JP4590020B1 - 電荷輸送材料及び有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1−3には、燐光発光材料としてイリジウム錯体や白金錯体などを用い、更に含窒素ヘテロ環基とカルバゾール構造を含む特定構造の化合物をホスト材料として用いて、発光効率及び耐久性を向上させた有機電界発光素子が提案されている。
また、同じく含窒素ヘテロ環基とカルバゾール構造を含む特定構造の化合物を電子輸送材料として電子輸送層に用いて、発光効率を向上させた有機電界発光素子が提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、これら特許文献1−4に記載の素子よりも更に高いレベルで発光効率と耐久性が両立された有機電界発光素子が求められている。
また、特許文献6に記載されるように、ハロゲン含有化合物の除去は困難なことが多く、有機化合物材料に応じて適切な不純物低減の方法を検討する必要がある。
特許文献1−4に記載の含窒素ヘテロ環基とカルバゾール構造を含む特定構造の電荷輸送材料に関しては、特許文献1及び2に、ハロゲン原子が置換した含窒素ヘテロ環を含む構造と、ボロン酸が置換したアリール基を含むカルバゾール構造とをカップリングして合成する方法が開示されている。しかしながら、特許文献1−4には、上記特定構造の化合物の純度や含有不純物による素子に対する影響についての記載はない。
一方で、特許文献2には、本発明の一般式(1)に相当する化合物が置換しうる置換基の例として、塩素、臭素、フッ素などのハロゲン原子が記載されており、一般式(1)で表される化合物においては、ハロゲン原子の置換は大きな悪影響を与えるものではないことが、知られていた。
また、本発明の別の目的は、優れた発光効率と耐久性を有する有機電界発光素子に有用な電荷輸送材料を提供することである。更に、本発明の別の目的は、有機電界発光素子に有用な化合物の製造方法を提供することである。そして、本発明の別の目的は、有機電界発光素子を含む発光装置及び照明装置を提供することである。
すなわち、本発明は下記の手段により達成することができる。
以下の一般式(1)で表される化合物を含む電荷輸送材料であって、以下の一般式(I−1)で表される化合物及び一般式(I−2)で表される化合物の含有量が、それぞれ一般式(1)で表される化合物に対して0.1質量%以下であることを特徴とする電荷輸送材料。
[2]
一般式(I−1)で表される化合物及び一般式(I−2)で表される化合物の含有量が、それぞれ一般式(1)で表される化合物に対して0.001質量%以上0.1質量%以下であることを特徴とする上記[1]に記載の電荷輸送材料。
[3]
一般式(1)において、A1及びA2のいずれか一方が窒素原子であり、他方が炭素原子であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の電荷輸送材料。
[4]
一般式(1)において、Lが単結合、フェニレン基、ビフェニレン基又はターフェニレン基であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[5]
一般式(1)において、R1〜R5がそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、シアノ基又はシリル基であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[6]
一般式(1)において、n1〜n5が全て0であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[7]
一般式(1)で表される化合物が以下の一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[8]
一般式(2)において、n6〜n11が全て0であることを特徴とする上記[7]に記載の電荷輸送材料。
[9]
一般式(I−1)で表される化合物及び一般式(I−2)で表される化合物がそれぞれ以下の一般式(II−1)で表される化合物及び一般式(II−2)で表される化合物であることを特徴とする上記[7]又は[8]に記載の電荷輸送材料。
[10]
一般式(1)で表される化合物の分子量が450以上800以下であることを特徴とする上記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[11]
一般式(1)で表される化合物の薄膜状態での最低励起三重項T1エネルギーが2.61eV以上3.51eV以下である上記[1]〜[9]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[12]
一般式(1)で表される化合物のガラス転移温度Tgが80℃以上400℃以下であることを特徴とする上記[1]〜[10]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
[13]
以下の一般式(2)で表される化合物の製造方法であって、
以下の一般式(M1)で表される化合物と一般式(M2)で表される化合物とをパラジウム触媒を用いてカップリング反応する工程と、
前記カップリング反応により得られた反応生成物を昇華精製する工程とを含むことを特徴とする一般式(2)で表される化合物の製造方法。
[14]
一般式(2)で表される化合物が上記[13]記載の製造方法で得られたことを特徴とする上記[7]又は[8]に記載の電荷輸送材料。
[15]
一対の電極間に、発光層を含む有機層を少なくとも一層含む有機電界発光素子であって、有機層のいずれかの層が上記[1]〜[12]及び[14]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
[16]
前記有機層が電子輸送層を含み、該電子輸送層が上記[1]〜[12]及び[14]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含むことを特徴とする上記[15]に記載の有機電界発光素子。
[17]
前記発光層が上記[1]〜[12]及び[14]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含むことを特徴とする上記[15]に記載の有機電界発光素子。
[18]
前記発光層が発光材料として以下の一般式(C−3)で表される化合物を含むことを特徴とする上記[15]〜[17]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[19]
前記L31が、単結合、アルキレン基又はアリーレン基であり、該アルキレン基及びアリーレン基は更に置換基としてアルキル基又はアリール基を有していてもよい(前記置換基が複数ある場合には互いに結合して環を形成してもよい)ことを特徴とする上記[18]に記載の有機電界発光素子。
[20]
前記A302又はA305はC−Rを表し、Rが水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はフッ素基であることを特徴とする上記[18]又は[19]に記載の有機電界発光素子。
[21]
前記A301、A303、A304、又はA306がC−Rを表し、Rが水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はフッ素基であることを特徴とする上記[18]〜[20]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[22]
前記A307、A308、A309、又はA310がC−Rであるとき、Rが水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、又はフッ素原子であることを特徴とする上記[18]〜[21]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[23]
