JP2964429B2 - 電子写真式製版用エッチング液 - Google Patents

電子写真式製版用エッチング液

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JP2964429B2
JP2964429B2 JP3071105A JP7110591A JP2964429B2 JP 2964429 B2 JP2964429 B2 JP 2964429B2 JP 3071105 A JP3071105 A JP 3071105A JP 7110591 A JP7110591 A JP 7110591A JP 2964429 B2 JP2964429 B2 JP 2964429B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光導電層上に、トナー画
像を形成した後、トナー画像部以外の非画像部を除去す
ること(以下エッチングと記載)により印刷版とする電
子写真式製版用エッチング液、特に印刷汚れが防止さ
れ、且つ高い画質の平板印刷版を与える電子写真式製版
用エッチング液に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、平板オフセット印刷版としては、
ジアゾ化合物とフェノール樹脂を主成分とするポジ型感
光剤やアクリル系モノマーやプレポリマーを主成分とす
るネガ型感光剤を用いるPS版などが実用化されている
が、これらはすべて低感度のため、あらかじめ画像記録
されたフィルム原版を密着露光して製版を行っている。
一方、コンピュータ画像処理と大容量データの保存およ
びデータ通信技術の進歩によって、近年では、原稿入
力、補正、編集、割り付けから頁組まで一貫してコンピ
ュータ操作され、高速通信網や衛生通信により即時遠隔
地の末端プロッタに出力できる電子編集システムが実用
化している。特に、即時性の要求される新聞印刷分野に
おいて電子編集システムの要求度は高い。また、現在オ
リジナル原稿がフィルムの形で保存され、これをもとに
必要に応じて印刷版が複製されている分野においても、
光ディスクなどの大容量記録メディアが発達するのにと
もなって、オリジナルがこれらの記録メディアにデジタ
ルデータとして保存されるようになると考えられる。し
かしながら、末端プロッタの出力から直接印刷版を作成
する直接型印刷版はほとんど実用化されておらず、電子
編集システムの稼働していることろでも出力は銀塩写真
フィルムにおこなわれ、これをPS版へ密着露光するこ
とにより印刷版が作成されているのが実状である。これ
は、出力プロッタの光源(例えば、He−Neレーザ、
半導体レーザなど)により実用的な時間内に印刷版を作
成できるだけの高い感度を有する直接型印刷版の開発が
困難であることも1つの原因であった。
【0003】直接型印刷版を提供し得る高い光感度を有
する感光体として電子写真感光体が考えられる。電子写
真を用いた印刷版の作成方法としては、トナー画像形成
後、非画像部の光導電層を除去する方法が既に知られて
いる。例えば、特公昭37−17162号、同38−6
961号、同38−7758号、同41−2426号、
同46−39405号、特開昭50−19509号、同
50−19510号、同52−2437号、同54−1
45538号、同54−134632号、同55−10
5254号、同55−153948号、同55−161
250号、同57−147656号、同57−1618
63号公報等に記載の電子写真式製版用印刷原版があげ
られる。上記方法では、電子写真感光体の結合樹脂とし
てアルカリ性溶剤に溶解するかもしくは膨潤して脱離す
る結合樹脂を用い、トナー画像をレジストとし、トナー
画像部以外をエッチングし親水性の面を露光させること
により平版印刷版とする。しかしながら、このようにし
て得られた平版印刷版による印刷物は非画像部にインク
が付着し、印刷汚れとなる場合があった。この汚れの原
因はエッチングにより感光層が親水性基板から完全に除
去されていないためと推測され、この汚れを除去するた
めにエッチング液の溶解性を向上させると、画像部の水
平方向にエッチングが進行(サイドエッチ)し、画像が
劣化すると言う問題点があった。また、このエッチング
液で多数枚の印刷原版を処理すると光導電層のエッチン
グ速度が低下し、印刷汚れが発生し易い等の欠点があっ
た。また、光導電層の結合樹脂がエッチング液から析
出、ヘドロ化し、印刷版あるいはエッチング装置の汚れ
となる等の問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性支持体上に光導電性層を有し、該光導電層上にトナー
画像を形成した後、トナー画像部以外の非画像部を除去
することにより印刷版とする電子写真式製版用印刷版に
おいて、非画像部の印刷汚れのない印刷物を得ることを
目的とする。本発明の他の目的は優れた画像特性を有す
る電子写真式製版用印刷版を提供することにある。本発
明の更に他の目的はエッチング速度が速く、多数枚の印
刷版を処理しても特性変化の少ない電子写真製版用印刷
版のエッチング液を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記欠点を
解決するために鋭意検討した結果、導電性支持体上に
けられた、少なくとも光導電性化合物および結合樹脂を
