JPH06301246A - 電子写真式製版用溶出液及び印刷版の作製方法 - Google Patents

電子写真式製版用溶出液及び印刷版の作製方法

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JPH06301246A
JPH06301246A JP8966593A JP8966593A JPH06301246A JP H06301246 A JPH06301246 A JP H06301246A JP 8966593 A JP8966593 A JP 8966593A JP 8966593 A JP8966593 A JP 8966593A JP H06301246 A JPH06301246 A JP H06301246A
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JP
Japan
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alcohol
plate
eluent
photoconductive layer
printing plate
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Application number
JP8966593A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Tachikawa
博道 立川
Junji Nakano
順二 中野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication of JPH06301246A publication Critical patent/JPH06301246A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真製版した平版印刷版の溶出剤を提供
する。 【構成】 導電性基板上に光導電層を設けた電子写真式
平版印刷原版において、該光導電層上にトナー画像を形
成した後、トナー画像部以外の非画像部を除去すること
により印刷版とする電子写真式製版において光導電層の
溶出液が少なくとも(a)脂肪族アルコール、芳香族ア
ルコールおよびグリコール系多価アルコールより選ばれ
たアルコール、(b)アミノアルコール、(c)界面活
性剤および(d)水を含有することを特徴とする電子写
真式製版用溶出液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光導電層上に、トナー画
像を形成した後、トナー画像部以外の非画像部を溶出
(ここで言う溶出とは光導電層を膨潤または溶解等によ
り除去することを示す)することよりなる印刷版の作製
方法及び上記溶出に用いられる溶出液に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】今日、平版印刷版としては、キノンジア
ジド化合物とフェノール樹脂を主成分とするポジ型感光
剤やアクリル系モノマーやプレポリマーを主成分とする
ネガ型感光剤を用いるPS版などが実用化されている
が、これらはすべて低感度のため、あらかじめ画像記録
されたフイルム原版を密着露光して製版を行っている。
一方、コンピュータ画像処理と大容量データの保存およ
びデータ通信技術の進歩によって、近年では、原稿入
力、補正、編集、割り付けから頁組まで一貫してコンピ
ュータ操作され、高速通信網や衛星通信により即時に遠
隔地の末端プロッタに出力できる電子編集システムが実
用化している。特に、即時性の要求される新聞印刷分野
において電子編集システムの要求度は高い。また、現在
オリジナル原稿がフイルムの形で保存され、これをもと
に必要に応じて印刷版が複製されている分野において
も、光ディスクなどの大容量記録メディアが発達するの
にともなって、オリジナルがこれらの記録メディアにデ
ジタルデータとして保存されるようになると考えられ
る。しかしながら、末端プロッタの出力から直接印刷版
を作成する直接型印刷版はほとんど実用化されておら
ず、電子編集システムの稼働しているところでも出力は
銀塩写真フイルムにおこなわれ、これをPS版へ密着露
光することにより印刷版が作成されているのが実状であ
る。これは、出力プロッタの光源(例えば、He−Ne
レーザ、半導体レーザなど)により実用的な時間内に印
刷版を作成できるだけの高い感度を有する直接型印刷版
の開発が困難であることも1つの原因であった。
【0003】直接型印刷版を提供し得る高い光感度を有
する感光体として電子写真感光体が考えられる。電子写
真を用いた印刷版の作成方法としては、トナー画像形成
後、非画像部の光導電層を溶出する方法が既に知られて
いる。例えば、特公昭37−17162号、同38−6
961号、同38−7758号、同41−2426号、
同46−39405号、特開昭50−19509号、同
50−19510号、同52−2437号、同54−1
45538号、同54−134632号、同55−10
5254号、同55−153948号、同55−161
250号、同57−147656号、同57−1618
63号、特開平4−305656号公報等に記載の電子
写真式製版用印刷原版があげられる。上記方法では、電
子写真感光体の結合樹脂としてアルカリ性溶剤に溶解す
るかもしくは膨潤して脱離する結合樹脂を用い、トナー
画像をレジストとしてトナー画像部以外を溶出すること
により親水性面を露出させ、平版印刷版とする。
【0004】しかしながら、このようにして得られた平
版印刷版による印刷物は非画像部にインクが付着し、印
刷汚れとなる場合があった。この汚れの原因は感光層が
親水性基板から完全には除去されていないためと推測さ
れる。この汚れを除去するために溶出液の溶解性を向上
させると、画像部の水平方向に光導電層の溶出が進行
(サイドエッチ)し、画質が劣化すると言う問題点があ
った。また、この溶出液で多数枚の印刷原版を処理する
と光導電層の溶出速度が低下し、印刷汚れが発生し易い
等の欠点があった。また、光導電層の結合樹脂が溶出液
から析出、ヘドロ化し、印刷版あるいは溶出装置の汚れ
