JP2540509B2 - リンホカインの生産および精製 - Google Patents

リンホカインの生産および精製

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    • C12N2840/44Vectors comprising a special translation-regulating system being a specific part of the splice mechanism, e.g. donor, acceptor

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 この発明は、霊長類動物の造血系前駆細胞の発育と分
化を刺激する作用を有する蛋白質の生産に関するもので
あり、より詳細にはコロニー刺激印紙(CSF)の生産に
関するものである。この発明の1つの目的は、CSF蛋白
質発現遺伝子を含んだベクターを生産し、このベクター
を微生物および細胞系に導入し、CSF蛋白質を生産する
組換え体DNA技術によつてCSF蛋白質を生産する方法を提
供することにある。更に、この発明の第2の目的は、天
然または組換え体の何れを問わず、供給源からCSF蛋白
質を単離・精製する方法を提供し、それによつて、従来
報告されたものより優れた純度と活性水準とを保有する
精製CSF蛋白質を提供することにある。
〔発明の背景技術〕
血液中に見いだされる多数の細胞系は、何れも多分化
能性造血幹細胞に由来する。幹細胞は2つの機能を有
し、(1)幹細胞自身を再生し、それによつて生体内の
幹細胞数を維持し、(2)任意の成熟血球系へと分化方
向の定められた子孫細胞を提供する。特定の造血径路に
沿つて分化方向が定められた細胞を前駆細胞と呼ぶ。T
リンパ球、Bリンパ球、顆粒球、赤血球、血小板、およ
び好酸球の前駆細胞、および種々の成熟血球系に独立し
て発生することがある更に初期の前駆細胞について、イ
ン・ビボ(生体内)およびイン・ビトロ(試験管内)の
双方で実験的に研究が行なわれた〔デキスター(1983
年)、ジャーナル・オブ・パソロジー、141巻、415〜43
3頁〕。イン・ビトロで、各前駆細胞系の増殖および/
または分化は、さまざまな供給源に由来するそれぞれ特
異的な「因子」に依存していることが判明した。例え
ば、赤血球の後期前駆細胞はエリスロポイエチンと呼ば
れる因子を必要とする。成熟好中性顆粒球、単球および
成熟マクロフアージを生成する分化方向に定められた骨
髄前駆細胞の生存、増殖および分化に必要な因子は、コ
ロニー刺激因子群(CSF群)と呼ばれる。
CSF活性はマウスで詳細に研究されている。大部分の
成熟マウス組織はCSF活性を産生する。しかし、種々の
組織からさまざまな方法で入手したCSF活性を含有する
組成物は、その生化学的特性を異にしているようであ
る。即ち、異なつた因子間の構造的関連性は、なお未知
のままである。また、CSF活性は顆粒球およびマクロフ
アージ発生における1つ以上の段階で作用するようでも
あり、一方、観察される活性がすべて単一の因子によつ
て生じるのか、あるいは各段階毎に異なつた因子が作用
するのかも明確ではない〔バージエスおよびメトカルフ
(1980年)、ブラツド、56巻、947〜957頁〕。
ヒトCSF活性体は、胎盤、ある種の胎児組織、マクロ
フアージ、刺激されたT細胞から得られている。1また
はそれ以上の強力なCSF活性体を産生するT細胞系(M
o)が、T細胞変異型毛状細胞白血球(白血球性網内増
殖症)の1患者から証明された〔ゴールドら(1978
年)、ブラツド、52巻、1068〜1072頁〕。
CSF活性の顆粒球およびマクロフアージ産生に対する
刺激能から、これらの(骨髄性)血球系の産生増加を必
要とする状態に対して、CSF活性を有する医薬組成物が
臨床上有用であるということが判明した。事実、明らか
に正規循環内の顆粒球値が極めて高い数人の患者で、こ
れらがCSF産生過剰を伴なう腫瘍を有していることが示
された。腫瘍を外科的に除去することによつて、1例で
顆粒球が急速に下降し正常値へ近付いたことは、循環顆
粒球数の調節にCSFが有用であろうということを強く示
唆している〔ホツキング、グツドマン、ゴールド、ブラ
ツド、61巻、600頁(1983年)〕。殊に、CSF組成物は、
癌の化学療法または放射線処置によつて生じた骨髄抑制
の処置に対し臨床上有用である。また、CSFは顆粒球数
および/または単球数を増加および/または賦活化する
ので、CSF組成物は重篤な感染症の処置に有用である。
さまざまな異なつた形のCSF活性体が知られており、
顆粒球・CSF(G・CSF)、マクロフアージ・CSF(M・C
SF)、顆粒球・マクロフアージ・CSF(M・CSF)、顆粒
球・マクロフアージ・CSF(GM・CSF)および多重型CSF
がこれに含まれる。この発明は特にGM−CSFに関する。
この発明は特に霊長類動物のCSFに関するものであり、
より詳細には、ヒトCSFおよびサルCSFに関するものであ
る。
CSF活性を有する組成物の生物学的・生化学的な特性
決定および臨床段階におけるこれらの組成物の検討は、
今日まで、ヒトおよび/またはその他の霊長類動物のCS
F組成物が希少で、また純粋でないことによつて妨げら
れてきた。CSF活性に係る蛋白質または蛋白質群を同定
することが如何に望ましいことであつたかということ
は、よく理解できる。更に、生物学的・生化学的な特性
決定を行ない、治療剤として使用するのに十分な量およ
び純度をもつてCSF蛋白質を容易に供給し得る霊長類動
物のCSF供給源、好ましくはヒトCSF供給源を得ることが
望ましい。
最近開発された分子クローニングの技術により、蛋白
質を暗号化しているヌクレオチド配列をクローニング
し、好適な宿主−ベクター系を用いてその蛋白質を大量
に生産することができる(マニアテイス、モレキユラー
・クローニング、ア・ラボラトリー・マニユアル、コー
ルド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、コールド
・スプリング・ハーバー、ニユーヨーク、1982年)。次
いで、既知の分離・精製技術によつて蛋白質を分離する
ことができる。今日まで用いられているクローニングの
方法は、(1)蛋白質構造に関する知識、例えばアミノ
酸配列に基づいて行なう方法、(2)その蛋白質に特異
的な抗体を用いてクローン化した遺伝子によつて発現さ
れた蛋白質の同定に基づいて行なう方法、および(3)
翻訳すると、興味ある遺伝子によつて暗号化された蛋白
質または活性体を生成することができるRNA種の同定に
基づいて行なう方法の3つの一般的な範疇に分けること
ができる。
これらの分野に属する各方法は、CSF蛋白質のよう
に、対象とする蛋白質が極めて少量しか入手できない場
合、適用が困難である。即ち、十分量の精製蛋白質の入
手が困難であると、アミノ酸配列ばかりでなく、蛋白質
の部分配列でさえ決定が困難である。同様に、発現蛋白
質の抗体結合による同定は、単一特異性多クローン性高
力価抗血清を使用して実施されることが多い。そのよう
な抗血清は、単純な蛋白質(抗体)が十分量存在しない
と得ることができない。別の解決法が単クローン性抗体
によつて提供されるが、これに必要な抗体もまた、好適
な抗原が存在しない場合は入手困難であり、それに、そ
のような単クローン性抗体は、入手可能な組換え体宿主
−ベクター系によつて蛋白質が発現される形態では、そ
の蛋白質と反応することができない。結局、RNA種の翻
訳が同定可能な蛋白質または活性体を生成するために
は、RNA供給源中に、当のRNAが、確実な蛋白質または活
性体シグナルを十分与え得るだけ豊富に存在しているこ
とが必要である。特定の蛋白質を暗号化しているRNAの
相対的な豊富さは、その蛋白質の豊富さと平行してお
り、従つて希少な蛋白質は、通例、希少なmRNAによつて
暗号化される。
Mo細胞系はヒトCSF類の精製と、対応するメツセンジ
ヤーRNA類の同定との双方のための出発物質として使用
されてきた。しかし、この比較的良好なCSF活性供給源
でさえ、構造研究に必要な蛋白質を十分に単離すること
は極めて困難であることが証明された。
CSFのように希少な蛋白質を暗号化しているヌクレオ
チドを、前記の方法でクローニングするのに付随する固
有な問題を克服するため、新規な方法を開発した。この
方法では、遺伝子生産物またはその活性を確実に測定で
きることだけが必要である。CSF測定の好適な方法は、
本明細書の実施例2に記載する。第2の態様では、組換
え体または天然の何れを問わず、供給源からCSF蛋白質
を、従来可能であつたよりもはるかに高い純度と活性水
準で単離・精製できる精製方法を開発した。
〔本発明に係る組換え体DNA法の要約〕
この発明の第1の態様は、先行技術の問題を克服し、
組換え体DNA技術を使用してCSF活性を有する使用可能な
蛋白質を提供することである。この発明において、CSF
活性の検定だけが必要である新規クローニング技術を、
CSF活性を有する蛋白質を暗号化しているcDNAをクロー
ニングするのに利用する。このようにして、この発明は
CSF活性を有する蛋白質を暗号化しているcDNA(即ち、C
SF/cDNA)、CSF/cDNAのような組換え体ベクターを導入
する微生物または細胞系、および微生物または細胞系を
培養することによつてこのCSF/cDNAを発現することによ
り、CSF蛋白質を生産する方法を提供する。この発明で
は、クローンからCSF蛋白質を生産するのであるから、
これがCSF活性を有する蛋白質であることは間違いな
い。この発明は、更にCSF/cDNAを含有している形質転換
ベクターを調製・単離する方法を含んでいる。この方法
は、CSFを生産する細胞からRNAを作成し、 このRNAからポリアデニル化メツセンジヤーRNAを作成
し、 このメツセンジヤーRNAから1本鎖cDNAを作成し、 この1本鎖cDNAを2本鎖cDNAへ変換し、 この2本鎖cDNAを形質転換ベクターに挿入し、 このベクターで細菌を形質転換してコロニーを形成し、
それぞれ200〜500コロニーのプールを拾い、 各プールからプラスミドDNAを単離し、 このプラスミドDNAを、CSF蛋白質の発現に好適な宿主細
胞にトランスフエクシヨン(導入)し、トランスフエク
シヨンした細胞を培養し、その上清のCSF活性を検定
し、 CSF陽性プールを選出して、プール作成に使用したコロ
ニーをスクリーニングし、CSF活性を有するコロニーを
同定する ことから成る。
この発明におけるCSF蛋白質は、骨髄系細胞に対する
発育および分化ホルモンである。これらは、例えば骨髄
抑制の臨床的処置に適用され、特に、癌の化学療法また
は放射線処置に伴なう(症候的な)顆粒球減少症の臨床
的処置に適用される。
〔図面の簡単な説明〕
この発明において、CSF蛋白質を暗号化したDNA配列を
第1図に示す。このDNA配列は、CSF−Thrと呼ばれるヒ
トCSFの1変異体の暗号を完全に示している。もう1つ
の対立遺伝子は100番目の位置のThrをIleに置換えた以
外は同一な生産物(CSF−Ile)を暗号化している。上記
のヒト配列に対する変化は、ギボンCSF(ギボンザルのC
SF)(CSF−G)を暗号化したDNA配列における差異を示
す。また、これから推論されるアミノ酸配列を示す。
第2図はプラスミドpAdD26SVpA(3)からプラスミド
pTPLを作成する概説の説明、第3図は、第2図からの概
説の続きで、プラスミドpTPLからプラスミドp91023を作
成する説明、第4図は、第3図からの概説の続きで、プ
ラスミドp91023(B)の説明である。
第6図はベクターpTALC−185Rの模式表示、第7図は
ベクタAJ−14の模式表示である。
〔操作の詳細な説明〕
事例の理解を容易にするために下記の定義を設ける。
下記の定義は、当該技術分野で流通している意味から定
義の異なる範囲まで支配する。
増幅とは、細胞が、その染色体DNA内で遺伝子を反復
生産するプロセスをいう。
CSFとは、本明細書に記載の検定により規定される生
物学的活性である。
CSF蛋白質は、CSF活性を有する霊長類動物供給源から
得られる蛋白質である。この発明の目的のため、CSF蛋
白質の語は、MET残基によつて先行されるCSF蛋白質、CS
F蛋白質の対立遺伝性変異体および修飾CSF蛋白質を含ん
でいる。
下流とは、ヌクレオチド配列の3′末端の方へ向かう
方向をいう。
エンハンサーとは、遺伝子に対するエンハンサーの位
置または配列の配向に関係なく、遺伝子の転写を促進す
ることができるヌクレオチド配列をいう。
遺伝子は、与えられた蛋白質を暗号化しているデオキ
シリボヌクレオチド配列である。この発明の目的から、
遺伝子にはRNA転写開始シグナル、ポリアデニル酸付加
部位、プロモーター、またはエンハンサーのように翻訳
されないフランキング領域を含まないこととする。
連結(ライゲーシヨン)は、2個のDNA鎖の5′終末
と3′終末との間のホスホジエステル結合を形成するプ
ロセスである。これは、T4リガーゼによる平滑末端の連
結を含む幾つかの公知の酵素技術によつて達成すること
ができる。
配向とは、DNA配列におけるヌクレオチド類の順序を
いう。逆方向のDNA配列とは、その配列が得られたDNAを
対照点として比較したとき、他の1配列との関係で5′
から3′への順序が逆になつている配列をいう。そのよ
うな対照点としては、供給源DNA中の他の特定のDNA配列
の転写方向またはその配列を含んでいる複製可能なベク
ター複製起源のそれを含むことができる。
転写とは、DNA鋳型からRNAを合成することである。
形質転換とは、外来性DNAを細胞にとり込むことによ
つて細胞の遺伝子型を変えることである。ある場合に
は、形質転換は細胞表現型の変化によつて検出できる。
形質転換した細胞は、形質転換体と呼称する。形質転換
以前の細胞を親細胞という。
翻訳とは、メツセンジヤーRNAからポリペプチドを合
成することである。
コロニー刺激因子活性(CSF)は末梢血単核球から得
た調整培地、肺および胎盤組織、および骨髄、貧血患者
の尿、血清、Tリンパ球および単核食細胞系列の正常お
よび新生物細胞を含む多数の細胞供給源から誘導するこ
とができる。CSFを生産する1細胞系は、ATCCに寄託さ
れ、CRL8066のコード番号で利用することができるMo細
胞系である。この細胞系によつて生産されたCSFは顆粒
球−マクロフアージCSF(GM−CSF)として知られてお
り、これは言うまでもなくヒトCSFである。ギボンCSFの
1供給源はUCD・MLA−144と名付けられたT細胞系であ
つて、1983年9月29日にATCCに寄託され、HB9370のコー
ド番号で利用することができる。
この発明において、CSFクローンを単離するために、C
SF活性の検定技術だけを必要とする新規方法を使用し
た。先ず、Tリンパ球細胞(または、先に示したような
その他の供給源)のようなCSF活性を生産する細胞を同
定する。次いで、この細胞のmRNAを回収する。好ましく
は、Tリンパ球細胞を使用する。そのような場合、リン
ホカインに対するmRNAを含有している膜結合型mRNAを、
細胞内の遊離mRNAから分離する。この分離によつて、採
取されたmRNAはリンホカイン配列に対して5〜10倍強化
されるものと確信され、従つて、所望のCSFクローンの
確認を含む労力が軽減される。次いで、オリゴdTセルロ
ースを用いるクロマトグラフイーによつてポリアデニル
化したメツセンジヤーRNAを作成する。
宿主にトランスフエクシヨンして、CSF活性を有する
所望の蛋白質を発現するのに好適なベクターを使用し、
このmRNAからcDNAライブラリーを作成する。上に作成し
