JPH09109608A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH09109608A
JPH09109608A JP7271163A JP27116395A JPH09109608A JP H09109608 A JPH09109608 A JP H09109608A JP 7271163 A JP7271163 A JP 7271163A JP 27116395 A JP27116395 A JP 27116395A JP H09109608 A JPH09109608 A JP H09109608A
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rubber
weight
cobalt
steel cord
tire
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Shuichi Watanabe
修一 渡辺
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機酸コバルトを含むカーカスプライゴムに
おけるラジアル配列スチールコードのセパレーション耐
久性を高度に高めた空気入りタイヤの提供。 【解決手段】 ラジアルカーカスプライのスチールコー
ドが、多数の撚り合せスチールフィラメント束のノン−
スパイラル構造になり、スチールコードの被覆ゴムがト
リコバルト=トリアルカノアート=ボラートを配合成分
にもち、かつ0.03〜0.16重量%の範囲内のコバ
ルトを含有する空気入りタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気入りタイヤに
関し、特にカーカスプライにラジアル配列のスチールコ
ードを適用して、好適にはトラック・バスなどの大型車
両や産業車両及び建設車両などのような重車両の使途に
供される空気入りタイヤのカーカスプライにおける耐セ
パレーション性を高度に高めて一層の長寿命化要請に応
え得る大型サイズの空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤのうちカーカスプライに
ラジアル配列のスチールコードを適用した、いわゆるス
チールラジアルタイヤの大型サイズ、例えばトラック・
バス用タイヤ(以下TBRタイヤと略称し大型サイズの
代表とする)のカーカスプライ部分に対し、走行に伴い
発生する多量の熱と、そして高内圧(7〜9kgf/cm2
充填下でチューブレス(T/Lと略記する)タイヤの場
合は直接インナーライナを透過し、チューブ付きタイヤ
の場合はチューブ及びインナーライナ双方を透過した、
充填空気中に含まれる水分と酸素との三者が互いに相乗
的に作用し、その結果タイヤ走行距離の増加につれ、ス
チールコードとその被覆ゴムとの間の接着性能及び被覆
ゴムそれ自体の抗破壊性能が共に劣化する傾向を示すの
は止むを得ない。この事実と、TBRタイヤの長寿命化
とが相まって、ショルダ部のカーカスプライ部分にしば
しばセパレーションが発生して、皮肉なことに折角の各
種長寿命化手段を有効活用できないという問題に直面し
ている。
【0003】ところでTBRタイヤのカーカスプライゴ
ムには、スチールコードとの十分な接着性確保のため、
接着助剤としてナフテン酸コバルトやロジン酸コバルト
などの有機酸コバルトを使用するのが一般的である。と
ころがこの有機酸コバルトは例えてみれば両刃の剣に相
当する独自の性質を有し、これを配合成分にもつゴム組
成物は、高温、例えば100℃前後又はそれを越える温
度や高い相対湿度の下で所定時間を経た後、スチールコ
ードに対する耐接着劣化性能とゴム自体の抗破壊性能
(耐劣化性)との低下は不可避にしても、これら両性能
は互いに相反する特質をもち、上述の問題はこの特質に
由来するものである。図3にそのありさまを示す。
【0004】図3は、ナフテン酸コバルトを1.0、
1.5、2.0重量部宛配合した各ゴム組成物中にスチ
ールコードを埋設した3種類の試験片(図中○印にて示
す)及びロジン酸コバルトを1.5、2.25、3.0
重量部宛配合した各ゴム組成物中にスチールコードを埋
