JP2015523333A - 魚類眼球の破砕物又は抽出物を含有する化粧料、薬学及び食品組成物 - Google Patents

魚類眼球の破砕物又は抽出物を含有する化粧料、薬学及び食品組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含有することを特徴とする化粧料組成物であって、皮膚美白効果、皮膚弾力改善効果に優れており、皮膚保湿効果、細胞活性化効果に優れていて皮膚再生及び傷治癒効能が卓越であり、刺激緩和効果がある多機能性化粧料組成物に関する。また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含む関節炎予防及び治療用組成物に関する。本発明の組成物は、腸管関連免疫システムで起きる免疫寛容を誘導することによって、副作用無しで関節に特異的に起きる自己免疫反応及び炎症を效果的に制御し、関節炎を予防及び治療することができる。また、本発明は、魚類眼球抽出物を有効成分として含む眼球乾燥症治療用の薬剤学的組成物に関する。本発明は、魚類眼球抽出物を使用して、既存の抗炎症性薬物の反復投与による副作用無しで角・結膜上皮障害症などの眼球疾患を效果的に治療することができる。

Description

本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を含有する化粧料組成物に関し、特に、魚類眼球の破砕物又は抽出物を含有する多機能性化粧料組成物に関する。
また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含む関節炎の予防又は治療用の薬剤学的組成物及び食品組成物に関する。
また、本発明は、魚類眼球抽出物を有効成分として含む眼球乾燥症治療用の薬剤学的組成物に関する。
クロマグロ(Thunnus thynnus(Linnaeus))は、スズキ眼サバ科に属する海水魚である。江原道(韓国)では「チャムチ」と呼ばれる。北大西洋に生息する種は、全長3m、体重560kg程度までも成長する。体は太っており、紡錘形に近く、体の高さはやや高い。くちばしは長く、先端が尖っており、口は大きい。体の背部は濃い青色を帯び、体の中央と腹部は、銀灰色の地に多数の細長形の白い横縞と丸い紋様が現れる。幼い頃は細長形の白い横縞と丸い紋様がかすかにあるが、成長しながら次第に消えて行く。小さな丸いうろこが体全体を覆っている。シロマグロに似ているが、胸ビレが短いものがクロマグロである。海面のすぐ下で泳ぎ、時々沿岸近くに出現することもある。春、夏には北に移動し、秋には南に移動する。群れで移動する、シラス、サンマ、ニシンなどを主に食べ、エビ類、カニ類、スルメ類、クラゲ類などを食べることもある。産卵期は、台湾近海では4〜6月、韓国の東海(日本海)では8月であり、主な散乱場は、韓国の東海(日本海)の南部海域と台湾の北部海域である。クロマグロは、タンパク質とアミノ酸が豊富で、不飽和脂肪酸であるオメガ−3も豊富であり、ビタミンとセレニウムなどの微量元素なども多量含有している。なお、クロマグロの眼にもオメガ−3、タンパク質、及び水分などが含まれていることが知られている。
マサバ(Scomber japonicus)は、スズキ眼サバ科に分類される海水魚で、背部は暗青色を帯び、腹部は銀白色を帯びている。体は、長い紡錘形をしており、やや側偏している。眼は大きく、脂瞼がよく発達しており、瞳孔部位は露出されている。眼隔域は扁平となっている。上あごの基端は瞳孔中央の下に達する。背ビレは2個で、互いに遠く離れており、基底の長さは略同一であるが、高さは第1背ビレが比較的高い。胸ビレは体側の中央に位置し、比較的小さい。尻ビレは第2背ビレと対称的な位置にある。背ビレと尻ビレの後方に5個ずつの離れビレがあり、尾柄はきゅっとくびれている。尾びれは、よく発達したニ叉形をしている。第1背ビレは、第2棘が最も長い。体の背部は暗青色を帯び、中央から腹の方には銀白色を帯びる。体の背部には青黒色の波状の縞が側線にまで分布する。背ビレは透明であるが黒色素胞が散在して暗く見え、胸ビレ基底部は白いが、基底部の上半部の上縁及び後半部は黒い。腹ビレと尻ビレは無色透明であり、尾びれは灰色を帯びるが、外縁部が黒い。全長50cmまで成長することもあるが、一般には30cm程度まで成長する。
韓国ではサバ属の2種の魚類が知られているが、マサバの類似種としてゴマサバがある。ゴマサバは、体側の中央に沿って丸い暗青色の紋様が散在してよく区別がつくが、マサバとゴマサバの中間形態を有する個体変移も観察されており、詳細な研究が要望される。一方、ゴマサバは、第1背ビレの第3〜4棘が最も長い点でもマサバとよく区別される。生息水深は0〜300mである。浮魚性魚種であって、表層又は表層から300m以内の中層に生息する。3cm以上成長すると、大きさ別に群集して生活する。北東太平洋では他の魚種と群集して移動することもある。韓国、全大洋の熱帯・温帯海域などに分布する。東中国海などで採集される。産卵は、水温15〜20℃でなされ、地域別にやや異なる。季節回遊をし、北半球に生息する種は、水温が上昇する夏季に北に移動し、冬季には南に移動して産卵する。撓脚類、甲殻類、魚類、スルメ類などの餌を食べ、群集生活をする他の魚種と餌競争をする。サバは、オメガ−3の一種であるDHAとEPAが豊富であり、カルシウム、鉄分、カリウム、ビタミンB2、ビタミンDなどを多量含有しており、タンパク質とアミノ酸が豊富であることが知られている。
このようにクロマグロ又はサバは各種栄養に富むが、未だ、このようなクロマグロ又はサバ、特に、クロマグロ又はサバの眼(眼球)を、化粧料、薬学又は食品組成物の原料に用いた例は皆無である。
一方、最近では天産物を素材にした化粧品が人体安全性、皮膚刺激緩和などの理由から消費者の脚光を浴びており、それに伴って、化粧品の原料として天産物に関する様々な研究がなされている。
その一例として魚類を化粧品の原料にしようとする研究が行われているが、例えば、大韓民国公開特許第10−1999−0033721号(魚類からの水溶性COLLAGEN抽出方法並びに機能性COLLAGEN化粧品及びCOLLAGEN発酵飲料の製造方法)に、魚類の皮、頭部分、骨、内臓などでコラーゲンを抽出、分離する方法が開示されており、大韓民国登録特許第10−0760875号(メラニン生成抑制皮膚美白用の化粧品組成物)に魚皮からゼラチンを抽出する方法が開示されており、大韓民国登録特許第10−0986603号(魚類精液又は卵から分離されたDNA重合体断片複合体及びその製造方法)には、魚類精液又は卵から分離されたDNA断片混合物を含む化粧料組成物が開示されている。しかし、魚類の眼(眼球)を化粧料の原料に用いた例は未だないのが現状である。
一方、関節炎は、韓国人口の5%が悩んでいる慢性疾患で、関節滑液膜に炎症が発生してむくみと痛みを誘発する疾患である。関節炎は進行性疾病であり、関節変形及び障害を招くため、放置すると悪化し続けて深刻な結果をきたす。
関節炎を誘発する直接的な原因はまだ判明されておらず、治療のために、コルチゾン及び他の副腎皮質ホルモンのようなステロイド系、アスピリン、ピロキシカム及びインドメタシンのような非ステロイド系抗炎症剤、クロロキノン製剤及びD−ペニシラミンのような抗リウマチ剤、コルヒチンのような痛風抑制剤、そしてシクロホスファミド、アザチオプリン、メトトレキセート及びレバミゾールのような免疫抑制剤を含む様々な治療剤が一般的に用いられている。しかし、このような化学的治療剤は根本的な治療効果を呈さないし、ステロイドホルモン剤の場合は副作用から使用が制限されている。また、関節痛を緩和したり炎症を除去する薬剤として広く使われているアスピリン剤及びブタゾリン剤などは人の胃に致命的な影響を与えるため、関節炎治療に必要な量を服用し続けることは不可能である。
既存のこのような化学療法的薬剤は、薬剤の長期間使用を難しくさせる副作用、長期使用時の抗炎症効果の減少のような欠点がある。現在は、鎮痛作用に優れたインドメタシン及びフルフェナム酸と非ステロイド性の各種消炎剤程度が使われているのが実情である。
したがって、このような問題を解決すると同時に、炎症性症状と痛みに対して効果を呈する関節炎治療剤の開発が要望されており、特に、関節炎治療薬剤は長期間服用が必要なため、副作用の少ない薬剤を開発することが極めて重要である。また、既存薬剤の一部は静脈注射や腹腔注射で投与する場合があるが、これは面倒であるだけでなく、アレルギー、ショック及び衛生上の問題も生じうるため、服用が簡便で且つ安全な治療剤が望まれるのが実情である。
現在まで関節炎治療のための大部分の健康食品は軟骨構成成分を主原料としている。韓国特許公開第2001−0018321号にはリウマチ関節炎患者のための健康食品組成物が開示されており、韓国特許公開第2005−0078080号には関節炎治療用の製薬学的組成物及びその製造方法が開示されており、韓国特許出願第10−2003−00433119号にはグルコサミン40〜50%、ムコ多糖タンパク質30%、ビタミンC、牛膝、カリンの実、杜沖及びサメ軟骨抽出粉末を含む退行性関節炎治療用の健康補助食品組成物に関する内容が記載されている。しかし、今まで、関節炎の予防又は治療と関連して魚類眼球の破砕物又は抽出物が使用された具体的な報告がされたことはない。
そこで、本発明者らは、魚類眼球の破砕物又は抽出物が、コラーゲンで誘発した動物モデルで発赤及びむくみを減少させ、関節炎の原因として確認されたサイトカイン分子の血中数値を減少させることを確認し、関節炎の予防又は治療に有用であることを判明することによって本発明を完成するに至った。
一方、長時間の読書、コンピュータ使用、運転又はテレビ視聴などで目を長時間使用すると、まぶたの瞬き頻度が減少するが、目を涙で覆う瞬きの減少は眼科症状を悪化させる原因となる。
高齢人口の増加、携帯用端末機性能の改善と通信技術の発達、及び文化産業の成長などで、現代人の目は睡眠時以外は休む時間もなく酷使されており、眼科関連疾患は増す一方である。
眼球乾燥症は、狭義には、結膜乾燥症、涙液減少症、乾性角結膜炎などの疾患を意味するが、広義には、その意味が非常に広範囲となり、結膜が異常に乾くあらゆる症状を意味する。このように、眼球乾燥症はその概念が広範囲で、原因も様々であると考えられるが、多くの場合でその原因は判明されていないことから、単一疾病といえるよりは乾燥眼球症候群と呼ばれる疾病を含む眼球表面の疾病といえる。
現在、眼球乾燥は、角結膜炎性障害にかからわらず、涙の量及び質が異常である状態と定義される。上記の定義によれば、乾燥眼球の範ちゅうには、涙液減少症、涙欠乏症、眼球乾燥症、シェーグレン症候群、乾性角結膜炎、スティーブンス−ジョンソン症候群、眼類天疱瘡、眼瞼縁炎、閉瞼障害、感覚神経麻痺などのような疾病が含まれる。
