JP2006145010A - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ピンの一対の端部がプーリに挟持される形式の動力伝達チェーンにおいて、実用上の耐久性および許容伝達トルクの更なる向上を達成すること。
【解決手段】リンク2を用いて、第1〜第3のリンク列51〜53がそれぞれ形成されている。第1のリンク列51、第2のリンク列52および第3のリンク列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。各リンク列51〜53は、チェーン幅方向Wの外側に配置された一対の外側領域のリンク21と、一対の外側領域のリンク21間に配置された内側領域のリンク22とからなる。第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、一対の外側領域のリンク21の各リンク2の剛性が、内側領域のリンク22の各リンク2の剛性よりも低くされている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
例えば、自動車には、エンジンのクランクシャフトとカムシャフトとの間で動力を伝達する動力伝達チェーン(例えば、特許文献1,2参照)等、種々の動力伝達チェーンが用いられている。
特許文献2の動力伝達チェーンは、一対の歯部を有する多数のリンクプレートをその厚み方向に配設して、連結ピンにより連結するとともに、リンクプレートの最外側にガイドリンクプレートを配置した構造を有している。そして、リンクプレートの厚み方向における最外側のリンクプレートの剛性を、他のリンクプレートの剛性より高くしている。
また、自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる動力伝達チェーンには、複数のリンク同士がピンで連結されているものがある(例えば、特許文献3参照)。この動力伝達チェーンは、プーリのテーパディスクに接触するためのベルトブロックを有しており、当該ベルトブロックがプーリのテーパディスクに挟持されるようになっている。
特開2003−83398号公報 特開平9−250600号公報 特開平6−300089号公報
ところで、上記プーリに挟持される動力伝達チェーンには、ピンの一対の端部がプーリに挟持されてプーリとの間で動力の伝達を行うものがある。このような動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置において、実用上の耐久性および許容伝達トルクの更なる向上が求められている。本発明は、上記の課題を解決することを目的とする。
本願発明者は、まず、動力伝達チェーンの駆動時に各リンクが受ける負荷に着目した。具体的には、ピンはプーリに挟持され、ピンの長手方向の一対の端部がプーリのテーパディスクに摩擦接触する。これにより、ピンとプーリとの間で動力の伝達が行われる。このため、ピンは、全体が弓形に撓んで一対の端部の撓み量が相対的に大きくなり、一対の端部よりも内側の部分(中央部)の撓み量が相対的に小さくなる。
したがって、ピンの一対の端部の近傍に配置されているリンクは、ピンから相対的に大きな荷重を受け、ピンの長手方向の中央側に配置されているリンクは、ピンから相対的に小さな荷重を受けることとなる。本願発明者は、上記の知見に基づいて、ピンの一対の端部の近傍に配置されているリンクが受ける荷重をより低減することで、各リンクにかかる負荷を平準化して実用上の耐久性をより向上できると考え、本発明を想到するに至った。
具体的には、本発明は、チェーン幅方向に並ぶ複数のリンクをそれぞれ含む複数のリンク列と、対応するリンク列の対応するリンク同士を互いに連結し、一対の端部のそれぞれにプーリ係合用の動力伝達部を含む動力伝達部材とを備える動力伝達チェーンにおいて、上記各リンク列は、チェーン幅方向の外側に配置された一対の外側領域のリンクと、一対の外側領域のリンク間に配置された内側領域のリンクとからなり、一対の外側領域のリンクはそれぞれ、1または複数のリンクを含み、一対の外側領域のリンクの剛性が内側領域のリンクの剛性よりも低いことを特徴とするものである。
動力伝達部材は、一対の端部がプーリに接触するように挟持されることで、全体が弓形に撓む。これにより、動力伝達部材は、一対の端部の撓み量が相対的に大きくなり、一対の端部よりも内側部分(中央部)の撓み量が相対的に小さくなる。
本発明によれば、動力伝達部材の各部の撓み量に合わせて、各リンクの弾性変形のし易さを変化させることができる。すなわち、撓み量の大きい動力伝達部材の一対の端部の近傍に配置される一対の外側領域のリンクを、相対的に弾性変形させ易くし、撓み量の小さい動力伝達部材の内側部分に配置される内側領域のリンクを、相対的に弾性変形させ難くしている。これにより、一対の外側領域のリンクが受ける荷重をより小さくして、各リンクが受ける荷重(負荷)をより均一にでき、その結果、実用上の耐久性をより向上することができる。また、一対の外側領域のリンクが受ける負荷が低減されているので、より大きな動力を伝達することができ、許容伝達トルクをより向上することができる。
なお、チェーン幅方向とは、チェーン進行方向に直交する方向をいう。
上記各リンクは板状に形成され、上記一対の外側領域のリンクは、内側領域のリンクよりも板厚が薄くされていることが好ましい。これにより、外側領域のリンクを、簡易な構成で確実に弾性変形させ易くすることができる。
