JP2016109894A - 映像表示透明部材、映像表示システムおよび映像表示方法 - Google Patents

映像表示透明部材、映像表示システムおよび映像表示方法 Download PDF

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Yukihiro Touge
幸宏 垰
正迪 井手
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正迪 井手
賢太 関川
Kenta Sekikawa
賢太 関川
海田 由里子
Yuriko Kaida
由里子 海田
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Abstract

【課題】二重像の形成が抑えられた映像表示透明部材、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法を提供する。【解決手段】第1の透明基材10と、第2の透明基材20との間に、映像表示部30が配置され、第1の面A側の光景を第2の面B側の観察者Yに視認可能に透過し、第2の面B側の光景を第1の面A側の観察者Xに視認可能に透過し、かつ第1の面A側に設置された投影機200から投射された映像光Lを、第1の面A側の観察者Xに映像として視認可能に表示する映像表示透明部材1であって、第1の面Aおよび第2の面Bのいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する、映像表示透明部材1。【選択図】図1

Description

本発明は、映像表示透明部材、映像表示システムおよび映像表示方法に関する。
商品等のショーケース;美術品等の展示ケース;建物、ショールーム、車両等の窓;ガラス扉;室内の透明パーティション等に用いられる透明部材として、下記のものが提案されている。
観察者側から見て透明部材の向こう側に見える光景を視認でき、かつ観察者に対して商品等の説明、各種機器の状態、行き先案内、伝達事項等の情報を伝達する際、観察者に対して各種機器の操作画面等を表示する際、またはプライバシー保護、セキュリティ等のために観察者に対して透明部材の向こう側の光景を視認できなくする際には、投影機から投射された映像光を観察者に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材(いわゆる透明スクリーン)。
映像表示透明部材には、投影機から投射された映像光を投影機と同じ側にいる観察者に映像として視認可能に表示する反射型の映像表示透明部材と;投影機から投射された映像光を投影機と反対側にいる観察者に映像として視認可能に表示する透過型の映像表示透明部材とがある。しかし、従来の映像表示透明部材は、透明性が低く(ヘーズが高く)、光景の視認性が悪かった。
反射型の映像表示透明部材としては、第1の透明基材と、第2の透明基材との間に、表面に規則的な凹凸構造(マイクロレンズアレイ)が形成された第1の透明層と、第1の透明層の凹凸構造側の面に沿うように形成された、入射した光の一部を透過する反射膜と、該反射膜の表面を覆うように設けられた第2の透明層とを有する映像表示透明部材が提案されている(特許文献1参照)。
反射型の映像表示透明部材においては、投影機から投射され、第2の透明基材の表面から入射した映像光が、反射膜において結像、散乱し、投影機と同じ側にいる観察者に映像として視認可能に表示される。この映像表示透明部材は、透明性が高く(ヘーズが低く)、光景の視認性が高く、なおかつ映像のスクリーンゲインも高い。
また、投影機と同じ側にいる観察者からも、投影機と反対側にいる観察者からも、観察者側から見て映像表示透明部材の向こう側の光景が視認できる。
しかし、反射型の映像表示透明部材においては、特に浴室や病院等に設置する場合に、細菌やカビ等が繁殖して表面が白濁すると二重像が形成されるという問題がある。具体的には、結像せずに反射膜を透過した透過光が、散乱されずに直進し、第1の透明基材の表面の白濁した部分において散乱することによって、投影機と同じ側にいる観察者に2つ目の映像として視認可能に表示される。
透過型の映像表示透明部材としては、第1の透明基材と、第2の透明基材との間に、透明層と、透明層の内部に互いに平行に、かつ所定の間隔で配置された、面方向に沿って延びる複数の光散乱部とを有する映像表示透明部材が提案されている(特許文献2参照)。
透過型の映像表示透明部材においては、投影機から投射され、第1の透明基材の表面から入射した映像光が、光散乱部において散乱することによって結像し、投影機と反対側にいる観察者に映像として視認可能に表示される。
また、投影機と同じ側にいる観察者からも、投影機と反対側にいる観察者からも、観察者側から見て映像表示透明部材の向こう側の光景が視認できる。
しかし、透過型の映像表示透明部材においても、特に浴室や病院等に設置する場合に、細菌やカビ等が繁殖して表面が白濁すると二重像が形成されるという問題がある。具体的には、結像せずに光散乱部を透過した透過光が、散乱されずに直進し、第2の透明基材と空気との界面において反射し、第1の透明基材の表面の白濁した部分において散乱することによって、投影機と反対側にいる観察者に2つ目の映像として視認可能に表示される。
特表2010−539525号公報 特開2014−013369号公報
本発明は、二重像の形成が抑えられた映像表示透明部材、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法を提供する。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側に設置された投影機から投射された映像光を、第1の面側の観察者および第2の面側の観察者のいずれか一方に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する、映像表示透明部材。
[2]第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する反射型であり、透過率が、1%以上であり、拡散反射率が、5%以上であり、後方ヘーズが、5%以上であり、前方ヘーズが、30%以下である、[1]の映像表示透明部材。
[3]第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する反射型であり、第1の面と第2の面との間に、表面に凹凸構造を有する第1の透明層と、第1の透明層の凹凸構造側の面に沿うように形成された、入射した光の一部を透過する反射膜と、反射膜の表面を覆うように設けられた第2の透明層とを有する映像表示部を有する、[1]または[2]の映像表示透明部材。
[4]反射膜と第2の面との距離が1mm以上である、[3]の映像表示透明部材。
[5]第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する透過型であり、透過率が、5%以上であり、拡散反射率が、5%以下であり、前方ヘーズが、9〜40%である、[1]の映像表示透明部材。
[6]第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する透過型であり、第1の面と第2の面との間に光散乱層を有する、[1]または[5]の映像表示透明部材。
