JP2007263178A - 動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】動力伝達チェーンにおいて、伝動効率の向上および実用上の耐久性の向上を達成すること。
【解決手段】チェーン進行方向Xに並ぶ複数のリンクを連結する連結部材は、第1のピン3を含んでいる。第1のピン3は、チェーン幅方向に関する一対の端面17のそれぞれに、プーリに係合する係合領域が形成される。各上記端面17は、チェーン進行方向Xに関する後側部分に、第1の傾斜部21を含んでいる。第1の傾斜部21は、中間部23に対して、チェーン進行方向Xの後方に向かうにしたがい、チェーン幅方向の内側(紙面の奥側)に進むように傾斜している。中間部23に対する第1の傾斜部21の傾斜角は、1°〜5°という比較的小さな値に設定されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、動力伝達チェーンおよびこれを備える動力伝達装置に関する。
自動車のプーリ式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)等の動力伝達装置に用いられる無端状の動力伝達チェーンには、複数のリンクをチェーン進行方向に並べ、隣り合うリンク同士をピンで連結したものがある(例えば、特許文献1〜2参照)。この動力伝達チェーンは、ピンの一対の端面がプーリのテーパディスクに接触することで、プーリとの間で動力を伝達する。
特開2004−232809号公報 実開平3−84459号公報
動力伝達チェーンにおいて、伝動効率の向上および実用上の耐久性の向上が求められている。本発明は、これらの課題を解決することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、チェーン進行方向(X)に並ぶ複数のリンク(2;2K)と、これら複数のリンク(2;2K)を互いに連結する連結部材(200)とを備え、連結部材(200)は、チェーン幅方向(W)に関する一対の端面(17;17A)のそれぞれにプーリ(60,70)に係合する係合領域(24)が形成される動力伝達部材(3)を含み、各上記端面(17;17A)は、チェーン進行方向(X)に関する後側部分に、1°〜5°の角度(J1)で傾斜する傾斜部(21;21A)を含むことを特徴とする動力伝達チェーン(1)を提供するものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
動力伝達部材がプーリに係合している係合状態から、動力伝達部材がプーリに係合していない非係合状態に移行する際、動力伝達部材は、係合領域の位置がチェーン進行方向の後方へ移動しつつ、チェーン進行方向に沿う第1の力(張力)をリンクから受け、プーリの周方向に沿う第2の力をプーリから受ける。このとき、動力伝達部材は、チェーン進行方向に移動することから、係合領域の位置は、次第に対応するプーリの外径側へ移動する。この際、係合領域では、動力伝達部材の移動速度に対し、対応するプーリの移動速度に差が生じ、すべりが発生する。さらに、チェーン進行方向に関する端面の後側部分では、前側部分に比べて、第1の力と第2の力の向きの違いがより大きくなり、プーリとのすべりがより大きくなる傾向にある。
本発明によれば、比較的小さな角度で傾斜する傾斜部を設けていることにより、係合状態から非係合状態に移行する際において、動力伝達部材の端面のうちチェーン進行方向の後側部分、すなわちプーリとのすべりが大きくなる部分がプーリから受ける面圧を小さくできる。その結果、すべりによるロスを少なくして伝動効率を向上できるとともに、動力伝達部材の摩耗を抑制して実用上の耐久性を向上することができる。
また、本発明において、上記係合領域(24)の一部は、上記傾斜部(21;21A)に形成される場合がある(請求項2)。この場合、端面のうち、チェーン進行方向に関する後側部分に、係合領域を設けることができる。
また、本発明において、上記動力伝達部材(3)は、チェーン進行方向(X)の後方に対向する平坦面(13)を含み、上記平坦面(13)と直交する方向(F)に関する動力伝達部材(3)の厚みをtとした場合、上記傾斜部(21;21A)は、平坦面(13)と直交する方向(F)に関して、平坦面(13)からt/4〜t/2の範囲に設けられる場合がある(請求項3)。この場合、平坦面と直交する方向に関して平坦面からt/4以上の範囲に傾斜部を設けることにより、傾斜部の面積を十分に確保することができる。その結果、動力伝達部材の端面のうちチェーン進行方向の後側部分がプーリから受ける面圧を確実に小さくできる。
また、平坦面と直交する方向に関して平坦面からt/2以下の範囲に傾斜部を設けることにより、端面に、傾斜していない部分を十分に設けることができ、その結果、動力伝達部材とプーリの互いの係合を確実に行わせることができる。
