JP2016085906A - リチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池負極およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池負極およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた初期充放電効率、急速充電性、急速放電性および長期のサイクル特性の少なくとも一つを有する負極材料、該負極材料を用いた負極およびリチウム二次電池を提供しようとする。
【解決手段】球状または略球状に賦形された球状化黒鉛質粒子(A)の該粒子内部および/または該粒子表面の少なくとも一部に、炭素質材料(B1)を有する複合黒鉛質粒子(C1)と、球状または略球状に賦形された球状化黒鉛質粒子(A)の該粒子内部および/または該粒子表面の少なくとも一部に、黒鉛質材料(B2)を有する複合黒鉛質粒子(C2)の混合物であって、該混合物が、下記(1)〜(5)を満足するリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
(1) 炭素網面層の面間隔(d002)が0.3360nm以下、
(2) タップ密度が1.0g/cm以上、
(3) 平均粒子径が5〜25μm、
(4) 平均アスペクト比が1.2以上、4.0未満、および
(5) 水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.08ml/g以下。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池負極材料、該負極材料を含むリチウムイオン二次電池負極および該負極を用いてなるリチウムイオン二次電池に関する。
近年、電子機器の小型化あるいは高性能化に伴い、電池のエネルギー密度を高める要望がますます高まっている。特に、リチウムイオン二次電池は、他の二次電池に比べて高電圧化が可能なので、高いエネルギー密度が達成されるため注目されている。リチウムイオン二次電池は、負極、正極および電解液(非水電解質)を主たる構成要素とする。
負極は、一般に、銅箔からなる集電材と結合剤によって結着された負極材料(活物質)から構成される。通常、負極材料には炭素材料が使用される。このような炭素材料として、充放電特性に優れ、高い放電容量と電位平坦性とを示す黒鉛が汎用的に用いられている。
最近の携帯用電子機器に搭載されるリチウムイオン二次電池には、高いエネルギー密度と同時に、優れた急速充電性、急速放電性が要求されるとともに、充放電を繰り返しても初期の放電容量が劣化しないこと(サイクル特性)が求められている。
特許文献1には、直径方向に垂直な方向に黒鉛のベーサル面が層状に配列したブルックス・テーラー型の単結晶からなるメソカーボン小球体の黒鉛化物が開示されている。出願人がこれまでに提案した特許文献2には、黒鉛造粒物に該黒鉛造粒物よりも結晶性が低く炭素質微粒子を含む炭素質層が充填および/または被覆されてなる複合黒鉛質粒子が開示されている。同じく出願人がこれまでに提案した特許文献3には、球状の黒鉛造粒物が黒鉛質被覆材で被包され、かつ、外側表面に結晶性の低い黒鉛質表層を有する複合黒鉛質材料が開示されている。特許文献4には、黒鉛複合体粉末と、該黒鉛複合体粉末の一部構成材からなる人造黒鉛粉末との黒鉛複合体混合粉末が開示されている。
特許文献5には、硬度、形状の異なる3種の黒鉛粒子A,B及びCの混合物を負極に用い電解液の浸透速度の向上を図る発明が記載されている。黒鉛粒子Aはコークスとバインダーピッチからなる人造黒鉛ブロックを用い最外殻表面が内部より低結晶性である黒鉛粉末を用いている。
特許文献6には、異なる物性の黒鉛粒子(A),(B)の混合物を負極材料に用いることが記載されている。実施例では1000℃で焼成していられる黒鉛粒子(A)をさらに3000℃で焼成したものが黒鉛粒子(B)として使用されている。この場合、より高温で焼成された黒鉛粒子(B)中の炭素質材料の残炭率はより小さいので、黒鉛粒子(B)中の黒鉛化された炭素質材料の量は黒鉛粒子(A)中の炭素質材料より少なくなると考えられる。
負極に異なる物性の黒鉛粒子の混合物を用いる場合には、混合物を構成する黒鉛粒子の物性により得られる負極を用いるリチウム二次電池の電池特性が左右されると考えられ、得られる負極を用いるリチウム二次電池の特性に優れる混合物を得るにはさらに適切な黒鉛粒子の組合せを検討することが望まれている。
しかしながら、近年のエネルギー密度、急速充電性、急速放電性、サイクル特性の一層高い要求に対して、前記従来の黒鉛系負極材料では、充分な性能が得られていない。特に、高いエネルギー密度を達成するには、黒鉛系負極材料の質量当たりの放電容量を高めると同時に、活物質層の密度を高くし、体積当たりの放電容量を高く設定する必要があるが、従来の負極材料ではその他の電池特性が低下するなど種々の課題を生じる。
特許文献1に記載のメソカーボン小球体の黒鉛化物を用いた負極材料は、黒鉛化物が球状であるため、高密度化しても黒鉛のベーサル面の配向をある程度抑えることができる。しかし、黒鉛化物が緻密で硬質であるため、高密度化するために高圧力を必要とし、集電材の銅箔の変形、伸び、破断といった問題が生じる。また、電解液との接触面積が小さい。そのため、急速充電性が特に低い。充電性の低下は、充電時に負極表面にリチウムの電析を生じる原因になり、サイクル特性の低下を引起す。
特許文献2に記載の複合黒鉛質粒子を用いた負極材料は、活物質層の密度を高くした場合に、炭素質物の被膜や球状造粒黒鉛基材の一部が壊れ、繰返し充放電時に電解液の分解反応が進行し、長期のサイクル特性が不十分であった。
特許文献3に記載の複合黒鉛質材料を用いた負極材料は、初期充放電効率に優れるものの、急速充電性が不十分であった。活物質層の密度を高くした場合の長期のサイクル特性も他の特許文献に比べると上位ではあるが、さらにもう一段の向上が必要である。
特許文献4に記載の黒鉛複合体混合粉末を用いた負極材料は、質量当たりの放電容量が不足していた。黒鉛表面に粉砕に伴う破砕面があるため、初期充放電効率も低いほか、急速充電性も不十分であった。
特開2000-323127号公報 特開2004-63321号公報 特開2003-173778号公報 特開2005-259689号公報 特開2007-324067号公報 特開2008-27664号公報
本発明の目的は、これら従来の負極材が抱える問題の解消にあり、高い結晶性を有して質量当たりの放電容量が高く、低いプレス圧力で高い活物質密度に到達し、かつ、高い密度でありながら、黒鉛の潰れ、破壊、配向が抑えられ、電解液の浸透性や保持性を損なわない黒鉛粒子の形状を有し、黒鉛表面のリチウムイオンの受入性に優れ、反応活性面を有しないことで充放電を繰り返しても電解液の分解反応を抑えることができ、その結果として、優れた初期充放電効率、急速充電性、急速放電性および長期のサイクル特性の少なくとも一つを有する負極材料を提供することにある。また、該負極材料を用いたリチウムイオン二次電池負極、および、該負極を有するリチウムイオン二次電池を提供することにある。
