JP2020157947A - カウルトップ構造 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、水が第一吸気口に吸込まれてしまう虞を減少させることが出来るカウルトップ構造を提供することを目的とする。
エンジンルームEの側面には、左,右にフェンダ2,2が設けられている。また、エンジンルームEの上面開口は、フード4で覆われている。また、乗員室Rの前方には、フロントウインドウ5が設けられている。
これらのエンジンルームEと乗員室Rとの間には、長手方向を車幅方向に沿わせるカウルボックス6が配置されている。
また、図2に示すように、カウルボックス6は、カウルトップ7よりも下方かつ後方に、ダッシュパネル8を設けている。ダッシュパネル8は、エンジンルームEと後方の乗員室Rとの間を画成して車体を構成する。さらに、カウルボックス6は、図1に示す左,右の側面に配設される左,右のカウルサイド11,12と、前面部を構成するカウルフロント13とを有している。また、カウルトップ7の上面部7aからは車両前方に一体にカウルフロント7bが延設されている。カウルフロント7bは、左,右各両端部を車両前後方向で幅広形状としている。
さらに、図2に示すように、ダッシュパネル8には、車幅方向の一方側(車両左側)に第一吸気口としての第一吸気口10が備えられている。カウルトップ7よりも下方かつ後方に位置する第一吸気口10は、カウルボックス6内に流入した外気を吸気する。
そして、ダッシュパネル8の乗員室R側に設けられた図示しない空気調和器を介して、第一吸気口10から吸気したカウルボックス6内の空気を乗員室R方向へ送風するように構成されている。
図4に示すように、本実施形態の右側のカウルサイド12の第二吸気口20は、複数の孔21を縦横に複数個ずつ並べて形成されている。
そして、この右側のカウルサイド12の第二吸気口20の後方には、格子状のリブ12bが形成されている。
さらに、図5に示すように、左側のカウルサイド11には、格子状のリブ11b,11bが設けられている。これにより、吸気口は形成されていない。そして、カウルトップ7の左,右の側面に配設される左,右のカウルサイド11,12は、一定の強度が設定されている。このため、カウルトップ7を両端で支持して所望の支持剛性を確保することができる。
第二吸気口20の車幅方向外側には、車両右側のフェンダ2が配置されている。また、第一吸気口10側のカウルサイド11の外側には、左側のフェンダ2が配置されている。これにより、カウルボックス6の左,右側縁部の外方は、車体を構成するフェンダ2,2で覆われ、かつフード4の後部により上方が覆われる。第二吸気口20は、フェンダ2およびフード4の後部により囲まれている空間から、外気をカウルボックス6内に導入する。
第三吸気口30の孔31の数量は、車幅方向一方側(車両左側)に向かうにつれて、孔31の数が少なくなるように配置されている。
たとえば、車幅方向中央側の傾斜面の車両前方への傾斜角度をα1とし、車幅方向右側の傾斜面の車両前方への傾斜角度をα2として、傾斜角度を相違(α1<α2)させることにより、車幅方向右側に向かうにつれて傾斜面の傾斜量が増大するように設定されている。
このため、カウルトップ7の上面の水は、車幅方向右方向へ流れるように導かれて、左側に向かう水は、減少している。
また、本実施形態の第三吸気口30の孔31の数量は、車幅方向左側に向かうにつれて少なくなる。よって、車幅方向左側では、孔31から水がカウルトップ7の下方に流下する可能性が低くなる。
したがって、たとえ第三吸気口30からカウルトップ7の下方に流下する水があっても、少量となり、第一吸気口10(左側)に向かう水の量を減少させることができる。
カウルトップ7の上面には、リンク機構51と連結されたワイパ軸42を介して、モータ50と連結されるワイパアーム52が設けられている。ワイパアーム52には、ワイパブレード53が装着されている。ワイパブレード53は、ワイパアーム52の揺動と共に揺動して、フロントウインドウ5を払拭する。
そして、カウルトップ7には、ワイパ軸42を挿通する軸孔41,41が2箇所、離間した位置に形成されている。カウルトップ7の上面では、軸孔41を避けて各孔31が配置される。これにより、第三吸気口30は、上面視にてモータ50と重ならない位置に、複数の孔31を形成して構成されている。
このため、図3に示すように、本実施形態のカウルトップ構造では、上面視にてモータ50と重ならない位置に第三吸気口30の各孔31が形成されている。
このように構成された本実施形態の第三吸気口30は、第二吸気口20からの外気の導入を補い、外気をカウルトップ7の下方に導入する。カウルボックス内の外気の量は充足されて、第一吸気口10による吸気を十分に行えるようになる。
さらに、図5に示すように、本実施形態の左のカウルサイド11は、下方に向かうにつれ車幅内側に傾斜する上面平板状の傾斜壁70を備えている。
このため、カウルトップ7の下方に流下した水がカウルボックス6内を傾斜壁60,70方向に移動しても、カウルサイド11,12にぶつかる前に、傾斜壁60,70を上る必要があり、エネルギを減衰させることができる。
図1に示すように、本実施形態の車両1のカウルトップ構造は、フロントウインドウ5の下端部5aに配置されるカウルトップ7と、カウルトップ7の下方かつ後方であって車幅方向の一方側に外気を吸気するための第一吸気口10が設けられた、車体の一部であるダッシュパネル8と、ダッシュパネル8の前方でエンジンルームEの上方に配置されたフード4とを備える。
