JP2017203977A - 反射型スクリーン及び映像表示システム - Google Patents

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【課題】鏡としての機能と反射型スクリーンとしての機能とを併せ持つとともに、日中の野外や明るい照明の下でも明度及びコントラストに優れた鮮明な映像を映し出すことができる反射型スクリーン及びこれを用いた映像表示システムを提供すること。【解決手段】投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーン1であって、基板10と、基板10上に設けられた可視光を反射する光反射層20と、光反射層20の上に設けられた投射光を散乱させる散乱層30とを有し、散乱層30がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体31を含有することを特徴とする反射型スクリーン1。【選択図】図1

Description

本発明は、反射型スクリーン及び映像表示システムに関する。
映像表示の分野の中で、液晶プロジェクターに代表される映像表示装置は、低コストで手軽に大画面の映像を得る手段として広く実用され、主に会議、商品発表会というように、多くの人々に同じ画面を見てもらいながらプレゼンテーションを行う場合に使われることが多い。さらに、商品紹介や店舗の宣伝を行う用途として、デジタルサイネージ(電子看板)が使用されている。
デジタルサイネージはポスターや看板などの具現物を必要としないため、リアルタイムかつ低コストで自由自在の演出表現を可能とする。この一形態に、ショーウインドウや店舗の窓ガラスをスクリーンとして、その前面からプロジェクター投映する方法があり、大型ヴィジュアルメディアに適した方法である。このようなスクリーンの一例として、適度な透光性と光拡散性とを兼備する反射型スクリーンが開発され、スクリーンを通して外の景色などを見ながら、大画面映像や動画の表示を可能としている。
特許文献1は、基板と、前記基板上に設けた透明薄膜層と、前記透明薄膜層に含まれるメジアン径0.01〜1μmの光散乱体からなり、前記光散乱体が、爆射法で得られたグラファイト相を有するナノダイヤモンドを酸化処理して得られたダイヤモンド微粒子である透過型スクリーンを開示しており、透過視認性を損なわず良好な散乱反射性を有すると記載している。
特許文献2は、熱可塑性樹脂フィルムに金属薄膜層及び光拡散層を積層してなり、前記光拡散層が、熱可塑性樹脂と10〜60質量%の光拡散性粒子とからなる透過投映スクリーンを開示しており、明るい環境での透過投映像の発色鮮明性(高いコントラスト効果)とホットスポット抑止効果に優れると記載している。前記金属薄膜層は、1)Au、Ag、Cu、Al及びSiOから選ばれた1種以上からなる屈折率1.5以下の低屈折率層、2)WO、In、ZrO、ZnO、SnO、及びTiOから選ばれた1種以上からなる屈折率1.65以上の高屈折率層により構成された複層構造であり、熱線反射による遮熱効果を有すると記載している。なお、透過投影スクリーンは、スクリーンの背面からプロジェクター投影するために用いられるものであり、スクリーンの前面からプロジェクター投影するために用いられる反射型スクリーンとは異なるものである。
特開2011−113068号公報 特開2016−9149号公報
ところで、従来の反射型スクリーンとして、スクリーンを通して外の景色などを見ながら映像を映し出すことを目的とするものはあったが、鏡に映像を映し出すといった発想のスクリーンは存在しなかった。
そこで本発明は、鏡としての機能と反射型スクリーンとしての機能とを併せ持つとともに、明度及びコントラストに優れた鮮明な映像を映し出すことができる反射型スクリーン及びこれを用いた映像表示システムを提供することを目的とする。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、可視光(例えば400nm〜800nmの波長の光)を反射する光反射層と、ダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有する散乱層とを備える所定のスクリーンが、鏡としての機能を有するとともに、明度及びコントラストに優れた鮮明な映像を映し出すことのできる反射型スクリーンとして使用できることを見出し、以下に示す発明に想到した。
すなわち、第1の反射型スクリーンは、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンであって、
基板と、
前記基板上に設けられた可視光を反射する光反射層と、
前記光反射層の上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層とを有し、
前記散乱層がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有することを特徴とする。
第1の反射型スクリーンにおいて、前記散乱層の上に、さらに透明基板が設けられているのが好ましい。
第1の反射型スクリーンにおいて、前記散乱層の上に、さらにハードコート層が設けられているのが好ましい。
第2の反射型スクリーンは、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンであって、
透明基板と、
前記透明基板上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層と、
前記散乱層の上に設けられた可視光を反射する光反射層とを有し、
前記散乱層がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有することを特徴とする。
第2の反射型スクリーンにおいて、前記光反射層の上に、前記光反射層に隣接して設けられた保護層をさらに有しているのが好ましい。
第2の反射型スクリーンにおいて、前記保護層の上に、さらに高分子樹脂からなる基板が設けられているのが好ましい。
第1及び第2の反射型スクリーンにおいて、前記光反射層は金属薄膜又は誘電体多層膜からなるのが好ましい。
第1及び第2の反射型スクリーンにおいて、前記散乱層は前記光散乱体を含有する無機酸化物高分子及び/又は高分子樹脂からなるのが好ましい。
前記無機酸化物高分子はケイ素酸化物であるのが好ましい。
前記高分子樹脂はポリビニルアセタール系樹脂であるのが好ましい。
前記光散乱体は、親水性重合体で被覆されているのが好ましい。
前記親水性重合体は、ポリビニルピロリドンであるのが好ましい。
第1及び第2の反射型スクリーンは、前記散乱層が設けられていない領域を有していてもよい。
第1の反射型スクリーン用シートは、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンであって、
高分子樹脂からなる可撓性を有するシートと、
前記シート上に設けられた可視光を反射する光反射層と、
前記光反射層の上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層とを有し、
前記散乱層がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有することを特徴とする。
なお、第1の反射型スクリーン用シートは、前記第1の反射型スクリーンにおいて、基板が高分子樹脂からなる可撓性を有するシートに限定されたものに相当する。
第1の反射型スクリーン用シートにおいて、前記散乱層の上に、さらに透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シートが設けられているのが好ましい。
第1の反射型スクリーン用シートにおいて、前記散乱層の上に、さらにハードコート層が設けられているのが好ましい。
第2の反射型スクリーン用シートは、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーン用シートであって、
透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シートと、
前記透明シート上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層と、
前記散乱層の上に設けられた可視光を反射する光反射層とを有し、
前記散乱層がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有することを特徴とする。
なお、第2の反射型スクリーン用シートは、前記第2の反射型スクリーンにおいて、透明基板が透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シートに限定されたものに相当する。
第2の反射型スクリーン用シートにおいて、前記光反射層の上に、前記光反射層に隣接して設けられた保護層をさらに有しているのが好ましい。
第2の反射型スクリーン用シートにおいて、前記保護層の上に、さらに高分子樹脂からなる可撓性を有するシートが設けられているのが好ましい。
第1及び第2の反射型スクリーン用シートにおいて、前記光反射層は金属薄膜又は誘導体多層膜からなるのが好ましい。
第1及び第2の反射型スクリーン用シートにおいて、前記散乱層は前記光散乱体を含有する高分子樹脂からなるのが好ましい。
映像表示システムは、前記反射型スクリーン及び前記反射型スクリーン用シートからなる反射型スクリーンのいずれかと、前記反射型スクリーンに映像又は動画を投影する映写装置と、前記スクリーンを振動体として音を生じさせる機能を有する振動スピーカーとを有することを特徴とする。
