JP6256756B2 - 動力伝達チェーンの製造方法 - Google Patents

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    • B21L15/005Pre-stretching chains

Description

本発明は動力伝達チェーンの製造方法に関する。
複数のリンクをジョイント部材で連結したチェーンを一対のプーリ間に巻き掛けた状態で、一対のプーリの軸線を互いに引き離すことにより、運転時の公称引張力(実使用時に生ずる最大引張力に相当)よりも大きい引張力を付与する予張方法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
予張により、リンクが塑性変形し、リンク内部に残留圧縮応力が付与され、疲労耐久性能が向上する。
特表2003−5155076号公報
通例、予張時において、プーリに対するチェーンの巻き掛け半径は、実使用時の最小巻き掛け半径よりも小さくされる。このため、予張後にリンクに得られる残留応力として、屈曲時に屈曲の外側となる第1部分の残留応力が、屈曲時に屈曲の内側となる第2部分の残留応力よりも大きくなる。
第2部分に適正な大きさの残留応力を付与した場合、第1部分に付与される残留応力が適正値よりも大きくなる。このため、予張時に、リンク長が増大し、チェーンの全長が規格を外れたり、チェーンが破断したりする等、チェーンに不具合を生ずるおそれがある。一方、第1部分に適正な残留応力を付与した場合、第2部分に付与される残留応力が適正値よりも小さくなる。
そこで、本発明の目的は、予張工程において、チェーンに不具合を生ずることなく、リンクに適正な残留応力を付与することができる動力伝達チェーンの製造方法を提供することである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、チェーン進行方向(X)に並ぶ複数のリンク(2)と、チェーン進行方向とは直交するチェーン幅方向(W)に延びて上記リンクを互いに連結する複数の連結部材(3)とを含み、無段変速機(30)の一対のプーリ(31,32)間に巻き掛けられる動力伝達チェーン(1)に予張力を付与する予張工程を含む、動力伝達チェーンの製造方法であって、前記予張工程では、実使用時の最小巻き掛け半径(Rmin)よりも大きい巻き掛け半径(R)で、前記実使用時の前記最小巻き掛け半径で前記実使用時の最大張力が作用したときの応力よりも高い応力が前記リンクに生ずるように、前記動力伝達チェーンに予張力を与える動力伝達チェーンの製造方法を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、各前記リンクは、前記連結部材が固定される固定部(9,10)を有する貫通孔(4,5)を含み、前記固定部は、チェーン屈曲時の屈曲の外側および内側にそれぞれ配置され、前記連結部材を圧入した第1圧入部(31,21)および第2圧入部(32,22)と、を含み、前記予張工程では、前記第2圧入部の応力(σ32,σ22)が、前記第1圧入部の応力(σ31,σ21)と同等または同等以上とされていてもよい。
請求項3のように、各前記リンクは、前記貫通孔として、チェーン進行方向の前後に並ぶ前貫通孔(4)および後貫通孔(5)を含み、各貫通孔に、それぞれ対応する連結部材が挿通され、各前記連結部材は、前記リンク間の屈曲に伴い変位する接触部(A,B)で互いに転がり摺動接触するピン(6)およびピース(7)を含み、前記後貫通孔は、前記ピンが圧入により固定された前記固定部としてのピン固定部(10)と、前記ピースが移動可能に挿通されるピース可動部(11)と、を含み、前記前貫通孔は、前記ピンが移動可能に挿通されるピン可動部(8)と、前記ピースが固定された前記固定部としてのピース固定部(9)と、を含み、前記予張工程では、前記ピン固定部の前記第2圧入部(22)の応力(σ22)が、前記ピン固定部の前記第1圧入部(21)の応力(σ21)と同等または同等以上(σ22≧σ21)とされ、前記ピース固定部の前記第2圧入部(32)の応力(σ32)が、前記ピース固定部の前記第1圧入部(31)の応力(σ31)と同等または同等以上(σ32≧σ31)とされていてもよい。
