JP2640117B2 - 電子写真式製版用印刷原版 - Google Patents

電子写真式製版用印刷原版

Info

Publication number
JP2640117B2
JP2640117B2 JP63087024A JP8702488A JP2640117B2 JP 2640117 B2 JP2640117 B2 JP 2640117B2 JP 63087024 A JP63087024 A JP 63087024A JP 8702488 A JP8702488 A JP 8702488A JP 2640117 B2 JP2640117 B2 JP 2640117B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
electrophotographic
image
group
plate precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63087024A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01257971A (ja
Inventor
弘明 横家
博道 立川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP63087024A priority Critical patent/JP2640117B2/ja
Priority to DE3911405A priority patent/DE3911405A1/de
Priority to US07/335,411 priority patent/US5582942A/en
Publication of JPH01257971A publication Critical patent/JPH01257971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2640117B2 publication Critical patent/JP2640117B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0528Macromolecular bonding materials
    • G03G5/0532Macromolecular bonding materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsatured bonds
    • G03G5/0546Polymers comprising at least one carboxyl radical, e.g. polyacrylic acid, polycrotonic acid, polymaleic acid; Derivatives thereof, e.g. their esters, salts, anhydrides, nitriles, amides
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0528Macromolecular bonding materials
    • G03G5/0532Macromolecular bonding materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsatured bonds
    • G03G5/055Polymers containing hetero rings in the side chain
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0528Macromolecular bonding materials
    • G03G5/0589Macromolecular compounds characterised by specific side-chain substituents or end groups

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有機光導電性化合物を含有する光導電層を
有し、電子写真法により、トナー画像を形成した後、ト
ナー画像部以外の非画像部の光導電層を除去することに
より印刷版とする電子写真式製版用印刷原版、特に、露
光終了からトナー現像開始までの時間が短縮されること
により製版時間を短縮することが可能な、光応答性の改
良された電子写真式製版用印刷原版に関する。
[従来の技術] 今日、平版オフセット印刷版としては、ジアゾ化合物
とフェノール樹脂を主成分とするポジ型感光剤やアクリ
ル系モノマーやプレポリマーを主成分とするネガ型感光
剤を用いるPS版などが実用化されているが、これらはす
べて低感度のため、あらかじめ画像記録されたフイルム
原版を密着露光して製版を行っている。一方、コンピュ
ーター画像処理と大容量データの保存およびデータ通信
技術の進歩によって、近年では、原稿入力、補正、編
集、割り付けから頁組まで一貫してコンピューター操作
され、高速通信網や衛生通信により即時遠隔地の末端プ
ロッターに出力できる電子編集システムが実用化してい
る。特に、即時性の要求される新聞印刷分野において電
子編集システムの要求度は高い。また、オリジナルが原
版フイルムの形で保存されこれをもとに必要に応じて印
刷版が複製されている分野においても、光ディスクなど
の超大容量記録メディアの発達に伴いオリジナルがこれ
らの記録メディアにデジタルデータとして保存されるよ
うになると考えられる。
しかしながら、末端プロッターの出力から直接印刷版
を作成する直接型印刷版はほとんど実用化されておら
ず、電子編集システムの稼動しているところでも出力は
銀塩写真フイルムにおこなわれ、これをもとに間接的に
PS版へ密着露光により印刷版が作成されているのが実状
である。これは、出力プロッターの光源(例えば、He−
Neレーザー、半導体レーザーなど)により実用的な時間
内に印刷版を作成できるだけの高い感度を有する直接型
印刷版の開発が困難であることも1つの原因であった。
直接型印刷版を提供し得る高い光感度を有する感光体
として電子写真感光体が考えられる。トナー画像形成
後、非画像部の光導電層の除去を行う型の電子写真式製
版用印刷原版はすでに多く知られている。例えば、特公
昭37−17162号、同38−6961号、同38−7758号、同41−2
426号、同46−39405号、特開昭50−19509号、同50−195
10号、同52−2437号、同54−145538号、同54−134632
号、同55−105254号、同55−153948号、同55−161250
号、同57−147656号、同57−161863号、等に記載の電子
写真式製版用印刷原版があげられる。
電子写真感光体を印刷版として使用するには、非画像
部をエッチングで除去し親水性の面を露出させる必要が
あるため、結合樹脂としてアルカリ性溶剤に溶解するか
もしくは膨潤して脱離する結合樹脂を用いることが多
い。通常、電子写真感光体の結合樹脂として広く用いら
れているポリカーボネート樹脂等にくらべて、これらの
アルカリ性溶剤に溶解または膨潤する樹脂は有機光導電
性化合物との相溶性が悪く、このため有機光導電性化合