含有する光導電層にトナー画像を形成した後、トナー
画像部以外の非画像部の光導電層をエッチングすること
により印刷版とするのに用いる電子写真式製版用エッチ
ング液において、該エッチング液ガ少なくとも珪酸ナト
リウム、珪酸カリウム、および珪酸リチウムから選ばれ
た珪酸塩、アルコール類およびアミノアルコール類を含
し、pHが10〜14の水溶液であることを特徴とす
る電子写真式製版用エッチング液により上記問題点を解
決することができた。以下本発明を詳細に説明する。本
発明のエッチング液は少なくとも、水、上記珪酸塩、ア
ルコール類およびアミノアルコール類を含有してる。
上記の如きアルカリ性化合物のみを水に溶解したエッチ
ング液はエッチング速度が遅く、完全にエッチングしよ
うとすると、サイドエッチが大きく、品質の低い画像で
あった。この溶液にアミノアルコールを添加するとエッ
チング速度は著しく改良されるが印刷汚れが完全に解消
できないばかりかサイドエッチの大きい品質の低い画像
しか得られなかった。また、多数枚の処理を行うと結合
剤樹脂が析出しエッチング不可能となると同時にエッチ
ング装置の洗浄が著しく困難となり、実用上問題であっ
た。アルカリ性溶液にアルコール類を添加した場合は、
印刷汚れは改良されるが、多数枚の処理を行うと上記と
同様に結合樹脂が析出しエッチング不可能となっ
。即ち、前記珪酸塩、アミノアルコール類およびアル
コール類を同時に含有させ、pHを10〜14としたエ
ッチング液を用いてエッチングすることによて始めて、
エッチング速度が速く、多数枚の処理ができ、同時に印
刷汚れがなく、優れた画質の電子写真式製版印刷版を得
ることがことが可能となった。
【0006】本発明で使用するアルカリ性化合物として
は、前記したように、珪酸ナトリウム、珪酸カリウムお
よび珪酸リチウムから選ばれた珪酸塩が必須のアルカリ
性化合物として用いられるが、必要に応じて、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のその他のアルカリ性化合
物も用いることができる。本発明で使用するアルコール
類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、sec −ブチルアルコ
ール、tert−ブチルアルコール、n−アミルアルコー
ル、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコール、オク
チルアルコール、ベンジルアルコール、フェネチルアル
コール等の脂肪族アルコールや芳香族アルコールおよび
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール類等の各種多
価アルコール類を挙げることができる。この中でも、特
にベンジルアルコール、フェネチルアルコールの添加は
光導電層のエッチング速度が向上し、印刷汚れが改良さ
れ、好ましく使用できる。これらはアルカリ性水溶液へ
の溶解性が乏しく、添加量が限定されるが、アミノアル
コール類と共用することにより所望の量添加可能とな
る。アルカリ性水溶液への溶解性の低いアルコール類を
使用する場合は各種公知の界面活性剤と併用することで
溶解性を増加させることが可能である。
【0007】本発明で使用するアミノアルコール類は有
機化合物の同一分子内にアミノ基とアルコール性の水酸
同時に有するものであり、具体的にはモノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、ジエチルアミノエタノール、2−アミノ−2
−メチルプロパノール等を挙げることができる。本発明
で使用するアルコール類トアミノアルコール類の添加量
はエッチング液に対して0.1〜15重量部、より好ま
しくは0.5〜7重量部の範囲である。また、本発明に
おいては、前記珪酸塩を必須とするアルカリ性化合物の
添加量は、エッチング液のpHが10〜14になるよう
に添加する。また、エッチング液には必要に応じてエー
テル類、ケトン類、エステル類等の有機溶剤あるいは界
面活性剤、消泡剤、その他各種の添加剤を含有させるこ
とができる。
【0008】本発明の電子写真式印刷原版の導電性基板
としては、各種の支持体を使用することができる。例え
ば、導電性表面を有するプラスチックシートまたは特に
溶剤不透過性および導電性にした紙、アルミニウム板、
亜鉛板、または銅−アルミニウム板、銅−ステンレス
板、クロム−銅板等のバイメタル板、またはクロム−銅
−アルミニウム板、クロム−鉛−鉄板、クロム−銅−ス
テンレス板等のトライメタル板等の親水性表面を有する
導電性基板が用いられ、その厚さは、0.1〜3mmが好
ましく、特に0.1〜0.5mmが好ましい、これらの基
板の中でもアルミニウム板が好適に使用される。本発明
の電子写真式印刷原版に用いられるアルミニウム板はア
ルミニウムを主成分とする純アルミニウムや微量の異原
子を含むアルミニウム合金などの板状体であり、その組
成が特定されるものではなく従来公知、公用の素材を適
宜使用することが出来る。このアルミニウム版は従来公
知の方法で砂目立て、陽極酸化して用いることが出来
る。砂目立て処理に先立ってアルミニウム板表面の圧延
脂を除去するために、所望により界面活性剤またはアル
カリ性水溶液による脱脂処理が施され、砂目立て処理が
行われる。砂目立て処理方法には、機械的に表面を粗面
