JP4911350B2 - 動力伝達チェーンの製造方法および動力伝達チェーンの製造に用いられる予張力負荷装置 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、動力伝達チェーンの製造の際において、リンクプレートに負荷される圧縮残留応力がばらつくことを抑制でき、且つ連結ピンの摩耗を抑制できるようにすることを目的とする。
本発明によれば、各リンクプレートに負荷される予張力を均等にしていることにより、各リンクプレートにおける予張力による強度向上効果を均等にできる。例えば、リンクプレート枚数の異なる複数種類のリンクユニットを用いた場合や、チェーン進行方向に関する長さの相異なる複数種類のリンクプレートを用いた場合等でも、各リンクプレートに負荷される予張力がばらつくことを防止できる。また、予張力を負荷する際に連結部材を用いていないので、予張力の負荷作業に関連して連結部材に摩耗が生じてしまうことがない。
また、本発明において、上記抜き取る工程と上記組み立てる工程との間に、上記リンクプレート(2,2H)にバレル研磨、ショットブラストおよびショットピーニングのうち少なくとも1つを施す工程を含む場合がある(請求項3)。この場合、リンクプレートの表面に、圧縮残留応力としての予張力をより多く負荷でき、リンクプレートの強度をより向上することができる。また、リンクプレートを引っ張って予張力を負荷する前にショットピーニング等の表面処理を行った場合には、リンクプレートの引っ張りによって、上記表面処理で負荷された圧縮残留応力が弱められてしまうが、このような不具合が生じない。
また、本発明において、上記一対のピン(28,29)の一方(28)を挿通するための挿通孔(32a,32b)が形成されたベース(25)を含み、上記引っ張り機構(27)は、一方のピン(28)を他方のピン(29)から離隔させる方向に上記ベース(25)を駆動する駆動機構(27)を含む場合がある(請求項6)。この場合、ベースを介して一対のピンを互いに離隔する方向に引っ張ることができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、プーリ70のチェーン1に関する有効半径(以下、プーリ70の有効半径ともいう)を変更できるようになっている。
以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ連結部材50の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
前端部5および後端部6には、一対の貫通孔の一方としての前貫通孔9、および一対の貫通孔の他方としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。中間部7は、前貫通孔9および後貫通孔10間を仕切る柱部8を有している。
第1〜第3のリンクユニット51〜53のリンクプレート2はそれぞれ、対応する連結部材50を用いて、対応する第1〜第3のリンクユニット51〜53のリンクプレート2と相対回転可能(屈曲可能)に連結されている。
図3において、第1〜第3のリンクユニット51〜53は、それぞれ1つしか図示されていないが、チェーン進行方向Xに沿って第1〜第3のリンクユニット51〜53が繰り返すように配置されており、無端状をなすチェーン1が形成されている。
第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺の部材である。第1のピン3の周面11は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの前方を向く前部12と、直交方向Vに相対向する一対の端部としての一端部14および他端部15とを有している。
第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)に関する一対の端部16は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンクプレート2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出しており、各端部16には、動力伝達部としての端面17がそれぞれ設けられている。
