JP2008068722A - 自動車の前部車体構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】カウルパネルによる衝撃エネルギーの吸収機能を維持しつつ、ダッシュパネルに形成された外気取入孔内に水分が浸入するのを効果的に防止できるようにする。
【解決手段】自動車の前部車体構造において、エンジンルーム1と車室2とを区画するとともに、空調装置に外気を導入するための外気導入口16を有するダッシュパネル3と、ウインドシールド4の下端部分を支持するカウルパネル5とを有し、このカウルパネル5に、後端がダッシュパネル3の上端に接合される上壁部25と、この上壁部25から下方に延びるように設置されて下端がダッシュパネル3に接合されるとともに、複数の開口部が形成された前壁部34とを設け、上記カウルパネル5の前壁部34に形成された複数の開口部のうち、ダッシュパネル3の外気導入口16の前方側に位置する開口部38を他の開口部よりも上方側に位置させた。
【選択図】図5
【解決手段】自動車の前部車体構造において、エンジンルーム1と車室2とを区画するとともに、空調装置に外気を導入するための外気導入口16を有するダッシュパネル3と、ウインドシールド4の下端部分を支持するカウルパネル5とを有し、このカウルパネル5に、後端がダッシュパネル3の上端に接合される上壁部25と、この上壁部25から下方に延びるように設置されて下端がダッシュパネル3に接合されるとともに、複数の開口部が形成された前壁部34とを設け、上記カウルパネル5の前壁部34に形成された複数の開口部のうち、ダッシュパネル3の外気導入口16の前方側に位置する開口部38を他の開口部よりも上方側に位置させた。
【選択図】図5
Description
本発明は、エンジンルームと車室とを区画するとともに、空調装置に外気を導入するための外気導入口が設けられたダッシュパネルと、ウインドシールドの下端部分を支持するカウルパネルとを有する自動車の前部車体構造に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、エンジンルームと車室とを仕切る部位にダッシュパネルが車幅方向に延設され、このダッシュパネルの上側付近にカウルパネルが車幅方向に延設された自動車の前部車体構造において、上記カウルパネルの前壁部に上下方向に延びる開口部を車幅方向に一定間隔で複数配設し、上記カウルパネルに支持されたウインドシールド等を介して上方から衝撃荷重が作用した場合に、カウル部の前壁部を上下方向に圧縮変形させることにより、衝撃エネルギーを吸収することが行われている。
また、下記特許文献2に示されるように、カウルルーバ(カウルグリル)の開口部からカウル部内に導入された外気を、カウルパネルに形成された開口部及びダッシュパネルに形成された外気導入口から空調装置にブロア吸引口に供給することにより、空調用エアとして利用することが行われている。
特開2004−217144号公報
特開2003−112659号公報
上記特許文献1に開示されているように、上下方向に延びる複数の開口部をカウルパネルの前壁部に設け、この前壁部を変形させることによりカウルパネルに作用する衝撃エネルギーを吸収するように構成した場合には、カウルグリルの開口部からカウル部内に侵入した水分が、ダッシュパネルに形成された外気導入口の前方側に位置する開口部を介して上記外気導入口内に導入され易く、この外気導入口に接続されたブロア吸引口内から空調装置に水分が浸入することが避けられないという問題があった。
なお、上記特許文献2では、カウルルーバ(カウルグリル)より後方よりの部分に、止水板を設け、この止水板の下端を、ブロア吸引口の下縁とルーバ開口部よりの前端とを結ぶ仰角線上、もしくはこの仰角線よりも下方に位置させることにより、ルーバ開口部からカウル部内に進入した水分の流れを上記止水板で遮断して下方に偏向させることにより、上記ブロア吸引孔内に水分が浸入するのを防止するようにしている。しかし、上記のように水分の流れを下方に偏向させる上記止水板を設けた場合には、この止水板に沿って下方に案内された水分がカウル部の底壁面に衝突して飛散することにより、その一部がダッシュパネルの外気導入口を介してブロア吸引口内に浸入する虞があるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、カウルパネルによる衝撃エネルギーの吸収機能を維持しつつ、ダッシュパネルに形成された外気取入孔内に水分が浸入するのを効果的に防止できるようにすることを目的としている。