眼をなす組織のうち角膜と結膜は外部に露出されている上皮組織であって、外部要因によって損傷しやすい。様々な外部要因による局所部位の損傷を治癒する方法は薬理的に該当の損傷部位に作用し、炎症による組織の2次損傷の防止と組織再生速度の増進を目的とする。炎症の原因には、病原性微生物の感染、炎症を誘発する物質の化学的侵入、各種アレルギー、過敏性自己免疫疾患及び物理的傷などがある。
乾燥眼球に病む多くの場合に、油層、水層及びムチン層のいずれか一つに涙が不足して角結膜炎性障害を誘発する。特に、涙がムチン層において不足する場合、角膜損傷が深刻になるが、これは、角膜上皮細胞損傷から由来する角膜上皮侵食、角膜上皮障害、さらには角膜潰瘍(例えば、角膜基質層の潰瘍)及び感染性眼疾患を誘発しやすい。場合によっては、角膜移植が必要となる。
その他にも、ソフトコンタクトレンズ使用時に眼球乾燥障害が生じうる。ソフトコンタクトレンズは含水性はあるが、レンズ表面に十分な厚さの水層を分布させ難いため、脂質層の分散が悪くなって、レンズ上の涙液の蒸発こう進が角膜上皮障害の原因になる可能性がある。
ところが、現在まで眼球乾燥症治療と関連して魚類眼球抽出物が使われた具体的な報告はないのが現状である。そこで、本発明者らは、魚類眼球抽出物が眼球の水分蒸発を減少させ、角膜上皮細胞障害の治療に効果があることを見出し、眼球乾燥症の治療に有用であることを判明させることによって本発明を完成するに至った。
本発明は、皮膚化粧料に適用でき、人体に無害で安全性に優れた魚類眼の破砕物又は抽出物を提供することを目的とする。
また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を用いて皮膚美白効果、皮膚保湿効果、皮膚弾力改善の効果に非常に優れた化粧料組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を用いて、細胞活性化効果が高いため皮膚再生及び傷治癒効能に優れ、且つ刺激緩和効果にも非常に優れた化粧料組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を含む関節炎予防又は治療用の薬学的組成物及び機能性食品を提供することを目的とする。
また、本発明は、魚類眼球抽出物を含む眼球乾燥症治療用の薬剤学的組成物を提供することを目的とする。
本明細書でいう「魚類」は、水中に住むエラのある脊椎動物を意味する。該魚類は、例えば、ガンギエイ、タラ、サバ、イシナギ、ワカサギ、サケ、イカナゴ、イトヨリダイ、アンコウ、ホホジロザメ、ブリ、スケソウダラ、アラ、コイ、フナ、ニシン、マカジキ、マダイ、クロマグロ、ボラ、サワラ、ビクニン、ハタハタ、サンマ、マンボウ、クロダイ、タチウオ、コウライケツギョ、バス、ドジョウ、ナマズ、ライギョ、ハイカラグチ、キホウボウ、メカジキ、メフグ、キハダマグロ、アオザメ、シログチ、カラス、マガレイ、カワハギ、ヒラ、クロソイ、イワシ、アジ、スズメダイ、ホッケ、アカアマダイ、ウナギ、マナガツオ、及びホンニベからなる群から選ばれる1種以上の魚類である。最も好ましくは、本発明では魚類としてクロマグロ又はサバを用いることができる。
そして、本明細書でいう「眼球」は、視覚情報を収集し、それを電気化学情報に変換して視神経という通路を通して脳に伝達する機関を意味する。下記図示の通り、魚類の眼球は、最も外側に鞏膜(水晶体の前方では角膜として存在する)があり、その内側には脈絡膜、さらに内側には網膜があり、前の部分には水晶体と紅彩があり、水晶体の前方は水溶液、後方は硝子体液で満たされており、その他にも、かま状突起(人の毛様体と類似の役割を持つ)、筋肉、色素層などで構成されている。
[魚類の眼球構造]
そして、本明細書でいう「破砕物」は、本発明の魚類眼球を破砕した結果物を意味する。具体的には、魚類の頭部から眼球を取り外し、眼球の鞏膜部分についている筋肉組織を分離し、きれいに分離された眼球を準備した後、眼球内部に存在する水晶体などの眼球の下部機関や、その機関を構成している物質を外部に露出させ、当業界で一般に使われるミキサーやホモゲナイザーを用いて破砕したものである。このとき、好ましくは、人体の内部に吸収しやすい1μm乃至5mm大きさと均質に処理するとよい。また、本発明の魚類眼球の破砕物は、魚類の眼球を上記の通りに均質に破砕した後にろ過したろ過液であってもよい。
上記の目的を達成するために、本発明の第1実施の形態は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含有することを特徴とする化粧料組成物を提供する。
以下では、本発明の魚類眼球の破砕物又は抽出物、及びそれを含有する化粧料組成物について詳しく説明する。
本発明は、化粧料組成物の有効成分として魚類の眼、すなわち、眼球を使用することを特徴とする。このように、本発明は、效率的に活用されずに廃棄物として捨てられるクロマグロ又はサバの眼球を使用するため、廃資源を活用するだけでなく、2次的な環境問題を予防できるという利点がある。
ここで、魚類の眼球は、クロマグロ又はサバのうちの1種以上の魚類の眼(眼球)を使用することが好ましく、より好ましくは、新鮮なクロマグロ又はサバを急冷した後、肉質と分離して得られた冷凍された魚類眼(眼球)を使用する。
本発明は、上記の魚類眼球の破砕物を有効成分として含有するが、ここで、魚類眼球の破砕物を得る方法は特に限定されず、本発明の属する技術の分野における通常の方法を用いればよい。例えば、上記の冷凍された魚類眼球を破砕機、例えば、ミキサーやホモゲナイザーを用いて破砕したものを使用することができるが、好ましくは、人体中に吸収しやすい1μm乃至5mm大きさと均質に処理するとよい。
また、本発明は、上記魚類眼球の抽出物を有効成分として含有するが、ここで、魚類眼球の抽出物を得る方法は特に限定されず、本発明の属する技術の分野における通常の様々な抽出方法を用いればよい。例えば、精製水、メタノール、エタノール、グリセリン、酢酸エチル、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジクロロメタン、ヘキサンの溶媒をそれぞれ単独に又はこれらを2種以上混合した溶媒を抽出溶媒として用いて抽出することができる。
また、本発明の魚類眼球の抽出物は、上述した抽出溶媒による抽出物だけでなく、他の方法で抽出された抽出物も含む。例えば、超高圧抽出法による抽出;一定の分子量カット−オフ値を持つ限外ろ過膜を用いた分離;様々なクロマトグラフィー、例えば、大きさ、電荷、疏水性又は親和性による分離のために製作されたクロマトグラフィーによる分離など、追加的に実施された様々な精製方法から得られた画分も、本発明の魚類眼球の抽出物に含まれる。
本発明は、魚類の眼球を超高圧抽出法を用いて超高圧抽出する場合、好ましくは、圧力100〜3000MPa、温度40〜90℃で5〜60分間処理し、より好ましくは、圧力500〜1000MPa、温度40〜60℃で10〜30分間処理するとよい。また、超高圧抽出時、pHは特定pHに限定されないが、好ましくは、超高圧機中の水のpHを1〜6に下げて処理するとよい。また、本発明は、このように超高圧処理したクロマグロ又はサバの眼球抽出物を、精製水、メタノール、エタノール、グリセリン、酢酸エチル、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジクロロメタン、ヘキサン及びその混合物から選ばれる抽出溶媒を用いて還流抽出して冷浸した後、ろ過したろ過液を濃縮槽に移送して50℃以下で減圧濃縮及び凍結乾燥することが好ましい。本発明は、このように得られた減圧濃縮物及び凍結乾燥物が0.001〜70.0重量%含まれるように精製水、エタノール、ブチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる1種以上の溶媒を用いて抽出物を製造することができる。
また、本発明の魚類眼球の抽出物は、上記抽出物を一部又は全部濃縮して得た濃縮物、又は再びその濃縮物を乾燥させて製造した抽出エキス及び抽出物中に含まれている主効果を発揮する化学物質そのものを含む。
このように得られた本発明の魚類眼球の破砕物又は抽出物は、メラニン生成抑制効果、抗コラゲナーゼ/ゼラチナーゼ活性効果、紫外線照射後MMP−1発現抑制効果、紫外線照射による細胞毒性緩和効果、皮膚保湿効果、皮膚弾力効果、刺激緩和効果、傷治癒効果に非常に優れており、皮膚美白、皮膚弾力強化又は皮膚保湿効果を複合的に示す多機能性化粧料組成物に用いることができる。
本発明の化粧料組成物は、上記魚類眼球の破砕物又は抽出物を組成物総重量に対して0.0001〜90重量%含有するとよいが、0.0001重量%未満で添加する場合は、その効果が期待し難く、90重量%を超えて添加しても、明確な効能効果の上昇は呈しない。
また、本発明の化粧料組成物は、上記魚類眼球の破砕物又は抽出物の他に、本発明が目的とする主効果を損傷しない範囲内で、好ましくは主効果に相乗效果を与え得る他の成分などを含有しても構わない。例えば、老化防止成分、シワ改善成分、美白成分、保湿成分及び坑菌成分などをさらに含有してもよい。
また、本発明の化粧料組成物は、化粧の分野で一般に使われる補助剤、例えば、親水性又は親油性ゲル化剤、親水性又は親油性活性剤、保存剤、抗酸化剤、溶媒、芳香剤、充填剤、遮断剤、顔料、吸臭剤、染料などを含有することができる。これらの様々な補助剤の量は、当該分野で一般に使われる量であり、例えば、組成物総重量に対して0.0001乃至30重量%である。ただし、いずれの場合においても補助剤及びその割合は、本発明に係る化粧料組成物の好ましい性質に悪影響を及ぼさないように選択されるだろう。
また、本発明の化粧料組成物の剤形は、特定の種類に限定されるものではないが、例えば、化粧水、ジェル、水溶性リキッド、クリーム、エッセンス、水中油(O/W)型及び油中水(W/O)型の基礎化粧料剤形と、水中油型及び油中水型のメーキャップベース、ファウンデーション、スキンカバー、リップスティック、リップグロス、フェースパウダー、ツーウェイケーキ、アイシャドー、チークカラー及びアイブロウペンシル類からなる色調化粧料剤形の中から選ばれるいずれか一つの外形を有することができる。また、これは選択的にエアゾールの形態で皮膚に適用されてもよく、固体形態、例えば、スティックの形態であってもよい。これは皮膚用ケア製品及び/又はメーキャップ製品として使用されてもよい。
このように製造された本発明の化粧料組成物は、皮膚美白効果、皮膚弾力改善効果、皮膚保湿効果に非常に優れ、細胞活性化効果が高いため皮膚再生及び傷治癒効能に優れ、刺激緩和効果があって多機能性化粧料組成物として利用可能である。
一方、本発明の第2実施の形態によれば、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含む関節炎予防及び治療用組成物を提供する。
本発明者らは、関節炎予防治療効能に優れながらも副作用が著しく減少した関節炎予防及び治療用組成物を開発しようと研究・努力してきた。その結果、関節炎の発病において魚類眼球の破砕物又は抽出物を投与すると、免疫寛容(tolerance)反応が大きく増大し、関節炎特異的炎症反応が大きく減少することから、結果として関節炎予防及び治療効能を達成できるということを確認した。