第2のピン4の周面18は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの後方を向く後部19と、直交方向Vに関する一対の端部としての一端部20および他端部21とを有している。
チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、各リンクプレート2の前貫通孔9には、第1のピン3が相対移動可能に遊嵌されていると共に、第2のピン4が圧入固定され、各リンクプレート2の後貫通孔10には、第1のピン3が圧入固定嵌合されていると共に、第2のピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
本実施の形態の特徴とするところは、各リンクプレート2のそれぞれに、強度を向上するための所定の圧縮残留応力としての予張力σpが等しく負荷されている点にある。上記予張力σpは、チェーン1の製造時に付与されるものであり、リンクプレート2を加工硬化させて予張力σpを負荷することにより、各リンクプレート2の疲労強度、耐摩耗性、耐衝撃性等を向上させて耐久性を向上している。
図5(A)は、リンクプレート2に予張力を負荷するための予張力負荷装置24の概略構成を示す模式的な一部断面図である。図5(A)を参照して、予張力負荷装置24は、ベースとしての一対の駆動部材25と、一対の従動部材26と、一対の駆動部材25を駆動するための駆動手段としての油圧シリンダ27と、一対のピン28,29と、各上記ピン28,29をその軸線L1,L2回りに回転させるための回転機構30,31とを含んでいる。
一方の駆動部材25aおよび他方の駆動部材25bは、第1の方向D1とは直交する第2の方向D2に沿って相対移動可能であり、互いに離隔・近接可能とされている。第2の方向D2はチェーン幅方向Wに相当する。一方の駆動部材25aおよび他方の駆動部材25bのそれぞれに形成された挿通孔32a,32bに、一方のピン28の対応する端部がそれぞれ相対回転可能に挿通されている。
油圧シリンダ27は、一対の駆動部材25を第1の方向D1に沿って駆動するようになっており、リンクプレートの一対の貫通孔間の間隔を拡げる間隔拡大機構(一対のピンを互いに離隔する方向に引っ張る引っ張り機構。一方のピンを他方のピンから離隔させる方向にベースを駆動する駆動機構。)として設けられている。この油圧シリンダ27は、筒状のシリンダ本体34と、シリンダ本体34内を2つに仕切って第1および第2の油室35a,35bを区画するピストン36と、ピストン36と一対の駆動部材25とを連結する連結体37とを含んでいる。
回転機構30,31は、それぞれ、例えば電動モータおよび減速機構(図示せず)を含んでおり、電動モータの出力回転を減速機構で減速して対応する出力軸30a,31aから出力する。各出力軸30a,31aは、対応する他方の駆動部材25bおよび他方の従動部材26bのそれぞれに挿通されており、対応するピン28,29の一端部にそれぞれ一体回転可能に連結されている。
リンクプレート2の製造は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図6に示すように、予張力負荷装置24の一方の駆動部材25aおよび一方の従動部材26aを、対応する他方の駆動部材25bおよび他方の従動部材26bに対して第2の方向D2に離隔させておく。このとき、一対のピン28,29は、対応する他方の駆動部材25bおよび他方の従動部材26bに、それぞれ保持される。
次に、図8に示すように、一方の駆動部材25aおよび一方の従動部材26aを、第2の方向D2に沿って移動させ、各貫通孔32a,33aに、対応するピン28,29を挿通する。一対の駆動部材25および一対の従動部材26によって、複数枚のリンクプレート2が挟まれる。
また、引張力Fを負荷している最中に、回転機構30,31の出力軸30a,31aをそれぞれ回転駆動して、一対のピン28,29を、それぞれの軸線L1,L2回りに揺動させる。このときの揺動の角度は、例えば、図7に示す状態(一対のピン28,29が対応する第1および第2の部分22a,22b,23a,23bに圧接している状態)を基準として、各揺動方向B1,B2の一方と他方にそれぞれ3°程度である。