たmRNAを用いる標準的方法によつて第1鎖cDNAを作成す
る。次いで、このRNA/cDNAハイブリツドを2本鎖cDNA形
に変換する。次いで、このcDNAを好適なベクターへ挿入
することができる。
CSFクローンの単離に好ましい宿主−ベクター系は、C
SF/cDNAを好適な形質転換ベクターに発現することに基
づいている。好適な形質変換ベクターは、哺乳類細胞へ
DNAを一過性に導入することによつて期待できる〔メロ
ン、パーカー、グルツマン、マニアテイス(1981年)、
セル、27巻、279〜288頁〕。所望のCSF形質転換体を単
離するために、集団(ポピユレーシヨン)細胞のすべて
が、所望のCSF生産物を発現する外来性遺伝子を必ず保
有している必要はない。細胞の副次集団(サブポピユレ
ーシヨン)が数日間にわたつて所望の生産物を発現する
よう、一過性に外来性遺伝子を該副次集団へ導入するこ
とが可能である。この発明方法では、DNAトランスフエ
クシヨンおよび発現系における形質転換ベクターに選択
マーカーを置く必要がないから、外来性DNAは1〜2週
間にわたる細胞発育期間の際に消失して終う。但し、好
適な場合は、哺乳類細胞のトランスフエクシヨン後、
2、3日は、所望の生産物の合成が見られ、検出するこ
とができる。
最も好い宿主−ベクター系は、複製起点を欠くSV40の
DNA分子を導入したサルのCV−1細胞系の開発に基づい
ている〔グルツマン、セル、23巻、175〜182頁(1981
年)〕。欠損SV40DNAを含んでいるCOSと名付けられたサ
ルの形質転換CV−1細胞は、SV40ゲノムの完全なコピー
を含んでいないが、高濃度の巨大T抗原を生産し、また
SV40−DNA複製を許容する。また、これらは初期領域お
よびSV40の複製起点を含んでいる細菌性プラスミドの欠
失を有するSV40の複製を効率よく支持する〔マイヤー
ズ、ツジヤン(1980年)、プロシーデイング・オブ・ザ
・ナシヨナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・オブ
・ザ・ユー・エス・エー、77巻、6491〜6495頁〕。この
ように、この系は、外来性DNAから発現されたmRNAおよ
び蛋白質の濃度を高めるため、SV40によるDNA複製を介
して、トランスフエクシヨンした外来性DNAを増幅する
手段を提供する。但し、他の類似の系もまた使用でき
る。
CSF発現に使用するベクター類は、典型的に下記に記
載のように、エンハンサー、プロモーター、イントロ
ン、ポリアデニル化部位、3′−非暗号化領域および翻
訳活性化領域のような種々の要素を含んでいる。
ベクター類はエンハンサーを含むことができる。エン
ハンサーは機能的にプロモーターと区別されるが、プロ
モーターと協調して作動するようである。細胞レベルに
おけるその機能はよく判つていないが、その特異な性能
は位置または配向に関係なく転写を活性化または増強す
る働きである。プロモーターは遺伝子の上流に存在する
必要があるが、エンハンサーは上流、即ちプロモーター
から5′−上流の遺伝子内にイントロンとして、または
遺伝子から下流、遺伝子とポリアデニル化部位との間ま
たはポリアデニル化部位から3′−下流に存在すること
ができる。逆方向のプロモーターは機能しないが、逆方
向のエンハンサーは機能する。エンハンサーはシスに作
用する。即ち、プロモーターが同一DNA鎖上にある場合
だけ、エンハンサーはプロモーターに影響を与える。エ
ンハンサーに関する一般的な論考については、コーリー
ら、セル、33巻、313〜314頁(1983年)を参照。
哺乳類細胞に使用する好ましいエンハンサーは、シミ
アン・ウイルス40、ポリオーマ・ウイルス、ウシ乳頭腫
ウイルス、レトロウイルスまたはアデノウイルスから得
られる。理想的には、エンハンサーは宿主が許容するウ
イルス、即ち、宿主型細胞に普通に感染するウイルスか
ら得るべきである。ウイルス性エンハンサーは公的に利
用可能なウイルス類から容易に得ることができる。2、
3のウイルス、例えばラウス肉腫ウイルスおよびシミア
ン・ウイルスのエンハンサー領域はよく知られている
〔ルシウら、セル、33巻、705〜716頁(1983年)〕。公
開された当面のウイルスの制限酵素地図に基づいてこれ
らの領域を切り出し、必要ならば、該エンハンサを所望
のベクターへ挿入し得るようその部位を修飾すること
は、分子生物学において日常行なわれることである〔例
えば、カウフマンら、ジヤーナル・オブ・モレキユラー
・バイオロジー、159巻、601〜621頁(1982年)、およ
びモレキユラー・セル・バイオロジー、2巻(11号)、
1304〜1319頁(1982年)を参照にせよ〕。別法として、
エンハンサーを配列データから合成することもできる。
ウイルス性エンハンサーの大きさ(一般に、約150bpよ
り小さい)は、合成を実際に達成し得る程度に十分小さ
い。
ベクター組立て体内に存在すべきもう1つの要素はポ
リアデニル化切り継ぎ(スプライシング)(または付
加)部位である。この部位は遺伝子の翻訳領域から僅か
下流に位置しているDNA配列であり、転写が停止した所
から交代に、アデニン・リボヌクレオチドが付加し、メ
ツセンジヤーRNAの3′−末端にポリアデニン・ヌクレ
オチド尾部を形成する。ポリアデニル化は、メツセンジ
ヤーRNA濃度を低下し、それによつて蛋白質生産物濃度
が低下するメツセンジヤRNAの細胞内分解という問題発
生に対しメツセンジヤーRNAを安定化するのに重要であ
る。
真核性ポリアデニル化部位はよく知られている。真核
遺伝子には一致した配列が存在している。ポリアデニル
化が始まる所から11〜30ヌクレオチドに5′−AAUAAA−
3′の6ヌクレオチドが見いだされる。ポリアデニル化
部位を含んでいるDNA配列は、公知文献にしたがつてウ
イルスから得ることができる。例示的には、ポリアデニ
ル化部位はマウス・ベーターグロブリンから得られ、ま
たシミアン・ウイル40の初期または後期領域遺伝子から
得ることができる。但し、ウイルス性ポリアデニル化部
位の方が好ましい。これらの配列は既知であるので、イ
ン・ビトロで合成し、通常の手法によりベクターと連結
できる。
翻訳停止コドンからポリアデニル化部位を隔離する部
位は、好ましくは非促進真核遺伝子のような翻訳されな
いDNA配列である。そのような配列および遺伝子はプロ
モーターを賦与されないので、発現されないはずであ
る。この配列は停止コドンからポリアデニル化部位ま
で、約1000塩基程度までのかなりの鎖長であるべきであ
る。この3′の翻訳されない配列は、一般に生産物収量
の増加を招来する。ベクターは一致したポリアデニル化
配列から約30bp下流から終結することができるが、野性
型環境においてポリアデニル化部位から下流に見いださ
れる3′−配列を保持していることが望ましい。このよ
うな配列は典型的にはポリアデニル化部位から下流に、
約200〜600塩基対の鎖長である。
ベクターの翻訳されずに転写される部分にイントロン
が存在すると、生産物収量を増加することができる。そ
のようなイントロンは宿主細胞や遺伝子供給源以外の供
給源から得ることができる。例えば、アデノウイルスの
3分節系リーダーの第2イントロンからの5′−スプラ
イシング部位、およびアデノウイルス主後期プロモータ
ーの転写開始部位から下流を挿入した免疫グロブリン遺
伝子からの3′−スプライシング部位を含んでいる雑種
イントロンは生産物収量を増加する結果を生じる。
CSFクローニングおよび発現ベクターの好ましい態様
には、翻訳活性化遺伝子がある。翻訳活性化遺伝子と
は、所望のメツセンジヤーRNAの翻訳に影響を与える蛋
白質またはRNA生産物を暗号化している遺伝子である。
最良の例はアデノウイルス(VA)随伴遺伝子(VAI)で
あつて、このものは転写されて短かいRNA断片となり、
アデノウイルス主後期mRNAの5′の翻訳されない領域に
ある配列と相互に反応する〔シンマツパヤら、(1982
年)、セル、3巻、543頁〕。VAのRNAによつて翻訳活性
化されるのに必要な配列はアデノウイルス後期mRNA3分
節系リーダー内にある。アデノウイルス3分節系リーダ
ーは、アデノウイルス・ゲノムの隣接いていない領域か
らスプライシングされ、アデノウイルスの主後期転写体
5′終末に存在している。VAのRNAは3分節系リーダー
配列を含んでいるmRNAと反応し合つて、その翻訳を活性
化することができる。従つて好ましいcDNAクローニング
と発現ベクターは、3分節系リーダーとアデノウイルス
VA遺伝子との切り継ぎ(スプライス)形を含んでいる。
これらのベクター類は、当該技術分野の専問家にとつ
て公知の手法により合成できる。エンハンサー、プロモ
ーター等のようなベクター要素は、天然供給源または、
前記のように合成された供給源より入手できる。基本的
にはそれらの要素が、例えばウイルス機能に見られる要
素のように大量に入手可能なDNA内に見いだされる場
合、あるいは、例えばポリアデニル化部位のように合成
できる場合は、制限酵素の好適な使用によつて、供給源
微生物を単純培養し、そのDNAを好適なエンドヌクレア
ーゼで消化し、DNA断片を分離し、興味ある要素を保有
しているDNAを同定し、これと同一のものを回収するこ
とによつて、大量のベクターを得ることができる。通
常、形質転換ベクターは少量が組立てられ、次いで、原
核性プラスミドまたはフアージのように好適な自律複製
を行なう合成ベクターと連結されるはずである。多くの
場合pBR322プラスミドが使用できる(カウフマンら、前
掲)。
合成ベクターは、例えばそれを許容する原核微生物の
トランスフエクシヨンによつて、多数の合成ベクターの
コピーを複製し、細胞溶解によつて合成ベクターを回収
し、細胞残屑から合成ベクターを分離する通常の手法に
従い、連結した形質転換ベクターをクローニングするの
に使用する。
CSF活性を生産する細胞からcDNAを含有しているベク
ターを調製し、次いで、これをエシエリキア・コリに導
入し、ペトリ皿の1皿当たり約2000コロニーの割合とな
るように、これを培養する。コロニーをニトロセルロー
ス・フイルターに採取し、フイルターを新たな平板に移
し、これをマスター(基準標本)として保存する。コロ
ニーが発育した後、レプリカを作成し、レプリカ・フイ
ルターの切片がマスター平板の対応部分と一致し得るよ
うに、注意深くこれに印を入れることにより、切片を基
準標本と対応させる。
各レプリカ・フイルターを截断し、あらかじめ1枚当
たり一定数のコロニーを含ませてある切片(好ましく
は、1切片当たり約200〜500コロニー)を作成する。各
切片からコロニーをL−ブロスのような培地に播種し、
遠心によつて菌を捕集し、プラスミドDNAを分離する。
各切片毎に得られたプラスミドDNAを、蛋白質発現に好
適な宿主へと導入(トランスフエクシヨン)する。ここ
において、好ましい合成ベクターは、真核細胞に有害な
配列を欠失しているエシエリキア・コリの変異株プラス
ミドpBR322である(カウフマンら、前掲参照)。この変
異株を使用することによつて、導入に先立ち、プラスミ
ド残基を欠失させる必要がなくなつた。導入を行なつた
細胞を発育させた後、培地のCSF活性を検定する。陽性
検定の場合は、CSF/cDNAを保有しているコロニーが、フ
イルターの特定切片に存在することを示している。
基準マスター・フイルター切片の、どのクローンがCS
F/cDNAを含んでいるのかを決定するために、フイルター
切片上の各クローンをそれぞれ採取し、これを発育させ
る。次に、この培養を1つのマトリツクスに配置する。
マトリツクスの横の各行および縦の各列毎に1つづつプ
ールを作る。プールした各培養毎にDNA試料を作成し、
これらを発現用宿主細胞へそれぞれ導入する。これらの
プールから採取した上清のCSF活性を検定する。ある縦
の列のプールと、ある横の行のプールがCSF活性を生産
したとする。これら2つのプールに共通するクローンに
CSF/cDNAが含まれているはずである。もしマトリツクス
に1個以上の陽性クローンが含まれていたら、1個より
多くの縦列および横の行が陽性であるはずである。この
ような場合には、更に、少数のクローンでのスクリーニ
ングが必要であるかも知れない。
制限酵素によつてクローンからCSF/cDNAを切り出し、
既知の手法によりその配列を決定することができる。こ
こに記載した方法が、CSF/cDNAを任意の供給源から得る
のに使用できることは容易に理解できよう。第1図に、
この発明によるCSF/cDNAの完全なDNA配列と、それを翻
訳したCSF蛋白質生産物の予測されるアミノ酸配列とを
併記して示す。
本発明にかかる、CSF活性を示す蛋白質をコードして
いるDNA配列(第1図参照)は、常法によって修飾する
ことにより、本明細書記載の検定試験でなおCSF活性を
保有している最終CSF蛋白質の変異形を作製することが
できる。本明細書の記載を補完するために、ここに引用
するベルギー特許第898,016号には、システインを例え
ばセリンによって置換する代表的な技術が記載されてい
る。
本発明のCSF/cDNAには、ATGコドンを先行配列として
有する天然のCSF/cDNA遺伝子やCSF蛋白質のアレル変異
体をコードするCSF/cDNAが含まれる。1つのアレル変異
体を第1図に示す。本発明者らの発見にかかる今1つの
アレル変異体は、第1図に示したものの358番目の位置
のシトシン残基(C)の代わりにチミジン残基(T)を
有する。本発明のCSF蛋白質は、CSF蛋白質の1−メチオ
ニン誘導体(Met−CSF)と、CSFタンパク質のアレル変
異体を包含する。第1図の配列によって示される成熟CS
Fタンパク質は、Ala・Pro・Ala・Arg……の配列で始ま
り、その開始位置は第1図の59番目のヌクレオチドの後
の矢印で示される。Met−CSFはMet・Ala・Pro・Ala・Ar
g……の配列で始まる。第1図に示したアレル変異体
は、(矢印の後のAlaから数えて)100番目のアミノ酸残
基にThrを有し、これをCSF(Thr)と呼ぶ。もう1つの
別の変異体は、100番目にIle残基を有するものであっ
て、これをCSF(Ile)と呼ぶ。本発明の精製CSF蛋白質
は、ヒト骨髄細胞で検定したとき、蛋白質1mg当たり少
なくとも107単位/mg、好ましくは少なくとも4×107
位/mgの比活性を有する。
なお、本明細書、特に特許請求の範囲に云う「アレル
変異体」とは、同種由来の、同一の遺伝子座を占める、
塩基配列に固体差レベルの変異を有する遺伝子によりコ
ードされているアミノ酸配列を有する蛋白質を指称し、
「アミノ酸が付加、欠失または置換されたアミノ酸配列
を有する変異体」とは、基本となる蛋白質のアミノ酸配
列に比較して1〜数個(例えば1〜5個)のアミノ酸が
付加、欠失または置換されたアミノ酸配列を有し、かつ
基本となる蛋白質の性質や機能を実質的に保持している
蛋白質を指称する。これらの変異体は、部位特定変異誘
発法のような自体常套の手段でこれを調製することが可
能なものである。例えば、上記したとおり、ベルギー特
許第898,016号にはCysをSerに置換する方法が開示され
ている。その他、Nucleic Acids Research,Vo1.10,6487
−6500(1982)、Science,Vo1.224,1431−1433(198
4)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,Vo1.79,6409−6413(198
2)等に記載の方法に準じて特定部位の塩基配列を変換
したDNAを得、これを使用して所望のアミノ酸残基を有
する変異体を産生することが可能である。
CSFの発現に用いる宿主−ベクター系は原核系でも真