[7]光散乱層と第1の面との距離および光散乱層と第2の面との距離のいずれか一方または両方が1mm以上である、[6]の映像表示透明部材。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかの映像表示透明部材と、映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機とを備えた、映像表示システム。
[9]前記[1]〜[7]のいずれかの映像表示透明部材に、映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機から映像光を投射し、映像を表示させる、映像表示方法。
本発明の映像表示透明部材、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法によれば、二重像の形成が抑えられる。
本発明の映像表示システムの一例を示す概略構成図および本発明の反射型の映像表示透明部材の一例を示す層構成図である。 本発明の反射型の映像表示透明部材の製造工程の一例を示す断面図である。 本発明の反射型の映像表示透明部材の他の例を示す層構成図である。 本発明の反射型の映像表示透明部材の他の例を示す層構成図である。 本発明の映像表示システムの他の例を示す概略構成図および本発明の透過型の映像表示透明部材の一例を示す層構成図である。 本発明の透過型の映像表示透明部材の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型の映像表示透明部材の他の例を示す層構成図である。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「第1の面」とは、映像表示透明部材の最表面であって、投影機から映像光が投射される側の表面を意味する。
「第2の面」とは、映像表示透明部材の最表面であって、第1の面とは反対側の表面を意味する。
「第1の面側(第2の面側)の光景」とは、映像表示透明部材の第2の面側(第1の面側)にいる観察者から見て、映像表示透明部材の向こう側に見える像(主要対象物(商品、美術品、人物等)およびその背景、ならびに風景等)を意味する。光景には、投影機から投射された映像光が映像表示透明部材において結像して表示される映像は含まれない。
「前方ヘーズ」とは、第1の面側から第2の面側に透過する透過光、または第2の面側から第1の面側に透過する透過光のうち、前方散乱によって、入射光から0.044rad(2.5°)以上それた透過光の百分率を意味する。すなわち、JIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に記載された方法によって測定される、通常のヘーズである。
「後方ヘーズ」とは、第1の面において反射する反射光のうち、散乱によって、正反射光から0.044rad(2.5°)以上それた反射光の百分率を意味する。
「凹凸構造」とは、複数の凸部、複数の凹部、または複数の凸部および凹部からなる凹凸形状を意味する。
「不規則な凹凸構造」とは、凸部または凹部が周期的に出現せず、かつ凸部または凹部の大きさが不揃いである凹凸構造を意味する。
算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997,Amd.1:2009)に基づき測定される算術平均粗さである。粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.8mmとした。
透過率は、入射した光に対し、前方方向へ透過、散乱される光の合計の光量の比を百分率とした値である。
反射率は、入射した光に対し、後方方向へ反射、散乱される光の合計の光量の比を百分率とした値である。
拡散反射率は、映像表示透明部材の第1の面側(または第2の面側)から入射角0゜で入射した入射光に対する、第1の面側(または第2の面側)に反射した正反射光から0.044rad(2.5°)以上それた反射光の割合(百分率)を意味する。拡散反射率を測定する際には、測定対象の第1の面側(または第2の面側)とは反対側の第2の面側(または第1の面側)から映像表示透明部材に光が入射しないように反対側の面に暗幕を被せる。また、入射光の径と同程度のアパーチャーを測定対象に密着させてセットする。
透過率、反射率、拡散反射率および屈折率は、ナトリウムランプのd線(波長589nm)を用いて室温で測定したときの値である。
本発明の映像表示透明部材は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側に設置された投影機から投射された映像光を、第1の面側の観察者および第2の面側の観察者のいずれか一方に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する。
本発明の映像表示透明部材は、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するため、該表面に細菌やカビが繁殖することが抑制される。そのため、映像表示透明部材の表面が白濁することに起因する二重像の形成が抑制される。
抗菌層としては、公知の抗菌処理で形成された層を採用できる。
抗菌層としては、たとえば、銀を含む塩(硝酸銀、塩化銀)とガラス(透明基材)とを、前記塩の溶融温度以上、かつ前記ガラスのガラス転移温度以下の温度で加熱し、溶融塩中の銀イオンとガラス中のアルカリイオンとをイオン交換させ、ガラス表面に銀イオンを導入する処理により形成される層が挙げられる。導入するイオンとしては、銀イオン以外にも、銅イオン、亜鉛イオン、錫イオン、ヨウ化物イオン、テルルイオン、ゲルマニウムイオン、クロムイオン等が挙げられる。なかでも、着色や抗菌性の効果の観点からは銀イオンが好ましい。
ガラスに導入される銀イオンは、銀イオンとして分散していることが好ましい。また、銀のコロイドとして分散する場合は、ガラスの着色を抑制しやすい点から、銀のコロイドのサイズは5nm以下が好ましい。
銀イオン等がガラスから溶出するとガラスの成分によっては、変色してしまうことがある。そのため、ガラスとしては、酸化コバルト(CoO)、酸化銅(CuO)、酸化クロム(Cr)、酸化ニッケル(NiO)、酸化マンガン(MnO)、酸化ネオジウム(Nd)、酸化エルビウム(Er)等を組成比として、1%以上含まないことが好ましい。
抗菌処理の前後のガラス表面におけるxyz表色系の色度図上での変化量△xは、△x≦0.05であることが好ましく、△x≦0.01であることがより好ましい。また、△x≧−0.1であると、透明部材としての色味の変化量として問題ない量と思われ好ましい。
投影機にて青色の光が照射されつづけることから、青色領域に吸収があると吸収による発熱等により、透明部材に歪み等が発生してしまうことがあるため、ガラスは青色の光を吸収しにくいことが好ましい。波長400nm〜480nmの波長領域の光に対する、表面に抗菌層を有するガラスのOD値は、0.1以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.02以下がさらに好ましい。
抗菌層としては、酸化チタンを含む塗布液をコーティングして形成した層であってもよい。
