JP2024065083A - 有機エレクトロルミネセンス材料及びデバイス - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス材料及びデバイス Download PDF

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Abstract

Figure 2024065083000001
【課題】OLEDの外部量子効率を増加させる。
【解決手段】アノード115と正孔輸送層125と発光層135と電子輸送層145とカソード160とを順に含むOLEDであって、発光領域は、化合物S1と化合物A1とを含む。化合物S1は、エネルギーを化合物A1に伝達する有機金属増感剤であり、化合物A1は、発光体であるアクセプターである。化合物S1は、0.2以上の垂直双極子比(VDR)値を有し、化合物A1は、0.2以下のVDR値を有する。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2023年5月17日出願の米国特許出願第18/319,182号の一部継続出願であり、米国特許法第119条の下で、2022年12月13日出願の米国特許仮出願第63/387,166号、2022年10月27日出願の米国特許仮出願第63/419,782号、2022年11月2日出願の米国特許仮出願第63/421,804号、2023年2月7日出願の米国特許仮出願第63/483,647号、2023年2月27日出願の米国特許仮出願第63/487,055号、2023年4月13日出願の米国特許仮出願第63/459,091号、2022年12月21日出願の米国特許仮出願第63/434,161号、2023年2月14日出願の米国特許仮出願第63/484,757号、2023年2月14日出願の米国特許仮出願第63/484,786号、及び2023年3月14日出願の米国特許仮出願第63/490,065号に対する優先権を主張し、これらの全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、一般的に、新規なデバイスアーキテクチャ及びこれらの新規なアーキテクチャを有するOLEDデバイス、並びにそれらの用途に関する。
有機材料を利用する光電子デバイスは、各種理由から、次第に望ましいものとなりつつある。そのようなデバイスを作製するために使用される材料の多くは比較的安価であるため、有機光電子デバイスは無機デバイスを上回るコスト優位性の可能性を有する。加えて、柔軟性等の有機材料の固有の特性により、該材料は、フレキシブル基板上での製作等の特定用途によく適したものとなり得る。有機光電子デバイスの例は、有機発光ダイオード/デバイス(OLED)、有機光トランジスタ、有機光電池、有機シンチレーター、及び有機光検出器を含む。OLEDについて、有機材料は従来の材料を上回る性能の利点を有し得る。
OLEDはデバイス全体に電圧が印加されると光を放出する薄い有機膜を利用する。OLEDは、ディスプレイ、照明及びバックライティング等の用途において使用するためのますます興味深い技術となりつつある。
発光性分子の1つの用途は、フルカラーディスプレイである。そのようなディスプレイの業界標準は、「飽和(saturated)」色と称される特定の色を放出するように適合された画素を必要とする。特に、これらの標準は、飽和した赤色、緑色及び青色画素を必要とする。若しくは、OLEDは、白色光を照射するように設計することができる。従来の、白色バックライトからの液晶ディスプレイ発光は、吸収フィルターを用いてフィルタリングされ、赤色、緑色、及び青色発光を生成する。同様の技術は、OLEDでも用いられることができる。白色OLEDは、単層の発光層(EML)デバイス又は積層体構造のいずれかであることができる。色は、当技術分野において周知のCIE座標を使用して測定することができる。
アノードと;正孔輸送層と;発光領域と;電子輸送層と;カソードと、を順に含むOLEDであって、前記発光領域は、化合物S1と;化合物A1と、を含むOLEDが開示される。前記化合物S1は、エネルギーを前記化合物A1に伝達する有機金属増感剤であり;前記化合物A1は、前記発光領域において、発光体であるアクセプターである。前記化合物S1は、0.2以上の垂直双極子比(VDR)値を有し;前記化合物A1は、0.2以下のVDR値を有する。
図1は、有機発光デバイスを示す。
図2は、別の電子輸送層を有さない、反転された有機発光デバイスを示す。
図3は、異なる垂直双極子比(VDR)値を有する発光体についての角度の関数としてモデル化P偏光光ルミネセンスのグラフを示す。
図4は、リン光増感プラズモンOLEDにおける励起状態エネルギー移動の様々な経路を示すエネルギーレベル図である。
図5は、TADF増感プラズモンOLEDにおける励起状態エネルギー移動の様々な経路を示すエネルギーレベル図である。
A.用語
特段の断りがない限り、本明細書に使用される下記用語は、以下の通り定義される。
本明細書において使用される場合、「頂部」は基板から最遠部を意味するのに対し、「底部」は基板の最近部を意味する。第1の層が第2の層「の上に配置されている」と記述される場合、第1の層のほうが基板から遠くに配置されている。第1の層が第2の層「と接触している」ことが指定されているのでない限り、第1の層と第2の層との間に他の層があってもよい。例えば、間に種々の有機層があるとしても、カソードはアノード「の上に配置されている」と記述され得る。
本明細書において使用される場合、「溶液プロセス可能な」は、溶液又は懸濁液形態のいずれかの液体媒質に溶解、分散若しくは輸送されることができ、且つ/又は該媒質から堆積されることができるという意味である。
本明細書において使用される場合、当業者には概して理解されるように、第1の「最高被占分子軌道」(HOMO)又は「最低空分子軌道」(LUMO)エネルギー準位は、第1のエネルギー準位が真空エネルギー準位に近ければ、第2のHOMO又はLUMOエネルギー準位「よりも大きい」又は「よりも高い」。
イオン化ポテンシャル(IP)は、真空準位と比べて負のエネルギーとして測定されるため、より高いHOMOエネルギー準位は、より小さい絶対値を有するIP(あまり負でないIP)に相当する。同様に、より高いLUMOエネルギー準位は、より小さい絶対値を有する電子親和力(EA)(あまり負でないEA)に相当する。頂部に真空準位がある従来のエネルギー準位図において、材料のLUMOエネルギー準位は、同じ材料のHOMOエネルギー準位よりも高い。「より高い」HOMO又はLUMOエネルギー準位は、「より低い」HOMO又はLUMOエネルギー準位よりもそのような図の頂部に近いように思われる。
本明細書において使用される場合、当業者には概して理解されるように、第1の仕事関数がより高い絶対値を有するならば、第1の仕事関数は第2の仕事関数「よりも大きい」又は「よりも高い」。仕事関数は概して真空準位と比べて負数として測定されるため、これは「より高い」仕事関数が更に負であることを意味する。頂部に真空準位がある従来のエネルギー準位図において、「より高い」仕事関数は、真空準位から下向きの方向に遠く離れているものとして例証される。故に、HOMO及びLUMOエネルギー準位の定義は、仕事関数とは異なる慣例に準ずる。
「ハロ」、「ハロゲン」、及び「ハライド」という用語は、相互交換可能に使用され、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素を指す。
「アシル」という用語は、置換されたカルボニル基(C(O)-R)を指す。
「エステル」という用語は、置換されたオキシカルボニル(-O-C(O)-R又は-C(O)-O-R)基を指す。
「エーテル」という用語は、-OR基を指す。
「スルファニル」又は「チオエーテル」という用語は、相互交換可能に使用され、-SR基を指す。
「セレニル」という用語は、-SeR基を指す。
「スルフィニル」という用語は、-S(O)-R基を指す。
「スルホニル」という用語は、-SO-R基を指す。
「ホスフィノ」という用語は、関連する分子に結合するために使用される少なくとも1つのリン原子を含む基を指し、一般的な例としては、-P(R基又は-PO(R基が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各Rは同一であっても異なっていてもよい。
「シリル」という用語は、関連する分子に結合するために使用される少なくとも1つのケイ素原子を含む基を指し、一般的な例としては、-Si(R基が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各Rは同一であっても異なっていてもよい。
「ゲルミル」という用語は、関連する分子に結合するために使用される少なくとも1つのゲルマニウム原子を含む基を指し、一般的な例としては、-Ge(R基が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各Rは同一であっても異なっていてもよい。
「ボリル」という用語は、関連する分子に結合するために使用される少なくとも1つのホウ素原子を含む基を指し、一般的な例としては、-B(R基又はそのルイス付加物-B(R基等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、各Rは同一であっても異なっていてもよい。
上記のそれぞれにおいて、Rは、水素であることができる、又は本出願で定義される一般的な置換基であることができる。好ましいRは、重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、及びこれらの組合せからなる群から選択される。より好ましいRは、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びこれらの組合せからなる群から選択される。
「アルキル」という用語は、直鎖及び分岐鎖アルキル基の両方を指し、含む。好ましいアルキル基としては、1個から15個までの炭素原子、好ましくは1個から9個までの炭素原子を含むものであり、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、及び2,2-ジメチルプロピル等が挙げられる。更に、前記アルキル基は、更に置換されていてもよい。
「シクロアルキル」という用語は、単環式、多環式、及びスピロアルキル基を指し、含む。好ましいシクロアルキル基は、3~12個の環炭素原子を含むものであり、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、スピロ[4.5]デシル、スピロ[5.5]ウンデシル、アダマンチル等が挙げられる。更に、前記シクロアルキル基は、更に置換されていてもよい。
「ヘテロアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル」という用語は、それぞれ、ヘテロ原子によって置換された少なくとも1つの炭素原子を有するアルキル基又はシクロアルキル基を指す。任意に、少なくとも1つのヘテロ原子は、O、S、N、P、B、Si、Ge、及びSe、好ましくはO、S、又はNから選択される。更に、前記ヘテロアルキル基又は前記ヘテロシクロアルキル基は、更に置換されていてもよい。
「アルケニル」という用語は、直鎖及び分枝鎖のアルケン基の両方を指し、含む。アルケニル基は、本質的に、アルキル鎖中に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むアルキル基である。シクロアルケニル基は、本質的に、シクロアルキル環中に少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含むシクロアルキル基である。本明細書で使用される「ヘテロアルケニル」という用語は、ヘテロ原子によって置換された少なくとも1つの炭素原子を有するアルケニル基を指す。任意に、少なくとも1つのヘテロ原子は、O、S、N、P、B、Si、Ge、及びSe、好ましくはO、S、又はNから選択される。好ましいアルケニル、シクロアルケニル、又はヘテロアルケニル基は、2~15個の炭素原子を含むものである。更に、前記アルケニル、前記シクロアルケニル、又は前記ヘテロアルケニル基は、更に置換されていてもよい。
「アルキニル」という用語は、直鎖及び分枝鎖アルキン基の両方を指し、含む。アルキニル基は、本質的に、アルキル鎖に少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含むアルキル基である。好ましいアルキニル基は、2~15個の炭素原子を含むものである。更に、前記アルキニル基は、更に置換されていてもよい。
「アラルキル」又は「アリールアルキル」という用語は、相互交換可能に使用され、アリール基で置換されたアルキル基を指す。更に、前記アラルキル基は、更に置換されていてもよい。
「複素環式基(ヘテロ環基;heterocyclic group)」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む芳香族及び非芳香族の環式基を指し、含む。任意に、前記少なくとも1つのヘテロ原子は、O、S、N、P、B、Si、Ge、及びSe、好ましくはO、S、N、又はBから選択される。ヘテロ芳香族環式基は、ヘテロアリールと相互交換可能に使用され得る。好ましいヘテロ非芳香族環式基は、3~10個の環原子を含むもの、好ましくは3~7個の環原子を含むものであって、少なくとも1つのヘテロ原子を含み、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ等の環式アミン、及び例えばテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフェン等の環式エーテル/チオエーテルを含む。更に、前記複素環式基は、任意に置換又は縮合されていてもよい。
「アリール」という用語は、単環式芳香族ヒドロカルビル基及び多環式芳香族ヒドロカルビルの両方を指し、含む。多環とは、2つの隣接する環(前記環は、「縮合」している)に2つの炭素が共有されている2つ以上の環を有することができる。好ましいアリール基は、6~30個の炭素原子を含むものであり、6~24個の炭素原子を含むもの、6~18個の炭素原子を含むものが好ましく、6~12個の炭素原子を含むものが更に好ましい。6個の炭素を有するアリール基、10個の炭素を有するアリール基、12個の炭素を有するアリール基、14個の炭素を有するアリール基、又は18個の炭素を有するアリール基が特に好ましい。好適なアリール基としては、フェニル、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、テトラフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、ペリレン、及びアズレン等が挙げられ、フェニル、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、及びナフタレンが好ましい。更に、前記アリール基は、更にフルオレン等に縮合又は置換されてもよいが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む単環式芳香族基及び多環式芳香族環系の両方を指し、含む。ヘテロ原子としては、O、S、Se、N、P、B、Si、Ge、及びSeが挙げられるが、これらに限定されない。多くの例においては、O、S、N、又はBが好ましいヘテロ原子である。ヘテロ単環式芳香族系は、好ましくは5個又は6個の環原子を有する単環であり、前記環は1~6個のヘテロ原子を有することができる。ヘテロ多環式環系は、2つの原子が2つの隣接する環(前記環は「縮合している」)に共通している2つ以上の芳香族環を有することができ、前記環の少なくとも1つはヘテロアリールである。複素多環式芳香族環系は、多環式芳香族環系の環当たり1~6個のヘテロ原子を有することができる。好ましいヘテロアリール基は、3~30個の炭素原子を含むものであり、3~24個の炭素原子を含むもの、3~18個の炭素原子を含むものが好ましく、3~12個の炭素原子を含むものがより好ましい。好適なヘテロアリール基としては、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン、及びセレノフェノジピリジンが挙げられ、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、イミダゾール、ピリジン、トリアジン、ベンズイミダゾール、1,2-アザボリン、1,3-アザボリン、1,4-アザボリン、ボラジン、及びこれらのアザ類似体が好ましい。更に、前記ヘテロアリール基は、更に置換又は縮合されていてもよい。
上記にリストされる前記アリール及び前記ヘテロアリール基のうち、トリフェニレン、ナフタレン、アントラセン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、イミダゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、及びベンズイミダゾールの基、並びにそのそれぞれのアザ類似体が、特に興味深い。
多くの例において、前記一般的な置換基は、重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、ゲルミル、ボリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボン酸、エーテル、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、セレニル、スルフィニル、スルホニル、ホスフィノ、セレニル、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
幾つかの例において、好ましい一般的な置換基は、重水素、フッ素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、ゲルミル、ボリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
幾つかの例においては、より好ましい一般的な置換基は、重水素、フッ素、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、ボリル、アリール、ヘテロアリール、ニトリル、スルファニル、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
更に他の例においては、最も好ましい一般的な置換基は、重水素、フッ素、アルキル、シクロアルキル、シリル、アリール、ヘテロアリール、ニトリル、及びこれらの組合せからなる群から選択される。
更に他の例においては、最も好ましい一般的な置換基は、重水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びそれらの組合せからなる群から選択される。
「置換された」及び「置換」という用語は、関連する位置(例えば炭素又は窒素)に結合されているH以外の置換基を指す。例えば、Rがモノ置換を表す場合、1つのRはH以外でなければならない(即ち、置換)。同様に、Rがジ置換を表す場合、Rの2つはH以外でなければならない。同様に、Rがゼロ又は無置換を表す場合、Rは、例えば、ベンゼンにおける炭素原子及びピロール中の窒素原子の場合のように、環原子の利用可能な原子価における水素であることができる、又は完全に満たされた原子価を有する環原子(例えば、ピリジン中の窒素)の場合には単に何も表さない。環構造において可能な置換の最大数は、環原子における利用可能な原子価の総数に依存する。
本明細書中で使用される場合、「それらの組合せ」は、適用されるリストから当業者が想到することができる、知られた又は化学的に安定な配置を形成するために、適用されるリストの1以上のメンバーが組み合わされることを示す。例えば、アルキル及び重水素は、組み合わされて、部分的又は完全に重水素化されたアルキル基を形成することができる;ハロゲン及びアルキルは、組み合わされて、ハロゲン化アルキル置換基を形成することができる;ハロゲン、アルキル、及びアリールは、組み合わされて、ハロゲン化アリールアルキルを形成することができる。1つの例においては、置換という用語は、リストされた基の2~4個の組合せを含む。別の例においては、置換という用語は、2~3個の基の組合せを含む。更に別の例では、置換という用語は、2個の基の組合せを含む。置換基の好ましい組合せは、水素又は重水素でない50個までの原子を含むもの、又は水素又は重水素ではない40個までの原子を含むもの、又は水素若しくは重水素ではない30個までの原子を含むものである。多くの例においては、置換基の好ましい組合せは、水素又は重水素ではない20個までの原子を含む。
本明細書において記述されるフラグメント、例えば、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン等の中の「アザ」という名称は、各芳香族環中のC-H基の1以上が窒素原子に置き換わることができることを意味し、例えば、何ら限定するものではないが、アザトリフェニレンは、ジベンゾ[f,h]キノキサリンとジベンゾ[f,h]キノリンのいずれをも包含する。当業者であれば、上述のアザ誘導体の他の窒素類似体を容易に想像することができ、このような類似体全てが本明細書に記載の前記用語によって包含されることが意図される。
本明細書で使用される「重水素」は、水素の同位体を指す。重水素化化合物は、当該分野で公知の方法を用いて容易に調製されることができる。例えば、それらの内容の全体を参照によって援用する、米国特許第8,557,400号明細書、国際公開第WO2006/095951号、及び米国特許出願公開第2011/0037057号には、重水素で置換された有機金属錯体の作製が記載されている。更なる参照は、それらの内容の全体を参照によって組み込まれる、Tetrahedron 2015,71,1425~30(Ming Yanら)及びAngew.Chem.Int.Ed.(Reviews)2007,46,7744~65(Atzrodtら)によって為され、ベンジルアミン中のメチレン水素の重水素化及び芳香族環水素を重水素で置換する効率的な経路が、それぞれ記載されている。
本明細書で使用されるように、メチル、フェニル、ピリジル等であるがこれらに限定されない任意の具体的に挙げられている置換基は、これらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンを含む。同様に、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール等であるがこれらに限定されない置換基のクラスも、これらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンも含む。更に特定されたH又はDのない化学構造は、それらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンを含むと考えるべきである。幾つかの一般的な最小の部分的に又は完全に重水素化された基としては、CD、CDC(CH、C(CD、及びCが挙げられるが、これらに限定されない。
分子フラグメントが置換基であるとして記述される、又は他の部分に結合されているものとして記述される場合、その名称は、フラグメント(例えば、フェニル、フェニレン、ナフチル、ジベンゾフリル)又は分子全体(例えば、ベンゼン、ナフタレン、ジベンゾフラン)であるように記載されることがあることを理解されたい。本明細書においては、置換基又は結合フラグメントの表示の仕方が異なっていても、これらは、等価であると考える。
幾つかの例においては、分子中の対の置換基は、任意に結合又は縮合し、環を形成することができる。好ましい環は、5員環~9員環の炭素環又は複素環であり、対の置換基によって形成される環の部分が飽和されている例、及び対の置換基によって形成される環の部分が不飽和である例の両方を含む。更に他の例では、対の隣接する置換基は、任意に結合又は融合して環を形成することができる。本明細書中で使用される「隣接する」は、関連する2つの置換基が、互いに隣り合って同じ環上にあることができる、又はビフェニルにおける2位と2’位、及びナフタレンにおける1位と8位等、2つの最も近い利用可能な置換可能位置を有する2つの隣どうしの環上にあることができることを意味する。
層、材料、領域、及びデバイスは、それらが発する光の色に関連して本明細書に記載されることができる。一般に、本明細書において使用される場合、特定の色の光を生成すると記述される発光領域は、積層体内で相互に配置された1以上の発光層を含むことができる。
本明細書において使用される場合、「赤色」層、材料、領域、又はデバイスとは、約580nm~700nmの範囲で発光するか、その領域で発光スペクトルのピークが最も高いものを指す。同様に、「緑色」層、材料、領域、デバイスとは、約500nm~600nmの範囲において、発光するか、ピーク波長を有する発光スペクトルを有するものを指す。「青色」層、材料、又はデバイスとは、約400nm~500nmの範囲において、発光するか、ピーク波長を有する発光スペクトルを有するものを指す。「黄色」層、材料、領域、又はデバイスとは、約540nm~600nmの範囲において、ピーク波長を有する発光スペクトルを有するものを指す。幾つかの配置においては、別々の領域、層、材料、領域、又はデバイスが、別々の「濃い青色」と「薄い青色」の光を提供することができる。本明細書において使用される場合、別々の「薄い青色」と「濃い青色」を提供する配置において、「濃い青色」成分とは、「薄い青色」成分のピーク発光波長よりも少なくとも約4nm小さいピーク発光波長を持つものを指す。通常、「薄い青色」成分は、約465nm~500nmの範囲でピーク発光波長を有し、「濃い青色」成分は、約400nm~470nmの範囲でピーク発光波長を有するが、これらの範囲は、幾つかの構成によって異なる場合がある。同様に、色変化層は、別の色の光を、その色に特定された波長を有する光に変換又は変更する層を指す。例えば、「赤色」のカラーフィルターは、約580nm~700nmの範囲の波長を有する光をもたらすフィルターを指す。一般に、色変化層には、不要な波長の光を除去してスペクトルを変更させるカラーフィルターと、高エネルギーの光子を低エネルギーに変換する色変化層の2つのクラスがある。「色の」成分とは、活性化又は使用されると、前述のように特定の色を有する光を生成又は放出する成分を指す。例えば、「第1の色の第1の発光領域」と「前記第1の色とは異なる第2の色の第2の発光領域」は、デバイス内で活性化されると、前述のように2つの異なる色を発する2つの発光領域を記述する。
本明細書において使用される場合、発光材料、層、及び領域は、同じ又は異なる構造によって最終的に放射される光とは対照的に、材料、層、又は領域によって最初に生成された光に基づいて、互いに、及び他の構造から区別されることができる。通常、最初の光の発生は、光子の放出をもたらすエネルギーレベルの変化の結果である。例えば、有機発光材料は、最初に青色光を生成することができ、これはカラーフィルター、量子ドット、又はその他の構造によって赤色光又は緑色光に変換されることができ、それによって完全な発光積層体又はサブピクセルは、赤色光又は緑色光を発する。この場合、前記サブピクセルが、「赤色」又は「緑色」成分であっても、最初の発光材料又は層は「青色」成分と呼ばれることがある。