また、本発明において、各上記端面(17;17A)は、チェーン進行方向(X)に関する前側部分に、1°〜5°の角度(J2)で傾斜する第2の傾斜部(22;22A)を含む場合がある(請求項4)。非係合状態から係合状態に移行する際、動力伝達部材は、係合領域の位置がチェーン進行方向の後方へ移動しつつ、チェーン進行方向に沿う第1の力(張力)をリンクから受け、プーリの周方向に沿う第2の力をプーリから受ける。このとき、チェーン進行方向に関する端面の前側部分では、後側部分に比べて、第1の力と第2の力の向きの違いがより大きく、プーリとのすべりがより大きくなる傾向にある。
しかしながら、この場合、比較的小さな角度で傾斜する第2の傾斜部を設けていることにより、非係合状態から係合状態に移行する際に、動力伝達部材の端面のうちチェーン進行方向の前側部分、すなわち、プーリとのすべりが大きくなる部分がプーリから受ける面圧を小さくできる。その結果、すべりによるロスを少なくして伝動効率をより向上できるとともに、動力伝達部材の摩耗を抑制して実用上の耐久性をより向上することができる。
また、本発明において、各上記端面(17;17A)は、傾斜部(21;21A)と第2の傾斜部(22;22A)との間に介在する中間部(23)を有し、上記中間部(23)は、上記平坦面(13)に直交する断面において直線状をなす部分(23a)を含み、上記係合領域(24)の一部は、当該直線状をなす部分(23a)に形成される場合がある(請求項5)。この場合、係合領域の面積をより多く確保することができ、許容伝達トルクをより大きくすることができる。
また、本発明において、相対向する一対の円錐面状のシーブ面(62a,63a,72a,73a)をそれぞれ有する第1および第2のプーリ(60,70)と、これらのプーリ(60,70)間に巻き掛けられ、シーブ面(62a,63a,72a,73a)に係合して動力を伝達する上記の動力伝達チェーン(1)とを備える場合がある(請求項6)。この場合、伝動効率および耐久性の双方に優れた動力伝達装置を実現できる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機(以下では、単に無段変速機ともいう)の要部構成を模式的に示す斜視図である。図1を参照して、無段変速機100は、自動車等の車両に搭載されるものであり、第1のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドライブプーリ60と、第2のプーリとしての金属(構造用鋼等)製のドリブンプーリ70と、これらの両プーリ60,70間に巻き掛けられた無端状の動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーンともいう)とを備えている。なお、図1中のチェーン1は、理解を容易にするために一部断面を示している。
図2は、図1のドライブプーリ60(ドリブンプーリ70)およびチェーン1の部分的な拡大断面図である。図1および図2を参照して、ドライブプーリ60は、車両の駆動源に動力伝達可能に連なる入力軸61に一体回転可能に取り付けられるものであり、固定シーブ62と可動シーブ63とを備えている。固定シーブ62および可動シーブ63は、相対向する一対のシーブ面62a,63aをそれぞれ有している。各シーブ面62a,63aは円錐面状の傾斜面を含んでいる。これらシーブ面62a,63a間に溝が区画され、この溝によってチェーン1を強圧に挟んで保持するようになっている。
また、可動シーブ63には、溝幅を変更するための油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、入力軸61の軸方向(図2の左右方向)に可動シーブ63を移動させることにより、溝幅を変化させるようになっている。それにより、入力軸61の径方向(図2の上下方向)にチェーン1を移動させて、プーリ60のチェーン1に関する有効半径(以下、プーリ60の有効半径ともいう)を変更できるようになっている。
一方、ドリブンプーリ70は、図1および図2に示すように、駆動輪(図示せず)に動力伝達可能に連なる出力軸71に一体回転可能に取り付けられており、ドライブプーリ60と同様に、チェーン1を強圧で挟む溝を形成するための相対向する一対のシーブ面73a,72aをそれぞれ有する固定シーブ73および可動シーブ72を備えている。
ドリブンプーリ70の可動シーブ72には、ドライブプーリ60の可動シーブ63と同様に油圧アクチュエータ(図示せず)が接続されており、変速時に、この可動シーブ72を移動させることにより溝幅を変化させるようになっている。それにより、チェーン1を移動させて、プーリ70のチェーン1に関する有効半径(以下、プーリ70の有効半径ともいう)を変更できるようになっている。
図3は、チェーン1の要部の断面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿う断面図である。図3および図4を参照して、チェーン1は、複数のリンク2と、これらのリンク2を互いに屈曲可能に連結する複数の連結部材200とを備えている。
以下では、チェーン1の進行方向に沿う方向をチェーン進行方向Xといい、チェーン進行方向Xに直交し且つ連結部材200の長手方向に沿う方向をチェーン幅方向Wといい、チェーン進行方向Xおよびチェーン幅方向Wの双方に直交する方向を直交方向Vという。