請求項1に係る発明は、自動車の前部車体構造において、エンジンルームと車室とを区画するとともに、空調装置に外気を導入するための外気導入口が設けられたダッシュパネルと、ウインドシールドの下端部分を支持するカウルパネルとを有し、このカウルパネルに、後端がダッシュパネルの上端に接合される上壁部と、この上壁部から下方に延びるように設置されて下端がダッシュパネルに接合されるとともに、複数の開口部が形成された前壁部とを設け、上記カウルパネルの前壁部に形成された複数の開口部のうち、ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部を他の開口部よりも上方側に位置させたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の自動車の前部車体構造において、ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部を、カウルパネルの前壁部の上辺部に形成したものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載の自動車の前部車体構造において、ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部の上方に位置するカウルパネルの上壁部を車体の前方側に延出させることにより延出部を形成し、この延出部に車体番号刻印部を設けるとともに、この延出部を補強するレインフォースメントを設けたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項3に記載の自動車の前部車体構造において、カウルパネルの延出部を補強する上記レインフォースメントに、ワイパー装置を支持する支持ブラケット部を一体に設けたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車の前部車体構造において、上記ダッシュパネルに、車幅方向に延びる縦壁部と、この縦壁部の上端から車体の前方側に延びるとともに、カウルパネルの下端部が接合される横壁部とを設け、このダッシュパネルの縦壁部と横壁部とに跨って外気導入口を形成するとともに、横壁部に形成された外気導入口の設置部を他の部位よりも上方に位置させたものである。
請求項1に係る発明では、上記カウルパネルに複数の開口部を形成したため、ウインドシールに障害物が当接する等によりカウルパネルに下向きの衝撃荷重が作用した場合に、上記開口部に設置部に応力を集中させて上記前壁部を上下方向に圧縮変形させることにより、衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。しかも、上記ダッシュパネルに形成された外気導入口の前方側に位置する上記カウルパネル開口部を他の開口部よりも上方側に位置させたため、上記衝撃エネルギーの吸収作用を損なうことなく、カウル部内に導入された水分が、上記開口部からダッシュパネルの外気導入口を介して空調装置内に流入するのを効果的に防止し、この空調装置に悪影響が及ぶのを防止できるという利点がある。
請求項2に係る発明では、ダッシュパネルに形成された外気導入口の前方側に位置する開口部を、カウルパネルの前壁部の上辺部に形成したため、カウル部内に導入された水分が、上記開口部からダッシュパネルの外気導入用開口部を介して空調装置内に吸引されるのを、より効果的に防止できるという利点がある。
請求項3に係る発明では、ダッシュパネルに形成された外気導入口の前方側に位置する開口部の上方に位置するカウルパネルの上壁部を、車体の前方側に延出させることにより所定幅の延出部を形成し、この延出部に車体番号刻印部となる突部を設けたため、簡単な構成で車体番号刻印部を所定位置に配設することができる。そして、上記延出部を補強するレインフォースメントを設けたため、上記開口部がカウルパネルの前壁部上辺に形成されることに起因してウインドシールドの支持強度が不足するという事態の発生を、簡単な構成で効果的に防止できるという利点がある。
請求項4に係る発明では、カウルパネルの延出部を補強する上記レインフォースメントに、ワイパー装置を支持する支持ブラケット部を一体に設けたため、分品点数を増大させることなく、上記ワイパー装置の支持機能と、上記中央開口部の設置部の補強機能とが同時に得られるという利点がある。