上記各リンクは、チェーン進行方向に並び対応する動力伝達部材がそれぞれ挿通される第1および第2の貫通孔を有し、上記一対の外側領域のリンクは、第1および第2の貫通孔を互いに連通する連通溝を有することが好ましい。これにより、外側領域のリンクを、簡易な構成で確実に弾性変形させ易くすることができる。また、内側領域のリンクの形状と外側領域のリンクの形状とをより明確に異ならせることができ、リンクの組み付け違いを確実に防止することができる。
上記一対の外側領域のリンクは、内側領域のリンクよりも弾性限界の高い材料を用いて形成されていることが好ましい。これにより、外側領域のリンクが内側領域のリンクよりも、大きな弾性変形をした場合にも塑性変形の発生を防止することができるので、動力伝達チェーンの信頼性、耐久性を高めることができる。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する上記の動力伝達チェーンとを備える場合がある。この場合、耐久性に優れ、且つ十分なトルクを伝達することのできる動力伝達装置を実現することができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図2は、図1のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含む。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより、溝幅を変化させるようになっている。それにより、入力軸61の径方向(図2の上下方向)にチェーン1を移動させて、入力軸61(プーリ60)に対するチェーン1の巻き掛け半径(有効半径)を変化できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、図1および図2に示すように、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための相対向する一対のシーブ面73a,72aをそれぞれ有する固定シーブ73および可動シーブ72を備えている。ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、出力軸71(プーリ70)に対するチェーン1の巻き掛け半径を変化できるようになっている。
図3は、チェーン1の要部の断面図である。図4は、図3のII−II線に沿う断面図であり、チェーン直線部分を示している。なお、以下では、チェーン直線部分における構成を基準として説明する。
図3および図4を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに連結する複数対の第1および第2のピン3,4とを備えており、対をなす第1および第2のピン3,4は、互いに転がり摺動接触するようになっている。なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
各リンク2は板状に形成されており、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての前端部7および後端部8を含んでいる。これら前端部7および後端部8には、第1の貫通孔としての前貫通孔9および第2の貫通孔としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。また、各リンク2には、前貫通孔9と後貫通孔10との間に柱部6が設けられている。各リンク2における周縁部は、滑らかな曲線に形成されており、応力集中の生じ難い形状とされている。
リンク2を用いて、複数のリンク列としての第1〜第3のリンク列51〜53が形成されている。具体的には、第1のリンク列51、第2のリンク列52および第3のリンク列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、同一列のリンク2は、チェーン進行方向Xの位置が互いに同じとなるように揃えられている。第1〜第3のリンク列51〜53は、チェーン進行方向Xに沿って並んで配置されている。
第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2はそれぞれ、対応する第1および第2のピン3,4を用いて、対応する第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2と相互に屈曲可能に連結されている。
具体的には、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9と、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第1および第2のリンク列51,52のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
なお、チェーン幅方向Wとは、チェーン進行方向Xに直交する方向をいう。
同様に、第2のリンク列52のリンク2の前貫通孔9と、第3のリンク列53のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する第1および第2のピン3,4によって、第2および第3のリンク列52,53のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
