JP2024512242A - カーボンネガティブ冶金製品 - Google Patents

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Abstract

いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ炭素製品であって、カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg CO2e未満の炭素強度を特徴とし、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ炭素製品を提供する。いくつかの実施形態では、炭素強度は、カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり-500kg CO2e未満である。他の変形形態は、カーボンネガティブ金属製品(例えば、鋼製品)であって、カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり0kg CO2e未満の炭素強度を特徴とし、金属製品が、50重量%~100重量%の1つ以上の金属と、任意選択的に1つ以上の合金元素と、を含有する、カーボンネガティブ金属製品を提供する。いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり-200kg CO2e未満の炭素強度を特徴とする。カーボンネガティブ金属製品は、多種多様な金属を含有することができる。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月18日に出願された、米国仮特許出願第63/151,026号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、一般に、負の炭素強度を有する、炭素及び金属を含む冶金製品に関する。
温室効果ガス(greenhouse gas、「GHG」)は、熱赤外線範囲内で放射エネルギーを吸収して放出するガスである。温室効果ガスは、地球の下層大気中に太陽の熱を閉じ込める温室効果を引き起こす。これは、地表から放出される赤外線よりも、太陽からの可視放射に対する大気の透明度が高いためである。地球の大気中の主な温室効果ガスは、二酸化炭素(CO)、メタン、亜酸化窒素、オゾン、及び水蒸気である。化石燃料の燃焼は、大量のCOを生成することがよく知られている。大気中のCOは熱を吸収し、COの大気滞留時間は100年程度であるため、この熱が閉じ込められる。産業革命(1750年頃)の開始以来、人間の活動により、大気中のCO濃度が1750年の280ppmから2020年には414ppmまで45%増加した。2019年の世界のCO排出量は、370億メートルトンと推定されている。
1992年の国連気候変動枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change)により、人為的排出が地球温暖化の主な原因であるという証拠に基づいて、署名国はGHG排出量の削減を公約した(国連気候変動枠組条約、1992年)。合意したにもかかわらず、1992年から2019年にかけて、世界の温室効果ガス排出量は約40%増加した。2015年、パリで開催された第21回締約国会議(21st Conference of the Parties、COP21)は、約200カ国が炭素排出量を削減し、地球温暖化を最大1.5℃に制限することを公約する非拘束的合意に達した(Rogelj et al.,“Paris Agreement climate proposals need a boost to keep warming well below 2℃”,Nature 534,7609,2016)。炭素税、排出量取引制度、及び低炭素燃料基準など、数多くの政策が提案され、その一部が実施されている。
金属加工は、世界的に非常に重要な産業である。例えば、鋼(鉄の合金)に関して、世界の鉄鋼市場規模は、Steel Market Size,Share&Trends Analysis 2018-2025,Grand View Research,Inc.(2017)によれば、2025年までに1兆米ドルに到達すると予想されている。金属加工は、毎年、世界全体で著しい正味CO排出量を引き起こす。持続可能で低コストかつ耐久性のある建築材料への傾向の高まりにより、工業インフラ及び住宅プロジェクトにおける鋼への需要が高まっている。構造的完全性が高い予め設計された金属建築物において、鋼は、安定性、設計の柔軟性、及び美的魅力において本質的な機能を果たす。グリーンでエネルギー効率の良い建築物を推進する厳しい規制も、特に工業用構造物における鋼への需要に寄与している。
今日、製鋼は、世界におけるCO排出の最大の産業的寄与要因のうちの1つである。酸素化鉄鉱石は、世界的に採掘されている。典型的には、鉄鉱石は、選鉱プロセスを通して採取されて、鉄画分を粉砕及び濃縮し、次いで、ペレット(結合剤とともに)に圧延され、熱を発生させるために石炭を燃焼させる硬化炉中で加熱されて、ペレットを硬化させて、高炉に輸送し、ここでコークスを使用して酸素化鉱石を金属鉄に還元する。硬化及びコーキングプロセスは、大量のCO及び他の汚染物質を創出する。全ての鋼の約70%は、酸素転炉内で還元する前にコークス又は石炭を使用して高炉内で酸化鉄を還元することによって生成された銑鉄から作製される。非再生可能な石炭又は石炭由来コークスの使用は、化石資源を枯渇させることに加えて、非再生可能な二酸化炭素を大気中に放出させる。
CO排出規制の強化に加えて、カーボンフレンドリーな鋼製品及び他の金属製品に対する需要が高まる傾向がある。また、持続可能性に対する投資家及び公衆の関心が高まっている。例えば、数百人の投資家と30兆米ドルを超える資産を管理しているグローバルネットワークである気候変動対応を目指す国際機関投資家団体(Institutional Investors Group on Climate Change)は、気候変動に直面している鉄鋼産業がその将来を守ることへの期待を高めている。
より環境に優しい冶金製品が強く望まれている。炭素強度が低い(カーボンニュートラル、又は好ましくはカーボンネガティブ)鋼製品及び他の金属製品(銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、及びケイ素を含む)が特に望ましい。金属加工における一般的な原料である冶金コークスは炭素強度が高いため、炭素強度が低い冶金炭素も望ましい。
本開示は、当該技術分野における前述の必要性に対処する。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ冶金炭素製品であって、カーボンネガティブ冶金炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ冶金炭素製品を提供する。いくつかの実施形態では、炭素強度は、カーボンネガティブ冶金炭素製品1メートルトン当たり約-500、-1000、-1500、-2000、-2500、若しくは-3000kg COe、又はそれ未満である。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、又は少なくとも約90重量%の炭素を含有する。いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、少なくとも約50重量%の固定炭素、少なくとも約75重量%の固定炭素、又は少なくとも約90重量%の固定炭素を含有する。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくともある程度再生可能な炭素を含有する。カーボンネガティブ炭素製品は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は約100重量%再生可能な炭素含有量を含有し得る。
カーボンネガティブ冶金炭素製品は、約1重量%~約30重量%の水分、例えば、約5重量%~約15重量%の水分、約2重量%~約10重量%の水分、又は約0.1重量%~約1重量%の水分を含み得る。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、添加剤を更に含有する。添加剤の濃度は、カーボンネガティブ冶金炭素製品の総重量に基づいて、約0.2重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%、又は約1重量%~約5重量%とすることができる。
いくつかの実施形態では、添加剤は、部分的に酸化又は燃焼することができる。特定の実施形態では、添加剤は、再生可能な材料である。特定の実施形態では、添加剤は、カーボンニュートラル又はカーボンネガティブ添加剤である。
いくつかの実施形態では、添加剤は、カーボンネガティブ冶金炭素製品のための結合剤である。結合剤は、有機結合剤、無機結合剤、又はそれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、添加剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、ヘミセルロース、メチルセルロース、キトサン、リグニン、ラクトース、スクロース、デキストロース、マルトデキストリン、バナナ粉、小麦粉、小麦デンプン、大豆粉、コーンフラワー、木粉、石炭タール、石炭微粉、メトコークス、アスファルト、コールタールピッチ、石油ピッチ、瀝青、熱分解タール、ギルソナイト、ベントナイト粘土、ホウ砂、石灰石、石灰、蝋、植物性蝋、重曹、ベーキングパウダー、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、鉄鉱石精鉱、シリカヒューム、石膏、ポートランドセメント、グアーガム、ポリビドン、ポリアクリルアミド、ポリラクチド、ホルムアルデヒド、泥炭、ミズゴケ泥炭、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、植物性樹脂、再生礫、再生タイヤ、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される結合剤である。
いくつかの実施形態では、添加剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される結合剤である。結合剤は、任意選択的に架橋された熱可塑性デンプンであり得る。熱可塑性デンプンは、デンプン及びポリオールの反応生成物であり得、ポリオールは、任意選択的に、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ブタントリオール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、又はそれらの組み合わせから選択され、反応生成物は、例えば、酸によって又は塩基によって触媒される反応から任意選択的に形成される。
いくつかの実施形態では、添加剤は、添加剤を含まないこと以外は同等の炭素製品と比較して、カーボンネガティブ冶金炭素製品の反応性を低減する。
反応性は、熱反応性であり得る。例えば、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、添加剤を含まないこと以外は同等の炭素製品と比較して、より低い自己加熱を有することができる。反応性は、酸素、水、水素、一酸化炭素、金属(例えば、鉄又は酸化鉄)、又はこれらの種のうちの2つ以上との化学反応性であり得る。
いくつかの実施形態では、添加剤は、カーボンネガティブ冶金炭素製品内の細孔に充填される。これらの又は他の実施形態では、添加剤は、カーボンネガティブ冶金炭素製品の表面上に配置される。
カーボンネガティブ冶金炭素製品は、粉末形態であり得る。代替的に又は追加的に、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、凝集形態であり得る。
例えば、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、任意選択的に結合剤とともに、カーボンネガティブ冶金炭素ペレットとして凝集形態であり得る。カーボンネガティブ冶金炭素ペレットは、少なくとも30のハードグローブ粉砕性指数(Hardgrove Grindability Index)によって特徴付けることができる。カーボンネガティブ冶金炭素製品は、少なくとも80%のペレット耐久性指数(Pellet Durability Index)によって特徴付けることができる。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ非冶金炭素製品であって、カーボンネガティブ非冶金炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ非冶金炭素製品を提供する。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ炭素製品であって、カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ炭素製品を提供する。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ炭素組成物を含む製品であって、カーボンネガティブ炭素組成物が、カーボンネガティブ炭素組成物1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、かつ少なくとも約50重量%の炭素を含有する、製品を提供する。
他の変形形態は、カーボンネガティブ金属製品であって、カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、約50重量%~約100重量%の1つ以上の金属と、任意選択的に1つ以上の合金元素と、を含有する、カーボンネガティブ金属製品を提供する。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり約-100、-200、-300、-400、若しくは-500kg COe、又はそれ未満の炭素強度を特徴とする。
カーボンネガティブ金属製品中の1つ以上の金属は、例えば、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、スズ、亜鉛、コバルト、クロム、タングステン、モリブデン、チタン、金、銀、鉛、ケイ素、リチウム、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、ビスマス、又はそれらの組み合わせ若しくは合金から選択され得る。カーボンネガティブ金属製品は、少なくとも約60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、又は99重量%の1つ以上の金属を含有することができる。カーボンネガティブ金属製品は、1、2、3、4、5、又はそれ以上の金属元素を含有することができる。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、約0.1重量%~約50重量%の1つ以上の合金元素、例えば、約1重量%~約10重量%の1つ以上の合金元素を含有する。1つ以上の合金元素は、Al、Bi、B、C、Ce、Cr、Cu、Fe、H、Mg、Mn、Mo、N、Nb、Ni、P、Pb、Si、Sn、S、Ta、Ti、W、V、Zr、Zn、前述の元素のうちのいずれかの酸化物、炭化物、水素化物、窒化物、若しくは硫化物、又はそれらの組み合わせから選択することができる。カーボンネガティブ金属製品には、他の元素が含まれ得、これらの他の元素は、合金元素として機能するか、又は機能しない場合がある。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合金元素は、炭素を含む。炭素がカーボンネガティブ金属製品中に存在する場合、炭素は、1つ以上の金属内に平衡濃度で存在し得る。代替的に、炭素は、1つ以上の金属内に非平衡濃度で存在し得、これは、炭素の平衡濃度よりも低いか、又は平衡濃度よりも高い可能性がある。
いくつかの実施形態では、1つ以上の合金元素は、炭素を含み、その炭素は、本明細書に開示されるカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する。他の元素は、カーボンネガティブ冶金炭素製品に由来することができ、水素、窒素、酸素、硫黄、又はリンを含む(が、これらに限定されない)合金元素として利用することができる。
特定の実施形態では、1つ以上の合金元素は、水素を含む。水素が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、水素は、光合成を介して大気中の水から成長するバイオマスに添加されるため、カーボンニュートラル水素又はカーボンネガティブ水素であり得る。
特定の実施形態では、1つ以上の合金元素は、窒素を含む。窒素が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、窒素は、窒素サイクルを介して大気中のNから成長するバイオマスに添加されるとき、カーボンニュートラル又はカーボンネガティブであり得る。
特定の実施形態では、1つ以上の合金元素は、酸素を含む。酸素は、特に金属酸化物が避けられる場合、典型的には好ましい合金元素ではない。しかしながら、特定の合金、特に非鉄合金は、侵入型固溶体強化を通じて金属を強化する侵入型合金元素として酸素(O原子として)を使用することができる。酸素が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、酸素は、光合成を介して大気中のCOに由来することが認識される。
特定の実施形態では、1つ以上の合金元素は、硫黄を含む。硫黄が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、硫黄の炭素強度は、硫黄の供給源(例えば、土壌対添加された肥料)に依存する。
特定の実施形態では、1つ以上の合金元素は、リンを含む。リンが、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、リンの炭素強度は、リンの供給源(例えば、土壌対添加された肥料)に依存する。
様々な実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、粉末、ペレット、シート、ロッド、バー、ワイヤ、コイル、パイプ、プレート、壁、タンク、鋳造構造、工学的構造、電磁石、永久磁石、又はそれらの組み合わせから選択される形態である。カーボンネガティブ金属製品は、最終構造であり得るか、又は従来の減法製造(サブトラクティブ・マニュファクチャリング)、付加製造(アディティブ・マニュファクチャリング)、若しくは他の技術を介して金属含有構造を作製するための原料であり得る。
特定の変形形態では、カーボンネガティブ鋼製品は、カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、カーボンネガティブ鋼製品は、約50重量%~約99重量%の鉄と、約1重量%~約50重量%の1つ以上の合金元素と、を含有する。
カーボンネガティブ鋼製品の様々な実施形態では、炭素強度は、カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-100、-200、-300、-400、若しくは-500kg COe、又はそれ未満である。
カーボンネガティブ鋼製品は、少なくとも約80重量%の鉄、少なくとも約90重量%の鉄、又は少なくとも約95重量%の鉄を含有することができる。カーボンネガティブ鋼製品は、約1重量%~約10重量%の1つ以上の合金元素を含有することができる。1つ以上の合金元素は、Al、Bi、B、C、Ce、Cr、Cu、H、Mg、Mn、Mo、N、Nb、Ni、P、Pb、Si、Sn、S、Ta、Ti、W、V、Zr、Zn、前述の元素のうちのいずれかの酸化物、炭化物、水素化物、窒化物、若しくは硫化物、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかのカーボンネガティブ鋼製品では、1つ以上の合金元素は、炭素を含み、炭素は、鉄内に平衡濃度又は非平衡(熱力学的平衡よりも高い又は低い)濃度で存在することができる。カーボンネガティブ鋼製品内の炭素の一部又は全ては、本明細書に記載のカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来し得る。
いくつかのカーボンネガティブ鋼製品において、1つ以上の合金元素は、水素を含む。カーボンネガティブ鋼製品内の水素の一部又は全ては、本明細書に記載のカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来し得る。
カーボンネガティブ鋼製品は、粉末、ペレット、シート、ロッド、バー、ワイヤ、コイル、パイプ、プレート、壁、タンク、鋳造構造、工学的構造、電磁石、永久磁石、又はそれらの組み合わせから選択される形態であり得る。
他の変形形態は、開示されたカーボンネガティブ冶金炭素製品及び/又は開示されたカーボンネガティブ金属製品(例えば、カーボンネガティブ鋼製品)の製造を含むプロセスを提供する。
いくつかの変形形態において、カーボンネガティブバイオカーボンペレットを製造するための簡略化されたブロックフロー図である。
いくつかの変形形態において、カーボンネガティブ金属製品を製造するための簡略化されたブロックフロー図である。
いくつかの変形形態において、カーボンネガティブ金属製品を製造するための簡略化されたブロックフロー図である。
この説明は、当業者が開示された技術を作製及び使用することを可能にし、本技術のいくつかの実施形態、適合、変形形態、代替、及び使用を説明する。これら及び他の実施形態、特徴、及び利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照すると、当業者にはより明らかになるであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の指示対象を含む。別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本技術が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される反応条件、化学量論、成分の濃度などを表す全ての数字は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、そうでないと示されない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、少なくとも特定の分析技術に応じて変化し得る近似値である。
「含む(including)」、「含有する(containing)」、又は「~を特徴とする(characterized by)」と同義である「含む(comprising)」という用語は、包括的又はオープンエンドであり、追加の記載されていない要素又は方法ステップを除外しない。「含む(comprising)」は、指定された請求項要素が必須であることを意味する請求項文言において使用される技術用語であるが、他の請求項要素を追加することができ、依然として請求項の範囲内の構成物を形成することができる。
本明細書で使用される場合、「からなる(consisting of)」は、請求項に指定されていない任意の要素、ステップ、又は成分を除外する。「からなる(consists of)」という句(又はその変形)が、プリアンブルの直後ではなく、請求項の本文の節に現れる場合、その句は、その節に記載された要素のみを限定し、他の要素も全体として請求項から除外されない。本明細書で使用される場合、「から本質的になる(consisting essentially of)」という句は、請求項の範囲を、指定された要素又は方法ステップに加えて、特許請求される主題の基礎及び新規の特徴に実質的に影響を及ぼさないものに限定する。
「含む(comprising)」、「からなる(consisting of)」、及び「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語に関して、これら3つの用語のうちの1つが本明細書で使用される場合、本明細書で開示され、特許請求される主題は、他の2つの用語のいずれかの使用を含むことができる。したがって、他に明示的に記載されていないいくつかの実施形態では、「含む(comprising)」の任意の事例は、「からなる(consisting of)」によって、又は代替的に「から本質的になる(consisting essentially of)」によって置き換えることができる。
技術的な開示を可能にする目的で、様々な説明、仮説、理論、推測、仮定などが開示される。本開示は、実際に真であるこれらのいずれにも依存しない。この詳細な説明における説明、仮説、理論、推測、又は仮定のいずれも、特許請求の範囲を何ら限定するものと解釈されるべきではない。
本目的では、「生体(biogenic)」とは、数か月、数年、又は数十年の時間スケールで再生可能な炭素などの元素を含有する材料(原料、製品、又は中間体)を意味することを意図している。非生体材料は、非再生可能であり得るか、又は数世紀、数千年、数百万年、若しくは更に長い地質学的時間スケールの時間スケールで再生可能であり得る。生体材料は、生体源と非生体源との混合物を含み得る。
本目的では、「試薬」とは、その最も広い意味での材料を意味することを意図しており、試薬は、燃料、化学物質、材料、化合物、添加剤、ブレンド成分、溶媒などであり得る。試薬は、必ずしも化学反応を引き起こすか又は化学反応に関与する化学試薬である必要はない。試薬は、化学反応物であるか、又はそうでない場合があり、反応において消費されるか、又はされない場合がある。試薬は、特定の反応のための化学触媒であり得る。試薬は、試薬が添加され得る材料の機械的、物理的、又は流体力学的特性を調節することを引き起こすか、又はそれに関与し得る。例えば、試薬を金属に導入して、金属に特定の強度特性を付与することができる。試薬は、化学分析又は物理的試験で使用するのに十分な純度(現在の状況では、典型的には炭素純度)の物質であり得る。
本明細書で使用される場合、「バイオカーボンペレット」は、生体炭素を含有するペレットを意味する。ペレットの幾何形状は、本明細書で教示されるように、広く変化し得る。
本明細書で使用される場合、「高炭素」とは、特定の生体試薬を説明するものであり、例えば、生体試薬が、高炭素生体試薬を製造するために利用される初期原料と比較して比較的高い炭素含有量を有することを説明する。典型的には、高炭素生体試薬は、その重量の少なくとも約半分を炭素として含有することができる。より典型的には、高炭素生体試薬は、少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、又は95重量%の炭素を含有するであろう。
上記にかかわらず、「高炭素生体試薬」という用語は、本明細書では、様々な実施形態では、開示されるプロセス及びシステムによって製造することができる材料を一貫して説明するために実用的な目的で使用される。炭素含有量又は他の任意の濃度に関する制限は、用語自体からではなく、特定の実施形態及びその同等物を参照することによってのみ帰属されるものとする。例えば、開示されたプロセスに供される、炭素含有量が非常に低い出発材料は、出発材料に対して炭素が高度に濃縮されている(高い炭素収率)が、それにもかかわらず、約50重量%未満の炭素などの、炭素が比較的少ない(低純度の炭素)高炭素生体試薬を製造し得ることが理解されよう。
本明細書に開示されるプロセスは、二酸化炭素排出量が低減された環境に優しい技術である。出発原料が、生体由来の再生可能な炭素を含有するバイオマスである場合、熱分解から得られる炭素も生体由来である。これは、例えばASTM D6866を使用して、炭素の14C/12C同位体比の測定から示すことができる。いくつかの実施形態では、処理された全ての炭素は、再生可能である。他の実施形態では、全ての炭素より少ない炭素が再生可能である。
二酸化炭素に酸化される任意の生体炭素は、生体COを創出する。これはまた、生成されたCOのサンプル中の炭素の14C/12C同位体比の測定からも示すことができる。バイオマスに由来するこの生体COは、環境に戻り、光合成を介して成長するバイオマスによって再び吸収される。このようにして、正味のCO排出が大幅に低減される。更に、出発バイオマスの水素含有量は、プロセスの正味のCO排出を実質的に低減することができる。これは、バイオマス中の水素がオフガス中でHとなるか、又はオフガスから形成される還元ガスとなるためである。Hは、COによって引き起こされるのとほぼ同様に金属酸化物の化学還元を引き起こすことができるが、COを創出することはなく、Hの酸化によりHOが創出されるが、これは問題のある温室効果ガスとはみなされない。
開示されるプロセスが従来の技術よりも環境的に優れている別の理由は、エネルギーバランスに関連する。金属酸化物の還元は、全体的な化学反応が吸熱性であることから、本質的にエネルギーを必要とする。金属酸化物を金属及び酸素に分解し、それによって任意の直接的なCO産生を回避する電気化学変換の既知のアプローチでさえ、大量の電気(通常、非再生可能な供給源から作製される)を必要とする。従来の金属鉱石処理は、大量の石炭又はメトコークスを利用して、必要な熱を創出するとともに、還元化学反応のための炭素を提供する。対照的に、いくつかの実施形態は、エネルギー効率の良い方法で炭素及び水素を利用する統合されたバイオ還元プロセスを提供する。金属鉱石の統合されたバイオ還元は、石炭及びメトコークスなどの化石燃料の従来の使用と比較して、環境への影響を大幅に低減する。
本開示において、「製品」は、例えば、組成物、材料、物体、又は構造であり得る。「製品」という用語は、それが更なる処理のための中間体として他の当事者に対して販売され、保管され、取引され、更に処理され、販売されるかどうかなど、その商業的運命によって制限されないものとする。
製品の「炭素強度」は、製品1トン当たりに生成される二酸化炭素の重量による正味量である。CO換算炭素強度は、製品1トン当たりに生成される二酸化炭素換算量の正味量として定義することもできる。「二酸化炭素換算(量)」又は「COe」は、同等の地球温暖化効果を有するであろうCOの量を表す。炭素強度の典型的な単位は、製品1メートルトン(1000kg)当たりの二酸化炭素換算量のキログラムである。「カーボンネガティブ」製品は、COeが0未満の製品を意味する。カーボンネガティブという形容詞は、製品組成自体の炭素含有量ではなく、COe<0を指す。
温室効果ガス(又は「GHG」)は、熱を吸収して再放出し、それによって惑星の大気を他の方法よりも暖かく保つ、大気中の任意のガスである。地球の大気中の主なGHGは、水蒸気、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、及びオゾンである。慣例では、COの地球温暖化係数は、1と定義されている。CHの地球温暖化係数は約30であり、すなわち、メタンは、温室効果ガスとしてCOよりも30倍強力である。“IPCC Fourth Assessment Report: Climate Change 2007”,Intergovernmental Panel on Climate Change,Cambridge University Press,Cambridge(2007)(参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
一般に、製品の炭素強度を計算するためには、出発物質の炭素強度、出発物質の中間体への変換に関連する炭素強度、及び中間体の最終製品への変換に関連する炭素強度を推定する必要がある。炭素強度の計算には、既知のライフサイクルアセスメントの原則を用いることができる。ライフサイクルアセスメント(life-cycle assessment、LCA)は、原材料の加工、製造、流通、使用、リサイクル、及び最終処分を含む、製品のライフサイクル全体にわたる環境への影響を評価するために使用される既知の方法である。LCAを実施する場合、通常、最終製品の運命を特定する必要がある。例えば、鋼の場合、鋼は、長期間にわたって置かれるように設置されることが多い。いくつかの実施形態では、工業リサイクルオプション(鋼は地球上で最もリサイクルされる材料である)を含む、鋼の寿命終了オプションが考慮される。
LCAはまた、特定の材料に関連する環境入出力に関する現状を考慮することができる。例えば、伐採されていない森林残渣は、分解を受けて大量のメタンを放出し、重度のGHGペナルティを引き起こす。これらの森林残渣が代わりにバイオカーボン、及びその後の金属の製造に向けられる場合、回避されたメタン排出量は、全体的な炭素強度について考慮に入れることができる。非常に多くの可能性があり、現状自体が進化しているため、適切な業界平均が採用されるように、LCAソフトウェア内のデータベースを利用することが望ましい。LCA計算は、GREET(登録商標)、SimaPro(登録商標)、若しくはGaBi、又は他のLCAソフトウェアなどのソフトウェアによって補助され得る。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ冶金炭素製品であって、カーボンネガティブ冶金炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ冶金炭素製品を提供する。
カーボンネガティブ炭素製品(例えば、カーボンネガティブ冶金炭素製品)の様々な実施形態では、炭素強度は、カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり約-100、-200、-300、-400、-500、-600、-700、-800、-900、-1000、-1100、-1200、-1300、-1400、-1500、-1600、-1700、-1800、-1900、-2000、-2100、-2200、-2300、-2400、-2500、-2600、-2700、-2800、-2900、-3000、-3100、-3200、-3300、-3400、若しくは-3500kg COe、又はそれ未満(任意の介在範囲を含む)である。例えば、炭素強度は、カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり約-400kg COe~約-800kg COeであり得る。
本開示では、「冶金炭素」とは、1つ以上の金属を伴うプロセスで使用されることが意図される炭素を意味する。冶金炭素は、例えば、金属鉱石を金属に変換するプロセス、金属を精製するプロセス、金属に合金元素として炭素を添加するプロセス、炭素-金属複合材を作製するプロセス、又はそれらの組み合わせにおける原料であり得る。冶金炭素は、金属製造プロセスへの追加を必要としない他の用途を有することが認識されるであろう。したがって、冶金(metallurgical)という形容詞は、いくつかの(全てではないが)実施形態では、炭素を冶金学的用途の意図された使用に限定する。本明細書に開示される冶金炭素が実際に冶金に利用されていない場合、冶金という形容詞は、その物理的構造、化学組成、又は材料特性の観点から炭素を別の方法で限定するものとして解釈されないものとする。冶金炭素を提供する任意の実施形態は、1つ以上の非冶金学的用途で使用される非冶金炭素を提供する実施形態についても言及するものとして理解されるべきである。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、又は少なくとも約90重量%の炭素を含有する。いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、少なくとも約50重量%の固定炭素、少なくとも約75重量%の固定炭素、又は少なくとも約90重量%の固定炭素を含有する。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、再生可能な炭素を含有する。様々な実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、99.5%、又は99.9%の再生可能な炭素含有量を含有する。炭素の14C/12C同位体比の測定は、ASTM D6866を利用することができる。
カーボンネガティブ冶金炭素製品は、約1重量%~約30重量%の水分、例えば、約5重量%~約15重量%の水分、約2重量%~約10重量%の水分、又は約0.1重量%~約1重量%の水分を含み得る。
カーボンネガティブ冶金炭素製品は、0~約30重量%の灰、例えば、約2重量%~約25重量%の灰、約5重量%~約20重量%の灰、又は約8重量%~約15重量%の灰を含み得る。「灰」は、熱分解中に蒸発しない非炭素成分を指す。灰は、ASTM D3175又は他の技術によって測定することができる。灰組成物は、ASTM D4326又は他の技術によって分析することができる。木質バイオマスの熱分解からの灰は、典型的には、主にSiO、CaO、KO、及びFeを含有する。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、添加剤を更に含有する。添加剤の濃度は、カーボンネガティブ冶金炭素製品の総重量に基づいて、約0.2重量%~約25重量%、約2重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%、又は約1重量%~約5重量%とすることができる。特定の実施形態では、添加剤の濃度は、約1重量%未満、例えば、約、又は多くとも約0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.15、0.10、0.05、0.02、0.01重量%である。添加剤は任意選択的であるため、いくつかの実施形態では、添加剤濃度はゼロである。
いくつかの実施形態では、添加剤は、部分的に酸化又は燃焼することができる。特定の実施形態では、添加剤は、再生可能な材料である。特定の実施形態では、添加剤は、カーボンニュートラル又はカーボンネガティブ添加剤である。カーボンニュートラル又はカーボンネガティブ添加剤の例は、光合成によって生成されるデンプンである(特に、太陽光エネルギーは、デンプンとしてバイオマスによって貯蔵され得る)。
いくつかの実施形態では、添加剤は、カーボンネガティブ冶金炭素製品のための結合剤である。結合剤は、有機結合剤、無機結合剤、又はそれらの組み合わせであり得る。
いくつかの実施形態では、添加剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、ヘミセルロース、メチルセルロース、キトサン、リグニン、ラクトース、スクロース、デキストロース、マルトデキストリン、バナナ粉、小麦粉、小麦デンプン、大豆粉(例えば、大豆樹脂)、コーンフラワー、木粉、石炭タール、石炭微粉、メトコークス、アスファルト、コールタールピッチ、石油ピッチ、瀝青、熱分解タール、ギルソナイト、ベントナイト粘土、ホウ砂、石灰石、石灰、蝋、植物性蝋、重曹、ベーキングパウダー、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、鉄鉱石精鉱、シリカヒューム、石膏、ポートランドセメント、グアーガム、ポリビドン、ポリアクリルアミド、ポリラクチド、ホルムアルデヒド、泥炭、ミズゴケ泥炭、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、植物性樹脂、再生礫、再生タイヤ、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される結合剤である。