各リンク2は板状に形成されており、チェーン進行方向Xの前後に並ぶ一対の端部としての前端部5および後端部6、ならびにこれら前端部5および後端部6間に配置される中間部7を含んでいる。
前端部5および後端部6には、第1の貫通孔としての前貫通孔9、および第2の貫通孔としての後貫通孔10がそれぞれ形成されている。中間部7は、前貫通孔9および後貫通孔10間を仕切る柱部8を有している。この柱部8は、チェーン進行方向Xに所定の厚みを有している。各リンク2における周縁部は、滑らかな曲線に形成されており、応力集中の生じ難い形状とされている。
リンク2を用いて、第1〜第3のリンク列51〜53が形成されている。具体的には、第1のリンク列51、第2のリンク列52および第3のリンク列53はそれぞれ、チェーン幅方向Wに並ぶ複数のリンク2を含んでいる。第1〜第3のリンク列51〜53のそれぞれにおいて、同一リンク列のリンク2は、チェーン進行方向Xの位置が互いに同じとなるように揃えられている。第1〜第3のリンク列51〜53は、チェーン進行方向Xに沿って並んで配置されている。
第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2はそれぞれ、対応する連結部材200を用いて、対応する第1〜第3のリンク列51〜53のリンク2と相対回転可能(屈曲可能)に連結されている。
具体的には、第1のリンク列51のリンク2の前貫通孔9と、第2のリンク列52のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する連結部材200によって、第1および第2のリンク列51,52のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
同様に、第2のリンク列52のリンク2の前貫通孔9と、第3のリンク列53のリンク2の後貫通孔10とは、チェーン幅方向Wに並んで互いに対応しており、これらの貫通孔9,10を挿通する連結部材200によって、第2および第3のリンク列52,53のリンク2同士がチェーン進行方向Xに屈曲可能に連結されている。
図3において、第1〜第3のリンク列51〜53は、それぞれ1つしか図示されていないが、チェーン進行方向Xに沿って第1〜第3のリンク列51〜53が繰り返すように配置されている。そして、チェーン進行方向Xに互いに隣接する2つのリンク列のリンク2同士が、対応する連結部材200によって順次に連結され、無端状をなすチェーン1が形成されている。
図3および図4を参照して、各連結部材200は、対をなす第1および第2のピン3,4を備えている。上記動力伝達部材としての第1のピン3は、対をなす第2のピン4に対して、リンク2間の屈曲に伴い転がり摺動接触するようになっている。
なお、転がり摺動接触とは、転がり接触およびすべり接触の少なくとも一方を含む接触のことをいう。
第1のピン3は、チェーン幅方向Wに延びる長尺(板状)の部材である。第1のピン3の周面11は、チェーン幅方向Wに平行に延びている。
この周面11は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの前方を向く対向部としての前部12と、チェーン進行方向Xの後方を向く平坦面としての後部13と、直交方向Vに相対向する一対の端部としての一端部14および他端部15とを有している。
前部12は、対をなす第2のピン4と対向しており、第2のピン4の後述する後部19と接触部T(チェーン幅方向Wからみて、接触点)で転がり摺動接触している。
後部13は、平坦面に形成されている。この平坦面は、チェーン進行方向Xと直交する所定の平面A(図4において、紙面に直交する平面)に対して、所定の角度Bを有しており、チェーン内径側を向いている。
なお、以下では、直交方向Vのうち、一端部14から他端部15に向かう側をチェーン内径側といい、他端部15から一端部14に向かう側をチェーン外径側という。
第1のピン3の長手方向(チェーン幅方向W)に関する一対の端部16は、チェーン幅方向Wの一対の端部に配置されるリンク2からチェーン幅方向Wにそれぞれ突出している。これら一対の端部16には、一対の動力伝達部としての端面17がそれぞれ設けられている。
図5は、第1のピン3の端面17の拡大図である。図2および図5を参照して、一対の端面17は、チェーン幅方向Wに直交する平面を挟んで相対向しており、互いに対称な形状を有している。これらの端面17は、各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに摩擦接触(係合)するためのものである。
第1のピン3は、上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73a間に弾性変形しつつ挟持され、これにより、第1のピン3と各プーリ60,70との間で動力が伝達される。第1のピン3は、その端面17が直接、動力伝達に寄与するため、例えば、軸受用鋼(SUJ2)等の高強度耐摩耗材料で形成されている。
