JP2016507401A - 延伸装置 - Google Patents

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Abstract

改良された延伸装置は、クリップ・チェーンユニット(KK)と支持レール(17)との間の表面圧力の上昇を回避し、転倒モーメントと回転モーメントを発生させずに、クリップ・チェーンユニット(KK)に作用する複数の外力を分離してクリップ・チェーンユニット(KK)を形成する点で特に優れる。【選択図】図6a

Description

本発明は、請求項1の前提部に記載する延伸装置に関する。
延伸装置は、特に、薄膜樹脂(プラスチックフィルム)の製造に使用される。薄膜樹脂を横方向と縦方向に同時に延伸する所謂同時延伸装置が公知である。また、例えば、最初に薄膜樹脂を縦方向に延伸し、次に薄膜樹脂を横方向に(又はその逆に)延伸する2工程で連続して薄膜樹脂を延伸する逐次延伸装置が公知である。
延伸装置の通常の横延伸装置又は横延伸工程は、特許文献1により公知である。特許文献1では、循環する案内レールに移動可能にチェーンが取り付けられ、通常薄膜樹脂である延伸すべき帯状材料の両側は、チェーンに固定されるクリップに把持される。その場合、クリップは、入口領域(例えば、延伸すべき薄膜樹脂の周縁部を把持する)から延伸領域(向い合うクリップが案内レール領域上を搬送方向に対して拡大する横構成要素により互いに離間する方向に移動される)を経て出口領域に巡視移動され、次に戻り行程では、必要に応じて出口領域で例えば若干の緩和及び/又は後熱処理を薄膜樹脂に施しながら、薄膜樹脂は、再び入口領域に移動される。
横延伸装置に沿って搬送チェーンを案内する案内レールを横延伸装置に設け、循環するチェーンの重量を支持する支持レールを備える別の支持体がクリップ装置の案内レールの下部に設けられる。搬送チェーン、特に搬送チェーンの長手方向に配置されるチェーン要素に形成されるクリップ本体は、位置調整可能に上方に配置される上摺動要素と、位置調整可能に下方に配置される下摺動要素との一対の摺動要素を通常備え、一対の摺動要素は、クリップと協働し、対向してかつ互いに離間して配置されるが、垂直にかつ互いに平行に位置調整される2つの軸受・摺動面に当接する。この位置調整構造により、案内レールで横力を支持する他に、延伸力、遠心力及びチェーン張力等をも支持することができる。また、所謂案内レールの前記構造原理により、クリップと対応する搬送チェーンに加えられる転倒(傾斜)モーメントも保持しかつ支持することができる。この構造では、重心垂直対称面、チェーン張力平面及び延伸力平面は、互いに離間し、例えば、延伸力、転倒モーメント等の外力が加わらなくても、摺動軸受、特に案内レールに対する摺動軸受に片側荷重が発生する。
案内レールを備える幅延伸装置は、例えば、特許文献2により基本的に公知である。循環式の搬送チェーンは、チェーン台車を介して案内レールに移動可能に案内されかつ支えられる。そのため、矩形状断面の案内レールの対向する2つの垂直面に対し、各垂直軸周りに回転する2つの補助輪又は案内輪が設けられる。案内レール上で水平に調整される短辺で搬送チェーンとクリップの重量を支持し、水平軸周りに回転可能に別の補助輪が配置される。
テンターフレームの無端(エンドレス)チェーンに統合されて摺動して案内されるテンタークリップに対する案内装置は、特許文献3から公知である。搬送システムは、垂直方向に互いに離間して配置される上部と下部の支持レールと案内レールを有するレールシステムにおいて優れる。ここで搬送システムとして更に二重チェーンは、詳細には、支持レールと案内レールに対して一方は上に他方は下にあるチェーン要素を備え、このチェーン要素は、下方に垂直に向く又は上方に垂直に向くレールシステムの摺動面の間に支えられる。薄膜(フィルム)を把持し固定するテンターは、レールシステムとチェーンシステムの中央高さに配置される。テンターを使用して、チェーンシステムにより中央で薄膜に引張力を加えることができ、クリップを備える搬送チェーンが延伸領域を通過するときも、必要な延伸力がフィルムを通じてクリップを有する循環搬送チェーンに延伸領域間で導入される。案内レールの外側にある搬送システムの重心により、搬送システムの配列に傾斜が生じる。要素の小さな摺動面によってのみ搬送システムの配列の総重量が支えられる。
搬送システムでの中央加力は、特許文献4からも基本的に公知である。断面がU字状の成型フレーム内の上部摺動部材とこれに対して離れて下にある摺動部材との間で循環チェーンが支持され、それにより移動するチェーンの軌道が形成される。また、水平に位置調整されかつ互いに垂直方向に離して配置された2つの摺動要素に対して横方向、即ちピンフレーム支持アーム方向に、横に作用する力を支える所謂ピンフレーム支持アームの方向にずらして第3の摺動部材が配置される。
組合せテンタークリップは、特許文献5により公知である。テンタークリップは、テンターの下部に角度45°に延伸するピンフレーム支持アームを有するピンフレームと呼ばれるクリップハンドルを備えることが好ましい。帯状材料側に向く外側にC字状断面のレール支持体の案内軌道にクリップ本体が配置される。その場合、クリップ本体に把持される処理すべき帯状材料の延伸力は、循環搬送チェーンの中央に導かれ、その場合、クリップ本体は、摺動軸受を用いてC字状断面の案内レールシステム内を移動できる。C字状断面のレール構造は、特に高速システムの継手には適さない。
最も、同様に摺動軸受を用いてレール支持システムに支持される帯状材料を処理する一連の搬送システムも、循環する搬送チェーンとそれに形成されるクリップとを有する一連の横延伸装置も公知であるが、帯状材料を介してクリップ本体に水平に加えられる延伸力は、搬送チェーン支持システムの中心には導かれない。
この種のシステムは、例えば特許文献6に開示される。同システムは、摺動軸受を有する支持レールを介して支持され、搬送チェーンは、転倒モーメントを保持するために処理すべき帯状材料の端縁から離れる垂直の摺動レールを介して支持される。ここでも、重心垂直対称面は、延伸力平面の外側に離れので、転倒モーメントを生じさせる。また、チェーン張力により誘引される横力により十分に支持できない可能性がある。
前記に類似する原理は、水平の摺動軸受により搬送チェーンを支持する構造を示す特許文献7により公知である。幅延伸フレームで延伸力を受入れるために更に回転モーメント支持体が提供される。
同様の原理は、特許文献8にも開示される。しかしながら、テンターフレーム乾燥機に対するテンターチェーンは、特許文献9からも公知であり、特許文献9では、水平支持面に対し所謂基礎接触要素を介してかつ側面接触要素を介して、その上を搬送チェーンが支持する垂直に位置調整されかつ処理帯状薄膜(フィルム、ウェブ)の表面に向かない側面接触要素により、搬送チェーンの構成要素、即ち特にクリップ本体が保持される。また、処理帯状薄膜(フィルム、ウェブ)から離れる搬送レールの側面に係合される回転モーメント支持体が支持レールシステムの溝状切込部に設けられる。処理帯状薄膜(フィルム、ウェブ)を介して導入される延伸力は、搬送チェーンシステム3のほぼ中央に作用す。その場合、チェーン要素に設けられ図示されて説明される接触要素は、例えば、炭素を充填した摩擦低下ポリテトラフルオロエチレンにより構成される。
また、摺動・支持装置に匹敵する装置は、特許文献10の公知の摺動延伸フレームよって知られる。特許文献10も、搬送チェーンを支持する全面摺動軸受を示す。特に、延伸力によって導入される転倒モーメントを支持する回転モーメント支持体は、延伸すべきフィルムから離れるクリップ本体の外側に設けられる。
最後に、特許文献11は、前記特許文献10と同様に、潤滑油で潤滑しない幅延伸フレームを示す。摺動要素は、槽内に配置され、搬送チェーンから離間するクリップ本体の摺動は、水平支持面と、垂直支持面と、走行面とにより支えられる。同様に、特に支持システムの中心でない位置に導入される延伸力を保持する回転モーメント支持体が背後に設けられる。
米国特許第5797172号公報 欧州特許第0471052号公報 独国特許出願公開第2749119号公報 独国特許出願公開第3339149号公報 独国特許第2225337号公報 独国特許第3503612号公報 独国特許第1177803号公報 日本国特許第07108599号公報 欧州特許第0138177号公報 米国特許第4882820号公報 米国特許第4926529号公報
提供する本発明の課題は、従来技術から出発して、総合的に摩擦が少なく又は摩耗せず、予め設定する設備速度に対して最少の必要エネルギで操業でき、帯状材料、特に薄膜樹脂を横方向に延伸する改良された搬送システムを提供することにある。
本発明では、請求項1及び請求項21又は請求項33に記載する解決手段の特徴によりこの課題を解決する。本発明の有利な実施の形態を下位請求項に記載する。
帯状材料を把持し、保持し、移動しかつ延伸する付属クリップを有する適切な搬送チェーンシステムの極めて最適化された形態を本発明により提供して、顕著な利点を実現することができる。提供するシステムには、過熱又は過大な摩擦力を発生せずに高速度で本発明に係るシステムを運転することができる。
本発明の核心は、延伸力、遠心力等のクリップ及び/又は搬送チェーンに作用する外力(クリップ・チェーンユニットに働く力を「外力」と総称する)及び搬送チェーンにより特に湾曲領域で発生する剪断力又は側牽引力等を重力からほぼ完全に分離することに基づく。換言すると、搬送チェーン及び特にクリップに作用する重力が他の外力、例えば延伸工程間に発生する延伸力に対して互いに垂直になるように搬送チェーンとクリップの構造を実現する。
搬送システムの循環行程の大部分で重力のみが発生する。従って、循環行程中に一貫した冷却は、主に重力に対してのみ必要であり、他面、側方案内レールの負荷軽減又は冷却は、一定領域でのみ必要である。
本発明の基本概念では、必要な冷却部を直接冷却の形で実現できる。
従来技術でシステムに発生する傾斜力は、搬送チェーンの摺動軸受に対して摩擦力を上昇させるが、本発明の構造は、付加的に搬送チェーンとクリップ・チェーンユニットとに掛る横力により転倒モーメントを発生せず又は少なくとも従来通りの解決策に対して転倒モーメントを最小化できる。
換言すると、搬送チェーンの送り方向に延びる傾斜軸周りのクリップ本体の回転運動又は傾斜運動は最早発生しないか、又は有意の大きさでは発生しないので、従来技術に必要とする回転モーメント支持体を省略することができる。
即ち、本発明では、クリップ・チェーンシステムの重量は、付加的な支持力を何も発生させない。むしろ、多かれ少なかれ理想的に設定される重心は、案内レール及び/又は重力レール又は支持レールにより支持され保持するべき他の転倒モーメントを何も発生させない利点がある。これは、例えば、特許文献1に示唆される従来技術との重要な相違である。従来技術では、増大因子を生成するようにクリップ装置、搬送装置に外力が作用する。所謂増大因子は、クリップ本体、クリップ・搬送装置、即ちクリップ・チェーン装置に作用する外力を案内レールの案内面に直接導入しないときに発生する。特許文献1に基づく公知の解決策では、クリップ台に対して垂直方向に非対称にずらして配置する(同様に水平に側方にずらして支持レールに配置する)案内レールの上部と下部に反対向きに付加的な摩擦力を生ずる付加的な傾斜力(レバレッジ係数)が生成される。本発明では、重心垂直対称面が案内レールに対して共線上、即ち実質的に同一線状にあり、案内レールの内側で外力の均衡(釣り合い)を保つシステムにより前記傾斜力を回避できる。
本発明の基本概念では、クリップ・チェーンユニットを重力に対して直角(垂直)に支持する案内レールとして案内レールを使用することが好ましい。案内レールから分離して、好ましくは案内レールの下部に配置される支持レールを介して重力自体が保持され支持される。それにより、本発明では、案内レールでも、搬送チェーンの重力を支持する重力軸受面でも、極めて強い摩耗、極めて強い摩擦及び関連する強度の過熱を発生せずに、各摺動軸受により互いに分離して確実に支持するクリップ・チェーンユニットを得ることができる。例えば、延伸力等の横力が生じる個所にのみ案内レールの冷却又は負荷軽減が、必要である。転倒モーメントを発生せずに、極力一様な表面負荷により全外力を導入することができる。
最後に、本発明では、転倒モーメントを最小化するのみならず、延伸力と側牽引力の最小化と最適化及び搬送チェーンとクリップ自体の重量の最小化も、本発明の構造により実現される。
最後に、また、本発明では、クリップ・チェーンユニットに作用する延伸力は、一平面又はクリップ・チェーンユニットの重心垂直対称面付近に作用し、湾曲する案内軌道領域で発生する(理想的に重心垂直対称面の)遠心力は、搬送チェーンに作用し、チェーン張力は、搬送チェーンに発生して作用し、湾曲する案内軌道領域に発生する側牽引力及び剪断力を含む横力は、多かれ少なかれ同一平面にあるクリップ本体の作用点に作用する。前記全外力は、案内レール又は支持レールの総合負荷の高度の均衡及び望ましい最小化に寄与する。また、チェーン張力により発生するチェーン張力は、重心垂直対称面又は重心垂直対称面付近に作用するように構造は最適される。
更に、搬送チェーンと、特にクリップとを特に軽量材料、例えば主として炭素繊維により製造して、改良を強化し、この種の搬送システムの重量を劇的に軽量化できる。
また、定置領域での可動領域の総重量を減少して、最終的に搬送チェーンの重量を支える摺動要素の表面圧力を更に最小化することができる。
摩擦係数を低減することは、間接的にシステムの冷却にも通常寄与するため、水平摺動レール上に通常支持される搬送チェーンの摺動摩擦を介して移動する領域は、潤滑油で適当に潤滑される。前記重量減少により、既に潤滑油使用量を本質的に減少して、製造する製品(通常、薄膜樹脂)の油汚染の減少に寄与することができる。
本発明の更なる構成では、案内レールを冷却し、特に負荷が生じる案内レール個所のみを冷却することができる。本発明では、作用する外力が均衡するシステムにより、総循環行程の30%以下、場合により25%又は20%以下の案内レール領域でのみ、エネルギ減少に冷却が必要である。
本発明の実施の形態では、冷却構造を改良し、補足し又はその代替手段により、冷却構造を通り流動性の冷却媒体として液体又は気体を流動させて、統合冷媒通路を設けた支持レール又は支援レールにより、レールシステム、特に支持摺動面全体を冷却することができる。この冷却構造により、摩擦に必要な潤滑油量又は潤滑油消費量を低減することができる。
本質的な冷却による特徴は、摩擦に起因する摩擦熱を除去する点である。過熱した摺動軸受は、潤滑油の分解又は劣化を生じ、これにより、更に反復的に摩擦が増大して、更に潤滑油の分解又は劣化が促進される悪循環を招来する。
