JP2638221B2 - 電子写真式製版用印刷原版 - Google Patents

電子写真式製版用印刷原版

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JP2638221B2 JP26167789A JP26167789A JP2638221B2 JP 2638221 B2 JP2638221 B2 JP 2638221B2 JP 26167789 A JP26167789 A JP 26167789A JP 26167789 A JP26167789 A JP 26167789A JP 2638221 B2 JP2638221 B2 JP 2638221B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機光導電性化合物を含有する光導電層を有
し、電子写真法によりトナー画像を形成した後、トナー
画像部以外の非画像部の光導電層を除去することにより
印刷版とする電子写真式製版用印刷原版、特に露光終了
からトナー現像開始までの時間が短縮されることにより
製版時間を短縮することが可能な、光応答性の改良され
た電子写真式製版用印刷原版に関する。
〔従来の技術〕
今日、平版オフセット印刷版としては、ジアゾ化合物
とフェノール樹脂を主成分とするポジ型感光剤や、アク
リル系モノマーやプレポリマーを主成分とするネガ型感
光剤を用いるPS版などが実用化されているが、これらは
すべて低感度のためあらかじめ画像記録されたフィルム
原版を密着露光して製版を行っている。
一方、コンピューター画像処理と大容量データの保存
およびデータ通信技術の進歩によって、近年では原稿入
力、補正、編集、割り付けから頁組まで一貫してコンピ
ューター操作され、高速通信網や衛星通信により即時遠
隔地の末端プロッターに出力できる電子編集システムが
実用化している。特に、即時性の要求される新聞印刷分
野において電子編集システムの要求度は高い。また、オ
リジナルが原版フィルムの形で保存され、これをもとに
必要に応じて印刷版が複製されている分野においても、
光ディスクなどの超大容量記録メディアの発達に伴いオ
リジナルがこれらの記録メディアにデジタルデータとし
て保存されるようになると考えられる。
しかしながら、末端プロッターの出力から直接印刷版
を作成する直接型印刷版はほとんど実用化されておら
ず、電子編集システムの稼動しているところでも出力は
銀塩写真フイルムにおこなわれ、これをもとに間接的に
PS版へ密着露光により印刷版が作成されているのが実状
である。これは出力プロッターの光源(例えばHe−Neレ
ーザー、半導体レーザーなど)により実用的な時間内に
印刷版を作成できるだけの高い感度を有する直接型印刷
版の開発が困難であることも1つの原因であった。
直接型印刷版を提供し得る高い光感度を有する感光体
として電子写真感光体が考えられる。トナー画像形成
後、非画像部の光導電層の除去を行う型の電子写真式製
版用印刷原版はすでに多く知られている。例えば特公昭
37−17162号、同38−6961号、同38−7758号、同41−242
6号、同46−39405号、特開昭50−19509号、同50−19510
号、同52−2437号、同54−145538号、同54−134632号、
同55−105254号、同55−153948号、同55−161250号、同
57−147656号、同57−161863号等に記載の電子写真式製
版用印刷原版があげられる。
電子写真感光体を印刷版として使用するには、非画像
部をエッチングで除去し親水性面を露出させる必要があ
るため、結合樹脂としてアルカリ性溶剤に溶解するか、
もしくは膨潤して脱離する接合樹脂を用いることが多
い。通常、電子写真感光体の結合樹脂として広く用いら
れているポリカーボネート樹脂等にくらべて、これらの
アルカリ性溶剤に溶解または分散する樹脂は有機光導電
性化合物との相溶性が悪く、このため有機光導電性化合
物の電子写真感光層への導入量が制限される。そのため
光導電層中で表面電位を打ち消すのに充分なキャリアー
が発生していても、有機光導電性化合物の光導電層中で
の含有量が低いと光導電層中でのキャリアーの移動速度
が低下し、表面電位の減衰速度すなわち応答速度が低下
する。また露光終了後、表面電位がかぶりを与えない程
度まで充分減衰し、トナー現像を開始できるまでの時間
が長くなる。即ち、プロセス時間をできるだけ短くする
ために露光照度をあげて露光時間を短くしていくほどこ
の応答時間は長くなり、応答速度の遅さは全プロセス時
間の短縮の大きな妨げになっている。
また、レーザー光源などの高照度光源によって操作露
光を行う場合には別の問題を生ずる。即ち、応答速度が
遅いと書き込み開始部と書き込み終了部では表面電位の
減衰栗が異なってくるため、書込み開始部ではかぶりは
ないが書き込み終了部ではかぶりの多い画像ができあが
り、印刷版の作成に不都合を生じる現象が発生するので
ある。
電子写真式製版用印刷原版に用いられている従来公知
の結合樹脂としては、特公昭41−2426号、同37−17162
号、同38−6961号、特開昭52−2437号、同54−19803
号、同54−134632号、同55−105254号、同50−19509
号、同19510号等に記載の、スチレン−無水マレイン酸
共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体、フェノール樹脂等が知ら
れている。しかしながら、これを有機光導電性化合物を
使用した電子写真式製版用印刷原版に用いたときは種々
の問題点を有していることがすでに知られている。即
ち、スチレン−無水マレイン酸共重合体を結合樹脂とし
た場合は形成皮膜が硬く印刷版を湾曲させたときにひび
割れを生ずることがある。また、膜の接着性に乏しく多
数枚の印刷に耐えられない。フェノール樹脂を結合樹脂
として用いた場合は、形成皮膜が脆弱で耐刷性が悪い。
酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マ
レイン酸共重合体はやはり耐刷性に問題がある。
以上のような主として耐刷性不足に起因する種々の問
題点を解決したとして特開昭57−161863号、同58−7684
3号には、アクリル酸エステルモノマーもしくはメタク
リル酸エステルモノマーとカルボン酸含有モノマーとの
共重合体が開示されている。これらの結合樹脂を用いれ
ば電子写真式製版用印刷原版として使用することは可能
である。しかしながら、前述した通り、応答速度の遅さ