化する方法、電気化学的に表面を溶解する方法及び化学
的に表面を選択溶解させる方法がある。機械的に表面を
粗面化する方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨
法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等と称せられる公知の
方法を用いることが出来る。また電気化学的な粗面化法
としては塩酸または硝酸電解液中で向流または直流によ
り行う方法がある。また、特開昭54−63,902号
に開示されている様に両者を組み合わせた方法も利用で
きる。
【0009】粗面化されたアルミニウム板は必要に応じ
てアルカリエッチング処理及び中和処理される。この様
に処理されたアルミニウム板は陽極酸化処理される。陽
極酸化処理に用いられる電解質としては硫酸、燐酸、蓚
酸、クロム酸、あるいはそれらの混酸が用いられ、それ
らの電解質やその濃度は電解質の種類によって適宜決め
られる。陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々
変わるので、一概に特定し得ないが、一般的には電解質
の濃度が1〜80重量%溶液、液温は、5〜70℃、電
流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間
10秒〜50分の範囲に有れば好適である。陽極酸化皮
膜量は0.1〜10g/m2が好適であるが、より好まし
くは1〜6g/m2の範囲である。これらアルミニウム板
の厚さは、0.1〜3mmが好ましく、特に0.1〜0.
5mmが好ましい。更に、特公昭47−5125号に記載
されているようなアルミニウム板を陽極酸化処理した後
にアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に浸漬処理したものも
好適に使用される。また、米国特許第3658662号
記載されているようなシリケート電着も有効である。西
独特許第1621478号に記載のポリビニルスルホン
酸による処理も適当である。本発明に用いられる光導電
性材料としては従来から知られている数多くの化合物を
用いることが出来る。例えば、トリアゾール誘導体、オ
キサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリ
ールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導
体、アミノ置換カルコン誘導体、N,N−ビカルバジル
誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘
導体、フルオレノン誘導体、ヒドラジン誘導体、ベンジ
ジン誘導体、スチルベン誘導体等がある。
【0010】また、上記のような低分子光導電性化合物
の他に、次のような高分子化合物も使用することが出来
る。例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、
ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリ−2
−ビニル−4−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5
−フェニルオキサゾール、ポリ−3−ビニル−N−エチ
ルカルバゾール等のビニル重合体、ポリアセナフチレ
ン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレンの共重合
体等の重合体、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、ブロム
ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチレンカルバゾール
ホルムアルデヒド樹脂等の縮合樹脂等がある。また、光
導電体の感度の向上、望みの感光波長域を持たせるため
等の目的のために、各種の顔料、増感染料等を使用する
ことが出来る。これらの例としては、モノアゾ、ビスア
ゾ、トリスアゾ顔料、金属フタロシアニンあるいは無金
属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料、ペリレン系
顔料、インジゴ、チオインジゴ誘導体、キナクリドン系
顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔
料、スクアリウム塩系顔料、アズレニウム塩系顔料など
である。
【0011】また、増感染料としては、「増感剤」12
5頁、講談社81987)、「電子写真」第12巻9頁
(1973)「有機合成化学」第24巻、No. 11、1
010頁(1966)等に記載の公知の化合物を使用す
ることが出来る。例えば、ピリリウム系染料、トリアリ
ールメタン系染料、シアニン系染料、スチリル系染料等
がある。本発明の光導電層には、感度向上などの目的と
して、例えば、トリニトロフルオレノン、クロラニル、
テトラシアノエチレン等の電子吸引性化合物を使用する
ことができる。以上の材料は単独もくしは2種以上を併
用して用いることができる。また、電荷発生剤は、電荷
発生能のみならず、電荷輸送能を持つ場合には、基本材
料としてバインダー中に該電荷発生剤を分散して塗布す
ることにより感光体を作成することができる。即ち、電