また、本発明では、極めて良好な必要軸受特性を有する有利な摺動材料を使用し、重量軸受面(案内レールでも)での浮遊軸受と搬送チェーン要素及びクリップの支持に寄与する空気軸受を付加的に準備して、全体設備の更なる改良も可能である。空気軸受により空気緩衝効果を実現し、軸受での摩擦を極度に減少し又は殆ど抑制できる。
最後に、特に本発明では、全体設備の直線状の案内レール領域から入口スプロケット及び出口スプロケットに搬送チェーンを円滑に移行する構造は、システムの全体改良に寄与する。
複数の又は全ての前記解決手段により、最終的に極度の低摩擦力を確保して、従来の延伸設備に比べて設備速度を更に明確に増加することができる。
摩耗の減少により、エネルギ消費量を最小化しかつ摩擦を低減すると共に、摩擦熱を良好に放散して、総合的に設備の動作寿命を延長し、保守点検費用を削減できる。
添付図面について説明する下記実施の形態から、本発明の他の利点、詳細及び特徴は、明らかとなろう。各図面を以下個別に説明する。
処理行程側と戻り行程側に共通に使用する支持構造体を有する加熱装置内部に設けられる横延伸装置の模式平面図 処理行程側の加熱装置の外部に配置した戻り行程側に搬送チェーンを配置した図1aの変形実施の形態を示す摸式平面図 付属クリップに接続された搬送チェーンの案内軌道に沿う支持構造体の模式断面図 搬送チェーンに取り付けられるクリップ装置の概略斜視図 クリップ装置の送り運動に対して直角なクリップ装置の断面図(案内レールに沿う搬送方向をm軸、搬送方向に対する法線ベクトル方向をt軸、案内レールに対して垂直方向をz軸で表す座標系軸を明確にする)。 図4aの実施の形態の平面図 異なる案内軌道領域に組込まれて異なる力学関係を示すと共に、互いに対称的に配置される搬送チェーンの2つの案内軌道の一方の模式平図面 クリップ装置に作用する複数の外力の作用平面を示す図4aに示すクリップ装置の模式断面図 図6aの実施の形態の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップ装置の断面図 図7aの実施の形態の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップの断面図 図8aの実施の形態の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップ装置の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップ装置の断面図 図9aの実施の形態の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップ装置の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップ装置の断面図 図10aの実施の形態の平面図 異なる案内軌道領域に発生する異なる外力を示すクリップ装置の平面図 チェーンのm方向位置に対するチェーン張力の変化を示すグラフ 摺動軸受面を示すクリップ本体の底面図 異なる形状の摺動軸受面を示すクリップ本体の底面図 更に異なる形状の摺動軸受面を示すクリップ本体の底面図 案内軌道の凸曲線領域と凹曲線領域において、如何なる偏心搬送も端縁負荷も発生せずかつフィルムの異なる延伸特性により例えば領域Vでのz軸周り延びの発生を示す部分平面図 案内レールに沿って移動する摺動蹄型摺動軸受の斜視図 案内レールに沿って移動する摺動軸受の入口領域と出口領域に曲率半径をもって緩慢斜面を形成した摺動軸受を示す図14の平面図 入口領域と出口領域に緩慢斜面を形成した2つの摺動軸受を案内レールに沿う摺動方向に互いにずらして配置したクリップ本体の概略平面図 案内レールの一部を除去して、極めて正確に一直線に配置した隣り合う2つの領域片を接続する継手装置を示す斜視図 極めて正確に一直線に隣り合う2つの領域片を回転軸により接続する継手装置を示す斜視図 回転軸周りに回転させた隣り合う2つの領域片を示す平面図 補強リブを除去して回転軸周りに回転させた隣り合う2つの領域片を示す平面図 上部支持領域と下部支持領域の各円形孔内に配置した継手円板を有する支持板を示す断面図 本発明の実施の形態による継手装置に作用する曲げモーメント図 従来の構造により継手装置に作用する曲げモーメント図 支持・走行レールの継手領域での構造を示す部分断面図 支持レールに沿って移動可能なクリップ本体を支持する空気緩衝装置を示す変形実施形態の断面図 スプロケットの接線方向に搬送チェーンを移動してスプロケットに係合させる自動調整能力のある接線案内装置を有するスプロケットを示す平面図 横延伸装置の出口領域で異なる位置に移動したスプロケットを示す平面図 スプロケット周りの案内軌道に沿って環状に配置される支持・冷却レールを示す断面図 スプロケット周りの案内軌道に沿って環状に配置される支持・冷却レール上を移動するクリップ・チェーンユニットの断面図
横延伸装置の基本的構造
対称平面に対し対称に配置される周知の一対の駆動システムを有する薄膜(フィルム)幅延伸装置又は薄膜横延伸装置は、横方向(TD; Transverse Direction)延伸装置とも略称する。投影平面に対して垂直な高さを有しかつ対称平面SEに対して対称に配置される一対の駆動システムを図1a、図1bに示し、一対の駆動システムは、循環(閉)軌道2に沿って移動し、走行する一対の駆動システム間に挟持される延伸すべき特に薄膜樹脂(フィルム)F等の帯状材料を引出方向1(機械方向MD)に搬送する。この延伸装置では、横延伸装置(横延伸フレーム)の前段に通常配置されて縦延伸工程を実施する逐次式延伸装置の領域に横延伸装置を配置することができる(必要に応じて、横延伸装置の後段に縦延伸工程を配置できる)。図1aに示す延伸装置は、一対の循環軌道2に沿う循環方向に駆動される一対のチェーン搬送装置3を備える。
二軸延伸薄膜(図示の横延伸装置に縦延伸装置を前置するとき)又は未延伸薄膜F(この種の延伸装置を使用して、通常処理すべき帯状薄膜(ウェブ)Fを適切に処理して横延伸でき、本発明では、帯状薄膜樹脂に限定されないが、本明細書では、用語「薄膜(フィルム)」を使用する)は、入口領域Eから薄膜幅延伸装置に導入され、例えば、所謂作動側OS(operator side)と駆動側DS(drive side)で、薄膜Fの両端8は、図2に示すクリップ装置6により把持され牽引される。次に、薄膜Fは、入口領域Eに続く予備加熱領域PHで加熱され、後続の延伸領域Rに導入されて、横方向TDに延伸される。続いて、横方向に延伸された薄膜Fは、別の熱処理領域HTに供給されて、薄膜の内部応力は、除去され又は緩和される。延伸装置の末端に設けられる出口領域Aでは、適切な手段によりクリップ装置6から分離される薄膜は、横延伸機、即ち横(TD)延伸装置から取り出される。
用語「クリップ・チェーンユニットKK(図2)」を「クリップ・搬送ユニットKT」と呼ぶこともある。「クリップ・搬送ユニットKT」又は「クリップ・チェーンユニットKK」は、一方で、チェーン装置又は搬送装置7に接続される所謂クリップ装置6を備える。搬送チェーンを使用する説明例では、クリップ・チェーンユニットKKを使用する領域の一部を表す用語「チェーン装置7」を主に用いる。
公知のように、クリップ・チェーンユニットKKを設けるクリップ装置6とチェーン装置7は、支持構造体となる支持装置11と循環式の搬送チェーン13とを備える循環式の搬送チェーンシステム3内に設けられ、クリップ装置6は、付随進行して搬送チェーン13に固定され又は形成される。支持装置11は、循環軌道2を構成する案内レール15を備える。案内レール15の他に、搬送チェーン13とクリップ装置6の重量を支持する重量軸受レール17となる支持レール17が支持装置11に設けられる。また、下記の通り、(例えば、摺動軸受又は空気軸受を用いても)案内レール15と空気軸受を用いる支持レール17は、移動可能なクリップ25を備える搬送チェーン13を案内しかつ支持する。
延伸側又は処理行程側RSでも戻り行程側RLでも共通に搬送チェーンシステム3の支持装置11を使用できる(図2)。
図2は、中央に垂直に配置される支持体19と、支持体19により支持される横梁21とを有する共通の支持装置11を備える搬送チェーンシステム3の断面を示し、処理行程(延伸)側RSと、戻り行程側RLとに取り付けられる矩形断面の案内レール15は、横梁21の対向する両側縁から下方に垂下する。共通の支持装置11を利用する一対の搬送チェーンシステム3は、加熱装置(オーブン)O内に共通に設けられる(図1)。加熱装置Oは、予備加熱領域PHと、延伸領域Rと、延伸領域Rに続く後加熱領域又は緩和領域HTとの領域に及ぶが、入口側と出口側に設けられる方向変換システムと駆動システムのみは、究極的には加熱装置Oの外側に設けられる。また、延伸行程側RSから戻り行程側RLを分離する支持装置を設けて、付属の案内レールと重量軸受レールとを備える延伸側の支持装置を加熱装置O内に配置し、対応する別の支持装置を加熱装置O外側の戻り行程側に設けることもできる。加熱装置Oの外側に戻り行程を配置する構造を図1bの略示平面図に示す。
前記のように、入口領域Eの入口スプロケットER及び/又は出口領域Aの出口スプロケットARは、搬送チェーン13を駆動しかつ方向変換する。
また、隣り合う案内レール15と支持レール17とを接続する後記の継手装置Gを異なる位置に設けて、搬送チェーンシステム3に柔軟性を付与することができる。種々の状態に継手装置Gを調整して、特に延伸領域Rで種々の横延伸比に調整することができる。
搬送チェーンシステムの別の構造、特に搬送チェーンとクリップ装置の構造
チェーン装置7とクリップ装置(クリップ本体を構成する)6とを備える搬送チェーン13の基本的な構造と支持装置とを図3〜5について以下詳細に説明する。
図3は、複数のチェーン要素(チェーンリンク)13.1を備えるローラチェーン形式の搬送チェーン13の部分斜視図を示し、隣り合うチェーン要素13.1は、公知形式の継手装置G,81,82(図18)により互いに接続される。公知の構造を有する各搬送チェーン13は、高さ(ピン31.7軸)方向に間隔を空けてかつ互いに並行に配置される一対の内端板13.2(図3)を備え、各内端板13.2に形成される2つの円形孔13.3の各内部に内受筒13.4が配置され、両内端板13.2は、内受筒13.4を介して互いに接続され、軸方向に固定される。内受筒13.4の外側に嵌着される小ローラを構成する外受筒13.5は、内受筒13.4の周囲で自由に回転できる。
各内端板13.2の軸方向外側にかつ各内端板13.2の移動方向の前方と後方とにそれぞれ一対の外端板13.6が配置され、一対の内端板13.2は、前方の一対の外端板13.6と後方の一対の外端板13.6との隣接する2つの外端板13.6に接続される。各外端板13.6の対応する円形孔13.8内に挿入されるピン31.7は、内端板13.2の対応する円形孔13.7と、円形孔13.7の内側に配置される内受筒13.4とを貫通する。各対の外端板13.6は、内端板13.2と同様に、ピン13.7を介して互いに接続され固定される。
図示の実施の形態では、各外端板13.6は、チェーン装置7の一部を構成する。また、チェーン装置7の外端板13.6は、クリップ装置6に一体に接続され又は固定される。
搬送チェーン13に設けられるクリップ機構又はクリップ25は、例えば、水平に離間して配置される2つのクリップ側壁、即ち一対のクリップ支持片25aを有する。一対のクリップ支持片25aは、水平に配置される把持軸25bを支持し、把持軸25b周りに回転可能に装着される把持片(把持レバー、ナイフフラップ)25cは、公知の構造により解放位置と固定位置との間で回転・移動し、把持片25cが固定位置にあるとき、把持片25cの下部に設けられる把持面(固定領域)25dとクリップ台25eとの間に薄膜(フィルム)を挟持し、強固に保持しかつ固定する。
全体構造(特に、図3に示すチェーン要素13.1を有するクリップ本体6を示す図4aの側面図と図4bの平面図)では、クリップ装置6(本来のチェーン部KE)とチェーン装置7(本来のクリップ部KE)との間の接続領域B(クリップ装置6とチェーン装置7とを接続する)(図27)にU字状の切込部26が形成され、U字状の切込部26に隣接して隔壁28が垂直上方に突出し、隔壁28に隣接して他のU字状の切込部27がチェーン装置7に形成され、案内レール15に対向する摺動蹄29aを形成する摺動軸受29が切込部27内に配置される。一対の切込部26,27と、一対の切込部26,27間に所定の高さで垂直に形成されるリップ状の隔壁28は、クリップ・チェーンユニットKKが移動する長手方向の全接続領域Bに形成される。
案内レール15に嵌装される摺動軸受29には、U字状断面の摺動体又は摺動蹄29a(図14)が設けられ、摺動蹄29は、案内レール15の長さ方向に対応する幅又は長さで形成されて、案内レール15から対応する案内力を受ける。案内レール15に対向して摺動軸受29に設けられるチェーン張力摺動要素又はチェーン張力摺動装置31は、クリップ25側にチェーン張力摺動面31a、即ちチェーン軸受面31a(図4a)を形成する。案内レール15と摺動軸受29との両方に対向して設けられる延伸力摺動要素又は延伸力摺動装置33は、延伸力軸受面33a、即ち延伸力摺動面33aとなる第2の軸受面及び/又は摺動面33aを形成する。
次に、クリップ・チェーンユニットKKの底壁に形成される対応する摺動軸受40,40a,40bは、対応する支持レール及び/又は軸受レール17(図2)上に摺動可能に載置され、クリップ・チェーンユニットKK(各チェーン装置7と各クリップ装置6と接続した対応する重量を有する)は、摺動軸受40,40a,40bを介して軸受レール17上に支持される。摺動軸受40,40a,40bの底面(クリップ・チェーンユニットKKの重量を支持する)を重量軸受面39とも称する。
図3、図4a及び図4bに示すように、クリップ本体6に設けられるナイフラップ25cとも呼ぶ一対の把持片25cは、搬送チェーン13の長手方向に互いにずれて配置される。2個の把持片25cは、解放位置と固定位置との間で互いに独立して共通の把持軸25b上で回転できかつ回転方向を転換できる。各クリップ本体6に個別に把持片25cを設ける構造に比べて、全重量と全価格を低減できる。また、単一の把持片25cのみ又は2個以上の把持片25cをクリップ本体6に設けることもできる。
図示の実施の形態では、搬送チェーン13のチェーンピッチを好適には60mm以上で90mm以下、特に65mm以上で85mm以下、より好適には70mmと80mm間、例えば、75mmに選択すると、重量と製造原価の最小化を実現できる。最も、要求されるシステムに適する全寸法のチェーンピッチを基本的に選択できる。