なお、以下では、第1のピン3の端面17に関して、各プーリ60,70の何れかに係合している状態を係合状態といい、各プーリ60,70の何れにも係合していない状態を非係合状態という。
図3および図4を参照して、第2のピン4(ストリップ、またはインターピースともいう)は、第1のピン3と同様の材料によって長尺(板状)に形成された、第1のピン3とリンク2との間に介在する対偶部材である。
第2のピン4は、その一対の端部が上記各プーリのシーブ面に接触しないように、第1のピン3よりもチェーン幅方向Wに短く形成されており、対をなす第1のピン3に対して、チェーン進行方向Xの前方に配置されている。チェーン進行方向Xに関して、第2のピン4は、第1のピン3よりも薄肉に形成されている。
第2のピン4の周面18は、チェーン幅方向Wに延びている。この周面18は、滑らかな面に形成されており、チェーン進行方向Xの後方を向く対向部としての後部19を有している。後部19は、チェーン進行方向Xと直交する平坦面に形成されている。前述したように、この後部19は対をなす第1のピン3の前部12と対向している。
チェーン1は、いわゆる圧入タイプのチェーンとされている。具体的には、第1のピン3は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動可能に遊嵌されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、第2のピン4は、各リンク2の前貫通孔9に相対移動を規制されるようにして圧入嵌合されていると共に、各リンク2の後貫通孔10に相対移動可能に遊嵌されている。
換言すれば、各リンク2の前貫通孔9には、第1のピン3が相対移動可能に遊嵌されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動を規制されるようにして圧入嵌合され、各リンク2の後貫通孔10には、第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されているとともに、この第1のピン3と対をなす第2のピン4が相対移動可能に遊嵌されている。
上記の構成により、第1のピン3の前部12と対をなす第2のピン4の後部19とは、チェーン進行方向Xに隣接するリンク2間の屈曲に伴って、接触部T上で互いに転がり摺動接触する。
また、第1のピン3を基準とした第1および第2のピン3,4間の接触部Tの移動の軌跡が、インボリュート曲面をなすようになっている。具体的には、第1のピン3の前部12の断面は、インボリュート曲線INVを含んでいる。このインボリュート曲線INVは、基礎円C、起部Dを有している。基礎円Cの中心Eは、チェーン進行方向Xに直交し且つ直線領域におけるチェーン1の接触部T1を含む平面のうち、接触部T1よりもチェーン内径側に配置されている。基礎円Cの半径Rbは、例えば、75mm程度に設定されている。起部Dは、チェーン幅方向Wからみて、接触部T1と一致している。基礎円Cと起部Dとは交差している。
なお、チェーン幅方向Wからみた、第1のピン3の前部12は、インボリュート曲線以外の曲線(例えば、単一または複数の曲率半径を有する曲線)に形成されていてもよい。
図6は、図5のVI−VI線に沿う断面図であり、第1のピン3の後部13に直交する断面を示している。図7(A)は、図5のVIIA−VIIA線に沿う断面図であり、第1のピン3の後部13に平行な断面を示している。図7(B)は、図5のVIIB−VIIB線に沿う断面図であり、第1のピン3の後部13に平行な断面を示している。図7(C)は、図5のVIIC−VIIC線に沿う断面図であり、第1のピン3の後部13に平行な断面を示している。
図5を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、第1のピン3の各端面17は、チェーン進行方向Xに関する後側部分に形成された第1の傾斜部21と、チェーン進行方向Xに関する前側部分に形成された第2の傾斜部22と、これら第1および第2の傾斜部21,22間に介在する中間部23とを含んでいる点にある。
後部13に直交する方向に関して、第1のピン3の厚みt(端面17の幅)は、例えば、3mm程度に設定されている。なお、以下では、後部13に直交する方向を、厚み方向Fという。
図5および図7(A)を参照して、中間部23は、チェーン内径側に進むにつれてチェーン内径側を向く曲面に形成されている。厚み方向Fに直交する断面(図7(A))において、中間部23は、所定の中心Gおよび曲率半径Hを有する円弧状をなしている。
図5および図6を参照して、中間部23は、後部13に直交する断面(図6)において直線状をなす直線部23aを含んでいる。直線部23aは、厚み方向Fに沿っている。本実施の形態において、中間部23は、直線部23aからなる。
なお、中間部23の一部のみを直線部23aで構成してもよいし、直線部23aを設けなくてもよい。この場合、中間部23の直線部23a以外の部分は、例えば、曲線形状に形成される。
第1の傾斜部21は、中間部23に対して、チェーン進行方向Xの後方に配置されて中間部23と後部13とに挟まれており、平坦な面に形成されている。第1の傾斜部21と中間部23との境界線L1は、例えば円弧状をなしている。なお、境界線L1は、後部13と平行な直線状をなしていてもよい。