いくつかの実施形態では、添加剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される結合剤である。結合剤は、任意選択的に架橋された熱可塑性デンプンであり得る。熱可塑性デンプンは、デンプン及びポリオールの反応生成物であり得、ポリオールは、任意選択的に、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ブタントリオール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、又はそれらの組み合わせから選択され、反応生成物は、例えば、酸によって又は塩基によって触媒される反応から任意選択的に形成される。反応が酸によって触媒される場合、酸は、例えば、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、シュウ酸、ウロン酸、グルクロン酸、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかの実施形態では、添加剤は、添加剤を含まないこと以外は同等の炭素製品と比較して、カーボンネガティブ冶金炭素製品の反応性を低減する。
反応性は、熱反応性であり得る。例えば、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、添加剤を含まないこと以外は同等の炭素製品と比較して、より低い自己加熱を有することができる。反応性は、酸素、水、水素、一酸化炭素、金属(例えば、鉄又は酸化鉄)、又はこれらの種のうちの2つ以上との化学反応性であり得る。
いくつかの実施形態では、添加剤は、カーボンネガティブ冶金炭素製品内の細孔に充填される。これらの又は他の実施形態では、添加剤は、カーボンネガティブ冶金炭素製品の表面上に配置される。
カーボンネガティブ冶金炭素製品は、粉末形態であり得る。代替的に又は追加的に、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、凝集形態であり得る。
例えば、カーボンネガティブ冶金炭素製品は、任意選択的に結合剤とともに、カーボンネガティブ冶金炭素ペレットとして凝集形態であり得る。カーボンネガティブ冶金炭素ペレットは、少なくとも30のハードグローブ粉砕性指数によって特徴付けることができる。カーボンネガティブ冶金炭素製品は、少なくとも80%のペレット耐久性指数によって特徴付けることができる。
開示されるカーボンネガティブ炭素製品は、冶金炭素製品又は非冶金炭素製品であり得る。いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ非冶金炭素製品であって、カーボンネガティブ非冶金炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ非冶金炭素製品を提供する。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ炭素組成物を含む製品であって、カーボンネガティブ炭素組成物が、カーボンネガティブ炭素組成物1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、かつ少なくとも約50重量%の炭素を含有する、製品を提供する。全製品中のカーボンネガティブ炭素組成物の濃度は、約、少なくとも約、又は多くとも約1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、若しくは100重量%など、広く変化し得る。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ炭素組成物に少なくとも部分的に由来する製品であって、カーボンネガティブ炭素組成物が、カーボンネガティブ炭素組成物1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、かつ少なくとも約50重量%の炭素を含有する、製品を提供する。カーボンネガティブ炭素組成物に由来する製品のパーセンテージは、約、少なくとも約、又は多くとも約1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99、若しくは100重量%など、広く変化し得る。
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブ金属製品であって、カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、約50重量%~約100重量%の1つ以上の金属と、任意選択的に1つ以上の合金元素と、を含有する、カーボンネガティブ金属製品を提供する。様々な実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり約-50、-100、-150、-200、-250、-300、-350、-400、-450、若しくは-500kg COe、又はそれ未満(任意の介在範囲を含む)のカーボンネガティブ金属製品の炭素強度を特徴とする。
カーボンネガティブ金属製品では、1つ以上の金属は、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、スズ、亜鉛、コバルト、クロム、タングステン、モリブデン、チタン、金、銀、鉛、ケイ素、リチウム、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、ビスマス、又はそれらの組み合わせ若しくは合金から選択され得る。カーボンネガティブ金属製品は、少なくとも約50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、又は99重量%の1つ以上の金属を含有することができる。カーボンネガティブ金属製品は、100重量%の1つ以上の金属から本質的になり得る。カーボンネガティブ金属製品は、1、2、3、4、5、又はそれ以上の金属元素を含有することができる。
金属は、開示されるカーボンネガティブ炭素組成物を使用して製造することができる製品の重要なクラスである。ほとんどの金属は、金属鉱石の形態で、地殻の岩石内に自然に含有されている。金属鉱石は、一般に、金属酸化物、金属硫化物、及び/又は金属ケイ酸塩である。金属鉱石は、鉱石鉱物から目的の金属を生成するために処理されなければならない。純粋な金属への金属鉱石の処理は、金属と炭素含有反応生成物を生成する様々な還元反応において、反応物として炭素を利用することができる。鉄鉱石から鉄への変換は、従来、一般的な例であるが、多くの金属鉱石は、金属製造のある時点で炭素を使用して処理され得る。金属鉱石が金属硫化物を含む場合、金属硫化物は、炭素(例えば、開示されたカーボンネガティブ炭素組成物)と反応する前に金属酸化物に変換され得る。
本開示では、「カーボンネガティブ金属製品」は、開示されたカーボンネガティブ炭素組成物を使用して金属含有前駆体から製造される任意の金属、及び/又はそれに由来する炭素酸化物を含むことができる。金属は広く変化することができ、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、スズ、亜鉛、コバルト、クロム、タングステン、モリブデン、チタン、金、銀、鉛、ケイ素、リチウム、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、ビスマス、それらの組み合わせ、又は前述のものの合金を含むことができるが、これらに限定されない。例示的な合金は、鉄-クロム-ニッケル-モリブデン合金、例えば、316ステンレス鋼である。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、鉄製品又は鋼製品である。「鋼」とは、少なくとも炭素及び通常は他の元素を含む鉄の合金を指し、世界的に構造材料として広く使用されている。鉄及び鋼の製造については、本明細書の後半でより詳細に考察する。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、ニッケル製品である。ニッケル鉱石には大量の硫化ニッケルが含有されている。硫化ニッケルは、硫黄触媒の存在下で、40~80℃の温度で一酸化炭素と反応して、ニッケルカルボニルNi(CO)を形成することができる。次いで、ニッケルは、Ni(CO)をNi及びCOに熱分解することによってニッケルカルボニルから得られ、Ni及びCOは、出発硫化ニッケルとのファース(furth)反応のためにリサイクルすることができる。最初のCOは、開示されたカーボンネガティブ炭素製品から製造することができる。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、コバルト製品である。コバルト鉱石は、典型的には硫化コバルトを含み、硫化コバルトは焙煎によって硫酸コバルトに変換することができる。例えば、次亜塩素酸ナトリウムとの反応を使用して、硫化コバルト及び硫酸コバルトから酸化コバルトを製造することができる。次いで、酸化コバルト(例えば、Co)は、高炉中で開示されたカーボンネガティブ炭素製品を用いて還元することによって金属に還元され得る。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、マンガン製品又はフェロマンガン製品である。マンガンの製造のために、マンガン鉱石を開示されたカーボンネガティブ炭素製品と混合し、次いで、高炉又は電気アーク炉のいずれかの中で還元することができる。鉄マンガンの製造のために、マンガン鉱石を鉄鉱石及び開示されたカーボンネガティブ炭素製品と混合し、次いで、高炉又は電気アーク炉のいずれかの中で還元することができる。得られたフェロマンガンは、30重量%~80重量%のマンガン含有量を有する。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、アルミニウム製品である。従来、アルミニウムは、吸熱反応に必要な温度が非常に高いために、炭素還元を使用してその鉱石(通常はAlリッチボーキサイト)からアルミニウムを抽出するには電気化学系列では高すぎる。したがって、高いエネルギー要件は、高い炭素強度を引き起こす。しかしながら、本開示において、カーボンネガティブアルミニウム製品は、開示されるカーボンネガティブ炭素製品と関連して生成されるエネルギーを利用する(例えば、熱分解蒸気の燃焼)こととともに、開示されるカーボンネガティブ炭素製品によって酸化アルミニウムを還元することによって製造することができる。すなわち、大規模な固有のエネルギー要求量は、反応速度及び熱力学によって決定されるが、必要なエネルギー及びアルミニウム鉱石を変換するために使用される炭素の両方は、アルミニウム製造に通過する低炭素強度又は負の炭素強度に帰することができる。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、白金製品である。白金鉱石は、典型的には硫化白金を含有する。硫化白金を、開示されたカーボンネガティブ炭素製品、及び/又はそれから得られる一酸化炭素と反応させて、白金金属(Pt)及び硫化カルボニル(carbonyl sulfide、COS)又は他の硫化物製品を形成することができる。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、ケイ素製品である。本開示において、ケイ素は、金属とみなされる。冶金学的グレードのケイ素は、典型的には、黒鉛電極を利用して電気アーク炉内で製造される。高温ガスは、電気アークからの強力なエネルギー及び温度の入力下で、ケイ素の形成中に反応器の底部ゾーンにおいて生成される。AlからのAlの生成と同様に、SiOからのSiの産生は、反応速度及び熱力学に対抗しなければならない。開示されたカーボンネガティブ炭素製品を利用して、全体的な化学反応SiO+C→Si+COを達成することによって、カーボンネガティブケイ素(Si)製品を製造することができる。化学に必要なエネルギーは、開示されたカーボンネガティブ炭素製品に関連するプロセス(例えば、熱分解蒸気の燃焼)に由来し得、ケイ素製品の炭素強度を更に低下させる。
特定の実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、リチウム製品である。リチウム鉱石は、リチウム酸化物を含有することができる。次いで、リチウム酸化物は、高温反応器又は炉内で開示されたカーボンネガティブ炭素製品を用いて還元することによってリチウム(Li)に還元することができる。いくつかの鉱石(例えば、スポデュメン及び花弁岩)は、LiO、Al、及びSiOを含有し、これらを処理して、Li、Al、及びSiを含有する金属合金、又は潜在的に別個の金属製品(Li、Al、及び/又はSi)を製造することができる。リチウム鉱石は、ケイ酸リチウムを含有することもできる。ケイ酸リチウムは、開示されたカーボンネガティブ炭素製品と反応してリチウム金属を形成することができる。
前の2つの段落で述べたケイ素とリチウムの製造は、今日の経済に特に関連している。ケイ素はコンピュータ及び多くの電子機器にとって重要な材料であり、リチウムは電池(リチウムイオン電池など)にとって重要な材料である。ケイ素とリチウムの両方が不足している。更に、電気自動車などのケイ素及びリチウムの多くの用途は、従来の化石燃料の低炭素強度代替品として促進されている。したがって、カーボンネガティブケイ素及びカーボンネガティブリチウムは、商業的に特に魅力的であると考えられる。
比較的純粋な金属又は金属合金である製品に加えて、カーボンネガティブ炭素-金属複合体も製造することができる。炭素金属複合材は、少なくとも1重量%の炭素、典型的には少なくとも5重量%の炭素、又は少なくとも10重量%の炭素を含む。炭素金属複合体は、金属より多くの炭素、例えば、50重量%を超える炭素、最大約95重量%の炭素を含むことができる。
炭素金属複合材は、種々の用途を有する。炭素金属複合材は、金属への最終的な変換のために別の場所に出荷することができる中間製品として、ペレット又は粉末として製造することができる。炭素金属複合材はまた、電池材料の電極としての用途も有する。例えば、いくつかの電極では、金属は、電極を構築するために黒鉛又は別の形態の炭素と組み合わされる。一例は、アノードで使用するための炭素-リチウム複合材である。リチウム鉱石は、開示されたカーボンネガティブ炭素製品と反応して、添加された炭素の一部が残る一方で、炭素の別の部分が酸化リチウム及び/又は硫化リチウムを金属リチウムに還元するリチウム-炭素複合製品を形成することができる。
比較的純粋な金属、金属合金、又は炭素金属複合材に加えて、カーボンネガティブ金属炭化物も製造することができる。例としては、炭化ケイ素SiC、炭化チタンTiC、及び炭化タングステンWCが挙げられる。金属炭化物は、化合物内にストロイキオメトリック(stroichiometric)量の炭素を有するため、大量の炭素が効果的に隔離され、これにより、温室効果ガスの可能性が更に低減され、したがって炭素強度が低下する。ケイ素製造などのいくつかの実施形態では、製品は、金属炭化物(SiC)と同様に金属(Si)を含有する。いくつかの実施形態では、金属炭化物は、金属製造における反応中間体である。
金属鉱石を金属、金属合金、炭素-金属複合材、又は金属炭化物に変換するための上記の反応は、高炉、炉頂ガス再循環高炉、シャフト炉、反射炉(空気炉としても既知である)、るつぼ炉、消音炉、レトルト炉、フラッシュ炉、Tecnored炉、Ausmelt炉、ISASMELT炉、パッドル炉、ボギー炉床炉、連続チェーン炉、プッシャー炉、回転炉床炉、ウォーキングビーム炉、電気アーク炉、誘導炉、塩基性酸素炉、パッドル炉、ベッセマー炉、直接還元金属炉、溶鉱炉(smelter)、又はそれらの組み合わせ若しくは派生物内で実施することができる。特定のタイプの炉は、これらの炉/反応器の全てが当業者に周知の装置であることに留意して、本明細書の後半で詳細に説明される。
いくつかの実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、約0.1重量%~約50重量%の1つ以上の合金元素、例えば、約1重量%~約10重量%の1つ以上の合金元素を含有する。様々な実施形態では、1つ以上の合金元素は、個別に又は集合的に、約、少なくとも約、又は最大約0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、12、15、18、又は20重量%(任意の介在範囲を含む)の濃度でカーボンネガティブ金属製品中に存在する。
1つ以上の合金元素は、Al、Bi、B、C、Ce、Cr、Cu、Fe、H、Mg、Mn、Mo、N、Nb、Ni、P、Pb、Si、Sn、S、Ta、Ti、W、V、Zr、Zn、前述の元素のうちのいずれかの酸化物、炭化物、水素化物、窒化物、若しくは硫化物、又はそれらの組み合わせから選択することができる。カーボンネガティブ金属製品には、他の元素が含まれ得、これらの他の元素は、合金元素として機能するか、又は機能しない場合がある。
いくつかの実施形態では、合金元素は、炭素を含む。炭素がカーボンネガティブ金属製品中に存在する場合、炭素は、1つ以上の金属内に平衡濃度で存在し得る。代替的に、炭素は、1つ以上の金属内に非平衡濃度で存在し得、これは、炭素の平衡濃度よりも低いか、又は平衡濃度よりも高い可能性がある。
いくつかの実施形態では、合金元素は、本明細書に開示されるカーボンネガティブ炭素製品に由来する炭素を含む。様々な実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、約、少なくとも約、又は多くとも約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.5、3、3.5、4、4.5、若しくは5重量%(全ての介在範囲を含む)の濃度で炭素を含有する。
いくつかの実施形態では、合金金属は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも部分的に再生可能である炭素を含む。合金炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は100%再生可能であり得る。
他の元素は、カーボンネガティブ炭素製品に由来することができ、水素、窒素、酸素、硫黄、又はリンを含む(が、これらに限定されない)カーボンネガティブ金属製品中の合金元素として利用することができる。
特定の実施形態では、合金元素は、水素を含む。水素が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、水素は、光合成を介して大気中の水から成長するバイオマスに添加されるため、カーボンニュートラル水素又はカーボンネガティブ水素であり得る。
炭素の14C/12C同位体比(固体炭素中、又はCO、CO、若しくはCHなどの蒸気形態の炭素中)を測定することは、実証済みの技法である。同様の概念を水素に適用することができ、H/H同位体比が測定される(Hは、重水素Dとしても既知である)。化石源は、バイオマスと比較して重水素が枯渇する傾向がある。Schiegl et al.,“Deuterium content of organic matter”,Earth and Planetary Science Letters,Volume 7,Issue 4,1970,Pages 307-313、及びHayes,“Fractionation of the Isotopes of Carbon and Hydrogen in Biosynthetic Processes”,Mineralogical Society of America,National Meeting of the Geological Society of America,Boston,MA,2001(参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
再生可能な水素は、市場において、再生可能なエネルギー基準、再生可能なエネルギークレジット、再生可能識別番号などを通してなど、様々な方法で認識され得る。ほんの一例として、ガソリンを製造する際に再生可能な水素を利用する製油所は、そのようなH含有量に対する再生可能なエネルギークレジットを受け取ることができる。鋼などの金属製品において、再生可能な水素は、金属の製造(例えば、Hによる金属鉱石の還元)中に利用することができ、かつ/又は再生可能な水素は、最終製品物中の測定可能な合金元素であり得る。
特定の実施形態では、合金元素は、窒素を含む。高強度オーステナイト系ステンレス鋼は、窒素の恩恵を受けることができる。窒素は、炭素よりも固体溶解度が高く、強力なオーステナイト安定剤であり、良好な侵入型固溶体強化剤であり、耐孔食性を向上させる。窒素が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、窒素は、窒素サイクルを介して大気中のNから成長するバイオマスに添加されるとき、カーボンニュートラル又はカーボンネガティブであり得る。他方、合金化窒素が、最終的に、NHベースの肥料に由来し、NHが、エネルギー集約的なHaber合成に由来する場合、そのような窒素は、一般に、カーボンニュートラル又はカーボンネガティブ窒素ではないであろう。いずれかが存在する場合、窒素含有量が通常1重量%未満であるため、金属製品の全体的な炭素強度への寄与は非常に低い場合がある。Haberプロセスでさえ、例えば、再生可能エネルギーを使用してH産生のために水を分割すること、又は本特許出願の他の箇所に開示されているように再生可能な水素を採用することによって、炭素強度を低下させることができる。
特定の実施形態では、合金元素は、酸素を含む。酸素は、特に金属酸化物が避けられる場合、典型的には好ましい合金元素ではない。しかしながら、特定の合金、特に非鉄合金は、侵入型固溶体強化を通じて金属を強化する侵入型合金元素として酸素(O原子として)を使用することができる。酸素が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、酸素は、光合成を介して大気中のCOに由来することが認識される。
特定の実施形態では、合金元素は、硫黄を含む。硫黄が、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、硫黄の炭素強度は、硫黄の供給源(例えば、土壌対添加された肥料)に依存する。
特定の実施形態では、合金元素は、リンを含む。リンが、それ自体がバイオマス原料に由来するカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来する場合、リンの炭素強度は、リンの供給源(例えば、土壌対添加された肥料)に依存する。
様々な実施形態では、カーボンネガティブ金属製品は、粉末、ペレット、シート、ロッド、バー、ワイヤ、コイル、パイプ、プレート、壁、タンク、鋳造構造、工学的構造、電磁石、永久磁石、又はそれらの組み合わせから選択される形態である。カーボンネガティブ金属製品は、最終構造であり得るか、又は従来の減法製造(サブトラクティブ・マニュファクチャリング)、付加製造(アディティブ・マニュファクチャリング)、若しくは他の技術を介して金属含有構造を作製するための原料であり得る。
特定の変形形態では、カーボンネガティブ鋼製品は、カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、カーボンネガティブ鋼製品は、約50重量%~約99重量%の鉄と、約1重量%~約50重量%の1つ以上の合金元素と、を含有する。
カーボンネガティブ鋼製品の様々な実施形態では、炭素強度は、カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-50、-100、-150、-200、-250、-300、-350、-400、-450、若しくは-500kg COe、又は約その値未満(任意の介在範囲を含む)である。例えば、炭素強度は、カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-100~約-300kg COeであり得る。
カーボンネガティブ鋼製品は、少なくとも約80重量%の鉄、少なくとも約90重量%の鉄、又は少なくとも約95重量%の鉄を含有することができる。カーボンネガティブ鋼製品は、約1重量%~約10重量%の1つ以上の合金元素を含有することができる。1つ以上の合金元素は、Al、Bi、B、C、Ce、Cr、Cu、H、Mg、Mn、Mo、N、Nb、Ni、P、Pb、Si、Sn、S、Ta、Ti、W、V、Zr、Zn、前述の元素のうちのいずれかの酸化物、炭化物、水素化物、窒化物、若しくは硫化物、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかのカーボンネガティブ鋼製品では、1つ以上の合金元素は、炭素を含み、炭素は、鉄内に平衡濃度又は非平衡(熱力学的平衡よりも高い又は低い)濃度で存在することができる。カーボンネガティブ鋼製品内の炭素の一部又は全ては、本明細書に記載のカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来し得る。
いくつかのカーボンネガティブ鋼製品において、1つ以上の合金元素は、水素を含む。カーボンネガティブ鋼製品内の水素の一部又は全ては、本明細書に記載のカーボンネガティブ冶金炭素製品に由来し得る。
カーボンネガティブ鋼製品は、粉末、ペレット、シート、ロッド、バー、ワイヤ、コイル、パイプ、プレート、壁、タンク、鋳造構造、工学的構造、電磁石、永久磁石、又はそれらの組み合わせから選択される形態であり得る。
他の変形形態は、開示されたカーボンネガティブ冶金炭素製品及び/又は開示されたカーボンネガティブ金属製品(例えば、カーボンネガティブ鋼製品)の製造を含むプロセスを提供する。
本技術の変形形態は、炭素基材を生成するためのバイオマスの最適化された熱分解、炭素基材の機械的サイズ縮小、及び任意選択的に節可能なハードグローブ粉砕性指数(HGI)を有するバイオカーボンペレットを形成するために炭素基材を凝集させるための結合剤の使用に基づいている。バイオカーボンペレットの水分レベルは、ペレット内の密度を変化させるように最適化することができる。バイオカーボンペレットのHGIを調整する能力は、下流用途(例えば、高炉内での使用)が様々なHGI要件を有するため、非常に有益である。バイオカーボンペレットは、カーボンネガティブバイオカーボンペレットであり得る。
バイオマス(例えば、木材チップ)を製品に変換するための多種多様なバイオ精製プロセスの文脈において、粒径低減が必要である。サイズ縮小ステップは必須であるが、天然に存在するセルロース、ヘミセルロース、及びリグニンポリマーに強い結合が存在するため、非常にエネルギー集約的である。この問題は、小さな粒子が臨まれる場合に、特に深刻である。例えば、バイオマスのハンマーミル粉砕のエネルギー消費は、スクリーンメッシュサイズ縮小関数として指数関数的に増加する。
未加工バイオマスは、多種多様な商業用途について、熱分解された形態のバイオマス(これらの多くは、本特許出願に記載されている)よりも劣っている。バイオマスが生体試薬に熱分解されると、その機械的特性は、多くの場合、高炉又は微粉炭ボイラーなどの下流用途には役立たない。そのため、生体試薬をバイオカーボンペレットにペレット化することが好ましい場合もある。しかしながら、一度ペレット化すると、未加工バイオマスについて上述した問題のある粉砕エネルギーはまた、ペレットを工業用粉末に変換するのも困難であり、しばしば更に悪化する。これは、本質的に弱いペレットである緩い凝集体を作製することで潜在的に克服することができるが、これらの凝集体は、輸送及びプラント処理中に、時には反応器自体内で(例えば、金属床を支持するために)ペレットの耐久性が必要とされる多くの場合にペレット化の目的を無効にする。この問題は、一方では、ペレットの耐久性が望まれるが、他方では、ペレットの粉砕性が望まれるため、解決することはほとんど不可能であるように思われる。しかしながら、本発明者らは、良好な粉砕性及び適切な耐久性を有する、バイオカーボンペレット及びそれらを作製するプロセスを提供することによって、この問題を打破した。
更に、各々独自の要件を有するバイオカーボンペレットの下流用途は非常に多いので、ペレットの粉砕性を調整できることは非常に有利である。本発明者らは、調整可能に粉砕できるバイオカーボンペレットによく適したプロセス及び組成物を設計した。
いくつかの変形形態では、バイオカーボンペレット(例えば、カーボンネガティブバイオカーボンペレット)であって、
(a)約35重量%~約99重量%の生体試薬であって、乾燥基準で、少なくとも約60重量%の炭素を含有する、生体試薬と、
(b)約0重量%~約35重量%の水分と、
(c)約1重量%~約30重量%の結合剤と、を含み、
バイオカーボンペレットが、少なくとも30のハードグローブ粉砕性指数によって特徴付けられる、バイオカーボンペレットが提供される。
いくつかの実施形態では、生体試薬は、乾燥基準で、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、又は少なくとも約90重量%の炭素を含有する。様々な実施形態では、生体試薬は、乾燥基準で、約又は少なくとも約50、55、60、65、70、75、80、85、90、若しくは95重量%の炭素を含有する。これらのパーセンテージは、生体試薬全体に対する総炭素(固定炭素及び揮発性炭素)の濃度を指す。
いくつかの実施形態では、生体試薬は、少なくとも約50重量%の固定炭素、少なくとも約75重量%の固定炭素、又は少なくとも約90重量%の固定炭素を含有する。様々な実施形態では、生体試薬は、約又は少なくとも約50、55、60、65、70、75、80、85、90、若しくは95重量%の固定炭素を含有する。これらのパーセンテージは、総炭素に対してではなく、生体試薬全体に対する固定炭素の濃度を指す。固定炭素は、総炭素から揮発性炭素を差し引いたものである。
いくつかのバイオカーボンペレットでは、炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%再生可能である。例えば、炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、又は少なくとも99.9%再生可能であり得る。特定の実施形態では、炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、完全に再生可能である。炭素の14C/12C同位体比の測定は、ASTM D6866を利用することができる。
特定の実施形態では、生体試薬は、乾燥基準で、約75重量%~約94重量%の炭素と、約3重量%~約15重量%の酸素と、約1重量%~約10重量%の水素と、を含有する。
バイオカーボンペレットに存在する水分は、炭素若しくは結合剤に化学的に結合している水、炭素若しくは結合剤に物理的に結合(吸収若しくは吸着)している水、炭素若しくは結合剤に化学的若しくは物理的に結合していない水相中に存在する遊離水、又はそれらの組み合わせであり得る。結合プロセス中に水分が望まれる場合、そのような水分は、自由水であるのではなく、炭素及び/又は結合剤に化学的又は物理的に結合することが好ましい。
様々な水分レベルが存在し得る。例えば、バイオカーボンペレットは、約1重量%~約30重量%(例えば、32重量%)、例えば、約5重量%~約15重量%の水分、約2重量%~約10重量%の水分、又は約0.1重量%~約1重量%の水分を含み得る。いくつかの実施形態では、バイオカーボンペレットは、約4~8重量%の水分を含有する。様々な実施形態では、バイオカーボンペレットは、全ての介在範囲を含む、約、少なくとも約、又は多くとも約0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、若しくは35重量%の水分を含む。
水は、バイオカーボンペレットを作製するプロセス中に存在するが、次いで、それらのペレットは、任意選択的に乾燥される。これは、最終的なバイオカーボンペレットが、必ずしも水分を含有しないことを意味する。農業などのいくつかの市場用途では、粉塵制御又は他の理由から、より高い水分レベルが望ましい。他の市場用途では、より低い水分レベルが望ましい可能性がある(例えば、1重量%の水分、又は更に低い水分)。いくつかの冶金学的用途では、低い水分が望ましいが、他の冶金学的用途では、多少の水分は、全体的な化学反応を補助するために許容可能であるか、又は望ましくさえある。
いくつかのバイオカーボンペレットでは、バイオカーボンペレットは、約2重量%~約25重量%の結合剤、約5重量%~約20重量%の結合剤、又は約1重量%~約5重量%の結合剤を含む。様々な実施形態では、バイオカーボンペレットは、全ての介在範囲を含む、約、少なくとも約、又は多くとも約0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、若しくは30重量%の結合剤を含む。いくつかの実施形態では、水分含有量と結合剤濃度との間には、逆の関係がある。
結合剤は、バイオカーボンペレットの生体試薬内で細孔充填することができる。代替的に又は追加的に、結合剤は、バイオカーボンペレットの表面上に配置することができる。
結合剤は、有機結合剤又は無機結合剤であり得る。いくつかの実施形態では、結合剤は、再生可能な材料であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、結合剤は、生分解性材料であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、結合剤は、部分的に酸化又は燃焼することができる。
様々な実施形態では、結合剤は、デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、ヘミセルロース、メチルセルロース、キトサン、リグニン、ラクトース、スクロース、デキストロース、マルトデキストリン、バナナ粉、小麦粉、小麦デンプン、大豆粉、コーンフラワー、木粉、石炭タール、石炭微粉、メトコークス、アスファルト、コールタールピッチ、石油ピッチ、瀝青、熱分解タール、ギルソナイト、ベントナイト粘土、ホウ砂、石灰石、石灰、蝋、植物性蝋、重曹、ベーキングパウダー、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、鉄鉱石精鉱、シリカヒューム、石膏、ポートランドセメント、グアーガム、ポリビドン、ポリアクリルアミド、ポリラクチド、ホルムアルデヒド、泥炭、ミズゴケ泥炭、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、植物性樹脂、再生礫、再生タイヤ、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される。結合剤は、粉砕可能な可塑剤であり得るか、又はそれを含むことができる。
特定の実施形態では、結合剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンベースのポリマー(例えば、アミロース及びアミロペクチンをベースとするポリマー)、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される。デンプンは、非イオン性デンプン、アニオン性デンプン、カチオン性デンプン、又は両性イオン性デンプンであり得る。
デンプンは、最も豊富なバイオポリマーのうちの1つである。デンプンは、完全に生分解性であり、安価であり、再生可能であり、かつ容易に化学的に修飾され得る。デンプン分子の環状構造は、強い水素結合とともに、デンプンに剛性構造を与え、非常に秩序のある結晶及び粒状領域をもたらす。その粒状状態のデンプンは、一般に、熱可塑性処理には適していない。熱可塑性デンプンを得るために、半結晶性デンプン顆粒は、熱的及び機械的力によって分解することができる。純粋なデンプンの融点は、その分解温度よりもかなり高いため、水及び/又はグリコールなどの可塑剤を添加することができる。次いで、熱可塑性デンプンをもたらす高温での激しい混合(せん断)によって、天然の結晶性を破壊することができる。デンプンは、水、グリセロール、又はソルビトールなどのデンプンヒドロキシル基と水素結合することができる比較的低レベルの分子によって可塑化(破壊)することができる。
熱可塑性デンプンは、化学的に修飾される、かつ/又は他のバイオポリマーとブレンドされて、より強く、より延性があり、かつ弾力性のあるバイオプラスチックを製造することができる。例えば、デンプンは、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、又はポリヒドロキシブチレートなどの天然及び合成(生分解性)ポリエステルとブレンドすることができる。デンプン/ポリエステルブレンドの相溶性を改善するために、ポリ(エチレン-コ-ビニルアルコール)及び/又はポリビニルアルコールなどの好適な相溶性化剤を添加することができる。デンプンの親水性ヒドロキシル基(-OH)は、エステル化又はエーテル化などによって、疎水性反応性基で置き換えることができる。
いくつかの実施形態では、デンプン含有結合剤は、架橋デンプンであるか、又はそれを含む。デンプンを架橋するための様々な方法は、当該技術分野において既知である。デンプン材料は、例えば、水性媒体に溶解又は分散した後、酸性又はアルカリ性条件下で架橋することができる。アルデヒド(例えば、グルタルアルデヒド又はホルムアルデヒド)を使用して、デンプンを架橋させることができる。
架橋デンプンの一例は、デンプンと、グリセロール、又は(限定されないが)エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ブタントリオール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、若しくはそれらの組み合わせなどの別のポリオールとの反応生成物である。反応生成物は、酸、例えば(限定されないが)、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、シュウ酸、ウロン酸、グルクロン酸、又はそれらの組み合わせによって触媒される架橋反応から形成することができる。硫酸などの無機酸はまた、架橋反応を触媒するために利用することができる。いくつかの実施形態では、熱可塑化及び/又は架橋反応生成物は、代わりに、(限定されないが)アンモニア又はホウ酸ナトリウムなどの塩基によって触媒される架橋反応から形成することができる。
いくつかの実施形態では、結合剤は、耐水性結合剤であるように設計される。例えば、デンプンの場合、親水性基は、より良好に水に抵抗する疎水性基によって置き換えることができる。
いくつかの実施形態では、結合剤は、(限定されないが)バイオカーボンペレット内の水分保持、微生物のための食物源などの他の目的を果たす。
いくつかの実施形態では、結合剤は、結合剤を含まないという点以外は同等のバイオカーボンペレットと比較して、バイオカーボンペレットの反応性を低下させる。反応性は、熱反応性若しくは化学反応性(又はその両方)を指すことができる。