図3において、第1〜第3のリンク列51〜53は、それぞれ1つしか図示されていないが、チェーン進行方向Xに沿って第1〜第3のリンク列51〜53が繰り返すように配置されている。そして、チェーン進行方向Xに互いに隣接する2つのリンク列のリンク2同士が、対応する第1および第2のピン3,4によって順次に連結され、無端状をなすチェーン1が形成されている。
図3を参照して、第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺の(板状の)動力伝達部材であり、リンク2の各貫通孔9,10を挿通している。第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)の一対の端部15が、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出している。これら一対の端部15には、動力伝達部5がそれぞれ設けられている。
図2を参照して、動力伝達部5は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに摩擦接触(係合)するためのものである。第1のピン3は、上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73a間に挟持され、これにより、第1のピン3と各プーリ60,70との間で動力が伝達される。第1のピン3は、その動力伝達部5によって直接動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の高強度耐摩耗材料で形成されている。
再び図3および図4を参照して、第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン3と同様の材料により形成された、チェーン幅方向Wに延びる長尺の(板状の)部材である。第2のピン4は、リンク2の各貫通孔9,10を挿通しており、対をなす第1のピン3のチェーン進行方向Xの前方に配置されている。第2のピン4は、上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりも短く形成されている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン4は、第1のピン3よりも薄肉に形成されている。
第1のピン3は、対応する一のリンク2の前貫通孔9に遊嵌されてこのリンク2に対する相対移動が可能とされると共に、対応する他のリンク2の後貫通孔10に圧入嵌合されてこのリンク2に対する相対移動が規制されている。
具体的には、第1のピン3は、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9に遊嵌されて、第1のリンク列51のリンク2に対する相対回転が可能とされると共に、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10に圧入嵌合されて、第2のリンク列52のリンク2に対する相対回転が規制されている。同様に、第1のピン3は、第2のリンク列52のリンク2の前貫通孔9に遊嵌されると共に、第3のリンク列53のリンク2の後貫通孔10に圧入嵌合されている。
また、第2のピン4は、対応する一のリンク2の前貫通孔9に圧入嵌合されてこのリンク2に対する相対移動が規制されると共に、対応する他のリンク2の後貫通孔10に遊嵌されてこのリンク2に対する相対移動が可能とされている。
具体的には、第2のピン4は、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9に圧入嵌合されて、第1のリンク列51のリンク2に対する相対回転が規制されると共に、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10に遊嵌されて、第2のリンク列52のリンク2に対する相対移動(回転)が可能とされている。同様に、第2のピン4は、第2のリンク列52のリンク2の前貫通孔9に圧入嵌合されると共に、第3のリンク列53のリンク2の後貫通孔10に遊嵌されている。
上記の構成により、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2が相互に屈曲する際、第1のピン3は、対をなす第2のピン4に対して転がり摺動接触する。
図4を参照して、第1のピン3を基準とした、第1のピン3と対をなす第2のピン4との接触線Tの軌跡が、概ねインボリュート曲線となるようにされている。
具体的には、第1のピン3の周面11(外周面)のうち、対をなす第2のピン4と接触し得る接触部12が、断面インボリュート形状に形成されている。この接触部12は、チェーン進行方向Xの前方を向いている。また、第2のピン4の周面13(外周面)のうち、対をなす第1のピン3と接触し得る接触部14が、チェーン進行方向Xと直交する平坦面(断面直線形状)に形成されている。この接触部14は、チェーン進行方向Xの後方を向いている。
リンク2の前貫通孔9における、第1のピン3の遊嵌および第2のピン4の圧入嵌合は、以下のようにされている。すなわち、リンク2の前貫通孔9の周縁部23は、第2のピン4が圧入嵌合される被圧入部24と、被圧入部24のチェーン進行方向Xの後方に配置され、第1のピン3が遊嵌される被遊嵌部25とを含んでいる。