前記映像表示システムにおいて、前記反射型スクリーンがタッチセンサー機能を有しているのが好ましい。
前記映像表示システムにおいて、さらに周辺の音を集音する集音装置と、音の位相を反転させる位相反転器とを有しているのが好ましい。
前記映像表示システムにおいて、さらに通信機能を有しているのが好ましい。
自動車の衝突防止システムは、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
ショーウインドウは、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
化粧室の鏡は、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
美容院又は理容室の鏡は、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
カラオケ店の姿見は、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
ダンス、体操、格闘技の型及びゴルフの素振りのレッスン用姿見は、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
スマートホンのアプリ映写用反射スクリーンは、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
カーブミラーは、前記映像表示システムを用いたことを特徴とする。
反射型スクリーンは、鏡としての機能を有するとともに、昼夜問わずどのような環境においても、投影した映像を鮮明に高い明度で映し出すことができるので、姿見に自身の様子を映し出しながら、様々な映像や情報を表示する広告媒体としての用途、バレー、体操、ゴルフ、英会話等の教育訓練用途、ゲーム試合用途、車等の情報受発信用途(例えば、自動車の衝突防止システム)、テレビ会議用途等、相互に情報を交換する用途に有用に使用することができる。これらの用途以外に電車、自動車、船舶、飛行機、エレベータ等の鏡に情報を投影し情報発信を行うと同時に、ユーザーからの応答を受信したりして、相互に情報を交換する用途に有用に使用することができる。
反射型スクリーン用シートは、前記反射型スクリーンと同様の層構成を有しているので、板ガラス、樹脂板、建物の壁等に貼り付けることにより、前記反射型スクリーンと同等の機能を簡便に得ることができるとともに、不要となったときに容易に除去することが可能である。
反射型スクリーンの第1の態様の一例を示す模式断面図である。 反射型スクリーンの第1の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーンの第1の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーンの第2の態様の一例を示す模式断面図である。 反射型スクリーンの第2の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーンの第2の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーンの第2の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーン用シートの第1の態様の一例を示す模式断面図である。 反射型スクリーン用シートの第1の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーン用シートの第1の態様の他の例を示す模式断面図である。 反射型スクリーン用シートの第2の態様の一例を示す模式断面図である。 反射型スクリーン用シートの第2の態様の他の例を示す模式断面図である。 映像表示システムの一例を示す模式図である。 映像表示システムの他の例を示す模式図である。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでない。
[1]反射型スクリーン
(1)第1の態様
図1は、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンの第1の態様を示す。反射型スクリーン1は、基板10と、前記基板10の上に設けられた可視光を反射する光反射層20と、前記光反射層20の上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層30とを有し、前記散乱層30がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体31を含有することを特徴とする。本態様の反射型スクリーンは、前記散乱層30の側から投射光を投影して前記散乱層30に画像を表示し、投射光と同じ側(散乱層30の側)から画像を観察するスクリーンとして働くとともに、前記散乱層30の側から観察する鏡としても働く。散乱層30に含まれるダイヤモンド粒子(屈折率2.4)及び金属系無機粒子はガラスや高分子樹脂に比べて高い屈折率を有するため良好な光散乱体として働き、ミー散乱により高い散乱効果を発揮するため視野角依存性が小さく広い範囲から画像を観察することが可能となるとともに、映し出される画像(反射像)の明度及びコントラストを高め、鮮明な画像を観察することが可能となる。さらに基板10の上に設けられた可視光を反射する光反射層20を有することにより、鏡としての性質を併せ持った反射型スクリーンとすることができる。
第1の態様の反射型スクリーンは、図2に示すように、反射型スクリーン1における散乱層30の上に透明基板11を設けた構成の反射型スクリーン2としても良い。この場合、画像は透明基板11の側から投射し、同じ側から観察する。また図3に示すように、散乱層30の上にさらにハードコート層40を設けた構成の反射型スクリーン3としても良い。この場合も、画像はハードコート層40の側から投射し、同じ側から観察する。またハードコート層に前記光散乱体を含有させても良いし、前記光散乱体を含有する層をハードコート層としても良い。このように、散乱層30の上にさらにもう一つの透明基板11又はハードコート層40を設けることにより、散乱層30及び光反射層20を保護することができる。
第1の態様の反射型スクリーン1〜3において、光散乱体31を含有する散乱層30は、光反射層20と直接接して設けられていても良いし、接着剤(図示せず)を介して設けられていても良い。同様に、反射型スクリーン2において、光散乱体31を含有する散乱層30は、透明基板11と直接接して設けられていても良いし、接着剤(図示せず)を介して設けられていても良いし、反射型スクリーン3において、光散乱体31を含有する散乱層30は、ハードコート層40と直接接して設けられていても良いし、接着剤(図示せず)を介して設けられていても良い。
光散乱体31の屈折率と散乱層30を主に構成する材料(光散乱体の分散媒;媒体)の屈折率との差が大きい方が高い散乱効果が得られるので好ましい。さらに反射型スクリーン1のように、光散乱体31を含有する散乱層30が空気と接している場合、すなわち散乱層30が最外層を形成している場合、図1に示すように、散乱層30の表面に光散乱体31の一部が飛び出しているような状態で光散乱体31を存在させるのが好ましい。
反射型スクリーンは、全面に散乱層30が設けられていなくても良い。例えば、ある一定の領域には散乱層30が設けられていない構成とすることにより、鏡としての反射像のみがその領域に映し出され、映写した映像はその領域には映し出されないが、その周りの領域には映し出されるといった反射型スクリーンが得られる。
(a)基板及び透明基板
基板10は特に限定されないが、例えば、ケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス等の酸化ガラス;ケイ酸ガラス、ケイ酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等のケイ酸塩ガラス;石英;酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化インジウウムスズ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等の金属酸化物;鉄鋼、炭素鋼、クロム−モリブデン鋼、アルミ合金、ステンレス合金、銅合金、チタン合金等の合金;金、銀、銅、亜鉛、鉄、アルミニウム、白金、鉛、パラジウム等の金属;綿、麻等の植物繊維;絹、羊毛、アルパカ、アンゴラ、カシミヤ、モヘア等の動物繊維;ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂等)、アクリル系樹脂(ポリメチルメタアクリレート樹脂等)、ポリビニルアセタール系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニル樹脂等)、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、シクロオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の高分子樹脂;ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維等の無機繊維等が挙げられる。これらの中でも高分子樹脂が好ましい。基板10は着色していても良いし、透明であっても良い。着色された基板10は、高分子樹脂からなる基板を染料、顔料等で着色したものであるのが好ましい。
透明基板11としては、例えば、透明な高分子樹脂からなる透明基板又はガラス基板が挙げられる。