熱反応性の場合、バイオカーボンペレットは、結合剤を含まないという点以外は同等のバイオカーボンペレットと比較して低い自己加熱を有することができる。「自己加熱」とは、バイオカーボンペレットの内部温度を上昇させるために、任意の外部点火の非存在下、比較的低温及び酸化雰囲気下で、自発的な発熱反応を受けるバイオカーボンペレットを指す。いくつかの実施形態では、バイオカーボンペレットは、Manual of Tests and Criteria,Seventh revised edition 2019,United Nations,Page 375,33.4.6 Test N.4:“Test method for self-heating substances”に従って自己加熱試験を受けた場合、非自己加熱として特徴付けられる。
化学反応性は、酸素、水、水素、一酸化炭素、金属(例えば、鉄)、又はそれらの組み合わせとの反応性であり得る。化学反応性は、例えば、CO、CO、HO、熱分解油、及び熱に対する反応と関連付けられ得る。
任意選択的に、炭素含有ペレットは、無機ベントナイト粘土、石灰石、デンプン、セルロース、リグニン、又はアクリルアミドなどの1つ以上の添加剤(必ずしも結合剤ではない)を含む。リグニンが結合剤として又は他の添加剤として使用される場合、リグニンは、熱分解プロセスにおいて使用されるのと同じバイオマス原料から得ることができる。例えば、出発バイオマス原料をリグニン抽出ステップに供して、結合剤又は添加剤として使用するためにいくらかの量のリグニンを除去することができる。
無機塩化物、無機フッ化物、又は石灰などのフラックス剤を含む他の可能な添加剤。いくつかの実施形態では、添加剤は、酸、塩基、又はそれらの塩から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの添加剤は、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、又はそれらの組み合わせから選択される。例えば、添加剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、臭化水素、塩化水素、ケイ酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、リン酸二アンモニウム、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、ハロゲン化鉄、塩化鉄、臭化鉄、ドロマイト、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、及びそれらの組み合わせから選択することができる(が、これらに限定されない)。添加剤は、プロセスの任意の1つ以上のステップの前、最中、又は後に添加することができ、これには、収穫される前後の任意の時点で原料自体に添加することが含まれる。
バイオカーボンペレットのハードグローブ粉砕性指数は、少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、又は少なくとも100であり得る。いくつかの実施形態では、ハードグローブ粉砕性指数は、約30~約50、又は約50~約70である。「Standard Test Method for Grindability of Coal by the Hardgrove-Machine Method」に関するASTM-Standard D409/D409Mは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。別段の指示がない限り、本開示におけるハードグローブ粉砕性指数又はHGIへの全ての言及は、ASTM-Standard D409/D409Mを参照している。
様々な実施形態では、ハードグローブ粉砕性指数は、全ての介在範囲(例えば、25~40、30~60など)を含む、約、少なくとも約、又は多くとも約20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100である。
バイオカーボンペレット(例えば、カーボンネガティブバイオカーボンペレット)は、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%のペレット耐久性指数を特徴とすることができる。バイオカーボンペレットは、99%未満、95%未満、90%未満、85%未満、又は80%未満のペレット耐久性指数を特徴とすることができる。別段の指示がない限り、本開示におけるペレット耐久性指数への全ての言及は、ISO17831-1:2015“Solid biofuels-Determination of mechanical durability of pellets and briquettes-Part 1: Pellets”(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照している。
バイオカーボンペレットのサイズ及び幾何形状は、変動し得る。本明細書で使用される場合、「ペレット」とは、ルースパウダーではなく凝集した物体を意味する。ペレットの幾何形状は、球形又はほぼ球形に限定されない。また、本開示では、「ペレット」は、「ブリケット」と同義である。ペレットの幾何形状は、球状(円形又はボール形状)、立方体(正方形)、八角形、六角形、ハニカム/蜂の巣形状、楕円形、卵形状、円柱形状、棒形状、枕形状、ランダム形状、又はそれらの組み合わせであり得る。開示の便宜上、「ペレット」という用語は、結合剤を使用して凝集した粉末を含有する任意の物体について一般的に使用される。
バイオカーボンペレットは、球体の場合には真の直径である平均ペレット直径、又は任意の他の3D幾何形状の場合には等価な直径によって特徴付けることができる。非球形ペレットの等価直径は、実際のペレットと等価な体積の球体の直径である。いくつかの実施形態では、平均ペレット直径は、全ての介在範囲を含む、約又は少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、若しくは25ミリメートルである。いくつかの実施形態では、平均ペレット直径は、全ての介在範囲を含む、約又は少なくとも約500、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、又は6500ミクロンである。
いくつかの実施形態では、平均ペレット直径の±100%未満、±50%未満、±25%未満、±10%未満、又は±5%未満の標準偏差など、サイズが比較的均一な複数のバイオカーボンペレットが存在する。他の実施形態では、これは一部の用途で有利であり得るので、広範囲のサイズのバイオカーボンペレットが存在する。
いくつかの変形形態は、バイオカーボンペレット(例えば、カーボンネガティブペレット)であって、
(a)約35重量%~約99重量%の生体試薬であって、乾燥基準で、少なくとも約60重量%の炭素を含有する、生体試薬と、
(b)約0重量%~約35重量%の水分と、
(c)約1重量%~約30重量%の反応性緩和剤と、を含み、
反応性緩和剤が、反応性緩和剤を含まないという点以外は同等のバイオカーボンペレットと比較して、バイオカーボンペレットの反応性を低下させる、バイオカーボンペレットを提供する。
いくつかの実施形態では、生体試薬は、乾燥基準で、少なくとも70重量%の炭素を含有する。生体試薬は、少なくとも約50重量%の固定炭素を含有することができる。
生体試薬は、乾燥基準で、約75重量%~約94重量%の炭素と、約3重量%~約15重量%の酸素と、約1重量%~約10重量%の水素と、を含有することができる。
いくつかの実施形態では、バイオカーボンペレットは、約1重量%~約30重量%の水分を含む。
いくつかの実施形態では、炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%再生可能である。特定の実施形態では、炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、完全に再生可能である。
いくつかのバイオカーボンペレットでは、バイオカーボンペレットは、約2重量%~約25重量%の反応性緩和剤を含む。バイオカーボンペレットは、例えば、約5重量%~約20重量%、又は約1重量%~約5重量%の反応性緩和剤を含むことができる。
反応性緩和剤は、有機又は無機であり得る。反応性緩和剤は、再生可能な材料であり得る。
いくつかの実施形態では、反応性緩和剤は、部分的に酸化及び/又は燃焼することができる。
反応性緩和剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、ヘミセルロース、メチルセルロース、キトサン、リグニン、ラクトース、スクロース、デキストロース、マルトデキストリン、バナナ粉、小麦粉、小麦デンプン、大豆粉、コーンフラワー、木粉、石炭タール、石炭微粉、メトコークス、アスファルト、コールタールピッチ、石油ピッチ、瀝青、熱分解タール、ギルソナイト、ベントナイト粘土、ホウ砂、石灰石、石灰、蝋、植物性蝋、重曹、ベーキングパウダー、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、鉄鉱石精鉱、シリカヒューム、石膏、ポートランドセメント、グアーガム、ポリビドン、ポリアクリルアミド、ポリラクチド、ホルムアルデヒド、泥炭、ミズゴケ泥炭、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、植物性樹脂、再生礫、再生タイヤ、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択され得る。
いくつかの実施形態では、反応性緩和剤は、デンプン、熱可塑性デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される。
特定の実施形態では、反応性緩和剤は、任意選択的に架橋された熱可塑性デンプンである。例えば、熱可塑性デンプンは、デンプンとポリオールとの反応生成物であり得る。ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ブタントリオール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、又はそれらの組み合わせから選択することができる。反応生成物は、酸、例えば(限定されないが)、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、シュウ酸、ウロン酸、及び/若しくはグルクロン酸によって、又は塩基によって触媒される反応から形成することができる。
反応性緩和剤がバイオカーボンペレットの反応性を低下させるいくつかのバイオカーボンペレットでは、反応性は、熱反応性である。例えば、バイオカーボンペレットは、反応性緩和剤を含まないという点以外は同等のバイオカーボンペレットと比較して、より低い自己加熱によって特徴付けられることができる。
反応性緩和剤がバイオカーボンペレットの反応性を低下させるいくつかのバイオカーボンペレットでは、反応性は、酸素、水、水素、一酸化炭素、金属(鉄など)、又はそれらの組み合わせとの化学反応性である。
いくつかのバイオカーボンペレットでは、反応性緩和剤は、バイオカーボンペレットの生体試薬内の細孔に充填される。他のバイオカーボンペレットでは、反応性緩和剤は、バイオカーボンペレットの表面上に配置される。更に他のバイオカーボンペレットでは、反応性緩和剤は、バイオカーボンペレットの生体試薬内の細孔に充填され、その表面上に配置される。
反応性緩和剤は、バイオカーボンペレットのハードグローブ粉砕性指数を調整可能に制御するための結合剤として機能することができる。いくつかの実施形態では、バイオカーボンペレットは、少なくとも30、例えば、約30~約50又は約50~約70のハードグローブ粉砕性指数によって特徴付けられる。他のHGI範囲は、本明細書の他の箇所に開示されており、反応性緩和剤が使用され、結合剤として機能する実施形態に等しく適用可能である。
例えば、HGIを制御可能に調節するとともに、反応性緩和剤として機能する結合剤を選択することができる。これらの場合、結合剤がバイオカーボンペレットの表面上に配置されるだけでなく、生体炭素全体に分散される(バイオカーボンペレットの細孔を充填する)ことを確実にすることが望ましい場合がある。結合剤の濃度は、ペレットのバルク(内部)と比較して、表面上では異なる場合がある。場合によっては、表面に対してより高い濃度の結合剤がペレットバルク中に存在するが、他の場合(例えば、低減された自己加熱ペレットのための特定の実施形態)では、表面においてより高い結合剤濃度が所望される。2つの異なる結合剤(化学種)を有することも可能であり、1つはペレットのバルク内にあり、1つは表面にある。そのような場合、バルク結合剤は、結合剤と称することができ、ペレット表面剤は、ペレット反応性緩和剤と称することができる。そのような実施形態であっても、結合剤がペレット製造プロセス中に添加される場合、いくらかの量の結合剤がペレット表面に存在することが理解されよう。同様に、反応性緩和剤が形成された後にペレット上にコーティングされる場合、いくらかの量の反応性緩和剤がペレット細孔内に拡散することが予想され得る。
他の変形形態は、バイオカーボンペレット(例えば、カーボンネガティブバイオカーボンペレット)を製造するプロセスであって、
(a)バイオマス原料を提供することと、
(b)バイオマス原料を熱分解して、生体試薬を生成することであって、生体試薬が、少なくとも約50重量%の炭素及び少なくとも約5重量%の水分を含有する、生成することと、
(c)生体試薬を機械的に処理して、複数の炭素含有粒子を生成することと、
(d)炭素含有粒子を結合剤と組み合わせて、炭素-結合剤混合物を形成することと、
(e)ステップ(d)の後、又はステップ(d)と同時に、炭素-結合剤混合物をペレット化して、バイオカーボンペレットを生成することと、
(f)任意選択的に、バイオカーボンペレットを少なくとも部分的に乾燥させることと、を含み、
バイオカーボンペレットが、少なくとも30の平均ハードグローブ粉砕性指数によって特徴付けられる、バイオカーボンペレットを提供する。
いくつかのプロセス実施形態では、生体試薬は、乾燥基準で、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、又は少なくとも約90重量%の炭素を含有する。
いくつかのプロセス実施形態では、生体試薬は、少なくとも約50重量%の固定炭素、少なくとも約75重量%の固定炭素、又は少なくとも約90重量%の固定炭素を含有する。
炭素は、炭素の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は完全に再生可能であり得る。いくつかの実施形態では、炭素の14C/12C同位体比の測定は、ASTM D6866を利用する。
特定のプロセスでは、生体試薬は、乾燥基準で、約75重量%~約94重量%の炭素と、約3重量%~約15重量%の酸素と、約1重量%~約10重量%の水素と、を含有する。
いくつかのプロセスでは、生体試薬は、ステップ(b)において、少なくとも約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、又は40重量%の水分を含有する。水分含有量が40重量%を超える場合でも、バイオカーボンペレットを作製することができるが、ペレット密度は低い(多くの用途には低すぎる)と予想される。いくつかの実施形態では、ステップ(c)、ステップ(d)、及び/又はステップ(e)は、ステップ(b)の水分よりも低い水分で行われる。例えば、ステップ(f)が行われるとき、乾燥は、ステップ(b)における水分よりも低い水分、及び任意選択的に、ステップ(c)、ステップ(d)、及び/又はステップ(e)における水分よりも低い水分をもたらし得る。
いくつかの実施形態では、ステップ(f)は、ステップ(e)の後に行われる。これらの又は他の実施形態では、ステップ(f)は、ステップ(e)と統合される。例えば、ペレット化ユニットは、ペレットが形成されているときにペレットから水を放出することを可能にすることができる。すなわち、ペレット化ユニットは、乾燥機としても作用することができる。特定の実施形態では、ある量の乾燥が、ペレット化中に行われ、追加の乾燥は、例えば、乾燥ユニット内又は周囲条件下で、ペレット化の後に行われる。
いくつかの実施形態では、生体試薬は、ステップ(c)中に乾燥されない。これらの又は他の実施形態では、生体試薬は、ステップ(d)中に乾燥されない。これらの又は他の実施形態では、生体試薬は、ステップ(e)中に乾燥されない。
バイオカーボンペレットは、約1重量%~約30重量%の水分、例えば、約5重量%~約15重量%の水分、約2重量%~約10重量%の水分、又は約0.1重量%~約1重量%の水分を含み得る。
いくつかのプロセスでは、ステップ(b)は、約250℃~約1250℃、例えば、約300℃~約700℃から選択される熱分解温度で行われる。いくつかのプロセスでは、ステップ(b)は、約10秒~約24時間選択された熱分解時間にわたって行われる。他の考えられる熱分解条件は、本明細書の後半に記載される。
ステップ(c)は、例えば、ハンマーミル、押出機、アトリションミル、ディスクミル、ピンミル、ボールミル、コーンクラッシャ、ジョークラッシャ、又はそれらの組み合わせから選択される機械的処理装置を利用することができる。
いくつかのプロセスでは、ステップ(c)及びステップ(d)が統合される。例えば、結合剤をハンマーミル若しくは押出機、又は他の機械的処理装置に直接供給することができる。
バイオカーボンペレットは、約2重量%~約25重量%の結合剤、例えば約5重量%~約20重量%の結合剤、又は約1重量%~約5重量%の結合剤を含むことができる。結合剤は、有機及び/又は無機であってもよい。
結合剤は、デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエステル、ヘミセルロース、メチルセルロース、キトサン、リグニン、ラクトース、スクロース、デキストロース、マルトデキストリン、バナナ粉、小麦粉、小麦デンプン、大豆粉、コーンフラワー、木粉、石炭タール、石炭微粉、メトコークス、アスファルト、コールタールピッチ、石油ピッチ、瀝青、熱分解タール、ギルソナイト、ベントナイト粘土、ホウ砂、石灰石、石灰、蝋、植物性蝋、重曹、ベーキングパウダー、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、鉄鉱石精鉱、シリカヒューム、石膏、ポートランドセメント、グアーガム、ポリビドン、ポリアクリルアミド、ポリラクチド、ホルムアルデヒド、泥炭、ミズゴケ泥炭、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、植物性樹脂、再生礫、再生タイヤ、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択され得る。特定のプロセスでは、結合剤は、デンプン、架橋デンプン、デンプンポリマー、それらの誘導体、又は前述のものの任意の組み合わせから選択される。
ステップ(e)は、押出機、リングダイペレットミル、フラットダイペレットミル、ロールコンパクタ、ロールブリケッタ、湿式凝集ミル、乾式凝集ミル、又はそれらの組み合わせから選択されるペレット化装置を利用することができる。
いくつかのプロセスでは、ステップ(d)及びステップ(e)が統合される。例えば、結合剤は、ペレット化ユニットに直接導入することができる。ステップ(d)及びステップ(e)が別々に実行される場合、結合剤は、炭素-結合剤混合物をペレット化するように構成されたユニットにそのような混合物を導入する前に、炭素含有粒子と混合されて、炭素-結合剤混合物を形成する。
いくつかの実施形態では、バイオカーボンペレットは、より小さな物体を作製するための出発材料として利用され、「ペレット」は幾何形状を限定しないため、バイオカーボンペレットとも称され得る。例えば、平均ペレット直径が10mmである初期バイオカーボンペレットを作製することができる。次いで、これらの初期バイオカーボンペレットは、様々な機械的手段を使用して(例えば、ハンマーミルを使用して)破砕することができる。破砕したペレットは、スクリーニングなどによってサイズに応じて分離することができる。このようにして、例えば、約、少なくとも約、又は多くとも約50、100、150、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、3000、4000、若しくは5000ミクロンの平均ペレット直径を有する、より小さなバイオカーボンペレットを製造することができる。より小さいバイオカーボンペレットの平均ペレット直径は、好ましくは、結合剤を用いてペレットを作製するために使用された最初の炭素含有粒子の平均粒子直径よりも大きい。
バイオカーボンペレットを破砕してより小さいバイオカーボンペレットを生成するとき、粉砕(及び任意選択的にスクリーニング)のステップは、ステップ(e)と統合することができ、ステップ(e)の後に行うことができ、ステップ(f)と統合することができ、又はステップ(f)の後に行うことができ、これには、潜在的に工業用の場所でのものも含まれる。より小さいバイオカーボンペレットを生成するための任意選択的なステップは、ハンマーミル、アトリションミル、ディスクミル、ピンミル、ボールミル、コーンクラッシャ、ジョークラッシャ、ロッククラッシャ、又はそれらの組み合わせから選択される粉砕装置を利用することができる。
様々なプロセス実施形態では、ハードグローブ粉砕性指数は、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、又は少なくとも100である。例えば、ハードグローブ粉砕性指数は、約30~約50、又は約50~約70であり得る。
様々なプロセスでは、プロセス条件は、全ての介在範囲(例えば、30~60、33~47など)を含む、約、少なくとも約、又は多くとも約20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100のハードグローブ粉砕性指数を有する最終バイオカーボンペレットを生成するように選択及び最適化される。
いくつかのプロセスでは、バイオカーボンペレットは、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%のペレット耐久性指数によって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、プロセスは、ハードグローブ粉砕性指数を事前に選択することと、事前に選択されたハードグローブ粉砕性指数に基づいてプロセス条件を調整することと、バイオカーボンペレットについて事前に選択されたハードグローブ粉砕性指数の±20%以内を達成することと、を含み、調整プロセス条件は、熱分解温度、熱分解時間、機械的処理条件、ペレット化条件、結合剤タイプ、結合剤濃度、結合条件、及び乾燥のうちの1つ以上を調整することを含む。特定の実施形態のプロセスは、バイオカーボンペレットについて事前に選択されたハードグローブ粉砕性指数の±10%以内、又は±5%以内を達成することができる。
いくつかの実施形態は、図1を参照して理解することができる。点線のボックス及び線は、それぞれ、任意選択的なユニット及び流れを示す。図1のブロックフロー図では、バイオマス原料を熱分解して、生体試薬及びオフガスを生成する。生体試薬は、機械的処理ユニットに搬送され、生体炭素粒子(例えば、粉末)を生成する。バイオカーボン粒子は、ペレット化ユニットに搬送され、そこに結合剤も供給されて、バイオカーボンペレットを生成する。バイオカーボンペレットは、任意選択的に乾燥される。熱分解オフガスは、任意選択的に燃焼されて、(限定されないが)ペレット乾燥動作を含むプロセス目的のための熱を生成する。最終製品は、カーボンネガティブバイオカーボンペレットである。
いくつかの実施形態は、図2を参照して理解することができる。点線のボックス及び線は、それぞれ、任意選択的なユニット及び流れを示す。図2のブロックフロー図では、バイオマス原料を熱分解し、それによって生体試薬及びオフガスを生成する。生体試薬は、任意選択的に(結合剤とともに)ペレット化ユニットに搬送されて、生体炭素ペレットを生成する。バイオカーボンペレットは、任意選択的に乾燥される。熱分解オフガスは、任意選択的に燃焼されて、(限定されないが)ペレット乾燥動作を含むプロセス目的のための熱を生成する。化学還元反応器(例えば、高炉)では、金属鉱石は、カーボンネガティブペレットとともに供給される。任意選択的に、ペレット化されていない炭素(例えば、炭素粉末)を化学還元反応器に直接供給することができる。最終製品は、カーボンネガティブ金属製品である。
いくつかの実施形態は、図3を参照して理解することができる。点線のボックス及び線は、それぞれ、任意選択的なユニット及び流れを示す。図3のブロックフロー図では、バイオマス原料を熱分解し、それによって生体試薬及びオフガスを生成する。生体試薬は、任意選択的に(結合剤とともに)ペレット化ユニットに搬送されて、生体炭素ペレットを生成する。バイオカーボンペレットは、任意選択的に乾燥される。このプロセス構成では、熱分解オフガスは、熱分解反応器及び/又は乾燥ユニット内の吸熱反応を含む(が、これらに限定されない)プロセス目的のために熱を生成するために部分的に酸化される。化学還元反応器(例えば、高炉)では、金属鉱石は、カーボンネガティブペレット、生体試薬(例えば、炭素粉末)、及び熱分解オフガスの部分酸化からの還元ガスのうちの1つ以上とともに供給される。代替的な実施形態では、オフガスは完全に酸化され(燃焼され)、熱は、熱分解反応器及び/又は乾燥ユニットにおける吸熱反応のために利用される。最終製品は、カーボンネガティブ金属製品である。
他の変形形態は、バイオカーボンペレット(例えば、カーボンネガティブバイオカーボンペレット)を製造するためのシステムであって、
バイオマス原料を熱分解して、生体試薬を生成するように構成された熱分解反応器であって、生体試薬が、少なくとも約50重量%の炭素及び少なくとも約5重量%の水分を含有する、熱分解反応器と、
生体試薬を機械的に処理して、複数の炭素含有粒子を生成するように構成された機械装置と、
混合物炭素含有粒子及び結合剤をペレット化して、バイオカーボンペレットを生成するように構成されたペレット化ユニットと、
任意選択的に、バイオカーボンペレットを少なくとも部分的に乾燥させるように構成された乾燥機と、を備え、
システムが、少なくとも30の調節可能な平均ハードグローブ粉砕性指数によって特徴付けられるバイオカーボンペレットを製造することができる、システムを提供する。
他の変形形態は、以下のプロセスによって製造されるバイオカーボンペレット(例えば、カーボンネガティブバイオカーボンペレット)であって、プロセスが、
(a)バイオマス原料を提供することと、
(b)バイオマス原料を熱分解して、生体試薬を生成することであって、生体試薬が、少なくとも約50重量%の炭素及び少なくとも約5重量%の水分を含有する、生成することと、
(c)生体試薬を機械的に処理して、複数の炭素含有粒子を生成することと、
(d)炭素含有粒子を結合剤と組み合わせて、炭素-結合剤混合物を形成することと、
(e)ステップ(d)の後、又はステップ(d)と同時に、炭素-結合剤混合物をペレット化して、バイオカーボンペレットを生成することと、
(f)任意選択的に、バイオカーボンペレットを少なくとも部分的に乾燥させることと、を含み、
バイオカーボンペレットが、少なくとも30の平均ハードグローブ粉砕性指数によって特徴付けられる、バイオカーボンペレットを提供する。
本明細書に開示されるバイオカーボンペレットは、多種多様な下流用途を有する。バイオカーボンペレットは、保管、販売、出荷、及び他の製品に変換することができる。バイオカーボンペレットは、金属製造中の高炉などの炉に供給するために微粉砕、破砕、又は粉砕(milled)することができる。バイオカーボンペレットは、金属製造におけるTecnored炉などの炉に直接供給することができる。バイオカーボンペレットは、ボイラーで使用するために微粉砕して、炭素を燃焼させ、電気エネルギー及び/又は熱を生成することができる。バイオカーボンペレットは、バイオカーボンペレットから合成ガスを作製する目的で、ガス化装置に供給するために微粉砕、破砕、又は粉砕することができる。
特定の実施形態では、バイオカーボンペレットは、直接、又は微粉砕、破砕、粉砕、若しくは他の方法で粒径を減少させるステップの後に、炉に供給されるカーボンネガティブ冶金炭素ペレットである。炉は、高炉、炉頂ガス再循環高炉、シャフト炉、反射炉(空気炉としても既知である)、るつぼ炉、消音炉、レトルト炉、フラッシュ炉、Tecnored炉、Ausmelt炉、ISASMELT炉、パッドル炉、ボギー炉床炉、連続チェーン炉、プッシャー炉、回転炉床炉、ウォーキングビーム炉、電気アーク炉、誘導炉、塩基性酸素炉、パッドル炉、ベッセマー炉、直接還元金属炉、又はそれらの組み合わせ若しくは派生物であり得る。
バイオカーボンペレットのハードグローブ粉砕性指数にかかわらず、それらは必ずしも後で粉砕プロセスを受けるわけではないことに留意されたい。例えば、バイオカーボンペレットは、農業用途において直接使用することができる。別の例として、バイオカーボンペレットは、造園壁などの人工(engineered)構造に直接組み込むことができる。次いで、バイオカーボンペレットを含む構造の寿命の終わりに、ペレットは、粉砕、燃焼、ガス化、又はそうでなければ再利用若しくは再生され得る。
本開示のいくつかの変形形態は、カーボンネガティブ冶金炭素ペレットであって、カーボンネガティブ冶金炭素ペレット1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、ペレットのハードグローブ粉砕性指数に関係なく、少なくとも約50重量%の炭素を含有する、カーボンネガティブ冶金炭素ペレットを提供する。様々な実施形態では、冶金炭素ペレットの炭素強度は、カーボンネガティブ冶金炭素ペレット1メートルトン当たり約-100、-200、-300、-400、-500、若しくは-600kg COe、又は約それ未満である。例えば、炭素強度は、カーボンネガティブ冶金炭素ペレット1メートルトン当たり約-400kg COe~約-800kg COeであり得る。
熱分解プロセス及びシステム
バイオマス原料を熱分解して、炭素を含む生体試薬を生成するのに好適なプロセス及びシステムについて、ここで更に詳細に説明する。
「熱分解」及び「熱分解する」は、一般に、炭素質材料の熱分解を指す。熱分解では、完全燃焼に必要とされる酸素(Oモル基準)の10%、5%、1%、0.5%、0.1%、又は0.01%未満など、材料の完全燃焼に必要とされるよりも少ない酸素が存在する。いくつかの実施形態では、熱分解は、酸素の非存在下で実行される。
熱分解中に生じ得る例示的な変化としては、以下の変化のうちのいずれかが挙げられる:(i)熱源からの熱伝達は、原料内の温度を上昇させる;(ii)このより高い温度での一次熱分解反応の開始は、揮発物を放出し、チャーを形成する;(iii)より低温の固体に向かっての熱揮発物の流れは、高温の揮発物とより低温の非熱分解原料との間の熱伝達をもたらす;(iv)原料のより低温の部分における揮発物の一部が凝縮し、それに続いて二次反応が生じ、タールが生成され得る;(v)一次熱分解反応が競合して同時に生じる間、自己触媒的な二次熱分解反応が進行する;かつ(vi)更なる熱分解、改質、水性ガスシフト反応、フリーラジカル再結合、及び/又は脱水(これらは滞留時間、温度、及び圧力プロファイルの関数である)も発生し得る。
熱分解は、出発原料(例えば、リグノセルロース系バイオマス)を少なくとも部分的に脱水することができる。様々な実施形態では、熱分解は、出発原料から水の約50%、75%、90%、95%、99%以上を除去する。
いくつかの実施形態では、出発バイオマス原料は、軟材チップ、硬材チップ、材木収穫残渣、木の枝、木の切り株、葉、樹皮、おがくず、トウモロコシ、トウモロコシ茎葉、小麦、小麦わら、稲、稲わら、サトウキビ、サトウキビバガス、サトウキビわら、エネルギーサトウキビ、サトウダイコン、サトウダイコンパルプ、ヒマワリ、モロコシ、キャノーラ、藻類、ススキ、アルファルファ、スイッチグラス、果物、果物の殻、果物の茎、果物の皮、果物の種子、野菜、野菜の殻、野菜の茎、野菜の皮、野菜の種子、ブドウの搾りかす、扁桃の殻、ペカンの殻、ココナッツの殻、コーヒー粉、食品廃棄物、商業廃棄物、草ペレット、干し草ペレット、木材ペレット、厚紙、紙、紙パルプ、紙包装、紙トリミング、食品包装、建築及び/若しくは解体廃棄物、リグニン、動物性肥料、都市固形廃棄物、都市下水、又はそれらの組み合わせから選択される。通常、バイオマス原料は、少なくとも炭素、水素、及び酸素を含有することに留意されたい。
生体試薬は、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、又は少なくとも約90重量%の炭素(総炭素)を含むことができる。様々な実施形態では、生体試薬は、約、少なくとも約、又は多くとも約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、若しくは99重量%の炭素を含有する。総炭素は、揮発性物質中に存在する固定炭素と非固定炭素との和である。いくつかの実施形態では、成分の重量百分率は、絶対基準であり、これは特に明記しない限り仮定される。他の実施形態では、成分重量百分率は、無水及び無灰基準である。
生体試薬は、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、又は少なくとも約90重量%の固定炭素を含むことができる。様々な実施形態では、生体試薬は、約、少なくとも約、又は多くとも約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、若しくは99重量%の総炭素を含有する。
(生体試薬内の)炭素は、例えば、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、又は少なくとも約90重量%の固定炭素であり得、炭素の残りは揮発性炭素である。様々な実施形態では、炭素は、約、少なくとも約、又は多くとも約50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99、若しくは100重量%の固定炭素を含有する。
熱分解条件は、生体試薬及び熱分解オフガスの所望の組成、出発原料、反応器構成、並びに他の要因に応じて大きく変動し得る。
いくつかの実施形態では、多重反応器ゾーンは、原料変動及び製品要件に対する柔軟性及び調節可能性を維持しながら、熱分解からの炭素収率及び製品品質を最適化するように設計され、動作される。
いくつかの非限定的な実施形態では、温度及び滞留時間は、比較的遅い熱分解化学反応を達成するように選択される。利点は、バイオマス構造中に含有される細胞壁の実質的な保存である可能性があり、これは、最終製品が出発バイオマスの形状及び強度の一部、大部分、又は全てを保持することができることを意味する。この潜在的な利益を最大化するために、細胞壁を機械的に破壊しないか、又は別の方法でもバイオマス粒子を小さな微粉に変換しない装置を利用する場合がある。このような実施形態のための反応器構成を、以下のプロセスの説明に従って考察する。
更に、原料が木材チップ又はペレットなどの粉砕又はサイズ決めされた原料である場合、原料を注意深く粉砕又はサイズ決めすることが望ましくなり得る。慎重な初期処理は、天然原料源(例えば、木)に存在する強度及び細胞壁完全性を保存する傾向がある。これはまた、最終製品が出発バイオマスの形状及び強度の一部、大部分、又は全部を保持すべき場合に重要であり得る。
いくつかの実施形態では、熱分解反応器の第1のゾーンは、バイオマスに「衝撃」を与えない様式でバイオマス(又は別の炭素含有原料)を供給するように構成され、衝撃は、細胞壁を破裂させ、蒸気及びガスへの固相の高速分解を開始させる。この第1のゾーンは、穏やかな熱分解と考えることができる。
いくつかの実施形態では、熱分解反応器の第2のゾーンは、一次反応ゾーンとして構成され、予熱されたバイオマスは、ガス及び凝縮性蒸気を放出するために熱分解化学反応を受け、高炭素反応中間体であるかなりの量の固体材料を残す。バイオマス成分(主にセルロース、ヘミセルロース、及びリグニン)は、分解して蒸気を創出し、この蒸気は、細孔を貫通するか、又は新たなナノ細孔を創出することによって逃げる。後者の効果は、多孔性及び表面積の創出に寄与する。
いくつかの実施形態では、熱分解反応器の第3のゾーンは、高炭素反応中間体を受け取り、固体をある程度冷却するように構成される。典型的には、第3ゾーンは、第2ゾーンよりも低い温度である。第3のゾーンでは、化学反応及び物質移動は、驚くほど複雑であり得る。特定の理論又は提案された機構によって限定されることなく、二次反応が第3のゾーンで生じ得ると考えられる。本質的に、気相にある炭素含有成分は、分解して追加の固定炭素を形成する、かつ/又は炭素上に吸着されるようになり得る。したがって、最終的な炭素質材料は、単に処理ステップの固体の脱気された残留物ではあり得ず、炭素を形成することができる有機蒸気(例えば、タール)の分解などによって気相から堆積された追加の炭素を含み得る。
特定の実施形態は、最終製品の炭素含有量を高めるために、冷却された炭素が炭素含有種を含む環境に供される別々のユニットを含むことによって、追加の炭素形成の概念を拡張する。このユニットの温度が熱分解温度未満である場合、追加の炭素は、追加の固定炭素ではなく吸着された炭素質種の形態にあると予想される。
任意の特定のゾーン中に存在する1つ以上の相の中間入力及び出力(パージ又はプローブ)流、様々な質量及びエネルギー再循環スキーム、プロセスのどこかに導入することができる様々な添加剤、生成物分布を調整するための反応及び分離条件の両方を含むプロセス条件の調節可能性などに関して、多数の選択肢がある。ゾーン特有の入力流及び出力流は、FTIRサンプリング及び動的プロセス調節などによって、良好なプロセス監視及び制御を可能にする。
いくつかの実施形態は、高速熱分解を使用せず、いくつかの実施形態は、低速熱分解を使用しない。驚くべきことに、非常に高い割合の固定炭素を有する組成物を含む高品質の炭素材料を、開示されるプロセス及びシステムから得ることができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬を生成するための熱分解プロセスは、
(a)バイオマスを含む炭素含有原料を提供するステップと、
(b)任意選択的に、原料を乾燥させて、原料内に含有される水分の少なくとも一部を除去するステップと、
(c)任意選択的に、原料を脱気して、もしあれば、原料に含有される格子間酸素の少なくとも一部を除去するステップと、
(d)実質的に不活性な気相の存在下で、少なくとも10分間、約250℃~約700℃から選択される少なくとも1つの温度で、原料を熱分解して、高温熱分解固体、凝縮性蒸気、及び非凝縮性ガスを生成するステップと、
(e)高温熱分解固体から凝縮性蒸気の少なくとも一部と非凝縮性ガスの少なくとも一部とを分離するステップと、
(f)高温熱分解固体を冷却して、冷却された熱分解固体を生成するステップと、
(g)冷却された熱分解固体の少なくとも一部分を含む高炭素生体試薬を回収するステップと、を含む。
「バイオマス」は、本開示の目的では、任意の生体原料又は生体原料と非生体原料との混合物として解釈されるものとする。基本的に、バイオマスは、少なくとも炭素、水素、及び酸素を含む。開示された方法及び装置は、様々なタイプ、サイズ、及び水分含有量の広範囲の原料に適応することができる。