[1]球状または略球状に賦形された球状化黒鉛質粒子(A)の該粒子内部および/または該粒子表面の少なくとも一部に、炭素質材料(B1)を有する複合黒鉛質粒子(C1)と、球状または略球状に賦形された球状化黒鉛質粒子(A)の該粒子内部および/または該粒子表面の少なくとも一部に、黒鉛質材料(B2)を有する複合黒鉛質粒子(C2)の混合物であって、
該混合物が、下記(1)〜(5)を満足するリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
(1)炭素網面層の面間隔(d002)が0.3360nm以下、
(2)タップ密度が1.0g/cm以上、
(3)平均粒子径が5〜25μm、
(4)平均アスペクト比が1.2以上、4.0未満、および
(5)水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.08ml/g以下。
[2]前記炭素質材料(B1)の含有量が、前記複合黒鉛質粒子(C1)中の前記球状化黒鉛質粒子(A)100質量部に対して0.1〜10質量部であり、
前記炭素質材料(B2)の含有量が、前記複合黒鉛質粒子(C2)中の前記球状化黒鉛質粒子(A)100質量部に対して5〜30質量部である[1]に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
[3]前記複合黒鉛質粒子(C1)と前記複合黒鉛質粒子(C2)との割合が、質量比で1:99〜90:10である[1]または[2]に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
[4]上記[1]〜[3]のいずれか1に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子を含有するリチウムイオン二次電池負極。
[5]上記[4]に記載のリチウムイオン二次電池負極を有するリチウムイオン二次電池。
高い結晶性を有して質量当たりの放電容量が高く、低いプレス圧力で高い活物質密度に到達し、かつ、高い密度でありながら、黒鉛の潰れ、破壊、配向が抑えられ、電解液の浸透性や保持性を損なわない黒鉛粒子の形状を有し、黒鉛表面のリチウムイオンの受入性に優れ、反応活性面を有しないことで充放電を繰り返しても電解液の分解反応を抑えることができ、その結果として、優れた初期充放電効率、急速充電性、急速放電性および長期のサイクル特性の少なくとも一つを有する負極材料を提供することができる。
実施例において充放電試験に用いるためのボタン型評価電池の構造を模式的に示す断面図である。 実施例1の混合物のラマンスペクトルの1360cm-1周辺のピーク強度(I1360)と1580cm-1周辺のピーク強度(I1580)の強度比(I1360/I1580)分布の測定結果を示すグラフである。 混合比(C2)/[(C1)+(C2)]に対する急速充電率を示すグラフである。 混合比(C2)/[(C1)+(C2)]に対する急速放電率を示すグラフである。 混合比(C2)/[(C1)+(C2))に対するサイクル特性を示すグラフである。
〔球状化黒鉛質粒子(A)〕
本発明で用いられる球状化黒鉛質粒子(A)を構成する鱗片状黒鉛質粒子は、鱗片状、板状、タブレット状などの人造黒鉛もしくは天然黒鉛である。特に結晶性の高い天然黒鉛が好ましく、平均格子面間隔d002が0.3360nm未満、特に0.3358nm以下であることが好ましい。
上記の鱗片状黒鉛質粒子を球状もしくは略球状に賦形する。略球状とは、楕円体状、塊状などを指し、表面に大きな凹みや鋭角的な突起の無い状態を意味する。
球状化黒鉛質粒子(A)は複数個の鱗片状黒鉛質粒子が集合、積層、造粒、接着したものでもよく、単一の鱗片状黒鉛質粒子が湾曲、折り曲げ、折り畳み、角取りされてなるものでもよい。特に、球状化黒鉛粒子の表面に鱗片状黒鉛の平面部分(ベーサル面)が配置された同心円状やキャベツ状の構造が好ましい。
球状化黒鉛質粒子(A)の平均粒子径(体積換算の平均粒子径)は5〜25μmが好ましく、特に10〜20μmが好ましい。5μm以上であれば、活物質層の密度を高くすることができ、体積当たりの放電容量が向上する。そして25μm以下であると、急速充電性やサイクル特性が向上する。
ここで、体積換算の平均粒子径とは、レーザー回折式粒度分布計によって測定した粒度分布の累積度数が、体積百分率で50%となる粒子径を意味する。
球状化黒鉛質粒子(A)の平均アスペクト比は1.2以上、4.0未満であることが好ましい。1.2未満の真球状に近い形状の場合は、活物質層をプレスした場合に黒鉛粒子の変形が大きくなり、黒鉛粒子に割れを生じることがある。そして4.0以上であると、リチウムイオンの拡散性が低下し急速放電性やサイクル特性が低下することがある。
平均アスペクト比とは、1粒子の長軸長の短軸長に対する比を意味する。ここで、長軸長は測定対象の粒子の最も長い径を意味し、短軸長は測定対象の粒子の長軸に直交する短い径を意味する。また、平均アスペクト比は、走査型電子顕微鏡によって100個の粒子を観察して測定した各粒子のアスペクト比の単純平均値である。ここで、走査型電子顕微鏡で観察する際の倍率は、測定対象粒子の形状を確認できる倍率とする。
球状化黒鉛質粒子(A)はその製造方法について特に制限されない。例えば、扁平状、鱗片状の天然黒鉛に機械的外力を加えることにより製造することができる。具体的には、高い剪断力を付与したり、転動操作を加えることにより湾曲させて球状化したり、同心円状に造粒して球状化することができる。球状化処理の前後において、結着剤を配合して造粒を促進することもできる。球状化処理が可能な装置としては、「カウンタジェットミル」「ACMパルベライザ」(ホソカワミクロン(株)製)、「カレントジェット」(日清エンジニアリング(株)製)等の粉砕機、「SARARA」(川崎重工(株)製)、「GRANUREX」(フロイント産業(株)製)、「ニューグラマシン」((株)セイシン企業製)、「アグロマスター」(ホソカワミクロン(株)製)などの造粒機、加圧ニーダー、二本ロール等の混練機、「メカノマイクロシステム」((株)奈良機械製作所製)、押出機、ボールミル、遊星ミル、「メカノフュージョンシステム」(ホソカワミクロン(株)製)、「ノビルタ」(ホソカワミクロン(株)製)、「ハイブリダイゼーション」((株)奈良機械製作所製)、回転ボールミル等の圧縮剪断式加工装置などを挙げることができる。
球状化処理を行った後に、プレス処理を施し、球状化黒鉛質粒子の粒子内部を緻密化することもできる。
また、球状化処理を行った後に、酸化性雰囲気下での熱処理、酸性液体への浸漬、フッ素化処理などによって、球状化黒鉛質粒子(A)の表面を酸化、低結晶化、または官能基を付与することもできる。
〔複合黒鉛質粒子(C1)〕
本発明で用いられる複合黒鉛質粒子(C1)は、前記球状化黒鉛質粒子(A)の、粒子内部および/または粒子表面の少なくとも一部に、炭素質材料(B1)を有するものである。炭素質材料(B1)の付着により、球状化黒鉛質粒子(A)の潰れを防止するとともに、リチウムイオンの受入性を高め、優れた急速充電性を発現することができる。
