JP2015524381A - ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法 - Google Patents

ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015524381A
JP2015524381A JP2015526458A JP2015526458A JP2015524381A JP 2015524381 A JP2015524381 A JP 2015524381A JP 2015526458 A JP2015526458 A JP 2015526458A JP 2015526458 A JP2015526458 A JP 2015526458A JP 2015524381 A JP2015524381 A JP 2015524381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
iron phosphate
phosphate particles
nano
sized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015526458A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6419071B2 (ja
Inventor
ヒュン・エー・ソン
ドン・ギュ・チャン
ウー・ヨン・ヤン
ウェイ・キャン・ソー
ジガン・シェン
ジャオ・ジャン
リンヤン・ガオ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lotte Fine Chemical Co Ltd
Original Assignee
Samsung Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Samsung Fine Chemicals Co Ltd
Publication of JP2015524381A publication Critical patent/JP2015524381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6419071B2 publication Critical patent/JP6419071B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/26Phosphates
    • C01B25/37Phosphates of heavy metals
    • C01B25/375Phosphates of heavy metals of iron
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/26Phosphates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82BNANOSTRUCTURES FORMED BY MANIPULATION OF INDIVIDUAL ATOMS, MOLECULES, OR LIMITED COLLECTIONS OF ATOMS OR MOLECULES AS DISCRETE UNITS; MANUFACTURE OR TREATMENT THEREOF
    • B82B1/00Nanostructures formed by manipulation of individual atoms or molecules, or limited collections of atoms or molecules as discrete units
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82BNANOSTRUCTURES FORMED BY MANIPULATION OF INDIVIDUAL ATOMS, MOLECULES, OR LIMITED COLLECTIONS OF ATOMS OR MOLECULES AS DISCRETE UNITS; MANUFACTURE OR TREATMENT THEREOF
    • B82B3/00Manufacture or treatment of nanostructures by manipulation of individual atoms or molecules, or limited collections of atoms or molecules as discrete units
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2002/00Crystal-structural characteristics
    • C01P2002/70Crystal-structural characteristics defined by measured X-ray, neutron or electron diffraction data
    • C01P2002/72Crystal-structural characteristics defined by measured X-ray, neutron or electron diffraction data by d-values or two theta-values, e.g. as X-ray diagram
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/01Particle morphology depicted by an image
    • C01P2004/03Particle morphology depicted by an image obtained by SEM
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/60Particles characterised by their size
    • C01P2004/64Nanometer sized, i.e. from 1-100 nanometer

Abstract

本発明は、ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法に関する。本発明は、非晶質または結晶質鉄リン酸塩析出物を含有するサスペンションを作るために鉄塩溶液とリン酸塩溶液を反応器で混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を加える段階と;を含み、前記せん断力及び前記反応器内の条件によってナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子を含有するサスペンションが形成されることを特徴とする。本発明によれば、核生成(nucleation)よりマイクロ混合(micro−mixing)がさらに速く行われるようにして、ナノ粒子の製造に有利であり、粒度分布が均一な粒子を製造することができる。

Description

本発明は、ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法に関する。
モバイル機器に対する技術開発と需要が増加するのに伴い、エネルギー源として二次電池の需要が急激に増加しており、そのような二次電池のうち高いエネルギー密度と電圧を有し、サイクル寿命が長く、自己放電率が低いリチウム二次電池が商用化されて広く使用されている。
陽極活物質としては、主にリチウム含有コバルト酸化物(LiCoO)が使用されており、その他、層状結晶構造のLiMnO、スピネル結晶構造のLiMnなどのリチウム含有マンガン酸化物と、リチウム含有ニッケル酸化物(LiNiO)の使用も考慮されている。
これより、最近、リチウム遷移金属リン酸化物を陽極活物質として利用する方法が研究されている。特に、LiFePOは、リチウムに比べて約3.5Vの電圧と3.6g/cmの高い容積密度を有し、理論容量170mAh/gの物質であって、コバルト(Co)に比べて高温安定性に優れ、低価格のFeを原料とするので、今後のリチウム二次電池用陽極活物質への適用可能性が高い。
結晶質鉄(IIまたはIII)リン酸塩(crystalline ferrous or ferric phosphate)は、オリビンと結晶構造が類似していて、低い焼成温度でも高品質のリチウム鉄リン酸塩(lithium iron phosphate)合成が可能である。結晶質鉄リン酸塩を合成する一般的な方法には、高価格の水熱合成法や一般反応槽を利用する方法がある。一般反応槽を利用する場合、結晶化段階で長時間がかかり、生成物の粒子サイズ及びP/Fe比率を調節するのに困難がある。
韓国公開特許第2010−0133231号公報 韓国公開特許第2011−0117552号公報
本発明は、粒度分布が均一なナノサイズ鉄リン酸塩粒子を製造する方法を提供する。
また、粒子制御が容易であり、スケールアップが容易であり、工程費用が安いナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法を提供する。
本発明の一実施形態は、非晶質または結晶質鉄リン酸塩析出物を含有するサスペンションを形成するために、鉄塩溶液とリン酸塩溶液を反応器で混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の混合溶液にせん断力を印加する段階と;を含み、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子を含有するサスペンションを形成することを特徴とするナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
本実施形態は、前記サスペンションから鉄リン酸塩析出粒子を分離する段階をさらに含むことができる。
本実施形態は、前記ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子をエイジングする段階をさらに含むことができる。
前記エイジング段階は、結晶質ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子が形成される条件下で行われることができる。
前記鉄塩溶液は、酢酸鉄(iron acetate salt)、ハロゲン化鉄(iron halide salt)、硝酸鉄(iron nitrate salt)、硫酸鉄(iron sulfate salt)、水酸化鉄(iron hydroxide salt)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
本実施形態は、析出溶液として前記リン酸塩溶液を選択する段階をさらに含むことができる。
前記リン酸塩溶液は、PO 3−を含むことができる。
前記せん断力を印加する段階は、前記混合溶液を撹拌器で撹拌する段階を含むことができる。
前記撹拌器は、密閉されたチャンバー内に位置する充填層を含み、前記充填層は、回転軸を中心に回転することができる。
前記充填層は、シリンダー形態であり、少なくとも1つのメッシュ層を含むことができる。
前記せん断力によって前記反応器内にレイノルズ数(Reynolds number)2,000〜200,000のフロー条件が形成され得る。
前記ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子は、峻度が3より小さい幅が狭い粒度分布(narrow particle size distribution)を有することができる。
前記混合溶液は、界面活性剤をさらに含むことができる。
前記界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、ポリマー界面活性剤及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
前記界面活性剤の濃度は、混合物の0.05〜10重量%であることができる。
前記混合溶液は、分散剤をさらに含むことができる。
前記分散剤の濃度は、混合物の0.05〜10重量%であることができる。
前記ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子は、非晶質であることができる。