設した3種類の試験片(図中△印にて示す)をそれぞれ
二片宛準備し、各試験片の一方で耐接着劣化性能を、温
度70℃で相対湿度90%の雰囲気中に5日間暴露した
後スチールコードをゴム組成物から引剥がした際の接着
レベルを良い順にA〜Eで評価し、各試験片の他方で抗
破壊性能(耐劣化性)を、温度100℃の空気中に18
時間暴露した後のゴムの引張り破断伸び(Eb)を保持
率%で評価した結果のプロット−線図である。
【0005】図3において、縦軸の接着レベルAは極め
て良好、Bは良好、Cはやや不良、Dは不良、そしてE
は極めて不良をあらわし、各符号はさらに、Bを例にと
れば良い順からB++、B+ 、B、B- 、B--のように5
段階評価に分け、横軸のEb保持率%は試験前試験片の
ゴム組成物の引張破断伸び(Eb)を100とする指数
にてあらわしたものである。図3から、接着レベルを良
好に保持しようとすればEb保持率の著しい低下が余儀
なくされる一方、Eb保持率を高く保持しようとすれば
接着レベルの悪化が不可避となることがわかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで発明者らは、広
く使用されているナフテン酸コバルト及びロジン酸コバ
ルトを、硼酸を分子構造の中に含むネオデカン酸コバル
トの硼酸塩(商品名;マノボンドC)で代替えしてみた
ところ、上述の二律背反問題は依然として残るものの、
接着レベル及びEb保持率の両水準の同時大幅向上が達
成できることを見出した。その試験結果を図4に示す。
【0007】図4に示す試験結果は、図3にて説明した
試験方法及び試験条件と同一としたプロット−線図であ
り、試験片(□にて図示)については、マノボンドC
(コバルト含有量11.5%)をそれぞれ0.9、1.
35、1.8重量部宛配合した点を除く他は図3の試験
片と同一としたものである。図4から明らかなように、
接着レベルとEb保持率との両性能共に従来の水準を遙
に越えていて、長寿命タイヤの実際上の使用に十分耐え
得ることが予測できる好結果を得ている。
【0008】そこで上記マノボンドCを配合成分にもつ
ゴム組成物をTBRタイヤのカーカスプライゴムに適用
したタイヤを従来のタイヤと共に下記するタイヤサイズ
及びプライゴムにて実際に試作して実車走行試験を実施
した。 サイズ;11/70R22.5。 試作タイヤのプライゴム;天然ゴム:100重量部、カ
ーボンブラックHAF:55重量部、硫黄:5重量部、
加硫促進剤NS:0.6重量部、亜鉛華:8重量部、老
化防止剤6C:1重量部、マノボンドC:1.30重量
部(プライゴムにおける重量%は0.0831)。 従来タイヤのプライゴム;ナフテン酸コバルト2.0重
量部(プライゴムにおける重量%は0.1111)であ
り、マノボンドCを除く他は試作タイヤと同一。
【0009】実地走行距離20万Kmにて各タイヤを取
外して解剖し、カーカスのスチールコードの接着レベル
及びプライゴムのEb保持率を調べた結果、試作タイヤ
は予測通りの好結果が得られた反面、従来タイヤでは走
行により特に高温度になり勝ちなショルダ部近傍のカー
カスプライ部分にてセパレーション故障に至る寸前の接
着レベルとEb保持率とを示していた。
【0010】しかし試作タイヤから取出したスチールコ
ードを丹念に調べたところ、シース部分の接着及びEb
保持率はさらに一層の走行距離延長に十分耐えられる程
申し分なく良好であったが、この種のタイヤに対し作業
性やコストの点で有利として使用される層撚り構造で、
それを束ねるための外巻きスパイラルフィラメント(通
常は一本の蔓巻きフィラメント)を有するスチールコー
ドの、そのスパイラルフィラメントに接着剥がれ部分が
多数箇所発生していることを見出した。この接着剥がれ
部分の箇所数を従来タイヤのそれと比較した結果を図5
の棒グラフに示す。
【0011】このスパイラルフィラメントの部分的な接
着剥がれ部は、さらに走行距離が増すにつれ接着部及び
/又はプライゴムの破壊核として作用し、その結果シー
ス部の接着レベルやプライゴムのEb保持性がいかに優
れていても、遠からずスチールコード全体にわたるセパ
レーションに進展するうれいがある。そこで発明者らが