請求項1の発明によれば、予張工程において、実使用時の最小巻き掛け半径よりも大きい巻き掛け半径で、一対のプーリの中心間距離を増大させて、動力伝達チェーンに予張力を与える。これにより、リンクにおいて、屈曲時に屈曲の外側となる部分の残留応力と、屈曲時に屈曲の内側となる部分の残留応力とを適正に配分することができ、予張工程においてチェーンの全長の伸び過ぎ等の不具合を生ずることなく、リンク全体として適正な残留応力を得ることができる。ひいては、耐久性に優れた動力伝達チェーンを得ることができる。
請求項2の発明によれば、予張工程において、プーリの巻き掛け半径を実使用時の最小巻き掛け半径よりも大きくした状態で、リンクの貫通孔の固定部において、第2圧入部を第1圧入部の応力と同等または同等以上とする。結果として、予張工程において、動力伝達チェーンに不具合を生ずることなく、第1圧入部の応力および第2圧入部の応力を適正に配分することができる。
請求項3の発明によれば、予張工程において、プーリの巻き掛け半径を実使用時の最小巻き掛け半径よりも大きくした状態で、ピン固定部の第2圧入部を第1圧入部の応力と同等または同等以上とし、ピース固定部の第2圧入部を第1圧入部の応力と同等または同等以上とする。結果として、予張工程において、動力伝達チェーンに不具合を生ずることなく、ピン固定部およびピース固定部のそれぞれにおいて、第1圧入部の応力および第2圧入部の応力を適正に配分することができる。
本発明による動力伝達チェーンの予張方法が適用される動力伝達チェーンの一部を示す平面図である。 リンクの拡大側面図である。 無段変速機の概略側面図である。 動力伝達チェーンが無段変速機に取り付けられた状態を示す正面図である。 予張力付与装置の模式的側面図である。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、この発明の一実施形態の予張方法が適用される動力伝達チェーンの一部を示している。動力伝達チェーン1(以下では、単にチェーン1ともいう)は、チェーン進行方向Xに並ぶ複数のリンク2と、チェーン進行方向Xとは直交するチェーン幅方向Wに延び、チェーン幅方向Wに並ぶリンク2同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の連結部材3とを備える。
各リンク2は、チェーン進行方向Xに所定間隔を隔てて設けられた前貫通孔4および後貫通孔5を有する。各貫通孔4,5に、それぞれ連結部材3が挿入されている。各連結部材3は、第1動力伝達部材としてのピン6と、第2動力伝達部材としてのピース7とを含む。なお、前貫通孔4と後貫通孔5とは互いに連通するように一体となった形状であってもよい。
チェーン1は、幅方向同位相の複数のリンク2で構成されるリンク列をチェーン進行方向X(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
図2に示すように、リンク2の前貫通孔4は、ピン6が移動可能に挿通されたピン可動部8およびピース7が固定されるピース固定部9とを含む。前貫通孔4において、ピース固定部9が、ピン可動部8のチェーン進行方向X側に配置されている。
後貫通孔5は、ピン6が固定されるピン固定部10およびピース7が移動可能に挿通されるピース可動部11とを含む。後貫通孔5において、ピース可動部11が、ピン固定部10のチェーン進行方向X側に配置されている。
後貫通孔5のピン固定部10は、チェーン屈曲時の屈曲の外側および内側にそれぞれ配置され、ピン6を圧入した第1圧入部21および第2圧入部22を含む。また、前貫通孔4のピース固定部9は、チェーン屈曲時の屈曲の外側および内側にそれぞれ配置され、ピース7を圧入した第1圧入部31および第2圧入部32を含む。
各ピン6は、ピース7よりもチェーン進行方向Xに関する幅が広くされている。各ピース7の上下の縁部(図2における上下であり、チェーン屈曲時に屈曲の外側となる側が上側に相当し、チェーン屈曲時に屈曲の内側となる側が下側に相当する。)には、対応するピン6側に延びる突出縁部12,13が設けられている。ただし、ピン6、ピース7の形状は、前記の形態に限定されるものではない。