核系でもよいが、CSFの複雑さから、好ましい発現系は
哺乳類系のものである。発現は、好適なCSFベクターを
原核細胞または真核細胞に導入することによつて、容易
に達成される。前記の方法により得られたDNA配列は、
好適なプロモーターの支配下に哺乳類細胞へ直接発現で
きる。当該技術分野の専問家に周知の外来性プロモータ
ーを使用することができる。原核細胞または酵母細胞へ
CSFを発現するためには、先導配列(または分泌配列)
を除去しなければならない。第1図に成熟CSF蛋白質の
N末端コドンの位置を示してある。これは、当該技術分
野の専問家に周知の標準的な手法を用いて実施すること
ができる。一旦、所望のCSF/cDNAクローンが得られれ
ば、既知の好適な手技を用いて、CSF蛋白質を発現す
る。例えば、CSF/cDNAを好適なベクターに挿入し、好適
な宿主細胞へベクターを導入し、形質転換された細胞を
選択し、これらの形質転換体を培養して、CSF活性を発
現する。好適な宿主細胞としては、細菌(例えば、エシ
エリキア・コリ)、酵母、哺乳類細胞(例えば、CHO)
および昆虫細胞が挙げられる。このようにして生産され
たCSF蛋白質は、蛋白質のN末端にメチオニン基を有す
ることができる(これをMet−CSFと呼ぶ)。原核細胞ま
たは真核細胞によつて生産される成熟蛋白質は、原核細
胞生産物が天然生産物と同程度、もしくはある程度の差
をもつてグリコシル化され得る点を除けば、同じアミノ
酸配列を示す。下記の実施例において、CSF蛋白質を得
るため通常用いる各種の方法を説明する。その他の方
法、または材料(例えば、ベクター)については、実施
例および下記の記載に基づけば当該技術分野の専問家に
容易に明白となろう。
好適な原核または真核細胞に発現したCSF蛋白質は、
当該技術分野の専問家に周知の精製・分離手法によつて
回収することができる。但し、明示したように、この発
明はまた、組換え体または天然の何れの供給源からでも
CSF蛋白質を高純度で、しかも高活性で入手できる精製
方法を提供する。
〔本発明の精製方法の要約〕
この発明は先行技術の諸問題を克服してCSF活性を有
する蛋白質を精製する方法を提供する。この発明による
CSF蛋白質は、ヒト骨髄検定法によつて検定すると、蛋
白質1mg当たり、少なくとも約1×107単位の比活性を有
し、好ましくは少なくとも約2×107単位、一層好まし
くは少なくとも約4×107単位の比活性を有する。
この発明におけるCSF蛋白質の精製方法は、下記の通
り行なう。蛋白質を80%飽和硫酸アンモニウムで沈澱さ
せ、CSF蛋白質を含有するペレツトを作成する。該ペレ
ツトをpH約6〜約8の範囲の緩衝液に再懸濁させる。CS
Fを含有する該緩衝液をクロマトグラフイー・カラムに
掛け、塩化ナトリウムを含有する緩衝液で溶出し、CSF
活性を有する画分を捕集する。活性画分をプールし、こ
れをC4逆相カラムに掛け、0→90%アセトニトリル勾配
で溶出して、活性画分を採取する。
〔精製方法に関する図面の簡単な説明〕
第5図に精製CSF蛋白質のSDS−PAGE分析を示す。
〔精製方法の詳細な説明〕
この発明方法によつて精製するCSF蛋白質は、前記の
組換え体DNA処理の出発供給源として使用した、例えばM
O細胞系またはUCD、MLA−144ギボン細胞系等の任意の天
然供給源から誘導することができる。
別法として、この発明の組換え体DNA技術を使用してC
SF蛋白質を作成することができる。
何れの供給源からのCSFであれ、この発明方法によつ
て精製することが可能である。CSF蛋白質の任意の供給
源から得た調整培地を、好ましくは1ml当たり少なくと
も、蛋白質約0.1mgの蛋白質濃度まで、限外過によつ
て濃縮する。次いで、これに80%飽和硫酸アンモニウム
を加えることにより、蛋白質を沈澱させる。得られたペ
レツトをpH約6〜約8の範囲に調節した緩衝水溶液に再
懸濁させる。好適な緩衝液の例としてはトリス−塩酸、
HEPES、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
緩衝溶液をカラム・クロマトグラフイーにより分別す
る。クロマトグラフイー・カラムに充填する好適な材料
はオクチルセフアロース、DEAE−ウルトロゲル、AcA44
−ウルトロゲル、ACA54−ウルトロゲル等である。1ま
たはそれ以上のこれらの材料を連続使用することによつ
て、一層高い純度を得ることができる。
各カラム毎の画分を採取し、CSF活性を検定する。活
性画分をプールし、トリフルオロ酢酸(TFA)、へプタ
フルオロ酪酸(HFBA)等で希釈しC4逆相カラムに掛け
る。次いでTFAまたはHFBA中、0→90%アセトニトリル
勾配を用い、プール画分をカラムに適用するのに何れの
酸を使用したかによつて、それぞれ好ましくは0.10%ま
たは0.15%(容積/容積)の濃度で、CSF活性を溶出す
る。
CSF活性を有する画分はSDS−ポリアクリルアミドゲル
電気泳動によつて分析する〔ラムリ、ネーチヤー、227
巻、680頁(1970年)の記載の通り、13.5%ゲル〕。前
記のクロマトグラフイー・カラム材料を使用して追加的
処理を行なえば、CSF蛋白質を更に同質性に精製するこ
とができる。
SDS−PAGEによつて分別した精製CSF蛋白質は約15000
〜約26000ダルトンの範囲の見掛けの分子量を示し、非
同質的なCSF蛋白質の挙動を呈した。見掛けの大きさの
この異質性はこの蛋白質の著しいグリコシル化に起因し
ており、糖蛋白質に共通した像である。調整培地のMo細
胞から更に純度の低い試料をSDS−PAGE(非還元的条件
で)によつて分別し、ゲルから溶出した蛋白質を検定す
ると、見掛けの分子量が約28000〜30000のCSF活性を有
する第2の蛋白質の存在が明らかになつた。
CSF活性をオクチルセフアロース、DEAE−ウルトロゲ
ルに結合させ、C4逆相カラムから溶出する。CSF活性の
およそ60%がCon−A(コンカナバリンA)セフアロー
スに結合し(40%は通過する)、α−メチルマンノシド
で溶出する。
組換え体CSFの低塩分ゲル過による分子量分析か
ら、活性の約30%は約19000の推定分子量で溶出した
が、物質の70%は約38000の分子量に相当する位置で溶
出し、2量体として挙動した。もしこのカラムに1M−Na
Cl溶液を含ませると、すべての活性は約19000ダルトン
に幅広いピークを示して溶出する。
精製CSFは、4M−グアニジン塩酸塩、10mM−EDTA、10m
M−2−メルカプトエタノール、30%(v/v)エタノール
中、4℃(pH7.4)でインキユベートすると、少なくと
も16時間安定である。またCSF活性は、0.1%トリフルオ
ロ酢酸(TFA)(pH2.0)および0.1%TFA+25%(v/v)
アセトニトリル中で安定である。
既述のように、この発明のCSF蛋白質は、例えば癌の
化学療法または放射線処置によつて生じる顆粒球減少症
(症候性の)のような骨髄抑制の処置に適用される。ま
た、この発明のCSF蛋白質は重症感染症の処置に使用す
ることを適応とする。このような適用では、患者1人当
り約200〜1000μgの投与量が指示される。CSF蛋白質
は、好ましくは好適な薬理学的担体に溶解し、経静脈的
に患者に注射する。そのような担体の例は、薬理学的食
塩水およびヒト血清アルブミン−食塩水である。
この発明のCSF蛋白質はまた、他の活性および用途を
有する。例えば、ネズミ類のCSFは好中球を賦活する。
従つて、この発明の霊長類動物CSFもまた、好中球を賦
活することが期待される。それ故にCSFの生理学的機能
は数倍にも達し得る。このリンホカインは、骨髄では宿
主防御に働くエフエクター細胞の増殖と分化を刺激し、
一方末梢では、新生および既存の細胞を賦活することが
できる。CSFの局所的な免疫応答として、CSFは炎症領域
または炎傷から離れた部位で、好中球の循環を維持する
ことができる。好中球の不適切な局在化および/または
賦活は、リウマチ様関節炎のような種々の免疫を介する
障害の機能変化とみなすことができる。
下記の諸例を説明することによつて、更にこの発明の
理解を深めることができよう。但し、これらは単に例示
的な説明を意図するものであつて、これによつてこの発
明の請求の範囲が制限されるものではない。
特に明記しない限り、実施例において温度は℃で示
す。
制限エンドヌクレアーゼ酵素は、商業的な提供先の勧
告による条件および操作方法に従い使用する。連結(ラ
イゲーシヨン)反応は、この発明に引用して説明の一部
とするマニアテイスらの記載(前掲、245〜6頁)によ
り、その246頁に記載の緩衝液を使用し、1〜100μg/ml
のDNA濃度を用いて、平滑末端DNAの場合は23℃、「付着
末端」DNAの場合は16℃の温度で実施する。電気泳動は9
0mMトリス−ほう酸、10mM EDTAを含有する0.5〜1.5%ア
ガロースゲルで行なう。放射性標識DNAは、すべて、標
識手段の何れを問わず32Pで標識した。
「迅速調製」とは、例えばマニアテイスらの記載(前
掲、365〜373頁)のように、バクテリオフアージまたは
プラスミドDNAの迅速、小規模生産をいう。
〔実施例A〕
〔第1段階〕Mo細胞系培養 Mo細胞(ATCC CRL8066)は、通常通り、20%ウシ胎児
血清(FCS)、2mM−グルタミン、100単位/mlストレプト
マイシン、100μg/mlペニシリンを含有するα(6%C
O2)、またはイスコーブ(10%CO2)培地に発育させ
た。細胞は4〜5日毎に植継ぎ培養すべきである。細胞
を計数し、フアルコンT−175フラスコで100〜150mlの
培地に、3〜4×105/cmの密度で播種する。細胞は、20
%FCS中で4〜7日毎に倍になる。増殖速度は一定でな
く、細胞は時に増殖を停止したように見え、次いで一挙
に増殖を始める。Mo細胞は無血清培地に発育できる。細
胞をFCSから無血清培地へ移す場合、洗浄しない方がは
るかに細胞の生存がよい。無血清培地(SF)における細
胞の最適密度は5×105細胞/mlである。細胞は無血清培
地中で3日間わずかに増殖し(少なくとも一定数を維持
し)、次いで少なくとも4日間、20%FCSを加えて養育
すべきである。SF培地が必要ならば、細胞に明らかな害
を与えることなく、数カ月間、この増殖日程(SF3日
間、20%FCS4日間)を週単位で繰返すことができる。
〔第2段階〕CSF活性の検定 A.骨髄検定法 新鮮な骨髄を入手する。20番、22番、次いで25番ゲー
ジの注射針を通すことによつて、骨片を破砕する。滅菌
した燐酸緩衝食塩溶液(PBS)で1:1に希釈し(室温)、
フイコール、パーク(6mlフイコールの上に約30mlBM−P
BAを重ねる)を重層する。1500rpmで40分間(室温)遠
心する。脂肪とPBSを除去して棄てる。低密度層をピペ
ツトで除去する。PBSで2回洗浄し、計数する。細胞をR
PMI(ギブコ社から、RPMI1600として購入)+10%HIFCS
(熱処理不活性化FCS)で3時間培養し、付着細胞を採
取する。
培養培地(その都度、新たに調製): 20%FCS 0.3%寒天(水に溶解し、40℃に冷却) 2Xイスコーブ(Isocove)(寒天と1:1(v/v)の割合) 1%P/S(最終濃度:ストレプトマイシン100単位/ml、
ペニシリン100μg/ml) 10-4M−α−チオグリセロール(10-2M−予製品から2X
イスコーブで調製) 寒天を約40°に冷却した他の成分と混合する。
水浴で37〜38°に冷却し、この温度に保つ。
3時間後、付着細胞でないものをピペツトで除去す
る。遠心し、計数する。2×105細胞/mlの培養培地を添
加し、水浴温度を37〜38°に調節して維持する。マイク
ロ滴定板のウエル(穴)の第1横列に試料を2穴づつ加
える(例えば、トランスフエクシヨンした細胞からの培
地。通常、10μl試料)。細胞懸濁液100μlづつ、各
ウエルに加える。更に細胞懸濁液50μlづつを、第1横
列の各ウエルに追加する。完全に混合し、第1横列か
ら、溶液50μlを次の横列に移す。このようにして、平
板上、1:3の希釈となるまで順次希釈を続ける。平板を
パラフイルムで包む。十分な加温環境中で、10%CO2、3
7℃で10〜14日間、インキユベートし、コロニー数を計
算する。
コロニー数の計数は、各ウエル毎に発育したコロニー
の全数を数える。各検定毎に、数個づつ試料を加えない
でウエルを培養し(ブランク)、バツクグラウンド、コ
ロニー数を得る。試料を含んでいる各ウエルから得られ
たコロニー数から、ブランク・ウエルの平均発育コロニ
ー数を差引く。CSF濃度がほぼ飽和した状態の場合、CSF
の1単位は、ヒト骨髄細胞数105当たりのバツクグラウ
ンド(105細胞/mlで培養)に対して、更に1コロニー多
く生成を刺激する量に相当する。ほぼ飽和した濃度は、
希釈により、種々の希釈度におけるコロニー数を比較
し、飽和濃度から直ぐ下の濃度を見いだすことにより決
定する。
この検定によつて、顆粒球、単球またはその双方の血
球系が計数される。コロニーにおける血球の型は、その
コロニーを採集し、独立した細胞を染色することによつ
て決定する。
B.KG−1細胞検定 KG−1細胞〔ブラツド、56巻、3号(1980年)〕は、
イスコーブ培地+10%FCSに1週間当たり2回継代し、
各継代毎に2×105細胞/mlを播種して発育させる。30〜
35継代の細胞だけを検定に使用する。検定は、前記の骨
髄の場合と同じ方法で行ない、但しKG−1細胞の場合、
寒天混合物に4×103細胞/mlで培養する。
各ウエルに発育するコロニー数を算定し、前記の骨髄
検定の場合のようにバツクグラウンド数を差引く。1KG
−1CSF単位/mlは、発育するKG−1コロニーの最高数
(飽和)の半分の発育を刺激するCSF濃度である。最高
数は、数個のウエルでCSFの飽和濃度を含むことによつ
て得られる。
〔第3段階〕ベクターp91023(B)の組立て 形質転換ベクターは、カウフマンらの記載〔モレキユ
ラー・セル・バイオロジー、2巻、11号、1304〜1319頁
(1982年)〕のpAdD26SVpA(3)である。このベクター
は第2図に示す構造を有する。即ち、このプラスミドは
アデノウイルス2(Ad2)の主後期プロモーターの転写
調節に支配されているマウス・ジヒドロ葉酸レダクター
ゼ(DHFR)cDNA遺伝子を含んでいる。5′−スプライシ
ング部位はアデノウイルスDNAに含まれており、免疫グ
ロブリン遺伝子から誘導された3′−スプライシング部
位はAd2主後期プロモーターとDHFR暗号配列との間に介
在している。SV40の初期ポリアデニル化部位はDHFR暗号
配列の下流に存在する。pAdD26SVpA(3)の原核系誘導
部分はpSVOdに由来しており〔メロン、パーカー、グル
ツマン、マニアテイス、(1981年)、セル、27巻、279
〜288頁〕、哺乳類細胞で複製を阻害することが知られ
ているpBR322配列を含んでいない〔ラスキーおよびボツ
チヤン(1981年)、ネーチヤー(ロンドン)、293巻、7
9〜81頁〕。
第2図に示したように、pAdD26SVpA(3)をプラスミ
ドpCVSVL2へ変換する。pAd−D26SVpA(3)にある2つ
のPst 1部位の1個を欠失することによつてpAdD26SV−p
A(3)をプラスミドpAdD26SVpA(3)(d)へ変換す
る。これは、Pst1で部分消化し〔1個のPst1部位だけを
切断した線状プラスミドの副次集団(サブポピユレーシ
ヨン)を得ることができるよう、不足した酵素活性を使
用する〕、次いでクレノウで処理し、連結してプラスミ
ドを再び環状に戻し、エシエリキア・コリに導入して、
SV40ポリアデニル化配列の3′の位置にあるPst 1部位
の欠失をスクリーニングすることによつて達成される。
第2図に示したように、アデノウイルスの3分節系リ