荷輸送剤として知られる有機光導電性化合物の併用を必
ずしも必要としなくても良い。また、光導電層は必要に
応じて単層または複数層を積層することも可能である。
【0012】本発明の電子写真製版用印刷原板において
使用する結合樹脂はトナー現像後非画像部を前記エッチ
ング液で除去できればよく、特に制限されないが、以下
を例示することができる。スチレン/無水マレイン酸の
共重合体、スチレン/無水マレイン酸モノアルキルエス
テルの共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸
/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/
クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体
/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/
C2〜18のカルボン酸のビニルエステル/クロトン酸
等の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニ
ル等と(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、無水マレイン酸モノアル
キルエステル、フマル酸等のカルボン酸含有モノマーあ
るいは酸無水物基含有モノマーとの共重合体、(メタ)
アクリル酸アミド、ビニルピロリドン、フェノール性水
酸基、スルフォン酸基、スルフォンアミド基、スルフォ
ンイミド基等を持つモノマーを含有する共重合体、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾールまたはp−ク
レゾールとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドと
を縮合させて得られるノボラック樹脂、部分ケン化酢酸
ビニル樹脂、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセ
タール樹脂等のカルボン酸を有するウレタン樹脂等を例
示することができる。
【0013】これらの中で、特に(メタ)アクリル酸エ
ステル、スチレン、酢酸ビニル等と(メタ)アクリル酸
等のカルボン酸含有モノマーあるいは共重合体が電子写
真性、エッチング性、印刷適性等に優れており、好まし
く使用することができる。更に好ましくはメチルアルコ
ール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアル
コール、sec −ブチルアルコール、tert−ブチルアルコ
ール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、
ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ベンジルア
ルコール、フェネチルアルコール等の脂肪族あるいは芳
香族アルコールと(メタ)アクリル酸エステルと(メ
タ)アクリル酸の共重合体を使用することができる。こ
れらの結合樹脂の酸価は0.5meq/g以上、更に好まし
くは1meq/g以上で使用される。
【0014】本発明の電子写真製版用印刷版は常法に従
って光導電層をアルミニウム基板上に塗布することによ
って得られる。光導電層の作成に当たっては、光導電層
を構成する成分を同一層中に含有させる方法あるいは電
荷担体発生物質と電荷担体輸送物質を異なる層に分離し
て用いる方法等が知られており、いづれの方法にても作
成することが出来る。塗布液は光導電層を構成する各成
分を適当な溶媒に溶解し、作成する。顔料などの溶媒に
不溶な成分を用いる時は、ボールミル、ペイントシェー
カー、ダイノミル、アトライター等の分散機により粒径
5μ以下に分散して用いる。光導電層に使用する結合樹
脂、その他の添加剤は顔料などの分散時、あるいは分散
後に添加することが出来る。この様にして作成した塗布
液を回転塗布、ブレード塗布、ナイフ塗布、リバースロ
ール塗布、ディップ塗布、ロッドバー塗布、スプレー塗
布の様な公知の方法で基体上に塗布乾燥して電子写真製
版用印刷原版を得ることが出来る。塗布液を作成する溶
媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
フォルム等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタ
ノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート
等のグリコールエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類等が挙げられる。本発明の光導電層には光導電
性化合物、結合樹脂の他に光導電層の柔軟性、塗布面状
の改良等のために、必要により可塑剤、界面活性剤、マ
ット剤その他の各種の添加剤を加えることが出来る。こ
れらの添加剤は光導電層の静電特性、エッチング性を劣
化させない範囲で含有させることができる。また、本発
明の光導電層の膜厚は、薄すぎると現像に必要な表面電
位を帯電することができず、逆に、厚すぎるとサンドエ
ッチを起こし易く、良好な印刷版が得られない。光導電
層の膜厚としては、0.1〜30μ、好ましくは、0.