球状化黒鉛質粒子(A)に付着した炭素質材料(B1)としては、例えば、石炭系または石油系の重質油、タール類、ピッチ類や、フェノール樹脂等の樹脂類を最終的に500℃以上1500℃未満で加熱処理してなる炭化物が挙げられる。炭素質材料(B1)の付着量は、球状化黒鉛質粒子(A)100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜8質量部がより好ましく、0.5〜5質量部であることが最も好ましい。0.1質量部未満の場合には、球状化黒鉛質粒子(A)が潰れやすく、初期充放電効率や急速放電性が低下する。また、長期のサイクル特性が低下することがある。そして10質量部超の場合は硬質化し、活物質層をプレスする際に高い圧力を要し、集電体である銅箔の破断や延びを生じるほか、炭素質材料(B1)の不可逆容量が大きくなり、初期充放電効率の低下を招く。
〔複合黒鉛質粒子(C2)〕
本発明で用いられる複合黒鉛質粒子(C2)は、前記球状化黒鉛質粒子(A)の、粒子内部および/または粒子表面の少なくとも一部に、黒鉛質材料(B2)を有するものである。黒鉛質材料(B2)の付着により、球状化黒鉛質粒子(A)の潰れを防止するとともに、低いプレス圧力で活物質層を高密度化でき、かつ、優れた初期充放電効率や急速放電性を発現することができる。
球状化黒鉛質粒子(A)に付着した黒鉛質材料(B2)としては、例えば、前記と同様に、石炭系または石油系の重質油、タール類、ピッチ類や、フェノール樹脂等の樹脂類を最終的に1500℃以上3300℃未満で加熱処理してなる黒鉛化物が挙げられる。黒鉛質材料(B2)の付着量は、球状化黒鉛質粒子(A)100質量部に対し、5〜30質量部が好ましく、特に10〜25質量部であることが好ましい。5質量部未満の場合は、球状化黒鉛質粒子(A)が潰れやすく、初期充放電効率や急速放電性が低下する。また長期のサイクル特性が低下することがある。そして30質量部超の場合は硬質化し、活物質層をプレスする際に高い圧力を要し、集電体である銅箔の破断や延びを生じるほか、複合黒鉛質粒子(C2)同士が加熱処理時に融着しやすくなり、黒鉛質材料(B2)に破砕面を生じ、初期充放電効率の低下を招く。
また、[複合黒鉛粒子C1中のA、100質量部に対する炭素質材料B1の付着量<複合黒鉛粒子C2中のA、100質量部に対する黒鉛質材料B2の付着量]、であるのが好ましい。この理由は、高い活物質密度における複合黒鉛質粒子C1およびC2の潰れや破壊を最小限に抑え、特に、複合黒鉛質粒子C1が有する急速充電性と、複合黒鉛質粒子C2が有する優れた初期充放電効率、急速放電性を兼ね備えることができるからである。
球状化黒鉛質粒子(A)の粒子内部および/または粒子表面の少なくとも一部に、炭素質材料(B1)または黒鉛質材料(B2)を付着させる方法としては、球状化黒鉛質粒子(A)に炭素質材料(B1)または黒鉛質材料(B2)の前駆体、例えば、石油系または石炭系の重質油、タール類、ピッチ類や、フェノール樹脂等の樹脂類を液相法、固相法のいずれかにより付着または被覆した後、熱処理することによって製造することができる。
液相法の具体例としては、コールタール、タール軽油、タール中油、タール重油、ナフタリン油、アントラセン油、コールタールピッチ、ピッチ油、メソフェーズピッチ、酸素架橋石油ピッチ、ナフサ分解留分、エチレンボトム油等の石油系または石炭系のタールピッチ類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂、糖類、セルロース類(以下、炭素質材料前駆体とも記す)等の溶融物またはこれらの溶液を球状化黒鉛質粒子(A)に散布、混合、含浸したのち、必要に応じて溶媒等の軽質分を除去し、最終的に非酸化性もしくは酸化性雰囲気下、500℃以上1500℃未満で熱処理することによって、炭素質材料(B1)が付着した複合黒鉛質粒子(C1)を製造する方法が挙げられる。同様に、最終的に非酸化性雰囲気下、1500℃以上3300℃未満で熱処理することによって、黒鉛質材料(B2)が付着した複合黒鉛質粒子(C2)を製造することができる。
なお、炭素質材料前駆体またはこれらの溶液を球状化黒鉛質粒子(A)に接触させる際には、撹拌、加熱、減圧を施すことができる。炭素質材料前駆体は種類の異なるものを複数用いてもよい。また、炭素質材料前駆体は酸化剤や架橋剤を含むものであってもよい。
固相法の具体例としては、液相法の説明で例示した炭素質材料前駆体の粉末と球状化黒鉛質粒子(A)を混合する、または、混合と同時に圧縮、せん断、衝突、摩擦等の機械的エネルギーを付与するメカノケミカル処理によって、球状化黒鉛質粒子(A)の表面に炭素質材料前駆体の粉末を圧着する方法が挙げられる。メカノケミカル処理によって、炭素質材料前駆体が溶融または軟化し、球状化黒鉛質粒子(A)に擦り付けられることにより付着する。メカノケミカル処理可能な装置としては、前記した各種圧縮せん断式加工装置を挙げることができる。炭素質材料前駆体の粉末が付着した球状化黒鉛質粒子(A)を最終的に非酸化性もしくは酸化性雰囲気下、500℃以上1500℃未満で熱処理することによって、炭素質材料(B1)が付着した複合黒鉛質粒子(C1)を製造する方法が挙げられる。同様に、最終的に非酸化性雰囲気下、1500℃以上3300℃未満で熱処理することによって、黒鉛質材料(B2)が付着した複合黒鉛質粒子(C2)を製造することができる。
また、熱処理は段階的に行ってもよい。本発明の複合黒鉛質粒子(C1)および(C2)は粉砕に由来する破砕面を実質的に有しないことが好ましいが、熱処理過程での融着を防ぐ手段として、熱処理工程の一部にロータリーキルン方式を採用することが望ましい。炭素質材料前駆体が溶融状態から炭化に移行する温度域で、球状化黒鉛質粒子(A)を撹拌させることで表面が平滑で融着のない複合黒鉛質粒子(C1)および(C2)を得ることができる。
なお、粉砕に由来する破砕面を実質的に有しないとは、最終的な熱処理を終えたあとの複合黒鉛質粒子(C1)および(C2)が粉末状を呈しており、全体が融着したものではないという意味である。複合黒鉛質粒子(C1)および(C2)に付着している炭素質材料(B1)および黒鉛質材料(B2)の一部が剥がれ落ち、それぞれ単独の粉末として観察されるものは対象外である。粉末状とはいえ、融着したものが僅かに含まれるケースまでを排除するものではない。
熱処理時に融着したものを粉砕して粒子状にすること(特許文献4に相当)は、粉砕に由来する破砕面が電解液の分解反応の起点となるため、初期充放電効率の低下を招く。
なお、前記の炭素質材料前駆体とともに、炭素繊維、カーボンブラック等の導電材や、炭素質または黒鉛質の微粒子、扁平状の人造黒鉛または天然黒鉛を用いてもよい。さらに、黒鉛質材料(B2)が付着した複合黒鉛質粒子(C2)を製造する場合には、炭素質材料前駆体とともに、黒鉛化度を高める作用のあるFe、Co、Ni、Al、Tiなどの金属類、Si、Bなどの半金属類、これらの化合物を用いてもよい。
