JP2017209135A - 消火栓装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本明細書において、消火栓装置に関する位置関係を説明する用語としての「背面側」とは消火栓装置を監視員通路に設置した状態において、トンネルの壁面側であり、「前面側」とは車道側をいう。
そのため、消火栓装置の本体の設置場所として、トンネル壁面ではなく、監視員通路内に埋め込むことが考えられ、このような態様のものとして特許文献2に開示されたトンネル用消火栓装置がある。
このため、特許文献2にものは、消火栓装置の前面側にトレイを引き出すための空間が必要となる。
しかしながら、消火栓装置を監視員通路内に埋め込むように設置した場合、消火栓装置の前面側は、車道に近く、事故車等が消火栓装置の前面側にある場合には、消火栓装置の前面側にはほとんど空間がないことも考えられる。そのため、消火活動を迅速に行えないことが想定される。
天板部と該天板部の下方に設けられて前面パネルを有する本体部とを備えた筐体と、該本体部内に設けられて巻き回されたホースを収納するホース収納部と、前記本体部内に設けられて前記ホースの先端に設けられた消火ノズルを保持するノズルホルダとを有し、
前記前面パネルは、前記ノズルホルダの前方に形成された前面開口部と、該前面開口部に開閉可能に設けられた前面扉とを有し、
前記天板部は、前記ノズルホルダの上方に設けられた上面開口部と、該上面開口部を開閉可能に覆う扉体とを有し、
前記ノズルホルダは、前記消火ノズルを保持するノズル保持片と、該ノズル保持片を回動可能に支持する支持部とを有し、
前記ノズル保持片が回動することで、該ノズル保持片に保持された消火ノズルを前記前面開口側と前記上面開口側のいずれからでも取り外せるようになっていることを特徴とするものである。
前記ノズル保持片は前記支持部に回動自在に取り付けられており、前記消火ノズルが取り付けられていない状態では自重によって回動して前記当接板の背面側に配置され、前記ノズル保持片を前記当接板の前面側に移動して該ノズル保持片に前記消火ノズルを保持させた状態では前記消火ノズルが前記当接板に当接して移動が規制されることを特徴とするものである。
天板部と該天板部の下方に設けられて前面パネルを有する本体部とを備えた筐体と、該本体部内に設けられて巻き回されたホースを収納するホース収納部と、前記本体部内に設けられて前記ホースの先端に設けられた消火ノズルを保持するノズルホルダとを有し、
前記前面パネルは、前記ノズルホルダの前方に形成された前面開口部と、該前面開口部に開閉可能に設けられた前面扉とを有し、
前記ノズルホルダは、前記消火ノズルを保持するノズル保持片と、該ノズル保持片を回動可能に支持する支持部と、該支持部の前面側に設けられ、前記ノズル保持片が通過可能なスリット部を有すると共に前記ノズル保持片に保持された前記消火ノズルが当接する当接板とを有し、
前記ノズル保持片は、前記消火ノズルが取り付けられていない状態では自重によって回動して前記当接板の背面側に配置され、前記ノズル保持片を前記当接板の前面側に移動して該ノズル保持片に前記消火ノズルを保持させた状態では前記消火ノズルが前記当接板に当接して移動が規制されることを特徴とするものである。
まず、消火栓装置が設置される監視員通路の設置用空間について図15に基づいて説明する。
図15は、トンネルの路肩の監視員通路の一部を示したものであり、図中、81はトンネル壁面81、83は監視員通路83、85は車道85である。
監視員通路83の路面は、車道幅方向(奥行き方向)に車道85側が低くなるような傾斜面となっている。この傾斜面の勾配は、排水勾配と呼ばれ、傾斜角度は2.0%程度である。なお、2.0%の傾斜とは、100cmで2.0cmの高低差が生ずるような傾斜をいう。
消火栓装置1は、ホース3を収納するホース収納部5と、消火器7を収納する消火器収納部9を内蔵する箱形の筐体11を備え、筐体11は、天板部13と天板部13の下方の本体部15とを有している。
以下、消火栓装置1を構成する各部について詳細に説明する。