リンク2の後貫通孔10における、第1のピン3の圧入嵌合および第2のピン4の遊嵌は、以下のようにされている。すなわち、リンク2の後貫通孔10の周縁部28は、第1のピン3が圧入嵌合される被圧入部29と、被圧入部29のチェーン進行方向Xの前方に配置され、第2のピン4が遊嵌される被遊嵌部30とを含んでいる。
図3および図4を参照して、第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、リンク2は、チェーン幅方向Wに規則的に配列されている。具体的には、第1および第2のリンク列51,52はそれぞれ、リンク2の枚数の相対的に少ないリンク列とされており、例えば、8枚のリンク2を含んでいる。また、第3のリンク列53は、リンク2の枚数の相対的に多いリンク列とされており、例えば、9枚のリンク2を含んでいる。
そして、第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、リンク2は、チェーン幅方向中心A(チェーン幅方向Wの中央を通り且つチェーン幅方向Wに直交する平面)を中心として、対称に配置されている。
第1のリンク列51のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、チェーン幅方向中心Aから例えば、3番目、5番目、9番目および11番目の位置に配置されている。
第2のリンク列52のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、チェーン幅方向中心Aから例えば、2番目、6番目、8番目および12番目の位置に配置されている。
第3のリンク列53のリンク2は、チェーン幅方向Wに関して、チェーン幅方向中心Aから例えば、1番目、4番目、7番目、10番目および13番目の位置に配置されている。
本実施の形態の特徴とするところは、第1〜第3のリンク列51〜53はそれぞれ、チェーン幅方向Wの外側に配置された一対の外側領域のリンク21と、一対の外側領域のリンク21間に配置された内側領域のリンク22とからなり、第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、一対の外側領域のリンク21のチェーン進行方向Xの剛性が、内側領域のリンク22のチェーン進行方向Xの剛性よりも低くされている点にある。
第1のリンク列51の一対の外側領域のリンク21は、第1のリンク列51のリンク2のうち、例えば、チェーン幅方向中心Aから最も遠い位置にある一対のリンク2、およびチェーン幅方向中心Aから2番目に遠い位置にある一対のリンク2を有している。第1のリンク列51の内側領域のリンク22は、第1のリンク列51のリンク2のうち、一対の外側領域21に含まれるリンク2以外のリンク2を有している。
第2のリンク列52の一対の外側領域のリンク21は、第2のリンク列52のリンク2のうち、例えば、チェーン幅方向中心Aから最も遠い位置にある一対のリンク2、およびチェーン幅方向中心Aから2番目に遠い位置にある一対のリンク2を有している。第2のリンク列52の内側領域のリンク22は、第2のリンク列52のリンク2のうち、一対の外側領域21に含まれるリンク2以外のリンク2を有している。
第3のリンク列53の一対の外側領域のリンク21は、第3のリンク列53のリンク2のうち、例えば、チェーン幅方向中心Aから最も遠い位置にある一対のリンク2、およびチェーン幅方向中心Aから2番目に遠い位置にある一対のリンク2を有している。第3のリンク列53の内側領域のリンク22は、第3のリンク列53のリンク2のうち、一対の外側領域21に含まれるリンク2以外のリンク2を有している。
外側領域のリンク21の各リンク2の板厚Bは、内側領域のリンク22の各リンク2の板厚Cよりも薄く(B<C)されている。これにより、外側領域のリンク21の各リンク2は、内側領域のリンク22の各リンク2よりも、チェーン進行方向Xに弾性的に変形し易くされている。
図2および図3を参照して、以上が無段変速機100の概略構成である。この無段変速機100の駆動時において、チェーン1の第1のピン3は、各プーリ60,70に挟持されて、当該プーリ60,70との間で動力を伝達する。
このとき、第1のピン3は、各プーリ60,70に挟持されることで、全体が弓形に撓む。これにより、第1のピン3は、一対の端部15の撓み量が相対的に大きくなり、当該一対の端部15よりもチェーン幅方向Wの内側部分(中央部)の撓み量が相対的に小さくなる。
本実施の形態によれば、各プーリ60,70に挟持されたときの第1のピン3の各部の撓み量に合わせて、各リンク2の弾性変形のし易さを変化させることができる。すなわち、撓み量の大きい第1のピン3の一対の端部15の近傍に配置される、各リンク列51〜53の一対の外側領域のリンク21の各リンク2を、相対的に弾性変形させ易くし、撓み量の小さい第1のピン3の内側部分に配置される内側領域のリンク22の各リンク2を、相対的に弾性変形させ難くしている。
これにより、各リンク列51〜53の一対の外側領域のリンク21の各リンク2が受ける荷重をより小さくして、各リンク2が受ける荷重(負荷)をより均一にでき、その結果、実用上の耐久性をより向上することができる。