本発明の組成物において、基本的な有効成分は、魚類眼球の破砕物又は抽出物である。
本発明の有効成分である魚類眼球の破砕物又は抽出物は、ビタミンA、B2などが多く含まれていており、特に、眼球の奥側にはビタミンB1が多いため、糖質代謝を助けることが知られている。一方、本発明者らは、コラーゲンによって誘導される免疫寛容反応を魚類眼球の破砕物又は抽出物が相乗的(synergic)に増加させる作用を持つということを発見した。本発明の組成物は、このような新規な発見に基づいて組成されたものである。また、本発明の組成物で魚類眼球の破砕物又は抽出物は、IL−10とTGF−βのような抗炎症サイトカインの生成を促進する作用を持つ。
本発明で魚類眼球の破砕物は、冷凍された魚類眼球を破砕機、例えば、ミキサーやホモゲナイザーを用いて破砕したものを使用できるが、好ましくは、人体中に吸収しやすい1μm乃至5mm大きさと均質に処理するとよい。本発明で魚類眼球の破砕物は、それ自体で関節炎特異的炎症反応を大きく改善させ、結果として関節炎予防及び治療効能を達成できるし、予防及び治療効能を高めるために有効成分を抽出した抽出物の形態で使用されてもよい。
本発明で、魚類眼球抽出物は、魚類眼球の破砕物に2倍乃至20倍、好ましくは、約2倍乃至5倍の水、メタノール又はエタノールなどの低級(C1−C4)アルコールの極性溶媒又はこれらの混合溶媒で10℃乃至30℃抽出温度で冷浸抽出、還流冷却抽出、熱水抽出、超音波抽出、超高圧抽出などの抽出方法を用いて得た抽出液をろ過、減圧濃縮又は凍結乾燥して、極性溶媒に可用な抽出物を得ることができる。
本発明で上記抽出に超高圧抽出方式を用いる場合、魚類眼球細胞組織破壊による有用成分の溶出が容易となり、エネルギーレベルが制限された水素結合、電気的結合、ファンデルワールス結合のような弱い結合による結合は分離されて新物質溶出ができ、細胞毒性物質が破壊されて重要構成成分を短時間で抽出でき、抽出物は不純物が殆どなく、高い純度の単一成分が容易に得られるという長所がある。
本発明で、上記超高圧抽出は、圧力100乃至3000MPa、40乃至90℃温度で5乃至60分間処理することが好ましく、より好ましくは圧力500〜1000MPa、温度40〜60℃で10〜30分間処理する。上記圧力条件が100MPa以下の低い圧力条件であるか、抽出時間が5分以内である場合は、魚類眼球細胞組織破壊が十分とならず、有用成分の溶出効率が低下し、圧力条件が3000MPa以上の高い圧力条件であるか、抽出時間が60分以上である場合は、抽出に消耗されるエネルギー効率が低下するため、上記範囲で抽出することが好ましく、水素結合、電気的結合、ファンデルワールス結合のような弱い結合を效果的に除去するために40乃至90℃温度条件で行うことが好ましい。また、超高圧抽出時に、pHは特定pHに限定されるものではないが、好ましくは、超高圧機中の水のpHを1〜6と下げて処理するとよい。pHを上記範囲内にする場合、有用成分の溶出効率が増大する。
また、本発明は、このように超高圧処理した魚類の眼球抽出物を精製水、メタノール、エタノール、グリセリン、酢酸エチル、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジクロロメタン、ヘキサン及びその混合物から選ばれる抽出溶媒を用いて還流抽出して冷浸した後、ろ過したろ過液を濃縮槽に移送して50℃以下で減圧濃縮及び凍結乾燥することが最も好ましい。
また、本発明は、このようにして得られた減圧濃縮物及び凍結乾燥物が0.001〜70.0重量%含まれるように精製水、エタノール、ブチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる1種以上の溶媒を使用して抽出物を製造することができる。
本発明の魚類眼球の破砕物又は抽出物は、免疫寛容反応を誘導する自己抗原として作用する。関節炎は、免疫反応に関係する自己抗原の種類が非常に多いため特異的な治療剤開発が不可能だった。本発明の核心原理は、生体における腸管関連免疫システム(Gut Associated Lymphoid Tissue:GALT)で起きる免疫寛容を用いることである。免疫寛容とは、経口で伝達された物質に対して小腸の上皮細胞下に存在する免疫システム(GALT)が選択的な免疫抑制反応を起こすことを指す。
本発明の好ましい具現例によれば、本発明の組成物は、グルコサミン、コンドロイチン又はその組合せをさらに含むことができる。これらグルコサミン及びコンドロイチンはいずれも軟骨構成成分である。したがって、魚類眼球の破砕物又は抽出物の他に、自己抗原として作用できる他の軟骨構成成分(グルコサミン及びコンドロイチン)を用いると、より向上した免疫寛容反応を誘導することができる。また、グルコサミンは、軟骨の形成と再生を促進する作用を持つ。コンドロイチンは、免疫寛容反応を誘導するだけでなく、軟骨を破壊する酵素を抑制して軟骨を保護する作用も持つ。
本発明の関節炎予防又は治療組成物は、薬剤学的組成物として製造されてもよく、この場合、有効成分としての上記成分の他に、薬剤学的に許容される担体も含む。本発明の薬剤学的組成物に含まれる薬剤学的に許容される担体は、製剤時に一般に用いられるもので、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルジネート、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微細結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、滑石、ステアリン酸マグネシウム及びミネラルオイルなどを含むが、これに限定されるものではない。本発明の薬剤学的組成物は、上記成分の他に、潤滑剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、乳化剤、懸濁剤、保存剤などをさらに含むことができる。好適な薬剤学的に許容される担体及び製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(19th ed.,1995)に詳しく記載されている。
本発明の薬剤学的組成物は、免疫寛容反応を誘導して効能を発揮しなければならないことから、経口で投与される。
本発明の薬剤学的組成物の適度な投与量は、製剤化方法、投与方式、患者の年齢、体重、性、疾病症状の程度、食べ物、投与時間、投与経路、排せつ速度及び反応感応性のような要因によって様々であり、通常、熟練した医者にとっては目的する治療に効果的な投与量を容易に決定及び処方することができる。一方、本発明の薬剤学的組成物の投与量は、好ましくは1日0.01〜2000mg/kg(体重)である。
本発明の薬剤学的組成物は、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できる方法によって、薬剤学的に許容される担体及び/又は賦形剤を用いて製剤化することで、単位容量の形態で製造するか、又は大容量容器中に内入して製造することができる。このとき、剤形は、オイル又は水性媒質中の溶液、懸濁液、又は乳化液の形態であってもよく、エキス剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤又はカプセル剤の形態であってもよく、分散剤又は安定化剤をさらに含んでもよい。
本発明の関節炎予防又は治療組成物は、食品、特に機能性食品組成物として製造することができる。本発明の機能性食品組成物は、食品製造時に一般に添加される成分を含み、例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪、営養素及び調味剤を含む。例えば、ドリンク剤として製造される場合には、有効成分としての魚類眼球の破砕物又は抽出物の他に、香味剤又は天然炭水化物を追加成分として含めることができる。例えば、天然炭水化物は、モノサッカライド(例えば、グルコース、フルクトースなど);ジサッカライド(例えば、マルトース、スクロースなど);オリゴ糖;ポリサッカライド(例えば、デキストリン、シクロデキストリンなど);及び、糖アルコール(例えば、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)を含む。香味剤として天然香味剤(例えば、タウマチン、ステビア抽出物など)及び合成香味剤(例えば、サッカリン、アスパルテームなど)を用いることができる。
食品に対する容易な接近性を考慮すると、本発明の食品は関節炎の治療又は予防に非常に有用である。
ここで、本発明の食品組成物は、上記魚類眼球の破砕物又は抽出物を組成物総重量に対して0.0001〜90重量%含有するとよいが、0.0001重量%未満で添加する場合は、その効果を期待し難く、90重量%を超えて添加しても、明確な効能効果の上昇は見られない。
下記の実施例で立証するように、本発明の組成物は、免疫寛容反応を誘導することによって親炎症サイトカイン(proinflammatory cytokines)、例えば、TNF−α、IL−1β及びIL−12の発現量を減少させ、抗炎症サイトカイン(antiinflammatory cytokines)、例えば、IL−10、Foxp3及びTGF−βの発現量を増加させて、Th2タイプ免疫反応を増加させ、これはTh1タイプ免疫反応を減少させる。その結果、関節特異的に発生する自己免疫反応及び炎症反応が激減し、関節炎予防又は治療効能を発揮する。
本発明の組成物は、関節炎(骨関節炎及びリウマチ性関節炎)、好ましくは、自己免疫疾患の一種として炎症性疾患であるリウマチ性関節炎の予防又は治療に非常に優れた効能を発揮する。また、本発明の組成物で有効成分として用いられる成分は、既に安全性が認定されたものであるから、本発明の組成物の人体に対する安全性も非常に優れている。本発明の組成物に含まれる有効成分は、食品原料として認定された安全性に富むもので、このような成分によって、従来の医薬(例えば、メトトレキセート)に比べて優れた関節炎予防又は治療効能を発揮することは驚くべきことである。
従来の関節炎治療の限界性は、免疫反応に関与する自己抗原の種類が非常に多様であるため、関節炎特異的な治療剤開発が難しく、開発されている従来の関節炎治療剤は、単純に炎症反応のみを抑制する医薬であり、これらを長期間服用すると、安全性問題のような色々な副作用につながることがあった。また、大部分の関節炎治療用の健康食品は、軟骨構成成分の一つであるグルコサミン複合体及びサメ軟骨抽出物などを主原料とする断片的な機能を持っていた。これに対し、本発明の組成物は、腸管関連免疫システムで起きる免疫寛容を誘導することによって、副作用無しで関節に特異的に起きる自己免疫反応及び炎症を效果的に制御して関節炎を予防及び治療することができる。