本実施の形態における筐体11は、上述のように本体部15と天板部13を有し、全体形状は、図1に示すように、略直方体形状をしている。
本体部15は、前面パネル17を有する箱形状に形成されている。
前面パネル17には、ホース収納部5の前方に前面開口部19が設けられ、前面開口部19には下降式の前面扉21が設けられている。
また、前面パネル17における消火器収納部9の前面には消火器箱前面開口部23が設けられ、消火器箱前面開口部23には横開き式の消火器箱前面扉25が設けられている。
なお、前面扉21、消火器箱前面扉25については、その開放方式は特に限定されるものではなく、前面扉21を引戸式や回動式、あるいは消火器箱前面扉25を下降式や回動式にしてもよい。
消火ノズル27は、ホース3の先端部に設けられ、消火水(泡水溶液も含む)を放射するものである。なお、図7、8、10、11では、消火ノズル27とホース3との接続部分は省略してある。
ホース収納部5は、本体部15の内壁上面から内壁下面に至る2本の棒状体33と、棒状体33から筐体11の内壁背面に至る略L字状に屈曲した2枚の帯板35とを備えて構成されている。
また、ホース収納部5は、図3に示すように、本体部15内の背面寄りに設けられホース収納部5と本体部15の前面パネル17及び前面扉21との間には空間Sが形成されている(図3参照)。空間Sは、消火ノズル27の最大径(把持部も含めた長さ)程度の奥行きがあればホース3の引き出しが可能となる。即ち、空間Sが形成されることで、ホース3の引き出しを容易にすると共に、ノズルホルダ29の設置空間が確保されている。
ノズルホルダ29は、図2に示すように、ホース収納部5の近傍において、高さ方向で中間よりも上方の位置に設けられている。具体的には、上面開口部55から手を入れて消火ノズル27を取り出す場合において、肘まで入るまでに消火ノズル27を掴めるような位置にノズルホルダ29の位置が設定されており、より具体的には天板部13から30〜40cm下方の位置である。
また、図3に示すように、ノズルホルダ29は平面視においてホース収納部5の前面よりも前面パネル17寄りであって、上面開口部55の下方に設けられている。言い換えれば、平面視において、ノズルホルダ29は帯板35の前面部より前面側に配置される。
ノズルホルダ29の設置位置をこのような配置にしたのは、消火ノズル27を本体部15の前面側及び上面側の両方から取り出せるようにするためである。
また、取付板37は、図4に示すように、帯板35に取り付けるための取付片部37aと、支持部39が取り付けられると共に当接板として機能する当接面部37bとを備えている。
当接面部37bには、ノズル保持片41が通過できるスリット部43が所定の間隔を離して2つ形成されている。
図4(a)の状態から、ノズル保持片41を前面側に回動すると、図4(b)に示すように、ノズル保持片41がスリット部43を通過して、当接面部37bの前面側に出る。図4(b)に示す状態では、ノズル保持片41のほぼ全体が当接面部37bの前面側に出ており、かつ切り欠き部49が前面側を向いている。この状態であれば、消火ノズル27をノズル保持片41に前面側から押し込むことで保持させ、また取り外すことができる。
ノズル保持片41をさらに回動すると、図4(c)に示すように、切り欠き部49が上方を向き、この状態になれば、消火ノズル27を上方側から取り外すことができる。
操作レバー31は、図2に示すように、ホース収納部5の棒状体33に設けられているが、操作レバー31を設ける位置は、ノズルホルダ29を設ける位置と同様に、前面開口部19及び上面開口部55の両方から操作者が操作等できる位置であればよい。
操作レバーの位置を具体的に示すと、ノズルホルダ29を設ける位置と同様であり、上面開口部55から手を入れて操作レバー31を操作する場合において、肘まで入るまでに操作レバー31を操作できるような位置に操作レバー31の位置が設定されており、より具体的には天板部13から30〜40cm下方の位置である。