図5および図7(B)を参照して、第1の傾斜部21は、厚み方向Fに直交する断面(図7(B))において、直線状をなしており、チェーン内径側に進むにつれてチェーン幅方向Wの内側に進んでいる。また、図5および図6を参照して、第1の傾斜部21は、後部13に直交する断面(図6)において、直線状をなしており、チェーン進行方向Xの後方に向かうにしたがいチェーン幅方向Wの内側に進んでいる。
図6において、第1の傾斜部21が直線部23aに対してなす傾斜角J1は、1°〜5°の範囲に設定されている。
傾斜角J1が1°未満であれば、エッジロードが発生し、係合状態から非係合状態に移行する際に第1の傾斜部21が対応するプーリ60,70から受ける面圧が高くなり、端面17に作用する負荷が大きくなる。また、傾斜角J1が5°より大きければ、係合状態から非係合状態に移行する際に第1の傾斜部21が対応するプーリ60,70に実質的に係合できず、その結果、中間部23と第1の傾斜部21との境界線L1に対応するプーリ60,70が角当たり(エッジ当たり)してしまう。
以上の理由により、傾斜角J1を上記の範囲に設定している。なお、傾斜角J1の上限は、3°であることがより好ましい。傾斜角J1が3°の場合、チェーン幅方向Wに関して、直線部23aからの第1の傾斜部21の幅K1は、20μm程度に設定される。
図5および図6を参照して、第2の傾斜部22は、中間部23に対して、チェーン進行方向Xの前方に配置されて中間部23と前部12とに挟まれており、平坦な面に形成されている。第2の傾斜部22と中間部23との境界線L2は、例えば円弧状をなしている。なお、境界線L2は、後部13と平行な直線状をなしていてもよい。
図5および図7(C)を参照して、第2の傾斜部22は、厚み方向Fに直交する断面(図7(C))において、直線状をなしており、チェーン内径側に進むにつれてチェーン幅方向Wの内側に進んでいる。また、図5および図6を参照して、第2の傾斜部22は、後部13に直交する断面(図6)において、直線状をなしており、チェーン進行方向Xの前方に向かうにしたがいチェーン幅方向Wの内側に進んでいる。
図6において、第2の傾斜部22が直線部23aに対してなす傾斜角J2は、1°〜5°の範囲に設定されている。
傾斜角J2が1°未満であれば、非係合状態から係合状態に移行する際に第2の傾斜部22が対応するプーリ60,70から受ける面圧が高くなり、端面17に作用する負荷が大きくなる。また、傾斜角J2が5°より大きければ、非係合状態から係合状態に移行する際に第2の傾斜部22が対応するプーリ60,70に実質的に係合できず、その結果、中間部23と第2の傾斜部22との境界線L2に対応するプーリ60,70が角当たり(エッジ当たり)してしまう。
以上の理由により、傾斜角J2を上記の範囲に設定している。なお、傾斜角J2の上限は、3°であることがより好ましい。
傾斜角J2と傾斜角J1とを比較すると、傾斜角J1のほうがより大きくされている(J1>J2)。係合状態から非係合状態に移行する際の第1の傾斜部21のすべり量が、非係合状態から係合状態に移行する際の第2の傾斜部22のすべり量より大きい傾向にある。したがって、J1>J2とすることで、第1の傾斜部21のすべりによる摩擦抵抗をより少なくできる。
なお、J1=J2でもよいし、J1≦J2でもよい。
図5を参照して、第1の傾斜部21は、厚み方向Fに関して、後部13からt/4〜t/2の範囲に設けられている。後部13からt/4以上の範囲に第1の傾斜部21を設けることにより、第1の傾斜部21の面積を十分に確保することができる。その結果、端面17のうちチェーン進行方向Xの後側部分が各プーリから受ける面圧を確実に小さくできる。
また、厚み方向Fに関して、後部13からt/2以下の範囲に第1の傾斜部21を設けることにより、中間部23を十分に設けることができ、係合状態において端面17と各プーリのシーブ面との接触面積を十分に確保することができる。その結果、第1のピン3と各プーリの互いの係合を確実に行わせることができる。
第2の傾斜部22は、厚み方向Fに関して、前部12の頂部12aからt/8〜t/4の範囲に設けられている。頂部12aからt/8以上の範囲に第2の傾斜部22を設けることにより、第2の傾斜部22の面積を十分に確保することができる。その結果、端面17のうちチェーン進行方向Xの前側部分が各プーリから受ける面圧を確実に小さくできる。
また、厚み方向Fに関して、頂部12aからt/4以下の範囲に第2の傾斜部22を設けることにより、中間部23を十分に設けることができ、係合状態において端面17と各プーリのシーブ面との接触面積を十分に確保することができる。その結果、第1のピン3と各プーリの互いの係合を確実に行わせることができる。
厚み方向Fに関して、第1の傾斜部21は、第2の傾斜部22よりも長い範囲に亘って形成されている。なお、厚み方向Fに関して、第1の傾斜部21が形成されている範囲と、第2の傾斜部22が形成されている範囲とを同じにしてもよいし、第2の傾斜部22が形成されている範囲をより長くしてもよい。
