JP2008001164A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】操縦安定性や乗り心地性、耐摩耗性に優れるとともに耐久性能を向上したライトトラックに好適な空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】左右のビード部4間にわたり配したポリエステルコードを用いた少なくとも2枚のカーカスプライからなるカーカス2と、トレッド部3における前記カーカス2のタイヤ径方向外側にスチールコードを用いた少なくとも2枚のベルトプライを配したベルト1を有する空気入りラジアルタイヤTにおいて、前記ポリエステルコードが、接着処理済みのコード強度が5.0cN/dtex以上、コード1本当たりの曲げ硬さが15〜50cNであり、かつ、前記スチールコードは、コード強力が980〜2050N、コード1本当たりの曲げ硬さが400〜1350cNである。
【選択図】図1
【解決手段】左右のビード部4間にわたり配したポリエステルコードを用いた少なくとも2枚のカーカスプライからなるカーカス2と、トレッド部3における前記カーカス2のタイヤ径方向外側にスチールコードを用いた少なくとも2枚のベルトプライを配したベルト1を有する空気入りラジアルタイヤTにおいて、前記ポリエステルコードが、接着処理済みのコード強度が5.0cN/dtex以上、コード1本当たりの曲げ硬さが15〜50cNであり、かつ、前記スチールコードは、コード強力が980〜2050N、コード1本当たりの曲げ硬さが400〜1350cNである。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りラジアルタイヤに関し、特に操縦安定性と乗り心地性に優れるとともに、耐久性を向上したライトトラック用に適した空気入りラジアルタイヤに関するものである。
車両総重量が8トン未満、積載量が1〜3.5トンの小型トラックやバスなどの車両に装着されるタイヤは、一般にライトトラックタイヤと呼ばれている。ライトトラック用のラジアルタイヤは、従来、ポリエステルコードを用いたプライを2〜3枚積層したカーカスと、スチールコードを用いたベルトプライを2〜4枚積層したベルトによって補強され、耐久性能や耐摩耗性の向上が図られていた(例えば、特許文献1)。
このライトトラックタイヤは、小径の割りに高内圧で大荷重を負担して比較的高速走行に使用されることでその使用条件が厳しく、中でも積載量が5トン超の低床式トラックのタイヤとして使用されるとますます過酷な使用条件になる。
このため、タイヤ寿命のロング化、あるいは使用条件の過酷化に伴うタイヤ温度の上昇などポリエステル繊維を劣化させる要因が増加し、特にポリエステル繊維の熱劣化に基づく接着劣化や強度低下が耐久性の低下につながり、またタイヤ剛性の不足による大荷重時のハンドル振れなどの操縦安定性の低下が問題になっている。さらに、運転手の高齢化が進みライトトラックと言えども乗り心地のよい車への要望が高くなっている。
特開2004−161026号公報
上記操縦安定性や乗り心地性は、カーカスプライとサイドウォールゴムを主構成部材とするサイド部剛性が大きく影響し、中でもカーカスプライ自体の剛性が大きく寄与している。また、トレッド部を補強するベルトプライはトレッド剛性を支配してタイヤの接地圧分布や接地形状に影響し、上記操縦安定性や乗り心地性、さらに耐摩耗性にも影響することから、ベルトプライを構成するスチールコードの選択も重要となる。
そこで、本発明の目的は、コードの強度や剛性及び耐熱性能を改善したポリエステルコードをカーカスに使用し、かつベルトプライに用いられるスチールコードを選択することでカーカス及びベルト剛性を適正化し、操縦安定性や乗り心地性、耐摩耗性に優れるとともに耐久性能を向上したライトトラックに好適な空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明者は、カーカスコードの剛性とサイド部剛性について鋭意検討した結果、タイヤコードの剛性として従来より評価されてきた引張弾性率に加えて、コードの曲げ弾性に着目し、この曲げ剛性を適正範囲としサイド部剛性を最適化することで、操縦安定性と乗り心地性をバランス良く両立して優れたものとし、さらに耐熱性改良接着処理を適用することで耐久性能を向上し、かつスチールコードの強度を確保した上で曲げ剛性を適正化したスチールコードをベルト用いて前記カーカスコードと組み合わせタイヤに適用することで総合的なタイヤ性能が得られることを見出した。また、本発明者はタイヤコードの曲げ剛性とコード曲げ硬さとが良好な相関関係にあることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、左右のビード部間にわたり配したポリエステルコードを用いた少なくとも2枚のカーカスプライからなるカーカスと、トレッド部における前記カーカスのタイヤ径方向外側にスチールコードを用いた少なくとも2枚のベルトプライを配したベルトを有する空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ポリエステルコードが、接着処理済みのコード強度が5.0cN/dtex以上、コード1本当たりの曲げ硬さが15〜50cNであり、かつ、前記スチールコードは、コード強力が980〜2050N、コード1本当たりの曲げ硬さが400〜1350cNであることを特徴とする空気入りラジアルタイヤである。