透明な高分子樹脂からなる透明基板を構成する高分子樹脂としては、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂等)、アクリル系樹脂(ポリメチルメタアクリレート樹脂等)、ポリビニルアセタール系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニル樹脂等)、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を用いることができる。透明な高分子樹脂からなる透明基板は、可視光の透過性に優れた透明な高分子樹脂からなるのが好しい。
ガラス基板は平面状のガラス板であっても良いし、曲面状のガラス板であっても良い。ガラスとしては、ケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス等の酸化ガラスが実用的であり、特にケイ酸ガラス、ケイ酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等のケイ酸塩ガラスが好ましい。
基板10及び透明基板11は平面状の板であっても良いし、曲面状の板であっても良い。また可撓性のあるシートであっても良い。
基板10及び透明基板11として可撓性のあるシートを用いた場合、光反射層及び散乱層を設けて反射型スクリーンとしても良いが、光反射層及び散乱層が設けられた可撓性シートを、例えばショーウインドウ等の板ガラス表面に貼り付けることで、ショーウインドウを反射型スクリーンとして用いることもできる。この場合、例えば、普段はショーウインドウとして使用している板ガラスに、何かのイベントのために、一時的に前記光反射層及び散乱層が設けられた可撓性シートを貼り付けて透明な反射型スクリーンとし、そのイベント終了後にはショーウインドウ表面に設けた前記シートをはがして元のショーウインドウに戻すといった使用方法が可能である。
(b)光反射層
光反射層は、可視光を効率よく反射する層であればどのような構成でもかまわない。このような光反射層としては、金属薄膜、誘電体多層膜等からなるものが挙げられる。このような光反射層を投影光に対して散乱層の後に設けることにより、反射型スクリーンに鏡としての性質を付与することができるとともに、観察する側とは反対側から入射する可視光を遮断することができ、散乱層によって映し出される画像(反射像)の明度及びコントラストを高め、鮮明な映写像を観察することが可能となる。さらに光反射層を設けることにより、投影光及び散乱層によって散乱した光がこの光反射層で反射されるため、散乱層での反射像の明度がさらに向上し、明度及びコントラストに優れた鮮明な映像を映し出すことが可能となる。
金属薄膜としては、反射光が着色しないような金属により形成するのが好ましく、アルミニウム、錫、銀、ロジウム、ステンレス等からなるものが好ましい。特に優れた反射波長依存性を有する銀からなるのが好ましい。金属薄膜は、例えば、金属箔の貼り合わせ、金属のめっき又は蒸着によって形成することができる。蒸着としては真空蒸着、スパッタ等の方法が挙げられる。金属薄膜の厚さは、反射性及びコストの観点から、10〜500nmが好ましく、30〜300nmがより好ましい。また銀の薄膜の腐食を防止し、さらに反対側(基板10)側からの可視光の透過を完全に遮断するため、基板10と銀等の金属薄膜との間にさらに銅からなる薄膜を形成してもよい。銀の薄膜に銅の薄膜を積層することにより、銀よりイオン化傾向の大きい銅が銀の身代わり(金属犠牲層)となり銀の腐食を妨げるといった効果が得られる。
誘電体多層膜とは、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に多層重ねた多層反射膜であり、高屈折率膜及び低屈折率膜の屈折率及び光学膜厚を調節することで、可視光に対する反射率を調節することができ、反射率を95%以上としたものが挙げられる。前記高屈折率膜を形成する材料としては、TiO、Nb、Ta、ZrO等が挙げられ、前記低屈折率膜を形成する材料としては、MgF、SiO、Al等が挙げられる。これらの高屈折率膜及び低屈折率膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、熱CVD、プラズマCVD、光CVD等の化学蒸着法等により形成することができる。誘電体多層膜の厚さは、反射性及びコストの観点から、0.05μm〜50μmが好ましく、0.1μm〜30μmがより好ましい。
(c)散乱層
光散乱体は、散乱層を主に構成する材料(光散乱体の分散媒;媒体)よりも高い屈折率を有するのが好ましい。散乱層を主に構成する材料には、無機酸化物高分子及び/又は高分子樹脂を用いることができる。無機酸化物高分子としてはケイ素酸化物等が挙げられる。ケイ素酸化物の屈折率は1.4〜1.5程度、高分子樹脂の屈折率は1.5〜1.6程度であるので、光散乱体は2以上の屈折率を有するのが好ましく、2.3以上の屈折率を有するのがより好ましい。このような屈折率を有する光散乱体として、ダイヤモンド(屈折率2.4)及び金属系無機粒子が挙げられる。
(a)光散乱体
ダイヤモンド粒子は、天然ダイヤモンドの粒子又は人工ダイヤモンドの粒子を用いることができる。ダイヤモンドとしては、例えば、天然ダイヤモンドを100nm以下に粉砕したものが挙げられる。人工ダイヤモンドとしては、爆射法で得られたグラファイト相を有するナノダイヤモンドを酸化処理して得られるものが好ましい。爆射法で得られたナノダイヤモンド(グラファイト相を有するナノダイヤモンド)は、ダイヤモンドの表面をグラファイト系炭素が覆ったコア/シェル構造を有しており、そのため黒く着色している。このため酸化処理を施すことにより、グラファイト相がほとんど除去されたダイヤモンド粒子とするのが好ましい。爆射法で得られたナノダイヤモンドとしては、単結晶ナノダイヤモンドでもよいし、多結晶ナノダイヤモンドでもよい。多結晶ナノダイヤモンドは、単結晶ナノダイヤモンドとは異なり、劈開性を有さず、また、硬度も高く、摩耗し難い性質を有する。
溶剤等との親和性を高めるため、ダイヤモンド粒子の表面をケイ素又はフッ素で修飾して用いても良い。特にダイヤモンド粒子をフッ素処理して得られたフッ素化ダイヤモンド粒子は、高分子樹脂への分散性に優れており、前記光散乱体として好適である。
ダイヤモンド粒子は、比重が3.38g/cmより大きいものであるのが好ましく、3.5g/cm以下であるのが好ましい。
ダイヤモンド粒子のメジアン径は、0.01〜1μmであるのが好ましい。特に、ダイヤモンド粒子のメジアン径は、コントラストをより向上させる観点から、1μm以下であるのが好ましく、0.9μm以下であるのがより好ましく、0.8μm以下であるのが更に好ましい。また、ダイヤモンド粒子のメジアン径は、明度をより向上させる観点から、0.01μm以上であるのが好ましく、0.03μm以上であるのがより好ましい。
金属系無機粒子は、金属酸化物又は金属酸化物以外のものを微粒化したものが用いられる。金属酸化物としては、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム等を挙げることができ、金属酸化物以外としては、チタン酸バリウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。特に、投射光の散乱性、粒子の凝集性及び製造コストの観点から、酸化ジルコニウム、酸化チタン粒子、酸化セリウム粒子、チタン酸バリウム及び硫酸バリウム粒子を用いるのが好ましい。これらの金属系無機粒子は、1種のみで使用しても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに前記のダイヤモンド粒子と組み合わせて用いてもよい。
金属系無機粒子は、市販のものを使用してもよく、例えば、酸化ジルコニウム粒子としては、SZR−W、SZR−CW、SZR−M、及びSZR−K等(以上、堺化学工業(株)製、商品名)を好適に使用することができる。
金属系無機粒子は、高分子樹脂中に一次粒子の単独で存在しても良いが、少なくとも一部が凝集した状態で存在するのが好ましい。一次粒子の単独で存在する場合も、凝集状態で存在する場合も、金属系無機粒子のメジアン径は、0.01〜1μmであるのが好ましい。特に、金属系無機粒子のメジアン径は、コントラストをより向上させる観点から、1μm以下であるのが好ましく、0.9μm以下であるのがより好ましく、0.8μm以下であるのが更に好ましい。また、金属系無機粒子のメジアン径は、明度をより向上させる観点から、0.01μm以上であるのが好ましく、0.03μm以上であるのがより好ましい。
(b)光散乱体の表面修飾
光散乱体はそのまま使用しても良いが、無機酸化物高分子又は高分子樹脂、及びそれらの塗布液との親和性及び分散性をより高めるために、その表面を重合体で被覆するのが好ましい。このように光散乱体の表面を重合体で被覆することにより、散乱層の高い透明性と優れた光散乱性とを両立することができる。
光散乱体の表面を修飾するための重合体は、散乱層における透明性を維持する観点から、重量平均分子量が2×10〜5×10であるのが好ましく、3×10〜4×10であるのがさらに好ましい。
光散乱体の表面を修飾するための重合体としては、親水性重合体(側鎖に親水性基を有する重合体)が、好ましい。例えば、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニル酢酸、ポリビニルアミンなどの親水性ポリビニル化合物を始め、ポリ尿素、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリル酸等が挙げられる。中でも親水性ポリビニル化合物が好ましく、特にポリビニルピロリドンは、高い透明性と及び優れた光散乱性を有する散乱層を形成することができるので好ましい。