クリップ本体6は、チェーン装置7に移動可能に接続され固定され、チェーン装置7は、図2に示す支持装置11の搬送チェーン13(図3)が走行する処理行程側、即ち延伸行程側RSでも、非処理行程側、即ち戻り行程側RLでもクリップ本体6を移送する(図2は、図1aに対応する実施の形態を示すが、図1aに対応しない実施の形態では、前進行程(延伸行程)と戻り行程とを分離しかつ前進行程側と戻り行程側とで案内レール15と支持装置11とを分離しなければならない)。また、クリップ・チェーンユニットKEに設けられるU字状の摺動軸受29は、案内レール15に嵌合される断面を有し、摺動軸受29の対向する一対の摺動面31a、33aは、搬送チェーン13の前進運動間及び戻り運動間に案内レール15の対向外面15a,15bに接触し、走行する搬送チェーン13を案内レール15により案内する搬送構造を図2及び図3から理解できよう。
関連するクリップ装置に作用する外力
本発明の解決手段により改良されたクリップ・チェーンユニットKKの外力の保持と支持とを支持装置と支援装置により実現する搬送チェーン13の別の構造、及びクリップ・チェーンユニットKKへの外力の作用を以下に説明するが、横延伸装置の異なる区間領域について、本発明から得られる利点を説明する。
図1aは、案内レール15を有する搬送チェーンシステム3の平面図を示すが、図5は、本発明の説明の便宜上、処理行程側、即ち延伸行程側REと、戻り行程側RLの区間領域を異なる複数の軌道領域2’に分割して、搬送チェーンシステム3の引張方向1に向かう少なくとも一方の駆動側DSの循環軌道2を示す。
案内レール15に沿う異なる行程又は領域に応じて、異なる複数の外力が搬送チェーンシステム3に加えられる。搬送チェーン13のクリップ25の側面図を示す図6aと、図6aに対応する部分平面図を示す図06bについて、搬送チェーンシステム3のクリップ本体6に作用する外力(案内軌道に対する横方向外力)を説明する。
搬送チェーン13に負荷される外力は、下記の通りである。
重力FG
搬送チェーン13、関連する各クリップ接続部及び各チェーン要素13.1(各クリップ・チェーンユニットKK)には重量がある。図6aの垂直下方に向く矢印は、重量による外力成分(重力ベクトル)FGを示す。図示の実施の形態では、図6aの断面図に示すように、クリップ・チェーンユニットKKの重心(質量中心)GSは、クリップ台面(平面)及び/又はフィルム面(平面)又は延伸力面(水平面)Yから僅か上方に離間する重心水平面(平面)S上と、案内レール15を嵌合する溝状の切込部領域27中にあり、重力ベクトルFG、即ち重力FGは、重心GSに作用する。重心水平面Sと延伸力面Yは、理想的には一致する。重心垂直面(重心対称面又は重心対称軸)Sz(投影面に対し垂直に配置される)は、クリップ・チェーンユニットKKの重心GSを通過しかつ同時にチェーン張力軸受面31aと延伸力軸受面33a(図4a)に平行に配置される(又はそのようにクリップ・チェーンユニットKKを形成する)。図示の実施の形態では、重心垂直面(重心対称面)Szは、案内レール15中を垂直(m軸−z軸面(平面)に対して平行)に通過するか又は例えば、チェーン張力軸受面31a若しくは延伸力軸受面33aに一致して配置される(案内レール15に沿う座標をm軸、案内レール15に垂直で水平な座標をt軸、m軸−t軸座標の法線ベクトルをz軸で図4a及び図6aに表すと、重心GSを通る重心垂直面Szは、m軸−z軸座標面に平行な平面となる)。図6aに示す位置から案内レール15の外側に平行にずれて重心垂直面Szを配置することも基本的に可能である。クリップ・チェーンユニットKKの下方に配置される支持レール若しくは重量レール17又はその軸受面17a(図2)、軸受面17a上を摺動する摺動軸受40,40a,40b(図4a)(後述する)又は摺動軸受40,40a,40bの摺動面39に対し、重心FGを通る重量ベクトル又は重心垂直面Szを交差させると、常に本発明の利点を実現できる。摺動面39と重心垂直面Szとの交差配置により、対応する転倒モーメントを排除することができる。クリップ・チェーンユニットKKの底部25fに形成され又は設けられる摺動軸受40又は40a,40bは、支持レール軸受面17a上に配置されるので、支持レール17の軸受面17aと、摺動軸受40又は40a,40bとを介して、傾斜・回転モーメントを発生せずにクリップ・チェーンユニットKKを支持しかつ案内する案内軌道の全体構造と全体装置を構成することができる。
図示の実施の形態では、搬送チェーン13の送り方向に対して横方向にかつ互いに隣接する一対の摺動軸受40をクリップ・チェーンユニットKKの底部25fに設け、一対の摺動軸受40を構成する摺動軸受40aと40bにより、重量軸受面39を構成し、支持・軸受レール17の支持レール軸受面17a上に重量軸受面39及び摺動軸受40aと40bを介してクリップ・チェーンユニットKKを支持することができる。
搬送チェーンシステム3のクリップ装置6とチェーン装置7との間を最適態様で力学的に均衡させると、特に本発明の利点を得ることができる。m軸−z軸平面に平行にかつ案内レール15の厚み内部に重心垂直面Szを配置すると、図6aに示すように、垂直のチェーン張力軸受面31aと重心垂直面Szに対し直角の水平面間距離をfとし、重心垂直面Szと延伸力軸受面33aとの水平面間距離をgとすると、f値とg値は、それぞれ≧0である。重力案内の摺動軸受40aと40bは、重心垂直面Szの外側に離間するため、転倒モーメントが発生する可能性が無い。また、重心垂直面Szに対し対称に、距離x,yで又は異なる表面寸法で同一又はほぼ同一の表面圧力を付与すると、摺動要素システムは、最適化される。
チェーン張力
図6bに示すチェーン張力:FKi+i=1,...,nは、循環式の搬送チェーン13の全領域で発生する。案内レール15の直線領域では、搬送チェーン13の前方と後方に配置されるチェーン要素13.1は、互いに直線状(真直状)方向に調整(角度180°逆方向に)されるが、例えば、搬送チェーン13の凸曲線領域II,VII又は凹曲線領域III,VIでは、少なくとも互いに僅かに傾斜する力ベクトルを発生し、案内レール15の曲率に応じて入口スプロケットER又は出口スプロケットAR周りに方向付けされる。
チェーン張力FKiは、搬送チェーン13の長さ(又は重量)、遠心力、初期張力、延伸力(及びフィルムの厚さ、材料、延伸温度等に依存する)、延伸角度等に依存する。換言すると、搬送チェーンシステム3の位置毎に各チェーン要素13.1により、延伸力は異なる。
図9aに示すように、チェーン要素13.1(チェーン装置7)は、水平面に対して対称に形成されるが、側方案内摺動要素に加わる側牽引力FS(図7b、図9b、図10b)と剪断力(側力)FQ(図9a、図9b)は、特に、凸曲線領域II,VII又は凹曲線領域III,VIのチェーン装置7の継手装置Gと方向変換領域IVでのチェーン張力による影響を受ける。図6aに示す横力作用面(水平面)Qは、チェーン要素13.1の対称構造を構成する小ローラの高さ中心を通過する。
横延伸力FTDにより発生するフィルム延伸力(ベクトル)FR
特に、図5に示す中心平面又は対称平面SEから外側に離間して配置される案内レール領域VII,V,VIでは、クリップ・チェーンユニットKKに付与されるフィルム延伸力(延伸合力)FRは、延伸すべきフィルムを介して最終的にクリップ本体6に加えられる。
また、例えば、フィルムFを構成する高分子物質の延伸特性等に依存して、案内レール領域V,VI,VIIでの延伸力の変動(推移)により、クリップ装置6に対する異なるチェーン張力成分FKiとFKi+1を含むチェーン張力差を発生する(図6b)。案内レール領域VII,V,VIでの隣接する前後のチェーン要素13.1間のクリップ・チェーンユニットKK及びその間のクリップ装置6にリップ領域6のチェーン張力差が加えられる。その個別の影響は、後述する。
遠心力FF
案内レール15の凸曲線領域II,VII又は凹曲線領域III,VIの全領域に遠心力FF(図6a)が発生し、例えば、案内レール15の凸曲線領域VIIでは、延伸すべきフィルムFに向う内側遠心力FFが発生し、案内レール15の凹曲線領域VIでは、延伸すべきフィルムFから離間する相応の外側遠心力FFが発生する。
遠心力FFは、クリップ・チェーンユニットKKの重心GSに加えられるが、図6aは、案内軌道2の曲率に応じてフィルム方向に作用する内側遠心力FFと、フィルムから離間する方向に作用する側方外側遠心力FF(以下、遠心力FFと略称する)を示す。遠心力平面S上の遠心力FFは、軸受面31a,33aに対し直角に作用する(図6a)。
側牽引力FS
また、湾曲領域IIとVIでは、(チェーン要素13.1に作用する)チェーン張力FKに起因して側牽引力FSが発生し、図6aに示す案内レール15の搬送チェーン13を向く案内レール15面に対向して、クリップ本体6の高さの高い延伸力軸受面33は、側牽引力FSを支持する。換言すると、案内レール15の各凹曲線領域III,VIでは、側牽引力FSは、弓形の案内レール領域から離間する方向に作用する。また、側牽引力FSは、クリップ・チェーンユニットKKの重力FGに対して直角(垂直)にかつチェーン要素13.1の小ローラの高さ中央部に作用する。換言すれば、側牽引力FSは、対応する延伸力も支えるクリップ・チェーンユニットKK内の延伸力摺動装置33の同一軸受面33aで支持される。
また、直線状の案内軌道領域Ib(図5)では、延伸領域Rで発生する本来の延伸力よりも明らかに小さいチェーン張力FKがフィルムに付加され、対応する側牽引力FSは、小さいチェーン張力FKでも発生する。延伸領域Rの開始時、延伸領域Rの本来の中間領域及び延伸領域Rの出口領域でも、フィルム平面の高さYでクリップ本体6に作用する(更に後述する)フィルム延伸力FRにも、フィルムの有効な延伸力は、最終的に導かれる。側牽引力FSは、チェーン要素13.1(小ローラ)の横力作用面Q(図6a)上で対称に形成されるチェーン要素13.1に作用する。
剪断力FQ
剪断力FQは、側牽引力FSに対向して反対方向にチェーン張力FKを介してクリップ本体6に負荷される一つの外力である。特に、領域III及びVIIに発生する剪断力FQは、各横力作用面Qに作用する。また、剪断力FQは、チェーン要素13.1(図6aの横力作用面Q)の小ローラの中央高さでクリップ本体6に作用する(更に後述する)。
本実施の形態での延伸装置の作用を以下更に詳細に説明する。
本発明の搬送チェーンシステム3では、従来とは異なり、垂直力と水平力とを100%完全に分離することを本発明の理想的な基本原理とする。本明細書では、「100%の分離」とは、水平方向に作用し又は発生する外力の変化により、転倒モーメントの生成、支持レール17に加えられる重力の関連変動及び摩擦係数の関連変動又は上昇の招来を防止することを意味する。また、本発明の基本概念では、チェーン要素13.1とクリップ本体6の重量を含む少なくとも搬送チェーン13の重量は、重心垂直面Sz(図6a)に対して対称であり、クリップ装置6とチェーン装置7に対して極力釣合って分布する状態にある。換言すれば、クリップ装置6の重量とチェーン装置7の重量(クリップ・チェーンユニットKKの全重量)は、重心垂直面Szに対し対称であり、重量軸受面39に対して可能な限り均一(同一)に分布し、重心垂直面Szは、摺動蹄29の軸受面31a,33aに対して平行にかつ重心GSを通過して延伸する。クリップ・チェーンユニットKKの対称均衡形態又は配置により、搬送チェーン13又はクリップ・チェーンユニットKKの不都合な非対称重量分布を生じないから、転倒モーメント又は捩りモーメントの発生を阻止すると同時に、重量に対する摩擦係数を全体に最小化できるので、重心対称軸又は重心垂直面Szに対する重量軸受面39での極力対称な表面圧力分布を確保しなければならない。即ち、搬送チェーン13の移動間に摩擦力を増加する転倒モーメント又は回転モーメントを装置全体で回避し又は阻止する形態の少なくとも搬送チェーン13又はクリップ本体6を十分に確保でき、確保しなければならない。
この意味では、本発明の基本概念では、転倒モーメントと回転モーメントを発生せず、案内レール15と重量を支持する重量支持レール17から分離したクリップ・チェーンユニットKKの構成と配置が重要である。
案内レール摺動体29の領域又はその中心領域にクリップ・チェーンユニットKKの重心GSを配置する実施の形態を図6aにを示す。図6aは、クリップ・チェーンユニットKKに加わる重力ベクトルFGを示す。重力ベクトルFGは、投影面に対して直角に延びる重心垂直面Sz内にあり、重心垂直面Szは、クリップ装置6の直線案内軌道に沿って移動するクリップ装置6を通り長さ方向(縦方向)に延びる。重力ベクトルFG又は重心垂直面Szは、クリップ・チェーンユニットKKの底部25fに設けられる摺動軸受40の中心を通過する対称軸として摺動軸受面39に垂直に交差する。
本発明の基本概念で選択する構造原理により、搬送チェーン13、鎖リンクにより互いに接続される各搬送チェーン素子又はクリップ装置6に負荷される全水平外力(横力)は、重力ベクトルFGに対し直角(垂直)である。水平外力(横力)は、垂直外力の重力FGに対して直角(垂直)である上、多少でも同一又はほぼ同一の高さでクリップ装置6及び搬送チェーン13に作用するので、水平外力(横力)による付加的な転倒モーメント又は回転モーメントのクリップ装置6及び搬送チェーン13への負荷を確実に回避して、摩擦作用の増加を防止できる。
例えば、図5に横延伸装置の一方側を示す循環式閉路案内レール軌道2について検討すると、戻り行程側(クリップ装置6でフィルムを把持せず、搬送せず又は延伸しない)での直線状案内軌道領域Iaでは、搬送チェーン13の重力又は各クリップ装置6の重力FGとチェーン張力FKのみが発生することを理解できよう。即ち、図6aと図6bについて説明した対称の外力関係が存在する。換言すると、クリップ・チェーンユニットKKの各半分を構成する2つの半クリップ装置6と半チェーン装置7(即ちクリップ装置6とチェーン装置7)の仮想の重心垂直面Szに対する左右重量軸受面39での重量は、対応する選択される重量分布に基づき、横方向に互いに同一であり又は僅かな重量差違であることが好ましく、重量の差違は、30%、20%、15%、10%、8%、6%、4%以下、又は2%以下、特に1%以下であることが望ましく、案内軌道領域2’では、案内レール15に対する摺動軸受29での水平外力(横力)は、何も又は殆ど発生せず、延伸力軸受面33aでの水平外力(横力)及び延伸力軸受面33aに対し平行でかつ対向するチェーン張力軸受面31aでの水平外力(横力)も発生しない。
また、フィルム側と延伸側にある直線状案内軌道領域Ibでは、重力FGと案内軌道の長手方向にのみ作用するチェーン張力FKとが作用する。ただし、直線状案内軌道領域Ibでクリップ装置6により特に端縁8(図2)を既に把持する処理すべき材料帯状薄膜(フィルム、ウェブ)、即ちフィルムFは、搬送チェーン13を介して送り方向1に横延伸装置により移動されかつ延伸領域で延伸される。