請求項2に記載の発明は、前記ポリエステルコードの常温での剥離接着試験におけるゴム付着率が、140℃40分加硫で90%以上、170℃60分加硫で80%以上であるとともに、170℃で180分加硫後のコード強力保持率が80%以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤである。
請求項3に記載の発明は、前記カーカスプライのコード占有率が38〜68%であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤである。
請求項4に記載の発明は、前記カーカスプライのコード占有率が、コード径0.6mm未満のコードでは38〜56%、コード径0.6mm以上のコードでは44〜66%であることを特徴とする請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤである。
請求項5に記載の発明は、前記ポリエステルコードの表示繊度が、2000〜3500dtexであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤである。
請求項6に記載の発明は、前記スチールコードが、直径0.20〜0.38mmのスチールフィラメントを撚り合わせてなることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤである。
請求項7に記載の発明は、タイヤ断面幅が150mm以上、かつリム径が15インチ以上であるとともに8〜12プライレーテングに相当するタイヤ強度を有するライトトラック用タイヤであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤである。
本発明の空気入りラジアルタイヤによれば、カーカスのポリエステルコードとベルトのスチールコードの強度と剛性を適正に選択し使用することで、タイヤ強度とタイヤ剛性を確保し操縦安定性と乗り心地性をバランス良く両立し偏摩耗を防止することができ、しかもポリエステルコードに耐熱性改良接着処理を適用することで重荷重走行における高発熱や熱の蓄積によるカーカスコードの接着劣化、強力低下を抑制しタイヤ耐久性能を向上することができるので、ライトトラック用のタイヤに好適に適用することができる。
図1は本発明の一実施形態にかかる空気入りラジアルタイヤ(以下、ラジアルタイヤという)Tの概略半断面図である。
ラジアルタイヤTは、一対のビード部4およびサイドウォール部5と、その両サイドウォール部5に連なるトレッド部3とからなっている。ビード部4に埋設された一対のビードコア6、6間にわたり配された2枚のカーカスプライからなるカーカス2と、トレッド部3におけるカーカス2のタイヤ径方向外側に設けられるスチールコードからなる3枚のベルトプライからなるベルト1を備えている。
カーカス2は、補強材としてポリエステルコードが用いられており、所定の打ち込み密度でコードを平行配列しゴム引きされた2枚のカーカスプライを、コードをタイヤのラジアル方向に配してビードコア6とビードフィラー7をタイヤ内側から巻き込みタイヤ外側においてコード端部が係止されている。カーカス2は3枚以上のカーカスプライで構成されるものでもよい。
ベルト1は、フィラメント径が0.20〜0.38mmのスチールフィラメントを複数本撚り合わせてなるスチールコードを平行配列しゴム引きしたベルトプライの3枚からなり、スチールコードがタイヤ周方向に対して15〜30°程度に傾斜して配され、プライ間でスチールコードが互いに交差し配置されている。ベルト1は2枚または4枚のベルトプライで構成されるものでもよい。
本発明のラジアルタイヤTに用いられる上記カーカスのポリエステルコードは、原糸としては従来よりタイヤコード用として使用されているコードが使用でき、市販品としては東洋紡績(株)の「エステル」、東レ(株)の「テトロン」などが使用できる。
このポリエステルコードの接着処理済みのコード強度は、5.0cN/dtex以上であり、好ましくは5.5cN/dtex以上、さらには6.0cN/dtex以上のものが望ましい。
コード強度が5.0cN/dtex未満であると、高内圧、重荷重条件下で使用されるタイヤ耐久性を確保するための基本性能であるタイヤ強度が不足するようになり、タイヤ強度を確保するためにはカーカスプライのコード打ち込み数の増加やプライ枚数を増す必要が生じ、コストアップやタイヤ重量増となり好ましくない。
上記コード強度は、原糸の固有粘度、紡糸温度や速度、延伸倍率を選択し、さらに接着処理剤や処理条件を選択することで得られる。
また、この接着処理済みコードは、コード1本を曲げた時のコード曲げ硬さが15〜50cNの範囲である。ここで、コード曲げ硬さとは、接着処理済みのタイヤコード1本を、支点間距離25mmにてその中央部を曲げた時の最大荷重で定義される値である。
本発明者は、コードの曲げモジュラス(曲げ剛性)と上記のコード曲げ硬さとが良好な相関関係にあるとの知見を得て、後述するコード占有率の範囲内で上記曲げ硬さの範囲にあるコードを使用することで、サイド部剛性を適正化することができ、操縦安定性と乗り心地性を両立することを可能にしたものである。