本実施形態は、結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記サスペンションをエイジングする段階をさらに含むことができる。
前記混合は、鉄リン酸塩を主に含有する析出物が形成される条件下で行われることができる。
前記条件は、鉄リン酸塩の中間種が形成されない条件であることができる。
前記せん断力の印加は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩及び結晶質鉄リン酸塩粒子のうち少なくとも1つが形成される条件下で行われることができる。
本発明の第2実施形態は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;実質的にナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;を含むナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
本発明の第3実施形態は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で反応器内の鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;ナノサイズ鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;を含むナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
本実施形態は、前記エイジング段階中にナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記混合物内の条件を調節して前記ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を形成させる段階;をさらに含むことができる。
本発明の第4実施形態は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物が形成される条件下で反応器内の鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物から非晶質鉄リン酸塩粒子を分離する段階と;ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を含有する混合物が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;前記エイジング段階中にナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記混合物内の条件を調節して前記ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を形成させる段階;ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を含有する混合物から結晶質鉄リン酸塩粒子を分離する段階と;結晶質鉄リン酸塩粉末を形成するために結晶質鉄リン酸塩粒子を乾燥する段階と;を含むナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
第1〜第4実施形態において、前記鉄塩溶液は、酢酸鉄(III)(iron(III)acetate salt)、ハロゲン化鉄(III)(iron(III)halide salt)、硝酸鉄(III)(iron(III)nitrate salt)、硫酸鉄(III)(iron(III)sulfate salt)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
第1〜第4実施形態において、前記形成された鉄リン酸塩析出粒子は、鉄(ferric)リン酸塩を含むことができ、前記鉄(ferric)リン酸塩は、非晶質鉄(ferric)リン酸塩、結晶質鉄(ferric)リン酸塩、これらの水和物及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
第1〜第4実施形態において前記実施形態において、前記鉄塩溶液は、酢酸鉄(II)(iron(II)acetate salt)、ハロゲン化鉄(II)(iron(II)halide salt)、硝酸鉄(II)(iron(II)nitrate salt)、硫酸鉄(II)(iron(II)sulfate salt)、水酸化鉄(II)(iron(II)hydroxide)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
第1〜第4実施形態において前記形成された鉄リン酸塩析出粒子は、鉄(ferrous)リン酸塩を含み、前記鉄(ferrous)リン酸塩は、非晶質鉄(ferrous)リン酸塩、結晶質鉄(ferrous)リン酸塩、これらの水和物及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
HGCP(High Gravity Controlled Precipitation)を利用した合成は、回転する充填層を通過する原料が分子レベルで混合され、瞬間的に反応が起きる。核生成(Nucleation)よりもマイクロ混合(micro−mixing)がさらに速く行われるようにして、ナノ粒子の製造に有利で、且つ粒度分布が均一に製造することができる。この合成法は、bottom up approachで粒子制御が容易であり、スケールアップが容易であり、工程費用が安いという長所がある。
鉄リン酸塩の製造システムに対する概略図である。 実施例1によって製造された非晶質鉄リン酸塩粒子のSEM写真である。 実施例2によって製造された結晶質鉄リン酸塩粒子のSEM写真である。 実施例2によって製造された鉄リン酸塩粒子の一次粒子径分布である。 実施例2によって製造された鉄リン酸塩粒子のXRD回折パターンである。 実施例7によって製造された鉄リン酸塩粒子のSEM写真である。 実施例7によって製造された鉄リン酸塩粒子のXRD回折パターンである。
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面において要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張されることができ、図面上の同一の符号で表示される要素は、同一の要素である。
本発明の第1実施形態は、非晶質または結晶質鉄リン酸塩析出物を含有するサスペンションを形成するために鉄塩溶液とリン酸塩溶液を反応器で混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を加える段階と;を含み、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ析出粒子を含有するサスペンションを形成することを特徴とするナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
本実施形態は、ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法に関し、本実施形態によって製造されたナノサイズ鉄リン酸塩粒子は、非晶質または結晶質鉄リン酸塩(iron phophate)であるか、または鉄リン酸塩水和物(iron phosphate hydrate)であることができる。結晶質鉄リン酸塩(crystalline ferrous or ferric phosphate)は、オリビンと結晶構造が類似していて、低い焼成温度でも高品質のリチウム鉄リン酸塩(lithium iron phosphate)の合成が可能である。ここで、“ナノサイズ”は、平均粒子サイズが1000nmより小さい場合を意味し、特別には、200nmより小さい場合、さらに特別には、1〜100nmの場合であることができる。
まず、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を用意することができる。
鉄塩溶液(iron salt solution)は、鉄塩(iron salt)が溶媒に溶解されていることを意味し、溶媒は、水溶媒、有機溶媒(例えば、エタノール)、水溶媒及び有機溶媒の混合物、または有機溶媒の混合物であることができる。鉄塩溶液の陰イオンは、ハロゲン化物(halides)、硫酸塩(sulphates)、硝酸塩(nitrates)、及び酢酸塩(acetate)よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。これに制限されるものではないが、具体的な例として、陰イオンは、Cl、Br、SO 2−、CHCOO、NO 、OHよりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
鉄塩(iron salt)は、最小1つの陰イオン及び最小1つの陽イオンを含む化合物であることができる。鉄塩(iron salt)内の陽イオン及び陰イオンは、Fe2+、Fe3+、Clのような単イオン(単原子イオン)であるか、またはCHCOO、NO 2−、SO 2−、OHのような複合イオン(多原子イオン)であることができる。鉄塩(iron salt)内の陽イオンのうち最小限1つは、Fe3+またはFe2+であることができる。鉄塩は、選択された溶媒に完全にまたは部分的に溶解され得るものなら、特別な制限はないが、好ましくは、酢酸鉄(iron acetate salt)、ハロゲン化鉄(iron halide salt)、硝酸鉄(iron nitrate salt)、硫酸鉄(iron sulphate salt)、水酸化鉄(iron hydroxide salt)、これらの水和物及びこれらの混合物から選択され得る。
リン酸塩溶液(phosphate salt solution)は、PO 3−を含有する溶質が溶媒に溶解されている溶液を意味し、鉄塩溶液に添加されると、析出粒子が形成されるかまたは成長することができる。リン酸塩溶液は、リン酸塩を含む固体塩を溶媒に溶解させて製造することができ、溶媒は、水、有機液体(例えば、アルコール)及びこれらの混合物を含むことができる。リン酸塩の陰イオンは、HPO 2−、HPO4−またはPO 3−、これらの水和物及びこれらの混合物からなるグループから選択された1種以上を含むことができるが、リン酸塩中の陰イオンのうち最小限1つは、PO 3−であることができる。
次に、鉄塩溶液とリン酸塩溶液を反応器で混合することができる。鉄塩溶液とリン酸塩溶液を混合すれば、鉄塩溶液中の鉄イオンとリン酸塩溶液中のリン酸塩イオンが反応し、鉄リン酸塩を形成して析出されることができ、析出された鉄リン酸塩粒子は、混合溶液中に均一に分散され、サスペンションを形成することができる。
本実施形態において鉄塩溶液及びリン酸塩溶液の混合は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子及び結晶質鉄リン酸塩粒子のうち最小1つ以上が析出される条件下で行われることができる。すなわち鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合すれば、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が析出されるか、ナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子が析出され、またはナノサイズ非晶質及び結晶質粒子が一緒に析出される。
反応器は、鉄塩溶液とリン酸塩溶液が反応し、鉄リン酸塩を形成する領域を意味し、これについては、分子レベル混合装置及び製造システムに関する部分で詳述する。
次に、混合段階中に反応器内の混合溶液にせん断力を加えることができる。