各連結部材3のピン6および対応するピース7は、相対向する対向部6a,7aを含む。各対向部6a,7aの一部が、それぞれ、転がり摺動接触面6b,7bを構成している。各ピース7は、対応するピン6よりもチェーン進行方向X側に配置されている。各連結部材3の転がり摺動接触面6b,7bは、それぞれ、リンク2間の屈曲角の変動に伴い変位する接触部A,Bで互いに転がり摺動接触する。チェーンの直線部分において、AB間の距離がピッチである。
チェーン幅方向に並ぶリンク2を連結するに際しては、一のリンク2の前挿通孔3と他のリンク2の後貫通孔5とが対応するようにリンク2同士が重ねられる。ピン6が、一のリンク2の後貫通孔5に固定されかつ他のリンク2の前貫通孔4に移動可能に嵌め合わせられ、ピース7が一のリンク2の後貫通孔5に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク2の前貫通孔4に固定される。そして、このピン6とピース7とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク2同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク2の前貫通孔4において、ピン可動部8とピース固定部9との境界部分には、ピース固定部9に固定されているピース7を保持する上下(チェーン屈曲時の屈曲の外側および内側)の凸円弧状の保持部14a,14aが設けられている。保持部14a,14bは、ピン可動部8の上下の凹円弧状の案内部15a,15bにそれぞれ連なる。
リンク2の後貫通孔5において、ピン固定部10とピース可動部11との境界部分には、ピン固定部10に固定されているピン7を保持する上下(チェーン屈曲時の屈曲の外側および内側)の凸円弧状の保持部16a,16bが設けられている。保持部16a,16aは、ピース可動部11の上下の凹円弧状の案内部17a,17bにそれぞれ連なる。
ピン6を基準としたピン6とピース7との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされている。本実施形態では、ピン6の転がり摺動接触面6bが、断面において所定の半径と基礎円を持つインボリュート形状を有し、ピース7の転がり摺動接触面7bが平坦面(断面形状が直線)とされている。なお、ピン6、ピース7の形状は、インボリュートと直線との組合せで形成されるものではなく、曲線と曲線との組合せ、あるいは曲線と直線との組合せで形成されてもよい。また、ピン6とピース7とは同一形状であってもよい。
これにより、各リンク2がチェーン1の直線部分から曲線部分へまたは曲線部分から直線部分へと移行する際、前貫通孔4においては、ピン6が、固定状態のピース7に対して、その転がり摺動接触面6bをピース7の転がり摺動接触面7bに転がり摺動接触させながら、ピン可動部8内を移動する。また、後挿貫通4においては、ピース7が、固定状態のピン6に対して、その転がり摺動接触面7bをピン6の転がり摺動接触面6bに転がり摺動接触させながら、ピース可動部11内を移動する。
図3に示すように、動力伝達チェーン1は、無段変速機40の一対のプーリ(駆動プーリ41および被動プーリ42)間に巻き掛けられて使用される。
この際、図4に示すように、プーリ軸43を有する駆動プーリ41の固定シーブ44および可動シーブ45の各円錐状シーブ面44a,45aにピース7の端面が接触しない状態で、ピン6の端面が駆動プーリ41の円錐状シーブ面44a,45aに接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。
ピン6とピース7とは、上述のように、各可動部8,11に案内されて転がり接触移動するので、駆動プーリ41のシーブ面44a,45aに対してピン6はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
そして、実線で示した位置にある駆動プーリ41の可動シーブ45を固定シーブ44に対して接近・離隔させると、チェーン1の巻き掛け半径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。
被動プーリ42では、図示を省略するが、その可動シーブが駆動プーリ41の可動シーブ45とは逆向きに移動し、駆動プーリ41の巻き掛け半径が大きくなると、被動プーリ42の巻き掛け半径が小さくなり、駆動プーリ41の巻き掛け半径が小さくなると、被動プーリ42の巻き掛け半径が大きくなる。