そして、カウルサイド12は、カウルトップ7の下方に外気を導入する第二吸気口20を有している。さらに、第二吸気口20の上方にフード4が配置されるとともに、第二吸気口20の車幅方向外側にフェンダ2が配置されている。
このように、第二吸気口20を複数の孔21で形成することにより、カウルトップ7の下方への水や塵の浸入を抑制しつつ吸気を行うことができる。さらにこれに加えて、カウルトップ7に障害物が衝突した際に、カウルサイド12は、荷重を複数の孔21の枠に分散させて、変形することにより吸収できる。
また、複数の孔21の間に縦リブ12aを配置することにより、右側のカウルサイド12の面外方向への変形に対する強度が増大して、カウルトップ7の支持剛性を確保することができる。さらに、第二吸気口20のような開口部が形成されていない図5に示す左側のカウルサイド11では、格子状のリブ11b,11bを設けて、一定の強度が設定されている。このため、両端の右側のカウルサイド12および左側のカウルサイド11によってカウルトップ7を支持するための所望の支持剛性が確保される。
カウルトップ7の上面には、上面視にてモータ50と重ならない位置に複数の孔31で形成される第三吸気口30が備えられている。
そして、第三吸気口30は、車幅方向一方に向かうにつれ孔31の数が少なくなるように配置されている。
また、孔31の数を車幅方向一方側(左側)に向かうにつれ少なくすることで、第一吸気口10に水が浸入することを防ぐことができる。
このため、さらに車幅方向左,右両側で孔31の数が少なくなり、効果的に第一吸気口10に水が浸入することを防ぐことができる。
このため、第三吸気口30の孔31を、上面視で車幅一方向(左側)に向かうにつれ車両前方に傾斜する外形で、第三吸気口30の孔31を少なくし、更に、第三吸気口30より侵入する水は、傾斜面によってカウルフロント13側に流下して、ダッシュパネル8側に形成されている第一吸気口10に侵入することを効果的に防止することができる。
このため、水がカウルボックス6内を傾斜壁60,70方向に移動しても、カウルサイド11,12にぶつかる前に、傾斜壁60,70を上らねばならず、エネルギを減衰させることができる。
たとえば、車両が操舵した際にカウルボックス6内を車幅方向に水が移動しようとする。傾斜壁70は、第二吸気口20に近寄らないように、この水の跳ね上がりを抑制することができる。
また、左,右のカウルサイド11,12に水がぶつかり、水の巻き上がりが防止される。これにより、第二吸気口20から吸気される空気の流れによって巻き上がった水が第一吸気口10に浸入することを防止することができる。
たとえば、ダッシュパネル8の車幅方向の一方側を車両右側として、第一吸気口10を備え、他方側を反対の車両左側として、第二吸気口20を形成した左側のカウルサイド12を備えるように構成してもよい。すなわち、第一吸気口10とは反対側のカウルサイド12に外気を導入する第二吸気口20を形成するものであればよく、第一吸気口10,第二吸気口20,第三吸気口30の形状、数量および材質が特に上述した本実施形態に限定されるものではない。
2 フェンダ
3 カウルトップ
4 フード
5 フロントウインドウ
5a 下端部
6 カウルボックス
7 カウルトップ
8 ダッシュパネル(車体)
10 第一吸気口
11,12 カウルサイド
20 第二吸気口
30 第三吸気口
E エンジンルーム(動力源室)
Claims (6)
- フロントウインドウの下端部に配置されるカウルトップと、
前記カウルトップの下方かつ後方であって車幅方向の一方側に外気を吸気するための第一吸気口が設けられた車体と、
前記車体の前方で動力源室の上方に配置されたフードと、
前記カウルトップの側方に配置されたフェンダと、
前記カウルトップの車幅方向の他方側で上下方向かつ前後方向に延びるカウルサイドと、を備え、
前記カウルサイドは、前記カウルトップの下方に外気を導入する第二吸気口を有し、
前記第二吸気口の上方に前記フードが配置されるとともに、前記第二吸気口の車幅方向外側に前記フェンダが配置されていることを特徴とするカウルトップ構造。 - 前記第二吸気口は、複数の孔で形成され、
前記複数の孔の間には、上下方向に延びるリブが配置されることを特徴とする請求項1に記載のカウルトップ構造。 - 前記第一吸気口が配置される車幅方向一方側の前記カウルサイドは、前記カウルトップよりも柔らかい樹脂部材で形成され、
前記樹脂部材の車幅方向内側面には、格子状のリブが配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のカウルトップ構造。 - 前記カウルトップの下方に形成される中空空間に配置されるワイパ用のモータを備え、
前記カウルトップの上面には、上面視にて前記モータと重ならない位置に複数の孔で形成される第三吸気口を備えると共に、
前記第三吸気口は車幅方向一方に向かうにつれ孔の数を少なく配置することを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載のカウルトップ構造。 - 前記第三吸気口は、車幅方向一方側に向かうにつれて、車両前方に傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のカウルトップ構造。
- 前記カウルサイドは、下方に向かうにつれ車幅内側に傾斜する傾斜壁を備え、
前記第二吸気口は、前記傾斜壁の上方に配置されることを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一項に記載のカウルトップ構造。
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