータPRS レンズ内制御回路
ENCF 焦点調節用レンズの移動量検出エンコーダ
Claims (3)
- 2次元状に配列された複数の画素を有する第1の領域と、
前記第1の領域に対して所定方向に設けられた、2次元状に配列された複数の画素を有する第2の領域と、
前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、
前記第1の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第1の画素列の各々の受光部と、前記第1の領域に含まれるとともに、前記第1の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第2の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、
前記第2の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第3の画素列の各々の受光部と、前記第2の領域に含まれるとともに、前記第3の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第4の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、
前記焦点検出手段は、前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行うために、前記第1の画素列からの信号と、前記第2の画素列からの信号との加算信号と、前記第3の画素列からの信号と、前記第4の画素列からの信号との加算信号を用いていることを特徴とする焦点検出装置。 - 請求項1に記載の焦点検出装置において、前記第1の画素列と前記第2の画素列とは、1/2画素ピッチのずれであり、前記第3の画素列と前記第4の画素列とは、1/2画素ピッチのずれであることを特徴とする焦点検出装置。
- 半透過性のミラーと、
前記ミラーを透過した光を反射する第1の反射鏡と、前記第1の反射鏡で反射した光を反射する第2の反射鏡と、
前記第2の反射鏡で反射された光を受光する、2次元状に配列された複数の画素を有する第1の領域と、
前記第2の反射鏡で反射された光を受光する、前記第1の領域に対して所定方向に設けられた、2次元状に配列された複数の画素を有する第2の領域と、
前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段とを有し、
前記第1の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第1の画素列の各々の受光部と、前記第1の領域に含まれるとともに、前記第1の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第2の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、前記第2の領域に含まれる前記所定方向に配列された複数の画素からなる第3の画素列の各々の受光部と、前記第2の領域に含まれるとともに、前記第3の画素列に隣接する前記所定方向に配列された複数の画素からなる第4の画素列の各々の受光部とは、前記所定の方向にずれて配置されており、
前記焦点検出手段は、前記第1の領域に結像された第1の像と、前記第2の領域に結像された第2の像との位相差に基づいて焦点検出を行うために、前記第1の画素列からの信号と、前記第2の画素列からの信号との加算信号と、前記第3の画素列からの信号と、前記第4の画素列からの信号との加算信号を用いていることを特徴とするカメラ。
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