ーダーおよびウイルス随伴遺伝子(VA遺伝子)をpAdD26
SVpA(3)(d)へ挿入した。先ずPvuIIでpAdD26SVpA
(3)(d)を切断し、3分節系リーダーを含んでいる
3つのうちの1番目の要素の3′−位で開裂した線状分
子を作成した。pJAW43〔ザインら(1979年)、セル、16
巻、851頁〕をXhoIで消化し、クレノウで処理し、PvuII
で消化し、アクリルアミド・ゲルで電気泳動することに
よつて〔6%トリス−ほう酸緩衝液:マニアテイスら
(1982年)、前掲〕、第2リーダーと第3リーダーの1
部とを含有している140塩基対の断片を単離した。次い
でこの140bp断片を、先にPvuIIで消化したpAdD26SVpA
(3)(d)へ連結した。この連結生産物を使用して、
これをテトラサイクリン耐性エシエリキア・コリに導入
し、グランシユタイン−ホグネスの方法により、140bp
断片にハイブリツド形成した32P標識プローブを使用し
てコロニーをスクリーニングした。ハイブリツド化陽性
のコロニーからDNAを調製し、再構築されたPvuII部位
が、アデノウイルスの第2および第3後期リーダーに特
有な挿入された140塩基対の5′であるか、3′である
かを試験した。PvuII部位の正しい配向は、140bp挿入体
の5′側である。このプラスミドを、第2図でpTPLと命
名した。
SV40DNAをAvaIIで消化し、その末端をPolIのクレノウ
断片で平滑化し、Xho1リンカーをこの断片に連結し、Xh
o1で消化してXho1部位を開裂し、ゲル電気泳動によつて
4番目に大きい(D)断片を単離することによつて、SV
40エンハンサー配列を含んでいる。SV40のAvaIID断片を
得た。次いで、この断片をXho1切断pTPLに連結して、プ
ラスミドpCVSVTL2−TPLを得た。pCVSVL2−TPLにおけるS
V40D断片の配向は、SV40の後期プロモーターがアデノウ
イルス主後期プロモーターと同一の配向となるようにし
た。
pCVSVL2−PTLへアデノ随伴ウイルス(VA)遺伝子を導
入するため、先ず、アデノウイルス2型HindIIIB断片を
含んでいるプラスミドpBR322を組立てた。アデノウイル
ス2型DNAをHindIIIで消化し、ゲル電気泳動を行なつて
B断片を単離する。次いでこの断片を、あらかじめHind
IIIで消化したpBR322へ導入する。エシエリキア・コリ
をアンピシリン耐性に転換し、組換え体をHindIIIB断片
の挿入についてスクリーニングし、挿入体の配向を制限
酵素消化によつて決定した。pBR322−AdHindIIIBはアデ
ノウイルス2型HindIIIB断片を第3図に示した配向で含
んでいる。
第3図に示したように、VA遺伝子は、プラスミドpBR3
22−AdHindIIIBから、これをHpaIで消化し、EcoR1リン
カーを加え、EcoR1で消化し、1.4Kb断片を回収すること
によつて都合よく得られる。次いで、EcoR1接着末端を
有する断片をpTRLのEcoR1部位(あらかじめEcoR1で消化
した)へ連結する。エシエリキア・コリHB101に導入
し、テトラサイクリン耐性について選択した後、コロニ
ーをフイルター・ハイブリダイゼーシヨンによつてスク
リーニングし、VA遺伝子に特異的であるDNAプローブを
得る。DNAはハイブリダイゼーシヨン陽性のクローンか
ら調製し、制限エンドヌクレアーゼ酵素消化によつて形
質決定を行なう。生産物プラスミドをp91023と命名す
る。
p91023にある2つのEcoR1部位を除去する。p91023をE
coR1で完全に切り出すと、2つのDNA断片が生じる。1
つは約7kbで、他方は約1.3kbの共にVA遺伝子を含んでい
る断片である。PolIのクレノウ断片を用いてこの2つの
断片の末端を平滑化し、次いで2つの断片、即ち1.3kb
および7kbを互いに再連結する。VA遺伝子を含んでp9102
3と類似し、但し2つのEcoR1部位を欠失しているプラス
ミドp91023(A)は、VA遺伝子断片でグランシユタイン
・ホグネス・スクリーニング、および通常の制限部位分
析によつて同定される。
次いで、p91023(A)にただ1つだけあるPst1部位を
除去し、EcoRI部位で置き換える。
p91023(A)をPst1で完全に切断し、これをPolIのクレ
ノウ断片で処理すると平滑末端を生じる。このp91023
(A)のPstI平滑末端部位にEcoRIリンカーを連結す
る。PstI平滑末端部位にEocRIが結合した線状p91023
(A)を、連結しなかつたリンカーから分離し、EcoRI
で完全消化し、次いで再連結する。プラスミドp91023
(B)を回収した。このプラスミドはp91023(A)と近
似した構造を有するが、但しPst1部位であつた位置にEc
oRI部位が導入されていることを確かめた。
〔第4段階〕cDNAライブラリーの作成 Mo細胞をPHAおよびPMAで16〜20時間誘導すると、リン
ホカイン産生が高まつた。細胞を20%FCS、0.3%(v/
v)PHAおよび5ng/mlTPAを含有するイソコーブ培地に5
×105細胞/mlの密度で培養した。遠心により細胞を回収
した。ペレツトとした細胞を氷冷した細胞溶解緩衝液20
ml〔RSB緩衝液:0.01M−トリス−塩酸(pH7.4)、0.01M
−KCl、0.0015M−MgCl2、1μg/mlシクロヘキサイミ
ド、50単位/mlRNAsin、5mM−ジチオトレイトール〕に再
懸濁させた。氷上で5分間細胞を膨化させ、次いで固く
密着したドーンス(dounce)・ガラス・ホモジナイザー
で10回転して、機械的にこれを破砕した。このホモジネ
ートを低速回転で遠心し(ベツクマンJ6型遠心機、上清
を氷上に保存し、核ペレツトをもう一度RSB10mlに懸濁
し、低速回転で遠心した。2回目の上清を1回目の上清
とプールし、プールした上清を低速で遠心し、残存して
いる核および未分解細胞の混入を除去した。遠心によつ
て得た上清に2M−KClを加えて0.15M−KClの濃度にし、
これを高速回転で遠心して(ベツクマンSW28型ロータ
ー、25000RPA、30分間)、細胞膜をペレツト化した。細
胞膜ペレツトを冷RSBで注意深く洗浄し、次いでこれ
を、2M−蔗糖および0.15M−KClを含有するRSB12mlに再
懸濁させた。ベツクマンSW41遠心チユーブに、2.5M−蔗
糖および0.15M−KClを含有するRSB2mlを加え、その上に
細胞膜液の2M−蔗糖液6mlを重層し、2層の不連続勾配
を作成した。チユーブの最上層に、更に1.3M−蔗糖と0.
15M−KClを含有するRSB2.5mlを充填した。この勾配を4
℃で27000RPMで4時間回転した(ベツクマンSW41型ロー
ター)。18番ゲージの注射針と注射筒で、細胞膜層(2.
0Mおよび1.3Mの蔗糖層間の境界面)を側壁から注意深く
採取した。2つの勾配からの膜画分をプールし、これを
蒸留水1容積で希釈し、次いでトリトンX−100および
デヒドロコール酸ナトリウムをそれぞれ0.5%となるよ
うに加え、等容積のフエノールで抽出した。更に、水層
をフエノールおよびクロロホルムの1:1混合物で抽出
し、最後に等容積のクロロホルムで抽出した。次にNaCl
を0.25Mになるまで添加すると共に冷エタノール2.5容を
加えて、−20℃で1夜インキユベートすることにより、
細胞膜に結合しているRNAを沈澱させた。沈澱したRNAを
遠心によつて捕集し(ベツクマン、J−6型遠心機、40
00RPM、10分間)、これを蒸留水1mlに再懸濁させた。2
×109個の細胞からRNA約1mgが得られた。0.5mlオリゴdT
−セルロース・カラムを通してクロマトグラフイーを行
ない、総・RNAからメツセンジヤーRNA(mRNA)を分離し
た。即ち、RNAを70℃で5分間加熱した後、氷上で急速
に冷却し、次いで、室温の結合緩衝液〔0.5M・LiCl、0.
01M−トリス−塩酸(pH7.4)0.002M−EDTA、0.1%SDS〕
でこの液を5倍に希釈した。このRNA−結合緩衝液溶液
を、結合緩衝液で飽和したオリゴdT−セルロース・カラ
ムに室温で通過させた。カラムを結合緩衝液5mlで洗浄
した後、更に、0.15M−LiCl、0.01M−トリス−塩酸(pH
7.4)、0.002M−EDTAおよび0.1%SDSから成る溶液5μ
lで洗浄した。最後に、0.01M−トリス−塩酸(pH7.
4)、 0.002M−EDTAおよび0.1%SDSから成る溶液2mlでmRNAを
溶出した。NaClを0.25Mまで加え、2.5容積のエタノール
を加えて−20℃に1夜インキユベートすることにより、
mRNAが沈澱した。遠心により、沈澱したmRNAを捕集した
(ベツクマン、SW55型ローター、30000RPM、30分間)。
注意深くチユーブから上清を除去し、得られたmRNAのペ
レツトを再び水50mlに懸濁した。mRNAの懸濁液にNaClを
加えて0.25Mとし、次いでフエノールおよびクロロホル
ムの1:1混合液で1回抽出し、次いでクロロホルムで3
回抽出した。2.5容積のエタノールを加えることによ
り、mRNAが沈澱した。ドライアイス/エタノール浴で凍
結・融解を数回繰り返し、次いでエツペンドルフ遠心機
で15分間遠心した。チユーブを注意深く傾斜して上清を
除き、mRNAペレツトを蒸留水20μlに懸濁させた。最終
収量はmRNA約30μgであつた。
標準的方法を用いて第1鎖cDNAを作成した。すなわ
ち、細胞膜mRNA10μgをcDNA合成反応混合液100μl〔3
00mM−トリス(pH9.4)、140mM−KC1、10mM−MgC12、10
mM−β−メルカプトエタノール、各500μMのdATP、dGT
P、dCTPおよびdTTP、プライマーとしてオリゴーdT5μg
(燐酸化、平均サイズ12〜18個)、32PdCTP150μCi(40
0Ci/ミリモル)、リボヌクレアーゼ・インヒビターRNAs
in20単位、含有〕に希釈した。逆転写酵素100単位を添
加して反応を開始し、42℃で30分間インキユベートし
た。EDTAを40mMまで加えて反応を停止し、RNAを0.2M−N
aOH中で65℃で20分間インキユベートすることによつて
分解した。2M−トリス(pH7.4)20μlを加えて塩基を
中和した。反応混合物をフエノール/クロロホルムで抽
出し、これを10mM−トリス50μl(pH7.5)、1mM−EDTA
(TE)で逆抽出して、水層をプールした。第1鎖にDNA
をDNAポリメラーゼIのクレノウ断片と反応液100μl
〔50mM−燐酸カリウム(pH7.4)、2.3mM−DTT、2−メ
ルカプトエタノール、10mM−MgCl2、各150マイクロモル
づつの4種の三燐酸デオキシヌクレオチド、32P−dCTP2
5μCi、含有〕中で12時間16℃でインキユベートするこ
とにより、2本鎖cDNAに変換した。フエノール/クロロ
ホルムで抽出することによつて反応を停止し、水層を1m
lのセフアデツクスG−50カラムに通すことにより組込
まれなかつた三燐酸エステルを除去した。溶出した画分
をプールし、エタノールで沈澱させた。
cDNAペレツトを冷エタノールで洗浄し、次いでこれ
を、20mMトリス(pH8.0)、1mM−EDTA、80μM−S−ア
デノシルメチオニン、EcoR1メチラーゼ300単位の反応液
200μlに再懸濁して37℃で60分間インキユベートし
た。フエノール/クロロホルム抽出によつて反応を停止
し、メチル化されたcDNAをエタノール沈澱により捕集し
た。
cDNAペレツトを70%エタノールで洗浄し、これをS1緩
衝液(マニアテイスら)200μlに懸濁し、S1−ヌクレ
アーゼ200単位と30℃で30分間インキユベートした。フ
エノール/クロロホルム抽出によつて反応を停止し、エ
タノール沈澱によりcDNAを捕集した。
2本鎖にしたcDNAを25単位のクレノウと20mM−トリス
(pH7.4)、50mM−NaCl、10mM−2−メルカプトエタノ
ール、各500μMづつの4種の三燐酸デオキシヌクレオ
チドからなる反応液100μl中で30分間室温でインキユ
ベートすることにより、平滑化した。フエノール/クロ
ロホルム抽出によつて反応を停止し、エタノール沈澱に
よりcDNAを捕集した。
T4リガーゼ緩衝液50μl(マニアテイスら)中で、cD
NAとR1リンカー(ニユ・イングランド・バイオラボから
購入)(配列:PCGGAATTCCG)500ピコモルとを、T4リガ
ーゼ2000単位を用いて1夜16℃でインキユベートして連
結した。70℃、20分間インキユベートすることによつて
反応を停止し、次いで、その最終塩濃度が0.1M−NaCl、
10mM−MgCl2、50mM−トリス−Cl(pH7.4)となるよう
に、この液を300μlに希釈した。次いでEcoRI700単位
でcDNAを2分間37°で消化した。フエノール/クロロホ
ルム抽出によつて反応を停止し、エタノール沈澱により
cDNAを捕集した。そのペレツトを再びTE50μlに懸濁
し、5mlのCl−4Bカラムを通過させた。溶出する画分を
プールし、エタノールで沈澱させた。沈澱したcDNAのト
リス−酢酸緩衝液溶液を、臭化エチジウム1μg/mlの存
在下に1%アガロース・ゲルで電気泳動した。標準的な
ガラス粉末法を用いて、500〜4000塩基対の大きさのcDN
Aをゲルから単離した。溶出したcDNAをフエノール/ク
ロロホルムで抽出し、エタノール沈澱を行ない、得られ
たペレツト(エタノール洗浄後)をTE50μlに再懸濁し
た。最終収量はcDNA100〜500ngであつた。
発現ベクターp91023(B)の作成は先に記載した。Ec
oR1で消化し、ホスフアターゼ処理をした該ベクター(5
00ng)を100ngのcDNAと反応液(標準T4リガーゼ反応
液)100μl中で16℃で1夜インキユベートして連結さ
せた。フエノール/クロロホルム抽出によつて反応を停
止し、tRNA5μgをキヤリヤーとして添加後、エタノー
ル沈澱により連結されたcDNAを捕集した。
エタノールで沈澱させたcDNAを70%エタノールで洗浄
した後、これをTE100μlに懸濁させた。このDNAのアリ
コート4μlを使用して、エシエリキア・コリMC1061の
形質転換を行なつた(100μlの形質転換に4μlを使
用)。それぞれ1%寒天、L−ブロス、テトラサイクリ
ン10μg/mlを含有する150mmのペトリ皿(Tet、平板)
に、各25個づつの形質転換体を塗布し、37°で1夜イン
キユベートした。各平板毎に約2000個のコロニーが発育
し、合計約50000コロニーを得た。コロニーの直径が約
0.5mmに達した後、平板表面に乾燥フイルターを注意深
く載せ、次いでこれをフイルターから静かに剥がすこと
により、コロニーをニトロセルロース・デイスク(137m
m)へ移す。平板上のすべてのコロニーをフイルターへ
移したら、新たに調製したTet平板へこのフイルターを
置く(コロニー側を上にして)。コロニーを数時間発育
させた後、各フイルター毎に、新しく濡らしたフイルタ
ーを正確に元のフイルターに重ね、互いに圧しつけた
後、これを剥がして、各フイルターを新たに調製したTe
t平板に戻し、平板を37°で1夜インキユベートするこ
とにより、各1枚づつのレプリカを作成した。各レプリ
カは、元のフイルターと再度揃えることができるように
注意深く印をした。
〔第5段階〕プラスミドDNAプールの作成 25枚の各レプリカ・フイルターは、外科用メスを使用
して注意深く截断し、元のマスター・フイルターに対す
る各方向を注意しながら8組の断片に分けた。各断片か
らコロニーを10mlのL−ブロスに塗沫した。遠心によつ
て菌を捕集し(ベツクマンJ−6型遠心機、3000RPM、1
0分間)、これを25%蔗糖、50M−トリス−塩酸(pH8.
