JP2016157903A - ウエーハの分割方法及びチャックテーブル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウエーハの分割方法は、チャックテーブル10においてウエーハWの裏面Wb側を保持する保持工程と、ウエーハWの円形凹部6と環状凸部7との円形の境に沿って切削ブレード181で切削し表面Waに円形の分割溝8を形成する円形分割溝形成工程と、環状凸部7を引き下げてウエーハWの外周側の表面Waを円形凹部6が形成されたウエーハWの裏面Wbよりも下に位置づける環状凸部引き下げ工程と、ウエーハWの表面Waから分割予定ラインSに沿って切削することにより小片化させる切削工程と、チャックテーブル10からワークセット5を搬出するワークセット搬出工程とを備えたため、分割溝8を境にして粘着テープ4から環状凸部7を確実に除去でき、環状凸部7に隣接するデバイスDまでもが粘着テープ4から剥がれることがない。
【選択図】図10
Description
まず、図2に示すように、リングフレーム3の中央部の開口を塞いで貼着された粘着テープ4にウエーハWの裏面Wbを貼着する。これにより、円形凹部6の底面(図2において下を向いた面)及び環状凸部7の側面及び底面にならって粘着テープ4が粘着され、粘着テープ4を介してリングフレーム3とウエーハWとが一体となったワークセット5が形成される。粘着テープ4は、例えば、粘着テープの粘着層が紫外線を受けて硬化する紫外線硬化粘着部により構成される粘着テープを使用する。
ワークセット形成工程を実施した後、図3に示すフレーム搬送手段17を用いてチャックテーブル10にワークセット5を搬入し、チャックテーブル10においてワークセット5を保持する。
保持工程を実施した後、図5に示すように、チャックテーブル10に保持されるウエーハWの円形凹部6と環状凸部7との間の境界に沿って切削手段18によって切削することにより表面Waに円形の分割溝を形成する。切削手段18は、回転可能なスピンドル180と、スピンドル180の先端に装着された切削ブレード181とを備えている。
図7に示すように、ウエーハWの表面Waから切削ブレード181によって切削することで環状凸部7の割れを促進させるためのスリットを分割溝8とウエーハWの外周部との間に複数形成する。スリット形成工程は、少なくとも、後記の環状凸部引き下げ工程前までに実施すればよく、例えば円形分割溝形成工程の前に実施してもよい。
次に、図10に示すように、チャックテーブル10の凸部吸引面120に吸引保持された環状凸部7を引き下げる。具体的には、クランプ部142によってリングフレーム3を保持したまま、昇降部130がピストン131を下方に移動させて凸部吸引保持部12を降下させる。これにともない、凸部吸引面120に吸引保持された粘着テープ4とともに環状凸部7を引き下げ、環状凸部7が形成された部分におけるウエーハWの外周側の表面Waを円形凹部6の底面よりも下方に位置づける。このように、本工程では、昇降手段13が、凸部吸引面120において吸引保持された環状凸部7を円形凹部6から分断するのに必要な量だけ引き下げるため、図8に示した分割溝8を境にして円形凹部6から環状凸部7を離間させることができ、後に粘着テープ4から環状凸部7のみを除去することが可能となる。
環状凸部引き下げ工程を実施した後は、図10に示す切削手段20によって、図8に示した分割予定ラインSに沿ってウエーハWの表面Wa側から切削を行う。切削手段20は、回転可能なスピンドル200と、スピンドル200の先端に装着された切削ブレード201とを備えている。
本発明にかかる分割方法では、粘着テープ4から環状凸部7をより確実に除去するために、保持工程の前から後記のワークセット搬出工程の前までに粘着テープ4に対して紫外線を照射し粘着テープ4を硬化させる。具体的には、図11に示すように、チャックテーブル10にワークセット5が保持された状態で、例えば凸部保持部材12aの内部に配設された紫外線照射手段20から粘着テープ4の紫外線硬化粘着部に紫外線を照射して硬化させ、該紫外線硬化粘着部の粘着力を低下させる。その結果、粘着テープ4から環状凸部7が剥離されやすい状態となる。紫外線照射手段20は、例えばUVランプである。なお、本実施形態に示す粘着層硬化工程は、保持工程の後に実施する場合を説明したが、保持工程の前に粘着層形成工程を実施する場合は、チャックテーブル10以外の機構に配設された紫外線照射手段を使用する。
