JP5016373B2 - 焦点検出装置の光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、焦点検出装置の光学系、より詳細には、例えば一眼レフカメラ等に搭載される位相差方式の焦点検出装置の光学系に関する。
従来から、一眼レフカメラ等の焦点検出装置としては、撮影レンズの射出瞳の異なる部分を通過した光束をそれぞれ焦点検出光学系のセパレーターレンズ(再結像レンズ)によりラインセンサー上に一対結像させ、各像のラインセンサーの出力信号の関係に基づいて撮影レンズの合焦状態を検出する構成が知られている(特許文献1)。このような焦点検出装置においては、合焦させたいある距離の物体に対してラインセンサー上の一対の(第1及び第2の)像の間隔が所定長のときに合焦、所定長よりも短いときには合焦させたい物体より手前の物体に合焦してしまっている状態(前ピン)、所定長よりも長いときには合焦させたい物体より奥側の物体に合焦してしまっている状態(後ピン)と判定され、合焦位置からのピントずれの量がデフォーカス量として出力される。一対像の間隔は、焦点検出光学系のセパレーターレンズ間隔が変化すると、それに応じて変化する。通常、一対もしくは複数対のセパレーターレンズは、焦点検出装置の小型化、低コスト化などのために樹脂で一体成形されることが多い。
しかしセパレーターレンズとして樹脂レンズを用いた場合には、温度変化によってセパレーターレンズ間隔が変化し、一対のラインセンサー上の第1及び第2の像の間隔が変化して、デフォーカス量にも変化が生じる。そこで、焦点検出装置の温度を検出して、デフォーカス量を検出温度に応じて補正する構成が例えば特許文献2などで提案されている。
一方、温度によるセパレーターレンズの間隔変化を他の部材の温度変化により機械的に相殺する例も提案されている。例えば、樹脂製セパレーターレンズの支持部材の湾曲部のたわみの温度変化により、樹脂製セパレーターレンズとラインセンサーとの間の距離を変化させることで、温度変化にかかわらずデフォーカス量を一定に保つ構成が提案されている(特許文献3)。
特公平8-12321号公報 特開昭60-235110号公報 特開平10-68863号公報
しかし、従来の焦点検出装置は、通常、上述したように焦点検出光学系を樹脂で一体成形して小型化を図っているため、再結像レンズの近くに温度センサーとその配線のスペースを確保するのは困難となる。温度センサーの情報は焦点検出以外にも使われる場合があり、この場合は、温度センサーと再結像レンズとはある程度の距離をおいて設置される。この温度センサーの情報をデフォーカス量の補正に使用しようとしても、温度センサーの検出部の温度と再結像レンズの温度とが一致しないことがあり、このような温度センサーによる検出温度では焦点検出結果を正しく補正することができない。
樹脂製セパレーターレンズ支持部材の温度変化による形状変化を利用してセパレーターレンズ位置を変化させる方法では、セパレーターレンズとセンサーとの距離変化によるデフォーカス感度が低い場合は、支持部材の変化が大きくなり過ぎて線形性が保てない。またデフォーカス感度が高い場合は、非常に高い取り付け精度が必要となり、外部からの振動の影響も受けやすくなる。
かかる従来技術の課題に鑑みて本発明は、環境温度が変化しても高い精度で焦点検出が可能な位相差方式の焦点検出装置の光学系を提供することを目的とする。
樹脂レンズは温度上昇に対して屈折率が低下し、線膨張により面の曲率が緩くなる性質を持つ。その結果、高い温度ほどレンズのパワーの絶対値は小さくなる。すなわち負のパワーの樹脂レンズは高い温度ほど後ピン方向に焦点位置をシフトさせる。それに対しガラスレンズは正のパワーであるが、温度による変化は樹脂レンズに比べ1/100程度と極めて小さく無視できるレベルである。ゆえに、前記樹脂レンズとガラスレンズからなる補助レンズ群の温度による影響は樹脂レンズのみを考えればよい。一方、樹脂で一体成型されたセパレーターレンズは線膨張率により高い温度ほど一対の再結像レンズの光軸間隔が広がり、前ピン方向に焦点位置をシフトさせる。以上の相対する性質を利用すれば、樹脂セパレーターレンズの温度変化による焦点変動を樹脂補助レンズで補正することが可能である。また、樹脂補助レンズの負パワーはガラスレンズの正パワーで打ち消すことができるため、他に影響を与えることなく樹脂セパレーターレンズの温度変化のみを打ち消すよう適切なパワーを選択可能である。