回転機構30,31の駆動開始から所定時間経過後、回転機構30,31の駆動が停止されるとともに、油圧シリンダ27による引張力Fの負荷が解除される。そして、図9に示すように、一方の駆動部材25aおよび一方の従動部材26aを第2の方向D2に沿って移動して、対応するピン28,29との嵌合を解除し、各ピン28,29からリンクプレート2を抜き取る。
以上の工程を経て各リンクプレート2に負荷される予張力σpは、例えば、500N/mm2〜1500N/mm2程度となる。
リンクプレート枚数の異なる複数種類のリンクユニット51〜53を用いた場合でも、各リンクプレート2に負荷される予張力σpがばらつくことを防止できる。また、予張力σpを負荷する際に連結部材50を用いていないので、予張力σpの負荷作業に関連して連結部材50(第1のピン3の端面17)に摩耗が生じてしまうことがない。
また、チェーン1を所定の屈曲角で屈曲させた状態で引張力を負荷して予張力を負荷する場合と同様に、リンクプレート2の貫通孔9,10の周縁部22,23の塑性変形量をより大きくできる。特に、各貫通孔9,10の周縁部22,23のうち、対応する第1および第2のピン3,4が圧入されて応力(負荷)が高くなる、第1および第2の部分22a,22b、23a,23bでの強度向上効果が顕著である。
例えば、リンクプレートを引っ張って予張力を負荷する前にショットピーニングを行った場合には、リンクプレートの引っ張り工程において、上記ショットピーニングで負荷された圧縮残留応力が弱められてしまうが、このような不具合が生じない。
また、油圧シリンダ27を用いて一方のピン28を他方のピン29から離隔させる方向に一対の駆動部材25を駆動している。このように、一対の駆動部材25を介して一対のピン28,29を互いに離隔する方向に引っ張ることができる。
さらに、チェーン全体を一対のプーリで引っ張って予張力を負荷する構成では、連結部材の第1および第2のピンが引張力によって撓んでしまい、その結果、チェーン幅方向に関して各リンクプレートに負荷される予張力が不均一となってしまうが、本実施の形態によれば、各リンクプレート2の予張力σpを均等にしているので、このような予張力の不均一が生じない。
この場合、第1のピン3が対応するプーリ60,70に係合し、チェーン進行方向Xに隣り合うリンクプレート2同士が屈曲する際、対をなす第2のピン4が上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することで、リンクプレート2同士の屈曲が可能となる。この際、対をなす第1および第2のピン3,4間において、互いの転がり接触成分が多くてすべり接触成分が極めて少なく、するとその結果、第1のピン3が上記対応するプーリ60,70に対してほとんど回転せずに接触することとなり、摩擦損失を低減して高い伝動効率を確保できる。
この場合、一対のピン28,29が複数対設けられるとともに、一対の従動部材26,26Aが複数設けられる。各一対のピン28,29に挿通されるリンクプレート2の数は、相等しくされ、各リンクプレート2に負荷される予張力σpが相等しくなるようにされている。
この場合、一度に予張力σpが負荷されるリンクプレート2の枚数をより多くできる。
図13を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、一対のピン28B,29を互いに離隔する方向に引っ張る引っ張り機構として、カム機構40を用いている点にある。
各挿通孔32aB,32bBは、それぞれ、開口側から底側に進むにしたがい縮径するとともに、軸線が他方のピン29から遠ざかるように延びている。これらの挿通孔32aB,32bBの周面のうち、他方のピン29寄りの部分は、開口側から底側に進むにしたがい他方のピン29から遠ざかっている。
予張力負荷装置24Bを用いたリンクプレート2への予張力σpの負荷は、以下のようにして行われる。すなわち、図14(A)に示すように、一方の従動部材26aと他方の従動部材26bとを第2の方向D2に関して互いに離隔しておき、他方の従動部材26bに保持された他方のピン29を、リンクプレート2の後貫通孔10に挿通する。
図14(C)に示すように、リンクプレート2に保持された一方のピン28Bの各傾斜面41a,41bに、一対の駆動部材25の対応する挿通孔32aB,32bBをそれぞれ挿通する。挿通の際、図14(D)に示すように、一方のピン28Bを各挿通孔32aB,32bBに挿入する力は、当該一方のピン28Bを他方のピン29から離隔させる力(引張力F)に変化する。これにより、一対のピン28B,29が互いに離隔される。
