JP2017198807A - 透過型透明スクリーン、映像表示システムおよび映像表示方法 - Google Patents

透過型透明スクリーン、映像表示システムおよび映像表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】投影機から映像光を投射しない状態では、観察者から見て透明スクリーンの向こう側の光景の透視性に優れ、投影機から映像光を投射している状態では、観察者から見て透明スクリーンに表示される映像の視認性に優れる透過型透明スクリーンであって、透明性が良好でかつスクリーンを通して見える光景の色味および投影像の色味が変化するのを抑制した透過型透明スクリーン、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法を提供する。【解決手段】透明樹脂32および光散乱材料33を含む光散乱層34を有する透過型透明スクリーン1であって、光散乱材料の平均一次粒子径が100〜400nmの無機微粒子であり、該無機微粒子の一部は1次粒子の20個以下が凝集した凝集体となっており凝集粒子が前記1次粒子の20個以下が凝集した凝集体であり、光散乱層34が、ヘーズが、5〜45%であり、全光線透過率が、40%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、投影機から投射された映像光を投影機と反対側にいる観察者に映像として視認可能に表示する透過型透明スクリーンであり、かつ該透過型透明スクリーンを通して見える光景の色味および投影像の色味が変化するのを抑制する透過型透明スクリーン、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法に関する。
商品等のショーケース;美術品等の展示ケース;建物、ショールーム、車両等の窓;ガラス扉;室内の透明パーティション等に用いられる透明部材として、下記のものが提案されている。
観察者側から見て透明部材の向こう側に見える光景を透視でき、かつ観察者に対して商品等の説明、各種機器の状態、行き先案内、伝達事項等の情報を伝達する際、観察者に対して各種機器の操作画面等を表示する際、またはプライバシー保護、セキュリティ等のために観察者に対して透明部材の向こう側の光景を透視できなくする際には、投影機から投射された映像光を観察者に映像として視認可能に表示する映像表示透明部材(いわゆる透明スクリーン)。
透明スクリーンには、投影機から投射された映像光を投影機と同じ側にいる観察者に映像として視認可能に表示する反射型透明スクリーンと;投影機から投射された映像光を投影機と反対側にいる観察者に映像として視認可能に表示する透過型透明スクリーンとがある。
透過型透明スクリーンとしては、たとえば、図15に示すような、第1の透明基材110と、第2の透明基材120との間に、透明樹脂132および光散乱材料133(たとえば中空ビーズ)を含む光散乱層134を有する透過型透明スクリーン101が提案されている(特許文献1参照)。
透過型透明スクリーン101においては、投影機200から投射され、第1の透明基材110側の表面(第1の面A)から入射した映像光Lが、光散乱層134において散乱することによって結像し、投影機200と反対側にいる観察者Xに映像として視認可能に表示される。
また、透過型透明スクリーン101においては、第1の面A側の光景の光は、第1の面Aから透過型透明スクリーン101に入射した後、光散乱層134において一部が散乱し、残りは透過する。これにより、投影機200から映像光Lを透過型透明スクリーン101に投射しない場合、第2の面B側の観察者Xが第1の面A側の光景を透視できる。同じく、第2の面B側の光景の光は、第2の面Bから透過型透明スクリーン101に入射した後、光散乱層134において一部が散乱し、残りは透過する。これにより、投影機200から映像光Lを透過型透明スクリーン101に投射しない場合、第1の面A側の観察者が第2の面B側の光景を透視できる。
しかし、透過型透明スクリーン101においては、図16に示すように第1の面A側の光景の光L1が散乱層134において散乱するが、散乱層に含まれる粒子のサイズによって散乱の仕方が異なる。一般に粒子径が光の波長よりも十分小さい場合、散乱強度は波長が小さいほど大きくなるとされる(レイリー散乱)。また粒子径が光の波長と同じ程度であると散乱強度は波長によらず同じ程度になるとされる(ミー散乱)。特許文献1に開示されたメジアン径0.1〜50nm、かつ最大粒子径が10〜500nmであるような粒子を散乱層134に用いると、レイリー散乱が支配的となり、青色の波長の散乱割合が多くなり、光景の色が黄味かかって見える。また、投影した画像は青色が強調され、表示したい画像とは異なる色調となり、投影機器もしくは元の画像を調整する必要がある。例えば、投影機としてプロジェクタを用いた場合、散乱されにくい緑色や赤色に合わせて青色の出力を落とす必要があり、結果、プロジェクタが本来持つ輝度(ルーメン)は発揮されないことになる。これにより、期待していたよりも暗い画像となってしまう課題がある。また、元の画像側で調整する場合も、煩雑な処理が必要となる。一方、ヘッドアップディスプレイや、ショーウィンドウなど、安全性や意匠性に関係する用途では光景の色を実際の色と同じ程度に見せることが必要になると考えられる。また黄味みの問題を解決する目的で粒子径を大きくすると透明性が損なわれやすい(特許文献1の比較例3)。
特許第5752834号公報
本発明は、投影機から映像光を投射しない状態では、観察者から見て透明スクリーンの向こう側の光景の透視性に優れ、投影機から映像光を投射している状態では、観察者から見て透明スクリーンに表示される映像の視認性に優れる透過型透明スクリーンであり、かつ透明性を維持しながら該透過型透明スクリーンを通して見える光景の色味および、投影像の色味が変化するのを抑制する透過型透明スクリーン、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法を提供する。
本発明は、以下の構成を有する。
クレーム確定後追記
[1]透明樹脂および光散乱材料を含む光散乱層を有する透過型透明スクリーンであって、前記光散乱材料が、平均1次粒子径100〜400nmの無機微粒子であり、該無機微粒子の一部は1次粒子の20個以下が凝集した凝集体となっており、ヘーズが、5〜45%であり、全光線透過率が、40%以上である、透過型透明スクリーン。[2]前記光散乱層における無機微粒子の含有割合が光散乱層の100質量%のうち、0.01〜10質量%である[1]に記載の透過型透明スクリーン。[3]前記凝集粒子の数が、1次粒子の数よりも多い、[1]または[2]に記載の透過型透明スクリーン。[4]前記光散乱材料が、酸化チタン、酸化ジルコニウムからなる群から選ばれる1種以上である、[1]または[2]に記載の透過型透明スクリーン。[5]波長が400nm〜480nmの青色光散乱強度(A)と、波長が400nm〜700nmの可視光散乱強度(B)との比、A/Bが、0.75〜1.25である、[1]〜[4]のいずれか1に記載の透過型透明スクリーン。[1]前記透明樹脂が、熱可塑性樹脂である、[1]〜[5]のいずれか1に記載の透過型透明スクリーン。[2]前記透明樹脂が、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、エチレン・酢酸ビニルコポリマーからなる群から選ばれる1種以上である、[1]〜[6]のいずれか1に記載の透過型透明スクリーン。[3]前記透明樹脂の分子量が、5000〜1000000である、[6]または[7]に記載の透過型透明スクリーン。[4]前記[1]〜[8]のいずれか1に記載の透過型透明スクリーンと、前記透過型透明スクリーンの第1の面側に設置された投影機とを備えた、映像表示システム。