以上の概略構成を有する無段変速機において、図8(A)に示すように、第1のピン3が、対応するプーリ(例えば、ドライブプーリ60)に相対移動しないように係合された状態において、当該第1のピン3の端面17には、当該対応するプーリ60に係合する係合領域24が形成される。このときの係合領域24(係合領域24A)は、中間部23(直線部23a)に形成されており、例えば楕円形形状をなしている。
図8(B)に示すように、上記第1のピン3が非係合状態に移行する際には、係合領域24(係合領域24B)は、チェーン進行方向Xの後方に移動して、中間部23と第1の傾斜部21の双方に跨って形成されることになる。
このとき、第1のピン3は、リンク(図示せず)から第1の力F1(張力)を受けて、チェーン進行方向Xに引っ張られるとともに、対応するプーリ60から周方向に沿う第2の力F2が作用する。
上記第1のピン3がさらにチェーン進行方向Xに移動すると、当該第1のピン3は、図8(C)に示すように、上記対応するプーリ60との係合が解除され、非係合状態となる。このとき、端面17には、外力は作用しない。
なお、第1のピン3がドリブンプーリ70に対して係合状態から非係合状態に移行する際も、上記と同様の動作をする。
図9(A)を参照して、一方、第1のピン3が、非係合状態から、対応するプーリ(例えば、ドリブンプーリ70)に係合する係合状態に移行する際には、まず、図9(B)に示すように、上記第1のピン3の端面17のうち、第2の傾斜部22から中間部23(直線部23a)にかけての一部が、対応するプーリ70に係合する。すなわち、このときの係合領域24(係合領域24C)は、第2の傾斜部22および中間部23の双方に形成される。係合領域24Cには、リンク(図示せず)からの第1の力F1(張力)が作用するとともに、対応するプーリ70から周方向に沿う第2の力F2が作用する。
上記第1のピン3がチェーン進行方向Xにさらに移動すると、図9(C)に示すように、上記第1のピン3の端面17のうち、中間部23に係合領域24(係合領域24D)が形成され、第1のピン3が対応するプーリ70に相対移動しないように堅固に係合する。
なお、第1のピン3がドライブプーリ60に対して非係合状態から係合状態に移行する際も、上記と同様の動作をする。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。すなわち、第1のピン3が係合状態から非係合状態に移行する際、第1のピン3は、係合領域24がチェーン進行方向Xの後方へ移動しつつチェーン進行方向Xに沿う第1の力F1をリンク2から受け、対応するプーリ60,70の周方向に沿う第2の力F2を対応するプーリ60,70から受ける。このとき、第1のピン3は、チェーン進行方向Xに移動することから、係合領域24の位置(接触位置)は、次第に対応するプーリ60,70の外径側へ移動する。この際、係合領域24では、第1のピン3の移動速度に対し、対応するプーリ60,70の移動速度に差が生じ、すべりが発生する。さらに、チェーン進行方向Xに関する端面17の後側部分では、前側部分に比べて、第1の力F1と第2の力F2の向きの違いがより大きくなり、対応するプーリ60,70とのすべりがより大きくなる傾向にある。
本実施の形態によれば、比較的小さな傾斜角J1で傾斜する第1の傾斜部21を設けていることにより、係合状態から非係合状態に移行する際において、第1のピン3の端面17のうちチェーン進行方向Xの後側部分、すなわち対応するプーリ60,70とのすべりが大きくなる部分が対応するプーリ60,70から受ける面圧を小さくできる。その結果、すべりによるロスを少なくして伝動効率を向上できるとともに、第1のピン3の摩耗を抑制して実用上の耐久性を向上することができる。
また、係合領域24の一部を第1の傾斜部21に形成することにより、端面17のうち、チェーン進行方向Xに関する後側部分に、係合領域24を設けることができる。
さらに、厚み方向Fに関して第1のピン3の後部13からt/4以上の範囲に第1の傾斜部21を設けることにより、第1の傾斜部21の面積を十分に確保することができる。その結果、端面17のうちチェーン進行方向Xの後側部分が対応するプーリ60,70から受ける面圧を確実に小さくできる。
また、厚み方向Fに関して第1のピン3の後部13からt/2以下の範囲に第1の傾斜部21を設けることにより、端面17に、傾斜していない部分(中間部23)を十分に設けることができ、係合状態において端面17と対応するプーリ60,70との接触面積をより多く確保することができる。その結果、第1のピン3と対応するプーリ60,70の互いの係合を確実に行わせることができる。
また、第1のピン3が非係合状態から係合状態に移行する際、第1のピン3は、係合領域24の位置がチェーン進行方向Xの後方へ移動しつつ、チェーン進行方向Xに沿う第1の力F1をリンク2から受け、対応するプーリ60,70の周方向に沿う第2の力F2を対応するプーリ60,70から受ける。このとき、チェーン進行方向Xに関する端面17の前側部分では、後側部分に比べて、第1の力F1と第2の力F2の向きの違いがより大きく、対応するプーリ60,70とのすべりがより大きくなる傾向にある。