混合溶液にせん断力を加えると、析出されたナノサイズ鉄リン酸塩粒子は、相対的に狭い粒度分布(particle size distribution)を有することができる。粒度分布の広狭は、峻度比率(steepness ratio)で表示することができる。峻度比率(steepness ratio)は、75質量パーセントに対応する粒子の平均直径を25質量パーセントに対応する粒子の平均直径で除した値で規定することができる。峻度比率が大きければ、粒度分布曲線の幅が広く、峻度比率が小さければ、粒度分布曲線の幅が狭くて、さらに尖ったような形態を示すことができる。粒度分布は、SediGraph(登録商標)によって表示され得、SediGraphは、粒子径による累積質量パーセント(cumulative mass percent)を図示する。累積質量パーセントは、粒子径が特定値と同一であるか、またはこれより小さい部分が占めるパーセント(質量)を意味する。平均粒子径は、SediGraph 50%地点での析出粒子径である。本実施形態において、峻度比率(steepness ratio)が3未満であることができる。好ましくは、2未満、1.9未満、1.8未満、1.7未満、1.6未満、または1.5未満、ひいては1.3未満であることができる。
せん断力は、反応器内の混合溶液を撹拌器で撹拌することによって発生され得るが、撹拌器に関する説明は、以後の該当部分で詳述する。せん断力を加えれば、反応器内には、レイノルズ数(Reynolds number)が2,000〜200,000、5,000〜150,000または8,000〜100,000の流体フローが形成され得る。これにより、反応器内の物質は、混合がよく行われることができ、実質的に均質な混合物が形成され得る。
本実施形態によって形成されたナノサイズ非晶質または結晶質鉄リン酸塩析出粒子の平均粒子サイズは、1〜100nmであることができ、好ましくは1〜20nm、5〜30nm、5〜50nm、10〜20nm、10〜50nm、20〜50nm、15〜30nm、10〜100nm、10〜60nmまたは15〜20nmであることができる。
本実施形態では、前記混合溶液に界面活性剤をさらに添加することができる。界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、ポリマー界面活性剤及びこれらの混合物よりなるグループから選択され得る。具体的に、界面活性剤は、硫酸アンモニウムドデシル(ammonium dodecyl−sulfate)、ラウリル硫酸アンモニウム(ammonium lauryl sulfate)、ラウリン酸アンモニウム(ammonium laurate)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム(dioctyl sodium sulphosuccinate)、TWEEN(登録商標)(ポリエチレンソルビタンモノオレアート(polyethylene sorbitan monooleate))、SPAN80(登録商標)(ソルビタンモノオレアート(sorbitan monooleate))、SPAN85(登録商標)(ソルビタントリオレアート(sorbitan trioleate))、PLURONIC(登録商標)(エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー(Ethylene Oxide/Propylene Oxide block copolymer))、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(polyoxyethylene fatty acid esters)、ポリ(ビニルピロリドン)(poly(vinylpyrrolidone))、ポリオキシエチレンアルコール(polyoxyethylene alcohol)、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol)、モノジグリセリド(monodiglyceride)、塩化ベンザルコニウム(benzalkonium chloride)、ビス(2−ヒドロキシエチル)オレイルアミン(bis−2−hydroxyethyl oleyl amine)、ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methylcellulose)、臭化セチルトリメチルアンモニウムなどの四級アンモニウム塩(quarternary ammonium salts such as cetyltrimethylammonium bromide)、主鎖中に正電荷を有する官能基を持つポリマー(polymers with positively charged functional groups in the backbone)及びこれらの混合物よりなるグループから選択され得る。界面活性剤の濃度は、混合物の0.05〜10重量%であることができる。界面活性剤の濃度が0.05重量%より小さい場合には、機能を果たしにくい問題点があり得、10重量%より大きい場合には、生成物の形成を妨害し得る問題点があり得る。好ましくは、界面活性剤の濃度は、0.05〜5重量%、0.05〜1重量%、0.05〜0.5%、0.05〜0.1重量%、0.1〜10重量%、0.5〜10重量%、1〜10重量%、5〜10重量%または0.1〜2重量%であることができる。
本実施形態では、析出粒子の凝集を抑制するために、混合溶液に分散剤を添加することができる。分散剤は、混合段階中に添加され得る。分散剤は、有機溶媒であることができ、水と混合して使用されてもよい。分散剤は、イミダゾリン(imidazoline)、オレイルアルコール(oleyl alcohol)及びクエン酸アンモニウム(ammonium citrate)よりなるグループから選択され得る。マイクロないしナノサイズ粒子に適した分散剤は、Organic Additives And Ceramic Processing、by D.J.Shanefield、Kluwer Academic Publishing、Boston、1996に開示されている。特にナノサイズ析出粒子は、分散された状態で存在することができるので、安定的で、一般的に相当期間の間に凝集体を形成しないことがあり、粒子の特性は、時間が経過しても変わらない。分散剤の濃度は、混合物の約0.05〜10重量%であることができる。分散剤の濃度が0.05重量%より小さい場合には、生成物の凝集問題があり得、10重量%より大きい場合には、生成物の形成を妨害する問題があり得る。
本実施形態では、せん断力を加える間に、反応器内にガスを注入することができる。ガスは、具体的には、酸素、アンモニアガス、空気、または窒素のような不活性ガスであることができる。酸化雰囲気が必要な場合には、空気または酸素を注入することができ、還元雰囲気が必要な場合には、アンモニアガスを注入することができ、不活性雰囲気が必要な場合には、窒素などの不活性ガスを注入することができる。
本実施形態で、ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子は、非晶質であることができる。
本実施形態は、結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記サスペンションをエイジングする段階をさらに含むことができる。エイジング(ageing)は、析出粒子が実質的に結晶質構造を有するように析出粒子のサスペンションを特定条件(温度、圧力、pH及び撹拌速度)下で一定時間維持する工程を意味することができる。析出粒子の結晶質構造は、速い核生成または析出粒子の部分的溶解及び再結晶化によって形成され得、未溶解粒子上に溶解された粒子が再結晶化されながら完全な結晶質粒子が形成されるか、またはさらに大きい析出粒子が形成され得る。化学的エイジング(chemical ageing)は、エイジング工程を促進するためにエイジング工程中に酸または塩基のような化学物質を反応混合物に添加する工程を意味することができる。
ナノサイズ非晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子から結晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子が形成される条件は、例えば、次のような(1)(2)(3)工程を含むことができる。(1)サスペンションを一定に撹拌しつつ、温度を徐々に上げて、析出粒子サスペンションを加熱(例えば、一定に撹拌しつつ25℃から約95℃まで一定の速度で加熱);(2)約95℃で約1〜5時間サスペンションのpHを適切な範囲(例えば、約pH3〜5または2〜4)に維持;及び(3)常温(例えば、25℃)までサスペンションを冷却。ここで、加熱段階(1)は、溶媒の飽和量を変化させることができ、これは、再結晶を強化するか、またはオストワルド熟成(Ostwald ripening)現象を誘発することができ、析出粒子が成長するかまたは再結晶化されることによって、結晶構造を有する粒子を形成するかまたはさらに大きいサイズの粒子を形成することができる。
本実施形態でエイジング段階中に、ガスをサスペンション内に注入することができる。ガスは、酸素、アンモニアガス、空気または窒素のような不活性ガスであることができる。酸化雰囲気が必要な場合には、空気または酸素を注入することができ、還元雰囲気が必要な場合には、アンモニアガスを注入することができ、不活性雰囲気が必要な場合には、窒素などの不活性ガスを注入することができる。
本実施形態で鉄塩溶液及びリン酸塩溶液の混合は、鉄リン酸塩を含有する析出物が形成される条件下で行われることができる。前記条件の下では、鉄リン酸塩の中間種が形成されることを防止することができる。鉄リン酸塩の中間種(intermediate iron phosphate species)には、鉄塩及び析出溶液の析出過程に形成される金属水酸化物及び酸化物の化合物が含まれ得る。例えば、析出溶液のpH値が7より大きい場合、水酸化イオン(OH)は、溶液内で鉄塩(例えば、塩化鉄(FeCl、FeCl))の鉄陽イオン(Fe3+、Fe2+)と反応し、直ちに析出物を形成することができる。析出物は、単一の鉄水酸化物または単一の鉄酸化物上ではなく、水酸化物及び酸化物の組合せで存在することができる。前記中間種は、焼結またはエイジング段階で熱を加えると反応がさらに進行され、完全な鉄酸化物結晶を形成することができ、または空気や酸素をバブリングすれば反応がさらに進行され、Fe粒子を形成することができる。しかし、前記中間種が形成されず、陽イオン(Fe3+、Fe2+)がリン酸塩イオン(PO 3−)と直接反応し、鉄リン酸塩を形成することがさらに好ましい。
本実施形態においてせん断力の印加は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩及び結晶質鉄リン酸塩粒子のうち最小限1つ以上が形成される条件下で行われることができる。
本実施形態は、(a)鉄塩溶液を製造するために鉄塩を提供する段階と;(b)HPO 2−、HPO またはPO 3−及びこれらの混合物を含有する塩よりなるグループから選択されたリン酸塩溶液を提供する段階と;(c)反応混合物を形成するために鉄塩溶液とリン酸塩溶液を混合し、且つ前記混合は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩析出粒子サスペンションを形成するための条件下で行われる段階と;(d)前記鉄リン酸塩粒子を得るために非晶質鉄リン酸塩粒子をサスペンションから分離する段階と;(e)ナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子を形成するためにナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;(f)実質的に副産物がない前記ナノサイズ結晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子を得るために結晶質鉄リン酸塩粒子をサスペンションから分離する段階と;を含むことができる。
エイジング段階(e)は、エイジング工程を促進させるために酸や塩基のような化学物質の添加を伴う化学的エイジングであることができる。エイジング段階(e)は、前記形成されたナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子から結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で行われることができる。
前記条件は、例えば次のような工程を含むことができる。(1)サスペンションを一定に撹拌しつつ、温度を徐々に上げて析出粒子サスペンションを加熱(例えば、一定に撹拌しつつ25℃から約95℃まで一定の速度で加熱);(2)約95℃で約1〜5時間サスペンションのpHを適切な範囲(例えば約pH3〜5または2〜4)に維持;及び(3)常温(例えば、25℃)までサスペンションを冷却。
