JP2011210858A - エキスパンド装置およびエキスパンド方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エキスパンド装置1は、接着シートSを介してウェハWを保持する保持手段2と、ウェハWおよび接着シートSから凸部WAを分離する分離手段4と、接着シートSをウェハWの面方向外側に引っ張ることでウェハWに形成された各チップWEの間隔を広げる引張手段7とを備えて構成されている。
【選択図】図1
Description
さらに、本発明のエキスパンド装置では、前記接着シートは、エネルギー線硬化型の接着シートであって、前記凸部表面に貼付された接着シートにエネルギー線を照射するエネルギー線照射手段を備える、ことが好ましい。
また、分離された凸部を除去する除去手段を有することで、エキスパンド工程に先駆けて当該エキスパンド時に邪魔となる凸部を除去することができ、チップを確実にエキスパンドすることができる。
さらに、接着シートがエネルギー線硬化型のシートの場合に、エネルギー線照射手段によって凸部表面に貼付された接着シートにエネルギー線を照射することで、凸部表面の接着シートを硬化させて凸部を剥離しやすくでき、容易かつ確実に凸部を除去することができる。
図1において、エキスパンド装置1は、まず、ウェハW外縁部に形成された凸部WAを除去し、その後、チップWE間に適切な間隔を形成する装置である。なお、対象となるウェハWは、例えば、前記特許文献3に記載されたように、外縁部に対して内周部が薄く研削されることで、厚さ方向(裏面側)に突出した環状の凸部WAが外縁部に形成され、凸部WAで囲まれた内側が底面WBとされるとともに、その表面(研削面の反対側であり、図1の上側の面)WDに回路が形成されている。また、ウェハWは、ダイシング工程において、ダイシングブレードによって格子状の切り込みCが設けられ、所定形状のチップWEに個片化されたものや、レーザによってストリートが脆弱に改質されてチップWEに個片化可能なものである。凸部WAは、底面WBに直交する内周面WA1と、内周面WA1に直交した凸部頂面WA2と、ウェハWの外周面WA3と、表面WDの外周側領域であって、凸部頂面WA2に背向する凸部背向面WA4とからなる。そして、このウェハWは、裏面全域、つまり、凸部頂面WA2と内周面WA1および底面WB全域にマウント用テープ等の接着シートSが貼付され、この接着シートSを介してリングフレームRFと一体化されている。この接着シートSには、紫外線等のエネルギー線によって硬化し、その接着力が低下するエネルギー線硬化型の接着剤が採用されている。
底面保持手段40は、底面WBの全域と略同一平面形状に形成されている。この底面保持手段40の上面には、接着シートSの底面WBに貼付されている部分である底面貼付部分S1を介して底面WBを吸着保持する複数の吸引口41が形成され、これら複数の吸引口41は、底面保持手段40内部に形成されたチャンバー42を介して図示しない吸引ポンプ等の吸引装置に接続されている。
押え手段60は、ウェハWの底面WBの平面形状に合わせて円盤状に形成された支持体61と、この支持体61の図1中下面外周縁に沿って環状に形成されてウェハWの表面WDに当接可能な当接部材62と、図示しないフレームに支持されて支持体61を図1中上下方向に昇降させる駆動機器としての直動モータ63とを備え、直動モータ63が直動モータ51と同期して作動することで、ウェハWから凸部WAを分離可能となっている。支持体61における当接部材62の外周側には、複数の孔若しくは円環状の孔からなり、図示しない吸引源に連結されて塵や埃、ウェハWの破片等の塵埃を吸引して除去する塵埃除去手段としての吸引孔61Aが設けられている。なお、塵埃除去手段は、塵埃を除去する限りにおいて何ら限定されることはなく、例えば、接着テープによって塵埃を接着して除去してもよいし、大気や窒素等の気体をウェハW側に吹き付けることによって塵埃を除去するように構成してもよい。また、当接部材62の外周側だけに限らず、当接部材62の内側に設けてもよい。当接部材62は、特に限定されることはないが、ゴムや樹脂等の弾性部材によって構成され、ウェハWの表面WDにおける凸部背向面WA4との境界領域の内側に位置し、底面保持手段40との間に底面WB領域を挟み込み可能に設けられている。なお、当接部材62は、環状以外に底面WBの平面形状に合わせて円盤状(中実状)に形成してもよい。また、当接部材62は、金属等の非弾性部材によって構成してもよい。
また、前記実施形態では、リングフレームRFを下降させることで、接着シートSをウェハWの面方向外側に引き伸ばしたが、接着シートSを下降させることなく、接着シートSをウェハWの面方向外側に引っ張ることで、それぞれのチップWEの間隔を拡げるように構成してもよい。
さらに、前記実施形態におけるエネルギー線照射手段(紫外線ランプ27)は、本発明の必須要件ではなく、省略することができる。
さらに、前記実施形態において、外側テーブル75に回動可能に設けられた外側保持手段90でリングフレームRFを保持する構成としたが、吸着保持してもよい。
また、前記実施形態において、外側テーブル75を下降させずに、底面保持手段40を図1に示す位置よりも上昇させることで、エキスパンドしてもよい。
さらに、ウェハWは、シリコン半導体ウェハや化合物半導体ウェハであってもよい。
さらに、底面保持手段40の上面がエネルギー線を透過可能な構成とし、チャンバー42内に前記実施形態と同様のエネルギー線照射手段を配置してもよい。これにより、各チップWEを簡単に接着シートSからピックアップすることができる。
また、エネルギー線照射手段は、紫外線を照射するものに限らず、電子線など適宜なエネルギー線を照射して接着シートを硬化させるものであればよい。
さらに、ウェハWが予め複数のチップWEに個片化可能でないものを対象とし、当該ウェハWから凸部WAを除去した後に、ダイシングブレードやレーザ等によって複数のチップWEに個片化可能としてもよい。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
2…保持手段
4…分離手段
7…引張手段
8…除去手段
27…紫外線ランプ(エネルギー線照射手段)
S…接着シート
W…半導体ウェハ
WA…凸部
WB…底面
Claims (4)
- 厚さ方向の一方に突出した環状の凸部を外縁部に有するとともに、当該凸部で囲まれた内側に底面を有する半導体ウェハに形成された各チップの間隔を広げるエキスパンド装置であって、
前記半導体ウェハは、一方側に接着シートが貼付され、
前記接着シートを介して前記半導体ウェハを保持する保持手段と、
前記半導体ウェハおよび前記接着シートから前記凸部を分離する分離手段と、
前記接着シートを半導体ウェハの面方向外側に引っ張ることで前記各チップの間隔を広げる引張手段とを備えることを特徴とするエキスパンド装置。 - 分離された前記凸部を前記接着シートから剥離して除去する除去手段を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエキスパンド装置。
- 前記接着シートは、エネルギー線硬化型の接着シートであって、
前記凸部表面に貼付された接着シートにエネルギー線を照射するエネルギー線照射手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエキスパンド装置。 - 厚さ方向の一方に突出した環状の凸部を外縁部に有するとともに、当該凸部で囲まれた内側に底面を有する半導体ウェハに形成された各チップの間隔を広げるエキスパンド方法であって、
前記半導体ウェハの一方側に貼付された接着シートを介して当該半導体ウェハを保持し、
前記半導体ウェハおよび前記接着シートから当該凸部を分離し、
前記接着シートを半導体ウェハの面方向外側に引っ張ることで前記半導体ウェハに形成された各チップの間隔を広げることを特徴とするエキスパンド方法。
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