しかしながら、比較的小さな傾斜角J2で傾斜する第2の傾斜部22を設けていることにより、非係合状態から係合状態に移行する際に、端面17のうちチェーン進行方向Xの前側部分、すなわち対応するプーリ60,70とのすべりが大きくなる部分が対応するプーリ60,70から受ける面圧を小さくできる。その結果、すべりによるロスを少なくして伝動効率をより向上できるとともに、第1のピン3の摩耗を抑制して実用上の耐久性をより向上することができる。
さらに、厚み方向Fに関して、第2の傾斜部22の前部12の頂部12aからt/8以上の範囲に第2の傾斜部22を設けることにより、第2の傾斜部22の面積を十分に確保することができる。その結果、端面17のうちチェーン進行方向Xの前側部分が対応するプーリ60,70から受ける面圧を確実に小さくできる。
また、厚み方向Fに関して、上記頂部12aからt/4以下の範囲に第2の傾斜部22を設けることにより、中間部23を十分に設けることができ、係合状態において端面17と対応するプーリ60,70との接触面積をより多く確保することができる。その結果、第1のピン3と対応するプーリ60,70の互いの係合を確実に行わせることができる。
さらに、第1のピン3の端面17の中間部23に直線部23aを設け、係合領域24の一部を、当該直線部23aに形成している。これにより、係合領域24の面積をより多く確保することができ、許容伝達トルクをより大きくすることができる。
また、各リンク2の前貫通孔9に第1のピン3を遊嵌し且つ第2のピン4を圧入嵌合し、後貫通孔10に第1のピン3を圧入嵌合し且つ第2のピン4を遊嵌している。これにより、第1のピン3の端面17が各プーリ60,70の対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに接触する際、対をなす第2のピン4が、上記第1のピン3に対して転がり摺動接触することにより、リンク2同士の屈曲が可能とされている。
この際、対をなす第1および第2のピン3,4間においては、互いの転がり接触成分が多くすべり接触成分が少ないため、第1のピン3の端面17が上記対応するシーブ面62a,63a,72a,73aに対してほとんど回転せずに接触することとなり、摩擦損失を低減してより高い伝動効率を確保できる。
さらに、第1のピン3を基準としたその接触部Tの軌跡が、チェーン幅方向Wからみてインボリュート曲線を描くようにされている。これにより、第1のピン3が各プーリ60,70に順次噛み込まれる際に、チェーン1に多角形運動が生じることを抑制できる。その結果、チェーン1の駆動時の騒音をより低減することができる。
このように、伝動効率、耐久性、静粛性およびトルク伝達容量に優れた無段変速機100を実現することができる。
なお、本実施の形態において、第2の傾斜部22を廃止して中間部23をより広い範囲に設けてもよい。また、第1のピン3は、各リンク2の後貫通孔10に遊嵌されていてもよい。さらに、第2のピン4は、各リンク2の前貫通孔9に遊嵌されていてもよい。さらにまた、第2のピン4を各プーリ60,70に係合するようにしてもよい。
また、第1のピン3の長手方向の一対の端部16のそれぞれの近傍に、当該第1のピン3の端面17と同様の動力伝達部を有する部材が配置された、いわゆるブロックタイプの動力伝達チェーンに本発明を適用してもよい。
さらに、リンク2の前貫通孔9と後貫通孔10の配置とを互いに入れ換えてもよい。また、リンク2の柱部8に連通溝(スリット)を設けてもよい。スリットは、各貫通孔9,10の高さより小さくてもよいし、同程度まで大きくしてもよい。高さが小さければリンクの剛性が増し、高さが大きければ弾性変形量(可撓性)が増してリンクに生じる応力をより低減することができる。スリットの高さは、負荷条件に応じて適宜設定すればよい。
さらに、ドライブプーリ60およびドリブンプーリ70の双方の溝幅が変動する態様に限定されるものではなく、何れか一方の溝幅のみが変動し、他方が変動しない固定幅にした態様であっても良い。さらに、上記では溝幅が連続的(無段階)に変動する態様について説明したが、段階的に変動したり、固定式(無変速)である等の他の動力伝達装置に適用しても良い。
また、平面状をなす第1および第2の傾斜部21,22に代えて、図10に示すように、湾曲状をなす第1および第2の傾斜部21A,22Aを設けてもよい。第1の傾斜部21Aは、中間部23と後部13との間に配置され、第2の傾斜部22Aは、中間部23と前部12との間に配置される。後部13と直交する断面(図10)において、第1の傾斜部21Aの曲率半径M1は、第2の傾斜部22Aの曲率半径M2に比べて、大きくされている(M1>M2)。なお、M1=M2でもよいし、M1<M2でもよい。
図11は、本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。なお、本実施の形態では、図1〜図9に示す実施の形態と異なる点について主に説明し、同様の構成については、図に同様の符号を付してその説明を省略する。