また、各リンク列51〜53の一対の外側領域のリンク21の各リンク2が受ける負荷が低減されているので、より大きな動力を伝達することができ、許容伝達トルクをより向上することができる。
さらに、外側領域のリンク21の各リンク2を、内側領域のリンク22の各リンク2よりも板厚が薄くなるようにしているので、外側領域のリンク21の各リンク2を、簡易な構成で確実に弾性変形させ易くすることができる。
また、第1のピン3を、対応するリンク2の前貫通孔9に遊嵌すると共に対応するリンク2の後貫通孔10に圧入嵌合し、第2のピン4を、対応するリンク2の前貫通孔9に圧入嵌合すると共に対応するリンク2の後貫通孔10に遊嵌している。これにより、第1のピン3の動力伝達部5が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
このように、各リンク2の前貫通孔9および後貫通孔10に、対応する第1および第2のピン3,4が圧入嵌合されているという、いわゆる圧入チェーンでは、上記各貫通孔9,10の被圧入部24,29の応力が大きくなる傾向にあるから、上記外側領域のリンク21の剛性低減による各リンク2の負荷均一化による効果は特に顕著となる。
また、この圧入チェーン1には、対をなす第1および第2のピン3,4間において、互いの転がり接触成分が多くてすべり接触成分が極めて少なく、するとその結果、第1のピン3が上記各シーブ面62a,63a,72a,73aに対してほとんど回転しないこととなり、摩擦損失を低減して高い伝動効率を確保することができる。
さらに、隣り合う第1および第2のピン3,4の互いの接触線Tの軌跡が、概ねインボリュート形状を描くようにされていることにより、第1のピン3が各プーリ60,70に順次噛み込まれる際に、チェーン1に弦振動的な運動が生じることをより抑制できる。その結果、チェーン1の駆動時の騒音を十分に低減することができる。
このように、伝動効率、静粛性および耐久性に優れ、且つ十分なトルクを伝達することのできる無段変速機100を実現できる。
図5は、本発明の別の実施の形態の要部の断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図4に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図5を参照して、本実施の形態において、各リンク2Aの板厚は、全て等しくされている。本実施の形態の特徴とするところは、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aに、その前貫通孔9Aと後貫通孔10Aとを互いに連通する連通溝33が形成されている点にある。
連通溝33は、一対の凸部35,36間に区画形成されており、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aを貫通している。一対の凸部35,36は、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aのうち、チェーン進行方向Xの中間部37(前貫通孔9Aと後貫通孔10Aとの間)に設けられている。これら一対の凸部35,36は、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aのうち、前貫通孔9Aと後貫通孔10Aとの間の部分をくりぬいて形成された空間部の縁部を含んでいる。
なお、以下では、「前」または「後」をいうときは、チェーン進行方向Xに関する前または後をいうものとする。
一方の凸部35は、円弧形形状に形成されており、チェーン進行方向Xの中間部がチェーン内周側に凸湾曲している。一方の凸部35の前端部は、前貫通孔9Aの被遊嵌部25Aのチェーン外周側後端部と滑らかに接続されている。また、一方の凸部35の後端部は、後貫通孔10Aの被遊嵌部30Aのチェーン外周側前端部と滑らかに接続されている。
他方の凸部36は、円弧形形状に形成されており、チェーン進行方向Xの中間部がチェーン外周側に凸湾曲している。他方の凸部36の前端部は、前貫通孔9Aの被遊嵌部25Aのチェーン内周側後端部と滑らかに接続されている。また、他方の凸部36の後端部は、後貫通孔10Aの被遊嵌部30Aのチェーン内周側前端部と滑らかに接続されている。
一方の凸部35と他方の凸部36との間には、直交方向Vに隙間が空けられており、互いに直接接触しないようにされている。なお、直交方向Vとは、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向をいう。
また、直交方向Vに関して、連通溝33の幅は、前貫通孔9Aおよび後貫通孔10Aのそれぞれの幅よりも短くされている。これにより、前貫通孔9Aの被遊嵌部25Aに遊嵌された第1のピン3、および後貫通孔10Aの被遊嵌部30Aに遊嵌された第2のピン4は、連通溝33内に入ることを防止されている。その結果、対をなす第1および第2のピン3,4の転がり摺動接触が解除されてしまうことが防止されている。
本実施の形態によれば、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aに連通溝33を設けていることにより、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aを、簡易な構成で確実に弾性変形させ易くすることができる。また、内側領域のリンクの各リンクの形状と外側領域のリンク21Aの各リンク2Aの形状とをより明確に異ならせることができ、各リンク2Aの組み付け違いを確実に防止することができる。