物の電子写真感光層への導入量が制限される。光導電層
中で表面電位を打ち消すのに充分なキャリアーが発生し
ていても、有機光導電性化合物の光導電層中での含有量
が低いと、光導電層中でのキャリアーの移動速度が低下
し表面電位の減衰速度すなわち応答速度が低下する。こ
のため、露光終了後、表面電位がかぶりを与えない程度
まで充分減衰しトナー現像を開始できるまでの時間がな
がくなる。プロセス時間をできるだけ短くするために、
露光照度をあげて露光時間を短くしていくほどこの応答
時間は長くなる。したがって応答速度の遅さは、全プロ
セス時間の短縮の大きな妨げになっている。また、レー
ザー光源などの高照度光源によって走査露光を行う場合
には別の問題を生ずる。すなわち、応答速度が遅いと、
書き込み開始部と、書き込み終了部では表面電位の減衰
率が異なってくるため、書き込み開始部ではかぶりはな
いが、書き込み終了部ではかぶりの多い画像ができあが
り、印刷版の作成に不都合を生じる現象が発生するので
ある。電子写真式製版用印刷原版に用いられている従来
公知の結合樹脂としては、特公昭41−2426号、同37−17
162号、同38−6961号、特開昭52−2437号、同54−19803
号、同54−134632号、同55−105254号、同50−19509
号、同19510号などに記載の、スチレン−無水マレイン
酸共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体、フェノール樹脂、等が
知られている。しかしながらこれらを有機光導電性化合
物を使用した電子写真式製版用印刷原版に用いたときは
種々の問題点を有していることがすでにしられている。
すなわち、スチレン−無水マレイン酸共重合体を結合樹
脂とした場合は形成皮膜が硬く印刷版を湾曲させたとき
にひび割れを生ずることがある。また、膜の接着性に乏
しく多数枚の印刷に耐えられない。フェノール樹脂を結
合樹脂として用いた場合は、形成皮膜が脆弱で、耐刷性
が悪い。酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体はやはり耐刷性に問題があっ
た。
以上のような主として耐刷性不足に起因する種々の問
題を解決したとして特開昭57−161863号、同58−76843
号には、アクリル酸エステルモノマーもしくはメタクリ
ル酸エステルモノマーとカルボン酸含有モノマーとの共
重合体が開示されている。これらの結合樹脂を用いれば
電子写真式製版用印刷原版として使用することは可能で
ある。しかしながら、前述した通り、応答速度の遅さに
起因する近年指摘され始めた問題点は今だ未解決のまま
であった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の第一の目的は、良好な感度を有し、かつ、応
答速度の早い電子写真式製版用印刷原版を提供すること
である。
本発明の第二の目的は、レーザーなどの走査露光によ
る画像形成に適した電子写真式製版用印刷原版を提供す
ることである。
本発明の第三の目的は、耐刷性に優れた電子写真式製
版用印刷原版を提供することである。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明者らは鋭意研究の結果、本発明は (1)導電性支持体上に、少なくとも、有機光導電性化
合物、および結合樹脂を含有する光導電層を有し、画像
露光しトナー画像を形成した後、トナー画像部以外の非
画像部の光導電層を除去することにより印刷版とする、
電子写真式製版用印刷原版において、前記光導電層の結
合樹脂が、ベンジル環を有するアクリル酸エステルもし
くはメタクリル酸エステルを少なくとも1つの単量体成
分として有し、かつ酸性官能基を有するビニル重合可能
な単量体を少なくとも1つの単量体成分として、全単量
体成分の38〜60モル%有する共重合体であることを特徴
とする電子写真式製版用印刷原版であり、 (2)前記画像露光をレーザー光や、発光ダイオードな
どの走査露光によっておこなう(1)に記載の電子写真
式製版用印刷原版である。
また、好ましい態様を以下に挙げる。
(4)前記の芳香族環を有するアクリル酸エステルもし
くはメタクリル酸エステルが置換もしくは無置換のベン
ジルメタクリレートより選ばれるものよりなる、(1)
に記載の電子写真式製版用印刷原版。
(5)前記の酸性官能基を有するビニル重合可能な単量
体の酸性官能基が、カルボキシル基、酸無水物基、水酸
基、フェノール性水酸基、スルホン酸基より選ばれるも
のよりなる、(1)に記載の電子写真式製版用印刷原
版。
(6)前記の酸性官能基を有するビニル重合可能な単量
体が、アクリル酸もしくはメタクリル酸である(1)に
記載の電子写真式製版用印刷原版。
(8)前記のベンジル環を有するアクリル酸エステルも
しくはメタクリル酸エステルが、置換もしくは無置換の
ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェ
ニルアクリレート、フェニルメタクリレートより選ばれ
るものよりなる、(2)に記載の電子写真式製版用印刷
原版。
(9)前記の酸性官能基を有するビニル重合可能な単量
体の酸性官能基が、カルボキシル基、酸無水物基、水酸
基、フェノール性水酸基、スルホン酸基より選ばれるも
のよりなる、(2)に記載の電子写真式製版用印刷原
版。
(10)前記の酸性官能基を有するビニル重合可能な単量
体が、アクリル酸もしくはメタクリル酸である(2)に
記載の電子写真式製版用印刷原版。
本発明によるベンジル環を有するアクリル酸エステル
もしくはメタクリル酸エステルのベンジル環は置換基を
有してもよい。この場合の置換基としては、水素原子、
アルキル基、アリル基、アリール基、アラルキル基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、アルコキシカルボニル
基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミド基、シアノ基、カ
ルボニル基、トリフルオロメチル基、アミノ基、ジアル
キルアミノ基などがあげられる。好ましい置換基として
は、水素原子、炭素数1から5のアルキル基、炭素数1
から5のアリル基、炭素数6から10のアリール基、炭素
数1から10のアラルキル基、炭素数1から5のアルコキ
シ基、炭素数6から10のアリーロキシ基、炭素数1から
5のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、アミノ
基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カル
ゴキシル基、アミド基、炭素数1から5のアルキル基に
よって置換されたアルキルアミノ基などである。本発明
におけるベンジル環を有するアクリル酸エステルもしく
はメタクリル酸エステルとしては、置換もしくは無置換
のベンジルアクリレート及びベンジルメタクリレートを
挙げることができる。
本発明における、酸性官能基を有するビニル重合可能
な単量体の酸性官能基としては、カルボキシル基、酸無
水物基、水酸基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、
スルホンアミド基、またはスルホンイミド基を例示する
