JP3191123B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は補強コードとしてスチー
ルコードを使用した空気入りラジアルタイヤに関し、特
にトラック・バス等の車両用に使用される場合のスチー
ルコードの耐久性を向上させるようにした空気入りラジ
アルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤにおいて、並列
に配向する複数本のスチールコードにゴム引きしたスチ
ールコード層をベルト層やカーカス層等に使用してい
る。スチールコード層に使用されるスチールコードの撚
り構造には種々の提案があるが、特にトラック・バス等
の重荷重用の空気入りラジアルタイヤでは、その補強コ
ードとして多層撚りコードを使用するようにしたものが
ある。この多層撚りコードは、例えば3+6、3+9、
3+9+15の撚り構造を有し、それぞれ図7〜図9に
示すように、素線16をコード断面において相互に密着
させた状態で順次多層に撚り合わせ、芯部17、側層部
18,19を設けるようにしたものである。
【0003】しかしながら、上述の撚り構造を有する多
層撚りコードは、素線間へのゴム浸透性が悪いため水分
が浸入した場合にその部分を起点として腐食が発生し、
スチールコードの耐久性を低下させていた。また、素線
間にゴムが介在していないため、タイヤ走行中にコード
が繰り返し変形することにより素線同士が互いに擦れ合
って磨滅しやすく、所謂フレッティングを生じ、これに
よりタイヤの耐久性を損なうという問題点があった。
【0004】そこで、ゴム浸透性の改善を図るために、
例えば、多層撚りコードの側層部18,19の素線数を
減少させた3+8(図10参照)、3+8+13(図1
1参照)等の撚り構造、或いは芯部17の素線径を大き
くすることによって側層部の素線間に隙間を形成するよ
うにした4+9+14等の撚り構造、或いは側層部の素
線の形付けを大きくすることによって側層部の素線間に
隙間を形成するようにした多層撚りオープンコード等が
提案されている。しかし、これらのスチールコードで
は、スチールコードからスチールコード層を加工するゴ
ム被覆工程における張力やローラとの摩擦、或いは曲げ
変形などにより側層部の素線が移動して隙間を小さくす
るように変形しやすいため、ゴム浸透性が低下しやす
く、また芯内部へのゴム浸透のための機構が工夫されて
いないため、依然として、耐腐食性及び耐フレッティン
グ性の改善が不十分であり、空気入りラジアルタイヤの
耐久性を向上させることはできなかった。
【0005】一方、スチールコードは有機繊維コードと
比べて比重が非常に大きいため、優れた機械特性の反面
でタイヤ重量を増加させる。そのため、最近の地球環境
対策の上からタイヤ重量を軽減可能にすることもスチー
ルコード層に課せられた課題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多層
撚り構造にしたスチールコードの耐腐食性及び耐フレッ
ティング性を改善して耐久性を向上させるようにし、か
つ軽量化を可能にした空気入りラジアルタイヤを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る空気入りラ
ジアルタイヤは、並列に配向する複数本のスチールコー
ドにゴム引きしたスチールコード層を有する空気入りラ
ジアルタイヤにおいて、前記スチールコードを、複数本
の素線を撚り合わせた芯部の周囲に複数本の素線を撚り
合わせた側層部を順次形成するようにした多層撚り構造
とし、その各層をコードの軸線方向に直交する平面に対