上記コード曲げ硬さが15cN未満では、サイド部剛性が低くなり操縦安定性が満足し難く、サイド部剛性を確保するためにコード打ち込み数やプライ数を増すと、タイヤ重量増や走行中の発熱によるセパレーションなど故障の原因となる。また、コード曲げ硬さが50cNを超えるとコードが剛直になりすぎ乗り心地を良好にするのが困難になるとともに、耐疲労性を低下させ耐久性能に影響するようになり、またゴムとのモジュラス差に基づく接着破壊からセパレーション故障を生じやすくする。
上記ポリエステルコードの曲げ硬さを15〜50cNの範囲とする手段は、特に限定されない。例えば、原糸タイプや紡糸、延伸条件、構成フィラメントの太さ、撚数、接着処理液や処理条件、樹脂付着率、ソフニング処理条件等が挙げられ、これらの2種以上の手段を組み合わせて調整することもできる。
ポリエステルコードの強度、寸法安定性、耐疲労性などの特性を維持する観点から、コードの基本特性に影響の少ない接着処理時の樹脂付着率、ソフニング処理条件等の手段によることが好ましい。
上記ポリエステルコードのカーカスプライにおけるコード使用量は、1プライ当たりのコード占有率で、38〜68%である。特に、コード径が0.6mm未満のコードでは38〜56%、コード径が0.6mmの以上のコードでは44〜66%の範囲にあることが好ましい。ここで、コード占有率(%)とは、コードを所定の打ち込み密度で引き揃えて配列しゴム被覆された、いわゆるトッピング反において、次式で計算される値を使用する。コード占有率(%)=(コード径(mm)×コード打ち込み本数(本/25mm))×100/25(mm)。
このコード占有率が上記の下限値を下まわると、上記コード曲げ硬さの範囲のコードを使用してもサイド部の曲げ剛性が不足し操縦安定性が低下傾向を示す。また、コード占有率が上限値を超えるとサイド部剛性が高くなりすぎ乗り心地性が低下し、また隣接のコード同士が接近しセパレーションに対して不利となり、さらにタイヤ成型におけるプライ拡張時にコードの配列乱れを生じやすくしユニフォミティーを低下させる原因となる。
ここで、コード径が小さいほどコード占有率が低くするのは、細径コードほどトッピング反の厚みが薄くなるため、前記プライ拡張時にコードの配列乱れを起こしやすいというタイヤ成型精度の理由も含まれる。
また上記ポリエステルコードの太さは、特に限定されることはないが、表示繊度で2000〜3500dtexであるものが好ましく、フィラメント1本当たりの繊度は4〜10dtex程度、好ましく5〜8dtexであり、2本撚り、または3本撚りでもよく、撚り数が上撚りと下撚りとで異なるものでもよい。
この表示繊度が2000dtex未満ではコードが細いため上記手段を組み合わせても曲げ硬さが不足し、太いフィラメントを少数本で用いると耐疲労性が低下する。また3500dtexを超えるものはコード径が大きくなりすぎカーカスプライの厚みが増して軽量化や発熱に対して不利となり好ましくない。
また、ポリエステルコードの撚り数は特に制限されないが、カーカスコードの強度、寸法安定性、耐疲労性などの特性を維持する観点から、撚り係数が2100〜2400にあるものが好ましい。なお、撚り係数は、次式で得られる値である。K=T・D1/2 。Kは撚り係数、Tは上撚り数と下撚り数の平均値(回/10cm)、D=表示繊度(dtex)である。
撚り係数が2100未満であると、コードの耐疲労性の点から好ましくない。また、撚り係数が2400を超えると、寸法安定性が悪化するとともに、コード強力の低下やコストに影響する。
本発明のラジアルタイヤは、カーカスが2プライ以上のプライで構成されるもので、ポリエステルコード使用の1プライではライトトラック用タイヤとしてタイヤ強度を得ることが困難である。なお、複数プライの内で少なくとも1枚のカーカスプライに上記のポリエステルコードを使用すればよく、本発明の目的を損なわない範囲で他のプライには従来のポリエステルコードやナイロンコードを使用することができる。
本発明において、ポリエステルコードは、常温での剥離接着試験におけるゴム付着率が、140℃40分加硫(初期加硫条件)で90%以上、170℃60分加硫(過加硫条件)で80%以上であるとともに、170℃で180分加硫後のコード強力保持率が80%以上であり、これらの特性は接着剤処理により得ることができる。
これらの接着や強力低下の改良は、配合ゴム中に含まれる水分による加水分解やアミン分解によるポリエステル繊維の劣化を抑制するものであり、重荷重時や高速走行中における高発熱や熱の蓄積による接着劣化やコード強力の低下を改善しタイヤ耐久性能を向上することができる。
本発明における耐熱性改良の接着処理方法としては、特に限定されることはなく、従来より公知の接着剤処方にエポキシ化合物やポリイソシアネート化合物などの耐熱性剤を添加し使用できる。また、例えば、特開2006−2327号公報に記載の方法に準じて実施することができる。
また、上記コード曲げ硬さの調整は、接着処理時の処理液組成やその固形分濃度、処理回数及び延伸率、熱処理温度、時間など処理条件を調整することにより行うことができ、例えば、コードの樹脂付着率を変更しコード曲げ硬さを調整することが他のコード特性の影響が少なく、かつ簡便に行うことができる。