本発明において、炭素質材料(B1)が付着した複合黒鉛質粒子(C1)または黒鉛質材料(B2)が付着した複合黒鉛質粒子(C2)は、その炭素質材料(B1)または黒鉛質材料(B2)の内部または表面に、炭素繊維やカーボンブラック等の導電材や他の炭素質材料または黒鉛質材料の微粒子、扁平状の人造黒鉛または天然黒鉛を有するものであってもよく、シリカ、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン(チタニア)等の金属酸化物を(例えば微粒子で)付着または埋設したものであってもよく、Si、Sn、Co、Ni、SiO、SnO、チタン酸リチウムなどの活物質となりえる金属または金属化合物を付着または埋設したものであってもよい。
〔二次電池負極材料用黒鉛質粒子〕
本発明の二次電池負極材料用黒鉛質粒子(以下、混合黒鉛質粒子ということがある)とは、前記の複合黒鉛質粒子(C1)および複合黒鉛質粒子(C2)の混合物である。該混合物は、ラマンスペクトルの1360cm−1周辺のピーク強度(I1360)と1580cm−1周辺のピーク強度(I1580)の強度比(I1360/I1580)分布において、0.01〜0.08および0.12〜0.30の両範囲に極大点を有するものであることが好ましい。複合黒鉛質粒子(C1)は、強度比(I1360/I1580)0.12〜0.30の範囲に極大ピークを示し、複合黒鉛質粒子(C2)は、強度比(I1360/I1580)0.01〜0.08の範囲に極大ピークを示す。
なお、強度比(I1360/I1580)分布を求めるには、混合物の任意の200点について、強度比(I1360/I1580)を測定し、0.004間隔で該当点数をカウントすればよい。
上記の2山の極大ピークを示す配合比としては、複合黒鉛質粒子(C1):複合黒鉛質粒子(C2)の質量比が概ね20〜80:80〜20である。特に、30〜70:70〜30が好ましい。20〜80:80〜20の質量比の範囲であれば、活物質層を低いプレス圧で高密度化でき、急速充電性や急速放電性のバランスが良くなり、優れたサイクル特性が得られる。
本発明の混合黒鉛質粒子は炭素網面層の面間隔(d002)が0.3360nm以下である。特に0.3358nm以下であることが好ましい。これらの結晶性を示すことで、混合黒鉛質粒子を負極材料とした場合の放電容量は、負極や評価電池の作製条件や評価条件によって変化するものの、およそ355mAh/g以上、好ましくは360mAh/g以上となる。
本発明の混合黒鉛質粒子は300回タップ密度が1.00g/cm以上である。特に1.10gcm以上であることが好ましい。タップ密度は黒鉛質粒子の球形度や表面平滑度の指標となり、混合黒鉛質粒子が粉砕に由来する破砕面を実質的に有さないことでタップ密度が高くなる。タップ密度が高いほど、活物質層をプレスする前の密度が高く、プレスによる黒鉛質粒子の変形が小さくなり、高密度化した場合の黒鉛質粒子の変形や破壊を抑えることができる。ここで、タップ密度は,粉体試料を入れた容器を機械的にタップした後に得られる,増大したかさ密度であり、本明細書の測定では300回タップである。
本発明の混合黒鉛質粒子は平均粒子径が5〜25μmである。特に10〜20μmが好ましい。5μm以上であれば、活物質層の密度を高くすることができ、体積当たりの放電容量が向上する。そして25μm以下であると、急速充電性やサイクル特性が向上する。
本発明の混合黒鉛質粒子は平均アスペクト比が1.2以上、4.0未満である。1.2未満の真球状に近い形状の場合は、活物質層をプレスした場合に黒鉛質粒子の変形が大きくなり、黒鉛質粒子に割れを生じたり、プレス後のリバウンドによる膨張が大きくなることがある。そして4.0以上であると、リチウムイオンの拡散性が低下し急速放電性やサイクル特性が低下する。
本発明の混合黒鉛質粒子は水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.08ml/g以下である。特に0.05ml/g以下であることが好ましい。細孔容積が0.08ml/g以下であれば、長期間のサイクル特性が良好となる。細孔容積が0.08ml/gを超えた場合にサイクル特性が低下する現象は定かではないが、細孔容積が過大の場合は、黒鉛質粒子内部において電解液の分解反応が進行する、あるいは、黒鉛質粒子を構成する球状化黒鉛化粒子(A)の球状構造が繰返し充放電の過程で壊れやすくなるものと考えられる。
なお、水銀ポロシメータによる細孔容積の規定を細孔径0.5μm以下と定めたのは、細孔容積を測定するために測定用セルに黒鉛質粒子を充填するが、粒子間の空隙を除外するためである。測定対象の細孔径が0.5μm以下あれば、粒子間の空隙は含まれず、黒鉛質粒子が有する細孔のみを検出することができる。
細孔容積の調整方法を例示すると、球状化黒鉛質粒子(A)を製造する際に球状化装置の運転条件によって粒子内部の緻密度を制御する方法、製造された球状化黒鉛質粒子(A)に圧縮処理を施す方法、複合黒鉛質粒子(C1)、(C2)の被覆材である炭素質材料(B1)、黒鉛質材料(B2)の球状化黒鉛質粒子(A)内部への含浸度を制御する方法が挙げられる。
〔リチウムイオン二次電池負極〕
本発明のリチウムイオン二次電池負極(以下、単に負極とも記す)は、上記の混合黒鉛質粒子を活物質として単独もしくは主材として用いたものである。副材として、本発明の効果を損なわない限り、公知の各種導電材、炭素質粒子、黒鉛質粒子、金属質粒子またはこれらの複合粒子を混合することができるが、副材の混合比は質量比で30%以下に留めることが好ましい。
副材としては、例えば、炭素質または黒鉛質の繊維、カーボンブラック、鱗片状の人造黒鉛や天然黒鉛などの導電材、ソフトカーボンやハードカーボンなどの炭素質粒子、球状のメソカーボン小球体の黒鉛化物、または、メソカーボン小球体の粉砕物の黒鉛化物、コークスやバルクメソフェーズの黒鉛化物、バルクメソフェーズピッチを粉砕、酸化、炭化、黒鉛化してなる塊状黒鉛化物、複数の扁平状の黒鉛質粒子から構成される細孔を有する複合黒鉛化物、球状化した天然黒鉛などの黒鉛質粒子が挙げられる。
また、これら副材は、炭素材料、有機材料、無機材料、金属材料との混合物、被覆物、複合物であってもよい。界面活性剤、樹脂などの有機化合物を付着または被覆したものであってもよく、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金属酸化物の微粒子を付着または埋設したものであってもよく、ケイ素、錫、コバルト、ニッケル、銅、酸化ケイ素、酸化錫、チタン酸リチウムなどの金属または金属化合物を、付着、埋設、複合、内包したものであってもよい。
〔リチウムイオン二次電池用負極〕
本発明のリチウムイオン二次電池用負極(以下、単に負極とも記す)の作製は、通常の負極の作製方法に準じて行うことができるが、化学的、電気化学的に安定な負極を得ることができる作製方法であれば何ら制限されない。
負極の作製には、前記負極材料に結合剤を加えた負極合剤を用いることができる。結合剤としては、電解質に対して化学的安定性、電気化学的安定性を有するものを用いることが好ましく、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、スチレンブタジエンゴム、さらにはカルボキシメチルセルロース等が用いられる。これらを併用することもできる。結合剤は、通常、負極合剤の全量中1〜20質量%の割合であることが好ましい。