する投影図において同一方向に扁平化させ、そのコード
外郭形状の長径Di と短径Ds との扁平比Di /Ds
1.2〜2.0の範囲にすると共に、その扁平方向を前
記スチールコード層の面方向に沿わせるように配置した
ことを特徴とするものである。
【0008】このようにスチールコードを多層撚りコー
ドとする場合、その各層を同一方向に扁平化させ、各層
の扁平比がコード外郭形状の扁平比と略同一であり、そ
のコード外郭形状の長径Di と短径Ds との扁平比Di
/Ds を1.2〜2.0の範囲にすることにより、外層
のみならず芯部までの素線が素線間に隙間を形成すると
共に、短径側では各層が層間で実質的に接触する一方
で、長径側では各層が層間で実質的に離隔するため、そ
れらの隙間を介してスチールコードの芯部にまでゴムを
十分に浸透させることができる。従って、スチールコー
ドの耐腐食性及び耐フレッティング性を従来よりも改善
することができ、空気入りラジアルタイヤの耐久性を向
上させることができる。
【0009】また、スチールコードの扁平方向(長径
側)をスチールコード層の面方向に沿わせるように配置
することにより、スチールコード層のゲージ(厚み)を
薄くすることができので、タイヤを軽量化することがで
きる。特に、このようなスチールコード層をベルト層、
カーカス層等に使用した場合に、その面内曲げ剛性が増
加し、トラクション性能が向上する。
【0010】以下、本発明の空気入りラジアルタイヤの
構成について添付の図面を参照して説明する。図1は重
荷重用の空気入りラジアルタイヤで、1はトレッド部、
2はカーカス層、3はベルト層、5はビードコアであ
る。カーカス層2は複数のスチールコード4がゴム引き
されたスチールコード層から構成され、その端部がビー
ドコア5にタイヤ内側から外側に折り返されることによ
り、左右のビードコア5間に装架されている。ベルト層
3は複数のスチールコード4がゴム引きされた複数のス
チールコード層から構成され、カーカス層2とトレッド
部1との間に4層積層して配置されている。
【0011】本発明において、上記カーカス層2に使用
するスチールコード4は、複数本の素線を多層に撚り合
わせ、かつ各層を同一方向に扁平化させて構成されてい
る。例えば、3+9、3+8、3+6の2層撚り構造の
場合、それぞれ図2〜図4に示すように、3本の素線6
を撚り合わせた芯部7(斜線なし)の周囲に、6〜9本
の素線6を撚り合わせて側層部8(斜線あり)を設ける
に当り、各素線6の螺旋形状を扁平化させ、その螺旋形
状の各素線6についてコードの軸線方向に直交する平面
に対する投影図が略楕円形となるようにする。このよう
な2層撚り構造では、芯部7の素線数を3〜4本、側層
部8の素線数を5〜10本にすることが好ましい。ま
た、3+9+15、3+8+13の3層撚り構造の場
合、それぞれ図5,図6に示すように、3本の素線6を
撚り合わせた芯部7(斜線なし)の周囲に、9本又は8
本の素線6を芯部7と同一方向に撚り合わせて側層部8
(斜線あり)を設け、さらに15本又は13本の素線6
を芯部7と逆方向に撚り合わせて側層部9(斜線なし)
を設けるに当り、各素線6の螺旋形状を扁平化させ、
の螺旋形状の各素線6についてコードの軸線方向に直交
する平面に対する投影図が略楕円形となるようにする。
このような3層撚り構造では、芯部7の素線数を2〜4
本、側層部8の素線数を3〜10本、側層部9の素線数
を10〜16本にすることが好ましい。
【0012】これらスチールコード4は外郭形状の長径
をDi とし、短径をDs とした場合、その扁平比Di
s が1.2〜2.0になっていると共に、各層の扁平
比がコード外郭形状の扁平比と略同一であり、短径側で