幾つかの例では、発光領域、サブピクセル、色変化層等の成分の色を1931CIE座標で記述することが好ましいことがある。例えば、黄色の発光材料は、複数のピーク発光波長を有することがあり、一つは前述のように「緑」領域のエッジ内又はその近くにあり、もう一つは「赤」領域のエッジ内又はその近くにある。したがって、本明細書で使用されるように、各色の用語は、1931CIE座標色空間の形状にも対応する。1931CIE色空間の形状は、2つの色点と任意の追加の内部点との間の座標をたどることによって構築される。例えば、赤、緑、青、黄の内部形状パラメータは、次のように定義することができる。
Figure 2024065083000002
OLEDに関する更なる詳細、及び前記した定義は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第7,279,704号明細書にみることができる。
本明細書に開示されるように、図1~2にそれぞれ示される発光層135及び発光層220等の発光層又は材料は、量子ドットを含むことができる。本明細書に開示されるような「発光層」又は「発光材料」は、当業者の理解に応じて明示的に又は文脈によって反対に示されない限り、有機発光材料及び/又は量子ドット又は同等の構造を含む発光材料を含むことができる。一般的に、発光層は、ホストマトリックス内に発光材料を含む。そのような発光層は、別々の発光材料又は他の発光体によって放出された光を変換する量子ドット材料のみを含むことができる、又は別々の発光材料又は他の発光体も含むことができる、又は電流の印加から直接光自体を放出することができる。同様に、色変化層、カラーフィルター、アップコンバージョン、又はダウンコンバージョン層又は構造は、量子ドットを含む材料を含むことができるが、そのような層は、本明細書に開示されるような「発光層」とはみなされない。一般に、「発光層」又は材料は、注入された電荷に基づいて初期光を放出するものであり、初期光は、それ自体はデバイス内で初期光を放出しないが、発光層によって放出された初期光の吸収及びより低いエネルギー発光へのダウンコンバージョンに基づいて、異なるスペクトル含有量の変化した光を再放出することができるカラーフィルター又は他の色変化層の等の別の層によって変更され得る。明細書に開示される幾つかの実施形態では、色変化層、カラーフィルター、アップコンバージョン、及び/又はダウンコンバージョン層は、OLEDデバイスの電極の上又は下等、OLEDデバイスの外部に配置され得る。
別段の規定がない限り、種々の実施形態の層のいずれも、任意の適切な方法によって堆積され得る。有機層について、好ましい方法は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,013,982号明細書及び同第6,087,196号明細書において記述されているもの等の熱蒸着、インクジェット、参照によりその全体が組み込まれるForrestらの米国特許第6,337,102号において記述されているもの等の有機気相堆積(OVPD)、並びに参照によりその全体が組み込まれる米国特許第7,431,968号明細書において記述されているもの等の有機気相ジェットプリンティング(OVJP、有機気相ジェット堆積(OVJD)とも称される)による堆積を含む。他の適切な堆積法は、スピンコーティング及び他の溶液ベースのプロセスを含む。溶液ベースのプロセスは、好ましくは、窒素又は不活性雰囲気中で行われる。他の層について、好ましい方法は熱蒸着を含む。好ましいパターニング法は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,294,398号明細書及び同第6,468,819号明細書において記述されているもの等のマスク、冷間圧接を経由する堆積、並びにインクジェット及びOVJD等の堆積法の幾つかに関連するパターニングを含む。他の方法を使用してもよい。堆積する材料は、特定の堆積法と適合するように修正され得る。例えば、分枝鎖状又は非分枝鎖状であり、好ましくは少なくとも3個の炭素を含有するアルキル及びアリール基等の置換基は、溶液プロセシングを受ける能力を増強するために、低分子において使用され得る。20個以上の炭素を有する置換基を使用してよく、3~20個の炭素が好ましい範囲である。非対称構造を有する材料は、対称構造を有するものよりも良好な溶液プロセス性を有し得、これは、非対称材料のほうが再結晶する傾向が低くなり得るからである。溶液プロセシングを受ける低分子の能力を増強するために、デンドリマー置換基が使用され得る。
本開示の実施形態にしたがって製作されたデバイスは、バリア層を更に含んでいてよい。バリア層の1つの目的は、電極及び有機層を、水分、蒸気及び/又はガス等を含む環境における有害な種への損傷性暴露から保護することである。バリア層は、基板、電極の上、下若しくは隣に、又はエッジを含むデバイスの任意の他の部分の上に堆積し得る。バリア層は、単層又は多層を含んでいてよい。バリア層は、種々の公知の化学気相堆積技術によって形成され得、単相を有する組成物及び多相を有する組成物を含み得る。任意の適切な材料又は材料の組合せをバリア層に使用してよい。バリア層は、無機若しくは有機化合物又は両方を組み込み得る。好ましいバリア層は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,968,146号明細書、PCT特許出願第PCT/US2007/023098号及び同第PCT/US2009/042829号において記述されている、ポリマー材料及び非ポリマー材料の混合物を含む。「混合物」とみなされるためには、バリア層を含む前記のポリマー及び非ポリマー材料は、同じ反応条件下で及び/又は同時に堆積されるべきである。非ポリマー材料に対するポリマー材料の重量比は、95:5から5:95の範囲内となり得る。ポリマー材料及び非ポリマー材料は、同じ前駆体材料から作製され得る。一例において、ポリマー材料及び非ポリマー材料の混合物は、ポリマーケイ素及び無機ケイ素から本質的になる。
蛍光OLEDの内部量子効率(IQE)は、遅延蛍光によって25%スピン統計限界を超えることができると考えられている。本明細書で使用されるように、P型遅延蛍光とE型遅延蛍光の2種類の遅延蛍光がある。P型遅延蛍光は、三重項-三重項消滅(TTA)から発生する。
一方で、E型遅延蛍光は、2つの三重項の衝突に依存せず、むしろ三重項状態と一重項励起状態との間の熱ポピュレーションに依存する。E型遅延蛍光を生成することができる化合物は、非常に小さい一重項-三重項ギャップを有することが必要とされる。熱エネルギーは、三重項状態から一重項状態に戻る遷移を活性化することができる。このタイプの遅延蛍光は、熱活性化遅延蛍光(TADF)としても知られている。TADFの特有の特徴は、増加した熱エネルギーにより温度が上昇すると遅延成分が増加することである。逆項間交差速度が三重項状態からの非放射減衰を最小にするのに十分な速さであれば、逆集合一重項励起状態の割合は潜在的に75%に達することができる。全一重項分率は100%であることができ、電気的に発生した励起子のスピン統計限界をはるかに超える。
E型遅延蛍光特性は、エキシプレックス系又は単一化合物に見られることができる。理論に縛られることなく、E型遅延蛍光は発光材料が小さい一重項‐三重項エネルギーギャップ(ΔES‐T)を有することを必要とすると考えられている。有機、非金属含有、ドナー‐アクセプター発光材料はこれを達成できるかもしれない。これらの材料における発光は、ドナー‐アクセプター電荷移動(CT)型発光としてしばしば特徴付けられる。これらのドナー‐アクセプター型化合物におけるHOMOとLUMOの空間分離は、しばしば小さなΔES‐Tをもたらす。これらの状態はCT状態を含む。多くの場合、ドナー-アクセプター発光材料は、アミノ-又はカルバゾール誘導体等の電子ドナー部分と、N含有6員芳香族環等の電子アクセプター部分とを連結することによって構築される。
本開示の実施形態にしたがって作製されたデバイスは、種々の電気製品又は中間部品に組み込まれることができる多種多様な電子部品モジュール(又はユニット)に組み込まれることができる。このような電気製品又は中間部品としては、エンドユーザーの製品製造者によって利用されることができるディスプレイスクリーン、照明デバイス(離散的光源デバイス又は照明パネル等)が挙げられる。このような電子部品モジュールは、駆動エレクトロニクス及び/又は電源を任意に含むことができる。本開示の実施形態にしたがって作製されたデバイスは、組み込まれた1以上の電子部品モジュール(又はユニット)を有する多種多様な消費者製品に組み込まれることができる。OLEDの有機層に本開示の化合物を含むOLEDを含む消費者製品が開示される。このような消費者製品は、1以上の光源及び/又は1以上のある種のビジュアルディスプレイを含む任意の種類の製品を含む。このような消費者製品の幾つかの例としては、フラットパネルディスプレイ、曲がったディスプレイ、コンピュータモニター、メディカルモニター、テレビ、掲示板、屋内若しくは屋外照明及び/又は信号送信用のライト、ヘッドアップディスプレイ、完全又は部分透明ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、丸めることができるディスプレイ、折り畳むことができるディスプレイ、伸ばすことができるディスプレイ、レーザープリンター、電話、携帯電話、タブレット、ファブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダー、ビューファインダー、マイクロディスプレイ(対角で2インチ未満のディスプレイ)、3-Dディスプレイ、バーチャルリアリティ又は拡張現実ディスプレイ、車両、共に並べた多重ディスプレイを含むビデオウォール、劇場又はスタジアムのスクリーン、及び看板を含む。パッシブマトリックス及びアクティブマトリックスを含む、種々の制御機構を使用して、本開示にしたがって製作されたデバイスを制御することができる。デバイスの多くは、18℃から30℃、より好ましくは室温(20~25℃)等、ヒトに快適な温度範囲内での使用が意図されているが、この温度範囲外、例えば、摂氏-40℃~+80℃で用いることもできる。
本明細書において記述されている材料及び構造は、OLED以外のデバイスにおける用途を有し得る。例えば、有機太陽電池及び有機光検出器等の他の光電子デバイスが、該材料及び構造を用い得る。より一般的には、有機トランジスタ等の有機デバイスが、該材料及び構造を用い得る。
当技術分野の一般的な用語では、「サブピクセル」は、発光領域を指すことができ、発光領域によって放出される色を変更するために使用される任意の色変化層と組み合わせた単層EML、積層デバイス等であることができる。
本明細書で使用されるように、サブピクセルの「発光領域」は、サブピクセルのための光を生成するために最初に使用される任意の及び全ての発光層、領域、及びデバイスを指す。サブピクセルはまた、サブピクセルによって最終的に生成される色に影響を与える発光領域を有する積層体に配置される追加の層、例えば本明細書に開示される色変化層等を含むことができるが、そのような色変化層は、典型的には本明細書に開示されるような「発光層」とはみなされない。フィルタリングされていないサブピクセルは、色変化層等の色変更成分を除外するものであるが、1つ以上の発光領域、層、又はデバイスを含むことができる。
幾つかの構成では、「発光領域」は、複数の色の光を放出する発光材料を含むことができる。例えば、黄色の発光領域は、各材料が単独でOLEDデバイスに使用されるときに赤と緑の光を放射する複数の材料を含むことができる。黄色のデバイスで使用される場合、個々の材料は、通常、独立して活性化又はアドレス(address)できるように配置されていない。つまり、材料を含む「黄色」OLED積層体を駆動して、赤、緑、又は黄色の光を生成することはできず、むしろ、積層体全体を駆動して黄色の光を生成することができる。このような発光領域は、個々の発光体のレベルでは、積層体が直接黄色の光を生成しない場合でも、黄色の発光領域と呼ばれることがある。以下に更に詳細に説明されるように、発光領域(1超の場合)で使用される個々の発光材料は、デバイス内の同じ発光層、又は発光領域を含むOLEDデバイス内の複数の発光層に配置されることができる。以下に更に詳細に説明されるように、本明細書に開示される実施形態は、発光領域の色数よりも多くのサブピクセル又は他のOLEDデバイスの色を含む一方、限られた数の発光領域の色を含むディスプレイ等のOLEDデバイスを可能にすることがある。例えば、本明細書に開示されるデバイスは、青色及び黄色の発光領域のみを含むことができる。サブピクセルの追加の色は、黄色又は青色の発光領域を有する積層体に配置された色変化層等の色変化層の使用によって、又はより一般的には、本明細書に開示されるようなマイクロキャビティを形成する色変化層、電極又は他の構造、又は任意の他の適切な構成の使用によって達成されることができる。場合によっては、サブピクセルによって提供される一般的な色は、濃い青色色変化層が薄い青色の発光領域を有する積層体に配置されて、濃い青色のサブピクセルを生成する場合等、サブピクセルを画定する積層体内の発光領域によって提供される色と同じであることができる。同様に、サブピクセルによって提供される色は、緑の色変化層が黄色の発光領域を有する積層体に配置されて緑のサブピクセルを生成する場合等、サブピクセルを画定する積層体内の発光領域によって提供される色とは異なる場合がある。
幾つかの構成では、発光領域及び/又は発光層は、複数のサブピクセルにまたがることができ、追加の層及び回路が製造されて、発光領域又は層の一部が個別にアドレスされることを可能にする。
本明細書に開示される発光領域は、当該技術分野で一般的に参照され、本明細書で使用される発光「層」と区別することができる。場合によっては、黄色の発光領域を形成するために、黄色の発光領域が、赤色及び緑色の発光層によって連続的に製造される場合等、単一の発光領域が複数の層を含むことがある。前述したように、そのような層が本明細書に開示されるような発光領域に存在する場合、その層は、単一の発光積層体内で個別にアドレス可能ではなく、むしろ、その層は、発光領域に対して所望の色の光を生成するために同時に活性化又は駆動される。他の構成では、発光領域は、単一の色の単一の発光層又は同じ色の複数の発光層を含むことができ、この場合、そのような発光層の色は、発光層が配置されている発光領域の色と同じである、又は発光層が配置されている発光領域の色と同じスペクトルの領域となる。
B.本開示のOLED及びデバイス
本明細書に開示されるのは、OLEDの発光領域で使用するためのリン光化合物(非理想的に整列した遷移双極子モーメントを有する)及び蛍光発光体(優先的に配向した遷移双極子モーメントベクトルを有する)の組合せであり、リン光化合物は、蛍光発光体のための増感剤として機能する。特に、リン光増感剤と、水平に整列した遷移双極子モーメントを有する蛍光体(fluorophor)との組合せは、アウトカップリング効率を改善することができる。別の用途では、垂直に整列した遷移双極子モーメントを有する蛍光アクセプターとのプラズモンモードへの優先的カップリングは、プラズモンモードにおけるエネルギーのためのアウトカップリング層を含むデバイスに組み込まれたときに、効率を改善することができる。最適化された化学安定性、熱特性、及びフォトルミネッセンス量子収率を備えたリン光化合物を選択して、優先的に配列された蛍光発光体と組み合わせると、アクセプターとしての蛍光発光体に対する増感剤として、リン光化合物が機能するため、OLEDデバイスの寿命と効率の最適なバランスが得られる。このような戦略は、熱的又は化学的安定性を犠牲にすることなく、OLEDにおける光アウトカップリングを強化するために使用することができる。
OLEDデバイスの性能を最適化するために、リン光増感剤は、熱的及び合成的考慮に加えて、色、寿命、電荷から励起子への形成効率、及びEQE(VDRを含む)のために設計する必要がある。低VDRの設計基準は、熱安定性等の他の特性の設計としばしば相反する。更に、VDRを考慮すると、他の優れた特性を持つ特定のファミリーが配置上の理由で使用できなくなることがある。これは、特に緑色及び青色のリン光材料にとって重要であり、非水平に整列したVDRを有するリン光材料は、非常に低いVDRを有する蛍光アクセプターの増感剤として機能することができる。したがって、増感剤はPLQY、寿命、電荷から励起子への変換効率、熱安定性、又は合成的な考慮を最適化するように設計されることができ、一方、蛍光アクセプターは、最終的なOLEDの効率を高めるために、発光スペクトルとVDRの微調整のために設計されることができる。
一態様によれば、本開示のOLEDは、アノードと;正孔輸送層と;発光領域と;電子輸送層と;カソードと、を順に含み、前記発光領域は、化合物S1と;化合物A1と、を含む。前記化合物S1は、エネルギーを前記化合物A1に伝達する有機金属増感剤であり、前記化合物A1は、前記発光領域において、発光体であるアクセプターである。前記化合物S1は、0.2以上の垂直双極子比(VDR)値を有し;前記化合物A1は、0.2以下のVDR値を有する。幾つかの実施形態では、前記化合物S1がトリス-ホモレプティックIr錯体である場合、前記化合物S1は、少なくとも3つのIr-N結合を含む。幾つかの実施形態では、前記化合物S1がPt錯体である場合、前記化合物S1は、カルベン及びカルバゾールの両方を含まない。OLEDの全ての実施形態では、前記化合物S1は、以下:
Figure 2024065083000003
又は
Figure 2024065083000004
ではない。
OLEDの幾つかの実施形態では、発光領域は、第1のホストである化合物H1を含み、化合物S1及び化合物A1の少なくとも1つは、第1のホストにおいてドープされる。幾つかの実施形態では、化合物S1、A1、及びH1の少なくとも1つは、少なくとも1つの重水素を含む。幾つかの実施形態では、化合物H1は、ビスカルバゾール、ビカルバゾール、インドロカルバゾール、1-Nインドロカルバゾール、トリアジン、ピリミジン、ボリル、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びトリフェニレンから選択される部分を含む。
幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の少なくとも1つは、少なくとも1つの重水素を含む。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びアザ-ジベンゾセレノフェンからなる群から選択される少なくとも1つの部分を含む。幾つかの実施形態では、化合物A1は、5以上の5員又は6員炭素環又は複素環を含む縮合環系を含む。幾つかの実施形態では、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びアザ-ジベンゾセレノフェンからなる群から選択される少なくとも1つの部分は、CN又はF基を含む。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、室温で、約1重量%で、PMMA中にドープされたS1の薄膜において、>3μsの発光過渡(emission transient)を有する。本明細書で使用される室温は、約20~25℃の温度範囲を指す。幾つかの実施形態では、化合物S1は、同じ方法で測定された、<100μsの発光過渡を有する。好ましくは、化合物S1は、同じ方法で測定された、<20μsの発光過渡を有する。薄膜試料は、調製したPMMA溶液(約0.2mL)を石英基板(サイズ25mm×25mm)上にドロップキャストすることによって作製した。PMMA溶液をトルエン1mL当たり50mgのPMMA濃度で作製し、発光体をPMMAに対して約1重量%の濃度でドープした。340nm SpecraLED励起源を用いて、Horiba Fluorolog-3において、連続窒素パージ下で、発光過渡を室温で測定した。薄膜は、50~1000Åの厚みを有した。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、4つ以上の炭素環又は複素環を含む第1の配位子を含む。幾つかの実施形態では、化合物S1は、Ir錯体であることができる。幾つかの実施形態では、化合物S1は、Pt錯体であることができる。幾つかの実施形態では、化合物S1は、Pd錯体であることができる。
幾つかの実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、≧490nmの発光最大の10%に発光オンセットを有する。幾つかの実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、≧495nmの発光最大の10%に発光オンセットを有する。幾つかの実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、≧500nmの発光最大の10%に発光オンセットを有する。幾つかの実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、≧505nmの発光最大の10%に発光オンセットを有する。幾つかの実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、≧510nmの発光最大の10%に発光オンセットを有する。490nmの下限は、過剰なエネルギーを避けるために、緑色発光増感デバイスにとって望ましいことがある。即ち、最終発光が約520nmである場合、490未満の発光最大の10%に発光オンセットを有することは、エネルギーの大きな損失を表す。更に、より高いエネルギーでの励起状態は、有害な分解経路の活性化障壁を克服するためのより大きな可能性を有する。
幾つかの実施形態では、化合物A1は、≦30nmの発光半値全幅(FWHM)を有する。狭い発光は、効率的なForster共鳴エネルギー移動(FRET)のためのアクセプターとの十分なスペクトル重複を有するための良好な能力を有するが、エネルギー/スペクトルシフトにおける大きな損失を必要としないので、30nmのFWHMの上限は望ましいことがある。幾つかの実施形態では、化合物A1のストークスシフトは20nm未満である。より小さなストークスシフトは、S1とA1との間の良好なスペクトル重複を有するために必要な過剰エネルギーを最小化する。
幾つかの実施形態では、化合物A1のS-Tギャップは≦0.3eVである。TADF特性がDexter事象から蛍光発光のSエネルギーレベルまでTエネルギーを循環させるために潜在的に重要であるので、S-Tギャップの上限は、0.3eVが望ましいことがある。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、HOMOレベル、EHSを有し、化合物A1は、HOMOレベル、EHAを有し、EHS>EHAである。この不等式は、アクセプター上の電荷トラッピングを防止するため望ましいことがある。
幾つかの実施形態では、化合物A1は、LUMOレベル、ELAを有し、化合物H1は、LUMOレベル、ELHを有し、ELH<ELAである。この不等式は、アクセプター上の電荷トラッピングを防止するため望ましいことがある。
幾つかの実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、発光ピーク最大、λmaxSを有し、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物A1は、発光ピーク最大、λmaxAを有し、λmaxS-λmaxA<20nmである。より小さい差がエネルギー損失を避けるのに役立つので、この差を<20nmに保つことが望ましいことがある。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、白金-酸素結合を含む。幾つかの実施形態では、化合物S1は、重水素化アルキル基を含む。幾つかの実施形態では、S1は、少なくとも1つの金属対カルベン結合を含む。幾つかの実施形態では、S1は、少なくとも1つの電子求引基を含む。幾つかのそのような実施態様において、電子求引基は、一般的に、フッ素、酸素、硫黄、窒素、塩素、及び臭素を含むがこれらに限定されない1つ以上の電気陰性の高い元素を含む。幾つかのそのような実施態様において、電子求引基は、0より大きいハメット定数を有する。幾つかのそのような実施態様において、電子求引基は、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、又は1.1と等しいか又はそれより大きいハメット定数を有する。
幾つかのそのような実施形態においては、電子求引基は、以下の構造(リストEWG1)からなる群から選択される:F、CF、CN、COCH、CHO、COCF、COOMe、COOCF、NO、SF、SiF、PF、SF、OCF、SCF、SeCF、SOCF、SeOCF、SOF、SOCF、SeOCF、OSeOCF、OCN、SCN、SeCN、NC、N(Rk2、(Rk2CCN、(Rk2CCF、CNC(CF、BRk3k2、置換又は非置換ジベンゾボロール、1-置換カルバゾール、1,9-置換カルバゾール、置換又は非置換カルバゾール、置換又は非置換ピリジン、置換又は非置換ピリミジン、置換又は非置換ピラジン、置換又は非置換ピリドキシン、置換又は非置換トリアジン、置換又は非置換オキサゾール、置換又は非置換ベンゾキサゾール、置換又は非置換チアゾール、置換又は非置換ベンゾチアゾール、置換又は非置換イミダゾール、置換又は非置換ベンズイミダゾール、ケトン、カルボン酸、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルフィニル、スルホニル、部分的に又は完全にフッ素化されたアルキル、部分的に又は完全にフッ素化されたアリール、部分的に又は完全にフッ素化されたヘテロアリール、シアノ含有アルキル、シアノ含有アリール、シアノ含有ヘテロアリール、イソシアネート、及び以下のもの。
Figure 2024065083000005
式中、Yは、BR、NR、PR、O、S、Se、C=O、S=O、SO、CR、SiR、及びGeRf’からなる群から選択され;
k1は、それぞれ独立して、モノから最大可能置換を表す、又は無置換を表し;
k1、Rk2、Rk3、R、及びRは、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書に定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基である。
幾つかの実施形態では、電子求引基は、CN又はFであることができる。
OLEDの幾つかの実施形態では、化合物A1は、ボリル基を含む。
発光領域が化合物H1を含むOLEDの幾つかの実施形態では、化合物H1は、ボリル基を含む。
発光領域が化合物H1を含むOLEDの幾つかの実施形態では、発光領域が第2のホストとして化合物H2を更に含み、化合物H2は、HOMO、EHH2を有し、EHA-EHH2<0.25である。アクセプター上の望ましくない直接電荷再結合をもたらすことがあるアクセプター上の強い電荷トラッピングを避けるために、アクセプターHOMOレベルがホストHOMOレベルに近いか、又はホストHOMOレベルより深いことが好ましいことを理解すべきである。
OLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1のVDR値は、>0.25であり、より好ましくは、>0.3であり、最も好ましくは、>0.35である。
OLEDの幾つかの実施形態では、化合物A1のVDR値は、<0.15であり、より好ましくは、<0.1である。
