JP2018102893A - 消火栓装置、消火器箱 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本明細書において、消火栓装置に関する位置関係を説明する用語としての「奥側」とは消火栓装置を監視員通路に設置した状態において、トンネルの壁面側であり、「手前側」とは車道側をいう。
そのため、消火栓装置の本体の設置場所として、トンネル壁面ではなく、監視員通路内に埋め込むことが考えられ、このような態様のものとして特許文献2に開示されたトンネル用消火栓装置がある。
しかしながら、消火栓装置の前面側は、車道に近く、事故車等が消火栓装置の前面側にあることもあり、消火栓装置の前面にはほとんど空間がないことも考えられる。そのため、消火活動に支障がでることが想定される。
また、消火器の取り出しに支障が生ずることなく、また迅速な消火活動ができる消火器箱を得ることを目的としている。
前記天板部は、手前側天板部と奥側天板部によって奥行き方向で2分割されてなり、
前記手前側天板部は、奥側の辺部が前記本体部又は前記奥側天板部に回動可能に取り付けられて開閉可能になっていることを特徴とするものである。
該ノズルホルダは、前記消火ノズルを保持可能な起立した姿勢と、前記手前側天板部側に倒れた姿勢との間で姿勢変更可能に取り付けられており、かつ常に倒れる姿勢になる方向に付勢手段によって付勢されていることを特徴とするものである。
前記本体部の前面部の上部が前記手前側天板部の前辺側に対応して切り欠かれて、高さが低くなっていることを特徴とするものである。
前記天板部は、手前側天板部と奥側天板部によって奥行き方向で2分割されてなり、
前記手前側天板部は、奥側の辺部が前記本体部又は前記奥側天板部に回動可能に取り付けられて開閉可能になっていることを特徴とするものである。
本実施の形態に係る消火栓装置は、設置場所が限定されるわけでないが、例えばトンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される場合に好適なものである。
そこで、まず消火栓装置の設置に好適な監視員通路の設置用空間について図11に基づいて説明する。
図11は、トンネルの路肩の監視員通路83の一部を示したものであり、図中、81はトンネル壁面、83は監視員通路、85は車道である。
なお、一般的に監視員通路83における車道85寄りには、落下防止用の柵(図示なし)が監視員通路83に沿って設けられているが、上述の設置用空間87に消火栓装置1を設置する場合には、設置用空間87の部分には柵は設けられない。
消火栓装置1は、図2、3のように巻いた状態のホース3を横にして収納するホース収納部5と消火器7を横に寝かせた状態で収納する消火器収納部9を有し上面が開口した箱形状の本体部11と、本体部11の上面開口を覆う天板部13を備えている。
そして、天板部13は、手前側天板部15と奥側天板部17によって奥行き方向で2分割されてなり、手前側天板部15が開閉可能になっている。
以下、消火栓装置1を構成する各部について詳細に説明する。
本実施の形態における本体部11は、ホース収納部5と消火器収納部9を有し、図1、図2に示すように、上面が開口した略直方体形状をしている。
本体部11の形状は、高さよりも奥行きの大きい扁平な直方体形状をしている。
本体部11の両側部及び後辺部(奥側の辺部)には、外方に張出す張出し部19が設けられている。
張出し部19は、本体部11を設置用空間87内に収容する際に、設置用空間87の開口縁部91に形成された段部に載置する。これによって、張出し部19及び天板部13と、監視員通路83の路面とが面一になる。なお、張出し部19は少なくとも両側の2辺に設けられれば良く、その場合は開口縁部91の段部も両側の2辺にだけあれば良い。
以下、ホース収納部5と消火器収納部9について詳細に説明する。
ホース収納部5は、ホース3を内巻きにした状態で横向き(巻いた状態でホース3により形成される筒体を縦にした向き)にして収納されている。このため、ホース収納部5は、高さよりも奥行きの大きい扁平な矩形状になっている。
なお、ホース収納部5へのホース3の収納は内巻き以外の収納形態でも良く、例えば、ホースリールにホース3を巻き付けるリール式の収納形態でも良い。リール式の場合でも、リールに巻き付けられたホース3は横向きに載置される。
また、ホース収納部5の図中右側の手前側には、消火栓弁を操作するための操作レバー29が設けられている。
消火器収納部9は、複数(本例では2本)の消火器7を横に寝かせた状態で収納できるようになっている。本実施の形態では、図1、図2に示すように、手前側天板部15の下方に2本の消火器7を本体部11の幅方向に向けて寝かせて収納している。
なお、本例の消火器収納部9は、消火器7の上部側が若干だけ高くなるように消火器7を傾斜させて収納している。
消火器7を取り出す際には、消火器7の上部に設けられたレバー31(図3参照)を持つことになるので、消火器7の上部側を高くすることで、消火器7を横に寝かせた状態であってもレバー31を持ちやすくなり、消火器7の取り出しが容易になる。