抗菌層としては、白濁現象に影響が強い鞭毛を所持する大腸菌のようなH型の菌に対する抗菌力を高くするような抗菌処理を施して形成した層が好ましい。抗菌層としては、表面が白濁等により着色しにくい点から、ガラス表面に銀イオンを導入して形成した層が特に好ましい。
本発明の映像表示透明部材は、第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する反射型の映像表示透明部材と、第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する透過型の映像表示透明部材の2種類に分類される。反射型の映像表示透明部材と透過型の映像表示透明部材においては、抗菌層は同様の態様を採用でき、好ましい態様も同じである。
以下、反射型の映像表示透明部材と透過型の映像表示透明部材のそれぞれについて説明する。
<反射型の映像表示透明部材>
本発明の映像表示透明部材の第1の態様は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する、反射型の映像表示透明部材である。
図1は、本発明の反射型の映像表示透明部材の一例を示す層構成図である。
映像表示透明部材1は、第1の透明基材10と、第2の透明基材20との間に、映像表示部30が配置され、第1の透明基材10側の表面(第1の面A)および第2の透明基材20側の表面(第1の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するものである。
第1の透明基材10と映像表示部30とは、接着層12によって接着されている。第2の透明基材20と映像表示部30とは、接着層22によって接着されている。
(透明基材)
第1の透明基材10および第2の透明基材20(以下、まとめて透明基材とも記す。)の材料としては、ガラス、透明樹脂等が挙げられる。各透明基材の材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
透明基材を構成するガラスとしては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス等が挙げられる。ガラスからなる第1の透明基材10には、耐久性を向上させるために、化学強化、物理強化、ハードコーティング等を施してもよい。
透明基材を構成する透明樹脂としては、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート等が挙げられ、耐候性および透明性の観点から、ポリカーボネート、ポリエステル、シクロオレフィンポリマーが好ましい。
透明基材としては、複屈折がないものが好ましい。
透明基材の厚さは、基材としての耐久性が保たれる厚さであればよい。透明基材の厚さは、たとえば、0.01mm以上であってよく、0.05mm以上であってよく、0.1mm以上であってよい。また、透明基材の厚さは、たとえば、10mm以下であってよく、5mm以下であってよく、0.5mm以下であってよく、0.3mm以下であってよく、0.15mm以下であってよい。
(抗菌層)
映像表示透明部材1においては、第1の透明基材10側の表面(第1の面A)および第2の透明基材20側の表面(第2の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する。これにより、映像表示透明部材1における抗菌層を有する表面に細菌やカビが繁殖することが抑制される。そのため、映像表示透明部材1の表面が白濁することに起因する二重像の形成が抑制される。
第1の面A側から投射された映像光Lを第1の面A側の観察者Xに映像として視認可能に表示する場合、二重像の形成を抑制する効果が得られやすい点では、少なくとも第2の面Bに抗菌層を有することが好ましい。これにより、第2の面Bが細菌やカビ等の繁殖によって白濁することが抑制されることから、映像光Lのうち結像せずに映像表示部30を透過し、散乱されずに直進した透過光Tが、第2の面Bで散乱されないため、二重像の形成が抑制される。
また、第1の面A側から投射された映像光Lを第1の面A側の観察者Xに映像として視認可能に表示する場合、第1の面Aに抗菌層を有することで、観察者X側から投射された映像光Lが第1の面Aの白濁した部分で散乱することに起因する二重像の形成を抑制できる。
なお、反射型の映像表示透明部材における抗菌層の好ましい態様は、前述したとおりである。
(接着層)
接着層12および接着層22(以下、まとめて接着層とも記す。)の材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、粘着剤(アクリル系粘着剤等)、光硬化性樹脂組成物、熱可塑性樹脂組成物等が挙げられる。各接着層の材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
熱可塑性樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂としては、たとえば、可塑化ポリビニルアセタール、可塑化ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル、可塑化飽和ポリエステル、ポリウレタン、可塑化ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
接着層の厚さは、接着層としての機能が保たれる厚さであればよく、たとえば、0.01〜1.5mmが好ましく、0.05〜1mmがより好ましい。
(映像表示部)
映像表示部30は、第1の透明フィルム31と;第1の透明フィルム31の表面に設けられた、表面に不規則な凹凸構造を有する第1の透明層32と;第1の透明層32の凹凸構造側の面に沿うように形成された、入射した光の一部を透過する反射膜33と;反射膜33の表面を覆うように設けられた第2の透明層34と;第2の透明層34の表面に設けられた第2の透明フィルム35とを有する光散乱シートからなる。
(透明フィルム)
第1の透明フィルム31および第2の透明フィルム35(以下、まとめて透明フィルムとも記す。)は、透明樹脂フィルムであってもよく、薄いガラスフィルムであってもよい。各透明フィルムの材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
透明樹脂フィルムを構成する透明樹脂としては、ポリカーボネート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
透明フィルムの厚さは、ロールツーロールプロセスを適用できる厚さが好ましく、たとえば、0.01〜0.5mmが好ましく、0.05〜0.3mmがより好ましく、0.2mm以下がさらに好ましい。
(透明層)
第1の透明層32および第2の透明層34(以下、まとめて透明層とも記す。)は、透明樹脂層であることが好ましい。各透明層の材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよく、同じものが好ましい。
透明樹脂層を構成する透明樹脂としては、光硬化性樹脂(アクリル樹脂、エポキシ樹脂等)の硬化物、熱硬化性樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂が好ましい。透明樹脂層を構成する透明樹脂のイエローインデックスは、映像表示透明部材における窓としての機能が損なわれないように透明感を維持する点から、10以下が好ましく、5以下がより好ましい。