に起因する近年指摘され始めた問題点は今だ未解決のま
まであった。更には、環境条件が低温低湿から高温高湿
まで変動した時に上記の特性が変化してしまうという問
題も残されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の第一の目的は、良好な感度を有し、かつ、応
答速度の早い電子写真式製版用印刷原版を提供すること
である。
本発明の第二の目的は、レーザーなどの走査露光によ
る画像形成に適した電子写真式製版用印刷原版を提供す
ることである。
本発明の第三の目的は、耐刷性に優れた電子写真式製
版用印刷原版を提供することである。
本発明の第四の目的は、使用時の環境条件が変動して
も、画像形成性の優れた電子写真式製版用印刷原版を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の電子写真式製版用印刷原版は、導電性支持体
上に、少なくとも有機光導電性化合物および結合樹脂を
含有する光導電層を有し、画像露光しトナー画像を形成
した後、トナー画像部以外の非画像部の光導電層を除去
することにより印刷版とする電子写真式製版用印刷原版
において、前記光導電層の結合樹脂が、下記一般式
(I)及び/又は一般式(II)で示されるメタクリレー
トを少なくとも1つの単量体成分として含有すると共
に、該単量体とビニル共重合性を有し、かつ酸性官能基
を有する単量体成分を少なくとも1つ含有する共重合体
であることを特徴とするものであり、 また前記画像露光が、レーザー光や発光ダイオードな
どの走査露光であることを特徴とするものである。
一般式(I) 式(I)中、X1,X2は、各々水素原子、炭化水素基、
塩素原子、臭素原子、−COR′基,又は−COOR′基を表
す(但し、R′は炭化水素基を表す)。また、X1とX2
いずれもが水素原子を表すことはなく、nは0又は1を
表す。
一般式(II) 式(II)中、mは0,1又は2を表す。
式(I)において、好ましいX1及びX2としては、それ
ぞれ水素原子、塩素原子及び臭素原子のほかに、好まし
い炭化水素基として炭素数1〜4のアルキル基(例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、炭素
数7〜9のアラルキル基(例えばベンジル基、フェネチ
ル基、3−フェニルプロピル基、クロロベンジル基、ジ
クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル
基、メトキシベンジル基、クロロ−メチル−ベンジル基
等)、及びアリール基(例えばフェニル基、トリル基、
シリル基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、ク
ロロフェニル基、ジクロロフェニル基等)、並びに−CO
R1及び−COOR1(好ましいR1としては、上記X1,X2で説明
した好ましい炭化水素基として記載したものを挙げるこ
とができる)を挙げることができる。但し、X1とX2がと
もに水素原子を表すことはない。nは0,又は1を表し、
より好ましくはnは0を表す。
本発明の結合樹脂において含有される一般式(I)及
び/又は一般式(II)で示される単量体の具体例を以下
に挙げる。しかし、本発明の範囲はこれらに限定される
ものではない。
本発明における、上記単量体と共重合性を有し、かつ
酸性官能基を有するビニル重合可能な単量体の酸性官能
基としては、 −PO3H2基、−SO3H基、−COOH基、 フェノール性OH基、環状酸無水物含有基を挙げることが
できる。より好ましくは、−PO3H2基、−SO3H基、−COO
H基、環状酸無水基が挙げられる。
において、Rは炭化水素基又はOR′(R′は炭化水素基
を表す)を表し、R及びR′は好ましくは炭素数1〜7
の脂肪族基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ヘキシル基、2−クロロエチル基、2−メト
キシエチル基、3−エトキシプロピル基、アリル基、ク
ロトニル基、ブテニル基、ベンジル基、クロロベンジル
基、フロロベンジル基、メトキシベンジル基等)、又は
置換されてもよいアリール基(例えばフェニル基、トリ
ル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、クロロ
フェニル基、フロロフェニル基、ブロモフェニル基、ク
ロロ−メチル−フェニル基、ジクロロフェニル基、メト
キシフェニル基、シアノフェニル基、アセトアミドフェ
ニル基、アセチルフェニル基、ブトキシフェニル基等)
等を表す。
また環状酸無水物含有基とは、少なくとも1つの環状
酸無水物を含有する基であり、含有される環状酸無水物
としては脂肪族ジカルボン酸無水物、芳香族ジカルボン
酸無水物が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸無水物の例としては、コハク酸無
水物環、グルタコン酸無水物環、マレイン酸無水物環、
シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸無水物環、シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物環、シクロヘキサ
セン−1,2−ジカルボン酸無水物環、2,3−ビシクロ〔2,
2,2〕オクタンジカルボン酸無水物環等が挙げられ、こ
れらの環は例えば塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基等のア
ルキル基等が置換されていてもよい。
又、芳香族ジカルボン酸無水物の例としては、フタル
酸無水物環、ナフタレン−ジカルボン酸無水物環、ピリ
ジン−ジカルボン酸無水物環、チオフェン−ジカルボン
酸無水物環等が挙げられ、これらの環は、例えば塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ヒドロキシル
基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基(ア
ルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基
等)等が置換されていてもよい。
本発明の「酸性基を含有する単量体」は、例えば一般
式(I)又は(II)で示されるメタクリレート単量体と
共重合することができ、かつ酸性基を含有するビニル系
化合物であればよく、例えば高分子学会編「高分子デー
タ・ハンドブック〔基礎編〕培風館(1986年)等に記載