加熱段階(1)によって溶媒の溶解度(飽和度)が変わることができ、これは、再結晶を強化するか、またはオストワルド熟成(Ostwald ripening)現象を誘発することができる。析出粒子が成長するかまたは再結晶化されることによって、結晶構造を有する粒子を形成するかまたはさらに大きいサイズの粒子を形成することができる。
本発明の第2実施形態は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;実質的にナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;を含むナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
本実施形態は、ナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法に関する。
「実質的に(substantially)」は、「完全に(completely)」を排除しない。例えば、実質的にYがない組成は、Yが全然(完全に)存在しない場合をも含むことができる。本実施形態で使用される用語は、第1実施形態で説明したものと同一である。
本発明の第3実施形態は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で反応器内の鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;ナノサイズ鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;を含むナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
本実施形態において、前記エイジング段階中にナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記混合物内の条件を調節して前記ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を形成させる段階;を含むことができる。
本発明の第4実施形態は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物が形成される条件下で反応器内の鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物から非晶質鉄リン酸塩粒子を分離する段階と;ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を含有する混合物が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;前記エイジング段階中にナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記混合物内の条件を調節して前記ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を含有する混合物から結晶質鉄リン酸塩粒子を分離する段階と;結晶質鉄リン酸塩粉末を形成するために結晶質鉄リン酸塩粒子を乾燥する段階と;を含むナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子の製造方法である。
反応混合物(reaction mixture)は、鉄塩溶液とリン酸塩溶液の混合物を含む溶液であることができ、反応して析出粒子を形成することができるか、または反応して既に析出粒子が形成されていてもよい。
分離(isolating or isolation)は、反応媒体から析出粒子を除去することと連関された工程を意味することができる。例えば、濾過、遠心分離、噴霧乾燥、凍結乾燥またはその他液体から固体を除去する他の公知の方法などがあり得る。但し、反応媒体は、分離段階以後にも析出粒子上に残存することができるように、分離は、必ず析出粒子が完全に反応媒体から除去されることを意味するものではない。しかし、分離は、粒子から反応媒体を完全に除去する場合を含むことができる。
本発明の各実施形態において、鉄塩溶液は、酢酸鉄(III)(iron(III)acetate salt)、ハロゲン化鉄(III)(iron(III)halide salt)、硝酸鉄(III)(iron(III)nitrate salt)、硫酸鉄(III)(iron(III)sulfate salt)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。形成された鉄リン酸塩析出粒子は、鉄(ferric)リン酸塩を含むことができ、前記鉄(ferric)リン酸塩は、非晶質鉄(ferric)リン酸塩、結晶質鉄(ferric)リン酸塩、これらの水和物及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
本発明の各実施形態において、鉄塩溶液は、酢酸鉄(II)(iron(II)acetate salt)、ハロゲン化鉄(II)(iron(II)halide salt)、硝酸鉄(II)(iron(II)nitrate salt)、硫酸鉄(II)(iron(II)sulfate salt)、水酸化鉄(II)(iron(II)hydroxide)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
形成された鉄リン酸塩析出粒子は、鉄(ferrous)リン酸塩を含むことができ、前記鉄(ferrous)リン酸塩は、非晶質鉄(ferrous)リン酸塩、結晶質鉄(ferrous)リン酸塩、これらの水和物及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことができる。
分子レベル混合装置
反応器は、分子レベル混合装置の密閉されたチャンバ内に位置することができる。
分子レベル混合装置は、密閉されたチャンバ内に撹拌器を含むことができる。分子レベル混合装置は、密閉されたチャンバ内に流体を導入するために最小限2つの流体流入口を含むことができ、選択的に浮遊析出物をチャンバから除去するための1つの流出口をさらに含むことができる。
撹拌器を使用して反応混合物に高いせん断力を付与することができ、非常に短い時間(10s未満、好ましくは1s未満、さらに好ましくは10ms未満)内に溶液が適切で且つ均一に混合され得るので、所望のサイズの析出物を製造することができる。
反応混合物(reaction mixture)は、鉄塩溶液とリン酸塩溶液の混合物を含む溶液であることができ、反応して析出粒子を形成することができるか、または反応して既に析出粒子が形成されていてもよい。
非常に短時間内に反応物のマイクロ混合(micro−mixing)要件を満たし、高いせん断力を反応混合物に付与し、2つの溶液を機械的に混合するために、分子レベル混合装置は、乱流状態で運転することができる。2つの溶液は、乱流によってさらに速く混合され得る。
レイノルズ数は、次のような式に基づいて調節することができる。
Figure 2015524381
ここで、dは、反応溶液を分子レベル混合装置に供給するパイプ(または分配器)の直径、uは、液体の流速、ρは、液体の密度、μは、液体の粘度である。
パイプまたは分配器の直径、流速及びフラックス間の関係は、次の式の通りである:
Figure 2015524381
ここで、Qは、フラックスである。
パイプまたは分配器の直径が定められれば、流速は、フラックスによって決定される。噴出フラックスを維持するためには圧力が必要である。したがって、パイプの直径、フラックス、圧力及びレイノルズ数は、互いに連関されたパラメータである。
噴出フラックスは、0.1〜3000m/hrが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜800m/hrである。噴出圧力は、30〜3000kg/cmが好ましく、さらに好ましくは、50〜1000kg/cmである。噴出フローのレイノルズ数Reは、2,000〜200,000が好ましく、さらに好ましくは8,000〜100,000である。
レイノルズ数が前記範囲の場合、反応器内では核が生成される前に分子水準の化学的均質性を得ることができる。このような理由で、短時間内に高い過飽和状態(super−saturation)を得ることができ、析出初期段階で多数の核が生成され、粒子サイズ分布が均一な微細な析出粒子を製造することができる。
反応器内の分子水準の化学的均質性を非常に短時間内に得ることができるので、鉄リン酸塩の合成時に大きい中間凝集体の形成及び水酸化鉄(iron hydroxide)、含水酸化第二鉄および含水酸化第一鉄(hydrous ferric oxides and ferrous oxides)または非晶質オキシ水酸化第二鉄(amorphous ferric oxyhydroxide)のような中間種の形成を防止することができ、これにより、析出物は、主に鉄リン酸塩よりなることができる。
撹拌器は、密閉されたチャンバ内に位置する回転子−固定子を含むことができる。回転子は、回転軸を中心に回転することができ、高いせん断力を反応混合物に付与することができる。密閉されたチャンバ内に位置する回転子−固定子を含む撹拌器は、米国登録特許6,458,335に開示されている。
撹拌器は、密閉されたチャンバ内に位置する充填層を含むことができる。充填層は、回転軸を中心に回転することができ、混合物にせん断力を付与することができる。充填層は、100−3000m/mの表面積を有することができる。充填層は、一定の構造を有してもよく、一定の構造を有しなくてもよい。充填層は、ステンレススチール、一般金属合金、チタン金属またはプラスチックのような相対的に不活性材料で作られたワイヤメッシュ(wire mesh)タイプであることができる。充填層は、実質的にシリンダー形態であり、最小限1つのメッシュ層を含むことができる。充填層は、複数の重畳されたメッシュ層を含むことができる。せん断手段(shear means)を利用して混合溶液にせん断力を加えることができる。せん断手段は、シリンダー形態のロールメッシュ形態であることができ、シリンダー形態部分は、複数の重畳メッシュ層によって形成された側面を有することができる。メッシュサイズは、0.05〜3mmまたは0.1〜0.5mmであることができる。メッシュ気孔率は、最小限90%または95%を超えることができる。充填層は、反応器内のシャフトに装着され、反応器内で回転することができる。充填層が回転しながら充填層は注入された液体に高いせん断力を加えることができる。一例として、回転する充填層は、シリンダー形態を有することができる。
撹拌器を反応器内で速く回転させることによって、反応器内の液体に高いせん断力を加えることができる程に十分な高重力水準(high gravity level)gr(m/s)を得ることができる。これにより、非常に短時間内にマイクロ混合(micromixing)要件を満たすことができる。
高重力水準は、次の式によって調節することができる:
Figure 2015524381
ここで、Nは、撹拌器の回転速度(rpm)、dinは、撹拌器の内径、doutは、外径である。
高重力水準は、100〜15,000m/s、500〜2,000m/s、1,000〜5,000m/sまたは800〜5000m/sであることができる。強い高重力水準の撹拌器を使用するので、反応器内に注入されると直ちに、反応器内の液体は強いせん断力を受けることができる。
一例として、撹拌器が反応器内で回転するとき、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液は、渦によって形成された空きの空間に注入され得る。好ましくは、液体は、撹拌器上に直接注入され、注入速度は、少なくとも1m/s、少なくとも2m/s、少なくとも3m/s、少なくとも4m/sまたは少なくとも5m/sであることができる。
渦(vortex)は、反応器内の反応混合物の螺旋運動を含むように広く解釈されなければならない。反応混合物の螺旋運動は、反応混合物をその中心に移動させる傾向がある。渦の生成は、チャンバ内の撹拌速度、反応混合物の粘度、チャンバの形態及び寸法に依存し得る。チャンバ、チャンバの形態及び寸法で反応器を規定することができる。非圧縮性流体の渦形成に対する数学的モデルは、既に知られている。例えば、Transport Phenomena、Bird et al、Chapter 3、John Wiley & Sons、1960に渦流体の流れに対する一般的な議論が記載されており、特に108−111ページには、撹拌されるタンクでの渦の深さの予測に対する数学的モデルが開示されている。撹拌されるタンク内の渦については、Memoirs of the Faculty of Engineering、Kyoto University、Vol.XVII、No.III、July 1955 by S Nagata et al.などの文献で実験的に研究された。