部分的な接着剥がれの原因を鋭意解明した結果、以下の
結論に到達した。
【0012】すなわちこの結論とは、多数の撚り合せフ
ィラメント束からなるスチールコード本体に対し、細径
(一般に直径が0.15〜0.2mm)の一本のスチー
ルフィラメントを、本体の撚りピッチに比しより小さな
ピッチでスパイラル状にラッピング加工を施すことによ
り、スパイラルフィラメント表面の極めて薄い真鍮メッ
キ層が不可避的に傷つけられること、そして傷部分をマ
ノボンドCから発生した硼酸がアッタクして接着が得ら
れないスチール地金を露出させることが、接着剥がれ発
生の原因であるというものである。
【0013】そうだからと言って従来の硼酸を含まない
有機酸コバルト使用に戻るのは、どのように工夫をこら
しても、第一磨耗寿命終了後の更生タイヤによる再三に
わたる再使用を前提とする今日の長寿命タイヤの要求に
応え得ない限界が生じ不所望である。
【0014】従ってこの発明の目的は、TBRタイヤの
カーカスプライゴムに硼酸を分子構造中に含む有機残コ
バルトを配合したゴム組成物を使いこなすことにより、
この発明とは別のタイヤ長寿命化手段の成果をあますこ
となく発揮させるに足る、顕著に優れたスチールコード
の耐セパレーション性を備えた長寿命な空気入りタイヤ
を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明による空気入りタイヤは、一対のビード部及び
一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部間にわ
たってトロイド状に連なるトレッド部とからなり、これ
ら各部をビード部内に埋設したビードコア相互間にわた
って補強するラジアル配列のスチールコードのゴム被覆
プライからなるカーカスと、このカーカスの外周でトレ
ッド部を強化するベルトとを備える空気入りタイヤにお
いて、カーカスプライのスチールコードが、多数の撚り
合せスチールフィラメント束のノン−スパイラル構造に
なり、上記スチールコードの被覆ゴムが、トリコバルト
=トリアルカノアート=ボラートを配合成分にもち、か
つ0.03〜0.16重量%の範囲内のコバルトを含有
することを特徴とする。
【0016】この発明を実施するにあたり、上記スチー
ルコードが、3+9又は3+9+15のノン−スパイラ
ル撚り構造のうち何れか一の構造であること、そして上
記被覆ゴムが、天然ゴム及びイソプレンゴムのうち何れ
か一方の単一ゴム100重量部又は天然ゴムとイソプレ
ンゴムとのブレンドゴム100重量部と、カーボンブラ
ックHAF45〜70重量部と、コバルト含有量11.
5〜22.5重量%のネオデカン酸コバルトの硼酸塩と
を配合成分にもつことが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1にこの発明によるTBRタイ
ヤ(T/L)の回転軸心を含む平面による断面のタイヤ
赤道面Eより左半を示し、図中、1はビード部(一対の
うち片側のみ示す)、2はサイドウォール部(一対のう
ち片側のみ示す)、3はトレッド部、4はベルトであ
り、そして5はカーカスである。トレッド部3は両サイ
ドウォール部2間にわたってトロイド状に連なり、カー
カス5はラジアル配列のスチールコードのゴム被覆プラ
イからなり、上記各部をビード部1内に埋設したビード
コア6相互間にわたって補強し、またベルト4は複数の
コード交差層からなり、トレッド部3を強化するのは何
れも慣例に従う。なお7はインナーライナであり、その
厚みはT/Lタイヤで厚く、W/Tタイヤではより薄く
するのは通例に従う。
【0018】カーカスプライ5のスチールコードは多数
の撚り合せスチールフィラメント束からなり、この撚り
合せ束の周りをスパイラル状にラッピングする一本以上
のフィラメントを有していない、いわゆるノン−スパイ
ラル構造であることが必要である。なお上記撚り合せ束
はタイヤの内圧充填時に事実上引張り力を負担し、上記
スパイラルラッピング−フィラメントはこの撚り合せ束
を束ねる役に供するため、撚り合せ束の撚りピッチに対
し著しく小さな撚りピッチに設定するのが自然であり、
その結果引張り力を事実上負担することはない。
