JP6890437B2 - 消火栓装置及び消火器箱 - Google Patents
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Description
そのため、消火栓装置の本体の設置場所として、トンネル壁面ではなく、監視員通路内に埋め込むことが考えられ、このような態様のものとして特許文献2に開示されたトンネル用消火栓装置がある。
しかしながら、消火栓装置を監視員通路内に埋め込んだ場合、消火栓装置の前面側は、車道に近く、事故車等が消火栓装置の前面側にあることも考えられ、消火栓装置の前面にはほとんど空間がないことも考えられる。そのため、消火活動を迅速に行えないことが想定される。
ホースを収納するホース収納部を内蔵する箱形の筐体を備え、
該筐体は、前記通路の路面として供用できる天板部と該天板部下方の本体部とを有し、
前記天板部は、前記ホース収納部の上方にホースの引き出しを可能にする開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体と、該扉体が開放したときに視認可能となって、該扉体が開放状態であること警告する警告部材とを備えたことを特徴とするものである。
消火器を収納する消火器収納部を有する箱形の筐体を備え、
該筐体は、前記通路の路面として供用できる天板部と該天板部下方の本体部とを有し、
前記天板部は前記消火器収納部の上方に前記消火器の取り出しを可能にする開口部と、該開口部を開閉可能に覆う扉体と該扉体が開放したときに視認可能となって、該扉体が開放状態であること警告する警告部材とを備えたことを特徴とするものである。
本実施の形態に係る消火栓装置1は、設置場所が限定されるわけではないが、トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路又は避難通路等の通路に設けられた設置用空間内に設置するのに好適なものである。
そこで、消火栓装置1が設置される通路としての監視員通路93における設置用空間97について図16に基づいて説明する。
図16は、トンネルの路肩の監視員通路93の一部を示したものであり、図中、91はトンネル壁面、93は監視員通路、95は車道である。
以下、消火栓装置1を構成する各部について詳細に説明する。
本実施の形態における筐体7は、上述のように本体部11と天板部9を有し、全体形状は、図1に示すように、略直方体形状をしている。
本体部11の内部には、図2、図3に示すように、巻き回されたホース3を収納するホース収納部5および消火器15を収納する消火器収納部17が設けられている。
ホース収納部5には、図2に示すように、ホース3が縦方向に巻き回されて収納されている。
さらに、ホース収納部5の前面側の近傍で、かつ高さ方向で中程よりも上方側には、消火栓弁(図示なし)を操作するための操作レバー23が設けられている(図2参照)。
また、ノズルホルダ21による消火ノズル19の保持方法についても、筐体7の前面側及び上面側のいずれからでも容易に取り外し可能な保持方法にしている。
また、本体部11における消火器収納部17の前面には消火器箱前面開口部29が設けられ、消火器箱前面開口部29には横開き式の消火器箱前面扉31が設けられている。
また、消火器箱前面扉31を開扉することで、内部に載置されている消火器15を取り出すことが可能になっている。
前面扉27、消火器箱前面扉31については、その開放方式は特に限定されるものではなく、前面扉27を引戸式や回動式、あるいは消火器箱前面扉31を下降式や回動式にしてもよい。
天板部9は、本体部11と一体的に連結されており、本体部11から外方に張出す張出し部13を有している。張出し部13は、両側辺と後辺の3辺に設けられている。
張出し部13は、監視員通路93の開口縁部101の段部に載置され、この状態で監視員通路93の路面と天板部9が面一になる。なお、張出し部13は3辺でなくても良く、少なくとも両側辺の2辺にあれば良い。その場合、監視員通路93の開口縁部101の段部も両側辺の2辺にあれば足りる。
なお、張出し部13は天板部9の他の部位と一体でも別体でもよい。
例えば、前面側から背面側に向かって登り傾斜となるような角度を設けるようにする。
天板部9に上面開口部33及び上面扉35を設けたのは、消火栓装置1の天板部9側からホース3の引き出しや、操作レバー23の操作を可能にするためである。つまり、消火活動は、監視員通路93の路上からでも、車道95からでも行うことができる。
上面扉35は、前側の辺部に設けられた図示しない回動軸を中心として例えば、前面側に向けて回動するようになっている。