となる等の問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性支持体上に光導電層を設けた電子写真式平版印刷原版
の該光導電層上にトナー画像を形成した後、トナー画像
部以外の非画像部を溶出液で除去することよりなる印刷
版の作製方法において、非画像部の印刷汚れのない印刷
物を得ることができる上記印刷版の作製方法を提供する
ことである。本発明の他の目的は溶出速度が速く、多数
枚の電子写真式平版印刷原版を処理しても特性変化の少
ない電子写真製版用溶出液を提供することである。本発
明の更に他の目的は溶出液からのヘドロの析出、溶出装
置を汚さない電子写真式製版用溶出液を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討し
た結果、上記目的は、導電性基板上に光導電層を設けた
電子写真式平版印刷原版において、該光導電層上にトナ
ー画像を形成した後、トナー画像部以外の非画像部を溶
出液で除去することよりなる印刷版の作製方法におい
て、上記溶出液が (a)脂肪族アルコール、芳香族アルコール、およびグ
リコール系多価アルコールより選ばれたアルコール (b)アミノアルコール (c)界面活性剤 および (d)水 を含有することを特徴とする上記方法及び該溶出液によ
り達成することができることを発見し本発明に到達し
た。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて、平版印刷版は従来公知の方法によりトナー画像を
形成、定着した後、本発明の溶出液で非画像部の光導電
層を溶出させることにより作成することが出来る。即
ち、暗所で実質的に一様に帯電し、画像露光により静電
潜像を形成する。露光方法としては、半導体レーザ、H
e−Neレーザ等による走査露光あるいはキセノンラン
プ、タングステンランプ、蛍光灯等を光源として反射画
像露光、透明陽画フィルムを通した密着露光又は拡大投
影露光などが挙げられる。次に上記静電潜像をトナーに
よって現像する。現像法としては従来公知の方法、例え
ば、カスケード現像、磁気ブラシ現像、パウダークラウ
ド現像、液体現像などの各種の方法を用いることが出来
る。なかでも液体現像は微細な画像を形成することが可
能であり、印刷版を作成するために好適である。また、
非露光部にトナーを付着させる正規像あるいは露光部に
トナーを付着させる反転現像の何れの方式も用いること
が可能である。
【0008】形成されたトナー画像は従来公知の定着
法、例えば、加熱定着、圧力定着、溶剤定着等により定
着することが出来る。この様に形成したトナー画像をレ
ジストとして作用させ、非画像部の電子写真感光層を本
発明の溶出液により溶出することにより平版印刷版が作
成できる。溶出の後工程として必要により水洗工程、ガ
ム引き工程、乾燥工程、CCDセンサ等を備えたパター
ン認識のできる検版工程、印刷版を所定の形状に加工す
るベンダーおよびパンチ工程、版集積工程等を設けるこ
とができる。
【0009】本発明に関する光導電性材料としては従来
から知られている数多くの化合物を用いることが出来
る。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導
体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレン
ジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カ
ルコン誘導体、N,N−ビカルバジル誘導体、オキサゾ
ール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノ
ン誘導体、ヒドラゾン誘導体、ベンジジン誘導体、スチ
ルベン誘導体等がある。また、上記のような低分子光導
電性化合物の他に、次のような高分子化合物も使用する
ことが出来る。例えば、ポリビニルカルバゾール及びそ
の誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセ
ン、ポリ−2−ビニル−4−(4′−ジメチルアミノフ
ェニル)−5−フェニルオキサゾール、ポリ−3−ビニ
ル−N−エチルカンバゾール等のビニル重合体、ポリア
セナフチレン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレ
ンの共重合体等の重合体、ピレン−ホルムアルデヒド樹
脂、ブロムピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカル
バゾール−ホルムアルデヒド樹脂等の縮合樹脂等があ
る。
【0010】また、光導電体の感度の向上、望みの感光
波長域を持たせるため等の目的のために、各種の電荷発
生剤、増感染料等を使用することが出来る。これらの例
としては、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ顔料、金属
フタロアアニンあるいは無金属フタロシアニン、ナフタ
ロシアニン等のフタロシアニン顔料、ペリレン系顔料、
インジゴ、チオインジゴ誘導体、キナクリドン系顔料、
多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、ス
クアリウム塩系顔料、アズレニウム塩系顔料などであ
る。また、増感染料としては、「増感剤」125頁 講
談社(1987)、「電子写真」 第12巻 9頁
(1973)「有機合成化学」 第24巻 No.11
1010頁(1966)等に記載の公知の化合物を使
用することが出来る。例えば、ピリリウム系染料、トリ
アリールメタン系染料、シアニン系染料、スチリル系染
料等がある。本発明に関する光導電層には、感度向上な
どの目的として、例えば、トリニトロフルオレノン、ク
ロラニル、テトラシアノエチレン等の電子吸引性化合物
を使用することができる。以上の材料は単独もしくは2
種以上を併用して用いることができる。また、電荷発生
剤は、電荷発生能のみならず、電荷輸送能を持つ場合に
は、基本材料としてバインダー中に該電荷発生剤を分散
して塗布することにより感光体を作成することができ
る。即ち、電荷輸送剤として知られる有機光導電性化合
物の併用を必ずしも必要としなくても良い。このような
