JP2596937Y2 - 金属コード - Google Patents

金属コード

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JP2596937Y2
JP2596937Y2 JP1991027156U JP2715691U JP2596937Y2 JP 2596937 Y2 JP2596937 Y2 JP 2596937Y2 JP 1991027156 U JP1991027156 U JP 1991027156U JP 2715691 U JP2715691 U JP 2715691U JP 2596937 Y2 JP2596937 Y2 JP 2596937Y2
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薫 水間
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    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
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    • D07B1/0633Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration having a multiple-layer configuration
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  • Wire Processing (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、トラックやバス用タイ
ヤのカーカス部、ベルト部等の補強材や運搬用ベルト等
の補強材として好適な金属コードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の車両用タイヤのカーカス部
(一部、ベルト部)の補強材として汎用されている金属
コードは、例えば、図2に示すように3本の素線aを撚
り合わせた芯部bと、芯部の外周に9本の素線cを同じ
撚り方向で撚りピッチを変えて巻き付けて形成した中間
層d、及び中間層の外周に15本の素線eを逆撚り方向
で撚りピッチを変えて巻き付けて形成した外層fからな
るタイトに撚り合わせた3層構造(1×3+9+15撚
り構造)になつている。しかし、この3層構造の金属コ
ードは、各層とも素線相互間で隙間が殆んど形成されな
いため、タイヤ成型加硫時にゴムが金属コードの内部に
浸入し難い構造になつている。
【0003】また、例えば比較的に大径の1本の素線の
周囲に同径で本数を少なくして素線を撚り合わせた芯部
と、芯部の周囲に同一線径で本数を少なくして素線を撚
り合わせた2層目とを具備し、2層目の素線相互間に隙
間を形成した2層構造((1+5)+15撚り構造)
や、撚り合わせた芯部の周囲に、くせ付けした複数本の
素線を撚り合わせて2層目を形成した2層構造とし、2
層目の素線相互間及び芯部の素線との間に隙間を形成し
てゴム浸透性を高めた金属コード等が提案されている
(例えば実開昭63−127999公報,実開平1−9
8194公報)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の金属コードにお
いて、前記のような3層構造の金属コードは、芯層と中
間層及び外層を3工程でタイトに撚り合わせた構造にな
つており、各層の素線間に隙間が格別に形成されないで
ゴム浸透性等に欠ける。硬い撚り合わせ構造となりコー
ド伸びが著しく低下し柔軟性(曲げなど)が著しく欠け
ているなどの課題がある。前記の2層構造の金属コード
は、2層目の素線相互間あるいはまたその素線と芯部の
素線との間に隙間を形成してゴム浸透性を高めた構造に
なつているが、基本的に剪断荷重が一方の層素線に集中
して耐久性に欠け、曲げ剛性や剪断衝撃特性の低下が顕
著になる。芯部と2層目とを撚り合わせる2工程を要し
コスト高となる。2層目の素線が著しく変位して隙間に
大きいバラツキが生じ易くゴム浸透性の信頼性に欠け
る。例えば、前記の2層構造の金属コードにおいて、さ
らに3層目の素線を撚り合わせ外層を形成して3層構造
にすると、外層の素線撚り合わせによつて2層目の素線
が押圧されて少なくとも芯部素線との間の隙間が殆んど
なくなりゴム浸透性が低下するなどの課題がある。
【0005】本考案は、上記のような課題に対処するた