-化合物A1のVDR値における化合物S1の効果-
化合物S1及び化合物A1のみを含む第1の薄膜は、参照ホスト化合物Aにドープされた化合物A1を含む第2の薄膜よりもVDRが低く、化合物A1は第1の薄膜及び第2の薄膜における唯一の発光体であり、参照ホスト化合物Aは、以下:
Figure 2024065083000006
である。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、Ir、Pt、Pd、Zn、Au、Ag、及びCuから選択される金属Mを含む金属錯体である。幾つかの実施形態では、金属Mは、Ir、Pt、又はPdであり、化合物S1は、M(L(L(Lの式を有する。
式中、L、L、及びLは、同じでも異なっていてもよく;
xは1、2、又は3であり;
yは0、1、又は2であり;
zは0、1、又は2であり;
x+y+zは金属の酸化状態であり;
は下記配位子リストの構造からなる群から選択される。
配位子リスト:
Figure 2024065083000007
Figure 2024065083000008
Figure 2024065083000009
Figure 2024065083000010
式中、L及びLは、独立して、下記:
Figure 2024065083000011
及び配位子リストの構造からなる群から選択され;
Tは、B、Al、Ga、及びInからなる群から選択され;
1’は、直接結合である、又はNR、PR、O、S、及びSeからなる群から選択され;
~Y13は、それぞれ独立して、炭素及び窒素からなる群から選択され;
Y’は、BR、NR、PR、O、S、Se、C=O、S=O、SO、CR、SiR、及びGeRからなる群から選択され;
及びRは、縮合又は結合して環を形成してもよく;
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、モノから最大可能数の置換を表す、又は無置換を表し;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、R、R、R、及びRの任意の2つは、縮合又は結合して、環を形成してもよい又は多座配位子を形成してもよい。
本開示のOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1は、以下の増感剤リスト2における構造からなる群から選択される式を有する。
増感剤リスト2:
Figure 2024065083000012
Figure 2024065083000013
Figure 2024065083000014
Figure 2024065083000015
Figure 2024065083000016
Figure 2024065083000017
Figure 2024065083000018
Figure 2024065083000019
Figure 2024065083000020
Figure 2024065083000021
Figure 2024065083000022
式中、X99は、C又はNであり;
100は、それぞれ独立して、NR’’、O、S、及びSeからなる群から選択され;
Lは、独立して、直接結合、BR’’、BR’’R’’’、NR’’、PR’’、O、S、Se、C=O、C=S、C=Se、C=NR’’、C=CR’’R’’’、S=O、SO、CR’’、CR’’R’’’、SiR’’R’’’、GeR’’R’’’、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びこれらの組合せからなる群から選択され;
各場合におけるX100は、O、S、Se、NR’’、及びCR’’R’’’からなる群から選択され;
10a、R20a、R30a、R40a、及びR50a、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、及びRF’’は、それぞれ独立して、モノ置換、又は最大置換まで、又は無置換を表し;
R、R’、R’’、R’’’、R10a、R11a、R12a、R13a、R20a、R30a、R40a、R50a、R60、R70、R97、R98、R99、RA1’、RA2’、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、RF’’、RG’’、RH’’、RI’’、RJ’’、RK’’、RL’’、RM’’、及びRN’’は、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;
任意の2つの置換基は、縮合又は結合して、環を形成してもよい。
増感剤リスト2におけるこれらの各化合物の金属Ptは、Pdで置換されることができ、これらの誘導Pd化合物も特に包含されることが意図されていることを理解すべきである。
幾つかの実施形態では、化合物S1は、以下の増感剤リスト3における構造からなる群から選択される式を有する。
増感剤リスト3:
Figure 2024065083000023
Figure 2024065083000024
Figure 2024065083000025
Figure 2024065083000026
他の態様によれば、新規の組成物が開示される。前記組成物は、化合物S1及び化合物A1を含み;前記化合物が有機エレクトロルミネセンスデバイスの発光層に形成される場合、前記化合物S1は、前記化合物A1にエネルギーを伝達する有機金属増感剤として機能し;前記化合物A1は、発光体であるアクセプターであり;化合物A1は、VDR値≧0.33を有する。好ましくは、化合物A1のVDR値は、≧0.4である。より好ましくは、化合物A1のVDR値は、≧0.5である。
他の態様によれば、基板と、第1の電極と、前記電極上に配置される有機発光材料を含む有機発光層とを含むOLEDであって、前記発光材料は、上記の新規組成物のいずれかを含むOLEDが開示される。
[エンハンスメント層]
新規組成物のいずれかを含む発光材料を含むOLEDの幾つかの実施形態では、デバイスは、エンハンスメント層を更に含み、前記エンハンスメント層は、有機発光材料に非放射的に結合し(non-radiatively couples)、有機発光材料から、表面プラズモンポラリトンの非放射モードエネルギーへ、励起状態エネルギーを伝達する、表面プラズモン共鳴を示すプラズモン材料を含み、第1の電極と反対側の前記有機発光層に配置され、エンハンスメント層が、有機発光層から、閾値距離以上離れないように設けられ;有機発光材料は、エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数(total non-radiative decay rate constant)及び全放射減衰速度定数(total radiative decay rate constant)を有し、前記「閾値距離」は、全非放射減衰速度定数が全放射減衰速度定数に等しくなる場合として定義される。そのようなOLEDは、前記エンハンスメント層の上に配置されるアウトカップリング層も含み、前記アウトカップリング層が、前記表面プラズモンポラリトンの非放射モードエネルギーを光子として自由空間に散乱させる。
幾つかの実施形態では、OLEDが開示される。前記OLEDは、
基板と;
第1の電極と;
前記第1の電極に配置される有機発光領域と;
前記第1の電極と反対側の前記有機発光領域に配置されるエンハンスメント層と、
を含み、
前記発光領域は、
化合物S1と;
化合物A1と、
を含み、
前記化合物S1は、前記化合物A1にエネルギーを伝達する増感剤であり、前記化合物A1は、発光体であるアクセプターであり;
前記エンハンスメント層は、前記化合物A1、前記化合物S1、又は前記化合物A1及び前記化合物S1の両方に非放射的に結合し(non-radiatively couples)、前記化合物A1、化合物S1から、又は前記化合物A1及び前記化合物S1の両方から励起状態エネルギーを表面プラズモンポラリトンの非放射モードエネルギーに伝達する、表面プラズモン共鳴を示すプラズモン材料を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記エンハンスメント層が、前記有機発光領域から、閾値距離以上離れないように設けられ、前記化合物A1が、前記エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数及び全放射減衰速度定数を有する。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、エンハンスメント層は、Ag、Al、Au、Ir、Pt、Ni、Cu、W、Ta、Fe、Cr、Mg、Ga、Rh、Ti、Ru、Pd、In、Bi、Ca、これらの金属の合金又は混合物の1以上を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記エンハンスメント層が、前記有機発光領域から、閾値距離以上離れないように設けられ、前記化合物S1が、前記エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数及び全放射減衰速度定数を有する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記エンハンスメント層が、前記有機発光領域から、閾値距離以上離れないように設けられ、前記有機発光領域が、前記エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数及び全放射減衰速度定数を有する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、OLEDは、エンハンスメント層の上に配置されたアウトカップリング層を更に含むことができ、前記アウトカップリング層が、前記表面プラズモンポラリトンの非放射モードエネルギーを光子として自由空間に散乱させる。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記化合物A1からの発光は、前記化合物S1からの発光よりも小さいFWHMを有する。幾つかの実施形態では、化合物A1からの発光の発光ピーク最大は、前記化合物S1からの発光の発光ピーク最大よりも高いエネルギーである。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、化合物S1のVDRより大きい。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物A1のフォトルミネセンス量子収量(PLQY)は、化合物S1のPLQYより大きい。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、有機発光領域における増感剤化合物S1及び/又は発光体化合物A1のドーピング濃度レベルプロファイルは、均一ではない。ドーピング濃度レベルプロファイルは、有機発光領域の厚みにわたって画定される。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1及び/又は化合物A1のドーピング濃度レベルは、有機発光領域の厚みにわたって勾配である。幾つかの実施形態では、勾配は低から高である。幾つかの実施形態では、勾配は高から低である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、有機発光領域は、単層である。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、有機発光領域は、複数の層を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記OLEDが、前記第1の電極及び前記有機発光領域との間に正孔輸送層(HTL)を更に含み、前記化合物S1がリン光増感剤であり、前記化合物A1が蛍光アクセプターであり、前記発光領域における前記化合物A1のドーピング濃度が前記HTLに向かって増加する、即ち、前記化合物A1の濃度は、HTLに近づくほど増加する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記OLEDが、前記第2の電極と前記有機発光領域との間に電子輸送層(ETL)を更に含み,前記化合物A1が蛍光アクセプターであり、前記発光領域における前記化合物A1のドーピング濃度が前記ETLに向かって増加する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、前記化合物が、室温でリン光発光又はTADF発光が可能である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1からの発光寄与は、OLEDの全エレクトロルミネセンススペクトルの≦45%である。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1は、発光しない。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1は、完全に又は部分的に重水素化される。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物A1は、は完全に又は部分的に重水素化される。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.25である。幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.3である。幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.35である。幾つかの実施形態では,化合物S1のVDRは、≧0.40である。幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.45である。幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.50である。幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.55である。幾つかの実施形態では、化合物S1のVDRは、≧0.60である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、≦0.33である。幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、≦0.30である。幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、≦0.25である。幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、≦0.20である。幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、≦0.15である。幾つかの実施形態では、化合物A1のVDRは、≦0.10である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の両方は、VDR≧0.33を有する。幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の両方は、VDR≧0.40を有する。幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の両方は、VDR≧0.45を有する。幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の両方は、VDR≧0.50を有する。幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の両方は、VDR≧0.55を有する。幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の両方は、VDR≧0.60を有する。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1は、0.33未満のVDRを有し、化合物A1は、VDR≧0.33を有する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、発光領域は、第1のホストである化合物H1を含み、化合物S1及び化合物A1の少なくとも1つは、第1のホストにおいてドープされる。幾つかの実施形態では、化合物S1及び化合物A1の少なくとも1つは、少なくとも1つの重水素を含む。幾つかの実施形態では、化合物S1、A1、及びH1の少なくとも1つは、少なくとも1つの重水素を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの開示された実施形態のいずれかでは、化合物S1は、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びアザ-ジベンゾセレノフェンからなる群から選択される少なくとも1つの部分を含むことができる。
エンハンスメント層を有するOLEDの開示された実施形態のいずれかでは、化合物A1は、5以上の5員又は6員炭素環又は複素環を含む縮合環系を含むことができる。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物H1は、ビスカルバゾール、ビカルバゾール、インドロカルバゾール、1-Nインドロカルバゾール、トリアジン、ピリミジン、ボリル、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びトリフェニレンから選択される部分を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの開示された実施形態のいずれかでは、化合物S1は、室温で、1重量%で、PMMA中にドープされたS1の薄膜において、>3μsの発光過渡を有することができる。
エンハンスメント層を有するOLEDの開示された実施形態のいずれかでは、化合物S1は、4つ以上の炭素環又は複素環を含む第1の配位子を含むことができる。
エンハンスメント層を有するOLEDの開示された実施形態のいずれかでは、化合物S1は、Ir錯体であることができる。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの実施形態では、化合物S1は、Pt錯体である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、≧490nmの発光最大の10%に発光オンセットを有する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物A1は、≦30nmのFWHMを有する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物A1のS-Tは、≦0.3eVである。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1は、HOMOレベル、EHSを有し、化合物A1は、HOMOレベル、EHAを有し、EHS>EHAである。エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物A1は、LUMOレベル、ELAを有し、化合物H1は、LUMOレベル、ELHを有し、ELH<ELAである。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物S1は、発光ピーク最大、λmaxSを有し、室温下の2-MeTHF溶液中における化合物A1は、発光ピーク最大、λmaxAを有し、λmaxS-λmaxA<20nmである。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1は、白金-酸素結合を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1は、重水素化アルキル基を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物H1は、ボリル基を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物A1は、ボリル基を含む。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、前記発光領域が第2のホストとして化合物H2を更に含み、化合物H2は、HOMO、EHH2を有し、EHA-EHH2<0.25である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1のVDR値は、>0.25である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物A1のVDR値は、<0.15である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1及び化合物A1のみを含む第1の薄膜は、参照ホスト化合物Aにドープされた化合物A1を含む第2の薄膜よりもVDRが低く、化合物A1は第1の薄膜及び第2の薄膜における唯一の発光体であり、参照ホスト化合物Aは、以下:
Figure 2024065083000027
である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1は、Ir、Pt、Pd、Au、Ag、及びCuから選択される金属を含む金属錯体である。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、金属Mは、Ir、Pt、又はPdであり、化合物S1は、M(L(L(Lの式を有し;
、L、及びLは、同じでも異なっていてもよく;
xは、1、2、又は3であり;
yは、0、1、又は2であり;
zは、0、1、又は2であり;
x+y+zは、金属Mの酸化状態であり;
は、本明細書で定義される配位子リストの構造からなる群から選択され;
及びLは、独立して、以下:
Figure 2024065083000028
及び配位子リストの構造からなる群から選択される。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1は、本明細書に定義される増感剤リスト2の構造からなる群から選択される式を有する。
エンハンスメント層を有するOLEDの幾つかの開示された実施形態では、化合物S1は、本明細書に定義される増感剤リスト3の構造からなる群から選択される式を有する。
他の態様では、本開示は、プラズモンOLED、並びにプラズモンOLED及び増感OLEDの両方の利点を最適化するデバイス特性を提供する。
励起状態エネルギーを近くの金属のプラズモンモードに意図的に結合する有機発光デバイス(OLED)は、従来のOLEDデバイス設計で達成可能なものよりも、改善された動作安定性及び高い効率の可能性を実証した。更に、増感OLEDは、増感されたドーパントから励起状態エネルギーを迅速に除去し、それを増加した効率若しくは安定性又はより飽和した色を含む他の望ましい特性を有する発光体に伝達する。
幾つかの実施形態では、プラズモンOLEDは、再結合領域が、通常は金属カソードであるがこれに限定されない、エンハンスメント層の閾値距離内に配置されるように設計される。閾値距離は、全非放射減衰速度定数が全放射減衰速度定数に等しい距離として定義される。発光体エネルギーを近くのエンハンスメント層のプラズモンモードに迅速に消光させることにより、発光体の励起状態寿命が減少し、それにより定常状態励起子密度が低下し、デバイスの安定性が増加する。更に、効率的なプラズモンアウトカップリング機構を組み込んだプラズモンOLEDを利用して、従来のOLEDの効率を超える。
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、リン光増感プラズモンOLEDを開示する。図4は、リン光増感プラズモンOLEDにおける励起状態エネルギー移動の種々の経路を示すエネルギーレベル図を示す。図は、蛍光又はTADF発光体のエネルギーレベルを含む。これらの実施形態では、エネルギー伝達経路はプラズモンモードカップリングをもたらす。
プラズモンモードへのカップリングは、励起状態と基底状態の間に存在するかなりの遷移双極子モーメントを必要とするので、全ての励起状態がプラズモンモードカップリングを示すわけではないことを理解すべきである。リン光体増感剤の第1の一重項励起状態(S1)からその第1の三重項励起状態(T1)への項間交差速度がプラズモンモードへのカップリング速度よりはるかに速い(即ち、kISC>>k)と仮定すると、電気的に注入された励起子は全てプラズモンカップリングが起こる前にT1状態に存在する。リン光発光体がT1から基底状態(S0)へ放射的に減衰する能力により、リン光体増感剤のT1からプラズモンカップリングが可能である。プラズモンモードカップリングに加えて、リン光体のT1励起子もForster共鳴エネルギー移動(FRET)を介して発光体のS1に移動する。
幾つかの実施形態では、発光体は蛍光体(fluorophore)であり、蛍光体のS1からプラズモンモードへのカップリングも可能である。しかしながら、Dexterエネルギー移動を介して蛍光体のT1に移動した三重項励起子は、プラズモンモードに結合することができない(又は放射的に崩壊させられる)ことを理解すべきである。幾つかの実施形態では、発光体は、S1への逆項間交差を介してT1に移動された任意の三重項Dexterを利用することができる熱活性化遅延蛍光(TADF)発光体である。しかしながら、T1はかなりの双極子モーメントを有さないため、T1ではなくS1のみがTADF発光体のプラズモンモードに結合することができる。
理論に縛られることなく、励起状態寿命τは、放射減衰速度(k)、非放射減衰速度(kNR)、及びプラズモン減衰速度(k)からなり、次の関係にあると考えられている。
Figure 2024065083000029
式中、発光体は、添字「e」、増感剤は、添字「s」とする。
幾つかの実施形態では、図5に示されるように、TADF増感プラズモンOLEDが開示される。図5は、TADF増感プラズモンOLEDにおける励起状態エネルギー移動の様々な経路を示すエネルギーレベル図を示す。この図は、蛍光発光体、TADF発光体、又はリン光発光体のエネルギーレベルを含む。これらの実施形態では、エネルギー伝達経路はプラズモンモードをもたらす。
幾つかの実施形態では、プラズモンOLEDは、TADF増感剤によって増感される(図5)。発光体がリン光体である場合、増感剤における三重項は、リン光体の三重項状態にDexter移行することができ、そこでプラズモンモードに結合することができる(又は、あまり好ましくないが、基底状態に放出する)。増感剤における一重項は、プラズモンモードに直接結合してもよい、又は蛍光体、リン光体、又はTADF発光体のいずれかである発光体の一重項励起状態にFRETを介して移動してもよい。蛍光体又はTADF発光体の場合、プラズモンモードへの直接的カップリングが起こることがある。リン光体の場合、一重項は、プラズモンカップリングの速度を超える(outcompete)リン光体における項間交差のフェムト秒速度のために、プラズモンカップリングが起こる前に、まずほぼ確実に三重項状態への項間交差を受ける。