鉄塩溶液及びリン酸塩溶液は、反応器を囲む反応チャンバを貫通して延長された複数個の流入口を通じて、反応器内に注入され得る。流入口は、分子レベル混合装置の構造によって多様な方式で配置され得る。
流入口は、分配器内に位置することができる。分配器は、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を反応器内の渦によって形成された空きの空間に分配することができる。分配器は、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液それぞれに対して複数個の流入口を有する胴体を含むことができる。
鉄塩溶液及びリン酸塩溶液は、分配器の孔から交互に噴出され得る。流入口は、せん断力が発生する撹拌器の内側端部に突出されていることが好ましい。
一例として、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液は、それぞれ別個の流入口を通じて反応器内に注入され得る。分子レベル混合装置がバッチモードまたは連続モードで作動するとき、混合装置は、反応器から混合物を抜き取るための液体流出口を少なくとも1個以上含むことができる。
析出粒子製造用システム
図1は、ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子を製造するシステム10を図示している。
図1を参照すれば、システムは、分子レベル混合装置100を含むことができる。分子レベル混合装置100は、密閉された空間を取り囲むチャンバ101を含むことができ、密閉された空間をその中で鉄塩溶液とリン酸塩溶液の反応が起きる反応器101Aで規定することができる。チャンバ101は、充填層(packed bed)102形態の撹拌器を含むことができる。充填層102は、反応器101A内の反応混合物にせん断力を付与することができる。充填層102は、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液をそれぞれ反応器101Aに供給する2つの液体流入口104a、104bを有する分配器103を含むことができる。
充填層102は、ライン130で表現された回転軸上に位置する回転シャフト105に装着され得る。充填層102は、分配器103の長さに近接するように装着され得る。充填層102は、モーター106によってギアー及びプーリーシステム106Aを通じて駆動され得る。実際にモーター106は、シャフト105を回転軸130の周りに回転させることができる。
充填層102は、分配器103と流体が移動できるように連結されている。分配器103は、充填層102上に液体を伝送できる流路を有する胴体を含むことができる。分配器103は、流入流路104a、104bと流体が移動できるように連結されており、流入流路104a、104bそれぞれは、鉄塩溶液供給タンク113及びリン酸塩溶液供給タンク118と流体が移動できるように連結されている。
分子レベル混合装置100は、析出粒子を含有するサスペンションをチャンバ101から除去するための流出流路107を含むことができる。分子レベル混合装置の材質は、チタン及びその合金であることができる。
充填層102は、実質的にシリンダー形状であることができ、特定構造を成して配列されることができ、メッシュサイズが0.05mmの複数のワイヤメッシュ層を含むことができる。また、ワイヤメッシュは、チタン製であってもよい。
保温ジャケット108は、チャンバ101を取り囲み、反応器101Aの温度を調節することができる。保温ジャケット108は、加熱された流体の流入のためのジャケット流入口109及びジャケット108から流体が流出されるようにするジャケット流出口110を含むことができる。
流入流路104aは、パイプ111及びバルブ112によって鉄塩溶液が貯蔵された鉄塩溶液タンク113に連結され得る。保温ジャケット114は、タンク113を取り囲み、タンク113内の鉄塩溶液の温度を調節することができる。パイプ111に沿って配置されたポンプ115は、鉄塩溶液を貯蔵タンク113から分子レベル混合装置100の反応器101Aにポンピングすることができる。
流入流路104bは、パイプ116及びバルブ117によってリン酸塩溶液が貯蔵されたリン酸塩溶液供給タンク118に連結され得る。保温ジャケット119は、タンク118を取り囲み、タンク118内の温度を調節することができる。リン酸塩溶液を貯蔵タンク118から分子レベル混合装置100の反応器101Aに供給するために、パイプ116に沿ってポンプ120が配置され得る。
それぞれ鉄塩溶液及びリン酸塩溶液の流入流路104a、104bへの流量を調節するために一対の流量計121、122がパイプ111、116に沿って配置され得る。
図1の分子レベル混合装置の外郭シェルは、反応器101A上にガス区域131Aを含むことができ、ガス区域131Aは、窒素のような不活性ガス、空気または濃縮された酸素を含有することができる。ガス区域131Aは、ガス流入口131を通じてガスをチャンバ101中にポンピングして形成されることができ、ガスは、ガス流出口132を通じて除去され得る。
反応器101Aを酸素から遮断することが好ましい場合には、ガス区域131Aを窒素で満たすことができる。反応器101Aを酸素に接触させることが好ましい場合には、ガス区域131Aを空気または濃縮された酸素で満たすことができ、これにより、気体−液体物質伝達(mass transfer)を向上させることができる。このような理由で、ガス区域131Aは、反応器101Aを酸素から遮断するバリアーとして機能することができ、また、空気または酸素を反応混合物と接触させるガスパージ(gas purge)として機能することができる。
分配器103は、液体流入口104a、104bから充填層の内側面に鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を噴出し、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液は、混合及び反応し、充填層102及びチャンバ101内で混合物を形成することができる。混合物は、充填層102を放射方向に貫通し、充填層の外部表面に移動することができる。
充填層で、回転軸130を中心にシャフト105及び充填層102が回転するので、混合物には、遠心力形態の高いせん断力が作用することができる。
そのため、充填層102内の混合物は、遠心力によって形成された高重力フィールドの下で広がるか、または割れて、ミクロメーターないしナノメートルの非常に微細な小さい滴の糸または薄い膜になって、鉄塩溶液及びリン酸塩溶液の間で物質伝達(mass transfer)及び熱伝逹(heat transfer)が活発に行われることができる。これは、また、鉄塩及びリン酸塩溶液間の強烈なマイクロ混合を起こして、高均一過飽和溶液を非常に短時間(10ms未満)内に形成することができる。使用するリン酸塩の溶液によって異なるが、この過程でナノサイズの鉄リン酸塩化合物の析出物が形成され得る。
充填層102内の混合物に作用する遠心力の大きさは、シャフト105及び充填層102の回転速度によって異なることができる。シャフト105及び充填層102の回転速度が高いほど混合物に作用する高重力水準またはせん断力の大きさはさらに大きくなることができる。
混合物内に浮遊しているナノサイズの鉄リン酸塩粒子は、生成物流出口107を通じてチャンバ101から除去され得る。ナノサイズの鉄リン酸塩粒子のサスペンションは、生成物タンク140内に集めることができる。
生成物タンク140は、析出粒子が浮遊したスラリーの上にガスブランケット(gas blanket)140Bを含むことができる。ガスブランケット140Bは、タンク底のガス流入口142及びガス流出口144によって連結されたガス分配器143によって形成され得、不活性保護ガスとして窒素を利用してエイジングまたは後処理工程を酸素環境から隔離するか、または気体−液体物質伝達を強化することによって、析出物の酸化反応を強化することができる。
析出物スラリーサスペンションの温度は、保温ジャケット141を通じて特定の温度まで漸進的に増加させることができる。サスペンションは、また、撹拌器を通じて連続的に撹拌することができる。同時に、サスペンションは、酸または塩基を使用して中和され得、設定されたpH値に維持され得る。その後、ナノサイズの鉄リン酸塩粒子を得るために析出物サスペンションを分離及び洗浄することができる。
以下では、実施例により本発明についてさらに詳細に説明する。
鉄リン酸塩の粒子サイズは、Hitachi S−4200 FE−SEM(15kV)を利用して測定した。鉄リン酸塩を研磨し、微細な粉末に作って、これをカーボンテープ上にロードし、金薄膜スパッタリングし、走査電子顕微鏡試験片を準備した。粒子サイズの測定には、80,000〜150,000倍率の走査電子顕微鏡(SEM)とImageJソフトウェアを使用した。粒子サイズ分布は、ImageJの粒子サイズ測定データに基づいてMicrosoft Excelソフトウェアを使用した。
結晶構造は、CuKαX線回折(Shimadzu XRD−6000 Powder Diffractometer)を通じて確認した。鉄リン酸塩のサスペンションを70℃のオーブンで乾燥及び研磨した粉末をアルミニウムプレートに圧入し、分析試料を用意した。
以下の実施例では、図1のシステム10を利用して鉄リン酸塩粒子を製造した。
実施例1
非晶質鉄(III)リン酸塩(ferric phosphate)(FePO・2HO)の合成
塩化鉄(FeCl)を蒸留水に溶解させて、濃度が0.32mol/Lの2.52Lの塩化鉄溶液を濾過し、鉄塩タンク113に貯蔵した。リン酸二アンモニウム((NHHPO)を蒸留水に溶解させて、濃度が0.32mol/Lのリン酸二アンモニウム((NHHPO)溶液2.52リットルを濾過し、タンク118に貯蔵した。分配器103を通じて前記塩化鉄溶液及びリン酸二アンモニウム((NHHPO)溶液をそれぞれ0.4L/minの流速で分子レベル混合装置の反応器101A内に同時にポンピングした。反応物は、混合及び反応段階中に常温(25℃)に維持した。この際、充填層102の高重力水準は1579m/sとし、2つの溶液の注入速度は、5m/sとした。分子レベル混合装置100内の滞留時間は、20sとした。黄色の析出物が浮遊したサスペンションを生成物タンク104に集め、水酸化アンモニウム溶液(5.82wt%)を添加し、待機条件下で15分間撹拌した。遠心分離法を用いた分離及び洗浄後、70℃で16時間乾燥し、非晶質鉄(ferric)リン酸塩ナノ粒子を製造した。本実施例によって製造されたサンプルに対するXRDパターン及び図2のSEM分析結果によれば、非晶質球形鉄(ferric)リン酸塩ナノ粒子であり、平均粒子サイズは、15nmであり、峻度比率(steepness ratio)は1.42である。
実施例2
結晶質鉄(III)リン酸塩(ferric phosphate)(FePO・2HO)の合成
前記非晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子を水中に分散し、pH3.7の非晶質鉄(ferric)リン酸塩サスペンションを製造した。タンク140内のスラリーサスペンションの温度は、25℃から95℃に変化させた。濃度が85%であるリン酸(HPO)を添加することによって、pH値を2.41に維持した。温度が変化する間に、熱伝逹を促進し、粒子の沈澱を防止するために、タンク140を激しく撹拌した。95℃で90分間処理した後、黄色のサスペンションは、タンク140でピンク−ホワイト色に変わった。ピンク−ホワイト鉄リン酸塩粒子を遠心分離及び洗浄し、上澄み液(supernatant)のpH値が3.27となるようにした。