されているものであり、具体的にはアクリル酸、α及び
/又はβ置換アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α
−アセトキシメチル体、α−(2−アミノ)メチル体、
α−クロロ体、α−ブロモ体、α−フロロ体、α−トリ
ブチルシリル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブ
ロモ体、α−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロ
ロ体等)、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エ
ステル類、イタコン酸アミド類、クロトン酸、2−アル
ケニルカルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチ
ル−ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−ヘ
キセン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイン
酸、マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド類、
ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン
酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ジカルボン
酸類のビニル基又はアリル基の半エステル誘導体、及び
これらのカルボン酸又はスルホン酸のエステル誘導体、
アミド誘導体の置換基中に酸性基を含有する化合物等が
挙げられる。
「酸性基含有の単量体」について例示するが、本発明
の範囲はこれに限定されるものではない。
本発明における結合樹脂において、一般式(I)及び
/又は(II)で示されるメタクリル酸エステルと、酸性
官能基を有するビニル重合可能な単量体との共重量比
は、使用する単量体の種類や光導電層除去液(エッチン
グ液)の種類によって最適比が変化するが、酸性官能基
を有するビニル重合可能な単量体が全単量体成分の5〜
60モル%であるのが好ましい。公害性の観点からエッチ
ング液としてアルカリ水溶液を主体とするアルカリ性溶
剤を使用する場合は、酸性官能基を有するビニル重合可
能な単量体が全単量体成分の20〜60モル%であるのが特
に好ましい。
また本発明の結合樹脂においては、第3の共重合成分
としてビニル重合可能な単量体を含有してもかまわな
い。このビニル重合可能な単量体としてはスチレン、ビ
ニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロロスチレンの
ようなスチレン誘導体、アクリル酸またはメタクリル酸
の置換もしくは非置換のアルキルエステル、アクリル酸
またはメタクリル酸の置換もしくは非置換のアルキルア
ミド、アクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化ビニル
などを例示することができる。これら他の単量体は、全
単量体中の20モル%を越えない範囲で用い、より好まし
くは10モル%以下である。
これらの結合樹脂はラジカル重合開始剤を用いて塊状
重合、溶液重合、懸濁重合で容易に合成でき、合成方法
は一般によく知られている。結合樹脂の分子量は、1,00
0〜50,000の範囲で使用可能であるが、形成皮膜の強
度、光導電層除去速度の上から8,000〜150,000の範囲が
好適である。
トナー画像形成後、非画像部の光導電層の除去を行う
型の有機光導電性化合物を用いた電子写真式製版印刷原
版は次の二種に分類できる。第一は特公昭37−17162
号、同62−51462号、特開昭52−2437号、同54−19803
号、同56−107246号、同57−161863号などのような有機
光導電性化合物、増感染料、結合樹脂を主体とする光導
電層を有するものであり、第二図は特開昭56−146145
号、同60−17751号、同60−17752号、同60−17760号、
同60−254142号、同62−54266号などのような電荷発生
剤、電荷輸送剤、結合樹脂を主体とする光導電層を有す
るものである。第二の例の特別な場合として、特開昭60
−230147号、同60−230148号、同60−238853号などのよ
うな電荷発生剤と電荷輸送剤とをそれぞれ別の層に含有
した二層構成の光導電層も知られている。本発明の電子
写真式製版用印刷原版は上記の二種の光導電層のいずれ
の形態をとっていてもよい。第二の例の場合には、本発
明でいう有機光導電性化合物が電荷輸送剤としての機能
をはたす。
本発明における有機光導電性化合物としては、 (a)米国特許第3,112,197号明細書などに記載されて
いるトリアゾール誘導体、 (b)米国特許第3,189,447号明細書などに記載されて
いるオキサジアゾール誘導体、 (c)特公昭37−16,096号公報などに記載されているイ
ミダゾール誘導体、 (d)米国特許第3,615,402号、同3,820,989号、同3,54
2,544号、特公昭45−555号、同51−10,983号、特開昭51
−93,224号、同55−108,667号、同55−156953号、同56
−36,656号明細書、公報などに記載のポリアリールアル
カン誘導体、 (e)米国特許第3,180,729号、同4,278,746号、特開昭
55−88,064号、同55−88,065号、同49−105,537号、同5
5−51,086号、同56−80,051号、同56−88,141号、同57
−45,545号、同54−112,637号、同55−74,546号明細
書、公報などに記載されているピラゾリン誘導体及びピ
ラゾロン誘導体、 (f)米国特許第3,615,404号、特公昭51−10,105号、
同46−3,712号、同47−28,336号、特公昭54−83,435
号、同54−110,836号、同54−119,925号明細書、公報な
どに記載されているフェニレンジアミン誘導体、 (g)米国特許第3,567,450号、同3,180,703号、同3,24
0,597号、同3,658,520号、同4−232,103号、同4,175,9
61号、同4,012,376号、西独国特許(DAS)1,110,518
号、特公昭49−35,702号、同39−27,577号、特開昭55−
114,250号、同56−119,132号、同56−22,437号明細書、