図6は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図4に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図6を参照して、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの板厚BBと内側領域のリンク22Bの各リンク2Bの板厚CBは、互いに等しく(BB=CB)されている。さらに、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの形状と内側領域のリンク22Bの各リンク2Bの形状とは、互いに等しくされている。
本実施の形態の特徴とするところは、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bが、内側領域のリンク22Bの各リンク2Bよりも、チェーン進行方向Xに関する弾性限界の高い材料を用いて形成されており、これにより、チェーン進行方向Xに関して、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bが、内側領域のリンク22Bの各リンク2Bより大きな弾性変形をした場合にも、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの塑性変形が発生し難くなっている点にある。
外側領域のリンク21Bの各リンク2Bは、例えば、SUP10等のばね鋼や、SCM435等のクロムモリブデン鋼や、SUS440等のステンレス鋼を用いて形成されており、内側領域のリンク22Bの各リンク2Bは、例えば、SK5等の炭素工具鋼や、S45CやS55C等の炭素鋼を用いて形成されている。
本実施の形態によれば、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bが、内側領域のリンク22Bの各リンク2Bよりも、チェーン進行方向Xに大きな弾性変形をした場合にも、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの弾性限界が高く、塑性変形を防止できるので、チェーンの信頼性、耐久性を高めることができる。
さらに、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bおよび内側領域のリンク22Bの各リンク2Bのそれぞれを、同じ形状にしていることにより、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bおよび内側領域のリンク22Bの各リンク2Bのそれぞれを、同一の金型を用いて形成することができ、製造コストをより安価にできる。
図7は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図4に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図7を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、1つの第1のピン3によって、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2C同士が互いに屈曲可能に連結されている点にある。具体的には、各リンク2Cの前貫通孔9Cに、対応する第1のピン3が相対移動可能に遊嵌され、各リンク2Cの後貫通孔10Cに、対応する第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されている。
前貫通孔9Cの遊嵌部25Cの前端は、直交方向Vに延びており、前貫通孔9Cに遊嵌された第1のピン3の接触部12と転がり摺動接触するための接触部42とされている。これにより、リンク2Cと当該リンク2Cに遊嵌された第1のピン3とは、互いに転がり摺動接触可能となっている。また、第1のピン3を基準とした、第1のピン3とこれに転がり摺動接触するリンク2Cとの接触点TCの軌跡が、概ねインボリュート曲線となる。
そして、外側領域のリンク21Cの各リンク2Cは、内側領域のリンク22Cの各リンク2Cよりも、チェーン幅方向W(紙面に直交する方向)の板厚が薄くされている。
本実施の形態によれば、チェーン進行方向Xに隣り合う第1のピン3間の距離(ピッチ)をより短くできるので、チェーンをより小型化することができる。しかも各プーリに一時に噛み込まれる第1のピン3の数をより多くして、第1のピン3の一本当たりの負荷をより低減できるので、耐久性、および許容伝達トルクの更なる向上を達成することができる。
図8は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。本実施の形態では、図7に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図8を参照して、外側領域のリンク21Dの各リンク2Dの板厚と、内側領域のリンク22Dの各リンク2Dの板厚は、互いに等しくされている。本実施の形態の特徴とするところは、外側領域のリンク21Dの各リンク2Dに、その前貫通孔9Dと後貫通孔10Dとを互いに連通する連通溝33Dが形成されている点にある。