請求項5に係る発明によれば、ダッシュパネルの縦壁部と横壁部とに跨るように上記外気導入口を形成するとともに、この横壁部に形成された外気導入口の設置部を他の部位よりも上方に位置させるように構成したため、ダッシュパネルの横壁上の側方部に導入された水分が、上記外気導入口の設置部に到達するのを、さらに効果的に防止できるという利点がある。
図1〜図4に示すように、自動車の前部車体には、エンジンルーム1と車室2とを区画するダッシュパネル3が設けられるとともに、その上端部には、ウインドシールド4の下端部分を支持するカウルパネル5が車幅方向に延びるように設置されている。このカウルパネル5の上方には、外気の取入口を有する合成樹脂製のカウルグリル6が設置され、かつカウルパネル5の下方には、車幅方向に延びるカウルクロスメンバ7が着脱可能に配設されている。
上記ダッシュパネル3は、フロアパネル(図示せず)の前端部から上方に起立するとともに車幅方向に延びるように設置されたダッシュロア8と、このダッシュロア8の上端部から上方に延びる第1ダッシュアッパ9と、この第1ダッシュアッパ9の前面から車体の前方側に延びる第2ダッシュアッパ10とを有している。
上記第1ダッシュアッパ9は、ダッシュロア8の上端部に設けられた上部フランジ11に接合される下部フランジ12と、この下部フランジ12の後端部から後部上方に向けて延びる縦壁部13と、この縦壁部13の上端部から後方に延びる上部フランジ14とにより構成され、上記縦壁部13の車幅方向略中央部には、図5および図6に示すように、空調装置のブロアユニット15に外気を導入するための外気導入用開口部16が形成されている。
上記第2ダッシュアッパ10は、第1ダッシュアッパ9の縦壁部13の前面に接合される後部フランジ17と、この後部フランジ17の下端部から車体の前方側に延びる横壁部18とを有している。この横壁部18及び上記後部フランジ17の車幅方向略中央部、つまり上記第1ダッシュアッパ9に形成された外気導入用開口部16の設置部に対応する位置には、図6に示すように、切欠き部19が形成されることにより、上記空調装置のブロアユニット15に外気を導入するための外気導入口が、上記第1ダッシュアッパ9の縦壁部13及び第2ダッシュアッパ10の横壁部18に跨るように形成されている。なお、上記図6は、図5に示すブロアユニット15および接続部材20を取り外した状態を示している。
また、第1ダッシュアッパ9の外気導入用開口部16と、第2ダッシュアッパ10の切欠き部19との間には、図5に示すように、両者の底面部を接続する接続部材20が設けられている。この接続部材20は、上記第1ダッシュアッパ9の外気導入用開口部16と、第2ダッシュアッパ10の切欠き部19との間を覆う底壁部20aと、その前辺部及び左右両側辺部に設けられた上部フランジ21とを有し、この上部フランジ21の上方部が第2ダッシュアッパ10の横壁部18よりも上方に突出した状態で設置されている。さらに、上記第2ダッシュアッパ9の横壁部18は、図3に示すように、その車幅方向左右部位が外下がりに形成されることにより、上記切欠き部19の設置部に対応する車幅方向中央部分18aが、他の部位よりも上方に位置するように構成されている。
上記カウルパネル5は、図5に示すように、第1ダッシュアッパ9の上端部から車体の前方側に延びる第1カウルパネル22と、この第1カウルパネル22の上壁部25から下方へ延びるように設置されて下端が第2ダッシュアッパ10の前端部に接合される第2カウルパネル23とを有している。
上記第1カウルパネル22には、第1ダッシュアッパ9の上部フランジ14に接合される後部フランジ24と、この後部フランジ24の前端部から前部上方に向けて斜めに延びる上壁部25と、この上壁部25の前端部から上方に膨出する膨出部26とが設けられている。そして、この膨出部26の前面には、上記ウインドシールド4の下端部分が接着剤27で接着されることにより支持されている。
また、上記第1カウルパネル22の上壁部25には、第2カウルパネル23に形成された中央開口部38の上方に位置する部分(車幅方向略中央部分)を所定幅に亘って車体の前方側に延出させた延出部28が形成されるとともに、その前端部から斜め上方に向けて膨出する突部29が形成され、この突部29に車体番号が刻印されるように構成されている。上記延出部28の下方には、その後端部と、上記膨出部26の後端部とを連結して両者の間に閉断面を形成するレインフォースメント30が配設されている。このレインフォースメント30の一側端部には、図7および図8に示すように、前部下方側に延びる支持ブラケット部31が一体に形成され、この支持ブラケット部31に、後述のワイパー装置32が支持されるようになっている。