この結果、変速比が1:1である状態(初期値)を基準にして、図3に示すように、駆動プーリ41の巻き掛け半径が実使用時の最小の巻き掛け半径Rminで、被動プーリ42の巻き掛け半径が最大であるアンダードライブ状態が得られる。また、図示していないが、駆動プーリ41の巻き掛け半径が最大で、被動プーリ42の巻き掛け半径が最小であるオーバードライブ状態が得られる。
動力伝達チェーン1を製造するには、必要な数の連結部材3(ピン6およびピース7の組)を台上に垂直状に保持した後、リンク2を1つずつあるいは数枚まとめて圧入することでリンク2と連結部材3とを組み合わせて無端状のチェーンを形成し、その後、組み立てられたチェーン1に対して、予張工程において、予張力が付与される。
ピン6の上下縁部が、それぞれ、ピン固定部10の第1圧入部21および第2圧入部22に圧入される。また、ピース7の上下縁部が、それぞれ、ピース固定部9の第1圧入部31および第2圧入部32に圧入される。圧入代は、例えば、0.005mm〜0.1mmとされている。
図5は、予張力を付与する予張工程で使用される予張力付与装置50を示している。
予張力付与装置50は、軸心間距離が変更可能で無端状チェーン1が巻き掛けられる固定プーリ51および可動プーリ52と、固定プーリ51の軸51aに対して可動プーリ52の軸52aを移動させてプーリ51,52の中心間距離Lを変更する張力付与部材としてのサーボシリンダ53とを備える。なお、サーボシリンダ53は、これに限らず、シリンダであればよい。
また、予張力付与装置50は、サーボシリンダ53のピストンロッド53aの移動量を制御する張力制御部材としてのサーボモータ54と、サーボシリンダ53のピストンロッド53aの先端に設けられてピストンロッド53aに作用している荷重を測定する張力測定部材としてのロードセル55とを備える。
また、予張力付与装置50は、ロードセル55と可動プーリ52の軸52aとを連結する連結ロッド56と、固定プーリ51または可動プーリ52を回転させるプーリ駆動部材(図示を省略)とを備える。各プーリ51,52の巻き掛け半径は、予張工程中に変化しないように固定されている。
具体的には、可動プーリ52および固定プーリ51の巻き掛け半径Rは、実使用時の最小巻き掛け半径Rmin(図3参照。アンダードライブ状態の駆動プーリ41の巻き掛け半径に相当)よりも大きくされている。アンダードライブ状態の駆動プーリ41の巻き掛け半径と、オーバードライブ時の被動プーリ42の巻き掛け半径とのうち、小さい方の巻き掛け半径が実使用時の最小巻き掛け半径Rminとなる。本実施形態では、アンダードライブ状態の駆動プーリ41の巻き掛け半径が、実使用時の最小巻き掛け半径Rminに相当する場合に則して説明する。
ロードセル55による検出荷重をモニターしながら、実使用時の最小巻き掛け半径で実使用時の最大張力が作用したときの応力よりも高い応力がリンク2に生ずるように、サーボモータ54により駆動したサーボシリンダ53によって、両プーリ51,52の中心間距離Lを増大させる。
予張工程においては、リンク2、ピン6およびピース7を組立て後に弾性限界応力に対応する荷重よりも大きい荷重がリンク2に付与されることが好ましい。具体的には、例えば、予張時に付与される荷重は、弾性限界応力が予張前に比べて例えば5%以上大きくなるようにかつリンクの破断強度の例えば95%以下の大きさとなるように設定されることが好ましい。
本実施形態によれば、予張工程において、実使用時の最小巻き掛け半径Rminよりも大きい巻き掛け半径R(R>Rmin)で、動力伝達チェーン1に予張力を与える。これにより、リンク2において、屈曲時に屈曲の外側となる部分の残留応力と、屈曲時に屈曲の内側となる部分の残留応力とを適正に配分することができ、予張工程において動力伝達チェーン1の全長の伸び過ぎ等の不具合を生ずることなく、リンク2全体として適正な残留応力を得ることができる。ひいては、耐久性に優れた動力伝達チェーン1を得ることができる。
予張工程において、両プーリ51,52の巻き掛け半径Rを実使用時の最小巻き掛け半径Rminよりも大きくした状態で、リンク2の各貫通孔4,5の固定部9,10において、第2圧入部32,22の応力σ32,σ22を対応する第1圧入部31,21の応力σ31,σ21と同等または同等以上とする。結果として、予張工程において、動力伝達チェーン1に不具合を生ずることなく、第2圧入部32,22の応力σ32,σ22と対応する第1圧入部31,21の応力σ31,σ21とを適正に配分することができる。