は各層が層間で実質的に接触し、長径側では各層が層間
で実質的に離隔している。このスチールコード4は扁平
方向をカーカス層2の面方向に沿わせるように配置され
ている。
【0013】図2〜図6から判るように、スチールコー
ド4は各層が扁平化されていることにより、芯部7、側
層部8,9のいずれの素線6にも素線間に隙間が形成さ
れていると共に、長径側では各層が層間で実質的に離隔
しているので、これらの間隙を介してスチールコード4
の芯部7にまでゴムが十分に浸透するようになってい
る、このため、スチールコードの耐腐食性及び耐フレッ
ティング性を改善することができ、空気入りラジアルタ
イヤの耐久性を向上させることができる。
【0014】また、スチールコード4の長径側をカーカ
ス層2の面方向に沿わせるように配置することにより、
カーカス層2のゲージ(厚み)を薄くして軽量化するこ
とができると共に、カーカス層2の面内曲げ剛性が増加
し、トラクション性能が向上する。本発明において、ス
チールコード4の扁平比Di /Ds が1.2未満である
と素線間へのゴム浸透性が低下し、耐腐食性及び耐フレ
ッティング性の改善効果が得られない。また、2.0を
超えるとゴム浸透性は向上するものの、コード製造時に
素線の表面にかかる歪みを大きくしなければならないた
めコード折れが発生しやすくなり、また素線接触圧が増
加するためフレッティングが発生しやすくなり、疲労耐
久性が低下する。
【0015】スチールコード4のコード構造として、具
体的には、2層撚り構造では、3×0.20mm+6×
0.35mm、3+8×0.22mm、4+9×0.2
1mm等、3層撚り構造では、3+9+15×0.17
5、3+8+13×0.175mm、4+9+14×
0.175mm、2+3+10×0.22mm、2+3
+11×0.22mm等を使用することができる。ま
た、これらの撚り構造で素線径だけが異なる仕様にする
こともでき、更に上記コード構造にラッピングワイヤを
付加するようにしてもよい。
【0016】また、スチールコード層へのコード打ち込
み本数は、一般にカレンダー(ゴム引き)作業上の制約
からコード/コード間隔が一定値以上になるように設定
する必要があるが、引張強さが大きい高強力スチールコ
ードを使用すると、コード径を小さくすることができる
ため、コード打ち込み本数が多くてもより大きな扁平比
のコードを使用することができる。このような高強力ス
チールコードとしては、炭素含有量が0.8〜1.05
重量%、好ましくは0.82重量%、0.92重量%等
のものを使用することが望ましい。
【0017】なお、上述した実施例においては、カーカ
ス層に使用するスチールコード層の場合について説明し
たが、本発明はベルト層、ビード回りの補強層など他の
部分のスチールコード層としても使用可能である。次
に、上述のように扁平化したスチールコードの製造方法
について説明する。スチールコードを扁平化させるため
には、芯部の各素線に過大に屈曲した形付けを施し、こ
れらを撚り合わせる。一方、側層部の各素線についても
過大に屈曲した形付けを施し、これらを芯部の周囲に撚
り合わせることにより、各素線間にそれぞれ適宜の間隙
を有するオープン構造の多層撚りコードを形成する。そ
の後、このコードを矯正ローラー等で軽く一方向に圧延
して扁平化させ、扁平比1.2〜2.0の扁平断面形状
とする。本発明では、スチールコードの各層を一方向に
扁平化させているため、ゴム被覆工程における張力やロ
ーラとの摩擦、或いは曲げ変形などに対してもコード構
造が安定し、素線間の隙間をほぼ初期の大きさに維持す
ることができる。
【0018】
【実施例】実験A コード構造を図4のように3×0.20mm+6×0.