0)から成る溶液0.6mlに再浮遊させ、これに5mg/mlのリ
ゾチーム0.12mlを加えて、氷上で5〜10分間インキユベ
ートすることによりプロトプラストに変換させた。次
に、該プロトプラストを室温で10分間インキユベートし
た後、0.5M−EDTA0.125mlを加え、更に10%SDSの50mM−
トリス−塩酸(pH8.0)溶液0.12mlを加えて、これを溶
菌した。溶菌物を静かに混合し、室温で15分間インキユ
ベートした後、5M−NaCl0.3mlを加えて蛋白質および染
色体DNAを沈澱させた。氷上で15分間インキユベート
後、溶菌物をエツペンドルフ遠心機で冷時30分間遠心し
た。上清を注意深く除去すると粘着性のDNA/蛋白質ペレ
ツトが残るので、これに水2.5mlを加えて希釈した。混
合物を1mlのフエノールで抽出し、遠心により層別し
(ソルボールSS−34型ローター、10K、10分間)、水層
を新しいチユーブに採つた。5M−NaCl0.5mlおよび冷エ
タノール7.5mlを加え、ドライアイス/エタノール浴で
混合物を数回凍結することにより、DNAを沈澱させた。
遠心によつて沈澱を捕集し(ソルボールSS−34型、10
K、15分間)、これを0.3M−酢酸ナトリウム0.3mlに再懸
濁し、エタノール1mlを加えて再沈澱させた(エツペン
ドルフ・チユーブ中で行なう)。ドライアイス/エタノ
ール浴に10〜15分間放置後、沈澱したDNAを遠心によつ
て捕集し(エツペンドルフ、5分間)、目的とするペレ
ツトを滅菌TE〔10mM−トリス(pH8)、1mM−EDTA〕100
μlに再懸濁した。代表的な作成例から、5〜10μgの
プラスミドDNAが得られた。各試料は、元のフイルター
の200〜500コロニーからのDNAを含んでいた。25枚のフ
イルターから合計200個のDNA試料が作成された。
〔第6段階〕CSFクローンの単離 第5段階で得られた各DNA試料は、下記の記載のよう
に、それぞれ個別にサルM6COS細胞へ導入した。
M6細胞を、10%加熱失活処理ウシ胎児血清(HIFCS)
を含有するダルベツコの修飾によるイーグル培地(DM
E、ギブコ社より入手)に常法通り発育させ、1週間に
2回、1:6の希釈で分割する。M6細胞は、1:6に分割して
24時間後がトランスフエクシヨンし易い。導入する24時
間前に、1.2×108個のM6細胞(1:6分割)を、DME+10%
HIFCS液1.5lから成るセル・フアクトリー(ヌンク社か
ら入手)へ播種する。トランスフエクシヨン直前に、平
板を吸引し、血清を含んでいない(SF)DME7mlで2回洗
浄する。DNAを0.1M−トリス(pH7.3)に溶解し、2mM−
グルタミン、ストレプトマイシン100μg/ml、ペニシリ
ン100単位/mlおよびDEAE−デキストラン0.25mg/mlを含
有するDME培地をこれに加えてトリス−DNA溶液の全容量
が4mlとなるように調製する。溶解したDNAを含有してい
る培地4mlを、M6COS細胞を含有する平板に加え12時間イ
ンキユベートする。
インキユベーシヨン終了後、SF−DME7mlで細胞を1〜
2回洗浄する。これに10%HI−FSC、ペニシリン100単位
/ml、ストレプトマイシン100μg/ml、2mM−グルタミン
および0.1mM−クロロキンを含有するDME5mlを加え、細
胞を2 1/2時間インキユベーシヨンした。
2 1/2時間後、SF−DMEで1回洗浄し、次いで、平板1
枚当たりDME+10%HIFCS10mlを加える。30時間後、培地
を吸引し、次いで平板1枚当たりDME+10%HIFCS4mlを
追加する。更に24〜26時間インキユベーシヨン後、調整
培地を回収する。
トランスフエクシヨンした各培地は、KG−1検定を用
いてCSF活性を検定した。CSF活性が陽性の場合は、試料
毎に対応するマスター・フイルターのクローンを確認し
なければならない。例えば、CSF活性の形質導入陽性が
1つあれば、このトランスフエクシヨンDNAが誘導され
た元のマスター・フイルター切片のすべてのコロニーを
拾い上げた。これらのコロニーの320個を、ブロス+テ
トラサイクリン10μg/mlから成る培地3mlへ拾い上げ
た。培養を一夜行って、増殖させた。320個のコロニー
を18×18のマトリツクスに配置した。各横の行および縦
の列毎に1つづつプールを作成した(合計36プール)
(但し、最後の横の行は14個である)。プールした各培
養からDNA試料を作成し、これを使用してCOS細胞へ導入
した。これらのトランスフエクシヨンの上清について、
KG−1・コロニー検定を用い、検定した。このトランス
フエクシヨンの組合せから、2つの陽性試料が得られ
た。その1つは縦の列であり、もう1つは横の行であつ
た。この2つのプールに共通している培養はCSFクロー
ンを含んでいる。
この培養から12個の独立したクローンを単離し、先に
記載の通り、L−ブロスの10ml培養から小規模生産DNA
を作成した。これらの標品から得た10μlのDNA試料をE
coR1で消化し、得られたDNA断片をアガロース・ゲル電
気泳動により分析した。12個のクローンのうち9個に、
共通した約750塩基対の挿入体があつた。これらのクロ
ーンの4個から得たDNAと、残りの3個のクローンのDNA
を、前記のようにM6COSへ導入した。これらのトランス
フエクシヨンの上清について、KG−1および骨髄による
CSF検定を用いて検定を行なつた。何れの検定でも、750
bp断片を含んでいる4個のクローンは、すべてM6COS細
胞によつて高濃度のCSF活性を発現されるが、一方、他
の3個のクローンでは発現されないことが明らかになつ
た。従つて、CSFの暗号領域は750bpの挿入体内に位置し
ているに相違ない。
陽性クローンをEcoR1で消化することにより、CSFを暗
号化しているDNAを形質転換ベクターから脱離し、この
断片をM13にサブクローンし、標準的なジデオキシ配列
決定法を用いて配列決定を行ない、第1図に示した配列
を得た。COS細胞において、CSF発現を指示することが最
初に解明されたプラスミドp91023(B)−CSFをpCSF−
1と命名した。このプラスミドは、エシエリキア・コリ
のMC1061株として、寄託番号ATCC3974のもとに1984年7
月2日、アメリカン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨ
ン(ATCC)に寄託された。
〔第7段階〕CSF蛋白質の発現 第6段階で単離した、CSF/cDNAを含有しているベクタ
ーp91023(B)を導入したサルのM6COS細胞を、第6段
階の記載のように培地に発育させ、CSF蛋白質を生産さ
せた。
即ち、このDNA(pCSF−1)の1mgを0.1M−トリス(pH
7.3)1mlに溶解し、これに2mM−グルタミン、100単位/m
lストレプトマイシン、100μg/mlペニシリン(P/S)、
0.25mg/mlDEAE−デキストラン(分子量500000、フアル
マシア社製)を含有するDME600mlを加えた。600mlのDNA
−DEAE−デキストラン溶液をセル・フアクトリー内でM6
COS細胞に加え、37°で12時間インキユベーシヨンし
た。インキユベーシヨン後、細胞をSF−DME900mlで1回
洗浄し、次いで0.1mM−クロロキン、10%HIFCS、2mM−
グルタミンおよびP/Sを含有しているDME600mlと2.5時間
インキユベートする。クロロキンを含有している培地を
吸引後、細胞をSF−DMEで洗浄し、新たに10%HIFCSを含
有するDME1500mlを加えて培養する。30時間後、細胞をS
F−DMEで洗浄し、培地をSF−DME800mlと置き換え、この
培地で24時間37℃で放置してコンデシヨニングする。調
整培地を吸引し、新たにSM−DME800mlと置き換える。細
胞を24時間放置して、この培地でコンデイシヨニング
し、次いで調整培地を捕集する。できるだけ回収した
後、アミコン2.5lチエンバーでYM5メンブランを使用
し、加圧限外過によつて、この調整培地試料を20倍に
濃縮する(分子量5000でカツトオフ)。
〔第8段階〕組換え体CSFの精製 濃縮した調製培地200ml(第7段階、原材料4lから)
に固体硫酸アンモニウムを加えて、30%飽和濃度とし、
沈澱する蛋白質を遠心によつて捕集した。更に、その上
清に固体硫酸アンモニウムを追加して、80%飽和濃度と
し、沈澱する蛋白質を遠心により捕集した。ペレツトを
1M−Nacl含有の20mM−クエン酸ナトリウム(pH6.1)5ml
に再懸濁した。溶解した蛋白質を、これと同じ緩衝液で
飽和したウルトロゲルAcA54の1.6×100cmカラムに掛け
た。見掛けの分子量が19Kダルトンまたは溶出液が約90m
lとなつた後、CSF活性をカラムから溶出した。ゲル過
を低いイオン強度で行なうとカラムから溶出するCSF活
性は約19Kダルトンと38Kダルトンの2つの見掛け分子量
の位置に現われ、GM−CSFが2量体を生成し易いことを
示している。活性画分をプールし、0.15%TFA濃度とし
(10%TFAを加えることによつて)、これを0.1%TFAで
飽和したビダツクC4カラム(0.46×25cm)へ掛けた。カ
ラムをアセトニトリル0→90%の濃度勾配の0.1%TFAで
展開した(1ml/分、全量340ml)。CSF活性はアセトニト
リル濃度39〜43%(画分16〜20)で溶出した。画分19の
試料20mlをSDSポリアクリルアミド・ゲル電気泳動によ
つて分析した〔ゲル濃度13.5%、ラミリ、ネーチヤー、
227巻、680頁(1970年)〕。見掛けの分子量18〜26Kダ
ルトンの単一な蛋白質の幅広いバンドが観察された。CS
Fのこのやや幅広いサイズ幅は糖蛋白質に共通した像で
あつて、広範囲に変化する炭水化物の付加によるもので
ある。19画分の蛋白質は、応用生物系微量アミノ酸気相
分析装置によりエドマン分解をうける。約20μgの蛋白
質を適用し、最初の16個のアミノ酸配列は(A−P−A
−R−S−P−S−P−S−T−Q−P−W−E−H)
であつた。高収量で得られるこの単一な蛋白質のアミノ
酸配列から、19画分のCSF蛋白質は同質性に精製されて
いることが示唆される。生物検定で、19画分はA280の吸
収1単位当たり3×107単位であつた。標準品蛋白質の
水溶液では、蛋白質1mg当たりの吸光度A280における吸
収は0.8〜1.2単位であるから、ヒトの骨髄細胞によつて
検定した精製蛋白質の比活性は約1×107〜約4×107
位/mgである。
〔実施例B〕
ギボンCSFのクローン形成 〔第1段階〕ギボンT細胞からmRNAの作成 UCD−MLA144という名のギボンT細胞系試料を、20%
ウシ胎児血清(FCS)を含んでいるRPMI1640(ギブコ社
から購入)で全細胞数が1×109となるまで数週間培養
した。RPMI1640+1%FCS1ml当たりに、12−0−テトラ
デカノイルホルボール−13−アセタート(TPA)10ngの
存在下に細胞を24時間賦活し、高濃度のCSFを生産する
よう誘導した。遠心によつて細胞を回収し(1000RPM、
5分間)、燐酸緩衝食塩液(PBS)で1回洗浄し、更に
遠心して細胞を捕集した。
実施例Aに記載したMo細胞RNAの作成と同じ方法を用
いて、これらの細胞から、細胞膜に結合しているポリソ
ーム(MBP)mRNAを作成した。
〔第2段階〕第1鎖cDNA反応 MBP−mRNA(第1段階)6μgを合成反応混合液(実
施例A、第4段階、参照)50μlに希釈し、逆転写酵素
を添加して反応を開始した。42℃で30分間インキユベー
シヨンした後、EDTAを50mMまで加えることにより反応を
停止し、水を加えて100μlとなるよう希釈した。混合
物をフエノール/クロロホルム、次いでクロロホルムで
抽出した。2mlのセフアロースCL−4Bカラムでクロマト
グラフイーを行ない組込まれなかつた三燐酸エステルか
らcDNA/RNAハイブリツドを分離した。溶出画分をプール
し、エタノール沈澱によりハイブリツドを捕集した。最
終収量570ngであつた。
〔第3段階〕第2鎖cDNA反応 第1鎖cDNAペレツト(第2段階)を水50mlに懸濁し、
エシエリキア・コリ・ポリメラーゼI、エシエリキア・
コリ・リガーゼ、およびリボヌクレアーゼHを含んだ標
準反応混合液を用いて第2鎖合成を実施した。反応液を
16℃で1夜インキユベートし、次いで37℃で1時間イン
キユベートした。EDTAを加えて反応を停止し、フエノー
ル/クロロホルムで抽出した。セフアロースCL−4Bカラ
ムでクロマトグラフイーを行ない組込まれなかつた三燐
酸エステルからcDNAを分離し、溶出画分をプールし、エ
タノール沈澱によりcDNAを捕集した。
〔第4段階〕組換え体cDNA作成 cDNAペレツト(第3段階)を水75μlに懸濁した。末
端転移酵素を含んでいる標準反応液25μlへ、このcDNA
溶液を加え、30℃で5分間インキユベートすることによ
つてcDNAの末端にホモポリマー性C「尾部」を付加し
た。EDTAを40mM加え、68℃で10分間加熱して失活させる
ことによつて反応を停止した。尾部化を行なつたこのcD
NA10ngに、10mM−トリス(pH7.5)、1mMEDT、100mM−Na
Clから成る液10μl中でG尾部化pBR322(ネン社より購
入)をアニーリングした。アニーリング反応は68°で19
分間、次いで57°で2時間インキユベートすることによ
つて行なつた。
〔第5段階〕細菌の形質転換 エシエリキア・コリMC1061株をL−ブロスに発育さ
せ、氷上で冷却し、遠心して回収し、形質転換に用いる
ためCaCl2で処理した。次いで、アニーリング反応を行
なつたcDNA5μlをCaCl2処理細菌200μlとインキユベ
ートした。アニーリングをしたcDNAをすべて使用して、
そのような形質転換を15回行ない、テトラサイクリン10
μg/mlを含有した15cmの1%寒天L−ブロス平板上に、
これらを拡げた。各平板に、それぞれ約1000コロニーが
発育した。