天板部13は、図1に示すように、手前側天板部15と奥側天板部17によって奥行き方向で2分割されてなり、手前側天板部15は、奥側の辺部が奥側天板部17にヒンジ33によって回動可能に取り付けられて開閉可能になっている。
天板部13は、閉止状態では、監視員通路83の路面として作業者が通行できる。
奥側天板部17と手前側天板部15の境界、すなわち天板部13の分割位置は、ホース収納部5の上方に位置している。このため、図2に示すように、手前側天板部15を開放した状態でも、平面視で奥側天板部17がホース3を覆うようになっている。このような配置にしたことで、奥側天板部17がホース3の引き出し時にホース3に当接してホース引出し規制手段として機能する。すなわち、仮にホース3の上方を覆うものが何もない場合、操作レバー29を操作して消火栓弁を開放してからホース3を引きだす際に、ホース3の動きを規制するものがないため、ホース3が水圧で暴れたり、あるいは無秩序にほどけてしまう場合があるが、奥側天板部17がホース3を覆うように配置されていることで、ホース3に当接してホース3の暴れを防止したり、無秩序にほどけようとするのを規制したりすることができる。
なお、本実施の形態1では、天板部13の分割位置は、天板部13の奥行き方向における中央部に位置しており、ホース収納部5の奥行き方向における中央部に位置している。
なお、図4に示す状態は、完全に開放する直前の状態を示している。
前述したように、監視員通路83には一般的に柵が設けられるが、手前側天板部15を通路として使用できることで、消火栓装置1の両側に柵があっても作業者の移動が円滑にできる。
火災時においては、手前側天板部15を開放することになるが、この開放は、車道85側からでも、監視員通路83の上からでも行うことができる。したがって、特許文献2に開示されたもののように、車道85側からのみトレイの引き出しをするものに比較して、円滑な消火活動ができる。
実施の形態2に係る消火栓装置37を、図5〜図8に基づいて説明する。なお、図5〜図8において実施の形態1を示した図1〜図4と同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。
そして、第1手前側天板部39及び第2手前側天板部41には、常時開放方向に付勢するガススプリング45と、第1手前側天板部39、第2手前側天板部41を起立状態で保持する起立保持手段47とが設けられている。
さらに、第1手前側天板部39の内面(起立状態での前面)には、ホース3の先端に設けられた消火ノズル27を保持するノズルホルダ49(図6参照)、ホース3の引き出しをガイドするホースガイド51が設けられている。
以下、第1手前側天板部39及び第2手前側天板部41に付属する部品について詳細に説明する。
なお、ラッチ59のみでは第1手前側天板部39や第2手前側天板部41の閉扉状態を確実に保持できないので、本実施の形態ではラッチ59の動作と連動するラッチ機構60を設けている。ラッチ機構60は、ワイヤ62を介して操作部57と繋がっており、操作部57を開操作することで操作部57のラッチ59とラッチ機構60を同時に開状態にでき、操作部57の操作のみで第1手前側天板部39及び第2手前側天板部41の開扉操作ができる。
また、上記では操作部57を操作するとラッチ59とラッチ機構60が連動させる手段をワイヤ62として説明したが、ラッチ59とラッチ機構60が連動すれば何でも良く、例えば、ステンレス等の棒形状のものを用いても同様の連動を行うことができる。
起立保持手段47の他端は、本体部11に設けられた細溝61に挿入されており、第1手前側天板部39又は第2手前側天板部41が起立状態になったときに細溝61の周縁に係止可能になっている。
なお、第1手前側天板部39及び第2手前側天板部41は起立状態で直立するのが望ましいが、若干であれば前傾したり後傾したりしてもよく、閉扉状態から80度〜100度程度回動して保持されておればよい。
第1手前側天板部39を閉扉状態から操作部57を操作してラッチ59の係止解除を行うと第1手前側天板部39は2本あるガススプリング45の付勢力によって自動的に開扉し、図7〜図8に示すように起立状態で保持される。
第2手前側天板部41も第1手前側天板部39と同様の動作によって開扉する。したがって、第1手前側天板部39及び第2手前側天板部41の開扉作業が極めて円滑かつ容易に行うことができる。
なお、図9、図10において、ホース収納部5を図中左側に配置したことに伴い、第1手前側天板部39が図中左側で、第2手前側天板部41が図中右側に配置されている。
消火ノズル27をノズルホルダ63に保持する際には、図10に示すように、付勢手段の付勢力に抗して各保持片63a、63bを起立させて各保持片63a、63bに消火ノズル27を保持させる。消火ノズル27を保持した状態では、各保持片63a、63bは消火ノズル27に支持されるために、起立状態を保持して消火ノズル27を保持する。