5〜10μである。本発明の光導電層の結合樹脂と光導
電性化合物の含有量は、光導電性化合物の含有量が少な
いと感度が低下するため、結合樹脂1重量部当り光導電
性化合物は、0.05重量部から1.2重量部、より好
ましくは0.1重量部から1.0重量部の範囲で使用す
るのが好ましい。
【0015】本発明の電子写真式製版用印刷原版におい
ては、必要により前記アルミニウム基板と光導電層の接
着性、光導電層の電気特性、エッチング性、印刷特性等
を改良する目的で中間層を設けることができる。中間層
としては例えば、カゼイン、ポリビニルアルコール、エ
チルセルロース、フェノール樹脂、スチレン−無水マレ
イン酸樹脂、ポリアクリル酸、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロ
パノールアミン、トリエタノールアミンおよびそれらの
塩酸塩、蓚酸、燐酸塩、アミノ酢酸、アラニン等のモノ
アミノモノカルボン酸、セリン、スレオニン、ジヒドロ
キシエチルグリシン等のオキシアミノ酸、システィン、
シスチン等の硫黄を含むアミノ酸、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸等のモノアミノジカルボン酸、リシン等のジ
アミノモノカルボン酸、p−ヒドロキシフェニルグリシ
ン、フェニルアラニン、アントラニル酸等の芳香族核を
持つアミノ酸、トリプトファン、プロリン等の複素環を
持つアミノ酸、スルファミン酸、シクロヘキシルスルフ
ァミン酸等の脂肪族アミノスルホン酸、エチレンジアミ
ン四酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、ヒドロキシ
エチルイミノ二酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン三酢酸、エチレンジアミン二酢酸、シクロヘキサンジ
アミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコー
ルエーテルジアミン四酢酸等の(ポリ)アミノポリ酢酸
およびこれらの化合物の酸基の1部または全部がナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を挙げることが
出来る。
【0016】また、光導電層上に必要により光導電層の
電気特性、トナー現像時の画像特性、トナーとの接着性
等の改良する目的で、光導電層エッチング時に除去でき
るオーバーコート層を設けることができる。このオーバ
ーコート層は機械的にマット化されたものあるいはマッ
ト剤が含有される樹脂層であっても良い。マット剤とし
ては二酸化珪素、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコウ
ニム、ガラス粒子、アルミナ、澱粉、樹脂粒子(例え
ば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、フェノ
ール樹脂等)および米国特許第2710245号、同第
2992101号明細書に記載のマット剤が含まれる。
これらは二種以上併用することができる。マット剤を含
有する樹脂層に使用される樹脂は使用されるエッチング
液との組合せにより適宜選択される。具体的には例え
ば、アラビアゴム、ニカワ、ゼラチン、カゼイン、セル
ロース類(例えば、ビスコース、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース等)、澱粉類(例えば、可溶性澱粉、変性澱粉
等)、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、
ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチ
ルエーテル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂(特にノボ
ラック型フェノール樹脂が好ましい)、ポリアミド、ポ
リビニルブチラレル等を挙げることができる。これらは
二種以上併用することができる。
【0017】本発明の電子写真製版用印刷版は一般に公
知のプロセスによって作成することが出来る。即ち、暗
所で実質的に一様に帯電し、画像露光により静電潜像を
形成する。露光方法としては、半導体レーザ、He−N
eレーザ等による走査露光あるいはキセノンランプ、タ
ングステンランプ、蛍光灯等を光源として反射画像露
光、透明陽画フィルムを通した密着露光などが挙げられ
る。次に上記静電潜像をトナーによって現像する。現像
法としては従来公知の方法、例えば、カスケード現像、
磁気ブラシ現像、パウダークラウド現像、液体現像など
の各種の方法を用いることが出来る。なかでも液体現像
は微細な画像を形成することが可能であり、印刷版を作
成するために好適である。また、非露光部にトナーを付
着させる正現像あるいは露光部にトナーを付着させる反
転現像の何れの方式も用いることが可能である。形成さ
れたトナー画像は公知の定着法、例えば、加熱定着、圧