〔第6段階〕レプリカ培養 形質転換によつて得られた10000個のコロニーを、そ
れぞれつま楊子で拾い上げ、新たに調製した平板に移し
(1平板当たり500個、碁盤目状に)、37℃で1夜発育
させた。乾燥したニトロセルロース・フイルターを平板
表面上にしつかりと圧しつけることによつて、各プレー
トからコロニーを拾い上げた。このマスター・フイルタ
ー1枚から、それぞれ2枚づつのレプリカ・フイルター
を作成した。マスター・フイルターは4℃で貯蔵し、一
方、レプリカ・フイルターは塩基で処理し、焙焼してハ
イブリツド形成用に調製した。
〔第7段階〕32P−標識ハイブリダイゼーシヨン・プロ
ーブの作成 制限酵素EcoR1による制限消化と、トリス酢酸および
臭化エチジウムを用いたアガロース・ゲル電気泳動によ
つて、pCSF−1からcDNA挿入体を単離した。ゲルから、
cDNA断片を含んでいるバンドを切り出し、ガラス粉末法
により精製した。
cDNA断片300ngを10×T4DNAポリメラーゼ緩衝液〔0.33
M−トリス酢酸(pH7.9)、0.66M−酢酸カリウム、0.1M
−酢酸マグネシウム、10mM−ジチオトレイトール〕1μ
lおよびT4DNAポリメラーゼ3単位(ニユー・イングラ
ンド・バイオラブズ)へ加え、これを水10μlで希釈し
た。37℃で5〜10分間インキユベートした後、この混合
物を10×T4DNAポリメラーゼ緩衝液1μl、dCTP、dTT
P、dGTPの各2mM溶液1μlづつ、32P−dATP10μl(10
μCi/μl、3000Ci/ミリモル)、TrDNAポリメラーゼ3
単位と混合した。37℃で20分間インキユベートして反応
を行なつた。次いで2mM−dATP1μlを加え、更に10分間
37℃で反応液をインキユベートした。
セフアデツクスG100カラムを用いたクロマトグラフイ
ーによつて、組込まれなかつた三燐酸エステルを標識cD
NAから分離した。下試の配列: ATC TCG CTG CAC AG を有する合成オリゴヌクレオチドから第2のプローブを
作成した。この配列はCSF暗号領域のアミノ末端と相補
的である。このオリゴヌクレオチドは、標準的なポリヌ
クレオチドキナーゼ反応によつてその5′−末端に32P
−dATPを標識した。
〔第8段階〕CSF−cDNAクローンの単離 標準的なハイブリダイゼーシヨン・スクリーニング手
法によつて、45個のクローンをT4標識pCSF−1 cDNAでハ
イブリダイゼーシヨンした。これらのうち、約20個は更
にハイブリダイゼーシヨンしてオリゴヌクレオチド標識
プローブとした。これらのうちの1個について、その暗
号領域の配列決定を行なつた。その配列データから、多
くの塩基置換が身受けられ、その幾つかは発現蛋白質に
おけるアミノ酸の相違を生じる。第1図において、実施
例AでクローニングしたヒトCSF遺伝子のDNA配列の上に
これらの差異を示した。
〔実施例C〕
末梢血リンパ球mRNAからのCSFクローニング 〔第1段階〕末梢血リンパ球からのmRNA調製 4本のプラズマフエレーゼ(血漿搬出)副産物(赤十
字から購入)をフイコール/ハイパーク濃度勾配法によ
つて分別し、末梢血リンパ球を調製した。5%ウシ胎児
血清、0.17%フイトヘマグルチニンおよび10ng/mlホル
ボール・ミリステート・アセテート(PMA)の存在下
に、低密度RPMI−1640が2×106細胞/mlの密度で得られ
た(合計6×109細胞)。細胞を遠心によつて捕集し(1
000RPM、5分間)、燐酸緩衝食塩液(PBS)で1回洗浄
し、もう一度遠心によつて捕集した。細胞を冷トリトン
細胞溶解緩衝液50ml〔140mM−NaCl、1.5mM−MgCl2、10m
M−トリス(pH8.6)、0.5%トリトンX−100〕に懸濁さ
せ、10mM−ジチオトレイトール(DTT)および50単位/ml
RNAsin(バイオテツク社より購入)で行なう緩和な溶解
手法によつて細胞質RNAを調製した。この分解物を2等
分し、それぞれ20%蔗糖を含有している溶解緩衝液10ml
の層の上に重層した。細胞核は冷時、遠心によつて除去
した(4℃、400RPM、5分間)。上層(細胞質抽出分)
を注意深く捕集し、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を
最終濃度が1%となるように添加した。この溶液を等容
積のフエノール/クロロホルム混合物(1:1)で2回抽
出し、冷エタノール2.5容積を加えてRNAを沈澱させた。
沈澱したRNAを遠心によつて捕集し(4000RPM、15分
間)、更にこれを0.15M−トリス(pH7.5)、1mM−EDT
A、0.25M−NaCl(TE緩衝液+0.25M−NaCl)に再懸濁
し、冷エタノール2.5容積を加えて再沈澱させた。最後
に、遠心によつてRNAを捕集し、水5mlに懸濁した。最終
収量7.5mgであつた。
オリゴdTセルロースで選び出すことによつて、全細胞
質RNAからメツセンジヤーRNAを単離した。全RNA2.5mgを
65°で5分間加熱した。0.5MとなるようにNaClを加え、
RNAが室温に戻るまで放冷した。このRNAをTE+0.5M−Na
Cl(結合緩衝液)で飽和した1mlのオリゴdTセルロース
に通過させた。結合緩衝液でカラムを十分に洗い、結合
していないRNAを除去した。結合しているメツセンジヤ
ーRNAは水3mlで溶出し、4M−NaCl0.2mlおよび2.5容積の
冷エタノールを加えることによつて沈澱させた。沈澱し
たmRNAを遠心によつて捕集した(25000RPM、30分間)。
最終ペレツト(約100μg)は水50μlに懸濁した。
〔第2段階〕第1鎖cDNA反応 PBL(末梢血リンパ球)のmRNA20μgをcDNA合成反応
液50μl〔100mM−トリス(pH8.4)、140mM0−KCl、10m
M−MaCl2、10mM−2−メルカプトエタノール、dATP、dG
TP、dCTP、dTTPそれぞれ400μM、プライマーとしてオ
リゴdT5μg(平均サイズ12〜18個)、32P−dCTP25μCi
(400μ・Ci/ミリモル)およびリボヌクレアーゼ・イン
ヒビターRNAsin20単位、含有〕に希釈した。37℃で逆転
写酵素60単位を添加することによつて反応を開始し、42
℃で30分間インキユベートした。40mMとなるまでEDTAを
加えることによつて反応を停止し、フエノールを飽和し
た等溶積の水で抽出した。フエノール層をTE緩衝液50μ
lで逆抽出した。水層をプールした。プールした水層
は、TEを飽和したセフアロースCL−4B(シグマ社より購
入)の5mlカラムを通過させることによつて、組込まれ
なかつた三燐酸エステルからcDNA/RNAハイブリツドを分
離した。カラムから溶出する画分をプールし、NaClを加
えて250mMとし、2.5容積の冷エタノールを加えて核酸を
沈澱させた。遠心によりハイブリツドを捕集した(4000
0RPM、30分間)。最終ペレツト(cDNA2.5μg)は水50
μlに懸濁した。
〔第3段階〕第2鎖cDNA反応 エシエリキア・コリDNAポリメラーゼI、エシエリキ
ア・コリDNAリガーゼおよびエシエリキア・コリRNAseH
の各酵素の組合わせ作用により、第2鎖cDNAを合成し
た。反応混合液(50μl)は、20mM−トリス(pH8.
0)、4mM−MaCl2、1.2mM−EDTA、25μM−NAD、dATP、d
GTP、dCTP、dTTPそれぞれ100μMづつ、および32P−dCT
P50μCi(3000Ci/ミリモル)を含んでいる。DNAポリメ
ラーゼI3単位、DNAリガーゼ0.5単位、RNAseH0.75単位を
添加し、16°で18時間、次いで37℃で1時間インキユベ
ートすることによつて反応を行なつた。EDTAを加えて40
mMとして反応を停止し、等容積のフエノールを加えて抽
出を行なつた。フエノール層をTE50μlで逆抽出し、水
層をプールし、前記(第1鎖反応)で記載のようにセフ
アロースCL−4Bカラムを用いるクロマトグラフイーによ
つて、組込まれなかつた三燐酸エステルからcDNAを分離
した。32Pの取り込みに基づき、第1鎖cDNAは定量的に
2本鎖の形態に変換された。
〔第4段階〕組換え体cDNA作成 cDNA400ngを反応混合液50μl〔1mM−2−メルカプト
エタノール、1mM−COCl2、およびターミナル・デオキシ
ヌクレオチジル・トランスフエラーゼ9単位、含有〕中
で、30℃で5分間緩和に加熱することにより、cDNAの末
端にホモポリマーC「尾部」を付加した。40mMまでEDTA
を加え、68℃で10分間加熱することによつて反応を停止
した。反応液100μl〔10mM−トリス)pH7.5)、1mM−E
DTA、100mM−NaCl〕中で、この尾部化を行なつたcDNA20
0ngにG−尾部化pAT153(アマーシヤム社より購入)500
ngをアニーリングした。アニーリング反応は、予備的に
68℃で5分間インキユベートした後、57℃で2時間行な
つた。
〔第5段階〕細菌の形質転換 cDNAアニーリング反応生産物を使用し、直接これをエ
シエリキア・コリMC1061株に導入した。細菌細胞の新鮮
なコロニーを用いてL−ブロス50mlに播種し、550nmに
おける光学密度が0.25となるまで、数時間発育させた。
細胞を氷上で冷却し、遠心により回収した(2000RPM、1
0分間)。そのペレツトを冷0.1M−CaCl2溶液10mlに懸濁
し、氷上で10分間静置した。細胞を遠心によつて捕集し
(2000RPM、5分間)、再び0.1M−CaCl22.5mlに懸濁し
た。次いで、cDNAのアニーリング反応物10μlとCaCl2
処理細菌200μlとを氷上で30分間、次いで37℃で2分
間インキユベートし、次にL−ブロス0.8mlを加えて最
終的に37℃で30分間インキユベートした。
アニーリングしたcDNAをすべて使用し、このような形
質転換を20回行なつた。各形質転換混合物を、それぞれ
テトラサイクリン10μg/mlを含有する1%寒天L−ブロ
ス平板(直径15cm)に拡げた。20個の形質転換から、合
計20個のそのような平板を作成し、これらを37℃で1夜
インキユベートした。各平板に平均約1500個の細菌コロ
ニーが発育し、合計30000コロニーであつた。
〔第6段階〕レプリカ培養 乾燥した137mmのニトロセルロース・フイルターをコ
ロニーの表面部に押しつけ、これを平板から持ち上げる
ことによつて、各平板に増殖した元のコロニーをニトロ
セルロースに移した。標準的なレプリカ培養方法によつ
てこのフイルターから、それぞれ2枚の同じレプリカを
作成した。即ち、元となる各フイルターを正方形のガラ
ス片上に静置した正方形の滅菌紙(ワツトマン3MM)
上に、コロニー側を上にして注意深く置く。あらかじめ
湿らせた新しいニトロセルロース・フイルターを、注意
深くマスター・フイルターの上に揃え、第2の正方形の
滅菌紙をその上にかぶせ、完全にサンドイツチにした
ものを、更に第2のガラス片を載せてしつかり押さえつ
けた。サンドイツチにしたフイルターに番号を付し、ま
た、将来それらを正しく揃えることができるよう、各フ
イルターの非対称の位置に3個のピンホールをあけた。
レプリカをマスター・フイルターから除き、テトラサイ
クリンを含有している新しいL−プロス寒天板にコロニ
ー側を上にして置いた。同様の方法で、すみやかに第2
のレプリカを作成した。各マスター・フイルターを平板
に戻し、すべての平板は、細菌コロニーの直径が1mmに
達するまで、数時間37°でインキユベートした。元とな
るマスター・フイルターは、4℃で貯蔵し、レプリカは
下記のハイブリツド形成用として、使用した。
〔第7段階〕ハイブリダイゼーシヨン用フイルターの調
製 0.5M−NaOH、1.5M−NaClに浸した紙(ワツトマン3M
M)の上に、各レプリカ・フイルター(第6段階)をコ
ロニー側を上にして7分間載せた。フイルターを、1M−
トリス(pH7.5)、1.5M−NaClに浸した中和紙に2分
間移し、次いで第2の中和紙のセツトに5〜10分間移
した。最後に、フイルターをSSC緩衝液〔0.015M−クエ
ン酸ナトリウム、0.15M−NaCl(pH7.4)〕に浸したフイ
ルター上に5分間放置し、自然乾燥し、真空で80℃で1
〜2時間ベイクした。
〔第8段階〕CSF/cDNAクローンの単離 前記の実施例Bに記載のように、複製フイルターから
放射性標識pCSF−1/cDNA挿入体でプローブを作成した。
そのうち約20個のコロニーがcDNAでハイブリツドを形成
した。これらのうち12個をマスター・フイルターから拾
い、更に分析を行なうため、L−ブロスで1夜発育させ
た。これらのクローンから得られたDNA試料(迅速調
製)の制限酵素((Pst1)による消化物のうちの3個
は、ほとんど完全な鎖長を有していた。これらのうちの
1個について配列決定を行なつた。このクローンの、CS
F暗号領域配列はpCSFの対応する配列と同一であつた。
〔358CSF(Ile)の位置にTを有する点を除く〕。
〔実施例D〕
Mo細胞系からのCSFの精製 Mo細胞系に随伴するHTLV−IIウイルスを失活させるた
めに、血清を含んでいないMo調整培地(40l)を55℃で3
0分間インキユベートした。10000分子量をカツト・オフ
するメンブラン・フロルタPTGC〔0.139平方米(1.5平方
フイート)〕を有するペリコン・カセツトを使用する加
圧式限外過により、この培地を濃縮した。更に、硫酸
アンモニウム沈澱(80%飽和)により蛋白質を濃縮し
た。最終蛋白質ペレツト(800mg)を20mM−トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(トリス−塩酸)
(pH7.4)100mlに再懸濁し、これと同じ緩衝液で透析し
た(各回4lづつ、3回変える)。透析した蛋白質を、こ
れと同じ緩衝液で飽和したDEAE〔(ジエチルアミノエチ
ル)−ウルトロゲル〕2.5×10cmのカラムに掛けた。カ
ラムを20mM−トリス−塩酸(pH7.4)800mlで洗浄し、次
いで0.12M−NaClを含有した20mM−トリス−塩酸(pH7.