めに開発されたものであり、その目的とする処は、基本
的に芯周囲部の素線のみを大きくくせ付けして、芯部の
各素線と芯周囲部の各素線を同一方向と同一撚りピッチ
及び同一ピッチ位相に撚り合わせた中心層とし(同時撚
り合わせで形成)、その周囲に外層用の素線を逆方向に
撚り合わせた外層を設けて、外層の素線隙間と芯周囲部
の素線隙間及び芯周囲部と芯部との隙間が連通した複数
の連通部Xを形成するなど、総合的にゴム浸透性、信頼
性とともに基本的なコード補強特性、耐久性等を向上し
コスト低減した金属コードを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、複数本の素線
1で形成した芯部と複数本の素線2で形成した芯周囲部
とからなる中心層及び複数本の素線3で形成した外層の
全素線1,2,3を同一線径とし、芯部のくせ付けして
いない全素線1と芯周囲部の大きなくせ付けをした全素
線2とを同一撚合方向と同一撚りピツチ及び同一ピツチ
位相で撚り合わせて、芯周囲部の素線2相互間及びその
素線2と芯部の素線1との間に隙間S1,S2を形成し
た中心層と、芯周囲部の外周に外層用の各素線3を相互
間隔をおきかつ芯周囲部の素線2に対し逆方向に撚り合
わせて、外層用の素線3相互間に隙間Sを形成した外層
と、前記の隙間Sと隙間S1及び隙間S2が連通した複
数の連通部Xとを具備した金属コードに特徴を有し、芯
周囲部の素線2と芯部の素線1との相対的な撚り合わせ
精度や、素線2相互間及び素線2と素線1との隙間S
1,S2形成や外層の素線3相互の隙間Sの形成性能、
信頼性等を高め、前記の隙間S,S1,S2が連通した
複数の連通部Xを形成してゴム浸透性、信頼性を高める
とともに、コード強度や柔軟性、コード形状の保形力等
を適度に確保するなど、総合的なコード補強特性、耐久
性を効果的に高めている。
【0007】また、前記の金属コードにおいて、中心層
の芯部及び外層を形成した同一線径の全素線1及び3に
対し芯周囲部の全素線2aの線径を小径として、芯周囲
部の素線2a相互間及び芯周囲部の素線2aと芯部の素
線1との間の隙間S1,S2を大きく形成したことに特
徴を有し、芯周囲部の全素線2aの線径のみを小径にし
たことにより、芯周囲部の素線2a相互間及びこの素線
2aと芯部の素線1との間の隙間S1,S2をさらに適
度に大きく形成して、前記の連通部Xの形成性能及びゴ
ム浸透性、信頼性をさらに高め、柔軟性等のコード補強
特性をさらに高めている。
【0008】
【作用】前記のような構成からなり、複数本の素線1で
形成した芯部と複数本の素線2で形成した芯周囲部とか
らなる中心層及び複数本の素線3で形成した外層の全素
線1,2,3を同一線径とし、芯周囲部の各素線2のみ
に大きなくせ付けをして芯部の各素線1とともに、同一
撚合方向及び同一撚りピツチさらにピツチ位相で撚り合
わせ(同時撚り合わせによる)、その周囲に外層の各素
線3を相互間隔をおき逆方向に撚り合わせた構造にして
いるので、前記のように芯部のくせ付けしていない全素
線1と芯周囲部の大きなくせ付けをした全素線2との撚
り合わせ及び外層の撚り合わせにより、基本的に芯周囲
部の素線2相互間及びその素線2と芯部の素線1との間
に隙間S1,S2を効果的に形成して確保するととも
に、外層の素線撚り合わせにより芯周囲部と外層の素線
2,3が交差しほどよく接触して保形され、芯周囲部と
外層の素線2,3の隙間S,S1を確保するとともに、
外層の素線3撚り合わせ後も芯周囲部の全素線2の大き
なくせ付けにより素線2と1との間の隙間S2が適度に
残存されて、前記の隙間SとS1及びS2が連通した複
数の連通部Xが形成され、前記の同一撚合方向及び同一
撚りピツチさらにピツチ位相による撚り合わせにより前
記の連通部Xがコード長さ方向にも同様に確保されるな
ど、ゴム浸透性、信顆性を効果的に高めている。また、
基本的に中心層の芯部と芯周囲部及び外層における各素
線に荷重がほぼ均等に分担され、強度や耐久性等の総合
的なコード補強特性を格別に低下しないで適度に確保
し、コードの曲げ剛性を適度に低減し柔軟性を適度に高
めている。さらに、中心層が一工程で形成されてコスト
節減される。
【0009】また、前記の金属コードにおいて、中心層
の芯部及び外層を形成した同一線径の全素線1及び3に
対し芯周囲部の全素線2aの線径を小径として、芯周囲
部の素線2a相互間及び芯周囲部の素線2aと芯部の素
線1との間の隙間S1,S2を大きく形成したことによ
り、芯周囲部の素線2a相互間及びこの素線2aと芯部
の素線1との間の隙間S1,S2及び前記の連通部Xが
さらに適度に大きく形成されるなど、ゴム浸透性や柔軟