バイオマスとしては、例えば、植物及び植物由来材料、植生、農業廃棄物、林業廃棄物、木材廃棄物、紙廃棄物、動物由来廃棄物、家禽由来廃棄物、並びに都市固形廃棄物が挙げられる。バイオマスを利用する様々な実施形態では、バイオマス原料は、材木収穫残渣、軟材チップ、硬材チップ、木の枝、木の切り株、木材の節、葉、樹皮、おがくず、規格外製紙用パルプ、セルロース、トウモロコシ、トウモロコシ茎葉、小麦わら、稲わら、サトウキビバガス、スイッチグラス、ススキ、動物性肥料、都市廃棄物、都市下水、商業廃棄物、ブドウの搾りかす、扁桃の殻、ペカンの殻、ココナッツの殻、コーヒー粉、草ペレット、干し草ペレット、木材ペレット、厚紙、紙、炭水化物、プラスチック、及び布から選択される1つ以上の材料を含むことができる。当業者は、原料の選択肢が事実上無制限であることを容易に理解するであろう。
本技術は、最終製品の炭素強度が、純粋なバイオマス原料と同様に低くはないが、純粋な化石燃料原料が使用される場合よりも低いことを認識して、バイオマスと化石燃料との混合物(例えば、バイオマス/石炭ブレンド)にも使用することができる。いくつかの実施形態では、原料は、石炭、オイルシェール、原油、アスファルト、又は原油処理からの固体(石油コークスなど)を含む。原料としては、廃タイヤ、再生プラスチック、再生紙、建設廃棄物、解体廃棄物、及び他の廃棄物又は再生材料を挙げることができる。
特定の1つ以上の原料の選択は、技術的に重要とはみなされないが、経済的なプロセスに有利に働く傾向にある方法で実施される。典型的には、選定される原料にかかわらず、(いくつかの実施形態では)望ましくない物質を除去するためのスクリーニングが存在し得る。原料は、処理前に任意選択的に乾燥させることができる。炭素含有原料は、トラック、列車、船、はしけ、トラクタートレーラー、又は任意の他の車両若しくは輸送手段などの任意の既知の手段によって輸送可能であり得る。
用いられる原料は、多種多様な粒径又は形状に提供又は加工することができる。例えば、供給材料は、微粉末、又は微細粒子と粗大粒子との混合物であり得る。供給材料は、木材チップ又は他の形態の木材(例えば、円形、円筒形、正方形など)などの大きな材料片の形態にあり得る。いくつかの実施形態では、供給材料は、ペレット、又は一緒にプレスされているか、若しくは他の方法で、例えば結合剤などで結合されている他の凝集形態の粒子を含む。
サイズ縮小は、費用がかかり、エネルギー集約的なプロセスであることに留意されたい。熱分解された材料は、著しく少ないエネルギー入力でサイズ決めすることができ、すなわち、原料ではなく製品の粒径を低減することが好ましくなり得る。これは、プロセスが微細な出発材料を必要とせず、かつ処理中に必ずしも任意の大幅な粒径減少がないことから、オプションである。非常に大きな原料片を処理する能力は、重要な経済的利点である。注目すべきことに、高炭素製品のいくつかの市場用途は、実際に、大きなサイズ(例えば、センチメートルのオーダー)を必要とし、そのためいくつかの実施形態では、大きな片が供給され、生成され、販売される。
円筒形などの構造的完全性を有する最終的な炭素質生体試薬を生成することが望ましい場合、本開示の文脈において少なくとも2つの選択肢がある。第一に、プロセスから生成された材料を収集し、次いで更に機械的に加工して所望の形態にすることができる。例えば、生成物を結合剤とともにプレス又はペレット化することができる。最終製品のための所望のサイズ及び/又は形状を一般に有する供給材料を利用して、供給材料の基本構造を破壊しない処理ステップを用いる、という第二の選択肢がある。いくつかの実施形態では、供給物及び生成物は、球形、円筒形、又は立方体などの同様の幾何学的形状を有する。
プロセス全体を通して供給材料のおおよそのサイズを維持する能力は、製品強度が重要である場合に有益である。また、これは、高固定炭素材料をペレット化する困難さ及びコストを回避する。
出発供給材料は、理解されるように、ある範囲の水分レベルで提供され得る。いくつかの実施形態では、供給材料は、既に十分に乾燥している場合があるので、熱分解前に更に乾燥させる必要はない。典型的には、通常水分を含有するバイオマスの商業的供給源を利用し、バイオマスを熱分解反応器に導入する前に乾燥ステップを通して供給することが望ましい。しかしながら、いくつかの実施形態では、乾燥原料を利用することができる。
約、又は多くとも約10モル%、5モル%、4モル%、3モル%、2モル%、1.5モル%、1モル%、0.5モル%、0.2モル%、0.1モル%、0.05モル%、0.02モル%、若しくは0.01モル%の気相中のOなどの比較的低酸素環境を提供することが望ましい。第一に、制御されない燃焼は、安全上の理由から、熱分解反応器において回避されるべきである。COへのいくらかの量の総炭素酸化が生じ得、発熱酸化から放出される熱は、吸熱熱分解化学反応を補助し得る。合成ガスへの部分酸化を含む大量の炭素の酸化は、固体への炭素収率を低下させる。
実際には、反応器中で厳密に無酸素環境を達成することは、困難であり得る。この限界に近づくことができ、いくつかの実施形態では、反応器は、気相中に分子酸素を実質的に含まない。熱分解反応器中に酸素がほとんど又は全く存在しないことを確実にするために、供給材料が反応器に導入される前に、供給材料から空気を除去することが好ましい場合がある。原料中の空気を除去又は低減する様々な方法がある。
いくつかの実施形態では、乾燥の前後に、吸着された酸素を除去し、原料細孔に浸透して細孔から酸素を除去することができる別のガスの存在下で原料が搬送される脱気ユニットが利用される。本質的に、21体積%未満のOを有する任意のガスを、様々な有効性で用いることができる。いくつかの実施形態では、窒素が用いられる。いくつかの実施形態では、CO及び/又はCOが用いられる。窒素と少量の酸素との混合物などの混合物を使用することができる。水蒸気が脱気ガス中に存在してもよいが、供給物にかなりの水分を加えて戻すことは回避するべきである。脱気ユニットからの流出物は、(大気若しくは排出物処理ユニットに)パージされ得るか、又は再循環され得る。
原則として、脱気ユニットからの流出物(又はその一部)は、固体から除去された酸素が高度に希釈されるので、熱分解反応器自体に導入することができる。この実施形態では、反応器が向流構成で動作される場合、脱気流出ガスを反応器の最後のゾーンに導入することが有利であり得る。
様々なタイプの脱気ユニットを用いることができる。乾燥が実行される場合、存在する水分から可溶性酸素を洗浄することは非効率的であり得るので、乾燥させ、次いで脱気することが好ましくなり得る。特定の実施形態では、乾燥ステップ及び脱気ステップは、単一のユニットに組み合わされるか、又はいくらかの量の脱気が乾燥中に達成されるなどである。
任意選択的に乾燥された、及び任意選択的に脱気された供給材料は、熱分解反応器又は直列若しくは並列の多重反応器に導入される。供給材料は、例えばスクリュー供給装置又はロックホッパーを含む任意の既知の手段を使用して導入することができる。いくつかの実施形態では、材料供給システムは、エアナイフを組み込む。
単一の反応器が用いられる場合、複数のゾーンが存在する可能性がある。2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のゾーンなどの複数のゾーンは、全体的なプロセス性能を調節するために、温度、固体滞留時間、ガス滞留時間、ガス組成、流れパターン、及び/又は圧力の別々の制御を可能にすることができる。
「ゾーン」への言及は、単一の物理的ユニット、物理的に分離されたユニット、又はそれらの任意の組み合わせ内の空間の領域を含むように広く解釈されるものとする。連続反応器に関して、ゾーンの境界は、反応器内のフライトの存在又は別々のゾーンに熱を提供するための別個の加熱要素などの構造に関連し得る。代替的に又は追加的に、連続反応器におけるゾーンの境界は、例えば、別個の温度、流体フローパターン、固体フローパターン、反応の程度などの機能に関連し得る。単一バッチ反応器では、「ゾーン」は、空間ではなく時間での動作レジームである。多重バッチ反応器を使用することもできる。
あるゾーンから別のゾーンへの急激な遷移は、必ずしもないことが理解されよう。例えば、予熱ゾーンと熱分解ゾーンとの間の境界は、いくらか任意であり得、いくらかの量の熱分解が、予熱ゾーンの一部において起こり得、いくらかの量の「予熱」が、熱分解ゾーンにおいて起こり続け得る。反応器中の温度プロファイルは、反応器内のゾーン境界を含めて、典型的には連続的である。
いくつかの実施形態は、予熱及び/又は穏やかな熱分解の条件下で動作される第1のゾーンを用いる。第1のゾーンの温度は、約150℃~約500℃、例えば、約300℃~約400℃から選択することができる。第1のゾーンの温度は、バイオマス材料に衝撃を与えて細胞壁を破壊し、固相の蒸気及びガスへの高速分解を開始するほど高くないことが好ましい。
本明細書におけるゾーン温度への全ての言及は、存在するバルク固体、又は気相、又は反応器壁(プロセス側)に適用することができる温度を含むように、非限定的に解釈されるべきである。軸方向及び半径方向の両方に、並びに時間的に(すなわち、始動後又は過渡現象に起因して)、各ゾーンにおいて温度勾配が存在することが理解されるであろう。したがって、ゾーン温度への言及は、実際の速度論に影響を及ぼし得る平均温度又は他の有効温度への言及であり得る。温度は、熱電対若しくは他の温度プローブによって直接測定することができ、又は他の手段によって間接的に測定若しくは推定することができる。
第2のゾーン、又は一般に第1の熱分解ゾーンは、熱分解又は炭化の条件下で動作される。第2のゾーンの温度は、約250℃~約700℃、例えば、約、又は低くとも約、又は高くとも約300℃、350℃、400℃、450℃、500℃、550℃、600℃、若しくは650℃から選択することができる。このゾーン内で、予熱されたバイオマスは、熱分解化学反応を受けてガス及び凝縮性蒸気を放出し、高炭素反応中間体としてかなりの量の固体材料が残る。バイオマス成分(主にセルロース、ヘミセルロース、及びリグニン)は、分解して蒸気を創出し、この蒸気は、細孔を通って浸透するか、又は新たな細孔を創出することによって逃げる。好ましい温度は、少なくとも第2のゾーンの滞留時間、並びに原料の性質及び所望の製品特性に依存する。
第3のゾーン又は冷却ゾーンは、高炭素反応中間体を様々な程度に冷却するように動作される。最低でも、第3のゾーンの温度は、第2のゾーンの温度よりも低い温度であるべきである。第3のゾーンの温度は、約100℃~約550℃、例えば約150℃~約350℃から選択することができる。
化学反応は、冷却ゾーンで生じ続けることができる。特定の理論に限定されるものではないが、二次熱分解反応が、第3のゾーンにおいて開始され得ると考えられる。気相中にある炭素含有成分は、(第3のゾーンの温度の低下により)凝縮し得る。しかしながら、温度は、凝縮された液体から追加の固定炭素を形成することができる反応(二次熱分解)、又は少なくとも吸着種と固定炭素との間の結合を形成することができる反応を促進するのに十分に高いままである。起こり得る1つの例示的な反応は、一酸化炭素を二酸化炭素及び固定炭素に変換するためのブードワ反応である。
反応器ゾーンの滞留時間は、変動し得る。所望の量の熱分解のために、より高い温度がより短い反応時間を可能にすることができ、逆もまた同様であるように、時間及び温度の相互作用がある。連続反応器(ゾーン)における滞留時間は、体積を体積流量で除したものである。バッチ反応器中の滞留時間は、反応温度への加熱後のバッチ反応時間である。
多相反応器では、複数の滞留時間が存在することを認識すべきである。本文脈では、各ゾーンにおいて、固相及び蒸気相の両方の滞留時間(及び滞留時間分布)が存在する。複数のゾーンを用いる所与の装置について、所与のスループットで、ゾーンにわたる滞留時間は、一般に固体側で結合されるが、複数の入口及び出口ポートが個々のゾーンで利用される場合、滞留時間は、蒸気側で結合されない場合がある。固体及び蒸気の滞留時間は、結合されない。
予熱ゾーンの固体滞留時間は、約5分~約60分、例えば、約10、20、30、40、又は50分から選択することができる。温度に応じて、バイオマスを所望の予熱温度に到達させるのに十分な時間が望ましい。粒子のタイプ及びサイズ、物理的装置、並びに加熱パラメータに依存する熱伝達速度は、固体を所望の予熱温度に到達させるのに必要な最小滞留時間を規定する。追加の時間は、いくらかの量の穏やかな熱分解が予熱ゾーンにおいて意図されない限り、より高い資本コストに寄与するので、望ましくない場合がある。
熱分解ゾーンの固体滞留時間は、約10分~約120分、例えば、約20、30、40、50、60、70、80、90、又は100分から選択することができる。このゾーンにおける熱分解温度に応じて、必要な熱伝達に続いて炭化の化学反応を起こさせるのに十分な時間があるべきである。約10分未満の時間では、多量の非炭素元素を除去するために、温度は、700℃超などの非常に高い必要がある。この温度は、高速熱分解並びに炭素自体に由来する蒸気及びガスのその生成を促進するが、意図される製品が固体炭素である場合には回避されるべきである。
静的システムでは、特定の時間に実質的に到達し得る平衡変換が存在するであろう。特定の実施形態におけるように、蒸気が、連続的な揮発物除去を伴って固体上を連続的に流れている場合、平衡制約は、反応速度がゼロに近づくまで熱分解及び脱揮を継続させるように除去され得る。より長い時間は、残存する難分解性固体を実質的に変化させる傾向がない。
冷却ゾーンの固体滞留時間は、約5分~約60分、例えば、約10、20、30、40、又は50分から選択することができる。このゾーンにおける冷却温度に応じて、炭素固体を所望の温度まで冷却させるのに十分な時間があるべきである。冷却速度及び温度は、炭素を冷却させるのに必要な最小滞留時間を規定する。いくらかの量の二次熱分解が望まれない限り、追加の時間は、望ましくない場合がある。
上で考察したように、蒸気相の滞留時間は、別々に選択及び制御することができる。予熱ゾーンの蒸気滞留時間は、約0.1分~約15分、例えば約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10分から選択することができる。熱分解ゾーンの蒸気滞留時間は、約0.1分~約20分、例えば約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15分から選択することができる。冷却ゾーンの蒸気滞留時間は、約0.1分~約15分、例えば約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10分から選択することができる。短い蒸気滞留時間は、システムからの揮発物の高速な一掃を促進し、一方、より長い蒸気滞留時間は、蒸気相中の成分と固相との反応を促進する。
反応器及びシステム全体の動作モードは、連続式、半連続式、バッチ式、又はそれらの任意の組み合わせ若しくは変形形態であり得る。いくつかの実施形態では、反応器は、固体及び蒸気が実質的に反対方向に流れる連続向流反応器である。反応器は、バッチで動作することもできるが、例えば、バッチ容器から気相を周期的に導入及び除去することによって、シミュレートされた蒸気の向流で動作することができる。
様々な流れパターンが所望され、又は観察され得る。多重反応器ゾーンにおける複数の相を伴う化学反応及び同時分離では、流体力学は、非常に複雑になり得る。典型的には、固体の流れは、栓流(半径方向次元において十分に混合されている)に近づくことができ、一方、蒸気の流れは、完全混合流(半径方向次元及び軸方向次元の両方における高速輸送)に近づくことができる。蒸気のための複数の入口及び出口ポートは、全体的な混合に寄与することができる。
各ゾーン中の圧力は、別々に選択及び制御することができる。各ゾーンの圧力は、約1kPa~約3000kPa、例えば約101.3kPa(標準大気圧)から独立して選択することができる。圧力の独立したゾーン制御は、大気圧未満のゾーン圧力が所望されるときにガスを取り出すための真空ポートを含む、複数のガス入口及び出口が使用されるときに可能である。
プロセスは、いくつかの実施形態では、大気圧で都合よく動作することができる。大気圧での動作には、機械的な単純さから安全性の向上に及ぶ多くの利点がある。特定の実施形態では、熱分解ゾーンは、約90kPa、95kPa、100kPa、101kPa、102kPa、105kPa、又は110kPa(絶対圧力)の圧力で動作される。
真空動作(例えば、10~100kPa)は、システムからの揮発物の高速な一掃を促進する。オフガスが高圧動作に供給される場合、より高い圧力(例えば、100~1000kPa)が有用であり得る。高い圧力はまた、熱伝達、化学反応、又は分離を促進するために有用であり得る。
凝縮性蒸気の少なくとも一部と非凝縮性ガスの少なくとも一部とを高温熱分解固体から分離するステップは、反応器自体において、又は別個の分離ユニットを使用して実現することができる。実質的に不活性な掃引ガスを1つ以上のゾーンに導入することができる。次いで、凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスは、掃引ガス中のゾーンから運び去られ、反応器から出る。
掃引ガスは、例えば、N、Ar、CO、CO、H、HO、CH、他の軽質炭化水素、又はそれらの組み合わせであり得る。掃引ガスは、導入前に最初に予熱することができ、あるいは加熱源から得られる場合には冷却することができる。
掃引ガスは、揮発性成分が凝縮又は更に反応し得る前に揮発性成分をシステムから取り除くことによって、揮発性成分をより完全に除去する。掃引ガスは、所与のプロセス温度で単に揮発から得られるよりも高い速度で揮発物を除去することを可能にする。又は、掃引ガスの使用は、特定の量の揮発物を除去するために、より穏やかな温度が使用されることを可能にする。掃引ガスが揮発物の除去を改善する理由は、分離のメカニズムが単に相対的な揮発性ではなく、むしろ掃引ガスによって補助される液体/蒸気相の分離であるからである。掃引ガスは、所与の揮発性種を連続的に枯渇させて、より多くの揮発性種を蒸発させて熱力学的平衡を達成することによって、揮発の物質移動制限を低減するとともに、熱力学的制限を低減することができる。
いくつかの実施形態は、高い固定炭素を有する製品を製造するために、後続の処理段階から揮発性有機炭素でいっぱいのガスを除去する。除去しなければ、揮発性炭素は、熱分解された固体上に吸着又は吸収される場合があり、それによって、所望され得る炭素のより純粋な形態を達成するために追加のエネルギー(コスト)を必要とする。蒸気を迅速に除去することによって、熱分解固体中の多孔性を高めることができるとも推測される。より高い多孔性は、いくつかの製品にとって望ましい。
特定の実施形態では、掃引ガスは、大気圧などの比較的低いプロセス圧力と併せて、大量の不活性ガスを必要とすることなく、高速蒸気除去を提供する。
いくつかの実施形態では、掃引ガスは、原料の流れ方向に対して向流で流れる。他の実施形態では、掃引ガスは、原料の流れ方向に対して並流で流れる。いくつかの実施形態では、固体の流れパターンは、栓流に近づくが、掃引ガス及び気相の流れパターンは、概して、1つ以上のゾーンにおいて完全混合流に近づく。
掃引は、反応器ゾーンのうちのいずれか1つ以上で実行することができる。いくつかの実施形態では、掃引ガスは、冷却ゾーンに導入され、冷却及び/又は熱分解ゾーンから(生成された揮発物とともに)抽出される。いくつかの実施形態では、掃引ガスは、熱分解ゾーンに導入され、熱分解及び/又は予熱ゾーンから抽出される。いくつかの実施形態では、掃引ガスは、予熱ゾーンに導入され、熱分解ゾーンから抽出される。これらの又は他の実施形態では、掃引ガスは、予熱ゾーン、熱分解ゾーン、及び冷却ゾーンの各々に導入することができ、ゾーンの各々から抽出することもできる。
いくつかの実施形態では、分離が実施される1つ又は複数のゾーンは、反応器から物理的に分離されたユニットである。分離ユニット又はゾーンは、所望であれば、反応器ゾーンの間に配置することができる。例えば、熱分解ユニットと冷却ユニットとの間に分離ユニットを設置することができる。
掃引ガスは、特に固体流が連続的である場合に、連続的に導入することができる。熱分解反応がバッチプロセスとして動作される場合、掃引ガスは、揮発物を除去するために、特定の量の時間後に、又は周期的に導入され得る。熱分解反応が連続的に動作される場合であっても、掃引ガスは、所望であれば、好適な弁及び制御を用いて、半連続的又は周期的に導入することができる。
揮発物含有掃引ガスは、1つ以上の反応器ゾーンから出ることができ、複数のゾーンから得られる場合には組み合わせることができる。次いで、様々な蒸気を含有する得られたガス流を、空気放出の制御のために熱酸化装置に供給することができる。任意の既知の熱酸化ユニットを用いることができる。いくつかの実施形態では、熱酸化装置に天然ガス及び空気を供給して、その中に含有される揮発物を実質的に破壊するのに十分な温度に到達させる。
熱酸化装置の流出物は、水、二酸化炭素、及び窒素を含む高温ガス流である。この流出流は、所望であれば、空気排出に直接パージすることができる。好ましくは、熱酸化装置流出物のエネルギー含有量は、例えば廃熱回収ユニットにおいて回収される。エネルギー含有量は、別の流れ(掃引ガスなど)との熱交換によって回収することもできる。エネルギー含有量は、乾燥機又は反応器などのプロセスにおける他の場所のユニットを直接若しくは間接的に加熱するか、又は加熱を補助することによって利用することができる。いくつかの実施形態では、本質的に全ての熱酸化装置流出物が、乾燥機の間接加熱(ユーティリティ側)に用いられる。熱酸化装置は、天然ガス以外の燃料を用いることができる。
炭素質材料の収率は、原料のタイプ及びプロセス条件を含む上述の要因に応じて変動し得る。いくつかの実施形態では、乾燥基準での出発原料の百分率としての固体の正味収率は、少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%又はそれ以上である。残りは、テルペン、タール、アルコール、酸、アルデヒド、又はケトンなどの凝縮性蒸気と、一酸化炭素、水素、二酸化炭素、及びメタンなどの非凝縮性ガスとの間で分割される。非凝縮性ガスと比較した凝縮性蒸気の相対量は、存在する水を含むプロセス条件にも依存する。
炭素バランスに関して、いくつかの実施形態では、原料中の出発炭素の百分率としての炭素の正味収率は、少なくとも25%、30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%又はそれ以上である。例えば、いくつかの実施形態では、炭素質材料は、出発原料中に含有される炭素の約40%~約70%を含有する。残りの炭素は、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、軽質炭化水素、芳香族化合物、タール、テルペン、アルコール、酸、アルデヒド、又はケトンを様々な程度で形成する。
代替的な実施形態では、これらの化合物のいくらかの部分は、製品の炭素及びエネルギー含有量を富化するために炭素に富む固体と組み合わされる。これらの実施形態では、様々な蒸気を含有する、反応器から得られるガス流の一部又は全部を、少なくとも部分的に凝縮させ、次いで、冷却ゾーン及び/又は別々の冷却ユニットに由来する冷却された熱分解固体上を通過させることができる。これらの実施形態は、以下により詳細に記載される。
冷却ゾーン(存在する場合)内での反応及び冷却に続いて、炭素質固体を別個の冷却ユニットに導入することができる。いくつかの実施形態では、固体が回収され、単に低速で冷却される。炭素質固体が空気中で反応性又は不安定である場合、不活性雰囲気を維持する、かつ/又は固体を例えば、周囲温度などの40℃未満の温度に急速に冷却することが望ましくなり得る。いくつかの実施形態では、急速冷却のために水クエンチが用いられる。いくつかの実施形態では、流動床冷却器が用いられる。「冷却ユニット」は、容器、タンク、パイプ、又はそれらの一部も含むように広く解釈されるべきである。
いくつかの実施形態では、プロセスは、冷却ユニットを動作させて、温かい熱分解された固体をスチームで冷却し、それによって、低温の熱分解された固体及び過熱スチームを生成することを更に含み、乾燥は、少なくとも部分的に、外部冷却器から得られた過熱スチームを用いて実施される。任意選択的に、冷却ユニットは、最初に温かい熱分解固体を蒸気で冷却して第1の冷却ユニット温度に到達させ、次いで空気で冷却して第2の冷却ユニット温度に到達させるように動作することができ、第2の冷却ユニット温度は、第1の冷却ユニット温度よりも低く、空気の存在下で温かい熱分解固体の燃焼リスクの低減に関連付けられる。
周囲条件への冷却に続いて、炭素質固体は、回収及び貯蔵されるか、別の現場作業に運ばれるか、別の現場に輸送されるか、又はそうでなければ処分、取引、若しくは販売され得る。固体をユニットに供給して粒径を減少させることができる。粉砕機、シュレッダー、グラインダー、粉砕機、ジェットミル、ピンミル、及びボールミルを含む種々のサイズ縮小ユニットが当該技術分野で既知である。
スクリーニング又は粒径に基づく分離のためのいくつかの他の手段が含まれ得る。粉砕は、存在する場合、粉砕の上流又は下流であり得る。スクリーニングされた材料の一部(例えば、大きな塊)は、粉砕ユニットに戻すことができる。小さな粒子及び大きな粒子は、別々の下流での使用のために回収され得る。いくつかの実施形態では、冷却された熱分解固体は、微粉炭素又は活性炭製品などの微粉末に粉砕される。
本明細書に開示される任意のステップの前、最中、又は後に、様々な添加剤をプロセス全体にわたって導入することができる。添加剤は、所望の炭素純度を達成するために炭素収率又は熱分解時間/温度などのプロセス性能を改善するように選択されるプロセス添加剤、及び高炭素生体試薬又は試薬を組み込む下流生成物の1つ以上の特性を改善するように選択される生成物添加剤として広く分類することができる。特定の添加剤は、強化されたプロセス及び製品(生体試薬又は生体試薬を含有する製品)特性を提供することができる。
添加剤は、プロセスの任意の1つ以上のステップの前、最中、又は後に添加することができ、これには、収穫される前後の任意の時点で原料自体に添加することが含まれる。添加剤処理は、原料のサイジング、乾燥、又は他の調製の前、最中、若しくは後に組み込むことができる。添加剤は、原料供給施設、輸送トラック、揚陸設備、貯蔵ビン、コンベヤ(開放又は閉鎖コンベヤを含む)、乾燥機、プロセスヒーター、又は任意の他のユニットに、又はその上に組み込むことができる。添加剤は、添加剤を導入するための好適な手段を使用して、熱分解プロセス自体のどこにでも添加することができる。所望であれば、炭化後、又は粉砕後であっても、添加剤を添加することができる。
いくつかの実施形態では、添加剤は、金属、金属酸化物、金属水酸化物、又はそれらの組み合わせから選択される。例えば、添加剤は、決して限定されないが、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、ドロマイト、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかの実施形態では、添加剤は、酸、塩基、又はそれらの塩から選択される。例えば、添加剤は、決して限定されないが、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、ドロマイト、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかの実施形態では、添加剤は、金属ハロゲン化物から選択される。金属ハロゲン化物は、金属とハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、及びアスタチン)との間の化合物である。ハロゲンは、金属と多くの化合物を形成することができる。金属ハロゲン化物は、一般に、塩基性金属塩とハロゲン化水素酸との直接結合、又はより一般的には中和によって得られる。いくつかの実施形態では、添加剤は、塩化鉄(FeCl及び/若しくはFeCl)、臭化鉄(FeBr及び/若しくはFeBr)、又はそれらの水和物、及びそれらの任意の組み合わせから選択される。
添加剤は、より高いエネルギー含有量(エネルギー密度)を有する最終製品をもたらすことができる。エネルギー含有量の増加は、総炭素、固定炭素、揮発性炭素、又は更に水素の増加から生じ得る。代替的に又は追加的に、エネルギー含有量の増加は、不燃性物質又は炭素よりも低いエネルギー密度を有する材料の除去から生じ得る。いくつかの実施形態では、添加剤は、固体及び気体の形成に有利になるように、又は固体の形成に有利になるように、液体形成の程度を低減する。
いかなる特定の仮説にも限定されることなく、添加剤は、出発バイオマス、又は熱分解前の処理されたバイオマスを化学的に改変して、より大きな強度/完全性のために細胞壁の破壊を低減することができる。いくつかの実施形態では、添加剤は、熱分解前にバイオマス原料の固定炭素含有量を増加させることができる。
添加剤は、改善された機械的特性、例えば、降伏強度、圧縮強度、引張強度、疲労強度、衝撃強度、弾性率、体積弾性率、又はせん断弾性率を有する生体試薬をもたらし得る。添加剤は、単に存在することによって(例えば、添加剤自体が混合物に強度を付与する)、又は添加剤相内若しくは得られた混合物内で起こる何らかの変換によって、機械的特性を改善することができる。例えば、ガラス化などの反応は、添加剤を含む生体試薬の一部内で生じ得、それによって最終強度を改善する。
化学添加剤は、湿潤又は乾燥バイオマス原料に適用することができる。添加剤は、固体粉末、スプレー、ミスト、液体、又は蒸気として適用することができる。いくつかの実施形態では、添加剤は、液体溶液(水溶液又は溶媒中など)の噴霧によって、又はタンク、ビン、バッグ、若しくは他の容器中に浸漬することによって導入することができる。
特定の実施形態では、浸漬前処理が用いられ、固体原料は、バッチ式又は連続式のいずれかで、固体供給材料へ添加剤を浸透させるのに十分な時間、添加剤を含む浴に浸漬される。
いくつかの実施形態では、原料に適用される添加剤は、熱分解のためのエネルギー必要量を低減する、かつ/又は炭素質製品の収率を増加させることができる。これらの又は他の実施形態では、原料に適用される添加剤は、炭素質製品の意図された使用に望ましい機能性を提供することができる。
スループット又はプロセス容量は、小さな実験室規模のユニットから、任意のパイロット規模、実証規模、又は半商業規模を含む完全な動作まで広く変動し得る。様々な実施形態では、プロセス能力(原料、製品、又は両方について)は、少なくとも約1kg/日、10kg/日、100kg/日、1トン/日(全てのトンはメートルトンである)、10トン/日、100トン/日、500トン/日、1000トン/日、2000トン/日又はそれ以上である。
いくつかの実施形態では、製造された固体の一部は、プロセスのフロントエンドに、すなわち、乾燥若しくは脱気ユニットに、又は直接反応器に再循環され得る。フロントエンドに戻り、再びプロセスを通過することによって、処理された固体は、固定炭素がより高くなり得る。プロセス内で生成又は存在する固体、液体、及びガス流は、独立して再循環され、後続のステップに渡され、又は任意の時点でプロセスから除去/パージされ得る。
いくつかの実施形態では、熱分解された材料は、回収され、次いで、更なる熱分解のために別々のユニットに供給されて、より高い炭素純度を有する製品を創出する。いくつかの実施形態では、二次プロセスは、加熱された不活性ガス(加熱されたNなど)が通される鋼ドラムなどの単純な容器内で行うことができる。この目的に有用な他の容器としては、プロセスタンク、バレル、ビン、トート、サック、及びロールオフが挙げられる。揮発物を含むこの二次掃引ガスは、例えば、熱酸化装置に送ることができるか、又は主プロセス反応器に戻すことができる。最終製品を冷却するために、最初は例えば周囲温度である不活性ガスの別の流れを固体に通して固体を冷却し、次いで不活性ガス予熱システムに戻すことができる。
いくつかの変形形態は、
(a)炭素含有原料を導入するように構成された供給装置と、
(b)供給装置と動作可能に連通して配置され、炭素含有原料内に含まれる水分を除去するように構成された任意選択的な乾燥機と、
(c)乾燥機と動作可能に連通して配置された多重ゾーン反応器であって、空間的に分離された冷却ゾーンと動作可能に連通して配置された少なくとも1つの熱分解ゾーンを収容し、凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスを固体から除去するための出口を有するように構成された、多重ゾーン反応器と、
(d)多重ゾーン反応器と動作可能に連通して配置された固体冷却器と、
(e)固体冷却器と動作可能に連通して配置された高炭素生体試薬回収ユニットと、を備える高炭素生体試薬生成システムを利用する。
いくつかの変形形態は、
(a)炭素含有原料を導入するように構成された供給装置と、
(b)供給装置と動作可能に連通して配置され、炭素含有原料内に含まれる水分を除去するように構成された任意選択的な乾燥機と、
(c)乾燥機と動作可能に連通して配置され、原料を加熱するように、かつ/又は穏やかに熱分解するように構成された任意選択的な予熱器と、
(d)予熱器と動作可能に連通して配置され、原料を熱分解するように構成された熱分解反応器と、
(e)熱分解反応器と動作可能に連通して配置され、熱分解固体を冷却するように構成された冷却器と、
(f)冷却器と動作可能に連通して配置された高炭素生体試薬回収ユニットと、を備える高炭素生体試薬生成システムであって、
システムが、固体から凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスを除去するための少なくとも1つのガス出口を備えて構成される、高炭素生体試薬生成システムを利用する。
供給装置は、供給固体を第1の反応ゾーンに導入するためのスクリュー供給装置又はオーガ機構の使用などによって、多重ゾーン反応器と物理的に統合することができる。
いくつかの実施形態では、システムは、熱分解ゾーンと動作可能に連通して配置された予熱ゾーンを更に備える。熱分解ゾーン、冷却ゾーン、及び予熱ゾーン(それが存在する)の各々は、単一のユニット内に位置することができ、又は別々のユニット中に位置することができる。
任意選択的に、乾燥機は、多重ゾーン反応器内の乾燥ゾーンとして構成することができる。任意選択的に、固体冷却器は、多重ゾーン反応器内に配置することができる(すなわち、追加の冷却ゾーンとして構成されるか、又は主冷却ゾーンと統合される)。
システムは、システムから酸素を除去するためのパージ手段を含むことができる。例えば、パージ手段は、実質的に不活性なガスを導入するための1つ以上の入口と、実質的に不活性なガス及び置換された酸素をシステムから除去するための1つ以上の出口と、を備えることができる。いくつかの実施形態では、パージ手段は、乾燥機と多重ゾーン反応器との間に動作可能に連通して配置された脱気装置である。
多重ゾーン反応器は、好ましくは、少なくとも第1のガス入口及び第1のガス出口を備えて構成される。第1のガス入口及び第1のガス出口は、異なるゾーン又は同じゾーンと連通して配置することができる。
いくつかの実施形態では、多重ゾーン反応器は、第2のガス入口及び/又は第2のガス出口を備えて構成される。いくつかの実施形態では、多重ゾーン反応器は、第3のガス入口及び/又は第3のガス出口を備えて構成される。いくつかの実施形態では、多重ゾーン反応器は、第4のガス入口及び/又は第4のガス出口を備えて構成される。いくつかの実施形態では、多重ゾーン反応器中に存在する各ゾーンは、ガス入口及びガス出口を備えて構成される。
ガス入口及び出口は、蒸気の導入及び取り出しを可能にするだけでなく、特にガス出口(プローブ)は、プロセスの全ての段階まで、及び潜在的にプロセスの全ての段階を含む、プロセスの様々な段階にわたる正確なプロセス監視及び制御を可能にする。正確なプロセス監視は、動作履歴を利用してプロセス条件を調節することができる場合、動的にも、ある期間にわたっても、歩留まり及び効率の改善をもたらすことが期待される。
いくつかの実施形態では、反応ガスプローブは、熱分解ゾーンと動作可能に連通して配置される。そのような反応ガスプローブは、反応の程度、熱分解選択性、又は他のプロセス監視を決定するために、ガスを抽出し、それらを分析するのに有用であり得る。次いで、測定に基づいて、プロセスは、供給速度、不活性ガス掃引の速度、(1つ以上のゾーンの)温度、(1つ以上のゾーンの)圧力、添加剤などを調節することによってなど、任意の数の方法で制御又は調節することができる。
本明細書で意図されるように、反応ガスプローブを介した「監視及び制御」は、反応ガスプローブを介した任意の1つ以上のサンプル抽出を含み、及び任意選択的に、必要又は望ましいとみなされる場合、プロセス制御の周知の原理(フィードバック、フィードフォワード、比例積分微分論理など)を使用して、測定に基づいてプロセス作成又は設備調節を行うことを含むように解釈されるべきである。
反応ガスプローブは、多くの方法でガスサンプルを取り出すように構成することができる。例えば、サンプリングラインは、熱分解反応器圧力よりも低い圧力を有することができ、その結果、サンプリングラインが開かれると、ある量のガスを熱分解ゾーンから容易に取り出すことができる。サンプリングラインは、熱分解ゾーンが大気圧に近い場合など、真空下であり得る。典型的には、反応ガスプローブは、1つのガス出力又はその一部(例えば、ガス出力ラインから分岐したライン)と関連付けられる。
いくつかの実施形態では、ガス入力及びガス出力の両方が、不活性ガスをゾーンに周期的に導入し、不活性ガスをプロセスサンプルとともにガス出力から引き出す(「サンプル掃引」)ことによって、反応ガスプローブとして利用される。そのような構成は、処理のための実質的に不活性なガスのためのガス入口/出口を有しないゾーンで使用することができ、又は、反応ガスプローブは、プロセス入口及び出口に加えて、別々のガス入口/出口と関連付けることができる。(サンプル掃引を利用する実施形態では)サンプリングのために周期的に導入及び取り出されるサンプリング不活性ガスは、必要に応じて、分析の精度の理由から、又は分析トレーサーを導入するためのいずれかにより、プロセス不活性ガスとは異なる場合がある。
例えば、熱分解ゾーンの気相中の酢酸濃度は、サンプルを抽出するためのガスプローブを使用して測定することができ、次いで、サンプルは、好適な技術(ガスクロマトグラフィー、GC;質量分析、MS;GC-MS、又はフーリエ変換赤外分光法、FTIRなど)を使用して分析される。気相中のCO及び/又はCO濃度を測定し、例えばガス/蒸気に対する熱分解選択性の指標として使用することができる。気相中のテルペン濃度を測定し、例えば、液体に対する熱分解選択性の指標として使用することができる。
いくつかの実施形態では、システムは、冷却ゾーン、又は乾燥ゾーン(存在する場合)若しくは予熱ゾーン(存在する場合)と動作可能に連通して配置された少なくとも1つの追加のガスプローブを更に備える。
冷却ゾーン用のガスプローブは、例えば、冷却ゾーン中で起こる任意の追加の化学反応の程度を決定するのに有用であり得る。冷却ゾーン中のガスプローブは、(例えば、冷却ゾーン内に配置された熱電対に加えて)温度の独立した測定としても有用であり得る。この独立した測定は、冷却温度と特定の種の測定された量との相関であり得る。相関は、別々に展開され得るか、又はプロセス動作のある期間の後に確立され得る。
乾燥ゾーン用のガスプローブは、例えば含水量を測定することによって、乾燥の程度を決定するのに有用であり得る。予熱ゾーン中のガスプローブは、例えば、起こる任意の穏やかな熱分解の程度を決定するのに有用であり得る。