ことができる。酸性官能基を有するビニル重合可能な単
量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、フタル酸、無水マレイン酸、p
−カルボキシルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p
−ヒドロキシフェニルアクリルアミド、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシルエチルメタクリルアミ
ド、p−ビニルベンゼンスルホン酸、などをあげること
ができる。酸性官能基を有するビニル重合可能な単量体
として好ましいものはアクリル酸、メタクリル酸であ
る。
本発明における結合樹脂において、芳香族環を有する
アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルと酸
性官能基を有するビニル重合可能な単量体との共重合比
は、使用する単量体の種類や光導電層除去液(エッチン
グ液)の種類によって最適比が変化するが、本発明で
は、酸性官能基を有するビニル重合可能な単量体が全単
量体成分の38から60モル%である。
また、本発明の結合樹脂においては、第3の共重合成
分として、ビニル重合可能な単量体を含有してもかまわ
ない。このビニル重合可能な単量体としては、スチレ
ン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロロスチ
レンのようなスチレン誘導体、アクリル酸またはメタク
リル酸の置換もしくは非置換のアルキルエステル、アク
リル酸またはメタクリル酸の置換もしくは非置換のアル
キルアミド、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化
ビニルなどを例示することができる。
以下に本発明における結合樹脂の具体例をあげる。
共重合体: (1)ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (90:10) (2)ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (80:20) (3)ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (70:30) (4)ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (60:40) (5)ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (50:50) (6)ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (60:40) (7)ベンジルアクリレート−アクリル酸 (70:30) (8)ベンジルメタクリレート−アクリル酸 (60:40) (9)フェニルアクリレート−アクリル酸 (60:40) (10)フェネチルメタクリレート−メタクリル酸 (65:35) (12)ベンジルメタクリレート−メチルメタクリレート
−メタクリル酸 (50:20:30) (13)ベンジルメタクリレート−n−ブチルメタクリレ
ート−メタクリル酸 (50:10:40) (14)ベンジルアクリレート−エチルメタクリレート−
アクリル酸 (50:20:30) (16)ベンジルメタクリレート−スチレン−メタクリル
酸 (40:10:50) (18)ベンジルメタクリレート−エチルメタクリレート
−メタクリルアミド−メタクリル酸 (50:20:10:20) (19)ベンジルアクリレート−エチルアクリレート−イ
タコン酸 (50:20:30) カッコ内に共重合比をモルで示した。
これらの結合樹脂はラジカル重合開始剤をもちいて塊
状重合、溶液重合、懸濁重合で容易に合成でき、合成方
法は一般によく知られている。結合樹脂の分子量は、10
00〜500000の範囲で使用可能であるが、形成皮膜の強
度、光導電層除去速度の上から8000〜150000の範囲が好
適である。
トナー画像形成後、非画像部の光導電層の除去を行う
型の有機光導電性化合物を用いた電子写真式製版用印刷
原版はつぎの二種に分類できる。第一は、特公昭37−17
162号、同62−51462号、特開昭52−2437号、同54−1980
3号、同56−107246号、同57−161863号などのような、
有機光導電性化合物、増感染料、結合樹脂を主体とする
光導電層を有するものであり、第二は、特開昭56−1461
45号、同60−17751号、同60−17752号、同60−17760
号、同60−254142号、同62−54266号などのような電荷
発生剤、電荷輸送剤、結合樹脂を主体とする光導電層を
有するものである。第二の例の特別な場合として特開昭
60−230147号、同60−230148号、同60−238853号などの
ような電荷発生剤と電荷輸送剤とをそれぞれ別の層に含
有した二層構成の光導電層も知られている。本発明の電
子写真式製版用印刷原版は上記の二種の光導電層のいず
れの形態をとっていてもよい。第二の例の場合には、本
発明でいう有機光導電性化合物が電荷輸送剤としての機
能をはたす。
本発明における、有機光導電性化合物としては、 (a)米国特許第3,112,197号明細書などに記載されて
いるトリアゾール誘導体、 (b)米国特許第3,189,447号明細書などに記載されて
いるオキサジアゾール誘導体、 (c)特公昭37−16,096号公報などに記載されているイ
ミダゾール誘導体、 (d)米国特許第3,615,402号、同3,820,989号、同3,54
2,544号、特公昭45−555号、同51−10,983号、特開昭51
−93,224号、同55−108,667号、同55−156953号、同56
−36,656号明細書、公報などに記載のポリアリールアル
カン誘導体、 (e)米国特許第3,180,729号、同4,278,746号、特開昭
55−88,064号、同55−88,065号、同49−105,537号、同5
5−51,086号、同56−80,051号、同56−88,141号、同57
−45,545号、同54−112,637号、同55−74,546号明細
書、公報などに記載されているピラゾリン誘導体及びピ
ラゾロン誘導体、 (f)米国特許第3,615,404号、特公昭51−10,105号、
同46−3,712号、同47−28,336号、特開昭54−83,435
号、同54−110,836号、同54−119,925号明細書、公報な
どに記載されているフェニレンジアミン誘導体、 (g)米国特許第3,567,450号、同3,180,703号、同3,24
0,597号、同3,658,520号、同4,232,103号、同4,175,961
号、同4,012,376号、西独国特許(DAS)1,110,518号、
特公昭49−35,702号、同39−27,577号、特開昭55−144,
250号、同56−119,132号、同56−22,437号明細書、公報
などに記載されているアリールアミン誘導体、 (h)米国特許第3,526,501号明細書記載のアミノ置換
カルコン誘導体、 (i)米国特許第3,542,546号明細書などに記載のN,N−
ビカルバジル誘導体、 (j)米国特許第3,257,203号明細書などに記載のオキ