また、図3に示すように、操作レバー31は平面視においてホース収納部5の前面よりも前面パネル17寄りであって、上面開口部55の下方に設けられている。言い換えれば、平面視において、操作レバー31は帯板35の前面部より前面側に配置される。
天板部13は、本体部15と一体的に連結されており、本体部15から外方に張り出す張出し部53を有している。張出し部53は、両側辺と後辺の3辺に設けられている。
張出し部53は、監視員通路83の開口縁部91の段部に載置され、この状態で監視員通路83の路面と天板部13が面一になる。
なお、張出し部53は天板部13の他の部位と一体でも別体でもよい。
例えば、前面側から背面側に向かって登り傾斜となるような角度を設けるようにする。
天板部13に上面開口部55及び上面扉57を設けたのは、消火栓装置1の天板部13側からホース3の引き出しや、操作レバー31の操作を可能にするためである。
上面扉57は、前側の辺部に設けられた図示しない回動軸を中心として例えば、前面側に向けて回動するようになっている。
消火器箱上面扉61も上面扉57と同様の構成になっている。
なお、上面扉57及び消火器箱上面扉61を起立状態で保持させることで、火災等の煙で視界が悪くなったような場合において、作業者が監視員通路83から車道85に不意に落下したりするのを防止するという効果がある。
<前面開口部から消火ノズルを取り外す場合>
前面扉21を開放すると、図6に示すように、消火ノズル27がノズルホルダ29に保持された状態が見える。ノズルホルダ29の位置は、前述したように、ホース収納部5よりも前方に設けられており、消火ノズル27へはすぐに手が届く。なお、前述したように、ノズル保持片41は回動自在になっているため、消火ノズル27を保持した状態でも回動可能であるが、消火ノズル27が当接面部37bに当接した状態から背面側に回動することはできず、即ち、消火ノズル27が当接面部37bに当接して移動が規制され、図7、図8の状態で保持されている。
また、図7、図8に示す状態では、ノズル保持片41の切り欠き部49が前面側を向いているので、消火ノズル27を前面側に引くことで、消火ノズル27を取り外すことができる。
上面扉57を開放して消火ノズル27を取り出す場合、上面扉57を開放すると、図9に示すように、上面開口部55から消火ノズル27が見える。ノズルホルダ29の位置は、前述したように、本体部15の高さ方向で中間よりも上方にあり、上面開口部55から腕を挿入することで、保持されている消火ノズル27に手が届く。
上面開口部55から腕を挿入して消火ノズル27を掴んで上方に引き上げると、図10、図11に示すように、ノズル保持片41が回動して切り欠き部49が上方向に向く。これによって、消火ノズル27をそのまま上方に引き上げることで消火ノズル27を取り外すことができる。
なお、ホース収納部5と前面パネル17との間には空間Sがあるため、ホース3の引き出しに際してホース3が内部機器類、前面パネル17、前面扉21等と干渉することなく、スムーズな引き出しが可能である。
空間Sの奥行き方向の距離としては、消火ノズル27を上方に持ち上げるようにして取り出すことを想定すると、消火ノズル27の最大幅、より具体的には消火ノズル27のハンドル部の幅W(図8参照)以上に設定するのが好ましい。
また、ノズル保持片41が回動してノズル保持片41の切り欠き部49の位置を前面側と上面側にすることができるので、前面側及び上面側のいずれからでも消火ノズル27の取り外しをスムーズに行うことができる。
しかしながら、天板部13に上面開口部55及び上面扉57がなく前面開口部19のみからホース3を引き出すタイプの消火栓装置であっても、本実施の形態で説明したノズルホルダ29を備えることで、消火ノズル27を取り外した際に、ノズル保持片41が取付板37の当接面部37aの背面側に移動することで、ホース3とノズル保持片41が干渉することがないという効果を奏することができる。
3 ホース
5 ホース収納部
7 消火器
9 消火器収納部
11 筐体
13 天板部
15 本体部
17 前面パネル
19 前面開口部
21 前面扉
23 消火器箱前面開口部
25 消火器箱前面扉
27 消火ノズル
29 ノズルホルダ
