JP2005165101A - 裏面反射鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】工程の制限を少なくして、生産性を大幅に向上させることができる裏面反射鏡を提供すること。
【解決手段】透明基板(10)上に銀反射膜(20)、金属保護膜(30)、更に必要に応じて保護塗膜(40)を順次積層した裏面反射鏡において、前記銀反射膜がArを1015〜1018atom/cc含有する裏面反射鏡とした。これは検討の結果、高温状態の基板や成膜後の加熱、又、完成後の信頼性試験(60℃、90%、1000時間)で耐久性のある銀膜を得るには銀膜中にAr若しくはKr若しくはXeを混在させる。
【選択図】図1
【解決手段】透明基板(10)上に銀反射膜(20)、金属保護膜(30)、更に必要に応じて保護塗膜(40)を順次積層した裏面反射鏡において、前記銀反射膜がArを1015〜1018atom/cc含有する裏面反射鏡とした。これは検討の結果、高温状態の基板や成膜後の加熱、又、完成後の信頼性試験(60℃、90%、1000時間)で耐久性のある銀膜を得るには銀膜中にAr若しくはKr若しくはXeを混在させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、透明基板上に銀反射膜、金属保護膜、更に必要に応じて保護塗膜を順次積層した裏面反射鏡において、反射膜を特に改善したことにより高温基板上への成膜や高温環境等の厳しい工程に曝されても対応できるとともに、生産性を大幅に向上させることができるため、これら優れた特性を必要とする薄膜製品全般、特に光学製品に関するものである。
従来、裏面反射鏡における銀反射膜は、所謂銀鏡反応を利用した化学メッキ法や、真空蒸着法が一般的方法として実用化検討されている。
例えば、耐食性、耐薬品性を向上させるため裏面保護塗膜を改善する方法(特許文献1〜3)、又はフッ素化合物を銀膜中に混在させて耐環境性を向上させる方法(特許文献4)等が開示されている。
しかし、上記の方法においては信頼性の改善は認められるものの、光学製品として利用するには必要な反射率(初期反射率や耐久前後の反射率低下度合い)を満足しているとは言えず、基板加熱や成膜後の後工程処理で加熱を必要とする場合、膜の剥離や白濁が生じ、十分良好であるとは言えないという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、工程の制限を少なくして、生産性を大幅に向上させることができる裏面反射鏡を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、図1に示すように透明基板(10)上に銀反射膜(20)、金属保護膜(30)、更に必要に応じて保護塗膜(40)を順次積層した裏面反射鏡において、前記銀反射膜がArを1015〜1018atom/cc含有する裏面反射鏡とした。これは検討の結果、高温状態の基板や成膜後の加熱、又、完成後の信頼性試験(60℃、90%、1000時間)で耐久性のある銀膜を得るには銀膜中にAr若しくはKr若しくはXeを混在させることが有効であることを見出したものである。
本発明によれば、高温基板、高温環境等の厳しい利用環境に曝されても対応できるために工程の制限が少なくなり、生産性を大幅に向上させることができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にはArを導入しながら成膜を行った。その後、加速試験として60℃、90%、1000時間の高温高湿耐久を行った。結果を表1に示す。この裏面反射鏡の初期反射率は97%以上(550nmの波長)で外観・反射率とも問題なかった。
実施例1と同様に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にはArを導入しながら成膜を行った。続いてこの基板を大気中に取り出し、後工程として150℃、2時間の加熱を行った。更に、保護塗膜を形成した。その後、加速試験として60℃、90%、1000時間の高温高湿耐久を行った。結果を表1に示す。この裏面反射鏡の初期反射率は97%以上(550nmの波長)で外観も良好であった。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にはKrを導入しながら成膜を行った。その後、加速試験として60℃、90%、1000時間の高温高湿耐久を行った。結果を表1に示す。この裏面反射鏡の初期反射率は97%以上(550nmの波長)で外観・反射率とも問題なかった。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にはKrを導入しながら成膜を行った。続いてこの基板を大気中に取り出し、後工程として150℃、2時間の加熱を行った。更に、保護塗膜を形成した。その後、加速試験として60℃、90%、1000時間の高温高湿耐久を行った。結果を表1に示す。この裏面反射鏡の初期反射率は97%以上(550nmの波長)で外観も良好であった。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にはXeを導入しながら成膜を行った。その後、加速試験として60℃、90%、1000時間の高温高湿耐久を行った。結果を表1に示す。この裏面反射鏡の初期反射率は97%以上(550nmの波長)で外観・反射率とも問題なかった。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にはXeを導入しながら成膜を行った。続いて、この基板を大気中に取り出し、後工程として150℃、2時間の加熱を行った。更に、保護塗膜を形成した。その後、加速試験として60℃、90%、1000時間の高温高湿耐久を行った。結果を表1に示す。この裏面反射鏡の初期反射率は97%以上(550nmの波長)で外観も良好であった。