サゾール誘導体、 (k)特開昭56−46,234号公報などに記載のスチリルア
ントラセン誘導体、 (l)特開昭54−110,837号公報等に記載されているフ
ルオレノン誘導体、 (m)米国特許第3,717,462号、特開昭54−59,143号
(米国特許第4,150,987号に対応)、同55−52,063号、
同55−52,064号、同55−46,760号、同55−85,495号、同
57−11,350号、同57−148,749号、同57−104,144号明細
書、公報などに記載されているヒドラゾン誘導体、 (n)米国特許第4,047,948号、同4,047,949号、同4,26
5,990号、同4,273,846号、同4,299,897号、同4,306,008
号明細書などに記載のベンジジン誘導体、 (o)特開昭58−190,953号、同59−95,540号、同59−9
7,148号、同59−195,658号、同62−36,674号公報などに
記載されているスチルベン誘導体、 (p)特公昭34−10,966号公報記載のポリビニルカルバ
ゾール及びその誘導体、 (q)特公昭43−18,674号、同43−19,192号公報記載の
ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリ−2
−ビニル−4−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5
−フェニルオキサゾール、ポリ−3−ビニル−N−エチ
ルカルバゾール等のビニル重合体、 (s)特公昭43−19,193号公報記載のポリアセナフチレ
ン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレンの共重合
体等の重合体、 (t)特公昭56−13,940号公報などに記載のピレン−ホ
ルムアルデヒド樹脂、ブロムピレン−ホルムアルデヒド
樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂等の
縮合樹脂、 (u)特開昭56−90,883号、同56−161,550号公報に記
載された各種のトリフェニルメタンポリマーなどがあ
る。
なお本発明において、有機光導電性化合物は、(a)
〜(u)にあげられた化合物に限定されず、これまで公
知の全ての有機光導電性化合物を用いることができる。
これの有機光導電性化合物は場合により2種類以上を併
用することが可能である。
第一の例の光導電層に含有される増感色素としては、
電子写真感光体に使用される従来公知の増感色素が使用
可能である。これらは、「電子写真」12 9,(1973)、
「有機合成化学」24(11),1010,(1966)等に記載され
ている。例えば、米国特許第3,141,770号、同4,283,475
号、特公昭第48−25658号、特開昭62−71965号等に記載
のピリリウム系染料、Applied Optics Supplement
50(1969)、特開昭50−39548号等に記載のトリアリー
ルメタン系染料、米国特許第3,597,196号等に記載のシ
アニン系染料、特開昭60−163047号、同59−164588号、
同60−252517号等に記載のスチリル系染料などが有利に
使用される。
第二の例の光導電層に含有される電荷発生剤として
は、電子写真感光体において従来公知の有機及び無機の
各種の電荷発生剤が使用できる。例えば、セレン、セレ
ン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、および、以下
(1)〜(9)に示す有機顔料を使用することができ
る。
(1)米国特許第4,436,800号、同4,439,506号、特開昭
47−37543号、同58−123,541号、同58−192,042号、同5
8−219,263号、同59−78,356号、同60−179,746号、同6
1−148,453号、同61−238,063号、特公昭60−5941号、
同60−45,664号等に記載されたモノアゾ、ビスアゾ、ト
リスアゾ顔料などのアゾ顔料 (2)米国特許第3,397,086号、同4,666,802号、特開昭
51−90827号、同52−55643号等に記載の無金属あるいは
金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料 (3)米国特許第3,371,884号、特開昭47−30330号等に
記載のペリレン系顔料 (4)英国特許第2,237,680号、特開昭47−30331号等に
記載のインジゴ、チオインジゴ誘導体 (5)英国特許第2,237,679号、特開昭49−30332号等に
記載のキナクリドン系顔料 (6)英国特許第2,237,678号、特開昭59−184,348号、
同62−28,738号、同47−18544号等に記載の多環キノン
系顔料 (7)特開昭47−30,331号、特開昭47−18543号等に記
載のビスベンズイミダゾール系顔料 (8)米国特許第4,396,610号、同4,644,082号等に記載
のスクアリウム塩系顔料 (9)特開昭第59−53,850号、同61−212,542号等に記
載のアズレニウム塩系顔料などである。これらは単独も
しくは2種以上を併用して用いることができる。
本発明の電子写真式製版用印刷原版の光導電層には、
電子写真感光体に従来使用されてきた種々の公知の添加
剤を含有させることができる。これらの添加剤として
は、電子写真感度を改良するための化学増感剤、皮膜性
を改良するための各種の可塑剤、界面活性剤などが含ま
れる。化学増感剤としては、例えば、p−ベンゾキノ
ン、クロラニル、フルオラニル、ブロマニル、ジニトロ
ベンゼン、アントラキノン、2、5−ジクロルベンゾキ
ノン、ニトロフェノール、無水テトラクロルフタル酸、
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、ジニトロ
フルオレノン、トリニトロフルオレノン、テトラシアノ
エチレン等の電子吸引性化合物、特開昭58−65439号、
同58−102239号、同58−129439号、同62−71965号等に
記載の化合物等を挙げることができる。
可塑剤としては、たとえば、ジメチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニ
ルフォスフェート、ジイソブチルアジペート、ジメチル
セバケート、ジブチルセバケート、ラウリン酸ブチル、
メチルフタリールエチルグリコレート、ジメチルグリコ
ールフタレートなど光導電層の可撓性を向上するために
添加できる。これらの可塑剤は光導電層の静電特性、エ
ッチング性を劣化させない範囲で含有させることができ
る。
本発明における、有機光導電性化合物と結合樹脂の混
合比は、有機光導電性化合物と結合樹脂との相溶性によ
って有機光導電性化合物の含有率の上限が決まり、これ
を上回る量を添加すると有機光導電性化合物の結晶化が
おこり好ましくない。有機光導電性化合物の含有量が少
ないほど電子写真感度は低下するので、有機光導電性化
合物の結晶化が起こらない範囲内でできるだけ多くの有
機光導電性化合物を含有させるのが好ましい。有機光導
電性化合物の含有率としては、結合樹脂100重量部に対
し、有機光導電性化合物5〜120重量部、好ましくは、
有機光導電性化合物10〜100重量部である。また、有機