上記第2カウルパネル23は、図4および図5に示すように、第1カウルパネル22の下面に接合される上部フランジ33と、この上部フランジ33の後端部から下方に延びる前壁部34と、この前壁部34の下端部に設けられた下部フランジ35とを有している。この下部フランジ35が上記第2ダッシュアッパ10の前端部に接合されるとともに、この第2ダッシュアッパ10の前端部と上記下部フランジ35との接合部の上面にカウルクロスメンバ7の後端部が着脱可能に取り付けられるように構成されている。
上記第2カウルパネル23の前壁部34には、ウインドシールド4に障害物が当接する等によりカウルパネル5に下向きの衝撃荷重が作用した場合に、上記前壁部34を変形させて衝撃エネルギーを吸収するための複数の開口部36〜40が形成されている(図2参照)。具体的には、上記前壁部34の上下方向略全域に亘って延びる左右一対の開口部36,37が第2カウルパネル23の右側方部に設けられるとともに(図4参照)、上記ダッシュパネル3の第1ダッシュアッパ9に形成された外気導入用開口部16の前方側に位置する部位、つまり上記前壁部34の車幅方向略中央部分には、その上辺部が切り欠かれてなる中央開口部38が形成されている(図5参照)。また、上記中央開口部38の右端部下方及び上記第2カウルパネル23の左側方部には、車幅方向に延びる所定幅の横長開口部39,40が形成されている(図2および図8参照)。
上記ワイパー装置32は、図9および図10に示すように、車幅方向に延びるように設置された左右一対のワイパーリンク41,42と、このワイパーリンク41,42の先端部に枢支された左右一対のピボットアーム43,44と、このピボットアーム43,44の先端部に固着されたワイパーピボット45,46と、このワイパーピボット45,46を回転自在に支持する左右一対のピボットホルダー47,48と、この両ピボットホルダー47,48を連結する連結フレーム49と、上記ワイパーリンク41,42を駆動するワイパーモータ50とを有している。そして、このワイパーモータ50の回転軸51に固定された回転リンク52の先端部が上記左右のワイパーリンク41,42の基端に枢支されることにより、ワイパーモータの回転運動がワイパーリンク41,42に伝達されるようになっている。
上記ワイパー装置32は、車幅方向に外方側に位置するピボットホルダー47に突設された支持アーム53が、車体側部に設けられた取付ブラケット54にボルト止めされるとともに、車幅方向の内方側に位置するピボットホルダー48に突設された支持アーム54が、上記レインフォースメント30の一側端部に設けられた支持ブラケット部31にボルト止めされることにより取り付けられるようになっている。
上記のようにエンジンルーム1と車室2とを区画するとともに、空調装置に外気を導入するための外気導入用開口部16および切欠き部19からなる外気導入口が設けられたダッシュパネル3と、ウインドシールド4の下端部分を支持するカウルパネル5とを有し、このカウルパネル5に、後端がダッシュパネル3の上端に接合される第1カウルパネル22の上壁部25と、この上壁部25から下方に延びるように設置されて下端がダッシュパネル3に接合されるとともに、複数の開口部36〜40が形成された第2カウルパル23の前壁部34とが設けられ、このカウルパネル5の前壁部34に形成された複数の開口部36〜40のうち、ダッシュパネル3の外気導入口の前方側に位置する中央開口部38が他の開口部よりも上方側に位置するように構成された自動車の前部車体構造では、カウルパネル5に上方から作用する衝撃エネルギーを吸収できるとともに、カウル部内に侵入した水分がその底部に衝突して飛散した場合においても、ダッシュパネル3に形成された上記外気取入孔内に水分が浸入するのを効果的に防止できるという利点がある。