前記A307、A308、A309及びA310と2つの炭素原子とから形成される6員環が、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、又はピリダジン環であることを特徴とする上記[18]〜[22]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[24]
前記A311、A312、又はA313がC−Rであるとき、Rが水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、又はフッ素原子であることを特徴とする上記[18]〜[23]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[25]
前記A311、A312及びA313の少なくとも1つがNであることを特徴とする上記[18]〜[24]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[26]
前記発光層が発光材料として以下の一般式(PQ−1)で表される化合物を含むことを特徴とする上記[15]〜[17]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[27]
前記R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、イソブチル基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、又はトリル基を表すことを特徴とする上記[26]に記載の有機電界発光素子。
[28]
前記X−Yが、アセチルアセトネート又はピコリネートであることを特徴とする上記[26]又は[27]に記載の有機電界発光素子。
[29]
前記一般式(PQ−1)で表される化合物が、以下の一般式(PQ−3)で表される化合物であることを特徴とする上記[26]〜[28]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
[30]
上記[1]〜[12]及び[14]のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含有する組成物。
[31]
上記[15]〜[29]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
[32]
上記[15]〜[29]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
[33]
上記[15]〜[29]のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
以下、本発明の一般式(1)で表される化合物を含む電荷輸送材料について説明する。
一般式(1)中、A1、A2はそれぞれ独立にN、−CH又はRは置換基を表す。好ましくは、A1及び/又はA2が窒素原子であり、より好ましくは、A1及びA2のいずれか一方が窒素原子であり、他方が−CH又は−CRであり、更に好ましくは、A1が−CH又は−CRであり、A2が窒素原子であり、最も好ましくは、A1が−CHであり、A2が窒素原子である。
前記−CRのRが表す置換基の具体例や好ましい範囲としては下記の置換基群Tのものが挙げられ、最も好ましくはt−ブチル基、フェニル基、カルバゾリル基である。
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、カルバゾリル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、シリル基、カルボニル基、カルボキシル基、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、アラルキル基、アリールオキシ基、アルキルオキシ基。これらの置換基は、更にここで挙げた置換基を有していてもよい。
これらの置換基のうち、好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、アダマンチル基、シアノ基、シリル基又はカルバゾリル基であり、フッ素原子、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、アダマンチル基、シアノ基、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基、カルバゾリル基であり、より好ましくは、フッ素原子、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、ピリジル基、シアノ基、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基、カルバゾリル基であり、更に好ましくはフッ素原子、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、シリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基、カルバゾリル基であり、更に好ましくはフッ素原子、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、トリフェニルシリル基、カルバゾリル基である。
アリーレン基としては、炭素数6〜30のアリーレン基が好ましく、例えば、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、アントラニレン基、フェナンスリレン基、ビレニレン基、クリセニレン基、フルオランテニレン基、パーフルオロアリーレン基等が挙げられ、これらのうちフェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、パーフルオロアリーレン基が好ましく、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基がより好ましく、フェニレン基、ビフェニレン基が更に好ましい。
シクロアルキレン基としては、炭素数5〜30のシクロアルキレン基が好ましく、例えばシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基などが挙げられ、これらのうちシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基が好ましく、シクロへキシレン基がより好ましい。
芳香族へテロ環としては、炭素数2〜30の芳香族へテロ環が好ましく、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナンスリジニル基、2−フェナンスリジニル基、3−フェナンスリジニル基、4−フェナンスリジニル基、6−フェナンスリジニル基、7−フェナンスリジニル基、8−フェナンスリジニル基、9−フェナンスリジニル基、10−フェナンスリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナンスロリン−2−イル基、1,7−フェナンスロリン−3−イル基、1,7−フェナンスロリン−4−イル基、1,7−フェナンスロリン−5−イル基、1,7−フェナンスロリン−6−イル基、1,7−フェナンスロリン−8−イル基、1,7−フェナンスロリン−9−イル基、1,7−フェナンスロリン−10−イル基、1,8−フェナンスロリン−2−イル基、1,8−フェナンスロリン−3−イル基、1,8−フェナンスロリン−4−イル基、1,8−フェナンスロリン−5−イル基、1,8−フェナンスロリン−6−イル基、1,8−フェナンスロリン−7−イル基、1,8−フェナンスロリン−9−イル基、1,8−フェナンスロリン−10−イル基、1,9−フェナンスロリン−2−イル基、1,9−フェナンスロリン−3−イル基、1,9−フェナンスロリン−4−イル基、1,9−フェナンスロリン−5−イル基、1,9−フェナンスロリン−6−イル基、1,9−フェナンスロリン−7−イル基、1,9−フェナンスロリン−8−イル基、1,9−フェナンスロリン−10−イル基、1,10