即ち、保持片63a、63bには折り畳まれる方向に常に付勢力がかかっているが、通常時(消火栓未使用時、消火ノズル27保持時)には起立しており、非常時(消火栓使用時、消火ノズル27取り外し時)には折り畳まれる。
すなわち、消火器箱を、上述の消火栓装置1、37の本体部11と同様に、消火器を横に寝かせた状態で収納する消火器収納部を有し上面が開口した箱形状の本体部と、該本体部の上面開口を覆う天板部を備え、前記天板部は、手前側天板部と奥側天板部によって奥行き方向で2分割されてなり、前記手前側天板部は、奥側の辺部が前記本体部又は前記奥側天板部に回動可能に取り付けられて開閉可能になっているようにすればよい。
また、消火器箱には上述した実施の形態2の消火栓装置37の備える特徴、すなわちガススプリング45による自動開扉の機構を適用することもできる。
3 ホース
5 ホース収納部
7 消火器
9 消火器収納部
11 本体部
13 天板部
15 手前側天板部
17 奥側天板部
19 張出し部
21 赤色表示灯
23 非常ボタン
25 非常ランプ
27 消火ノズル
29 操作レバー
31 レバー
33 ヒンジ
35 取っ手
37 消火栓装置(実施の形態2)
39 第1手前側天板部
41 第2手前側天板部
43 点検用天板部
45 ガススプリング
47 起立保持手段
49 ノズルホルダ
51 ホースガイド
53 シリンダロッド
55 シリンダ
57 操作部
59 ラッチ
60 ラッチ機構
61 細溝
62 ワイヤ
63 ノズルホルダ
63a 保持片
63b 保持片
65 蝶番
<監視員通路>
81 トンネル壁面
83 監視員通路
85 車道
87 設置用空間
89 前壁
91 開口縁部
Claims (10)
- 巻いた状態のホースを横にして収納するホース収納部を有し上面が開口した箱形状の本体部と、該本体部の上面開口を覆う天板部を備えた消火栓装置であって、
前記天板部は、手前側天板部と奥側天板部によって奥行き方向で2分割されてなり、
前記手前側天板部は、奥側の辺部が前記本体部又は前記奥側天板部に回動可能に取り付けられて開閉可能になっていることを特徴とする消火栓装置。 - 前記手前側天板部は、前記奥側の辺部を回動して開放可能になっており、前記手前側天板部の開放状態における上面を通路として使用できることを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
- 前記手前側天板部は、開放途中の起立状態で保持可能になっており、前記手前側天板部を開放した状態で、前記奥側天板部を通路として使用できることを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
- 前記手前側天板部は、起立状態で前面側に前記ホースの引き出し時に前記ホースをガイドするホースガイドを備えていることを特徴とする請求項3記載の消火栓装置。
- 前記手前側天板部は、起立状態で前面側に前記ホースの先端に設けられる消火ノズルを保持するノズルホルダを備え、
該ノズルホルダは、前記消火ノズルを保持可能な起立した姿勢と、前記手前側天板部側に倒れた姿勢との間で姿勢変更可能に取り付けられており、かつ常に倒れる姿勢になる方向に付勢手段によって付勢されていることを特徴とする請求項3又は4記載の消火栓装置。 - 前記天板部の分割位置は、前記ホース収納部の上方にあり、前記手前側天板部を開放状態で前記奥側天板部が前記ホースの引き出し時に前記ホースに当接してホース引出し規制手段として機能することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の消火栓装置。
- 前記手前側天板部は、その前辺側が下方に屈曲して奥行き方向断面形状がL字状になっており、
前記本体部の前面部の上部が前記手前側天板部の前辺側に対応して切り欠かれて、高さが低くなっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の消火栓装置。 - 消火器を横に寝かせた状態で収納する消火器収納部を有し上面が開口した箱形状の本体部と、該本体部の上面開口を覆う天板部を備えた消火器箱であって、
前記天板部は、手前側天板部と奥側天板部によって奥行き方向で2分割されてなり、
前記手前側天板部は、奥側の辺部が前記本体部又は前記奥側天板部に回動可能に取り付けられて開閉可能になっていることを特徴とする消火器箱。 - 前記手前側天板部は、170度以上回動して開放可能になっており、開放状態では前記手前側天板部を通路として使用できることを特徴とする請求項8記載の消火器箱。
- 前記手前側天板部は、開放途中の起立状態で保持可能になっており、前記手前側天板部を開放した状態で、前記奥側天板部を通路として使用できることを特徴とする請求項8記載の消火器箱。
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