次いで、図12に示すように、昇降手段13によって凸部吸引部材12を上昇させて粘着テープ4から環状凸部7を除去する。具体的には、リングフレーム保持手段14でリングフレーム3を保持したまま、昇降部130によってピストン131を上昇させ、凸部吸引面120に吸引保持された粘着テープ4を押し上げることにより、粘着力の低下した粘着テープ4から環状凸部7を除去することができる。この環状凸部除去工程は、粘着層硬化工程を実施した後であって、円形分割溝形成工程の実施直後から後記のワークセット搬出工程の前までに実施する。
切削工程の後(切削工程、粘着層硬化工程及び環状凸部除去工程を実施した場合はその後)、図13に示すように、フレーム搬送手段17によって、チャックテーブル10からワークセット5を搬出する。具体的には、フレーム搬送手段17がチャックテーブル10の上方に移動する。続いて、図示しない吸引源の吸引力をフレーム保持部172に作用させリングフレーム3を吸引保持したら、フレーム搬送手段17が上昇することにより、リングフレーム3を持ち上げる。こうしてワークセット5をチャックテーブル10から搬出し、例えば各チップをピックアップするピックアップ工程などに移される。
3:リングフレーム 4:粘着テープ 5:ワークセット
6:円形凹部 7:環状凸部 8:分割溝 9,9a:スリット
10:チャックテーブル 11:凹部保持部材 110:凹部吸引面
12,12a:凸部保持部材 120:凸部吸引面
13:昇降手段 130:昇降部 131:ピストン
14:リングフレーム保持手段 140:フレーム載置台 141:軸部
142:クランプ部
15:フレーム搬送手段 150:搬送アーム 151:プレート
152:フレーム保持部 16:回転手段 17:吸引源
18:切削手段 180:スピンドル 181:切削ブレード 19:切削送り手段
20:切削手段 200:スピンドル 201:切削ブレード
21:紫外線照射手段
30:チャックテーブル 31:凹部保持部材 310:凹部吸引面
32:第1凸部保持部材 320:凸部吸引面 33:第2凸部保持部材
330:凸部吸引面 34a,34b:昇降手段 340:昇降部 341:ピストン
35:制御部
Claims (4)
- 裏面の中央に形成された円形凹部と該円形凹部を囲繞して外周側に形成された環状凸部とを有し、表面に分割予定ラインによって区画されデバイスが形成されたウエーハを分割するウエーハの分割方法であって、
リングフレームの中央部の開口を塞いで貼着される粘着テープにウエーハの裏面を貼着することにより該リングフレームと該粘着テープと該ウエーハとを一体化させたワークセットを形成するワークセット形成工程と、
該粘着テープを下にして該ワークセットをチャックテーブルに搬入して該チャックテーブルの保持面が該粘着テープを吸引保持することにより、該チャックテーブルにおいて該粘着テープを介してウエーハを保持する保持工程と、
該チャックテーブルに保持されるウエーハの該円形凹部と該環状凸部との円形の境に沿ってウエーハの表面から切削ブレードで切削して円形の分割溝を形成する円形分割溝形成工程と、
該環状凸部を引き下げて該環状凸部の表面を該円形凹部が形成されたウエーハの裏面よりも下に位置づける環状凸部引き下げ工程と、
該環状凸部引き下げ工程の後、ウエーハの表面から分割予定ラインに沿って切削ブレードを切り込ませてウエーハを切削することにより小片化させる切削工程と、
該切削工程の後、該チャックテーブルからワークセットを搬出するワークセット搬出工程と、を備えるウエーハの分割方法。 - 前記環状凸部引き下げ工程の前までに、ウエーハの表面からの切削ブレードによる切削により前記環状凸部の割れを促進するスリットを形成するスリット形成工程を実施する請求項1記載のウエーハの分割方法。
- 前記粘着テープの粘着層は紫外線を受けて硬化する紫外線硬化粘着部により構成され、
前記保持工程の前から前記ワークセット搬出工程の前までに、該紫外線硬化粘着部のうち前記環状凸部が貼着される部分に紫外線を照射して該紫外線硬化粘着部を硬化させて該粘着テープの粘着力を低下させる粘着層硬化工程と、
該粘着層硬化工程を実施した後、前記円形分割溝形成工程の直後から該ワークセット搬出工程の前までに該粘着テープから該環状凸部を剥離する環状凸部除去工程と、を備える請求項1記載のウエーハの分割方法。 - 請求項1,2または3に記載の分割方法で使用されるチャックテーブルであって、
該円形凹部に貼着される前記粘着テープを吸引保持する凹部吸引面と、
前記環状凸部に貼着される該粘着テープを該凹部吸引面よりも外側で吸引保持する凸部吸引面と、
該凸部吸引面を昇降させる昇降手段と、
前記リングフレームを保持するリングフレーム保持手段と、を備えるチャックテーブル。
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