35mmとし、その扁平比Di /Ds を表1のように異
ならせた8種類のスチールコードを製作し、下記の方法
によりゴム浸透度を評価した。
【0019】また、タイヤサイズを11R22.5と
し、ベルト層(コード打ち込み密度:18本/50m
m、タイヤ周方向に対するコード角度:±20°)を図
1のように配置し、カーカス側から4番目のベルト層に
使用するコードとして上記8種類全てのスチールコード
を部分的に組み込んだタイヤを試作し、下記の方法によ
り耐腐食性及び耐フレッティング性を評価した。その結
果を表1に併せて示した。
【0020】なお、表1において、素線間隔とはコード
最外側層の素線の間隔であり、層間隙間とはコード長径
側における層間の隙間であり、プライ重量とはカーカス
層自体のプライ重量を従来例を100として示したもの
である。ゴム浸透度: スチールコードをゴムに埋め込み、加硫
し、断面の直径3mm、長さ50cmのサンプルを形成
し、これを分解して芯部のゴム浸透状態を目視により観
察し、全長さに対する素線間が完全にゴムに浸入した長
さの比を百分率で示した。耐腐食性: 試験タイヤのトレッド表面からベルト層に達
するドリル穴を開けた状態で舗装路を15万km走行し
た後、タイヤからベルトコードを切り出し、その腐食長
さを測定した。その評価結果は従来例を100とする指
数で示した。この数値が小さいほど耐腐食性が優れてい
る。耐フレッティング性: 試験タイヤを試験車に装着し、舗
装路上を15万km走行した後、タイヤからコードを取
り出して分解し、各フィラメント毎にフレッティングに
よる削れ量を顕微鏡で観察し、素線が削れていない状態
を5点、半分まで削れた状態を0点として採点し、点数
を集計した。その評価結果は従来例を100とする指数
で示した。この数値が大きいほど耐フレッティング性が
優れている。
【0021】 この表1から明らかなように、本発明の実施例1〜4
は、いずれも素線間へのゴム浸透度が高いため、従来例
1よりも耐腐食性及び耐フレッティング性が優れている
と共に、軽量化も図ることができた。
【0022】これに対して、扁平比Di /Ds が1.1
と小さい比較例1は、コードへのゴム浸透度が低いた
め、耐腐食性及び耐フレッティング性の改善効果が不十
分であった。また、扁平比Di /Ds がそれぞれ2.
1、2.3と大きい比較例2,3は、コード製造時に素
線の表面にかかる歪みが大きいため逆に耐フレッティン
グ性が低くなっていた。実験B コード構造を図2のように3+9×0.22mmとし、
その扁平比Di /Dsを表2のように異ならせた8種類
のスチールコードを製作し、実験Aと同様の方法により
ゴム浸透度を評価した。
【0023】また、タイヤサイズを11R22.5と
し、カーカス層(コード打ち込み密度:27本/50m
m、タイヤ周方向に対するコード角度:略90°)を図
1のように配置し、このカーカス層に使用するコードと
して上記8種類全てのスチールコードを部分的に組み込
んだタイヤを試作し、下記の方法により耐腐食性を評価
し、また実験Aと同様の方法により耐フレッティング性
を評価した。その結果を表2に併せて示した。耐腐食性: 試験タイヤのサイドウォール部から幅30m
m、長さ100mmの大きさでゴムを被覆したままのカ
ーカスコードを切り出し、その側部をエポキシ樹脂系接
着材でシールし、20%NaCl水溶液に3日間浸漬し
た後、単一コードを剥離し、腐食長さを測定した。その
評価結果は従来例を100とする指数で示した。この数
値が小さいほど耐腐食性が優れている。
【0024】 この表2から明らかなように、本発明の実施例5〜9
は、いずれも素線間へのゴム浸透度が高いため、従来例
2よりも耐腐食性及び耐フレッティング性が優れている
と共に、軽量化も図ることができた。
【0025】これに対して、扁平比Di /Ds が1.1
と小さい比較例4は、コードへのゴム浸透度が低いた
め、耐腐食性及び耐フレッティング性の改善効果が不十
分であった。また、扁平比Di /Ds が2.1と大きい
比較例5はコード製造時に素線の表面にかかる歪みが大
きいため耐フレッティング性が低くなっていた。実験C コード構造を図5のように3+9+15×0.22mm
とし、その扁平比Di/Ds を表3のように異ならせた
8種類のスチールコードを製作し、実験Aと同様の方法
によりゴム浸透度を評価した。
【0026】また、タイヤサイズを385/65R2
2.5とし、ベルト層(コード打ち込み密度:19本/
50mm、タイヤ周方向に対するコード角度:±20
°)を図1のように配置し、このベルト層に使用するコ
ードとして上記8種類全てのスチールコードを部分的に
組み込んだタイヤを試作し、下記の方法により耐腐食性
を評価し、また実験Aと同様の方法により耐フレッティ
ング性を評価した。その結果を表3に併せて示した。耐腐食性 試験タイヤのベルト部からベルト全幅で長さ200mm
の大きさでゴムを被覆したままのベルトコード層を切り
出し、その側部をエポキシ樹脂系接着剤でシールし、2
0%NaCl水溶液に3日間浸漬した後、単一コードを