特定の実施形態では、冷却ゾーンは、ガス入口を備えて構成され、熱分解ゾーンは、ガス出口を備えて構成されて、固相に対して気相の実質的に向流の流れを生成する。代替的に又は追加的に、予熱ゾーン(存在する場合)は、ガス出口を備えて構成されて、固相に対して気相の実質的に向流の流れを生成することができる。代替的に又は追加的に、乾燥ゾーンは、ガス出口を備えて構成されて、実質的に向流の流れを生成することができる。
1つ又は複数の熱分解反応器は、熱分解プロセスを実施することができる任意の好適な反応器構成から選択することができる。例示的な反応器構成としては、固定床反応器、流動床反応器、噴流床反応器、オーガ、アブレーション反応器、回転コーン、回転ドラムキルン、か焼器、ロースター、移動床反応器、輸送床反応器、アブレーション反応器、回転コーン、又はマイクロ波支援熱分解反応器が挙げられるが、これらに限定されない。
オーガが使用されるいくつかの実施形態では、砂又は別の熱キャリアを任意選択的に、用いることができる。例えば、原料及び砂は、スクリューの一端で供給することができる。スクリューは、砂と原料とを混合し、それらを反応器を通して運ぶ。スクリューは、原料滞留時間の良好な制御を提供することができ、熱分解生成物をキャリア又は流動化ガスで希釈しない。砂は、別々の容器で再加熱することができる。
アブレーションプロセスが使用されるいくつかの実施形態では、原料は、溶銑表面に対して高速で移動させられる。表面に形成される任意のチャーのアブレーションは、高い熱伝達率を維持することができる。そのような装置は、生成物の希釈を防止することができる。別法として、原料粒子をキャリアガス中に懸濁させ、壁が加熱されたサイクロンを通して高速で導入することができる。
流動床反応器が使用されるいくつかの実施形態では、原料は、典型的には再循環生成物ガスであるガスによって流動化された高温砂の床に導入することができる。本明細書における「砂」への言及は、ガラス粒子、回収された灰粒子などの同様の実質的に不活性な材料も含む。流動砂からの高い熱伝達率は、原料の急速な加熱をもたらすことができる。砂粒子との摩擦によるいくらかのアブレーションがあり得る。熱は、通常、高温燃焼ガスが流れる熱交換器管によって提供される。
ガス、砂、及び原料が一緒に移動する循環流動床反応器を用いることができる。例示的な輸送ガスとしては、再循環生成ガス及び燃焼ガスが挙げられる。砂からの高い熱伝達率は、原料の急速な加熱を確実にし、アブレーションは、通常の流動床よりも強いと予想される。分離器を用いて、生成物ガスを砂及びチャー粒子から分離することができる。砂粒子は、流動バーナー容器中で再加熱し、反応器に再循環させることができる。
いくつかの実施形態では、多重ゾーン反応器は、原料入口と、反応ゾーンの各々内の温度及び混合を別々に制御するように構成された複数の空間的に分離された反応ゾーンと、炭素質固体出口と、を備える連続反応器であり、反応ゾーンのうちの1つは、実質的に不活性なガスを反応器に導入するための第1のガス入口を備えて構成され、反応ゾーンのうちの1つは、第1のガス出口を備えて構成される。
様々な実施形態では、反応器は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の反応ゾーンを含む。反応ゾーンの各々は、電気熱伝達、蒸気熱伝達、熱油熱伝達、相変化熱伝達、廃熱熱伝達、又はそれらの組み合わせから独立して選択される別々に調節可能な加熱手段と連通して配置される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの反応器ゾーンは、存在する場合、熱酸化装置からの流出流で加熱される。
反応器は、反応器中に存在する全ての反応ゾーンまでの少なくとも2つの反応ゾーンの気相組成及び気相滞留時間を別々に調節するように構成することができる。
反応器は、第2のガス入口及び/又は第2のガス出口を装備することができる。いくつかの実施形態では、反応器は、各反応ゾーンにガス入口を備えて構成される。これらの又は他の実施形態では、反応器は、各反応ゾーンにガス出口を備えて構成される。反応器は、並流又は向流反応器であり得る。
いくつかの実施形態では、原料入口は、スクリュー又はオーガ供給機構を備える。いくつかの実施形態では、炭素質固体出口は、スクリュー又はオーガ出力機構を備える。
特定の実施形態は、スクリュー供給装置を備えた回転か焼器を利用する。これらの実施形態では、反応器は、軸方向に回転可能であり、すなわち、反応器は、その中心軸を中心に回転する。回転速度は、固体流れパターン、並びに熱及び質量輸送に影響を与える。反応ゾーンの各々は、内壁上に配置されたフライトを備えて構成され、固体の撹拌を提供することができる。フライトは、反応ゾーンの各々において別々に調節可能であり得る。
オーガ、スクリュー、又はパドルコンベヤなどの固体を撹拌する他の手段を用いることができる。いくつかの実施形態では、反応器は、反応ゾーンの各々の全体にわたって配置された単一の連続オーガを含む。他の実施形態では、反応器は、反応ゾーンの各々の全体にわたって配置された二軸スクリューを含む。
いくつかのシステムは、特に、プロセス全体にわたって供給材料のおおよそのサイズを維持する能力、すなわち、その構造を破壊又は著しく損傷することなくバイオマス原料を処理する能力を伴って設計される。いくつかの実施形態では、熱分解ゾーンは、熱分解される供給材料のサイズを大幅に減少させる傾向があるオーガ、スクリュー、又はレーキを収容しない。
いくつかの実施形態では、システムは、凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスが除去される出口と動作可能に連通して配置された熱酸化装置を更に含む。熱酸化装置は、好ましくは、別々の燃料(天然ガスなど)及び酸化剤(空気など)を、燃料及び凝縮性蒸気の少なくとも一部を燃焼させるように適合された燃焼室に受け入れるように構成される。CO又はCHなどの特定の非凝縮性ガスも酸化されてCOになり得る。
熱酸化装置が用いられる場合、システムは、熱酸化装置と乾燥機との間に配置され、燃焼の熱の少なくとも一部を乾燥機に利用するように構成された熱交換器を含むことができる。この実施形態は、プロセスの全体的なエネルギー効率に著しく寄与することができる。
いくつかの実施形態では、システムは、固体冷却器と動作可能に連通して配置され、少なくとも部分的に凝縮した形態の凝縮性蒸気を固体と組み合わせるように構成された炭素強化ユニットを更に備える。炭素強化ユニットは、回収ユニットから得られる高炭素生体試薬の炭素含有量を増加させることができる。
システムは、高炭素生体試薬を更に熱分解してその炭素含有量を更に増加させるように適合された別々の熱分解ユニットを更に含むことができる。別々の熱分解ユニットは、タンク、バレル、ビン、ドラム、トート、サック、又はロールオフなどの比較的単純な容器、ユニット、又はデバイスであり得る。
システム全体は、固定位置にあってもよいし、いくつかの位置に分散されていてもよい。システムは、実際のスケールアップのために簡単に複製することができるモジュールを使用して構築することができる。システムはまた、プロセス産業において周知であるように、経済規模原理を使用して構築することができる。
次に、固体の炭素強化に関するいくつかの変形形態を更に説明する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬を生成するためのプロセスは、
(a)バイオマスを含む炭素含有原料を提供することと、
(b)任意選択的に、原料を乾燥させて、原料内に含有される水分の少なくとも一部を除去することと、
(c)任意選択的に、原料を脱気して、もしあれば、原料に含有される格子間酸素の少なくとも一部を除去することと、
(d)熱分解ゾーンにおいて、実質的に不活性なガスの存在下で、少なくとも10分間及び約250℃~約700℃から選択される熱分解温度で、原料を熱分解して、高温熱分解固体、凝縮性蒸気、及び非凝縮性ガスを生成することと、
(e)高温熱分解固体から凝縮性蒸気の少なくとも一部と非凝縮性ガスの少なくとも一部とを分離することと、
(f)冷却ゾーンにおいて、実質的に不活性なガスの存在下で、少なくとも5分間及び熱分解温度未満の冷却温度で、高温熱分解固体を冷却して、温かい熱分解固体を生成することと、
(g)任意選択的に、温かい熱分解固体を冷却して、冷たい熱分解固体を生成することと、
(h)その後、ステップ(e)からの凝縮性蒸気の少なくとも一部及び/又は非凝縮性ガスの少なくとも一部を、温かい熱分解固体及び/又は冷たい熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を形成することと、
(i)向上した熱分解固体の少なくとも一部を含む高炭素生体試薬を回収することと、を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ(h)は、ステップ(e)からの凝縮性蒸気の少なくとも一部を、蒸気及び/又は凝縮形態で、温かい熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を製造することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(h)は、ステップ(e)からの非凝縮性ガスの少なくとも一部を温かい熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を製造することを含む。
代替的に又は追加的に、蒸気又はガスを冷たい熱分解固体と接触させることができる。いくつかの実施形態では、ステップ(h)は、ステップ(e)からの凝縮性蒸気の少なくとも一部を、蒸気及び/又は凝縮形態で、低温熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を製造することを含む。いくつかの実施形態では、ステップ(h)は、ステップ(e)からの非凝縮性ガスの少なくとも一部を、冷たい熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を製造することを含む。
特定の実施形態では、ステップ(h)は、ステップ(e)からの凝縮性蒸気の実質的に全てを、蒸気及び/又は凝縮形態で、低温熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を製造することを含む。特定の実施形態では、ステップ(h)は、ステップ(e)からの非凝縮性ガスの実質的に全てを、冷たい熱分解固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化熱分解固体を製造することを含む。
プロセスは、炭素強化のために蒸気又はガスを使用する前に、蒸気又はガスを処理又は分離する様々な方法を含むことができる。例えば、ステップ(e)から得られた凝縮性蒸気の少なくとも一部分及び非凝縮性ガスの少なくとも一部分を含む中間供給流は、少なくとも第1及び第2の出力流を生成するように構成された分離ユニットに供給することができる。特定の実施形態では、中間供給流は、凝縮性蒸気の全て、非凝縮性ガスの全て、又はその両方を含む。
分離技術は、蒸留カラム、フラッシュ容器、遠心分離器、サイクロン、膜、フィルタ、充填床、キャピラリーカラムなどを含むか又は使用することができる。分離は、主に、例えば、蒸留、吸収、吸着、又は拡散に基づくことができ、蒸気圧、活性、分子量、密度、粘度、極性、化学官能性、固定相への親和性、及びそれらの任意の組み合わせにおける差異を利用することができる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の出力流は、相対揮発度に基づいて中間供給流から分離される。例えば、分離ユニットは、蒸留カラム、フラッシュタンク、又は凝縮器であり得る。
したがって、いくつかの実施形態では、第1の出力流は、凝縮性蒸気を含み、第2の出力流は、非凝縮性ガスを含む。凝縮性蒸気は、テルペン、アルコール、酸、アルデヒド、又はケトンから選択される少なくとも1つの炭素含有化合物を含むことができる。熱分解からの蒸気は、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、及びキシレンなどの芳香族化合物を含むことができる。難分解性タールなどのより重い芳香族化合物が蒸気中に存在し得る。非凝縮性ガスは、一酸化炭素、二酸化炭素、及び/又はメタンから選択される少なくとも1つの炭素含有分子を含むことができる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の出力流は、相対的な極性に基づいて分離された中間供給流である。例えば、分離ユニットは、ストリッピングカラム、充填床、クロマトグラフィーカラム、又は膜であり得る。
したがって、いくつかの実施形態では、第1の出力流は、極性化合物を含み、第2の出力流は、非極性化合物を含む。極性化合物は、メタノール、フルフラール、及び/又は酢酸から選択される少なくとも1つの炭素含有分子を含むことができる。非極性化合物は、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、テルペン、及び/又はテルペン誘導体から選択される少なくとも1つの炭素含有分子を含むことができる。
ステップ(h)は、ステップ(h)を含まないこと以外は同一のプロセスに対して、高炭素生体試薬の総炭素含有量を増加させることができる。炭素含有量の増加の程度は、様々な実施形態では、例えば、約1%、2%、5%、10%、15%、25%、又は更にそれ以上であり得る。
いくつかの実施形態では、ステップ(h)は、高炭素生体試薬の固定炭素含有量を増加させる。これらの又は他の実施形態では、ステップ(h)は、高炭素生体試薬の揮発性炭素含有量を増加させる。揮発性炭素含有量は、試薬中の揮発性物質に起因する炭素である。揮発性物質は、脂肪族又は芳香族化合物(例えば、テルペン);アルコール、アルデヒド、又はケトンを含む酸素化物;及び様々なタールを含む炭化水素であり得るが、これらに限定されない。揮発性炭素は、典型的には、周囲条件で固体に結合又は吸着されたままであるが、加熱されると、固定炭素が酸化されるか、ガス化されるか、又は他の方法で蒸気として放出される前に、放出される。
ステップ(h)に関連する条件に応じて、いくらかの量の揮発性炭素が固定炭素になることが可能である(例えば、COからのブードワ炭素形成を介して)。典型的には、揮発性物質は、固定炭素の微細孔に入り、凝縮/吸着種として存在するが、比較的揮発性のままである。この残留揮発性は、高い表面積及び多孔性を必要とする製品用途と比較して、燃料用途にとってより有利であり得る。
ステップ(h)は、高炭素生体試薬のエネルギー含有量(すなわち、エネルギー密度)を増加させることができる。エネルギー含有量の増加は、総炭素、固定炭素、揮発性炭素、又は更に水素の増加から生じ得る。エネルギー含有量の増加の程度は、様々な実施形態では、例えば、約1%、2%、5%、10%、15%、25%、又は更に高いものであり得る。
更なる分離を用いて、プロセス又は更なる処理内で使用するために、1つ以上の非凝縮性ガス又は凝縮性蒸気を回収することができる。例えば、精製された一酸化炭素及び/又は水素を生成するために、更なる処理を含めることができる。
別の例として、酢酸の分離を行い、続いて酢酸をエタノールに還元することができる。酢酸の還元は、少なくとも部分的に、生成された非凝縮性ガスに由来する水素を使用して実現することができる。
凝縮性蒸気は、高炭素生体試薬の炭素含有量を増加させるために、プロセス(熱酸化などによる)又は炭素濃縮のいずれかにおけるエネルギーのために使用することができる。CO又はCHなどの特定の非凝縮性ガスは、プロセスにおけるエネルギーのために、又は熱分解ステップのための実質的に不活性なガスの一部として利用することができる。また、前述のものの任意の組み合わせも可能である。
ステップ(h)を含むことの潜在的な利点は、ガス流が洗浄され、得られるガス流がCO及びCOに濃縮されていることである。得られたガス流は、エネルギー回収のために利用することができ、固体の炭素濃縮のために再循環させることができ、かつ/又は反応器中で不活性ガスとして使用することができる。同様に、凝縮性蒸気から非凝縮性ガスを分離することによって、CO/CO流は、例えば、反応器システム又は冷却システムにおいて不活性ガスとして使用するために調製される。
他の変形形態は、炭素強化ステップの原理が、炭素を添加することが望まれる任意の原料に適用され得るという認識を前提とする。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬を生成するためのバッチ又は連続プロセスは、
(a)炭素含有材料を含む固体流を提供することと、
(b)凝縮性炭素含有蒸気、非凝縮性炭素含有ガス、又は凝縮性炭素含有蒸気と非凝縮性炭素含有ガスとの混合物を含むガス流を提供することと、
(c)ガス流を好適な条件下で固体流を通過させて、炭素含有材料に対して増加した炭素含有量を有する炭素含有製品を形成することと、を含む。
いくつかの実施形態では、出発炭素含有材料は、熱分解バイオマス又は焙焼バイオマスである。ガス流は、炭素含有材料を提供する統合プロセスの間に得ることができる。又は、ガス流は、炭素含有材料の別々の処理から得ることができる。ガス流又はその一部は、外部供給源(例えば、製材所のオーブン)から得ることができる。種々の供給源からのガス流の混合物、並びに炭素含有材料の混合物が可能である。
いくつかの実施形態では、プロセスは、プロセスを繰り返して、炭素含有製品の炭素及び/又はエネルギー含有量を更に増加させる、ガス流を再循環又は再利用することを更に含む。いくつかの実施形態では、プロセスは、プロセスを実施して、炭素含有材料とは異なる別の原料の炭素及び/又はエネルギー含有量を増加させる、ガス流を再循環又は再利用することを更に含む。
いくつかの実施形態では、プロセスは、少なくとも第1及び第2の出力流を生成するように構成された分離ユニットにガス流を導入することを更に含み、ガス流は、凝縮性炭素含有蒸気と非凝縮性炭素含有ガスとの混合物を含む。第1及び第2の出力流は、相対揮発度、相対極性、又は任意の他の特性に基づいて分離することができる。ガス流は、炭素含有材料の別々の処理から得ることができる。
いくつかの実施形態では、プロセスは、プロセスを繰り返して、炭素含有製品の炭素含有量を更に増加させる、ガス流を再循環又は再利用することを更に含む。いくつかの実施形態では、プロセスは、プロセスを実施して、別の原料の炭素含有量を増加させる、ガス流を再循環又は再利用することを更に含む。
炭素含有製品は、出発炭素含有材料に対して、増加した総炭素含有量、より高い固定炭素含有量、より高い揮発性炭素含有量、より高いエネルギー含有量、又はそれらの任意の組み合わせを有することができる。
関連する変形形態では、高炭素生体試薬生成システムは、
(a)炭素含有原料を導入するように構成された供給装置と、
(b)供給装置と動作可能に連通して配置され、炭素含有原料内に含まれる水分を除去するように構成された任意選択的な乾燥機と、
(c)乾燥機と動作可能に連通して配置された多重ゾーン反応器であって、空間的に分離された冷却ゾーンと動作可能に連通して配置された少なくとも1つの熱分解ゾーンを収容し、凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスを固体から除去するための出口を有するように構成された、多重ゾーン反応器と、
(d)多重ゾーン反応器と動作可能に連通して配置された固体冷却器と、
(e)固体冷却器と動作可能に連通して配置され、凝縮性蒸気及び/又は非凝縮性ガスを固体に通過させて、炭素含有量が増加した強化固体を形成するように構成された材料濃縮ユニットと、
(f)材料濃縮ユニットと動作可能に連通して配置された高炭素生体試薬回収ユニットと、を備える。
システムは、熱分解ゾーンと動作可能に連通して配置された予熱ゾーンを更に備えることができる。いくつかの実施形態では、乾燥機は、多重ゾーン反応器内の乾燥ゾーンとして構成される。ゾーンの各々は、単一のユニット内又は別々のユニット内に位置することができる。また、固体冷却器は、多重ゾーン反応器内に配置することができる。
いくつかの実施形態では、冷却ゾーンは、ガス入口を備えて構成され、熱分解ゾーンは、ガス出口を備えて構成され、それによって固相に対する気相の実質的に向流の流れを生成する。これらの又は他の実施形態では、予熱ゾーン及び/又は乾燥ゾーン(若しくは乾燥機)は、固相に対して気相の実質的に向流の流れを生成するようにガス出口を備えて構成される。
特定の実施形態では、システムは、材料濃縮ユニットを組み込み、材料濃縮ユニットは、
(i)上部部分及び下部部分を有するハウジングと、
(ii)凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスを運ぶように構成された、ハウジングの下部部分の底部にある入口と、
(iii)凝縮性蒸気及び非凝縮性ガスに由来する濃縮ガス流を運ぶように構成された、ハウジングの上部部分の頂部にある出口と、
(iv)ハウジングの上部部分と下部部分との間に画定された経路と、
(v)経路に続く輸送システムであって、輸送システムが、固体を輸送するように構成され、ハウジングが、固体が凝縮性蒸気のうちの少なくとも一部及び/又は非凝縮性ガスのうちの少なくとも一部を吸着するように成形される、輸送システムと、を備える。
開示された技術は、高炭素生体試薬として有用な種々の組成物、及びそのような試薬を組み込む製品を製造することができる。いくつかの変形形態では、高炭素生体試薬は、本明細書に開示される任意のプロセス、例えば、
(a)バイオマスを含む炭素含有原料を提供するステップと、
(b)任意選択的に、原料を乾燥させて、原料内に含有される水分の少なくとも一部を除去するステップと、
(c)任意選択的に、原料を脱気して、もしあれば、原料に含有される格子間酸素の少なくとも一部を除去するステップと、
(d)熱分解ゾーンにおいて、実質的に不活性なガスの存在下で、少なくとも10分間及び約250℃~約700℃から選択される熱分解温度で、原料を熱分解して、高温熱分解固体、凝縮性蒸気、及び非凝縮性ガスを生成するステップと、
(e)高温熱分解固体から凝縮性蒸気の少なくとも一部と非凝縮性ガスの少なくとも一部とを分離するステップと、
(f)冷却ゾーンにおいて、実質的に不活性なガスの存在下で、少なくとも5分間及び熱分解温度未満の冷却温度で、高温熱分解固体を冷却して、温かい熱分解固体を生成するステップと、
(g)温かい熱分解固体を冷却して、冷たい熱分解固体を生成するステップと、
(h)冷たい熱分解固体の少なくとも一部を含む高炭素生体試薬を回収するステップと、を含むプロセスによって製造される。
いくつかの実施形態では、試薬は、乾燥基準で約少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、又は少なくとも95重量%の総炭素を含む。総炭素は、少なくとも固定炭素を含み、揮発性物質からの炭素を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、揮発性物質からの炭素は、高炭素生体試薬中に存在する総炭素の約少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、又は少なくとも50%である。例えば、固定炭素は、ASTM D3172を使用して測定することができ、揮発性炭素は、ASTM D3175を使用して測定することができる。
高炭素生体試薬は、乾燥基準で約10重量%以下、例えば約5重量%以下の水素を含むことができる。生体試薬は、乾燥基準で約1重量%以下、例えば約0.5重量%以下の窒素を含むことができる。生体試薬は、乾燥基準で約0.5重量%以下、例えば約0.2重量%以下のリンを含むことができる。生体試薬は、乾燥基準で約0.2重量%以下、例えば約0.1重量%以下の硫黄を含むことができる。
炭素、水素、及び窒素は、例えば、元素分析のためのASTM D5373を使用して測定することができる。酸素は、例えば、ASTM D3176を使用して測定することができる。硫黄は、例えば、ASTM D3177を使用して測定することができる。
特定の実施形態は、水素(存在し得る任意の水分を除く)、窒素、リン、又は硫黄をほとんど又は本質的に含まず、実質的に炭素に加えて任意の灰及び存在する水分である試薬を提供する。したがって、いくつかの実施形態は、乾燥/無灰(DAF)基準で100%以下の炭素を有する生体試薬を提供する。
一般的に言えば、バイオマスなどの原料は、熱分解中に容易に放出されない、シリカ及び様々な金属を含む不揮発性種を含有する。もちろん、無灰原料を利用することも可能であり、この場合、熱分解固体中に実質的な量の灰が存在すべきではない。灰は、例えば、ASTM D3174を使用して測定することができる。
灰などの様々な量の不燃性物質が存在し得る。高炭素生体試薬は、乾燥基準で約10重量%以下、例えば約5重量%、約2重量%、約1重量%以下の不燃性物質を含むことができる。特定の実施形態では、試薬は、灰をほとんど含有しないか、又は灰若しくは他の不燃性物質を本質的に全く含有しない。したがって、いくつかの実施形態は、乾燥基準で100%の炭素を含む本質的に純粋な炭素を提供する。
様々な量の水分が存在し得る。総質量基準で、高炭素生体試薬は、少なくとも1重量%、2重量%、5重量%、10重量%、15重量%、25重量%、35重量%、50重量%、又はそれ以上の水分を含み得る。本明細書で意図される場合、「水分」は、吸収された水分、吸着された水分子、化学的水和物、及び物理的水和物を含む、生体試薬中に存在する任意の形態の水を含むものとして解釈されるべきである。平衡含水量は、相対湿度などの少なくとも局所環境によって変動し得る。また、水分は、輸送、使用準備、及び他の物流中に変動し得る。水分は、例えば、ASTM D3173を使用して測定することができる。
高炭素生体試薬は、本目的では、絶乾試薬の全燃焼に関連するより高い発熱量に基づくエネルギー密度を意味する、様々なエネルギー含有量を有することができる。例えば、高炭素生体試薬は、約少なくとも11,000Btu/lb、少なくとも12,000Btu/lb、少なくとも13,000Btu/lb、少なくとも14,000Btu/lb、又は少なくとも15,000Btu/lbのエネルギー含有量を有することができる。特定の実施形態では、エネルギー含有量は、約14,000~15,000Btu/lbである。エネルギー含有量は、例えば、ASTM D5865を使用して測定することができる。
高炭素生体試薬は、粗粉末又は微粉末などの粉末に形成することができる。例えば、試薬は、実施形態では、約200メッシュ、約100メッシュ、約50メッシュ、約10メッシュ、約6メッシュ、約4メッシュ、又は約2メッシュの平均メッシュサイズを有する粉末に形成することができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、圧縮された、結合された、又は凝集された粒子を含む構造体に形成される。これらの物体を形成するための出発材料は、粒径減少によって得られる中間体などの試薬の粉末形態であり得る。物体は、機械的プレス又は他の力によって、任意選択的に結合剤又は粒子を一緒に凝集させる他の手段を用いて形成することができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、その構造が実質的に原料に由来する構造体の形態で生成される。例えば、原料チップは、高炭素生体試薬の製品チップを生成することができる。又は、原料シリンダは、高炭素生体試薬シリンダを生成することができ、これは、いくらか小さくすることができるが、そうでなければ、出発材料の基本構造及び幾何形状を維持することができる。
高炭素生体試薬は、少なくとも約1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、10cm、又はそれ以上の最小寸法を有する物体として生成され得るか、又はそのような物体に形成され得る。様々な実施形態では、最小寸法又は最大寸法は、長さ、幅、又は直径であり得る。
他の変形形態は、プロセスへの、製品への、又はその両方への添加剤の組み込みに関する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、プロセス中に組み込まれる少なくとも1つのプロセス添加剤を含む。これらの又は他の実施形態では、試薬は、プロセス後に試薬に導入される少なくとも1つの製品添加剤を含む。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、乾燥基準で、
70重量%以上の総炭素と、
5重量%以下の水素と、
1重量%以下の窒素と、
0.5重量%以下のリンと、
0.2重量%以下の硫黄と、
金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、又はそれらの組み合わせから選択される添加剤と、を含む。
添加剤は、決して限定されないが、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、ドロマイト、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、及びそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、乾燥基準で、
70重量%以上の総炭素と、
5重量%以下の水素と、
1重量%以下の窒素と、
0.5重量%以下のリンと、
0.2重量%以下の硫黄と、
酸、塩基、又はそれらの塩から選択される添加剤と、を含む。
添加剤は、決して限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、臭化水素、塩化水素、ケイ酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、リン酸二アンモニウム、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
特定の実施形態では、高炭素生体試薬は、乾燥基準で、
70重量%以上の総炭素と、
5重量%以下の水素と、
1重量%以下の窒素と、
0.5重量%以下のリンと、
0.2重量%以下の硫黄と、
金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、又はそれらの組み合わせから選択される第1の添加剤と、
酸、塩基、又はそれらの塩から選択される第2の添加剤と、を含み、
第1の添加剤は、第2の添加剤とは異なる。
第1の添加剤は、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、ドロマイト、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、及びそれらの組み合わせから選択することができ、第2の添加剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、臭化水素、塩化水素、ケイ酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、又はそれらの組み合わせから独立して選択することができる。
特定の高炭素生体試薬は、乾燥基準で、炭素、水素、窒素、リン、硫黄、不燃性物質、及びマグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、ドロマイト、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、又はそれらの組み合わせから選択される添加剤から本質的になる。
特定の高炭素生体試薬は、乾燥基準で、炭素、水素、窒素、リン、硫黄、不燃性物質、及び水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化マグネシウム、臭化水素、塩化水素、ケイ酸ナトリウム、又はそれらの組み合わせから選択される添加剤から本質的になる。
添加剤(又は全添加剤)の量は、約0.1重量%、約1重量%、約5重量%、約10重量%、又は約20重量%を含む、約0.01重量%~約25重量%など、広く変動し得る。したがって、約1重量%を超えるなどの比較的大量の添加剤が組み込まれる場合、全試薬重量(添加剤を含む)に基づいて計算されるエネルギー含有量が減少することが理解されよう。更に、様々な実施形態では、添加剤を有する高炭素生体試薬は、約少なくとも11,000Btu/lb、少なくとも12,000Btu/lb、少なくとも13,000Btu/lb、少なくとも14,000Btu/lb、又は少なくとも15,000Btu/lbのエネルギー含有量を有することができる。
製品形態に関する上記の考察は、添加剤を組み込む実施形態にも適用される。実際、特定の実施形態は、特定の用途のための最終特性を向上させるために、結合剤、フラックス剤、又は他の改質剤として添加剤を組み込む。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬中に含有される炭素の大部分は、再生可能な炭素として分類される。いくつかの実施形態では、実質的に全ての炭素が再生可能な炭素として分類される。価値が高炭素生体試薬内の再生可能な炭素含有量に起因する特定の市場メカニズム(例えば、再生可能識別番号、税額控除など)が存在し得る。
特定の実施形態では、固定炭素は、非再生可能な炭素(例えば、石炭由来)として分類することができ、一方、別々に添加することができる揮発性炭素は、エネルギー含有量だけでなく再生可能な炭素価も増加させるために再生可能な炭素とすることができる。
本明細書に記載されるように製造される高炭素生体試薬は、多種多様な炭素質製品に有用である。高炭素生体試薬は、それ自体望ましい市場製品であり得る。本明細書で提供される高炭素生体試薬は、最新技術と比較して、より低いレベルの不純物、低減されたプロセス排出物、及び改善された持続可能性(より高い再生可能な炭素含有量を含む)と関連付けられる。
変形形態では、製品は、開示されるプロセスによって得ることができるか、又は本明細書に示される組成物に記載される高炭素生体試薬のいずれか、又はそれらの任意の部分、組み合わせ、若しくは誘導体を含む。
一般的に言えば、高炭素生体試薬は、エネルギー(電気及び熱を含む)を生成するために燃焼され得るか;合成ガスを生成するために部分的に酸化され、ガス化され、若しくは水蒸気改質され得るか;それらの吸着又は吸収特性のために利用され得るか;金属精製(金属酸化物の還元など)若しくは他の工業処理中のそれらの反応特性のために利用され得るか;又は炭素鋼及び様々な他の金属合金におけるそれらの材料特性のために利用され得る。本質的に、高炭素生体試薬は、開発される特殊用途を含む、炭素系商品又は先進材料の任意の市場用途に利用することができる。
任意の製品用途における適合性又は実際の使用の前に、開示される高炭素生体試薬は、様々な方法で分析、測定、及び任意選択的に(添加剤などによって)改変することができる。化学組成及びエネルギー含有量以外の潜在的に重要ないくつかの特性としては、いくつかの特性を挙げると、密度、粒径、表面積、ミクロ多孔性、吸収性、吸着性、結合能、反応性、脱硫活性、及び塩基性が挙げられる。
これらの高炭素生体試薬を組み込むことができる製品又は材料としては、炭素系高炉付加製品、炭素系タコナイトペレット付加製品、取鍋添加炭素系製品、メトコークス炭素系製品、石炭代替製品、炭素系コーキング製品、炭素ブリーズ製品、流動床炭素系原料、炭素系炉付加製品、注入可能炭素系製品、微粉炭素系製品、ストーカー炭素系製品、炭素電極、又は活性炭製品が挙げられるが、決してこれらに限定されない。
金属生成における開示される高炭素生体試薬の使用は、スラグを低減し、全体的効率を増加させ、ライフサイクル環境影響を低減することができる。したがって、いくつかの実施形態は、金属加工及び金属製造に特によく適している。
いくつかの変形形態は、炭素系高炉付加製品として高炭素生体試薬を利用する。高炉は、(限定されないが)鉄などの工業用金属を生成するための製錬に使用される冶金炉の一種である。製錬は、抽出冶金の一形態であり、その主な用途は、その鉱石から金属を生成することである。製錬は、鉱石を分解するために熱及び化学還元剤を使用する。炭素及び/又は炭素に由来する一酸化炭素は、鉱石から酸素を除去し、元素金属を残す。
還元剤は、高炭素生体試薬から本質的になるか、又はそれを含むことができる。高炉では、高炭素生体試薬、鉱石、及び典型的には石灰石は、炉の頂部を通して連続的に供給することができ、一方、空気(任意選択的に酸素濃縮を伴う)は、チャンバの底部に吹き込み、その結果、化学反応は、材料が下方に移動するにつれて炉全体にわたって起こる。最終製品は、通常、底部から取り出される溶融金属及びスラグ相、並びに炉の頂部から出る煙道ガスである。高温の一酸化炭素濃縮ガスの上昇流と接触する鉱石の下降流は、向流プロセスである。
高炉中の炭素品質は、その耐劣化性によって測定される。透過性媒体としての炭素の役割は、経済的な高炉動作において重要である。炭素の分解は、高炉での位置によって変動し、CO、HO、又はOとの反応と、炭素粒子同士及び投入物の他の成分に対する炭素粒子の摩耗との組み合わせを伴う。分解された炭素粒子は、目詰まり及び性能低下を引き起こす場合がある。
コークス反応性試験は、高炉中の炭素の性能の高く評価される尺度である。この試験は、2つの要素:コークス反応性指数(CRI)及び反応後コークス強度(CSR)を有する。低いCRI値(高い反応性)及び高いCSR値を有する炭素系材料は、より良好な高炉性能のために好ましい。CRIは、当該技術分野において既知の任意の好適な方法に従って、例えば、ASTM法DS341によって、受け取ったままの状態で決定することができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、高炉に直接導入するのに好適な特性を有する炭素製品を提供する。
高炭素生体試薬の強度は、当該技術分野で既知の任意の好適な方法によって、例えば、落下破砕試験又はCSR試験によって決定することができる。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、任意選択的に別の炭素源とブレンドされた場合、少なくとも約50%、60%、又は70%のCSRを有する最終炭素製品を提供する。複合製品はまた、高炉での燃焼に好適な反応性を有する最終コークス製品を提供することができる。いくつかの実施形態では、製品は、高炭素生体試薬が、メトコール、メトコークス、粉コークス、鋳物用コークス、又は注入可能な石炭の添加剤又は代替物としての使用に好適であるようなCRIを有する。
いくつかの実施形態は、高炉製品として使用するのに不十分なCRI又はCSRを有する別の炭素源(例えば、コークス)に添加された場合に、高炉で使用するのに十分なCRI及び/又はCSRを有する複合製品を提供する高炭素生体試薬を提供するのに十分な量で1つ以上の添加剤を用いる。いくつかの実施形態では、1つ以上の添加剤は、約40%、30%、又は20%以下のCRIを有する高炭素生体試薬を提供するのに十分な量で存在する。
いくつかの実施形態では、アルカリ土類金属、又はその酸化物若しくは炭酸塩から選択される1つ以上の添加剤は、高炭素生体試薬を製造するプロセスの間又は後に導入される。例えば、カルシウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、又は炭酸マグネシウムを添加剤として導入することができる。熱分解の前、最中、又は後にこれらの化合物を添加することにより、高炉中の高炭素生体試薬の反応性を高めることができる。これらの化合物は、より強い材料、すなわちより高いCSRをもたらし、それによって高炉効率を改善することができる。加えて、アルカリ土類金属、又はそれらの酸化物若しくは炭酸塩から選択されるものなどの添加剤は、より低い排出(例えば、SO)をもたらすことができる。