透明層の厚さ(凹凸構造が形成された部分を除く)は、ロールツーロールプロセスにて形成しやすい厚さであればよく、たとえば、0.5〜50μmが好ましい。
透明層の透過率は、50〜100%が好ましく、75〜100%がより好ましく、90〜100%がさらに好ましい。
第1の透明層32の表面に形成された不規則な凹凸構造の算術平均粗さRaは、0.01〜20μmが好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。算術平均粗さRaが該範囲内であれば、投射された映像の視野角が広く、正反射光を直接見ずに視認でき、凹凸構造による粒状感が抑えられる。算術平均粗さRaが10μm以下であれば、映像表示透明部材1の向こう側の光景を見るときに凹凸構造が邪魔にならずより好ましい。
(反射膜)
反射膜33は、反射膜33に入射した光の一部を透過し、他の一部を反射するものであればよい。反射膜33としては、金属膜、半導体膜、誘電体単層膜、誘電体多層膜、これらの組み合わせ等が挙げられる。
金属膜、半導体膜を構成する金属としては、Al、Ag、Ni、Cr、W、Si等が考えられ、特にAlやAg、または、それらが主成分である合金が好ましい。
誘電体膜を構成する誘電体としては、金属酸化物、金属窒化物等が挙げられる。
反射膜33としては、金属薄膜、または、酸化物膜、金属薄膜、酸化物膜の順に積層された膜構成のものが好ましい。
反射膜33の厚さは、第1の透明層32の表面に形成された不規則な凹凸構造の算術平均粗さRaによる機能を妨げずに活かすことができる点から、1〜100nmが好ましく、4〜25nmがより好ましい。
反射膜33の反射率は、充分なスクリーンのゲインが得られる範囲としては、5%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい。
第1の面A側から映像光Lを投射する場合、反射膜33と第2の面Bとの距離が1mm以上である場合に、反射膜33で結像した映像と第2の面Bの白濁した部分で結像した映像とのずれが大きく解像度が大きく低下する。そのため、映像表示透明部材1においては、第2の面Bに抗菌層を有することにより二重像の形成を抑制する効果は、反射膜33と第2の面Bとの距離が1mm以上の場合に特に有効である。
また、同様に、第1の面Aに抗菌層を有することにより二重像の形成を抑制する効果は、反射膜33と第1の面Aとの距離が1mm以上の場合に特に有効である。
(映像表示部の製造方法)
映像表示部30の製造方法の一例について図2を参照しながら説明する。
図2(a)に示すように、第1の透明フィルム31の表面に、光硬化性樹脂36を塗布し、不規則な凹凸構造が表面に形成されたモールド61を、凹凸構造が光硬化性樹脂36に接するように、光硬化性樹脂36の上に重ねる。
第1の透明フィルム31の側から光(紫外線等)を照射し、光硬化性樹脂36を硬化させて、モールド61の不規則な凹凸構造が表面に転写された第1の透明層32を形成した後、図2(b)に示すように、モールド61を剥離する。
図2(c)に示すように、第1の透明層32の表面に金属を物理蒸着し、金属薄膜からなる反射膜33を形成する。
図2(d)に示すように、反射膜33の表面に光硬化性樹脂37を塗布し、光硬化性樹脂37の上に第2の透明フィルム35を重ねる。
第1の透明フィルム31の側または第2の透明フィルム35の側から光(紫外線等)を照射し、光硬化性樹脂37を硬化させて、第2の透明層34を形成することによって、映像表示部30を得る。
モールド61としては、不規則な凹凸構造が表面に形成された樹脂フィルム、金属板等が挙げられる。不規則な凹凸構造が表面に形成された樹脂フィルムとしては、微粒子を含む樹脂フィルム、サンドブラスト処理された樹脂フィルム等が挙げられる。
光硬化性樹脂の塗布方法としては、ダイコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、スピンコート法、インクジェット法、スプレーコート法等が挙げられる。
物理蒸着方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。
(反射型の映像表示透明部材の光学特性)
映像表示透明部材1の透過率は、観察者側から見て映像表示透明部材1の向こう側に見える光景の視認性がよい点から、1%以上が好ましく、5%以上がより好ましく、10%以上がさらに好ましい。
映像表示透明部材1の透過率は、投影像のコントラストを適切に保つ点から、90%以下が好ましく、85%以下がより好ましく、75%以下がさらに好ましい。
映像表示透明部材1の第1の面Aにおける正反射光の反射率は、5%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。そのようにすることで、周辺の物体、光源の映り込みを防止することができ好ましい。
映像表示透明部材1の第1の面A側への拡散反射率は、5%以上が好ましく、15%以上がさらに好ましく、30%以上が特に好ましい。反射率が上記範囲である場合は、特に、正反射光から0.044rad(2.5°)以上それた反射光において、このあたりの反射率が得られると人間の視感度的に変化が分かりにくくなるため、充分なスクリーンのゲインを得られるからである。
映像表示透明部材1の前方ヘーズは、観察者側から見て映像表示透明部材1の向こう側に見える光景の視認性がよい点から、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、5%以下が特に好ましい。
映像表示透明部材1の後方ヘーズは、スクリーンゲイン確保の点から、正規反射率を上げる平坦なミラーや平坦なハーフミラーの様な構造を映像表示透明部材1が含まない場合、5%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい。
映像表示透明部材1の後方ヘーズは、観察者側から見て映像表示透明部材1の向こう側に見える光景の視認性の点から、90%以下が好ましく、80%以下がより好ましい。
前方ヘーズに対する後方ヘーズの比率(後方ヘーズ/前方ヘーズ)は、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましい。後方ヘーズ/前方ヘーズが1以上であれば、映像表示透明部材1を見る観察者の視線が届く範囲に100ルクス以上の環境があっても、観察者側から見て映像表示透明部材1の向こう側に見える光景の視認性がよく、投射された映像と映像表示透明部材1の向こう側の光景とを見ることができる。このような映像表示透明部材1は、周囲に外光が存在する環境下で利用されることに適している。
映像表示透明部材1における隣り合う各層間の屈折率差は、各層界面における反射率が0.5%以内に抑えられる点から、0.2以内が好ましく、各層界面での反射率が0.1%程度となる点から、0.1以内がより好ましい。
(反射型の映像表示透明部材を備えた映像表示システム)
本発明の映像表示システムの第1の態様は、本発明の反射型の映像表示透明部材と、映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機とを備えた映像表示システムである。