例としては金属又は無金属フタロシアニン、ナフタロシ
アニンをあげることができる。また、光導電層は必要に
応じて単層または複数層を積層することも可能である。
【0011】本発明に関する電子写真製版用印刷原版に
おいて使用する結合樹脂は、トナー現像後非画像部を本
発明の溶出液で除去できるものであり、以下を例示する
ことができる。例えば、(メタ)アクリル酸エステル、
スチレン、酢酸ビニル等のモノマーと(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、無水マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸
等のカルボン酸含有モノマーあるいは酸無水物基含有モ
ノマーとの共重合体を挙げることができる。更に具体的
にはスチレン/無水マレイン酸の共重合体、スチレン/
無水マレイン酸モノアルキルエステルの共重合体、(メ
タ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル
酸エステル共重体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、
酢酸ビニル/クロトン酸/(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、酢酸ビニル/C2〜18のカルボン酸のビニ
ルエステル/クロトン酸共重合体等が例示される。ま
た、(メタ)アクリル酸アミド、ビニルピロリドン、フ
ェノール性水酸基、スルフォン酸基、スルフォンアミド
基、スルフォンイミド基等を持つモノマーを含有する共
重合体、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール
またはp−クレゾールとホルムアルデヒドまたはアセト
アルデヒドとを縮合させて得られるノボラック樹脂、部
分ケン化酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール等のポ
リビニルアセタール樹脂、カルボン酸を有するポリウレ
タン樹脂等も好ましく使用することができる。
【0012】上記樹脂のうち(メタ)アクリル酸エステ
ル、スチレン、酢酸ビニル等とカルボン酸含有モノマー
との共重合体が電子写真性、エッチング性、印刷適性等
に優れており、好ましく使用することができる。アクリ
ル酸またはメタクリル酸のエステル基としては炭素数1
から18の置換されてもよいアルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ド
デシル、ヘキサデシル、オクタデシル、2−エチルヘキ
シル、4−ブトキシブチル基等)、炭素数3から18の
置換されてもよいアルケニル基(例えば、アリル基、2
−ペンテニル基、4−プロピル−2−ペンテニル基、オ
レイル基等)、炭素数7から18の置換されてもよいア
ラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基等)、
炭素数5から18の置換されてもよい脂環式炭化水素基
(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)を
使用することができる。置換基としては、弗素、塩素、
臭素および沃素原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、ニトリ
ル基、アミノ基、アルコキシ基、スルホ基、カルボキシ
ル基等が挙げられる。更に好ましくはアクリル酸または
メタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、アミル、ヘキシル、オクチル、ベンジル、
フェネチルエステル等があげられる。
【0013】本発明に関する電子写真式印刷原版の導電
性基板としては、各種の支持体を使用することができ
る。例えば、導電性表面を有するプラスチックシートま
たは特に溶剤不透過性および導電性にした紙、アルミニ
ウム板、亜鉛板、または銅−アルミニウム板、銅−ステ
ンレス板、クロム−銅板等のバイメタル板、またはクロ
ム−銅−アルミニウム板、クロム−鉛−鉄板、クロム−
銅−ステンレス板等のトライメタル板等の親水性表面を
有する導電性基板が用いられ、その厚さは、0.1〜3
mmが好ましく、特に0.1〜0.5mmが好ましい。
これらの基板の中でもアルミニウム板が好適に使用され
る。本発明に関する電子写真式印刷原版に用いられるア
ルミニウム板はアルミニウムを主成分とする純アルミニ
ウムや微量の異原子を含むアルミニウム合金などの板状
体であり、その組成が特定されるものではなく従来公
知、公用の素材を適宜使用することが出来る。このアル
ミニウム版は従来公知の方法で砂目立て、陽極酸化して
用いることが出来る。砂目立て処理に先立ってアルミニ
ウム板表面の圧延脂を除去するために、所望により界面
活性剤またはアルカリ性水溶液による樹脂処理が施さ
れ、砂目立て処理が行われる。砂目立て処理方法には、
機械的に表面を粗面化する方法、電気化学的に表面を溶
解する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法があ
る。機械的に表面を粗面化する方法としては、ボール研
磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等と
称せられる公知の方法を用いることが出来る。また電気
化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交
流または直流により行う方法がある。また、特開昭54
−63,902号公報に開示されている様に両者を組み
合わせた方法も利用できる。
【0014】粗面化されたアルミニウム板は必要に応じ
てアルカリ溶出処理及び中和処理される。この様に処理
されたアルミニウム板は陽極酸化処理される。陽極酸化
処理に用いられる電解質としては硫酸、燐酸、蓚酸、ク
ロム酸、あるいはそれらの混酸が用いられ、それらの電
解質やその濃度は電解質の種類によって適宜決められ
る。陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わ