幾つかの実施形態では、TADF増感剤からの励起子の移動は、プラズモンへの直接的カップリングの前に起こる。これは、TADF分子の中で最も寿命の長い励起状態、即ち三重項状態が、かなりの双極子モーメントを有さないので、プラズモンモードに直接カップリングできないためである。これは、プラズモンモードへのTADF増感剤の直接カップリングを有するデバイスにおいて、プラズモンカップリングはデバイス安定性の増加を実現しない可能性が高いことを意味する。しかしながら、このようなデバイスは、従来のOLEDよりもプラズモンOLEDの効率向上を実現する可能性がある。幾つかの実施形態では、経路は、TADF増感剤から励起子を発光体に移動させ、その後、そのエネルギーをプラズモンモードに結合することである。
幾つかの実施形態では、プラズモンOLEDは、単一の増感剤と単一の発光体のみを含む。幾つかの実施形態では、プラズモンOLEDは、複数の増感剤及び/又は発光体を含む。幾つかの実施形態では、プラズモンOLEDは、積層体の一部の構成要素が増感されることができ、他の構成要素が増感されることができない場合を含む、複数の増感されたプラズモンOLEDの積層体を組み込む。
図4及び図5において、発光体のS1は、通常増感剤のS1よりも低いが、増感剤のT1は、発光体のS1よりも高い又は低いエネルギーであることができる。増感剤と発光体のエネルギーレベル間の関係は、図に示されているように、互いに厳密に相対的に取るべきではないことに留意すべきである。これらは主に参考のためのものである。また、プラズモンモードへのカップリングは双方向プロセス、即ち、増感剤又は発光体がプラズモンを送り出す(pump)、及び/又はプラズモンが増感剤又は発光体を送り出すことに留意されたい。これらのプロセスは同時に起こり得る。
増感プラズモンOLEDは、幾つかの利点を達成できると考えられている。これらの利点には以下が含まれるが、これらに限定されない。
(1)リン光体増感剤における三重項を発光体のS1又はT1に移動させると、リン光体の励起状態寿命が短くなり、上記の式で導入されたプラズモンモードへの追加的なカップリングが、リン光体の励起状態寿命を更に短くし、デバイスの安定性をより増加させることがある。更に、プラズモンモードへのカップリング効率と得られるPurcell増強は、増感によって乱されない(即ち、増感に加えて起こらない)べきである。
(2)プラズモンOLEDは、従来のOLEDデバイス設計で可能なものより、外部量子効率(EQE)を達成する。増感OLEDは、蛍光体又はTADF発光体の水平発光双極子のために、従来のOLEDよりも高いEQEを達成することがあるが、40%超のEQE、おそらく60%超のEQEを達成するプラズモンOLEDの可能性も高い。
(3)蛍光体又はTADF発光体は、通常、リン光体よりも狭い発光(エレクトロルミネッセンススペクトルの半値全幅によって定義される)を有する。この狭い発光は、プラズモンアウトカップリングスキームの共鳴とよりよく整合するように設計できるため、有益であるかもしれない。プラズモンアウトカップリングスキームのピークで発光する狭い発光体は、同じピーク波長で発光する広い発光体よりも優れていると考えられる。
(4)発光体の遷移双極子モーメントが等方性発光体よりも優先的に垂直方向に整列するように方向付けられると、プラズモンモードへのカップリング効率が向上する。したがって、より垂直方向に配向した遷移双極子モーメントを有するように設計された発光体は、増感プラズモンOLEDにおいて安定性と効率の利点を追加する。
上記実施形態の幾つかでは、増感剤と発光体の両方が垂直遷移双極子モーメントに位置合わせされると、双極子-双極子エネルギー伝達が最適化される。これは、垂直に位置合わせされた双極子が水平に位置合わせされた双極子よりも効率的にプラズモンモードに結合するため、増感プラズモンPHOLEDにとって特に有利である。更に、従来のOLED設計では、垂直に位置合わせされた双極子は、低い光子抽出効率のために望ましくない。
上記実施形態の幾つかでは、増感剤又は発光体のいずれか一方が、より垂直に整列した遷移双極子を有していても、エネルギー移動が促進される。他の種類の遷移双極子が等方性双極子よりも水平に整列していない限り、そのように考えられる。発光体が水平に整列していても、プラズモンデバイスは、エンハンスメント層の表面粗さ等のプラズモンモードへのカップリングを改善する要素を組み込むように設計されることができる。他の実施形態では、プラズモンデバイスは、発光体からアウトカップリング構造にエネルギーを直接結合するように設計されることができ、金属又は誘電体(又は両方の組合せ)のいずれかであるナノ粒子からなることができる。これらの構造では、アウトカップリング構造へのエネルギー移動を強化するために、より水平に整列した遷移双極子が好ましいことがある。
上記実施形態の幾つかでは、発光体が、発光層のホスト又は他の構成要素であることができる、隣接するブロッキング層又は輸送層との層界面を横切って形成されることができる他の材料とエキシプレックスを形成する場合、そのエキシプレックスの双極子モーメントは、より垂直に配向されるように設計され得るので、プラズモンカップリング効率を高める。
幾つかの実施形態では、アウトカップリング構造は、誘電体スペーサーによってエンハンスメント層から分離されたナノ粒子層から構成されることができる。幾つかの実施形態では、スペーサー層は必要とされないことがある。幾つかの実施形態では、ナノ粒子は、金属、誘電体であることができる、又はそのいずれか又は両方の積層体/合金及び/又はコア/シェル構造を含むことができる。幾つかの実施形態では、OLEDは、デバイスの電気的に送り出された発光層と反対側のエンハンスメント層の上に配置された発光材料を含むことができる。幾つかの実施形態では、発光材料は、小さなストークスシフトと狭い発光線幅を有するダウンコンバージョン材料である。幾つかの実施形態では、ナノ粒子は存在しても存在しなくてもよく、発光材料は、エンハンスメント層に直接隣接していても、離れていてもよい。
OLEDの開示された実施形態のいずれかを含む消費者製品も開示される。前記消費者製品は、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、メディカルモニター、テレビ、掲示板、屋内若しくは屋外照明及び/又は信号送信用のライト、ヘッドアップディスプレイ、完全又は部分透明ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンター、電話、携帯電話、タブレット、ファブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダー、ビューファインダー、対角で2インチ未満のマイクロディスプレイ、3-Dディスプレイ、バーチャルリアリティ又は拡張現実ディスプレイ、車両、共に並べた多重ディスプレイを含むビデオウォール、劇場又はスタジアムのスクリーン、光療法デバイス、及び看板からなる群から選択される。
幾つかの実施形態では、本開示のOLEDは、アノードとカソードとの間に配置された発光領域を含み、発光領域は、増感剤化合物及びアクセプター化合物を含み、増感剤は、発光体であるアクセプター化合物にエネルギーを伝達する。幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、室温のOLEDにおいて、三重項励起状態から基底一重項状態に光を放射することができる。幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、室温のOLEDにおいて、リン光発光体、TADF発光体、又は二重項(doublet)発光体として機能することができる。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、室温の前記OLEDにおいてTADF発光体として機能する遅延蛍光化合物、室温の前記OLEDにおいて蛍光発光体として機能する蛍光化合物からなる群から選択される。幾つかの実施形態では、蛍光発光体は、一重項又は二重項発光体であることができる。そのような実施形態の幾つかでは、一重項発光体は、TADF発光体、更に多重共鳴MR-TADF発光体を含むこともできる。本明細書で使用される遅延蛍光の記載は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開US20200373510A1の段落0083~0084でみることができる。
OLEDの幾つかの実施形態では、増感剤及びアクセプター化合物は、発光領域内で別々の層にある。
幾つかの実施形態では、増感剤とアクセプター化合物は、発光領域内の1つ以上の層に混合物として存在する。所定の層の混合物は均一な混合物であってもよい、又は混合物中の化合物は、所定の層の厚みを通して段階的な濃度であってもよいことを理解すべきである。濃度勾配は線形、非線形、正弦波(sinusoidal)等であることができる。増感剤及びアクセプター化合物の混合物を有する発光領域において1超の層がある場合、混合物の種類(即ち、均一濃度又は段階的濃度)及び1超の層のそれぞれにおける混合物中の化合物の濃度レベルは、同じであっても異なっていてもよい。増感剤及びアクセプター化合物に加えて、ホストも混合物に混合される等、1つ以上の他の機能性化合物があってもよいが、これに限定されない。
幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、同じ濃度又は異なる濃度で2層以上に存在することができる。幾つかの実施形態では、2つ以上の層がアクセプター化合物を含む場合、2つ以上の層のうち少なくとも2つにおけるアクセプター化合物の濃度が異なる。幾つかの実施形態では、増感剤化合物を含む層における増感剤化合物の濃度は、1~50重量%、10~20重量%、又は12~15重量%の範囲である。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物を含む層におけるアクセプター化合物の濃度は、0.1~10重量%、0.5~5重量%、又は1~3重量%の範囲である。
幾つかの実施形態では、発光領域は、N>2のN層を含む。幾つかの実施形態では、増感剤化合物はN層のそれぞれに存在し、アクセプター化合物は、N-1層以下に含まれる。幾つかの実施形態では、増感剤化合物はN層のそれぞれに存在し、アクセプター化合物は、N/2層以下に含まれる。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物はN層のそれぞれに存在し、増感剤化合物は、N-1層以下に含まれる。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物はN層のそれぞれに存在し、増感剤化合物は、N/2層以下に含まれる。
幾つかの実施形態では、電圧がOLEDに印加される場合、OLEDは、アクセプター化合物のSエネルギー(第1の一重項エネルギー)からの発光成分を含むルミネセンス発光を発する。幾つかの実施形態では、OLEDからの発光の少なくとも65%、75%、85%、又は95%が、少なくとも10cd/mの輝度でアクセプター化合物から生成される。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物のSエネルギーは、増感剤化合物のものよりも低い。
幾つかの実施形態では、ホスト化合物のTエネルギー(第1の三重項エネルギー)は、増感剤化合物及びアクセプター化合物のTエネルギーよりも高い。幾つかの実施形態では、増感剤化合物及び/又はアクセプター化合物のS-Tエネルギーギャップは、400、300、250、200、150、100、又は50meV未満である。
増感剤化合物が単色増感(即ち、アクセプター化合物へのエネルギー移動時の最小のエネルギー損失)を提供する幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、30nm以下、25nm以下、20nm以下、15nm以下、又は10nm以下のストークスシフトを有する。例としては、幅の狭い青色発光アクセプターを増感する幅の広い青色リン光体が挙げられる。
増感剤化合物がダウンコンバージョンプロセス(例えば、緑色の発光体を増感するために青色の発光体を使用したり、赤色の発光体を増感するために緑色の発光体を使用したりする)を提供する幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は30nm以上、40nm以上、60nm以上、80nm以上、又は100nm以上のストークスシフトを有する。
増感剤化合物(本開示のOLEDの発光領域において増感剤として使用される化合物)とアクセプター化合物(本開示のOLEDの発光領域においてアクセプターとして使用される化合物)との定性的関係を定量化する一つの方法は、値Δλ=λmax1-λmax2を決定することであり、式中λmax1及びλmax2は以下のように定義される。λmax1は、第1のホストを有する第1のモノクロOLED(1色のみを発光するOLED)において増感剤化合物が唯一の発光体として使用される場合、室温における増感剤化合物の発光最大値である。λmax2は、同じ第1のホストを有する第2のモノクロOLEDにおいてアクセプター化合物が唯一の発光体として使用される場合、室温におけるアクセプター化合物の発光最大値である。
増感剤化合物が単色増感(即ち、アクセプター化合物へのエネルギー移動時の最小のエネルギー損失)を提供する本開示のOLEDの幾つかの実施形態では、Δλ(上述のように決定される)は、15nm、12nm、10nm、8nm、6nm、4nm、2nm、0nm、-2nm、-4nm、-6nm、-8nm、及び10nmからなる群から選択される数値以下である。
アクセプターの発光が増感によって赤方移動される幾つかの実施形態では、Δλは、20、30、40、60、80、100nmからなる群から選択される数以上である。
一実施形態では、増感剤化合物は、室温のOLEDにおいてリン光発光体として機能することができ、増感剤化合物は、金属-炭素結合、金属-窒素結合、又は金属-酸素結合を有する金属配位錯体であることができる。幾つかの実施形態では、金属は、Ir、Rh、Re、Ru、Os、Pt、Pd、Zn、Au、Ag、及びCuからなる群から選択される。幾つかの実施形態では、金属は、Irである。幾つかの実施形態では、金属は、Ptである。幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、M(L(L(Lの式を有し;
式中、L、L、及びLは、同じでも異なっていてもよく;
xは1、2、又は3であり;
yは0、1、又は2であり;
zは0、1、又は2であり;
x+y+zは前記金属の酸化状態であり;
は配位子リストの構造からなる群から選択される。
配位子リスト:
Figure 2024065083000030
Figure 2024065083000031
Figure 2024065083000032
式中、L及びLは、独立して、下記:
Figure 2024065083000033
及び配位子リストの構造からなる群から選択され;
Tは、B、Al、Ga、及びInからなる群から選択され;
1’は、直接結合である、又はNR、PR、O、S、及びSeからなる群から選択され;
~Y13は、それぞれ独立して、炭素及び窒素からなる群から選択され;
Y’は、BR、NR、PR、O、S、Se、C=O、S=O、SO、CR、SiR、及びGeRからなる群から選択され;
及びRは、縮合又は結合して環を形成してもよく;
、R、R、及びRは、それぞれ独立して、モノから最大可能数の置換を表す、又は無置換を表し;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;
a1、Rb1、Rc1、Rd1、R、R、R、及びRの任意の2つは、縮合又は結合して、環を形成してもよい又は多座配位子を形成してもよい。
幾つかの実施形態では、式M(L(L(L中の金属は、Cu、Ag、又はAuからなる群から選択される。
OLEDの幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、Ir(L、Ir(L)(L、Ir(L(L)、Ir(L(L)、Ir(L)(L)(L)、及びPt(L)(L)からなる群から選択される式を有し;
、L、及びLは、Ir化合物において、互いに異なり;
及びLは、Pt化合物において、同じでも異なってもよく;
及びLは、Pt化合物において、結合して、四座配位子を形成してもよい。
OLEDの幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、以下の増感剤リストにおける化合物からなる群から選択される。
増感剤リスト:
Figure 2024065083000034
Figure 2024065083000035
Figure 2024065083000036
Figure 2024065083000037
Figure 2024065083000038
Figure 2024065083000039
Figure 2024065083000040
Figure 2024065083000041
Figure 2024065083000042
Figure 2024065083000043
Figure 2024065083000044
Figure 2024065083000045
式中、X96~X99は、それぞれ独立して、C又はNであり;
100は、それぞれ独立して、NR’’、O、S、及びSeからなる群から選択され;
Lは、独立して、直接結合、BR’’、BR’’R’’’、NR’’、PR’’、O、S、Se、C=O、C=S、C=Se、C=NR’’、C=CR’’R’’’、S=O、SO、CR’’、CR’’R’’’、SiR’’R’’’、GeR’’R’’’、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びこれらの組合せからなる群から選択され;
各場合におけるX100は、O、S、Se、NR’’、及びCR’’R’’’からなる群から選択され;
10a、R20a、R30a、R40a、及びR50a、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、及びRF’’は、それぞれ独立して、モノ置換、又は最大置換まで、又は無置換を表し;
R、R’、R’’、R’’’、R10a、R11a、R12a、R13a、R20a、R30a、R40a、R50a、R60、R70、R97、R98、R99、RA1’、RA2’、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、RF’’、RG’’、RH’’、RI’’、RJ’’、RK’’、RL’’、RM’’、及びRN’’は、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;
任意の2つの置換基は、縮合又は結合して、環を形成してもよい。
増感剤が増感剤リスト中の構造からなる群から選択されるOLEDの幾つかの実施形態では、R、R’、R’’、R’’’、R10a、R11a、R12a、R13a、R20a、R30a、R40a、R50a、R60、R70、R97、R98、R99、RA1’、RA2’、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、RF’’、RG’’、RH’’、RI’’、RJ’’、RK’’、RL’’、RM’’、及びRN’’の1以上は、部分的に又は完全に重水素化されたアリール、部分的に又は完全に重水素化されたアルキル、ボリル、シリル、ゲルミル、2,6-テルフェニル、2-ビフェニル、2-(tert-ブチル)フェニル、テトラフェニレン、テトラヒドロナフタレン、及びこれらの組合せからなる群から選択される部分を含む。
増感剤リスト中のこれらの化合物の各々の金属PtはPdで置換することができ、これらの誘導されたPd化合物も特別に包含されることが意図されていることを理解すべきである。
幾つかの実施形態では、増感剤は、室温のOLEDにおいて、リン光発光体、TADF発光体、又は二重項(doublet)発光体として機能することができる。幾つかの実施形態では、アクセプターは、室温の前記OLEDにおいてTADF発光体として機能する遅延蛍光化合物、室温の前記OLEDにおいて蛍光発光体として機能する蛍光化合物からなる群から選択される。幾つかの実施形態では、蛍光発光体は、一重項又は二重項発光体であることができる。そのような実施形態の幾つかでは、一重項発光体は、TADF発光体、更に多重共鳴MR-TADF発光体を含むことができる。本明細書で使用される遅延蛍光の記載は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開US20200373510A1の段落0083~0084でみることができる。
OLEDの幾つかの実施形態では、増感剤及びアクセプターは、発光領域内で別々の層にある。
幾つかの実施形態では、増感剤とアクセプターは、発光領域内の1つ以上の層に混合物として存在する。所定の層の混合物は均一な混合物であってもよい、又は混合物中の化合物は、所定の層の厚みを通して段階的な濃度であってもよいことを理解すべきである。濃度勾配は線形、非線形、正弦波(sinusoidal)等であることができる。増感剤及びアクセプター化合物の混合物を有する発光領域において1超の層がある場合、混合物の種類(即ち、均一濃度又は段階的濃度)及び1超の層のそれぞれにおける混合物中の化合物の濃度レベルは、同じであっても異なっていてもよい。増感剤及びアクセプター化合物に加えて、ホストも混合物に混合される等、1つ以上の他の機能性化合物があってもよいが、これに限定されない。
幾つかの実施形態では、アクセプターは、同じ濃度又は異なる濃度で2層以上に存在することができる。幾つかの実施形態では、2つ以上の層がアクセプターを含む場合、2つ以上の層のうち少なくとも2つにおけるアクセプターの濃度が異なる。幾つかの実施形態では、増感剤を含む層における増感剤の濃度は、1~50重量%、10~20重量%、又は12~15重量%の範囲である。幾つかの実施形態では、アクセプターを含む層におけるアクセプターの濃度は、0.1~10重量%、0.5~5重量%、又は1~3重量%の範囲である。
幾つかの実施形態では、発光領域は、N>2のN層を含む。幾つかの実施形態では、増感剤はN層のそれぞれに存在し、アクセプターは、N-1層以下に含まれる。幾つかの実施形態では、増感剤はN層のそれぞれに存在し、アクセプターは、N/2層以下に含まれる。幾つかの実施形態では、アクセプターはN層のそれぞれに存在し、増感剤は、N-1層以下に含まれる。幾つかの実施形態では、アクセプターはN層のそれぞれに存在し、増感剤は、N/2層以下に含まれる。
幾つかの実施形態では、電圧がOLEDに印加される場合、OLEDは、アクセプターのSエネルギー(第1の一重項エネルギー)からの発光成分を含むルミネセンス発光を発する。幾つかの実施形態では、OLEDからの発光の少なくとも65%、75%、85%、又は95%が、少なくとも10cd/mの輝度でアクセプターから生成される。幾つかの実施形態では、アクセプターのSエネルギーは、増感剤のものよりも低い。
幾つかの実施形態では、ホスト化合物のTエネルギー(第1の三重項エネルギー)は、増感剤及びアクセプターのTエネルギー以上であり、増感剤のTエネルギーは、アクセプターのSエネルギー(第1の一重項エネルギー)以上である。幾つかの実施形態では、増感剤、及び/又はアクセプター、及び/又は第1のホスト化合物、及び/又は第2のホスト化合物のS-Tエネルギーギャップは、400、300、250、200、150、100、又は50meV未満である。幾つかの実施形態では、増感剤のHOMOとアクセプターのHOMOとの絶対エネルギー差は、0.6、0.5、0.4、0.3、又は0.2eV未満である。幾つかの実施形態では、増感剤のLUMOとアクセプターのLUMOとの絶対エネルギー差は、0.6、0.5、0.4、0.3、又は0.2eV未満である。
増感剤が単色増感(即ち、アクセプターへのエネルギー移動時の最小のエネルギー損失)を提供する幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、30nm以下、25nm以下、20nm以下、15nm以下、又は10nm以下のストークスシフトを有する。例としては、幅の狭い青色発光アクセプターを増感する幅の広い青色リン光体が挙げられる。
増感剤化合物がダウンコンバージョンプロセス(例えば、緑色の発光体を増感するために青色の発光体を使用したり、赤色の発光体を増感するために緑色の発光体を使用したりする)を提供する幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は30nm以上、40nm以上、60nm以上、80nm以上、又は100nm以上のストークスシフトを有する。
幾つかの実施形態では、増感剤の発光スペクトルのλmaxとアクセプターの吸収スペクトルのλmaxとの差は、50、40、30、又は20nm以下である。幾つかの実施形態では、増感剤の光発光領域に対するアクセプターの光吸収領域と増感剤の光発光領域のスペクトルの重なりは、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%以上である。
増感剤化合物(本開示のOLEDの発光領域において増感剤として使用される化合物)とアクセプター化合物(本開示のOLEDの発光領域においてアクセプターとして使用される化合物)との定性的関係を定量化する一つの方法は、値Δλ=λmax1-λmax2を決定することであり、式中λmax1及びλmax2は以下のように定義される。λmax1は、第1のホストを有する第1のモノクロOLED(1色のみを発光するOLED)において増感剤化合物が唯一の発光体として使用される場合、室温における増感剤化合物の発光最大値である。λmax2は、同じ第1のホストを有する第2のモノクロOLEDにおいてアクセプター化合物が唯一の発光体として使用される場合、室温におけるアクセプター化合物の発光最大値である。
増感剤が単色増感(即ち、アクセプターへのエネルギー移動時の最小のエネルギー損失)を提供する本開示のOLEDの幾つかの実施形態では、Δλ(上述のように決定される)は、15nm、12nm、10nm、8nm、6nm、4nm、2nm、0nm、-2nm、-4nm、-6nm、-8nm、及び-10nmからなる群から選択される数値以下である。
幾つかの実施形態では、増感剤及びアクセプターの「スペクトル重複積分」は、少なくとも1014nm4*L/cm*molである。幾つかの実施形態では、増感剤及びアクセプターのスペクトル重複積分は、少なくとも5×1014nm4*L/cm*molである。幾つかの実施形態では、増感剤及びアクセプターのスペクトル重複積分は、少なくとも1015nm4*L/cm*molである。
本明細書で使用されるように、アクセプター消光スペクトルに、曲線下面積に関して標準化された増感剤発光スペクトルを乗算することによってスペクトル重複積分が決定される。スペクトル重複が高いほど、Forster共鳴エネルギー移動(FRET)効率は良好である。FRETの速度は、スペクトル重複積分に比例する。従って、高いスペクトル重複は、OLEDにおけるFRET効率を改善し、励起子寿命を低減するのに役立つことができる。
幾つかの実施形態では、アクセプター及び増感剤は、スペクトル重複を増加させるために選択される。スペクトル重複を増加させることは、例えば、アクセプターの振動子強度を増加させること、増感剤ピーク発光強度とアクセプター吸収ピークとの間の距離を最小化すること、増感剤発光又はアクセプター吸収の線形状を狭くすること等、幾つかの方法で達成されることができる。幾つかの実施形態では、アクセプターの振動子強度は、0.1以上である。