一方、本発明の第3実施の形態によれば、本発明は、魚類眼球抽出物を含む眼球乾燥症治療用の薬剤学的組成物を提供する。
本発明者らは、眼球乾燥症治療効能に優れながらも副作用が著しく減少した眼球乾燥症治療用組成物を開発しようと研究・努力してきた。その結果、魚類眼球抽出物を眼球乾燥症に使用する場合に、保湿効果及び角膜上皮細胞障害が速かに治療され、結局として眼球乾燥症を治療できるということを確認した。
本発明の組成物において、基本的な有効成分は魚類眼球抽出物である。本発明で魚類眼球の破砕物はそれ自体で眼球保湿効果、角膜上皮細胞障害の治癒効果などを示すが、眼に異物感が感じられることなく眼球乾燥症の治療及び予防の効能を高めるために、有効成分を抽出した抽出物の形態で使用することが好ましい。
本発明で、魚類眼球抽出物は、魚類眼球の破砕物に2倍乃至20倍、好ましくは、約2倍乃至5倍の水、メタノール又はエタノールなどの低級(C1−C4)アルコールの極性溶媒又はこれらの混合溶媒で10℃乃至30℃抽出温度で冷浸抽出、還流冷却抽出、熱水抽出、超音波抽出、超高圧抽出などの抽出方法を用いて得た抽出液をろ過、減圧濃縮又は凍結乾燥して、極性溶媒に可用な抽出物を得ることができる。
本発明で、上記抽出に超高圧抽出方式を用いる場合、魚類眼球細胞組織破壊による有用成分の溶出が容易となり、エネルギーレベルが制限されている水素結合、電気的結合、ファンデルワールス結合、水素結合のような弱い結合による結合は分離されて新物質の溶出ができ、細胞毒性物質が破壊されて重要構成成分を短時間で抽出でき、抽出物は不純物が殆どなく、高い純度の単一成分が容易に得られるという長所がある。
本発明で、上記超高圧抽出は、圧力100乃至3000MPa、40乃至90℃温度で5乃至60分間処理することが好ましく、より好ましくは、圧力500〜1000MPa、温度40〜60℃で10〜30分間処理する。上記圧力条件が100MPa以下の低い圧力条件であるか、抽出時間が5分以内である場合は、魚類眼球細胞組織破壊が十分とならず、有用成分の溶出効率が低下し、圧力条件が3000MPa以上の高い圧力条件であるか、抽出時間が60分以上である場合は、抽出に消耗されるエネルギー効率が低下するため、上記範囲で抽出することが好ましく、水素結合、電気的結合、ファンデルワールス結合のような弱い結合を效果的に除去するために40乃至90℃温度条件で行うことが好ましい。また、超高圧抽出時にpHは特定pHに限定するものではないが、好ましくは、超高圧機中の水のpHを1〜6に下げて処理するとよい。pHを上記の範囲内にすると、有用成分の溶出効率が増大する。
また、本発明は、このように超高圧処理した魚類の眼球抽出物を、精製水、メタノール、エタノール、グリセリン、酢酸エチル、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジクロロメタン、ヘキサン及びその混合物から選ばれる抽出溶媒を用いて還流抽出して冷浸した後、ろ過したろ過液を濃縮槽に移送して50℃以下で減圧濃縮及び凍結乾燥することがより好ましい。
本発明の眼球乾燥症治療用組成物は、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できる方法によって、薬剤学的に許容される担体及び/又は賦形剤を用いて点眼剤の形態で製剤化することで、単位容量の形態で製造するか、又は大容量容器中に内入させて製造することができる。
このとき、上記魚類眼球抽出物は、全体組成物基準で0.01乃至10%(w/v)含有することができる。0.01未満である場合は、眼球乾燥症治療効果を十分に達成できず、10%(w/v)以上の場合でも、眼球乾燥症治療効果の増加が微小であるため、上記の範囲が好ましい。
本発明の眼球乾燥症治療用組成物において粘度の設定は、薬理活性物質の種類と薬物中の濃度、眼球内の電解質の濃度及びその用途によって、理想的な組成物の量及び投薬範囲が異なってくる。眼球上の手術又は異物による傷の治癒及び外部物質炎症又は過敏性免疫反応の軽減のために、相対的に中・高濃度の薬物が理想的であり、投与回数は、治療する眼球乾燥症の重度によってある程度変わることがあるが、一般に、一日(例えば、24時間)に2回乃至4回眼球に点滴投与すればよい。
また、本発明の眼球乾燥症治療用組成物は、抗炎症性薬物及びステロイド系又は非ステロイド系消炎性薬物からなる群から選ばれる1種以上をさらに含むことができる。
本発明で使用可能な消炎性薬物には、デキサメタゾン、フルオロメトロン、プレドニゾロン、ブロムフェナク、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、ケトロラック、及びその塩などがある。好ましくは、上記消炎性薬物は、デキサメタゾン0.01乃至2.0%(w/v)、フルオロメトロン0.01乃至2.0%(w/v)、プレドニゾロン0.01乃至5.0%(w/v)、ブロムフェナク0.001乃至1.0%(w/v)、ジクロフェナク0.05乃至1.0%(w/v)、フルルビプロフェン0.005乃至0.5%(w/v)、ケトロラック0.005乃至1.0%(w/v)、及びその塩からなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくは、フルオロメトロンとジクロフェナクを用いることができる。
一方、本発明の組成物は、保存剤、等張化剤、安定化剤、緩衝剤及びpH調節剤からなる群から選ばれる1種以上の補助剤をさらに含むことができる。
上記補助剤は、この発明の属する技術の分野において一般に使用されるもので、それぞれの目的によって異なってくるため、特別な制限はなく、眼科用組成物の一般的なpH、浸透圧及び粘度の範囲に従う。ただし、有効成分に及ぶ影響を考慮して、全体組成物を基準で0.001乃至20%(w/v)の含量で、好ましくは、0.01乃至10%(w/v)の含量で追加することが好ましい。
また、涙は、高分子物質、糖タンパク質類、無機質類(vitamineなど)及び無機塩類を含んでおり、生理食塩液に相当する0.9%(w/v)塩化ナトリウム溶液の浸透圧と同一である。本発明の点眼用組成物は、眼球に投与時に、生理食塩液の浸透圧である290mOsmol/kg付近に調整することが好ましく、その範囲は270乃至310mOsmol/kgである。
本発明で使われた眼球乾燥症治療用組成物の滲透圧調節物質は、D−ソルビトール、グリセリン、濃グリセリン、マンニトール及びマルチトールシロップ及びイオン性物質からなる群から選ばれる1種以上であり、その組成比は、1種の等張化剤の使用時に体積に対する重量比で0.5乃至20%程度であり、好ましくは1乃至10%範囲となる。
特に、天然高分子を水性点眼液として組成するために添加される安定化剤としては、エデト酸ナトリウム0.05乃至0.2%(w/v)及びε−アミノカプロン酸0.01乃至0.05%(w/v)、無水硫酸ナトリウム0.01乃至0.2%(w/v)、アスコルビン酸0.02乃至0.5%(w/v)、クエン酸0.3乃至2.0%(w/v)などからなる群から選ばれる1種以上を用いることができる。
本発明で保存剤としては、塩化ベンザルコニウム0.002乃至0.1%(w/v)、セトリミド0.002乃至0.01%(w/v)、チメロサール0.001乃至0.01%(w/v)、クロロブタノール0.25乃至0.5%(w/v)、ポリヘキサメチレンビグアニド0.002乃至0.1%(w/v)、パラオキシ安息香酸アルキルメチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル又はパラオキシ安息香酸ブチル0.001乃至0.05%(w/v)、ジヒドロ酢酸0.001乃至0.1%(w/v)、クロロクレゾール0.0001乃至0.05%(w/v)、及びクロロヘキシジン0.001乃至0.01%(w/v)からなる群から選ばれる1種以上を用いることができる。
一方、網膜に光を伝達する経路のうち、透明な組織である角膜は、光の屈折と伝達に主要な機能を果たし、血管が存在しない代わりに豊富な神経が分布している組織である。角膜細胞の成長は、基底細胞(basal cell)から表層細胞(superficial cell)に分化し、正常眼球の場合、表層細胞の脱落まで約1〜2週経過することが知られている。前眼部外傷(anterior segment trauma)の発生分布は主に、角膜、まぶたが対象となり、その原因は化学的損傷、物理的損傷に区別でき、物理的損傷には、外部異物による損傷と手術による損傷がある。
角膜上皮(corneal epithelium)の脱落は主に、表層細胞と翼細胞層が対象となり、隣接した上皮細胞が滑り移動しながら上皮欠損部位を覆い、基底細胞の有糸分裂によって治癒されるメカニズムを有する。このような治癒メカニズムのうち、炎症反応は、輪部を通して損傷部位に白血球が浸潤して生じるものと知られており、過度な炎症反応を抑制する薬物としてステロイド系が処方されている。一般に、ステロイド系傷治癒点眼液は、初期10日間使用して炎症細胞浸潤を減らすと同時にタンパク質分解酵素の遊離を防ぐものと知られているが、10日後にも傷が治癒されない場合、持続したステロイド系傷治癒剤の投薬は、膠原繊維の破壊を助長し、損傷部位の回復過程を阻害して、角膜基質層の怪死が進行されることが知られている。特に、長期投与時には緑内障、白内障、細菌性結膜炎などを誘発することもあることが知られている。
本発明の魚類眼球抽出物を眼科治療のための薬理活性物質(有効成分)として含む点眼用組成物として用いると、角・結膜上皮細胞に、損傷部位に接合性の良いゲルを形成することによって、眼球内の組織、特に、角膜上皮細胞層を保護し、生長促進を誘導でき、細胞のフィブリン(Fibrin)生成を促進することによって、眼球損傷部位の組織生成を促進して損傷部位を修復することに役立つ。
したがって、本発明の魚類眼球抽出物を有効成分として含む点眼用組成物は、角・結膜上皮障害に対する予防又は治療効果を有する。特に、既存のステロイド剤又は非ステロイド剤薬物の長期使用による副作用を軽減させる角・結膜上皮障害症薬物として特別な価値がある。
本発明によれば、皮膚化粧料に適用でき、人体に無害で安全性に優れた魚類眼球の破砕物又は抽出物を提供することができる。
また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を用いて、皮膚美白効果、皮膚保湿効果、皮膚弾力改善効果に非常に優れている化粧料組成物を提供することができる。
また、本発明は、魚類眼球の破砕物又は抽出物を用いて、細胞活性化効果が高いため皮膚再生及び傷治癒効能に優れ、刺激緩和効果にも非常に優れている化粧料組成物を提供することができる。
また、本発明は腸管関連免疫システムで起きる免疫寛容を誘導することによって、副作用無しで関節に特異的に起きる自己免疫反応及び炎症を效果的に制御して関節炎を予防及び治療できる組成物を提供することができる。