公報などに記載されているアリールアミン誘導体、 (h)米国特許第3,526,501号明細書記載のアミノ置換
カルコン誘導体、 (i)米国特許第3,542,546号明細書などに記載のN,N−
ビカルバジル誘導体、 (j)米国特許第3,257,203号明細書などに記載のオキ
サゾール誘導体、 (k)特開昭56−46,234号公報などに記載のスチリルア
ントラセン誘導体、 (l)特開昭54−110,837号公報等に記載されているフ
ルオレノン誘導体、 (m)米国特許第3,717,462号、特開昭54−59,143号
(米国特許第4,150,987号に対応)、同55−52,063号、
同55−52,064号、同55−46,760号、同55−85,495号、同
57−11,350号、同57−148,749号、同57−104,144号明細
書、公報などに記載されているヒドラゾン誘導体、 (n)米国特許第4,047,948号、同4,047,949号、同4,26
5,990,同4,273,846号、同4,299,897号、同4,306,008号
明細書などに記載のベンジジン誘導体、 (o)特開昭58−190,953号、同59−95,540号、同59−9
7,148号、同59−195,658号、同62−36,674号公報などに
記載されているスチルベン誘導体、 (p)特公昭34−10,966号公報記載のポリビニルカルバ
ゾーン及びその誘導体、 (q)特公昭43−18,674号、同43−19,192号公報記載の
ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリ−2
−ビニル−4−(4′ジメチルアミノフェニル)−5−
フェニルオキサゾール、ポリ−3−ビニル−N−エチル
カルバゾール等のビニル重合体、 (s)特公昭43−19,193号公報記載のポリアセナフチレ
ン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレンの共重合
体の重合体、 (t)特公昭56−13,940号公報などに記載のピレン−ホ
ルムアルデヒド樹脂、ブロムピレン−ホルムアルデヒド
樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂等の
縮合樹脂、 (u)特開昭56−90,883号、同56−161,550号公報に記
載された各種のトリフェニルメタンポリマーなどがあ
る。
なお、本発明における有機光導電性化合物は、(a)
〜(u)にあげられた化合物に限定されず、これまで公
知の全ての有機光導電性化合物を用いることができる。
これらの有機光導電性化合物は場合により2種類以上を
併用することが可能である。
第一の例の光導電性層に含有される増感色素として
は、電子写真感光体に使用される従来公知の増感色素が
使用可能である。これらは、「電子写真」129,(197
3)、「有機合成化学」24(11),1010,(1966)等に記
載されている。例えば、米国特許第3,141,770号、同4,2
83,475号、特公昭第48−25658号、特開昭62−71965号等
に記載のピリリウム系染料、Applied Optics Supplemen
t 50(1969)、特開昭50−39548号に記載のトリアリ
ールメタン系染料、米国特許第3,597,196号等に記載の
シアニン系染料、特開昭60−163047号、同59−164588
号、同60−252517号等に記載のスチリル系染料などが有
利に使用される。
第二の例の光導電層に含有される電荷発生剤として
は、電子写真感光体において従来公知の有機及び無機の
各種の電荷発生剤が使用できる。例えばセレン、セレン
−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、および、以下
(1)〜(9)に示す有機顔料を使用することができ
る。
(1)米国特許第4,436,800号、同4,439,506号、特開昭
47−37,543号、同58−123,541号、同58−192,042号、同
58−219,263号、同59−78,356号、同60−179,746号、同
61−148,453号、同61−238,063号、特公昭60−5941号、
同60−45,664号等に記載されたモノアゾ、ビスアゾ、ト
リスアゾ顔料などのアゾ顔料 (2)米国特許第3,397,086号、同4,666,802号、特開昭
51−90,827号、同52−55,643号等に記載の無金属あるい
は金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料 (3)米国特許第3,371,884号、特開昭47−30,330号等
に記載のペリレン系顔料 (4)英国特許第2,237,680号、特開昭47−30,331号等
に記載のインジゴ、チオインジゴ誘導体 (5)英国特許第2,237,679号、特開昭49−30,332号等
に記載のキナクリドン系顔料 (6)英国特許第2,237,678号、特開昭59−184,348号、
同62−28,738号、同47−18,544号等に記載の多環キノン
系顔料 (7)特開昭47−30,331号、特開昭47−18,543号等に記
載のビスベンズイミダゾール系顔料 (8)米国特許第4,396,610号、同4,644,082号等に記載
のスクアリウム塩顔料 (9)特開昭第59−53,850号、同61−212,542号等に記
載のアズレニウム塩系顔料などである。これらは単独も
しくは2種以上を併用して用いることができる。
本発明の電子写真式製版用印刷原版の光導電層には、
電子写真感光体に従来使用されてきた種々の公知の添加
剤を含有させることができる。これらの添加剤として
は、電子写真感度を改良するための化学増感剤、皮膜性
を改良するための各種の可塑剤、界面活性剤などが含ま
れる。化学増感剤としては、例えばp−ベンゾキノン、
クロラニル、フルオラニル、ブロマニル、ジニトロベン
ゼン、アントラキノン、2,5−ジクロルベンゾキノン、
ニトロフェノール、無水テトラクロルフタル酸、2,3−
ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、ジニトロフル
オレノン、トリニトロフルオレノン、テトラシアノエチ
レン等の電子吸引性化合物、特開昭58−65,439号、同58
−102,239号、同58−129,439号、同62−71,965号等に記
載の化合物等を挙げることができる。
可塑剤としては例えばジメチルフタレート、ジブチル
フタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニルフォ
スフェート、ジイソブチルアジペート、ジメチルセバケ
ート、ジブチルセバケート、ラウリン酸ブチル、メチル
フタリールエチルグリコレート、ジメチルグリコールフ
タレートなど光導電層の可撓性を向上するために添加で
きる。これらの可塑剤は、光導電層の静電特性、エッチ
ング性を劣化させない範囲で含有させることができる。
本発明における有機光導電性化合物と結合樹脂との混
合比は、有機光導電性化合物と結合樹脂との相溶性によ
って有機光導電性化合物の含有率の上限が決まり、これ
を上回る量を添加すると有機光導電性化合物の結晶化が
おこり好ましくない。有機光導電性化合物の含有量が少
ないほど電子写真感度は低下するので、有機光導電性化
合物の結晶化が起こらない範囲内でできるだけ多くの有
機光導電性化合物を含有させるのが好ましい。有機光導
電性化合物の含有率としては、結合樹脂100重量部に対
し、有機光導電性化合物5〜120重量部、好ましくは有
機光導電性化合物10〜100重量部である。また有機光導
電性化合物は、単独であるいは2種以上混合して使用し
てもよい。
また、結合樹脂も2種以上混合して使用することがで
きる。結合樹脂を2種以上混合して使用する場合は、結
合樹脂の少くとも1種が本発明における樹脂であればよ
く、混合使用される他の樹脂は前述した従来公知の樹脂
でもかまわない。
また、本発明の光導電層の膜厚は薄すぎると現像に必
要な表面電位を帯電することができず、逆に、厚すぎる
と光導電層を除去する際にサイドエッチと呼ばれる平面
方向のエッチングを起こし、良好な印刷版が得られな
い。光導電層の膜厚としては0.1〜30μ、好ましくは0.5
〜10μである。
本発明に用いられる導電性支持体としては、導電性表
面を有するプラスチックシート、または特に溶剤不透過
性および導電性にした紙、アルミニウム板、亜鉛板、ま
たは銅−アルミニウム板、銅−ステンレス板、クロム−
銅板等のバイメタル板、またはクロム−銅−アルミニウ
ム板、クロム−鉛−鉄板、クロム−銅−ステンレス板等
のトライメタル板等の親水性表面を有する導電性支持体
が用いられ、その厚さは0.1〜3mmが好ましく、特に0.1
〜0.5mmが好ましい。これらの支持体の中でもアルミニ
ウム板が好適に使用される。本発明において用いられる
アルミニウム板は、アルミニウムを主成分とする純アル
ミニウムや微量の異原子を含むアルミニウム合金などの
板状体であり、その組成が特定されるものではなく、従
来公知、公用の素材を適宜使用することが出来る。
このアルミニウム版は従来公知の方法で砂目立て、陽
極酸化して用いることが出来る。砂目立て処理に先立っ
てアルミニウム板表面の圧延脂を除去するために、所望
により界面活性剤またはアルカリ性水溶液による脱脂処
理が施され、砂目立て処理が行われる。砂目立て処理方
法には機械的に表面を粗面化する方法、電気化学的に表
面を溶解する方法、及び化学的に表面を選択溶解させる
方法がある。
機械的に表面を粗面化する方法としては、ボール研磨
法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等と称
せられる公知の方法を用いることが出来る。また電気化
学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交流
または直流によりおこなう方法がある。また、特開昭54
−63,902号に開示されている様に両者を組み合わせた方
法も利用できる。
この様に粗面化されたアルミニウム板は必要に応じて
アルカリエッチング処理及び中和処理される。
この様に処理されたアルミニウム板は陽極酸化処理さ
れる。陽極酸化処理に用いられる電解質としては硫酸、
燐酸、蓚酸、クロム酸、あるいはそれらの混酸が用いら
れ、それらの電解質やその濃度は電解質の種類によって
適宜決められる。陽極酸化の処理条件は用いる電解質に
より種々変わるのでいちがいに特定し得ないが、一般的
には電解質の濃度が1〜80%溶液、液温は5〜70℃、電
流密度5〜60A/d m2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜50
分の範囲に有れば好適である。陽極酸化皮膜量は0.1〜1
0g/m2が好適であるが、より好ましくは1〜6g/m2の範囲
である。
さらに、特公昭47−5125号公報に記載されているよう
にアルミニューム板を陽極酸化処理した後に、アルカリ
金属ケイ酸塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用
される。また、米国特許第3,658,662号明細書に記載さ
れているようなシリケート電着も有効である。西独公開
特許第1,621,478号公報に記載のポリビニルスルホン酸
による処理も適当である。
また本発明においては、導電性支持体と光導電層との
間に、密着性や電子写真式製版用印刷原版の静電特性を
改良するなどの目的のために、必要によりガゼイン、ポ
リビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹
脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル
酸などからなるアルカリ可溶性の中間層を設けることが
できる。
また本発明においては、光導電層上に必要により静電
特性、トナー現像時の現像特性、あるいは画像特性、印
刷特性などを改良する目的で、光導電層除去時に同時に
除去することが可能なオーバーコート層を設けることが
できる。このオーバーコート層は機械的にマット化され
たもの、あるいはマット剤が含有される樹脂層であって
もよい。この場合マット剤としては二酸化珪素、ガラス
粒子、アルミナ、デンプン、酸化チタン、酸化亜鉛、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレン、フェノール樹
脂などの重合体の粒子、および米国特許第2,701,245
号、同第2,992,101号明細書に記されているマット剤が
含まれる。これらは2種以上併用することができる。オ
ーバーコート層に使用される樹脂としては、光導電層を
除去するエッチング液との組み合わせにより適宜選択さ
れる。具体的には例えばアラビアゴム、ニカワ、セルロ
ース、類、でん粉類、ポリビニルアルコール、ポリエチ
レンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルメチルエーテル、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラールなどがあ
る。これらは2種以上併用することができる。
本発明に使用されるトナーは、非画像部を除去するエ
ッチング液に対する耐性を有し、このエッチング液から
トナー画像部の光導電層の溶出を防ぐ機能を有し、乾式
現像剤、液体現像剤など電子写真のトナーとして使用さ
れるものであればいずれも使用可能であるが、高解像度
の画像を得るためには液体現像剤を使用するのが好まし
い。さらには、疎水性でインク受容性のトナー画像を与
えるものが望ましい。たとえばトナー粒子の成分として
はポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル
エステルのホモポリマー及び共重合体、メタクリルエス
テルのホモポリマー及び共重合体、エチレン共重合体、
環化ゴム、酢酸ビニルのホモポリマー及び共重合体、塩
化ビニルなどの高分子物質が使用される。またトナーの
定着性や分散性および耐エッチング性に悪影響を及ぼさ
ない範囲内で着色剤、例えばカーボンブラック、ニグロ
シン系顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、ベンジジンイエロー、アルカリブリー、カーミ
ン6Bなどのような顔料および染料を含有することもでき
る。さらに、各種の荷電調節剤、その他の添加剤を含有
していてもよい。
トナー画像形成後のトナー非画像部の光導電性絶縁層
を除去するエッチング液としては、光導電性絶縁層を除
去できるものなら任意の溶剤が使用可能であり、特に限
定されるものではないが、好ましくは、アルカリ性溶剤
が使用される。ここでいうアルカリ性溶剤とは、アルカ
リ性化合物を含有する水溶液、もしくはアルカリ性化合
物を含有する有機溶剤、もしくはアルカリ性化合物を含
有する水溶液と有機溶剤との混合物である。アルカリ性
化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メ
タケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、リン酸ナト
リウム、リン酸カリウム、アンモニア、およびモノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等のアミノアルコール類等などの、有機および無機
の任意のアルカリ性の化合物を挙げることが出来る。
エッチング液の溶媒としては前述のように、水もしく
は多くの有機溶剤を使用することが出来るが、臭気、公
害性の点から水を主体としたエッチング液が好ましく使
用される。水を主体としたエッチング液には、必要に応
じて各種の有機溶剤を添加することも出来る。好ましい
有機溶剤としてはメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアル
コール等の低級アルコールや、芳香族アルコールおよび
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、セルソルブ
類、およびモノエタノールアミン、ジエタノールアキ
ン、トリエタノールアミン等のアミノアルコール類等を
挙げることが出来る。また、エッチング液には界面活性
剤、消泡剤、その他必要に応じて各種の添加剤を含有し
たものが使用される。
次に、本発明の電子写真式製版用印刷原版から印刷版
を作成する方法について説明する。本発明の電子写真式
製版用印刷原版は、従来公知の電子写真プロセスにより
画像形成される。すなわち暗所で実質的に一様に帯電
し、画像露光により静電線潜像を形成する。露光方法と
しては、キセノンランフ、タングステンランプ、蛍光灯
などを光源として反射画像露光、透明陽画フイルムを通
した密度露光や、レーザー光、発光ダイオードなどによ
る走査露光があげられる。走査露光を行う場合は、ヘリ
ウム−ネオンレーザー、ヘリウム−カドミウムレーザ
ー、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザ
ー、YAGレーザー、ルビーレーザー、窒素レーザー、色
素レーザー、エキサイマーレーザー、GaAs/GaAlAs,InGa
AsPのような半導体レーザー、アレキサンドライトレー
ザー、銅蒸気レーザー、エルビウムレーザーなどのレイ
ザー光源による走査露光、あるいは発光ダイオードや液
晶シャッターを利用した走査露光(発光ダイオードアレ
イ、液晶シャッターアレイなどをもちいたラインプリン
ター型の光源も含む)によって露光することができる。
次に、上記静電潜像をトナーによって現像する現像方
法としては、乾式現像法(カスケード現像、磁気ブラシ
現像、パウダークラウド現像)、液体現像法のいずれも
使用できる。なかでも液体現像法は微細な画像を形成す
ることができ印刷版を作成するために好適である。さら
に正規像によるポジ−ポジ現像や、適当なバイアス電圧
の印加による反転現像によるネガ−ポジ現像も可能であ
る。形成されたトナー画像は公知の定着法、例えば加熱
定着、圧力定着、溶剤定着などにより定着することがで
きる。このように形成したトナー画像をレジストとして
作用させ、非画像部の光導電層をエッチング液により除
去することにより印刷版が作成できる。
〔作用および発明の効果〕
本発明の電子写真式製版用印刷原版は、応答速度が改
良された、優れた電子写真式製版用印刷原版であり、こ
れにより製版行程のプロセス時間の短縮を実現すること
ができる。また従来、レーザーなどの走査露光方式によ
る直接型印刷版において、応答速度の遅さに起因する、
書き込み終了部での残留電位の上昇のために発生してい
たかぶりの発生の問題を、本発明の電子写真式製版用印
刷原版により解決することができ、書き込み開始部、書
き終み終了部ともにかぶりのない良好な印刷版を作成で
きるようになった。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限定され
るものではない。なお、実施例において部はすべて重量
部を示す。
〔実施例1〕 電荷発生剤として下記の、トリスアゾ化合物 ……1.0部 有機光導電性化合物として、下記に示すヒドラゾン化合
物 ……2.0部 共重合体(P−1)として、下記に示すもの……10.0部 テトラヒドロフラン ……100 部 を、500mlのガラス製容器にガラスビーズと共に入れ、
ペイントシェーカー(東洋精機製作所(株)で60分間分
散したのち、ガラスビーズを濾別して光導電層様分散液
とした。
つぎに、この光導電層様分散液を砂目立てした厚さ0.