剥離し、腐食長さを測定した。その評価結果は従来例を
100とする指数で示した。この指数が小さいほど耐腐
食性が優れている。
【0027】 この表3から明らかなように、本発明の実施例10〜14
は、いずれも素線間へのゴム浸透度が高いため、従来例
3よりも耐腐食性及び耐フレッティング性が優れている
と共に、軽量化も図ることができた。これに対して、扁
平比Di /Ds が1.1と小さい比較例3は、コードへ
のゴム浸透度が低いため、耐腐食性及び耐フレッティン
グ性の改善効果が不十分であった。また、扁平比Di
s が2.1と大きい比較例4は耐フレッティング性が
低くなっていた。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、空
気入りラジアルタイヤのスチールコード層に使用するス
チールコードを、複数本の素線を多層に撚り合わせ、そ
の各層を同一方向に扁平化させ、そのコード外郭形状の
長径Di と短径Ds との扁平比Di /Ds を1.2〜
2.0の範囲にしたことにより、外層のみならず芯部ま
での素線が素線間に隙間を形成すると共に、短径側では
各層が層間で実質的に接触する一方で、長径側では各層
が層間で実質的に離隔するため、それらの隙間を介して
スチールコードの芯部にまでゴムを十分に浸透させるこ
とができる。したがって、スチールコードの耐腐食性及
び耐フレッティング性が改善され、空気入りラジアルタ
イヤの耐久性を向上させることができる。また、スチー
ルコードの扁平方向をスチールコード層の面方向に沿わ
せるように配置するから、スチールコード層のゲージを
薄くしてタイヤの軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気入りラジアルタイヤを示す半
断面図である。
【図2】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのスチー
ルコード層に使用する撚り構造3+9のスチールコード
を示す断面図である。
【図3】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのスチー
ルコード層に使用する撚り構造3+8のスチールコード
を示す断面図である。
【図4】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのスチー
ルコード層に使用する撚り構造3+6のスチールコード
を示す断面図である。
【図5】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのスチー
ルコード層に使用する撚り構造3+9+15のスチール
コードを示す断面図である。
【図6】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのスチー
ルコード層に使用する撚り構造3+8+13のスチール
コードを示す断面図である。
【図7】従来の空気入りラジアルタイヤのスチールコー
ド層に使用する撚り構造3+6のスチールコードを示す
断面図である。
【図8】従来の空気入りラジアルタイヤのスチールコー
ド層に使用する撚り構造3+9のスチールコードを示す
断面図である。
【図9】従来の空気入りラジアルタイヤのスチールコー
ド層に使用する撚り構造3+9+15のスチールコード
を示す断面図である。
【図10】従来の空気入りラジアルタイヤのスチールコ
ード層に使用する撚り構造3+8のスチールコードを示
す断面図である。
【図11】従来の空気入りラジアルタイヤのスチールコ
ード層に使用する撚り構造3+8+13のスチールコー
ドを示す断面図である。
【符合の説明】
1 トレッド部 6 スチールコード
の素線 2 カーカス層 7 芯部 3 ベルト層 8 側層部 4 スチールコード 5 ビードコア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−161583(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D07B 1/06 B60C 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列に配向する複数本のスチールコード
    にゴム引きしたスチールコード層を有する空気入りラジ
    アルタイヤにおいて、前記スチールコードを、複数本の
    素線を撚り合わせた芯部の周囲に複数本の素線を撚り合
    わせた側層部を順次形成するようにした多層撚り構造と
    し、その各層をコードの軸線方向に直交する平面に対す
    投影図において同一方向に扁平化させ、そのコード外
    郭形状の長径Di と短径Ds との扁平比Di /Ds
    1.2〜2.0の範囲にすると共に、その扁平方向を前
    記スチールコード層の面方向に沿わせるように配置した
    空気入りラジアルタイヤ。
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