また、本発明は、魚類眼球抽出物を含む点眼用組成物を提供することによって、眼球内の小さい傷、小手術、化学的損傷による傷に優れた治癒効果を有する眼球乾燥症治療用薬物を製造することができる。
本発明の魚類眼球抽出物を有効成分として含有する組成物の関節炎予防効能を、AIA(adjuvant induced arthritis)誘導されたラットを用いて分析した結果を示すグラフである。 本発明の魚類眼球抽出物を有効成分として含有する組成物の関節炎治療効能を、AIA誘導ラットを用いて分析した結果を示すグラフである。 本発明の魚類眼球抽出物を有効成分として含有する組成物の関節炎治療効能を、それぞれの組成物、本発明の混合組成物及び関節炎治療剤(メトトレキセート:MTX)と比較した実験結果である。 本発明の魚類眼球抽出物を有効成分として含有する組成物の親炎症(proinflammatory)サイトカインの発現に及ぶ影響を混合リンパ球を用いて実時間PCR方法で分析した結果である。 本発明の魚類眼球抽出物を有効成分として含有する組成物の細胞増殖に及ぶ影響を、関節周囲混合リンパ球を用いて分析した結果である。 本発明の魚類眼球の破砕物を有効成分として含有する組成物の関節炎予防効能を、AIA(adjuvant induced arthritis)誘導されたラットを用いて分析した結果を示すグラフである。 本発明の魚類眼球の破砕物を有効成分として含有する組成物の関節炎治療効能を、AIA誘導ラットを用いて分析した結果を示すグラフである。 本発明の魚類眼球の破砕物を有効成分として含有する組成物の関節炎治療効能を、それぞれの組成物、本発明の混合組成物及び関節炎治療剤(メトトレキセート:MTX)と比較した実験結果である。 本発明の魚類眼球の破砕物を有効成分として含有する組成物の親炎症(proinflammatory)サイトカインの発現に及ぶ影響を、混合リンパ球を用いて実時間PCR方法で分析した結果である。 本発明の魚類眼球の破砕物を有効成分として含有する組成物の細胞増殖に及ぶ影響を、関節周囲混合リンパ球を用いて分析した結果である。 本発明の魚類眼球抽出物を含む組成物添加後に時間経過による寒天培地の水分蒸発量を示すグラフである。 本発明の魚類眼球抽出物を含む組成物の角膜上皮損傷誘発後に時間経過による損傷面積比を示すグラフである。
以下、本発明について下記の実施例でより詳しく説明するが、本発明の権利範囲は、下記の実施例に限定されず、それと等価の技術的思想の変形をも含む。
実施例1、6:クロマグロ又はサバ眼球の破砕物の製造
新鮮なクロマグロ又はマグロを急冷し、肉質と分離して眼球を得た後に冷凍した。冷凍されたクロマグロ眼球をホモゲナイザーを用いて均質に破砕した。
実施例2、7:クロマグロ又はサバ眼球の抽出物の製造
新鮮なクロマグロ又はサバを急冷した後に肉質と分離して得られた冷凍された眼球を、70%エタノール水溶液を用いて100〜120℃で約2〜3時間抽出した。
実施例3、8:クロマグロ又はサバ眼球の抽出物の製造
新鮮なクロマグロ又はサバを急冷した後に肉質と分離して得られた冷凍された眼球に、超高圧処理機を用いて圧力1000MPa下で温度を50℃に昇温させ、30分間処理した後に室温で冷却した。超高圧処理したクロマグロ眼球抽出物を、精製水を用いて5時間ずつ3回還流抽出して冷浸した後、ワットマン(whatman)#10ろ過紙でろ過した。このようにして得たろ過液を再び0.25uMのろ過機を用いて最終ろ過した。ろ過が完了すると、得られたろ過液を濃縮槽に移送して50℃以下で減圧濃縮及び凍結乾燥した。得られた減圧濃縮物及び凍結乾燥物が0.001〜70.0重量%含まれるように精製水、エタノール、ブチレングリコール、プロピレングリコールのうちの1種以上の溶媒を用いて最終抽出物を製造した。
実施例4、9:クロマグロ又はサバ眼球の抽出物の製造
超高圧処理したクロマグロ眼球抽出物を70%(v/v)エタノール水溶液で還流抽出する以外は、上記の実施例3、8と同一にしてクロマグロ眼球の抽出物を製造した。
実施例5、10:クロマグロ又はサバ眼球の抽出物の製造
超高圧処理したクロマグロ眼球抽出物を30%(v/v)ブチレングリコールで還流抽出する以外は、上記の実施例3、8と同一にしてクロマグロ眼球の抽出物を製造した。
比較例1:牛眼球の破砕物の製造
クロマグロ又はサバに代えて牛眼球を使用した以外は、上記の実施例1と同一にして牛眼球の破砕物を製造した。
比較例2:牛眼球の抽出物の製造
クロマグロ又はサバに代えて牛眼球を使用した以外は、上記の実施例2と同一にして牛眼球の抽出物を製造した。
比較例3:牛眼球の抽出物の製造
クロマグロ又はサバに代えて牛眼球を使用した以外は、上記の実施例3と同一にして牛眼球の破砕物を製造した。
比較例4:牛眼球の抽出物の製造
クロマグロ又はサバに代えて牛眼球を使用した以外は、上記の実施例4と同一にして牛眼球の破砕物を製造した。
比較例5:牛眼球の抽出物の製造
クロマグロ又はサバに代えて牛眼球を使用した以外は、上記の実施例5と同一にして牛眼球の破砕物を製造した。
試験例1:B16F1メラノサイトを用いたメラニン生成抑制効果の測定
本試験例は、上記の実施例1乃至10、及び比較例1乃至5で得た破砕物又は抽出物の美白効果を確認するために、B16F1メラノサイトに対するメラニン生成抑制の程度を測定した。
本試験例に用いられたB16F1メラノサイトは、マウスから由来した細胞菌株であり、メラニンという黒色色素を分泌する細胞である。この細胞の人工培養中に試料を処理してメラニン黒色色素が減少する程度を比較評価した。本試験例に用いられたB16F1メラノサイトは、ATCC(American Type Culture Collection、寄託番号:6323)から分譲を受けた。
B16F1メラノサイトのメラニン生合成抑制効果の測定は、次のように行った。B16F1メラノサイトを6−ウェルプレートに各ウェル当たり2x10濃度で分注し、細胞を付着させた後、毒性を誘発しない濃度で試料を処理して72時間培養した。72時間培養後、細胞をtrypsin−EDTAで剥がして細胞数を測定した後、遠心分離して細胞を回収した。
細胞内メラニンの定量は、ロタン(Lotan:Cancer Res.,40:3345−3350、1980)の方法をやや変形して実施した。セルペレットをPBSで1回洗浄した後、均質化バッファー液(50mMリン酸ナトリウム、pH6.8、1% TritonX−100、2mM PMSF)1mlを添加し、5分間渦流して細胞を破砕した。遠心分離(3,000rpm、10分)して得た細胞余液に1N NaOH(10% DMSO)を添加し、抽出されたメラニンを溶解した後、マイクロプレート判読機によって405nmでメラニンの吸光度を測定した後、メラニンを定量して試料のメラニン生成阻害率(%)を測定した。B16F1メラノサイトのメラニン生成阻害率(%)は数式1によって計算した。IC50値はメラニン生成を50%阻害する物質の濃度である。
(数式1)
阻害率(%)=[(A−B)/A]×100
A:試料を添加していないウェルのメラニン量
B:試料を添加したウェルのメラニン量
B16F1メラノサイトのメラニン生成抑制効果を試験した結果を、下記の表1に示す。
上記の表1に示すように、クロマグロ又はサバ眼球の破砕物又は抽出物は、牛眼球の破砕物又は抽出物に比べて格段に高いメラニン生成抑制効果を示し、既存の美白剤であるアルブチンと同等以上のメラニン生成抑制効果を示した。
試験例2:in vitro MMP−1 inhibition assay
本試験例では、上記の実施例1乃至10、比較例1乃至5の破砕物又は抽出物に対して、基質金属タンパク質分解酵素(MMP−1)阻害活性を生化学的モデルで測定したが、これは、精製されたコラゲナーゼ及びその基質であるフルオレセインに接合されたコラーゲンとゼラチンの利用を基礎とする(EnzChek(商標名)ゼラチナーゼ/コラゲナーゼキット、モレキュラープローブ)。
クロストリジウムヒストリチカムから精製されたコラゲナーゼを上記EnzChek(商標名)ゼラチナーゼ/コラゲナーゼキット内に供給した。豚の皮膚から精製し、フルオレセインに接合されたDQ−コラーゲンと、0.05Mトリス−HCl、0.15M NaCl、5mM CaCl及び0.2mMナトリウムアジド(pH7.6)からなる反応緩衝液はEnzChek(商標名)ゼラチナーゼ/コラゲナーゼキット(モレキュラープローブス)を用いた。上記の実施例1乃至10、比較例1乃至5の破砕物又は抽出物を上記反応緩衝液内に溶解させた。これを0.02;0.04%(w/v)でテストした。テストの希釈液は、25ug/mlのDQ−コラーゲン及び0.1U/mlのコラゲナーゼと共に室温で15分、45分、120分間恒温処理した。
それぞれの実験条件でコラゲナーゼとDQ−コラーゲン混合物に相応する対照用混合物(control)も同一に恒温処理した。
また、それぞれの実験条件でBlank、以下、「酵素非含有blank」と称するサンプルは、DQ−コラーゲンの存在及びコラゲナーゼの不在下で恒温処理した。それぞれの実験は3回行った。
15分、45分、120分経過後、DQ−コラーゲンの分解に相応する信号は蛍光測定機(励起:485nm、放出:505nm)で測定した。
「酵素非含有blank」蛍光値を基準にしてそれぞれのサンプルの蛍光値を測定した。結果は、サンプル当たり蛍光単位及び対照群に対する変移率(%)で示した。
上記表2によれば、0.02、0.04%(v/v)でテストされた眼球の破砕物又は抽出物は、投与量依存性で、抗コラゲナーゼ/ゼラチナーゼ活性を保有した。また、クロマグロ又はサバ眼球の破砕物又は抽出物は、0.04%処理時にそれぞれクロストリジウムコラゲナーゼのコラーゲン分解活性の約52%〜68%を抑制しており、これは緑茶抽出物の阻害効果よりも非常に優れていることがわかる。
試験例3:紫外線照射後MMP−1発現抑制の評価
本試験例では、上記の実施例1乃至10、及び比較例1乃至5の破砕物又は抽出物へのUV照射及び試料添加後にMMP−1濃度を測定するためにELISAを実施した。
UVチャンバーを用いてヒト真皮繊維芽細胞にUVAを5J/cmのエネルギーで照射した。紫外線照射量と培養時間は、予備実験を通して繊維芽細胞でMMP発現量が最大となる条件を確立した。陰性対照群はアルミホイルで包んでUVAの環境に同一時間維持した。UVA放出量はUVラジオメーターを用いて測定した。UVAが照射される間の細胞は、以前に分注された培地そのままであり、UVAを照射した後、サンプルの入っている培地に交換して24時間培養後に培地を回収し、96−ウェルプレートにコーティングした。一次抗体(MMP−1(Ab−5)単一クローン抗体とMMP−2(Ab−3)単一クローン抗体)を処理し、37℃で60分反応させた。二次抗体であるアンチマウスIgG(whole mouse、alkaline phosphatase conjugated)を再び60分程度反応させた後、アルカリンフォスファターゼ基質溶液(1mg/mlρ−nitrophenyl phosphate in diethanolamine緩衝溶液)を常温で30分間反応させ、マイクロプレートリーダで405nmで吸光度を測定する。対照群としては、試料を添加していないものを使用した。