いくつかの実施形態では、高炉代替製品は、少なくとも約55重量%の炭素、約0.5重量%以下の硫黄、約8重量%以下の不燃性材料、及び少なくとも約11,000Btu/ポンドの発熱量を含む高炭素生体試薬である。いくつかの実施形態では、高炉代替製品は、約0.035重量%以下のリン、約0.5重量%~約50重量%の揮発性物質、及び任意選択的に1つ以上の添加剤を更に含む。いくつかの実施形態では、高炉代替製品は、約2重量%~約15重量%のドロマイト、約2重量%~約15重量%のドロマイト石灰、約2重量%~約15重量%のベントナイト、及び/又は約2重量%~約15重量%の酸化カルシウムを含む。いくつかの実施形態では、高炉代替製品は、実質的に約1cm~約10cmの範囲の寸法を有する。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、鋳物用コークス代替製品として有用である。鋳物用コークスは、一般に、少なくとも約85重量%の炭素含有量、約0.6重量%の硫黄含有量、約1.5重量%以下の揮発性物質、約13重量%以下の灰、約8重量%以下の水分、約0.035重量%のリン、約30のCRI値、及び約5cm~約25cmの範囲の寸法を有することを特徴とする。
いくつかの変形形態は、炭素系タコナイトペレット付加製品として高炭素生体試薬を利用する。鉄及び鋼の作製に使用される鉱石は、酸化鉄である。主な酸化鉄鉱石としては、ヘマタイト、リモナイト(ブラウン鉱石とも呼ばれる)、タコナイト、及びマグネタイト、ブラック鉱石が挙げられる。タコナイトは、低品位であるが重要な鉱石であり、マグネタイト及びヘマタイトの両方を含有する。タコナイトの鉄含有量は、一般に25重量%~30重量%である。高炉は、典型的には、効率的な操業のために、少なくとも50重量%の鉄含有鉱石を必要とする。鉄鉱石は、破砕、スクリーニング、タンブリング、浮選、及び磁気分離を含む選鉱を受けることができる。精製された鉱石は、60%を超える鉄に濃縮され、輸送前にペレットに形成されることが多い。
例えば、タコナイトを微粉末に粉砕し、ベントナイト粘土及び石灰石などの結合剤と合わせることができる。例えば、約65重量%の鉄を含有する直径約1センチメートルのペレットを形成することができる。ペレットは、焼成され、マグネタイトをヘマタイトに酸化する。ペレットは、耐久性があり、高炉装入物が、加熱されたガスを通過させ、ペレット化された鉱石と反応させるのに十分な多孔性のままであることを確実にする。
タコナイトペレットは、高炉付加製品に関して上述したように、鉄を生成するために高炉に供給することができる。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬が高炉に導入される。これらの又は他の実施形態では、高炭素生体試薬は、タコナイトペレット自体に組み込まれる。例えば、選鉱後のタコナイト鉱石粉末は、高炭素生体試薬及び結合剤と混合され、小さな物体に圧延され、次いで、硬くなるまで焼成され得る。このような実施形態では、適切な組成を有するタコナイト-炭素ペレットを、別々の炭素源を必要とせずに、高炉に都合よく導入することができる。
いくつかの変形形態は、取鍋添加炭素系製品として高炭素生体試薬を利用する。取鍋は、溶融金属を輸送して注ぎ出すために使用される容器である。鋳造取鍋は、溶融金属を鋳型に注入して鋳造品を生成するために使用される。移送取鍋は、大量の溶融金属をあるプロセスから別のプロセスへ移送するために使用される。処理取鍋は、取鍋への様々な元素の添加による鋳鉄のダクタイル鉄への変換など、溶融金属のいくつかの態様を変化させるために取鍋内で起こるプロセスのために使用される。
高炭素生体試薬は、任意のタイプの取鍋に導入することができるが、典型的には、炭素は、目標炭素含有量に基づいて好適な量で処理取鍋に添加される。取鍋に注入される炭素は、最終組成物への炭素の良好な物質輸送のために微粉末の形態にあり得る。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、取鍋付加製品として使用される場合、約0.5cm、例えば約0.75cm、約1cm、約1.5cm、又はそれ以上の最小寸法を有する。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、炭素の取鍋添加が使用される(例えば、鋼製造中に取鍋炭素に添加される)塩基性酸素炉又は電気アーク炉施設において、取鍋添加炭素添加剤として有用である。
いくつかの実施形態では、取鍋添加炭素添加剤は、最大約5重量%のマンガン、最大約5重量%の酸化カルシウム、及び/又は最大約5重量%のドロマイト石灰を更に含む。
海綿鉄とも呼ばれる直接還元鉄(DRI)は、天然ガス又は石炭から従来生成される還元ガスによる鉄鉱石(塊、ペレット、又は微粉の形態)の直接還元から生成される。還元ガスは、典型的には、還元剤として作用する水素と一酸化炭素の混合物である合成ガスである。本明細書で提供される高炭素生体試薬は、COを含むガス流に変換されて、還元剤として作用して直接還元鉄を生成することができる。
鉄ナゲットは、高品質の製鋼及び鉄鋳造供給材料である。鉄ナゲットは、本質的に全て鉄及び炭素であり、脈石(スラグ)はほとんどなく、金属残留物は、低レベルである。それらは、優れた輸送及び取り扱い特性を有する高級グレードの銑鉄製品である。鉄ナゲット又はその任意の部分に含有される炭素は、本明細書で提供される高炭素生体試薬であり得る。鉄ナゲットは、還元剤及びエネルギー源として高炭素生体試薬を使用して、回転炉床炉中で鉄鉱石を還元することによって生成することができる。
いくつかの変形形態は、冶金コークス炭素系製品として高炭素生体試薬を利用する。「メト」コークスとしても既知の冶金コークスは、通常、瀝青炭の様々なブレンドの分解蒸留によって製造される炭素材料である。最終固体は、冶金コークスと呼ばれる非溶融炭素である。揮発性ガスの損失及び部分的溶融の結果として、メトコークスは、開放多孔性形態を有する。メトコークスは、非常に低い揮発分を有する。しかしながら、元の瀝青炭原料の一部であった灰成分は、得られたコークス中に封入されたままである。メトコークス原料は、微粉末からバスケットボールサイズの塊までの広範囲のサイズで入手可能である。典型的な純度は、86~92重量%の固定炭素の範囲である。
冶金コークスは、高品質で強靭で弾力性のある摩耗炭素が必要とされる場合に使用される。用途としては、導電性床材、摩擦材料(例えば、炭素ライニング)、鋳造用コーティング、鋳造用炭素ライザー、腐食材料、掘削用途、還元剤、熱処理剤、セラミック充填媒体、電解プロセス、及び酸素排除が挙げられるが、これらに限定されない。
メトコークスは、約10,000~14,000Btu/ポンドの発熱量及び約10重量%以上の灰分を有するものとして特徴付けることができる。したがって、いくつかの実施形態では、メトコークス代替製品は、少なくとも約80重量%、85重量%、又は90重量%の炭素、約0.8重量%以下の硫黄、約3重量%以下の揮発性物質、約15重量%以下の灰、約13重量%以下の水分、及び約0.035重量%以下のリンを含む高炭素生体試薬(例えば、カーボンネガティブペレット)を含む。高炭素生体試薬は、メトコークス代替製品として使用される場合、例えば、約2cm~約15cmのサイズ範囲を有することができる。
いくつかの実施形態では、メトコークス代替製品は、クロム、ニッケル、マンガン、酸化マグネシウム、ケイ素、アルミニウム、ドロマイト、フルオロスパー、酸化カルシウム、石灰、ドロマイト石灰、ベントナイト、及びそれらの組み合わせなどの添加剤を更に含む。
いくつかの変形形態は、高炭素生体試薬を石炭代替製品として利用する。石炭を使用する任意のプロセス又はシステムは、原則として、高炭素生体試薬を使用するように適合させることができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、1つ以上の石炭系製品と組み合わされて、石炭系製品よりも高いランクを有し、かつ/又は燃焼したときに純粋な石炭系製品よりも少ない排出を有する複合製品を形成する。
例えば、亜瀝青炭などの低品位炭は、選択された量の高炭素生体試薬を低品位炭製品と組み合わせることによって、瀝青炭などの高品位炭製品を通常必要とする用途において使用することができる。他の実施形態では、混合石炭製品(例えば、異なるランクの複数の石炭の組み合わせ)のランクは、混合石炭をある量の高炭素生体試薬と組み合わせることによって改善することができる。石炭製品と混合される高炭素生体試薬の量は、石炭製品のランク、高炭素生体試薬の特性(例えば、炭素含有量、発熱量など)、及び最終組み合わせ製品の所望のランクに応じて変動し得る。
例えば、無煙炭は、一般に、少なくとも約80重量%の炭素、約0.6重量%の硫黄、約5重量%の揮発性物質、最大約15重量%の灰、最大約10重量%の水分、及び約12,494Btu/lbの発熱量を有するものとして特徴付けられる。いくつかの実施形態では、無煙炭代替製品は、少なくとも約80重量%の炭素、約0.6重量%以下の硫黄、約15重量%以下の灰、及び少なくとも約12,000Btu/lbの発熱量を含む高炭素生体試薬である。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、熱石炭代替製品として有用である。熱石炭製品は、一般に、高い硫黄レベル、高いリンレベル、高灰分、及び最大約15,000Btu/lbの発熱量を有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、熱石炭代替製品は、約0.5重量%以下の硫黄、約4重量%以下の灰、及び少なくとも約12,000Btu/lbの発熱量を含む高炭素生体試薬である。
いくつかの変形形態は、炭素系コーキング製品として高炭素生体試薬を利用する。任意のコーキングプロセス又はシステムは、高炭素生体試薬を使用してコークスを生成するか、又はそれをコークス原料として使用するように適合させることができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、熱石炭又はコークス代替製品として有用である。例えば、熱石炭又はコークス代替製品は、少なくとも約50重量%の炭素、約8重量%以下の灰、約0.5重量%以下の硫黄、及び少なくとも約11,000Btu/lbの発熱量を含む高炭素生体試薬から本質的になり得る。他の実施形態では、熱コークス代替製品は、約0.5重量%~約50重量%の揮発性物質を更に含む。熱石炭又はコークス代替製品は、約0.4重量%~約15重量%の水分を含むことができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、石油(ペット)コークス又はか焼ペットコークス代替製品として有用である。か焼ペットコークスは、一般に、少なくとも約66重量%の炭素、最大4.6重量%の硫黄、最大約5.5重量%の揮発性物質、最大約19.5重量%の灰、及び最大約2重量%の水分を有することを特徴とし、典型的には約3メッシュ以下のサイズである。いくつかの実施形態では、か焼ペットコークス代替製品は、少なくとも約66重量%の炭素、約4.6重量%以下の硫黄、約19.5重量%以下の灰、約2重量%以下の水分を含む高炭素生体試薬であり、約3メッシュ以下のサイズである。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、コーキング炭素置換炭素(例えば、コーキング炉中で冶金用石炭と同時焼成される)として有用である。一実施形態では、コーキング炭素代替製品は、少なくとも約55重量%の炭素、約0.5重量%以下の硫黄、約8重量%以下の不燃性材料、及び少なくとも約11,000Btu/ポンドの発熱量を含む高炭素生体試薬である。いくつかの実施形態では、コーキング炭素代替製品は、約0.5重量%~約50重量%の揮発性物質、及び/又は1つ以上の添加剤を含む。
いくつかの変形形態は、高炭素生体試薬を炭素ブリーズ製品として利用し、炭素ブリーズ製品は、典型的には、6mm、3mm、2mm、1mm、又はそれ未満などの非常に細かい粒径を有する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、粉コークス代替製品として有用である。粉コークスは、一般に、約6mm以下の最大寸法、少なくとも約80重量%の炭素含有量、0.6~0.8重量%の硫黄、1%~20重量%の揮発性物質、最大約13重量%の灰、及び最大約13重量%の水分を有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、粉コークス代替製品は、少なくとも約80重量%の炭素、約0.8重量%以下の硫黄、約20重量%以下の揮発性物質、約13重量%以下の灰、約13重量%以下の水分、及び約6mmの最大寸法を含む高炭素生体試薬である。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、タコナイトペレット生成中又は製鉄プロセスにおいて、炭素ブリーズ代替製品として有用である。
いくつかの変形形態は、様々な流動床のための原料として、又は流動床炭素系原料代替製品として高炭素生体試薬を利用する。炭素は、全燃焼、部分酸化、ガス化、水蒸気改質などのために流動床で用いることができる。炭素は、主に、エネルギー(例えば、熱及び電力の組み合わせ)又は液体燃料(例えば、メタノール又はフィッシャー・トロプシュディーゼル燃料)の生成を含む様々な下流用途のための合成ガスに変換することができる。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、石炭が(例えば、プロセス熱又はエネルギー生成のために)使用される流動床炉における流動床石炭代替製品として有用である。
いくつかの変形形態は、炭素系炉付加製品として高炭素生体試薬を利用する。石炭系炭素炉付加製品は、一般に、高い硫黄レベル、高いリンレベル、及び高灰分を有するものとして特徴付けられ、これらは、金属製品の劣化に寄与し、大気汚染を引き起こす。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬を含む炭素炉付加代替製品は、約0.5重量%以下の硫黄、約4重量%以下の灰、約0.03重量%以下のリン、及び約7.5cmの最大寸法を含む。いくつかの実施形態では、炭素炉付加代替製品は、約0.5重量%~約50重量%の揮発性物質及び約0.4重量%~約15重量%の水分を含む。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、炉付加炭素が使用される場合はいつでも、塩基性酸素炉又は電気アーク炉施設において、炉付加炭素添加剤として有用である。例えば、炉付加炭素は、電気アーク炉施設での鋼製造中にスクラップ鋼に添加することができる。電気アーク炉用途では、不純物の早期除去後に不純物がプロセスに戻されないように、高純度炭素が望ましい。
いくつかの実施形態では、炉付加炭素添加剤は、少なくとも約80重量%の炭素、約0.5重量%以下の硫黄、約8重量%以下の不燃性材料、及び少なくとも約11,000Btu/ポンドの発熱量を含む高炭素生体試薬である。いくつかの実施形態では、炉付加炭素添加剤は、最大約5重量%のマンガン、最大約5重量%のフルオロスパー、約5重量%~約10重量%のドロマイト、約5重量%~約10重量%のドロマイト石灰、及び/又は約5重量%~約10重量%の酸化カルシウムを更に含む。
いくつかの変形形態は、ストーカー炉炭素系製品として高炭素生体試薬を利用する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、石炭が使用される(例えば、プロセス熱又はエネルギー生成のために)ストーカー炉施設におけるストーカー石炭代替製品として有用である。
いくつかの変形形態は、注入可能な(例えば、微粉)炭素系材料として高炭素生体試薬を利用する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、注入グレードのか焼ペットコークス代替製品として有用である。注入グレードのか焼ペットコークスは、一般に、少なくとも約66重量%の炭素、約0.55~約3重量%の硫黄、最大約5.5重量%の揮発性物質、最大約10重量%の灰、最大約2重量%の水分を有することを特徴とし、約6メッシュ以下のサイズである。いくつかの実施形態では、か焼ペットコークス代替製品は、少なくとも約66重量%の炭素、約3重量%以下の硫黄、約10重量%以下の灰、約2重量%以下の水分を含む高炭素生体試薬であり、約6メッシュ以下のサイズである。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、注入可能な炭素が使用される(例えば、鋼製造中にスラグ又は取鍋に注入される)任意の用途において、例えば、塩基性酸素炉又は電気アーク炉施設における注入可能な炭素代替製品として有用である。
いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、微粉炭が(例えば、プロセス熱又はエネルギー生成のために)使用される場合はいつでも、微粉炭素代替製品として有用である。いくつかの実施形態では、微粉炭代替製品は、最大約10パーセントの酸化カルシウムを含む。
いくつかの変形形態は、金属生成のための炭素付加製品として高炭素生体試薬を利用する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、炭素鋼又は炭素を含む別の金属合金の生成のための炭素付加製品として有用である。石炭系後期段階炭素付加製品は、一般に、高い硫黄レベル、高いリンレベル、及び高灰分、並びに金属品質を低下させ、大気汚染に寄与する高い水銀レベルを有するものとして特徴付けられる。いくつかの実施形態では、炭素付加製品は、約0.5重量%以下の硫黄、約4重量%以下の灰、約0.03重量%以下のリン、約1~5mmの最小寸法、及び約8~12mmの最大寸法を含む。
いくつかの変形形態は、炭素電極内の高炭素生体試薬を利用する。いくつかの実施形態では、高炭素生体試薬は、例えば、アルミニウム生成における使用に好適な電極(例えば、アノード)材料として有用である。
炭素電極における高炭素生体試薬の他の用途としては、電池、燃料電池、キャパシタ、及び他のエネルギー貯蔵又はエネルギー送達デバイスにおける用途が挙げられる。例えば、リチウムイオン電池において、高炭素生体試薬は、リチウムをインターカレートするためにアノード側で使用することができる。これらの用途では、炭素純度及び低灰分が非常に重要であり得る。
いくつかの変形形態は、高炭素生体試薬を触媒担体として利用する。炭素は、炭素相に担持された硫化コバルト-モリブデン金属触媒を使用する合成ガスからの混合アルコール合成、又は合成ガスからの高級炭化水素のフィッシャー・トロプシュ合成のための炭素に担持された鉄系触媒などの広範囲の触媒化学反応における既知の触媒担体である。
いくつかの変形形態は、高炭素生体試薬を活性炭製品として利用する。活性炭は、水処理、空気浄化、溶媒蒸気回収、食品及び飲料処理、並びに医薬品を含む、多種多様な液相及び気相用途において使用される。活性炭については、材料の多孔性及び表面積が一般に重要である。本明細書で提供される高炭素生体試薬は、様々な実施形態では、(i)化石燃料系活性炭よりも大きい表面積;(ii)炭素再生可能性;(iii)添加剤と併用したバイオマス原料の脈管性が、汚染物質制御を強化する添加剤の浸透/分布をより良好に可能にすること;かつ(iv)より少ない不活性材料(灰)が、より大きな反応性をもたらすこと、に起因して、優れた活性炭製品を提供することができる。
高炭素生体試薬の市場用途の上記説明において、説明された用途は排他的ではなく、網羅的でもないことが認識されるべきである。したがって、1つのタイプの炭素製品に好適であると記載される高炭素生体試薬は、様々な実施形態では、記載される任意の他の用途に好適であり得る。これらの用途は例示にすぎず、高炭素生体試薬の他の用途もある。
加えて、いくつかの実施形態では、同じ物理的材料が、統合された方法又は順番のいずれかで、複数の市場プロセスにおいて使用されることができる。したがって、例えば、炭素電極又は活性炭として使用される高炭素生体試薬は、性能材料としてのその有効寿命の終わりに、エネルギー価値のための燃焼プロセス又は金属作製(例えば、金属鉱石の還元)プロセスなどに導入することができる。
いくつかの実施形態は、生体試薬を、その反応性又は吸着特性のために、また燃料としても使用することができる。例えば、排出流中に注入される生体試薬は、汚染物質を除去し、続いて生体試薬粒子及び場合によっては汚染物質を燃焼させて、エネルギーを生成し、汚染物質を熱的に破壊又は化学的に酸化するのに好適であり得る。
従来の化石燃料系製品と比較して、高炭素生体試薬には、著しい環境上及び製品使用上の利点が伴い得る。高炭素生体試薬は、環境的に優れているだけでなく、例えば、より高い純度のために処理の観点から機能的にも優れているものであり得る。
金属生成のいくつかの実施形態に関して、開示されるプロセスによる生体試薬の生成は、金属生成における使用のためにそれらを調製するために必要な石炭系製品のコーキングと比較して、CO、CO、NO、SO、及び有害大気汚染物質の大幅に低い排出をもたらし得る。
石炭又はコークスの代わりに高炭素生体試薬を使用することによっても、SO、有害大気汚染物質、及び水銀の環境排出が大幅に低減される。
また、これらの高炭素生体試薬の純度(低灰分を含む)のために、開示される生体試薬は、スラグを低減し、バッチ金属作製プロセスにおける生成能力を増加させる可能性を有する。
いくつかの実施形態では、生体試薬は、活性炭として機能する。特定の実施形態では、生体試薬の一部は活性炭製品として回収され、生体試薬の別の部分(例えば、残りの部分)は、結合剤を使用してペレット化されて、バイオカーボンペレットを製造する。他の実施形態では、生体試薬は、結合剤を使用してペレット化されて、バイオカーボンペレットを生成し、これらのバイオカーボンペレットは、活性炭製品への後の変換のために出荷される。後の変換は、微粉砕して粉末に戻すことを含むことができ、また、例えば、蒸気、酸、又は塩基による化学処理を含むことができる。これらの実施形態では、バイオカーボンペレットは、活性炭前駆体ペレットとみなすことができる。
特定の実施形態では、生体試薬内の固定炭素は、主に活性炭を作製するために使用することができ、生体試薬内の揮発性炭素は、主に還元ガスを作製するために使用することができる。例えば、ステップ(b)で生成された生体試薬内の固定炭素の少なくとも50重量%、少なくとも90重量%、又は本質的に全てをステップ(f)で活性炭として回収することができ、一方、例えば、ステップ(b)で生成された生体試薬内の揮発性炭素の少なくとも50重量%、少なくとも90重量%、又は本質的に全てを還元ガスに向けることができる(例えば、揮発性炭素のCOへの水蒸気改質反応を介して)。
活性炭は、生成された場合、例えば、少なくとも約500、750、800、1000、1500、又は2000のヨウ素価によって特徴付けることができる。活性炭は、活性炭の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、又は95%の再生可能な炭素含有量を特徴とすることができる。いくつかの実施形態では、活性炭は、活性炭の14C/12C同位体比の測定から決定される、(完全に)再生可能な活性炭として特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、熱分解反応器は、異なるタイプの活性炭の生成を最適化するように構成される。例えば、反応条件(例えば、時間、温度、及び水蒸気濃度)は、ヨウ素価などの特定の属性を有する活性炭製品のために選択することができる。異なる反応条件は、より高いヨウ素価を有するものなどの異なる活性炭製品に対して選択することができる。熱分解反応器は、キャンペーンモードで動作して1つの製品を製造し、次いで、別の製品のための別のモードに切り替えることができる。第1の生成物は、第1のキャンペーンの間に連続的に若しくは周期的に除去されていてもよく、又は熱分解反応器の反応条件を切り替える前に除去されてもよい。
活性炭は、例えば、少なくとも約500、750、1000、1500、又は2000のヨウ素価によって特徴付けることができる。活性炭は、活性炭の14C/12C同位体比の測定から決定される場合、少なくとも90%の再生可能な炭素含有量を特徴とすることができる。いくつかの実施形態では、活性炭は、活性炭の14C/12C同位体比の測定から決定される、(完全に)再生可能な活性炭として特徴付けられる。
本明細書に開示されるプロセスによって生成される活性炭は、多くの方法で使用することができる。
いくつかの実施形態では、活性炭は、1つ以上の一次生成物を精製するために、プロセスサイトにおいて内部的に利用される。いくつかの実施形態では、活性炭は、水を浄化するために現場で利用される。これらの又は他の実施形態では、活性炭は、液相排出を低減するために液体廃棄物流を処理するために、かつ/又は空気排出を低減するために蒸気廃棄物流を処理するために、現場で利用される。いくつかの実施形態では、活性炭は、新たなバイオマスの生成を補助するための土壌改良剤として利用され、新たなバイオマスは、現場で現地原料として利用されるのと同じタイプのバイオマスであり得る。
本明細書に開示されるプロセスに従って調製された活性炭は、従来の化石燃料ベースの活性炭と同じ又はより良好な特性を有することができる。いくつかの実施形態では、活性炭は、化石燃料ベースの活性炭に関連する表面積に匹敵する、それに等しい、又はそれより大きい表面積を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品と同様に、又はそれよりも良好に汚染物質を制御することができる。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する不活性材料(例えば、灰)レベルに匹敵するか、それと等しいか、又はそれ未満の不活性材料(例えば、灰)レベルを有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する粒径及び/又は粒径分布に匹敵する、それに等しい、それより大きい、及び/又はそれ未満の粒径又は粒径分布を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する粒子形状に匹敵する、実質的に類似する、又はそれと同じ粒子形状を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する粒子形状とは実質的に異なる粒子形状を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する細孔容積に匹敵するか、それに等しいか、又はそれより大きい細孔容積を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する細孔寸法に匹敵する、実質的に類似する、又はそれと同じ細孔寸法を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する粒子の耐摩耗性値に匹敵する、実質的に類似する、又はこれと同じ粒子の耐摩耗性値を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連する硬度値に匹敵する、実質的に類似する、又はそれと同じ硬度値を有する。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭製品に関連するかさ密度値に匹敵する、実質的に類似する、又はそれと同じかさ密度値を有する。いくつかの実施形態では、活性炭製品は、従来の活性炭製品に関連する吸着能力に匹敵する、実質的に類似する、又はそれと同じ吸着能力を有する。
任意の製品用途における適合性又は実際の使用の前に、開示される活性炭は、様々な方法で分析、測定、及び任意選択的に(添加剤などによって)改変することができる。潜在的に重要ないくつかの特性としては、密度、粒径、表面積、ミクロ多孔性、吸収性、吸着性、結合能、反応性、脱硫活性、塩基性、硬度、及びヨウ素価が挙げられる。
活性炭は、水処理、空気浄化、溶媒蒸気回収、食品及び飲料処理、糖及び甘味料精製、自動車用途、及び医薬品を含む、多種多様な液相及び気相用途において商業的に使用される。活性炭について、鍵となる製品属性は、粒径、形状、組成、表面積、細孔容積、細孔寸法、粒径分布、炭素表面及び内部の化学的性質、粒子の耐摩耗性、硬度、かさ密度、及び吸着能力を含むことができる。
生物起源の活性炭についてのかさ密度は、例えば、約50g/リットル~約650g/リットルであり得る。
生物起源の活性炭の表面積は、広く変動し得る。例示的な表面積(例えば、BET表面積)は、約400m/g~約2000m/g以上の範囲、例えば、約500m/g、600m/g、800m/g、1000m/g、1200m/g、1400m/g、1600m/g、又は1800m/gである。表面積は一般に吸着容量に相関する。
細孔径分布は、活性炭の最終的な性能を決定するために重要であり得る。細孔径測定は、ミクロ細孔含有量、メソ細孔含有量、及びマクロ細孔含有量を含むことができる。
ヨウ素価は、活性炭性能を特徴付けるために使用されるパラメータである。ヨウ素価は、炭素の活性化の程度を測定し、ミクロ細孔(例えば、0~20Å)含有量の尺度である。これは液相用途にとって重要な測定である。本開示の実施形態によって生成される活性炭製品についての例示的なヨウ素価としては、全ての介在範囲を含む、約500、600、750、900、1000、1100、1200、1300、1500、1600、1750、1900、2000、2100、及び2200が挙げられる。ヨウ素価の単位は、炭素1グラム当たりのヨウ素のミリグラム数である。
別の細孔関連測定値は、メソ細孔含有量(例えば、20~500Å)を測定するMethylene Blue Number(メチレンブルー数)である。本開示の実施形態によって生成される活性炭製品についての例示的なメチレンブルー数としては、全ての介在範囲を含む、約100、150、200、250、300、350、400、450、及び500が挙げられる。メチレンブルー数の単位は、炭素1グラム当たりのメチレンブルー(メチルチオニニウム塩化物)のミリグラム数である。
別の細孔関連測定値は、マクロ細孔含量(例えば、>500Å)を測定するMolasses Number(糖蜜数)である。本開示の実施形態によって生成される活性炭製品の例示的な糖蜜数としては、全ての介在範囲を含む、100、150、200、250、300、350、及び400が挙げられる。糖蜜数の単位は、炭素1グラム当たりの糖蜜のミリグラム数である。
いくつかの実施形態では、活性炭は、少なくとも約0.5cm/g、例えば、少なくとも約1cm/gのメソ細孔容積によって特徴付けられる。
活性炭は、その保水能力によって特徴付けることができる。様々な実施形態では、本開示の実施形態によって生成される活性炭製品は、25℃で約10%~約300%(乾燥活性炭の重量で割った水の重量)、例えば、約50%~約100%、例えば、約60~80%の保水能力を有する。
硬度又は摩耗数は、活性炭の耐摩耗性の尺度である。それは、取り扱い又は使用中の摩擦力及び機械的応力に耐える活性炭の物理的完全性の指標である。ある程度の硬度が望ましいが、硬度が高すぎると、過剰な装置摩耗が生じる可能性がある。ASTM D3802に従って測定される例示的な摩耗数は、約1%~約99%超の範囲、例えば、約1%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、又は少なくとも約99%超である。
いくつかの実施形態では、活性炭が適度に耐摩耗性であるが、活性炭を処理する資本設備において摩耗及び損耗を引き起こさない最適な範囲の硬度を達成することができる。この最適条件は、本開示のいくつかの実施形態では、原料及び処理条件の選択により可能となる。下流用途が高硬度を扱うことができるいくつかの実施形態では、本開示のプロセスは、硬度を増加又は最大化して、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、又は少なくとも約99%の摩耗数を有する生物起源の活性炭製品を生成するように動作することができる。
本開示によって提供される生物起源の活性炭は、広範囲の商業的用途を有する。例えば、限定するものではないが、生物起源の活性炭は、排出制御、水精製、地下水処理、廃水処理、エアストリッパー用途、PCB除去用途、臭気除去用途、土壌蒸気抽出、製造ガスプラント、工業用水濾過、工業用燻蒸、タンク及びプロセスベント、ポンプ、送風機、フィルタ、プレフィルタ、ミストフィルタ、配管、配管モジュール、吸着器、吸収器、及びカラムにおいて利用することができる。
一実施形態では、排出を低減するために活性炭を使用する方法は、
(a)本明細書に開示される第2の反応器から回収された生物起源の活性炭組成物を含む活性炭粒子を提供することと、
(b)少なくとも1つの選択された汚染物質を含む気相排出流を提供することと、
(c)気相排出流からの選択された汚染物質の除去を補助するように選択された添加剤を提供することと、
(d)活性炭粒子及び添加剤を気相排出流に導入し、それによって選択された汚染物質の少なくとも一部を活性炭粒子上に吸着させ、それによって気相排出流内に汚染物質吸着炭素粒子を生成することと、
(e)気相排出流から汚染物質吸着炭素粒子の一部を分離して、汚染物質が低減された気相排出流を生成することと、を含む。
生物起源の活性炭組成物のための添加剤は、活性炭粒子の一部として提供され得る。代替的に又は追加的に、添加剤は、気相排出流、燃料床、又は燃焼ゾーンに直接導入することができる。当業者によって理解されるように、選択された汚染物質の除去のために添加剤を気相排出流に直接又は間接的に導入する他の方法も可能である。
(気相排出流中の)選択された汚染物質は、水銀、ホウ素、セレン、ヒ素などの金属、又はそれらの任意の化合物、塩、若しくは混合物であり得る。選択された汚染物質は、例えば、有害な大気汚染物質、有機化合物(VOCなど)、又は非凝縮性ガスであり得る。いくつかの実施形態では、生物起源の活性炭製品は、比較可能な量の非生物起源の活性炭製品よりも多い量で、選択された汚染物質を吸着、吸収及び/又は化学吸着する。いくつかのそのような実施形態では、選択された汚染物質は、金属、有害大気汚染物質、有機化合物(VOCなど)、非凝縮性ガス、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、選択された汚染物質は水銀を含む。いくつかの実施形態では、選択された汚染物質は、1つ以上のVOCを含む。いくつかの実施形態では、生物起源の活性炭は、少なくとも約1重量%の水素及び/又は少なくとも約10重量%の酸素を含む。
有害な大気汚染物質は、がん又は他の深刻な健康への影響(例えば、生殖への影響若しくは出生異常、又は有害な環境及び生態学的影響)を引き起こすか又は引き起こし得る汚染物質である。修正されたClean Air Actのセクション112は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。Clean Air Actのセクション112に従って、United States Environmental Protection Agency(米国環境保護庁(EPA))は、189個の有害大気汚染物質を制御するように義務付けられている。EPAによって有害大気汚染物質として分類される任意の現在又は将来の化合物は、本文脈における可能な選択された汚染物質に含まれる。
揮発性有機化合物(その一部は有害大気汚染物質でもある)は、通常の室温条件で高い蒸気圧を有する有機化学物質である。例としては、短鎖アルカン、オレフィン、アルコール、ケトン、及びアルデヒドが挙げられる。多くの揮発性有機化合物は、ヒトの健康に危険であるか、又は環境に害を及ぼす。EPAは、空気、水及び土地における揮発性有機化合物を規制している。EPAの揮発性有機化合物の定義は、40 CFR §51.100(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
非凝縮性ガスは、通常の室温条件下で凝縮しないガスである。非凝縮性ガスとしては、窒素酸化物、一酸化炭素、二酸化炭素、硫化水素、二酸化硫黄、三酸化硫黄、メタン、エタン、エチレン、オゾン、アンモニア、又はそれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。
開示された活性炭粒子によって複数の汚染物質を除去することができる。いくつかの実施形態では、汚染物質吸着炭素粒子は、少なくとも2つの汚染物質、少なくとも3つの汚染物質、又はそれ以上を含む。本明細書に開示される活性炭は、複数の汚染物質の制御並びに特定の標的汚染物質(例えば、セレン)の制御を可能にすることができる。
いくつかの実施形態では、汚染物質吸着炭素粒子は、活性炭粒子を再生するために処理される。いくつかの実施形態では、本方法は、汚染物質吸着炭素粒子を熱酸化することを含む。汚染物質吸着炭素粒子又はその再生形態は、燃焼してエネルギーを提供することができる。
いくつかの実施形態では、活性炭のための添加剤は、酸、塩基、塩、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、又はそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態では、添加剤は、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、鉄、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、苦灰石、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、臭化水素、塩化水素、ケイ酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、有機酸(例えば、クエン酸)、又はそれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、気相排出流は、高硫黄含有金属鉱石の加工などの金属加工に由来する。
水銀制御に関する例示的実施形態として、活性炭は、静電集塵器又は織物フィルタなどの粒子状物質制御デバイスの上流に(配管などに)注入されることができる。場合によっては、煙道ガス脱硫(乾式又は湿式)システムを活性炭注入点の下流に配置することができる。活性炭は、粉末として空気圧で注入することができる。注入位置は、既存のプラント構成(新しい場所でない限り)、及び追加の下流の粒子状物質制御機器が改変されるかどうかによって決定することができる。
粒子状物質制御デバイスを現在装備しているボイラーの場合、水銀制御のために生物起源の活性炭注入を実施することは、(i)既存の粒子状物質制御デバイス(静電集塵器若しくは織物フィルタ)の上流に粉末活性炭を注入すること、(ii)既存の静電集塵器の下流及び改装織物フィルタの上流に粉末活性炭を注入すること、又は(iii)静電集塵器の電界間に粉末活性炭を注入すること、を伴うことができる。鉄又は鉄含有化合物の包含は、水銀制御のための静電集塵器の性能を劇的に改善することができる。更に、鉄又は鉄含有化合物を含めると、使用済み活性炭固体を他の灰から分離することができるので、寿命末期の選択肢が大幅に変化する可能性がある。