光導電性化合物は、単独であるいは2種以上混合して使
用してもよい。
また、結合樹脂も、2種以上混合して使用することが
できる。結合樹脂を2種以上混合して使用する場合は、
結合樹脂の少なくとも1種が本発明における樹脂であれ
ばよく、混合使用される他の樹脂は前述した従来公知の
樹脂でもかまわない。
また、本発明の光導電層の膜厚は、薄すぎると現像に
必要な表面電位を帯電することができず、逆に厚すぎる
と光導電層を除去する際にサイドエッチと呼ばれる平面
方向のエッチングを起こし、良好な印刷版が得られな
い。光導電層の膜厚としては、0.1〜30μ、好ましく
は、0.5〜10μである。
本発明に用いられる導電性支持体としては、導電性表
面を有するプラスチックシートまたは特に溶剤不透過性
および導電性にした紙、アルミニウム板、亜鉛板、また
は銅−アルミニウム板、銅−ステンレス板、クロム−銅
板等のバイメタル板、またはクロム−銅−アルミニウム
板、クロム−鉛−鉄板、クロム−銅−ステンレス板等の
トライメタル板等の親水性表面を有する導電性支持体が
用いられ、その厚さは、0.1〜3mmが好ましく、特に0.1
〜0.5mmが好ましい。これらの支持体の中でもアルミニ
ウム板が好適に使用される。本発明において用いられる
アルミニウム板はアルミニウムを主成分とする純アルミ
ニウムや微量の異原子を含むアルミニウム合金などの板
状体であり、その組成が特定されるものではなく従来公
知、公用の素材を適宜使用することが出来る。
このアルミニウム版は従来公知の方法で砂目立て、陽
極酸化して用いることが出来る。砂目立て処理に先立っ
てアルミニウム板表面の圧延脂を除去するために、所望
により界面活性剤またはアルカリ性水溶液による脱脂処
理が施され、砂目立て処理が行われる。砂目立て処理方
法には、機械的に表面を粗面化する方法、電気化学的に
表面を溶解する方法及び化学的に表面を選択溶解させる
方法がある。機械的に表面を粗面化する方法としては、
ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研
磨法等と称せられる公知の方法を用いることが出来る。
また電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解
液中で交流または直流によりおこなう方法がある。ま
た、特開昭54−63902号に開示されている様に両者を組
み合わせた方法も利用できる。
この様に粗面化されたアルミニウム板は必要に応じて
アルカリエッチング処理及び中和処理される。
この様に処理されたアルミニウム板は陽極酸化処理さ
れる。陽極酸化処理に用いられる電解質としては硫酸、
燐酸、蓚酸、クロム酸、あるいはそれらの混酸が用いら
れ、それらの電解質やその濃度は電解質の種類によって
適宜決められる。陽極酸化の処理条件は用いる電解質に
より種々変わるので、いちがいに特定し得ないが、一般
的には電解質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は、5〜
70℃、電流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間1
0秒〜50分の範囲に有れば好適である。陽極酸化皮膜量
は0.1〜10g/m2が好適であるが、より好ましくは1〜6g/
m2の範囲である。
さらに、特公昭47−5125号公報に記載されているよう
にアルミニューム板を陽極酸化処理した後に、アルカリ
金属ケイ酸塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用
される。また、米国特許第3658662号明細書に記載され
ているようなシリケート電着も有効である。西独公開特
許第1621478号公報に記載のポリビニルスルホン酸によ
る処理も適当である。
また、本発明においては、導電性支持体と光導電層と
の間に、密着性や電子写真式製版用印刷原版の静電特性
を改良するなどの目的のため、必要によりカゼイン、ポ
リビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹
脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル
酸などからなるアルカリ可溶性の中間層を設けることが
できる。
また、本発明においては、光導電層上に必要により、
静電特性、トナー現像時の現像特性、あるいは画像特
性、印刷特性などを改良する目的で光導電層除去時に、
同時に除去することが可能なオーバーコート層を設ける
ことができる。このオーバーコート層は、機械的にマッ
ト化されたもの、あるいは、マット剤が含有される樹脂
層であってもよい、この場合、マット剤としては二酸化
珪素、ガラス粒子、アルミナ、デンプン、酸化チタン、
酸化亜鉛、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、
フェノール樹脂などの重合体の粒子、および米国特許第
2701245号、同第2992101号明細書に記されているマット
剤が含まれる。これらは、2種以上併用することができ
る。オーバーコート層に使用される樹脂としては、光導
電層を除去するエッチング液との組合せにより適宜選択
される。具体的には、例えば、アラビアゴム、ニカワ、
セルロース類、でん粉類、ポリビルアルコール、ポリエ
チレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルメチルエーテル、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラールなどがあ
る。これらは2種以上併用することができる。
本発明に使用されるトナーは、非画像部を除去するエ
ッチング液に対する耐性を有し、このエッチング液から
トナー画像部の光導電層の溶出を防ぐ機能を有するもの
なら乾式現像剤、液体現像剤など電子写真のトナーとし
て使用されるものであればいずれも使用可能であるが、
高解像度の画像を得るためには液体現像剤を使用するの
が好ましい。さらには、疎水性でインク受容性のトナー
画像を与えるものが望ましい。たとえばトナー粒子の成
分としては、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、アクリルエステルのホモポリマー及び共重合体、メ
タクリルエステルのホモポリマー及び共重合体、エチレ
ン共重合体、環化ゴム、酢酸ビニルのホモポリマー及び
共重合体、塩化ビニルなどの高分子物質が使用される。
またトナーの定着性や分散性および耐エッチング性に悪
影響を及ぼさない範囲内で着色剤、たとえば、カーボン
ブラック、ニグロシン系顔料、フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、ベンジジンイエロー、アルカ
リブルー、カーミン6Bなどのような顔料および染料を含
有することもできる。さらに、各種の荷電調節剤、その
他の添加剤を含有していてもよい。
トナー画像形成後のトナー非画像部の光導電性絶縁層
を除去するエッチング液としては、光導電性絶縁層を除
去できるものなら任意の溶剤が使用可能であり、特に限
定されるものではないが、好ましくは、アルカリ性溶剤
が使用される。ここで言う、アルカリ性溶剤とは、アル
カリ性化合物を含有する水溶液もしくは、アルカリ性化