本発明の透過型透明スクリーンは、投影機から映像光を投射しない状態では、観察者から見て透明スクリーンの向こう側の光景の透視性に優れ、投影機から映像光を投射している状態では、観察者から見て透明スクリーンに表示される映像の視認性に優れる透過型透明スクリーンであり、かつ透明性を維持しながら該透過型透明スクリーンを通して見える光景の色味および、投影像の色味が変化するのを抑制する透過型透明スクリーン、ならびにこれを用いた映像表示システムおよび映像表示方法を提供する。
本発明の映像表示システムおよび映像表示方法によれば、投影機から映像光を投射しない状態では、観察者から見て透明スクリーンの向こう側の光景の透視性に優れ、投影機から映像光を投射している状態では、観察者から見て透明スクリーンに表示される映像の視認性に優れる、かつ透明性を維持しながら該透過型透明スクリーンを通して見える光景の色味が変化するのを抑制する。
本発明の映像表示システムの態様の一例を示す概略構成図および本発明の透過型透明スクリーンの態様の一例を示す層構成図である。 図1の映像表示システムにおいて、投影機から映像光を透過型透明スクリーンに投射しない状態を示す図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。
本発明の映像表示システムの態様の一例を示す概略構成図および本発明の透過型透明スクリーンの態様の一例を示す層構成図である。 図7の映像表示システムにおいて、投影機から映像光を透過型透明スクリーンに投射しない状態を示す図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 本発明の透過型透明スクリーンの態様の他の例を示す層構成図である。 従来の映像表示システムの一例を示す概略構成図および従来の透過型透明スクリーンの一例を示す層構成図である。 図15の映像表示システムにおいて、投影機から映像光を透過型透明スクリーンに投射しない状態を示す図である。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「第1の面」とは、透過型透明スクリーンの最表面であって、投影機から映像光が投射される側の表面を意味する。
「第2の面」とは、透過型透明スクリーンの最表面であって、第1の面とは反対側の表面を意味する。
「第1の面側(第2の面側)の光景」とは、透過型透明スクリーンの第2の面側(第1の面側)にいる観察者から見て、透過型透明スクリーンの向こう側に見える像(主要対象物(商品、美術品、人物等)およびその背景、ならびに風景等)を意味する。光景には、投影機から投射された映像光が透過型透明スクリーンにおいて結像して表示される映像は含まれない。
「接合層」は2つの面を接合する機能を有する層であり、接着剤や粘着剤により形成される層をいう。接合される2つの面の少なくとも一方が熱融着性の材料からなる面であり、2つの面が熱融着により接合されている場合、接合される2つの面の少なくとも一方が硬化性樹脂材料の硬化物から形成された面であり、硬化性樹脂材料の硬化とともに2つの面が接合されている場合、などにおいては、接合機能は接合される面自体によってもたらされることより接合層はないものとする。
「熱融着性樹脂」は、熱融着により接合性を示す、比較的低い温度で軟化する熱可塑性樹脂を意味する。
「算術平均粗さ(Ra)」は、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997,Amd.1:2009)に基づき測定される算術平均粗さである。粗さ曲線用の基準長さlr(カットオフ値λc)は0.8mmとした。
「ヘーズ」とは、透過型透明スクリーンの第1の面側(または第2の面側)から入射し、第2の面側(または第1の面側)に透過した透過光のうち、前方散乱によって、入射光から0.044rad(2.5°)以上それた透過光の百分率を意味する。すなわち、JIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に記載された方法によって測定される、通常のヘーズである。ヘーズは前記方法に従い、ISO/CIE10526に規定するCIE標準のD65光源を用いて室温で測定したときの値である。
「全光線透過率」は、透過型透明スクリーンの第1の面側(または第2の面側)から入射角0゜で入射した入射光に対する、第2の面側(または第1の面側)に透過した全透過光の割合(百分率)を意味する。すなわち、JIS K 7361:1997(ISO 13468−1:1996)に記載された方法によって測定される、通常の全光線透過率であり、D65光源にて測定された値である。
「拡散反射率」は、透過型透明スクリーンの第1の面側(または第2の面側)から入射角0゜で入射した入射光に対する、第1の面側(または第2の面側)に反射した正反射光から0.044rad(2.5°)以上それた反射光の割合(百分率)を意味する。拡散反射率を測定する際には、測定対象の第1の面側(または第2の面側)とは反対側の第2の面側(または第1の面側)から透過型透明スクリーンに光が入射しないように反対側の面に暗幕を被せる。また、入射光の径と同程度のアパーチャーを測定対象に密着させてセットする。
拡散反射率および屈折率は、ナトリウムランプのd線(波長589nm)を用いて室温で測定したときの値である。
本明細書において、特にことわりのない場合は、フィルムとはシート状の厚さのものも含む。
<映像表示システム>
図1は、本発明の映像表示システムの態様の一例を示す概略構成図である。
映像表示システムは、透過型透明スクリーン1(以下、スクリーン1ともいう。)と、スクリーン1の第1の面A側の空間に設置された投影機200とを備える。
<透過型透明スクリーン>
本発明の透過型透明スクリーンの態様は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有し、第1の面側の光景を第2の面側の観察者に透視可能に透過し、第2の面側の光景を第1の面側の観察者に透視可能に透過し、かつ第1の面側から投射された映像光を第2の面側の観察者に映像として視認可能に表示する透過型透明スクリーンであって、透明樹脂、光散乱材料を含む光散乱層を有する。