従来から公知のポリエステル繊維の接着処理としては、ポリエステル繊維を予め公知のエポキシ化合物で処理した後、ゴムとの接着剤として汎用されているレゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)で処理する方法、また特開昭54−82492号公報に開示されているように、ポリエポキシド化合物、ビニルピリジンラテックス、ブロックドイソシアネート化合物の混合液で処理した後、RFLで処理する方法などがある。
また、上記特開2006−2327号公報に記載の処理方法による耐熱性向上の作用は、水溶性ブロックドイソシアネートを用いることでキャリアーによるイソシアネートの繊維内部への浸入拡散がより均一なものとなり、イソシアネートが耐熱性低下の原因となるゴム配合物中のアミンの捕捉剤としてより有効に作用していること、及び多官能イソシアネートにより樹脂架橋密度が高くなりアミンの繊維内部へ侵入に対するバリア性が向上することの相乗効果によりポリエステルの劣化が抑制され、耐熱接着性とコード強力保持率が著しく改善されるもので好ましい処理方法である。
コード曲げ硬さを樹脂付着率により調整する場合、ポリエステルコードに対する樹脂付着率は特に制限されないが、5〜10重量%であることが好ましい。5重量%より少ないと充分なコード曲げ硬さと初期接着、耐熱接着性が得られず、10重量%を超えるとブリスターの発生等により接着性がむしろ低下する場合があることや、コードが硬くなりすぎ強力低下、耐疲労性の低下があり、ディップ粕の発生が多くなるなど品位の点からも好ましくない。
上記の接着処理は、ゴム工業において通常に使用されているディップマシンを使用することができ、処理回数は所望のコード特性に応じ2回以上の処理を繰り返してもよい。
本発明のラジアルタイヤのベルトに用いられるスチールコードは、直径0.20〜0.38mmの複数のスチールフィラメントを撚り合わせてなり、該スチールコードの強力が980〜2050N、コード1本当たりの曲げ硬さが400〜1350cNである。
上記スチールコードは、所定本数のフィラメントをバンチャー式撚線機やチューブラー式撚線機を用いた従来より公知の製造方法により製造することができる。
上記スチールコードを構成するフィラメントは、直径が0.20〜0.38mmの範囲であり、好ましくは0.23〜0.36mmである。0.20mmより細いフィラメントはコード強力、曲げ硬さを確保するために多数本のフィラメントを使用する必要があり、コード自体の単位重量、ベルトプライへの使用量の増加を伴いタイヤ軽量化に反すること、またフィラメント生産性が悪くベルト用スチールコードとしてコスト的に見合わなくなる。なお、直径0.20mm程度のフィラメントは、3×0.20+6×0.35構造のような太径フィラメントと組み合わせ用いることが好ましい。また、フィラメント径が0.38mmを超えるとコードが剛直になり乗り心地の低下や偏摩耗を起こしやすくし、また耐疲労性やベルトエッジのセパレーションにも悪影響する。
また、上記のスチールフィラメントは、炭素含有量が0.70〜0.95重量%程度にある高炭素鋼(例えば、JIS G3502に規定のピアノ線材)からなり、2500〜3300N/mm2程度の抗張力を有すもので、軽量化の観点から抗張力は2700N/mm2以上が好ましく、さらに2900N/mm2以上にある高抗張力フィラメントであることがより好ましい。しかし、抗張力が3300N/mm2を超えると伸線中の断線や表面傷の発生など伸線加工性の悪化や鋼の脆化により耐疲労性が低下するので好ましくない。
さらに、フィラメント表面には、ゴムとの接着性を良好にするために銅比率が63〜67%のブラスめっきが、4〜6g/Kg程度の付着量で被覆されている。
このようなスチールコードは、コードの強力が980〜2050N、コード1本当たりの曲げ硬さが400〜1350cNであれば、従来から公知のコード構造を採用することができ、フィラメント径、フィラメント本数、撚り構造、撚りピッチなどを組み合わせてコード特性を設計することができる。
コード構造としては、上記コード強力と曲げ硬さを得る観点から、例えば、1×7,1×9、1×12などの1回撚り構造、1+5、1+6、2+5、2+6、2+7、3+6,3+7,3+8,3+9などの2層撚り構造(コアは平行線でも、撚られていてもよい)、1×2×3,1×2×4、1×3×3、1×4×4などの複撚り構造が挙げられる。コードを構成するフィラメントは、全て同一でも、異なるフィラメント径を組み合わせてもよい。
また、上記スチールコードは、トレッド部の外傷に起因する耐食疲労性を向上する観点から、ゴム侵入性の良好なオープンタイプのコード構造が好ましく、2+6、2+7、3+6などM+N構造で示されるタイトオープン撚りのコードが好ましい。
本発明において、スチールコードのコード強力が980N未満では、ライトトラック用タイヤのベルト用コードとしての強力が不足し、タイヤ強度を確保するために打ち込み本数を増すとベルト剛性が高くなり乗り心地や耐セパレーション性が悪化し、軽量化にも反する。また、強力が2050Nを超えると適正なベルト強力を設計するには打ち込み本数が粗くなり、ベルト剛性が低下し操縦安定性や耐摩耗性などの悪化を招き、また釘や鋭利な石などを踏んだ際の耐カット貫通性が低下する。
また、スチールコード1本当たりの曲げ硬さ400cN未満では、コードが柔軟になりすぎタイヤ周方向のベルト剛性が低下することでコーナリングパワーの低下や偏摩耗を促進し、またトレッド部を拘束するタガ効果が低下し接地形状が不安定になり重荷重耐久性や高速耐久性が低下する。逆に曲げ硬さが1350cNを超えるとコードが剛直になり乗り心地の悪化だけでなくエッジセパレーションや耐偏摩耗性を低下させる原因となる。