上記の表3に示すように、紫外線照射時に発現が誘導されるMMP−1に対して試料を処理していない対照群に比べて、クロマグロ又はサバ眼球の破砕物又は抽出物は、高い抑制率を示した。これは、陽性対照群として使用したレチノールの抑制率と同等以上の結果であった。
試験例4:紫外線照射による細胞毒性緩和の効果
本試験例は、上記の実施例1乃至10、比較例1乃至5の破砕物又は抽出物の紫外線照射による細胞毒性の緩和効果を評価するために実施した。
繊維芽細胞(fibroblast)を24−ウェル試験プレートに1x10個ずつ入れて24時間付着させた。各ウェルをPBSで1回洗浄し、各ウェルに500ulのPBSを入れた。この繊維芽細胞に紫外線B(UVB)ランプ(Model:F15T8、UV B 15W、Sankyo Dennki社、Japan)を用いて紫外線10mJ/cmを照射した後、PBSを取り出し、細胞培養培地(DMEMに10% FBSが添加されたもの)1mlを添加した。ここに、評価しようとする眼球超高圧抽出物を処理した後24時間培養した。24時間が経過すると培地を除去し、各ウェル当たり細胞培養培地500μl培地とMTT溶液(2.5mg/ml)60μlを入れた後、2時間37℃ CO培養器で培養した。培地を除去し、イソプロパノール−HCl(0.04N)を500μlずつ入れた。5分間振とうして細胞を溶解させ、上澄液100μlずつを96−ウェル試験プレートに移した後、マイクロプレート判読機で565nm吸光度を測定した。数式2によって細胞生存率(%)を測定し、紫外線による細胞毒性緩和率は、数式3によって計算した。
(数式2)
細胞生存率(%)=[(St−Bo)/(Bt−Bo)]×100
Bo:細胞培養培地のみを発色反応したウェルの565nm吸光度
Bt:試料を処理していないウェルを発色反応したウェルの565nm吸光度
St:試料を処理したウェルを発色反応したウェルの565nm吸光度
(数式3)
紫外線による細胞毒性緩和率(%)=[1−(St−Bo)/(Bt−Bo)]×100
Bo:紫外線を照射せず、試料処理していないウェルの細胞生存率
Bt:紫外線を照射し、試料を処理していないウェルの細胞生存率
St:紫外線を照射し、試料を処理したウェルの細胞生存率
上記の表4に示すように、クロマグロ又はサバ眼球の破砕物又は抽出物は、紫外線による細胞毒性を0.02%濃度で50〜62%程度緩和し、紫外線による細胞毒性を低い濃度でも效果的に防御することがわかる。
試験例5:細胞培養技術を用いた刺激緩和効果の評価
本試験例は、上記の実施例1乃至10、比較例1乃至5の破砕物又は抽出物の皮膚刺激緩和効果を評価するために、細胞培養技術を用いて、皮膚刺激を誘発する物質である硫酸ラウリルナトリウム(Sodium Lauryl Sulfate;SLS)による細胞死滅を阻害する程度によって刺激緩和効果を評価した。
SLSは、化粧品基材の皮膚刺激評価の基準となる物質で、細胞膜に結合して細胞代謝抑制と細胞膜破壊によって皮膚刺激を誘発する物質である。
本試験例は、ヒト繊維芽細胞にSLSと超高圧眼球抽出物を同時に添加したとき、SLSによる細胞死滅を減少させる効果を評価したものである。
本試験例に用いられたHs68繊維芽細胞は、ヒトの皮膚真皮細胞であって、ATCC(American Type Culture Collection、寄託番号:1635)から分譲を受けた。
細胞培養技術を用いた刺激緩和評価実験は、次のように行った。
ヒト由来の繊維芽細胞を96孔平板培養器に各ウェル当たり1X10濃度で分注し、24時間培養した後、0.002% SLS単独、0.002% SLSと上記の実施例1乃至10、比較例1乃至5の破砕物又は抽出物を0.1%同時に処理し、24時間追加培養した。培養後、MTT(Sigma)試薬を添加して4時間培養した後、培養液を除去し、1N NaOH/イソプロパノール溶液を添加して20分間撹はんした後、吸光度計で565nmで吸光度を測定し、超高圧眼球抽出物がSLSによる細胞死滅を阻害する効果を測定し、表5に示した。
上記の表5に示すように、クロマグロ又はサバ眼球の破砕物又は抽出物は、SLSによって誘発される細胞死滅を效果的に抑制させることによって、化粧料基材と共に処方したとき、化粧料基材に起因しうる皮膚刺激を減少させる刺激緩和物質であることがわかる。
実施例11、12及び比較例6:化粧料の製造
本実施例では、上記の実施例4、9及び比較例4で得た抽出物を用いて化粧料を製造した。製造された化粧料はクリーム形態であり、その組成は表6に示す通りである。
表6に記録されている「ロ」相を加熱して70℃に保存し、保存された「ロ」相に「イ」相を加えて予備乳化をした後、ホモミキサーで均一に乳化した後、徐々に冷却してそれぞれのクリーム(実施例11、12及び比較例6)を製造した。
単位:重量%
試験例6:皮膚保湿効果の測定
本試験例は、上記の実施例11、12、比較例6、参照例で製造した化粧料に対して、人を対象に皮膚保湿効果を比較実験を行って評価した。
実験者(30代−40代の女性)30人を対象にし、そのうち10人の顔の右側部位には、実施例11で製造されたクリームを、顔の左側部位には比較例6で製造されたクリームを、他の10人の顔の右側部位には実施例12で製造されたクリームを、顔の左側部位には比較例6で製造されたクリームを塗り、残り10人の顔の右側部位には参照例で製造されたクリームを、顔の左側部位には比較例6で製造されたクリームをそれぞれ1日2回ずつ連続4週間塗布した。製品塗布前(0週)、製品塗布2週、4週後に被験者の試験部位の保湿をCorneometer(R)を用いて測定した。4週間試験に参加したいずれの被験者にも異常反応はなかった。
Corneometer(R)は、皮膚表面にプローブを接触時、ブロー部のヘッドに内蔵されたセンサーに伝導される微小な電流の容量(Capacitance)を計測して水分含有量の数値を示し、数値が高く測定されるほど皮膚の水分含有量が高いことを意味する。
表7は、実施例11、12比較例6及び参照例で製造されたクリームを使用した被験者の皮膚保湿結果である。
n=30、p<0.05
皮膚保湿改善率は数式4によって算出し、結果を表8に示した。
(数式4)
皮膚保湿改善率=[(B−A)/A]×100
A:0日保湿測定結果
B:2、4週保湿測定結果
n=30、p<0.05
上記の表8によれば、クロマグロ又はサバ眼球の抽出物は、牛眼球の抽出物に比べて優れた皮膚保湿効果を有することがわかる。
試験例7:皮膚弾力改善効果の評価
本試験例では、上記の実施例11、12及び比較例6のクリームに対して、人体における皮膚弾力改善効果を、次のように評価した。
実験者(30代−40代の女性)30人を対象にし、そのうち15人の顔の右側部位には実施例11で製造されたクリームを、顔の左側部位には比較例6で製造されたクリームを、残り15人の顔の右側部位には実施例12で製造されたクリームを、顔の左側部位には比較例6で製造されたクリームをそれぞれ1日2回ずつ連続2ケ月間塗布した。
実験完了後の皮膚弾力改善効果は、製品使用前と2ケ月間使用後に皮膚弾力測定機(cutometer SEM 575、C+K Electronic Co.,Germany)を用いて測定した。実験結果は、下記の表9にCutometer SEM 575のΔR8値で記載したが、R8値は、皮膚の粘弾性(viscoelasticity)の性質を示す。
n=30、p<0.05
上記の表9に示すように、クロマグロ又はサバ眼球の抽出物が牛眼球の抽出物に比べて皮膚弾力改善効果に格段に優れていることがわかる。
試験例8:皮膚全層欠損モデルにおける傷治癒の効果
本試験例では、実施例11、12及び比較例6のクリームに対して、実験用ネズミを対象に皮膚全層欠損モデルにおける傷治癒効果を比較実験を行って評価した。
各日付別に5匹で無作為体重によって群分離した後、試験1日目に全層欠損創傷モデルを製作した。創傷誘発は試験動物の背部に術者視線に沿って左上側から下側に順に創傷1、2を指定し、右上側から下側に順に創傷3、4を指定した。
実験用ネズミ背部に、横、縦10mmの皮膚全層欠損創を作った後、試験物質パッチ(Patch)を付けて1、3、7、9、14日それぞれの創傷収縮率を施行し、皮膚全層欠損創傷モデルにおける治癒効果を評価した。
表10のように群分離し、試料を投与した。
創傷治癒効果を定量するために、初期創傷面積を100とし、14日剖検群で1日後、3、7、9、11、14日目の創傷面積をデジタルイメージ化して創面収縮率を求めた。創傷収縮率は数式5によって算出し、結果を表12に示した。
単位:cm、n=5、p<0.05
(数式5)
創傷収縮率=[(B−A)/A]×100
A:1日創傷面測定結果
B:4、7、9、11、14日創傷面測定結果
n=5、p<0.05
上記の表11、12に示すように、創傷誘発後14日間の創傷収縮率を測定したとき、全ての創傷は試験期間(14日間)に創面収縮によって創面が漸次減少しており、実施例11、12のクロマグロ又はサバ眼球の抽出物を含有するクリームは、牛眼球の抽出物を含有するクリームと陽性対照群に比べて、格段に創面が減少したことがわかる。
実施例1’:魚類眼球抽出物の製造
新鮮なクロマグロを急冷した後、肉質と分離した魚類眼球を準備した。準備した魚類眼球を食塩水できれいに洗浄した後、ホモゲナイザーを用いて均質に破砕し、魚類眼球の破砕物を準備した。
このように準備した魚類眼球の破砕物を超高圧処理機(Ilshin autoclave、Korea)に入れ、圧力1000MPa下で温度を50℃に昇温させ、30分間処理した後に室温に冷却した。
超高圧処理したクロマグロ眼球抽出物をそれぞれ、精製水(実施例1’−1)、最終70%(V/V)エタノール水溶液(実施例1’−2)、最終30%(V/V)ブチレングリコール(実施例1’−3)となるように添加して5時間ずつ3回還流抽出して冷浸した後、ワットマン(whatman)No10ろ過紙でろ過した。このように得たろ過液を再び0.25uMのろ過機を用いて最終ろ過し、さらに50℃で減圧濃縮及び凍結乾燥した。このようにして製造された減圧濃縮物及び凍結乾燥物10gに、それぞれ、精製水100g、エタノール100g、ブチレングリコール100gを溶媒として添加し、最終的にクロマグロ眼球抽出液を製造した。
クロマグロ眼球に代えてサバ及び牛の眼球を使用した以外は、上記のクロマグロ眼球抽出液製造方法と同一の方法によってサバ眼球抽出液(実施例1’−4乃至1’−6)及び牛眼球抽出液(比較例1’−1乃至1’−3)を製造した。
試験例1’:本発明組成物の関節炎予防及び治療効能の分析
