JP2562970B2 - 円錐車式無段変速装置用リンクチェ−ン - Google Patents

円錐車式無段変速装置用リンクチェ−ン

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JP2562970B2 JP1204537A JP20453789A JP2562970B2 JP 2562970 B2 JP2562970 B2 JP 2562970B2 JP 1204537 A JP1204537 A JP 1204537A JP 20453789 A JP20453789 A JP 20453789A JP 2562970 B2 JP2562970 B2 JP 2562970B2
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    • F16HGEARING
    • F16H9/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、両端部に貫通孔を有する連結板をその厚さ
方向に複数枚並べた連結板組を、前記貫通孔に挿通され
た枢支軸部材によって、隣接する連結板組の連結板が交
互に重なるように枢支連結して無端リンクチェーンと
し、前記枢支軸部材の両端面が円錐車の一対の円錐面に
接して前記円錐車との間の摩擦力による動力伝達を行う
円錐車式無段変速装置用リンクチェーンに関する。
〔従来の技術〕
この種のリンクチェーンとして、例えばドイツ特許公
報第1065685号、第2848167号、第3129631号、第3027834
号、第3324318号に記載されているように種々の構造の
ものが知られている。
これらのうちのドイツ特許公報第3027834号に対応す
る特公昭58−3136号公報には、二連結構造と三連結構造
とが比較されつつ記載されている。
二連結構造は、この公報の図2に示されているよう
に、複数枚に連結板からなる2種類を連結板組がチェー
ン長手方向に交互に(千鳥状に)枢支連結されている。
隣接する連結板組の連結板が交互に重なるように隙間な
く組み合わせることができるので、チェーン幅を狭く構
成することができる利点とチェーンピッチ(枢支時部材
間距離)が長くなる欠点とを有する。
一方、三連結構造は、同公報の図3に示されているよ
うに、3種類の連結板組がチェーン長手方向に順番に繰
り返し枢支連結されている。チェーンピッチを短くして
振動や雑音を低減できる利点とチェーン幅が広くなる欠
点とを有する。
又、ドイツ特許公報第3027834号(米国特許4547182
号)には、本発明の三連結構造の直接の従来技術が記載
されている。これは上記の三連結構造を基礎として、枢
支軸部材にかかる力を枢支軸部材の軸方向にできるだけ
均一に分散させるようにしたものであり、奇数M枚の連
結板からなる幅広連結板組と偶数(M−1)枚の連結板
からなる2種類の幅狭連結板組との3種類の連結板組が
チェーン長手方向に順番に繰り返し枢支連結されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の二連結構造における問題点として、チェーン長
手方向にかかる全体の引っ張り力が、チェーン幅方向に
並んだ複数の連結板に均等に分担されないということが
ある。つまり、同数の連結板からなる2種類の連結板組
をチェーン長手方向に互い違いに組み合わせているの
で、複数の連結板はチェーン幅方向中心軸に対して左右
非対称に並ぶことになり、このため、両端側の連結板の
うちチェーン幅方向中心軸に近いほうの連結板に他の連
結板より大きな引っ張り力がかかり、この連結板の強度
によってチェーン全体の強度即ち最大伝動力が決まって
しまう。奇数N枚の連結板からなる幅広連結板組と、偶
数(N−1)枚の連結板からなる幅狭連結板組とを交互
に枢支連結すればチェーン幅方向中心軸に対して左右対
称となり上記の問題は無くなるが、この場合は幅狭連結
板組の強度が幅広連結板組の強度より弱くなるので、チ
ェーン全体としての重量や材料コストに対する強度の比
率が低下する。
前述のドイツ特許公報第3027834号(米国特許4547182
号)の三連結構造にあっても、2種類の幅狭連結板組の
連結板がチェーン幅方向中心軸に対して非対称に並んで
いるために、上述した二連結構造における問題点と同様
の問題がある。
そこで、本発明の目的は上記のような二連結又は三連
結構造のリンクチェーンをコスト上昇をほとんど伴わな
い方法で改良して、チェーン全体の強度すなわち最大伝
動力を高めることができる円錐車式無段変速装置用リン
クチェーンを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による二連結構造の円錐車式無段変速装置用リ