予備加熱領域PHでのフィルムFは、未延伸状態にある。延伸領域Rの後段に設けられる熱処理領域HTでは、既に延伸は、実施され完了している。予備加熱領域PHと熱処理領域HTでは、フィルム重量及び/又は延伸によるフィルム内残留応力及び引張応力により発生する比較的小さいフィルム延伸力FR(図6a)のみが、案内レール軌道に対して水平方向(横方向)に主に発生する。比較的小さいフィルム延伸力FRは、フィルムFの引張方向1に対し水平方向(横方向)、即ち、案内軌道領域2’に対して直角(垂直)にフィルムFに作用し、延伸力軸受面33に最小限の負荷を与える。
フィルムFの端縁8は、把持片25c(図3)によりクリップ台25eに固定され保持されるので、フィルム重量及び/又は残留フィルム応力を介して導入される外力は、固定把持される端縁8により、クリップ装置6に導入される。フィルムFを介して導入されるフィルム延伸力FR(図6a)は、フィルム延伸力平面Y内で伝達されかつ案内レール15に対応して位置決めされる延伸力軸受面33上のフィルム延伸力平面Yに対応するクリップ台延伸力平面Yの高さに作用する。この力学的構成により、転倒モーメントは、クリップ・チェーンユニットKKに発生も誘起もされないので、延伸力軸受面33での付加的な加圧力及び/又は摩擦力も生成せず、外力ベクトルが傾斜しないので、対向するチェーン張力軸受面31の領域でも転倒モーメントが生成されない。前記のように、フィルム延伸力FRは、摺動蹄29の延伸力軸受面33に垂直に作用すると共に、重力ベクトルFG及び重心垂直面Szに対して直角に方向付けされ、チェーン張力軸受面33aに交差する(それ以上外部に伝達されない)ので、転倒モーメントを回避することができる。また、対応する外力は、主にチェーン張力軸受面33aの中心領域に作用するので、側面案内力延伸力平面Yの上部及び下部に極めて一様又は均一な表面圧力を実現して、発生する摩擦力も同様に最小化することができる。
クリップ装置6に対する外力の対応力学関係を図7aの側面図(搬送チェーン13の断面方向)と、図7bの平面図に示す。
本来の延伸領域Rでの対応外力関係を特に図8a、図8b及び図8cに示す。重力ベクトルFG及び常時作用するチェーン張力FKに加えて、特に、延伸力軸受面33の摺動要素33a(図4a)に横方向(TD)延伸力FTD(図8c)が間接的に伝達される。本発明の基本概念では、図8bに示すように、対称的に又は少なくとも広範囲に対称的にフィルム延伸力(ベクトル)FR(図6a)を延伸力摺動要素33の延伸力軸受面33aに対し直角に誘導することが好ましい。フィルム延伸力(ベクトル)FRは、特に、重力ベクトルFGに対して直角にかつ延伸力軸受面33aの領域で延伸力軸受面33aに対し基本的に直角に作用して、クリップ・チェーンユニットKKの転倒又は傾斜を招来する危険のある転倒モーメント又は回転モーメントを発生しない。従って、クリップ・チェーンユニットKKに横方向延伸力FTD(図8c)を付与する際に、延伸過程でのクリップ・チェーンユニットKKの位置に無関係に、転倒モーメントの発生を回避することができる。
横方向延伸力FTDの導入時に発生するフィルム延伸力(ベクトル)FR(図8c)は、クリップ台25eの高さでかつクリップ台25e又はフィルムFの延伸力平面Y上に形成され又は方向付けされかつ延伸力平面Yの高さで延伸力軸受面39(図4a)に負荷される重力ベクトルFGに対して直角(垂直)に作用するので、横方向延伸力FTD導入の極力厳密な方向付けにより、完全に外力分離を確保し、その結果、クリップ・チェーンユニットKKでの横方向延伸力FTDによる転倒モーメント又は回転モーメントの発生を回避することができる。クリップ・チェーンユニットKKへの付加的な転倒モーメント又は回転モーメントを回避し、転倒モーメント又は回転モーメントに起因する摩擦力の上昇も回避できる。
フィルム平面と同一の延伸力平面Yは、軸受面31aと33a(図4a)に直角に交差(延伸力平面Yは、重力ベクトルFGに対しても直角(図6a))し、延伸力(フィルム)平面Yと軸受面31a,33aの高さとの交点は、軸受面31a,33aの高さ、特に、延伸力軸受面33aの中心高さ又は軸受面31a,33a、特に、延伸力軸受面33aの全高さに対し、30%以下、特に20%、15%、10%、又は5%以下、又は4%、3%、2%、又は1%以下だけ、理論的な中心位置から変位してもよい。延伸力平面Yと軸受面31a,33aとの交点がどの高さでも、転倒モーメントの形成を確実に回避するには、延伸力平面Yは、延伸力軸受面33aに常に交差すると同時に延伸力軸受面33aに対向する軸受面31aにも交差することが好ましい。軸受面31a,33aの高さ中心に延伸力平面Yを方向付けして、極力一様な表面加圧力を形成して、全摩耗、局部摩耗及び不均一摩滅又は偏摩耗を回避することが好ましい。
図8cに示すように、フィルムの横方向(TD)延伸力(FTD)と、m方向の延伸力Fmと、フィルム牽引力FMDとの延伸力合成ベクトル成分として表わされるフィルム延伸力(ベクトル)FRは、延伸角度φとレール行程の位置mとの関数で定義される。延伸角度φでフィルム延伸力(ベクトル)FRを形成するときの座標系を図8cに模式的に表示する。図8cは、加熱装置Oを通してクリップ装置6によりフィルム片Fを把持しかつチェーン装置7により牽引する状態を示す。
延伸領域Rの前工程を構成する直線状案内軌道領域Ibでは、フィルム延伸力(ベクトル)FRは、フィルムの固有重量により発生する外力であり、延伸領域Rの後工程を構成する直線状案内軌道領域Ibでは、フィルムの固有重量と延伸状態とにより発生する力である。
従って、延伸領域V、VI及びVIIでは、フィルム延伸力(ベクトル)FRは、フィルムの延伸(伸展)により生じる外力として定義される。その場合に、フィルム延伸力(ベクトル)FRは、機械横方向TD(図1a)と、搬送方向mと、機械走行方向及びそれに伴うフィルム走行方向MDとの延伸力のベクトル成分と、延伸角度φとの複雑な要因(変数、態様)とにより構成される。前記要因(変数)は、例えば、フィルムの張力と伸びとの関係、管理温度、選択した高分子材料に依存する。前記要因と関連特性は、当業者には基本的に周知である。
フィルム搬送軌道の牽引方向に向かって対称平面SE(図5)から外側に離間する形状に形成される凸曲線レール領域となる延伸開始領域VIIでは、チェーン張力FKにより生じる剪断力(チェーンの長さ方向の中央面に対し垂直な外力成分)FQ(図9b)(後述する)と、常に発生する横方向延伸力FTD(図9c)により帯状薄膜(フィルム、ウェブ)方向に作用する遠心力FF(図9b)とが発生する。遠心力FFは、剪断力FQとは逆方向に作用する。遠心力FFは、チェーンの搬送中に案内レール15の湾曲領域VII周辺に発生する。搬送チェーン13の牽引時に搬送チェーン13内で伝達される牽引力により、チェーン要素13.1が案内レールの凹曲線領域III、VIを通過するとき、各チェーン要素13.1は、案内レール15に対して摺動軸受29のチェーン張力軸受面31又は摺動要素31aを押圧するので、剪断力FQが発生する。即ち、フィルム延伸力(ベクトル)FR、剪断力FQ及び遠心力FFの比率に依存して、摺動ペア15a-31a又は15b-33aの一方に、力学的負荷が付与される。
図9a、図9b及び図9cに示すように、クリップ・チェーンユニットKK及び/又は搬送チェーン13のチェーン要素13.1の重心(重量中心点)GSは、基本的にクリップ台25e上及びフィルムFと同一平面の延伸力平面Y=重心水平面S上又はその付近に設定されるので、図示の実施の形態の延伸装置の全体構造では、延伸合成ベクトルとしてのフィルム延伸力FRと遠心力FFとは、互いに平行にかつ同一又はほぼ同一の作用延伸力平面Y上に発生する。重心(重量中心点)GSに遠心力FFも作用するので、即ち延伸力平面Y上に僅かな幅距離WA1だけ離間する重心水平面S(延伸力平面Yに平行)上に遠心力FFが作用し、フィルム延伸力FRは、延伸力平面Y上に作用する。
凹曲線領域III及びVIと凸曲線領域II及びVIIでは、側牽引力FS又は剪断力FQは、チェーン張力FKによりフィルム延伸力FR又は遠心力FFに平行に発生する(図9b)。図6aに示す実施の形態では、フィルム延伸力(ベクトル)FR又は遠心力(ベクトル)FFに平行に(延伸力平面Yと重心水平面Sに平行に)かつ僅かな間隔を空けて延伸延伸力平面Yの下側に横力作用面Qが形成され、対応するチェーン素子、即ち小ローラ13.5の高さ方向中央に設定される横力作用面(水平面)Q上に側牽引力FS又は剪断力FQ(図9b)が作用する。剪断力FQ又は側牽引力FSは、遠心力FFに対して逆方向にかつ少なくとも摺動面31a又は33aのほぼ中心に作用する。即ち、剪断力FQ又は側牽引力FSは、重力FGに対して横方向に部分的に互いに反対方向に作用し、また、垂直距離離間して互い並行(平行)か又は殆ど並行(平行)は平面上で作用点に負荷し、剪断力FQ又は側牽引力FSの全力ベクトルは、軸受面31,33に対し直角(垂直)方向で軸受面31,33に特に交差し、好ましくは、高さ方向の中央で交差し又は好ましくは、高さ方向の中央から30%以下、特に20%、15%、10%、又は5%以下、又は4%、3%、2%又は1%以下の距離離間して(互いに僅かな間隔を空けて)交差し、前記外力ベクトルは、重力FGに対して直角(垂直)であり、クリップ本体6に作用する横力又は傾斜力を発生せず又は殆ど発生しない。
チェーン素子(対称構造のチェーン)の小ローラ13.5(図3)に対し直角(垂直)な横力作用面Q(図6a)上で剪断力FQ又は側牽引力FSが作用し、即ち、チェーンの垂直高さの中央(例えば、外側受筒13.5の垂直高さ中央)に作用する。総合的に対向力が大きければ、凸曲線領域II及びVIIでは、重力に対して横方向にチェーン張力軸受面31に横力が作用し、反対方向の外力は、部分的に互いに相殺され、チェーン張力軸受面33又はチェーン張力軸受面31では、軸受面31,33の垂直高さの中央領域で残る力の差により発生する延伸力のみを直角に支持することが好ましい。延伸力平面Yと側方遠心力平面Sに加えて、横力面、即ち横力作用面Qを示す図6aは、延伸力平面Yと重心水平面Sとの間の間隔WA1と、延伸力平面Yと横力作用面Qとの間の間隔WA2とを表わす。作用力の間隔WA1及び/又はWA2は、0が望ましいが、比較的小さい寸法なら実用上問題がなく、好ましいこともある。
クリップ・チェーンユニットKKを備える搬送チェーンシステム3は、下記の点で特に優れる。
(i) 重力が作用する間隔WA1分離間して延伸力平面Yに対して平行に遠心力平面Sを設定できる。
(ii) 外力が作用する間隔WA2分離間して延伸力平面Yに対して平行に横力面又は横力作用面Qを設定できる。
(iii) 重心水平面Sと案内レール15の下辺15cとの間の間隔AFは、2つの作用間隔WA1、WA2の最大間隔よりも少なくとも2倍大きく、好ましくは少なくとも3倍、4倍又は少なくとも5倍大きい。
また、搬送チェーンシステム3のクリップ・チェーンユニットKKと案内レール15とを下記の条件で形成できる。
(i) 遠心力平面S及び/又は横力面、即ち横力作用面Qを延伸力平面Yに一致させることができる。
(ii) 重心水平面S及び/又は案内レール15の下辺15cとの間の間隔AFを、少なくとも1mm、好ましくは少なくとも5mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm又はそれ以上に設定できる。
図示の実施の形態では、延伸力(フィルム)平面Yに対し垂直にかつ/又は重力ベクトルFGに対し平行に配置されるチェーン軸受面31及び/又は33の高さの30%未満、特に25%、20%、15%、10%、8%、6%、5%、4%、3%、2%未満、及び特に1%未満に重力作用間隔WA1及び/又は力作用間隔WA2(延伸力平面Yに対し垂直)の高さ寸法を設定できる。
前記寸法設定により、摩擦力を増加する回転モーメントの発生可能性を防止できる。
図示のように、チェーン張力軸受面31aと延伸力軸受面33aとを互いに全く異なる高さに設定することができる。作用する重力FGに対して直角(垂直)に作用するフィルム延伸力FR、剪断力FQ、側牽引力FS及び/又は遠心力FFは、チェーン張力軸受面31a又は延伸力軸受面33aの範囲内に作用し、特に、フィルム延伸力FR、剪断力FQ、側牽引力FS及び/又は遠心力FFの各ベクトルは、共通の平面又は互いに隣接し又は接近する平面であるチェーン張力軸受面31a又は延伸力軸受面33aに作用するので、本発明では、付随するベクトルが異なる平面又は離間する平面に作用するときにクリップ装置6及び搬送チェーン13に作用する可能性のある転倒モーメント又は回転モーメントを回避し又は転倒・回転モーメントを可能な限り最小化する構造が決定的に重要である。クリップ・チェーンユニットKKに作用する外力の力学関係を図9aに示し、クリップ本体に作用する外力と外力ベクトルを図9cに示す。
各摺動面31a又は33aの最下部から最上部までの各高さ又は作用高さ(最下部から最上部まで摺動面31a又は33aに一貫する形状を設ける必要はなく、自由な中間空間を形成しつつ互いに対向する摺動面を形成できる)をチェーン張力軸受面高さ231と延伸力軸受面高さ233(例えば、図4a)で示す。案内レール15の対応する軸受面15a又は外面15b(図2)で支持されかつ相互に作用する各チェーン張力軸受面高さ231又は延伸力軸受面高さ233のみが決定的に重要である。即ち、重力FBを除き、案内レール15の対応する軸受面15a又は外面15b(図2)に対し、異なる原因に起因して発生する全水平外力が重力に対して直角に作用するため、転倒モーメントと回転モーメントも案内レールに作用する可能性はない。換言すれば、転倒モーメントと回転モーメントとを発生させずに、案内面又は摺動面31a又は33aに垂直に作用する全水平外力を案内レールで支持しなければならず、また、垂直に作用する重力(重量ベクトル)FGを、有効な摺動面139(図27)の領域で支持レール17の対応する軸受面17aに交差させ、これにより、転倒モーメントと回転モーメントを発生させずに支持・重量レール17により重力FGを支持し保持しなければならない。
図示の実施の形態では、互いに対向する2つの軸受面31a,33aは、案内レール15の下辺15cの共通の下部高さから上方に伸び、チェーン張力軸受面31は、チェーン張力軸受面33aよりも下方の摺動面39により近くで終了するので、チェーン軸受面33aは、全体としてより大きい高さで形成される。チェーン張力軸受面33aをより高く形成する理由は、チェーン張力軸受面33a全体でかつ高い摺動要素33を介して大きな外力又は最大負荷力(対向するチェーン張力軸受面31aに作用する最大負荷力に比べて)を保持して、表面圧力を減少することにある。基本的に高さの低いチェーン張力軸受面31aと、高さの高いチェーン張力軸受面33aとは、水平の中央平面に対して対称に配置される。図示の実施の形態では、2つの軸受面31a,33aは、同一の下端高さ、即ち案内レール15の下辺15cから異なる高さの自由上端までそれぞれ上方に伸びる。