すなわち、上記カウルパネル5を構成する第2カウルパネル23の前壁部34に、複数の開口部36〜40を形成したため、上記ウインドシールド4に障害物が当接する等によりカウルパネル5に下向きの衝撃荷重が作用した場合に、上記開口部36〜40の設置部に応力を集中させて上記前壁部34を上下方向に圧縮変形させることにより、衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。しかも、上記ダッシュパネル3に形成された外気導入用開口部16および切欠き部19からなる外気導入口の前方側に位置する上記第2カウルパネル22の中央開口部38を他の開口部よりも上方側に位置させたため、上記衝撃エネルギーの吸収作用を損なうことなく、上記カウルグリル6から、第1カウルパネル22とカウルクロスメンバ7とにより構成されたカウル部内に導入された水分が、上記中央開口部38からダッシュパネル3の外気導入口を介して空調装置内に流入するのを効果的に防止し、この空調装置に悪影響が及ぶのを効果的に防止することができる。
特に、上記実施形態に示すように、ダッシュパネル3に形成された外気導入口の前方側に位置する中央開口部38を、カウルパネル5の前壁部34の上辺部に形成した場合には、上記カウルグリル6から第1カウルパネル22とカウルクロスメンバ7との間に導入された水分が、上記中央開口部38から第2ダッシュアッパ10上に浸入するのを防止して、この第2ダッシュアッパ10に形成された切欠き部19および上記第1ダッシュアッパ9に形成された外気導入用開口部16からなる外気導入口を介して空調装置のブロアユニット15内に吸引されるのを、より効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態では、図6および図7に示すように、ダッシュパネル3に形成された外気導入口の前方側に位置する中央開口部38の上方に位置するカウルパネル5の上壁部25、具体的にはウインドシールド4の支持部が設けられた膨出部26の車幅方向略中央部分を、車体の前方側に延出させることにより所定幅の延出部28を形成し、この延出部28に車体番号刻印部となる突部29を設けるとともに、上記延出部28を補強するレインフォースメント30を設けたため、上記ウインドシールド4およびカウルグリル6の下方空間を利用して上記車体番号刻印部となる突部29を配設できるという利点がある。しかも、上記延出部28が設置されたカウルパネル22の車幅方向略中央部を上記レインフォースメント30で補強することにより、上記中央開口部38がカウルパネル5の前壁部34の上辺部に形成されることに起因して上記ウインドシールド4の支持強度が不足するという事態の発生を効果的に防止することができる。
さらに、上記実施形態では、カウルパネル5の延出部28を補強する上記レインフォースメント30に、ワイパー装置32を支持する支持ブラケット部31を一体に設けたため、分品点数を増大させることなく、上記レインフォースメント30によりワイパー装置32を支持することができるとともに、上記中央開口部38の設置部を補強することができるという利点がある。
また、上記実施形態に示すように、車幅方向に延びる縦壁部13と、この縦壁部13の上端から車体の前方側に延びるとともに、カウルパネル5の下端部が接合される横壁部18とを、上記ダッシュパネル3の第1,第2ダッシュアッパ9,10に設け、この縦壁部13と横壁部18とに跨るように上記外気導入用開口部16および切欠き部19からなる外気導入口を形成するとともに、上記横壁部18の車幅方向左右部位を外下がりに形成することにより、横壁部18に設けられた切欠き部19の設置部、つまり横壁部18の車幅方向中央部分18aを他の部位よりも上方に位置させるように構成した場合には、上記第2カウルパネル23の側方部に形成された開口部36,37,40等から、上記横壁部18上の側方部に導入された水分が、その車幅方向に中部側、つまり上記外気導入用開口部16および切欠き部19からなる外気導入口側に到達するのを効果的に抑制することができる。したがって、上記第2ダッシュアッパ10に形成された切欠き部19および上記第1ダッシュアッパ9に形成された外気導入用開口部16からなる外気導入口を介して空調装置のブロアユニット15内に上記水分が吸引されるのを、より効果的に防止できるという利点がある。
さらに、上記実施形態に示すように、第1ダッシュアッパ9の外気導入用開口部16と、第2ダッシュアッパ10の切欠き部19との間に、図6に示すように、両者の底面部を接続する接続部材20を設け、その前辺部及び左右両側辺部に設けられた上部フランジ21の上方部を、第2ダッシュアッパ10の横壁部18よりも上方に突出した状態で設置するように構成した場合には、上記第2カウルパネル23の開口部36〜40から第2ダッシュアッパ10の横壁部18上に導入された外気を、上記接続部材20を介して空調装置のブロアユニット15内へスムーズに流入させることができる。しかも、上記外気とともに第2ダッシュアッパ10の横壁部18上に浸入した水分を、上記上部フランジ21で遮蔽することにより、ブロアユニット15内に上記水分が流入するのを効果的に防止できるという利点がある。