なお、上記スチールコードの曲げ硬さは、上記ポリエステルコードの場合と同様に、スチールコード1本を、支点間距離25mmにてその中央部を曲げた時の最大荷重で定義される値である。
この発明のラジアルタイヤは、カーカスに特定のポリエステルコードを使用し、ベルトプライのスチールコードを上記の強力と曲げ硬さで定義されるベルト剛性を備えることで、タイヤ強度を確保した上で、カーカスおよびベルトのプライ剛性を適正化することで、操縦安定性と乗り心地の双方を良好し、かつ耐摩耗性や耐久性能を向上することができるので、ライトトラック用タイヤとして好適である。
本発明にかかるライトトラック用タイヤとは、タイヤ断面幅(W)が150mm以上、かつリム径が15インチ以上であるとともに8〜12プライレーテングに相当するタイヤ強度を有するタイヤである。
具体的にタイヤサイズを例示すると、6.00R15 8PR、7.00R15 8PR、7.00R15 10PR、7.00R15 12PR、・・・、7.00R16 12PR、7.50R16 12PRなどが挙げられる。扁平率(タイヤ断面幅/断面高さの比率)が85%以下のサイズでは、185/65R15 101/99L、175/75R15 103/101L、185/75R15 106/104L、・・・、205/85R16 117/115L、215/85R16 120/118L、225/85R16 121/119Lなどがあり、また215/60R15.5 110/108L、205/70R17.5 115/113Lなどのリム径がハーフインチの輸出用サイズが挙げられる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本実施例により限定されるものではない。
各実施例、比較例に用いた接着剤処理により樹脂付着率を変更した1100dtex/2(撚り係数2200)のポリエステルコードを表1に、1670dtex/2(撚り係数2200)のポリエステルコードを表2に示す。また、カーカスに1100dtex/2(撚り係数2200)のポリエステルコードを共通とし、ベルトプライのスチールコードを変更した実施例を表3に示す。各コードの特性を表1〜3に示す。
[カーカス用ポリエステルコード]
実施例及び比較例のポリエステルコードの接着処理は、上記特開2006−2327号公報に開示の処理液A及び処理液Bに準じた処理液を使用した2回処理とし、処理液Bの固形分濃度を変更しコードの樹脂付着率を調整した。また、従来例は第1処理をDuPont社のIPD22処方(固形分12.2%)、第2処理をRFL処理液(固形分20%)による2回処理とした。コード径、強力、繊度、曲げ硬さ、剥離接着及びコード強力保持率を下記の方法で測定した。
実施例及び比較例のポリエステルコードの接着処理は、上記特開2006−2327号公報に開示の処理液A及び処理液Bに準じた処理液を使用した2回処理とし、処理液Bの固形分濃度を変更しコードの樹脂付着率を調整した。また、従来例は第1処理をDuPont社のIPD22処方(固形分12.2%)、第2処理をRFL処理液(固形分20%)による2回処理とした。コード径、強力、繊度、曲げ硬さ、剥離接着及びコード強力保持率を下記の方法で測定した。
〈コード径、強力、繊度〉
JIS L1017に準じ、20℃、65%RHの恒温条件で24時間以上放置後、コード径、繊度、及び引張試験機(島津製作所(株)オートグラフ)で強伸度を測定した。〈曲げ硬さ〉
引張試験機を用いた3点曲げテスト法により、スパン25mm、スパン中央部でのコード曲げ速度300mm/分として曲げ最大荷重(cN)を求め、この値を曲げ硬さとした。
JIS L1017に準じ、20℃、65%RHの恒温条件で24時間以上放置後、コード径、繊度、及び引張試験機(島津製作所(株)オートグラフ)で強伸度を測定した。〈曲げ硬さ〉
引張試験機を用いた3点曲げテスト法により、スパン25mm、スパン中央部でのコード曲げ速度300mm/分として曲げ最大荷重(cN)を求め、この値を曲げ硬さとした。
〈剥離接着〉
接着処理コードを表に記載の打ち込み本数で配列しカーカス用ゴム(天然ゴム(RSS#3)100重量部、カーボンブラック(SRF)30重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸1重量部、ナフテンオイル4重量部、老化防止剤(6C)1重量部、硫黄2重量部、加硫促進剤(MBT)1重量部)で両面を被覆したトッピング反を作製し、コード方向を同一して積層した試験片を作製し(コード〜コード間のゴム厚み0.7mm、幅25mm)、140℃で40分(初期接着)または170℃で60分(過加硫接着)加硫した後、引張試験機を用いて常温で50mm/分の引張速度でT字型法にて剥離試験を行い、平均の剥離力を測定した。試験後、剥離面コードのゴム付着率(%)を100点満点で目視評価した。
接着処理コードを表に記載の打ち込み本数で配列しカーカス用ゴム(天然ゴム(RSS#3)100重量部、カーボンブラック(SRF)30重量部、亜鉛華3重量部、ステアリン酸1重量部、ナフテンオイル4重量部、老化防止剤(6C)1重量部、硫黄2重量部、加硫促進剤(MBT)1重量部)で両面を被覆したトッピング反を作製し、コード方向を同一して積層した試験片を作製し(コード〜コード間のゴム厚み0.7mm、幅25mm)、140℃で40分(初期接着)または170℃で60分(過加硫接着)加硫した後、引張試験機を用いて常温で50mm/分の引張速度でT字型法にて剥離試験を行い、平均の剥離力を測定した。試験後、剥離面コードのゴム付着率(%)を100点満点で目視評価した。