るので、一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃
度が1〜80重量%溶液、液温は、5〜70℃、電流密
度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間1
0秒〜50分の範囲に有れば好適である。陽極酸化皮膜
量は0.1〜10g/m2 が好適であるが、より好まし
くは1〜6g/m2 の範囲である。これらアルミニウム
板の厚さは、0.1〜3mmが好ましく、特に0.1〜
0.5mmが好ましい。更に、特公昭47−5125号
公報に記載されているようなアルミニウム板を陽極酸化
処理した後にアルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に浸漬処理
したものも好適に使用される。また、米国特許第365
8662号明細書に記載されているようなシリケート電
着も有効である。西独特許第1621478号明細書に
記載のポリビニルスルホン酸による処理も適当である。
【0015】本発明に関する電子写真式平版印刷原版は
常法に従って光導電層をアルミニウム基板上に塗布する
ことによって得られる。光導電層の作成に当たっては、
光導電層を構成する成分を同一層中に含有させる方法あ
るいは電荷担体発生物質と電荷担体輸送物質を異なる層
に分離して用いる方法等が知られており、いづれの方法
にても作成することが出来る。塗布液は光導電層を構成
する各成分を適当な溶媒に溶解し、作成する。顔料など
の溶剤に不溶な成分を用いるときは、ボールミル、ペイ
ントシェーカー、ダイノミル、アトライター等の分散機
により粒径5μm以下に分散して用いる。光導電層に使
用する結合樹脂、その他の添加剤は顔料などの分散時、
あるいは分散後に添加することが出来る。この様にして
作成した塗布液を回転塗布、ブレード塗布、ナイフ塗
布、リバースロール塗布、ディップ塗布、ロッドバー塗
布、スプレー塗布の様な公知の方法で気体上に塗布乾燥
して電子写真製版用印刷原版を得ることが出来る。塗布
液を作成する溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロ
エタン、クロロフォルム等のハロゲン化炭化水素類、メ
タノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、2−メトキシエ
チルアセテート等のグリコールエーテル類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類等が挙げられる。上記の光導電
層には光導電性化合物、結合樹脂の他に光導電層の柔軟
性、塗布面状の改良等のために、必要により可塑剤、界
面活性剤、マット剤その他の各種の添加剤を加えること
ができる。これらの添加剤は光導電層の静電特性、溶出
性を劣化させない範囲で含有させることができる。ま
た、本発明の光導電層の膜厚は、薄すぎると現像に必要
な表面電位を帯電することができず、逆に、厚すぎると
サイドエッチを起こし易く、良好な印刷版が得られな
い。光導電層の膜厚としては、0.1〜30μm、好ま
しくは、0.5〜10μmである。上記の光導電層の結
合樹脂と光導電性化合物の含有量は、光導電性化合物の
含有量が少ないと感度が低下するため、結合樹脂1重量
部当り光導電性化合物は、0.02重量部から1.2重
量部、より好ましくは0.05重量部から1.0重量部
の範囲で使用するのが好ましい。
【0016】本発明に関する電子写真式製版用印刷原版
においては、必要により前記アルミニウム基板と光導電
層の接着性、光導電層の電気特性、溶出性、印刷特性等
を改良する目的で中間層を設けることができる。また、
光導電層上に必要により光導電層の電気特性、トナー現
像時の画像特性、トナーとの接着性等を改良する目的
で、光導電層溶出時に溶出できるオーバーコート層を設
けることができる。このオーバーコート層は機械的にマ
ット化されたものあるいはマット剤が含有される樹脂層
であっても良い。具体的には特願平3−92661号明
細書等に記載の各種の材料を使用することができる。
【0017】本発明に関して画像部を形成するトナーの
樹脂成分としては本発明の溶出液に対してレジスト性を
有していればよく、特に限定されるものではないが、以
下の樹脂を例示することができる。例えば、メタクリル
酸、アクリル酸およびこれらのエステルを用いたアクリ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとエチレンまたは
塩化ビニル等の共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、ポリビニルブチラールの様なビニルアセタ
ール樹脂、ポリスチレン、スチレンとブタジエン、メタ
クリル酸エステル等の共重合樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレンおよびその塩素化物、ポリエステル樹脂(例
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソ
フタレート、ビスフェノールAのポリエーボネート
等)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹
脂、ビニル変性アルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシ
メチルセルロース等のセルロースエステル誘導体、ワッ
クス、ポリオレフィン、蝋等が挙げられる。より好まし
くは分散性あるいは荷電特性等の点から、メタクリル
酸、アクリル酸の各種エステルを用いたアクリル樹脂、
メタクリル酸、アクリル酸の各種エステルとスチレンと
の共重合樹脂、スチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等を
使用することができる。さらに本発明に適したトナーと
しては特開平2−74957号、同2−74958号、
同2−77067号、同2−77068号、同2−77
069号各公報に記載された物があげられる。
【0018】本発明のトナー非画像部の光導電層を溶出
する溶出液としては、(a)脂肪族アルコール、芳香族