熱処理領域Ibに移行する延伸領域終端の案内レールの凹部領域VIでは、力学関係は、逆になる。対応する力学関係を図10a、図10bに示し、作用する外力と外力ベクトルを図10cに示す。
延伸領域湾曲部に対応して凹形に変形する案内レールの凹曲線領域VIでは、図10aにベクトルで示すように、フィルム延伸力FRの他に、チェーン張力によって誘起される側牽引力FSは、摺動要素33の延伸力軸受面33aに負荷を与える。最大負荷が作用する領域となる凹曲線領域VIでは、例えば、磁気的負荷軽減法等の別の負荷緩和手段により負荷を減少することができる。この場合に、常に有効な重力FGの他に、ベクトル表示するフィルム延伸力FRと側牽引力FSとの2外力が搬送チェーン13と当該する各クリップ装置6とに作用する。詳細には、横力作用面Qは、クリップ台又はフィルムの位置により形成される延伸力平面Yの下側に僅かな作用間隔WA2分離間してチェーン素子、即ち小ローラの中央及び小ローラ内を通過し、一対の側牽引力FSは、横力作用面Q上に互いに個別に発生して、クリップ・チェーンユニットKKの長さ方向に互いに接近する異なる延伸力軸受面33aに作用する。また、凹曲線領域VIでは、帯状薄膜(フィルム、ウェブ)Fから外側に離間する方向に作用する遠心力FFは、延伸フィルムFから延伸力が作用する延伸力平面Yの上方に僅かな作用間隔WA1分離間して、側牽引力FSに対して平行に作用する(図10b)。遠心力FFは、重力ベクトルFGに直角(垂直)に交差する軸受面31a,33aと交差(僅かな間隔WA1又はWA2に対応する中心領域で交差することが望ましい)するので、力学的交差によっても、全体として外力が相殺されて、クリップ・チェーンユニットKKに作用する外力によりクリップ・チェーンユニットKKに作用する転倒モーメント又は回転モーメントを確実に又は殆ど回避でき、その結果、案内軌道領域でも、回転モーメントに依存する摩擦係数と摺動係数の上昇は発生しない。
最後に、対応するフィルム力又は延伸力が作用しない案内レールの凹曲線領域II又は凸曲線領域III及び入口と出口での方向変換領域IVでも、フィルム力又は延伸力を含まない対応する外力関係が生じる。入口と出口の間に対応する延伸領域に直線状の案内レール領域のみを設けて、完全性を期する必要性は必ずしもない。異なる延伸比に調整するため、できれば単一又は複数の継手装置を設け、異なる延伸比に調整するため、別の凸形又は凹形の案内レールをこの領域に設けることができる。各場合に、延伸案内領域Vに基づき、直線状案内レールに対し又はフィルムに関して凸曲線形又は凹曲線形の案内レールでは常に前記外力関係が発生する。
案内レール15の全体進路で発生する可能性のある前記各変形部に関して、概要を下表にまとめて再掲する。
Figure 2016507401
(1) 予熱領域と緩和領域では、フィルム力を無視できる
(2) 垂直軸z周りのクリップ・チェーンユニットの軽度の傾き
(3) 無視できる
前記のように、逆向きに作用する力、即ち例えば、側牽引力FS、逆向きに作用する剪断力FQも、また摩擦力、遠心力FF等もクリップ・チェーンユニットKKに部分的に作用する可能性があるので、案内レール15の対応面に対し、摺動軸受29のどの軸受面が加圧面接触して負荷を加えるかは、逆向きに作用する力の大きさに依存する。
前記実施の形態では、本発明の基本概念の構造を選択して、クリップ装置6とチェーン装置7に関する全外力が、特に個別に分離する態様でクリップ・チェーンユニットKKに作用して、所望の優れた効果を生ずる。その場合、摺動面に作用する可能性のある全ての又は有害な転倒モーメント力と回転モーメント力を発生しない構造を選択しなければならない。
有利に外力を導入することにより、摺動要素は、常に正確にかつ完全に面接触し又は大部分で面接触する。有利な重心の設定により、摺動体の転倒又は傾斜きを防止できるので、重量軸受面は、常に面接触する。また、全側牽引力FSは、転倒又は傾斜を発生しない(非偏心搬送又は非端縁負荷)ので、他の全領域では、常に重量摺動蹄の面接触を確保できる。側方案内レール15でも、全て同様の状態になる。常時面接触を確保できる。曲線部では、特に、摩擦学的観点で極大の改良を意味するヘルツ圧力(任意の曲面と曲面などの弾性接触部分に掛かる圧力)が重要である。
このように、本発明の解決手段では、回転モーメントと転倒モーメントを保持し、防止し又は回避する支持装置も最早必要としない(従来では通常設ける必要があった)。従って、前記解決策手段は、回転モーメント支持不要のクリップ装置とレール装置とも呼ばれる。
従って、本発明は、単一又は複数の下記特徴及び利点により、及び/又は顕著な下記の作用・効果を生ずる。
(i) 前記のように、本発明は、クリップ・搬送ユニット、即ちクリップ・チェーンユニットの各クリップ装置と搬送チェーン13の構成要素を意味するチェーン装置(搬送装置ともいう)とを案内レール15に対応して同一重量に均衡させる釣り合いを保持するシステムを提供し、
(ii) 搬送チェーンシステム3の大部分の循環行程では、案内レール15に重力のみが作用するので、循環行程での部分的冷却又は特に一貫して冷却せずに又は重力に起因する摩擦力及び関連摩擦熱、例えば、支持レール17の一部に対してのみ冷却部を設ける可能性が生じ、場合により一定の又は短距離領域でのみ側方案内レール15の負荷軽減又は冷却が有利に必要であり、
(iii) 冷却部を設けるとき、直接冷却を実現でき、
(iv) 本発明では、クリップ・チェーンユニットに作用する異なる外力と重力とを分離して設計でき、
(v) クリップ・チェーンユニットKKに作用する(及び循環する案内軌道の異なる部分に依存して発生する)フィルム延伸力FR、チェーン張力FK及び遠心力FFを含む搬送装置の外側に延びるベクトルの全外力を、案内レール15の側方に設けられる軸受面(案内面)15a,15b(図2)で保持しかつ伝達して、クリップ・チェーンユニットKKの転倒又は傾斜を発生せずかつ保持すべき付加的な支持力を発生せずに摺動要素の限定された面接触を確保して、案内レール15の軸受面(案内面)15a,15b内で全外力を処理でき、
(vi) また、有利な外力導入構造により、常に正確にかつ可能な限り、全面で案内レール15の軸受・摺動面に摺動要素を接触させ又は少なくとも部分的面接触を確保し、
(vii) クリップ・チェーンユニットKKの重心位置の対応する有利な選択により、支持レール又は支持レール面での単一又は複数の摺動体の転倒又は傾斜を確実に排除できるので、本発明では、常に正確にかつ可能な限り全面で支持レール及び/又は重量軸受レール上に重量軸受面を接触させ、
(viii) (案内レールを設ける)循環軌道2での他の全領域でも、全側牽引力FSは、転倒又は傾斜を生じない(偏心搬送又は縁部負荷を排除)ので、重量軸受摺動蹄29aは、支持・重量レールに対し常に面接触し、曲線部の外部では、チェーン張力軸受面、チェーン張力摺動面、延伸力軸受面又は延伸力摺動軸受面での(摺動蹄の)摺動軸受の面接触を常に確保できるので、曲線部では更に摩擦学的に極大の改良となる非常に重要な現象の所謂ヘルツ圧力を回避できるので、案内レールと、付属の側方軸受面又は摺動面でも、同様の状況となり、
(ix) また、本発明では、発生する外力、特に、重力に対して垂直に作用する別の外力(例えば、フィルム延伸力FR、遠心力FF等)による転倒又は傾斜増大因子を発生させない全体構造を具現化できるが、転倒又は傾斜増大因子は、案内レール15の2つの軸受面15a,15bの一方に対応する外力が直接作用して、対応して外力のみを支持すべき可能性があり、重力に対して横方向に作用する外力が案内レール15の摺動面に非直接的に作用すれば、保持しかつ支持すべき付加的な力を発生し、これにより、摩擦と、関連エネルギ入力が上昇して、別の冷却部設置の必要性等を発生させるものであり、
(x) 最後に、チェーン張力軸受面31と延伸力軸受面33との間の間隔、即ち案内レール15の幅は、少なくとも1つの摺動軸受40又は少なくとも2つの摺動軸受40a,40bが最大に離間する摺動要素端縁40’間の同一方向の最大間隔寸法に比べて非常に小さい。図示の実施の形態では、一対の摺動要素端縁40’(図4a)(支持レール17上の摺動要素の座面に形成される支持面装置39の最大延長長さ39’(図6a))間の最大離間間隔は、案内レール15の幅及び2つの軸受面31,33間の間隔に比べて、少なくとも2倍大きく、好ましくは案内レール15の幅よりも3倍大きい。また、主に、重量軸受面39の中央領域、即ち最大に離間する摺動要素端縁40’間の中央領域と2つの軸受面31,33の延長部は、交差する(又は2つの摺動要素端縁40’間の総延長幅に対して5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%以上、又は40%以上偏位しない)ので、転倒モーメント又は回転モーメントが付加的に発生せずかつ重力に加えて支持面17に作用せず、摩擦係数とエネルギ値等の悪化を確実に回避することができる。
チェーン張力の分離
前記実施の形態では、全領域で作用するチェーン張力FKは、チェーン長さ(重量)、遠心力FF、初期張力、延伸力FQ(更に、フィルム厚、フィルム材料、延伸温度等に依存する)、延伸角度等に依存する。また、搬送チェーンシステム3の位置により各チェーン要素13.1毎に異なる延伸力が、作用する。
搬送チェーンシステム3のm方向位置に対するチェーン張力の変化(依存性)を図11のグラフに示す。出口に設けられる駆動スプロケットARを介して引張される全搬送チェーン13のチェーン張力は、出口領域Aの駆動装置で最大になることは、図11のグラフから明らかである。入口領域Eに設けられて部分的負荷の掛かる入口スプロケットERを駆動するとき、入口スプロケットERにも依存して、出口と入口でのチェーン張力は、変化する。
駆動装置(出口末端と入口領域での部分駆動)は、始動時に搬送チェーン13に作用する重力と、中間搬送チェーン13及び特に支持レール17に発生する摩擦とを克服しなければならない。最終速度に達した搬送チェーン13は、極小摩擦力のみを克服すればよいので、(フィルムを牽引する延伸力を発生させずに、全体システムを駆動するとき)その他の損失がなく、搬送チェーン13を運転することができる。即ち、摩擦の調整にのみ対応してエネルギを消費しなければならない。従って、特に、案内レール15の湾曲案内領域での別の損失、継手装置及びチェーン端縁等での損失が発生しない限り、前進走行領域Ib及び図5に示す領域V,VI及びVIIでは、全体システムに発生するチェーン張力の直線状変化(図11では破線)を予測できる。また、例えば、側方案内軸受面、即ちチェーン張力軸受面31及び/又は延伸力軸受面33では、摩擦損失を発生するから、チェーン張力の直線状変化の変動又は偏差をシステム上分離することはできない。モータトルクの測定により、チェーン張力の変動又は偏差を検出できる。
前記対応して、基本的に戻り走行領域に対しても有効に適用できる。
本設備により横延伸を実行するとき、特に、延伸領域V,VI,VIIでは、フィルムの応力−伸び特性に対応して、チェーン張力を強力に増加しなければならない。
重量軸受面の実施の形態
図示の実施の形態では、特に少なくとも単一つの摺動要素40を構成する横に並置された2つの摺動要素40a,40bの形態で摺動装置をクリップ・チェーンユニットKKの底部に設けて、支持面39を形成し、支持・走行レール17に形成される支持・走行レール面17’で摺動要素40aと40bを含む摺動要素40を支持し、支持・走行レール17上で搬送チェーン13を縦方向に搬送し移動させる動作を図4aと図6aについて説明した。特に、良好な摺動係数、即ち極力小さい摩擦係数を摺動要素40a,40bに付与して、極力摩耗の少ない各要素を使用することができる。従って、周知の全摺動材料を基本的に使用することができる。本明細書では、ポリエーテルエーテルケトン、カーボン、グラファイト材料等のみを例示する。
重量軸受面と側方軸受面の実施の形態として、例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂により構成され又はこれらを含む樹脂材料により摺動要素を構成できる。即ち、下記構成又は下記割合の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用することができる。
(I) 例えば、炭素繊維、ガラス繊維等形全種類の強化繊維(割合0%〜100%)
(II) 例えば、グラファイト、二硫化モリブデン等形全種類の固型潤滑剤(割合0%〜100%)
(III) 例えば、樹脂、金属等全種類の被覆
(IV) 例えば、気体、光線、熱、電気等による全種類の表面処理
(V) 例えば、旋盤、フライス盤による機械的表面処理
熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の組合せでも、前記補足説明と補足を考慮しても、前記組み合わせ又は材料を追加考慮しても、前記摺動要素を構成し又は包含することができる。
本発明では、少なくとも1つの摺動要素40又は例えば、クリップの底部に設けられる2つの摺動要素40aと40b及びこれらを含む支持面39により、重心対称軸(重心垂直面)Szに対して対称な対応する摺動面又は摺動面領域を形成し、支持面39全体に渡り均一又は同一の表面圧力を生成して、クリップ・チェーンユニットKKに作用する外力を完全に分離(最大限に分離しかつ最小化)して検討して、転倒モーメントの発生を回避することが望ましい。作用する別の外力があっても、同様に転倒モーメント又は回転モーメントが生成されないので、異なる軸受面領域では、使用中も有害な転倒又は傾斜が発生せず、一方側、即ち非対称の表面圧力を招来しない。その場合、極めて簡単に同一の又は異なる間隔及び/又は同一の又は異なる大きさの面を介して、所望の一様で均一な表面圧力を実現できる。また、一般的に表面圧力に依存する摩擦係数に留意しなければならない。その場合、一般的に表面圧力が上昇すれば、最適値に達するまで摩擦係数は低下する。最適値に達した後、摩擦係数は、再び上昇し、極めて高い表面圧力は、使用材料の機能停止を招来する。同一の摩擦力と面積の減少では、特定の摩擦力(熱量/面積)は、上昇する。また、特定の高摩擦力は、小接触面を通じて熱を発生するので、潤滑剤として使用する潤滑油に極めて強い負担(潤滑剤の分解又は劣化、)が掛かる。