負極の作製には、負極作製用の通常の溶媒であるN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、水、アルコール等を用いることができる。
負極は、例えば、負極合剤を溶媒に分散させ、ペースト状の負極合剤を調製した後、該負極合剤を集電体の片面または両面に塗布し、乾燥して作製される。これにより、負極合剤層(活物質層)が均一かつ強固に集電体に接着した負極が得られる。
より具体的には、例えば、前記負極材料の粒子、フッ素系樹脂粉末またはスチレンブタジエンゴムの水分散剤と溶媒を混合してスラリーとした後、公知の攪拌機、混合機、混練機、ニーダーなどを用いて攪拌混合して、負極合剤ペーストを調製する。これを集電体に塗布、乾燥すれば、負極合剤層が均一かつ強固に集電体に接着する。負極合剤層の膜厚は10〜200μm、好ましくは30〜100μmである。
また、負極合剤層は、前記負極材料の粒子と、ポリエチレン、ポリビニルアルコール等の樹脂粉末とを乾式混合し、金型内でホットプレス成形して作製することもできる。ただし、乾式混合では、十分な負極の強度を得るために多くの結合剤を必要とし、結合剤が過多の場合は、放電容量や急速充放電効率が低下することがある。
負極合剤層を形成した後、プレス加圧などの圧着を行うと、負極合剤層と集電体との接着強度をさらに高めることができる。
負極合剤層の密度は、負極の体積容量を高めることから、1.70〜1.85g/cm3、特に1.75〜1.85g/cm3であることが好ましい。
負極に用いる集電体の形状は特に限定されないが、箔状、メッシュ、エキスパンドメタル等の網状物等が好ましい。集電体の材質としては、銅、ステンレス、ニッケル等が好ましい。集電体の厚みは、箔状の場合、好ましくは5〜20μmである。
〔リチウムイオン二次電池〕
本発明のリチウムイオン二次電池は、前記負極を用いて形成される。
本発明の二次電池は、前記負極を用いること以外は特に限定されず、他の電池構成要素については、一般的な二次電池の要素に準じる。すなわち、電解液、負極および正極を主たる電池構成要素とし、これら要素が、例えば電池缶内に封入されている。そして負極および正極はそれぞれリチウムイオンの担持体として作用し、充電時には負極からリチウムイオンが離脱する。
[正極]
本発明の二次電池に使用される正極は、例えば正極材料と結合剤および導電材よりなる正極合剤を集電体の表面に塗布することにより形成される。正極の材料(正極活物質)としては、リチウム化合物が用いられるが、充分な量のリチウムを吸蔵/脱離し得るものを選択するのが好ましい。例えば、リチウ含有遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物、その他のリチウム化合物、化学式MMoOS8−Y(式中Xは0≦X≦4、Yは0≦Y≦1の範囲の数値であり、Mは少なくとも一種の遷移金属元素である)で表されるシュブレル相化合物、活性炭、活性炭素繊維等を用いることができる。前記バナジウム酸化物はV、V13、V、V等である。
前記リチウム含有遷移金属合酸化物は、リチウムと遷移金属とに複合酸化物であり、リチウムと2種類以上の遷移金属を固溶したものであってもよい。複合酸化物は単独でも、2種類以上組合せて用いてもよい。リチウム含有遷移金属合酸化物は、具体的には、LiM11−XM2(式中Xは0≦X≦1の範囲の数値であり、M1、M2は少なくとも一種の遷移金属元素である)またはLiM11−YM2(式中Yは0≦Y≦1の範囲の数値であり、M1、M2は少なくとも一種の遷移金属元素である)で示される。
M1、M2で示される遷移金属元素は、Co、Ni、Mn、Cr、Ti、V、Fe、Zn、Al、In、Sn等であり、好ましいのはCo、Mn、Cr、Ti、V、Fe、Al等である。好ましい具体例は、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiNi0.9Co0.1、LiNi0.5Co0.5等である。
リチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、リチウム、遷移金属の酸化物、水酸化物、塩類等を出発原料とし、これら出発原料を所望の金属酸化物の組成に応じて混合し、酸素雰囲気下600〜1000℃の温度で焼成することにより得ることができる。
正極活物質は、前記リチウム化合物を単独で使用しても2種類以上併用してもよい。また、正極中に炭酸リチウム等のアルカリ炭酸塩を添加することができる。
正極は、例えば、前記リチウム化合物、結合剤、および正極に導電性を付与するための導電材よりなる正極合剤を、集電体の片面または両面に塗布して正極合剤層を形成して作製される。結合剤としては、負極の作製に使用されるものと同じものが使用可能である。導電材としては、黒鉛、カーボンブラック等の炭素材料が使用される。
正極も負極と同様に、正極合剤を溶媒に分散させ、ペースト状にした正極合剤を集電体に塗布、乾燥して正極合剤層を形成してもよく、正極合剤層を形成した後、さらにプレス加圧等の圧着を行ってもよい。これにより正極合剤層が均一且つ強固に集電材に接着される。
集電体の形状は特に限定されないが、箔状、メッシュ、エキスパンドメタル等の網状等のものが好ましい。集電体の材質は、アルミニウム、ステンレス、ニッケル等である。その厚さは、箔状の場合、10〜40μmが好適である。
[非水電解質]
本発明の二次電池に用いる非水電解質(電解液)は、通常の非水電解液に使用される電解質塩である。電解質塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiAsF、LiClO、LiB(C、LiCl、LiBr、LiCFSO、LiCH3SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiN(CF3CHOSO、LiN(CF3CFOSO、LiN(HCFCFCHOSO、LiN[(CFCHOSO、LiB[C(CF、LiAlCl、LiSiF等のリチウム塩を用いることができる。特にLiPF、LiBFが酸化安定性の点から好ましい。
電解液の電解質塩濃度は0.1〜5mol/Lが好ましく、0.5〜3mol/Lがより好ましい。
非水電解質は液状としてもよく、固体、ゲル状等の高分子電解質としてもよい。前者の場合、非水電解質電池は、いわゆるリチウムイオン二次電池として構成され、後者の場合は、それぞれ高分子固体電解質電池、高分子ゲル電解質電池等の高分子電解質電池として構成される。
非水電解質液を構成する溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート、1,1−または1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、アニソール、ジエチルエーテル等のエーテル、スルホラン、メチルスルホラン等のチオエーテル、アセトニトリル、クロロニトリル、プロピオニトリル等のニトリル、ホウ酸トリメチル、ケイ酸テトラメチル、ニトロメタン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、酢酸エチル、トリメチルオルトホルメート、ニトロベンゼン、塩化ベンゾイル、臭化ベンゾイル、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、3−メチル−2−オキサゾリドン、エチレングリコール、ジメチルサルファイト等の非プロトン性有機溶媒等を用いることができる。