31 操作レバー
33 棒状体
35 帯板
37 取付板
37a 取付片部
37b 当接面部
39 支持部
41 ノズル保持片
43 スリット部
45 アーム部材
47 軸部
49 切り欠き部
51 開口部
53 張出し部
54 アングル材
55 上面開口部
57 上面扉
59 消火器箱上面開口部
61 消火器箱上面扉
S 空間
W 消火ノズルの最大幅
<監視員通路>
81 トンネル壁面
83 監視員通路
85 車道
87 設置用空間
89 前壁
91 開口縁部
Claims (5)
- トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される消火栓装置であって、
天板部と該天板部の下方に設けられて前面パネルを有する本体部とを備えた筐体と、該本体部内に設けられて巻き回されたホースを収納するホース収納部と、前記本体部内に設けられて前記ホースの先端に設けられた消火ノズルを保持するノズルホルダとを有し、
前記前面パネルは、前記ノズルホルダの前方に形成された前面開口部と、該前面開口部に開閉可能に設けられた前面扉とを有し、
前記天板部は、前記ノズルホルダの上方に設けられた上面開口部と、該上面開口部を開閉可能に覆う上面扉とを有し、
前記ノズルホルダは、前記消火ノズルを保持するノズル保持片と、該ノズル保持片を回動可能に支持する支持部とを有し、
前記ノズル保持片が回動することで、該ノズル保持片に保持された消火ノズルを前記前面開口部側と前記上面開口部側のいずれからでも取り外せるようになっていることを特徴とする消火栓装置。 - 前記ノズル保持片はC形状からなり、C形状における切り欠き部から前記消火ノズルを押し込むことでC形状における開口部で前記消火ノズルを保持するものであり、前記ノズル保持片が回動することで前記切り欠き部が前面側及び上面側を向くように構成されていることを特徴とする請求項1記載の消火栓装置。
- 前記ノズルホルダは、前記支持部の前面側に設けられ、前記ノズル保持片が通過可能なスリット部を有すると共に前記ノズル保持片に保持された前記消火ノズルが当接する当接板を有し、
前記ノズル保持片は前記支持部に回動自在に取り付けられており、前記消火ノズルが取り付けられていない状態では自重によって回動して前記当接板の背面側に配置され、前記ノズル保持片を前記当接板の前面側に移動して該ノズル保持片に前記消火ノズルを保持させた状態では前記消火ノズルが前記当接板に当接して移動が規制されることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火栓装置。 - トンネル内の車道の路肩に構築された監視員通路に設けられた設置用空間内に設置される消火栓装置であって、
天板部と該天板部の下方に設けられて前面パネルを有する本体部とを備えた筐体と、該本体部内に設けられて巻き回されたホースを収納するホース収納部と、前記本体部内に設けられて前記ホースの先端に設けられた消火ノズルを保持するノズルホルダとを有し、
前記前面パネルは、前記ノズルホルダの前方に形成された前面開口部と、該前面開口部に開閉可能に設けられた前面扉とを有し、
前記ノズルホルダは、前記消火ノズルを保持するノズル保持片と、該ノズル保持片を回動可能に支持する支持部と、該支持部の前面側に設けられ、前記ノズル保持片が通過可能なスリット部を有すると共に前記ノズル保持片に保持された前記消火ノズルが当接する当接板とを有し、
前記ノズル保持片は、前記消火ノズルが取り付けられていない状態では自重によって回動して前記当接板の背面側に配置され、前記ノズル保持片を前記当接板の前面側に移動して該ノズル保持片に前記消火ノズルを保持させた状態では前記消火ノズルが前記当接板に当接して移動が規制されることを特徴とする消火栓装置。
- 少なくとも2個のノズル保持片が所定の間隔を離して前記支持部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の消火栓装置。
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