光散乱体の表面を修飾するための重合体は、光散乱体に対して、質量比で2〜8倍の被覆量あるのが好ましく、4〜6倍の被覆量であるのがより好ましい。表面を重合体で修飾した光散乱体は、無機酸化物高分子に分散させて使用するのが好ましい。
(c)分散媒
光散乱体を含有する散乱層は、無機酸化物高分子又は高分子樹脂を分散媒(媒体)として前記光散乱体を分散させて形成するのが好ましい。
<無機酸化物高分子>
散乱層の分散媒として使用できる無機酸化物高分子としては、シリカ等のケイ素酸化物(屈折率:1.4〜1.5)、アルミナ(屈折率:1.76)等からなる高分子が挙げられ、特にケイ素酸化物高分子が、光散乱体に対して低い屈折率を有する点、環境にとりわけ優しい材料である点、耐久性が高い点等から好ましい。
無機酸化物高分子を分散媒として用いる場合、散乱層の厚みは、明度及び被膜硬度を確保する観点から、1〜100μmであるのが好ましく、2〜50μmであるのがより好ましく、5〜20μmであるのがさらに好ましい。
無機酸化物高分子中の光散乱体の含有量は、明度及びコントラストがより向上し、より鮮明な映像を映し出すことが可能となる観点から、無機酸化物高分子に対して好ましくは0.1〜35質量%、より好ましくは1〜35質量%、さらに好ましくは2〜33質量%、特に好ましくは3〜30質量%である。
ケイ素酸化物高分子は、アルコキシシランの加水分解及び縮合によって形成することができる。アルコキシシランとしては、一般式:R 4−a−Si−OR (ただし、Rは、炭素数1〜3の置換又は無置換のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、aは2〜4の整数である。)で表される化合物が好ましい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基等が挙げられる。これらのアルコキシシランを単独又は混合して使用できる。特に、テトラエトキシシラン(TEOS)及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)の組み合わせが好ましい。
アルコキシシランを用いたケイ素酸化物高分子膜の形成は、いわゆるゾル−ゲル法と呼ばれている公知の方法を用いて行うことができる。すなわち、アルコキシシラン、硬化触媒(酸触媒)、必要に応じてコロイダルシリカ、エタノール等のアルコール溶媒及び少量の水からなる組成物に、光散乱体の粒子を混合して、公知の方法によりガラス基板上に塗装し、50〜300℃で1〜120分加熱することによって散乱層を形成することができる。塗装方法としては、バーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等が挙げられる。
<高分子樹脂>
散乱層の分散媒として使用できる高分子樹脂としては、前記透明基板に用いることのできる高分子樹脂が挙げられる。その具体例としては、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、メラニン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース樹脂等が挙げられる。好ましいのはポリビニルアセタール系の樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂又はシクロオレフィン系樹脂であり、より好ましいのはポリビニルブチラール樹脂である。高分子樹脂には、可塑剤が添加されていてもよい。可塑剤としては、例えばトリエチレングリコール−ビス−2−エチルブチレートが挙げられる。散乱層に使用する高分子樹脂の屈折率は、光散乱体の屈折率よりも小さいものが好ましく、その差が大きいほど高い散乱効果が得られるので好ましい。透明基板及び散乱層で用いる高分子樹脂は同じであっても異なっていてもよい。
高分子樹脂を分散媒として用いる場合、散乱層の厚みは、明度及び被膜硬度を確保する観点から、0.5〜1000μmであるのが好ましく、1〜500μmであるのがより好ましく、2〜400μmであるのが最も好ましい。
高分子樹脂中の光散乱体の含有量は、明度及びコントラストがより向上し、より鮮明な映像を映し出すことが可能となる観点から、高分子樹脂に対して0.01〜35質量%、好ましくは0.02〜34質量%、より好ましくは0.05〜33質量%である。
散乱層は、光散乱体を含有する樹脂溶液を透明基板上に設けられた光反射層の表面に塗装することにより形成しても良いし、あらかじめ作製した光散乱体を含有する樹脂からなるシートを前記光反射層上に貼り付けて形成しても良い。塗装により散乱層を形成する場合、熱又はUV硬化性の樹脂を用いるのが好ましい。塗装方法としては、バーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等が挙げられる。
(d)ハードコート層
反射型スクリーンには、表面にハードコート層を設けても良い。ハードコート層は、ハードコート剤を散乱層の上に塗装することにより形成する。ハードコート剤としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、Lioduras(東洋インキ(株)製)、Acier−PMMA((株)ニデック製)、ユニデック(DIC(株)製)が挙げられる。ハードコート層と散乱層との間に、密着性を改良するための中間層を設けてもよい。塗装方法としては、バーコート法、ディップコート法、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ローラーコート法等の方法が挙げられる。
(2)第2の態様
図4は、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンの第2の態様を示す。反射型スクリーン4は、透明基板11と、前記透明基板11の上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層30と、前記散乱層30の上に設けられた可視光を反射する光反射層20とを有し、前記散乱層30がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体31を含有することを特徴とする。反射型スクリーン4は、透明基板11側から投射光を投影して前記散乱層30に画像を表示し、投射光と同じ側(透明基板11の側)から画像を観察するスクリーンとして働くとともに、前記透明基板11の側から観察する鏡としても働く。
第2の態様の反射型スクリーンは、図5に示すように、光反射層20の上に隣接して設けられた保護層50を有する反射型スクリーン5とするのが好ましい。保護層50は、金属薄膜等からなる光反射層20を保護するために設けられる層であり、例えば、銀薄膜及び銅薄膜からなる光反射層20を機械的及び化学的に保護する役割を果たす。保護層50は、防さび塗料等からなるのが好ましい。第2の態様の反射型スクリーンにおいては、ハードコート剤からなるハードコート層を保護層50としても良い。透明基板11、光反射層20及び散乱層30の働きは反射型スクリーンの第1の態様と同様なので詳細な説明は省略する。
第2の態様の反射型スクリーンは、図6に示すように、反射型スクリーン5における保護層50の上にさらに基板10を設けた構成の反射型スクリーン6としても良い。この場合、画像は透明基板11の側から投射し、同じ側から観察する。このように、保護層50の上にさらに基板10を設けることにより、反射型スクリーン6の機械的強度を高めることができる。基板10については反射型スクリーンの第1の態様と同様なので詳細な説明は省略する。
光反射層20が銀薄膜等の金属薄膜からなる場合、図7に示すように、それを保護する役割を果たす銅薄膜層60a及び防さび剤層60bからなる保護層60を設けるが好ましい。銀薄膜に隣接して銅薄膜層60aを形成することにより、銀よりイオン化傾向の大きい銅が銀の身代わり(金属犠牲層)となり銀の腐食を妨げるといった効果が得られる。銅薄膜層60aは、例えば、銅箔の貼り合わせ、めっき又は蒸着によって形成することができる。銅薄膜層60aは、20〜300nmの厚さに形成するのが好ましい。
防さび剤層60bは、例えば、有機防さび塗料により形成するのが好ましい。有機防さび塗料は、防水性能の樹脂(フェノール樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂等)、着色顔料(酸化チタン、カーボン等)、防錆顔料(亜鉛系化合物、モリブデン化合物、マグネシウム系化合物、アルミニウム化合物等)、体質顔料(タルク,硫酸バリウム等)等をキシレン等の有機溶媒に分散させてなるものが好ましい。防さび剤層60bの形成は、有機防さび塗料をスプレーコート、カーテンコート、ロールコート等の方法で塗装し、150〜200℃で乾燥及び焼成処理して行うことができる。防さび剤層60bは、10〜100μm程度の厚さに形成するのが好ましく、約40〜60μm程度がより好ましい。
第2の態様の反射型スクリーン4〜7において、光散乱体31を含有する散乱層30は、透明基板11と直接接して設けられていても良いし、接着剤(図示せず)を介して設けられていても良い。同様に、反射型スクリーン6において、保護層50は基板10と直接接して設けられていても良いし、接着剤(図示せず)を介して設けられていても良い。