本実施の形態によれば、一方のピン28Bを一対の駆動部材25に挿入するのと同時に、一対のピン28B,29を互いに離隔する方向に引っ張ることができ、予張力σpの付与にかかる時間をより短くできる。
この場合、一対のピン28B,29(28,29)が複数設けられているとともに、一対の従動部材26,26Aが複数設けられている。各一対のピン28B,29(28,29)に挿通されるリンクプレート2の数は、相等しくされ、各リンクプレート2に負荷される予張力σpが相等しくなるようにされている。
予張力σpが負荷される際、一対の駆動部材25から最も遠い一対の従動部材26は、第1の方向D1に関する移動が規制され、他の従動部材26Aは、上記一対の従動部材26および一対の駆動部材25の双方に対して、第1の方向D1に相対移動可能である。
図16は、本発明のさらに別の実施の形態の予張力負荷装置24Dの概略構成を示す模式的な一部断面図である。
図16を参照して、予張力負荷装置24Dは、一対の対向部材42と、一対のピン28D,29Dとを含んでいる。
各ピン28D,29Dの周面45D,46Dは、先端側に形成された面取り部45aD,46aDと、対応する面取り部45aD,46aDに連なる細径部45bD,46bDと、対応する細径部45bD,46bDに連なるカム機構としての傾斜面45cD,46cDと、対応する傾斜面45cD,46cDに連なる大径部45dD,46dDとを含んでいる。
図17(B)に示すように、リンクプレート2が遊嵌された一対のピン28D,29Dを、他方の対向部材42bの対応する挿通孔43,44にそれぞれ挿通する。このとき、一対のピン28D,29Dの傾斜面45cD,46cDが、各リンクプレート2の対応する貫通孔9,10の周縁部に当接する。この当接により、一対のピン28D,29Dをリンクプレート2の一対の貫通孔9,10に挿入する力が、貫通孔9,10間の間隔を拡げる力(引張力)に変化する。
本実施の形態によれば、一対のピン28D,29Dを各リンクプレート2の対応する貫通孔9,10に挿入するのと同時に、各貫通孔9,10間の間隔を拡げることができ、予張力σpの付与にかかる時間をより短くできる。
図18を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、リンクプレートの一対の貫通孔間の間隔を拡げる間隔拡大機構としてカム機構を用いている点にある。
カム機構は、一方のピン28Eの一端に形成された傾斜面41Eを含んでいる。傾斜面41Eは、他方の駆動部材25bの挿通孔32bE側に進むに従い縮径するテーパ状をなしている。
予張力負荷装置24Eを用いたリンクプレート2への予張力σpの負荷は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、図19(A)に示すように、一対の従動部材26を第2の方向D2に関して互いに離隔しておき、他方の従動部材26bに保持された他方のピン29をリンクプレート2の後貫通孔10に挿通させる。
このとき、一方のピン28Eの傾斜面41Eが各リンクプレート2の前貫通孔9の周縁部に当接し、一方のピン28Eを前貫通孔9に挿入する力が、この貫通孔9,10間の間隔を拡げる力(引張力F)に変化する。
本実施の形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。すなわち、一方のピン28Eを各リンクプレート2の前貫通孔9に挿入するのと同時に、貫通孔9,10間の間隔を拡げることができ、予張力σpの付与にかかる時間をより短くできる。
この場合、一対のピン28E,29(28,29)が複数設けられているとともに、一対の従動部材26,26Aが複数設けられている。各一対のピン28E,29(28,29)に挿通されるリンクプレート2の数は、相等しくされ、各リンクプレート2に負荷される予張力σpが相等しくなるようにされている。
予張力σpが負荷される際、一対の駆動部材25から最も遠い一対の従動部材26は、第1の方向D1に関する移動が規制され、他の従動部材26Aは、上記一対の従動部材26および一対の駆動部材25の双方に対して、第1の方向D1に相対移動可能である。
この場合、一度に予張力σpが負荷されるリンクプレート2の枚数をより多くできる。