1 エンジンルーム
2 車室
3 ダッシュパネル
4 ウインドシールド
5 カウルパネル
13 縦壁部
16 外気導入用開口部(外気導入口)
19 切欠き部(外気導入口)
18 横壁部
22 延出部
29 突部(車体番号刻印部)
30 レインフォースメント
31 支持ブラケット部
32 ワイパー装置
34 カウルパネルの前壁部
36〜40 開口部
38 中央開口部(ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部)
2 車室
3 ダッシュパネル
4 ウインドシールド
5 カウルパネル
13 縦壁部
16 外気導入用開口部(外気導入口)
19 切欠き部(外気導入口)
18 横壁部
22 延出部
29 突部(車体番号刻印部)
30 レインフォースメント
31 支持ブラケット部
32 ワイパー装置
34 カウルパネルの前壁部
36〜40 開口部
38 中央開口部(ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部)
Claims (5)
- 自動車の前部車体構造において、
エンジンルームと車室とを区画するとともに、空調装置に外気を導入するための外気導入口が設けられたダッシュパネルと、
ウインドシールドの下端部分を支持するカウルパネルとを有し、
このカウルパネルに、後端がダッシュパネルの上端に接合される上壁部と、この上壁部から下方に延びるように設置されて下端がダッシュパネルに接合されるとともに、複数の開口部が形成された前壁部とを設け、
上記カウルパネルの前壁部に形成された複数の開口部のうち、ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部を他の開口部よりも上方側に位置させた
ことを特徴とする自動車の前部車体構造。 - ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部を、カウルパネルの前壁部の上辺部に形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動車の前部車体構造。
- ダッシュパネルの外気導入口の前方側に位置する開口部の上方に位置するカウルパネルの上壁部を車体の前方側に延出させることにより延出部を形成し、この延出部に車体番号刻印部を設けるとともに、この延出部を補強するレインフォースメントを設けたことを特徴とする請求項2に記載の自動車の前部車体構造。
- カウルパネルの延出部を補強する上記レインフォースメントに、ワイパー装置を支持する支持ブラケット部を一体に設けたことを特徴とする請求項3に記載の自動車の前部車体構造。
- 上記ダッシュパネルに、車幅方向に延びる縦壁部と、この縦壁部の上端から車体の前方側に延びるとともに、カウルパネルの下端部が接合される横壁部とを設け、このダッシュパネルの縦壁部と横壁部とに跨って外気導入口を形成するとともに、横壁部に形成された外気導入口の設置部を他の部位よりも上方に位置させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車の前部車体構造。
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JP2006248871A JP2008068722A (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 自動車の前部車体構造 |
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JP2006248871A JP2008068722A (ja) | 2006-09-14 | 2006-09-14 | 自動車の前部車体構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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