コラーゲン誘導関節炎(collagen induced arthritis:CIA)動物モデルは、関節構成成分であるII型コラーゲンによって誘導される関節炎で、人のリウマチ関節炎と病理学的、臨床的及び免疫学的に色々な側面で類似している。この動物モデルは、コラーゲン特異的な免疫反応を持つT細胞とコラーゲンのような自己抗原に対する抗体によって自己免疫疾患を示す。
アジュバント誘導関節炎(adjuvant induced arthritis:AIA)動物モデルは、自己抗原ではなく結核菌によって誘導される関節炎で、慢性関節炎の病理学的状態を示す。正確な自己抗原として作用するものは知られていないが、免疫反応T細胞によって関節の炎症や組織破壊のような自己免疫疾患を示す。この動物モデルは、ヒトに自然的に起きる関節炎に似ている。
リウマチ関節炎の直接的な原因は正確に知られておらず、これらの2つの動物モデルで実験することによって効能をより效果的に評価することができる。
試験例1’−1:コラーゲン誘導関節炎動物モデルの製造
コラーゲン誘導関節炎(collagen induced arthritis、CIA)動物モデルは、リウマチ関節炎の原因とされるコラーゲンを注入し、下記のように製造した。
鶏のII型コラーゲン(Sigma)4mgを100mM酢酸1mlに混合して4℃で一日日溶解させた。これを結核菌(Mycobacterium tuberculosis)4mg/mlの入っているフロイント完全アジュバント(Freund’s complete adjuvant、DIFCO)1mlに混合してエマルジョン化した後、6乃至8週齢のLewisラットの尾部に150μl(300μg)を皮内注射して免疫させた。1次免疫後7日目に鶏のII型コラーゲン4mgを100mM酢酸1mlに混合して4℃で一日溶解させた後、これをフロイント不完全アジュバント(Freund’s incomplete adjuvant、DIFCO)1mlに混合してエマルジョン化させた。このエマルジョン150μl(300μg)を尾部に皮内注射して2次免疫(boosting)反応を誘導したし、2次免疫後1〜2週経過すると、関節炎症状である紅斑やむくみが徐々に現れ始めた。
試験例1’−2:アジュバント誘導関節炎動物モデルの製造
アジュバント誘導関節炎(adjuvant induced arthritis、AIA)動物モデルも同様、ヒトのリウマチ関節炎と類似の病理的特性を示す動物モデルであって、コラーゲン誘導関節炎動物モデルと共に広く使用されている。
結核菌10mgを粉砕機で粉末状態に粉砕した後、1mlのフロイント不完全アジュバント(Freund’s incomplete adjuvant、DIFCO)に混合した。そのうち、100μl(1mg)を6〜8週齢のLewisラットの尾部に皮内注射して免疫させた。免疫後1週が過ぎると関節炎症状が徐々に現れ始めた。
試験例1’−3:本発明組成物の関節炎予防及び治療効能の分析
免疫反応誘導翌日から毎日食餌用の据置台を用いて実験物質を経口投与した。グループ当たり10匹のLewisラットを選択した後、一つのグループには、アジュバント誘導関節炎動物モデルを用いて粉末状態の飼料と実施例及び比較例の混合物を一日25gずつ(11.5g/kg)投与し、もう一つのグループは、陰性対照群であって、粉末飼料のみを投与したアジュバント誘導関節炎動物モデルを使用した。その後、関節部位腫脹(joint swelling)、関節のむくみ程度(paw thickness)、紅斑のような肉眼的所見に基づく関節炎の進行程度、体重変化推移を測定してそれぞれのグループを比較した。
関節炎予防効果を確認するために、実施例及び比較例の組成物を経口投与した後、2週経過した時点でAIA誘導免疫化反応を実施した。実験は総9週実施した。また、関節炎治療効果を確認するために、AIA誘導1次免疫化反応を実施した直後に実施例1の組成物を経口投与した。実験は総9週実施した。グループ当たり10匹のラットを用いた。
それぞれのグループに属するラットの各足ごとに関節と節のむくみの程度、紅斑などを観察し、表14と表15に記載された点数体系(scoring index)によって臨床点数を計算した。
関節炎予防効果に対する実験結果である図1の臨床点数を見ると、陰性対照群はアジュバント誘導関節炎モデルであって、免疫反応を誘導して約2週後から関節炎症状が現れることがわかり、約4週が過ぎると徐々に症状が弱くなることが確認できる。本発明の組成物を投与した実施例1’−1乃至1’−6群では、対照群と違い、その症状が大きく抑制されていることがわかり、陰性対照群に比べて、足のむくみが大きく抑制されていることがわかる。しかし、このような抑制効果は、牛の眼球抽出物を投与した比較例1’−1乃至1’−3群では明確に緩和していることがわかる。したがって、本発明の魚類眼球抽出物を含む組成物は、関節炎に対する優れた予防効能を発揮していることがわかる。
関節炎治療効果に対する実験結果である図2の臨床点数を見ると、対照群はアジュバント誘導関節炎モデルであって、免疫反応を誘導して約2週後から関節炎症状が現れることがわかり、約5週が過ぎると徐々に症状が弱くなることが確認できる。本発明の組成物を投与した実施例1’−1乃至1’−6群では、関節炎症状が大きく抑制されていることが観察でき、足のむくみも大きく抑制されていることがわかる。しかし、このような抑制効果は、牛の眼球抽出物を投与した比較例1’−1乃至1’−3群では明確に観察されない。したがって、本発明の魚類眼球抽出物を含む組成物は、関節炎に対する優れた治療効能を発揮していることがわかる。
試験例2’:関節炎治療効能比較実験
上記試験例1’から効能に優れているものと判明された実施例1’−1及び1’−4の組成物を用いて、より精密に関節炎予防又は治療効能を分析した。
実験方法は、上記試験例1’−3と略同様である。それぞれの群に対して10匹のラットを用いた。
陰性対照群は非投与群であり、陽性対照群に投与されたMTXは関節炎治療剤として用いられているメトトレキセートであり、ラット1匹当たり約60μgずつ一週間2回投与した。
各組成物を2週間まず経口投与した後、コラーゲンを用いた1次免疫反応を誘導した。一週後に2次免疫反応を誘導し、臨床点数及び足の厚みを測定してそれぞれのグループを比較した。図3及び図4からわかるように、CIA誘導免疫反応後約20日から関節炎症状が現れ、35日までの急性段階ではMTXの効果が本発明の組成物に比べて優れていたが、それ以降の慢性段階(chronic phase)ではむしろ本発明の組成物の治療及び予防効能がより優れている(図3)。
したがって、本発明の組成物は、従来の関節炎治療剤であるMTXと同等の又はより優れた関節炎治療効能を発揮するということがわかる。
試験例3’:親炎症・抗炎症サイトカイン発現に及ぶ影響の分析(関節周囲リンパ球を利用)
上記試験例2’と同様にして関節炎治療効能実験を進行した。関節炎誘導免疫化反応後75日目に各実験群で平均値の臨床点数を示すラットを犠牲にして、関節周囲にある膝窩部(popliteal)リンパノードと鼠脣部(inguinal)リンパノードのみを分離した後、それらの組織をグラインディングして混合リンパ球(mixed lymphocytes)を得た。
その後、混合リンパ球を24−ウェルプレートに5x10細胞/ウェルで分注した後、タイプIIコラーゲン40μg/ウェルを添加して24時間刺激を与えた。その後、細胞を収集し、ここにトリゾールを処理して総RNAを得た。各実験群のRNA 1μgからoligo dTプライマーと逆転写酵素(Promega)を用いてcDNAを合成した。次に、合成されたcDNAを鋳型とし、各サイトカインに対する10pmolのプライマー及びSYBR premixを用いて定量的実時間PCRを実施し、サイトカイン発現レベルを分析及び比較した(図4)。定量的実時間PCRは、95℃ 10分間インキュベーションした後、95℃ 30秒、62℃ 30秒、及び72℃ 30秒の40サイクルを経ながら毎サイクルごとに定量をした。
図4のデータは、ハウスキーピング遺伝子であるβ−アクチンに対する値を定量した後、対照群である非処理群の値を100にしたとき、それに対する相対的な値である。親炎症サイトカインであるIL−12、TNF−α及びIL−1βの発現量が本発明組成物の投与群で低いことが確認できる。特に、IL−12及びIL−1βの場合、本発明組成物投与群は陰性対照群に比べて50%以上発現が減少したことがわかる。また、抗−炎症機能を有するFoxp3、IL−10及びTGF−βの発現量を見ると、本発明組成物投与群が対照群よりも高いことがわかる。
したがって、本発明組成物によって関節周囲のリンパ球で経口免疫寛容が誘導されたことがわかる。特に、調節T細胞マーカーであるFoxp3の発現量が増加しただけでなく、抑制(suppression)機能を有するサイトカインであるTGF−βの発現量も大きく増加した。
以上の結果をまとめると、関節炎に直接関連している関節周囲のリンパノードにおいて本発明の組成物は経口免疫寛容を誘導し、これはFoxp3、IL−10及びTGF−βのような抗炎症サイトカインの発現量を増加させ、IL−12、TNF−α及びIL−1βのような親炎症サイトカインの発現量を抑制するということが把握できる。
試験例4’:細胞増殖の分析
上記試験例2’と同様にして関節炎治療効能実験を進行した。関節炎誘導免疫化反応後75日目に各実験群で平均値の臨床点数を示すラットを犠牲させ、関節周囲にある膝窩部(popliteal)リンパノードと鼠脣部(inguinal)リンパノードのみを分離した後、それらの組織をグラインディングして混合リンパ球(mixed lymphocytes)を得た。その後、混合リンパ球を96−ウェルプレートに2x10細胞/ウェルで分注した後、タイプIIコラーゲン40μg/ウェルを添加して56時間刺激した。
その後、0.5μCi[H]チミジン(Perkin Elmer)を添加して16時間パルスを与えた後、チミジン混入量を測定した(図5)。図5のデータは、陰性対照群を10にしたとき、それに対する相対的な数値で表示したものである。
図5から確認できるように、本発明の組成物を投与した群で、最も低いチミジン混入量を示した。この結果は、関節炎に直接関連している関節周囲のリンパノードにおいて本発明の組成物は経口免疫寛容を誘導し、結果としてコラーゲンに対する免疫反応が大きく抑制されるということが把握できる。
実施例1’’:魚類眼球閉鎖物の製造
新鮮なクロマグロを急冷し、肉質ときれいに分離した魚類眼球を準備した。準備した魚類眼球を食塩水できれいに洗浄した後、ホモゲナイザーを用いて均質に破砕し、ワットマン(whatman)No.10ろ過紙でろ過した。このようにして得たろ過液を再び0.25uMのろ過機を用いて最終ろ過し、最終的にクロマグロ眼球破砕物を製造した(実施例1’’−1)。
クロマグロ眼球に代えてサバ及び牛眼球を使用した以外は、上記のクロマグロ眼球破砕物の製造方法と同一の方法によってサバ眼球破砕物(実施例1’’−2)及び牛眼球破砕物(比較例1’’)を製造した。
試験例1’’:本発明組成物の関節炎予防及び治療効能の分析