性等をさらに高めるなど総合的にゴム浸透性、信頼性と
ともにコード補強性能、耐久性等をさらに高めている。
【0010】
【実施例】図1Aに本考案の第1実施例、図中1Bに第
2実施例を示している。図中1は中心層の芯部を形成し
た素線、2又は2aは中心層の芯周囲部を形成した素
線、3は外層を形成した素線、Sは外層の素線3相互間
に形成した隙間、S1は中心層の芯周囲部の素線2相互
間に形成した隙間、S2は中心層の芯周囲部の素線2と
芯部の素線1との間に形成した隙間、Xは前記の隙間S
と隙間S1及び隙間S2が連通した複数の連通部であつ
て、図1Aに示す第1実施例は、複数本の素線1で形成
した芯部と複数本の素線2で形成した芯周囲部とからな
る中心層及び複数本の素線3で形成した外層の全素線
1,2,3を同一線径とし、芯部のくせ付けしていない
全素線1と芯周囲部の大きなくせ付けをした全素線2と
を同一撚合方向と同一撚りピツチ及び同一ピツチ位相で
撚り合わせて、芯周囲部の素線2相互間及び芯周囲部の
素線2と芯部の素線1との間に隙間S1,S2を形成し
た中心層と、芯周囲部の外周に外層用の各素線3を相互
間隔をおきかつ芯周囲部の素線2に対し逆方向に撚り合
わせて、外層用の素線3相互間に隙間Sを形成した外層
と、前記の隙間Sと隙間S1及び隙間S2が連通した複
数の連通部Xとを具備したことを特徴とする金属コード
になつている。
【0011】前記の金属コードにおいて、中心層の芯部
及び外層を形成した同一線径の全素線1及び3に対し芯
周囲部の全素線2aの線径を小径とし、芯周囲部の素線
2a相互間及び芯周囲部の素線2aと芯部の素線1との
間の隙間S1,S2を大きく形成したことを特徴とする
金属コードになつている。
【0012】第1実施例の金属コード(図1A参照)に
ついてさらに詳述すると、図示のように芯部と芯周囲部
とからなる中心層及び外層の全素線1,2,3を同一線
径とし、芯部の素線1は3本、芯周囲部の素線2は9本
及び外層の素線3は13本で撚り合わせた構造になつて
おり、さらに、芯部の各素線1は格別にくせ付けしない
で芯周囲部の各素線2のみを予め大きなくせ付けをし
て、各素線1を内側とし各素線2を外側に配置して同時
に撚り合わせ、各素線1及び3を同時に撚り合わせるこ
とにより、各素線1及び3を同一撚合方向さらに同一撚
りピツチで撚り合わせるとともに、必然的にコード長さ
方向における撚り合せのピツチ位相も同一の位相とし
て、各素線2の相互間に適度の隙間S1を形成するとと
もに、その素線2と素線1との間にも適度の隙間S2を
形成した中心層とし、その中心層つまり芯周囲部の外周
に、外層用の各素線3を相互間隔をおき素線2に対し逆
方向に撚り合わせ、各素線3の相互間に適度の間隔Sを
形成した外層を設けて、図示のように前記の隙間Sと隙
間S1及び隙間S2が連通した複数の連通部Xを備えた
構造になつている。
【0013】前記のように格別にくせ付けしない芯部の
各素線1と大きなくせ付けをした芯周囲部の各素線2と
を同時に撚り合わせると、各素線1と2が同一撚合方向
及び同一撚りピツチに撚り合わせられ、かつ必然的にコ
ード長さ方向における撚り合せのピツチ位相も同一とな
り、これらの撚合方向と撚りピツチ及びピツチ位相が精
度よく同一になつて、従来に比べ各素線2の相互間の隙
間S1及びその素線2と芯部の素線1との隙間S2もほ
どよく大きく形成されて、基本的に隙間形成性能、信頼
性が著しく高められる。また、従来のくせ付けは、2層
目の素線隙間を必要最小限に形成して、撚合後の素線の
移動つまりコード変形を小さくしていたため、その外層
の素線を撚り合わせると少なくとも2層目の素線と芯部
の素線との間の隙間がなくなつてコード内部にゴムが浸
入しない空間部が形成されるなどの問題点があつたが、
本考案では、前記のように各素線2のくせ付けを従来の
くせ付けに比べ適度に大きく形成することにより、各素
線1と2との同時撚り合わせで素線2相互間の隙間S1
及び素線2と1との隙間S2が従来のくせ付けに比べ適
度に大きく形成され、この周囲に素線3を撚り合わせて
外層を形成した後の金属コードでも、隙間S1とともに
隙間S2も適度に残存した構成となる。金属コードは、
異なる各素線の線径や剛性さらに本数によつて多様な態
様の構成に形成されるため、各素線2のくせ付けの程度
は多様な態様となる。従って、素線2のくせ付けの大き
さは、前記のような金属コードの多様な態様の構成に対
応させ
【0014】図1に示す金属コードは(第1実施例)、
芯部と芯周囲部及び外層の全ての素線1,2,3を同一