〈コード強力保持率〉
処理コードを上記カーカス用ゴム中に初荷重をかけた緊張状態で埋め込み、170℃で180分加硫した後、加硫ゴム中からコードを取り出し、加硫後のコード強力をJIS L1017に準じて測定し、加硫前コード強力との保持率(%)で表した。
処理コードを上記カーカス用ゴム中に初荷重をかけた緊張状態で埋め込み、170℃で180分加硫した後、加硫ゴム中からコードを取り出し、加硫後のコード強力をJIS L1017に準じて測定し、加硫前コード強力との保持率(%)で表した。
[ベルト用スチールコード]
表3に示すスチールコードは、JIS G3502に規定のピアノ線材SWRS82A材の5.5mmロッドから、パテンティング、伸線加工を繰り返し所定径の中間線に乾式伸線し、この中間線にブラスめっき(銅比率64%、めっき付着量4.5g/Kg)を施した後、通常の湿式伸線機を用いて所定径に最終伸線して得たフィラメントを通常のチューブラー式撚線機を用いて常法に従い下記の撚りピッチで撚り合わせ製造したものである。コード強力、曲げ硬さを下記の方法で測定した。
表3に示すスチールコードは、JIS G3502に規定のピアノ線材SWRS82A材の5.5mmロッドから、パテンティング、伸線加工を繰り返し所定径の中間線に乾式伸線し、この中間線にブラスめっき(銅比率64%、めっき付着量4.5g/Kg)を施した後、通常の湿式伸線機を用いて所定径に最終伸線して得たフィラメントを通常のチューブラー式撚線機を用いて常法に従い下記の撚りピッチで撚り合わせ製造したものである。コード強力、曲げ硬さを下記の方法で測定した。
〈コード強力〉
JIS G3510に準じて測定した。
JIS G3510に準じて測定した。
〈曲げ硬さ〉
引張試験機を用いた3点曲げテスト法により、スパン25mm、スパン中央部でのコード曲げ速度300mm/分として曲げ最大荷重(cN)を求め、この値を曲げ硬さとした。
引張試験機を用いた3点曲げテスト法により、スパン25mm、スパン中央部でのコード曲げ速度300mm/分として曲げ最大荷重(cN)を求め、この値を曲げ硬さとした。
[スチールコード]
・3×0.20+6×0.35:撚りピッチ=S10/S18mm
・2+7×0.25:撚りピッチ=S7/S14mm
・2+7×0.22:撚りピッチ=S6/S12mm
・3×0.20+6×0.38:撚りピッチ=S10/S18mm
・3×0.22+6×0.40:撚りピッチ=S10.5/S20mm
・3×0.20+6×0.35:撚りピッチ=S10/S18mm
・2+7×0.25:撚りピッチ=S7/S14mm
・2+7×0.22:撚りピッチ=S6/S12mm
・3×0.20+6×0.38:撚りピッチ=S10/S18mm
・3×0.22+6×0.40:撚りピッチ=S10.5/S20mm
[ラジアルタイヤの製造]
次に、カーカスプライのポリエステルコード及びベルトプライのスチールコードを表に示す仕様の下に使用した試験用ラジアルタイヤを2種類のタイヤサイズで製造し、下記の評価を行った。
次に、カーカスプライのポリエステルコード及びベルトプライのスチールコードを表に示す仕様の下に使用した試験用ラジアルタイヤを2種類のタイヤサイズで製造し、下記の評価を行った。
表1記載のラジアルタイヤは、1100dtex/2のポリエステルコード(撚り係数2200)をカーカスに3プライ、ベルトを2プライでタイヤサイズ225/85R16 121/119Lとした。ベルトのスチールコードは3×0.20+6×0.35(打ち込み本数12.5本/25mm)を各タイヤで共通に使用し、コードの傾斜角度はタイヤ周方向に対して互いに23°とした。
表2記載のラジアルタイヤは、1670dtex/2のポリエステルコード(撚り係数2200)を2プライ、ベルトを3プライでタイヤサイズ7.00R16 12PRとした。ベルトのスチールコードは2+7×0.25(打ち込み本数13.5本/25mm)を各タイヤで共通に使用し、コードの傾斜角度はタイヤ周方向に対して互いに23°とした。
表3記載のラジアルタイヤは、カーカスに1670dtex/2(撚り係数2200、樹脂付着率7.9%)のポリエステルコード(打ち込み本数23本/25mm)2プライを共通に使用し、ベルトのスチールコードを上記構造に変更し、ベルト強度は従来例2のタイヤと略同等になるようにコード打ち込み本数を調整した。表のベルト強力、ベルト剛性は打ち込み本数にコード強力、曲げ硬さをそれぞれ乗じた値である。
〈重荷重耐久性〉
表面が平滑な鋼製の直径1700mmの回転ドラムを有するドラム試験機により、周辺温度38±3℃、JIS規定の標準リムを使用してタイヤ内圧600KPa、速度64Km/hで一定として、JATMA規定の最大荷重の70%で7時間、次ぎに最大荷重の88%で16時間、最大荷重の106%で24時間走行させた後、タイヤ外観及び内面に異常がなければさらに最大荷重の115%で24時間走行させた後、タイヤ外観及び内面に異常がなければさらに最大荷重の130%で24時間走行させる。この時タイヤ外観及び内面に異常がなければさらに最大荷重の160%で故障が発生するまで走行させた。故障発生までの走行距離を、従来例を100とする指数で表1に示す。指数が大きいほど耐久性に優れる。