前記高分子電解質を用いる場合には、可塑剤(非水電解液)でゲル化された高分子化合物をマトリックスとして使用することが好ましい。マトリクスを構成する高分子化合物としては、ポリエチレンオキサイドやその架橋体等のエーテル系高分子化合物、ポリメタクリレート系高分子化合物、ポリアクリレート系高分子化合物、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系高分子化合物等を単独または混合して用いることができる。ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系高分子化合物を用いることが特に好ましい。
前記高分子固体電解質または高分子ゲル電解質には、可塑剤が配合されるが、可塑剤として前記の電解質塩や非水溶媒を使用することができる。高分子ゲル電解質の場合、可塑剤である非水電解液中の電解質塩濃度は0.1〜5mol/Lが好ましく、0.5〜2mol/Lがより好ましい。
前記高分子固体電解質の作製方法は特に限定されないが、例えば、マトリックスを構成する高分子化合物、リチウム塩および非水溶媒(可塑剤)を混合し、加熱して高分子化合物を溶融する方法、混合用有機溶媒に高分子化合物、リチウム塩、および非水溶媒(可塑剤)を溶解させた後、混合用有機溶媒を蒸発させる方法、重合性モノマー、リチウム塩および非水溶媒(可塑剤)を混合し、混合物に紫外線、電子線、分子線等を照射して、重合性モノマーを重合させ、高分子化合物を得る方法などを挙げることができる。
高分子固体電解質中の非水溶媒(可塑剤)の割合は10〜90質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましい。10質量%未満であると導電率が低くなり、90質量%を超えると機械的強度が弱くなり、製膜しにくくなる。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、セパレータを使用することもできる。
セパレータの材質は特に限定されるものではないが、例えば、織布、不織布、合成樹脂製微多孔膜等が挙げられる。合成樹脂製微多孔膜が好適であるが、なかでもポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗の面で好適である。具体的には、ポリエチレンおよびポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等である。
本発明の二次電池は、前記負極、正極および非水電解質を、例えば、負極、非水電解質、正極の順に積層し、電池の外装材内に収容することで作製される。
さらに、負極と正極の外側に非水電解質を配するようにしてもよい。
本発明の二次電池の構造は特に限定されず、その形状、形態についても特に限定されるものではなく、用途、搭載機器、要求される充放電容量等に応じて、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等の中から任意に選択することができる。より安全性の高い密閉型非水電解液電池を得るためには、過充電などの異常時に電池内圧上昇を感知して電流を遮断させる手段を備えたものであることが好ましい。
高分子電解質電池の場合には、ラミネートフィルムに封入した構造とすることもできる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例においては、図1に示すような構成の評価用のボタン型二次電池を作製して評価した。該電池は、本発明の目的に基づき、公知の方法に準拠して作製することができる。
(実施例1)
〔球状化黒鉛質粒子(A)の調製〕
平均粒子径55μmの鱗片状天然黒鉛を粉砕しつつ、転動させながら折り畳み加工を施して、球状に賦形し、平均粒子径が12μm、平均アスペクト比が1.4、d002が0.3357nm、比表面積が7.0m2/g、水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.12ml/gに調整した。
この球状の黒鉛質粒子を金型プレスによって、0.5ton/cmの圧力で圧縮処理し、平均粒子径が12μm、平均アスペクト比が1.8、d002が0.3357nm、比表面積が6.5m/g、水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.08ml/gに調整した。
〔複合黒鉛質粒子(C1)の調製〕
上記球状化黒鉛質粒子(A)100質量部、炭素質材料(B1)の前駆体として、軟化点80℃、残炭率50%のコールタールピッチの粉砕品(平均粒子径4μm)8質量部、平均粒子径5μmの鱗片状天然黒鉛2質量部を混合し、ロータリーキルンで窒素雰囲気下、500℃で1時間一次焼成を行ったのち、窒素雰囲気下、1100℃で3時間焼成処理を行い、炭素質材料(B1)と球状化黒鉛質粒子(A)からなる複合黒鉛質粒子(C1)を得た。
得られた複合黒鉛質粒子(C1)は、目開き53μmの篩処理による篩歩留まりが99.8%と高く、実質的に未融着であった。篩下を回収し分析すると、平均粒子径が13μm、平均アスペクト比が1.8、d002が0.3357nm、比表面積が3.6m/g、水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.06ml/gであった。
走査型電子顕微鏡にて複合黒鉛質粒子(C1)を観察したところ、表面に鱗片状天然黒鉛が付着しているものの平滑な楕円体状の被覆黒鉛質粒子であり、コールタールピッチに由来する焼成炭素単独の粒子は観察されず、また、融着部の解砕に由来する粉砕破断面も観察されなかった。
〔複合黒鉛質粒子(C2)の調製〕
上記球状化黒鉛質粒子(A)100質量部、黒鉛質材料(B2)の前駆体として、軟化点270℃、残炭率80%のコールタールピッチ熱処理品の粉砕品(平均粒子径5μm)25質量部を混合し、ロータリーキルンで窒素雰囲気下、500℃で1時間一次焼成を行ったのち、非酸化性雰囲気にて2800℃で5時間黒鉛化処理を行い、黒鉛質材料(B2)と球状化黒鉛質粒子(A)からなる複合黒鉛質粒子(C2)を得た。
得られた複合黒鉛質粒子(C2)は、目開き53μmの篩処理による篩歩留まりが99.5%と高く、実質的に未融着であった。篩下を回収し分析すると、平均粒子径が14μm、平均アスペクト比が1.8、d002が0.3358nm、比表面積が0.6m/g、水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.04ml/gであった。