ンクチェーンの特徴構成は、前述の連結板組であって奇
数N枚の連結板からなる幅広連結板組と、偶数(N−
1)枚の連結板からなる幅狭連結板組とがチェーン長手
方向に交互に枢支連結され、前記幅広連結板組の中央の
連結板と、前記幅狭連結板組の両端側の連結板とが他の
標準連結板より強化されている点にある。
又、本発明による三連結構造の円錐車式無段変速装置
用リンクチェーンの特徴構成は、奇数M枚の連結板から
なる幅広連結板組と偶数(M−1)枚の連結板からなる
2種類の幅狭連結板組との3種類の連結板組がチェーン
長手方向に順番に繰り返し枢支連結され、前記幅狭連結
板組の両端側の連結板のうちチェーン幅方向中心軸に近
い方の連結板が他の標準連結板より強化されている点に
ある。
上記のように特定の連結板の強度を他の標準連結板の
強度より強くするための具体構造としては、標準連結板
を二枚以上重ねて特定の連結板とすることが好ましく、
その他、特定の連結板を標準連結板より厚くしたり、標
準連結板より強い材料でつくってもよい。
〔作 用〕
上記の特徴構成を有する二連結構造の円錐車式無段変
速装置用リンクチェーンによれば、2種類の連結板組の
いずれにおいても複数の連結板がチェーン幅方向中心軸
に対して左右対称に並ぶので、各連結板が分担する引っ
張り力も左右対称になる。しかも、幅広連結板組と幅狭
連結板組との関係で引っ張り力が集中しやすい幅広連結
板組の中央の連結板及び幅狭連結板組の両端側の連結部
材が強化されているので、幅狭連結板組全体として幅広
連結板組と同等の引っ張り強度を備えさせてリンリンク
チェーン全体の引っ張り強度を効果的に高めることがで
きる。
又、上記の特徴構成を有する三連結構造の円錐車式無
段変速装置用リンクチェーンにあっては、構造上2種類
の幅狭連結板組については左右対称に連結板を並べるこ
とができないものの、引っ張り力が集中しやすいチェー
ン幅方向中心軸に近い方の端側の連結板が強化されてい
るので、幅狭連結板組全体として幅広連結板組と同等の
引っ張り強度を備えさせてリンクチェーン全体の引っ張
り強度を高めることができる。
又、上記強化された連結板として標準連結板を二枚重
ねて用いれば、特に、自動組み立てにおける連結板の管
理等の複雑化や大きなコスト上昇を回避することができ
る。
〔効 果〕
上記のように本発明によれば、コスト上昇をほとんど
伴うことなく構造上チェーン全体の強度すなわち最大伝
動力を高めることができる二連結又は三連結の円錐車式
無段変速装置用リンクチェーンを提供することができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1及び2に示すリンクチェーンは、前述のドイツ特
許3324318号(米国特許4547182号)に記載されている三
連結構造を基礎として本発明を適用した実施例である。
基本的には、連結枢支軸を形成する一対の枢支軸部材2,
3と、この枢支軸部材2,3を挿通させる貫通孔を両端部に
備えた複数の連結板1をその厚さ方向(チェーン幅方
向)に複数枚並べた連結板組とが組み合わされてリンク
チェーンが構成されている。枢支軸部材2,3の両端面は
図2に示すように斜めにカットされており、この面が円
錐車の一対の円錐面に接して摩擦力により動力伝達を行
う。尚、円錐車の一対の円錐面の間隔を変えることによ
り、円錐車のリンクチェーンに接する部分の実効径が変
化して動力伝達比が変化する。
この三連結構造のリンクチェーンは、図1に示すよう
に、3種類の連結板組a,b,cが枢支軸部材2,3によって順
番に枢支連結されて構成されている。連結板組aは9枚
の連結板がチェーン幅方向中心軸に対して左右対称に並
べられて構成され、その全幅が最も広い。他の2種類の
連結板組b,cは上記の幅広連結板組aより幅が狭く、8
枚の連結板がチェーン幅方向中心軸に対して非対称に並
べられて構成されている。但し、チェーン幅方向中心軸
に近い方の端側連結板4又は5は、他の標準連結板1を
二枚重ねで用いることにより強化されている。これは、
チェーン幅方向中心軸に対して連結板組bは左へ、連結
板組cは右へ、それぞれずれていることから、チェーン
幅方向中心軸に近い方の端側連結板4又は5に他の連結
板1より強い引っ張り力がかかるので、端側連結板4又
は5を強化することによってチェーン全体の強度を高め
るためである。
図3及び図4に示す別実施例では、端側連結板6を他
の連結板1の2倍の厚さにすることにより強化してい
る。但し、必ずしも2倍の厚さにする必要はなく、端側
連結板6にかかる引っ張り力と他の連結板1にかかる平
均的な引っ張り力との比に応じて適切な厚さにすればよ
い。又、厚さを変える代わりに材料を変えて強化しても
よい。