25mmのアルミニウム板上に塗布、乾燥し、乾燥膜厚5.1
μの光導電層を有する電子写真式製版用印刷原版を調製
した。
実施例1において、共重合体P−1の代わりに、下記
樹脂を各々用いた他は、実施例1.と同様に操作して、各
電子写真感光体を作製した。
〔比較例A〕共重合体(A) スチレン−無水マレイン酸共重合体(無水マレイン酸含
有率:33モル%) 〔比較例B〕共重合体(B) 酢酸ビニル−クロトン酸共重合体(カネボウNSC社製:Re
syn−28−1310) 〔比較例C〕共重合体(C) ベンジルメタクリレート−メタクリル酸 (60/40モル比)MW8.5×104 これらの感光材料の静電特性について、環境条件を
(20℃、65%RH)と(30℃、80%RH)として各々測定し
た。
更にこれらの感光材料を、暗所で表面電位+450Vに帯
電させた後、He−Neレーザーを用いて633nmの光で、版
面での露光量が30erg/cm2になるように露光し、これを
アイソパーH(エッソスタングード社)1中にポリメ
チルメタクリレート粒子(粒子サイズ0.3μ)5gをトナ
ー粒子として分散し、荷電調節剤として大豆油レシチン
0.01gを添加して作製した液体現像剤を用い、30Vのバイ
アス電圧を対抗電極に印加して現像することによりトナ
ー画像を得た。
更に100℃で30秒間加熱してトナー画像を定着した。
この電子写真式製版用印刷原版の非画像部をケイ酸カリ
ウム40部、水酸化カリウム10部、エタノール100部を800
部に希釈したエッチング液によって除去し、充分水洗し
た後、ガム引きしオフセット用印刷版を作成した。作製
した印刷版をハマダスター600CDオフセット印刷機を用
いて常法により印刷して印刷性(耐刷性等)を調べた。
以上の結果をまとめて、下表に示す。
表に示した評価項目の実施態様は以下の通りである。
注1)静電特性: 温度20℃、65%RH及び30℃、80%RHの暗室中で、各感
光材料にペーパーアナライザー(川口電機(株)性ペー
パーアナライザーSP−428型)を用いて+7kVで20秒間コ
ロナ放電をさせた後、10秒間放置し、この時の表面電位
V10を測定した。次いでそのまま暗中で更に18秒間静置
した後の電位V190を測定し、180秒間暗減衰させた後の
電位の保持性、即ち暗減衰保持率〔DRR(%)〕を、(V
190/V10)×100(%)で求めた。又、コロナ放電により
光導電層表面を+400Vに帯電させた後、該光導電層表面
を照度2.0ルックスの可視光で照射し、表面電位(V10
が1/2に減衰するまでの時間を求め、これから露光量E
1/2(ルックス・秒)を算出する。
又、同様にV10が1/10に減衰するまでの時間を求め、
これから露光量E1/10(ルックス・秒)を算出する。
注2)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した。次に
+7kVで帯電し、光源として2.8mW出力のガリウム−アル
ミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振波長780nm)を用
いて、感光材料表面上で、64erg/cm2の照射量下、ピッ
チ25μm及びスキャニング速度300m/secのスピードで露
光後、前記した液体現像剤を用いて、現像し、定着する
ことで得られた輻射画像(カブリ、画像の画質)を目視
評価した。撮像時の環境条件は、20℃、65%RHと30℃、
80%RHで実施した。
静電特性において、比較例A及びBは、D.R.R及び光
感光度(E)が不充分であり又、環境条件が変わった時
にその値が更に劣化してしまった。比較例Cは、これら
に比べ著しく良化しているが、E1/10が充分とは言えな
かった。
一方本発明の感光体は、V10が高くなり、かつD.R.R、
1/2,E1/10も充分に良好で特に環境が変化してもこれ
らの値の変動は微かであった。
実際にこれらの感光体の撮像性を調べて見ると、上記
の静電特性に対応し、環境が変わっても良好な複写画像
を示すものは本発明のみであった。
更に、オフセットマスター原版として印刷したとこ
ろ、本発明のもののみが5万枚印刷しても、印刷物の画
質は地汚れのない鮮明な画像のものであった。
〔実施例2〜11〕 実施例1において、共重合体P−1の代わりに、下表
の共重合体を用いた他は、実施例1と同様にして電子写
真式製版用印刷原版を作成した。
実施例1と同様にして、静電特性、撮像性、印刷性を
調べた。上記表に過酷条件の30℃,80%RH)下での静電
特性を示した。各感光体ともいずれも、実施例1と同様
に良好な結果を示した。又、撮像性、印刷性いずれにつ
いても実施例1の感光体と同等の結果を示した。
〔実施例12〕 有機光導電性化合物として、実施例1で用いたヒドラ
ゾン化合物の代わりに、下記のオキサジアゾール化合物
を用いるほかは、実施例1と同様にして電子写真式製版
用印刷原版を作成した。
オキサジアゾール化合物 実施例1と同様に測定した所、いずれの特性について
も実施例1と同様の結果を示した。
〔実施例13〕 有機光導電性化合物として、下記に示すヒドラゾン化合
物 ……25 部 結合樹脂として、共重合体:P−12 ……75 部 増感色素として下記チオピリリウム塩化合物……1.18部 をメチレンクロライド510部、メチルセルソルブオセテ
ート150部の混合溶媒に溶解した。
この溶液を砂目立てした厚さ0.25mmのアルミニウム板
上に塗布、乾燥し乾燥膜厚5.3μの光導電層を有する電
子写真式製版用印刷原版を作成した。
次に、この試料を暗所で表面電位+450Vに帯電させた
後、He−Neレーザーを用いて632nmの光で露光し、これ
をアイソパーH(エッソスタンダード社)1中にポリ
メチルメタクリレート粒子(粒子サイズ0.3μm)5gを
トナー粒子として分散し、荷電調節剤として大豆油レシ
チン0.01gを添加して作成した液体現像剤で現像した。
書き込み開始部、書き込み終了部いずれもかぶりのない
鮮明なポジのトナー画像を得ることができた。
次に、100℃で30秒間加熱してトナー画像を定着し
た。この電子写真製版印刷版を、メタケイ酸ナトリウム
水和物70gをグリセリン140ml、エチレングリコール550m
l、およびエタノール150mlに溶解したエッチング液に約
1分間浸漬し、水流で軽くブラッシングしながら洗うこ
とにより、トナーの付着していない非画像部の光導電層
を完全に除去することができた。
このようにして作製した印刷版をハマダスター600CD
オフセット印刷機を用いて常法により印刷したところ非
画像部の汚れのない非常に鮮明な印刷物を5万枚印刷す
ることができた。
〔実施例14〕 有機光導電性化合物として、 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製) ……1.9 部 添加剤として、下記のチオバルビツール酸化合物 ……0.15部 共重合体:P−1 ……17 部 テトラヒドロフラン/シクロヘキサン(8/2)wt比混合
溶液 ……100 部 を、500mlのガラス製容器にガラスビーズと共に入れ、
ペイントシェーカーで60分間分散したのち、ガラスビー
ズを濾別して光導電層用分散液とした。
次に、この光導電層用分散液を、砂目立てした厚さ0.