−フェナンスロリン−2−イル基、1,10−フェナンスロリン−3−イル基、1,10−フェナンスロリン−4−イル基、1,10−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−1−イル基、2,9−フェナンスロリン−3−イル基、2,9−フェナンスロリン−4−イル基、2,9−フェナンスロリン−5−イル基、2,9−フェナンスロリン−6−イル基、2,9−フェナンスロリン−7−イル基、2,9−フェナンスロリン−8−イル基、2,9−フェナンスロリン−10−イル基、2,8−フェナンスロリン−1−イル基、2,8−フェナンスロリン−3−イル基、2,8−フェナンスロリン−4−イル基、2,8−フェナンスロリン−5−イル基、2,8−フェナンスロリン−6−イル基、2,8−フェナンスロリン−7−イル基、2,8−フェナンスロリン−9−イル基、2,8−フェナンスロリン−10−イル基、2,7−フェナンスロリン−1−イル基、2,7−フェナンスロリン−3−イル基、2,7−フェナンスロリン−4−イル基、2,7−フェナンスロリン−5−イル基、2,7−フェナンスロリン−6−イル基、2,7−フェナンスロリン−8−イル基、2,7−フェナンスロリン−9−イル基、2,7−フェナンスロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル−1−インドリル基、4−t−ブチル−1−インドリル基、2−t−ブチル−3−インドリル基、4−t−ブチル−3−インドリル基等が挙げられ、これらのうち、ピリジニル基、キノリル基、インドリル基、カルバゾリル基が好ましく、ピリジニル基、カルバゾリル基がより好ましい。
また、一般式(1)中のLが連結するベンゼン環(R3が置換し得るベンゼン環)中の炭素原子とL中の原子、更に他の原子とにより環を形成してもよい。この環を形成する前記他の原子としては、炭素原子、酸素原子、硫黄原子が挙げられ、該炭素原子に更に前記置換基群Tの置換基が1又は2つ、好ましくは2つ置換していてもよい。この炭素原子に置換する置換基として、好ましくはアルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、シアノ基であり、より好ましくは、アルキル基、アリール基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基であり、更に好ましくはメチル基、t−ブチル基、フェニル基であり、特に好ましくはメチル基である。これらの置換基には更にここで述べたアルキル基又はアリール基を置換基として有していてもよい。なお、炭素原子に置換する置換基が1つの場合には、該炭素原子には1つの水素原子が結合している。置換基が2つの場合には、該2つの置換基は互いに同じでも異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
本発明の効果の点から、R1〜R5としては、アルキル基、アリール基、シアノ基又はシリル基が好ましい。
R1〜R5の具体例としては、フッ素原子、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、アダマンチル基、シアノ基、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基、カルバゾリル基などが挙げられる。なかでも、フッ素原子、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、ピリジル基、シアノ基、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基、カルバゾリル基が好ましく、フッ素原子、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、シリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基、カルバゾリル基がより好ましく、フッ素原子、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、トリフェニルシリル基、カルバゾリル基が更に好ましく、フッ素原子、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、トリフェニルシリル基が更に好ましく、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、トリフェニルシリル基が特に好ましい。
一般式(2)中、R6〜R11はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、シアノ基又はシリル基を表す。これらの基は更に置換基を有していてもよく、該置換基としては前記置換基群Tのものが挙げられる。
R6〜R11の具体例としては、メチル基、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。なかでも、t−ブチル基、フェニル基、シアノ基、トリフェニルシリル基が好ましい。
T1エネルギーは、材料の薄膜の燐光発光スペクトルを測定し、その短波長端から求めることができる。例えば、洗浄した石英ガラス基板上に、材料を真空蒸着法により約50nmの膜厚に成膜し、薄膜の燐光発光スペクトルを液体窒素温度下でF−7000日立分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定する。得られた発光スペクトルの短波長側の立ち上がり波長をエネルギー単位に換算することによりT1エネルギーを求めることができる。
本発明では、一般式(1)で表される化合物を含む電荷輸送材料中の一般式(I−1)で表される化合物及び一般式(I−2)で表される化合物の含有量を一般式(1)で表される化合物に対してそれぞれ0.1質量%以下とする。
式中、R1〜R5、n1〜n5は一般式(1)におけるものと同義であり、一般式(1)におけるA1、A2、R1〜R5、n1〜n5、p及びqと同一の基又は整数である。
X1、X2はそれぞれ独立にハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表す。ハロゲン原子が塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である場合が素子特性の影響がより大きく、臭素原子、ヨウ素原子である場合が更に影響が大きいため、一般式(I−1)及び一般式(I−2)で表される化合物の含有量を一般式(1)で表される化合物に対して0.1質量%以下とすることの効果がより大きい。
L’及びL”は、一般式(1)におけるLと同義である。一般式(I−1)化合物及び/又は一般式(I−2)で表される化合物は一般式(1)で表される化合物合成時の出発原料や中間合成体であり、この場合、L’及びL”は単結合又は一般式(1)におけるLの部分構造を有する2価の基を表す。例えば、Lがビフェニレンを表す場合、L’及びL”は、単結合、フェニレン、ビフェニレンのいずれかになる。
一般式(II−1)で表される化合物及び一般式(II−2)で表される化合物は、一般式(1)で表される化合物が一般式(2)で表される場合に不純物として素子特性に大きく影響するアリールハライドである。
R6〜R11、n6〜n11は一般式(2)におけるものと同義である。一般式(II−1)及び一般式(II−2)で表される化合物の含有量を一般式(1)又は(2)で表される化合物に対して0.1質量%以下とすることの効果がより大きいのは、R6〜R11がアルキル基、アリール基、シアノ基、シリル基である場合及び/又はn6〜n11が0〜3である場合であり、更に効果が大きいのは、R6〜R11がアルキル基、アリール基である場合及び/又はn6〜n11が0〜1である場合である。