従って、摺動面積の増加により、使用する潤滑剤、潤滑油への特定の熱伝達を通常軽減することができる。ただし、摺動面積の増加は、摩擦係数に負の作用(摩擦係数の増大)を生ずるので、摩擦力は、再び増加する。従って、摩擦要因(温度、負荷等)と使用状態とに依存して、摩擦学共同研究者は、理想的かつ最適な表面圧力を与えよう。
摩擦の最小化に関して発生する問題を考察すると、下記の通りである。
対応する横延伸装置は、ある速度v1で運転を開始し、表面圧力が増加する速度では、摩擦係数μと摺動対の温度は、最小値に低下する。表面圧力が更に増加すると、摺動対の温度と同様に、摩擦係数は、摺動対が故障するまで極めて急速に上昇する(摺動対は、固定の摺動・軸受面及び関連する相互作用で動く領域の相互作用材料に限定される)。高速度v2(v1<v2)に比べて、摩擦係数と摺動対の温度は、低い傾向にある。摩擦係数の変化と摺動対の温度特性は、摺動対が故障するまでの低速度v1の場合に類似して推移する。
従って、必要に応じて摺動面の寸法を変更できる所望のチェーン装置を開発すれば、摩擦係数の最適値を得ることができる。また、本発明では、常時最適値の摩擦係数を得るか又は異なる前提条件に対応して適合するために、全体自由度を設定する解決策が用意される。
本発明の実施の形態では、異なる表面圧力を極めて容易に実現する手段を明確に示すクリップ・チェーンユニットKKの3例の模式底面図を図12a〜図12cに示す。図12aに示す変形実施の形態では、搬送チェーン13の送り方向1に対して互いに横方向、即ち、直角にずれて一対の摺動要素40aが付属するチェーン素子軸の中央高さで配置される。摺動要素40,40a,40bの幅は、比較的小さい。摺動要素40,40a,40bの重量軸受面39の領域での全体として小さい総面積により高い表面圧力が得られる。換言すれば、本実施の形態では、送り方向1に対して横方向に配置された各二対の摺動要素40aと40bを含む合計4個の摺動要素を使用して、支持レール17の軸受面17’上に対応する支持面装置39が形成される。図12bに示す変形実施の形態では、対応する摺動要素40,40a,40bは、送り方向にやや短かい寸法と、横方向に広い寸法で製作される。この形態により、クリップ・チェーンユニットKK毎に表面圧力を変化させることができる。図12cに示す変形実施の形態では、重心対称軸Szに対して左右に全体幅を延長しかつ送り方向1にずれて2個のみの摺動要素40が並置される。
互いに結合せずにクリップ・チェーンユニットKKの適当な保持具に直接嵌め込む個別又は複数の摺動要素として摺動要素40を構成し又はクリップ・チェーンユニットKKの統合構成要素として摺動要素40を構成することも通常可能である(例えば、所謂TFELOK(テフロック)材料(テフロンコーティング+クロムめっき))。
異なる前記形態により、本発明では、重心に対し又は重心対称軸Szに対し対称に配置し又は重心対称軸Szの左右に配置した摺動要素により、常時同一又はほぼ同一の表面圧力を確保できる。また、この着想に限定されず、異なる形状又は構造と寸法設計により簡単な態様で、異なるかつ最適の表面圧力を容易に実現できる。
図12a〜図12cに示す全実施の形態の各全体構造形態では、クリップ・チェーンユニットKKから支持レール17の表面、即ち支持・走行レール17’に付加的な転倒モーメント又は回転モーメントを生じない(又は作用する表面圧力を基本的に大幅に増加させない)ため、支持面装置39の最大延長幅39’は、最大延長幅39’の中心領域で交差する案内レール15の幅よりも大きく、好ましくは4倍大きいことが明らかに好ましい。
図6a、図12a及び図12cに最大延長幅39’を示す。重心垂直面Szとクリップ側の摺動要素40aの最遠点との間の間隔をxとし、重心垂直面Szからチェーン側の摺動要素40bの最遠点への間隔をyとすると、最大延長幅39’は、合計値x+yに対応する。単一の摺動要素40又は互いに離間する複数の摺動要素40a,40bを最大延長幅39’の領域に配置することができる。その場合、最大延長幅39’(=x+y)の中心に重心垂直面Szを配置することが好ましい。摺動要素の長さ方向に重心垂直面Szに対して表面圧力を同一に設定しなければならないので、重心垂直面Szが、摺動要素40,40a,40bの最大延長幅の中心を通過しなければ、側方間隔XとYは、互いに異なる。換言すれば、重心垂直面Szに対して左又は右に異なる間隔xと間隔yで、最遠点40a’又は40b’(図6a)に作用する(同一大きさの)領域重力を分配しなければならず、この場合も、重心垂直面Szの左右に同一の表面圧力を確保しなければ、重心垂直面Szの左右で摺動要素又は複数の摺動要素40a,40bの面積を異なる大きさに設定する必要がある。摺動面積の適合化により、クリップ・チェーンユニットKKの転倒又は傾斜を確実に防止できる。
案内レールに対する摺動軸受の側方軸受面に関する実施の形態
本発明では、案内レール15に対する摺動軸受29の案内レール摺動蹄29aも最適化を図ることができる。
その場合、迅速に理解するため、下記の点に留意しなければならない。
搬送チェーン13が循環して移動する循環軌道2の全領域では、異なる因子に依存して、搬送チェーン13にチェーン張力が作用することは前記の通りである。延伸領域では、特に、案内レール15の凸曲線領域II及びVIIを有する延伸領域の開始時も、また案内レール15の凹形曲線領域III及びVIを有する延伸領域の終端又は出口でも、チェーン張力が作用する。特に、互いに連続する2つのクリップ・チェーンユニットKKでは、発生するチェーン張力に対する差が生じ(一方のクリップ要素又はチェーン要素13.1には、例えば、チェーン張力FKiが生じ、隣のチェーン要素13.1には、チェーン張力Fki+1が生じる)、延伸すべき高分子フィルムの伸び特性に依存して、領域V,VI及びVIIでの延伸力に変動(推移)が発生する。各クリップ要素又はチェーン要素13.1は、帯状薄膜(フィルム、ウェブ)延伸力平面Yに対して垂直の回転軸周りに、即ち搬送チェーン13の循環平面に対して垂直に配置される平面周りに基本的に回転(捩れ)し又は傾斜することがある。図13は、各区間領域V,VI又はVIIでフィルム側の延伸力がクリップ装置6に作用して、チェーン要素13.1に回転モーメントを発生する状態を理解するため実際には生じない誇張表現の拡大平面図を示す。
図13は、外部から搬送チェーン13に導入される延伸力により、投影面に対して垂直な軸(フィルム面に対して垂直)周りで各クリップ装置6が枢軸運動(捩れ、回転又は傾斜)を行い、フィルム側のクリップ25を有する搬送チェーン13の送り運動に対応して、各チェーン素子は、枢軸(捩れ)運動を行うので、図13の中央に示すV領域のチェーン素子は、右側のVI領域にある循環軌道2上のチェーン素子に対し反時計方向の回転モーメントを生ずるのに対し、左側のVII領域にある循環軌道2上のチェーン素子に対して時計方向の回転モーメント又は傾斜(捻り)運動を発生する。
本発明では、考慮すべき各チェーン素子位置で可能な限り偏心搬送又は端縁負荷の発生を抑制する形状寸法を指定することができる(図14〜図16)。例えば、軸受面31と33を有する摺動蹄29a形のU字状の摺動要素29を図14〜図16に示す。例えば、クリップ・チェーンユニットKKに摺動要素29を相互に接続せず、クリップ・チェーンユニットKKの対応する保持具に摺動要素29を直接嵌合し又はクリップ・チェーンユニットKKの統合構成要素(例えば、所謂TFELOK材料)である個別又は複数の摺動要素31及び33を摺動要素29に使用することも通常可能である。その目的で、2つの摺動面間の内側間隔を上方に拡大する緩慢斜面(テーパ面)又は湾曲面を各摺動要素面31a又は33aの前側と後側に設けることができる。即ち、本発明では、案内レール15に対する摺動軸受29(U字状の摺動蹄29a)でのチェーン張力軸受面31に対する摺動要素面31aと、延伸力軸受面に対する摺動要素面33aとに対し、極力小さい表面圧力と大きい接触面を付与して最適化し、偏心搬送又は端縁負荷を回避することができる。案内レール15に対する各摺動軸受31と33(U字状の摺動軸受装置29(図4a))にチェーン張力軸受面31aと延伸力軸受面33aを各々設け、チェーン張力軸受面31aと延伸力軸受面33aの各前方走行側32aの垂直入口縁辺と、各後方走行側32bの垂直出口縁辺(図14)に各々緩慢斜面32’及び32’’(例えば、送り軌道2又はフィルムF平面に対し垂直な中心軸周りに半径32r1〜32r2の曲率を有する)を設けて、互いに対向する2つの軸受面31a,33a間の内側間隔32d(図16)を僅かに拡大して、偏心搬送又は端縁負荷を回避成できる。それにより、摺動軸受装置29の摺動軸受31と33は、案内レール装置の案内レール15の互いに離間する垂直外面15aと15bに対し良好な接触状態が得られる。
換言すれば、本発明では、想定する各位置でチェーン張力軸受面31a又は延伸力軸受面33aに常に摺動する状態のチェーン形状と摺動体形状のシステム(搬送チェーンシステム3)が形成される。摺動要素31又は33に形成される曲率半径32r1又は32r2は、表面圧力(ヘルツ圧力)を極力減少する最適化形状に選択される。それにより、摺動レール(案内レール15)での特別な摩擦力も減少し、潤滑膜を形成する潤滑油の過熱(引火温度)の可能性を最小化できる。要するに、案内レール15に接触する摺動軸受29では、摺動要素31と33の2つの軸受面31aと33bの入口側緩慢斜面32’と出口側緩慢斜面32’’とは、2つの軸受面31と33間の間隔隙間32dを拡大し、帯状薄膜(フィルム、ウェブ)を拡大する延伸領域を搬送チェーン13が通過しても、偏心搬送又は端縁負荷の発生を回避できる確実な最適化を達成できる。
この点で、図14は、案内レール15に対する摺動軸受29を斜視図(三次元)で表し、図15は、摺動軸受29を平面図で表す。図16は、牽引方向に互いにずれて配置された2つの摺動蹄29,29’を有するクリップ・チェーンユニットKKの平面図を示し、案内レール15を嵌合するクリップ装置6の2つの摺動蹄29の垂直軸周りで極めて容易に傾斜接続を許容し形成する装着点又は装着線32’又は32’’が摺動蹄29,29’の軸受面に形成される。装着線32’又は32’’は、例えば1mm、2mm、3mm以上、特に4mm以上、摺動要素31と33の外側境界34から離れる。逆に、装着線32’又は32’’は、摺動要素31と33の外側境界34から8mm、7mm、6mm又は5mmより遠くに離間しないことが好ましい。例えば、摺動要素31と33(75cm)に対する75有効半径では、装着線32’又は32’’は、案内レール15に対する摺動軸受29の外縁から4.5mmだけ内側にずれる
摺動要素31と33の形状(例えば、U字状)、寸法又は形態に本発明を限定すべきではない。基本的に、複数の摺動要素を案内レール側に使用することもできる。
要するに、本発明では、考え得るチェーン素子位置で、偏心搬送又は端縁負荷を発生しない形態の案内レール15に接触する摺動軸受29の軸受面31a,33aを決定でき、しかも、小さな表面圧力と大きな接触面積となる曲率半径を使用して、確実に摺動蹄29を最適化することができる。
特に、図14、図3及び図6bに示すように、案内装置と切除下部36を備える摺動蹄29を一体に形成でき、クリップ装置6の対応する切込部に形成した摺動蹄29を交換可能に嵌合しかつ固定することができる。
重量低減による設備の更なる最適化
全体状況の改良、即ち摩擦係数の低下、摩擦係数を低下する摺動軸受の改良、可能な潤滑及び/又は摩耗の減少により、前記実施の形態を補強しかつ代替し、搬送チェーン13に対して全体にかつクリップ・チェーンユニットKK、その少なくとも一部又は類似部分に対し特に軽量構造材料を使用できる。前記の実施の形態では、標準材料として鋼と他の鋳造材料のみが使用される。
従って、実施の形態では、クリップ・チェーンユニットKK又はその基本構成要素、及びそれに伴い、例えば複合材料、特に繊維複合材料等の軽量材料で搬送チェーン13を製造し、構成することができる。
容量百分率又は重量百分率で、25%以上、特に30%、40%、50%、60%、70%、80%以上又は90%以上単一又は複数の複合材料、特に長繊維の繊維複合材料を含み又はこれらで構成されるクリップ装置6及び/又はチェーン装置7を本発明の延伸装置に設けることができる。
また、少なくとも1つの機能成分又は特性成分を配合したマトリクス材料の複合材料を含むクリップ装置(6)及び/又はチェーン装置(7)により延伸装置を構成し、更に、
a) マトリクス成分は、単一又は複数の材料、アルミニウム、マグネシウム、セラミック、炭素、熱硬化性樹脂、弾性樹脂及び/又は熱可塑性樹脂、特に熱硬化性樹脂、高分子化合物、重合体、樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂(PMMA)を含み、かつ
b) 特性成分又は機能成分は、単一又は複数の材料、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、アラミド繊維、硼素繊維、鋼繊維及び/又はナイロン繊維を特に長繊維形態で含み又はこれらで構成することができる。
本発明の実施に使用する支持・走行レールの構造
循環軌道2の長手方向に対して横方向の矩形断面(又はそれ以外)を示す図2の実施の形態では、上部に平坦な支持レール軸受面17aを形成した支持レール及び/又は走行レール17は、3次元材料により構成し又はこれを含む。
潤滑油形式の少量の潤滑剤を必要とする(延伸装置で製造するフィルムに付着する潤滑油粒子による汚染の防止にも通常役立つ)が、摩擦に起因する温度上昇を低減する追加手段を準備して、摩擦作用を極力低いレベルに維持することができる。本発明の実施の形態での基本的な特徴は、循環軌道2の全体又は一定部分での放熱にある。図示の実施の形態の支持レール又は走行レール17に冷却装置が放熱目的で設けられる。このため、例えば、水主体の流動性液状冷却媒体を搬送する少なくとも1つの冷媒通路41が支持レール17に設けられる。クリップ装置6の底部に設けられる摺動軸受40,40a,40b(図4a、図6a)が支持レール又は走行レール17上に形成される支持面又は走行面17a上で縦方向に移動しかつ案内されるとき、支持面又は走行面17aは、冷却媒体により直接冷却される。走行面17aの冷却により、放熱と摩耗を低減し、延伸すべき薄膜樹脂を改良し、装置全体の長寿命化を図ることができる。また、冷却により、潤滑油又は潤滑剤の過熱を回避できる。
その場合、内部に冷媒通路41(図2)を有する案内レール17を上部の支持面又は走行面17aと一体に成形し又は整合性材料で形成して、冷却媒体による支持レール又は走行レール17の冷却作用を直接かつ極力走行面及び/又は摺動面17aに及ぼし、クリップ装置6の底面に設けられる摺動軸受40,40a,40bを直接冷却することが好ましい。