いくつかの実施形態では、粉末活性炭注入アプローチは、既存のSO制御デバイスと組み合わせて利用することができる。活性炭は、注入点の下流で活性炭吸着剤を収集する手段の利用可能性に応じて、SO制御デバイスの前又はSO制御デバイスの後に注入することができる。
いくつかの実施形態では、同じ物理的材料が、統合された方法又は順番のいずれかで、複数のプロセスにおいて使用されることができる。したがって、例えば、活性炭は、性能材料としてのその有効寿命の終わりに、エネルギー価値のための燃焼プロセスに、又は炭素を必要とするが活性炭の特性を必要としない金属製造プロセスなどに導入することができる。
本開示の生物起源の活性炭及び原理は、例えば、水、様々な純度の水性流、溶媒、液体燃料、ポリマー、溶融塩、及び溶融金属の処理を含む液相用途に適用することができる。本明細書で意図される場合、「液相」は、スラリー、懸濁液、エマルジョン、多相系、又は少なくともいくらかの量の存在する液体状態を有する(又は有するように調整することができる)任意の他の材料を含む。
一実施形態では、本開示は、いくつかの変形形態では、液体を精製するために活性炭を使用する方法であって、
(a)第2の反応器から回収された活性炭粒子を提供するステップと、
(b)少なくとも1つの選択された汚染物質を含む液体を提供するステップと、
(c)液体からの選択された汚染物質の除去を補助するように選択された添加剤を提供するステップと、
(d)液体を活性炭粒子及び添加剤と接触させて、少なくとも1つの選択された汚染物質を活性炭粒子上に吸着させ、それによって、汚染物質吸着炭素粒子及び汚染物質低減液体を生成するステップと、を含む、方法を提供する。
添加剤は、活性炭粒子の一部として提供され得る。あるいは、添加剤は、液体に直接導入され得る。いくつかの実施形態では、添加剤(同じであるか、又は異なり得る)は、活性炭粒子の一部として、並びに液体に直接導入される。
液相用途に関するいくつかの実施形態では、添加剤は、酸、塩基、塩、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、又はそれらの組み合わせから選択される。例えば、添加剤は、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ニッケル、鉄、クロム、ケイ素、ホウ素、セリウム、モリブデン、リン、タングステン、バナジウム、塩化鉄、臭化鉄、酸化マグネシウム、苦灰石、ドロマイト石灰、蛍石、フルオロスパー、ベントナイト、酸化カルシウム、石灰、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、臭化水素、塩化水素、ケイ酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、有機酸(例えば、クエン酸)、又はそれらの組み合わせから選択することができる。
いくつかの実施形態では、(処理される液体中の)選択された汚染物質は、ヒ素、ホウ素、セレン、水銀、又はそれらの任意の化合物、塩、若しくは混合物から選択される金属などの金属である。いくつかの実施形態では、選択された汚染物質は、有機化合物(VOCなど)、ハロゲン、生物学的化合物、殺虫剤、又は除草剤である。汚染物質吸着炭素粒子は、2つ、3つ、又はそれ以上の汚染物質を含むことができる。いくつかの実施形態では、活性炭製品は、比較可能な量の非生物起源の活性炭製品よりも多い量で、選択された汚染物質を吸着、吸収及び/又は化学吸着する。いくつかのそのような実施形態では、選択された汚染物質は、金属、有害大気汚染物質、有機化合物(VOCなど)、非凝縮性ガス、又はそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、選択された汚染物質は水銀を含む。いくつかの実施形態では、選択された汚染物質は、1つ以上のVOCを含む。いくつかの実施形態では、生物起源の活性炭は、少なくとも約1重量%の水素及び/又は少なくとも約10重量%の酸素を含む。
処理される液体は、典型的には水性であってもよいが、必ずしも本開示の原理に必須というわけではない。いくつかの実施形態では、液体は、固定床において活性炭粒子で処理される。他の実施形態では、液体は、溶液中又は移動床中の活性炭粒子で処理される。
一実施形態では、本開示は、生物起源の活性炭組成物を使用して液体から硫黄含有汚染物質の少なくとも一部を除去する方法であって、
(a)本明細書に開示される第2の反応器から回収された活性炭粒子を提供することと、
(b)硫黄含有汚染物質を含有する液体を提供することと、
(c)液体からの硫黄含有汚染物質の除去を補助するように選択された添加剤を提供することと、
(d)液体を活性炭粒子及び添加剤と接触させて、硫黄含有汚染物質の少なくとも一部を活性炭粒子上又は活性炭粒子内に吸着又は吸収させることと、を含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、硫黄含有汚染物質は、元素硫黄、硫酸、亜硫酸、二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸アニオン、重硫酸アニオン、亜硫酸アニオン、重亜硫酸アニオン、チオール、スルフィド、ジスルフィド、ポリスルフィド、チオエーテル、チオエステル、チオアセタール、スルホキシド、スルホン、チオスルフィネート、スルフィミド、スルホキシミド、スルホンジイミン、ハロゲン化硫黄、チオケトン、チオアルデヒド、硫黄酸化物、チオカルボン酸、チオアミド、スルホン酸、スルフィン酸、スルフェン酸、スルホニウム、オキソスルホニウム、スルフラン、パーサルフラン(persulfuranes)、又はそれらの組み合わせ、塩、若しくは誘導体から選択される。例えば、硫黄含有汚染物質は、陰イオン及び/又は塩形態の硫酸塩であり得る。
液体は、水などの水性液体であってよい。いくつかの実施形態では、水は、金属鉱業、酸性鉱山排水、ミネラル処理、都市下水処理、パルプ及び紙、エタノール、並びに廃水中の硫黄含有汚染物質を排出することができる任意の他の工業プロセスから選択されるプロセスに関連する廃水である。水はまた、湖、川、又は小川などの天然の水域(又はその一部)であってもよい。
一実施形態では、本開示は、水中の硫酸塩の濃度を低減するプロセスであって、
(a)本明細書に開示される第2の反応器から回収された活性炭粒子を提供することと、
(b)硫酸塩を含有する水の体積又は流れを提供することと、
(c)水からの硫酸塩の除去を補助するように選択された添加剤を提供することと、
(d)水を活性炭粒子及び添加剤と接触させて、硫酸塩の少なくとも一部を活性炭粒子上又は活性炭粒子内に吸着又は吸収させることと、を含む、プロセスを提供する。
いくつかの実施形態では、硫酸塩は、水中で約10mg/L以下の濃度など、水中で約50mg/L以下の濃度に低減される。いくつかの実施形態では、硫酸塩は、主に硫酸アニオン及び/又は重硫酸アニオンの形態で存在する。pHに依存して、硫酸塩は硫酸塩の形態で存在することもできる。
水は、廃水流の一部又は全部から誘導することができる。例示的な廃水流は、金属鉱業、酸性鉱山排水、ミネラル処理、都市下水処理、パルプ及び紙、エタノール、又は硫黄含有汚染物質を廃水に排出し得る任意の他の工業プロセスに関連し得る。水は、湖、川、又は小川などの天然の水域であってよい。いくつかの実施形態では、プロセスは連続的に行われる。他の実施形態では、プロセスはバッチで行われる。
水が活性炭で処理される場合、水の濾過、水の浸透、及び/又は活性炭粒子の水への直接添加(沈降、清澄化などを伴う)があり得る。浸透が使用される場合、活性炭は、浸透デバイス内で、又は浸透デバイスを補助するために、いくつかの方法で使用することができる。いくつかの実施形態では、活性炭粒子及び添加剤は、浸透の前に水に直接導入される。活性炭粒子及び添加剤は、任意選択的に、浸透の前の予備濾過において使用される。特定の実施形態では、活性炭粒子及び添加剤は、浸透のために膜に組み込まれる。
本開示はまた、気相から硫黄含有汚染物質を除去するために生物起源の活性炭組成物を使用する方法であって、
(a)本明細書に開示される第2の反応器から回収された活性炭粒子を提供することと、
(b)少なくとも1つの硫黄含有汚染物質を含む気相排出流を提供することと、
(c)気相排出流からの硫黄含有汚染物質の除去を補助するように選択された添加剤を提供することと、
(d)活性炭粒子及び添加剤を気相排出流に導入して、硫黄含有汚染物質の少なくとも一部を活性炭粒子上に吸着又は吸収させることと、
(e)気相排出流から活性炭粒子の少なくとも一部を分離することと、を含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、硫黄含有汚染物質は、元素硫黄、硫酸、亜硫酸、二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸アニオン、重硫酸アニオン、亜硫酸アニオン、重亜硫酸アニオン、チオール、スルフィド、ジスルフィド、ポリスルフィド、チオエーテル、チオエステル、チオアセタール、スルホキシド、スルホン、チオスルフィネート、スルフィミド、スルホキシミド、スルホンジイミン、ハロゲン化硫黄、チオケトン、チオアルデヒド、硫黄酸化物、チオカルボン酸、チオアミド、スルホン酸、スルフィン酸、スルフェン酸、スルホニウム、オキソスルホニウム、スルフラン、パーサルフラン(persulfuranes)、又はそれらの組み合わせ、塩、若しくは誘導体から選択される。
一般的に言えば、開示される活性炭は、従来の活性炭が使用され得る任意の用途において使用することができる。いくつかの実施形態では、活性炭は、従来の活性炭の全(すなわち、100%)代替物として使用される。いくつかの実施形態では、活性炭は、特定の用途に使用される活性炭の本質的に全て又は実質的に全てを含む。いくつかの実施形態では、活性炭は、約1%~約100%の生物起源の活性炭を含む。
例えば、限定するものではないが、活性炭は、単独で、又は従来の活性炭製品と組み合わせて、フィルタに使用することができる。いくつかの実施形態では、充填床又は充填カラムは、開示された活性炭を含む。そのような実施形態では、生物起源の活性炭は、特定の充填床又は充填カラムに好適なサイズ特性を有する。ガス流への生物起源の活性炭の注入は、石炭火力発電所、バイオマス火力発電所、金属加工プラント、原油精製所、化学プラント、ポリマープラント、パルプ及び製紙プラント、セメントプラント、廃棄物焼却炉、食品処理プラント、ガス化プラント、並びに合成ガスプラントに由来するガス流又は液体流中の汚染物質排出の制御に有用であり得る。
金属酸化物還元におけるバイオカーボンの使用
ペレット形態又はその微粉砕形態などのカーボンネガティブバイオカーボンが、金属鉱石炉及び/又は化学還元炉に供給される様々な実施形態がある。例えば、図2及び3を参照されたい。代替的に又は追加的に、炭素酸化物は、カーボンネガティブバイオカーボンから生成することができ、炭素酸化物(CO、CO、又はCO/COの混合物)は、次いで、金属を製造する際に使用される。
金属鉱石炉又は化学還元炉は、高炉、炉頂ガス再循環高炉、シャフト炉、反射炉(空気炉としても既知である)、るつぼ炉、消音炉、レトルト炉、フラッシュ炉、Tecnored炉、Ausmelt炉、ISASMELT炉、パッドル炉、ボギー炉床炉、連続チェーン炉、プッシャー炉、回転炉床炉、ウォーキングビーム炉、電気アーク炉、誘導炉、塩基性酸素炉、パッドル炉、ベッセマー炉、直接還元金属炉、又はそれらの組み合わせ若しくは派生物であり得る。
金属鉱石炉又は化学還元炉は、水平に、垂直に、又は傾斜して配置することができる。固体及び流体(液体及び/又は気体)の流れは、並流又は向流であり得る。炉内の固体は、固定床及び/又は流動床であり得る。金属鉱石炉又は化学還元炉は、温度、圧力、及び滞留時間の種々のプロセス条件で動作することができる。
いくつかの変形形態は、具体的には高炉に関する。高炉は、(限定されないが)鉄又は銅などの工業用金属を生成するための製錬に使用される冶金炉の一種である。高炉は、鉄鉱石を製錬して、商業用の鉄及び鋼の生成に使用される中間材料である銑鉄を生成する際に利用され得る。高炉はまた、例えば卑金属製錬において焼結プラントと組み合わせて使用される。
「ブラスト」という用語は、燃焼空気が大気圧を超えて強制又は供給されることを指す。高炉では、金属鉱石、炭素(例えば、本開示では、生体試薬又はその誘導体)、及び通常はフラックス(例えば、石灰石)が、炉の頂部を通して連続的に供給される一方で、空気の熱いブラスト(任意選択的に、酸素濃縮を伴う)が、羽口と呼ばれる一連のパイプを通して炉の下部に吹き込む。化学還元反応は、材料が下方に落下する際に炉全体にわたって起こる。最終製品は、通常、底部から取り出される溶融金属及びスラグ相、並びに炉の頂部から出る廃ガス(還元オフガス)である。高温のCO濃縮ガスの上昇流と向流接触するフラックスに沿った金属鉱石の下降流は、金属鉱石を金属に還元する効率的な化学反応を可能にする。
空気炉(反射炉など)は、通常、煙突煙道における高温ガスの対流によって自然に吸引される。この広い定義によれば、鉄のための塊鉄炉、スズのための吹き込みハウス、及び鉛のための製錬工場は、高炉として分類される。
高炉は、現代の鉄生成の重要な部分のままである。現代の炉は、非常に効率的であり、煙道ガスからの廃熱を伴って入ってくるブラスト空気を予熱するカウパーストーブ、及び炉を出る高温ガスから熱を抽出する回収システムを含む。高炉は、典型的には、耐火レンガで裏打ちされた背の高い構造の形態で構築され、供給材料がその下降中に加熱されるにつれて膨張し、その後、溶融が生じ始めるにつれてサイズを縮小させるような外形にされる。
鉄生成に関するいくつかの実施形態では、バイオカーボンペレット、鉄鉱石(酸化鉄)、及び石灰石フラックスが、高炉の頂部に装入される。鉄鉱石及び/又は石灰石フラックスは、バイオカーボンペレット内に組み込むことができる。任意選択的に、バイオカーボンペレットは、高炉に供給する前にサイズが縮小される。例えば、バイオカーボンペレットは、高炉に供給される粉末に微粉砕することができる。
高炉は、一酸化炭素含有量が高い高温の汚れたガスを炉スロートから出させるように構成することができ、一方、ブリーダー弁は、突然のガス圧力サージから炉の頂部を保護することができる。排気ガス中の粗大粒子は、沈降し、処分することができ、一方、ガスは、ベンチュリスクラバー及び/又は静電集塵器及び/又はガス冷却器を通って流れて、浄化されたガスの温度を下げることができる。炉の底部にある鋳造室は、液体鉄及びスラグを鋳造するための設備を収容する。液体鉄及びスラグが開口部を通って樋を流下し、鉄とスラグとを分離するように、出銑孔を耐火性プラグに穿孔することができる。銑鉄及びスラグが出銑されると、出銑孔は、耐火粘土で塞ぐことができる。羽口と呼ばれるノズルは、高炉の効率を高めるために熱風を供給するために使用される。熱風は、基部近くの冷却された羽口を通して炉内に向けられる。熱風温度は、例えば、約900℃~1300℃(空気温度)であり得る。高炉内の温度は、少なくとも約2000℃以上であり得る。他の炭素質材料及び/又は酸素を羽口レベルで炉に注入して、炭素(バイオカーボンペレットから)と結合させて、追加のエネルギーを放出し、存在する還元ガスの百分率を増加させることもでき、これは生産性を増加させる。
高炉は、金属鉱石(例えば、鉄鉱石)中の酸素に対して対応する金属よりも強い親和性を有する一酸化炭素が金属をその元素形態に還元する化学還元の原理に基づいて動作する。高炉は、塊鉄炉及び反射炉とは異なり、高炉では、煙道ガスが鉱石及び金属と直接接触し、一酸化炭素を鉱石中に拡散させ、金属酸化物を炭素と混合された元素金属に還元させる。高炉は、通常、連続向流交換プロセスとして動作する。
シリカは、通常、銑鉄から除去される。シリカは、酸化カルシウムと反応してケイ酸塩を形成し、これがスラグとして溶融銑鉄の表面に浮遊する。金属鉱石、フラックス、炭素、及び反応生成物の下方移動カラムは、煙道ガスが通過するのに十分な多孔性でなければならない。これは、生体試薬炭素が透過性であるのに十分な大きさの粒子(例えば、バイオカーボンペレット又はペレットに由来するより小さな物体)であることを必要とする。したがって、ペレット又は破砕したペレットは、上にある材料の重量によって破砕されないように十分に強くなければならない。高い物理的強度に加えて、炭素もまた、好ましくは、硫黄、リン、及び灰が低い。
多くの化学反応が高炉中で起こる。化学反応は、出発金属酸化物としてヘマタイト(Fe)を参照して理解することができる。酸化鉄のこの形態は、初期原料において、又は高炉内で生成されたままのいずれかにおいて、鉄鉱石処理において一般的である。他の形態の鉄鉱石(例えば、タコナイト)は、様々な濃度の異なる酸化鉄(Fe、Fe、FeOなど)を有するであろう。
高炉内で溶融鉄を生成する主な全体的化学反応は、以下のとおりである。
Fe+3CO→2Fe+3CO
これは吸熱反応である。この反応は、多くのステップにわたって生じ、第1のステップは、炉に吹き込む予熱されたブラスト空気が(例えば、バイオカーボンペレットからの)炭素と反応して一酸化炭素及び熱を生成することである。
2C+O→2CO
高温の一酸化炭素は、鉄鉱石の還元剤であり、酸化鉄と反応して溶融鉄及び二酸化炭素を生成する。炉の異なる部分の温度(典型的には底部で最も高い)に応じて、鉄は、いくつかのステップで還元される。温度が通常200~700℃の範囲である頂部では、酸化鉄は、酸化鉄(II、III)、Feに部分的に還元される:
3Fe+CO→2Fe+CO
約850℃の温度で、炉の更に下方で、鉄(II、III)は、酸化鉄(II)FeOに更に還元される:
Fe+CO→3FeO+CO
高温の二酸化炭素、未反応の一酸化炭素、及び空気からの窒素は、新鮮な供給材料が反応ゾーンへと下方に移動するにつれて、炉を上方に通過する。材料が下方に移動するにつれて、向流ガスは、供給装入物を予熱するとともに石灰石(用いられる場合)を酸化カルシウムと二酸化炭素とに分解する。
CaCO→CaO+CO
分解によって形成された酸化カルシウムは、鉄中の様々な酸性不純物(特にシリカ)と反応して、主にケイ酸カルシウムCaSiOであるスラグを形成する。
SiO+CaO→CaSiO
FeOが最大1200℃の範囲のより高い温度の領域に移動するにつれて、FeOは、鉄金属に更に還元され、再び一酸化炭素が反応物として用いられる。
FeO+CO→Fe+CO
このプロセスで形成された二酸化炭素は、逆ブードワ反応によって炭素と反応させることによって、一酸化炭素に変換し戻すことができる。
C+CO→2CO
上に示した化学反応では還元ガスは、炉内のインサイチュの生成物であるのではなく、代替的に又は追加的に、高炉に直接導入することができることに留意することは重要である。典型的には、これらの実施形態では、還元ガスは水素及び一酸化炭素の両方を含み、これらは両方とも金属酸化物を化学的に還元するように機能する。任意選択的に、還元ガスは、改質、ガス化、又は部分的な酸化によってバイオカーボンペレットから別個に生成することができる。
従来の高炉では、金属酸化物の還元を引き起こすために利用可能な水素がない。本開示では、水素を高炉に直接注入することができる。代替的に又は追加的に、水素は、バイオカーボンペレットが水素と関連する揮発性炭素(例えば、重質タール成分)を含有する場合、高炉に供給されるバイオカーボンペレット内で利用可能であり得る。代替的に又は追加的に、水素は、HO及びCOを反応させてH及びCOを生成する水ガスシフトの結果として、又は炭素の蒸気再形成反応から利用可能であり得る。これらの反応(水ガスシフト又は水蒸気改質)のいずれかは、バイオカーボン(例えば、カーボンネガティブバイオカーボンペレット)とともに入ってくる水分によって補助され得る。水素は、上記のものと同様であるが、COをHで置き換える追加の還元反応を引き起こすことができる。
3Fe+H→2Fe+H
Fe+4H→3Fe+4H
これらの反応は、COによる還元反応と並行して生じる。水素はまた、逆水性ガスシフト反応において二酸化炭素と反応してより多くのCOを生成することができる。特定の実施形態では、本質的に水素からなる還元ガスが高炉に供給される。
高炉によって製造される「銑鉄」は、典型的には、約3~6重量%の比較的高い炭素含有量を有する。鋳鉄を作製するために銑鉄を使用することができる。高炉によって生成された銑鉄は、通常、炭素及び硫黄含有量を低減し、商業的に使用される様々なグレードの鋼を生成するために、更なる処理を受ける。塩基性酸素製鋼と称される更なるプロセスステップでは、炭素は、酸素を液体銑鉄に吹き付けることによって酸化されて、粗鋼を形成する。
脱硫は、従来、銑鉄に含有される硫化鉄と反応して硫化カルシウムを形成する酸化カルシウムを添加することによって、製鉄所への液体鉄の輸送中に実行される。いくつかの実施形態では、脱硫はまた、金属硫化物を(還元ガス中の)COと反応させて、金属及び硫化カルボニル、CSOを形成することによって、炉内又は炉の下流で起こり得る。これらの又は他の実施形態では、脱硫はまた、金属硫化物を(還元ガス中の)Hと反応させて、金属及び硫化カルボニル、HSを形成することによって、炉内又は炉の下流で起こり得る。
他のタイプの炉は、他の化学反応を用いることができる。変換において炭素及び/又は還元ガスを用いる、金属酸化物の金属への化学変換では、その炭素は、好ましくは再生能な炭素であり得ることが理解されるであろう。本開示は、バイオマスの熱分解を介して生成される生体試薬中の再生可能な炭素を提供する。特定の実施形態では、炉中で利用される一部の炭素は、再生可能な炭素ではない。様々な実施形態では、金属鉱石炉で消費される総炭素のうち、再生可能な炭素の百分率は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は100%であり得る。
いくつかの変形形態では、Tecnored炉、又はその変形が利用される。Tecnoredプロセスは、元々、ブラジルのTecnored Desenvolvimento Tecnologico S.A.によって開発され、冷間結合された、カーボン含有、自溶、及び自己還元ペレットを還元する低圧移動床還元炉に基づいている。還元は、低背型シャフト炉中で典型的な還元温度で実施される。プロセスは、高効率で溶銑(典型的には液体鉄)を製造する。
Tecnored技術は、コークスレス製鉄プロセスであるように開発され、したがって、溶銑の生成における温室ガス放出を大幅に低減することに加えて、環境に有害なコークス炉の投資及び動作を回避した。Tecnoredプロセスは、高温ブラストと低温ブラストとの組み合わせを使用し、追加の酸素を必要としない。それは、コークスプラント、焼結プラント、及びトン数酸素プラントの必要性を排除する。したがって、このプロセスは、伝統的な製鉄ルートのものよりもはるかに低い動作コスト及び投資コストを有する。
本開示において、Tecnoredプロセスは、様々な方法で生体試薬とともに使用するために適合させることができる。いくつかの実施形態は、鉄鉱石微粉又は鉄含有残留物に生体試薬を加えたものから生成される、自己還元凝集体(例えば、バイオカーボンペレット)を提供する。フラックス剤及び結合剤と混合されたこれらの材料は、凝集され、熱的に硬化されて、Tecnoredプロセスの物理的及び冶金学的要求に十分な強度を有するバイオカーボンペレットを生成する。次いで、生成された凝集物をTecnored炉中で製錬する。Tecnored炉のための燃料は、それ自体がバイオカーボンペレットでもあり得る。
ブリケット内で酸化鉄の微細粒子と還元剤とを合わせることによって、還元剤と接触する酸化物の表面積、したがって反応速度が劇的に増加する。自己還元ブリケットは、含有される鉄含有原料を完全に還元させるのに十分な還元剤を含有するように設計することができ、任意選択的に、所望のフラックスを使用して、スラグ化学を提供することもできる。自己還元ブリケットは、炉に供給する前に低温で硬化される。自己還元ブリケット内の反応を駆動するのに必要な熱は、ブリケットの形態でもあり得る固体燃料の床によって提供され、その上に自己還元ブリケットが炉内に供給される。
Tecnored炉は、3つのゾーン:(i)上部シャフトゾーン、(ii)溶融ゾーン、及び(iii)下部シャフトゾーンを有する。上部シャフトゾーンでは、固体燃料(例えば、生体試薬)が装入される。このゾーンでは、ブードワ反応(C+CO→2CO)が防止され、エネルギーが節約される。炉のこのゾーンにおける後燃焼は、COを燃焼させ、これは、装入物の予熱及び還元のためのエネルギーを提供する。ペレット内部では、以下の反応が非常に速い速度で起こる。
Fe+yCO→xFe+yCO
yCO+yC=2yCO
(式中、xは1~典型的には5であり、yは1~典型的には7である。)
溶融ゾーンでは、装入物中の還元雰囲気によって、再酸化が防止される。装入物の溶融は、還元雰囲気下で起きる。下部シャフトゾーンでは、固体燃料が装入される。固体燃料は、バイオカーボンペレットを含むか、又は本質的にそれからなり得る。このゾーンでは、残留酸化鉄の更なる還元、並びに脈石材料及び燃料灰のスラグ化反応が液体状態で起こる。また、金属及びスラグ小滴の過熱が起こる。これらの過熱された金属及びスラグの液滴は、重力によって炉の炉床に沈み、そこに蓄積する。
この改変されたTecnoredプロセスは、カーボンユニットの2つの異なる入力、すなわち還元剤及び固体燃料を用いる。還元剤は、従来、石炭微粉であるが、本開示では、還元剤は、微粉砕バイオカーボンペレットを含むことができる。自己還元凝集体は、本明細書に開示されるバイオカーボンペレットであり得る。必要とされる炭素微粉の量は、C/F(炭素対鉱石微粉)比によって確立され、好ましくは金属酸化物の完全な還元を達成するように選択される。
固体燃料は、微粉の形態にある必要はない。例えば、固体燃料は、Tecnoredプロセスにおいて固体燃料から必要とされる物理的及び熱的欲求に対処するために、約40~80mmのサイズなどの塊の形態にあり得る。これらの塊は、バイオカーボンペレットを分解(例えば、破砕)することによって作製することができるが、完全に粉末にすることはできない。固体燃料は、(上部シャフトにおける吸熱ブードワ反応を回避するために)サイド供給装置を通して装入され、プロセスによって要求されるエネルギーの大部分を提供する。このエネルギーは、一次ブラスト(C+O→CO)及び二次ブラストによって形成され、炉床での固体燃料のガス化によって生成された上流COが燃焼される(2CO+O→2CO)。
特定の例示的な実施形態では、改変されたTecnoredプロセスは、140メッシュ未満のサイズを有する鉄鉱石微粉、200メッシュ未満のサイズを有する生体反応物質微粉、及び140メッシュ未満のサイズの消石灰などのフラックスを、結合剤としてセメントを使用してペレット化することを含む。ペレットを硬化させ、200℃で乾燥させた後、Tecnored炉の頂部に供給する。炉中の装入物の全滞留時間は、約30~40分である。40mm~80mmの範囲のサイズの固体燃料の形態の生体試薬は、サイド供給装置を使用して高温ペレット領域の下の炉中に供給される。約1150℃の熱いブラスト空気が、炉の側面に配置された羽口を通して吹き込み、生体炭素のための燃焼空気を提供する。少量の炉ガスは、固体燃料の乾燥及び予熱に使用するために、サイド供給装置を通して流される。上部シャフトにおけるCOの後燃焼を促進するために、冷たいブラスト空気がより高い点で吹き込む。生成された溶銑は、取鍋台車上の取鍋に出銑され、この取鍋台車は、スラグ除去のために取鍋を傾けることができる。液体鉄は、任意選択的に、取鍋中で脱硫され、スラグは、スラグポットにかき集められる。溶銑は、典型的には約3~5重量%の炭素を含有する。
従来、外部のCO又はHは、Tecnored炉を使用する自己還元プロセスにおいて重要な役目を果たさない。しかしながら、本開示の文脈において、外部H及び/又はCO(還元ガスから)は、上記の反応(Fe+yCO→xFe+yCO)において、及び/又は反応物としての水素との反応(Fe+yH→xFe+yHO)において、酸化鉄の速度又は変換を増加させることによって、化学反応全体を補助することができる。還元化学反応は、少なくともペレット又はブリケットの表面で、場合によってはペレット又はブリケットのバルク相内で補助することができるが、これは高温還元ガスの物質移動が速いためである。本開示のいくつかの実施形態は、高炉の態様をTecnored炉の態様と合わせて、これによって炉内の還元ガスの使用に加えて、自己還元ペレット又はブリケットが利用される。
いくつかの実施形態では、炉は、製錬を行うように構成される。製錬は、卑金属を抽出するために金属鉱石に熱を加えるプロセスである。溶鉱炉は、銀、鉄、銅、及び他の卑金属を含む多くの金属を鉱石から抽出するために使用される。製錬は、金属鉱石を分解するために、熱、好ましくは開示されたカーボンネガティブ炭素組成物を使用し、他の元素をガス又はスラグとして追い出し、金属ベースを残す。
電気アーク炉は、電気アークによって材料を加熱する炉である。電気アーク炉の温度は1800~3000℃に達することがある。電気アーク炉では、帯電した材料(例えば、金属鉱石)は、電気アークに直接曝露され、炉端子からの電流は、帯電した材料を通過する。アーク炉は、電荷が代わりに渦電流によって加熱される誘導炉とは異なる。
前述したように、金属鉱石処理のための多数の可能な炉構成が存在する。本明細書は、全ての可能な炉で起こり得る様々な条件及び化学反応を詳細に説明しないが、開示された原理は、金属鉱石又は他の金属含有前駆体から金属を作製するプロセスのどこかで炭素を使用する本質的に任意の炉又はプロセスに適用され得ることが、当業者によって理解される。最終金属は、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、スズ、亜鉛、コバルト、クロム、タングステン、モリブデン、チタン、金、銀、鉛、ケイ素、リチウム、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、ビスマス、若しくはそれらの合金、炭素とのそれらの複合材、それらの炭化物バリアント、又は前述のものの組み合わせであり得る。
一部のプロセスは、固体バイオカーボンを利用し、一部のプロセスは、固体バイオカーボンから得られた還元ガスを利用し、一部のプロセスは、固体バイオカーボン及び還元ガスの両方を利用することも認識されるであろう。本明細書で提供されるプロセスは、固体バイオカーボン及び還元ガスの両方を生成することができる。いくつかの実施形態では、固体バイオカーボンペレットのみが、金属鉱石変換プロセスにおいて用いられる。他の実施形態では、還元ガスのみが、金属鉱石変換プロセスにおいて用いられる。更に他の実施形態では、バイオカーボンペレット及び還元ガスの両方が、金属鉱石変換プロセスにおいて用いられる。再生可能な炭素の両方の供給源を用いるこれらの実施形態では、還元ガスからの金属鉱石変換における総炭素使用量の百分率は、約、少なくとも約、又は多くとも約5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、若しくは100%であり得る。他の炭素使用量は、好ましくは、バイオカーボンペレットからのものである。代替的に、他の炭素使用量の一部又は全ては、石炭微粉などの従来の炭素入力からのものであり得る。
バイオカーボンの還元ガスへの変換
いくつかの変形形態は、カーボンネガティブバイオカーボン(例えば、バイオカーボンペレット)を使用して、カーボンネガティブ還元ガス(例えば、カーボンネガティブ合成ガス又はカーボンネガティブ水素)を生成する。還元ガスは、プロセス(例えば、金属製造プロセス)において現場で利用することができ、又は回収して販売することができる。
次に、還元ガス(本明細書では「バイオ還元剤ガス」とも称される)の任意選択的な生成について、バイオカーボンペレットの形態であるカーボンネガティブバイオカーボンを参照して更に説明する。これらは非限定的な実施形態であり、カーボンネガティブバイオカーボンは、粉末形態、スラリー形態、又は別の形態であり得ることが理解される。
バイオカーボンペレットの還元ガスへの変換は、バイオ還元剤形成ユニットと称することができる反応器内で行われる。バイオカーボンと反応して還元ガスを生成するために、反応物が用いられる。反応物は、酸素、水蒸気、又はそれらの組み合わせから選択することができる。いくつかの実施形態では、酸素を水蒸気と混合し、得られた混合物を第2の反応器に添加する。酸素又は酸素濃縮空気を添加して、酸素による炭素の部分酸化若しくは全酸化などの発熱反応を引き起こすか;還元ガス中でより好ましいH/CO比を達成するか;(iii)還元ガスの収率を増加させる;並びに/又は(iv)例えば、CO、熱分解生成物、タール、芳香族化合物、及び/若しくは他の望ましくない生成物の量を減少させることによって還元ガスの純度を増加させることができる。
いくつかの実施形態では、水蒸気が好ましい反応物である。水蒸気(すなわち、蒸気相のHO)は、1つ以上のインプット流で反応器に導入することができる。水蒸気は、バイオカーボンペレットに含有される水分によって生成される水蒸気、並びに水を生成する任意の化学反応によって生成される水蒸気を含むことができる。
本明細書における化学種の「比」への全ての言及は、他に示されない限り、モル比への言及である。例えば、1のH/CO比は、二酸化炭素1モル当たり水素1モルを意味する。
水蒸気改質、部分酸化、水性ガスシフト(WGS)、及び/又は燃焼反応は、酸素又は水蒸気が添加される場合に起こり得る。例示的な反応を、例えばセルロース系原料中に見出されるセルロース繰り返し単位(C10)に関して以下に示す。バイオカーボンペレットを含む任意の炭素含有原料を用いて同様の反応が起こり得る。
水蒸気改質 C6H10O5+H2O→6CO+6H2
部分酸化 C6H10O5+1/2O2→6CO+5H2
水性ガスシフト CO+H2O⇔H2+CO2
完全燃焼 C6H10O5+6O2→6CO2+5H2O
バイオ還元剤形成ユニットは、還元ガスを生成する少なくとも1つの化学反応を引き起こすことができる任意の反応器である。当該技術分野で周知の従来の水蒸気改質装置は、触媒を用いても用いなくても使用することができる。他の可能性としては、自己熱改質器、部分酸化反応器、及びいくつかの反応機構(例えば、部分酸化とそれに続く水性ガスシフト)を組み合わせた多段反応器が挙げられる。反応器の構成は、固定床、流動床、複数のマイクロチャネル、又はいくつかの他の構成であり得る。
いくつかの実施形態では、反応物としての水蒸気の総量は、供給材料中の炭素1モル当たり少なくとも約0.1モルの水蒸気である。様々な実施形態では、炭素1モル当たり少なくとも約0.5、1.0、1.5、2.0、3.0、4.0、5.0、又はそれ以上のいずれかのモルの水蒸気が添加されるか、又は存在する。いくつかの実施形態では、炭素1モル当たり約1.5~3.0モルの水蒸気が添加されるか、又は存在する。
第2の反応器に添加される水蒸気の量は、熱分解反応器の条件などの要因に応じて変化し得る。熱分解が炭素リッチ固体材料を生成する場合、一般に、より多くの水蒸気(及び/又はより多くの酸素)を使用して、必要なH及びO原子を利用可能なCに添加して、CO及びHを生成する。システム全体の観点から、バイオカーボンペレットに含有される水分は、プロセスにおいてどれだけの追加の水(蒸気)を加えるかを決定する際に考慮することができる。
水蒸気に対する酸素の例示的な比(O/HO)は、第2の反応器において、約2、1.5、1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01、若しくはそれ以下のうちのいずれかに等しいか、又はそれ未満である。O/HOの比が少なくとも1より大きい場合、燃焼反応は部分酸化よりも優勢になり始め、これは望ましくない低いCO/CO比を生じ得る。
いくつかの実施形態では、水蒸気を含まない酸素が反応物として使用される。酸素は、実質的に純粋な形態で添加され得るか、又は任意選択的に酸素が濃縮された空気の添加を介してプロセスに供給され得る。いくつかの実施形態では、酸素が濃縮されていない空気が添加される。他の実施形態では、例えば、近くの空気分離プラントからの流れとすることができる規格外流れ又は再循環流れからの濃縮空気を使用することができる。いくつかの実施形態では、Nの量が低減された(すなわち、79体積%未満)濃縮空気を使用すると、結果として得られる還元ガス中のNが少なくなる。Nの除去は費用がかかる可能性があるため、Nが少ないか又は全くない還元ガスを生成する方法が典型的には望ましい。
いくつかの実施形態では、酸素の存在は、酸素の非存在下で同じ方法によって生成される比と比較して、還元ガス中のH/COの比を変化させる。還元ガスのH/CO比は、約0.5~約2.0、例えば約0.75~1.25、約1~1.5、又は約1.5~2.0とすることができる。認識されるように、増加した水性ガスシフト(より高い水蒸気添加率による)は、より高いH/CO比、例えば、少なくとも2.0、3.0.4.0.5.0、又は更に高いものを生成する傾向があり、これは、水素生成を含む特定の用途にとって望ましい場合がある。
触媒は、還元ガスを生成するために、任意選択的に反応器内で利用することができる。触媒は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物及び塩、石炭中の無機物質又は灰、遷移金属及びそれらの酸化物及び塩、並びに共晶塩混合物を含むことができるが、これらに限定されない。触媒の具体例としては、これらに限定されないが、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、水酸化セシウム、酸化ニッケル、ニッケル置換合成雲母モンモリロナイト(NiSMM)、NiSMM担持モリブデン、鉄ヒドロキシ酸化物、鉄硝酸塩、鉄-カルシウム含浸塩、ニッケルウラニル酸化物、フッ化ナトリウム、及び氷晶石が挙げられる。
他の例示的な触媒としては、ニッケル、酸化ニッケル、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、及び白金が挙げられるが、これらに限定されない。このような触媒は、例えば、ガンマ-アルミナ(任意選択的に、マグネシウム、ランタン、又はバリウムなどの安定化元素でドープされている)などの1つ以上の担体材料上にコーティング又は堆積させることができる。
システムに添加される前に、全表面積、活性表面積、サイト密度、触媒安定性、触媒寿命、触媒組成、表面粗さ、表面分散、多孔性、密度、及び/又は熱拡散率に影響を与える既知の技術を用いて、任意の触媒を前処理又は活性化することができる。触媒の前処理には、焼成、ウォッシュコート添加、粒径減少、及び熱的又は化学的手段による表面活性化が含まれるが、これらに限定されない。
触媒の添加は、最初に、水又はガス化及び/若しくは改質され得る任意の炭化水素などの溶媒中に触媒を溶解又はスラリー化することによって行うことができる。いくつかの実施形態では、触媒は、そのようなスラリーを容器に直接注入することによって添加される。いくつかの実施形態では、触媒は水蒸気に添加され、水蒸気/触媒混合物がシステムに添加される。これらの実施形態では、添加される触媒は、水蒸気中でその平衡溶解度にあるか又はその近くにあることができ、又は水蒸気中に同伴された粒子として導入され、それによってシステム中に導入されることができる。