X3、X4はそれぞれ独立にハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表す。ハロゲン原子が塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である場合が素子特性の影響がより大きく、臭素原子、ヨウ素原子である場合が更に影響が大きい。しかしながら、その場合であっても、本発明では一般式(II−1)及び一般式(II−2)で表される化合物の含有量を一般式(1)又は(2)で表される化合物に対して0.1質量%以下とすることで、素子性能の影響を抑え、耐久性の改善を図ることができる。
(I−1)、(I−2)、(II−1)、(II−2)で表される化合物以外のアリールハライドが本発明の電荷輸送材料中に不純物として含まれる場合、全てのアリールハライドの含有率は、一般式(1)又は(2)で表される化合物に対して0.2質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以下であることが更に好ましい。含有率が0.2質量%を越えると、電荷トラップになる、反応性が高い等の理由により効率や駆動耐久性などの素子特性に悪影響を与えることがある。
これらのアリールハライド以外の不純物は、含まれていても素子特性に与える影響は小さい。他の不純物としては、(I−1)、(I−2)、(II−1)、(II−2)で表される化合物のハロゲン原子が水素原子で置き換わった化合物などが挙げられる。本発明の電荷輸送材料中のアリールハライド以外の不純物の含有率は、0.5質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以下であることがより好ましく、0.2質量%以下であることが更に好ましい。
好ましくは、本発明の電荷輸送材料中に含まれる不純物全体(アリールアライド及びそれ以外の不純物)の総量は、一般式(1)又は(2)で表される化合物に対して、1.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることが更に好ましい。
本発明の(I−1)、(I−2)、(II−1)、(II−2)で表される化合物も、製造工程や精製工程数の増加や使用するエネルギー増加により影響する環境負荷の観点からは、本発明の電荷輸送材料中に極少量存在させた方が好ましい。したがって、耐久性向上と環境負荷抑制との双方の観点から、本発明の(I−1)、(I−2)、(II−1)、(II−2)で表される化合物のそれぞれの含有量は、一般式(1)又は(2)で表される化合物に対して、0.001質量%以上0.1質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以上0.05質量%以下であることがより好ましく、0.001質量%以上0.03質量%以下であることが更に好ましい。
合成後、カラムクロマトグラフィー、再結晶等による精製を行った後、昇華精製により精製することが好ましい。昇華精製により、有機不純物を分離できるだけでなく、無機塩や残留溶媒等を効果的に取り除くことができる。
本発明の一般式(2)で表される化合物は、WO05/085387やWO03/080760に記載されるように、ピリミジン部位を有するアリールハライドと、カルバゾール部位を有するアリールボロン酸をカップリングさせて合成し、製造することができる。
例えば、後述する実施例で用いる例示化合物1は、m−ブロモベンゾアルデヒドを出発原料に用い、国際公開第05/085387号パンフレット[0074]−[0075](45頁、11行〜46頁、18行)に記載の方法で合成することができる。また、例示化合物2は、m−ブロモベンゾアルデヒドを出発原料に用い、国際公開第05/085387号パンフレット[0078]−[0079](47頁、11行〜46頁、23行)に記載の方法で合成することができる。
本発明の製造方法では、カルバゾール部位を有するアリールハライドとピリミジン部位を有するアリールボロン酸(又はボロン酸エステル)をカップリングさせる。即ち、以下の一般式(M1)で表される化合物と一般式(M2)で表される化合物とをパラジウム触媒を用いてカップリング反応させる。
R6〜R11、n6〜n11は一般式(2)におけるものと同一のものである。
R12は水素原子又はアルキル基を表し、2つのR12が共同して環を形成してもよい。R12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、二つのR12が互いに連結してピナコール環を形成する基が挙げられる。R12としては、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、二つのR12が互いに連結してピナコール環を形成する基であり、より好ましくは水素原子、メチル基、二つのR12が互いに連結してピナコール環を形成する基である。
X3は、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を表す。好ましくは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、より好ましくは臭素原子である。
パラジウム触媒としては、2価のパラジウム塩若しくは、0価のパラジウム塩が用いられる。2価のパラジウムとしては、酢酸パラジウム、ジクロロビストルフェニルホスフィンパラジウム等、0価のパラジウムとしては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム等が挙げられる。好ましくは、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムである。
反応時の溶媒としては、特に限定されないが、水;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。このうち好ましくは、水、芳香族炭化水素類、エーテル類である。これらの溶媒は、2種類以上混合して使用しても構わない。 反応温度は、反応の温度は特に限定されず、通常は、0℃〜溶媒の沸点の間で行われるが、生成物の分解等が起こらない場合は、反応速度向上の為に、溶媒の沸点付近の温度で反応させることが好ましい。
本発明の製造方法においては一般式(MI)の化合物がハロゲン原子を含むが、本発明者らの検討によれば、このカルバゾール部位のアリールハライドに起因する不純物を昇華精製で除去し易いため、不純物含有量の調整に有利である。
昇華精製では、精製対象のサンプルを固着した位置を基準に系内に温度勾配を持たせ、固着位置から離れた領域(フラクション)に純度の高い生成物を得ることができる。その際、系内にはAr、窒素等のガスを導入することが好ましい。系内の圧力は、1〜10−5Paであることが好ましく、1〜10−3Paであることがより好ましい。
本発明の電荷輸送材料は、電子写真、有機トランジスタ、有機光電変換素子(エネルギー変換用途、センサー用途等)、有機電界発光素子等の有機エレクトロニクス素子に好ましく用いることができ、有機電界発光素子に用いるのが特に好ましい。
また、一般式(1)で表される化合物を発光層以外の層に含有させる場合は、60〜100質量%含ませることが好ましく、70〜100質量%含ませることがより好ましく、85〜100質量%含まれせることがより好ましい。
本発明は前記電荷輸送材料を含む組成物にも関する。本発明の組成物における一般式(1)で表される化合物の含有量は30〜99質量%であることが好ましく、50〜95質量%であることがより好ましく、70〜90質量%であることが更に好ましい。本発明の組成物における他に含有しても良い成分としては、有機物でも無機物でもよく、有機物としては、後述するホスト材料、蛍光発光材料、燐光発光材料、炭化水素材料として挙げた材料が適用でき、好ましくはホスト材料、炭化水素材料である。
本発明の組成物は蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等により有機電界発光素子の有機層を形成することができる。
本発明の有機電界発光素子について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に発光層を含む有機層を有する。発光素子の性質上、一対の電極である陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