かかる観点に基づいてなされた本発明は、樹脂レンズとガラスレンズの温度変化による屈折率及び線膨張率の変化の差を利用して、セパレーターレンズの温度変化によるピントズレを補正する焦点調節光学系を提供するものである。
本発明は、撮影レンズの予定焦点面の後方に配置されたコンデンサーレンズと、その後方にあってコンデンサーレンズと同軸に配置された補助レンズ群と、この補助レンズ群の後方に接近して配置された、少なくとも一対のレンズを一体に成型した樹脂製のセパレーターレンズと、このセパレーターレンズによって、上記予定焦点面上の被写体像を分割、センサー上に再結像させる焦点検出装置の光学系であって、上記補助レンズ群を、少なくとも、1枚の負の屈折力を有する樹脂補助レンズと、1枚の正の屈折力を有するガラス補助レンズとにより構成したこと、を特徴としている。
上記補助レンズ群と上記セパレーターレンズとの間には、該セパレーターレンズ毎に対向した開口を有するセパレーターマスクが配置されていて、上記樹脂補助レンズ、ガラス補助レンズ、セパレーターレンズ及びセパレーターマスクは、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする焦点検出装置の光学系。
(1) 0.2<ts・fn/(FIN・m0・qn・P)<1.1
ただし、
fnは樹脂補助レンズの焦点距離、
Pは対をなすセパレーターレンズ光軸間距離、
qnは温度が30℃変化した場合の樹脂補助レンズの焦点距離変化率(線膨張率による形状変化と屈折率変化を合わせた値)、
tsは温度が30℃変化した場合のセパレーターレンズの線膨張率、
FINは上記セパレーターマスクの開口によって決まる焦点検出装置の光学系のFナンバー、
m0は全系の倍率、
である。
さらに本発明の焦点検出装置の光学系にあっては、上記樹脂補助レンズ、ガラス補助レンズ及びセパレーターレンズが以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
(2) -0.1<1/(m2・m3)<4.0
ただし、
m2は撮影レンズ側に配置された補助レンズの倍率、
m3はセンサー側に配置された補助レンズの倍率、
である。
本発明によれば、温度変化にかかわらず、焦点位置がシフトしない、焦点検出装置の光学系を得ることができる。
以下添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。本実施形態の光学系は、はいずれも撮影レンズ側より、コンデンサーレンズ10、補助レンズ群20、セパレーターマスク(絞り)30、セパレーターレンズ40、及びイメージセンサー50の順に配置されている。補助レンズ群20はさらに撮影レンズ側より第1補助レンズ20A及び第2補助レンズ20Bで構成され、一方が樹脂レンズ、他方がガラスレンズである。
ここで、
コンデンサーレンズ10の温度変化による焦点位置変化;df1
第1補助レンズ20Aの温度変化による焦点位置変化;df2
第2補助レンズ20Bの温度変化による焦点位置変化;df3
対をなすセパレーターレンズ40光軸間距離の温度変化による焦点位置変化;dfS
としたとき、各焦点位置変化df1〜dfSは下記式で表すことができる。
df1=-(1-1/m1)2・f1・q1
df2=-(1-1/m2)2・f2・q2・(1/m1)2
df3=-(1-1/m3)2・f3・q3・(1/m2)2・(1/m1)2
dfS=-(1-m4)・P・ts・FIN/m0
但し、
m1〜m4はコンデンサーレンズ10、第1、第2補助レンズ20A、20B及びセパレーターレンズ40の各倍率、
f1〜f3はコンデンサーレンズ10、第1、第2補助レンズ20A、20Bの各焦点距離、
q1〜q3はコンデンサーレンズ10、第1、第2補助レンズ20A、20Bの各レンズの温度上昇(30℃上昇)による焦点距離変化率(線膨張率による形状変化と屈折率変化を合わせた値)である。
以上の各焦点位置変化df1〜dfSの和が一般的な環境温度内(20±30℃程度)で十分小さければ、温度変化にかかわらず焦点位置変化が小さい。すなわち、環境温度20±30℃内において下記の温度と焦点位置変化に関する条件(A)を満足すればよい。