尚、図2又は4に示すように、幅広連結板組aの両端
側の連結板はブリッジ部7によって一体に連結されてお
り、これによって幅広連結板組aのみならず幅狭連結板
組b,cのチェーン幅方向のゆるみが規制されている。
次に、二連結構造のリンクチェーンに本発明を適用し
た実施例を、上記三連結構造と異なる点に絞って説明す
る。
図5に示すように、9枚の連結板からなる幅広連結板
組(d)と、8枚の連結板からなる幅狭連結板組(e)
とが枢支軸部材によってチェーン長手方向に交互に枢支
連結されて二連結構造のリンクチェーンが構成されてい
る。いずれの連結板組d,eもチェーン幅方向中心軸に対
して左右対称に連結板が並べられている。幅広連結板組
dの中央の連結板9と、幅狭連結板組eの両端側の連結
板10とが他の標準連結板8より厚くされ強化されてい
る。三連結構造の場合と同様に、標準連結板8を二枚重
ねることにより、又は強い材料を用いることによりこれ
らの連結板9,10を強化することもできる。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対称を便利にする
ために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の
構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図1及び2は本発明を三連結構造のリンクチェーンに用
いた実施例を示し、図1は平面図、図2は図1のII−II
断面図である。 図3及び4は別実施例に係る三連結構造のリンクチェー
ンを示し、図3は平面図、図4は図3のIV−IV断面図で
ある。 図5は本発明を適用した二連結構造のリンクチェーンの
平面図を示す。 1;8……標準連結板、2,3……枢支軸部材、4,5;6;9,10…
…強化された連結板、a;d……幅広連結板組、b,c;e……
幅狭連結板組。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−49042(JP,A) 特開 昭62−167955(JP,A) 特公 昭58−3136(JP,B1) 特公 昭58−53227(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端部に貫通孔を有する連結板をその厚さ
    方向に複数枚並べた連結板組を、前記貫通孔に挿通され
    た枢支軸部材によって、隣接する連結板組の連結板が互
    いに重なるように枢支連結して無端リンクチェーンと
    し、前記枢支軸部材の両端面が円錐車の一対の円錐面に
    接して前記円錐車との間の摩擦力による動力伝達を行う
    リンクチェーンであって、 奇数N枚の連結板からなる幅広連結板組(d)と、偶数
    (N−1)枚の連結板からなる幅狭連結板組(e)とが
    チェーン長手方向に交互に枢支連結され、前記幅広連結
    板組(d)の中央の連結板(9)と、前記幅狭連結板組
    (e)の両端側の連結板(10)とが他の標準連結板
    (8)より強化されている円錐車式無段変速装置用リン
    グチェーン。
  2. 【請求項2】両端部に貫通孔を有する連結板をその厚さ
    方向に複数枚並べた連結板組を、前記貫通孔に挿通され
    た枢支軸部材によって、隣接する連結板組の連結板が互
    いに重なるように枢支連結して無端リンクチェーンと
    し、前記枢支軸部材の両端面が円錐車の一対の円錐面に
    接して前記円錐車との間の摩擦力による動力伝達を行う
    リンクチェーンであって、 奇数M枚の連結板からなる幅広連結板組(a)と偶数
    (M−1)枚の連結板からなる2種類の幅狭連結板組
    (b,c)との3種類の連結板組(a,b,c)がチェーン長手
    方向に順番に繰り返し枢支連結され、前記幅狭連結板組
    (b,c)の両端側連結板のうちチェーン幅方向中心軸に
    近い方の連結板(4,5;6)が他の標準連結板(1)より
    強化されている円錐車式無段変速装置用リンクチェー
    ン。
  3. 【請求項3】前記強化された連結板は前記標準連結板を
    2枚以上重ねて構成されている請求項1又は2記載の円
    錐車式無段変速装置用リンクチェーン。
  4. 【請求項4】前記強化された連結板は前記標準連結板よ
    り厚い請求項1又は2記載の円錐車式無段変速装置用リ
    ンクチェーン。
  5. 【請求項5】前記強化された連結板は前記標準連結板よ
    り強度の高い材料でできている請求項1又は2記載の円
    錐車式無段変速装置用リンクチェーン。
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