有機層としては、発光層以外に、正孔注入層、正孔輸送層、ブロック層(正孔ブロック層、励起子ブロック層など)、電子輸送層などが挙げられる。これらの有機層は、それぞれ複数層設けてもよく、複数層設ける場合には同一の材料で形成してもよいし、層毎に異なる材料で形成してもよい。
図1に、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示す。図1の有機電界発光素子10は、基板2上に、一対の電極(陽極3と陰極9)の間に発光層6を含む有機層を有する。有機層としては、陽極側3から正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、正孔ブロック層7及び電子輸送層8がこの順に積層されている。
有機電界発光素子の素子構成、基板、陰極及び陽極については、例えば、特開2008−270736号公報に詳述されており、該公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明では、発光材料として、蛍光発光材料や燐光発光材料を用いることができ、両者を併用してもよい。
これら蛍光発光材料や燐光発光材料については、例えば、特開2008−270736号公報の段落番号[0100]〜[0164]、特開2007−266458号公報の段落番号[0088]〜[0090]に詳述されており、これら公報の記載の事項を本発明に適用することができる。
まず、置換基群A及びBを以下のように定義する。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。
これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、シアノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群A及びBから選択される基を挙げることができる。
炭素原子でPtに結合するQ1、Q2、Q3及びQ4としては、アニオン性の配位子でも中性の配位子でもよく、アニオン性の配位子としてはビニル配位子、芳香族炭化水素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントレン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子及び、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。中性の配位子としてはカルベン配位子が挙げられる。
窒素原子でPtに結合するQ1、Q2、Q3及びQ4としては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としては含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサゾール配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))、アミン配位子、ニトリル配位子、イミン配位子が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アミノ配位子、イミノ配位子、含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピロール配位子、イミダゾール配位子、トリアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えばインドール配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))が挙げられる。
酸素原子でPtに結合するQ1、Q2、Q3及びQ4としては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはエーテル配位子、ケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子、含酸素ヘテロ環配位子(フラン配位子、オキサゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾオキサゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、芳香族へテロ環オキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子などが挙げられる。
硫黄原子でPtに結合するQ1、Q2、Q3及びQ4としては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはチオエーテル配位子、チオケトン配位子、チオエステル配位子、チオアミド配位子、含硫黄ヘテロ環配位子(チオフェン配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、芳香族へテロ環メルカプト配位子などが挙げられる。
リン原子でPtに結合するQ1、Q2、Q3及びQ4としては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはホスフィン配位子、リン酸エステル配位子、亜リン酸エステル配位子、含リンヘテロ環配位子(ホスフィニン配位子など)が挙げられ、アニオン性の配位子としては、ホスフィノ配位子、ホスフィニル配位子、ホスホリル配位子などが挙げられる。
Q1、Q2、Q3及びQ4で表される基は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い(Q3とQ4が連結した場合、環状四座配位子のPt錯体になる)。
これらの二価の連結基は、更に置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、アルキル基又はアリール基が挙げられ、該置換基が複数ある場合には互いに結合して環を形成してもよい。アルキル基の場合、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、又は、互いに結合してシクロヘキシル基若しくはシクロペンチル基を形成する基である。アリール基の場合、好ましくはフェニル基又は互いに結合してフルオレン基を形成する基である。最も好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、i−ブチル基である。
錯体の安定性及び発光量子収率の観点から、L1、L2及びL3として好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、更に好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基であり、更に好ましくは、単結合、メチレン基、フェニレン基であり、更に好ましくは単結合、ジ置換のメチレン基であり、更に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基であり、特に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基である。
A301〜A306として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。A301〜A306がC−Rである場合に、A302、A305のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基であり、特に好ましくは水素原子、フッ素基である。A301、A303、A304、A306のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基であり、特に好ましく水素原子である。A307、A308、A309及びA310は、それぞれ独立に、C−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A307、A308、A309及びA310がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して縮環構造を形成してもよい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、A308がN原子であることが好ましい。