消火器箱上面開口部37は消火器15の上方に位置し、消火器1本分又は複数本分が通過可能な大きさを有している。消火器箱上面開口部37は、上面開口部33と比較して、奥行き方向は長く、監視員通路93に沿う方向である幅方向は短い矩形状となっている。
なお、上記の消火器収納部17は、2本の消火器15を立てた状態で奥行き方向に並べて収納するものであるが、消火器15を幅方向(車道走行方向)に2本並べて収納できるものであってもよい。この場合、これに合わせて消火器箱上面開口部37の位置、大きさ及び形状を設定すればよい。
消火器箱上面扉39も上面扉35と同様の構成になっている。
上面扉35、消火器箱上面扉39を開扉すると、図3、図4に示すように、両扉は後方から前方に向けて回動して、図4に示すように、直立よりも前方側に傾斜した起立状態を維持する。
上面扉35及び消火器箱上面扉39を起立状態で保持させることで、火災等の煙で視界が悪くなったような場合において、作業者が監視員通路93から不意に落下したりするのを防止するという効果がある。
上面扉35及び消火器箱上面扉39における閉止状態で下面には、図3、図4に示すように、山形鋼(アングル材)からなる補強部材を兼ねた警告部材43が、幅方向に延出するように取り付けられている。また、警告部材43は、山形鋼における開口側を上面扉35及び消火器箱上面扉39の下面に対向配置して取り付けられている。このように取り付けることで、上面扉35及び消火器箱上面扉39が開扉して起立した状態において、警告部材43(山形鋼)の視認できる面が大きくなり警告の効果がより期待できる。
すなわち、警告部材43(山形鋼)は、上面扉35及び消火器箱上面扉39を開扉したときに見える部材であり、この部材の視認性を増すことで、上面扉35及び消火器箱上面扉39が開扉状態であることを消火活動を行う作業者や避難者等、通路を通行する通行者に認識させることができる。
また、上面扉35又は消火器箱上面扉39を開扉したときに発光するLED等の発光素子を警告部材43(山形鋼)に取り付けてもよい。
傾斜角度が0度(直立)より小さくなると、両扉に取り付けた警告部材43(山形鋼)の上面が見づらくなり、また傾斜角度が大きすぎると、両扉の上端が前方に出っ張って車道95側に出るためである。起立状態で、両扉の上端部が消火栓装置1の前面より車道95側に出ないような傾斜角度(即ち、建築限界を侵さないような傾斜角度)にするのが望ましい。
なお、監視員通路93に排水勾配が設けられている場合には、排水勾配に合わせて天板部9を本体部11に対して傾斜させておけば、この場合でも監視員通路93に対して面一の状態で設置することができる。
上面扉35及び/又は消火器箱上面扉39を開扉すると、警告部材43が視認可能となり、通行者に対して開扉状態であることを認識させることができ、安全である。
本実施の形態に係る消火栓装置45を、図6、図7に基づいて説明する。本実施の形態の消火栓装置45が実施の形態1のものと異なる点は、警告部材47の態様のみであるため、図6、図7において実施の形態1と同一部分には同一の符号を付して説明を省略すると共に、警告部材47についてのみ説明する。この点は、実施の形態3以下についても同様である。
これによって、監視員通路93に沿って通行する際に、上面開口部33及び消火器箱上面開口部37があることが容易に認識できる。また、本実施の形態の警告部材47が板状体からなり立設されるものであるため、上面開口部33及び消火器箱上面開口部37を側方から塞ぐ機能もあり、より安全である。なお、警告部材47に着色やLED等の発光素子を取り付けることにより、より通行者に開扉状態であることを認識させることができる。
本実施の形態に係る消火栓装置49を、図8〜図10に基づいて説明する。
本実施の形態に係る消火栓装置49の警告部材51は、上面扉35や消火器箱上面扉39の開放に連動して上面開口部33及び消火器箱上面開口部37の幅方向両端部に立設されるように構成されているものである。
本実施の形態の警告部材51は、具体的には図8に示すように、上面開口部33及び消火器箱上面開口部37の両側縁部に設けた回動軸53と、回動軸53によって回転可能に支持された矩形の板状体55と、板状体55における立設状態で下部になる部位に設けられた錘57とを備えて構成されている。
上面扉35や消火器箱上面扉39が開扉されると、図9、図10に示すように、板状体55が錘57の作用によって回動して立設される。
そして、上面扉35や消火器箱上面扉39が閉扉状態のときには、折り曲げた状態で上面扉35や消火器箱上面扉39の下面で押さえつけられるようにしておき(図11参照)、上面扉35や消火器箱上面扉39を開扉したときに、警告部材59の弾性力によって起立して立設されるようする(図12参照)。なお、警告部材51、59に着色やLED等の発光素子を取り付けることにより、より通行者に開扉状態であることを認識させることができる。