25mmのアルミニウム板上に塗布、乾燥し、乾燥膜厚5.1
μmの光導電層を有する電子写真式製版印刷用原版を調
製した。
次に、比較例として共重合体P−1の代わりに、下記
樹脂を各々用いた他は、上記同様に操作して各電子写真
感光体を作製した。
〔比較例D〕共重合体(B) 〔比較例E〕共重合体(C) 〔比較例F〕共重合体(D) エチルメタクリレート−メタクリル酸(60/40)モル
比 MW9×104 これらの感光材料の静電特性、撮像性について各々測
定した。以上の結果をまとめて下表に示す。
表に示した評価項目の実施の態様は以下の通りであ
る。
注3)静電特性: (温度20℃、65%RH)及び(30℃、80%RH)の暗室中
で、各感光材料にペーパーアナライザー(川口電機
(株)製ペーパーアナライザーSP−428型)を用いて+6
kVで20秒間コロナ放電させた後、10秒間放置し、この時
の表面電位V10を測定した。次いで、そのまま暗中で更
に180秒間静置した後の電位V190を測定し、180秒間減衰
させた後の電位の保持性、即ち、暗減衰保持率〔DRR
(%)を(V190/V10)×100(%)で求めた。
又コロナ放電により光導電層表面を+400Vに帯電させ
た後、波長780nmの単色光で照射し、表面電位(V10)が
1/2に減衰するまでの時間を求め、これから露光量E1/2
(erg/cm2)を算出する。
更に、E1/2測定と同様にコロナ放電により+400Vに
帯電させた後、波長780nmの単色光で照射し、表面電位
(V10)が1/10に減衰するまでの時間を求め、これから
露光量E1/10(erg/cm2)を算出する。
注4)撮像性: 各感光材料を以下の環境条件で1昼夜放置した。次に
+5kVで帯電し、光源として2.8mW出力のガリウム−アル
ミニウム−ヒ素半導体レーザー(発振波長780nm)を用
いて、感光材料表面上で50erg/cm2の照射量下、ピッチ2
5μm及びスキャニング速度300m/secのスピード露光
後、液体現像剤として実施例1で用いたものを用いて現
像し、定着することで得られた複写画像(カブリ、画像
の性質)を目視評価した。
撮像時の環境条件は、20℃、65%RHと30℃、80%RHで
実施した。
各感光体の静電特性において、比較例Dは他の感光体
に比べいずれの値も劣っていた。一方比較例Eは比較例
Fに比べ、V10,D.R.R,E1/2,E1/10のいずれも良化してお
り、且つ環境が130℃,80%RH)と過酷になっても、その
変化は比較的小さくなっていた。これらに対し本発明の
感光体は、いずれの静電特性も著しく良化し、且つ環境
変動してもその変化は極めて小さくなった。
実際に、低出力の半導体レーザー光でスキャニング露
光して撮像した各感光体の複写画像は上記した静電特性
と対応し、本発明のもののみが良好であった。
更に、実施例1と同様にしてオフセット印刷用原版と
した後印刷したところ、本発明のもののみが、5万枚印
刷することができた。
〔実施15〜22〕 実施例14において、共重合体P−1の代わりに下記表
の共重合体を用いた他は、実施例14と同様にして電子写
真式製版用印刷原版を作成した。
これらを実施例14と同様にして静電特性、撮像性を調
べた。いずれも実施例14と同等の結果を示した。
更に、製版後の各感光体を実施例1と同様に処理して
オフセット印刷用原版として印刷したところ、いずれも
5万枚印刷後における印刷物の画質は地カリブのない鮮
明な画像のものであった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に、少なくとも有機光導電
    性化合物および結合樹脂を含有する光導電層を有し、画
    像露光しトナー画像を形成した後、トナー画像部以外の
    非画像部の光導電層を除去することにより印刷版とする
    電子写真式製版用印刷原版において、前記光導電層の結
    合樹脂が、下記一般式(I)及び/又は一般式(II)で
    示されるメタクリレートを少なくとも1つの単量体成分
    として含有すると共に、該単量体とビニル共重合性を有
    し、かつ酸性官能基を有する単量体成分を少なくとも1
    つ含有する共重合体であることを特徴とする電子写真式
    製版用印刷原版。 一般式(I) 式(I)中、X1,X2は、各々水素原子、炭化水素基、塩
    素原子、臭素原子、−COR′基,又は−COOR′基を表す
    (但し、R′は炭化水素基を表す)。また、X1とX2のい
    ずれもが水素原子を表すことはなく、nは0又は1を表
    す。 一般式(II) 式(II)中、mは0,1又は2を表す。
  2. 【請求項2】前記画像露光が、レーザー光または発光ダ
    イオードの走査露光である請求項1記載の電子写真式製
    版用印刷原版。
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