表面が平滑な鋼製の直径1700mmの回転ドラムを有するドラム試験機により、周辺温度38±3℃、JIS規定の標準リムを使用してタイヤ内圧600KPa、速度64Km/hで一定として、JATMA規定の最大荷重の70%で7時間、次ぎに最大荷重の88%で16時間、最大荷重の106%で24時間走行させた後、タイヤ外観及び内面に異常がなければさらに最大荷重の115%で24時間走行させた後、タイヤ外観及び内面に異常がなければさらに最大荷重の130%で24時間走行させる。この時タイヤ外観及び内面に異常がなければさらに最大荷重の160%で故障が発生するまで走行させた。故障発生までの走行距離を、従来例を100とする指数で表1に示す。指数が大きいほど耐久性に優れる。
〈操縦安定性〉
各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧600kPaに調整し、排気量4570ccの国産ライトトラックに同種タイヤを装着し、操縦安定性評価用のテストコースにて3名のテストドライバーによりハンドル応答性、剛性感、グリップ感等の操縦安定性を総合的に官能評価し、従来例を6点として10点満点で相対比較にて行い、3名の平均点を従来例を100とする指数で示した。数値の大きいほど操縦安定性が良好であることを示している。
各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧600kPaに調整し、排気量4570ccの国産ライトトラックに同種タイヤを装着し、操縦安定性評価用のテストコースにて3名のテストドライバーによりハンドル応答性、剛性感、グリップ感等の操縦安定性を総合的に官能評価し、従来例を6点として10点満点で相対比較にて行い、3名の平均点を従来例を100とする指数で示した。数値の大きいほど操縦安定性が良好であることを示している。
〈乗り心地性〉
各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧600kPaに調整し、排気量4570ccの国産ライトトラックに同種タイヤを装着し、良路と悪路のテストコースにて3名のテストドライバーにより乗り心地性を官能評価し、従来例を基準として評価した。従来例と同等を「△」、劣るを「×」、優れるを「○」で示す。
各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧600kPaに調整し、排気量4570ccの国産ライトトラックに同種タイヤを装着し、良路と悪路のテストコースにて3名のテストドライバーにより乗り心地性を官能評価し、従来例を基準として評価した。従来例と同等を「△」、劣るを「×」、優れるを「○」で示す。
〈耐偏摩耗性〉
各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧200kPaに調整し、排気量4570ccの国産ライトトラックに同種タイヤを装着し、一般路を8万Km実地走行を行い、その後のトレッドの外観の摩耗状態を目視にて次のように評価した。正常摩耗:「○」、軽度の偏摩耗が発生:「△」、激しい偏摩耗状態:「×」で示す。
各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧200kPaに調整し、排気量4570ccの国産ライトトラックに同種タイヤを装着し、一般路を8万Km実地走行を行い、その後のトレッドの外観の摩耗状態を目視にて次のように評価した。正常摩耗:「○」、軽度の偏摩耗が発生:「△」、激しい偏摩耗状態:「×」で示す。
表1、2に示す結果から明らかなように、本発明にかかる実施例1〜6のラジアルタイヤは従来例のタイヤに対して、カーカスとベルトのコード強力、曲げ硬さとコード占有率を限定することでとたるのタイヤ剛性を最適にし、操縦安定性と乗り心地性をバランスよく向上するとともに偏摩耗を防止して、かつポリエステルコードの耐熱性を改善することで重荷重耐久性を向上することができる。
これに対して、コード曲げ硬さが15cN未満、あるいはコード占有率が少ない比較例1、4、6、9はサイド部剛性の不足により操縦安定性が劣り、乗り心地性や偏摩耗も改善されず、コード曲げ硬さが50cNを超える比較例2、7ではコード耐疲労性低下により耐久性が低下し、さらに乗り心地性も悪化する。また、比較例3、8はコード強度が低く耐久性が不十分となり、コード占有率の大きい比較例5、10はサイド部カーカスの接着破壊から耐久性が延びず乗り心地性、耐偏摩耗性も低下する。
また、表3に示されるように、本発明にかかるスチールコードをベルトプライに使用した実施例は、カーカスのポリエステルコードとの組み合わせにより耐久性、操縦安定性、乗り心地をバランス良く向上し、耐偏摩耗性にも優れる。コード曲げ硬さの低い比較例11は耐久性、乗り心地が劣り、スチールコードの強力の大きい比較例12は打ち込み本数の減少により耐久性と乗り心地が低下し、耐偏摩耗性も改善されず、コード強力、曲げ硬さが共に大きいスチールコードを使用した比較例13は、ライトトラック用タイヤのベルトコードとして過大特性となって総合的にタイヤ性能が低下し、軽量化にも不利になると見込まれる。