図1は、本発明の映像表示システムの一例を示す概略構成図である。
映像表示システムは、反射型の映像表示透明部材1と、映像表示透明部材1の第1の面A側に設置された投影機200とを備える。
投影機200は、映像表示透明部材1に映像光Lを投射できるものであればよい。投影機200としては、公知のプロジェクタ等が挙げられる。
本発明の第1の態様の映像表示システムは、投影機200が短焦点プロジェクタである場合に特に有効である。短焦点プロジェクタは、映像表示透明部材までの投射距離が比較的短いため、映像表示透明部材の表面への映像光の入射角は、通常のプロジェクタに比べて大きくなる。投影機200として短焦点プロジェクタを用いた場合、映像表示透明部材1における、反射膜33で結像した映像と表面の白濁した部分で結像した映像とのずれが大きく解像度が低下しやすい。本発明の第1の態様の映像表示システムでは、短焦点プロジェクタを用いた場合でも二重像の形成を充分に抑制できる。
(反射型の映像表示透明部材を用いた映像表示方法)
本発明の映像表示方法の第1の態様は、本発明の反射型の映像表示透明部材に、映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機から映像光を投射し、映像を表示させる映像表示方法である。
図1に示すように、投影機200から投射され、映像表示透明部材1の第1の透明基材10側の表面(第1の面A)から入射した映像光Lが、反射膜33において散乱することによって結像し、投影機200と同じ側にいる観察者Xに映像として視認可能に表示できる。
また、映像表示透明部材1における反射膜33が入射した光の一部を透過するため、第1の面A側の光景を第2の面B側の観察者Yに視認可能に透過でき、かつ第2の面B側の光景を第1の面A側の観察者Xに視認可能に透過できる。
本発明の第1の態様の映像表示方法は、上述した理由から、投影機200が短焦点プロジェクタである場合に特に有効である。
(作用機序)
以上説明した反射型の映像表示透明部材1、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法にあっては、第1の面Aおよび第2の面Bのいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有することで表面に細菌やカビ等が繁殖して白濁することが抑制される。そのため、表面の白濁した部分で光が散乱することに起因する二重像の形成が抑制される。
(他の実施形態)
なお、本発明の反射型の映像表示透明部材は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するものであればよく、図1の映像表示透明部材1に限定はされない。以下、図1の映像表示透明部材1と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の反射型の映像表示透明部材は、図3に示すように、第1の透明基材10を省略し、第1の透明フィルム31の表面(第1の面A)および第2の透明基材20の表面(第2の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する映像表示透明部材2であってもよい。また、図1の映像表示透明部材1において、第2の透明基材20を省略したものであってもよい。
また、本発明の反射型の映像表示透明部材は、図4に示すように、第1の透明基材10および第2の透明基材20の両方を省略し、第1の透明フィルム31の表面(第1の面A)および第2の透明フィルム35の表面(第2の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する映像表示透明部材3であってもよい。
また、2枚のガラス板と、ガラス板間に空隙が形成されるようにガラス板の周縁部に介在配置された枠状のスペーサとを有する複層ガラスにおいて、一方のガラス板の内面に映像表示部30を貼り付け、ガラス板のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するものであってもよい。
本発明の反射型の映像表示透明部材においては、投影機からの映像光を第2の透明基材側に投射してもよい。
映像表示部の光散乱シートにおいて、透明フィルムがなくても光散乱シートがその形状を保つことができる場合は、必ずしも光散乱シートに透明フィルムを設ける必要はない。
本発明の反射型の映像表示透明部材においては、第1の透明層の表面の凹凸構造が規則的な凹凸構造(マイクロレンズアレイ等)であってもよい。ただし、下記の理由から、第1の透明層の表面の凹凸構造は、不規則な凹凸構造であることが好ましい。
規則的な凹凸構造(マイクロレンズアレイ等)の表面に反射膜を形成した場合、光の回折によって観察者側から見て映像表示透明部材の向こう側に見える光景に色むらが生じたり、分光によって観察者側から見て映像表示透明部材の向こう側に見える光景のエッジ部分が虹色に見えたりして、視認性が損なわれる。一方、不規則な凹凸構造の表面に反射膜を形成した場合、光の回折や分光が起こりにくく、これらの問題が生じにくい。そのため、映像表示透明部材を見る方向や場所、入射する光の向きによって色目が変わるような現象が抑えられ、また、映像表示透明部材の向こう側に見える光景の分光が抑えられる。その結果、映像表示透明部材の向こう側に見える光景の視認性に優れ、視線を邪魔しない透明スクリーンとしての性質を備えることができる。
また、反射膜付の凹凸構造、凹凸を埋め込んだ後のものの他の例としては、ハーフミラーに散乱材料を積層したもの;体積ホログラムによって、反射、偏向、拡散されるもの;キノフォーム型ホログラム、その他凹凸表面やその表面に反射膜を形成した構成によって、偏向、反射、拡散されるもの;コレステリック液晶、高分子コレステリック液晶を利用したもの(凹凸構造の表面に配向、形成したコレステリック液晶、高分子コレステリック液晶の表面にエッチング等で凹凸をつけたもの、水平配向と垂直配向の基材にてコレステリック液晶の液晶層を形成したもの、コレステリック液晶に界面活性剤を添加したものを基材上に塗布して、塗布表面を垂直配光させたもの、または、塗布表面の配向性を落としたもの)等が挙げられる。
また、反射膜がなくても、第1の透明基材10が凹凸構造のみで充分に光を反射、散乱できる場合は、必ずしも反射膜を設ける必要はない。
<透過型の映像表示透明部材>
本発明の映像表示透明部材の第2の態様は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する、透過型の映像表示透明部材である。
図5は、本発明の透過型の映像表示透明部材の一例を示す層構成図である。以下、図5の映像表示透明部材1と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。なお、透過型の映像表示透明部材における抗菌層の好ましい態様は、前述したとおりである。
映像表示透明部材4は、第1の透明基材10と、第2の透明基材20との間に、映像表示部40が配置され、第1の透明基材10側の表面(第1の面A)および第2の透明基材20側の表面(第1の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するものである。