一般式(C−4)
A401〜A414はそれぞれ独立にC−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。A401〜A406及びL41は、前記一般式(C−3)におけるA301〜A306及びL31と同義であり、好ましい範囲も同様である。
A407〜A414がC−Rを表す場合に、A408、A412のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、パーフルオロアルキル基、アルキル基、アリール基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、フェニル基、パーフルオロアルキル基、シアノ基である。A407、A409、A411、A413のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、パーフルオロアルキル基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましく水素原子、フェニル基、フッ素基である。A410、A414のRとして好ましくは水素原子、フッ素基であり、より好ましくは水素原子である。A407〜A409、A411〜A413のいずれかがC−Rを表す場合に、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。
Yで表される配位子は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
本発明において、前記白金錯体化合物の他、発光材料としてイリジウム(Ir)錯体を併用することができる。前記併用するイリジウム(Ir)錯体として、下記一般式(PQ−1)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(PQ−1)で表される化合物について説明する。
R1〜R5は一般式(PQ−1)と同義である。好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、フルオロ基、シアノ基であり、より好ましくは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、フルオロ基、シアノ基である、これらの基は可能であれば置換基を有していてもよく、該置換基としては下記置換基群Zの基が挙げられる。
炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、フェニル基、炭素数5〜10の芳香族ヘテロ環基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェノキシ基、フルオロ基、シリル基、アミノ基、シアノ基、及びこれらを組み合わせてなる基。
R1〜R5が複数の置換基を有する場合、それらの置換基は互いに連結して芳香族炭化水素環を形成してもよい。
Ra、Rb、Rcが水素原子以外の場合、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソアミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
Rx、Ryとして、好ましくはメチル基、t−ブチル基、フェニル基であり、更に好ましくはメチル基である。
また、発光層は一層であっても二層以上の多層であってもよく、それぞれの層に同じ発光材料やホスト材料を含んでもよいし、層毎に異なる材料を含んでもよい。発光層が複数の場合、それぞれの発光層が異なる発光色で発光してもよい。
ホスト材料とは、発光層において主に電荷の注入、輸送を担う化合物であり、また、それ自体は実質的に発光しない化合物のことである。ここで「実質的に発光しない」とは、該実質的に発光しない化合物からの発光量が好ましくは素子全体での全発光量の5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、更に好ましくは1%以下であることを言う。
ホスト材料としては、本発明の一般式(1)で表される化合物を用いることができる。この場合、一般式(C−1)で表される白金錯体と併用することが好ましい。併用する場合に、一般式(1)で表される化合物と一般式(C−1)で表される白金錯体との質量比は99:1〜3:1であることが好ましく。95:1〜5:1であることがより好ましい。
縮環炭化水素化合物(ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン等)、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体及びそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)等を挙げることができる。
本発明において、前記発光層が、ホスト材料を含むことが好ましい。前記ホスト材料は下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物であることが好ましい。
本発明においては、発光層に一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物の少なくとも1つ以上を含むことがより好ましい。
gは0〜8の整数を表し、電荷輸送を担うカルバゾール骨格を遮蔽しすぎない観点から0〜4が好ましい。また、合成容易さの観点から、カルバゾールが置換基を有する場合、窒素原子に対し、対称になるように置換基を持つものが好ましい。
(電荷輸送層)
電荷輸送層とは、有機電界発光素子に電圧を印加した際に電荷移動が起こる層をいう。具体的には正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層又は電子注入層が挙げられる。好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層である。塗布法により形成される電荷輸送層が正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層であれば、低コストかつ高効率な有機電界発光素子の製造が可能となる。また、電荷輸送層として、より好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層又は電子ブロック層である。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層、正孔輸送層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0165〕〜〔0167〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
本発明において、カルバゾール化合物は下記一般式(a)で表されるカルバゾール化合物であることが好ましい。
一般式(a)
また、一般式(a)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
電子輸送材料としては、本発明の一般式(1)で表される化合物を用いることができる。その他の材料としては、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(Aluminum (III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子ブロック層−
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0169〕〜〔0170〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
封止容器については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0171〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。特に、照明装置、表示装置等の発光輝度が高い領域で駆動されるデバイスに好ましく用いられる。
図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。図2の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器16等により構成されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
次に、図3を参照して本発明の照明装置について説明する。
図3は、本発明の照明装置の一例を概略的に示した断面図である。本発明の照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
本発明の実施形態に係る照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材30により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
例示化合物1の合成
(合成法B:比較の合成法)
WO05/085387の段落〔0074〕−〔0075〕に記載の方法に従って、一般式(1)の電荷輸送材料の例示化合物1を合成・精製した。反応式を以下に示す。
得られた電荷輸送材料のHPLC純度や特定不純物含有量は、素子特性とともに表1に示す。表1中、昇華精製を行っていない材料は「未昇華」と表記した。
合成法Bにおいて、合成中間体Aを合成中間体M−1に、合成中間体Bを合成中間体M−2に変えた以外は触媒のmol濃度、溶媒のmol濃度、塩基のmol濃度、反応条件、精製条件を合成法Bと同様の方法で合成・精製した。反応式を以下に示す。
得られた電荷輸送材料のHPLC純度や特定不純物含有量は、素子特性とともに表1に示す。
[素子の作製]
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機
化合物層を順次蒸着した。
第1層:2−TNATA及びF4−TCNQ(質量比99.7:0.3):膜厚120nm
第2層:α−NPD:膜厚7nm
第3層:C−1:膜厚3nm
第4層:H−1及びD−1(質量比85:15):膜厚30nm
第5層:電子輸送材料(実施例1で作製の電荷輸送材料:表1に記載):膜厚3nm
第6層:BAlq:膜厚27nm
この上に、フッ化リチウム0.1nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、有機電界発光素子を得た。
これらの素子を発光させた結果、各素子とも発光材料に由来する発光が得られた。
得られた各素子に対し、外部量子効率及び駆動耐久性を測定して素子の性能を評価した。なお、各種測定は以下のように行なった。結果を表1に示す。
(a)外部量子効率
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを基に輝度が360cd/m2付近の外部量子効率を輝度換算法により算出した。
(b)駆動耐久性
各素子を輝度が1000cd/m2になるように直流電圧を印加し、輝度が500cd/m2になるまでの時間を測定した。この輝度半減時間を駆動耐久性評価の指標とした。なお、電荷輸送材料例示化合物1の合成法Aで作製し、昇華精製フラクションAのものを用いた素子の値を1.0とし、各素子の値はこれに対する相対値として表1及び2に記載した。
また、本発明の方法により電子輸送材料化合物を合成した場合、合成後の昇華精製でのフラクション位置によらず、発光効率及び耐久性に優れた素子を提供し得る電子輸送材料が得られることが分かる。
[素子の作製]
有機化合物層の蒸着を以下の第1層〜第5層の順序で行う以外には、実施例2と同様の方法で素子を作製した。
第1層:2−TNATA及びF4−TCNQ(質量比99.7:0.3):膜厚120nm
第2層:α−NPD:膜厚7nm
第3層:C−1:膜厚3nm
第4層:表3及び4に記載のホスト材料(実施例1で作製の電荷輸送材料)及び発光材料(質量比95:5):膜厚30nm
第5層:BAlq:膜厚30nm
なお、表3及び4の駆動耐久性の値は、電荷輸送材料の例示化合物1の合成法Aで作製し、昇華精製フラクションAのものを用いた素子の値を1.0とし、各素子の値はこれに対する相対値として表3及び4に記載した。
表5及び表7に示す各素子の極大発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。また、駆動電圧は、輝度が1000cd/m2になるときの直流電圧値である。
表5及び表7の「第4層」の欄に示す括弧内の比はホスト材料と発光材料の質量比を表す。
第1層:2−TNATA及びF4−TCNQ(質量比99.7:0.3):膜厚60nm
第2層:α−NPD:膜厚20nm
第3層:H−10及びBD−1(質量比97:3):膜厚40nm
第4層:表9に記載の電子輸送材料:膜厚10nm
第5層:BAlq:膜厚10nm
得られた素子を発光させた結果、各素子とも発光材料に由来する発光が得られた。発光色を表9に示す。また、各素子の外部量子効率及び駆動耐久性を実施例2と同様な方法で測定した。測定結果を表9に示す。
なお、表9において、用いた本発明の電子輸送材料の合成法、昇華精製フラクションを例示化合物1(#A−B)(合成法A、昇華精製フラクションBを表す)のように表記する。
実施例1において合成法Aで作製した電荷輸送材料例示化合物1について、昇華精製回数を1〜7回と変更した電子輸送材料サンプルをそれぞれ作製した。作製した電子輸送材料サンプルを用いて、実施例2の本発明の素子1−1と同様に本発明の素子4−1〜4−6を作製し、外部量子効率、駆動耐久性を評価した。評価結果を表10に示す。
図4から分かるように、不純物1の含有量が0.1質量%以下であると、素子の耐久性が著しく向上することが分かる。
実施例4と同様に、例示化合物6を昇華精製回数、未昇華精製で精製方法を変えることにより、不純物1の含有率が異なる電荷輸送材料サンプルをそれぞれ作製した。作製した電子輸送材料サンプルを用いて、実施例2の本発明の素子1−1と同様に本発明の素子5−1〜5−6及び比較素子5−1〜5−9を作製し、外部量子効率、駆動耐久性を評価した。実施例2で作製した本発明の素子1−6と合わせて、評価結果を表12にまとめて示す。
図5は、不純物1含有率に対する素子の駆動耐久性の変化を調べた結果を示すグラフである。
図5から分かるように、不純物1の含有量が0.1質量%以下であると、素子の耐久性が著しく向上することが分かる。
実施例4と同様に、例示化合物51を昇華精製回数、未昇華精製で精製方法を変えることにより、不純物1の含有率が異なる電荷輸送材料サンプルをそれぞれ作製した。作製した電子輸送材料サンプルを用いて、実施例2の本発明の素子1−1と同様に本発明の素子6−1〜6−4及び比較素子6−1〜6−5を作製し、外部量子効率、駆動耐久性を評価した。実施例2で作製した本発明の素子1−27と合わせて、結果を表13にまとめて示す。
図6は、不純物1含有率に対する素子の駆動耐久性の変化を調べた結果を示すグラフである。
図6から分かるように、不純物1の含有量が0.1質量%以下であると、素子の耐久性が著しく向上することが分かる。
実施例4と同様に、例示化合物52を昇華精製回数、未昇華精製で精製方法を変えることにより、不純物1の含有率が異なる電荷輸送材料サンプルをそれぞれ作製した。作製した電子輸送材料サンプルを用いて、実施例2の本発明の素子1−1と同様に本発明の素子7−1〜7−4及び比較素子7−1〜7−6を作製し、外部量子効率、駆動耐久性を評価した。実施例2で作製した本発明の素子1−29と合わせて、結果を表14にまとめて示す。
図7は、不純物1含有率に対する素子の駆動耐久性の変化を調べた結果を示すグラフである。
図7から分かるように、不純物1の含有量が0.1質量%以下であると、素子の耐久性が著しく向上することが分かる。
実施例7と同様に、例示化合物54を昇華精製回数、未昇華精製で精製方法を変えることにより、不純物2の含有率が異なる電荷輸送材料サンプルをそれぞれ作製した。作製した電子輸送材料サンプルを用いて、実施例2の本発明の素子1−1と同様に本発明の素子8−1〜8−6及び比較素子8−1〜8−5を作製し、外部量子効率、駆動耐久性を評価した。実施例2で作製した本発明の素子1−33と合わせて、結果を表15にまとめて示す。
図8は、不純物2含有率に対する素子の駆動耐久性の変化を調べた結果を示すグラフである。
図8から分かるように、不純物1の含有量が0.1質量%以下であると、素子の耐久性が著しく向上することが分かる。
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子
11・・・有機層
Claims (33)
- 以下の一般式(1)で表される化合物を含む電荷輸送材料であって、以下の一般式(I−1)で表される化合物及び一般式(I−2)で表される化合物の含有量が、それぞれ一般式(1)で表される化合物に対して0.1質量%以下であることを特徴とする電荷輸送材料。
- 一般式(I−1)で表される化合物及び一般式(I−2)で表される化合物の含有量が、それぞれ一般式(1)で表される化合物に対して0.001質量%以上0.1質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)において、A1及びA2のいずれか一方が窒素原子であり、他方が炭素原子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)において、Lがフェニレン基、ビフェニレン基又はターフェニレン基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)において、R1〜R5がそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、シアノ基又はシリル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)において、n1〜n5が全て0であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(2)において、n6〜n11が全て0であることを特徴とする請求項7に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)で表される化合物の分子量が450以上800以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)で表される化合物の薄膜状態での最低励起三重項T1エネルギーが2.61eV以上3.51eV以下である請求項1〜9のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
- 一般式(1)で表される化合物のガラス転移温度Tgが80℃以上400℃以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電荷輸送材料。
- 以下の一般式(2)で表される化合物の製造方法であって、
以下の一般式(M1)で表される化合物と一般式(M2)で表される化合物とをパラジウム触媒を用いてカップリング反応する工程と、
前記カップリング反応により得られた反応生成物を昇華精製する工程とを含むことを特徴とする一般式(2)で表される化合物の製造方法。
- 一般式(2)で表される化合物が請求項13記載の製造方法で得られたことを特徴とする請求項7又は8に記載の電荷輸送材料。
- 一対の電極間に、発光層を含む有機層を少なくとも一層含む有機電界発光素子であって、
有機層のいずれかの層が請求項1〜12及び14のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含むことを特徴とする有機電界発光素子。 - 前記有機層が電子輸送層を含み、該電子輸送層が請求項1〜12及び14のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含むことを特徴とする請求項15に記載の有機電界発光素子。
- 前記発光層が請求項1〜12及び14のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含むことを特徴とする請求項15に記載の有機電界発光素子。
- 前記L31が、単結合、アルキレン基又はアリーレン基であり、該アルキレン基及びアリーレン基は更に置換基としてアルキル基又はアリール基を有していてもよい(前記置換基が複数ある場合には互いに結合して環を形成してもよい)ことを特徴とする請求項18に記載の有機電界発光素子。
- 前記A302又はA305はC−Rを表し、Rが水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はフッ素基であることを特徴とする請求項18又は19に記載の有機電界発光素子。
- 前記A301、A303、A304、又はA306がC−Rを表し、Rが水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はフッ素基であることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記A307、A308、A309、又はA310がC−Rであるとき、Rが水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、又はフッ素原子であることを特徴とする請求項18〜21のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記A307、A308、A309及びA310と2つの炭素原子とから形成される6員環が、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、又はピリダジン環であることを特徴とする請求項18〜22のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記A311、A312、又はA313がC−Rであるとき、Rが水素原子、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、又はフッ素原子であることを特徴とする請求項18〜23のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記A311、A312及びA313の少なくとも1つがNであることを特徴とする請求項18〜24のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記R1〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、イソブチル基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、又はトリル基を表すことを特徴とする請求項26に記載の有機電界発光素子。
- 前記X−Yが、アセチルアセトネート又はピコリネートであることを特徴とする請求項26又は27に記載の有機電界発光素子。
- 請求項1〜12及び14のいずれか1項に記載の電荷輸送材料を含有する組成物。
- 請求項15〜29のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
- 請求項15〜29のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
- 請求項15〜29のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
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