<比較例1>
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200m、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、Arを導入せずに成膜を行ったところ、裏面反射鏡の初期反射率は著しく低下し外観も白く曇った。結果を表1に示す。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200m、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、Arを導入せずに成膜を行ったところ、裏面反射鏡の初期反射率は著しく低下し外観も白く曇った。結果を表1に示す。
<比較例2>
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を無加熱とし、成膜を行った。続いて、この基板を大気中に取り出し、後工程として150℃、2時間の加熱を行ったところ、裏面反射鏡の初期反射率は著しく低下し外観も白く曇った。更に、一部剥離が生じた。
透明基板上に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を無加熱とし、成膜を行った。続いて、この基板を大気中に取り出し、後工程として150℃、2時間の加熱を行ったところ、裏面反射鏡の初期反射率は著しく低下し外観も白く曇った。更に、一部剥離が生じた。
<比較例3>
実施例1と同様に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にArを導入し、イオンアシストにより強制的に膜中にアルゴンを混入させ、1020atom/cc程度にして成膜を行ったところ、裏面反射鏡の初期反射率は低下し外観も白く曇った。更に、一部剥離が生じた。
実施例1と同様に、最初の2層をドライ成膜法により裏面反射鏡を作製した。膜構成は基板側から銀反射膜、Cu保護膜の順に2層構成である。各層の幾何学的厚さは、銀反射膜が〜200nm、Cu保護膜が〜160nmとした。成膜時の基板温度を300℃とし、銀成膜時にArを導入し、イオンアシストにより強制的に膜中にアルゴンを混入させ、1020atom/cc程度にして成膜を行ったところ、裏面反射鏡の初期反射率は低下し外観も白く曇った。更に、一部剥離が生じた。
本発明は、優れた特性を必要とする薄膜製品全般、特に光学製品に好適に利用され得る。
10 硝子基板
11 銀膜
12 Cu膜
13 保護塗膜
11 銀膜
12 Cu膜
13 保護塗膜
Claims (3)
- 透明基板上に銀反射膜、金属保護膜、更に必要に応じて保護塗膜を順次積層した裏面反射鏡において、
前記銀反射膜がArを1015〜1018atom/cc含有することを特徴とする裏面反射鏡。 - 前記反射膜にAr以外のKr若しくはXeを含有することを特徴とする請求項1記載の裏面反射鏡。
- 前記反射膜が銀以外のAu、Cu、Alであることを特徴とする請求項1記載の裏面反射鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003405795A JP2005165101A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 裏面反射鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003405795A JP2005165101A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 裏面反射鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005165101A true JP2005165101A (ja) | 2005-06-23 |
Family
ID=34728362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003405795A Withdrawn JP2005165101A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 裏面反射鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005165101A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017203977A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-11-16 | 日華化学株式会社 | 反射型スクリーン及び映像表示システム |
-
2003
- 2003-12-04 JP JP2003405795A patent/JP2005165101A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017203977A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-11-16 | 日華化学株式会社 | 反射型スクリーン及び映像表示システム |
JP7044472B2 (ja) | 2016-03-29 | 2022-03-30 | 日華化学株式会社 | 反射型スクリーン及び映像表示システム |
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