具体的には、予張工程において、両プーリ51,52の巻き掛け半径Rを実使用時の最小巻き掛け半径Rminよりも大きくした状態で、ピン固定部10の第2圧入部22の応力σ22をピン固定部10の第1圧入部21の応力σ21と同等または同等以上(σ22≧σ21とし、ピース固定部9の第2圧入部32の応力σ32をピース固定部9の第1圧入部31の応力σ31と同等または同等以上とする(σ32≧σ31)。
結果として、予張工程において、動力伝達チェーン1に不具合を生ずることなく、ピン固定部10において、第1圧入部21の応力σ21および第2圧入部22の応力σ22を適正に配分することができる。また、予張工程において、動力伝達チェーン1に不具合を生ずることなく、ピース固定部9において、第1圧入部31の応力σ31および第2圧入部32の応力σ32を適正に配分することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…動力伝達チェーン、2…リンク、3…連結部材、4…前貫通孔、5…後貫通孔、6…ピン、6a…対向部、6b…転がり摺動接触面、7…ピース、7a…対向部、7b…転がり摺動接触面、8…ピン可動部、9…ピース固定部、10…ピン固定部、11…ピース可動部、21…第1圧入部、22…第2圧入部、31…第1圧入部、32…第2圧入部、40…無段変速機、41…駆動プーリ、42…被動プーリ、44…固定シーブ、45…可動シーブ、50…予張力付与装置、51…固定プーリ、52…可動プーリ、53…サーボシリンダ、54…サーボモータ、55…ロードセル、56…連結ロッド、L…中心間距離、X…チェーン進行方向、W…チェーン幅方向、σ21,σ31…(第1圧入部の)応力、σ22,σ32…(第2圧入部の)応力、R…巻き掛け半径、Rmin…実使用時の最小巻き掛け半径

Claims (3)

  1. チェーン進行方向に並ぶ複数のリンクと、チェーン進行方向とは直交するチェーン幅方向に延びて上記リンクを互いに連結する複数の連結部材とを含み、無段変速機の一対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する予張工程を含む、動力伝達チェーンの製造方法であって、
    前記予張工程では、実使用時の最小巻き掛け半径よりも大きい巻き掛け半径で、前記実使用時の前記最小巻き掛け半径で前記実使用時の最大張力が作用したときの応力よりも高い応力が前記リンクに生ずるように、前記動力伝達チェーンに予張力を与える動力伝達チェーンの製造方法。
  2. 請求項1において、各前記リンクは、前記連結部材が固定される固定部を有する貫通孔を含み、
    前記固定部は、チェーン屈曲時の屈曲の外側および内側にそれぞれ配置され、前記連結部材を圧入した第1圧入部および第2圧入部と、を含み、
    前記予張工程では、前記第2圧入部の応力が、前記第1圧入部の応力と同等または同等以上とされている動力伝達チェーンの製造方法。
  3. 請求項2において、各前記リンクは、前記貫通孔として、チェーン進行方向の前後に並ぶ前貫通孔および後貫通孔を含み、
    各貫通孔に、それぞれ対応する連結部材が挿通され、
    各前記連結部材は、前記リンク間の屈曲に伴い変位する接触部で互いに転がり摺動接触するピンおよびピースを含み、
    前記後貫通孔は、前記ピンが圧入により固定された前記固定部としてのピン固定部と、前記ピースが移動可能に挿通されるピース可動部と、を含み、
    前記前貫通孔は、前記ピースが固定された前記固定部としてのピース固定部と、前記ピンが移動可能に挿通されるピン可動部と、を含み、
    前記予張工程では、前記ピン固定部の前記第2圧入部の応力が、前記ピン固定部の前記第1圧入部の応力と同等または同等以上とされ、前記ピース固定部の前記第2圧入部の応力が、前記ピース固定部の前記第1圧入部の応力と同等または同等以上とされている動力伝達チェーンの製造方法。
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