材料は、一般に、単軸スクリュー、二軸スクリュー、ラムなどによって反応器の内外に搬送することができる。材料は、物理的力(金属接触)、圧力駆動流、空気圧駆動流、遠心流、重力流、流動化流、又は固相及び気相を移動させるいくつかの他の既知の手段によって機械的に搬送することができる。特に、機械的に堅牢である必要がある、バイオカーボンペレット床の上に配置された金属酸化物の床を使用する実施形態では、反応器におけるバイオカーボンペレットの固定床を利用することが好ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、反応器は、バイオカーボンペレット、又はそれから形成される粉末のガス化を使用して、還元ガスを生成する。ガス化は、高温、典型的には約600℃~約1100℃で行われる。反応性の低い生体試薬は、より高い動作温度を必要とする。導入される反応物(例えば、空気、酸素、濃縮空気、又は酸素-水蒸気混合物)の量は、典型的にはガス化温度を制御する主要な因子であろう。大気圧から約50バールまでの動作圧力がバイオマスガス化において用いられてきた。ガス化はまた、反応物、一般に空気、高純度酸素、水蒸気、又はこれらのガスの何らかの混合物を必要とする。
ガス化装置は、容器内で固体を支持する手段、固体及びガスの両方の流れの方向、並びに反応器に熱を供給する方法に基づいて区別することができる。ガス化装置がほぼ大気圧又は高圧で動作されるか否か、及びガス化装置が空気吹き又は酸素吹きであるか否かも際立った特徴である。一般的な分類は、固定床上昇流、固定床下降流、バブリング流動床、及び循環流動床である。
固定床ガス化装置は、一般に、小麦わら、トウモロコシ茎葉、又は庭ごみなどの繊維質草本供給原料を取り扱うことができない。しかしながら、開示されたプロセスでは、バイオマスが最初に生体試薬に熱分解され、微粉砕され、バイオカーボンペレットがガス化され得る。バイオカーボンペレットは、必ずしもペレットのサイズを縮小させることなく、固定床ガス化装置を使用して直接ガス化することができる。
循環流動床ガス化技術は、Lurgi and Foster Wheelerから入手可能であり、バイオマス及び他の廃棄物に利用される既存のガス化技術の大部分を代表する。バブリング流動床ガス化(例えば、U-GAS(登録商標)技術)が商業的に使用されている。
直接加熱ガス化装置は、単一の反応容器内で吸熱及び発熱ガス化反応を行い、追加の加熱は必要ない。対照的に、間接加熱ガス化装置は、外部熱源を必要とする。間接加熱ガス化装置は、一般に2つの容器を使用する。第1の容器は、供給物を水蒸気でガス化する(吸熱プロセス)。熱は、熱伝達媒体、通常は砂を循環させることによって供給される。第1の容器内で生成された還元ガス及び固体チャーは、砂とともに分離される。混合されたチャー及び砂は第2の容器に供給され、そこでチャーは空気で燃焼され、砂を加熱する。高温砂は第1の容器に循環して戻される。
バイオカーボンペレットは、「乾燥供給物」(任意選択的に水分を含むが、遊離液相を含まない)として、又は水中のスラリー若しくは懸濁液としてガス化装置に導入することができる。乾燥供給ガス化装置は、典型的には還元ガスへの高い1パス当たりの炭素変換及び良好なエネルギー効率を可能にする。乾燥供給ガス化装置では、ガス化反応によって放出されるエネルギーによってガス化装置が極めて高い温度に達する可能性がある。この問題は、ウェットウォール設計を使用することによって解決することができる。
いくつかの実施形態では、ガス化装置への供給物は、高い水素含有量を有するバイオカーボンペレットである。得られる還元ガスは、水素が比較的濃縮されており、H/CO比が高く、例えばH/CO>1.5以上である。
いくつかの実施形態では、ガス化装置への供給物は、低水素含有量を有するバイオカーボンペレットである。得られた還元ガスは、比較的低いH/CO比を有すると予想される。H/CO>1を必要とする下流プロセスでは、水又は水蒸気をガス化装置に注入して、ガス化装置温度を緩和し(顕熱効果及び/又は吸熱化学作用によって)、H/CO比をより高い、より望ましい比にシフトさせることが望ましい場合がある。水の添加はまた、水蒸気改質化学を介して、吸熱消費による温度緩和に寄与し得る。水蒸気改質において、HOは、炭素又はタール若しくはベンゼン/トルエン/キシレンなどの炭化水素と反応して、還元ガスを生成し、断熱ガス化温度を低下させる。
特定の変形形態では、ガス化装置は、バブリング流動ガス化反応器などの流動床ガス化装置である。流動化は、ガス化装置床内で実質的に均一な温度をもたらす。アルミナ砂又はケイ砂などの流動床材料は、潜在的な摩耗問題を低減することができる。ガス化装置温度は、好ましくは、灰粒子が固体から溶融形態に変化し始めないように、十分に低い温度に調節され、それはガス化装置内で凝集及び流動化の損失を引き起こす可能性がある。
流動床ガス化装置が使用される場合、全ての成分の総流量は、ガス化装置床が流動化されることを確実にすべきである。全ガス流量及び床直径は、ガス化装置を通るガス速度を確立する。適切な流動化を確実にするために、正確な速度が維持されなければならない。
変形形態では、ガス化装置のタイプは、同伴流スラグ化、同伴流非スラグ化、輸送、バブリング流動床、循環流動床、又は固定床であってもよい。いくつかの実施形態は、ガス化触媒を使用する。
ガス、砂、及び原料(例えば、破砕又は微粉砕バイオカーボンペレット)が一緒に移動する循環流動床ガス化装置を用いることができる。例示的な輸送ガスとしては、再循環生成ガス、燃焼ガス、又は再循環ガスが挙げられる。砂からの高い熱伝達率は、原料の急速な加熱を確実にし、アブレーションは、通常の流動床よりも強いと予想される。分離器を用いて、還元ガスを砂及びチャー粒子から分離することができる。砂粒子は、流動バーナー容器中で再加熱し、反応器に再循環させることができる。
向流固定床ガス化装置が使用されるいくつかの実施形態では、反応器は、ガス化剤(水蒸気、酸素、及び/又は再循環ガスなど)が向流構成で流れる原料の固定床から本質的になる。灰は、乾燥して又はスラグとして除去される。
並流固定床ガス化装置が使用されるいくつかの実施形態では、反応器は向流型と同様であるが、ガス化剤ガスは原料と並流構成で流れる。熱は、少量の原料を燃焼させることによって、又は外部熱源から床の上部に添加される。生成されたガスは高温で反応器を出て、この熱の多くは床の上部に添加されたガス化剤に伝達され、良好なエネルギー効率をもたらす。
流動床反応器が使用されるいくつかの実施形態では、原料は、再循環ガス、酸素、空気、及び/又は水蒸気中で流動化される。灰は、乾燥して、又は脱流体化する重い凝集体として除去することができる。固体の再循環又はその後の燃焼を使用して変換率を増加させることができる。流動床反応器は、スラグ化反応器の壁を損傷するであろう腐食性が高い灰を形成する原料に有用である。
同伴流ガス化装置が使用されるいくつかの実施形態では、バイオカーボンペレットは微粉砕され、並流で酸素、空気、又は再循環ガスを用いてガス化される。ガス化反応は、非常に微細な粒子の濃密な雲の中で起こる。高温を用いることができ、それによって還元ガス中のタール及びメタンの量を少なくすることができる。
同伴流反応器は、動作温度が、典型的には灰溶融温度を十分に上回る可能性があるので、灰の大部分をスラグとして除去する。灰のより小さい部分は、非常に微細な乾燥フライアッシュとして、又はフライアッシュスラリーとして生成される。ある種の同伴床反応器は、部分的に固化したスラグで覆われた内部水冷壁又は水蒸気冷却壁を有する。
ガス化装置チャンバは、フリーボードの適切な構成又は内部サイクロンの使用によって、固体下流動作のキャリーオーバーを、熱の回収に好適なレベルに保つように設計することができる。未反応の炭素は、ガス化装置チャンバの底部から引き出され、冷却され、回収され得る。
ガス化装置は、炭素含有種の部分酸化、逆水性ガスシフト、又はドライ(CO)改質に有効な触媒などの1つ以上の触媒を含むことができる。
いくつかの実施形態では、バブリング流動床脱揮反応器が利用される。反応器は、少なくとも部分的に、高温再循環ガス流によって約600℃に加熱され、これは予想されるスラグ化温度より低い。水蒸気、酸素又は空気も第2の反応器に導入することができる。第2は、フリーボードの適切な構成又は内部サイクロンの使用によって、固体のキャリーオーバーを下流の熱の回収に好適なレベルに保つように設計することができる。未反応チャーは、脱揮チャンバの底部から引き出され、冷却され、次にユーティリティボイラーに供給されて、この流れの残りの発熱量を回収することができる。
流動床ガス化装置が使用される場合、原料は、再循環ガスなどのガスによって流動化された高温砂の床に導入することができる。本明細書における「砂」への言及は、ガラス粒子、回収された灰粒子などの同様の実質的に不活性な材料も含む。流動砂からの高い熱伝達率は、原料の急速な加熱をもたらすことができる。砂粒子との摩擦によるいくらかのアブレーションがあり得る。熱は、高温燃焼ガスが流れる熱交換器管によって提供することができる。
ガス、砂、及び原料が一緒に移動する循環流動床反応器を用いることができる。例示的な輸送ガスとしては、再循環生成ガス、燃焼ガス、又は再循環ガスが挙げられる。砂からの高い熱伝達率は、原料の急速な加熱を確実にし、アブレーションは、通常の流動床よりも強いと予想される。分離器を用いて、還元ガスを砂及びチャー粒子から分離することができる。砂粒子は、流動バーナー容器中で再加熱し、反応器に再循環させることができる。
向流固定床反応器が使用されるいくつかの実施形態では、反応器は、ガス化剤(水蒸気、酸素、及び/又は再循環ガスなど)が向流構成で流れる原料の固定床から本質的になる。灰は、乾燥して又はスラグとして除去される。
並流固定床反応器が使用されるいくつかの実施形態では、反応器は向流型と同様であるが、ガス化剤ガスは原料と並流構成で流れる。熱は、少量の原料を燃焼させることによって、又は外部熱源から床の上部に添加される。還元ガスは高温で反応器を離れ、この熱の多くは床の上部に添加された反応物に伝達され、良好なエネルギー効率をもたらす。この構成ではタールが高温の炭素床を通過するので、タールレベルは向流型を使用する場合よりも低いと予想される。
流動床反応器が使用されるいくつかの実施形態では、原料は、再循環ガス、酸素、空気、及び/又は水蒸気中で流動化される。灰は、乾燥して、又は脱流体化する重い凝集体として除去される。固体の再循環又はその後の燃焼を使用して変換率を増加させることができる。
熱及び物質移動を向上させるために、ノズルを使用して水を反応器に導入することができ、ノズルは、一般に、流体フローがオリフィスを介して密閉チャンバ又はパイプに入るときに、流体フローの方向又は特性を制御するように設計された機械的デバイスである。ノズルは、水滴サイズを減少させて、水の微細な噴霧を生成することができる。ノズルは、噴霧ノズル(燃料噴射器と同様)、液体を接線方向に噴射する旋回ノズルなどから選択することができる。
水源は、プロセス凝縮液、他の再循環水、廃水、補給水、ボイラー給水、水道水などからの直接配管を含むことができる。水は、任意選択的に、最初に洗浄、精製、処理、イオン化、蒸留などを行うことができる。いくつかの水源が使用される場合、水源の様々な体積比が可能である。いくつかの実施形態では、第2の反応器のための水の一部又は全ては廃水である。
いくつかの変形形態では、還元ガスは、別の製品に変換される前に、濾過、精製、又は他の方法で調整される。例えば、冷却された還元ガスを調整ユニットに導入することができ、ここで、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、硫黄化合物、窒素、金属、及び/又は他の不純物が、還元ガスから任意選択的に除去される。
いくつかの実施形態は、還元ガス浄化ユニットを含む。還元ガス浄化ユニットは、その設計において特に限定されない。例示的な還元ガス浄化ユニットは、サイクロン、遠心分離器、フィルタ、膜、溶媒ベースのシステム、並びに粒子状物及び/又は他の特定の汚染物質を除去する他の手段を含む。いくつかの実施形態では、酸性ガス除去ユニットは、還元ガスからHS、CO、及び/又は他の酸性ガスを除去するための当該技術分野で既知の任意の手段であり得る。
酸性ガス除去ステップの例としては、CO用の1種以上の溶媒によるCOの除去、又は圧力スイング吸着ユニットによるCOの除去が挙げられる。反応性溶媒ベースの酸性ガス除去に好適な溶媒としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、及びアミノエトキシエタノールが挙げられる。物理的溶媒ベースの酸性ガス除去に好適な溶媒としては、ポリエチレングリコールのジメチルエーテル(Selexol(登録商標)プロセスなど)及び冷却メタノール(Rectisol(登録商標)プロセスなど)が挙げられる。
還元ガスは、多くの方法で利用することができる。還元ガスは、一般に、水素、一酸化炭素、メタン、オレフィン(エチレンなど)、酸素化物(ジメチルエーテルなど)、アルコール(メタノール及びエタノールなど)、パラフィン、及び他の炭化水素に化学的に変換及び/又は精製することができる。還元ガスは、フィッシャー・トロプシュ化学によって、直鎖又は分岐C-C15炭化水素、ディーゼル燃料、ガソリン、蝋、又はオレフィン;種々の触媒によって混合アルコール;イソ合成によってイソブタン;Haberプロセスに続く水素生成によってアンモニア;オキソ合成によってアルデヒド及びアルコール;並びに様々なプロセスによってジメチルエーテル、酢酸、エチレン、プロピレン、及びホルムアルデヒドを含むメタノールの多くの誘導体に変換することができる。還元ガスは、固体酸化物燃料電池、スターリングエンジン、マイクロタービン、内燃機関、熱発電機、スクロール膨張器、ガスバーナー、又は熱光起電デバイスなどのエネルギー変換デバイスを使用してエネルギーに変換することもできる。
この詳細な説明では、複数の実施形態、及び本技術がどのように理解及び実施され得るかに関する非限定的な例が参照されている。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される特徴及び利点の全てを提供しない他の実施形態を利用することができる。本技術は、本明細書に記載される方法及びシステムの日常的な実験及び最適化を組み込む。そのような修正及び変形形態は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内であるとみなされる。
本明細書に引用される全ての刊行物、特許、特許出願、及び規格(例えば、ISO規格)は、各刊行物、特許、又は特許出願が具体的かつ個別に本明細書に記載されているかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
上述の方法及びステップが特定の順序で生じる特定の事象を示す場合、当業者は、特定のステップの順序を変更することができ、そのような変更が本発明の変形形態に従うことを認識するであろう。更に、ステップのいくつかは、可能であれば並列プロセスで同時に実行されてもよく、順次実行されてもよい。
したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は添付の特許請求の範囲に見出される本発明の均等物である本発明の変形形態が存在する範囲で、本特許がそれらの変形形態も包含することが意図される。本発明は、特許請求の範囲によってのみ限定されるものとする。
実施例1
本実施例では、低灰、低硫黄瀝青炭から製造される従来の冶金コークスに関する炭素強度(ライフサイクルCOe排出量)と、本開示に従って製造された冶金炭素ペレットの炭素強度とを比較する。更に、従来の冶金コークスから製造された鋼製品の炭素強度と、冶金炭素ペレットから製造された鋼製品の炭素強度とを比較する。
本実施例では、2019 Greenhouse Gases,Regulated Emissions,and Energy Use in Technologies(GREET(登録商標))モデルを利用している。GREETライフサイクルソフトウェアは、Argonne National Laboratory(Illinois,USA)によって開発された。GREETは、高度な化学物質、燃料、及び材料のエネルギー及び排出量への影響を十分に評価する。
冶金コークス(「メトコークス」としても既知である)は、78.5重量%の炭素(約3分の2が固定炭)、8.7重量%の灰、3.3重量%の水分を含有する出発瀝青炭から製造され、32MJ/kg(乾燥基準)のより高い発熱量を有する。冶金コークスの製造プロセスには、石炭採掘、石炭の調製と洗浄、鉄道で250マイル、トラックで75マイルの石炭輸送、熱回収オーブンでのコーキングが含まれる。製造された冶金コークスは、84.0重量%の炭素、13.0重量%の灰を含有し、本質的に水分を含まず、29MJ/kgのより高い発熱量を有する。
冶金コークスは、従来の高炉を使用した製鋼に用いられる。従来のプロセスは、Schobert,“Comparative Carbon Footprints of Metallurgical Coke and Anthracite for Blast Furnace and Electric Arc Furnace Use”,September 2015(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
上記の従来のメトコークスプロセスに基づいて、GREETモデルを使用した計算によれば、冶金コークスの炭素強度は、石炭1メートルトン当たり+3,025kg COeである。鋼製品の炭素強度は、鋼1メートルトン当たり+1,661kg COeである。
上記従来品と比較して、カーボンネガティブ冶金炭素ペレットを以下のように製造する。出発原料は、51.6重量%の炭素、0.5重量%の灰、及び約45重量%の水分を含む森林残渣として持続可能に収穫された木材であり、19.7MJ/kg(乾燥基準)のより高い発熱量を有する。このプロセスには、森林伐採と木材のチッピング;木材をトラックで75マイル輸送すること;デンプン/ワックス結合剤により乾燥、熱分解、及びペレット化してペレットを生成すること;ペレットを鉄道で250マイル、トラックで75マイル輸送すること;及び従来の高炉を使用して製鋼することが含まれる。熱分解オフガスを燃焼させて、木材原料を乾燥させるための熱、熱分解反応のための熱、及びペレット乾燥のための熱を提供し、余剰分は発電に使用する。製造された冶金炭素ペレットは、81.6重量%の炭素、13.0重量%の灰、及び8.0重量%の水分を含有し、29MJ/kgのより高い発熱量を有する。
GREETモデルを使用した計算によると、冶金炭素ペレットの炭素強度は、炭素ペレット1メートルトン当たり-593kg COeである。鋼製品の炭素強度は、鋼1メートルトン当たり-236kg COeである。これらの炭素強度は、従来のメトコークスに非常に良く匹敵する。特に、開示されたカーボンネガティブ冶金炭素ペレットは、石炭由来の冶金コークスよりも120%低い炭素強度を有し、開示されたカーボンネガティブ鋼は、従来の鋼よりも114%低い炭素強度を有する。
実施例2
本実施例は、バイオカーボンペレットに関連する「ゆりかごからゲートまで(cradle-to-gate)」の炭素強度を評価し、これは、鋼鉄製造プロセスにおける従来の炭素源の代替としてバイオカーボンを使用することの影響について説明する。ライフサイクルアセスメント(LCA)が用いられる。このLCAにおける目的のバイオカーボン製品は、鋼製造の原料として使用することができる。したがって、このLCAを、Product Category Rules for Building-Related Products and Services in North America,Part A:Life Cycle Assessment Calculation Rules and Report Requirements,UL Environment,UL 10010,Version 3.2;Product Category Rules for Building-Related Products and Services in North America,Part B:Designated Steel Construction Product EPD Requirements,UL Environment,UL 10010-34,2nd editionに概説されている要件に従って、かつISO21930に従って実行する。
LCAは、ISO21930に詳述されている要件に従い、ISO21930,§7.1.1に概説されている帰属アプローチに従う。LCAは、2021 Professional Database and the Extension Database XVII:Full US 2021で利用可能なデータセットを利用して、GaBiソフトウェア(Sphera Solutions,Inc.、Chicago,Illinois,USA)を使用して実施する。ISO14044に記載され、ISO21930,§7.2.2で参照される計算が適用される。
本実施例の焦点は、地球温暖化係数「GWP100」である。気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)の推奨に従って、GWPの計算は、100年の時間枠に基づいており、等重量の二酸化炭素と比較したガスの熱捕捉能力を表しており、生体炭素は除外されている。相対熱捕捉能力は、分子の放射強制値及びその大気中の寿命の関数である。地球温暖化係数は、製品1メートルトン当たりのCO換算量(kg COe)のキログラムで測定される。
このLCAで考慮されるゆりかごからゲートまでのライフサイクル段階には、原材料供給(抽出及び処理)、輸送、及び製造の製品段階が含まれる。研究の単位は、1メートルトンのバイオカーボン製品であり、これは多くの異なる産業で利用することができる。システム境界はまた、他の必要な入力材料の製造、処理操作間の輸送、電気、天然ガス及び水などの外部サービスの生産、並びにバイオカーボン製造プロセス内の副産物の生成を含む。廃棄物、並びに大気、土地、及び水への排出が含まれている。
バイオマス原料(おがくず(saw dust)及び松残渣(pine residue))は、大型トラックによりバイオカーボン製造プラントに送達され、受入ユニットにアンロードされる。おがくず及び松残渣は、ディーゼル燃料の大型トラックにより地元の施設からバイオカーボン製造工場まで8キロメートル輸送される。ディーゼルの生成に関連する排出量は、この分析に含まれる。
コンベヤベルトによって移送した後、バイオマス材料を、(必要に応じて)スカルピングし、スクリーニングし、ハンマーミル処理して更にサイズを縮小し、スクリーニング及びサイジング構造において付着した土壌を除去するように処理される。この材料を、原材料保管領域に移す。スクリーニング及びサイジング構造における粒子状物質の排出は、バッグハウスによって制御される。
次いで、処理されたバイオマス原料を原材料貯蔵領域からバイオマス乾燥に移す。バイオマスを、コージェネレーション及びプロセスヒーターシステムの熱交換器からの熱風によって駆動される回転式乾燥機で乾燥させる。次いで、乾燥したバイオマスをプロセスヒーターインフィードエアロックに移す。バイオマス乾燥機からの排気ガスが捕捉され、コンデンサを介して送られて、水を回収する。この水は、他のプロセス操作で再利用される。除湿されたプロセスガスを、熱回収コージェネレーションプロセスに送る。
乾燥したバイオマスは、プロセスヒーターによって加熱されて熱分解され、炭素基材を形成する。熱分解は、約650℃の熱分解温度及び約15~30分の熱分解時間で行われる。熱分解プロセス中に生成されたバイオガスは、バイオガスをプロセスヒーターに燃料として戻す前に、炭素回収ユニットに送られる。プロセスヒーターを、定常状態で、この回収されたバイオガスに対して点火する。乾燥機凝縮器から回収された水は、基材焼入れに使用する。
ペレット化領域では、目標のかさ密度を達成するように、湿った炭素基材がミキサー及びペレットミルを通して供給される。所望の水分含有量に達するのを支援し、かつ材料のかさ密度を増加させるために、炭素回収ユニットから回収された炭素、大豆ベースの樹脂添加剤、及び水をペレットミキサーに添加する。大豆ベースの樹脂添加剤の製造は、Federal LCA Commons(https://www.lcacommons.gov)にある米国LCIデータベースのデータを使用してモデル化されている。ペレットミルは、材料を圧縮して、バイオカーボンペレットを形成する。ペレット化された製品は、輸出施設に輸送するために鉄道車両に積み込まれる前に保管される。
熱分解プロセスは、コージェネレーションシステムにおける発電のために利用されるバイオガスを生成する。生成されたバイオガスは、バイオガスが蒸気生成のために燃焼室及び熱回収蒸気発生器(HRSG)からなる熱回収システムに送られる前に、炭素回収ユニットにおいて最初に洗浄される。HRSGからの蒸気は、タービン発電機及び地上コンデンサに送られて、電力を生成し、この電力は、施設内で利用され、地元のグリッドへ輸出販売される。選択的触媒還元ユニット及び静電集塵機は、NO及び粒子状物質排出の環境制御のために使用される。コージェネレーションシステムはまた、冷却塔及びボイラー給水システムを含む。アンモニア水は、オンサイトコージェネレーションプロセスにおける選択的触媒還元のために利用される。アンモニア水の産生は、合成ガスを産生するための天然ガスの蒸気改質による従来の産生、合成ガスからのH産生、並びにH及び大気中のNからのNH産生を想定したGaBi US LCIデータセットを使用してモデル化される。
バイオカーボン生産プラントは、地元で調達されたおがくず及び松残渣をバイオマス原料として利用しており、そうでなければ露天焼却又は土地処分を受けることになる。ISO21930に従って、木材が持続可能に管理された森林からのものである場合、木材からの生体炭素についてクレジットを取ることができる。完成したバイオカーボンに捕捉されたこれらの木材トリミングからの生体炭素は、以下の仮定により、このLCAのクレジットとしてモデル化される:原料水分含有量は26重量%であり、乾燥原料炭素含有量は51.3重量%であり、バイオカーボン製品に保持される乾燥原料からの炭素は48.6重量%である。これらの仮定によれば、製品中に保持される生体炭素は0.185キログラム(原料1キログラム当たり)あるか、又は回避される生体二酸化炭素は0.667キログラム(原料1キログラム当たり)である。
バイオカーボン製造プラントは、鉄鋼生産業界で使用することを目的としたバイオカーボンペレットを製造する。バイオカーボンペレットの組成は、85重量%の固定炭素、11.4重量%の揮発性物質、5.8重量%の水分(水)、及び3.6重量%の灰である。
LCAを使用してバイオカーボンペレットを計算すると、GWP又は炭素強度は、バイオカーボンペレット1メートルトン当たり-2659kg COeである。

Claims (48)

  1. カーボンネガティブ金属製品であって、前記カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、約50重量%~約100重量%の1つ以上の金属と、任意選択的に1つ以上の合金元素と、を含有する、カーボンネガティブ金属製品。
  2. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり約-100kg COe未満である、請求項1に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  3. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり約-200kg COe未満である、請求項1に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  4. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり約-300kg COe未満である、請求項1に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  5. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ金属製品1メートルトン当たり約-400kg COe未満である、請求項1に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  6. 前記1つ以上の金属が、鉄、銅、ニッケル、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、スズ、亜鉛、コバルト、クロム、タングステン、モリブデン、チタン、金、銀、鉛、ケイ素、リチウム、ホウ素、ジルコニウム、バナジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ガリウム、ゲルマニウム、インジウム、ビスマス、又はそれらの組み合わせ若しくは合金から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  7. 前記カーボンネガティブ金属製品が、少なくとも約60重量%の前記1つ以上の金属を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  8. 前記カーボンネガティブ金属製品が、少なくとも約70重量%の前記1つ以上の金属を含有する、請求項7に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  9. 前記カーボンネガティブ金属製品が、少なくとも約80重量%の前記1つ以上の金属を含有する、請求項7に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  10. 前記カーボンネガティブ金属製品が、少なくとも約90重量%の前記1つ以上の金属を含有する、請求項7に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  11. 前記カーボンネガティブ金属製品が、少なくとも約95重量%の前記1つ以上の金属を含有する、請求項7に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  12. 前記カーボンネガティブ金属製品が、少なくとも約99重量%の前記1つ以上の金属を含有する、請求項7に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  13. 前記カーボンネガティブ金属製品が、約0.1重量%~約50重量%の前記1つ以上の合金元素を含有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  14. 前記カーボンネガティブ金属製品が、約1重量%~約10重量%の前記1つ以上の合金元素を含有する、請求項13に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  15. 前記1つ以上の合金元素が、Al、Bi、B、C、Ce、Cr、Cu、Fe、H、Mg、Mn、Mo、N、Nb、Ni、P、Pb、Si、Sn、S、Ta、Ti、W、V、Zr、Zn、又はそれらの組み合わせから選択される、請求項1~14のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  16. 前記1つ以上の合金元素が、炭素を含む、請求項15に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  17. 前記炭素が、前記1つ以上の金属内に、25℃及び1バールで計算された平衡濃度で存在する、請求項16に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  18. 前記炭素が、前記1つ以上の金属内に、25℃及び1バールで計算された非平衡濃度で存在する、請求項16に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  19. 前記炭素が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項16に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  20. 前記1つ以上の合金元素が、水素を含む、請求項15に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  21. 前記水素が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項20に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  22. 前記1つ以上の合金元素が、窒素を含む、請求項15に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  23. 前記窒素が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項22に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  24. 前記1つ以上の合金元素が、酸素を含む、請求項15に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  25. 前記酸素が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項24に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  26. 前記1つ以上の合金元素が、硫黄を含む、請求項15に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  27. 前記硫黄が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項26に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  28. 前記1つ以上の合金元素が、リンを含む、請求項15に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  29. 前記リンが、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項28に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  30. 前記カーボンネガティブ金属製品が、粉末、ペレット、シート、ロッド、バー、ワイヤ、コイル、パイプ、プレート、壁、タンク、鋳造構造、工学的構造、電磁石、永久磁石、又はそれらの組み合わせから選択される形態である、請求項1~29のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ金属製品。
  31. カーボンネガティブ鋼製品であって、前記カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素強度を特徴とし、約50重量%~約99重量%の鉄と、約1重量%~約50重量%の1つ以上の合金元素と、を含有する、カーボンネガティブ鋼製品。
  32. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-100kg COe未満である、請求項31に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  33. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-200kg COe未満である、請求項31に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  34. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-300kg COe未満である、請求項31に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  35. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-400kg COe未満である、請求項31に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  36. 前記炭素強度が、前記カーボンネガティブ鋼製品1メートルトン当たり約-500kg COe未満である、請求項31に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  37. 前記カーボンネガティブ鋼製品が、少なくとも約80重量%の鉄を含有する、請求項31~36のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  38. 前記カーボンネガティブ鋼製品が、少なくとも約90重量%の鉄を含有する、請求項37に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  39. 前記カーボンネガティブ鋼製品が、少なくとも約95重量%の鉄を含有する、請求項37に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  40. 前記カーボンネガティブ鋼製品が、約1重量%~約10重量%の前記1つ以上の合金元素を含有する、請求項31~39のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  41. 前記1つ以上の合金元素が、Al、Bi、B、C、Ce、Cr、Cu、H、Mg、Mn、Mo、N、Nb、Ni、P、Pb、Si、Sn、S、Ta、Ti、W、V、Zr、Zn、又はそれらの組み合わせから選択される、請求項31~40のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  42. 前記1つ以上の合金元素が、炭素を含む、請求項41に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  43. 前記炭素が、前記鉄内に、25℃及び1バールで計算された平衡濃度で存在する、請求項42に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  44. 前記炭素が、前記鉄内に、25℃及び1バールで計算された非平衡濃度で存在する、請求項42に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  45. 前記炭素が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項42に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  46. 前記1つ以上の合金元素が、水素を含む、請求項41に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  47. 前記水素が、前記カーボンネガティブ炭素製品1メートルトン当たり0kg COe未満の炭素製品炭素強度を特徴とするカーボンネガティブ炭素製品に由来する、請求項46に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
  48. 前記カーボンネガティブ鋼製品が、粉末、ペレット、シート、ロッド、バー、ワイヤ、コイル、パイプ、プレート、壁、タンク、鋳造構造、工学的構造、電磁石、永久磁石、又はそれらの組み合わせから選択される形態である、請求項31~47のいずれか一項に記載のカーボンネガティブ鋼製品。
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