力定着、溶剤定着等により定着することが出来る。この
様に形成したトナー画像をレジストとして作用させ、非
画像部の電子写真感光層をエッチング液により除去する
ことにより印刷版が作成できる。
【0018】本発明において画像部を形成するトナーは
前記エッチング液に対してレジスト性を有していれば良
く特に限定されるものではないが、エッチング液に対し
てレジスト性の樹脂成分を含有していることが好まし
い。樹脂成分としては例えば、メタクリル酸、アクリル
酸およびこれらのエステルを用いたアクリル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、酢酸ビニルとエチレンまたは塩化ビニル等
の共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
ポリビニルブチラールの様なビニルアセタール樹脂、ポ
リスチレン、スチレンとブタジエン、メタクリル酸エス
テル等の共重合樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンお
よびその塩素化物、ポリエステル樹脂(例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、
ビスフェノールAのポリカーボネート等)、フェノール
樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アル
キッド樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等
のセルロースエステル誘導体、ワックス、ポリオレフィ
ン、蝋等が挙げられる。
【0019】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。 実施例1 JIS1050にアルミニウムシートをパミスー水懸濁
液を研磨剤として、回転ナイロンブラシで表面を砂目立
てした。この時の表面粗さ(中心線平均粗さ)は0.5
μであった。水洗後、70℃の10%苛性ソーダ水溶液
に浸漬しアルミニウムの溶解量が6g/m2になるように
エッチングした。水洗後、30%硝酸水溶液に1分間浸
漬することにより中和し、十分水洗した。その後、0.
7%硝酸水溶液中で、陽極時電圧13ボルト、陰極時電
圧6ボルトの短形波交番波形を用いて(特公昭55−1
9191号に記載)20秒間電解粗面化を行い、20%
硝酸の50℃溶液中に浸漬して表面を洗浄した後、水洗
した。更に、20%硝酸水溶液中で陽極酸化皮膜重量が
3.0g/m2となるように陽極酸化処理を施して、水
洗、乾燥することにより、基板を作成した。
【0020】この基板上に下記の光導電層用塗布液をバ
ーコーターで塗布、120℃、10分間乾燥し電子写真
製版用印刷版を作成した。 光導電層用塗布液 ε型銅フタロシアニン(東洋インキ(株)製 リオフオトン(Liophoton) −ERPC 1.0部 ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合 物(メタクリル酸40モル%) 10.0部 テトラヒドロフラン 48.0部 シクロヘキサノン 16.0部 以上を500mlのガラス製容器にガラスビーズと共に、
ペイントシェーカー(東洋精機製作所(株))で60分
間分散し、光導電層用分散液を作成した。このようにし
て作成した電子写真製版用印刷版の乾燥膜厚は4μであ
った。
【0021】次に、この試料を暗所でコロナ帯電機によ
り表面電位+400Vに帯電した後タングステン光で露
光し、液体現像剤リコーMRP(リコー(株))で現像
することにより、鮮明なポジ画像を得る事が出来た。更
に、作成した画像を120℃で2分間加熱し、トナー画
像を定着した。
【0022】上記工程で作製した版の非画像部を下記組
成から成るエッチング液でPS版用自動現像機400S
(富士写真フイルム(株)製)にてエッチングした。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) m・SiO2 n・K2O m/n=3 35重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 ベンジルアルコール 10重量部 モノエタノールアミン 10重量部 pH 13.15 (27℃) 非画像部の光導電層は短時間で完全に溶解除去され、
又、この溶解除去した成分でのヘドロ化等も一切みられ
ず、自動現像機の清掃も容易であった。又、サイドエッ
チによる細線の細りや飛びと云った画質の劣化や印刷時
の汚れもみられなかった。又、繰り返し処理における液
の劣化も少なく長期に安定した画像及び印刷性を保持し
た連続処理が可能であった。
【0023】比較例1 実施例1におけるエッチング液に代えて、下記組成のエ
ッチング液を使用する他は、まったく同様の操作により
平版印刷版を作製した。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) 35重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 pH 13.1(27℃) 非画像部の光導電層除去が非常に遅く、且つ不溶解物に