遠心分離されたケーキを70℃で16時間乾燥した後、乾燥粉末146gを得た。図3は、本実施例によって製造された鉄リン酸塩粒子のSEM写真を図示しているが、均一なナノ粒子であることを確認することができる。図4は、本実施例によって製造された鉄リン酸塩粒子に対する粒度分布を図示しているが、峻度比率(steepness ratio)(D75/D25)が1.35であるという点と一致することを確認することができる。図5は、本実施例によって製造されたナノサイズ鉄リン酸塩粒子のXRDパターンを図示しているが、これからメタ−ストレンジャイトI(meta−strengite I)相を示す文献データと一致することを確認することができる。元素分析結果、誘導結合プラズマ発光分析(Inductively Coupled Plasma−Optical Emission Spectroscopy(ICPOES))によれば、Fe=28.5wt%、P=17.5wt%であり、イオンクロマトグラフィー(Ion Chromatography(IC))(検出限界=50ppm)によれば、Clは検出されなかった。
実施例3
結晶質鉄(III)リン酸塩(ferric phosphate)(FePO・2HO)の合成
濃度が85%のリン酸(HPO)6.36gを黄色サスペンションに添加し、80℃で90分間熱処理した点を除いて、実施例2と同一の方法によって鉄(ferric)リン酸塩粒子を製造した。収得した鉄(ferric)リン酸塩粒子は、平均粒子サイズが28.7nmであり、峻度比率が1.47である。XRD回折パターンによれば、メタ−ストレンジャイトI(meta−strengite I)相で結晶化され、鉄(ferric)リン酸塩が形成されたことを確認することができる。
実施例4
結晶質鉄(III)リン酸塩(ferric phosphate)(FePO・2HO)の合成
濃度が0.32mol/Lのリン酸二アンモニウム((NHHPO)溶液75mlと水酸化アンモニウム溶液(NHとして5.82wt%)8.75gをあらかじめ混合及び濾過し、タンク118に貯蔵した点を除いて、結晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子は、実施例1と同一に製造された。鉄(ferric)リン酸塩粒子は、平均粒子サイズが33.4nmであり、峻度比率が1.39である。XRD回折パターンによれば、メタ−ストレンジャイトI(meta−strengite I)相で結晶化され、鉄(ferric)リン酸塩が形成されたことを確認することができる。
実施例5
結晶質鉄(III)リン酸塩(ferric phosphate)(FePO・2HO)の合成
濃度が3wt%の75mLリン酸(HPO)溶液75mLと水酸化アンモニウム溶液(NHとして25wt%)7.7gをあらかじめ混合、濾過し、タンク118に貯蔵した点を除いて、結晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子は、実施例1と同一の方法によって製造された。
鉄(ferric)リン酸塩粒子は、平均粒子サイズが38.7nmであり、峻度比率が1.42である。XRD回折パターンは、メタ−ストレンジャイトI(meta−strengite I)相で結晶化され、鉄(ferric)リン酸塩が形成されることを示している。
実施例6
結晶質鉄(III)リン酸塩(ferric phosphate)(FePO・2HO)の合成
濃度が3wt%の75mlリン酸(HPO)溶液75mlにアンモニアガスをバブリングし、pH 9.87の混合溶液を製造した点を除いて、結晶質鉄(ferric)リン酸塩粒子は、実施例1と同一の方法によって製造した。混合溶液は、あらかじめ濾過し、タンク118に貯蔵した。鉄(ferric)リン酸塩粒子は、平均粒子サイズが35.9nmであり、峻度比率(steepness ratio)が1.46である。XRD回折パターンによれば、メタ−ストレンジャイトI(meta−strengite I)相で結晶化され、鉄(ferric)リン酸塩が形成されたことを確認することができる。
実施例7
鉄(II)リン酸塩(ferrous phosphate hydrate)(Fe(PO・8HO)の合成
鉄塩タンク(Iron salt tank)113に硫酸鉄(FeSO・7HO)水溶液を入れ、タンク118にリン酸三ナトリウム(NaPO・12HO)水溶液を入れて撹拌した。この際、原料のモル比は、[Fe]:[P]=3:2となるようにし、固形分の溶媒に対する比率は、20%であった。前記溶液を、同時に窒素ガスを5L/minで注入中の反応器101Aに、ポンプ速度(pump speed)が0.4L/min、注入速度が5m/sとなるように注入し、タンク及び反応器の温度は、常温(25℃)であった。この際、充填層(packed bed)102の高重力水準(high gravity level)は、1579m/sであり、分子レベル混合装置(molecular mixing unit)100での滞留時間は、20秒となるようにした。次に、反応器の温度を70℃にセットした後、15分間追加作動させた。結果の反応スラリーを減圧フィルターを利用して3回洗浄した。洗浄されたケーキを90℃オーブンで乾燥し、鉄(II)リン酸塩を合成した。図6には、本実施例によって合成された鉄(II)リン酸塩に対するSEM写真が図示されているが、これによれば、均一なナノ粒子であることを確認することができる。図7には、本実施例によって合成された鉄(II)リン酸塩に対するXRD回折パターンを図示した。図7を参照すれば、ビビアナイト(vivianite)相で結晶化され、鉄(ferrous)リン酸塩が形成されたことを確認することができる。
実施例8
鉄(II)リン酸塩(ferrous phosphate hydrate)(Fe(PO・8HO)の合成
鉄塩タンク(Iron salt tank)113に硫酸鉄(FeSO・7HO)水溶液を入れ、タンク118にリン酸二アンモニウム((NHHPO)水溶液を入れて撹拌した。この際、原料のモル比は、[Fe]:[P]=3:2となるようにし、固形分の溶媒に対する比率は、20%であった。前記溶液を、同時に窒素ガスを5L/minで注入中の反応器101Aに、ポンプ速度(pump speed)が0.4L/min、注入速度が5m/sとなるように注入し、タンク及び反応器の温度は、常温(25℃)であった。この際、充填層(packed bed)102の高重力水準(high gravity level)は、1579m/sであり、分子レベル混合装置(molecular mixing unit)100での滞留時間は、20秒となるようにした。原料注入が終わった後、10wt%水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を5mL添加し、pHが7以上となるようにした。次に、反応器の温度を70℃にセットした後、15分間追加作動させた。結果の反応スラリーを減圧フィルターを利用して3回洗浄した。洗浄されたケーキを90℃オーブンで乾燥し、鉄(II)リン酸塩を合成した。XRD回折パターンによれば、ビビアナイト(vivianite)相で結晶化され、鉄(ferrous)リン酸塩が形成されたことを確認することができる。
実施例9
鉄(II)リン酸塩(ferrous phosphate hydrate)(Fe(PO・8HO)の合成
鉄塩溶液タンク(Iron salt tank)113に硫酸第1鉄アンモニウム(Fe(NH(SO・7HO)水溶液を入れ、タンク118にリン酸ジカリウム(KHPO)水溶液を入れて撹拌した。この際、原料のモル比は、[Fe]:[P]=3:2となるようにし、固形分の溶媒に対する比率は、25%であった。前記溶液を、同時に窒素ガスを5L/minで注入中の反応器101Aに、ポンプ速度(pump speed)が0.4L/min、注入速度が5m/sとなるように注入し、タンク及び反応器の温度は、常温(25℃)であった。この際、充填層(packed bed)102の高重力水準(high gravity level)は、1579m/sであり、分子レベル混合装置(molecular mixing unit)100での滞留時間は、20秒となるようにした。原料注入が終わった後、飽和水酸化アンモニウム(NHOH)水溶液を添加し、pHが6.5となるようにした。次に、反応器の温度を70℃にセットした後、15分間追加作動させた。結果の反応スラリーを減圧フィルターを利用して3回洗浄した。洗浄されたケーキを90℃オーブンで乾燥し、鉄(II)リン酸塩を合成した。XRD回折パターンによれば、ビビアナイト(vivianite)相で結晶化され、鉄(ferrous)リン酸塩が形成されたことを確認することができる。
本発明で使用した用語は、特定の実施例を説明するためのものであって、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上明白ではない限り、複数の意味を含むと見なすべきである。“含む”または“有する”などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素またはこれらを組み合わせたものが存在することを意味するものであって、これを排除するためのものではない。本発明は、前述した実施形態及び添付の図面により限定されるものではなく、添付の請求範囲によって限定しようとする。したがって、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で当該技術分野の通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも、本発明の範囲に属すると言える。
10 システム
100 分子レベル混合装置
101 チャンバ
101A 反応器
102 充填層
103 分配器
104a、104b 液体流入口
105 回転シャフト
106 モーター
106A プーリーシステム
107 流出流路
108 保温ジャケット
109 ジャケット流入口
110 ジャケット流出口
111 パイプ
112 バルブ
113 鉄塩溶液供給タンク
114 保温ジャケット
115 ポンプ
116 パイプ
117 バルブ
118 リン酸塩溶液供給タンク
119 保温ジャケット
120 ポンプ
121、122 流量計
130 回転軸
131 ガス流入口
131A ガス区域
132 ガス流出口
140 生成物タンク
141 保温ジャケット
140B ガスブランケット
142 ガス流入口
143 ガス分配器
144 ガス流出口

Claims (32)

  1. 非晶質または結晶質鉄リン酸塩析出物を含有するサスペンションを形成するために鉄塩溶液とリン酸塩溶液を反応器で混合する段階と;
    前記混合段階中に前記反応器内の混合溶液にせん断力を印加する段階と;を含み、
    前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子を含有するサスペンションを形成することを特徴とするナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  2. 前記サスペンションから鉄リン酸塩析出粒子を分離する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  3. 前記ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子をエイジングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  4. 前記エイジング段階は、結晶質ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子が形成される条件下で行われることを特徴とする請求項3に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  5. 前記鉄塩溶液は、酢酸鉄(iron acetate salt)、ハロゲン化鉄(iron halide salt)、硝酸鉄(iron nitrate salt)、硫酸鉄(iron sulfate salt)、水酸化鉄(iron hydroxide)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  6. 析出溶液として前記リン酸塩溶液を選択する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  7. 前記リン酸塩溶液は、PO 3−を含むことを特徴とする請求項6に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  8. 