また、図2に示す絶縁部42が案内レール17の底部に設けられる。絶縁部42(板状の絶縁物又はスペーサ)は、上方の走行面17aのみを特に冷却し、支持・走行レール17を保持し支持する下方領域への冷却損失を確実に防止する作用がある。また、絶縁部に用いられるスペーサ42は、支持体の撓み又は変形を吸収する補整要素としても使用できる。支持レール17の底部にスペーサ42を設けて間隔を空けるとき、スペーサ42内の解放空間による空気でも絶縁を達成できる。
支持・走行レールの接続と延長
矩形断面を有しかつ水平に並置される唯一の鋼帯又は例えば、連続する一束の可撓性バネ鋼帯により、案内レール15を構成できる。可撓性の案内レール15により形状を調整する可能性が得られる。
特に、望ましくかつ最適な基準値に対応する延伸領域では、継手装置(枢軸接続部)Gを用いて案内軌道2の進路を調整することができる。
案内軌道2の進路調整は、実際の支持・走行レール17に対応して調整することを必要とする。特に、支持・走行レール17に沿って配置される冷媒通路形態の冷却部を組み込む好適な本発明の実施の形態では、金属製剛体により支持・走行レール17を構成するので、実現する必要のある特別な走行レール17の縦構造を図17〜図22について説明する。
図17と図18は、上部の支持領域を除去した走行・支持レール17を示し、図18は、継手領域の垂直断面斜視図を示す。図17及び図18に対応する平面図を図19に示し、対応する底面図を図20に示し、継手装置に関連する模式的な垂直方向の縦断面図を図21に示し、本発明の実施に使用する継手装置の構造と原理を説明する。図22は、支持・走行レールの継手領域での構造を示す縦方向に直角な部分断面図を示す。
搬送チェーンシステム3の支持レール及び/又は走行レール17に関する構造原理と共に、循環軌道2を構成する処理行程側の案内レール15と戻り行程側の案内レール15との間でクリップ・チェーンユニットKKが乗り換え(変更)できる進路適合、即ち最適な各延伸比への適合可能性を以下詳細に説明する。
本発明の実施に使用する(図2について説明した通り)支持レール及び/又は走行レール17に縦方向に貫通する冷媒通路41形態の冷却装置を設けることが好ましい支持レール及び/又は走行レール17は、特殊な継手構造を必要とする。
領域片TRiとTRi+1(図18及び図19)とを有する支持レール及び/又は走行レール17の支持構造体19の第1の領域片TSiと第1の領域片TSiに隣り合う次の第2の領域片TSi+1との間を接続する継手装置(枢軸接続部)Gを図19に示す。
2つの領域片TRiとTRi+1を互いに完全に分離するため、異なる部分的観点を考慮しなければならない。
まず、冷却レール117とも呼ばれる支持レール17の分離を説明する。前記のように、クリップ・チェーンユニットKKの底部に取り付けられる摺動軸受40、40a又は40bの重量軸受面39は、支持レール又は走行レール17、即ち冷却レール117の上側又は摺動面17aに支持される。
支持レール又は冷却レール17,117の隣接する2つの領域片TRiとTRi+1とを分離するため、まず、図19の平面図に示す中央の枢軸M周りの領域円Dに沿う分離間隙SP(図17及び図18)が形成される。枢軸Mは、支持レール軸受面17aに対し垂直でありかつフィルム平面に対し通常垂直である。案内レール15の領域片TRiとTRi+1の対応する正面は、領域円Dに対応し、一方の領域片Triは、凹曲線状に形成され、他方の領域片TRi+1は、凸曲線状に形成される。
分離間隙SPの間隙幅は、極力減少しなければならない。分離間隙SPに沿って互いに隣接する支持レール17の領域片TRiとTRi+1は、支持レール表面17aの領域では排出面91と導入面92とを備える。排出面91と導入面92は、空気軸受緩衝材140の損傷及び緩衝材140での緩衝板支持面139(以下「緩衝軸受面139」と略称する)の損傷及びモーメント作用の予防に移行部は、最適化される。
更に、支持レール17の領域片TSi,TSi+1と、領域片TSi,TSi+1に設けられる継手装置(枢軸接続部)G,81,82は、撓み及び変形がなくかつ高捩り剛性で、互いに一直線に配置される支持レール軸受面(17a)上に支持されかつ形成される。
また、支持レール17又は支持レール17の領域片TRi,TRi+1は、直接又はスペーサ又は絶縁性スペーサ42を介して、下部支持領域99上に支持されかつ保持される。
前記の通り、循環する冷却部、即ち冷媒通路41を支持レール17に形成するので、分離間隙SPを横切って個別の接続装置141により冷媒通路領域TSiとTSi+1を互いに接続しなけなければならない。
特に図17と図18に示すように、支持レール及び/又は走行レール17の2つの領域片TSiとTSi+1は、分離間隙SPを介して互いに隣接し、側路管141を接続する側路片141aが領域片TSiとTSi+1に設けられる。換言すれば、支持レール17の一方の領域片TSiの冷媒通路41内に循環する冷却媒体は、次に側路管141aを介して、支持レール17の次の冷媒通路領域TSi+1の接続片141bに流入することができる。前記のように、支持レール及び/又は走行レール17の領域片TSiとTSi+1の両正面は、分離間隙SPに対して隣接しかつ閉鎖される。
支持レール17の2つの領域片TSiとTSi+1間に前記無継目の連結部(移行部)を確保するため、支持構造体(例えば、図17と図18に示す)、それに重量軸受面構造体(支持レール17)を固定する領域片TRiとTRi+1を有する連続する支持構造体TRを対応する高捩り剛性でかつ高曲げ剛性で接続しなければならない。そのため、分離間隙SPを形成する回転軸(枢軸)Mと分離継目94と95を支持体領域片TriとTri+1付近に示す。ここでは、容易な理解のため、冷媒通路の図示を省略する。
本発明では、支持構造体TRを構成する一対の支持板98’と99’を、互いに垂直に離間して、支持レール17の軸受面17aに対し平行にかつ対応する支持体構造98と99上に平行に重ねて配置して、十分な捩り剛性と十分な曲げ強度とを得ることができる。
図21は、非屈曲性の継手装置(枢軸接続部)Gの回転軸(枢軸)Mを通る略示断面を示す。図21では、領域円Dでの上下の支持体領域片TriとTri+1の分離継目を符号94と95で表わす。支持レール17の領域片TSiとTSi+1の冷媒通路領域では、冷媒通路は、同様に下部支持体構造の領域で遮断される(図17)。回転軸Mの外側の上下領域での重なる(重複する)支持体により、従来(従来技術の曲げモーメントB2を図21bに示す)に比べて曲げモーメント(曲げモーメントB1を図21aに示す)が補強される。捩りモーメントも同様に補強される。
前記構造原理により、第1に、構造に基づくモーメント伝達による撓みを減少することができる。また、支持構造により重量軸受面を正確に方向付けできる。最後に、挟み材又は楔材を用いてレール接続も正確に調整することができ、対応する挟み材又は楔材、一般的に調整片又はスペーサを符号91で示す。
図21は、対応する支持体の簡略化垂直断面を示し、図22は簡略化した垂直断面図を示す。
変形軸受システム
流動性の冷却媒体をポンプで流動する冷媒通路41を内部に含む冷却レール117として支持レール17を形成することが望ましいことは前記の通りである。最も、気体媒体、特に空気を貫流する流動路122(図23)を内部に備える気体貫流支持レールとして支持レール17を形成することもできる。次に、本来の支持レール17の軸受面17aに形成される複数の気体流出開口部、特に空気開口部122’,122’’を通して加圧気体又は空気を流動し又は流出させかつクリップ・チェーン体KKの下側にある重量軸受面39と呼ばれる空気軸受緩衝材(当物)140の下側に直接加圧気体又は空気を導入し流動させることができる。この構造により形成される空気緩衝装置130により、対応するクリップ・チェーンユニットKKと、関連する搬送チェーン13全体を空気緩衝装置130により確実に支持しかつ案内することができる。
前記の構造により、極めて小さな摩擦係数と小さな摩擦力を発生することができる。潤滑油とは異なり成分が分解又は劣化しない空気又は気体媒体により、特に高速で作動する装置を実現することができる。最後に、本発明の原理と、小摩擦係数とにより、チェーン張力を極めて低いレベルに保持できるので、極めて簡単な搬送構造を実現できる。また、異なる構造に可能性のある薄膜樹脂方向に飛散する潤滑油粒子と潤滑油飛沫による延伸すべき帯状材料、特に延伸すべき薄膜樹脂の汚染の危険性を更に減少することができる。
横延伸設備の入口と出口での状況
循環する搬送チェーンシステム3では、搬送チェーン13は、構造技術的及び方法技術的に拘束されて引張される。処理行程側の案内レール15と戻り行程側の案内レール15との間でクリップ・チェーンユニットKKが乗り換えを行うとき、入口と出口に設けられるスプロケット51に搬送チェーン13を係合させて(図26)、クリップ・チェーンユニットKKは、一方から他方の案内レール15に案内される。負荷の変動を軽減するため、搬送チェーン13が案内レール15から離間するとき、入口と出口に設けられるスプロケット51を案内レール15の接線方向に移動し又は分離する必要がある。
支持レール17及び/又は支持面装置39は、スプロケット51の周囲にも一貫して配置され維持(図26)される。従って、移動行程を補整する従来のレール片を必要としない。
一方から他方の案内レール15にクリップ・チェーンユニットKKを乗り換えるため、本発明の実施の形態では、スプロケット51に隣接して設けられる接線案内装置55(図24及び図25)は、側方案内レールとも呼ぶ案内レール15により案内される搬送チェーン13をスプロケット51の接線方向に強制的に移動して、搬送チェーン13をスプロケット51に係合させる。
接線案内装置55の別の機能態様を次に説明する。
まず、チェーンを緊張させる操作から出発する。出口スプロケット51の中心点700は、距離Dだけ出口方向に移動される。それにより、最初に、案内レール15の末端とスプロケット51の接線出口点との間の距離W1は、大きな距離W3に変化する。構造を容易に維持するため、出口スプロケット51の有効歯車円が出口案内レールに同一直線状又は接線上(共線的)となるように、距離Dは常に調整される。距離Dの移動に必要な出口レールは、滑動片により適合される。
距離Dの調整により、スプロケット51に対する案内レール15の接線出口も変化する可能性がある。可撓性の案内レール15の出口曲線701の形状を強制的に異なる形状曲線702に変更して、接線出口の変化を防止できる。スプロケット51の位置を調整するとき、固定式のレバー706に取り付けられる調整摺動部705は、同期して移動される。スプロケット51での接線出口を確保するため、固定式連結リンク支持具709の案内リンク708内部で調整摺動部705が強制的に案内される。即ち、調整摺動部705の案内ボルト710は、連結リンク内部で計算された曲線711に沿って移動される。
スプロケット51の円周状に延びる領域に案内軌道を確保するので、案内軌道2の冷却と重力に対する支持は、スプロケット51周りに配置される支持・冷却レール17により確保される。
最後に完全を期すため、例えば図26の側面図又は図27の断面図に示すように、出口及び/又は入口でのスプロケット51を剛性軸電動機57と直接協働させ又はそれにより直接駆動することが望ましい。
F・・薄膜樹脂(フィルム)、 OS・・作動側、 DS・・駆動側、 PH・・予備加熱領域、 R・・延伸領域、 RS・・処理行程側、 RL・・戻り行程側、 TD・・横方向(横延伸装置)、 A・・出口領域、 B・・接続領域、 KK・・クリップ・チェーンユニット、 KT・・クリップ搬送ユニット、 O・・加熱装置、 GS・・重心、 FG・・重力ベクトル、 Sz・・重心垂直面(重心対称面、重心対称軸)、 1・・引出方向(機械方向MD)、 2・・循環軌道、 3・・搬送チェーンシステム、 6・・クリップ装置、 7・・チェーン装置、 11・・支持体、 13・・搬送チェーン、 13.1・・チェーン要素、 13.2・・内端板、 13.3・・円形孔、 13.4・・内受筒、 13.5・・外受筒、 13.6・・外端板、 13.7・・円形孔、 15・・案内レール、 15a,15b・・対向外面、 17・・支持レール、 19・・支持体、 21・・横梁、 G,81,82・・継手装置(枢軸接続部)、 25・・クリップ、 25a・・クリップ支持片、 25b・・把持軸、 25c・・把持片(ナイフフラップ)、 25d・・把持面、 25e・・クリップ台、 25f・・底部、 26,27・・切込部、 28・・隔壁、 29・・摺動軸受、 29a・・摺動蹄、 31・・チェーン張力摺動装置、 31a・・チェーン張力軸受面、 33・・延伸力摺動装置、 33a・・延伸力軸受面(延伸力摺動面)、 39・・重量軸受面、 40,40a,40b・・摺動軸受、

Claims (34)

  1. 長さ方向の垂直平面(SE)に対して互いに間隔を空けてかつ循環可能に設けられる2つの案内軌道(2)と、
    各案内軌道(2)に循環可能に設けられる搬送チェーン(13)と、
    2つの各搬送チェーン(13)に設けられて鎖リンクにより互いに接続される多数のチェーン素子と、
    クリップ装置(6)と、チェーン素子を含むチェーン装置(7)とに区分されるクリップ・チェーンユニット(KK)とを備える摺動チェーン搬送システムを有する延伸装置において、
    クリップ装置(6)は、延伸すべき帯状材料(F)の端縁(8)を把持し固定して、入口領域(E)から延伸領域(R)を通り、帯状材料(F)を解放する出口領域(A)に帯状材料(F)を搬送する少なくとも1つのクリップ支持部(25a)を備え、
    各案内軌道(2)は、案内レール(15)を備え、
    クリップ・チェーンユニット(KK)は、延伸側に配置される少なくとも1つの延伸力軸受面(33)と、延伸力軸受面(33)に対し互いに平行にかつ逆向に対向して配置されるチェーン張力軸受面(31)とを備え、
    チェーン張力軸受面(31)と、延伸力軸受面(33)とを有するクリップ・チェーンユニット(KK)を案内レール(15)に沿って案内しつつ移動し、
    チェーン張力軸受面(31)及び延伸力軸受面(33)は、それぞれ案内レール(15)に対向して案内するチェーン張力軸受面高さ(231)及び延伸力軸受面高さ(233)を有し、
    クリップ・チェーンユニット(KK)の重力(FG)を支持する支持レール軸受面(17a)を有する支持レール(17)を設け、
    クリップ装置(6)に設けられるクリップ支持部(25a)は、延伸すべき帯状材料(F)の端縁(8)を把持しかつ延伸すべき帯状材料(F)を介してクリップ装置(6)にフィルム延伸力(FR)を伝達して、クリップ・チェーンユニット(KK)の重力(GK)方向に直角な延伸平面(Y)上にフィルム延伸力(FR)を作用させ、