アルコール、およびグリコール系多価アルコールより選
ばれたアルコール、(b)アミノアルコール、(c)界
面活性剤および(d)水を主要成分とする。本発明で使
用する(a)アルコールとしては、メチルアルコール、
エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコー
ル、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ベンジ
ルアルコール、フェネチルアルコール等の脂肪族アルコ
ールや芳香族アルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール類等の各種多価アルコール類等を挙げるこ
とができる。上記アルコールのうち好ましいのは芳香族
アルコールである。この中でも特に、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコールは光導電層への浸透性、溶出
性の点から好ましく使用できる。
【0019】(b)のアミノアルコールとしては、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノイソプロパノールアミン、トリイソプロ
パノールアミン、ジエチルアミノエタノール、2−アミ
ノ−2−メチルプロパノール等を使用することができる
が、この中でも特に、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミンおよびジエチルアミ
ノエタノールが好適である。
【0020】本発明に使用する(c)成分としての界面
活性剤は画像部へより良好に浸透するのを促進し、更
に、溶出液中に含まれる各成分を良好に混合し、安定な
溶液あるいは分散液とするために有効である。この目的
を達成するためには種々の界面活性剤が使用できる。例
えば非イオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル
類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリ
トール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモ
ノグリセリン脂肪酸部分エステル類、しょ糖脂肪酸部分
エステル類、オキシエチレンオキシプロピレンブロック
コポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分
エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部
分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸部分エス
テル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオ
キシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセ
リン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド
類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、
ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールア
ミン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキシド
等を例示できる。
【0021】アニオン性界面活性剤としては脂肪酸塩
類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸
塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホこは
く酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐
鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチ
レンプロピレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンア
ルキルスルフォフェニルエーテル塩類、N−メチル−N
−オレイルタウリンナトリウム類、N−スルホこはく酸
モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫
酸化ひまし油、硫酸化牛脚油、脂肪酸アルキルエステル
の硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂
肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチ
レンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニル硫酸エステル塩類、ア
ルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水
マレイン酸共重合物の部分けん化物、ナフタレンスルホ
ン酸塩ホルマリン縮合物類等を挙げることができる。
【0022】また、アルキルアミン塩類、第4級アンモ
ニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、
ポリオキシエチレンポリアミン誘導体などのカチオン性
界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸
類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダ
ゾリン類等の両面活性剤等も使用することができる。以
上挙げられた界面活性剤の中で、ポリオキシエチレンと
あるものはポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシブチレン等のポリオキシアルキレンに読
み替えることもできる。以上の界面活性剤のうち好まし
いのは非イオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤
である。さらに特に好ましいのはポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類又はアルキルナフタレンスル
ホン酸塩類である。
【0023】溶出液中の(a)のアルコールと(b)の
アミノアルコールの重量比は60:40から2:98の
範囲が好ましく、更に好ましくは50:50から5:9
5の範囲で使用するのが好ましい。(a)のアルコール
の比率が60:40より大きいとトナーに対する浸透性
が強くなり、トナーと光導電層との剥離が発生し、良好
な画像が得られず、2:98より比率が小さいと光導電
層の溶出性が低下し、溶出時間が長くなるばかりか、印
刷汚れの原因となる。また、両者(a),(b)を合わ
せたものの溶出液に占める割合は0.5から40重量
%、更に1から30重量%の範囲で使用するのが好まし
い。0.5%より少ないと溶出速度が遅く、印刷で汚れ
る。40%より多いとサイドエッチがおこり、画質が低
下する。(c)の割合は0.0001かさ30重量%の
範囲が好ましい。本発明の溶出液には必要に応じて、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケ
イ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、メ
タケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等の無機アル
カリ性化合物、エーテルアルコール類、エーテルエステ
ル類、エーテル類、ケトン類、エステル類等の各種有機
溶剤、消泡剤、キレート剤等の各種添加剤を含有させる
ことができる。
【0024】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものでない。なお「%」は特に指定のない限り
「重量%」を示す。 実施例1 厚さ0.24mmのJIS1050アルミニウムシート
をパミス−水懸濁液を研磨剤として、回転ナイロンブラ
シで表面を砂目立てした。この時の表面粗さ(中心線平
均粗さ)は0.5μmであった。水洗後、70℃の10
%苛性ソーダ水溶液に浸漬しアルミニウムの溶解量が6
g/m2 になるように溶出した。水洗後、30%硝酸水
溶液に1分間浸漬することにより中和し、十分水洗し
た。その後、0.7%硝酸水溶液中で、陽極時電圧13
ボルト、陰極時電圧6ボルトの短形波交番波形を用いて
(特公昭55−19191号公報に記載)20秒間電解
粗面化を行い、20%硫酸の50℃溶液中に浸漬して表
面を洗浄した後、水洗した。更に、20%硫酸水溶液中
で陽極酸化皮膜重量が3.0g/m2 となるように陽極
酸化処理を施して、水洗後、70℃のケイ酸ナトリウム
の3%水溶液に30秒間浸漬し、さらに水洗、乾燥する
ことにより、基板を作成した。次に、x型無金属フタロ
シアニンFastogen Blue 8120(商品
名、大日本インキ(株)製)1.0g、ブチルメタクリ
レート/メタクリル酸の共重合体(70/30モル%)
5.0g、1,4−ジオキサン76g、2−プロパノー
ル18gをペイントシェーカー(東洋精機製作所
(株))で60分間分散し、光導電層用分散液を作成し
た。この光導電層用塗布液をバーコーターで上記基板上
に塗布、120℃10分間乾燥し、乾燥膜厚4μmの電
子写真式平版印刷原版を作成した。
【0025】上記感材を暗所でコロナ帯電機により表面
電位を+300Vに帯電した後、タングステン光でネガ
画像を露光し、液体トナー(商品名:ELP−TX 富
士写真フイルム(株)製)を用い、+200Vのバイア
ス電圧を対向電極に印加することにより、鮮明なポジの
トナー画像を得る事が出来た。このようにして作成した
印刷原版を100℃にて熱定着した後、溶出液(1)て
非画像部を溶出した。
【0026】 溶出液(1) トリエタノールアミン 63g ベンジルアルコール 7g ペレックスNBL(−商品名−花王株式会社製) 50g 水 880g 上記成分のうちペレックスNBLはアルキルナフタレン
スルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤である。このよ
うにして得られた印刷版をさらに水洗、ガム引き(水/
GU−7−商品名−(1/1) 富士写真フイルム
(株)製)、乾燥してオフセット印刷版を作成した。こ
の印刷版を用いて印刷したところ、印刷汚れのない良好
な印刷物が得られた。また、この溶出液5リットルにて
上記印刷原版を50m2 処理した後も溶出性は変化な
く、溶出液中にヘドロ状析出物も発生しなかった。
【0027】実施例2、3 実施例1の溶出液に替えて下記を用いる他は全く同様の
操作によりオフセット印刷版を作成した。これをオフセ
ット印刷機で印刷したところ、実施例1と同様に非常に
良好な印刷物を得ることができ、溶出液中のヘドロ状析
出物の発生も認められなかった。
【0028】溶出液(2) 溶出液(1)のトリエタノールアミンに替えてジエチル
アミノエタノールを用いる他は全く同様に溶出液を作成
した。 溶出液(3) 溶出液(1)のベンジルアルコールに替えてフェネチル
アルコールを用いる他は全く同様に溶出液を作成した。
【0029】実施例4 実施例1のアルミニウム基板上にε型銅フタロシアニン
Liophoton−ERPC(−商品名−東洋インキ
(株)製)1.0g、ベンジルメタクリレートとメタク
リル酸の共重合体(モル比 70:30)10.0g、
テトラヒドロフラン60g、シクロヘキサノン40gを
500mlのガラス製容器にガラスビーズと共にいれ、
ペイントシェーカー(東洋精機製作所(株))で60分
間分散し、光導電層用分散液を作成した。この光導電層
用塗布液をバーコーターで上記基板上に塗布、100℃
10分間乾燥し、乾燥膜厚4μmの電子写真式平版印刷
原版を作成した。このように作成した印刷原版をコロナ
帯電により表面電位を+300Vに帯電した後、タング
ステン光によりネガ像を露光、トナー現像、定着した。
【0030】トナーはアイソパーH(−商品名−エッソ
スタンダード社)1000ml中にメチルメタクリレー
トとメタクリレートの共重合体粒子(モル比 50:5
0粒子サイズ 0.3μm)6gをトナー粒子として分
散し、荷電調節剤としてナフテン酸ジルコニウムを0.