第2の態様の反射型スクリーン4〜7においても、基板10及び透明基板11として可撓性のあるシートを用いた場合、光反射層、散乱層等を設けて反射型スクリーンとしても良いが、光反射層、散乱層等が設けられた可撓性シートを、例えばショーウインドウ等の板ガラス表面に貼り付けることで、ショーウインドウを反射型スクリーンとすることもできる。この場合、例えば、普段はショーウインドウとして使用している板ガラスに、何かのイベントのために、一時的に前記光反射層、散乱層等が設けられた可撓性シートを貼り付けて透明な反射型スクリーンとし、そのイベント終了後にはショーウインドウ表面に設けた前記シートをはがして元のショーウインドウに戻すといった使用方法が可能である。
[2]反射型スクリーン用シート
(1)第1の態様
図8は、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーン用シートの第1の態様を示す。反射型スクリーン用シート101は、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンを得るためのシートであって、高分子樹脂からなる可撓性を有するシート110と、前記シート110上に設けられた可視光を反射する光反射層20と、前記光反射層20の上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層30とを有し、前記散乱層30がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体31を含有することを特徴とする。
この反射型スクリーン用シート101は、反射型スクリーン1(反射型スクリーンの第1の態様)の基板10を高分子樹脂からなる可撓性を有するシート110に限定したものであり、光反射層20及び散乱層30の構成は反射型スクリーン1と同様である。シート110に使用できる高分子樹脂は、可撓性を有していればどのような材料でも良く、反射型スクリーン1で挙げた基板10と同様の材料を使用することができる。この反射型スクリーン用シート101は、反射型スクリーン1と同様、散乱層30の側から画像を投射し、同じ側から観察するスクリーンとして働くとともに、前記散乱層30の側から観察する鏡としても働く。
第1の態様の反射型スクリーン用シートは、図9に示すように、反射型スクリーン用シート101における散乱層30の上にさらに透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シート111を設けた構成の反射型スクリーン用シート102としても良い。この反射型スクリーン用シート102は、反射型スクリーン2の基板10を高分子樹脂からなる可撓性を有するシート110に限定し、透明基板11を透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シート111に限定したものであり、光反射層20及び散乱層30の構成は反射型スクリーン2と同様である。この場合も、画像は透明シート111の側から投射し、同じ側から観察するスクリーンとして働くとともに、透明シート111の側から観察する鏡としても働く。このように、散乱層30の上にさらに透明シート111を設けることにより、光反射層20及び散乱層30を保護することができる。
第1の態様の反射型スクリーン用シートは、図10に示すように、反射型スクリーン用シート101における散乱層30の上にさらにハードコート層40を設けた構成の反射型スクリーン用シート103としても良い。この反射型スクリーン用シート103は、反射型スクリーン3の基板10を高分子樹脂からなる可撓性を有するシート110に限定したものであり、光反射層20、散乱層30及びハードコート層40の構成は反射型スクリーン3と同様である。この場合も、画像はハードコート層40の側から投射し、同じ側から観察するスクリーンとして働くとともに、ハードコート層40の側から観察する鏡としても働く。またハードコート層40に前記光散乱体31を含有させても良いし、前記光散乱体31を含有する層をハードコート層としても良い。このように、散乱層30の上にさらにハードコート層40を設けることにより、光反射層20及び散乱層30を保護することができる。
これらの反射型スクリーン用シート101〜103は、板ガラスのように透明な基板上に貼り付けて、透明な基板を反射型スクリーンとするものである。このような使い方をすることにより、例えば、何かのイベントのためにショーウインドウの板ガラスにこれらの反射型スクリーン用シートを貼り付けて一時的に透明な反射型スクリーンとし、そのイベント終了後にはショーウインドウ表面に貼り付けた反射型スクリーン用シートをはがして元のショーウインドウに戻すといった使用方法が可能である。
(2)第2の態様
図11は、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーン用シートの第2の態様を示す。反射型スクリーン用シート104は、投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンを得るためのシートであって、透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シート111と、前記透明シート111上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層30と、前記散乱層30の上に設けられた可視光を反射する光反射層20と、前記光反射層20の上に設けられた保護層50とを有し、前記散乱層30がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体31を含有することを特徴とする。
この反射型スクリーン用シート104は、反射型スクリーン5の透明基板11を透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シート111に限定したものであり、光反射層20、散乱層30及び保護層50の構成は反射型スクリーン5と同様である。この反射型スクリーン用シート104は、反射型スクリーン4と同様、透明シート111の側から画像を投射し、同じ側から観察するスクリーンとして働くとともに、透明シート111の側から観察する鏡としても働く。
第2の態様の反射型スクリーン用シートは、図12に示すように、反射型スクリーン用シート104における保護層50の上にさらに高分子樹脂からなる可撓性を有するシート110を設けた構成の反射型スクリーン用シート105としても良い。この反射型スクリーン用シート105は、反射型スクリーン6の基板10を高分子樹脂からなる可撓性を有するシート110に限定し、透明基板11を透明な高分子樹脂からなる可撓性を有する透明シート111に限定したものであり、光反射層20、散乱層30及び保護層50の構成は反射型スクリーン5と同様である。この場合も、画像は透明シート111の側から投射し、同じ側から観察する。このように、保護層50の上にさらにシート110を設けることにより、反射型スクリーン用シート105の機械的強度を高めることができる。
これらの反射型スクリーン用シート104,105は、板ガラスのように透明な基板上に貼り付けて、透明な基板を反射型スクリーンとするものである。このような使い方をすることにより、例えば、何かのイベントのためにショーウインドウの板ガラスにこれらの反射型スクリーン用シートを貼り付けて一時的に透明な反射型スクリーンとし、そのイベント終了後にはショーウインドウ表面に貼り付けた反射型スクリーン用シートをはがして元のショーウインドウに戻すといった使用方法が可能である。
[3]映像表示システム
(1)全体構成
上述の反射型スクリーン(又は反射型スクリーン用シート)を用いることにより、映像表示システムを構築することができる。映像表示システムとしては、例えば、図13に示すように、反射型スクリーン201と、前記反射型スクリーン201に映像又は動画を投影する映写装置202と、前記反射型スクリーン201を振動体として音を生じさせる機能を有する振動スピーカー203とを有するものが挙げられる。映写装置202は映像出力部に、振動スピーカー203は音声出力部にそれぞれ接続され、システム制御部により制御される。前記振動スピーカー203は必要のない場合は備えていなくてもよい。
前記映像表示システムは、図14に示すように、さらに周辺の音を集音する集音装置204を備えていてもよい。集音装置204は音声入力部に接続され、システム制御部により制御される。また前記集音装置204に加えて、音の位相を反転させる位相反転器(図示せず)とを有していてもよい。
映像表示システムは、さらに通信機能を有していても良い。通信機能を有することにより、LAN回線等を通じて配信された画像及び動画を投影することや、ユーザーの入力した各種情報をサーバーに送信し集計することなどが可能となる。
(2)反射型スクリーン
映像表示システムに用いる反射型スクリーンとしては、上述の反射型スクリーン及び反射型スクリーン用シートを用いて得られる反射型スクリーンを用いることができる。
(3)映写装置
映像表示システムは、画像、動画等を投影するための映写装置202を有する。映写装置202は、ブルーレイディスク(BD)、DVD、メモリー(メモリースティック、SDカード等)等のメディアに保存されたデータ又はLAN回線によって配信されたデータを、映像出力部で処理し、画像及び動画にしてスクリーンに投影する。なお映像出力部から映写装置202に送られる電気信号は、有線で送信しても良いし、無線装置によって送信しても良い。