図1は、本発明の透過型透明スクリーンの態様の一例を示す層構成図である。
スクリーン1は、第1の透明基材10と、第2の透明基材20との間に、光散乱シート30が配置されたものである。
第1の透明基材10と光散乱シート30とは、接合層12によって接合され、第2の透明基材20と光散乱シート30とは、接合層22によって接合されている。
(透明基材)
第1の透明基材10および第2の透明基材20(以下、まとめて透明基材とも記す。)の材料としては、ガラス、透明樹脂等が挙げられる。各透明基材の材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
透明基材を構成するガラスとしては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス等が挙げられる。ガラスからなる透明基材には、耐久性を向上させるために、化学強化、物理強化、ハードコーティング等を施してもよい。
透明基材を構成する透明樹脂としては、硬化性樹脂の硬化物や熱可塑性樹脂が挙げられ、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)等が挙げられ、耐候性および透明性の観点から、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル、シクロオレフィンポリマーが好ましい。
透明基材としては、複屈折がないものが好ましい。
透明基材の厚さは、基材としての耐久性が保たれる厚さであればよい。透明基材の厚さは、たとえば、0.01mm以上であってよく、0.05mm以上であってよく、0.1mm以上であってよい。また、透明基材の厚さは、たとえば、10mm以下であってよく、5mm以下であってよく、0.5mm以下であってよく、0.3mm以下であってよく、0.15mm以下であってよい。
第1の透明基材10の表面(第1の面A)および第2の透明基材20の表面(第2の面B)の算術平均粗さRaは、0.3μm以下が好ましく、0.05μm以下がより好ましく、透明基材10の表面が最外層の場合は、0.01μm以下だとさらに好ましい。算術平均粗さRaが0.3μm以下であれば、第1の面Aおよび第2の面Bにおいて、投影機200から投射された映像光Lが散乱しにくいため、第1の面Aおよび第2の面Bにおいて結像しにくい。その結果、二重像の形成を抑えることができる。第1の透明基材10の表面(第1の面A)および第2の透明基材20の表面(第2の面B)の算術平均粗さRaは、低い方が検査や透明性の点で好ましいが、透明基材の製造のしやすさ、コストの点から、0.001μm以上であってもよい。
なお、透過型透明スクリーンの最外層が透明基材ではない場合(たとえば、透明フィルム、光散乱層、光吸収層等である場合)であっても、透過型透明スクリーンの第1の面および第2の面における算術平均粗さRaの好ましい範囲は、最外層が透明基材である場合と同様である。
なお、透過型透明スクリーンの各層の算術平均粗さRaも0.001μm以上であると好ましい。そのようにすることにより、接合層と基材との屈折率の違いによるヘーズ上昇を抑制する効果がある。
(接合層)
接合層12および接合層22(以下、まとめて接合層とも記す。)は、接着剤や粘着剤から形成される層である。接着剤や粘着剤は、溶媒を含む液状物であってもよい。溶媒を含む液状物の場合は少なくとも一方の接合面に塗布後溶媒を除去して接着や粘着に供される。粘着剤や熱融着性樹脂からなる接着剤の場合は、そのフィルムを使用することもできる。
硬化性樹脂からなる接着剤の場合は、透明基材10と透明フィルム31間で硬化性樹脂を硬化させることにより接合層12が形成される。熱融着性樹脂からなる接着剤の場合は、透明基材10と透明フィルム31間で熱融着性樹脂を加熱軟化して冷却することにより接合層12が形成される。粘着剤の場合は透明基材10と透明フィルム31間で粘着剤の層を圧着することにより接合層12が形成される。
接着剤の材料としては、熱融着性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられ、粘着剤としてはアクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。各接合層の材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
熱融着性樹脂としては、たとえば、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、可塑化ポリビニルアセタール、可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化熱可塑性ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、エチレン−エチルアクリレートコポリマー等が挙げられる。
光硬化性樹脂としては、アクリル系光硬化性樹脂、光硬化性エポキシ樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂としてはアクリル系熱硬化性樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ポリウレタン系硬化性樹脂等が挙げられる。
接合層の厚さは、接合層としての機能が保たれる厚さであればよく、たとえば、0.01〜1.5mmが好ましく、0.05〜1mmがより好ましい。
(光散乱シート)
光散乱シート30は、第1の透明フィルム31と;第2の透明フィルム35と;第1の透明フィルム31と第2の透明フィルム35との間に設けられた、透明樹脂32内に光散乱材料33が分散された光散乱層34とを有する。光散乱シートには光吸収材料を有することが好ましい。また、第1の透明フィルム31と第2の透明フィルム35とで光散乱層34を挟むように、第2の透明フィルムを有してもよい。
(透明フィルム)
第1の透明フィルム31および第2の透明フィルム35(以下、まとめて透明フィルムとも記す。)は、樹脂フィルムであってもよく、薄いガラスフィルムであってもよい。各透明フィルムの材料は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
透明フィルムを構成する透明樹脂としては、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
透明フィルムの厚さは、ロールツーロールプロセスを適用できる厚さが好ましく、たとえば、0.01〜0.5mmが好ましく、0.05〜0.3mmがより好ましく、0.2mm以下がさらに好ましい。
(光散乱層)
光散乱層34は、透明樹脂32、および光散乱材料33を含む。