合物を含有する有機溶剤もしくは、アルカリ性化合物を
含有する水溶液と有機溶剤との混合物である。アルカリ
性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸カリウム、アンモニア、およびモ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等のアミノアルコール類等などの有機および
無機の任意のアルカリ性の化合物を挙げることが出来
る。エッチング液の溶媒としては前述のように、水もし
くは多くの有機溶剤を使用することが出来るが、臭気、
公害性の点から水を主体としたエッチング液が好ましく
使用される。水を主体としたエッチング液には、必要に
応じて、各種の有機溶剤を添加することも出来る。好ま
しい有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノール、ベンジルアルコール、フェネチ
ルアルコール等の低級アルコールや芳香族アルコールお
よびエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、セルソ
ルブ類、およびモノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール類等
を挙げることが出来る。また、エッチング液には界面活
性剤、消泡剤、その他必要に応じて各種の添加剤を含有
したものが使用される。
つぎに、本発明の電子写真式製版用印刷原版から印刷
版を作成する方法について説明する。本発明の電子写真
式製版用印刷原版は従来公知の電子写真プロセスにより
画像形成される。すなわち、暗所で実質的に一様に帯電
し、画像露光により静電潜像を形成する。露光方法とし
ては、キセノンランプ、タングステンランプ、螢光灯な
どを光源として反射画像露光、透明陽画フイルムを通し
た密着露光や、レーザー光、発光ダイオードなどによる
走査露光があげられる。走査露光を行う場合は、ヘリウ
ム−ネオンレーザー、ヘリウム−カドミウムレーザー、
アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、
YAGレーザー、ルビーレーザー、窒素レーザー、色素レ
ーザー、エキサイマーレーザー、GaAs/GaAlAs,InGaAsP
のような半導体レーザー、アレキサンドライトレーザ
ー、銅蒸気レーザー、エルビウムレーザーなどのレイザ
ー光源により走査露光、あるいは発光ダイオードや液晶
シャッターを利用した走査露光(発光ダイオードアレ
イ、液晶シャッターアレイなどをもちいたラインプリン
ター型の光源も含む)によって露光することができる。
つぎに、上記静電潜像をトナーによって現像する、現
像方法としては乾式現像法(カスケード現像、磁気ブラ
シ現像、パウダークラウド現像)、液体現像法のいずれ
も使用できる。なかでも液体現像法は微細な画像を形成
することができ印刷版を作成するために好適である。さ
らに、正現像によるポジ−ポジ現像や、適当なバイアス
電圧の印加による反転現像によるネガ−ポジ現像も可能
である。形成されたトナー現像は公知の定着法、例え
ば、加熱定着、圧力定着、溶剤定着などにより定着する
ことができる。このように形成したトナー画像をレジス
トとして作用させ、非画像部の光導電層をエッチング液
により除去することにより印刷版が作成できる。
[実施例] 本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、
本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。なお、実施例において部はすべて重
量部を示す。
実施例1 電荷発生剤として下記の、トリスアゾ化合物 …1.0部、 有機光導電性化合物として、下記に示すヒドラゾン化合
物 …2.0部 共重合体(4) …10.0部 テトラヒドロフラン 100 部 を500mlのガラス製容器にガラスビーズと共にいれ、ペ
イントシェーカー(東洋精機製作所(株))で60分間分
散したのち、ガラスビーズをろ別して光導電層用分散液
とした。
つぎに、この光導電層用分散液を、砂目立てした厚さ
0.25mmのアルミニウム板上に塗布、乾燥し乾燥膜厚5.1
μの光導電層を有する電子写真式製版用印刷原版を調製
した。
次に、作成した電子写真式製版用印刷原版の応答速度
を測定した。作成した電子写真式製版用印刷原版を、暗
所でコロナ帯電機により、表面電位+400Vに帯電したの
ち、発光時間35μ秒のフラッシュランプによって26erg/
cm2の露光を行い表面電位の減衰を時間をおって測定し
た。露光直後の表面電位と、露光後60秒の表面電位との
間を表面電位が時間と共に減衰する様子を第1図に示し
た。露光直後を100%とし、露光後60秒目を0%として
示してある。表面電位がはじめの1/10すなわち10%にな
るのに要する時間は2.5秒であった。
次に得られた電子写真式製版用印刷原版を静電複写紙
試験装置EPA−8100(川口電気(株)製)を用いて、ス
タチック方式により+7.5kVでコロナ帯電し、ハロゲン
ランプで露光し電子写真特性を調べた。
帯電直後の表面電位(V0)、また感度として、露光前
の表面電位が光減衰して1/2になる露光量(E50)と1/5
になる露光量(E80)を求めたところ V0+456V E50 3.2lux・sec E80 8.9lux・sec であった。
次にこの試料を暗所で表面電位+450Vに帯電させたの
ちHe−Neレーザーを用いて633nmの光で版面での露光量
が30erg/cm2になるように露光し、これをアイソパーH
(エッソスタンダード社)1中にポリメチルメタクリ
レート粒子(粒子サイズ 0.3μ)5gをトナー粒子とし
て分散し、荷電調節剤として大豆油レシチン0.01gを添
加して作製した液体現像剤を用い30Vのバイアス電圧を
対抗電極に印加して現像することにより、鮮明なポジの
トナー画像を得ることができた。書き込み開始部も、書
き込み終了部もかぶりのない画像が得られた。
さらに、100℃で30秒間加熱してトナー画像を定着し
た。この電子写真式製版用印刷原版の非画像部をケイ酸
カリウム40部、水酸化カリウム10部、エタノール100部
を水800部に希釈したエッチング液によって除去し、十
分水洗した後、ガム引きし、オフセット用印刷版を作成
することが出来た。
このようにして作製した印刷版をハマダスター600CD
オフセット印刷機を用いて常法により印刷したところ非
画像部の汚れのない非常に鮮明な印刷物を5万枚印刷す
ることができた。
比較例1 結合樹脂として、共重合体(4)を用いる代わりに次
にしめす共重合体(A)を用いるほかは、実施例1と全
く同様にして電子写真式製版用印刷原版を作成した。
共重合体(A): スチレン−無水マレイン酸共重合体(無水マレイン酸含
有率:33モル%) 作成した電子写真式製版用印刷原版の応答速度を、実
施例1と同様に測定した結果を第2図に示す。表面電位
がはじめの1/10すなわち10%になるのに要する時間は20
秒であった。
次にこの試料を暗所で表面電位+450Vに帯電させたの
ちHe−Neレーザーを用いて633nmの光で版面での露光量
が30erg/cm2になるように露光し、これを実施例1とお
なじ液体現像剤をもちいて全く同様に現像したが、画像