4)800mlでCSF活性を溶出した。10ml画分を捕集し、CSF
を検定した。活性画分(3)をプールし、加圧式限外
過(アミコンYMSメンブラン、分子量5000でカツト・オ
フ)により6倍(5ml)に濃縮した。DEAEカラムで濃縮
した試料を、20mM−N−2−ヒドロキシエチルピベラジ
ン−N−2−エタンスルホン酸(HEPES)(pH7.4)、50
mM−NaCl、0.01%ポリエチレングリコール(PEG−800
0)で飽和したAcA44ウルトロゲル(10〜130Kダルトンの
分別能を有するアクリルアミド・アガロース・ウルトロ
ゲル)の1.6×100cmカラムに掛けた。CSF活性は見掛け
の分子量30Kダルトンでカラムから溶出した。活性画分
をプールし、10%トリフルオロ酢酸(TFA)を加えるこ
とによつて0.15%TFA濃度(V/V)とし、これをビダツク
C4逆相カラム(1×25cm)に掛けた。0.1%TFA(V/V)
中、アセトニトリル0→90%の直線勾配で、4ml/分の速
度でカラムを展開した(合計1000ml)。アセトニトリル
約47%(V/V)の濃度でCSF活性が溶出された。0.15%
(V/V)へプタフルオロ酪酸(HFBA)をプールした活性
画分の1/2容積加えることによつて0.05%(V/V)HFBA濃
度とし、0.15%(V/V)HFBAで飽和したビダツクC4カラ
ム(0.46×25cm)に掛けた。0.15%(V/V)HFBA中、ア
セトニトリル0→90%(V/V)の直線勾配で、1ml/分の
速度でカラムを展開した(合計340ml)。CSF活性はアセ
トニトリル約53%(V/V)の濃度で溶出された。画分37
〜44(各1ml)で活性が認められた。画分40の0.15mlを
4倍に濃縮し(サバント・スピード・バツク濃縮機使
用)、2×SDSゲル試料緩衝液〔0.125M−トリス−塩酸
(pH6.8)、4%SDS、20%グリセロール、0.04%ブロム
フエノール ブルー〕40μlを加えた。これらの試料を
2分間沸とうさせ、13.5%SDSゲルに適用した〔ラム
リ、ネーチヤー、227巻、680頁(1970年)〕(第2図参
照)。測定の結果、画分(♯40)は110000骨髄CSF単位/
mlであつた。これはA280吸収単位当たり、約3.0×107
位に相当する。代表的な蛋白質は1mg当たり、0.8〜1.2A
280単位の吸光係数を有するので、骨髄検定で、精製し
たCSFは約1×107〜約4×107単位/mgの比活性を示し
た。精製したGM−CSFの試料1μgで応用生物系微量ア
ミノ酸気相配列決定装置を使用するエドマン分解を行な
つた。残基3から5までの配列はAla Arg Ser と決定し
た。
〔実施例E〕
文献記載のようにプロトプラスト融合により〔サンド
リ・ゴールデインら、モレキユラー・セル・バイオロジ
ー、1巻、743〜752頁(1981年)〕、CHO細胞におけるC
SF配列、プラスミドp91023(B)−CSFの同時形質転換
(コトランスホーメーシヨン)および増幅をDHFR欠乏CH
O細胞DUKX−B11(チエージンおよびアーラウブ、プロー
シーデイング・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンシズ・オブ・ザ・USA、77巻、4216頁(198
0年)〕へ導入した。CHO細胞の発育おび維持に関して
は、カウフマンおよびシヤープ〔ジヤーナル・オブ・モ
レキユラー・バイオロジー、150巻、601〜621頁(1981
年)〕の記載がある。プロトプラスト融合のために、p9
1023(B)−CSF−1をエシエリキア・コリHB101株に導
入し、0.5%カザミノ酸、0.4%グルコース、0.012%MgS
O4、5μg/mlチアミンおよび10μg/mlテトラサイクリン
を含有しているm9塩50mlに細菌を発育させ、600nmの吸
光度0.6を示すまで増殖した。クロラムフエニコールを
加えて250μg/mlとし、プラスミド・コピー数を増幅す
るため、培養を更に16時間37℃でインキユベートした。
細胞を4℃で、3000×g、10分間遠心し、20%蔗糖を含
有した冷50mM−トリス−Cl(pH8.0)2.5mlにペレツトを
懸濁させた。リゾチームを加え〔0.25M−トリス−Cl(p
H8.0)の5mg/ml溶液0.5ml〕、混合物を5分間氷上に放
置した。EDTA〔0.25M−EDTA(pH8.0)1ml〕を加え、更
に5分間氷上に置き、次いで0.05M−トリス−Cl(pH8.
0)1.0mlを徐々に加えた。菌がプロトプラストに変化す
るまで、懸濁液を37℃で15分間インキユベートした。次
いで、10%蔗糖および10mM−MgCl2を含有したあらかじ
め温めてある培地20mlで、この懸濁液を徐々に希釈し、
これを15分間37℃で保つた。6穴(ウエル)プレート
で、プロトプラスト溶液(約109/ml)をCHO細胞(DHFR
欠乏DUKX−B11)(1ウエル当たり、約1×106細胞)に
約1〜2×104プロトプラスト/細胞の割合で加え、IEC
K型遠心機の回転微量滴定盤ローターで遠心し(2000RP
M、8分間)、プロトプラストを細胞上にペレツトし
た。遠心後、吸引によつて上清を除去した。PEO−1450
(ベーカー・ケミカル・カンパニー)のポリエチレング
リコール溶液50gを50mlに含有している培地2mlづつを、
6穴プレートの各ウエルに加えた。細胞を再び2000RPM
で90秒間遠心してポリエチレングリコール溶液を除去
し、プレートを各ウエル毎に4mlの培地で3回洗浄し
た。次いで、細胞をトリプシン化し、10%ウシ胎児血清
含有培地10mlに懸濁し、円錐チユーブに入れ、臨床検査
用遠心機で500RPMの回転により遠心した。3個のウエル
からペレツトとした細胞をプールして、10cmの組織培養
皿へ播種した。カナマイシン、チミジン、アデノシン、
デオキシアデノシン、ペニシリン、ストレプトマイシン
100μg/mlおよび10%ウシ胎児透析血清を含有している
新たに調製した培地を各プレートに加えた。プロトプラ
ストへの変換を免れた細胞の発育を阻止するためには、
カナマイシンが含まれる。
2日後、10%ウシ胎児透析血清、ペニシリン、および
ストレプトマイシンを含み、但しヌクレオシドを含有し
ていないα培地へ1:15の割合で細胞を植え継いだ。次い
で、4〜5日後に、これと同じ選択培地(但し、ヌクレ
オシドを含有しない)を補給して細胞を培養した。
コロニーは選択培地に植え継いで10〜12日後に発現し
た。メトトレキサート(MTX)選択および増幅には、下
記の2通りの態様がある。第1の態様では、単一で独立
した形質転換クローン体をDHFR発現を基準にして単離
し、次いで外来性DNAのコピー数を増幅する条件、即ち
メトトレキサート濃度を増加した発育条件下で各クロー
ンを増殖した。第2の態様では、多種類の各独立した形
質転換体のプールをDHFR発現を基準にして単離し、外来
性DNAを増幅する条件、即ちメトトレキサート濃度を増
加した発育条件下で一緒に増殖した。次いで、集団選択
したクローン集団から個々の独立した複数個のクローン
を単離し、これについてそれぞれGM−CSF発現を分析し
た。高水準のGM−CSF発現を示すクローン類は、更に外
来性DNAを増幅する(即ち、培地内のメトトレキサート
濃度を増加した発育)条件下で再び発育させた。
1つの実験において、DHFR+の7個の形質転換体を、
ヌクレオシド類を欠除しているα培地へプールして培養
した。これらの細胞を、MTX濃度0.02μMから始め、次
いで0.1、0.5および2.0μMとMTXを逐次段階的に増加し
た濃度内で発育させた。KG−1細胞検定でGM−CSF活性
を検定すると、これらの細胞は1ml当たり3000〜12000単
位の活性を生産していた。選ばれた集団を0.5μM・MTX
でクローニングし、2.0μM・MTXでクローニングした。
0.5μM・MTXで得られたクローン(010、D2およびB6)
を、続いて2.0μM・MTXの培地内での発育によつて選び
出した。KG−1細胞検定でGM−CSF活性を検定すると、
これらのクローン細胞系は1ml当たり15000〜30000単位
のGM−CSF活性を生産した。本実施例に従つて生産され
たGM−CSFは、第1図においてCSF−Thrで示されるアミ
ノ酸配列を有する。
〔実施例F〕
エシエリキア・コリにおけるGM−CSFの発現 第6図に模式的に説明を加えたベクターpTALC−185R
から、GM−CSFをエシエリキア・コリに発現した。GM−C
SFの遺伝暗号配列は、合成的配列ATG・CCA・CCA・CCT・
CCT・TCT・CCA・TCT・CCA・TCT・ACTで始まり、これは
成熟GM−CSFの最初の11個のアミノ酸残基を決定する。p
TALC−185Rにある残りのGM−CSFの暗号配列はpCGF−1
の配列、ヌクレオチド97−447と同一であり、それにTAR
・TAR・TAG配列が続いている。3連のターミネーターの
直後に続いてpUC−18ポリリンカーがある。pUC−18ポリ
リンカーから100塩基下流に、pBR322からのテトラサイ
クリン耐性遺伝子が、CSF遺伝子とは反対の配向性で挿
入された。テトラサイクリン耐性遺伝子はそれ自身のプ
ロモーターを保有している。時計の針と反対方向を持続
したままで、次にβ−ラクタマーゼの遺伝子があり、そ
の後には複製のpUC−18(CoLE1)起源が続く。
CSF配列へ回帰する前のプラスミドの最終構造の特徴
はPL−プロモーターである。スカツツマンおよびローゼ
ンバーグ〔「モレキユラー、・クローニング、ア・ラボ
ラトリー・マニユアル」(1982年)、マールド・スプリ
ング・ハーバー、419頁〕の記載のように、このプロモ
ーターは最も重要である。CSF発現は、熱誘導後、このP
L−プロモーターによつて好適なエシエリキア・コリ宿
主株に推進される。
すべての株組立に用いられる親株はW31101acI0L8であ
る。〔ブレントおよびプタシユネ・プロシーデイング・
オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
ズ・ザ・USA、78巻(1981年)、4204〜4208頁〕。
λ−DNAの断片(λ−ヌクレオチド34499−38214)
は、W3110lacI0L8の染色体の1acZ座位に組込まれた。こ
の組込みは、pBR322の複数起源と共にクロラムフエニコ
ールおよびアンピシリン耐性遺伝子を保有しているpBR3
225配列を構成する組込みベクターを使用して行なわれ
た〔ボリバー、ジーン、4巻、(1978年)、121〜136
頁〕。λDNAは、それ自身がLacIのBstEil部位からlacZ
の下流にあるTthillI部位まで伸長している断片として
プラスミドに存在しているlacZへ挿入される。
lacZ染色体コピーへのλ−DNAの組込みは相同組換え
によつて達成され、lac+、アンピシリン感受性、クロラ
ムフエニコール耐性のコロニーが見出された。挿入され
たλ−DNAを除くすべてのプラスミド外配列の除去を誘
導する第2の組換え反応現象は、ラクト−ス−マツコン
キー培養平板でスクリーニングした。第2の組換え反応
現象に伴つて、最初のlac+、amps、camR表現型はlac-
amps、cams表現型に変化した。得られた株はGL400と命
名し、30°でλ、42°でλであつた。この表現型は
CI857の対立遺伝子の官能染色体コピーの存在を証明し
ている。
GL400は、SG20252株に生成した溶菌物からのPL形質導
入によつてlon-を表わした(lac△u169、ara△139、rps
l lon▲100)。Tn10は選択培地でTetsについてスクリー
ニングすることによつて元へ戻つた〔マロイ、ヌン、ジ
ヤーナル・オブ・バクテリオロジー、145巻(1981
年)、1110〜1112頁〕。
最終の宿主株をGI413と命名した〔lacl0L8、lacZ▲
(λCI、REX、N)、lon▲100〕。
pTALC−185RをGI413へ導入した。この株を1夜培養
し、テトラサイクリン7μg/mlを含有している誘導培地
5mlに30°で発育させた。誘導培地は1当たり、下記
の成分を含有する。
カザミノ酸 20g Na2HPO4・7H2O 6g KH2PO4 3g NaCl 0.5g NH4Cl 1g グリセリン 1% ビタミンB1 2mg CaCl2・2H2O 2mg MgCl2・6H2O 0.2g 1夜培養した培養物125μlを、テトラサイクリン7
μg/mlを含有しているこの培地(25ml)に播種し、培養
がA5500.5の密度に達するまで水浴中で30℃で振盪し
た。その後、すみやかに40°の水浴に移し、更に2時間
振盪して、GM−CSPを合成させた。細胞を回収し、SDS−
ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動によつて、そのCSF
含量を検定した。この条件下においてGM−CSFは、細胞
蛋白質の約5%となつた。
〔実施例G〕
サツカロミセス・セレビシアエにおけるGM−CSFの発
現 A.ベクターの組立て ウラシル生合成径路に含まれている1酵素遺伝子(UR
A3)を選択遺伝子とし、複製の2μ起源として含有して
いるプラスミドを組立てた。このプラスミドは、酵母の
2ミクロン・プラスミドからの複製起源を含んだ断片を
付加することにより、Ylp5〔ボトスタインら、ジーン、
8巻、17〜24頁(1979年)〕から誘導した。
B.グリセルアルデヒド燐酸デヒドロゲナーゼ(GPDH)遺
伝子の単離 酵母からGPDHの2個の遺伝子を単離した(ホランドお
よびホランド、ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケ
ミストリー、255巻、2596〜2605頁(1980年)〕。開示
されている配列から合成したオリゴヌクレオチド・プロ
ーブを、酵母ゲノムDNAのプラスミド・ライブラリーか
ら標準的な方法でGPDH遺伝子を単離するのに使用した。
完全なGAP491遺伝子を含んでいるプラスミドは、以前に
寄託してある(ATCC No.39777)。
C.異種遺伝子(ヘテロローガス・ジーン)発現のための
グリセルアルデヒド燐酸デヒドロゲナーゼ・プロモータ
ーの作成 所望の異種構造遺伝子の始めから、自然に間隔を置い
てGPDHプロモーターを入れたプラスミドを組立てた。こ
れはGPDH構造遺伝子のイニシエーター・メチオニオン・
コドンに直ぐ隣接してKpnI部位を導入することによつて
達成された。このプロモーター「カセツト」を酵母発現
ベクターYOp1に挿入した。
D.α因子遺伝子の単離 フエロモンを交配するα因子の遺伝子は酵母から単離
されている〔カージヤンおよびハースカウイツ、セル、
30巻、933〜943頁(1982年)〕。この配列から合成され
た1オリゴヌクレオチド・プローブを、酵母ゲノムDNA