線径とし、芯周囲部の各素線2のみに大きなくせ付けを
して芯部の各素線1とともに同時に撚り合わせることに
より、同一撚合方向及び同一撚りピツチさらにピツチ位
相で撚り合わせ、さらにその周囲に複数の外層の各素線
3を相互間隔をおき逆方向に撚り合わせた構造になつて
おり、前記のくせ付けしていない芯部の全素線1と大き
なくせ付けをした芯周囲部の全素線2との撚り合わせ及
び外層の素線3撚り合わせによつて、基本的に芯周囲部
の素線2相互間及びその素線2と芯部の素線1との間に
隙間S1,S2が効果的に形成されて確保されるととも
に、外層の素線3撚り合わせによりこの素線3と芯周囲
部の素線2が交差してほどよく接触して保形され、芯周
囲部と外層の素線2,3の各隙間S,S1が確保される
とともに、外層の素線3撚り合わせ後も、芯周囲部の全
素線2の大きなくせ付けにより素線2と1との間に適度
の隙間S2が残存されて、前記の隙間SとS1及びS2
が連通した複数の連通部Xが形成され、前記の同一撚合
方向及び同一撚りピツチさらにピツチ位相による撚り合
わせの整合により、前記の連通部Xがコード長さ方向に
も同様に形成されて確保され、この各連通部Xによりゴ
ムがコード内部まで効果的に浸入するなど、ゴム浸透
性、信頼性や耐久性を効果的に高めている。また、中心
層の芯部と芯周囲部及び外層の各素線における荷重負担
がほぼ均等に分担され、コードの曲げ剛性が適度に低減
され適度な伸びや柔軟性、強度が確保されて耐久性が高
められるなど、総合的なコード補強特性、信頼性を効果
的に高めている。さらに、中心層が一工程で形成されて
コスト節減される。
【0015】図1Bに示す第2実施例は、前記の金属コ
ードにおいて、同一線径の芯部及び外層の全素線1,3
に対し中間に位置する中心層の芯周囲部の全素線2の線
径を適度に小径とし、この素線2の相互間及び芯部の素
線1との間の隙間S1をさらに適度に大きく形成したこ
とを特徴とする金属コードになつている。この金属コー
ドは、第1実施例の金属コードに比べ中心層の芯周囲部
の全素線2のみその線径を適度に小径にしたことに特徴
を有し、他の構成は第1実施例と同様になつており、基
本的には第1実施例の作用、効果を格別に損なわないで
同様な作用、効果が得られるとともに、全素線2のみの
適度な小径化によつて素線2の相互間及び素線2と芯部
の素線1との間の隙間S1,S2をさらに大きく形成し
て、前記の連通部Xの形成性能をさらに高めるなど、ゴ
ム浸透性やコードの柔軟性等をさらに高めている。
【0016】表1に本考案の金属コードの実施例1(図
1Aに示す第1実施例),実施例2(図1Bに示す第2
実施例),実施例3(第2実施例に1本のラツピングワ
イヤを施した金属コード)、従来例1及び比較例1を示
している。さらに、前記の各実施例、従来例及び比較例
の金属コードをゴム内に埋設して加硫し、3個のロール
(25.4mm径)上で繰り返し引っ張り圧縮曲げを与
えて、コード破断までの繰り返し数で耐久値を求めな耐
久性テストと、前記の金属コードを埋設したゴムブロツ
クを水中に置き、ゴムブロツク中のコード内部のゴムが
充填されてない空間部で通過する空気量を一定時間測定
する空気透過量テストを行なつて、表2のような結果が
得られた。表中Sは右側への撚り合わせ方向、Zは逆方
向即ち左側への撚り合わせ方向を示している。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】表2から明らかなように各実施例1,2,
3は、従来例1に比べ耐久性とともに空気透過量につい
ても著しい改善が得られている。また、比較例1に比べ
ても顕著な改善が得られている。内層の芯周囲部の各素
線2,2aの前記構成に基づく効果が立証されている。
【0020】
【考案の効果】本考案は、前記のように構成され、複数
本の素線1で形成した芯部と複数本の素線2で形成した
芯周囲部とからなる中心層及び複数本の素線3で形成し
た外層の全素線1,2,3を同一線径とし、芯周囲部の
各素線2のみに大きなくせ付けをして芯部の各素線1と
ともに、同一撚合方向及び同一撚りピツチさらにピツチ
位相で撚り合わせ(同時撚り合わせによる)、その周囲
に外層の各素線3を相互間隔をおき逆方向に撚り合わせ
た構造にしているので、くせ付けしていない芯部の全素
線1と大きなくせ付けをした芯周囲部の全素線2との撚
り合わせ及び外層の撚り合わせにより、基本的に芯周囲
部の素線2相互間及びその素線2と芯部の素線1との間
に隙間S1,S2を効果的に形成して確保し、外層の素
線撚り合わせにより芯周囲部と外層の素線2,3が交差
しほどよく接触して保形され、芯周囲部と外層の素線