第1の透明基材10と映像表示部40とは、接着層12によって接着され、第2の透明基材20と映像表示部40とは、接着層22によって接着されている。
(映像表示部)
映像表示部40は、第1の透明フィルム41と;第1の透明フィルム41の表面に設けられた光散乱層42と;光散乱層42の表面に設けられた第2の透明フィルム43とを有する光散乱シートからなる。
(透明フィルム)
第1の透明フィルム41および第2の透明フィルム43(以下、まとめて透明フィルムとも記す。)は、透明樹脂フィルムであってもよく、薄いガラスフィルムであってもよい。各透明フィルムの材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
透明フィルムとしては、上述した映像表示部30の透明フィルムと同様のものを用いればよい。
(光散乱層)
光散乱層42としては、透明樹脂層全体に光散乱微粒子を分散させた層が好ましい。
光散乱層42に用いる透明樹脂としては、上述した映像表示部30の透明樹脂層を構成する透明樹脂と同様のものを用いればよく、光硬化性樹脂(アクリル樹脂、エポキシ樹脂等)の硬化物、熱硬化性樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂等が挙げられる。
光散乱微粒子としては、酸化チタン(屈折率:2.5〜2.7)、酸化ジルコニウム(屈折率:2.4)、酸化アルミニウム(屈折率:1.76)等の高屈折率材料の微粒子;ポーラスシリカ(屈折率:1.3以下)、中空シリカ(屈折率:1.3以下)等の低屈折率材料の微粒子等が挙げられる。
光散乱微粒子の平均粒子径は、50〜1000nmが好ましく、100〜800nmがより好ましい。微粒子の平均粒子径が、散乱する光の波長と同程度かやや小さいと、前方に散乱される確率が大きくなり、入射した光を屈折させずに散乱させる機能が強くなる。その結果、観察者側から見て映像表示透明部材4の向こう側に見える光景の歪みを抑制し、急激に光量を変化させることがないため、光景の視認性が向上する。
光散乱層42中の光散乱微粒子の濃度は、0.01〜5体積%が好ましく、0.05〜1体積%がより好ましい。
光散乱層42は、必要に応じて光減衰材料を含んでもよい。
光散乱層42が光減衰材料を含む場合、映像表示透明部材4内を不要な迷光として伝搬する光の一部を減衰させることができ、散乱される光が減少する。そのため、映像表示透明部材4において白濁して見える現象を抑え、映像のコントラストが向上し、映像の視認性が向上する。また、観察者側から見て映像表示透明部材4の向こう側に見える光景のコントラストも向上し、光景の視認性も向上する。特に、外光によって100ルクス以上の環境が、観察者の視線の中に存在する場合には、前記効果を得やすい。
光減衰材料としては、カーボンブラック、チタンブラック等が挙げられる。
光減衰材料の濃度は、0.01〜10体積%が好ましく、0.1〜3体積%がより好ましい。
光散乱層42の厚さは、0.1〜100μmが好ましい。光散乱層42の厚さが0.1μm以上であれば、光散乱層として機能する実用範囲内の厚さと考えられる。光散乱層42の厚さが100μm以下であれば、焦点深度の誤差による解像度の劣化を避けることができる。
映像表示部40の製造方法としては、たとえば、以下の方法が挙げられる。
第1の透明フィルム41の表面に、光硬化性樹脂、光散乱材料、および必要に応じて光減衰材料を含むペーストを供給し、その上に第2の透明フィルム43を重ね、第1の透明フィルム41の側または第2の透明フィルム43の側から光(紫外線等)を照射し、前記ペーストを硬化させて光散乱層42を形成し、映像表示部40を得る。
ペーストの塗布方法としては、ダイコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、スピンコート法、インクジェット法、スプレーコート法等が挙げられる。
(透過型の映像表示透明部材の光学特性)
映像表示透明部材4の透過率は、観察者側から見て映像表示透明部材5の向こう側に見える光景の視認性がよい点から、5%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、35%以上がさらに好ましい。
映像表示透明部材4の前方ヘーズは、スクリーンゲインの確保および視野角の確保の点から、9%以上が好ましく、12%以上がより好ましく、15%以上がさらに好ましい。
映像表示透明部材4の前方ヘーズは、観察者側から見て映像表示透明部材5の向こう側に見える光景の視認性の点から、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、25%以下がさらに好ましい。
映像表示透明部材4の拡散反射率は、向こう側の光景の視認性の点から、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、2.5%以下がさらに好ましく、1.7%以下がさらに好ましい。
映像表示透明部材4の第1の面Aにおける正反射光の反射率は、向こう側の光景の視認性の点から、5%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。
映像表示透明部材4における光散乱層42の屈折率と透明フィルムの屈折率との差は、0.3以下が好ましく、0.2以下がより好ましく、0.1以下がさらに好ましい。光散乱層42の屈折率と透明フィルムの屈折率との差が大きいと、観察者側から見て映像表示透明部材4の向こう側に見える光景が多重に見える。
(透過型の映像表示透明部材を備えた映像表示システム)
本発明の映像表示システムの第2の態様は、本発明の透過型の映像表示透明部材と、映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機とを備えた映像表示システムである。
図5は、本発明の映像表示システムの他の例を示す概略構成図である。
映像表示システムは、透過型の映像表示透明部材4と、映像表示透明部材4の第1の面A側に設置された投影機200とを備える。
投影機200は、映像表示透明部材4に映像光Lを投射できるものであればよい。投影機200としては、公知のプロジェクタ等が挙げられる。
本発明の第2の態様の映像表示システムは、投影機200が短焦点プロジェクタである場合に特に有効である。短焦点プロジェクタは、映像表示透明部材までの投射距離が比較的短いため、映像表示透明部材の表面への映像光の入射角は、通常のプロジェクタに比べて大きくなる。投影機200として短焦点プロジェクタを用いた場合、映像表示透明部材における、光散乱層42で結像した映像と表面の白濁した部分で結像した映像とのずれが大きく解像度が低下しやすい。本発明の第2の態様の映像表示システムでは、短焦点プロジェクタを用いた場合でも二重像の形成を充分に抑制できる。
(透過型の映像表示透明部材を用いた映像表示方法)
本発明の映像表示方法の第2の態様は、本発明の透過型の映像表示透明部材に、映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機から映像光を投射し、映像を表示させる映像表示方法である。
図5に示すように、投影機200から投射され、映像表示透明部材4の第1の透明基材10側の表面(第1の面A)から入射した映像光Lが、光散乱層42において散乱することによって結像し、投影機200と反対側にいる観察者Yに映像として視認可能に表示される。