01gを添加して作製した物である。該トナーを用い+
200Vのバイアス電圧を対向電極に印加し反転現像し
た。次に、下記溶出液(4)により非画像部を溶出した
後、実施例1と同様に水洗、ガム引きし、印刷版を作成
した。この印刷版を用いて印刷したところ、印刷汚れの
ない良好な印刷物が得られた。この溶出液5リットルに
て上記印刷原版を75m2 処理した後も溶出性は変化な
く、溶出液中にヘドロ状析出物も発生しなかった。
【0031】 溶出液(4) モノエタノールアミン 56g ベンジルアルコール 24g デモールNL(−商品名−花王株式会社製) 50g 水 870g なお上記デモールNLはナフタレンスルホン酸塩系のア
ニオン性界面活性剤である。
【0032】実施例5 JISA1050アルミニウム材の厚み0.24mm圧
延板を、400メッシュのパミストン(共立窯業製)の
20重量%水懸濁液と、回転ナイロンブラシ(6−10
ナイロン)とを用いてその表面を砂目立てした後、よく
水で洗浄した。これを15重量%水酸化ナトリウム水溶
液(アルミニウム5重量%含有)に浸漬してアルミニウ
ムの溶解量が5g/m2 になるようにエッチングした
後、流水で水洗した。さらに、1重量%硝酸で中和し、
次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウムイオンとし
て0.5%含有)中で、陰極時電圧9.3ボルト、陽極
時電圧10.5ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r
=0.90、特公昭58−5796号公報実施例に記載
されている電流波形)を用いて160クーロン/dm2
の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。水洗後、4
0℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し
て、アルミニウム溶解量が1g/m2 になるようにエッ
チングした後、水洗した。次に50℃30%の硫酸水溶
液中に浸漬し、デスマットした後、水洗した。さらに、
35℃20重量%硫酸水溶液(アルミニウムイオンとし
て0.8%含有)中で、直流を用いて多孔性陽極酸化皮
膜形成処理を行った。すなわち電流密度13A/dm2
で電解を行い、電解時間を調節して陽極酸化皮膜重量
2.0g/m2 の基板を作った。水洗後、70℃のケイ
酸ナトリウムの3%水溶液に30秒間浸漬処理し、水洗
乾燥した。以上のようにして得られたアルミニウム支持
体は、マクベスRD920反射濃度計で測定した反射濃
度は0.28で、中心線平均粗さは0.5μであった。
このアルミニウム版上に下記式1で示されるトリスアゾ
化合物1.0g、下記式2で示されるオキサゾール化合
物2.5g、酢酸ビニルとクロトン酸共重合体(RES
YN 28−2930−商品名−カネボウ・エヌエスシ
ー(株)製)10.0g、テトラヒドロフラン60g、
シクロヘキサノン40gを500mlのガラス製容器に
ガラスビーズと共にいれ、ペイントシェーカー(東洋精
機製作所(株))で60分間分散し、光導電層用分散液
を作成した。この光導電層用塗布液をバーコーターで上
記基板上に塗布、100℃10分間乾燥し、乾燥膜厚4
μmの電子写真式平版印刷原版を作成した。このように
作成した印刷原版をコロナ帯電により表面電位を+30
0Vに帯電した後、ネガ像を露光、トナー現像、定着し
た。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】トナーはアイソバーH(−商品名−エッソ
スタンダード社)1000ml中にポリ酢酸ビニル粒子
(粒子サイズ 0.3μm)5gをトナー粒子として分
散し、荷電調節剤としてナフテン酸ジルコニウムを0.