【0019】スチールコードの被覆ゴム、すなわちカー
カスプライ5のゴムはトリコバルト=トリアルカノアー
ト=ボラートを配合成分にもつこと、そしてプライゴム
重量に対する該配合成分におけるコバルトの重量百分率
(%)が0.03〜0.16の範囲内であることを要す
る。ここに上記配合成分におけるコバルトはII価であ
り、トリアルカノアートがC(炭素)=10よりなるこ
とが望ましい。
【0020】カーカスプライ5におけるノン−スパイラ
ル構造のスチールコードと、プライゴムにおけるコバル
トの重量%が0.03〜0.16の範囲内となる量のト
リコバルト=トリアルカノアート=ボラートを配合成分
にもつプライゴムとを組合せることにより、フィラメン
ト加工傷に対する硼酸のアッタクに由来する接着剥がれ
部分からのセパレーション進展のうれいが回避されて、
スチールコード(特にシース部)の耐接着劣化性能と、
プライゴムの抗破壊性能とを同時に顕著に向上させるこ
とができ、その結果、特にタイヤの走行中に高温度にな
り勝ちなショルダ部に発生していたセパレーションを有
効に抑制することが可能となり、長寿命空気入りタイヤ
を実現することができる。
【0021】ここにコバルトの重量%を上記範囲内とす
る根拠につき以下に述べる。すなわち、図3、4につい
て先に述べた試験条件及び評価基準と同一として、トリ
コバルト=トリアルカノアート=ボラートのうちマノボ
ンドC(コバルト含有量11.5%)配合重量部を、ゴ
ム組成物中のコバルト重量%が0〜0.22となるよう
に調整したゴム組成物試験片についてプライゴムのEb
保持率%を、そしてこのゴム組成物にノン−スパイラル
の(3+9+15)×0.175(mm)構造のスチー
ルコードを埋設した試験片によりスチールコードの耐接
着劣化性をそれぞれテストした結果を総合して図2の線
図にまとめたところ、コバルト含有量が0.03重量%
に満たないと接着レベルがCランクに転落すること、又
コバルト含有量が0.16重量%を上回ると今度はEb
保持率が急激に低下することがわかり、何れの場合も長
寿命を達成するための耐セパレーション性が不十分とな
り好ましくないという実験結果に基づく。なお図2の横
軸は上記マノボンドCの配合重量部(PHR)とコバルト重
量%(少数点以下3桁目を四捨五入した)とを併記し
た。
【0022】またスチールコードに、3+9のノン−ス
パイラル撚り構造又は3+9+15のノン−スパイラル
撚り構造を充当すれば耐接着劣化性能を一層向上させる
ことに寄与し、さらにプライゴムがその配合成分中に、
天然ゴム及びイソプレンゴムのうち何れか一方の単一ゴ
ム100重量部又は天然ゴムとイソプレンゴムとのブレ
ンドゴム100重量部と、カーボンブラックHAF45
〜70の範囲内重量部と、コバルト量として0.03〜
0.16重量%の範囲内となる重量部の、コバルト含有
量11.5〜22.5重量%のネオデカン酸コバルトの
硼酸塩とを含む配合組成になれば、従来コードで見られ
るスパイラルフィラメントの接着剥がれを伴わずスチー
ルコードの耐接着劣化性能を一段と向上させることに寄
与する他、特にプライゴムの抗破壊性能を格段に優れた
ものとする効果を一層高める。
【0023】
【実施例】サイズが11/70R22.5のTBRタイ
ヤ(T/L)であり、その構成は図1に従い、ベルト4
は4層のコード交差層からなり、カーカスプライ5は下
記の構成になる。 (1)スチールコード;(3+9+15)×0.175(mm)、ゴムペネトレ ート型ノン−スパイラル構造。 (2)プライゴム;天然ゴム:100重量部、 カーボンブラックHAF:55重量部、 硫黄:5重量部、 加硫促進剤NS:0.6重量部、 亜鉛華:8重量部、 老化防止剤6C:1重量部、 上記配合をベースとして、コバルトコンテント11.5
%のマノボンドCを、実施例1は0.5重量部(プライ
ゴム中のコバルト0.0319重量%)、実施例2は
1.3重量部(プライゴム中のコバルト0.0831重
量%)、実施例3は2.0重量部(プライゴム中のコバ
ルト0.1278重量%)、を配合した。
【0024】実施例に対する比較例1〜3を下記のよう
にして準備した。比較例1には実施例と同一スチールコ