    遠心力(FF)と、側牽引力(FS)と、剪断力(FQ)は、案内軌道(2)の異なる領域でクリップ・チェーンユニット(KK)に作用し、
    クリップ・チェーンユニット(KK)の重心(GS)に作用する遠心力(FF)は、延伸力平面(Y)に対して平行又はこれに一致する遠心力平面(S)に作用し、
    剪断力(FQ)又は側牽引力(FS)は、延伸力平面(Y)に平行な横力平面又は横力作用面(Q)に作用し、
    案内レール(15)の下辺(15c)の上部又はチェーン張力軸受面(31)及び/又は延伸力軸受面(33)の下端の上部に、遠心力平面(S)と側方案内平面又は横力作用面(Q)及び延伸力平面(Y)を設定して、クリップ・チェーンユニット(KK)を構成し、
    遠心力平面(S)と側方案内平面又は横力作用面(Q)及び延伸力平面(Y)は、案内レール(15)と、チェーン張力軸受面高さ(231)領域でチェーン張力軸受面(31)と、延伸力軸受面高さ(233)領域で延伸力軸受面(33)と交差し、
    支持レール(17)の軸受面(17a)に対してクリップ・チェーンユニット(KK)を支持する支持面装置(39)を有する1つ又は複数の摺動要素(40;40a,40b)をクリップ・チェーンユニット(KK)の下側(25f)に設け、
    クリップ・チェーンユニット(KK)の重心(GS)を通る重心垂直面(Sz)は、送り方向に対して横方向の最大延長幅(39’;x+y)を持つ支持面装置(39)と支持レール軸受面(17)とに交差することを特徴とする延伸装置。
  2. クリップ・チェーンユニット(KK)の重心(GS)を通る重心垂直面(Sz)は、最大延長幅(39’;x+y)を持つ支持面装置(39)と支持レール軸受面(17)とに対し、望ましくは中央で送り方向に対して横方向に交差し又は最大延長幅(39’;x+y)又は支持レール軸受面(17a)の幅に対して中央から40%以下、特に30%、20%以下、又は10%以下だけ変位して交差する請求項1に記載の延伸装置。
  3. 延伸力平面(Y)、遠心力平面(S)及び横力平面又は横力作用面(Q)は、クリップ・チェーンユニット(KK)を支持する案内レール(15)の領域で案内レール(15)と交差する請求項1又は2に記載の延伸装置。
  4. 重力作用間隔(WA1)分離間して、延伸力平面(Y)に対し遠心力平面(S)を平行に設定し、
    力作用間隔(WA2)分離間して、延伸力平面(Y)に対し横力平面又は横力作用面(Q)を平行に設定し、
    2つの作用間隔(WA1)又は(WA2)の最大値よりも少なくとも2倍大きく、望ましくは少なくとも3倍、4倍又は少なくとも5倍大きい間隔(F)をクリップ・チェーンユニット(KK)の重心垂直対称面(S)と案内レール(15)の下辺(15c)との間に形成した請求項1、2又は3に記載の延伸装置。
  5. 遠心力平面(S)と横力平面又は側牽引力平面(Q)は、延伸力平面(Y)に一致し、
    少なくとも1mm、望ましくは少なくとも5mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm又はそれ以上に重心垂直対称面(S)と案内レール(15)の下辺(15c)との間の間隔(F)を設定して、クリップ・チェーンユニット(KK)と案内レール(15)を形成した請求項1、2又は3に記載の延伸装置。
  6. 支持面装置(39)の最大延長幅(39’;x+y)及び摺動要素(40;40a,40b)の最大延長幅(39’;x+y)は、案内レール(15)の幅及びチェーン張力軸受面(31)と延伸力軸受面(33)の間の水平間隔の少なくとも2.0倍、2.5倍、3.0倍又は望ましくは少なくとも3.5倍に相当する長さを有する請求項5に記載の延伸装置。
  7. 重心垂直面(Sz)は、少なくとも1つの摺動要素(40;40a,40b)の支持面装置(39)に、
    a) 中央で交差して、重心垂直面(Sz)の両側の摺動要素(14)の領域又は少なくとも両側に分離される摺動要素(14a,14b)は、同一の面寸法を備え、又は
    b) 中央外(X≠Y)で交差して、重心垂直面(Sz)の両側に異なる大きさの摺動面を設けて同一の表面圧力を得る請求項5又は6に記載の延伸装置。
  8. 重心垂直面(Sz)の両側の摺動要素(40)の領域又は両側に分離された摺動要素(40a,40b)は、同一の面寸法を備え及び/又は同一の表面圧力を発生する請求項5〜7の何れか1項に記載の延伸装置。
  9. 複数の外力を分離してクリップ・チェーンユニット(KK)に作用させて、転倒モーメントと回転モーメントを発生させずに、クリップ・チェーンユニット(KK)と支持レール(17)との間の表面圧力の上昇を回避する請求項1〜8の何れか1項に記載の延伸装置。
  10. クリップ・チェーンユニット(KK)に広く分離して複数の外力を作用させ、転倒モーメント又は回転モーメントを最大5%又は10%上昇させて、クリップ・チェーンユニット(KK)と支持レール(17)間の対応する表面圧力のみを上昇させる請求項1〜8の何れか1項に記載の延伸装置。
  11. 案内軌道(2)の全体又は一部長さのみに相当する第1の冷却装置を支持レール(17)に設けかつ/又は第2の冷却装置を案内レール(15)に設けた請求項1〜10の何れか1項に記載の延伸装置。
  12. クリップ・チェーンユニット(KK)は、案内レール(15)に対して平行に延びるU字状の切込部(27)を備え、単一又は複数の案内レール(15)に対する摺動軸受(29)を望ましくは交換可能に切込部(27)内に挿入し、案内レール(15)に対する摺動軸受(29)は、互いに対向するチェーン張力軸受面(31)と延伸力軸受面(33)とを備える請求項1〜11の何れか1項に記載の延伸装置。
  13. 案内レール(15)は、クリップ側の案内面(15a)とチェーン側の案内面(15b)との2つの案内面を備え、クリップ・チェーンユニット(KK)に形成され、挿入され又は設けられ、望ましくは統合構成要素として設けられた単一又は複数の摺動軸受(29)は、それぞれ案内面(15a,15b)に対向し協働する請求項12に記載の延伸装置。
  14. 案内レール(15)に対する摺動軸受(29)のチェーン張力軸受面(31a)及び延伸力軸受面(33a)は、前方側(32a)及び/又は後方側(32b)に横方向間隔に形成された緩慢斜面(32’,32’’)を備える請求項12又は13に記載の延伸装置。
  15. 平面図上円形凸曲線で湾曲状に緩慢斜面(32’,32’’)を形成した請求項14に記載の延伸装置。
  16. チェーン張力軸受レール(31)又は延伸力軸受レール(33)の高さの30%以下、特に25%、20%、15%、10%、8%、6%、5%、4%、3%、2%以下及び特に1%以下の作用間隔(WA1)分延伸平面(Y)から離間して、望ましくは延伸平面(Y)の上部にクリップ・チェーンユニット(KK)の重心垂直面(Sz,m-t平面)を配置した請求項1〜15の何れか1項に記載の延伸装置。
  17. 延伸平面(Y)に一致して又は作用間隔(WA2)分離間して望ましくは延伸平面(Y)の下部にチェーン張力(FK)の作用平面(Q)を配置し、作用間隔(WA2)は、チェーン張力軸受レール(31)又は延伸力軸受レール(33)の高さの30%以下、特に25%、20%、15%、10%、8%、6%、5%、4%、3%、2%以下及び特に1%以下である請求項1〜15の何れか1項に記載の延伸装置。
  18. 支持レール(17)は、縦方向に支持レール(17)を少なくとも一部長さ方向に貫通して、流体の冷却媒体が流動可能又は貫流可能な冷媒通路(41)を備える請求項1〜17の何れか1項に記載の延伸装置。
  19. 複数の外力が分離してクリップ・チェーンユニット(KK)に作用し、転倒モーメント又は回転モーメントを発生させずに、クリップ・チェーンユニット(KK)と支持レール(17)及び/又は案内レール(15)との間の表面圧力の増加を阻止する請求項1〜18の何れか1項に記載の延伸装置。
  20. 複数の外力を分離してクリップ・チェーンユニット(KK)に作用させて、転倒モーメント又は回転モーメントを最大5%又は10%のみ増加させ、クリップ・チェーンユニット(KK)と支持レール(17)及び/又は案内レール(15)との間の表面圧力を上昇させる請求項1〜19の何れか1項に記載の延伸装置。
  21. 支持レール(17)を縦方向に少なくとも一部長さ貫通して流体の冷却媒体を流動可能又は貫流可能な冷媒通路(41)を支持レール(17)に設けたことを特徴とするクリップ・チェーンユニット(KK)の重力(FG)を受ける支持レール(17)を有する延伸装置。
  22. 支持レール(17)の第1の領域片及びそれに続く第2の領域片(170;Tsi,Tsi+1M Tri,Tri+1)を異なる角度位置に互いに調整できる継手装置(G,81,81’)を支持レール(17)に設けた請求項1〜21の何れか1項に記載の延伸装置。
  23. 支持レール(17)に設けられる継手装置(G,81,81’)の前進方向の前後に互いに異なる角度位置に調整できる支持レール領域片(TSi,TSi+1)を設け、継手装置(G,81,81’)では、分離間隙により支持レール(17)を遮断し、側路管(141,141a,141b)を介して流動路(122)の2つの遮断領域片(TSi,TSi+1)を互いに接続した請求項1〜21の何れか1項に記載の延伸装置。
  24. 継手装置(G,81,81’)領域に設けられる分離間隙(SP)を越えて同一レベルに、即ち互いに一直線に支持レール軸受面(17a)を配置し、互いに接する支持レールの分離間隙(SP)領域では、排出面(91)と導入面(92)とを領域片(TSi,TSi+1)に設けた請求項22又は23に記載の延伸装置。
  25. 支持レール領域片(TSi,TSi+1)と同一の領域に設けられる継手装置(G,81,81’)は、高撓み剛性と高捩り剛性で互いに一直線に並ぶ支持レール軸受面(17a)上に支持される請求項23又は24に記載の延伸装置。
  26. 支持レール(17)又は各支持レール領域片(TSi,TSi+1)は、継手装置(G,81,81’)の前又は後に配置される支持体構造(TRi,TRi+1)となる下部支持領域(99)と、下部支持領域(99)から間隔を空けた上部支持領域(98)とを備え、少なくとも1つの補強リブ(100)を介して下部支持領域(99)と上部支持領域(98)の各々を互いに固く接続し、継手装置(G,81,81’)を越えて延伸する連続する2つの支持体構造(TRi,TRi+1)の上部支持領域(98)と下部支持領域(99)を積層構造で配置した請求項23〜25の何れか1項に記載の延伸装置。
  27. 少なくとも1つの下部支持領域(99)と上部支持領域(98)に継手円板(81,81’)を有する支持板(98’,99’)を設け、隣接して前後に延伸する下部支持領域(99)及び上部支持領域(98)に同軸上に形成された円形孔内に継手円板(81,81’)を配置した請求項26に記載の延伸装置。
  28. 支持レール(17)又は支持レール領域片(TRi,TRi+1)は、直接又はスペーサ又は絶縁性スペーサ(42)の中間接続を介して下部支持領域(99)に支持されかつ保持される請求項23〜75の何れか1項に記載の延伸装置。
  29. クリップ装置(6)及び/又は搬送装置(7)は、容量百分率又は重量百分率で25%以上、特に30%、40%、50%、60%、70%、80%以上又は90%以上が単一又は複数の結合材料、特に長繊維の繊維結合材料により構成され又はこれらを含む請求項1〜28の何れか1項に記載の延伸装置。
  30. クリップ装置(6)及び/又はチェーン装置(7)は、少なくとも1つのマトリクス材料と少なくとも1つの機能成分又は特性成分とを有する結合材料を含み、
    a) 少なくともマトリクス成分は、単一又は複数の材料、アルミニウム、マグネシウム、セラミック、炭素、熱硬化性樹脂、弾性樹脂及び/又は熱可塑性樹脂、特に熱硬化性樹脂、重合体若しくは高分子化合物、樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂(PMMA)を含み、かつ
    b) 特性成分又は機能成分は、単一又は複数の材料、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、アラミド繊維、硼素繊維、鋼繊維及び/又はナイロン繊維を特に長繊維形態で含み又はこれらにより構成される請求項29に記載の延伸装置。
  31. 少なくとも1つのスプロケット(51)周りの領域円周上で搬送チェーン(13)を案内し、当該領域でも、支持レール軸受面(17a)を支持レール(17)に設けた請求項1〜30の何れか1項に記載の延伸装置。
  32. 案内軌道(2)の領域に出口スプロケット(AR)を設け、
    異なる位置に出口スプロケット(AR)を調整でき又は位置決めでき、
    出口スプロケット(AR)の軸に対して同軸にかつ回転可能にレバー(706)を配置し、その半径方向端末に出口曲線部(701)を相対的に調整可能に設け、出口スプロケット(AR)で終了する可撓性の案内レール(15)により別の形状曲線(702)に変更可能に出口曲線部(701)を調整でき、
    出口曲線部(701)の位置変化に拘わらず、出口スプロケット(AR)に対する隣接可撓性案内レール(15)の接線結合を常に維持して、出口スプロケット(AR)の軸周りに旋回可能なレバー(706)に調整摺動部(705)を取付けた請求項1〜31の何れか1項に記載の延伸装置。
  33. 案内軌道(2)の領域に出口スプロケット(AR)を設け、
    異なる位置に出口スプロケット(AR)を調整でき又は位置決めでき、
    出口スプロケット(AR)の軸に対して同軸にかつ回転可能にレバー(706)を配置し、その半径方向端末に出口曲線部(701)を相対的に調整可能に設け、出口曲線部の調整は、出口スプロケット(AR)で終了する可撓性の案内レール(15)により別の形状曲線(702)に変更でき、
    出口曲線部(701)の位置変化に拘わらず、出口スプロケット(AR)に対する隣接可撓性の案内レール(15)の接線結合を常に維持して、出口スプロケット(AR)の軸周りに旋回可能なレバー(706)に調整摺動部(705)を取付けたことを特徴とする延伸装置。
  34. クリップ・チェーンユニット(KK)の重心(GS)に作用する重力(FG)又は重心(GS)を通るクリップ・チェーンユニット(KK)の重心垂直面(Sz)は、チェーン張力軸受面(31)又は延伸力軸受面(33)の領域又は案内レール(15)の幅の内側にある請求項1〜33の何れか1項に記載の延伸装置。
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