映像装置と反射型スクリーンとの距離は、特に限定されるものではないが、スペース等の関係から、できるだけ至近距離から映写するのが好ましい。映像装置と反射型スクリーンとの距離は、10cm〜2mであるのが好ましく、15cm〜1mであるのがより好ましい。至近距離から映写する場合、光軸は反射型スクリーンに対して、90°以下の角度で映写するのが好ましく、30°以下の角度で映写するのがより好ましい。このように映像を斜めから映写する場合、投影される映像のひずみ及び光量を補正する機能(台形補正等)を有しているのが好ましい。
(4)振動スピーカー
映像表示システムは、さらに反射型スクリーンを振動体として音を生じさせる機能を有する振動スピーカー203を有していてもよい。振動スピーカー203は、音声出力部から出力される電気信号を振動に変換し、振動体を振動させて音を発生させる電磁素子や圧電素子などで形成された振動素子を備え、反射型スクリーン(窓ガラス、ショーウインドウ、看板、パネル等)に取り付けることにより反射型スクリーンをスピーカーとして利用する装置である。なお音声出力部から振動スピーカー203に送られる電気信号は、有線で送信しても良いし、無線装置によって送信しても良い。
(5)集音装置及び位相反転器
映像表示システムは、さらに周囲の音を集める集音マイクからなる集音装置204を有するのが好ましい。集音マイクで集めた音を音声入力部を介してシステム制御部に入力し、システム制御部に含まれる音の位相を反転させる機能を備えた位相反転器で、集めた音の位相を反転させた逆相ノイズを発生させ、音声出力部を介して振動スピーカー203から出力することによって、周囲の音を逆相ノイズで打ち消すことができる。すなわち、ノイズキャンセラーの効果を発揮させることにより、振動スピーカーからの音楽、音声、効果音などをより鮮明に視聴者に聴かせることができる。なお集音装置204から音声入力部に入力する信号は、有線で送信されても良いし、無線装置によって送信されても良い。
このように、周囲の音を逆相ノイズで打ち消すことにより、振動スピーカー203の設置された反射型スクリーン(窓ガラス、ショーウインドウ、看板、パネル等)の前の限られた領域の中のみ音楽、音声、効果音などが良く聞こえ、その領域を外れた位置では聞こえないという指向性を持った音響効果(音響マスキング)を演出することができる。
(6)タッチセンサー機能
映像表示システムは、さらにタッチセンサー機能を有していてもよい。タッチセンサー機能を有していることにより、情報を一方的に提供するだけでなく、ユーザーの意志で情報の選択を行うことができ、さらにユーザーからの情報入力等が可能となる。タッチセンサーの方式としては、特に限定されるものではなく、静電容量方式、抵抗膜方式等、公知の方法を適用することができる。
(7)応用例
上述の映像表示システムを適用した具体例を以下に説明する。
(a)ショーウインドウ
店舗や美術館の展示物のショーウインドウなどの一部を反射型スクリーンとして、飾られた作品や商品の案内の映像を映し出し、そこに振動スピーカー203を設置することで、展示用ガラスケースの前に立ち止まっている人々にのみ、人が語りかける程度の音量で伝達することができるシステムが挙げられる。さらに反射型スクリーンにタッチセンサー機能を付与することにより、ユーザーが商品等の案内表示に触れると画面が切り替わり、その商品等の詳細な説明が音声とともに映し出されるようにできる。
(b)化粧室の鏡
化粧室の鏡を反射型スクリーンとして映像を映し出すとともに、振動スピーカーを設置することにより、様々な案外表示及び案内のアナウンスが可能となる。例えば、飛行機や列車のトイレ内にこのような映像表示システムを適用した鏡を設置し、飛行機や列車の運行状況、注意事項の伝達、緊急時の警報等を音声とともに反射型スクリーンに映し出すことができる。さらに集音装置やタッチセンサーを備えることにより、例えば、緊急時に外部との連絡を行う手段とすることができる。
(c)美容院や理容室の鏡
美容院や理容室の鏡を反射型スクリーンとすることにより、髪型のサンプルを客の姿の隣に写し出して好みの髪型を選んだり、髪型を客の姿に重ねて映写し、髪型のイメージを視覚的にプレゼンテーションしたりすることが可能である。サンプルの選択は、例えば手元のリモコンを操作して行うようにするともできるし、鏡にタッチスクリーン機能を付与して鏡を触れることによって行うようにすることもできる。
(d)カラオケ店の姿見
カラオケ店などに映像表示システムを適用した姿見を設置することにより、カラオケの歌詞表示を姿見に映写することが可能となる。このようなシステムをさらに応用し、例えば、歌手の姿を姿見の反射スクリーンに映写する一方、ユーザーの姿を写し出すことで、1人でデュエット曲を楽しむことも可能となる。
(e)スポーツ等のレッスン用姿見
トレーニングルームに映像表示システムを適用した姿見を設置することにより、ダンス、体操、格闘技(太極拳、剣道、柔道、空手等)の型、ゴルフの素振り等のレッスンを行う際に、それらのレッスン用ビデオ等を姿見に映写すことで、姿見に映った自分の姿を確認しながらレッスンを行うことができる。
(f)スマートホンのアプリの映写
スマートホン用のアプリの映像を、例えば、壁に設置した反射型スクリーン(振動スピーカー及びタッチセンサーを備える)に映し出すことで、大画面でアプリの操作が可能となる。特に、Line(登録商標)等のアプリのテレビ電話機能を使用する場合に、相手からの映像を大画面に映し出すことができるので、複数の人数で楽しむ場合に特に有効である。
(g)カーブミラー
カーブミラーに映像表示システムを適用することにより、案内表示等の映像を映写するとともに、案内アナウンスを流すことができる。
(h)衝突防止システム
自動車等の車内にある鏡を反射型スクリーンとして映像表示システムを適用することにより、必要時にその反射型スクリーンに情報を映し出すことが可能となり、例えば、衝突防止システム等に適用することができる。これら応用例で、鏡像は左右反対に映るので、表示映像を反転させて映し出し、教育効果を高めることは可能である。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1A
(1)光反射層の形成
アクリル板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一方の面に銅の薄膜(40nm)及び銀の薄膜(80nm)を真空蒸着法により順に形成した。
(2)フッ素化ダイヤモンド微粒子Aの作製
10gのダイヤモンド粒子(ビジョン開発製、メジアン径360nm)をニッケル製の反応管に入れ、フッ素ガスを流量15ml/min及びアルゴンガスを流量385ml/minで流通しながら400℃で120時間加熱し、ダイヤモンド粒子の表面をフッ素で修飾したフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを作製した。得られたフッ素化ダイヤモンド微粒子Aのメジアン系は365nmであり、フッ素含有量はXPS及び元素分析の結果から12質量%であった。
(3)反射型スクリーンの作製
ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール化度:65.9モル%、アセチル基量:0.9モル%)100質量部に対し、可塑剤として40質量部のトリエチレングリコール−ビス−2−エチルブチレートと、3質量部のフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを添加し、3本ロールミキサーにより約70℃で約15分間混練した後、押出機を使って180℃で厚さ約0.3mmにフィルム化し、ロールに巻き取ることによりフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを含有する樹脂膜を得た。この樹脂膜を、光反射層を形成したアクリル板Aと光反射層を形成していないアクリル板B(縦30cm×横30cm×厚み3mm)との間に、アクリル板A/光反射層(銅及び銀の蒸着膜)/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)/アクリル板Bの構成となるように挟み、これをゴムバックに入れて約2.7kPa(20Torr)の真空度で20分間脱気した後、脱気したままの状態で60℃のオーブンで30分間保持しつつ真空プレスし、合わせガラスの予備接着を行った。予備接着された合わせガラスをオートクレーブに入れ、温度135℃、圧力約120N/cm(12kgf/cm)の条件で20分間本接着を行って反射型スクリーンを作製した。
実施例2A
ポリビニルブチラール樹脂100質量部及びトリエチレングリコール−ビス−2−エチルブチレート40質量部を含むメチルエチルケトン(MEK)溶液(ポリビニルブチラール:10質量%)に、実施例1Aで作製したフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを2質量部添加し、十分攪拌した後、超音波洗浄器を用いて均一分散させた。フッ素化ダイヤモンド微粒子Aは、前記MEK溶液に良好に分散した。この溶液を実施例1Aで作製した光反射層を有するアクリル板Aの光反射層の側にディップコート法により塗布及び乾燥し、200μmの厚みの散乱層を形成した。さらに前記散乱層の上に、多官能アクリレート(大日精化社製、EXF37)100質量部と、コロイダルシリカ(東芝シリコーン社製、UVHC−1105)10質量部と、トルエン270質量部とからなるハードコート剤塗工液を、バーコーターによって塗工し、加熱乾燥した後、300MJ/cmで紫外線ランプを照射し、5μmのハードコート層を形成し、反射型スクリーンを得た。この反射型スクリーンは、アクリル板A/光反射層(銅及び銀の蒸着膜)/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)/ハードコート層の構成であった。
実施例3A