前記せん断力を印加する段階は、前記混合溶液を撹拌器で撹拌する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  9. 前記撹拌器は、密閉されたチャンバー内に位置する充填層を含み、前記充填層は、回転軸を中心に回転することを特徴とする請求項8に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  10. 前記充填層は、シリンダー形態で、少なくとも1つのメッシュ層を含むことを特徴とする請求項9に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  11. 前記せん断力によって前記反応器内にレイノルズ数(Reynolds number)2,000〜200,000のフロー条件が形成されることを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  12. 前記ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子は、峻度(steepness ratio)が3より小さい幅が狭い粒度分布(narrow particle size distribution)を有することを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  13. 前記混合溶液は、界面活性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  14. 前記界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、ポリマー界面活性剤及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項13に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  15. 前記界面活性剤の濃度は、混合物の0.05〜10重量%であることを特徴とする請求項13に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  16. 前記混合溶液は、分散剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  17. 前記分散剤の濃度は、混合物の0.05〜10重量%であることを特徴とする請求項16に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  18. 前記ナノサイズ鉄リン酸塩析出粒子は、非晶質であることを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  19. 結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記サスペンションをエイジングする段階をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  20. 前記混合は、鉄リン酸塩を主に含有する析出物が形成される条件下で行われることを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  21. 前記条件は、鉄リン酸塩の中間種が形成されない条件であることを特徴とする請求項20に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  22. 前記せん断力の印加は、ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩及び結晶質鉄リン酸塩粒子のうち少なくとも1つが形成される条件下で行われることを特徴とする請求項1に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  23. ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;
    実質的にナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;
    を含むナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  24. ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で反応器内の鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;
    前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;
    ナノサイズ鉄リン酸塩粒子が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;
    を含むナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  25. 前記エイジング段階中にナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記混合物内の条件を調節して前記ナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階;
    をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  26. ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物が形成される条件下で反応器内の鉄塩溶液及びリン酸塩溶液を混合する段階と;
    前記混合段階中に前記反応器内の前記混合溶液にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記反応器内の条件を調節してナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;
    ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物から非晶質鉄リン酸塩粒子を分離する段階と;
    ナノサイズ鉄リン酸塩粒子を含有する混合物が形成される条件下で前記ナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子をエイジングする段階と;
    前記エイジング段階中にナノサイズ非晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物にせん断力を印加し、前記せん断力及び前記混合物内の条件を調節してナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子を形成させる段階と;
    ナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子を含有する混合物からナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子を分離する段階と;
    結晶質鉄リン酸塩粉末を形成するためにナノサイズ結晶質鉄リン酸塩粒子を乾燥する段階と;
    を含むナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  27. 前記鉄塩溶液は、酢酸鉄(III)(iron(III)acetate salt)、ハロゲン化鉄(III)(iron(III)halide salt)、硝酸鉄(III)(iron(III)nitrate salt)、硫酸鉄(III)(iron(III)sulfate salt)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1、23、24及び26のいずれか1項に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  28. 前記形成された鉄リン酸塩析出粒子は、鉄(ferric)リン酸塩を含むことを特徴とする請求項1、23、24及び26のいずれか1項に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  29. 前記鉄(ferric)リン酸塩は、非晶質鉄(ferric)リン酸塩、結晶質鉄(ferric)リン酸塩、これらの水和物及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項28に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  30. 前記鉄塩溶液は、酢酸鉄(II)(iron(II)acetate salt)、ハロゲン化鉄(II)(iron(II)halide salt)、硝酸鉄(II)(iron(II)nitrate salt)、硫酸鉄(II)(iron(II)sulfate salt)、水酸化鉄(II)(iron(II)hydroxide)、これらの水和物及び混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1、23、24及び26のいずれか1項に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  31. 前記形成された鉄リン酸塩析出粒子は、鉄(ferrous)リン酸塩を含むことを特徴とする請求項1、23、24及び26のいずれか1項に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
  32. 前記鉄(ferrous)リン酸塩は、非晶質鉄(ferrous)リン酸塩、結晶質鉄(ferrous)リン酸塩、これらの水和物及びこれらの混合物よりなるグループから選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項31に記載のナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法。
JP2015526458A 2012-08-10 2013-05-13 ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法 Active JP6419071B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020120088047A KR20140021843A (ko) 2012-08-10 2012-08-10 나노사이즈 철인산염 입자의 제조 방법
KR10-2012-0088047 2012-08-10
PCT/KR2013/004224 WO2014025126A1 (ko) 2012-08-10 2013-05-13 나노사이즈 철인산염 입자의 제조 방법

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015524381A true JP2015524381A (ja) 2015-08-24
JP6419071B2 JP6419071B2 (ja) 2018-11-07

Family

ID=50068317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015526458A Active JP6419071B2 (ja) 2012-08-10 2013-05-13 ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20150203354A1 (ja)
JP (1) JP6419071B2 (ja)
KR (1) KR20140021843A (ja)
CN (1) CN104619634A (ja)
WO (1) WO2014025126A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021225068A1 (ja) * 2020-05-08 2021-11-11 東亞合成株式会社 層状リン酸ジルコニウムの製造装置及び製造方法