(A) |df1+df2+df3+dfS|<α
ここで、αは撮像素子のピクセルサイズなどから決まる焦点深度幅などが考えられ、許容量としては例えば一眼レフカメラの場合、撮影レンズのFナンバーによっても変化するが、一般的には0.02mm乃至0.05mm程度とされる。つまり、各要素の和が0.05未満、好ましくは0.02未満であればよい。なお、温度変化による焦点位置変化を起こす要因としては、他にもこれらの光学部品を保持する保持部材の伸縮、セパレーターレンズ40自体の焦点距離変化などが考えられるが、これらの要因による影響は比較的小さい場合が多いので説明を省略した。しかし、無視できない場合はこれを考慮した補正をしても本件の内容を逸脱するものではない。
本発明の焦点検出装置の光学系は、条件式(1)を満足することで、上記条件(A)を満足させることができる。
条件式(1)は、セパレーターレンズの温度による光軸間距離変化を補正するための樹脂補助レンズのパワーを規定する条件である。
(1) 0.2<ts・fn/(FIN・m0・qn・P)<1.1
ただし、
fnは樹脂補助レンズの焦点距離、
Pは一対のセパレーターレンズ光軸間距離、
qnは樹脂補助レンズの温度上昇による焦点距離変化率(線膨張率による形状変化と屈折率変化を合わせた値)、
tsはセパレーターレンズの温度上昇による線膨張率、
FINは一対のセパレーターマスクの各中心を通過する主光線によって決まる焦点検出装置の光学系のFナンバー、
m0は全系の倍率である。
温度変化による樹脂補助レンズのパワーとセパレーターレンズの光軸間隔の変化は、使用される樹脂材料の線膨張率及び屈折率変化に直接影響を受けるため、条件式(1)にはこれらの値がパラメーターとして必要となる。また、セパレーターレンズの光軸間隔が同じでも焦点位置の検出精度を決める一対のセパレーターマスクの開口によって決まる焦点検出装置に入射する際のFナンバーと、全系の倍率が異なればデフォーカス量は異なる。そのためこれらの値も必要なパラメーターである。
ただし、樹脂補助レンズが光学系の中で設置される位置は設計条件によりある程度の幅を持つこと、また比較的温度による変化は少ないがコンデンサーレンズの影響も考慮して、条件式(1)の範囲を決定した。よって、条件式(1)の上限を超えて大きくなると樹脂補助レンズのパワーが不足して、合焦していても前ピン判定となり、条件式(1)の下限を超えるとパワーが過大となって、合焦していても後ピン判定となるので、逆に合焦判定が出てもピントボケとなる。
条件式(2)は、光学系の大きさと明るさに関する条件である。
(2) -0.1<1/(m2・m3)<4.0
ただし、
m2は撮影レンズ側に配置された補助レンズの倍率、
m3はセンサー側に配置された補助レンズの倍率である。
条件式(2)において、1/(m2・m3)は補助レンズの合成倍率の逆数である。この値が1未満の場合、補助レンズの合成パワーは正の値をとる。さらに補助レンズの合成倍率の逆数1/(m2・m3)が0の場合は補助レンズとセパレーターレンズの間はアフォーカル状態となり、予定焦点面の中心(光軸上)を通過する光束は光軸と平行になりセパレーターレンズに入射する。ここで、一対のセパレーターレンズの光軸間隔をPとおき、ラインセンサー上の合焦時の第1及び第2の像の間隔(基線長)をLとすると、
P≒L
となる。補助レンズの合成倍率の逆数1/(m2・m3)が0以下の値をとる場合は、
P>L
となり、一対の再結像レンズの光軸間隔Pの増大を招き、ひいては光学系全体が大きくなる。よって、条件式(2)の下限は小型化のための条件である。
一方、補助レンズの合成倍率の逆数1/(m2・m3)が1を超えると補助レンズの合成パワーは負の値をとる。光学系の小型化には有利だが、予定焦点面の中心(光軸上)を通過する光束は発散作用を受けセパレーターレンズに入射する角度が増大する。この結果、
P≪L
となり、一対の再結像レンズの光軸間隔Pが狭められ、となり合う一対のセパレーターレンズの間隔が狭まり、各セパレーターレンズの有効径が小さくなってセンサー上に像を形成する光束径が十分確保できなくなる。そのためセンサーに到達する光量が減り十分な明るさが確保できない。よって、条件式(2)の上限は明るさを確保するための条件である。