透明樹脂32としては、光硬化性樹脂(光硬化性アクリル樹脂、光硬化性エポキシ樹脂等)の硬化物、熱硬化性樹脂(熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂等)の硬化物、熱可塑性樹脂(ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、ポリメチルメタクリレート等。そのほか、ポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、熱可塑性ウレタン、アイオノマー樹脂、エチレン・酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ETFE、熱可塑性シリコーン等が挙げられる。)が好ましい。また、ヘーズ、透過率のほかに光学的性能(透明性、投影画像の視認性)が良好な光散乱層34を製造しやすいため、熱可塑性樹脂が好ましく、エチレン・酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタールがより好ましい。透明樹脂のイエローインデックスは、スクリーン1における窓としての機能が損なわれないように透明感を維持する点から、10以下が好ましく、5以下がより好ましい、2以下がさらに好ましい。
熱可塑性樹脂の分子量は、5000〜1000000が好ましく、10000〜500000がより好ましい。この分子量の範囲であると、前記光散乱材料の分散性が良好になりやすい。また、光散乱層34が高温になっても流動しにくいため、光散乱粒子の分散状態が好ましい状態にでき、光散乱粒子の1次粒子が20個以上凝集した凝集体の発生を抑制できる。
また、熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましい。このTgの範囲であると、光散乱層34に接して他の層(第2の透明フィルム35、接合層22および透明基材20等)を高温(たとえば、80〜150℃)で積層する場合に、他の層の表面形状が光散乱層34に転写されるのを防止できる。
光散乱材料33は、平均1次粒子径が100〜400nmの無機微粒子であり、該無期微粒子の一部は1次粒子の20個以下が凝集した凝集体となっている凝集粒子を含む。平均1次粒子径は、無機微粒子のSEMまたはTEM写真を観察した写真において、1次粒子の粒子径を計測して平均値を求める方法や、透過型透明スクリーンの任意の10cm角の範囲を、9箇所を、SEMまたはTEM等で観察した写真において、1次粒子の粒子径を計測して平均値を求めることにより得られる。平均粒子径は粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子社製)などにより動的光散乱法(JISや、動的光散乱法、などの一般名)で求めることができる。
光散乱材料33の平均1次粒子径は150〜400nmが好ましく、200〜400nmがより好ましい。平均1次粒子径が100nm以上であると、透過型透明スクリーンを透過した光景の色が黄味を帯びるのを抑制できる。平均1次粒子の粒子径がこの範囲であると、凝集粒子が20個以下となりやすいと考えられる。
光散乱材料33は光散乱層34において、20個以下の前記1次粒子が凝集した凝集粒子を含む。凝集粒子は1次粒子の20個以下が凝集したものであり、15個以下が好ましく、10個以下がより好ましい。また、透明樹脂と光散乱材料を含む液状の材料を塗工して光散乱層を形成する場合は、前記個数が前記範囲であると、分散安定性が良好であり好ましい。
前記凝集粒子は、透過型透明スクリーンの任意の10cm角の範囲を、9箇所を、SEMまたはTEM等で観察することによって確認できる。凝集粒子が、1次粒子の20個以下が凝集した粒子であるとは、前記方法で観察した結果、9箇所の全てで、20個より多い1次粒子で構成されている凝集粒子の個数が凝集粒子の全個数のうち10%以下であることを意味する。凝集粒子の凝集形態は、一次粒子が1列または2列につながった形態、1次粒子が球状に凝集した形態等が挙げられる。凝集粒子の凝集個数を前記範囲となるように制御するには、光散乱材料33を透明樹脂32に溶液状態で分散する方法などで制御することができる。
光散乱材料33としては、酸化チタン(屈折率:2.5〜2.7)、酸化ジルコニウム(屈折率:2.4)、酸化アルミニウム(屈折率:1.76)、酸化亜鉛(屈折率:2.0)、硫酸バリウム(屈折率:1.64)、硫化亜鉛(屈折率:2.2)等の高屈折率材料の微粒子;ポーラスシリカ(屈折率:1.3以下)、中空シリカ(屈折率:1.3以下)等の低屈折率材料の微粒子;透明樹脂32との相溶性の低い屈折率が異なる樹脂材料;結晶化した樹脂材料等が挙げられる。光散乱材料は、バインダーとなる樹脂材料と屈折率が異なっていることで光を散乱させる機能を持っている材料である。多くの樹脂材料の屈折率は、1.45〜1.65の屈折率を持つため、それらの樹脂材料から0.15以上屈折率が異なることが好ましく、より好ましくは、0.25以上、さらに好ましくは、0.5以上異なることが好ましい。よって、光散乱材料の屈折率は、1.6以上であると良く、1.7以上であると好ましく、1.95以上であるとより好ましい。また、光散乱材料は、屈折率が1.5以下であるとよく、1.4以下であると好ましく、光散乱材料の一部に屈折率が1.1〜1.0とみなせるような1nm以上の空隙を含んでいるとさらに好ましい。光散乱材料33としては、高屈折率である点から、酸化チタン、酸化ジルコニウムが特に好ましい。また、光散乱材料は2種以上を混合してもよい。さらに平均1次粒子径が異なる、同じ種類の材料を用いてもよい。また、光散乱材料33には、本願発明の効果を損なわない範囲で、平均1次粒子径が100nm以下の微粒子が含まれてもよい。
光散乱材料33の含有割合は、光散乱層34の100質量%のうち、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。光散乱層34の全光線透過率を高くしながら、スクリーンを通して見える光景が黄色に変色する程度を低く調整するには、光散乱材料として酸化チタンを用いながら、光散乱材料33の含有割合は、光散乱層34の100質量%のうち0.1〜2質量%とすることが好ましい。この範囲であれば、内部散乱による迷光が少なくなるため、外光によるコントラストの低下を抑えることができる。
(光吸収材料)
画像のコントラストを向上させるため、透過型透明スクリーン1に光吸収材料を含むことが好ましい。また、光吸収材料33は透明基材10、透明基材20、透明フィルム31、透明フィルム35、接合層12、接合層22、および光散乱層34のいずれの層に含まれてもよく、光散乱層34に含まれることが好ましい。光吸収材料は、基板の面内方向に光散乱材料によって散乱され伝搬する光を吸収することで、プロジェクタ等で光を照射していない領域から光が放出されることを防ぐ。そのことにより画像のコントラストが上がる。また、その作用により、通常上方に配置されている照明からの光が入射しても、多重散乱により透明スクリーン部材から放出される光を抑制することができ、透明性を向上させることもできる。
