JP2018523110A5 - - Google Patents

Claims (15)

1. 以下のステップ：
   a. 尿サンプルを溶解バッファーに曝露するステップであって、該溶解バッファーは、該尿サンプル中の細胞からMcmタンパク質を放出させることが可能である、上記ステップ；および
   b. 該尿サンプル中の該Mcmタンパク質の存在を検出するためのアッセイを行なうステップ
   を含む、被験体由来の尿サンプルを分析するための方法。
2. a. 前記溶解バッファーが、0.4％デオキシコール酸ナトリウムおよび0.02％アジ化ナトリウムを含有するPBSではなく；
   b. 前記方法が、90℃を超える温度での45分間を超える前記尿サンプルのインキュベーションを含まず；
   c. 前記方法が、21ゲージ針に該尿サンプルを通過させることにより、該尿サンプル中の核酸をせん断するステップを含まず；
   d. 前記方法が、該尿サンプルをDNase IまたはRNase Aに曝露させることにより、核酸を消化するステップを含まず；かつ/または
   e. 前記方法が、15,000gで10分間、該サンプルを遠心分離するステップを含まない、
   請求項1に記載の方法。
3. 以下のステップ；
   細胞を捕捉するためのフィルターに尿サンプルを通過させ、それにより該細胞を該フィルター中に捕捉するステップ；
   該フィルターに尿サンプル中の細胞からMcmタンパク質を放出させることが可能である溶解バッファーを通過させ、それにより該捕捉された細胞を該溶解バッファーに曝露するステップ；
   該フィルターを一定時間インキュベートし、それにより該溶解バッファーによって細胞からMcmタンパク質を放出させるステップ
   を含む、尿サンプルから細胞を調製するための方法。
4. (i)前記溶解バッファーが、前記尿サンプル中の細胞からMcm5を放出させることが可能であり、かつMcm5タンパク質を実質的に変性させない、
   (ii)前記方法が、前記尿サンプル中の細胞からMcmタンパク質を放出させ、該細胞から放出される該Mcmタンパク質の存在を検出するための方法である、
   (iii)前記方法が、前記尿サンプルを溶解バッファーに曝露するステップ、濃縮された細胞を溶解バッファーに曝露するステップ、または該サンプル由来のペレット化された細胞を溶解バッファー中に再懸濁するステップに先立って、該尿サンプル中の細胞を濃縮するステップを含む、
   (iv)前記溶解バッファーが抗体を変性させない、
   (v)前記溶解バッファーが界面活性剤を含む、
   (vi)前記溶解バッファーが、0.01％〜25％、0.01％〜10％、0.05％〜5％、0.05％〜1％、0.05％〜0.5％または約0.1％の濃度でTriton X-100を含む界面活性剤を含む、
   (vii)前記溶解バッファーが、0.1％〜20％、0.5％〜10％、0.5％〜5％または約1％の濃度でデオキシコール酸ナトリウムまたはドデシル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、
   (viii)前記溶解バッファーが、0.01％〜0.15％、0.03％〜0.10％、0.05％〜0.09％または約0.08％の濃度でデオキシコール酸ナトリウムを含む、
   (ix)前記溶解バッファーが緩衝剤成分を含む、
   (x)前記溶解バッファーが、5mM超、5mM〜350mM、200mM〜300mM、10mM〜25mM、約10mMもしくは約250mMの濃度のTris緩衝剤を含むかまたはこれからなる緩衝剤成分を含む、
   (xi)前記溶解バッファーが、溶解バッファーのpHをpH4〜pH9、pH5〜pH8、pH6〜pH8または約pH7.6に維持する緩衝剤成分を含む、
   (xii)前記溶解バッファーが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムおよびリン酸マグネシウムからなる群より選択される塩を含む、
   (xiii)前記溶解バッファーが、20mM〜300mM、150mM〜300mM、100mM〜200mMまたは約200mMの濃度の塩を含む、
   (xiv)前記溶解バッファーが、1mM〜500mM、50mM〜450mM、100mM〜250mM、または100mM〜175mMのイオン強度を有する、
   (xv)前記溶解バッファーがRIPAバッファーを含む、
   (xvi)前記方法が、高温での前記尿サンプルのインキュベーションを含まない、
   (xvii)前記方法が、50℃超、60℃超、70℃超、80℃超、50℃〜120℃、60℃〜110℃、70℃〜100℃、または80℃〜100℃の温度である高温での前記尿サンプルのインキュベーションを含まない、
   (xviii)前記方法が、30分間超、35分間超、40分間超、45分間超、30分間〜2時間、35分間〜2時間、または40分間〜2時間の高温での前記尿サンプルのインキュベーションを含まない、
   (xix)前記方法が、機械的せん断による前記尿サンプル中の核酸のせん断を含まない、