2,3の隙間S,S1を確保し、外層の素線3撚り合わ
せ後も芯周囲部の全素線2の大きなくせ付けにより素線
2と1との間の隙間S2が適度に残存されて、前記の隙
間SとS1及びS2が連通した複数の連通部Xが形成さ
れ、前記の同一撚合方向及び同一撚りピツチさらにピツ
チ位相による撚り合わせにより前記の連通部Xがコード
長さ方向にも同様に確保されるなど、ゴム浸透性、信頼
性を効果的に高めている。また、基本的に中心層の芯部
と芯周囲部及び外層における各素線に荷重がほぼ均等に
分担され、強度や耐久性等の総合的なコード補強特性を
格別に低下しないで適度に確保し、コードの曲げ剛性を
適度に低減し柔軟性を適度に高めているなど、総合的に
コード補強特性、耐久性等を向上している。さらに、中
心層が一工程で形成されてコスト節減される。
【0021】また、前記の金属コードにおいて、中心層
の芯部及び外層を形成した同一線径の全素線1及び3に
対し芯周囲部の全素線2aの線径を小径として、芯周囲
部の素線2a相互間及び芯周囲部の素線2aと芯部の素
線1との間の隙間S1,S2を大きく形成したことによ
り、芯周囲部の素線2a相互間及びこの素線2aと芯部
の素線1との間の隙間S1,S2及び前記の連通部Xが
さらに適度に大きく形成されるなど、ゴム浸透性や柔軟
性等をさらに高めるなど総合的にゴム浸透性、信頼性を
さらに高めている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示すコード横断機構図
(A)及び第2実施例を示すコード横断機構図(B)
【図2】従来例を示すコード横断機構図である。
【符号の説明】
1 芯部の素線 2,2a 芯周囲部の素線 3 外層の素線 S 隙間(外層の素線間) S1 隙間(芯周囲部の素線間) S2 隙間(芯周囲部と芯部の素線間)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平1−98194(JP,U) 実開 平1−74298(JP,U) 実開 昭63−12799(JP,U) 特公 昭62−18678(JP,B2) 特公 昭62−41339(JP,B2) 「ワイヤーロープ便覧」ワイヤーロー プ便覧編集委員会編、株式会社白亜書房 発行(昭和42年10月15日発行)、第174 頁、第2,149図

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の素線1で形成した芯部と複数本
    の素線2で形成した芯周囲部とからなる中心層及び複数
    本の素線3で形成した外層の全素線1,2,3を同一線
    径とし、芯部のくせ付けしていない全素線1の周囲に芯
    周囲部の大きなくせ付けをした全素線2を配置して同一
    撚合方向と同一撚りピツチ及び同一ピツチ位相で撚り合
    わせて、芯周囲部の素線2相互間及びこの素線2と芯部
    の素線1との間に隙間S1,S2を形成した中心層と、
    芯周囲部の外周に外層用の各素線3を相互間隔をおきか
    つ芯周囲部の素線2に対し逆方向に撚り合わせて、外層
    用の素線3相互間に隙間Sを形成した外層と、前記の隙
    間Sと隙間S1及び隙間S2が連通した複数の連通部X
    とを具備したことを特徴とする金属コード。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属コードにおいて、中
    心層の芯部及び外層を形成した同一線径の全素線1及び
    3に対し芯周囲部の全素線2aの線径を小径として、芯
    周囲部の素線2a相互間及びこの素線2aと芯部の素線
    1との間の隙間S1,S2を形成したことを特徴とする
    金属コード。
JP1991027156U 1991-03-29 1991-03-29 金属コード Expired - Lifetime JP2596937Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991027156U JP2596937Y2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 金属コード

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991027156U JP2596937Y2 (ja) 1991-03-29 1991-03-29 金属コード

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