以上の通り、本発明の空気入りラジアルタイヤは、重荷重耐久性を向上しながら、操縦安定性や乗り心地を良好にし偏摩耗を防止するもので、特にライトトラック用タイヤに好適である。
1……ベルト
2……カーカス
3……トレッド部
4……ビード部
5……サイドウォール部
6……ビードコア
7……ビードフィラー
CL……タイヤセンターライン
T……空気入りラジアルタイヤ
W……タイヤ断面幅
2……カーカス
3……トレッド部
4……ビード部
5……サイドウォール部
6……ビードコア
7……ビードフィラー
CL……タイヤセンターライン
T……空気入りラジアルタイヤ
W……タイヤ断面幅
Claims (7)
- 左右のビード部間にわたり配したポリエステルコードを用いた少なくとも2枚のカーカスプライからなるカーカスと、トレッド部における前記カーカスのタイヤ径方向外側にスチールコードを用いた少なくとも2枚のベルトプライを配したベルトを有する空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ポリエステルコードが、接着処理済みのコード強度が5.0cN/dtex以上、コード1本当たりの曲げ硬さが15〜50cNであり、かつ、
前記スチールコードは、コード強力が980〜2050N、コード1本当たりの曲げ硬さが400〜1350cNである
ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - 前記ポリエステルコードの常温での剥離接着試験におけるゴム付着率が、140℃40分加硫で90%以上、170℃60分加硫で80%以上であるとともに、
170℃で180分加硫後のコード強力保持率が80%以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記カーカスプライのコード占有率が38〜68%である
ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記カーカスプライのコード占有率が、コード径0.6mm未満のコードでは38〜56%、コード径0.6mm以上のコードでは44〜66%である
ことを特徴とする請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記ポリエステルコードの表示繊度が、2000〜3500dtexである
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記スチールコードが、直径0.20〜0.38mmのスチールフィラメントを撚り合わせてなる
ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - タイヤ断面幅が150mm以上、かつリム径が15インチ以上であるとともに8〜12プライレーテングに相当するタイヤ強度を有するライトトラック用タイヤである
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006170751A JP2008001164A (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006170751A JP2008001164A (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008001164A true JP2008001164A (ja) | 2008-01-10 |
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ID=39005903
Family Applications (1)
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JP2006170751A Withdrawn JP2008001164A (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008001164A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009274477A (ja) * | 2008-05-12 | 2009-11-26 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りラジアルタイヤ |
WO2011074676A1 (ja) | 2009-12-18 | 2011-06-23 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
WO2012173158A1 (ja) | 2011-06-14 | 2012-12-20 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP2015020722A (ja) * | 2013-07-23 | 2015-02-02 | 東洋ゴム工業株式会社 | 乗用車用空気入りラジアルタイヤ |
-
2006
- 2006-06-20 JP JP2006170751A patent/JP2008001164A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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