連通溝33Dは、一対の凸部35D,36D間に区画形成されている。
一方の凸部35Dの前端部は、前貫通孔9Dの被遊嵌部25Dのチェーン外周側後端部と滑らかに接続されている。また、一方の凸部35Dの後端部は、後貫通孔10Dの被圧入部29Dのチェーン外周側前端部と滑らかに接続されている。
他方の凸部36Dの前端部は、前貫通孔9Dの被遊嵌部25Dのチェーン内周側後端部と滑らかに接続されている。また、他方の凸部36Dの後端部は、後貫通孔10Dの被圧入部29Dのチェーン内周側前端部と滑らかに接続されている。
また、直交方向Vに関して、連通溝33Dの幅は、前貫通孔9Dの幅よりも短くされている。これにより、前貫通孔9Dに遊嵌された第1のピン3は、連通溝33D内に入ることが防止されている。その結果、対応するリンク2Dとの転がり摺動接触が解除されてしまうことが防止されている。
図9は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。本実施の形態では、図7に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図9を参照して、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eの板厚と内側領域のリンク22Eの各リンク2Eの板厚は、互いに等しくされている。さらに、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eの形状と内側領域のリンク22Eの各リンク2Eの形状とは、互いに等しくされている。
本実施の形態の特徴とするところは、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eが、内側領域のリンク22Eの各リンク2Eよりも、チェーン進行方向Xに関する弾性限界の高い材料を用いて形成されており、これにより、チェーン進行方向Xに関して、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eが、内側領域のリンク22Eの各リンク2Eより大きな弾性変形をした場合にも、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eの塑性変形が発生し難くなっている点にある。
外側領域のリンク21Eの各リンク2Eは、例えば、SUP10等のばね鋼や、SCM435等のクロムモリブデン鋼や、SUS440等のステンレス鋼を用いて形成されており、内側領域のリンク22Eの各リンク2Eは、例えば、SK5等の炭素工具鋼や、S45CやS55C等の炭素鋼を用いて形成されている。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではない。
例えば、図1〜図4に示す実施の形態において、外側領域のリンク21の各リンク2の前貫通孔9と後貫通孔10とを連通溝で互いに連通させてもよい。また、外側領域のリンク21の各リンク2を、内側領域のリンク22の各リンク2の材料よりも弾性限界の高い材料で形成してもよい。
また、図5に示す実施の形態において、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aの板厚を内側領域のリンク22の各リンク2Aの板厚よりも薄くしてもよい。さらに、外側領域のリンク21Aの各リンク2Aを、内側領域のリンク22の各リンク2Aの材料よりも弾性限界の高い材料で形成してもよい。
また、図6に示す実施の形態において、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの板厚を内側領域のリンク22Bの各リンク2Bの板厚よりも薄くしてもよい。さらに、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの前貫通孔と後貫通孔とを連通溝で互いに連通させてもよい。また、外側領域のリンク21Bの各リンク2Bの材料と内側領域のリンク22Bの各リンク2Bの材料はそれぞれ、上記例示した材料以外の材料であってもよい。
また、図7に示す実施の形態において、外側領域のリンク21Cの各リンク2Cの前貫通孔9Cと後貫通孔10Cとを連通溝で互いに連通させてもよい。さらに、外側領域のリンク21Cの各リンク2Cを、内側領域のリンク22Cの各リンク2Cの材料よりも弾性限界の高い材料で形成してもよい。
また、図8に示す実施の形態において、外側領域のリンク21Dの各リンク2Dの板厚を内側領域のリンク22Dの各リンク2Dの板厚よりも薄くしてもよい。さらに、外側領域のリンク21Dの各リンク2Dを、内側領域のリンク22Dの各リンク2Dの材料よりも弾性限界の高い材料で形成してもよい。
また、図9に示す実施の形態において、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eの板厚を内側領域のリンク22Eの各リンク2Eの板厚よりも薄くしてもよい。さらに、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eの前貫通孔9Eと後貫通孔10Eとを連通溝で互いに連通させてもよい。また、外側領域のリンク21Eの各リンク2Eの材料と内側領域のリンク22Eの各リンク2Eの材料はそれぞれ、上記例示した材料以外の材料であってもよい。