書き込み開始部はかぶりのない画像が得られたものの、
書き込み終了部にはかぶりが生じ均一な画像が得られな
かった。
さらに、100℃で30秒間加熱してトナー画像を定着し
た。この電子写真式製版用印刷原版の非画像部をケイ酸
カリウム40部、水酸化カリウム10部、エタノール100部
を水800部に希釈したエッチング液によって除去し、十
分水洗した後、ガム引きし、オフセット用印刷版を作成
した。作製した印刷版をハマダスター600CDオフセット
印刷機を用いて常法により印刷したところかぶりの残っ
ていた部分には印刷インキが付着したため印刷物に地汚
れが発生し鮮明な印刷物を得ることができなかった。
書き込み終了部でもかぶりのない均一な画像を得るた
めには、書き込み終了からトナー現像開始までの間に30
〜60秒の待ち時間を必要とした。
比較例2 結合樹脂として、共重合体(4)を用いる代わりに次
にしめす共重合体(B)を用いるほかは、実施例1と全
く同様にして電子写真式製版用印刷原版を作成した。
共重合体(B): 酢酸ビニル−クロトン酸共重合体(カネボウNSC社製:Re
syn−28−1310) 作成した電子写真式製版用印刷原版の応答速度を、実
施例1と同様に測定した結果を第3図に示す。表面電位
がはじめの1/10すなわち10%になるのに要する時間は20
秒であった。
比較例3 結合樹脂として、共重合体(4)を用いる代わりに次
にしめす共重合体(C)を用いるほかは、実施例1と全
く同様にして電子写真式製版用印刷原版を作成した。
共重合体(C): イソブチルメタクリレート−メタクリル酸(60:40) 作成した電子写真式製版用印刷原版の応答速度を、実
施例1と同様に測定した結果を第4図に示す。表面電位
がはじめの1/10すなわち10%になるのに要する時間は10
秒であった。
比較例4 結合樹脂として、共重合体(4)を用いる代わりに次
にしめす共重合体(D)を用いるほかは、実施例1と全
く同様にして電子写真式製版用印刷原版を作成した。
共重合体(D): シクロヘキシルメタクリレート−メタクリル酸 (60:40) 作成した電子写真式製版用印刷原版の応答速度を、実
施例1と同様に測定した結果を第5図に示す。表面電位
がはじめの1/10すなわち10%になるのに要する時間は5
秒であった。
実施例2〜11 結合樹脂として、共重合体(4)を用いる代わりにそ
れぞれ、共重合体(1)、(2)、(3)、(5)、
(7)、(12)、(16)をもちいたほかは実施例1と同
様にして電子写真式製版用印刷原版を作成した。作成し
た電子写真式製版用印刷原版の応答速度を、実施例1と
同様に測定して、表面電位がはじめの1/10すなわち10%
になるのに要する時間を求めた。結果を、表1にまとめ
た。
実施例12 有機光導電性化合物として、実施例1で用いたヒドラ
ゾン化合物の代わりに、下記のオキサジアゾール化合物
を用いるほかは、実施例1と同様にして電子写真式製版
用印刷原版を作成した。
作成した電子写真式製版用印刷原版の応答速度を、実
施例1と同様に測定して、表面電位がはじめの1/10すな
わち10%になるのに要する時間を求めたところ2.6秒で
あった。
実施例13 有機光導電性化合物として、下記にしめすヒドラゾン化
合物 …25部、 結合樹脂として、共重合体(8) …75部、 増感色素として下記チオピリリウム塩化合物…1.18部、 を、メチレンクロライド510部、メチルセルソルブアセ
テート150部の混合溶媒に溶解した。
この溶液を砂目立てした厚さ0.25mmのアルミニウム板
上に塗布、乾燥し乾燥膜厚5.3μの光導電層を有する電
子写真式製版用印刷原版を作成した。
次に、この試料を暗所で表面電位+450Vに帯電させた
のちHe−Neレーザーを用いて632nmの光で露光し、これ
をアイソパーH(エッソスタンダード社)1中にポリ
メチルメタクリレート粒子(粒子サイズ 0.3μ)5gを
トナー粒子として分散し、荷電調節剤として大豆油レシ
チン0.01gを添加して作製した液体現像剤で現像して、
書き込み開始部も、書き込み終了部もかぶりのない鮮明
なポジのトナー画像を得ることができた。
さらに、100℃で30秒間加熱してトナー画像を定着し
た。この電子写真製版印刷版をメタケイ酸ナトリウム水
和物70gをグリセリン140ml、エチレングリコール550m
l、およびエタノール150mlに溶解したエッチング液に約
1分間浸漬し、水流で軽くブラッシングしながら洗うこ
とにより、トナーの付着していない非画像部の光導電層
を完全に除去することができた。
このようにして作製した印刷版をハマダスター600CD
オフセット印刷機を用いて常法により印刷したところ非
画像部の汚れのない非常に鮮明な印刷物を5万枚印刷す
ることができた。
[発明の効果] 本発明の電子写真式製版用印刷原版は、応答速度が改
良された、優れた電子写真式製版用印刷原版であり、こ
れにより製版行程のプロセス時間の短縮を実現すること
ができた。また、本発明の電子写真式製版用印刷原版に
より、レーザーなどの走査露光方式による直接型印刷版
において、応答速度の遅さに起因する、書き込み終了部
での残留電位の上昇のため発生していたかぶりの発生の
問題を解決することができ、書き込み開始部、書き込み
終了部ともにかぶりのない良好な印刷版が作成できるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は、それぞれ実施例1及び比較例1〜4
の露光後の経時時間(秒)と表面電位の減衰率(%)と
の関係を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、少なくとも、有機光導
    電性化合物、および結合樹脂を含有する光導電層を有
    し、画像露光しトナー画像を形成した後、トナー画像部
    以外の非画像部の光導電層を除去することにより印刷版
    とする電子写真式製版用印刷原版において、前記光導電
    層の結合樹脂が、ベンジル環を有するアクリル酸エステ
    ルもしくはメタクリル酸エステルを少なくとも1つの単
    量体成分として有し、かつ酸性官能基を有するビニル重
    合可能な単量体を少なくとも1つの単量体成分として、
    全単量体成分の38〜60モル%有する共重合体であること
    を特徴とする電子写真式製版用印刷原版。
  2. 【請求項2】前記画像露光をレーザー光または発光ダイ
    オードの走査露光によっておこなう請求項(1)に記載
    の電子写真式製版用印刷原版。
JP63087024A 1988-04-08 1988-04-08 電子写真式製版用印刷原版 Expired - Fee Related JP2640117B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63087024A JP2640117B2 (ja) 1988-04-08 1988-04-08 電子写真式製版用印刷原版
DE3911405A DE3911405A1 (de) 1988-04-08 1989-04-07 Druckplatte fuer die elektrophotographische plattenherstellung
US07/335,411 US5582942A (en) 1988-04-08 1989-04-10 Printing plate for electrophotographic type plate making