   (xx)前記方法が、核酸を消化する酵素に前記尿サンプルを曝露するステップを含まない、
   (xxi)前記方法が、15,000gで10分間、前記サンプルを遠心分離するステップを含まない、
   (xxii)前記Mcmタンパク質がMcm5であり、Mcm5の濃度に関する異常値が、被験体での泌尿器癌の尤度の増大を示す、
   (xxiii)前記方法が、被験体での泌尿器癌の存在を検出するための方法である、
   (xxiv)前記方法が、被験体での泌尿器癌の存在を検出するための方法であり、前記泌尿器癌が、前立腺癌および/または膀胱癌である、
   (xxv)前記Mcmタンパク質の存在を検出するための前記アッセイが、ELISAアッセイである、
   (xxvi)前記Mcmタンパク質の存在を検出するための前記アッセイが、サンドイッチELISAアッセイである、および／または
   (xxvii)前記Mcmタンパク質の存在を検出するための前記アッセイが、捕捉抗体を用いて前記サンプル中の前記Mcmタンパク質を捕捉するステップ、および検出抗体を用いて前記Mcmタンパク質の濃度を検出するステップを含むサンドイッチELISAアッセイであって、該捕捉抗体および該検出抗体は前記Mcmタンパク質に特異的に結合し、場合によって該捕捉抗体がELISAプレート上に固定化され、および／または該検出抗体が西洋ワサビペルオキシダーゼにコンジュゲート化されている、
   請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
5. 前記溶解バッファーが、Triton X-100を含むかまたはこれからなる界面活性剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
6. 前記溶解バッファーが、デオキシコール酸ナトリウムまたはドデシル硫酸ナトリウムを含む界面活性剤を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
7. 前記溶解バッファーが、TrisまたはTrizma緩衝剤を含むかまたはこれらからなる緩衝剤成分を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
8. 前記溶解バッファーが、20mM〜300mM、150mM〜300mM、100mM〜200mMまたは約200mMの濃度の塩化ナトリウムを含むかまたはこれからなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
9. 前記溶解バッファーが、溶解バッファーのpHをpH4〜pH9、pH5〜pH8、pH6〜pH8または約pH7.6に維持する緩衝剤成分を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
10. 前記Mcmタンパク質がMcm5である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
11. 前記尿サンプルが、
    (i)尿沈渣を含む、および／または
    (ii)前立腺マッサージ後に採取された初尿から得られる尿沈査を含む、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
12. (i)前記フィルターに溶解バッファーを通過させるステップが、該フィルターを通る尿の流れに対して、上流方向で少なくとも1回該フィルターに該溶解バッファーを通過させるステップ、および下流方向で少なくとも1回該フィルターに該溶解バッファーを通過させるステップを含み、場合によって、前記溶解バッファーを、上流および下流へと前記フィルターに交互に通過させる、
    (ii)前記尿サンプルの体積が、1〜100mL、好ましくは約50mLである、
    (iii)前記溶解バッファーの体積が、250μL〜1,000μL、好ましくは約500μLである、
    (iv)前記尿サンプルを、シリンジを用いて前記フィルターに通過させる、
    (v)前記溶解バッファーを、シリンジを用いて前記フィルターに通過させる、
    (vi)前記溶解バッファーを、2個のシリンジの間で前記フィルターを通過させ、該2個のシリンジおよび該フィルターが該溶解バッファーを通過させるステップのために閉鎖系を形成する、
    (vii)インキュベーション時間が、30秒間〜1時間、好ましくは約10分間である、および／または
    (viii)前記Mcmタンパク質がMcm5である、
    請求項3に記載の方法。
13. 前記尿サンプルを溶解バッファーに曝露するステップが、請求項3または12に記載の方法を用いて行なわれる、請求項1、2または4〜11のいずれか1項に記載の方法。
14. 尿サンプル中の細胞からMcmタンパク質を放出させるための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の溶解バッファーの使用。
15. 前記Mcmタンパク質がMcm5である、請求項14に記載の使用。