さらに、図1〜図4に示す実施の形態、図5に示す実施の形態および図6に示す実施の形態のそれぞれにおいて、第2のピン4が各プーリ60,70に係合するようにしてもよい。また、第1のピン3は、対応するリンクに圧入されてなくてもよい。同様に、第2のピン4は、対応するリンクに圧入されていなくてもよい。さらに、対をなす第1および第2のピン3,4の互いの転がり摺動接触の軌跡がインボリュート曲線を描くようにしなくてもよい。具体的には、第1のピン3の接触部12の形状を断面インボリュート曲線に形成しなくてもよいし、第2のピン4の接触部14の形状を断面直線形状に形成しなくてもよい。
また、図7に示す実施の形態、図8に示す実施の形態および図9に示す実施の形態のそれぞれにおいて、第1のピン3は、対応するリンクに圧入されてなくてもよい。また、対応する第1のピン3とリンクの互いの転がり摺動接触の軌跡がインボリュート曲線を描くようにしなくてもよい。具体的には、第1のピン3の接触部12の形状を断面インボリュート曲線に形成しなくてもよいし、リンクの前貫通孔の接触部42の形状を、断面直線形状に形成しなくてもよい。
また、上記各実施の形態において、各外側領域のリンクの枚数は、1枚でもよいし、2枚より多くてもよい。さらに、各リンク列において、チェーン幅方向Wの中央から外側に向かうにしたがって(幅方向中心Aから遠ざかるにつれ)、チェーン進行方向Xの剛性がより低いリンクを順次配列するようにしてもよい。
また、リンク列の配列パターンは、2種類であってもよいし、3種類より多くてもよい。さらに、各リンク列に含まれるリンクの数は、上記例示した値より少なくても多くてもよい。
また、第1のピン3の一対の端部15のそれぞれの近傍に、動力伝達部5と同様の動力伝達面を有する部材を配置し、第1のピン3と当該動力伝達面を有する部材とを含む動力伝達ブロックを設け、これを動力伝達部材としてもよい。
さらに、リンクの前貫通孔と後貫通孔の配置とを互いに入れ換えてもよい。さらに、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。また、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリ)およびチェーンの部分的な拡大断面図である。 チェーンの要部の断面図である。 図3のII−II線に沿う断面図であり、チェーン直線部分を示している。 本発明の別の実施の形態の要部の断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。
符号の説明
1 チェーン(動力伝達チェーン)
2,2A,2B,2C,2D,2E リンク
3 第1のピン(動力伝達部材)
5 動力伝達部
9,9A,9C,9D,9E 前貫通孔(第1の貫通孔)
10,10A,10C,10D,10E 後貫通孔(第2の貫通孔)
15 (第1のピンの)一対の端部
21,21A,21B,21C,21D,21E 外側領域のリンク
22,22B,22C,22D,22E 内側領域のリンク
33,33D 連通溝
51 第1のリンク列
52 第2のリンク列
53 第3のリンク列
60 ドライブプーリ(第1のプーリ)
62a,63a シーブ面
70 ドリブンプーリ(第2のプーリ)
72a,73a シーブ面
100 無段変速機(動力伝達装置)
B 板厚
C 板厚
W チェーン幅方向
X チェーン進行方向

Claims (5)

  1. チェーン幅方向に並ぶ複数のリンクをそれぞれ含む複数のリンク列と、対応するリンク列の対応するリンク同士を互いに連結し、一対の端部のそれぞれにプーリ係合用の動力伝達部を含む動力伝達部材とを備える動力伝達チェーンにおいて、
    上記各リンク列は、チェーン幅方向の外側に配置された一対の外側領域のリンクと、一対の外側領域のリンク間に配置された内側領域のリンクとからなり、
    一対の外側領域のリンクはそれぞれ、1または複数のリンクを含み、
    一対の外側領域のリンクの剛性が内側領域のリンクの剛性よりも低いことを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記各リンクは板状に形成され、上記一対の外側領域のリンクは、内側領域のリンクよりも板厚が薄くされていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項1または2において、上記各リンクは、チェーン進行方向に並び対応する動力伝達部材がそれぞれ挿通される第1および第2の貫通孔を有し、上記一対の外側領域のリンクは、第1および第2の貫通孔を互いに連通する連通溝を有することを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1,2または3において、上記一対の外側領域のリンクは、内側領域のリンクよりも弾性限界の高い材料を用いて形成されていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に接触して動力を伝達する請求項1,2,3または4記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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