ハードコート剤として、多官能アクリレート(大日精化社製、EXF37)100質量部と、コロイダルシリカ(東芝シリコーン社製、UVHC−1105)10質量部と、実施例1Aで作製したフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを3質量部との混合溶液を、トルエンで上記混合溶液分が40%になるように希釈し調整した。実施例1Aで作製した光反射層を有するアクリル板Aの光反射層の側に、バーコーターによって、上記ハードコート剤混合溶液を塗工し、加熱乾燥した後、300MJ/cmで紫外線ランプを照射し、厚さ100μmのハードコート層を形成し、反射型スクリーンを得た。この反射型スクリーンは、アクリル板A/光反射層(銅及び銀の蒸着膜)/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の構成であった。
比較例1A
光反射層を設けなかった以外は実施例1Aと同様にして、アクリル板A/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)/アクリル板Bの構成を有する反射型スクリーンを作製した。
比較例2A
ダイヤモンド粒子を含有しない以外は実施例1Aと同様にして、アクリル板A/光反射層(銅及び銀の蒸着膜)/樹脂膜/アクリル板Bの構成を有する反射型スクリーンを作製した。
<評価>
実施例1A〜3A及び比較例1A〜2Aの反射型スクリーンに、映像を投影し、同じ側(投影側)からスクリーンに映し出される映像を観察し、画像の鮮鋭性及び視野角を目視で評価した。なお実施例1A及び比較例1A〜2Aの反射型スクリーンはアクリル板Bの側から映像を投影し、実施例2Aの反射型スクリーンはハードコート層の側から映像を投影し、実施例3Aの反射型スクリーンはダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の側から映像を投影した。さらに映像の投影側と同じ側から人の姿を写し、鏡としての性能を目視で評価した。
(画像の鮮鋭性)
比較例1Aの反射型スクリーンは、観察する側の反対側(アクリル板Aの側)から光が入射したため投射された映像が全体的に白っぽく、輪郭が薄く観察された。比較例2Aの反射型スクリーンは、投射された映像の色合いがほとんど区別できず、輪郭がほとんど認識できなかった。これに対して、実施例1A〜3Aの反射型スクリーンは、投射された映像の発色が極めて鮮やかで、輪郭が極めてはっきりと見えた。
(視野角)
視野角は、スクリーンに投影された画像を投影側の斜め120°から観察し、目視で評価した。なお前記観察角度は、スクリーンの法線に対する角度である。その結果、比較例1Aの反射型スクリーンは、投射された映像の色合いがほとんど区別できず、輪郭がほとんど認識できなかった。比較例2Aの反射型スクリーンは、投射された映像がほとんど認識できなかった。これに対して、実施例1A〜3Aの反射型スクリーンは、投射された映像の発色が鮮やかで、輪郭がはっきりと見えた。
(鏡性能)
実施例1A〜3A及び比較例2Aの反射型スクリーンは、全て同様に鏡として像を映し出すことができたが、比較例1Aの反射型スクリーンは、鏡として像を映し出すことはできなかった。
実施例4A
(1)光反射層の形成
アクリル板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一方の面にTiO、 SiOを交互に真空蒸着法により蒸着させ、厚さ1μmの誘電体多層膜を形成した。
(2)反射型スクリーンの作製
200mlステンレスポットに、ダイヤモンド微粒子(ビジョン開発製、メジアン径360nm)を9質量部、水系ウレタン樹脂エバファノールHA―170(日華化学製、不揮成分:36.5質量%)を91質量部加えて、ホモミキサー(PRIMIX社製、商品名:T.K HOMODisper(Model2.5))を用い、4000rpmで15分間攪拌を行った。その後、#2000紗にてろ過を行い、ダイヤモンド微粒子B/ウレタン樹脂分散液を得た。紗に凝集物は見られなかった。
誘電体多層膜を形成した面に、上記分散液を、ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の厚さが100μmになるようにスライドビード塗布装置(三井電気精機製の卓上コーター、TC−3型)を用いて塗布した。その後、105℃のオーブンの中に30分間入れて乾燥させ、反射型スクリーンを作製した。
この反射型スクリーンは、アクリル板A/誘電体多層膜(光反射層)/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の構成であった。
実施例5A
実施例4AのエバファノールHA―170に代えて水系アクリル樹脂EK−61(サイデン化学製、不揮成分=36.5質量%に調整)を用いたこと以外は、実施例4Aと同様の方法で反射型スクリーンを作製した。
この反射型スクリーンは、アクリル板A/誘電体多層膜(光反射層)/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の構成であった。
実施例6A
アクリル板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一面に実施例4Aで用いたダイヤモンド微粒子/ウレタン樹脂分散液を実施例4Aと同じ方法で塗布、乾燥し、100μmの厚みのダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)を形成した。さらに、前記散乱層の上に銅の薄膜(40nm)及び銀の薄膜(80nm)を真空蒸着法により順に形成し、光反射層を作製した。さらに前記散乱層の上に、多官能アクリレート(大日精化社製、EXF37)100質量部と、コロイダルシリカ(東芝シリコーン社製、UVHC―1105)10質量部と、トルエン270質量部とからなるハードコート剤塗工液を、バーコーターによって塗工し、加熱乾燥した後、300MJ/cmで紫外線ランプを照射し、厚さ5μmのハードコート層を形成し、反射型スクリーンを作製した。
この反射型スクリーンは、アクリル板A/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)/銅及び銀の蒸着膜(光反射層)/ハードコート層の構成であった。
<評価>
実施例4A及び5Aの反射型スクリーンはダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の側から映像を投影し、実施例6Aの反射型スクリーンはアクリル板Aの側から映像を投影した。さらに映像の投影側と同じ側から人の姿を写し、鏡としての性能を目視で評価した。
(画像の鮮鋭性)
実施例4A〜6Aの結果は、実施例1A〜3Aと同等に良好なものであった。
(視野角)
実施例4A〜6Aの結果は、実施例1A〜3Aと同等に良好なものであった。
実施例1B
ダイヤモンド粒子(ビジョン開発製、メジアン径360nm)5gとメタノール95gを、超音波ホモジナイザーを用いて20℃で1時間分散し、5質量%のダイヤモンド粒子分散液(a)を用意した。さらにポリビニルピロリドン(PVP、キシダ化学製、重量平均分子量3.6×10)をメタノールに溶解し、20質量%のPVP溶液(b)を用意した。
ダイヤモンド粒子分散液(a)20g、PVP溶液(b)25g及びメタノール5gを混合し、超音波ホモジナイザーを用いて20℃で20分間分散し、ダイヤモンド粒子の表面をPVPで被覆した被修飾粒子を含有する分散液(c)を得た。さらに、分散液(c)2.52gに、メタノール2.28g、テトラエトキシシラン(TEOS)1.18g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)0.47g、水0.68g、1N硝酸0.08gを添加して、20℃で2時間撹持して固形分濃度10質量%の散乱層用塗布液(d)を得た。
ガラス基板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一方の面に、得られた散乱層用塗布液(d)をスピンコート法で塗布し、70℃の乾燥器内で10分限乾燥させたのち、さらに200℃で10分間焼成し、散乱層を形成した。焼成後の厚さは30μmであった。
形成した散乱層の上に、銀の薄膜(80nm)及び銅の薄膜(40nm)を真空蒸着法により順に形成した。
さらにその上に有機防さび塗料をスプレーコートにより塗装し、200℃で乾燥及び焼成処理した。焼成後の厚さは50μmであった。前記有機防さび塗料は、フェノール樹脂、着色顔料(酸化チタン及びカーボン)、防錆顔料(シアナミド鉛)及びタルクからなるものを使用した。この反射型スクリーンは、ガラス基板A/ダイヤモンド粒子含有シリカ膜(散乱層)/銀の蒸着膜(光反射層)/銅蒸着膜(第1の保護層)/防さび塗料層(第2の保護層)の構成であった。
実施例2B
(1)光反射層の形成
ガラス基板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一方の面に銅の薄膜(40nm)及び銀の薄膜(80nm)を真空蒸着法により順に形成した。
(2)フッ素化ダイヤモンド微粒子Aの作製
10gのダイヤモンド粒子(ビジョン開発製、メジアン径360nm)をニッケル製の反応管に入れ、フッ素ガスを流量15ml/min及びアルゴンガスを流量385ml/minで流通しながら400℃で120時間加熱し、ダイヤモンド粒子の表面をフッ素で修飾したフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを作製した。得られたフッ素化ダイヤモンド微粒子Aのメジアン系は365nmであり、フッ素含有量はXPS及び元素分析の結果から12wt%であった。