光吸収材料としては、無機の着色材料としてカーボン系の素材(カーボンブラック、ナノダイヤモンド、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラフェン等)、チタンブラック、黒色シリカ、および主として銀を含む微粒子材料(例えば銀の窒化物、硫化物および酸化物)等が挙げられる。また有機の着色材料として、有機顔料、有機染料等が挙げられる。光吸収材料の2種以上を混合して、色味を調整してもよい。耐久性の観点から、無機の着色材料、または有機顔料を光吸収材料として用いると良い。無機の着色材料および有機の着色材料は通常粒子である。
光散乱層に光散乱材料を含む場合の光吸収材料の割合は、光散乱層34の100質量%のうち、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。また、光学濃度としては、0.05〜1の間となる様に透明樹脂の膜厚も併せて調整すると好ましい。なお、光散乱層に光吸収材料を含む場合、光散乱材料を含む層と光吸収材料を含む層が積層されたものであってもよい。
光吸収材料の平均1次粒子径は、光散乱材料の平均1次粒子径以下であることが好ましい。光吸収材料の平均1次粒子径と光散乱材料の平均1次粒子径との比(光吸収材料の平均1次粒子径/光散乱材料の平均1次粒子径)は、0.001〜1が好ましい。光吸収材料の平均1次粒子径/光散乱材料の平均1次粒子径が前記範囲内であれば、前方散乱方向に光を効率よく取り出すことができ、透明感を維持したまま、スクリーンゲインを上げることができる。
ヘーズ、全光線透過率および透明感のバランスが得られやすい観点から、光吸収材料としては、カーボン系の素材およびチタンブラックが好ましく、カーボンブラックおよびチタンブラックがより好ましい。
光散乱層34の厚さは、1〜200μmが好ましく、1〜100μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。光散乱層34の厚さが1μm以上であれば、光散乱の効果が充分に発揮される。光散乱層34の厚さが200μm以下であれば、ロールツーロールプロセスにて光散乱層34を形成しやすい。また、光散乱層34の表面が透過型透明スクリーンの最外層でない場合、光散乱層34の表面は、平坦であってもよく、凹凸を有していてもよく、Raが10μm以下であればよい。凹凸としては、周期性のないランダムな凹凸が好ましい。凹凸形状は、相似形であってもよい。凹凸を有する場合、凹凸および光散乱材料の2つによって光散乱層34の散乱特性を制御できる。
光散乱層34が、光散乱材料を含む層と光吸収材料を含む層とが積層されたものである場合、それぞれの層の厚さは、光散乱層34が前記好ましい厚さの範囲で任意に設定できる。
(光散乱シートの製造方法)
光散乱シート30は、たとえば、下記の手順にて製造できる。
光硬化性樹脂、光散乱材料33を含むペーストを調製する。第1の透明フィルム31の表面にペーストを塗布し、該ペーストの上に第2の透明フィルム35を重ねる。
第1の透明フィルム31の側または第2の透明フィルム35の側からペーストに光(紫外線等)を照射し、光硬化性樹脂を硬化させて、透明樹脂32内に光散乱材料33が分散された光散乱層34を形成することによって、光散乱シート30を得る。
光散乱シート30はまた、下記の手順にて製造できる。
溶剤、熱可塑性樹脂、光散乱材料33を含む溶液を調整する。第1の透明フィルム31の表面に溶液を塗布し、乾燥させ、その後第2の透明フィルム35を重ね、その後熱可塑性樹脂を加熱軟化し冷却することによって、光散乱シート30を得る。前記溶剤媒は、熱可塑性樹脂を溶解できる溶剤であれば特に制限なく使用できるが、乾燥が容易な溶剤が好ましい。また、凝集粒子を構成する1次粒子の数を適切に制御できるような溶媒を選択することが好ましい。熱可塑性樹脂がポリビニルブチラールもしくはポリビニルアセタールであれば、沸点が150℃以下の溶剤を好ましく使用できるが、凝集粒子を構成する1次粒子を20個以下に制御しやすくするため、極性の高い溶剤が好ましい。極性の高い溶剤としては、水酸基を有する溶剤や水が使用でき、アルコール類が好ましい。
また前記溶液には分散剤を含むことが好ましい。分散剤は、光散乱材料や光吸収材料の透明樹脂への分散性を補助するために使用できる。分散剤としては、ポリアクリレート系、リン酸エステル系、ポリアミン系、ポリウレタン系等を使用できる。
光散乱シート30はまた、下記の手順にて製造できる。
熱可塑性樹脂、光散乱材料33および光吸収材料を押出成形することによって、光散乱層34を形成する。たとえば、透明フィルム31、35を形成するための熱可塑性樹脂とともに、3層押出成形により光散乱シート30を得る。光散乱層は、マスターバッチ方式を用いて形成してもよい。すなわち、あらかじめ熱可塑性樹脂、光散乱材料および光吸収材料を溶融混練してマスターバッチを製造し、押出成形の際にそのマスターバッチと熱可塑性樹脂を溶融混練して押し出し、光散乱層を形成することができる。
(透過型透明スクリーンの製造方法)
スクリーン1は前記光散乱シート30と透明基材10、20とを接合層12、22を介して積層することにより製造される。光散乱シート30と透明基材10との接合および光散乱シート30と透明基材20の接合は同時に行ってもよく、順次行ってもよい。たとえば、接合層が硬化性樹脂の硬化物からなる場合、光散乱シート30の接合面である透明フィルム31の表面と透明基材10の表面との間に硬化性樹脂層を形成し、その硬化性樹脂を硬化させて接合する。透明フィルム35の表面と透明基材20の表面との接合も同様に行うことができる。接合層が熱融着性樹脂からなる場合は、光散乱シートの透明フィルム表面と透明基材の表面との間に熱融着性樹脂層を形成し、その熱融着性樹脂層を加熱加圧して融着させ、冷却して接合する。接合層が粘着性樹脂の場合は光散乱シートの透明フィルム表面と透明基材の表面との間に粘着剤層を形成し、その粘着剤層を加圧して接合する。
(透過型透明スクリーンの光学特性)
スクリーン1のヘーズは、5〜45%であり、7〜35%が好ましい。ヘーズが5%以上であれば、スクリーンゲインおよび視野角を確保できる。ヘーズが45%以下であれば、スクリーン1全体が白濁して見える現象が抑えられる。ヘーズが35%以下であれば内部散乱が抑えられる。その結果、観察者X側から見てスクリーン1の向こう側に見える光景のコントラストが向上し、光景の透視性が向上する。また、スクリーン1に表示される映像のコントラストが向上し、映像の視認性が向上する。スクリーン1のヘーズは、第1の面A側から入射し、第2の面B側に透過した光について測定する。
スクリーン1のヘーズは、光散乱材料33の含有割合を調整したり、光散乱材料33を含んだ光散乱層34の層厚を調整したりすることにより、前記範囲にすることができる。また、光散乱材料33の凝集体を形成する1次粒子の個数が20個以下にしたり、凝集体の形状をアスペクト比が2以下になるようにしたりするとヘーズを前記範囲に調整できる。