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101778569B1 (ko) 2015-07-16 2017-09-14 전남대학교 산학협력단 비정질 전이금속 인산염계 전극활물질의 제조방법, 그 방법으로 제조된 비정질 전이금속 인산염계 전극활물질 및 상기 전극활물질을 포함하는 2차전지
US20230047467A1 (en) * 2015-07-20 2023-02-16 Nadia Adam Novel Non-crystalline iron-phosphate nanoparticles for remediating toxic heavy metals and radionuclides
CN105397104B (zh) * 2015-11-06 2018-01-05 南京师范大学 一种基于液相络合还原法制备纳米零价铁的方法
US20180319670A1 (en) * 2015-11-10 2018-11-08 Imerys Minerals Limited High absorption minerals
TWI586606B (zh) * 2016-07-25 2017-06-11 中國鋼鐵股份有限公司 矽酸鐵粉末的製造方法
DE102017124791B4 (de) 2017-10-24 2019-05-09 aquen aqua-engineering GmbH Verfahren und Vorrichtung zum Einmischen einer Substanz in ein strömendes Fluid
IT201800002440A1 (it) * 2018-02-06 2019-08-06 Fabbrica Coop Perfosfati Cerea Soc Coop A R L Processo, e relativo impianto, per l’ottenimento di nanoparticelle di fosfati contenenti nutrienti minerali essenziali per la nutrizione delle piante
CN110048109B (zh) * 2019-04-25 2024-04-26 湖南桑瑞新材料有限公司 磷酸铁锂正极材料及其制备方法和电池
CN111847414A (zh) * 2019-04-28 2020-10-30 鲁东大学 一种二维磷酸铁纳米片材料的制备方法及应用
CN111115605A (zh) * 2020-01-09 2020-05-08 乳源东阳光磁性材料有限公司 一种无水磷酸铁的制备方法及生产装置
CN112479175B (zh) * 2020-12-29 2023-03-14 铜陵纳源材料科技有限公司 磷酸铁连续合成装置及其合成方法
CN114644325B (zh) * 2021-12-07 2023-03-24 上海安赐环保科技股份有限公司 一种利用副产硫酸亚铁制备电池级磷酸铁的装置及方法
CN114348984A (zh) * 2022-01-17 2022-04-15 兰州兰石中科纳米科技有限公司 一种利用钛白副产制备纳米磷酸铁、纳米磷酸亚铁的方法
CN114558531A (zh) * 2022-02-23 2022-05-31 湖北宇浩高科新材料有限公司 一种磷酸铁合成反应装置及反应方法
CN115124012B (zh) * 2022-07-28 2023-09-05 四川龙蟒磷化工有限公司 一种高振实密度低硫高铁磷比磷酸铁的制备方法
CN115448275B (zh) * 2022-08-03 2023-11-24 宜都兴发化工有限公司 一种嵌段共聚物诱导制备介孔磷酸铁的方法
CN115432689A (zh) * 2022-09-30 2022-12-06 福建紫金锂元材料科技有限公司 一种高性能长寿命磷酸铁锂正极材料的制备方法
CN115571865B (zh) * 2022-10-28 2023-09-08 湖北虹润高科新材料有限公司 一种高品质磷酸铁的制备方法、高品质磷酸铁、电极
CN115537042B (zh) * 2022-11-04 2023-08-18 河北工业大学 利用铁尾矿制备环境友好型绿色复合颜料的方法
CN115701828A (zh) * 2022-11-25 2023-02-14 宁波新福钛白粉有限公司 一种用硫酸亚铁制备电池级无水磷酸铁的准连续式方法
CN116281917B (zh) * 2023-03-01 2024-02-09 湖北宇浩高科新材料有限公司 电池级无水磷酸铁及其制备方法、应用、磷酸铁锂的制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070203388A1 (en) * 2006-02-28 2007-08-30 Dongye Zhao In Situ Immobilization of Metals in Contaminated Sites Using Stabilized Nanoparticles
US20090186277A1 (en) * 2008-01-17 2009-07-23 Larry Beck Mixed metal olivine electrode materials for lithium ion batteries
CN101693531A (zh) * 2009-10-16 2010-04-14 清华大学 一种纳米磷酸铁的制备方法
US20110068295A1 (en) * 2009-09-18 2011-03-24 A123 Systems, Inc. Ferric phosphate and methods of preparation thereof
WO2011136497A2 (ko) * 2010-04-30 2011-11-03 삼성정밀화학(주) 리튬 전이금속 인산염의 제조방법
JP2012012279A (ja) * 2009-09-09 2012-01-19 Toda Kogyo Corp リン酸第二鉄含水物粒子粉末及びその製造法、オリビン型リン酸鉄リチウム粒子粉末及びその製造法、並びに非水電解質二次電池。

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998002237A1 (en) * 1996-07-15 1998-01-22 Kemgas Limited Production of powders
JP5314258B2 (ja) * 2007-07-27 2013-10-16 関東電化工業株式会社 オリビン型リン酸鉄リチウム化合物及びその製造方法、並びにオリビン型リン酸鉄リチウム化合物を使用する正極活物質及び非水電解質電池
CN102456873B (zh) * 2011-04-20 2013-10-30 南京工业大学 一种锂离子电池用磷酸铁锂正极复合材料的制备方法
CN102530905B (zh) * 2011-12-22 2014-09-03 浙江天能能源科技有限公司 粒径可控的纳米FePO4的制备方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070203388A1 (en) * 2006-02-28 2007-08-30 Dongye Zhao In Situ Immobilization of Metals in Contaminated Sites Using Stabilized Nanoparticles
US20090186277A1 (en) * 2008-01-17 2009-07-23 Larry Beck Mixed metal olivine electrode materials for lithium ion batteries
JP2012012279A (ja) * 2009-09-09 2012-01-19 Toda Kogyo Corp リン酸第二鉄含水物粒子粉末及びその製造法、オリビン型リン酸鉄リチウム粒子粉末及びその製造法、並びに非水電解質二次電池。
US20110068295A1 (en) * 2009-09-18 2011-03-24 A123 Systems, Inc. Ferric phosphate and methods of preparation thereof
CN101693531A (zh) * 2009-10-16 2010-04-14 清华大学 一种纳米磷酸铁的制备方法
WO2011136497A2 (ko) * 2010-04-30 2011-11-03 삼성정밀화학(주) 리튬 전이금속 인산염의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021225068A1 (ja) * 2020-05-08 2021-11-11 東亞合成株式会社 層状リン酸ジルコニウムの製造装置及び製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6419071B2 (ja) 2018-11-07
WO2014025126A1 (ko) 2014-02-13
CN104619634A (zh) 2015-05-13
US20150203354A1 (en) 2015-07-23
KR20140021843A (ko) 2014-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6419071B2 (ja) ナノサイズ鉄リン酸塩粒子の製造方法
CA2915162C (en) Pulverulent ni,co mixed hydroxide for use in the production of electrochemical cells
CN106848231B (zh) 通过复合前驱体配制方法制备的化合物及包含其的电池
JP6316291B2 (ja) リチウム金属リン酸化物の製造方法
JP2019023159A (ja) 電池用途のリチウム金属酸化物の微細粉体及び超微細粉体、並びにナノ粉体の工業生産に関する錯形成前駆体配合方法論
KR100621675B1 (ko) 나노미터 그레이드 분말의 제조 방법
TW201512079A (zh) 用於製備電池單元材料的方法和系統
US9136534B2 (en) Complexometric precursors formulation methodology for industrial production of high performance fine and ultrafine powders and nanopowders for specialized applications
EP3245258B1 (en) Sio2-layered double hydroxide microspheres and methods of making them
Wang et al. Template-free room temperature solution phase synthesis of Cu2O hollow spheres
Ming et al. A new strategy for finely controlling the metal (oxide) coating on colloidal particles with tunable catalytic properties
CN111153420B (zh) 一种镁铝水滑石纳米管及其制备方法
US9537149B2 (en) Method for manufacturing a lithium transition metal phosphate
TWI672852B (zh) 以磷酸鹽穩化的鋰離子電池陰極
US20220246927A1 (en) Fine and Ultrafine Powders and Nanopowders of Lithium Metal Oxides for Battery Applications
EP2658811A1 (en) Transition metal compound particles and methods of production
KR101825914B1 (ko) 리튬 망간 산화물의 제조방법
CA2762376C (en) Transition metal compound particles and methods of production

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6419071

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250