(3)反射型スクリーンの作製
ポリビニルブチラール樹脂(ブチラール化度:65.9モル%、アセチル基量:0.9モル%)100質量部に対し、可塑剤として40質量部のトリエチレングリコール−ビス−2−エチルブチレートと、3質量部のフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを添加し、3本ロールミキサーにより約70℃で約15分間混練した後、型押出機を使って180℃で厚さ約0.3mmにフィルム化し、ロールに巻き取ることにより、フッ素化ダイヤモンド微粒子Aを含有する樹脂膜を得た。この樹脂膜を、光反射層を形成した透明なガラス基板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)と光反射層を形成していない透明なガラス基板B(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の間に、ガラス基板A/銅蒸着膜(保護層)/銀の蒸着膜(光反射層)/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)/ガラス基板Bの構成となるように挟み、これをゴムバックに入れて約2.7kPa(20Torr)の真空度で20分間脱気した後、脱気したままの状態で90℃のオーブンに移し、90℃で30分間保持しつつ真空プレスし、合わせガラスの予備接着を行った。予備接着された合わせガラスをオートクレーブに入れ、温度135℃、圧力約120N/cm(12kgf/cm)の条件で20分間本接着を行って反射型スクリーンを作製した。
実施例3B
ポリビニルブチラール100質量部及びトリエチレングリコール−ビス−2−エチルブチレート40質量部を含むメチルエチルケトン(MEK)溶液(ポリビニルブチラール:10質量%)に、実施例1Bで作製したフッ素化ダイヤモンド微粒子Aを2質量部添加し、十分攪拌した後、超音波洗浄器を用いて均一分散させた。フッ素化ダイヤモンド微粒子Aは、前記MEK溶液に良好に分散した。この溶液をガラス基板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一方の面にディップコート法により塗布及び乾燥し、200μmの厚みの散乱層を形成した。
形成した散乱層の上に、銀の薄膜(80nm)及び銅の薄膜(40nm)を真空蒸着法により順に形成した。
さらにその上に有機防さび塗料をスプレーコートにより塗装し、200℃で乾燥及び焼成処理した。焼成後の厚さは50μmであった。前記有機防さび塗料は、フェノール樹脂、着色顔料(酸化チタン及びカーボン)、防錆顔料(シアナミド鉛)及びタルクからなるものを使用した。この反射型スクリーンは、ガラス基板A/ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)/銀の蒸着膜(光反射層)/銅蒸着膜(第1の保護層)/防さび塗料層(第2の保護層)の構成であった。
比較例1B
光反射層、第1の保護層及び第2の保護層を設けなかった以外は実施例1Bと同様にして、ガラス基板A/ダイヤモンド粒子含有シリカ膜(散乱層)の構成を有する反射型スクリーンを作製した。
比較例2B
ダイヤモンド粒子を含有しない以外は実施例1Bと同様にして、ガラス基板A/シリカ膜/銀の蒸着膜(光反射層)/銅蒸着膜(第1の保護層)/防さび塗料層(第2の保護層)の構成を有する反射型スクリーンを作製した。
<評価>
実施例1B〜3B及び比較例1B〜2Bの反射型スクリーンに、映像を投影し、同じ側(投影側)からスクリーンに映し出される映像を観察し、画像の鮮鋭性及び視野角を目視で評価した。なお実施例1B、3B及び比較例1B〜2Bの反射型スクリーンはガラス基板Aの側から映像を投影し、実施例2Bの反射型スクリーンはガラス基板Bの側から映像を投影した。さらに映像の投影側と同じ側から人の姿を写し、鏡としての性能を目視で評価した。
(画像の鮮鋭性)
比較例1Bの反射型スクリーンは、観察する側の反対側(散乱層側)から光が入射したため投射された映像が全体的に白っぽく、輪郭が薄く観察された。比較例2Bの反射型スクリーンは、投射された映像の色合いがほとんど区別できず、輪郭がほとんど認識できなかった。これに対して、実施例1B〜3Bの反射型スクリーンは、投射された映像の発色が極めて鮮やかで、輪郭が極めてはっきりと見えた。
(視野角)
視野角は、スクリーンに投影された画像を投影側の斜め120°から観察し、目視で評価した。なお前記観察角度は、スクリーンの法線に対する角度である。その結果、比較例1Bの反射型スクリーンは、投射された映像の色合いがほとんど区別できず、輪郭がほとんど認識できなかった。比較例2Bの反射型スクリーンは、投射された映像がほとんど認識できなかった。これに対して、実施例1B〜3Bの反射型スクリーンは、投射された映像の発色が鮮やかで、輪郭がはっきりと見えた。
(鏡性能)
実施例1B〜3B及び比較例2Bの反射型スクリーンは、全て同様に鏡として像を映し出すことができたが、比較例1Bの反射型スクリーンは、鏡として像を映し出すことはできなかった。
実施例4B
200mlステンレスポットに、ダイヤモンド微粒子(ビジョン開発製、メジアン径360nm)を9質量部、水系ウレタン樹脂エバファノールHA―170(日華化学製、不揮成分:36.5質量%)を91質量部加えて、ホモミキサー(PRIMIX社製、商品名:T.K HOMODisper(Model2.5))を用い、4000rpmで15分間攪拌を行った。その後、#2000紗にてろ過を行い、ダイヤモンド微粒子B/ウレタン樹脂分散液を得た。紗に凝集物は見られなかった。
ガラス基板A(縦30cm×横30cm×厚み3mm)の一方の面に、上記分散液を、ダイヤモンド粒子含有樹脂膜(散乱層)の厚さが100μmになるようにスライドビード塗布装置(三井電気精機製の卓上コーター、TC−3型)を用いて塗布した。その後、105℃のオーブンの中に30分間入れて乾燥させた。次に散乱層の面にTiO、SiOを交互に真空蒸着法により蒸着させ、厚さ1μmの誘電体多層膜を形成し、反射型スクリーンを作製した。
この反射型スクリーンは、ガラス基板A/ダイヤモンド粒子含有シリカ膜(散乱層)/誘電体多層膜(光反射層)の構成であった。
<評価>
実施例4Bの反射型スクリーンはガラス基板Aの側から映像を投影した。さらに映像の投影側と同じ側から人の姿を写し、鏡としての性能を目視で評価した。
(画像の鮮鋭性)
実施例4Bの結果は、実施例1B〜3Bと同等に良好なものでした。
(視野角)
実施例4Bの結果は、実施例1B〜3Bと同等に良好なものでした。
1〜7…反射型スクリーン、10…基板、11…透明基板、110…シート、111…透明シート、20…光反射層、30…散乱層、31…光散乱体、40…ハードコート層、50,60…保護層、60a…銅薄膜層、60b…防さび剤層、101〜105…反射型スクリーン用シート、201…反射型スクリーン、202…映写装置、203…振動スピーカー、204…集音装置。

Claims (8)

  1. 投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンであって、
    基板と、
    前記基板上に設けられた可視光を反射する光反射層と、
    前記光反射層の上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層とを有し、
    前記散乱層がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有することを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 投射光により画像を表示するとともに鏡として利用可能な反射型スクリーンであって、
    透明基板と、
    前記透明基板上に設けられた前記投射光を散乱させる散乱層と、
    前記散乱層の上に設けられた可視光を反射する光反射層とを有し、
    前記散乱層がダイヤモンド粒子及び/又は金属系無機粒子からなる光散乱体を含有することを特徴とする反射型スクリーン。
  3. 請求項2に記載の反射型スクリーンにおいて、前記光反射層の上に、前記光反射層に隣接して設けられた保護層をさらに有していることを特徴とする反射型スクリーン。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の反射型スクリーンにおいて、前記光反射層が金属薄膜又は誘電体多層膜からなることを特徴とする反射型スクリーン。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の反射型スクリーンと、前記反射型スクリーンに映像又は動画を投影する映写装置と、前記スクリーンを振動体として音を生じさせる機能を有する振動スピーカーとを有することを特徴とする映像表示システム。
  6. 請求項5に記載の映像表示システムにおいて、前記反射型スクリーンがタッチセンサー機能を有していることを特徴とする映像表示システム。
  7. 請求項5又は6に記載の映像表示システムにおいて、さらに周辺の音を集音する集音装置と、音の位相を反転させる位相反転器とを有していることを特徴とする映像表示システム。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載の映像表示システムにおいて、さらに通信機能を有していることを特徴とする映像表示システム。
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