表1及び表4に実施例の数値データを示す。表5には各実施例の諸元データと、環境温度が基準20℃から30℃上昇した後の焦点位置変化量及び条件式(1)、(2)の値を示した。表5より、各実施例は温度が上昇しても焦点位置がほとんど変化していないことが分かる。
次に、具体的な実施例を示す。レンズ構成図及び表中、rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、Ndはd線の屈折率、νはアッベ数を示す。
また、回転対称非球面は次式で定義される。
x=cy2/[1+[1-(1+K)c2y2]1/2]+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10+A12y12・・・
(但し、cは曲率(1/r)、yは光軸からの高さ、Kは円錐係数、A4、A6、A8、・・・・・は各次数の非球面係数)
図1は、本発明の焦点検出装置の光学系の第1実施例のレンズ構成図を示している。表1はその数値データである。この光学系は、撮影レンズ側より、コンデンサーレンズ10、補助レンズ群20(第1、第2補助レンズ20A、20B)、セパレーターマスク(絞り)30、セパレーターレンズ40、及びイメージセンサー50の順に配置されている。コンデンサーレンズ10は樹脂レンズ、第1補助レンズ20Aは樹脂レンズ、第2補助レンズ20Bはガラスレンズ、セパレーターレンズ40は樹脂レンズである。なお、符号I1は図示しない撮影レンズによる被写体の一次結像面(予定焦点面)である。
<表1>
面No. r d Nd ν
0 一次結像面 4.00
1 40.000 2.00 1.49176 / 57.4
2* -7.155 11.50
3 ∞ 1.00 1.49176 / 57.4
4 6.000 0.10
5 6.025 1.00 1.48749 / 70.2
6 ∞ 0.04
7 ∞ 1.00 1.49176 / 57.4
8 -1.500 3.52
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面No. 2 : K=-2.50
図2は、本発明の焦点検出装置の光学系の第2実施例のレンズ構成図を示している。表2はその数値データである。この光学系は、撮影レンズ側より、コンデンサーレンズ10、補助レンズ群20(第1、第2補助レンズ20A、20B)、セパレーターマスク(絞り)30、セパレーターレンズ40、及びイメージセンサー50の順に配置されている。コンデンサーレンズ10は樹脂レンズ、第1補助レンズ20Aはガラスレンズ、第2補助レンズ20Bは樹脂レンズ、セパレーターレンズ40は樹脂レンズである。
<表2>
面No. r d Nd ν
0 一次結像面 5.00
1* 9.700 2.00 1.52538 / 56.3
2 ∞ 17.00
3 15.000 1.50 1.58267 / 46.4
4 -7.700 0.10
5 -7.770 1.00 1.58547 / 29.9
6 ∞ 0.04
7 ∞ 1.00 1.52538 / 56.3
8 -1.700 3.24
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面No. 1 : K=-0.50
図3は、本発明の焦点検出装置の光学系の第3実施例のレンズ構成図を示している。表3はその数値データである。この光学系は、撮影レンズ側より、コンデンサーレンズ10、補助レンズ群20(第1、第2補助レンズ20A、20B)、セパレーターマスク(絞り)30、セパレーターレンズ40、及びイメージセンサー50の順に配置されている。コンデンサーレンズ10は樹脂レンズ、第1補助レンズ20Aは樹脂レンズ、第2補助レンズ20Bはガラスレンズ、セパレーターレンズ40は樹脂レンズである。
<表3>
面No. r d Nd ν
0 一次結像面 5.00
1* 7.200 2.00 1.52538 / 56.3
2 ∞ 12.00
3 -6.000 1.00 1.49176 / 57.4
4 25.000 0.10
5 25.107 1.00 1.64769 / 33.8
6 ∞ 0.04
7 ∞ 1.00 1.52538 / 56.3
8 -1.400 3.60
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面No. 1 : K=-0.50