走査型電子顕微鏡にて複合黒鉛質粒子(C2)を観察したところ、表面の平滑な楕円体状の被覆黒鉛質粒子であり、コールタールピッチ熱処理品に由来する黒鉛化物単独の粒子は観察されず、また、融着部の解砕に由来する粉砕破断面も観察されなかった。
〔混合黒鉛質粒子の調製〕
前記の複合黒鉛質粒子(C1)50質量部と複合黒鉛質粒子(C2)50質量部を混合した。該混合物は、平均粒子径が14μm、平均アスペクト比が1.8、d002が0.3358nm、比表面積が2.1m/g、水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.05ml/g、300回のタップ密度が1.21g/cmであった。
該混合物について、任意の200点におけるラマンスペクトルの1360cm−1周辺のピーク強度(I1360)と1580cm−1周辺のピーク強度(I1580)の強度比(I1360/I1580)分布を測定した結果を図2に示す。強度比(I1360/I1580)が0.04および0.172近傍に極大ピークを示した。
[負極合剤の調製]
前記負極材料98質量部、結合剤カルボキシメチルセルロース1質量部およびスチレンブタジエンゴム1質量部を水に入れ、攪拌して負極合剤ペーストを調製した。
[作用電極の作製]
前記負極合剤ペーストを、厚さ16μmの銅箔上に均一な厚さで塗布し、さらに真空中90℃で分散媒の水を蒸発させて乾燥した。次に、この銅箔上に塗布された負極合剤をハンドプレスによって12kN/cm(120MPa)で加圧し、さらに直径15.5mmの円形状に打抜くことで、銅箔に密着した負極合剤層(厚み60μm)を有する作用電極を作製した。負極合剤層の密度は1.75g/cmであった。作用電極には伸び、変形がなく、断面から見た集電体に凹みがなかった。
[対極の作製]
リチウム金属箔を、ニッケルネットに押付け、直径15.5mmの円形状に打抜いて、ニッケルネットからなる集電体と、該集電体に密着したリチウム金属箔(厚さ0.5mm)からなる対極(正極)を作製した。
[電解液・セパレータ]
エチレンカーボネート33vol%−メチルエチルカーボネート67vol%の混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lとなる濃度で溶解させ、非水電解液を調製した。得られた非水電解液をポリプロピレン多孔質体(厚さ20μm)に含浸させ、電解液が含浸されたセパレータを作製した。
[評価電池の作製]
評価電池として図1に示すボタン型二次電池を作製した。
外装カップ1と外装缶3は、その周縁部において絶縁ガスケット6を介在させ、両周縁部をかしめて密閉した。その内部に外装缶3の内面から順に、ニッケルネットからなる集電体7a、リチウム箔よりなる円筒状の対極(正極)4、電解液が含浸したセパレータ5、負極合剤からなる円盤状の作用電極(負極)2および銅箔からなる集電体7bが積層された電池である。
評価電池は、電解液が含浸したセパレータ5を、集電体7bに密着した作用電極2と、集電材7aに密着した対極4との間に挟んで積層した後、作用電極2を外装カップ1内に、対極4を外装缶3内に収容して、外装カップ1と外装缶3とを合わせ、さらに、外装カップ1と外装缶3との周縁部に絶縁ガスケット6を介在させ、両周縁部をかしめて密閉して作製した。
評価電池は、実電池において、負極活物質として使用可能な黒鉛質物粒子を含有する作用電極2と、リチウム金属箔とからなる対極4とから構成される電池である。
前記のように作製された評価電池について、25℃の温度下で下記のような充放電試験を行い、質量当たりの放電容量、体積当たりの放電容量、初期充放電効率、急速充電率、急速放電率およびサイクル特性を評価した。評価結果を表1に示す。
[質量当たりの放電容量、体積当たりの放電容量]
回路電圧が0mVに達するまで0.9mAの定電流充電を行った後、定電圧充電に切替え、電流値が20μAになるまで充電を続けた。その間の通電量から質量当たりの充電容量を求めた。その後、120分間休止した。次に0.9mAの電流値で、回路電圧が1.5Vに達するまで定電流放電を行い、この間の通電量から質量当たりの放電容量を求めた。これを第1サイクルとした。第1サイクルにおける充電容量と放電容量から、次式により初期充放電効率を計算した。
初期充放電効率(%)=(放電容量/充電容量)×100
なおこの試験では、リチウムイオンを負極材料に吸蔵する過程を充電、負極材料から離
脱する過程を放電とした。
[急速充電率]
第1サイクルに引続き、第2サイクルにて急速充電を行なった。
回路電圧が0mVに達するまで、電流値を第1サイクルの8倍の7.2mAとして、定電流充電を行い、定電流充電容量を求め、次式から急速充電率を計算した。
急速充電率(%)=(第2サイクルにおける定電流充電容量/第1サイクルにおける放電容量)×100
[急速放電率]
別の評価電池を用い、第1サイクルに引続き、第2サイクルにて急速放電を行なった。前記同様に、第1サイクルを行った後、第1サイクルと同様に充電し、次いで、電流値を第1サイクルの20倍の18mAとして、回路電圧が1.5Vに達するまで、定電流放電を行った。この間の通電量から質量当たりの放電容量を求め、次式により急速放電率を計算した。
急速放電率(%)=(第2サイクルにおける放電容量/第1サイクルにおける放電容量)×100
〔サイクル特性〕
質量当たりの放電容量、初期充放電効率、急速充電率、急速放電率を評価した評価電池とは別の評価電池を以下のように作製した。
図1のボタン電池の4対極として、リチウム箔に代えて、コバルト酸リチウムとカーボンブラックの混合物を、ポリフッ化ビニリデンを結合剤としてアルミ箔上に塗装した正極を用いた。負極の充電容量の95%に相当する放電容量を発現するように正極活物質量を調整した。
回路電圧が4.2Vに達するまで7.2mAの定電流充電を行った後、定電圧充電に切替え、電流値が120μAになるまで充電を続けた後、10分間休止した。次に7.2mAの電流値で、回路電圧が3Vに達するまで定電流放電を行った。100回充放電を繰り返し、得られた放電容量から次式を用いてサイクル特性を計算した。
サイクル特性(%)=(第100サイクルにおける放電容量/第1サイクルにおける放電容量)×100
表1に示すように、作用電極に実施例1の負極材料を用いて得られた評価電池は、活物質の密度を1.75g/cmと高くすることができ、かつ、高い質量当たりの放電容量および高い初期充放電効率を示す。このため、体積当たりの放電容量を大幅に向上させることができる。その高い密度においても、急速充電率、急速放電率およびサイクル特性は優れた結果を維持している。
(実施例2〜5)
実施例1において、複合黒鉛質粒子(C1)と複合黒鉛質粒子(C2)の混合比を変えた以外は実施例1と同様にしてプレス圧力を変えて負極合剤層の密度を1.75g/cmに調整して作用電極を作製し、評価電池を作製した。実施例1と同様の充放電試験を行い、電池特性の評価結果を表1に示す。
(比較例1および2)
実施例1において、複合黒鉛質粒子(C1)と複合黒鉛質粒子(C2)を混合せず、それぞれを単独で負極材料とした以外は、実施例1と同様にして負極合剤層の密度を1.75g/cmに調整して作用電極を作製し、評価電池を作製した。実施例1と同様の充放電試験を行い、電池特性の評価結果を表1に示す。また、実施例1〜5とともに、複合黒鉛質粒子(C1)と複合黒鉛質粒子(C2)の混合比率と電池特性の関係を、図3〜5に示す。