ードを適用し、これに一本のスパイラルフィラメントを
加えた(3+9+15)×0.175(mm)+1×
0.15(mm)を比較例2、3に適用し、さらに比較
例3のプライゴムを実施例2と同一とし、比較例1、2
のプライゴムにはマノボンドCに代えてコバルト含有量
10%のナフテン酸コバルトをそれぞれ2.0重量部
(プライゴム中のコバルト0.1111重量%)配合し
た他は全て実施例に合わせた。
【0025】上記カーカスプライ5のスチールコードと
プライゴムのうち有機酸コバルトとをまとめて表1の上
欄に示す。表中、スチールコード(Sコードと略記)タ
イプの項でノンースパイラル構造(プラス1無し)はN
S、スパイラル構造(プラス1有り)はSと略記し、有
機酸コバルトタイプではマノボンドCをMC、ナフテン
酸コバルトをNC、プライゴム中のコバルトは重量%の
数値を記載した。
【0026】実施例1〜3及び比較例1〜3の各タイヤ
を供試タイヤとして10ton トラックに装着し、20万
Km走行させた後取外して解剖し、評価は、カーカスプ
ライのスチールコードの接着レベルを先に述べたランク
A〜Eの符号により、プライゴムはEb保持率%の数値
によるものとし、それぞれの結果を表1の下欄に、解剖
して取出した一本宛のコードの接着剥がれ箇所数の平均
値と共に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、スチールコードを被
覆するカーカスプライゴムに硼酸を分子構造中に含む有
機残コバルトを配合したゴム組成物のセパレーションに
対する不利な点を逆に利点に変えることが可能となり、
これにより別途のタイヤ長寿命化手段を有効に活用する
ことができ、その結果顕著に優れた耐セパレーション性
を備える長寿命な空気入りタイヤを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による空気入りタイヤの左半断面図で
ある。
【図2】配合コバルト重量%とEb保持率及び接着レベ
ルとの関係をあらわす線図である。
【図3】従来のEb保持率と接着レベルとの関係をあら
わす線図である。
【図4】この発明によるEb保持率と接着レベルとの関
係をあらわす線図である。
【図5】従来の接着剥がれ箇所数をあらわす棒グラフで
ある。
【符号の説明】
1 ビード部 2 サイドウォール部 3 トレッド部 4 ベルト 5 カーカス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部及び一対のサイドウォー
    ル部と、両サイドウォール部間にわたってトロイド状に
    連なるトレッド部とからなり、これら各部をビード部内
    に埋設したビードコア相互間にわたって補強するラジア
    ル配列スチールコードのゴム被覆プライからなるカーカ
    スと、このカーカスの外周でトレッド部を強化するベル
    トとを備える空気入りタイヤにおいて、 カーカスプライのスチールコードが、多数の撚り合せス
    チールフィラメント束のノン−スパイラル構造になり、 上記スチールコードの被覆ゴムが、トリコバルト=トリ
    アルカノアート=ボラートを配合成分にもち、かつ0.
    03〜0.16重量%の範囲内のコバルトを含有するこ
    とを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 上記スチールコードが、3+9又は3+
    9+15のノン−スパイラル撚り構造のうち何れか一の
    構造である請求項1に記載したタイヤ。
  3. 【請求項3】 上記被覆ゴムが、天然ゴム及びイソプレ
    ンゴムのうち何れか一方の単一ゴム100重量部又は天
    然ゴムとイソプレンゴムとのブレンドゴム100重量部
    と、カーボンブラックHAF45〜70の範囲内重量部
    と、コバルト量として0.03〜0.16重量%の範囲
    内となる重量部の、コバルト含有量11.5〜22.5
    重量%のネオデカン酸コバルトの硼酸塩とを配合成分に
    もつ請求項1又は2に記載したタイヤ。
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