アクセプターの発光が増感によって赤方移動される幾つかの実施形態では、Δλの絶対値は、20、30、40、60、80、100nmからなる群から選択される数以上である。
幾つかの実施形態では、増感剤及び/又はアクセプターは、リン光発光体又は蛍光発光体であることができる。リン光は、一般に、電子スピン量子数の変化を伴う光子の発光を指す。即ち、発光の初期状態及び最終状態は、T状態からS状態等、異なる電子スピン量子数を有する。OLEDで現在広く使用されているIr錯体及びPt錯体は、リン光発光体に属する。幾つかの実施形態では、エキシプレックス形成が三重項発光体を伴う場合、そのようなエキシプレックスはリン光を発することもできる。一方で、蛍光発光体は、一般に、S状態からS状態又はD状態からD状態等の電子スピン量子数の変化を伴わない光子の発光を指す。蛍光発光体は、遅延蛍光発光体又は非遅延蛍光発光体であることができる。スピン状態に応じて、蛍光発光体は、一重項発光体又は二重項発光体、又はその他の多重項発光体であることができる。蛍光OLEDの内部量子効率(IQE)は、遅延蛍光によって25%スピン統計限界を超えることができると考えられている。P型遅延蛍光とE型遅延蛍光の2種類の遅延蛍光がある。P型遅延蛍光は、三重項-三重項消滅(TTA)から発生する。一方で、E型遅延蛍光は、2つの三重項の衝突に依存せず、むしろ三重項状態と一重項励起状態との間の熱ポピュレーションに依存する。熱エネルギーは、三重項状態から一重項状態に戻る遷移を活性化することができる。このタイプの遅延蛍光は、熱活性化遅延蛍光(TADF)としても知られている。E型遅延蛍光特性は、エキシプレックス系又は単一化合物に見られることができる。理論に縛られることなく、TADFは、400meV、350meV、300meV、250meV、200meV、150meV、100meV、又は50meV以下の小さな一重項-三重項エネルギーギャップ(ΔES-T)を有する化合物又はエキシプレックスを必要とすると考えられている。大きく2つのタイプのTADF発光体があり、一つはドナー-アクセプター型TADFと呼ばれ、もう一つは多重共鳴(MR)TADFと呼ばれる。多くの場合、ドナー-アクセプター単一化合物は、アミノ誘導体やカルバゾール誘導体等の電子ドナー部分と、N-含有6員環芳香族環又はシアノ置換芳香環等の電子アクセプター部分を接続することによって構築される。ドナー-アクセプターエキシプレックスは、正孔輸送化合物と電子輸送化合物との間に形成されることができる。MR-TADFの例としては、高度に共役した縮合環系が挙げられる。幾つかの実施形態では、MR‐TADF材料は、ホウ素、炭素、及び窒素原子を含む。それらは、他の原子、例えば酸素も含むことができる。幾つかの実施形態では、293Kでの遅延蛍光発光のTからSまでの逆項間交差時間は10マイクロ秒以下である。幾つかの実施形態では、そのような時間は、10マイクロ秒より大きく、100マイクロ秒未満であることができる。
OLEDの幾つかの実施形態では、以下の条件の少なくとも1つが当てはまる。
(1)増感剤化合物は、室温のOLEDにおいてTADF発光体として機能することができる;
(2)アクセプター化合物は、室温のOLEDにおいてTADF発光体として機能することができる遅延蛍光化合物である。
OLEDの幾つかの実施形態では、TADF発光体は、少なくとも1つのドナー基及び少なくとも1つのアクセプター基を含む。幾つかの実施形態では、TADF発光体は、金属錯体である。幾つかの実施形態では、TADF発光体は、非金属錯体である。幾つかの実施形態では、TADF発光体は、ホウ素含有化合物である。幾つかの実施形態では、TADF発光体は、Cu、Ag、又はAu錯体である。
OLEDの幾つかの実施形態では、TADF発光体は、M(L)(L)の式を有し、Mは、Cu、Ag、又はAuであり、L及びLは異なり、L及びLは、独立して、以下からなる群から選択される。
Figure 2024065083000046
Figure 2024065083000047
式中、A~Aは、それぞれ独立して、C又はNから選択され;R、R、及びRは、それぞれ独立して、モノ置換、又は最大置換まで、又は無置換を表し;R、R、R、RSA、RSB、RRA、RRB、RRC、RRD、RRE、及びRRFは、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;任意の2つの置換基は、結合又は縮合して、環を形成してもよい。
OLEDの幾つかの実施形態では、TADF発光体は、以下の1つであることができる。
Figure 2024065083000048
式中、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、及びRF’’は、それぞれ独立して、モノから最大可能数の置換を表すことができる、又は無置換を表すことができ;
R’’、R’’’、RA1、RA’’、RB’’、RC’’、RD’’、RE’’、及びRF’’は、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;任意の2つの置換基は、縮合又は結合して、環を形成してもよく;
Lは、独立して、直接結合、BR’’、BR’’R’’’、NR’’、PR’’、O、S、Se、C=O、C=S、C=Se、C=NR’’、C=CR’’R’’’、S=O、SO、CR’’、CR’’R’’’、SiR’’R’’’、GeR’’R’’’、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びこれらの組合せからなる群から選択され;
及びL は、それぞれ、単座アニオン配位子であり;
’及びX’は、それぞれ、ハライドであり;
任意の2つの置換基は、縮合又は結合して、環を形成してもよい。
OLEDの幾つかの実施形態では、TADF発光体は、以下のTADFリストにおける構造からなる群から選択される。
Figure 2024065083000049
Figure 2024065083000050
Figure 2024065083000051
Figure 2024065083000052
OLEDの幾つかの実施形態では、TADF発光体は、ホウ素原子を含む。OLEDの幾つかの実施形態では、TADF発光体は、以下からなる群から選択される化学基の少なくとも1つを含む。
Figure 2024065083000053
Figure 2024065083000054
、Y、Y、及びYは、それぞれ独立して、BR、NR、PR、O、S、Se、C=O、S=O、SO、BRR’、CRR’、SiRR’、及びGeRR’からなる群から選択され;
各Rは、同じでも異なっていてもよく、Rは、それぞれ独立して、ドナー、アクセプター基、ドナーに結合された有機リンカー、アクセプター基に結合された有機リンカー、又はアルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びこれらの組合せからなる群から選択される末端基であり;
R及びR’は、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基である。
上記実施形態の幾つかでは、上記の構造の任意の各フェニル環において、置換基とともに最大合計3個までの任意の炭素環原子をNに置換することができる。
幾つかの実施形態では、TADF発光体は、ニトリル、イソニトリル、ボラン、フルオライド、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、アザ-カルバゾール、アザ-ジベンゾチオフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-トリフェニレン、イミダゾ―ル、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、チアジアゾール、及びオキサジアゾールからなる群から選択されるアクセプター部分の少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、本明細書で記載されるアクセプター部分及びドナー部分は、直接、若しくは共役リンカー又は非共役リンカー、sp3炭素又はシリコン原子等のような、を介して結合されることができる。
幾つかの実施形態では、アクセプターは、室温の前記OLEDにおいて、発光体として機能する蛍光化合物である。幾つかの実施形態では、蛍光化合物は、以下からなる群から選択される化学部分の少なくとも1つを含む。
Figure 2024065083000055
Figure 2024065083000056
Figure 2024065083000057
式中、Y、Y、Y、及びYは、それぞれ独立して、BR、NR、PR、O、S、Se、C=O、S=O、SO、BRR’、CRR’、SiRR’、及びGeRR’からなる群から選択され;
及びXは、それぞれ独立して、C及びNからなる群から選択され;
、R、R、及びR’は、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基である。
上記実施形態の幾つかでは、上記の構造の任意の各フェニル環において、置換基とともに最大合計3個までの任意の炭素環原子をNに置換することができる。
OLEDの幾つかの実施形態では、蛍光化合物は、以下からなる群から選択される。
Figure 2024065083000058
Figure 2024065083000059
Figure 2024065083000060
Figure 2024065083000061
式中、YF1~YF4は、それぞれ独立して、O、S、及びNRF1から選択され;
F1及びR~Rは、それぞれ独立して、モノから最大可能数の置換を表す、又は無置換を表し;
F1及びR~Rは、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり、任意の2つの置換基は、結合又は縮合して、環を形成してもよい。
幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、以下のアクセプターリストの構造からなる群から選択される。
アクセプターリスト:
Figure 2024065083000062
Figure 2024065083000063
Figure 2024065083000064
Figure 2024065083000065
Figure 2024065083000066
Figure 2024065083000067
Figure 2024065083000068
Figure 2024065083000069
Figure 2024065083000070
Figure 2024065083000071
Figure 2024065083000072
Figure 2024065083000073
Figure 2024065083000074
Figure 2024065083000075
Figure 2024065083000076
Figure 2024065083000077
Figure 2024065083000078
Figure 2024065083000079
Figure 2024065083000080
Figure 2024065083000081
Figure 2024065083000082
Figure 2024065083000083
Figure 2024065083000084
Figure 2024065083000085
Figure 2024065083000086
上記実施形態の幾つかでは、上記の構造の任意の各フェニル環において、置換基とともに最大合計3個までの任意の炭素環原子をNに置換することができる。
幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、少なくとも5~15個の5員環及び/又は6員環芳香族環を有する縮合環系を含む。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、第1の基と第2の基を有し、第1の基は第2の基と重複せず;最も低い一重項励起状態の一重項励起状態群の少なくとも80%は、第1の基に局在し;最も低い三重項励起状態の三重項励起状態群の少なくとも80%、85%、90%、又は95%は、第2の基に局在している。
幾つかの実施形態では、発光領域は、更に第1のホストを含む。幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、室温で、前記OLEDにおいて第1のホストと共にエキシプレックスを形成する。幾つかの実施形態では、発光領域において、第1のホストは、増感剤化合物及びアクセプター化合物のLUMOエネルギーよりも低いLUMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第1のホストは、発光領域において、増感剤化合物及びアクセプター化合物のHOMOエネルギーよりも低いHOMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第1のホストは、発光領域において、増感剤化合物及びアクセプター化合物のHOMOエネルギーよりも高いHOMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第1のホストは、発光領域において、増感剤化合物及びアクセプター化合物の少なくとも1つのHOMOエネルギーよりも高いHOMOエネルギーを有する。
幾つかの実施形態では、発光領域は、第2のホストを更に含む。幾つかの実施形態では、第1のホストは、室温で前記OLEDにおいて第2のホストとエキシプレックスを形成する。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストを含む層又は複数の層中の第1のホスト及び第2のホストの濃度は、増感剤化合物及びアクセプター化合物を含む層又は複数の層中の増感剤化合物及びアクセプター化合物の濃度よりも大きい。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストを含む層又は複数の層中の第1のホスト及び第2のホストの濃度は、増感剤化合物及びアクセプター化合物を含む層又は複数の層中のアクセプター化合物の濃度よりも大きい。
幾つかの実施形態では、第1のホストのSエネルギーは、アクセプター化合物のSエネルギーよりも大きい。幾つかの実施形態では、第1のホストのTエネルギーは、増感剤化合物のTエネルギーよりも大きい。幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、アクセプター化合物のHOMOエネルギーよりも大きいHOMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第2のホストは、アクセプター化合物のHOMOレベルよりも浅いHOMOレベルを有する。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物のHOMOレベルは、増感剤化合物及び第1のホストから選択される少なくとも1つよりも深い。
幾つかの実施形態では、第1のホスト及び/又は第2のホストは、トリフェニレン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、5λ-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾ―ル、5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン、トリアジン、ボリル、シリル、アザ-トリフェニレン、アザ-カルバゾール、アザ-インドロカルバゾール、アザ-ジベンゾチオフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-5λ-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾ―ル、及びアザ-(5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン)からなる群から選択される少なくとも1つの化学基を含む。
幾つかの実施形態では、増感剤は、室温で前記OLEDにおいて第1のホストと共にエキシプレックスを形成する。幾つかの実施形態では、発光領域において、第1のホストは、増感剤化合物及びアクセプター化合物(第2の化合物)のLUMOエネルギーよりも低いLUMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第1のホストは、発光領域において、増感剤化合物及びアクセプター化合物のHOMOエネルギーよりも低いHOMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第1のホストは、発光領域において、増感剤化合物及びアクセプター化合物のHOMOエネルギーよりも高いHOMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第1のホストは、発光領域において、増感剤及びアクセプターの少なくとも1つのHOMOエネルギーよりも高いHOMOエネルギーを有する。
幾つかの実施形態では、発光領域は、第2のホストを更に含む。幾つかの実施形態では、第1のホストは、室温でOLEDにおいて第2のホストとエキシプレックスを形成する。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストによって形成されるエキシプレックスにおけるS-Tエネルギーギャップは、0.4、0.3、0.2、又は0.1eV未満である。幾つかの実施形態では、エキシプレックスのTエネルギーは、2.5、2.6、2.7、又は2.8eV超である。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストを含む層又は複数の層中の第1のホスト及び第2のホストの濃度は、増感剤化合物及びアクセプター化合物を含む層又は複数の層中の増感剤化合物及びアクセプター化合物の濃度よりも大きい。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストを含む層又は複数の層中の第1のホスト及び第2のホストの濃度は、感剤化合物及びアクセプター化合物を含む層又は複数の層中のアクセプター化合物の濃度よりも大きい。
幾つかの実施形態では、第1のホストのSエネルギーは、アクセプター化合物のSエネルギーよりも大きい。幾つかの実施形態では、第1のホストのTエネルギーは、増感剤化合物のTエネルギーよりも大きい。幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、アクセプター化合物のHOMOエネルギーよりも大きいHOMOエネルギーを有する。幾つかの実施形態では、第2のホストは、アクセプター化合物のHOMOレベルよりも浅いHOMOレベルを有する。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物のHOMOレベルは、増感剤化合物及び第1のホストから選択される少なくとも1つよりも深い。
幾つかの実施形態では、第1のホスト及び/又は第2のホストは、トリフェニレン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、5λ-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾ―ル、5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン、トリアジン、ボリル、シリル、ニトリル、アザ-トリフェニレン、アザ-カルバゾール、アザ-インドロカルバゾール、アザ-ジベンゾチオフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-5λ-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾ―ル、及びアザ-(5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン)からなる群から選択される少なくとも1つの化学基を含む。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストは、いずれも有機化合物である。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストの少なくとも1つは、金属錯体である。
幾つかの実施形態では、第1のホスト及び/又は第2のホストは、それぞれ独立して、以下からなる群から選択される。
Figure 2024065083000087
Figure 2024065083000088
Figure 2024065083000089
Figure 2024065083000090
Figure 2024065083000091
Figure 2024065083000092
Figure 2024065083000093
式中、J~Jは、それぞれ独立して、C又はNであり;
L’は、直接結合又は有機リンカーであり;
AA、YBB、YCC、及びYDDは、それぞれ独立して、結合がない、直接結合、O、S、Se、CRR’、SiRR’、GeRR’、NR、BR、BRR’からなる群から選択され;
A’、RB’、RC’、RD’、RE’、RF’、及びRG’は、それぞれ独立して、モノ置換、又は最大置換まで、又は無置換を表し;
R、R’、RA’、RB’、RC’、RD’、RE’、RF’、及びRG’は、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;任意の2つの置換基は、結合又は縮合して、環を形成してもよく;
可能な場合、各非置換芳香族炭素原子は、任意にNに置換され、アザ-置換環を形成する。
幾つかの実施形態では、J~Jの少なくとも1つは、Nである。幾つかの実施形態では、J~Jの少なくとも2つは、Nである。幾つかの実施形態では、J~Jの3つ全ては、Nである。幾つかの実施形態では、YCC及びYDDは、それぞれ、O、S、及びSiRR’であることが好ましく、O又はSであることがより好ましい。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの非置換芳香族炭素原子は、Nに置換され、アザ-環を形成する。
増感剤化合物とアクセプター化合物との間のDexterエネルギー伝達の量を減らすために、発光領域内で最も近接するアクセプター化合物の質量中心と増感剤化合物の質量中心との間の距離が大きいことが好ましい。したがって、幾つかの実施形態では、アクセプター化合物の質量中心と増感剤化合物の質量中心との間の距離は、少なくとも2、1.5、1.0、又は0.75nmである。
好ましいアクセプター/増感剤VDR組合せ(A):幾つかの実施形態では、より高いアウトカップリング効率を達成するために、等方性発光体と比較して、発光アクセプターのプラズモンモードへの遷移双極子モーメントのカップリングを低減するために、アクセプターのVDRが0.33未満であることが好ましい。幾つかの場合では、アクセプターのVDRが0.33未満である場合、増感剤とアクセプターの遷移双極子モーメントのアウトカップリングを改善し、Forsterエネルギー移動率を最適化するために、増感剤のVDRが0.33未満であることが好ましい。したがって、発明OLEDの幾つかの実施形態では、発明OLEDにおけるアクセプター化合物は、アクセプター化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、0.33、0.30、0.25、0.2、0.15、0.10、0.08、又は0.05以下のVDR値を示し;発明OLEDにおける増感剤化合物は、増感剤化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、0.33、0.30、0.25、0.2、0.15、0.10、0.08、又は0.05以下のVDR値を示す。
好ましいアクセプター/増感剤VDR組合せ(B):幾つかの実施形態では、より高いアウトカップリング効率を達成するために、等方性発光体と比較して、発光アクセプターのプラズモンモードへの遷移双極子モーメントのカップリングを低減させるために、アクセプターのVDRが0.33未満であることが好ましい。幾つかの場合では、アクセプターのVDRが0.33未満である場合、デクスター消光の程度を低減するために、増感剤とアクセプターとの間の分子間相互作用を最小化することが好ましい。増感剤の分子構造を変更して分子間相互作用を減少させることにより、VDRが0.33より大きい増感剤を有することが好ましいことがある。したがって、発明OLEDの幾つかの実施形態では、発明OLEDにおけるアクセプター化合物は、アクセプター化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、0.33、0.30、0.25、0.2、0.15、0.10、0.08、又は0.05以下のVDR値を示し;発明OLEDにおける増感剤化合物は、増感剤化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、0.33、0.4、0.5、0.6、又は0.7超のVDR値を示す。
好ましいアクセプター/増感剤VDR組合せ(C):幾つかの実施形態では、発光層における励起状態の過渡寿命を減少させるために、等方性発光体と比較して、アクセプターのプラズモンモードへの遷移双極子モーメントのカップリングを増加させるために、アクセプターのVDRが0.33より大きいことが好ましい。幾つかの場合では、プラズモンモードへのカップリングの増加は、プラズモンOLEDデバイスにおいて、エンハンスメント層と対になり、効率を改善し、動作寿命を延長することができる。幾つかの場合では、アクセプターのVDRが0.33超である場合、デクスター消光の程度を低減するために、増感剤とアクセプターとの間の分子間相互作用を最小化することが好ましい。増感剤の分子構造を変更して分子間相互作用を減少させることにより、VDRが0.33より小さい増感剤を有することが好ましいことがある。したがって、発明OLEDの幾つかの実施形態では、アクセプター化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、発明OLEDにおけるアクセプター化合物は、0.33、0.4、0.5、0.6、又は0.7よりも大きいVDR値を示し;増感剤化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、発明OLEDにおける増感剤化合物は、0.33、0.30、0.25、0.2、0.15、0.10、0.08、又は0.05以下のVDR値を示す。
好ましいアクセプター/増感剤VDR組合せ(D):幾つかの実施形態では、発光層における励起状態の過渡寿命を減少させるために、等方性発光体と比較して、アクセプターのプラズモンモードへの遷移双極子モーメントのカップリングを増加させるために、アクセプターのVDRが0.33より大きいことが好ましい。幾つかの場合では、プラズモンモードへのカップリングの増加は、プラズモンOLEDデバイスにおいて、エンハンスメント層と対になり、効率を改善し、動作寿命を延長することができる。幾つかの場合では、アクセプターのVDRが0.33よりも大きい場合には、増感剤及びアクセプターの遷移双極子モーメントのカップリングを改善して、Forsterエネルギー移動率を最適化するために、増感剤のVDRが0.33よりも大きいことが好ましい。したがって、発明OLEDの幾つかの実施形態では、アクセプター化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、発明OLEDにおけるアクセプター化合物は、0.33、0.4、0.5、0.6、又は0.7よりも大きいVDR値を示し;増感剤化合物を唯一の発光体として有する発光薄膜試験サンプルでVDRを測定したときに、発明OLEDにおける増感剤化合物は、0.33、0.4、0.5、0.6、又は0.7未満のVDR値を示す。