また、映像表示透明部材4における光散乱層42が光を透過するため、第1の面A側の光景を第2の面B側の観察者Yに視認可能に透過でき、かつ第2の面B側の光景を第1の面A側の観察者Xに視認可能に透過できる。
本発明の第2の態様の映像表示方法は、上述した理由から、投影機200が短焦点プロジェクタである場合に特に有効である。
(作用機序)
以上説明した透過型の映像表示透明部材4、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法にあっては、第1の面Aおよび第2の面Bのいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有することで表面に細菌やカビ等が繁殖して白濁することが抑制される。そのため、表面の白濁した部分で光が散乱することに起因する二重像の形成が抑制される。
(他の実施形態)
なお、本発明の透過型の映像表示透明部材は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するものであればよく、図5の映像表示透明部材4に限定はされない。以下、図5の映像表示透明部材4と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
本発明の透過型の映像表示透明部材は、図6に示すように、第1の透明基材10を省略し、第1の透明フィルム41の表面(第1の面A)および第2の透明基材20の表面(第2の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する映像表示透明部材5であってもよい。また、図5の映像表示透明部材4において、第2の透明基材20を省略したものであってもよい。
また、本発明の透過型の映像表示透明部材は、図7に示すように、第1の透明基材10および第2の透明基材20の両方を省略し、第1の透明フィルム41の表面(第1の面A)および第2の透明フィルム43の表面(第2の面B)のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する映像表示透明部材6であってもよい。
また、2枚のガラス板と、ガラス板間に空隙が形成されるようにガラス板の周縁部に介在配置された枠状のスペーサとを有する複層ガラスにおいて、一方のガラス板の内面に映像表示部40を貼り付け、ガラス板のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有するものであってもよい。
また、映像表示部40は、散乱部材が複数配置されたものに置き換えてもよい。
散乱部材が複数配置される手法としては、透明層の内部に互いに平行に、かつ所定の間隔で配置された、面方向に沿って延びる、長手方向に直交する方向の断面が直角三角形の複数の光散乱部としてもよい。
複数配置された光散乱部の間隔(隣り合う光散乱部の中心間距離)は、10〜250μmが好ましく、10〜100μmがより好ましい。光散乱部の間隔が10μm以上であれば、光散乱部を形成するのが容易となる。光散乱部の間隔が250μm以下であれば、光散乱部を視認しにくい。
光散乱部の幅(映像表示部の面方向かつ光散乱部の長手方向に直交する方向)や面積比率は、光散乱部の間隔、もしくは、面積の10〜70%が好ましく、25〜50%がより好ましい。光散乱部の幅が光散乱部の間隔の10%以上であれば、光散乱部を形成しやすい。光散乱部の幅が光散乱部の間隔の70%以下であれば、光散乱部の透過率、および観察者側から見て映像表示透明部材の向こう側に見える光景の視認性が向上する。
光散乱部の幅に対する光散乱部の高さ(映像表示部の面方向に直交する方向)の比、すなわちアスペクト比は、光景の直進光の透過率を維持しながら斜入射する投影機からの映像光を高ゲインにて散乱させることから、1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、2以上がさらに好ましい。
光散乱部の長手方向に直交する断面の形状は、直角三角形に限定されず、他の三角形、台形、釣鐘形状等であってもよく、1次元ストライプのみでなく、ピラーのように2次元的に配置されてものであってもよい。
透明層の屈折率と光散乱部の屈折率との差は、0.01以下が好ましく、0.005以下がより好ましく、0.001以下がさらに好ましい。透明層の屈折率と光散乱部の屈折率との差が大きいと、観察者側から見て映像表示透明部材の向こう側に見える光景が多重に見える。虹ムラや光景の分光を抑える点から、透明層と光散乱部は同じ屈折率であることが好ましい。
また、本発明の透過型の映像表示透明部材は、映像表示部40や、前記した複数の光散乱部を有する映像表示部以外の映像表示部を備えるものであってもよい。映像表示部の光散乱シートの他の例としては、体積ホログラムによって、透過、偏向、拡散されるもの;キノフォーム型ホログラム、その他凹凸表面を形成した構成によって、偏向、散乱、拡散されるもの等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
(例1)
透明なポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す。)フィルム(東洋紡社製、コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ:0.1mm)の表面に、紫外線硬化性樹脂(大阪ガスケミカル社製、オグソール(登録商標)EA−F5003)100質量部に対し、光開始剤(BASF社製、イルガキュア(登録商標)907)を3質量部混合した溶液をダイコート法によって10μmの厚みに塗布した。
不規則な凹凸構造が表面に形成された白色PETフィルム(東レ社製、E20、算術平均粗さRa:0.23μm)を、凹凸構造が紫外線硬化性樹脂に接するように、紫外線硬化性樹脂の上に重ねた。
透明PETフィルムの側から1000mJの紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂を硬化させて、白色PETフィルムの不規則な凹凸構造が表面に転写された第1の透明層を形成した後、白色PETフィルムを剥離した。
第1の透明層の表面に、アルミニウムを真空蒸着法によって物理蒸着し、アルミニウム薄膜(厚さ:8nm)からなる反射膜を形成した。
反射膜の表面に、紫外線硬化性樹脂(大阪ガスケミカル社製、オグソール(登録商標)EA−F5003)100質量部に対し、光開始剤(BASF社製、イルガキュア(登録商標)907)を3質量部混合した溶液をダイコート法によって10μmの厚みに塗布し、紫外線硬化性樹脂の上に透明PETフィルム(厚さ:0.1mm)を重ねた。
1000mJの紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂を硬化させて、第2の透明層を形成することによって、例1の光散乱シートを得た。
ソーダライムガラス板(松浪ガラス社製、厚さ:3mm)、ポリビニルブチラール(以下、PVBと記す。)フィルム(Solutia社製 Saflex RK11l、厚さ:375μm)、例1の光散乱シート、PVBフィルム(厚さ:375μm)、ソーダライムガラス板(厚さ:3mm)の順に積層し、真空加熱圧着を行い、例1の反射型の映像表示透明部材を得た。例1の映像表示透明部材の評価結果を表1に示す。