よるエッチング液のヘドロ化もみられた。又、光導電除
去に時間をかけるとサイドエッチによる細線の細りや飛
びと云った画質の劣化が認められた。
【0024】比較例2 実施例1におけるエッチング液に代えて、下記組成のエ
ッチング液を使用する他は、またっく同様の操作により
平版印刷版を作製した。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) m・SiO2 n・K2O m/n=3 35重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 ベンジルアルコール 20重量部 pH 13.12 (27℃) 除去された溶解物は完全に溶解したが、除去するまでに
時間がかかり、又繰り返し処理における液の劣化が著し
く激しかった。
【0025】比較例3 実施例1におけるエッチング液に代えて、下記組成のエ
ッチング液を使用する他は、またっく同様の操作により
平版印刷版を作製した。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) m・SiO2 n・K2O m/n=3 35重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 モノエタールアミン 20重量部 pH 13.15 (27℃) 非画像部の除去は短時間で出来たが、サイドエッチによ
る細線の細りや飛びと云った画質の劣化と印刷時に汚れ
が発生し、溶解物によるヘドロ化がみられた。
【0026】実施例2 実施例1におけるエッチング液組成中のベンジルアルコ
ールの代わりにフェネチルアルコールを用いる他はまっ
たく同様の操作により平版印刷版を作製した。その結
果、実施例1と同様に非画像部の光導電層は短時間で完
全に溶解除去され、又この除去した成分でのヘドロ化等
も一切みられず、自動現像機の清掃も容易であった。
又、サイドエッチによる画質の劣化や印刷時の汚れもみ
られなかった。又、繰り返し処理における液の劣化も少
なく、長期に安定した画像及び印刷性を保持した連続処
理が可能であった。
【0027】実施例3 実施例1におけるエッチング液組成中のモノエタノール
アミンの代わりにジメチルアミノエタノールを用いる他
はまったく同様の操作により平版印刷版を作製した。そ
の結果、実施例1と同様に非画像部の光導電層は短時間
で完全に溶解除去され、又この除去した成分でのヘドロ
化等も一切みられず、自動現像機の清掃も容易であっ
た。又、サイドエッチによる画質の劣化や印刷時の汚れ
も見られなかった。又、繰り返し処理における液の劣化
も少なく長期に安定した画像及び印刷性を保持した連続
処理が可能であった。
【0028】実施例4 光導電層用塗布液が下記組成以外は、実施例1とまった
く同様の操作により平版印刷版を作製した。 光導電層用塗布液 下記に示す ヒドラジン化合物 2.5部
【0029】
【化1】
【0030】 トリスアゾ化合物 1.0部
【0031】
【化2】
【0032】 n−ブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合物 (メタクリル酸40mol %) 10.0部 テトラヒドロフラン 48.0部 シクロヘキサノン 16.0部 非画像部の光導電層は短時間で完全に溶解除去され、こ
の溶解除去した成分でのヘドロ化等も一切みられず、自
動現像機の清掃も容易であった。又、サイドエッチによ
る細線の細りや飛びと云った画質の劣化や印刷時の汚れ
もみられなかった。又繰り返し処理における液の劣化も
少なく長期に安定した画像及び印刷性を保持した連続処
理が可能であった。
【0033】実施例5 実施例1におけるエッチッグ液組成中の珪酸カリウム溶
液(40Be- : 20℃) m・ SiO2 、 n・ K2O 、 m/n=3の代わ
りに珪酸ナトリウム溶液(50Be - : 15℃) m・ SiO2
n・ NaO 、 m/n=2を用いる他はまったく同様の操作によ
り平版印刷版を作製した。その結果、実施例1と同様に
非画像部の光導電層は短時間で完全に溶解除去され、又
この除去した成分でのヘドロ化等も一切みられず、自動
現像機の清掃も容易であった。又、サイドエッチによる
画質の劣化や印刷時の汚れもみられなかった。又、繰り
返し処理における液の劣化も少なく、長期に安定した画
像及び印刷版を保持した連続処理が可能であった。
【0034】実施例6 実施例5におけるエッチング液組成中のベンジルアルコ
ールの代わりにフェネチルアルコールを用いる他はまっ
たく同様の操作により平版印刷版を作製した。その結
果、実施例1と同様に非画像部の光導電層は短時間で完
全に溶解除去され、又この除去した成分でのヘドロ化等
も一切みられず、自動現像機の清掃も容易であった。
又、サイドエッチによる画質の劣化や印刷時の汚れもみ
られなかった。又、繰り返し処理における液の劣化も少
なく長期に安定した画像及び印刷性を保持した連続処理
が可能であった。