VDRは、発光層の薄膜サンプルにおける発光化合物の垂直に配向した分子双極子のアンサンブル平均画分であり、配向「垂直」は、薄膜サンプルが形成される基板の表面の平面に対するものである(即ち、基板平面の表面に対して垂直である)。同様の概念は、発光層の薄膜サンプルにおける発光化合物の水平に配向した分子双極子のアンサンブル平均画分である、水平双極子比(HDR)であり、配向「水平」は、薄膜サンプルが形成される基板の表面の平面に対するものである(即ち、基板平面の表面に対して平行である)。定義上、VDR+HDR=1である。VDRは、角度依存測定、偏光依存測定、光ルミネセンス測定によって測定されることができる。偏光の関数として、光励起薄膜試験サンプルの測定された発光パターンを計算してモデル化されたパターンと比較することによって、薄膜試験サンプル発光層のVDRを決定することができる。例えば、p偏光発光のモデル化されたデータを図3に示す。モデル化されたp偏光角度光ルミネセンス(PL)は、異なるVDRを有する発光体についてプロットされる。モデル化されたPLのピークは、45°の角度付近のp偏光PLにおいて観測され、発光体のVDRが高いときにピークPLがより大きくなる。
薄膜試験サンプルのVDR値を測定するために、薄膜中の唯一の発光体としてアクセプター化合物又は増感剤化合物(アクセプター化合物又は増感剤化合物のVDRが測定されているかに依存する)及びホストとして参照ホスト化合物Aを有する薄膜試験サンプルを形成することができる。好ましくは、参照ホスト化合物Aは、以下:
Figure 2024065083000094
である。薄膜試験サンプルは、発光体化合物及びホスト化合物を基板上に熱蒸発させて形成される。例えば、発光体化合物及びホスト化合物を共蒸発させることができる。幾つかの実施形態では、ホスト中の発光体化合物のドーピングレベルは、0.1%~50%の重量パーセントであることができる。幾つかのそのような実施形態では、ホスト中の発光体化合物のドーピングレベルは、青色発光体において3%~20%であることができる。幾つかのそのような実施形態では、ホスト中の発光体化合物のドーピングレベルは、赤色及び緑色発光体において1%~15%であることができる。熱蒸発薄膜試験サンプルの厚みは、50~1000Åの厚みを有することができる。
幾つかの実施形態では、本開示のOLEDは、発光領域において、増感剤、アクセプター、及び1以上のホストを含むことができ、上述される好ましいアクセプター/増感剤VDR組合せ(A)~(D)は、依然として適用可能である。これらの実施形態では、アクセプター化合物のVDR値は、1以上のホスト及びアクセプターからなる薄膜試験サンプルで測定されることができ、アクセプターは薄膜試験サンプル内の唯一の発光体である。同様に、増感剤化合物のVDR値は、1以上のホスト及び増感剤からなる薄膜試験サンプルで測定されることができ、増感剤は薄膜試験サンプル内の唯一の発光体である。
図3を生成するために使用されたこの例では、屈折率1.75及び発光を有する材料の30nm厚の膜は、屈折率1.75の半無限媒体で監視される。膜の表面に垂直な0°の角度で光ルミネセンス強度1に対して、各曲線は基準化される。発光体のVDRが変化すると、45°付近のピークは大きく増加する。ソフトウェアを使用して実験データのVDRを適合させる場合、モデル化されたVDRは、モデル化されたデータと実験データの間との差が最小になるまで変化する。
VDRは、薄膜サンプル中の発光化合物の平均双極子配位を示すため、発光層中に追加の発光可能な化合物があっても、発光に寄与していなければ、VDR測定はVDRを反映しない。また、発光化合物と相互作用するホスト材料を含有させることにより、発光化合物のVDRを変更することができる。したがって、ホスト材料Aを有する薄膜サンプル中の発光化合物は、1つのVDR測定値を示し、ホスト材料Bを有する薄膜サンプル中の同じ発光化合物は異なるVDR測定値を示す。更に、幾つかの実施形態においては、隣接する2つの分子間に発光状態を形成するエキシプレックス又はエキシマーが望ましい。これらの発光状態は、エキシプレックス又はエキシマーの成分の1つのみが発光していた場合又は試料中に存在していた場合とは異なるVDRを有することができる。
幾つかの実施形態においては、OLEDは、プラズモンOLEDである。幾つかの実施形態においては、OLEDは、導波(wave-guided)型OLEDである。
幾つかの実施形態では、発光領域は、第2のホストを更に含むことができる。幾つかの実施形態では、第1のホストは、ビカルバゾール、インドロカルバゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリジン、及びボリルからなる群から選択される部分を含む。幾つかの実施形態では、第2のホストは、アクセプター化合物のHOMOレベルよりも浅いHOMOレベルを有する。
幾つかの実施形態では、OLEDは、電圧がデバイスに印加されると、室温で白色光を発する。
幾つかの実施形態では、OLEDは、電圧がデバイスに印加されると、室温で発光を発し;発光第一放射成分は、340nm超~500nm以下、500nm超~600nm以下、及び600nm超~900nm以下からなる群から独立して選択される発光λmax1を有するアクセプター化合物から寄与される。幾つかの実施形態では、第1放射成分は、50、40、35、30、25、20、15、10、又は5nm以下のFWHMを有する。幾つかの実施形態では、第1放射成分は、465、460、455、又は450nm未満である発光ピークの10%オンセットを有する。
幾つかの実施形態では、増感剤化合物は、部分的に又は完全に重水素化される。幾つかの実施形態では、アクセプター化合物は、部分的に又は完全に重水素化される。幾つかの実施形態では、第1のホストは、部分的に又は完全に重水素化される。幾つかの実施形態では、第2のホストは、部分的に又は完全に重水素化される。
幾つかの実施形態では、化合物S1及び/又は化合物A1は、それぞれ独立して、0.45、0.55、0.65、0.75、又は0.80以上の真球度(spherocity)を有する少なくとも1つの置換基を有する。真球度は、嵩高い基の三次元性の測定値である。真球度は、主慣性モーメント(PMI)間の比率として定義される。具体的には、真球度は、PMI1、PMI2、及びPMI3の合計に対する3倍のPMI1の比率であり、PMI1は最小主慣性モーメントであり、PMI2は2番目に小さい主慣性モーメントであり、及びPMI3は最大主慣性モーメントである。密度汎関数理論による基底状態の最適化後の構造の最小エネルギー配座異性体の真球度を算出することができる。より詳細な情報は、参照によりその内容が本明細書に組み込まれる、2022年12月6日出願の米国特許出願番号18/062,110の段落0054~0059にみることができる。幾つかの実施形態では、化合物S1及び/又は化合物A1は、それぞれ独立して、153、206、259、290、又は329Åより大きいファンデルワールス体積を有する少なくとも1つの置換基を含む。幾つかの実施形態では、化合物S1及び/又は化合物A1は、それぞれ独立して、167、187、259、303、又は305amuより大きい分子量を有する少なくとも1つの置換基を含む。
幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストの1つは、正孔輸送ホストであり、第1のホスト及び第2のホストの1つの他の一方は、電子輸送ホストである。幾つかの実施形態では、前記第1のホストは正孔輸送ホストであり、前記第1のホストは、アミノ、カルバゾール、インドロカルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、及び5λ-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾ―ルからなる群から選択される少なくとも化学基を含む。幾つかの実施形態では、前記第1のホストは、電子輸送ホストであり、前記第1のホストは、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、イミダゾ―ル、アザ-トリフェニレン、アザ-カルバゾール、アザ-ジベンゾチオフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾセレノフェン、5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト(boranaphtho)[3,2,1-de]アントラセン、ボリル、ニトリル、アザ-5λ-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾ―ル、及びアザ-(5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン)からなる群から選択される少なくとも1つの化学基を含む。幾つかの実施形態では、第1のホスト及び第2のホストの1つは、正孔輸送部分及び電子輸送部分の両方を含む双極性ホストである。
幾つかの実施形態では、OLEDは、色変換層又はカラーフィルターを更に含む。
幾つかの実施形態では、組成物(formulation)は、以下の化合物:増感剤化合物、アクセプター化合物、及びホストの少なくとも2つの異なる化合物を含むことができる。
幾つかの実施形態では、化学構造は、モノマー、ポリマー、巨大分子、及び超分子からなる群から選択され、前記化学構造は、以下の成分:増感剤化合物、アクセプター化合物、及びホストの少なくとも2つを含む。
幾つかの実施形態では、予混合共蒸発源は、第1の化合物及び第2の化合物の混合物であり;前記共蒸発源は、真空堆積プロセス又はOVJPプロセスのための共蒸発源であり;前記第1の化合物及び前記第2の化合物は、増感剤化合物、アクセプター化合物、第1のホスト化合物、及び第2のホスト化合物からなる群1から異なって選択され;前記第1の化合物は、150~350℃の蒸発温度T1を有し;前記第2の化合物は、150~350℃の蒸発温度T2を有し;T1-T2の絶対値は、20℃未満であり;前記第1の化合物は、前記混合物における濃度C1及び試験膜における濃度C2を有し、前記試験膜は、蒸発させる前記混合物から離れた、あらかじめ決められた距離で位置される表面上で、2Å/sec堆積速度で、1×10-6Torr~1×10-9Torrの一定圧力で、真空堆積ツール内で前記混合物を蒸発させることによって形成され;(C1-C2)/C1の絶対値は、5%未満である。幾つかの実施形態では、前記混合物は、第3の化合物を含み;前記第3の化合物は、前記第1の化合物及び前記第2の化合物とは異なり、同じ群1から選択され;前記第3の化合物は、150~350℃の蒸発温度T3を有し;T1-T3の絶対値は、20℃未満である。
幾つかの実施形態では、第1の化合物は、200~350℃の蒸発温度T1を有し、第2の化合物は、200~350℃の蒸発温度を有する。幾つかの実施形態では、(C-C)/Cの絶対値は、3%未満である。幾つかの実施形態では、第1の化合物は、1atm、T1で、Pの蒸気圧を有し、第2の化合物は、1atm、T2で、Pの蒸気圧を有し;P/Pの比は、0.90:1~1.10:1の範囲内である。幾つかの実施形態では、第1の化合物は、第1の質量損失率を有し、第2の化合物は、第2の質量損失率を有し、前記第1の質量損失率と前記第2の質量損失率との比は、0.90:1~1.10:1、0.95:1~1.05:1、又は0.97:1~1.03:1の範囲内である。幾つかの実施形態では、第1の化合物及び第2の化合物は、それぞれ、高圧液体クロマトグラフィーによって測定される99%を超える純度を有する。幾つかの実施形態では、組成物は、T1及びT2の低い温度よりも低い温度で液体形態である。
幾つかの実施形態では、有機発光デバイスを作製する方法は、その上に配置された第1の電極を有する基板を提供することと;1×10-6Torr~1×10-9Torrのチャンバー底面圧で、高真空蒸着ツール中で上記の第1の化合物と第2の化合物との混合物である予混合共蒸発源を蒸発させることで、前記第1の電極の上に第1の有機層を堆積することと;前記第1の有機層の上に第2の電極を堆積することと、を含むことができる。
本明細書に記載される全ての化合物及びデバイスの実施形態は、それらの実施形態が開示全体の異なる態様にも適用可能である場合には、交換可能であり得ることを理解すべきである。
幾つかの実施形態においては、本明細書に記載される増感剤化合物S1、アクセプター化合物A1、及びホスト化合物H1は、それぞれ、少なくとも10%重水素化されることができる、少なくとも20%重水素化されることができる、少なくとも30%重水素化されることができる、少なくとも40%重水素化されることができる、少なくとも50%重水素化されることができる、少なくとも60%重水素化されることができる、少なくとも70%重水素化されることができる、少なくとも80%重水素化されることができる、少なくとも90%重水素化されることができる、少なくとも95%重水素化されることができる、少なくとも99%重水素化されることができる、又は100%重水素化されることができる。本明細書で使用されるように、重水素化の割合は、通常の意味を有し、重水素原子に置換される可能性のある水素原子(例えば、水素又は重水素である位置)の割合を含む。
C.本開示のOLEDの他の態様
幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、更に、追加のホストを含むことができ、前記追加のホストは、ベンゾ縮合チオフェン又はベンゾ縮合フランを含むトリフェニレンを含み、前記ホスト中のいずれの置換基は、独立して、C2n+1、OC2n+1、OAr、N(C2n+1、N(Ar)(Ar)、CH=CH-C2n+1、C≡C-C2n+1、Ar、Ar-Ar、C2n-Arからなる群から選択される非縮合置換基である、又は無置換であり、nは1~10の整数であり、Ar及びArは、独立して、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、トリフェニレン、カルバゾール、及びこれらの複素芳香族類似体からなる群から選択されることができる。
幾つかの実施形態においては、前記追加のホストは、トリフェニレン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、5λ2-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾール、5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン、トリアジン、ボリル、シリル、アザ-トリフェニレン、アザ-カルバゾール、アザ-インドロカルバゾール、アザ-ジベンゾチオフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-5λ2-ベンゾ[d]ベンゾ[4,5]イミダゾ[3,2-a]イミダゾール、及びアザ-(5,9-ジオキサ-13b-ボラナフト[3,2,1-de]アントラセン)からなる群から選択される少なくとも1つの化学基を含む。
幾つかの実施形態においては、前記追加のホストは、下記からなる群から選択されることができる。
Figure 2024065083000095
Figure 2024065083000096
Figure 2024065083000097
Figure 2024065083000098
Figure 2024065083000099
Figure 2024065083000100
Figure 2024065083000101
Figure 2024065083000102
Figure 2024065083000103
幾つかの実施形態においては、前記追加のホストは、金属錯体を含む。
更に別の態様において、本開示のOLEDは、また、本開示の前記化合物セクションに開示される組成物(formulation)を含む発光領域を含むことができる。
幾つかの実施形態においては、アノード、カソード、又は有機発光層の上に配置された新たな層の少なくとも1つが、エンハンスメント層として機能する。エンハンスメント層は、非放射的に発光体材料に結合し、発光体材料から励起状態エネルギーを非放射モードの表面プラズモンポラリトンに伝達する表面プラズモン共鳴を示すプラズモン材料を含む。エンハンスメント層は、有機発光層から閾値距離以内に設けられ、発光体材料は、エンハンスメント層の存在により総非放射性崩壊速度定数及び総放射性崩壊速度定数を有し、閾値距離では、総非放射性崩壊速度定数は、総放射性崩壊速度定数に等しい。幾つかの実施形態においては、OLEDは、更に、アウトカップリング層を含む。幾つかの実施形態においては、アウトカップリング層は、有機発光層の反対側のエンハンスメント層の上に配置される。幾つかの実施形態においては、アウトカップリング層は、エンハンスメント層から発光層の反対側に配置されるが、依然として、エンハンスメント層の表面プラズモンモードからエネルギーをアウトカップリングする。アウトカップリング層は、表面プラズモンポラリトンからのエネルギーを散乱させる。幾つかの実施形態においては、このエネルギーは、光子として自由空間に散乱される。他の実施形態においては、エネルギーは、表面プラズモンモードから、デバイスの他のモード、例えば、有機導波路モード、基板モード、又は別の導波モード等に散乱されるがこれらに限定されない。エネルギーがOLEDの非自由空間モードに散乱される場合、他のアウトカップリングスキームを組み込んでそのエネルギーを自由空間に取り出すことができる。幾つかの実施形態においては、1以上の介在層を、エンハンスメント層とアウトカップリング層との間に配置することができる。介在層の例としては、有機、無機、ペロブスカイト、酸化物を含む誘電体材料であることができ、これらの材料の積層体及び/又は混合物を含むことができる。
前記エンハンスメント層は、発光体材料が存在する媒体の有効特性を変更し、発光率の低下、発光ライン形状の変更、角度による発光強度の変化、発光体材料の安定性の変化、OLEDの効率の変化、及びOLEDデバイスの効率ロールオフの低下のいずれか又は全てをもたらす。カソード側、アノード側、又は両側にエンハンスメント層を配置すると、前記した効果のいずれかを利用するOLEDデバイスが得られる。本明細書に記載され、図示される様々なOLEDの例に示される特定の機能層に加えて、本開示に係るOLEDは、OLEDにしばしば見られる他の機能層のいずれかを含むことができる。
前記エンハンスメント層は、プラズモン材料、光学活性メタ材料、又はハイパーボリックメタ材料で構成することがきる。本明細書で使用されるとき、プラズモン材料は、誘電率の実部が、電磁スペクトルの可視又は紫外領域でゼロを横切る材料である。幾つかの実施形態では、プラズモン材料は、少なくとも1つの金属を含む。そのような実施形態においては、金属は、Ag、Al、Au、Ir、Pt、Ni、Cu、W、Ta、Fe、Cr、Mg、Ga、Rh、Ti、Ru、Pd、In、Bi、Ca、これらの材料の合金又は混合物、及びこれらの材料の積層体の少なくとも1つを含むことができる。一般に、メタ材料は、異なる材料で構成される媒体であり、媒体が全体として、その各材料部分の合計とは異なる動作をする。特に、光学活性メタ材料は、負の誘電率と負の透磁率の両方を有する材料と定義される。一方、ハイパーボリックメタ材料は、誘電率又は透磁率が異なる空間方向に対して異なる符号を有する異方性媒体である。光学活性メタ材料とハイパーボリックメタ材料は、光の波長の長さスケールで伝搬方向に均一に見える媒体であるという点で、分布ブラッグ反射器(「DBR」)等の他の多くのフォトニック構造体と厳密に区別される。当業者が理解できる用語を使用すると、伝播方向におけるメタ材料の誘電率は、有効媒質近似で記述することができる。プラズモン材料とメタ材料は、光の伝搬を制御する方法を提供し、様々な方法でOLED性能を向上させることができる。
幾つかの実施形態においては、前記エンハンスメント層は平坦層として設けられる。他の実施形態においては、エンハンスメント層は、周期的、準周期的、若しくはランダムに配置される波長サイズのフィーチャ、又は周期的、準周期的、若しくはランダムに配置されるサブ波長サイズのフィーチャを有する。幾つかの実施形態においては、波長サイズのフィーチャ及びサブ波長サイズのフィーチャは、シャープなエッジを有する。
幾つかの実施形態においては、前記アウトカップリング層は、周期的、準周期的、若しくはランダムに配置される波長サイズのフィーチャ、又は周期的、準周期的、若しくはランダムに配置されるサブ波長サイズのフィーチャを有する。幾つかの実施形態においては、アウトカップリング層は、複数のナノ粒子から構成することができ、他の実施形態においては、アウトカップリング層は、材料の上に配置された複数のナノ粒子から構成される。これらの実施形態においては、アウトカップリングを、複数のナノ粒子のサイズを変えること、複数のナノ粒子の形状を変えること、複数のナノ粒子の材料を変えること、材料の厚みを調整すること、材料の屈折率又は複数のナノ粒子上に配置される更なる層の屈折率を変えること、エンハンスメント層の厚みを変えること、及び/又はエンハンスメント層の材料を変えることの少なくとも1つによって調節可能であり得る。デバイスの複数のナノ粒子は、金属、誘電体材料、半導体材料、金属の合金、誘電体材料の混合物、1以上の材料の積層体又は層、及び/又はあるタイプの材料のコアであって、別のタイプの材料のシェルでコーティングされたものの少なくとも1つから形成することができる。幾つかの実施形態においては、アウトカップリング層は、少なくとも金属ナノ粒子から構成され、前記金属は、Ag、Al、Au、Ir、Pt、Ni、Cu、W、Ta、Fe、Cr、Mg、Ga、Rh、Ti、Ru、Pd、In、Bi、Ca、これらの材料の合金又は混合物、及びこれらの材料の積層体からなる群から選択される。複数のナノ粒子は、それらの上に配置された更なる層を有することができる。幾つかの実施形態においては、発光の偏光を、アウトカップリング層を使用して調節することができる。アウトカップリング層の次元と周期性を変えることで、空気に優先的にアウトカップリングされる偏光のタイプを選択できる。幾つかの実施形態においては、アウトカップリング層は、デバイスの電極としても機能する。
更に別の態様では、本開示は、アノード、カソード、及び前記アノードと前記カソードとの間に配置された有機層を有する有機発光デバイス(OLED)を含む消費者製品も提供し;前記有機層は、本開示の前記化合物セクションに開示される化合物を含むことができる。
幾つかの実施形態では、前記消費者製品は、アノード、カソード、及び前記アノードと前記カソードとの間に配置された有機層を有するOLEDを含み;前記有機層は、本明細書に記載される組成物を含むことができる。
幾つかの実施形態においては、前記消費者製品は、フラットパネルディスプレイ、コンピュータモニター、メディカルモニター、テレビ、掲示板、屋内若しくは屋外照明及び/又は信号送信用のライト、ヘッドアップディスプレイ、完全又は部分透明ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンター、電話、携帯電話、タブレット、ファブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダー、ビューファインダー、対角で2インチ未満のマイクロディスプレイ、3-Dディスプレイ、バーチャルリアリティ又は拡張現実ディスプレイ、車両、共に並べた多重ディスプレイを含むビデオウォール、劇場又はスタジアムのスクリーン、光療法デバイス、及び看板の1つであることができる。
概して、OLEDは、アノード及びカソードの間に配置され、それらと電気的に接続された少なくとも1つの有機層を含む。電流が印加されると、アノードが正孔を注入し、カソードが電子を有機層(複数可)に注入する。注入された正孔及び電子は、逆帯電した電極にそれぞれ移動する。電子及び正孔が同じ分子上に局在する場合、励起エネルギー状態を有する局在電子正孔対である「励起子」が形成される。光は、励起子が緩和した際に、光電子放出機構を介して放出される。幾つかの事例において、励起子はエキシマー又はエキサイプレックス上に局在し得る。熱緩和等の無輻射機構が発生する場合もあるが、概して望ましくないとみなされている。
幾つかのOLEDの材料及び構成が、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5,844,363号明細書、米国特許第6,303,238号明細書、及び米国特許第5,707,745号明細書に記載されている。
初期のOLEDは、例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第4,769,292号明細書において開示されている通り、その一重項状態から光を放出する発光分子(「蛍光」)を使用していた。蛍光発光は、概して、10ナノ秒未満の時間枠で発生する。
ごく最近では、三重項状態から光を放出する発光材料(「燐光」)を有するOLEDが実証されている。参照によりその全体が組み込まれる、Baldoら、「Highly Efficient リン光発光 from 有機エレクトロルミネセンスデバイスs」、Nature、395巻、151~154、1998;(「Baldo-I」)及びBaldoら、「Very high-efficiency green 有機発光デバイスs based on electroリン光体escence」、Appl.Phys.Lett.、75巻、3号、4~6(1999)(「Baldo-II」)。燐光については、参照により組み込まれる米国特許第7,279,704号5~6段において更に詳細に記述されている。
図1は、有機発光デバイス100を示す。図は必ずしも一定の縮尺ではない。デバイス100は、基板110、アノード115、正孔注入層120、正孔輸送層125、電子ブロッキング層130、発光層135、正孔ブロッキング層140、電子輸送層145、電子注入層150、保護層155、カソード160、及びバリア層170を含み得る。カソード160は、第1の導電層162及び第2の導電層164を有する複合カソードである。デバイス100は、記述されている層を順に堆積させることによって製作され得る。これらの種々の層の特性及び機能並びに材料例は、参照により組み込まれるUS7,279,704、6~10段において更に詳細に記述されている。