スクリーン1の全光線透過率は、40%以上であり、50〜95%が好まし60〜90%がさらに好ましい。全光線透過率が40%以上であれば、観察者X側から見てスクリーン1の向こう側に見える光景の透視性に優れるので、ショーウィンドウなどの用途にも好適である。全光線透過率は95%以下が好ましく、また85%以下であれば、スクリーン1全体が白濁して見える現象が抑えられる。その結果、観察者X側から見てスクリーン1の向こう側に見える光景のコントラストが向上し、光景の透視性が向上する。また、スクリーン1に表示される映像のコントラストが向上し、映像の視認性が向上する。スクリーン1の全光線透過率は、第1の面A側から入射し、第2の面B側に透過した光について測定する。
スクリーン1の全光線透過率は、主に、光吸収材料の含有割合を調整したり、光吸収材料を含んだ層の層厚を調整したり、光吸収材料の種類を調整したりすることにより、前記範囲にすることができる。
スクリーン1の拡散反射率は、0.1〜5%であり、0.1〜2.4%が好ましく、0.1〜1.7%がより好ましい。拡散反射率が0.1%以上であれば、スクリーンゲインおよび視野角を確保でき、1.0%以上で有れば、スクリーンゲインおよび視野角としてはより好ましい。拡散反射率が5%以下であれば、光吸収材料を添加すると不要な散乱光が充分に吸収され、スクリーン1全体が白濁して見える現象が抑えられる。その結果、観察者X側から見てスクリーン1の向こう側に見える光景のコントラストが向上し、光景の透視性が向上する。また、スクリーン1に表示される映像のコントラストが向上し、映像の視認性が向上する。スクリーン1の拡散反射率は、第2の面B側から入射し、第2の面B側に反射した光について測定する。
スクリーン1の拡散反射率は、本願発明の光散乱粒子を含むと前記範囲に調整されやすく、さらに光散乱材料33の割合を調整したり、光散乱材料33を含んだ光散乱層34の層厚を調整したり、光吸収材料の割合を調整したり、光吸収材料を含んだ層の膜厚を調整したり、反射防止膜等を成膜したりすることにより、前記範囲に制御できる。
スクリーン1は、波長が400〜480nmの青色光散乱強度(A)と、波長が400〜700nmの可視光散乱強度(B)との比、A/Bが、0.7〜1.25が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。この範囲であると、背景像の色変化が少なく、かつ投影像の色再現も良い。
スクリーン1における隣り合う各層間の屈折率差は、各層界面における反射率が0.5%以内に抑えられる点から、0.2以内が好ましく、各層界面での反射率が0.1%程度となる点から、0.1以内がより好ましい。
<投影機>
投影機200は、スクリーン1に映像光Lを投射できるものであればよい。投影機200としては、公知のプロジェクタ等が挙げられる。プロジェクタとしては、10〜90cmの至近距離からの映像光Lの投射が可能であり、映像表示システムの省スペース化が図れる点、および入射角が大きい映像光Lの投射が可能であり、投影機200とスクリーン1との間を人が横切りにくい点から、短焦点プロジェクタが好ましい。
<映像表示方法>
スクリーン1においては、図1に示すように、投影機200から投射され、スクリーン1の第1の面Aから入射した映像光Lが、光散乱層34において散乱することによって結像し、投影機200とは反対側にいる観察者Xに映像として視認可能に表示される。
第1の面A側の光景の光は、第1の面Aからスクリーン1に入射した後、光散乱層34において一部が散乱し、残りは透過する。これにより、投影機200から映像光Lをスクリーン1に投射しない場合、第2の面B側の観察者Xが第1の面A側の光景を透視できる。同じく、第2の面B側の光景の光は、第2の面Bからスクリーン1に入射した後、光散乱層34において一部が散乱し、残りは透過する。これにより、投影機200から映像光Lをスクリーン1に投射しない場合、第1の面A側の観察者が第2の面B側の光景を透視できる。
なお、スクリーン1においては、図2に示すように、第1の面A側の光景の光L1、第2の面B側の照明202(または太陽)から照射された光L2等が光散乱層34において散乱する。しかし、光散乱層34に含まれる光散乱材料33の粒子径が前記のように制御されているため、スクリーン1の向こう側の光景を観察者Xが観察したときに、光景の色が黄色く変色するのを抑制可能となり、また投影像が青色に変色するのを抑制できる。
<作用機序>
以上説明したスクリーン1にあっては、光散乱層34に含まれる光散乱粒子が、平均1次粒子径100〜400nmであり、凝集粒子を形成する1次粒子の個数が20個以下であるので、スクリーン1を通して見える光景の色が黄色く変色するのを抑制でき、また投影像が青色に変色するのを抑制できる。
<他の実施形態>
なお、本発明のスクリーンの態様は、第1の面およびこれとは反対側の第2の面を有し、透明樹脂および光散乱材料を含む光散乱層を有するスクリーンであって、光散乱層のヘーズが、5〜45%であり、全光線透過率が、40%以上であるものであればよく、図1のスクリーン1に限定はされない。以下、図1のスクリーン1と同じ構成のものについては同じ符号を付し、説明を省略する。
透過型透明スクリーンの態様は、図3に示すように、第2の透明基材20の表面に光散乱層34を形成したスクリーン1aであってもよい。透明樹脂32が硬化性樹脂の硬化物である場合は第2の透明基材20の片面に光散乱層34となる未硬化の硬化性樹脂組成物の層を形成し、第2の透明基材20表面で硬化性樹脂組成物を硬化させて製造することができる。また、熱可塑性樹脂と光散乱材料を溶媒に分散した溶液を第2の透明基材20の片面に塗工し、加熱等により溶媒を除去して製造することができる。また、透明樹脂32が熱可塑性樹脂である場合は、光散乱層34となる熱可塑性樹脂組成物から押出成形等により光散乱層34となるフィルムを製造し、そのフィルムと第2の透明基材20を積層して熱融着させる方法、透明樹脂32と透明基材20が熱可塑性樹脂である場合は、光散乱層34となる熱可塑性樹脂組成物と透明基材20となる熱可塑性樹脂とを2層押出成形する方法、などにより製造することができる。
また、図4に示すように、スクリーン1aの光散乱層34側の表面に、接合層12を介して第1の透明基材10を貼り合わせたスクリーン1bであってもよい。図4に示すスクリーン1bは、たとえば、図3に示すスクリーン1aと第2の透明基材10とを接着剤や粘着剤で接合して製造することができる。たとえば、図3に示すスクリーン1aと第2の透明基材10とを熱融着性樹脂のフィルムを挟んで積層し、積層体を加熱圧着して接合層12を形成して、スクリーン1bを製造することができる。なお、図4は、光散乱層34に光吸収材料を含んだ態様を示している。
透過型透明スクリーンの態様は、図5に示すように、第1の透明基材10と第2の透明基材20とを、透明樹脂32として接合性の材料を用いた光散乱層34を介して貼り合わせたスクリーン1cであってもよい。