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63087024A JP2640117B2 (ja) 1988-04-08 1988-04-08 電子写真式製版用印刷原版

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01257971A JPH01257971A (ja) 1989-10-16
JP2640117B2 true JP2640117B2 (ja) 1997-08-13

Family

ID=13903389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63087024A Expired - Fee Related JP2640117B2 (ja) 1988-04-08 1988-04-08 電子写真式製版用印刷原版

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5582942A (ja)
JP (1) JP2640117B2 (ja)
DE (1) DE3911405A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03146957A (ja) * 1989-11-02 1991-06-21 Iwatsu Electric Co Ltd 電子写真製版用印刷版
US5135774A (en) * 1990-03-27 1992-08-04 Allied-Signal Inc. Method to impart coffee stain resistance to polyamide fibers

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57147656A (en) * 1981-03-09 1982-09-11 Fuji Photo Film Co Ltd Electrophotographic sensitive printing plate material
JPS57161863A (en) * 1981-03-31 1982-10-05 Mitsubishi Paper Mills Ltd Manufacture of printing plate
JPH0690546B2 (ja) * 1986-03-14 1994-11-14 富士写真フイルム株式会社 電子写真式平版印刷用原版
JPH0750338B2 (ja) * 1986-05-02 1995-05-31 富士写真フイルム株式会社 電子写真式平版印刷用原版
DE3832940A1 (de) * 1987-09-29 1989-04-13 Fuji Photo Film Co Ltd Elektrophotographische druckplatte
US5079116A (en) * 1988-01-19 1992-01-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Electrophotographic type printing plate precursor
JP2525644B2 (ja) * 1988-06-27 1996-08-21 富士写真フイルム株式会社 電子写真式製版用印刷原版
EP0422888A3 (en) * 1989-10-11 1992-02-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. An electrophotographic lithographic printing plate precursor

Also Published As

Publication number Publication date
DE3911405A1 (de) 1989-10-19
US5582942A (en) 1996-12-10
JPH01257971A (ja) 1989-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2514838B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2640117B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2525644B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2514837B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2557697B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2592298B2 (ja) 印刷版の製造方法
JP2640127B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2638221B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2571430B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2571431B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2638230B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2514840B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2588779B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2606950B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2609762B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JPH05249755A (ja) 電子写真式平版印刷用原版、及び印刷版の製造方法
JP2587278B2 (ja) 印刷版用液体現像剤
JP2618518B2 (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2977680B2 (ja) 電子写真式平版印刷版用修正剤
JP2964429B2 (ja) 電子写真式製版用エッチング液
JPH03168752A (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JPH02130555A (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JPH03211557A (ja) 電子写真式製版用印刷原版
JP2793019B2 (ja) 電子写真平版印刷版のトナー画像形成方法
JPH05119486A (ja) 電子写真式平版印刷版の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees