JP2008069120A - 芳香族アミン誘導体及びそれらを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

芳香族アミン誘導体及びそれらを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動電圧を低下させるとともに、分子が結晶化しにくく、有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する際の歩留りが向上し、寿命が長い有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを実現する芳香族アミン誘導体を提供する。
【解決手段】特定構造の新規な芳香族アミン誘導体、並びに陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層、特に正孔輸送層が、前記芳香族アミン誘導体を単独もしくは混合物の成分として含有する有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族アミン誘導体及びそれらを用いた有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子に関し、特に、特定の置換基を有する芳香族アミン誘導体を正孔輸送材料に用いることにより、駆動電圧を低下させるとともに分子の結晶化を抑制し、有機EL素子を製造する際の歩留りを向上させ、有機EL素子の寿命を改善する芳香族アミン誘導体に関するものである。
有機EL素子は、電界を印加することより、陽極より注入された正孔と陰極より注入された電子の再結合エネルギーにより蛍光性物質が発光する原理を利用した自発光素子である。イーストマン・コダック社のC.W.Tangらによる積層型素子による低電圧駆動有機EL素子の報告(C.W. Tang, S.A. Vanslyke, アプライドフィジックスレターズ(Applied Physics Letters),51巻、913頁、1987年等)がなされて以来、有機材料を構成材料とする有機EL素子に関する研究が盛んに行われている。Tangらは、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムを発光層に、トリフェニルジアミン誘導体を正孔輸送層に用いている。積層構造の利点としては、発光層への正孔の注入効率を高めること、陰極より注入された電子をブロックして再結合により生成する励起子の生成効率を高めること、発光層内で生成した励起子を閉じ込めること等が挙げられる。この例のように有機EL素子の素子構造としては、正孔輸送(注入)層、電子輸送発光層の2層型、又は正孔輸送(注入)層、発光層、電子輸送(注入)層の3層型等がよく知られている。こうした積層型構造素子では注入された正孔と電子の再結合効率を高めるため、素子構造や形成方法の工夫がなされている。
通常、高温環境下で有機EL素子を駆動させたり、保管すると、発光色の変化、発光効率の低下、駆動電圧の上昇、発光寿命の短時間化等の悪影響が生じる。これを防ぐためには正孔輸送材料のガラス転移温度(Tg)を高くする必要があった。そのために正孔輸送材料の分子内に多くの芳香族基を有する必要があり(例えば、特許文献1の芳香族ジアミン誘導体、特許文献2の芳香族縮合環ジアミン誘導体)、通常8〜12個のベンゼン環を有する構造が好ましく用いられている。
しかしながら、分子内に多くの芳香族基を有すると、これらの正孔輸送材料を用いて薄膜を形成して有機EL素子を作製する際に結晶化が起こりやすく、蒸着に用いるるつぼの出口を塞いだり、結晶化に起因する薄膜の欠陥が発生し、有機EL素子の歩留り低下を招くなどの問題が生じていた。また、分子内に多くの芳香族基を有する化合物は、一般的にガラス転移温度(Tg)は高いものの、昇華温度が高く、蒸着時の分解や蒸着が不均一に形成される等の現象が起こると考えられるために寿命が短いという問題があった。
一方、非対称な芳香族アミン誘導体が開示された公知文献がある。例えば、特許文献3に、非対称な構造を有する芳香族アミン誘導体が記載されているものの具体的な実施例はなく、非対称化合物の特徴についても一切記載されていない。また、特許文献4には、フェナントレンを有する非対称な芳香族アミン誘導体が実施例として記載されているが、対称の化合物と同列に扱われているとともに、非対称化合物の特徴については一切記載されていない。また、非対称化合物は特殊な合成法が必要であるにもかかわらず、これらの特許には非対称化合物の製造方法に関する記載が明示されていない。さらに、特許文献5には、非対称な構造を有する芳香族アミン誘導体の製造法については記載されているものの、非対称化合物の特徴については記載されていない。特許文献6には、ガラス転移温度の高い熱的に安定な非対称化合物の記載があるが、カルバゾールを有する化合物しか例示がない。
また、特許文献7では、ベンゾビスチアジアゾールを中心骨格に導入した有機EL材料の報告がある。ただし、特許文献7では有機EL素子の発光層への適用例のみが報告されており、正孔輸送層としての性能の記載がされていない。さらに、ベンゾビスチアジアゾールを中心骨格にしているために、結晶化の問題や、正孔輸送(注入)層の材料としての必要な特性(イオン化ポテンシャルやキャリア移動度、あるいは電気的、あるいは熱的な耐久性など)が大きく異なる懸念がある。
以上のように、長寿命な有機EL素子の報告があるものの、未だ必ずしも充分なものとはいえない。そのため、より優れた性能を有する有機EL素子の開発が強く望まれていた。
米国特許第4,720,432号明細書 米国特許第5,061,569号明細書 特開平8−48656号公報 特開平11−135261号公報 特開2003−171366号公報 米国特許第6,242,115号明細書 特開平10−340786号公報
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、駆動電圧を低下させるとともに、分子が結晶化しにくく、有機EL素子を製造する際の歩留りが向上し、寿命が長い有機EL素子及びそれを実現する芳香族アミン誘導体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表される特定の置換基を有する新規な芳香族アミン誘導体を有機EL素子用材料として用い、特に正孔輸送材料として用いると、前記の課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
また特定の置換基を有するアミンユニットとして、一般式(2)で表されるチオフェン構造を有するアリール基で置換されたアミノ基が好適であることを見出した。このアミンユニットは極性基を有していることから電極と相互作用が可能なため、電荷の注入が容易となることにより駆動電圧が低下する効果があるとともに、立体障害性があるため分子間の相互作用が小さいことから、結晶化が抑制され、有機EL素子を製造する歩留を向上させ、得られる有機EL素子の寿命を長くする効果があり、特に青色発光素子と組み合わせることにより、顕著な低電圧化と長寿命効果が得られることが判った。更に分子量が大きい化合物において、非対称な構造を有する化合物は、蒸着温度を下げることが可能なため、蒸着時の分解を抑制し、長寿命化が可能である。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される芳香族アミン誘導体を提供するものである。
Figure 2008069120
[式中、L1は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。
Ar1〜Ar4のうち少なくとも1つは下記一般式(2)で表される。
Figure 2008069120
{式中、R1は、水素原子、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基で置換されたアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、又はカルボキシル基である。
aは0〜2の整数である。
Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はテルル原子である。
2は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。
複数のR1同士は、互いに結合して飽和もしくは不飽和の置換されてもよい5員環又は6員環の環状構造を形成してもよい。}
一般式(1)において、Ar1〜Ar4のうち一般式(2)でないものは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリール基である。]
また、本発明は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、前記芳香族アミン誘導体を単独もしくは混合物の成分として含有する有機EL素子を提供するものである。
本発明の芳香族アミン誘導体及びそれを用いた有機EL素子は、駆動電圧を低下させるとともに、分子が結晶化しにくく、有機EL素子を製造する際の歩留りが向上し、寿命が長い。
本発明の芳香族アミン誘導体は、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 2008069120
一般式(1)において、L1は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。Ar1〜Ar4のうち少なくとも1つは下記一般式(2)で表される。
Figure 2008069120
一般式(2)において、R1は、水素原子、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基で置換されたアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、又はカルボキシル基である。aは0〜2の整数である。Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はテルル原子である。L2は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。複数のR1同士は、互いに結合して飽和もしくは不飽和の置換されてもよい5員環又は6員環の環状構造を形成してもよい。
一般式(1)において、Ar1〜Ar4のうち一般式(2)でないものは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリール基である。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてAr1が前記一般式(2)で表されると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてAr1とAr2が前記一般式(2)で表されると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてAr1とAr3が前記一般式(2)で表されると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてAr1〜Ar4のうち3つ以上は互いに異なり、非対称であると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてAr1〜Ar4のうち3つが同一であり、非対称であると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてL1がビフェニレン基、ターフェニレン基又はフルオレニレン基であると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(2)においてL2がフェニレン基又はナフチレン基であると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、一般式(1)において、Ar1〜Ar4のうち少なくとも1つは下記一般式(3)で表されると好ましい。
Figure 2008069120
一般式(3)において、Ar5及びAr6は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリール基又は一般式(2)で表される置換基である。L3は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。
本発明の芳香族アミン誘導体は、一般式(1)においてAr2が前記一般式(3)で表されると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(1)においてAr2及びAr4が、それぞれ独立に、前記一般式(3)で表されると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、前記一般式(2)においてXが硫黄原子であると好ましい。
一般式(1)におけるAr1〜Ar4、一般式(2)におけるR1及び一般式(3)におけるAr5及びAr6である置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基及び置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリール基としては例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ナフタセニル基、2−ナフタセニル基、9−ナフタセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、p−テルフェニル−4−イル基、p−テルフェニル−3−イル基、p−テルフェニル−2−イル基、m−テルフェニル−4−イル基、m−テルフェニル−3−イル基、m−テルフェニル−2−イル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、p−t−ブチルフェニル基、p−(2−フェニルプロピル)フェニル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−アントリル基、4’−メチルビフェニリル基、4”−t−ブチル−p−テルフェニル4−イル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、ピラジニル基、2−ピリジニル基、3−ピリジニル基、4−ピリジニル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−イソインドリル基、2−イソインドリル基、3−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、6−イソインドリル基、7−イソインドリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、3−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、6−イソベンゾフラニル基、7−イソベンゾフラニル基、キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基、1−フェナントリジニル基、2−フェナントリジニル基、3−フェナントリジニル基、4−フェナントリジニル基、6−フェナントリジニル基、7−フェナントリジニル基、8−フェナントリジニル基、9−フェナントリジニル基、10−フェナントリジニル基、1−アクリジニル基、2−アクリジニル基、3−アクリジニル基、4−アクリジニル基、9−アクリジニル基、1,7−フェナントロリン−2−イル基、1,7−フェナントロリン−3−イル基、1,7−フェナントロリン−4−イル基、1,7−フェナントロリン−5−イル基、1,7−フェナントロリン−6−イル基、1,7−フェナントロリン−8−イル基、1,7−フェナントロリン−9−イル基、1,7−フェナントロリン−10−イル基、1,8−フェナントロリン−2−イル基、1,8−フェナントロリン−3−イル基、1,8−フェナントロリン−4−イル基、1,8−フェナントロリン−5−イル基、1,8−フェナントロリン−6−イル基、1,8−フェナントロリン−7−イル基、1,8−フェナントロリン−9−イル基、1,8−フェナントロリン−10−イル基、1,9−フェナントロリン−2−イル基、1,9−フェナントロリン−3−イル基、1,9−フェナントロリン−4−イル基、1,9−フェナントロリン−5−イル基、1,9−フェナントロリン−6−イル基、1,9−フェナントロリン−7−イル基、1,9−フェナントロリン−8−イル基、1,9−フェナントロリン−10−イル基、1,10−フェナントロリン−2−イル基、1,10−フェナントロリン−3−イル基、1,10−フェナントロリン−4−イル基、1,10−フェナントロリン−5−イル基、2,9−フェナントロリン−1−イル基、2,9−フェナントロリン−3−イル基、2,9−フェナントロリン−4−イル基、2,9−フェナントロリン−5−イル基、2,9−フェナントロリン−6−イル基、2,9−フェナントロリン−7−イル基、2,9−フェナントロリン−8−イル基、2,9−フェナントロリン−10−イル基、2,8−フェナントロリン−1−イル基、2,8−フェナントロリン−3−イル基、2,8−フェナントロリン−4−イル基、2,8−フェナントロリン−5−イル基、2,8−フェナントロリン−6−イル基、2,8−フェナントロリン−7−イル基、2,8−フェナントロリン−9−イル基、2,8−フェナントロリン−10−イル基、2,7−フェナントロリン−1−イル基、2,7−フェナントロリン−3−イル基、2,7−フェナントロリン−4−イル基、2,7−フェナントロリン−5−イル基、2,7−フェナントロリン−6−イル基、2,7−フェナントロリン−8−イル基、2,7−フェナントロリン−9−イル基、2,7−フェナントロリン−10−イル基、1−フェナジニル基、2−フェナジニル基、1−フェノチアジニル基、2−フェノチアジニル基、3−フェノチアジニル基、4−フェノチアジニル基、10−フェノチアジニル基、1−フェノキサジニル基、2−フェノキサジニル基、3−フェノキサジニル基、4−フェノキサジニル基、10−フェノキサジニル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、2−オキサジアゾリル基、5−オキサジアゾリル基、3−フラザニル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−メチルピロール−1−イル基、2−メチルピロール−3−イル基、2−メチルピロール−4−イル基、2−メチルピロール−5−イル基、3−メチルピロール−1−イル基、3−メチルピロール−2−イル基、3−メチルピロール−4−イル基、3−メチルピロール−5−イル基、2−t−ブチルピロール−4−イル基、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル基、2−メチル−1−インドリル基、4−メチル−1−インドリル基、2−メチル−3−インドリル基、4−メチル−3−インドリル基、2−t−ブチル−1−インドリル基、4−t−ブチル−1−インドリル基、2−t−ブチル−3−インドリル基、4−t−ブチル−3−インドリル基等が挙げられる。
これらの中で、好ましくはフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、テルフェニルイル基、フルオレニル基である。
一般式(1)におけるL1、一般式(2)におけるL2及び一般式(3)におけるL3である置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基及び置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基としては前記アリール基及びヘテロアリール基の例を2価基としたものが挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基としては例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシイソブチル基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,3−ジヒドロキシイソプロピル基、2,3−ジヒドロキシ−t−ブチル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、クロロメチル基、1−クロロエチル基、2−クロロエチル基、2−クロロイソブチル基、1,2−ジクロロエチル基、1,3−ジクロロイソプロピル基、2,3−ジクロロ−t−ブチル基、1,2,3−トリクロロプロピル基、ブロモメチル基、1−ブロモエチル基、2−ブロモエチル基、2−ブロモイソブチル基、1,2−ジブロモエチル基、1,3−ジブロモイソプロピル基、2,3−ジブロモ−t−ブチル基、1,2,3−トリブロモプロピル基、ヨードメチル基、1−ヨードエチル基、2−ヨードエチル基、2−ヨードイソブチル基、1,2−ジヨードエチル基、1,3−ジヨードイソプロピル基、2,3−ジヨード−t−ブチル基、1,2,3−トリヨードプロピル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、2−アミノイソブチル基、1,2−ジアミノエチル基、1,3−ジアミノイソプロピル基、2,3−ジアミノ−t−ブチル基、1,2,3−トリアミノプロピル基、シアノメチル基、1−シアノエチル基、2−シアノエチル基、2−シアノイソブチル基、1,2−ジシアノエチル基、1,3−ジシアノイソプロピル基、2,3−ジシアノ−t−ブチル基、1,2,3−トリシアノプロピル基、ニトロメチル基、1−ニトロエチル基、2−ニトロエチル基、2−ニトロイソブチル基、1,2−ジニトロエチル基、1,3−ジニトロイソプロピル基、2,3−ジニトロ−t−ブチル基、1,2,3−トリニトロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、1−ノルボルニル基、2−ノルボルニル基等が挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基は−OYで表される基であり、Yの例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基としては例えば、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基、1−ピロリルメチル基、2−(1−ピロリル)エチル基、p−メチルベンジル基、m−メチルベンジル基、o−メチルベンジル基、p−クロロベンジル基、m−クロロベンジル基、o−クロロベンジル基、p−ブロモベンジル基、m−ブロモベンジル基、o−ブロモベンジル基、p−ヨードベンジル基、m−ヨードベンジル基、o−ヨードベンジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−ヒドロキシベンジル基、o−ヒドロキシベンジル基、p−アミノベンジル基、m−アミノベンジル基、o−アミノベンジル基、p−ニトロベンジル基、m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、p−シアノベンジル基、m−シアノベンジル基、o−シアノベンジル基、1−ヒドロキシ−2−フェニルイソプロピル基、1−クロロ−2−フェニルイソプロピル基等が挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基は−OY’と表され、Y’の例としては前記のアリール基で説明したものと同様の例が挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基は−SY’と表され、Y’の例としては前記アリール基で説明したものと同様の例が挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基は−COOYで表される基であり、Yの例としては、前記アルキル基で説明したものと同様の例が挙げられる。
一般式(2)におけるR1である置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基で置換されたアミノ基におけるアリール基の例としては前記アリール基で説明したものと同様の例が挙げられる。
一般式(2)におけるR1であるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
一般式(2)において、aは0〜2の整数である。aが2のとき、複数のR1は、互いに結合して、飽和もしくは不飽和の置換されてもよい5員環又は6員環の環状構造を形成してもよい。
この形成してもよい5員環又は6員環の環状構造としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、アダマンタン、ノルボルナン等の炭素数4〜12のシクロアルカン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の炭素数4〜12のシクロアルケン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン等の炭素数6〜12のシクロアルカジエン、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、クリセン、アセナフチレン等の炭素数6〜50の芳香族環などが挙げられる。
本発明の一般式(1)で表される芳香族アミン誘導体の具体例を以下に示すが、これら例示化合物に限定されるものではない。
Figure 2008069120
Figure 2008069120
Figure 2008069120
本発明の芳香族アミン誘導体は、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料であると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、有機エレクトロルミネッセンス素子用正孔輸送材料であると好ましい。
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機EL素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、前記芳香族アミン誘導体を単独もしくは混合物の成分として含有すると好ましい。
本発明の有機EL素子は発光帯域又は正孔輸送帯域に用いることができ、好ましくは正孔輸送帯域に含有されていることが好ましい。
本発明の有機EL素子は、該有機薄膜層が正孔輸送層を有し、前記芳香族アミン誘導体が該正孔輸送層に含有されていると好ましい。
本発明の有機EL素子は、前記有機薄膜層が正孔注入層を有し、前記芳香族アミン誘導体が該正孔注入層に含有すると好ましい。さらに、前記芳香族アミン誘導体が前記正孔注入層に主成分として含有されていると好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体は、特に青色系発光する有機EL素子に用いると好ましい。
以下、本発明の有機EL素子の素子構成について説明する。
(1)有機EL素子の構成
本発明の有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(1) 陽極/発光層/陰極
(2) 陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(3) 陽極/発光層/電子注入層/陰極
(4) 陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(5) 陽極/有機半導体層/発光層/陰極
(6) 陽極/有機半導体層/電子障壁層/発光層/陰極
(7) 陽極/有機半導体層/発光層/付着改善層/陰極
(8) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
(9) 陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(10)陽極/無機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(11)陽極/有機半導体層/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
(12)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
(13)陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
などの構造を挙げることができる。
これらの中で通常(8) の構成が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の芳香族アミン誘導体は、有機EL素子のどの有機薄膜層に用いてもよいが、発光帯域又は正孔輸送帯域に用いることができ、好ましくは正孔輸送帯域、特に好ましくは正孔注入層に用いることにより、分子が結晶化しにくく、有機EL素子を製造する際の歩留りが向上する。
本発明の芳香族アミン誘導体を、有機薄膜層に含有させる量としては、30〜100モル%が好ましい。
(2)透光性基板
本発明の有機EL素子は、透光性の基板上に作製する。ここでいう透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で平滑な基板が好ましい。
具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等が挙げられる。またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。
(3)陽極
本発明の有機EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する機能を有するものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。本発明に用いられる陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、金、銀、白金、銅等が挙げられる。
陽極は、これらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。
このように発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
(4)発光層
有機EL素子の発光層は以下の機能を併せ持つものである。すなわち、
(1) 注入機能;電界印加時に陽極または正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極または電子注入層より電子を注入することができる機能
(2) 輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能
(3) 発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能
がある。但し、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また正孔と電子の移動度で表される輸送能に大小があってもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。
本発明の化合物を発光帯域に用いる場合、本発明の化合物単独で発光層を形成しても良いし、他の材料と混合して用いても良い。
本発明の化合物と混合して発光層を形成する材料としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、EL素子の発光層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
その際、本発明の化合物が主として用いられていることが好ましいが、具体的には本発明の化合物が発光層の30〜100モル%、より好ましくは50〜99モル%用いられている構成である。
本発明の化合物と組み合せて用いられる発光材料は主に有機化合物であり、具体的には所望の色調により次のような化合物が挙げられる。
まず、紫外域から紫色の発光を得る場合には、下記の一般式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008069120
この一般式において、Xeは下記化合物を示す。
Figure 2008069120
ここでneは2,3,4または5である。またYeは下記化合物を示す。
Figure 2008069120
上記化合物のフェニル基、フェニレン基、ナフチル基に炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、水酸基、スルホニル、カルボニル基、アミノ基、ジメチルアミノ基またはジフェニルアミノ基等が単独または複数置換したものであってもよい。またこれらは互いに結合し、飽和5員環、6員環を形成してもよい。またフェニル基、フェニレン基、ナフチル基にパラ位で結合したものが結合性が良く、平滑な蒸着膜の形成のために好ましい。具体的には以下の化合物である。特にp−クォーターフェニル誘導体、p−クインクフェニル誘導体が好ましい。
Figure 2008069120
Figure 2008069120
次に青色から緑色の発光を得るためには、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物、スチリルベンゼン系化合物を挙げることができる。
具体的に化合物名を示せば、例えば特開昭59−194393号公報に開示されているものを挙げることができる。さらに他の有用な化合物はケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ1971,628〜637頁および640頁に列挙されている。
前記キレート化オキシノイド化合物としては、例えば特開昭63−295695号公報に開示されているものを用いることができる。その代表例としては、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下Alqと略記する)等の8−ヒドロキシキノリン系金属錯体やジリチウムエピントリジオン等を挙げることができる。
また前記スチリルベンゼン系化合物としては、例えば欧州特許第0319881号明細書や欧州特許第0373582号明細書に開示されているものを用いることができる。
また特開平2−252793号公報に開示されているジスチリルピラジン誘導体も発光層の材料として用いることができる。
その他のものとして、例えば欧州特許第0387715号明細書に開示されているポリフェニル系化合物も発光層の材料として用いることもできる。
さらに上述した蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物およびスチリルベンゼン系化合物等以外に、例えば12−フタロペリノン(J.Appl.Phys.,第27巻,L713(1988年))、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(以上Appl.Phys.Lett.,第56巻,L799(1990年))、ナフタルイミド誘導体(特開平2−305886号公報)、ペリレン誘導体(特開平2−189890号公報)、オキサジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報、または第38回応用物理学関係連合講演会で浜田らによって開示されたオキサジアゾール誘導体)、アルダジン誘導体(特開平2−220393号公報)、ピラジリン誘導体(特開平2−220394号公報)、シクロペンタジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、ピロロピロール誘導体(特開平2−296891号公報)、スチリルアミン誘導体(Appl.Phys.Lett.,第56巻,L799(1990年)、クマリン系化合物(特開平2−191694号公報)、国際特許公報WO90/13148やAppl.Phys.Lett.,vol58,18,P1982(1991)に記載されているような高分子化合物等も、発光層の材料として用いることができる。
本発明では特に発光層の材料として、芳香族ジメチリディン系化合物(欧州特許第0388768号明細書や特開平3−231970号公報に開示のもの)を用いることが好ましい。具体例としては、4,4’−ビス(2,2−ジ−t−ブチルフェニルビニル)ビフェニル、(以下、DTBPBBiと略記する)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下DPVBiと略記する)等、およびそれらの誘導体を挙げることができる。
さらに特開平5−258862号公報等に記載されている一般式(Rs−Q)2−Al−O−Lで表される化合物も挙げられる。(上記式中、Lはフェニル部分を含んでなる炭素原子6〜24個の炭化水素であり、O−Lはフェノラート配位子であり、Qは置換8−キノリノラート配位子を表し、Rsはアルミニウム原子に置換8−キノリノラート配位子が2個を上回り結合するのを立体的に妨害するように選ばれた8−キノリノラート環置換基を表す)具体的には、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(パラ−フェニルフェノラート)アルミニウム(III)(以下PC−7)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム(III)(以下PC−17)等が挙げられる。
その他、特開平6−9953号公報等によるドーピングを用いた高効率の青色と緑色の混合発光を得る方法が挙げられる。この場合、ホストとしては上記に記載した発光材料、ドーパントとしては青色から緑色までの強い蛍光色素、例えばクマリン系あるいは上記記載のホストとして用いられているものと同様な蛍光色素を挙げることができる。具体的にはホストとして、ジスチリルアリーレン骨格の発光材料、特に好ましくはDPVBi、ドーパントとしてはジフェニルアミノビニルアリーレン、特に好ましくは例えばN,N−ジフェニルアミノビニルベンゼン(DPAVB)を挙げることができる。
白色の発光を得る発光層としては特に制限はないが、下記のものを挙げることができる。
(1) 有機EL積層構造体の各層のエネルギー準位を規定し、トンネル注入を利用して発光させるもの(欧州特許第0390551号公報)
(2) (1)と同じくトンネル注入を利用する素子で実施例として白色発光素子が記載されているもの(特開平3−230584号公報)
(3) 二層構造の発光層が記載されているもの(特開平2−220390号公報および特開平2−216790号公報)
(4) 発光層を複数に分割してそれぞれ発光波長の異なる材料で構成されたもの(特開平4−51491号公報)
(5) 青色発光体(蛍光ピーク380〜480nm)と緑色発光体(480〜580nm)とを積層させ、さらに赤色蛍光体を含有させた構成のもの(特開平6−207170号公報)
(6) 青色発光層が青色蛍光色素を含有し、緑色発光層が赤色蛍光色素を含有した領域を有し、さらに緑色蛍光体を含有する構成のもの(特開平7−142169号公報)
中でも、(5)の構成のものが好ましく用いられる。
赤色蛍光体の例を以下に示す。
Figure 2008069120
前記材料を用いて発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法、スピンコート法、LB法等の公知の方法を適用することができる。発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
このようにして形成される発光層の膜厚については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるが、通常5nm〜5μmの範囲が好ましい。この発光層は、上述した材料の一種または二種以上からなる一層で構成されてもよいし、または前記発光層とは別種の化合物からなる発光層を積層したものであってもよい。
本発明の化合物を発光帯域に用いる場合は、この本発明の化合物を含有していれば、上述した材料の一種または二種以上からなる一層で構成されてもよい。
また、発光材料としては、りん光発光性の化合物を用いることもできる。りん光発光性の化合物としては、ホスト材料にカルバゾール環を含む化合物が好ましい。ドーパントとしては三重項励起子から発光することのできる化合物であり、三重項励起子から発光する限り特に限定されないが、Ir、Ru、Pd、Pt、Os及びReからなる群から選択される少なくとも一つの金属を含む金属錯体であることが好ましく、ポルフィリン金属錯体又はオルトメタル化金属錯体が好ましい。
カルバゾール環を含む化合物からなるりん光発光に好適なホストは、その励起状態からりん光発光性化合物へエネルギー移動が起こる結果、りん光発光性化合物を発光させる機能を有する化合物である。ホスト化合物としては励起子エネルギーをりん光発光性化合物にエネルギー移動できる化合物ならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。カルバゾール環以外に任意の複素環などを有していても良い。
このようなホスト化合物の具体例としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8-キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体ポリシラン系化合物、ポリ(N-ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。ホスト化合物は単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。
Figure 2008069120
りん光発光性のドーパントは三重項励起子から発光することのできる化合物である。三重項励起子から発光する限り特に限定されないが、Ir、Ru、Pd、Pt、Os及びReからなる群から選択される少なくとも一つの金属を含む金属錯体であることが好ましく、ポルフィリン金属錯体又はオルトメタル化金属錯体が好ましい。ポルフィリン金属錯体としては、ポルフィリン白金錯体が好ましい。りん光発光性化合物は単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
オルトメタル化金属錯体を形成する配位子としては種々のものがあるが、好ましい配位子としては、2−フェニルピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、2−(2−チエニル)ピリジン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体等が挙げられる。これらの誘導体は必要に応じて置換基を有しても良い。特に、フッ素化物、トリフルオロメチル基を導入したものが、青色系ドーパントとしては好ましい。さらに補助配位子としてアセチルアセトナート、ピクリン酸等の上記配位子以外の配位子を有していても良い。
りん光発光性のドーパントの発光層における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.1〜70質量%であり、1〜30質量%が好ましい。りん光発光性化合物の含有量が0.1質量%未満では発光が微弱でありその含有効果が十分に発揮されず、70質量%を超える場合は、濃度消光と言われる現象が顕著になり素子性能が低下する。
また、発光層は、必要に応じて正孔輸送材、電子輸送材、ポリマーバインダーを含有しても良い。
さらに、発光層の膜厚は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜50nm、最も好ましくは10〜50nmである。5nm未満では発光層形成が困難となり、色度の調整が困難となる恐れがあり、50nmを超えると駆動電圧が上昇する恐れがある。
(5)正孔注入・輸送層(正孔輸送帯域)
正孔注入・輸送層は発光層への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.6eV以下と小さい。このような正孔注入・輸送層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば104〜106V/cmの電界印加時に、少なくとも10-4cm2/V・秒であれば好ましい。
本発明の芳香族アミン誘導体を正孔輸送帯域に用いる場合、本発明の芳香族アミン誘導体単独で正孔注入、輸送層を形成してもよく、他の材料と混合して用いてもよい。
本発明の芳香族アミン誘導体と混合して正孔注入・輸送層を形成する材料としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入・輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。本発明においては、正孔輸送能を有し、正孔輸送帯域に用いることが可能な材料を正孔輸送材料と呼ぶ。
具体例としては、トリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同 56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
正孔注入・輸送層の材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
また、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(以下NPDと略記する)、また特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記する)等を挙げることができる。
さらに、発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物の他、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入・輸送層の材料として使用することができる。
正孔注入・輸送層は本発明の芳香族アミン誘導体を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔注入・輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入・輸送層は、正孔輸送帯域に本発明の芳香族アミン誘導体を含有していれば、上述した材料の一種又は二種以上からなる一層で構成されてもよく、前記正孔注入・輸送層とは別種の化合物からなる正孔注入・輸送層を積層したものであってもよい。
また、発光層への正孔注入又は電子注入を助ける層として有機半導体層を設けてもよく、10-10S/cm以上の導電率を有するものが好適である。このような有機半導体層の材料としては、含チオフェンオリゴマーや特開平8−193191号公報に開示してある含アリールアミンオリゴマー等の導電性オリゴマー、含アリールアミンデンドリマー等の導電性デンドリマー等を用いることができる。
(6)電子注入・輸送層
次に、電子注入層・輸送層は、発光層への電子の注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、電子移動度が大きく、また付着改善層は、この電子注入層の中で特に陰極との付着が良い材料からなる層である。
また、有機EL素子は発光した光が電極(この場合は陰極)により反射するため、直接陽極から取り出される発光と、電極による反射を経由して取り出される発光とが干渉することが知られている。この干渉効果を効率的に利用するため、電子輸送層は数nm〜数μmの膜厚で適宜選ばれるが、特に膜厚が厚いとき、電圧上昇を避けるために、104〜106V/cmの電界印加時に電子移動度が少なくとも10-5cm2/Vs以上であることが好ましい。
電子注入層に用いられる材料としては、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体やオキサジアゾール誘導体が好適である。上記8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体の具体例としては、オキシン(一般に8−キノリノール又は8−ヒドロキシキノリン)のキレートを含む金属キレートオキシノイド化合物、例えばトリス(8−キノリノール)アルミニウムを電子注入材料として用いることができる。
一方、オキサジアゾール誘導体としては、以下の一般式で表される電子伝達化合物が挙げられる。
Figure 2008069120
(式中、Ar1,Ar2,Ar3,Ar5,Ar6,Ar9はそれぞれ置換または無置換のアリール基を示し、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。またAr4,Ar7,Ar8は置換または無置換のアリーレン基を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい)
ここでアリール基としてはフェニル基、ビフェニリル基、アントリル基、ペリレニル基、ピレニル基が挙げられる。また、アリーレン基としてはフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基、ペリレニレン基、ピレニレン基などが挙げられる。また、置換基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基またはシアノ基等が挙げられる。この電子伝達化合物は薄膜形成性のものが好ましい。
上記電子伝達性化合物の具体例としては下記のものを挙げることができる。
Figure 2008069120
さらに、電子注入層及び電子輸送層に用いられる材料として、下記一般式(A)〜(F)で表されるものも用いることができる。
Figure 2008069120
(一般式(A)及び(B)中、A1〜A3は、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子である。
Ar1は、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、又は置換もしくは無置換の核炭素数3〜60のヘテロアリール基であり、Ar2は、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜60のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、あるいはこれらの2価の基である。ただし、Ar1及びAr2のいずれか一方は、置換もしくは無置換の核炭素数10〜60の縮合環基、又は置換もしくは無置換の核炭素数3〜60のモノヘテロ縮合環基、あるいはこれらの2価の基である。
1、L2及びLは、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリーレン基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜60のヘテロアリーレン基、又は置換もしくは無置換のフルオレニレン基である。
Rは、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜60のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基であり、nは0〜5の整数であり、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、また、隣接する複数のR基同士で結合して、炭素環式脂肪族環又は炭素環式芳香族環を形成していてもよい。
1は、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜60のアリール基、置換もしくは無置換の核炭素数3〜60のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、又は―L―Ar1―Ar2である。)で表される含窒素複素環誘導体。
HAr−L−Ar1−Ar2 (C)
(式中、HArは、置換基を有していてもよい炭素数3〜40の含窒素複素環であり、Lは、単結合、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリーレン基、置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリーレン基又は置換基を有していてもよいフルオレニレン基であり、Ar1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基であり、Ar2は、置換基を有していてもよい炭素数6〜60のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜60のヘテロアリール基である。)で表される含窒素複素環誘導体。
Figure 2008069120
(式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ヒドロキシ基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和又は不飽和の環を形成した構造であり、R1〜R4は、それぞれ独立に水素、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1から6までのアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルフィニル基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル基、カルバモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基もしくはシアノ基又は隣接した場合には置換若しくは無置換の環が縮合した構造である。)で表されるシラシクロペンタジエン誘導体。
Figure 2008069120
(式中、R1〜R8及びZ2は、それぞれ独立に、水素原子、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、芳香族基、ヘテロ環基、置換アミノ基、置換ボリル基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、X、Y及びZ1は、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の炭化水素基、芳香族基、ヘテロ環基、置換アミノ基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Z1とZ2の置換基は相互に結合して縮合環を形成してもよく、nは1〜3の整数を示し、nが2以上の場合、Z1は異なってもよい。但し、nが1、X、Y及びR2がメチル基であって、R8が、水素原子又は置換ボリル基の場合、及びnが3でZ1がメチル基の場合を含まない。)で表されるボラン誘導体。
Figure 2008069120
[式中、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、下記一般式(G)で示される配位子を表し、Lは、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基、−OR1(R1は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基である。)または−O−Ga−Q3(Q4)(Q3及びQ4は、Q1及びQ2と同じ)で示される配位子を表す。]
Figure 2008069120
[式中、環A1およびA2は、置換基を有してよい互いに縮合した6員アリール環構造である。]
この金属錯体は、n型半導体としての性質が強く、電子注入能力が大きい。さらには、錯体形成時の生成エネルギーも低いために、形成した金属錯体の金属と配位子との結合性も強固になり、発光材料としての蛍光量子効率も大きくなっている。
一般式(G)の配位子を形成する環A1及びA2の置換基の具体的な例を挙げると、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、s-ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ステアリル基、トリクロロメチル基等の置換もしくは無置換のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−トリクロロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、3−ニトロフェニル基等の置換もしくは無置換のアリール基、メトキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロプロポキシ基、2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ基、6−(パーフルオロエチル)ヘキシルオキシ基等の置換もしくは無置換のアルコキシ基、フェノキシ基、p−ニトロフェノキシ基、p−t−ブチルフェノキシ基、3−フルオロフェノキシ基、ペンタフルオロフェニル基、3−トリフルオロメチルフェノキシ基等の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、t−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、フェニルチオ基、p−ニトロフェニルチオ基、p−t−ブチルフェニルチオ基、3−フルオロフェニルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基等の置換もしくは無置換のアリールチオ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のモノまたはジ置換アミノ基、ビス(アセトキシメチル)アミノ基、ビス(アセトキシエチル)アミノ基、ビスアセトキシプロピル)アミノ基、ビス(アセトキシブチル)アミノ基等のアシルアミノ基、水酸基、シロキシ基、アシル基、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、プロイピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等のカルバモイル基、カルボン酸基、スルフォン酸基、イミド基、シクロペンタン基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等のアリール基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、インドリニル基、キノリニル基、アクリジニル基、ピロリジニル基、ジオキサニル基、ピペリジニル基、モルフォリジニル基、ピペラジニル基、トリアチニル基、カルバゾリル基、フラニル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、プラニル基等の複素環基等がある。また、以上の置換基同士が結合してさらなる6員アリール環もしくは複素環を形成しても良い。
本発明の有機EL素子の好ましい形態に、電子を輸送する領域または陰極と有機層の界面領域に、還元性ドーパントを含有する素子がある。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。したがって、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物または希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Li(仕事関数:2.9eV)、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)およびCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、およびBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、RbおよびCsからなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、RbまたはCsであり、最も好ましくは、Csである。これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
本発明においては陰極と有機層の間に絶縁体や半導体で構成される電子注入層をさらに設けても良い。この時、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも一つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲナイド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、Li2O、K2O、Na2S、Na2SeおよびNa2Oが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、およびCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KClおよびNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2およびBeF2といったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnの少なくとも一つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶または非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
(7)陰極
陰極としては、電子注入・輸送層又は発光層に電子を注入するため、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム・カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属などが挙げられる。
この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
ここで発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。
また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
(8)絶縁層
有機EL素子は超薄膜に電界を印可するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては例えば酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セ シウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられ、これらの混合物や積層物を用いてもよい。
(9)有機EL素子の製造方法
以上例示した材料及び形成方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入・輸送層、及び必要に応じて電子注入・輸送層を形成し、さらに陰極を形成することにより有機EL素子を作製することができる。また陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
以下、透光性基板上に陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例を記載する。
まず、適当な透光性基板上に陽極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して陽極を作製する。次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入層の形成は、前述したように真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により正孔注入層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物(正孔注入層の材料)、目的とする正孔注入層の結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度50〜450℃、真空度10-7〜10-3Torr、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。
次に、正孔注入層上に発光層を設ける発光層の形成も、所望の有機発光材料を用いて真空蒸着法、スパッタリング、スピンコート法、キャスト法等の方法により有機発光材料を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は使用する化合物により異なるが、一般的に正孔注入層と同じような条件範囲の中から選択することができる。
次に、この発光層上に電子注入層を設ける。正孔注入層、発光層と同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましい。蒸着条件は正孔注入層、発光層と同様の条件範囲から選択することができる。
本発明の芳香族アミン誘導体は、発光帯域や正孔輸送帯域のいずれの層に含有させるかによって異なるが、真空蒸着法を用いる場合は他の材料との共蒸着をすることができる。また、スピンコート法を用いる場合は、他の材料と混合することによって含有させることができる。
最後に陰極を積層して有機EL素子を得ることができる。
陰極は金属から構成されるもので、蒸着法、スパッタリングを用いることができる。しかし下地の有機物層を製膜時の損傷から守るためには真空蒸着法が好ましい。
この有機EL素子の作製は一回の真空引きで一貫して陽極から陰極まで作製することが好ましい。
本発明の有機EL素子の各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。本発明の有機EL素子に用いる、前記一般式(1)で示される化合物を含有する有機薄膜層は、真空蒸着法、分子線蒸着法(MBE法)あるいは溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
本発明の有機EL素子の各有機層の膜厚は特に制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
なお、有機EL素子に直流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にして、5〜40Vの電圧を印加すると発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合には陽極が+、陰極が−の極性になった時のみ均一な発光が観測される。印加する交流の波形は任意でよい。
以下、本発明を合成例及び実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
合成例1〜2で製造する中間体1〜2の構造式は下記の通りである。
Figure 2008069120
合成例1(中間体1の合成)
アルゴン気流下、アニリンを5.5g、2−(4−ブロモフェニル)ベンゾチアゾールを14.5g、t−ブトキシナトリウム6.8g(広島和光社製)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)0.46g (アルドリッチ社製)及び脱水トルエン300mL を入れ、80℃にて8時間反応した。
冷却後、水500mL を加え、混合物をセライト濾過し、濾液をトルエンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製し、トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、10.8gの淡黄色粉末を得た。FD−MSの分析により、中間体1と同定した。
合成例2(中間体2の合成)
200mLの三つ口フラスコに、4−ブロモビフェニル20.0g (東京化成社品)、t−ブトキシナトリウム8.64g (和光純薬社製)、酢酸パラジウム84mg(和光純薬社製)を入れた。さらに攪拌子を入れ、フラスコの両側にラバーキャップをセットし、中央の口に還流用蛇管、その上に三方コックとアルゴンガスを封入した風船をセットし、系内を真空ポンプを用いて3回、風船内のアルゴンガスで置換した。
次に、脱水トルエン120mL(広島和光社製)、ベンジルアミン4.08mL(東京化成社製)、トリス−t−ブチルホスフィン338 μL (アルドリッチ社製、2.22mol/L トルエン溶液)、をシリンジでラバーセプタムを通して加え、5分間室温で攪拌した。次に、フラスコをオイルバスにセットし、溶液を攪拌しながら徐々に120℃まで昇温した。7時間後、オイルバスからフラスコを外し反応を終了させ、アルゴン雰囲気下、12時間放置した。反応溶液を分液ロートに移し、ジクロロメタン600mLを加えて沈殿物を溶解させ、飽和食塩水120mLで洗浄後、有機層を無水炭酸カリウムで乾燥した。炭酸カリウムを濾別して得られた有機層の溶媒を留去し、得られた残渣にトルエン400mL、エタノール80mLを加え、乾燥管を付けて80℃に加熱し、残渣を完全に溶解した。その後、12時間放置し、室温まで除冷することにより再結晶化させた。析出した結晶を濾別し、60℃で真空乾燥することにより13.5g のN,N−ジ−(4−ビフェニリル)−ベンジルアミンを得た。
300mL の一口フラスコに、1.35g のN,N−ジ−(4−ビフェニリル)−ベンジルアミン、パラジウム−活性炭素135mg(広島和光社製、パラジウム含有量10重量%)を入れ、クロロホルム100mL、エタノール20mLを加えて溶解した。次に、フラスコに攪拌子を入れた後、水素ガス2Lが充填された風船を装着した三方コックをフラスコに取り付け、真空ポンプを用いてフラスコ系内を水素ガスで10回置換した。減った水素ガスを新たに充填し、水素ガスの容積を再び2Lにした後、室温で激しく溶液を攪拌した。30時間攪拌後、ジクロロメタン100mLを加え、触媒を濾別した。次に、得られた溶液を分液ロートに移し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液50mLで洗浄後、有機層を分別し、無水炭酸カリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を留去し、得られた残渣にトルエン50mLを加え、再結晶化させた。析出した結晶を濾別し、50℃で真空乾燥することにより0.99g のジ−4−ビフェニリルアミンを得た。
アルゴン気流下、ジ−4−ビフェニリルアミン10g、4,4’−ジブロモビフェニル9.7g(東京化成社製)、t−ブトキシナトリウム3g(広島和光社製)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)0.5g(東京化成社製)及びキシレン500mLを入れ、130℃にて24時間反応した。冷却後、水1000mLを加え、混合物をセライト濾過し、濾液をトルエンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製し、トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、9.1gの中間体2(4’−ブロモ−N,N−ジビフェニリル−4−アミノ−1,1’−ビフェニル)を得た。
合成実施例1〜2で製造する本発明の芳香族アミン誘導体である化合物H1〜H2の構造式は下記の通りである。
Figure 2008069120
合成実施例1(化合物H1の合成)
アルゴン気流下、N,N’−ジフェニルベンジジンを3.4g、2−(4−ブロモフェニル)ベンゾチアゾールを6.1g、t−ブトキシナトリウム2.6g(広島和光社製)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)92mg (アルドリッチ社製)、トリ−t−ブチルホスフィン42mg及び脱水トルエン100mL を入れ、80℃にて8時間反応した。
冷却後、水500mL を加え、混合物をセライト濾過し、濾液をトルエンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製し、トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、4.0gの淡黄色粉末を得た。FD−MS(フィールドディソープションマススペクトル)の分析により、化合物H1と同定した。
合成実施例2(化合物H2の合成)
アルゴン気流下、中間体1を6.1g、中間体2を11.0g、t−ブトキシナトリウム2.6g(広島和光社製)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)92mg (アルドリッチ社製)、トリ−t−ブチルホスフィン42mg及び脱水トルエン100mL を入れ、80℃にて8時間反応した。
冷却後、水500mL を加え、混合物をセライト濾過し、濾液をトルエンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製し、トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、12.2gの淡黄色粉末を得た。FD−MS(フィールドディソープションマススペクトル)の分析により、化合物H2と同定した。
実施例1(有機EL素子の製造)
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして膜厚60nmの上記化合物H1膜を成膜した。このH1膜は、正孔注入層として機能する。このH1膜上に膜厚20nmの下記化合物層TBDBを成膜した。この膜は正孔輸送層として機能する。さらに膜厚40nmの下記化合物EM1を蒸着し成膜した。同時に発光分子として、下記のスチリル基を有するアミン化合物D1を、EM1とD1の重量比が40:2になるように蒸着した。この膜は、発光層として機能する。
この膜上に膜厚10nmの下記Alq膜を成膜した。これは、電子注入層として機能する。この後、還元性ドーパントであるLi(Li源:サエスゲッター社製)とAlqを二元蒸着させ、電子注入層(陰極)としてAlq:Li膜(膜厚10nm)を形成した。このAlq:Li膜上に金属Alを蒸着させ金属陰極を形成し有機EL素子を形成した。
また、得られた有機EL素子について、発光効率を測定し、発光色を観察した。発光効率はミノルタ製CS1000を用いて輝度を測定し、10mA/cm2 における発光効率を算出した。さらに、初期輝度5000cd/m2、室温、DC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
Figure 2008069120
実施例2(有機EL素子の製造)
実施例1において、正孔注入層材料として化合物H1の代わりにHB1を用い、正孔輸送層としてTBDBの代わりにH1を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子について、発光効率を測定し、発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m2、室温、DC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
実施例3(有機EL素子の製造)
実施例1において、正孔注入層としてH1の代わりにH2を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子について、発光効率を測定し、発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m2、室温、DC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、正孔輸送注入層材料として化合物H1の代わりにHB1を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
また、得られた有機EL素子について、発光効率を測定し、発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m2、室温、DC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
Figure 2008069120
Figure 2008069120
以上詳細に説明したように、本発明の芳香族アミン誘導体は駆動電圧を低下させるとともに、分子が結晶化しにくく、これを有機薄膜層に含有させることによって、有機EL素子を製造する際の歩留りが向上し、寿命が長い有機EL素子を実現できる。

Claims (18)

  1. 下記一般式(1)で表される芳香族アミン誘導体。
    Figure 2008069120
    [式中、L1は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。
    Ar1〜Ar4のうち少なくとも1つは下記一般式(2)で表される。
    Figure 2008069120
    {式中、R1は、水素原子、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基で置換されたアミノ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、又はカルボキシル基である。
    aは0〜2の整数である。
    Xは硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はテルル原子である。
    2は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。
    複数のR1同士は、互いに結合して飽和もしくは不飽和の置換されてもよい5員環又は6員環の環状構造を形成してもよい。}
    一般式(1)において、Ar1〜Ar4のうち一般式(2)でないものは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリール基である。]
  2. 前記一般式(1)においてAr1が前記一般式(2)で表される請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  3. 前記一般式(1)においてAr1とAr2が前記一般式(2)で表される請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  4. 前記一般式(1)においてAr1とAr3が前記一般式(2)で表される請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  5. 前記一般式(1)においてAr1〜Ar4のうち3つ以上は互いに異なり、非対称である請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  6. 前記一般式(1)においてAr1〜Ar4のうち3つが同一であり、非対称である請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  7. 前記一般式(1)においてL1がビフェニレン基、ターフェニレン基又はフルオレニレン基である請求項1〜6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
  8. 前記一般式(2)においてL2がフェニレン基又はナフチレン基である請求項1〜7のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
  9. 前記一般式(1)においてAr1〜Ar4のうち少なくとも1つが下記一般式(3)で表される請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
    Figure 2008069120
    [式中、Ar5及びAr6は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリール基又は一般式(2)で表される置換基である。L3は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリーレン基、又は、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のヘテロアリーレン基を表す。]
  10. 前記一般式(1)においてAr2が前記一般式(3)で表される請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  11. 前記一般式(1)においてAr2及びAr4が、それぞれ独立に、前記一般式(3)で表される請求項1記載の芳香族アミン誘導体。
  12. 前記一般式(2)においてXが硫黄原子である請求項1〜11のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
  13. 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料である請求項1〜12のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
  14. 有機エレクトロルミネッセンス素子用正孔輸送材料である請求項1〜12のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
  15. 陰極と陽極間に少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機薄膜層の少なくとも1層が、請求項1〜12のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体を単独もしくは混合物の成分として含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 該有機薄膜層が正孔輸送層を有し、請求項1〜12のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体が該正孔輸送層に含有されている請求項15記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 該有機薄膜層が正孔注入層を有し、請求項1〜12のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体が該正孔注入層に含有されている請求項15記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 請求項1〜12のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体が主成分として正孔注入層に含有されている請求項15記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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