これらの層のそれぞれについて、更なる例が利用可能である。例えば、フレキシブル及び透明基板-アノードの組合せは、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5、844、363号において開示されている。p-ドープされた正孔輸送層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2003/0230980号明細書において開示されている通りの、50:1のモル比でm-MTDATAにF-TCNQをドープしたものである。発光材料及びホスト材料の例は、参照によりその全体が組み込まれるThompsonらの米国特許第6,303,238号において開示されている。n-ドープされた電子輸送層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2003/0230980号において開示されている通りの、1:1のモル比でBPhenにLiをドープしたものである。参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5,703,436号及び同第5,707,745号は、上を覆う透明の、導電性の、スパッタリング蒸着したITO層を有するMg:Ag等の金属の薄層を有する複合カソードを含むカソードの例を開示している。ブロッキング層の理論及び使用は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,097,147号及び米国特許出願公開第2003/0230980号において更に詳細に記述されている。注入層の例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004/0174116号において提供されている。保護層についての記述は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2004/0174116号において見ることができる。
図2は、反転させたOLED200を示す。デバイスは、基板210、カソード215、発光層220、正孔輸送層225、及びアノード230を含む。デバイス200は、記述されている層を順に堆積させることによって製作され得る。最も一般的なOLED構成はアノードの上に配置されたカソードを有し、デバイス200はアノード230の下に配置されたカソード215を有するため、デバイス200は「反転させた」OLEDと称されることができる。デバイス100に関して記述されたものと同様の材料を、デバイス200の対応する層において使用してよい。図2は、幾つかの層が如何にしてデバイス100の構造から省略され得るかの一例を提供するものである。
図1及び図2において例証されている単純な層構造は、非限定的な例として提供されるものであり、本開示の実施形態は多種多様な他の構造に関連して使用され得ることが理解される。記述されている特定の材料及び構造は、事実上例示的なものであり、他の材料及び構造を使用してよい。機能的なOLEDは、記述されている種々の層を様々な手法で組み合わせることによって実現され得るか、又は層は、設計、性能及びコスト要因に基づき、全面的に省略され得る。具体的には記述されていない他の層も含まれ得る。具体的に記述されているもの以外の材料を使用してよい。本明細書において提供されている例の多くは、単一材料を含むものとして種々の層を記述しているが、ホスト及びドーパントの混合物等の材料の組合せ、又はより一般的には混合物を使用してよいことが理解される。また、層は種々の副層を有してもよい。本明細書における種々の層に与えられている名称は、厳しく限定することを意図するものではない。例えば、デバイス200において、正孔輸送層225は正孔を輸送し、正孔を発光層220に注入し、正孔輸送層又は正孔注入層として記述され得る。一実施形態において、OLEDは、カソード及びアノードの間に配置された「有機層」を有するものとして記述され得る。有機層は単層を含んでいてよく、又は、例えば図1及び図2に関して記述されている異なる有機材料の多層を更に含んでいてよい。
参照によりその全体が組み込まれるFriendらの米国特許第5,247,190号明細書において開示されているもののようなポリマー材料で構成されるOLED(PLED)等、具体的には記述されていない構造及び材料を使用してもよい。更なる例として、単一の有機層を有するOLEDが使用され得る。OLEDは、例えば、参照によりその全体が組み込まれるForrestらの米国特許第5,707,745号明細書において記述されている通り、積み重ねられてよい。OLED構造は、図1及び図2において例証されている単純な層構造から逸脱してよい。例えば、基板は、参照によりその全体が組み込まれる、Forrestらの米国特許第6,091,195号明細書において記述されているメサ構造及び/又はBulovicらの米国特許第5,834,893号明細書において記述されているくぼみ構造等、アウトカップリングを改良するための角度のついた反射面を含み得る。
本開示の実施形態にしたがって製作されたデバイスは、バリア層を更に含んでいてよい。バリア層の1つの目的は、電極及び有機層を、水分、蒸気及び/又はガス等を含む環境における有害な種への損傷性暴露から保護することである。バリア層は、基板、電極の上、下若しくは隣に、又はエッジを含むデバイスの任意の他の部分の上に堆積し得る。バリア層は、単層又は多層を含んでいてよい。バリア層は、種々の公知の化学気相堆積技術によって形成され得、単相を有する組成物及び多相を有する組成物を含み得る。任意の適切な材料又は材料の組合せをバリア層に使用してよい。バリア層は、無機若しくは有機化合物又は両方を組み込み得る。好ましいバリア層は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,968,146号明細書、PCT特許出願第PCT/US2007/023098号及び同第PCT/US2009/042829号において記述されている、ポリマー材料及び非ポリマー材料の混合物を含む。「混合物」とみなされるためには、バリア層を含む前記のポリマー及び非ポリマー材料は、同じ反応条件下で及び/又は同時に堆積されるべきである。非ポリマー材料に対するポリマー材料の重量比は、95:5から5:95の範囲内となり得る。ポリマー材料及び非ポリマー材料は、同じ前駆体材料から作製され得る。一例において、ポリマー材料及び非ポリマー材料の混合物は、ポリマーケイ素及び無機ケイ素から本質的になる。
本開示の実施形態にしたがって作製されたデバイスは、種々の電気製品又は中間部品に組み込まれることができる多種多様な電子部品モジュール(又はユニット)に組み込まれることができる。このような電気製品又は中間部品としては、エンドユーザーの製品製造者によって利用されることができるディスプレイスクリーン、照明デバイス(離散的光源デバイス又は照明パネル等)が挙げられる。このような電子部品モジュールは、駆動エレクトロニクス及び/又は電源を任意に含むことができる。本開示の実施形態にしたがって作製されたデバイスは、組み込まれた1以上の電子部品モジュール(又はユニット)を有する多種多様な消費者製品に組み込まれることができる。OLEDの有機層に本開示の化合物を含むOLEDを含む消費者製品が開示される。このような消費者製品は、1以上の光源及び/又は1以上のある種のビジュアルディスプレイを含む任意の種類の製品を含む。このような消費者製品の幾つかの例としては、フラットパネルディスプレイ、曲がったディスプレイ、コンピュータモニター、メディカルモニター、テレビ、掲示板、屋内若しくは屋外照明及び/又は信号送信用のライト、ヘッドアップディスプレイ、完全又は部分透明ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、丸めることができるディスプレイ、折り畳むことができるディスプレイ、伸ばすことができるディスプレイ、レーザープリンター、電話、携帯電話、タブレット、ファブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダー、ビューファインダー、マイクロディスプレイ(対角で2インチ未満のディスプレイ)、3-Dディスプレイ、バーチャルリアリティ又は拡張現実ディスプレイ、車両、共に並べた多重ディスプレイを含むビデオウォール、劇場又はスタジアムのスクリーン、光療法デバイス、及び看板を含む。パッシブマトリックス及びアクティブマトリックスを含む種々の制御機構を使用して、本開示にしたがって製作されたデバイスを制御することができる。デバイスの多くは、18℃から30℃、より好ましくは室温(20~25℃)等、ヒトに快適な温度範囲内での使用が意図されているが、この温度範囲外、例えば、摂氏-40℃~+80℃で用いることもできる。
OLEDに関する更なる詳細、及び前記した定義は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第7,279,704号明細書にみることができる。
本明細書において記述されている材料及び構造は、OLED以外のデバイスにおける用途を有し得る。例えば、有機太陽電池及び有機光検出器等の他の光電子デバイスが、該材料及び構造を用い得る。より一般的には、有機トランジスタ等の有機デバイスが、該材料及び構造を用い得る。
幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、可撓性があること、丸めることができること、折り畳むことができること、伸ばすことができること、曲げることができることからなる群から選択される1以上の特性を有する。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、透明又は半透明である。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、カーボンナノチューブを含む層を更に含む。
幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、遅延蛍光発光体を含む層を更に含む。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、RGB画素配列又は白色及びカラーフィルター画素配列を含む。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、モバイルデバイス、ハンドヘルドデバイス、又はウェアラブルデバイスである。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、10インチ未満の対角線又は50平方インチ未満の面積を有するディスプレイパネルである。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、少なくとも10インチの対角線又は少なくとも50平方インチの面積を有するディスプレイパネルである。幾つかの実施形態においては、前記OLEDは、照明パネルである。
他の態様によれば、本明細書に記載される化合物を含む組成物も開示される。
本明細書中に開示されるOLEDは、消費者製品、電子部品モジュール、及び照明パネルの1以上に組み込まれることができる。前記有機層は、発光層であることができ、幾つかの実施形態においては、前記化合物は、発光ドーパントであることができ、他の実施形態においては、前記化合物は、非発光ドーパントであることができる。
本開示の更に他の態様においては、本明細書に開示される新規化合物を含む組成物が記載される。前記組成物は、本明細書に開示される溶媒、ホスト、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子ブロッキング材料、正孔ブロッキング材料、及び電子輸送材料からなる群から選択される1つ以上の成分を含むこともできる。
本開示は、本開示の新規化合物、又はその一価又は多価のバリアントを含む任意の化学構造を包含する。言い換えれば、本発明化合物又はその一価又は多価のバリアントは、より大きな化学構造の一部であることができる。そのような化学構造は、モノマー、ポリマー、巨大分子、及び超分子(supramolecule)(超分子(supermolecule)としても知られている)からなる群から選択されることができる。本明細書中で使用される、「化合物の一価のバリアント」は、1個の水素が除去され、化学構造の残りへの結合で置き換えられていることを除いては、前記化合物と同一である部分を指す。本明細書中で使用される、「化合物の多価のバリアント」は、1個超の水素が除去され、化学構造の残りへの結合で置き換えられていることを除いては前記化合物と同一である部分を指す。超分子の例においては、発明化合物は、共有結合なしで前記超分子錯体に組み込まれることもできる。
F.本開示の化合物の他の材料との組合せ
有機発光デバイス中の特定の層に有用として本明細書において記述されている材料は、デバイス中に存在する多種多様な他の材料と組み合わせて使用され得る。例えば、本明細書において開示されている発光性ドーパントは、多種多様なホスト、輸送層、ブロッキング層、注入層、電極、及び存在し得る他の層と併せて使用され得る。以下で記述又は参照される材料は、本明細書において開示されている化合物と組み合わせて有用となり得る材料の非限定的な例であり、当業者であれば、組み合わせて有用となり得る他の材料を特定するための文献を容易に閲覧することができる。
a)伝導性(導電性)ドーパント:
電荷輸送層は、伝導性ドーパントでドープされ、電荷キャリアの密度を大きく変え、それによりその伝導性を変えることとなる。伝導性は、マトリックス材料中の電荷キャリアを生成することで、又はドーパントのタイプに応じて増加され、半導体のフェルミ準位における変化も達成することができる。正孔輸送層は、p型伝導性ドーパントでドープされることができ、n型伝導性ドーパントは、電子輸送層中に用いられる。
本明細書において開示される材料と組み合わせて、OLED中に用いられることができる伝導性ドーパントの非制限的な例は、これらの材料を開示する文献と共に下記に例示される。
EP01617493、EP01968131、EP2020694、EP2684932、US20050139810、US20070160905、US20090167167、US2010288362、WO06081780、WO2009003455、WO2009008277、WO2009011327、WO2014009310、US2007252140、US2015060804、US20150123047、及びUS2012146012
Figure 2024065083000104
Figure 2024065083000105
b)HIL/HTL:
本開示において使用される正孔注入/輸送材料は特に限定されず、その化合物が正孔注入/輸送材料として典型的に使用されるものである限り、任意の化合物を使用してよい。材料の例は、フタロシアニン又はポルフィリン誘導体;芳香族アミン誘導体;インドロカルバゾール誘導体;フッ化炭化水素を含有するポリマー;伝導性ドーパントを有するポリマー;PEDOT/PSS等の導電性ポリマー;ホスホン酸及びシラン誘導体等の化合物に由来する自己集合モノマー;MoO等の金属酸化物誘導体;1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル等のp型半導体有機化合物;金属錯体、並びに架橋性化合物を含むがこれらに限定されない。
HIL又はHTL中に使用される芳香族アミン誘導体の例は、下記の一般構造を含むがこれらに限定されない。
Figure 2024065083000106
ArからArのそれぞれは、ベンゼン、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、クリセン、ペリレン、アズレン等の芳香族炭化水素環式化合物からなる群;ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン及びセレノフェノジピリジン等の芳香族複素環式化合物からなる群;並びに芳香族炭化水素環式基及び芳香族複素環式基から選択される同じ種類又は異なる種類の基であり、且つ、直接的に、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、鎖構造単位及び脂肪族環式基の少なくとも1つを介して、互いに結合している2から10個の環式構造単位からなる群から選択される。各Arは、無置換であることができる、又は重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボン酸、エーテル、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、ホスフィノ及びそれらの組合せからなる群から選択される置換基によって置換されることができる。
一態様において、ArからArは、以下からなる群から選択される。
Figure 2024065083000107
(式中、kは1から20までの整数であり;X101からX108はC(CHを含む)又はNであり;Z101はNAr、O、又はSであり;Arは、上記で定義したものと同じ基を有する。)からなる群から独立に選択される。
HIL又はHTL中に使用される金属錯体の例は、下記の一般式を含むがこれらに限定されない。
Figure 2024065083000108
式中、Metは、40より大きい原子量を有し得る金属であり;(Y101-Y102)は二座配位子であり、Y101及びY102は、C、N、O、P及びSから独立に選択され;L101は補助配位子であり;k’は、1から金属に結合し得る配位子の最大数までの整数値であり;且つ、k’+k’’は、金属に結合し得る配位子の最大数である。
一態様において、(Y101-Y102)は2-フェニルピリジン誘導体である。別の態様において、(Y101-Y102)はカルベン配位子である。別の態様において、Metは、Ir、Pt、Os及びZnから選択される。更なる態様において、金属錯体は、Fc/Fcカップルに対して、溶液中で約0.6V未満の最小酸化電位を有する。
本明細書において開示される材料と組み合わせて、OLED中に用いられることができるHIL材料及びHTL材料の非制限的な例は、これらの材料を開示する文献と共に下記に例示される。
CN102702075、DE102012005215、EP01624500、EP01698613、EP01806334、EP01930964、EP01972613、EP01997799、EP02011790、EP02055700、EP02055701、EP1725079、EP2085382、EP2660300、EP650955、JP07-073529、JP2005112765、JP2007091719、JP2008021687、JP2014-009196、KR20110088898、KR20130077473、TW201139402、US06517957、US20020158242、US20030162053、US20050123751、US20060182993、US20060240279、US20070145888、US20070181874、US20070278938、US20080014464、US20080091025、US20080106190、US20080124572、US20080145707、US20080220265、US20080233434、US20080303417、US2008107919、US20090115320、US20090167161、US2009066235、US2011007385、US20110163302、US2011240968、US2011278551、US2012205642、US2013241401、US20140117329、US2014183517、US5061569、US5639914、WO05075451、WO07125714、WO08023550、WO08023759、WO2009145016、WO2010061824、WO2011075644、WO2012177006、WO2013018530、WO2013039073、WO2013087142、WO2013118812、WO2013120577、WO2013157367、WO2013175747、WO2014002873、WO2014015935、WO2014015937、WO2014030872、WO2014030921、WO2014034791、WO2014104514、WO2014157018
Figure 2024065083000109
Figure 2024065083000110
Figure 2024065083000111
Figure 2024065083000112
Figure 2024065083000113
c)EBL:
電子ブロッキング層(EBL)は、発光層から出る電子及び/又は励起子の数を減らすために使用されることができる。デバイス中のそのようなブロッキング層の存在は、ブロッキング層を欠く同様のデバイスと比較して、大幅に高い効率及び/又はより長い寿命をもたらし得る。また、ブロッキング層を使用して、OLEDの所望の領域に発光を制限することもできる。幾つかの実施形態においては、EBL材料は、EBLインターフェースに最も近接した発光体よりも高いLUMO(真空準位により近い)及び/又は高い三重項エネルギーを有する。幾つかの実施形態においては、EBL材料は、EBLインターフェースに最も近接したホストの1以上よりも高いLUMO(真空準位により近い)及び/又は高い三重項エネルギーを有する。一態様においては、EBL中に用いられる前記化合物は、下記に記載されるホストの1つとして用いられる、同じ分子又は同じ官能基を含む。
d)ホスト:
本発明の有機ELデバイスの発光層は、発光材料として少なくとも金属錯体を含むことが好ましく、前記金属錯体をドーパント材料として用いたホスト材料を含むことができる。前記ホスト材料としては特に限定されず、前記ホストの三重項エネルギーがドーパントのものよりも大きければ、任意の金属錯体又は有機化合物が用いられることができる。いずれのホスト材料も、三重項の基準が満たされる限り、任意のドーパントと共に用いられることができる。
ホスト材料として使用される金属錯体の例は、下記の一般式を有することが好ましい。
Figure 2024065083000114
式中、Metは金属であり;(Y103-Y104)は二座配位子であり、Y103及びY104は、C、N、O、P及びSから独立に選択され;L101は他の配位子であり;k’は、1から金属に結合し得る配位子の最大数までの整数値であり;且つ、k’+k’’は、金属に結合し得る配位子の最大数である。
一態様において、金属錯体は、下記の錯体である。
Figure 2024065083000115
式中、(O-N)は、原子O及びNに配位された金属を有する二座配位子である。
別の態様において、Metは、Ir及びPtから選択される。更なる態様において、(Y103-Y104)はカルベン配位子である。
1つの態様においては、前記ホスト化合物は、ベンゼン、ビフェニル、トリフェニル、トリフェニレン、テトラフェニレン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、ピレン、クリセン、ペリレン、及びアズレン等の芳香族炭化水素環式化合物からなる群;ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ジベンゾセレノフェン、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾセレノフェン、カルバゾール、インドロカルバゾール、ピリジルインドール、ピロロジピリジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、オキサトリアゾール、ジオキサゾール、チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサジン、オキサチアジン、オキサジアジン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、インドキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、ナフチリジン、フタラジン、プテリジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾフロピリジン、フロジピリジン、ベンゾチエノピリジン、チエノジピリジン、ベンゾセレノフェノピリジン及びセレノフェノジピリジン等の芳香族複素環式化合物からなる群;並びに芳香族炭化水素環式基及び芳香族複素環式基から選択される同じ種類又は異なる種類の基であり、且つ、直接的に、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子、ホウ素原子、鎖構造単位及び脂肪族環式基の少なくとも1つを介して互いに結合している2から10個の環式構造単位からなる群から選択される群の少なくとも1つを含む。各基内の各オプションは、非置換であることができる、又は重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボン酸、エーテル、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、ホスフィノ、及びこれらの組合せからなる群から選択される置換基によって置換されることができる。
一つの態様においては、前記ホスト化合物は、分子中に、下記の基の少なくとも1つを含む。
Figure 2024065083000116
Figure 2024065083000117
式中、R101は、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボン酸、エーテル、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、ホスフィノ、及びこれらの組合せからなる群から選択され、それがアリール又はヘテロアリールである場合、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。kは0から20又は1から20までの整数である。X101~X108は、独立して、C(CHを含む)又はNから選択される。Z101及びZ102は、独立して、NR101、O、又はSから選択される。
本明細書において開示される材料と組み合わせて、OLED中に用いられることができるホスト材料の非制限的な例は、これらの材料を開示する文献と共に下記に例示される。
EP2034538、EP2034538A、EP2757608、JP2007254297、KR20100079458、KR20120088644、KR20120129733、KR20130115564、TW201329200、US20030175553、US20050238919、US20060280965、US20090017330、US20090030202、US20090167162、US20090302743、US20090309488、US20100012931、US20100084966、US20100187984、US2010187984、US2012075273、US2012126221、US2013009543、US2013105787、US2013175519、US2014001446、US20140183503、US20140225088、US2014034914、US7154114、WO2001039234、WO2004093207、WO2005014551、WO2005089025、WO2006072002、WO2006114966、WO2007063754、WO2008056746、WO2009003898、WO2009021126、WO2009063833、WO2009066778、WO2009066779、WO2009086028、WO2010056066、WO2010107244、WO2011081423、WO2011081431、WO2011086863、WO2012128298、WO2012133644、WO2012133649、WO2013024872、WO2013035275、WO2013081315、WO2013191404、WO2014142472、US20170263869、US20160163995、US9466803