本発明の混合黒鉛質粒子は、図3に示す急速充電率、図4に示す急速放電率および図5に示すサイクル特性を高水準で兼ね備えている。一方、複合黒鉛質粒子(C1)と複合黒鉛質粒子(C2)を混合せず、それぞれを単独で負極材料とした場合には、急速充電率および急速放電率のいずれかの特性が不足し、その影響もあってサイクル特性が劣っている。
(実施例6)
実施例1において、負極合剤層の密度を1.80g/cm(実施例6)と変えた以外は、実施例1と同様にして作用電極を作製し、評価電池を作製した。実施例1と同様の充放電試験を行い、電池特性の評価結果を表1に示す。
負極合剤層の密度を高くするほど、各電池特性は低下する傾向にあるが、密度1.80g/cmでは充分に高い水準を維持している。一方、密度を高くしすぎると、集電体である銅箔の変形や電池特性の低下が顕著になる。
(実施例7〜9,比較例3〜7)
実施例1において、球状化黒鉛質粒子(A)の平均粒子径、平均アスペクト比、圧縮処理有無、炭素質材料(B1)および黒鉛質材料(B2)の比率、複合黒鉛質粒子(C1)への鱗片状天然黒鉛の配合有無、複合黒鉛質粒子(C2)を製造する際に黒鉛質材料(B2)の前駆体とともに120nmφ5μm長の黒鉛化炭素繊維を2質量部加えたなどの操作をした以外は、実施例1と同様にして作用電極を作製し、評価電池を作製した。実施例1と同様の充放電試験を行い、電池特性の評価結果を表1に示す。混合黒鉛質粒子の諸物性を表1に示す。
混合黒鉛質粒子の要件である炭素網面層の面間隔(d002)が0.3360nm超の場合には放電容量が低い。タップ密度が1.0g/cm未満の場合や、平均アスペクト比が4以上の場合には、急速放電率やサイクル特性が不足する。平均粒子径が5μm未満の場合には初期充放電効率が低く、25μm超の場合には急速充電率やサイクル特性が不足する。水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.08ml/gを超える場合には、サイクル特性が相対的に劣る。
(実施例10)
実施例9の混合黒鉛質粒子85質量部に、他の負極材料として、以下に示すバルクメソフェーズ黒鉛化物を15質量部混合した他は実施例1と同様にして作用電極を作製し、評価電池を作製した。実施例1と同様の充放電試験を行い、電池特性の評価結果を表1に示す。混合黒鉛質粒子の諸物性を表1に示す。
〔バルクメソフェーズ黒鉛化物の調整〕
コールタールピッチを不活性雰囲気中で12時間かけて400℃に昇温し熱処理したのち、不活性雰囲気中で常温まで自然冷却した。得られたバルクメソフェーズを粉砕し、平均アスペクト比1.6、平均粒子径10μmの塊状に賦形した。次いで、空気中280℃で15分熱処理して酸化させ、不融化処理を行ったのち、非酸化性雰囲気中で900℃で6時間、3000℃で5時間かけて黒鉛化処理を行い、バルクメソフェーズ黒鉛化物を調製した。
得られたバルクメソフェーズ黒鉛化物の粒子形状は、粉砕時の形状を維持していた。d 002は0.3362nm、比表面積は1.2m/gであった。
(実施例11)
実施例9の混合黒鉛質粒子80質量部に、他の負極材料として、実施例10に示したバルクメソフェーズ黒鉛化物を10質量部、および以下に示す炭素質材料を被覆した鱗片状黒鉛を5質量部混合した他は実施例1と同様にして作用電極を作製し、評価電池を作製した。実施例1と同様の充放電試験を行い、電池特性の評価結果を表1に示す。混合黒鉛質粒子の諸物性を表1に示す。
〔炭素質材料を被覆した鱗片状黒鉛の調製〕
平均粒子径5μmの鱗片状天然黒鉛100質量部、に炭素質材料の前駆体として、軟化点80℃、残炭率50%のコールタールピッチの粉砕品(平均粒子径3μm)3質量部を混合し、ロータリーキルンで窒素雰囲気下、500℃で1時間一次焼成を行ったのち、窒素雰囲気下、1100℃で3時間焼成処理を行い、炭素質材料によって被覆された鱗片状天然黒鉛を得た。
得られた炭素質材料によって被覆された鱗片状天然黒鉛は、平均粒子径が5μm、平均アスペクト比が34、d002が0.3357nm、比表面積が7.0m/gであった。
表1に示すように、本発明の混合黒鉛質粒子が有する高い放電容量を損なわない範囲で、他の負極材料を混合して用いても、本発明の特徴である優れた初期充放電効率、急速充電率、急速放電率およびサイクル特性が得られた。
以上のように、本発明の規定する負極材料によって作用電極を作製した実施例の場合、負極合剤層の密度を高くすることができ、放電容量、初期充放電効率、急速充電率、急速放電率、サイクル特性のいずれもが優れていた。一方、本発明の規定を外れる負極材料によって作用電極を作製した比較例の場合、放電容量、初期充放電効率、急速充電率、急速放電率、サイクル特性のうちのいずれかが不十分であった。
本発明の負極材料は、搭載する機器の小型化および高性能化に有効に寄与するリチウム
イオン二次電池の負極材料に用いることができる。
1 外装カップ
2 作用電極(負極)
3 外装缶
4 対極(正極)
5 セパレータ
6 絶縁ガスケット
7a、7b 集電体

Claims (5)

  1. 球状または略球状に賦形された球状化黒鉛質粒子(A)の該粒子内部および/または該粒子表面の少なくとも一部に、炭素質材料(B1)を有する複合黒鉛質粒子(C1)と、球状または略球状に賦形された球状化黒鉛質粒子(A)の該粒子内部および/または該粒子表面の少なくとも一部に、黒鉛質材料(B2)を有する複合黒鉛質粒子(C2)の混合物であって、
    該混合物が、下記(1)〜(5)を満足するリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
    (1)炭素網面層の面間隔(d002)が0.3360nm以下、
    (2)タップ密度が1.0g/cm以上、
    (3)平均粒子径が5〜25μm、
    (4)平均アスペクト比が1.2以上、4.0未満、および
    (5)水銀ポロシメータによる細孔径0.5μm以下の細孔容積が0.08ml/g以下。
  2. 前記炭素質材料(B1)の含有量が、前記複合黒鉛質粒子(C1)中の前記球状化黒鉛質粒子(A)100質量部に対して0.1〜10質量部であり、
    前記炭素質材料(B2)の含有量が、前記複合黒鉛質粒子(C2)中の前記球状化黒鉛質粒子(A)100質量部に対して5〜30質量部である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
  3. 前記複合黒鉛質粒子(C1)と前記複合黒鉛質粒子(C2)との割合が、質量比で1:99〜90:10である請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池負極材料用黒鉛質粒子を含有するリチウムイオン二次電池負極。
  5. 請求項4に記載のリチウムイオン二次電池負極を有するリチウムイオン二次電池。
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