01gを添加して用い、+200Vのバイアス電圧を対
向電極に印加することにより、鮮明なポジのトナー画像
を得る事が出来た。次に、下記溶出液(5)により非画
像部を溶出した後、実施例1と同様に水洗、ガム引き
し、印刷版を作成した。この印刷版を用いて印刷したと
ころ、印刷汚れのない良好な印刷物が得られた。また、
この溶出液5リットルにて上記印刷原版を75m2 処理
した後も溶出性は変化なく、溶出液中にヘドロ状析出物
も発生しなかった。
【0036】 溶出液(5) モノエタノールアミン 25g ベンジルアルコール 25g ペレックスNBL(−商品名−花王株式会社製) 50g 水 900g
【0037】実施例6、7 実施例5の溶出液に替えて下記を用いる他は全く同様の
操作によりオフセット印刷版を作製した。これをオフセ
ット印刷機で印刷したところ、実施例1と同様に非常に
良好な印刷物を得ることができ、溶出液中のヘドロ状析
出物の発生も認められなかった。
【0038】溶出液(6) 溶出液(5)のモノエタノールアミンに替えてジエチル
アミノエタノールを用いる他は全く同様に溶出液を作成
した。
【0039】溶出液(7) 溶出液(5)のペレックスNBLに替えてエマルゲン9
35(−商品名−花王株式会社製)を用いる他は全く同
様に溶出液を作成した。なお上記エマルゲン935はア
ルキルフェニルエチレンオキサイド系のノニオン性界面
活性剤である。
【0040】比較例1 下記溶出液(8)を用いる以外は、全く実施例1と同様
にしてオフセット印刷版を作成した。 溶出液(8) 1K珪酸カリウム 60g 水酸化カリウム 12g ベンジルアルコール 7g ペレックスNBL 50g 水 871g 印刷原版を30m2 処理した時点より、溶出液中にヘド
ロ状析出物が発生した。更に印刷物において、微小な網
点がとんだり、細線が切れたりした。
【0041】比較例2 下記溶出液(9)を用いる以外は、全く実施例1と同様
にしてオフセット印刷版を作成した。 溶出液(9) トリエタノールアミン 63g ペレックスNBL 50g 水 887g この印刷原版を用いて印刷したところ、汚れがひどく、
使用にたえなかった。
【0042】比較例3 下記溶出液(10)を用いる以外は、全く実施例1と同
様にしてオフセット印刷版を作成した。 溶出液(10) トリエタノールアミン 63g ベンジルアルコール 7g 水 930g しかし、溶出液(10)では非画像部の溶出ができず、
印刷可能な版が得られなかった。
【0043】
【発明の効果】以上のように、電子写真式製版用印刷版
において、(a)脂肪族アルコール、芳香族アルコー
ル、およびグリコール系多価アルコールより選ばれたア
ルコール、(b)アミノアルコール、(c)界面活性剤
および(d)水を含有する溶出液を使用することにより
非画像部の印刷汚れのない印刷版を作成することができ
た。また、本溶出液は多数枚の印刷版を処理しても特性
変化が少なく、溶出液からのヘドロの析出、溶出装置の
汚れのないものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)脂肪族アルコール、芳香族アルコ
    ール、およびグリコール系多価アルコールより選ばれた
    アルコール (b)アミノアルコール (c)界面活性剤 および (d)水 を含有することを特徴とする電子写真式製版用溶出液。
  2. 【請求項2】 (a)のアルコールがベンジルアルコー
    ルおよびフェネチルアルコールから選ばれたアルコール
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真式製
    版用溶出液。
  3. 【請求項3】 (b)のアミノアルコールがモノエタノ
    ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
    ンおよびジエチルアミノエタノールから選ばれたアミノ
    アルコールであることを特徴とする請求項1に記載の電
    子写真式製版用溶出液。
  4. 【請求項4】 (c)の界面活性剤が非イオン性界面活
    性剤またはアニオン性界面活性剤であることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子写真式製版用溶出液。
  5. 【請求項5】 導電性基板上に光導電層を設けた電子写
    真式平版印刷原版において、該光導電層上にトナー画像
    を形成した後、トナー画像部以外の非画像部を電子写真
    式製版用溶出液で除去することよりなる印刷版の作製方
    法において、該溶出液が (a)脂肪族アルコール、芳香族アルコール、およびグ
    リコール系多価アルコールより選ばれたアルコール (b)アミノアルコール (c)界面活性剤 および (d)水 を含有することを特徴とする上記方法。
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