実施の形態1〜3では、上面扉35及び消火器箱上面扉39が回動して開閉するものであったが、本実施の形態に係る消火栓装置61では、上面扉(図示なし)及び消火器箱上面扉65は、奥行き方向にスライドすることで開閉されるスライド式扉からなり、警告部材67は上面扉及び消火器箱上面扉65の開扉動作に連動して開口部の幅方向両端部に立設されるように構成されている。
上面扉や消火器箱上面扉65をスライドさせて開扉すると平歯車69が回転して板状体71が、図13に示すように、起立状態になる。
そして、上面扉又は消火器箱上面扉65をスライドさせて開扉したときにプーリーに巻かれたワイヤが引かれてプーリーが回転することで、板状体71が起立するようにすればよい。
なお、上面扉、消火器箱上面扉65は、奥行き方向にスライドすることに限定されず、幅方向にスライドする構成としても良い。この場合、それぞれの扉は略中心で左右に開く構成とし、平歯車69、プーリーも幅方向と平行に回転する向きに取り付けるようにすればよい。
また、板状体71に着色やLED等の発光素子を取り付けることにより、より通行者に開扉状態であることを認識させることができる。
実施の形態1〜4においては、消火栓装置1、45、49、61の筐体7の形状として、高さが高く奥行きの短いものであったが、本実施の形態の消火栓装置73は、図14に示すように、高さが低く奥行きが長い扁平な矩形状の筐体75からなるものである。
消火栓装置73の内部には、巻いた状態のホースを横にして収納するホース収納部(図示なし)と消火器を横に寝かせた状態で収納する消火器収納部(図示なし)を有し、上面が開口した箱形状の本体部77と、本体部77の上面開口を覆う天板部79を備え、天板部79は本体部77よりも外方に張出す張出し部80を有している。
天板部79は、閉止状態では、監視員通路93の路面として作業者が通行できる。
なお、図15に示す状態は、完全に開放する直前の状態を示している。
火災時においては、手前側天板部81を開放することになるが、この開放は、車道95側からでも、監視員通路93の上からでも行うことができる。したがって、特許文献2に開示されたもののように、車道95側からのみトレイの引き出しをするものに比較して、円滑な消火活動ができる。
なお、手前側天板部は、消火器収納部とホース収納部それぞれに分割して設けられていてもよい。
1 消火栓装置
3 ホース
5 ホース収納部
7 筐体
9 天板部
11 本体部
13 張出し部
15 消火器
17 消火器収納部
19 消火ノズル
21 ノズルホルダ
23 操作レバー
25 前面開口部
27 前面扉
29 消火器箱前面開口部
31 消火器箱前面扉
32 アングル材
33 上面開口部
35 上面扉
37 消火器箱上面開口部
39 消火器箱上面扉
41 起立保持部材
43 警告部材
<実施の形態2>
45 消火栓装置
47 警告部材
<実施の形態3>
49 消火栓装置
51 警告部材
53 回動軸
55 板状体
57 錘
59 警告部材(他の態様)
<実施の形態4>
61 消火栓装置
65 消火器箱上面扉
67 警告部材
69 平歯車
71 板状体
<実施の形態5>
73 消火栓装置
75 筐体
77 本体部
79 天板部
80 張出し部
81 手前側天板部
83 奥側天板部
85 ヒンジ
87 取っ手
89 警告部材
<監視員通路>
91 トンネル壁面
93 監視員通路
95 車道
97 設置用空間
99 前壁
101 開口縁部
Claims (3)
- トンネル内の車道の路肩に構築された通路に設けられた設置用空間内に設置される消火栓装置であって、
ホースを収納するホース収納部を内蔵する箱形の筐体を備え、
該筐体は、前記通路の路面として供用できる天板部と該天板部下方の本体部とを有し、
前記天板部は、前記ホース収納部の上方にホースの引き出しを可能にする開口部と、該開口部を開閉可能に覆うと共に回動軸によって支持されて回動することで開閉可能に構成されている扉体と、該扉体に固定されると共に該扉体が開放したときに前記筐体から露出して前記天板との間に隙間を形成した状態で立設されて視認可能となって、該扉体が開放状態であること警告する柔軟性のある警告部材とを備えたことを特徴とする消火栓装置。 - 前記警告部材は、前記開口部の幅方向両側に立設されることを特徴とする請求項1に記載の消火栓装置。
- 前記警告部材は、ゴム製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火栓装置。
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