のプラスミド・ライブラリーから標準的な方法で単離す
るのに使用した。
E.CSF発現プラスミドの作成 上記の諸要素およびヒトCSF遺伝子から、発現ベクタ
ー(AJ14、第7図)を標準的な方法により組立てた。こ
のベクターにおいて、CSFの天然の先導配列は除去さ
れ、成熟CSFを暗号化している配列はα因子のプレープ
ロ配列に隣接して挿入されている。GPDHプロモーター、
α因子のプレープロ配列および成熟CSF配列間の接合部
を要約し(下記)、ジデオキシヌクレオチド配列決定法
により確かめられた。
AAATAAACAAAATG.CGTTTTCCTTCA………… AAA AGA GAG GCG GAA GCT.GCA CCC GCC CGC TCG…… F.GM−CSFの発現 プラスミドAJ14をサツカロミセス・セレビシアエの1
株に導入した。細胞を培養し、CSFが生産された。
以上の説明により、下記に示すこの発明の特殊態様が
一般に着想され、この発明を構成する。
1.CSFを生産する細胞からRNAを作成し、このRNAからポ
リアデニル化したメツセンジヤーRNAを作成し、 このメツセンジヤーRNAから1本鎖cDNAを作成し、 この1本鎖cDNAを2本鎖cDNAに変換し、 この2本鎖cDNAを形質転換ベクターへ挿入し、 このベクターで細菌を形質転換して、コロニーを生成
し、 それぞれ200〜500個のコロニーのプールを拾い、各プー
ルからそれぞれプラスミドDNAを単離し、 CSF蛋白質を発現するために、このプラスミドDNAを好適
な宿主細胞へ導入し、 導入した細胞を培養して、その上清のCSF活性を検定
し、 CSF陽性のプールを選び、そのプールの作成に使用した
コロニーをスクリーニングしてCSF活性を有するコロニ
ーを固定すること を含んで成るCSF/cDNAを含有している形質転換ベクター
の作成および単離方法。
2.CSFを生産する細胞がTリンパ球である第1項記載の
方法。
3.第1項記載の方法によつて作成された発現ベクターに
よつて形質転換された細胞であつて、蛋白質を分泌する
真核細胞。
4.第5項記載の細胞が哺乳細胞であることから成る細
胞。
5.第1項記載の方法において、更に、CSF活性を有する
コロニーからCSF蛋白質を暗号化しているDNAを単離し、
CSFを暗号化しているこのDNAを、該CSF/DNAと異種のプ
ロモーターを保有する発現ベクターへ挿入することを含
んで成る第1項記載の方法。
6.第5項記載の方法によつて作成された発現ベクターに
より形質転換された細胞。
7.細胞が原核細胞である第6項記載の細胞。
8.細胞が真核細胞である第6項記載の細胞。
9.CSFを暗号化しているcDNA。
10.第1図に示したヌクレオチド配列を有しているcDN
A。
11.CSFを暗号化したcDNAを含んでいる発現ベクター。
12.第1図に示したヌクレオチド配列を含んでいる発現
ベクター。
13.第11項記載の発現ベクターまたはその対立遺伝子性
変異体を含んでいる形質転換細胞。
14.第12項記載の発現ベクターを含んでいる形質変換細
胞。
15.その細胞が原核細胞である第13項記載の細胞。
16.その細胞が原核細胞である第14項記載の細胞。
17.その細胞が真核細胞である第13項記載の細胞。
18.その細胞が真核細胞である第14項記載の細胞。
19.その細胞が酵母細胞である第17項記載の細胞。
20.その細胞が酵母細胞である第18項記載の細胞。
21.その細胞が哺乳類細胞である第17項記載の細胞。
22.その細胞が哺乳類細胞である第18項記載の細胞。
23.その細胞が昆虫細胞である第17項記載の細胞。
24.その細胞が昆虫細胞である第18項記載の細胞。
25.CSFを暗号化しているcDNAを発現することによつて形
質転換細胞中に作成されるCSF蛋白質。
26.その細胞が原核細胞である第25項記載の蛋白質。
27.その細胞が真核細胞である第25項記載の蛋白質。
28.その細胞が酵母細胞である第27項記載の蛋白質。
29.その細胞が哺乳類細胞である第27項記載の蛋白質。
30.その細胞が昆虫細胞である第27項記載の蛋白質。
31.事実上、天然起源の蛋白質を含んでいないCSF蛋白
質。
32.事実上、ヒト起源の蛋白質を含んでいないCSF蛋白
質。
33.事実上、グリコシレーシヨンを含んでいないCSF蛋白
質。
34.形質転換された真核細胞中でCSF蛋白質を暗号化した
cDNAの発現によりグリコシル化されたCSF蛋白質。
35.その真核細胞が哺乳類細胞または昆虫細胞である第3
4項記載のCSF蛋白質。
36.第1図に示したヌクレオチド配列を有するcDNAを発
現することによつて作成されたCSF蛋白質。
37.その細胞が原核細胞である第36項記載の蛋白質。
38.その細胞が真核細胞である第36項記載の蛋白質。
39.その細胞が酵母細胞である第38項記載の蛋白質。
40.その細胞が哺乳類細胞である第38項記載の蛋白質。
41.その細胞が昆虫細胞である第38項記載の蛋白質。
42.事実上、第1図に示したアミノ酸配列またはその対
立遺伝子性変異体を有するヒトCSF蛋白質。
43.そのCSFがCSF(Thr)である第42項記載のCSF蛋白
質。
44.そのCSFがCSF(Ile)である第42項記載のCSF蛋白
質。
45.そのCSFがMet−CSFである第42項記載のCSF蛋白質。
46.そのCSFがCSFとMet−CSFとの混合物である第42項記
載のCSF蛋白質。
47.薬理学的な担体中にCSF蛋白質の骨髄抑制処置量を含
有している骨髄抑制の処置に用いる治療用組成物。
48.CSF蛋白質で哺乳類を処置することを含んで成る骨髄
抑制を罹患している哺乳類の処置方法。
49.薬理学的な担体中にCSF蛋白質を含んで成る治療用組
成物を該哺乳類動物に静脈注射することをその処置手段
に含んでいる第48項記載の方法。
50.CSF蛋白質の有効量で哺乳類を処置することを含んで
成る、顆粒性循環白血球数を増加させる哺乳類の処置方
法。
51.事実上、第1図に示したアミノ酸配列またはその対
立遺伝性変異体を有するギボンCSF。
52.そのCSFがCSF(Thr)である第51項記載のCSF蛋白
質。
53.そのCSFがCSF(Ile)である第51項記載のCSF蛋白
質。
54.そのCSFがMet−CSFである第51項記載のCSF蛋白質。
55.そのCSFがCSFとMet−CSFとの混合物である第51項記
載のCSF蛋白質。
56.水性媒質に懸濁した蛋白質類の混合物からCSF蛋白質
を精製する方法であつて、 80%飽和硫酸アンモニウムにより蛋白質を沈澱させて、
CSF蛋白質を含有したペレツトを作成し、 pH約6〜約8の範囲に緩衝した溶液にそのペレツトを再
懸濁させ、 CSFを含有する緩衝溶液をクロマトグラフイーカラムに
掛け、塩化ナトリウムを含有する緩衝溶液でCSF活性を
溶出し、CSF活性を保有する画分を捕集し、活性画分を
プールし、プールした画分をC4逆相カラムに掛け、アセ
トニトリルの0→90%の濃度勾配によつてCSF活性を溶
出し、CSF活性を含んでいる画分を捕集すること を含んで成るCSF蛋白質の精製方法。
57.その緩衝液をトリス(ヒドロキシメチル)アミノメ
タン塩酸塩、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N
−2−エタンスルホン酸、およびクエン酸ナトリウムの
中から選ぶ第56項記載の方法。
58.クロマトグラフイー・カラムにオクチルセフアロー
ス、ジエチルアミノエチルウルトロゲルまたはアクリル
アミド−アガロース・ウルトロゲルを充填する第56項記
載の方法。
59.プールした画分をC4カラムへ掛ける前にそれぞれ先
ず、トリフルオロ酢酸溶液またはヘプタフルオロ酪酸溶
液中におけるアセトニトリルの濃度勾配で、プールした
画分を処理する第56項記載の方法。
60.トリフルオロ酢酸またはヘプタフルオロ酪酸の溶出
液濃度がそれぞれ0.10%または0.5%(V/V)である第59
項記載の方法。
61.CSF蛋白質を含有している水性媒質を、先ず30%飽和
硫酸アンモニウムで処理して蛋白質を沈澱させ、その上
清を残りの段階に用いる第56項記載の方法。
62.第56項の方法において、硫酸アンモニウムで蛋白質
を沈澱させてペレツトを作成する段階の後、そのペレツ
トをトリス−塩酸溶液に再懸濁し、得られた溶液を透析
し、 透析した溶液をDEAE−ウルトラゲルのカラムに掛け、 このカラムを少なくとも0.1M−NaClを含有しているトリ
ス−塩酸溶液で溶出し、CSF活性を含有する画分を捕集
し、 活性画分をプールし、プールした画分をNaClおよびポリ
エチレングリコールを含有しているHEPES溶液で飽和し
たACA44−ウルトロゲルを充填したカラムに掛け、 NaClおよびポリエチレングリコールを含んだHEPES溶液
でカラムを溶出し、CSF活性を含有する画分を捕集し、 CSF活性を含有する画分をプールし、プールした画分を
トリフルオロ酢酸で処理し、 トリフルオロ酢酸で処理したプール分をC4逆相カラムに
掛け、トリフルオロ酢酸溶液中におけるアセトニトリル
の0→90%濃度勾配で溶出し、CSF活性を含有する画分
を捕集し、 CSF活性を含有する画分をプールし、プールした画分を
ヘプタフルオロ酪酸で処理し、処理した溶液を第2のC4
逆相カラムに掛け、 第2のC4逆相カラムをヘプタフルオロ酪酸中におけるア
セトニリルの0→90%濃度勾配で溶出して、CSF活性を
有する画分を捕集する ことを含んで成る第56項記載の方法 63.第56項の方法において、硫酸アンモニウムで蛋白質
を沈澱させてペレツトを作成する段階の後、 そのペレツトをNaClを含有しているクエン酸ナトリウム
溶液に再懸濁させ、これと同じ緩衝液で飽和したアクリ
ルアミド−アガロース・ウルトラゲルを充填したカラム
にこの溶液を掛け、 カラムをクエン酸ナトリウムおよびNaClの溶液で溶出
し、CSF活性を有する画分を捕集し、CSF活性を有する画
分をプールし、トリフルオロ酢酸で処理し、処理溶液を
C4逆相カラムに掛け、 このカラムをトリフルオロ酢酸溶液中におけるアセトニ
トリルの0→90%濃度勾配で溶出し、CSF活性を有する
画分を捕集する ことを含んで成る第56項記載の方法。
64.骨髄検定において、少なくとも約1×107単位/mgの
比活性を有するCSF蛋白質。
65.約15000〜約26000ダルトンの分子量を有する第64項
記載のCSF蛋白質。
66.骨髄検定において、蛋白質1mg当たり少なくとも約4
×107単位の比活性を有する第64項記載のCSF蛋白質。
67.CSFをMo細胞調整培地から精製する第56項記載の方
法。
68.発現可能なCSF遺伝子を含んでいる組換え体ベクター
でトランスフエクシヨンした細胞の培養によつて得られ
た培地からCSFを精製する第56項記載の方法。
69.p91023(B)−CSFでトランスフエクシヨンしたCOS
細胞の培養によつて得られた培地からCSFを精製する第5
6項記載の方法。
70.霊長類動物細胞のコロニー形成刺激因子(CSF)蛋白
質を暗号化している遺伝子を好適なベクターへ挿入し、
その遺伝子を挿入した該ベクターを真核または原核性宿
主細胞へ導入し、そのCSF蛋白質を発現し、単離するこ
とを含んで成る霊長類動物CSF蛋白質の生産方法。
71.そのCSF蛋白質が顆粒性白血球(顆粒球)−マクロフ
アージCSFである第70項記載の方法。
72.CSF蛋白質が第1図のCSF−thrで示されたアミノ酸配
列を有する第70項記載の方法。
73.CSF蛋白質が第1図のCSF−ileで示されたアミノ酸配
列を有する第70項記載の方法。
74.CSF蛋白質がギボンザルの顆粒性白血球−マクロフア
ージCSFである第70項記載の方法。
75.CSF蛋白質が第1図のCSF−Gで示されたアミノ酸配
列を有する第70項記載の方法。
76.CSF蛋白質が天然産CSFのアミノ酸配列と一致してお
り、但し、天然CSFの生物学的活性に事実上影響するこ
となく、1またはそれ以上のアミノ酸を追加し、置換
し、または除去した蛋白質である第70項記載の方法。
77.CSF蛋白質が天然産CSFのアミノ酸配列と一致してお
り、但し、1またはそれ以上のシステイン残基を他のア
ミノ酸残基で置換したものである第76項記載の方法。
78.CSF蛋白質が天然産CSFのアミノ酸配列を有し、但
し、その配列がメチオニン残基により先行される第77項
記載の方法。
79.成熟形の第42、43、45、46項記載のCSF蛋白質。
80.シグナル・ポテンシエーター開始領域を含んでいる
第42、43、45、46項記載のCSF蛋白質。
81.127個のアミノ酸を有するCSF蛋白質。
82.ATCC39754の番号でATCCに寄託されているエシエリキ
ア・コリMC106Iを発現することによつて得ることができ
るCSF蛋白質、またはATCCに寄託されているプラスミドp
91023(B)−CSFの127アミノ酸のCSF暗号化ヌクレオチ
ド配列。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 9281−4B C12N 5/00 B 15/09 A61K 37/02 (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:865) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 ウオング、ゴードン・ジー アメリカ合衆国マサチユーセツツ02138、 キヤンブリツジ、マサチユーセツツ・ア ベニユー1137番 (72)発明者 ウアング、エリザベス・エー アメリカ合衆国マサチユーセツツ 017419、カーリスル、ウオルフ・ロツ ク・ロード136番 (56)参考文献 特開 昭57−114525(JP,A) 特表 昭61−501490(JP,A) 特表 昭61−199787(JP,A) 米国特許4438032(US,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記のアミノ酸配列を有する霊長類GM−CS
    F蛋白質またはそのアレル変異体もしくは下記のアミノ
    酸配列において5個を越えないアミノ酸が付加、欠失ま
    たは置換されたアミノ酸配列を有し且つ霊長類GM−CSF
    活性を有する変異体をコードする遺伝子を含む組換えベ
    クターで形質転換された宿主細胞を、発現可能な条件下
    に培養し、それによって産生された蛋白質を採取するこ
    とを特徴とする、霊長類GM−CSF活性を有する蛋白質の
    製造法: または または
  2. 【請求項2】霊長類GM−CSF活性を有する蛋白質がヒト
    骨髄検定法において少なくとも1×107単位/mgの比活性
    を有するものである、請求項1記載の製造法。
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