図11を参照して、本実施の形態の特徴とするところは、1つの(単一の)第1のピン3によって、チェーン進行方向Xに隣り合うリンク2K同士が互いに相対回転可能に(屈曲可能に)連結されている点にある。具体的には、各リンク2Kの前貫通孔9Kに、対応する第1のピン3が相対移動可能に遊嵌され、各リンク2Kの後貫通孔10Kに、対応する第1のピン3が相対移動を規制されるように圧入嵌合されている。
前貫通孔9Kの周縁部30のチェーン進行方向Xに関する前部31(対向部)は、直交方向Vに延びる断面形状を有している。この前部31は、前貫通孔9Kに遊嵌された第1のピン3の前部12と対向しており、接触部TKで転がり摺動接触している。これにより、対偶部材としてのリンク2Kと当該リンク2Kに遊嵌された第1のピン3とは、リンク2K間の屈曲に伴い、互いに転がり摺動接触するようになっている。
本実施の形態によれば、第1のピン3間のピッチをより短くして各プーリに一時に噛み込まれる第1のピン3の数をより多くできる。これにより、第1のピン3の1本あたりの負荷を低減して各プーリとの衝突力を低減でき、騒音をより低減することができる。
以上、本発明の実施の形態について幾つか説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において、種々の変更が可能である。
本発明の一実施の形態に係る動力伝達チェーンを備える動力伝達装置としてのチェーン式無段変速機の要部構成を模式的に示す斜視図である。 図1のドライブプーリ(ドリブンプーリ)およびチェーンの部分的な拡大断面図である。 チェーンの要部の断面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 第1のピンの端面の拡大図である。 図5のVI−VI線に沿う断面図であり、第1のピンの後部に直交する断面を示している。 (A)は、図5のVIIA−VIIA線に沿う断面図であり、第1のピンの後部に平行な断面を示している。(B)は、図5のVIIB−VIIB線に沿う断面図であり、第1のピンの後部に平行な断面を示している。(C)は、図5のVIIC−VIIC線に沿う断面図であり、第1のピンの後部に平行な断面を示している。 (A)〜(C)は、それぞれ、第1のピンが係合状態から非係合状態に移行する際の動作について説明するための図である。 (A)〜(C)は、それぞれ、第1のピンが非係合状態から係合状態に移行する際の動作について説明するための図である。 本発明の別の実施の形態の要部の断面図であり、第1のピンの後部に直交する断面を示している。 本発明のさらに別の実施の形態の要部の一部断面図である。
符号の説明
1…動力伝達チェーン、2,2K…リンク、3…第1のピン(動力伝達部材)、13…後部(平坦面)、17,17A…端面、21,21A…第1の傾斜部(傾斜部)、22,22A…第2の傾斜部、23…中間部、23a…直線部(直線状をなす部分)24…係合領域、60,70…プーリ(第1および第2のプーリ)、62a,63a,72a,73a…シーブ面、100…無段変速機(動力伝達装置)、200…連結部材、F…厚み方向(平坦面と直交する方向)、t…厚み、W…チェーン幅方向、X…チェーン進行方向。

Claims (6)

  1. チェーン進行方向に並ぶ複数のリンクと、これら複数のリンクを互いに連結する連結部材とを備え、
    連結部材は、チェーン幅方向に関する一対の端面のそれぞれにプーリに係合する係合領域が形成される動力伝達部材を含み、
    各上記端面は、チェーン進行方向に関する後側部分に、1°〜5°の角度で傾斜する傾斜部を含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. 請求項1において、上記係合領域の一部は、上記傾斜部に形成されることを特徴とする動力伝達チェーン。
  3. 請求項1または2において、上記動力伝達部材は、チェーン進行方向の後方に対向する平坦面を含み、上記平坦面と直交する方向に関する動力伝達部材の厚みをtとした場合、
    上記傾斜部は、平坦面と直交する方向に関して、平坦面からt/4〜t/2の範囲に設けられることを特徴とする動力伝達チェーン。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、各上記端面は、チェーン進行方向に関する前側部分に、1°〜5°の角度で傾斜する第2の傾斜部を含むことを特徴とする動力伝達チェーン。
  5. 請求項4において、各上記端面は、傾斜部と第2の傾斜部との間に介在する中間部を有し、上記中間部は、上記平坦面に直交する断面において直線状をなす部分を含み、上記係合領域の一部は、当該直線状をなす部分に形成されることを特徴とする動力伝達チェーン。
  6. 相対向する一対の円錐面状のシーブ面をそれぞれ有する第1および第2のプーリと、これらのプーリ間に巻き掛けられ、シーブ面に係合して動力を伝達する請求項1〜5の何れか1項に記載の動力伝達チェーンとを備えることを特徴とする動力伝達装置。
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