スクリーン1cは、たとえば、透明基材10と第2の透明基材20との間に光散乱層34となる未硬化の硬化性樹脂組成物を充填し、その後硬化性樹脂組成物を硬化させて製造することができる。また、熱可塑性樹脂と光散乱材料を溶媒に分散した溶液を第2の透明基材20の片面に塗工し、加熱等により溶媒を除去して製造することができる。また、透明樹脂32がポリビニルブチラール等の熱融着性樹脂である場合は、光散乱層34となる熱可塑性樹脂組成物から押出成形等により光散乱層34となるフィルムを製造し、熱融着性のないまたは低い材料からなる透明基材(ガラス板等)からなる第1の透明基材10と第2の透明基材20の間に得られたフィルムを挟み、加熱加圧して融着することにより製造することができる。
さらに、第1の透明基材10となる熱可塑性樹脂と第2の透明基材20となる熱可塑性樹脂と光散乱層34となる熱可塑性樹脂組成物から3層押出成形により製造することもできる。なお、図5は光散乱層34に光吸収材料を含んだ態様を示している。
透過型透明スクリーンの態様は、図6に示すように、第1の透明基材10および第2の透明基材20を省略したスクリーン1d、すなわち光散乱シート30そのものであってもよい。この場合、第1の透明フィルム31の表面が第1の面となり、第2の透明フィルム35の表面が第2の面となる。なお、図6は光散乱層34に光吸収材料を含んだ態様を示している。さらに、図示していないが、光散乱層34のみからなるフィルムやシートを透過型透明スクリーンとすることができる。
図6に示す構造のシートから透明フィルム31、35を剥離除去して光散乱層34のみからなるフィルムを製造し、このフィルムの両面に熱融着性樹脂フィルムを介して2枚の透明基板を重ねて、透明基板/熱融着性樹脂層/光散乱層34/熱融着性樹脂層/透明基板の構成を有する積層体を製造し、積層体を熱圧着して、透明基板10/接合層12/光散乱層34/接合層22/透明基板20の構成を有する本発明の透過型透明スクリーンを製造することができる。
本発明の透過型透明スクリーンが光吸収材料を含む場合、図7に示すように透明樹脂および光散乱材料を含む光散乱層34と、光散乱層よりも第2の面側に設けられた、透明材料および光吸収材料を含む光吸収層36とを有するものであってよい。
光吸収層36は、透明樹脂および光吸収材料を含み、光散乱材料33を含まない。
光吸収層36の透明樹脂としては、透明樹脂32と同様のものを用いればよい。本形態おいては、光吸収層のマトリックス成分は透明材料であればよく、透明樹脂に限定されない。透明材料としては、透明樹脂の他に、ガラス等が挙げられる。
光吸収層36の厚さは、1〜200μmが好ましい。光吸収層36の厚さが1μm以上であれば、光吸収の効果が充分に発揮される。光吸収層36の厚さが200μm以下であれば、ロールツーロールプロセスにて光吸収層36を形成しやすい。
また、光吸収層36は、マトリックス成分を含まない無機薄膜、有機薄膜であってもよい。無機薄膜の材料としては、Cr、Mo、Ti、Ta、NiCr、Zn等の金属、Cr、Mo、Ta等の酸化物または窒化物、グラフェン等のカーボン材料が挙げられる。
なお、図7に示す、光散乱層と、光散乱層よりも第2の面側に設けられた吸収層とを有する形態おいては、図8に示すように、第1の面A側の光景の光L1、第2の面B側の照明202(または太陽)から照射された光L2等が光散乱層34において散乱する。しかし、光散乱層34よりも第2の面B側に設けられた光吸収層36が光吸収材料を含むため、光吸収材料によって不要な散乱光が吸収され、スクリーン1全体が白濁して見える現象が抑えられる。
また、透過型透明スクリーンの態様は、図9に示すように、第2の透明基材20の表面に光吸収層36および光散乱層34を順次形成したスクリーン1eであってもよい。
また、図10に示すように、スクリーン1eの光散乱層34側の表面に、接合層12を介して第1の透明基材10を貼り合わせたスクリーン1fであってもよい。
透過型透明スクリーンの態様は、図11に示すように、第1の透明基材10と第2の透明基材20とを、透明樹脂として接合性の材料を用いた光散乱層34および光吸収層36を介して貼り合わせたスクリーン1gであってもよい。
透過型透明スクリーンの態様は、図12に示すように、第1の透明基材10および第2の透明基材20を省略したスクリーン1h、すなわち光散乱シート30そのものであってもよい。
透過型透明スクリーンの態様は、図13に示すように、第1の透明基材10と第2の透明基材20とを透明樹脂として接合性の材料を用いた光吸収層36を介して貼り合わせた合わせガラスの第1の面側に光散乱層34を形成したスクリーン1iであってもよい。
透過型透明スクリーンの態様は、図14に示すように、第1の透明基材10と、光吸収材料を含む第2の透明基材24とを、透明樹脂として接合性の材料を用いた光散乱層34を介して貼り合わせたスクリーン1jであってもよい。
また、上記に示した態様は、光吸収層と光散乱層との位置関係、または、光散乱シートと透明基材との位置関係が逆であってもよい。
透過型透明スクリーンの態様においては、投影機からの映像光を第2の透明基材側(または第2の透明フィルム側)に投射してもよい。この場合、第2の透明基材側(または第2の透明フィルム側)の表面が第1の面Aとなる。
光散乱層のみからなるフィルム、光散乱層の片面や両面に透明フィルムを有するシート(たとえば、図6に示す構造のシート)、光散乱層と光吸収層のみからなる2層構造のフィルムやシート、さらにその片面や両面に透明フィルム層を有するフィルムやシート(たとえば、図12に示す構造のシート)等は、接着剤や粘着剤を用いて既存の窓ガラス等へ貼り付けて透過型透明スクリーンを形成することが可能である。また、そのうちで比較的薄いものは変形させることが可能であり、曲面を有する透過型透明スクリーンを形成するのに向いている。
また、2枚のガラス板と、ガラス板間に空隙が形成されるようにガラス板の周縁部に介在配置された枠状のスペーサとを有する複層ガラスにおいて、一方のガラス板の内面に、光散乱層のみからなるフィルムを貼り付けて透過型透明スクリーンを形成することもできる。
本発明の透過型透明スクリーンは、商品等のショーケース;美術品等の展示ケース;建物、ショールーム、車両等の窓;ガラス扉;室内の透明パーティション等に用いられる透明部材として有用である。具体的には、観察者側から見て透明部材の向こう側に見える光景を透視でき、かつ観察者に対して商品等の説明、各種機器の状態、行き先案内、伝達事項等の情報を伝達する際、観察者に対して各種機器の操作画面等を表示する際、またはプライバシー保護、セキュリティ等のために観察者に対して透明部材の向こう側の光景を透視できなくする際には、投影機から投射された映像光を観察者に映像として視認可能に表示する透明スクリーンとして有用である。特にスクリーンを通して見える光景の色の再現性が必要な用途に有用である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
例1〜4は実施例であり、例5は比較例である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(例1)