図4は、本発明の焦点検出装置の光学系の第4実施例のレンズ構成図を示している。表5はその数値データである。この光学系は、撮影レンズ側より、コンデンサーレンズ10、補助レンズ群20(第1、第2補助レンズ20A、20B)、セパレーターマスク(絞り)30、セパレーターレンズ40、及びイメージセンサー50の順に配置されている。コンデンサーレンズ10は樹脂レンズ、第1補助レンズ20Aは樹脂レンズ、第2補助レンズ20Bはガラスレンズ、セパレーターレンズ40は樹脂レンズである。
<表4>
面No. r d Nd ν
0 一次結像面 5.00
1* 9.700 2.00 1.52538 / 56.3
2 ∞ 15.50
3 -4.200 2.00 1.58547 / 29.9
4 ∞ 1.00
5 ∞ 2.00 1.57099 / 50.8
6 -5.162 0.10
7 ∞ 1.00 1.52538 / 56.3
8 -2.400 4.57
*は回転対称非球面。
非球面データ(表示していない非球面係数は0.00である。);
面No. 1 : K=-0.50
各実施例1乃至4における諸元及び温度変化(+30℃)後の焦点位置変化を、表5に表した。
<表5>
Figure 0005016373
表5から明らかなように、実施例1、2、3及び4は全て、条件式(1)及び(2)を満足している。また各レンズの温度変化の合計値である条件(A)の数値からも温度変化にかかわらず焦点位置変化が非常に小さくなっていることが分かる。
本発明の焦点検出装置の光学系の実施例1のレンズ構成図である。 本発明の焦点検出装置の光学系の実施例2のレンズ構成図である。 本発明の焦点検出装置の光学系の実施例3のレンズ構成図である。 本発明の焦点検出装置の光学系の実施例4のレンズ構成図である。
符号の説明
10 コンデンサーレンズ
20 補助レンズ群
20A 第1補助レンズ
20B 第2補助レンズ
30 セパレーターマスク(絞り)
40 セパレーターレンズ
50 イメージセンサー

Claims (3)

  1. 撮影レンズの予定焦点面の後方に配置されたコンデンサーレンズと、その後方にあってコンデンサーレンズと同軸に配置された補助レンズ群と、この補助レンズ群の後方に接近して配置された、少なくとも一対のレンズを一体に成型した樹脂製のセパレーターレンズと、このセパレーターレンズによって、上記予定焦点面上の被写体像を分割、センサー上に再結像させる焦点検出装置の光学系であって、
    上記補助レンズ群を、少なくとも、1枚の負の屈折力を有する樹脂補助レンズと、1枚の正の屈折力を有するガラス補助レンズとにより構成したこと、を特徴とする焦点検出装置の光学系。
  2. 請求項1記載の焦点検出装置の光学系において、上記補助レンズ群と上記セパレーターレンズとの間には、該セパレーターレンズ毎に対向した開口を有するセパレーターマスクが配置されていて、上記樹脂補助レンズ、ガラス補助レンズ、セパレーターレンズ及びセパレーターマスクは、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする焦点検出装置の光学系。
    (1) 0.2<ts・fn/(FIN・m0・qn・P)<1.1
    ただし、
    fnは樹脂補助レンズの焦点距離、
    Pは対をなすセパレーターレンズ光軸間距離、
    qnは温度が30℃変化した場合の樹脂補助レンズの焦点距離変化率(線膨張率による形状変化と屈折率変化を合わせた値)、
    tsは温度が30℃変化した場合のセパレーターレンズの線膨張率、
    FINは上記セパレーターマスクの開口によって決まる焦点検出装置の光学系のFナンバー、
    m0は全系の倍率。
  3. 請求項1または2記載の焦点検出装置の光学系において、上記樹脂補助レンズ及びガラス補助レンズは、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする焦点検出装置の光学系。
    (2) -0.1<1/(m2・m3)<4.0
    ただし、
    m2は撮影レンズ側に配置された補助レンズの倍率、
    m3はセンサー側に配置された補助レンズの倍率。
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