Figure 2024065083000118
Figure 2024065083000119
Figure 2024065083000120
Figure 2024065083000121
Figure 2024065083000122
e)追加の発光体:
1以上の追加の発光体ドーパントを本開示の化合物と合わせて使用することができる。前記追加の発光体ドーパントの例としては、特に限定されず、前記化合物が典型的に発光体材料として用いられるものであれば、いずれの化合物も用いられることができる。好適な発光体材料の例としては、燐光、蛍光、熱活性化遅延蛍光、即ちTADF(E型遅延蛍光とも言われる)、三重項-三重項消滅、又はこれらの過程の組合せを介して、発光を生成することができる化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において開示される材料と組み合わせて、OLED中に用いられることができる発光体材料の非制限的な例は、これらの材料を開示する文献と共に下記に例示される。
CN103694277、CN1696137、EB01238981、EP01239526、EP01961743、EP1239526、EP1244155、EP1642951、EP1647554、EP1841834、EP1841834B、EP2062907、EP2730583、JP2012074444、JP2013110263、JP4478555、KR1020090133652、KR20120032054、KR20130043460、TW201332980、US06699599、US06916554、US20010019782、US20020034656、US20030068526、US20030072964、US20030138657、US20050123788、US20050244673、US2005123791、US2005260449、US20060008670、US20060065890、US20060127696、US20060134459、US20060134462、US20060202194、US20060251923、US20070034863、US20070087321、US20070103060、US20070111026、US20070190359、US20070231600、US2007034863、US2007104979、US2007104980、US2007138437、US2007224450、US2007278936、US20080020237、US20080233410、US20080261076、US20080297033、US200805851、US2008161567、US2008210930、US20090039776、US20090108737、US20090115322、US20090179555、US2009085476、US2009104472、US20100090591、US20100148663、US20100244004、US20100295032、US2010102716、US2010105902、US2010244004、US2010270916、US20110057559、US20110108822、US20110204333、US2011215710、US2011227049、US2011285275、US2012292601、US20130146848、US2013033172、US2013165653、US2013181190、US2013334521、US20140246656、US2014103305、US6303238、US6413656、US6653654、US6670645、US6687266、US6835469、US6921915、US7279704、US7332232、US7378162、US7534505、US7675228、US7728137、US7740957、US7759489、US7951947、US8067099、US8592586、US8871361、WO06081973、WO06121811、WO07018067、WO07108362、WO07115970、WO07115981、WO08035571、WO2002015645、WO2003040257、WO2005019373、WO2006056418、WO2008054584、WO2008078800、WO2008096609、WO2008101842、WO2009000673、WO2009050281、WO2009100991、WO2010028151、WO2010054731、WO2010086089、WO2010118029、WO2011044988、WO2011051404、WO2011107491、WO2012020327、WO2012163471、WO2013094620、WO2013107487、WO2013174471、WO2014007565、WO2014008982、WO2014023377、WO2014024131、WO2014031977、WO2014038456、WO2014112450
Figure 2024065083000123
Figure 2024065083000124
Figure 2024065083000125
Figure 2024065083000126
Figure 2024065083000127
f)HBL:
正孔ブロッキング層(HBL)を使用して、発光層から出る正孔及び/又は励起子の数を低減させることができる。デバイス中のそのようなブロッキング層の存在は、ブロッキング層を欠く同様のデバイスと比較して大幅に高い効率及び/又はより長い寿命をもたらし得る。また、ブロッキング層を使用して、OLEDの所望の領域に発光を制限することもできる。幾つかの実施形態においては、HBL材料は、HBLインターフェースに最も近接した発光体よりも低いHOMO(真空準位から更に離れて)及び/又は高い三重項エネルギーを有する。幾つかの実施形態においては、HBL材料は、HBLインターフェースに最も近接したホストの1以上よりも低いHOMO(真空準位から更に離れて)及び/又は高い三重項エネルギーを有する。
一態様において、前記HBL中に使用される前記化合物は、上述したホストに用いられる場合と同じ分子又は同じ官能基を含む。
別の態様において、前記HBL中に使用される前記化合物は、分子中に下記の群の少なくとも1つを含む。
Figure 2024065083000128
式中、kは1から20までの整数であり;L101は他の配位子であり、k’は1から3までの整数である。
g)ETL:
電子輸送層(ETL)は、電子を輸送することができる材料を含み得る。電子輸送層は、真性である(ドープされていない)か、又はドープされていてよい。ドーピングを使用して、伝導性を増強することができる。ETL材料の例は特に限定されず、電子を輸送するために典型的に使用されるものである限り、任意の金属錯体又は有機化合物を使用してよい。
一態様において、前記ETL中に使用される前記化合物は、分子中に下記の群の少なくとも1つを含有する。
Figure 2024065083000129
式中、R101は、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボン酸、エーテル、エステル、ニトリル、イソニトリル、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、ホスフィノ及びそれらの組合せからなる群から選択され、それがアリール又はヘテロアリールである場合、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。ArからArは、上記で言及したArのものと同様の定義を有する。kは1から20までの整数である。X101からX108はC(CHを含む)又はNから選択される。
別の態様において、前記ETL中に使用される金属錯体は、下記の一般式を含有するがこれらに限定されない。
Figure 2024065083000130
式中、(O-N)又は(N-N)は、原子O、N又はN、Nに配位された金属を有する二座配位子であり;L101は他の配位子であり;k’は、1から金属に結合し得る配位子の最大数までの整数値である。
本明細書において開示される材料と組み合わせて、OLED中に用いられることができるETL材料の非制限的な例は、これらの材料を開示する文献と共に下記に例示される。CN103508940、EP01602648、EP01734038、EP01956007、JP2004-022334、JP2005149918、JP2005-268199、KR0117693、KR20130108183、US20040036077、US20070104977、US2007018155、US20090101870、US20090115316、US20090140637、US20090179554、US2009218940、US2010108990、US2011156017、US2011210320、US2012193612、US2012214993、US2014014925、US2014014927、US20140284580、US6656612、US8415031、WO2003060956、WO2007111263、WO2009148269、WO2010067894、WO2010072300、WO2011074770、WO2011105373、WO2013079217、WO2013145667、WO2013180376、WO2014104499、WO2014104535
Figure 2024065083000131
Figure 2024065083000132
Figure 2024065083000133
h)電荷発生層(CGL)
タンデム型、又は積層型のOLED中で、CGLは、性能において重要な役割を果たし、それぞれ、電子及び正孔の注入ためのn-ドープ層及びp-ドープ層からなる。電子及び正孔は、前記CGL及び電極から供給される。前記CGL中の消費された電子及び正孔は、それぞれカソード及びアノードから注入された電子及び正孔によって再び満たされ、その後バイポーラ電流が徐々に安定した状態に達する。典型的なCGL材料は、輸送層で用いられるn型及びp型伝導性ドーパントを含む。
OLEDデバイスの各層中に使用される任意の上記で言及した化合物において、水素原子は、部分的又は完全に重水素化されていてよい。重水素化される化合物の水素の最低量は、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、及び100%からなる群から選択される。故に、メチル、フェニル、ピリジル等であるがこれらに限定されない任意の具体的に挙げられている置換基は、これらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンであることができる。同様に、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール等であるがこれらに限定されない置換基のクラスも、これらの重水素化されていない、部分的に重水素化された、及び完全に重水素化されたバージョンであることができる。
本明細書において記述されている種々の実施形態は、単なる一例としてのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことが理解される。例えば、本明細書において記述されている材料及び構造の多くは、本発明の趣旨から逸脱することなく他の材料及び構造に置き換えることができる。したがって、特許請求されている通りの本発明は、当業者には明らかとなるように、本明細書において記述されている特定の例及び好ましい実施形態からの変形形態を含み得る。なぜ本発明が作用するのかについての種々の理論は限定を意図するものではないことが理解される。
また、本明細書に記載された全ての化合物及びデバイスの実施形態は、それらの実施形態が開示全体の異なる態様においても適用可能である場合には、交換可能であることも理解されるべきである。
E.実験セクション
OLEDデバイスは、以下の材料セットで作製した。
Figure 2024065083000134
Figure 2024065083000135
発光体としての化合物5、化合物6、及び化合物9のそれぞれに対するVDR試験膜を、ホスト化合物A中の5%発光体の組成物を用いて400Å厚膜の真空熱蒸発により作製した。
Figure 2024065083000136
測定された化合物5のVDRは、0.33であり、測定された化合物6のVDRは、0.39であり、測定された化合物9のVDRは、0.11である。
表1は、緑色TADFアクセプターを含む又は含まない、青色リン光OLEDからのデバイス結果を示す。プラズモンPHOLEDデータは、エンハンスメント層のプラズモンモードに結合され、その後光に変換されたエネルギーのみを考慮している。参照PHOLEDデータは、従来のボトムエミッションデバイス用である。
表1のプラズモンPHOLEDデータは、プラズモンカップリングを最小化する従来の層厚に基づく参照PHOLEDよりも、EL過渡(EL transient)速度の高速化を実証した。アクセプターをシステムに導入すると、過渡は更に加速され、励起状態寿命(EL過渡によって測定)はプラズモンカップリングによって加速され、その後増感によって更に加速されるという我々の主張を支持する。これはデバイスの安定性に複合的な有益な効果を持つかもしれない。参照PHOLED励起状態過渡も、アクセプターが存在すると加速されるが、励起状態LTは、増感プラズモンPHOLEDのレベルには達しない。
波長が青から緑にシフトするという事実は、アクセプターがS1からプラズモンモードにエネルギーを結合したことを示す(図4参照)。
シート抵抗15Ω/sqの酸化インジウムスズ(ITO)層でプレコートしたガラス基板上にOLEDを成長させた。有機層の堆積又はコーティングの前に、基板を溶媒で脱脂した後、50W、100mTorrで、酸素プラズマで1.5分間処理し、UVオゾンで5分間処理した。本作業のデバイスはいずれも高真空下(<10-6Torr)における熱蒸着で作製した。アノード電極は、750Åの酸化インジウムスズ(ITO)であった。
プラズモンPHOLEDデバイス実施例は、ITO表面から順に、100Å厚の化合物1(HIL)、250Å化合物2(HTL)の層、50Åの化合物3(EBL)、40%の化合物4でドープし、12%の化合物5でドープし、及び[0%、1%]の化合物6でドープした100Åの化合物3(EML)、50Åの化合物4(BL)、35%の化合物8でドープした100Åの化合物7(ETL)、10Åの化合物7(EIL)からなる有機層、銀カソード、並びにナノ粒子系アウトカップリングスキームを有した。
参照PHOLEDデバイス実施例は、ITO表面から順に、100Å厚の化合物1(HIL)、250Åの化合物2の層(HTL)、50Åの化合物3(EBL)、40%の化合物4でドープし、12%の化合物5でドープし、及び[0%、1%]の化合物6でドープした300Åの化合物3(EML)、50Åの化合物4(BL)、35%の化合物8でドープした300Åの化合物7(ETL)、10Åの化合物7(EIL)からなる有機層、並びに1000ÅのAl(カソード)を有した。
デバイスはいずれも、作製後直ちに、窒素グローブボックス(<1ppmのHO及びO)中で、エポキシ樹脂で封止したガラス製の蓋で封入し、水分ゲッターをパッケージに入れた。ドーピング率は、体積率で表される。
スペクトル測定(Instrument Systems CAS140D/TOP200)を10mA/cmで行う。ソース測定ユニット(Agilent B2902A)を用いて、電気測定を行われる。オシロスコープ(National Instruments PXIe-5110)に接続されたファイバ結合光電子増倍管(Hamamatsu H10721-20)を用いて、EL過渡の測定を行う。特定の電流密度を与えるように設定された順方向バイアスと-2Vの逆バイアスで、4kHzの矩形波関数発生器(National Instruments PXIe-5413)によって、OLEDを駆動する。電流密度は、標準化されたEQE対電流密度の曲線を分析してピークEQEの90%から95%の間の点を選択し、意図的にロールオフを回避し、測定された過渡時間を変更する二分子相互作用を防ぐことによってよって選択される。その後、8,192スキャン平均減衰曲線は、全てのデータが0より大きいことを確認するために後処理され、その後標準化される。ベースラインとの二指数関数的な適合は、データの下位約85%に適用される(電圧オフ直後の適合異常を回避するため)。
Figure 2024065083000137
更に、ほぼ等方性のVDRを有するリン光材料と、水平方向に高度に整列したVDRを有するアクセプターを用いることで、効率が飛躍的に向上した。ITO表面から順に、100Åの化合物1(HIL)、250Åの化合物2(HTL)、50Åの化合物3(EBL)、50%の化合物10、12%の化合物5、及び0%又は0.8%の化合物9でドープした300Åの化合物11(EML)、50ÅのEホスト(BL)、35%の化合物6でドープした300Åの化合物5(ETL)、10Åの化合物5(EIL)からなる有機層、並びに1,000ÅのAl(カソード)を有する2つのデバイスを成長させた。発光特性及びEQEを10mA/cmで測定し、表2に報告する。実施例1のEQEは、比較1の値に対して報告する。
Figure 2024065083000138
上記データは、低いVDRアクセプター及び高いVDRリン光増感剤の増感が、EQEの大きな増加をもたらしたことを示している。EQEの38%の増加は、実験誤差に帰せられるいかなる値も超えており、観察された改善は有意である。デバイス構造は類似し、唯一の違いは蛍光アクセプターの0.8%の添加であるという事実に基づいて、上記データで観察された有意な性能改善は予想外である。いかなる理論に拘束されることなく、この改善は、その低いVDRを有する蛍光アクセプターへの高速エネルギー伝達に起因し、カソードからのプラズモンモードへのカップリングが減少する。

Claims (10)

  1. アノードと;
    正孔輸送層と;
    発光領域と;
    電子輸送層と;
    カソードと、
    を順に含む有機発光デバイス(OLED)であって、
    前記発光領域は、
    化合物S1と;
    化合物A1と、
    を含み、
    前記化合物S1は、エネルギーを前記化合物A1に伝達する有機金属増感剤であり;前記化合物A1は、発光体であるアクセプターであり;
    前記化合物S1は、0.2以上の垂直双極子比(VDR)値を有し;
    前記化合物A1は、0.2以下のVDR値を有し;
    前記化合物S1が、前記化合物S1がトリス-ホモレプティックIr錯体である場合、前記化合物S1は、少なくとも3つのIr-N結合を含み;前記化合物S1がPt錯体である場合、前記化合物S1は、カルベン及びカルバゾールの両方を含まず;前記化合物S1は、以下:
    Figure 2024065083000139
    又は
    Figure 2024065083000140
    ではないことを特徴とする、有機発光デバイス(OLED)。
  2. 前記化合物S1は、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びアザ-ジベンゾセレノフェンからなる群から選択される少なくとも1つの部分を含む;及び/又は
    前記化合物A1は、5以上の5員又は6員炭素環又は複素環を含む縮合環系を含む;及び/又は
    前記化合物H1は、ビスカルバゾール、ビカルバゾール、インドロカルバゾール、1-Nインドロカルバゾール、トリアジン、ピリミジン、ボリル、アザ-ジベンゾセレノフェン、アザ-ジベンゾフラン、アザ-ジベンゾチオフェン、及びトリフェニレンから選択される部分を含む、請求項1に記載のOLED。
  3. 前記化合物A1が≦30nmの発光半値全幅(FWHM)を有する;及び/又は
    前記化合物A1のS-Tが≦0.3eVである;及び/又は
    前記発光領域が第2のホストとして化合物H2を更に含み、前記化合物H2がHOMO、EHH2を有し、EHA-EHH2<0.25である;及び/又は
    前記化合物S1がHOMOレベル、EHSを有し、前記化合物A1がHOMOレベル、EHAを有し、EHS>EHAである;及び/又は
    前記化合物A1がLUMOレベル、ELAを有し、前記化合物H1がLUMOレベル、ELHを有し、ELH<ELAである;及び/又は
    前記化合物S1のVDR値が>0.25である;及び/又は
    前記化合物A1のVDR値が<0.15である、請求項1に記載のOLED。
  4. 金属MがIr、Pt、又はPdであり、前記化合物S1がM(L(L(Lの式を有し;
    、L、及びLは、同じでも異なっていてもよく;
    xは、1、2、又は3であり;
    yは、0、1、又は2であり;
    zは、0、1、又は2であり;
    x+y+zは、前記金属Mの酸化状態であり;
    は、以下の配位子リストの構造からなる群から選択される、請求項1に記載のOLED。
    Figure 2024065083000141
    Figure 2024065083000142
    Figure 2024065083000143
    (式中、L及びLは、独立して、下記:
    Figure 2024065083000144
    及び配位子リストの構造からなる群から選択され;
    Tは、B、Al、Ga、及びInからなる群から選択され;
    1’は、直接結合である、又はNR、PR、O、S、及びSeからなる群から選択され;
    ~Y13は、それぞれ独立して、炭素及び窒素からなる群から選択され;
    Y’は、BR、NR、PR、O、S、Se、C=O、S=O、SO、CR、SiR、及びGeRからなる群から選択され;
    及びRは、縮合又は結合して環を形成してもよく;
    、R、R、及びRは、それぞれ独立して、モノから最大可能数の置換を表す、又は無置換を表し;
    a1、Rb1、Rc1、Rd1、R、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、水素である、又は本明細書で定義される一般的な置換基からなる群から選択される置換基であり;
    a1、Rb1、Rc1、Rd1、R、R、R、及びRの任意の2つは、縮合又は結合して、環を形成してもよい又は多座配位子を形成してもよい。)
  5. 化合物S1と;
    化合物A1と、
    を含むことを特徴とする組成物であって、
    前記化合物が有機エレクトロルミネセンスデバイスの発光層に形成される場合、前記化合物S1は、前記化合物A1にエネルギーを伝達する有機金属増感剤として機能し、前記化合物A1は、発光体であるアクセプターであり;
    前記化合物A1は、垂直双極子比(VDR)値≧0.33を有することを特徴とする、組成物。
  6. 請求項5に記載の組成物を含むことを特徴とする、有機エレクトロルミネセンスデバイス。
  7. 基板と;
    第1の電極と;
    前記第1の電極に配置される有機発光領域と;
    前記第1の電極と反対側の前記有機発光領域に配置されるエンハンスメント層と、
    を含む有機発光デバイス(OLED)であって、
    前記有機発光領域は、
    化合物S1と;
    化合物A1と、
    を含み、
    前記化合物S1は、前記化合物A1にエネルギーを伝達する増感剤であり、前記化合物A1は、発光体であるアクセプターであり;
    前記エンハンスメント層は、前記化合物A1、前記化合物S1、又は前記化合物A1及び前記化合物S1の両方に非放射的に結合し(non-radiatively couples)、前記化合物A1、化合物S1から、又は前記化合物A1及び前記化合物S1の両方から励起状態エネルギーを表面プラズモンポラリトンの非放射モードエネルギーに伝達する、表面プラズモン共鳴を示すプラズモン材料を含むことを特徴とする、有機発光デバイス(OLED)。
  8. 前記エンハンスメント層が、前記有機発光領域から、閾値距離以上離れないように設けられ;前記化合物A1が、前記エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数(total non-radiative decay rate constant)及び全放射減衰速度定数(total radiative decay rate constant)を有し、前記閾値距離は、前記全非放射減衰速度定数が前記全放射減衰速度定数に等しい場合である;及び/又は
    前記エンハンスメント層が、前記有機発光領域から、閾値距離以上離れないように設けられ;前記化合物S1が、前記エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数及び全放射減衰速度定数を有し、前記閾値距離は、前記全非放射減衰速度定数が前記全放射減衰速度定数に等しい場合である;及び/又は
    前記エンハンスメント層が、前記有機発光領域から、閾値距離以上離れないように設けられ;前記有機発光領域が、前記エンハンスメント層の存在により、全非放射減衰速度定数及び全放射減衰速度定数を有し、前記閾値距離は、前記全非放射減衰速度定数が前記全放射減衰速度定数に等しい場合である;及び/又は
    アウトカップリング層が、前記エンハンスメント層の上に配置され、前記アウトカップリング層が、前記表面プラズモンポラリトンの前記非放射モードエネルギーを光子として自由空間に散乱させる、請求項7に記載のOLED。
  9. 前記化合物A1からの発光が、前記化合物S1からの発光よりも小さい半値全幅(FWHM)を有する;及び/又は
    前記化合物A1からの発光の発光ピーク最大が、前記化合物S1からの発光の発光ピーク最大よりも高いエネルギーである;及び/又は
    前記化合物S1の垂直双極子比(VDR)が、≧0.25である;及び/又は
    前記化合物A1が、VDR≦0.33を有する、請求項7に記載のOLED。
  10. 前記OLEDが、前記第1の電極及び前記有機発光領域との間に正孔輸送層(HTL)を更に含み、前記化合物S1がリン光増感剤であり、前記化合物A1が蛍光アクセプターであり、前記有機発光領域における前記化合物A1のドーピング濃度が前記HTLに向かって増加する及び/又は
    前記OLEDが、第2の電極と前記有機発光領域との間に電子輸送層(ETL)を更に含み、前記化合物A1が蛍光アクセプターであり、前記有機発光領域における前記化合物A1のドーピング濃度が前記ETLに向かって増加する;及び/又は
    前記化合物S1が、室温でリン光発光又はTADF発光が可能である;及び/又は
    前記化合物S1からの発光寄与が、前記OLEDの全エレクトロルミネセンススペクトル≦45%である又は前記化合物S1が発光しない;及び/又は
    前記化合物S1が、完全に又は部分的に重水素化される;及び/又は
    前記化合物A1が、完全に又は部分的に重水素化される、請求項7に記載のOLED。
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