【0035】実施例7 実施例5におけるエッチング液組成中のモノエタノール
アミンの代わりにジメチルアミノエタノールを用いる他
はまったく同様の操作により平版印刷版を作製した。そ
の結果、実施例1と同様に非画像部の光導電層は短時間
で完全に溶解除去され、又この除去した成分でのヘドロ
化等も一切みられず、自動現像機の清掃も容易であっ
た。又、サイドエッチによる画質の劣化や印刷時の汚れ
もみられなかった。又、繰り返し処理における液の劣化
も少なく、長期に安定した画像及び印刷性を保持した連
続処理が可能であった。
【0036】実施例8 実施例1におけるエッチング液に代えて、下記組成のエ
ッチング液を用いる他は、全く同様の操作により平版印
刷版を作製した。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) m・SiO2 n・K2O m/n=3 65重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 ベンジルアルコール 10重量部 モノエタールアミン 10重量部 下記に示すキレート剤
【0037】
【化3】
【0038】下記に示す界面活性剤
【0039】
【化4】
【0040】その結果、実施例1と同様に非画像部の光
導電層は短時間で完全に溶解除去され、又この除去した
成分でのヘドロ化等も一切みられず、自動現像機の清掃
も容易であった。又、サイドエッチによる画質の劣化や
印刷時の汚れもみられなかった。又、繰り返し処理にお
ける液の劣化も少なく、長期に安定した画像及び印刷性
を保持した連続処理が可能であった。
【0041】実施例9 実施例1におけるエッチング液に代えて、下記組成のエ
ッチング液を用いる他は、全く同様の操作により平版印
刷版を作製した。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) m・SiO2 n・K2O m/n=3 65重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 ベンジルアルコール 5重量部 モノエタールアミン 15重量部 その結果、実施例1と同様に非画像部の光導電層は短時
間で完全に溶解除去され、又この除去した成分でのヘド
ロ化等も一切みられず、自動現像機の清掃も容易であっ
た。又、サイドエッチによる画質の劣化や印刷時の汚れ
もみられなかった。又、繰り返し処理における液の劣化
も少なく、長期に安定した画像及び印刷性を保持した連
続処理が可能であった。
【0042】実施例10 実施例1におけるエッチング液に代えて、下記組成のエ
ッチング液を用いる他は、全く同様の操作により平版印
刷版を作製した。 珪酸カリウム溶液 (40Be- :20℃) m・SiO2 n・K2O m/n=3 65重量部 水酸化カリウム 15重量部 純水 690重量部 ベンジルアルコール 15重量部 モノエタールアミン 5重量部 その結果、実施例1と同様に非画像部の光導電層は短時
間で完全に溶解除去され、又この除去した成分でのヘド
ロ化等も一切みられず、自動現像機の清掃も容易であっ
た。又、サイドエッチによる画質の劣化や印刷時の汚れ
もみられなかった。又、繰り返し処理における液の劣化
も少なく、長期に安定した画像及び印刷性を保持した連
続処理が可能であった。
【0043】
【0044】
【発明の効果】以上のように、電子写真式製版におい
て、光導電層のエッチング液として、珪酸ナトリウム、
珪酸カリウムおよび珪酸リチウムから選ばれた珪酸塩、
アルコール類およびアミノアルコール類を含有させ、
pHとすることにより、非画像部の印刷汚れがなく、優
れた画像特性を有する平版印刷版を作成することがで
き、同時に、エッチング速度が速く、多数枚の印刷版を
作成しても特性変化の少ないエッチング液を提供するこ
とができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−118658(JP,A) 特開 昭59−44060(JP,A) 特開 平2−61654(JP,A) 特開 平1−223473(JP,A) 特開 平2−23367(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に設けられた、少なくと
    も光導電性化合物および結合樹脂を含有する光導電性層
    を有し、該光導電性層上にトナー画像を形成した後、ト
    ナー画像部以外の非画像部の光導電層をエッチングする
    ことにより印刷版とするのに用いられる電子写真式製版
    用エッチング液において、該エッチング液少なくとも
    珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、及び珪酸リチウムより
    選ばれた珪酸塩、アルコール類、およびアミノアルコー
    ル類を含有し、pHが10〜14の水溶液であることを
    特徴とする電子写真式製版用エッチング液。
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