(例2)
例1の映像表示透明部材において第1の透明基材となるソーダライムガラス板の表面に、白金るつぼ中のKNO、NaNO、AgNOを含む420℃の溶融塩に6時間浸すことにより抗菌層を形成し、例2の反射型の映像表示透明部材を得た。例2の映像表示透明部材の評価結果を表1に示す。
(例3)
透明PETフィルム(東洋紡社製、コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ:50μm)の表面に、紫外線硬化性樹脂(日立化成社製、ヒタロイド(登録商標)7981、比重1.1)に、酸化チタン微粒子(平均粒子径:0.2μm、比重4.2)を0.1体積%となるように混合したペーストをブレードコート法によって厚さが5μmとなるように塗布し、その上に透明PETフィルムを重ねた。紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂を硬化させることによって、例3の光散乱シートを得た。
ソーダライムガラス板(松浪ガラス社製、厚さ:3mm)、PVBフィルム(Solutia社製 Saflex RK11l、厚さ:375μm)、例3の光散乱シート、PVBフィルム(厚さ:375μm)、ソーダライムガラス板(厚さ:3mm)の順に積層し、真空加熱圧着を行い、例3の透過型の映像表示透明部材を得た。例3の映像表示透明部材の評価結果を表1に示す。
(例4)
例3の映像表示透明部材において第1の透明基材となるソーダライムガラス板の表面に、例2と同様の手法により抗菌層を形成し、例4の透過型の映像表示透明部材を得た。例4の映像表示透明部材の評価結果を表1に示す。
Figure 2016109894
表中の評価基準は、下記のとおりである。
(光景視認性)
観察者側(反射型の場合は観察者X、透過型の場合は観察者Y)から見て映像表示透明部材の向こう側に見える光景の視認性を、下記の基準にて評価した。
0:良好である。
1:手前が暗い場合、または外光が小さい場合は良好である。
2:大まかな認識が可能なレベルである。
3:光景を視認できない。
(映像視認性)
観察者側(反射型の場合は観察者X、透過型の場合は観察者Y)から見て映像表示透明部材に表示される映像の視認性を、下記の基準にて評価した。
0:良好である。
1:周囲が暗い場合は良好である。
2:大まかな認識が可能なレベルである。
3:映像を視認できない。
(二重像)
各例で得た映像表示透明部材をJIS−Z 2801(大腸菌)の条件で1週間静置した後、観察者側(反射型の場合は観察者X、透過型の場合は観察者Y)から見て映像表示透明部材に表示される二重像を、下記の基準にて評価した。
0:二重像を認識できない。
3:二重像を認識できる。
本発明の映像表示透明部材は、商品等のショーケース;美術品等の展示ケース;建物、ショールーム、車両等の窓;ガラス扉;室内の透明パーティション等に用いられる透明部材として有用である。具体的には、観察者側から見て透明部材の向こう側に見える光景を視認でき、かつ観察者に対して商品等の説明、各種機器の状態、行き先案内、伝達事項等の情報を伝達する際、観察者に対して各種機器の操作画面等を表示する際、またはプライバシー保護、セキュリティ等のために観察者に対して透明部材の向こう側の光景を視認できなくする際には、投影機から投射された映像光を観察者に映像として視認可能に表示する、いわゆる透明スクリーンとして有用である。
1〜6 映像表示透明部材
10 第1の透明基材
12 接着層
20 第2の透明基材
22 接着層
30 映像表示部
31 第1の透明フィルム
32 第1の透明層
33 反射膜
34 第2の透明層
35 第2の透明フィルム
36 光硬化性樹脂
37 光硬化性樹脂
40 映像表示部
41 第1の透明フィルム
42 光散乱層
43 第2の透明フィルム
61 モールド
200 投影機
A 第1の面
B 第2の面
L 映像光
X 観察者
Y 観察者

Claims (9)

  1. 第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有する透明部材であり、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に視認可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に視認可能に透過し、かつ第1の面側に設置された投影機から投射された映像光を、第1の面側の観察者および第2の面側の観察者のいずれか一方に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材であって、
    第1の面および第2の面のいずれか一方または両方の表面に抗菌層を有する、映像表示透明部材。
  2. 第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する反射型であり、
    透過率が、1%以上であり、
    拡散反射率が、5%以上であり、
    後方ヘーズが、5%以上であり、
    前方ヘーズが、30%以下である、請求項1に記載の映像表示透明部材。
  3. 第1の面側から投射された映像光を第1の面側の観察者に映像として視認可能に表示する反射型であり、
    第1の面と第2の面との間に、
    表面に凹凸構造を有する第1の透明層と、
    第1の透明層の凹凸構造側の面に沿うように形成された、入射した光の一部を透過する反射膜と、
    反射膜の表面を覆うように設けられた第2の透明層と
    を有する映像表示部を有する、請求項1または2に記載の映像表示透明部材。
  4. 反射膜と第2の面との距離が1mm以上である、請求項3に記載の映像表示透明部材。
  5. 第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する透過型であり、
    透過率が、5%以上であり、
    拡散反射率が、5%以下であり、
    前方ヘーズが、9〜40%である、請求項1に記載の映像表示透明部材。
  6. 第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する透過型であり、
    第1の面と第2の面との間に光散乱層を有する、請求項1または5に記載の映像表示透明部材。
  7. 光散乱層と第1の面との距離および光散乱層と第2の面との距離のいずれか一方または両方が1mm以上である、請求項6に記載の映像表示透明部材。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の映像表示透明部材と、
    映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機と
    を備えた、映像表示システム。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の映像表示透明部材に、
    映像表示透明部材の第1の面側に設置された投影機から映像光を投射し、映像を表示させる、映像表示方法。
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