また、予張力負荷装置の一対のピンを第2の方向D2に平行に並べる構成に限らず、これら一対のピンの一方または双方を、第2の方向D2に対して傾けて配置してもよい。
さらに、図10に示すショットピーニングを施す工程に代えて、または、ショットピーニングを施す工程と連続して、図22に示すバレル研磨装置47を用いてリンクプレート2にバレル研磨を施す工程とともに、図23に示すショットブラスト装置48を用いてリンクプレート2にショットブラストを施す工程を設けてもよい。
また、チェーン1の各リンクユニットのリンクプレートの枚数を相等しくしてもよい。
さらに、図24に示すように、チェーン進行方向Xに関する長さの相異なる複数種類のリンクプレート2、2Hを用いてチェーン1Hを形成してもよい。この場合、リンクプレート2とリンクプレート2Hとは、別々に予張力σpが負荷される。
リンクプレート2Hは、その柱部8Hのチェーン進行方向Xの長さが相対的に長くされ、リンクプレート2は、その柱部8のチェーン進行方向Xの長さが相対的に短くされている。
ランダムな配列の一例として、チェーン進行方向Xに関して、リンクプレート2とリンクプレート2Hとが、2H,2,2,2H,2,2,2,2H,2,2,2,2,2,2H,2,2,2,2,2,2,2…の順で配列される。
すなわち、配置ピッチの相異なる複数種類のリンクプレート2,2Hを用いた場合でも、各リンクプレート2,2Hに負荷される予張力σpがばらつくことを防止できる。
さらに、本発明は、ピン等に固定されてピンよりもチェーン幅方向の両側に突出する動力伝達ブロックを含む、いわゆるブロックタイプチェーンに適用できる。
Claims (9)
- チェーン進行方向に並ぶ複数のリンクプレートと、これらのリンクプレートを互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材とを備える動力伝達チェーンの製造方法において、
一対の貫通孔を有するリンクプレートを1枚の状態または複数枚積み重ねた状態にし、上記一対の貫通孔に挿通された一対のピンを用いて一対の貫通孔間の間隔を拡げる力を負荷することにより、上記1枚のリンクプレートまたは複数枚のリンクプレートのそれぞれに所定の圧縮残留応力としての予張力を負荷する工程と、
上記一対のピンをリンクプレートから抜き取る工程と、
予張力が負荷された複数のリンクプレートの対応する貫通孔のそれぞれに連結部材を挿通して動力伝達チェーンを組み立てる工程とを含むことを特徴とする動力伝達チェーンの製造方法。 - 請求項1において、上記予張力を負荷する工程では、各ピンをその軸線周りに回転させる動力伝達チェーンの製造方法。
- 請求項1または2において、上記抜き取る工程と上記組み立てる工程との間に、上記リンクプレートにバレル研磨、ショットブラストおよびショットピーニングのうち少なくとも1つを施す工程を含む動力伝達チェーンの製造方法。
- 請求項1,2または3に記載の予張力を負荷する工程に用いられる予張力負荷装置において、
上記リンクプレートの一対の貫通孔に挿通される一対のピンと、
一対のピンを用いて一対の貫通孔間の間隔を拡げる間隔拡大機構とを含むことを特徴とする予張力負荷装置。 - 請求項4において、上記間隔拡大機構は、上記一対のピンを互いに離隔する方向に引っ張る引っ張り機構を含む予張力負荷装置。
- 請求項5において、上記一対のピンの一方を挿通するための挿通孔が形成されたベースを含み、
上記引っ張り機構は、一方のピンを他方のピンから離隔させる方向に上記ベースを駆動する駆動機構を含む予張力負荷装置。 - 請求項5において、上記一対のピンの一方を挿通するための挿通孔が形成されたベースを含み、
上記引っ張り機構は、上記一方のピンをベースの挿通孔に挿入する力を、当該一方のピンを他方のピンから離隔させる力に変化させるカム機構を含む予張力負荷装置。 - 請求項4において、上記間隔拡大機構は、上記一対のピンの少なくとも一方をリンクプレートの対応する貫通孔に挿入する力を、一対の貫通孔間の間隔を拡げる力に変化させるカム機構を含む予張力負荷装置。
- 請求項4〜8の何れか1項において、各上記ピンをその軸線周りに回転させる回転機構を含む予張力負荷装置。
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