ポリビニルブチラール(積水化学製:エスレックBM−2)の1−ブタノール溶液(固形分:10質量%、粘度:300MPa・s)10gに、光散乱微粒子(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:160nm)を0.01g加え、脱気しながら5分間混練し、ペーストを調製した。透明なポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す。)フィルム(東洋紡社製、コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ:250μm)の表面に作製したペーストをスピンコート(1000rpm、15秒間)によって塗布し、該ペーストを室温で30分間乾燥させて、厚さ4μmの光散乱層を形成し、透過型透明スクリーンを得た。評価結果を表1に示す。青色散乱強度(A)は6.94、可視光散乱強度(B)は5.96、A/Bは1.18であった。
(例2)
例1の光散乱微粒子の代わりに光散乱微粒子(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:200nm)用いた以外は、例1と同様にして透過型透明スクリーンを得た。評価結果を表1に示す。青色散乱強度(A)は7.46、可視光散乱強度(B)は6.39、A/Bは1.17であった。
(例3)
例1の光散乱微粒子の代わりに光散乱微粒子(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:290nm)用いた以外は、例1と同様にして透過型透明スクリーンを得た。評価結果を表1に示す。 青色散乱強度(A)は7.11、可視光散乱強度(B)は6.67、A/Bは1.07であった。
(例4)
例1の光散乱微粒子の代わりに光散乱微粒子(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:400nm)用いた以外は、例1と同様にして透過型透明スクリーンを得た。評価結果を表1に示す。 青色散乱強度(A)は7.02、可視光散乱強度(B)は7.54、A/Bは0.93であった。
(例5)
例1の光散乱微粒子の代わりに光散乱微粒子(酸化チタン微粒子、平均1次粒子径:15nm)用いた以外は、例1と同様にして例透過型透明スクリーンを得た。評価結果を表1に示す。 青色散乱強度(A)は8.91、可視光散乱強度(B)は6.84、A/Bは1.32であった。
作製した光散乱シートの全光線透過率、全光線反射率、透過色調YI値を、日本工業規格(JISZ8720:2012)に記載のD65光源を用いて分光光度計で測定した。ヘーズ値は、日本工業規格(JIS K7136)に準拠したヘーズメーターを用いて、日本工業規格(JIS Z8720:2012)に記載のD65光源を用いて測定した。表中の直進光透過色(YI)は、スクリーンを通して見える光景の色味を表す。
(スクリーンの色の評価)
日中の環境下でスクリーンを通して白い背景を観察し、スクリーンの色を判定した。
(色評価)
日中の環境下でスクリーンを通して白い背景を観察し、スクリーンを通さない背景の色と比較した。
1:スクリーンの色と背景色が同程度である
2:スクリーンの色と背景色が近い
3:スクリーンの色と背景色が異なる
表1および表2に示すように、光散乱材料の平均1次粒子径が100〜400nmであり、凝集粒子を形成する1次粒子の数が20個以下であり、ヘーズが5〜45%、全光線透過率が40%以上である例1〜例4は、YIが小さく、スクリーンを通して見える光景の黄色の変色が小さいことがわかる。またスクリーンの色が白〜薄青であり青色の変色が小さいことがわかる。
光散乱材料の平均1次粒子径が100nmより小さい例5は、ヘーズが18.7%、全光線透過率が92.4%であるが、YIが大きく、またスクリーンの色が青であり変色が見られた。
1 透過型透明スクリーン、 1a 透過型透明スクリーン、 1b 透過型透明スクリーン、 1c 透過型透明スクリーン、 1d 透過型透明スクリーン、 1e 透過型透明スクリーン、 1f 透過型透明スクリーン、 1g 透過型透明スクリーン、 1h 透過型透明スクリーン、 1i 透過型透明スクリーン、 1j 透過型透明スクリーン、 10 第1の透明基材、 12 接合層、 20 第2の透明基材、 22 接合層、 24 第2の透明基材、 30 光散乱シート、 31 第1の透明フィルム、 32 透明樹脂、 33 光散乱材料、 34 光散乱層、 35 第2の透明フィルム、 101 透過型透明スクリーン、 110 第1の透明基材、 120 第2の透明基材、 132 透明樹脂、 133 光散乱材料、 134 光散乱層、 200 投影機、 202 照明、 A 第1の面、 B 第2の面、 L 映像光、 L1 光、 L2 光、 X 観察者

Claims (9)

  1. 透明樹脂および光散乱材料を含む光散乱層を有する透過型透明スクリーンであって、
    前記光散乱材料が、平均1次粒子径100〜400nmの無機微粒子であり、該無機微粒子の一部は1次粒子の20個以下が凝集した凝集体となっており、
    ヘーズが、5〜45%であり、
    全光線透過率が、40%以上である、透過型透明スクリーン。
  2. 前記光散乱層における無機微粒子の含有割合が光散乱層の100質量%のうち、0.01〜10質量%である請求項1に記載の透過型透明スクリーン。
  3. 前記凝集粒子の数が、1次粒子の数よりも多い、請求項1または2に記載の透過型透明スクリーン。
  4. 前記光散乱材料が、酸化チタン、酸化ジルコニウムからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の透過型透明スクリーン。
  5. 波長が400nm〜480nmの青色光散乱強度(A)と、波長が400nm〜700nmの可視光散乱強度(B)との比、A/Bが、0.75〜1.25である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の透過型透明スクリーン。
  6. 前記透明樹脂が、熱可塑性樹脂である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の透過型透明スクリーン。
  7. 前記透明樹脂が、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、エチレン・酢酸ビニルコポリマーからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の透過型透明スクリーン。
  8. 前記透明樹脂の分子量が、5000〜1000000である、請求項6または7に記載の透過型透明スクリーン。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の透過型透明スクリーンと、前記透過型透明スクリーンの第1の面側に設置された投影機とを備えた、映像表示システム。
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