試験例1’’−1:コラーゲン誘導関節炎動物モデルの製造
コラーゲン誘導関節炎(collagen induced arthritis、CIA)動物モデルは、リウマチ関節炎の原因とされるコラーゲンを注入して下記のように製造した。
鶏のII型コラーゲン(Sigma)4mgを100mM酢酸1mlに混合して4℃で一日溶解させた。これを、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)4mg/mlの入っているフロイント完全アジュバント(Freund’s complete adjuvant、DIFCO)1mlに混合してエマルジョン化した後、6乃至8週齢のLewisラットの尾部に150μl(300μg)を皮内注射して免疫させた。1次免疫後7日目に鶏のII型コラーゲン4mgを100mM酢酸1mlに混合して4℃で一日間溶解した後、これをフロイント不完全アジュバント(Freund’s incomplete adjuvant、DIFCO)1mlに混合してエマルジョン化させた。このエマルジョンの150μl(300μg)を尾部に皮内注射して2次免疫(boosting)反応を誘導したし、2次免疫後1〜2週経過すると、関節炎症状である紅斑やむくみが徐々に現れ始めた。
試験例1’’−2:アジュバント誘導関節炎動物モデルの製造
アジュバント誘導関節炎(adjuvant induced arthritis、AIA)動物モデルもヒトのリウマチ関節炎と類似の病理的特性を示す動物モデルであって、コラーゲン誘導関節炎動物モデルと共に広く使用されている。
結核菌10mgを粉砕機で粉末状態に粉砕した後、1mlのフロイント不完全アジュバント(Freund’s incomplete adjuvant、DIFCO)に混合した。そのうち、100μl(1mg)を6〜8週齢のLewisラットの尾部に皮内注射して免疫させた。免疫後1週が過ぎると関節炎症状が徐々に現れ始めた。
試験例1’’−3:本発明組成物の関節炎予防及び治療効能の分析
免疫反応誘導翌日から毎日食餌用の据置台を用いて実験物質を経口投与した。グループ当たり10匹のLewisラットを選択した後、一つのグループはアジュバント誘導関節炎動物モデルを用いて粉末状態の飼料と実施例及び比較例の混合物を一日25gずつ(11.5g/kg)投与し、もう一つのグループは陰性対照群であって、粉末飼料のみを投与したアジュバント誘導関節炎動物モデルを使用した。その後、関節部位腫脹(joint swelling)、関節のむくみの程度(paw thickness)、紅斑のような肉眼的所見を基づく関節炎の進行程度、体重変化推移を測定してそれぞれのグループを比較した。
関節炎予防効果を確認するために、実施例及び比較例の組成物を経口投与した後2週経過した時点でAIA誘導免疫化反応を実施した。実験は総9週を実施した。また、関節炎治療効果を確認するために、AIA誘導1次免疫化反応を実施した直後に実施例1の組成物を経口投与した。実験は総9週を実施した。グループ当たり10匹のラットを用いた。
それぞれのグループに属するラットの各足ごとに関節と節のむくみの程度、紅斑などを観察し、上記の表14と表15に記載された点数体系(scoring index)によって臨床点数を計算した。
関節炎予防効果に対する実験結果である図6の臨床点数を見ると、陰性対照群はアジュバント誘導関節炎モデルであって、免疫反応を誘導して14日後から関節炎症状が現れ、約28日が過ぎると徐々に症状が弱くなることが確認できる。本発明の組成物を投与した実施例1’’−1乃至1’’−2群では対照群と違い、スコアが非常に低いことから、その関節炎症状が大きく抑制されていることがわかり、陰性対照群に比べて足のむくみが大きく抑制されていることがわかる。しかし、牛の眼球破砕物を投与した比較例1’’群では陰性対照群と大差がなく、むしろ32日経過後には陰性対照群に比べて関節炎症状が高いことが確認できる。したがって、本発明の魚類眼球の破砕物を含む組成物は、関節炎に対する優れた予防効能を発揮していることがわかる。
関節炎治療効果に対する実験結果である図7の臨床点数を見ると、対照群はアジュバント誘導関節炎モデルであって、免疫反応を誘導して14日後から関節炎症状が現れ、約35日が過ぎると徐々に症状が弱くなることが確認できる。本発明の組成物を投与した実施例1’’−1乃至1’’−2群では陰性対照群と違い、スコアが非常に低いことから、その関節炎症状が大きく抑制されていることが観察でき、足のむくみも大きく抑制されていることがわかる。しかし、牛の眼球破砕物を投与した比較例1’’群では陰性対照群と大差はなく、むしろ32日経過後には陰性対照群に比べて関節炎症状が高いことが確認できる。したがって、本発明の魚類眼球の破砕物を含む組成物は、関節炎に対する優れた治療効能を発揮していることがわかる。
試験例2’’:関節炎治療効能比較実験
上記の試験例1’’で効能に優れていると判明された実施例1’’−1及び1’’−2の組成物を用いて、より精密に関節炎予防又は治療効能を分析した。
実験方法は、上記の試験例1’’−3と略同様である。それぞれの群に対して10匹のラットを用いた。
陰性対照群は非投与群であり、陽性対照群に投与されたMTXは関節炎治療剤として用いられているメトトレキセート処理群であり、ラット1匹当たり約60μgずつ一週間2回投与した。
各組成物を2週間まず経口投与した後、コラーゲンを用いた1次免疫反応を誘導した。一週後2次免疫反応を誘導し、臨床点数及び足の厚みを測定してそれぞれのグループを比較した。図7及び図8からわかるように、CIA誘導免疫反応後約2週から関節炎症状が現れ、実施例1’’−1、1’’−2は、陰性対照群、比較例に比べて非常に低いことから、関節炎治療及び予防効能に優れることがわかる。一方、5週までの急性段階ではMTXの効果が実施例1’’−1、1’’−2に比べて優れていたが、それ以降の慢性段階(chronic phase)ではむしろ実施例1’’−1、1’’−2がより優れており、本発明の組成物は慢性関節炎の治療及び予防効能に非常に優れていることがわかる(図7)。
したがって、本発明の組成物は、従来の関節炎治療剤であるMTXと同等の又はより優れた関節炎治療効能を発揮するということがわかる。
試験例3’’:親炎症・抗炎症サイトカイン発現に及ぶ影響の分析(関節周囲リンパ球を利用)
上記試験例2’’と同様にして関節炎治療効能実験を進行した。関節炎誘導免疫化反応後75日目に各実験群で平均値の臨床点数を示すラットを犠牲させ、関節周囲にある膝窩部(popliteal)リンパノードと鼠脣部(inguinal)リンパノードのみを分離した後、それらの組織をグラインディングして混合リンパ球(mixed lymphocytes)を得た。
その後、混合リンパ球を24−ウェルプレートに5x10細胞/ウェルで分注した後、タイプIIコラーゲン40μg/ウェルを添加して24時間刺激を与えた。その後、細胞を収集し、ここにトリゾールを処理して総RNAを得た。各実験群のRNA 1μgからoligo dTプライマーと逆転写酵素(Promega)を用いてcDNAを合成した。次に、合成されたcDNAを鋳型とし、各サイトカインに対する10pmolのプライマー及びSYBR premixを用いて定量的実時間PCRを実施し、サイトカイン発現レベルを分析及び比較した(図9)。定量的実時間PCRは95℃ 10分間インキュベーションした後、95℃ 30秒、62℃ 30秒、及び72℃ 30秒の40サイクルを経ながら毎サイクルごとに定量をした。
図9のデータは、ハウスキーピング遺伝子であるβ−−アクチンに対する値を定量した後、対照群である非処理群の値を100にしたとき、それに対する相対的な値である。親炎症サイトカインであるIL−12、TNF−α及びIL−1βの発現量が実施例1’’−1、1’’−2の投与群で顕著に低いことが確認できる。特に、IL−12及びIL−1βの場合、実施例1’’−1、1’’−2投与群は陰性対照群に比べて50%以上発現が減少したことがわかる。また、抗−炎症機能を有するFoxp3、IL−10及びTGF−βの発現量を見ると、実施例1’’−1、1’’−2投与群が顕著に高いことがわかる。
したがって、本発明組成物によって関節周囲のリンパ球で経口免疫寛容が誘導されたことがわかる。特に、調節T細胞マーカーであるFoxp3の発現量が増加しただけでなく、抑制(suppression)機能を有するサイトカインであるTGF−の発現量も大きく増加した。
以上の結果をまとめると、関節炎に直接関連している関節周囲のリンパノードにおいて本発明の組成物は経口免疫寛容を誘導し、これはFoxp3、IL−10及びTGF−βのような抗炎症サイトカインの発現量を増加させ、IL−12、TNF−α及びIL−1βのような親炎症サイトカインの発現量を抑制するということが把握できる。
試験例4’’:細胞増殖の分析
上記の試験例2’’と同様にして関節炎治療効能実験を進行した。関節炎誘導免疫化反応後75日目に各実験群で平均値の臨床点数を示すラットを犠牲させ、関節周囲にある膝窩部(popliteal)リンパノードと鼠脣部(inguinal)リンパノードのみを分離した後、それらの組織をグラインディングして混合リンパ球(mixed lymphocytes)を得た。その後、混合リンパ球を96−ウェルプレートに2x10細胞/ウェルで分注した後、タイプIIコラーゲン40μg/ウェルを添加して56時間刺激した。
その後、0.5Ci[H]チミジン(Perkin Elmer)を添加して16時間パルスを与えた後、チミジン混入量を測定した(図10)。図10のデータは、陰性対照群を10にしたとき、それに対する相対的な数値で表示したものである。
図10から確認できるように、実施例1’’−1、1’’−2投与群で最も低いチミジン混入量を示した。この結果から、関節炎に直接関連している関節周囲のリンパノードにおいて本発明の組成物は経口免疫寛容を誘導し、結果としてコラーゲンに対する免疫反応が大きく抑制されるということが把握できる。
実施例I乃至VI:魚類眼球抽出物を含む組成物の製造
新鮮なクロマグロを急冷し、肉質と分離した魚類眼球を準備した。準備した魚類眼球を食塩水できれいに洗浄した後、ホモゲナイザーを用いて均質に破砕し、魚類眼球の破砕物を準備した。
このように準備した魚類眼球の破砕物を超高圧処理機(Ilshin autoclave、Korea)に入れ、圧力1000MPa下で温度を50℃に昇温させ、30分間処理した後に室温で冷却した。
超高圧処理したクロマグロ眼球抽出物10gに精製水100mLを添加して5時間ずつ3回還流抽出し冷浸した後、ワットマン(whatman)No10ろ過紙でろ過した。このようにして得たろ過液を再び0.25uMのろ過機を用いて最終ろ過し、さらに50℃で減圧濃縮及び凍結乾燥させてクロマグロ眼球抽出物を製造し、また、上記方法と同一の方法でサバ眼球抽出物を製造した。
実施例Iでは、滅菌精製水90mLに塩化ベンザルコニウム0.01g、エデト酸ナトリウム0.1gをそれぞれ順次に完全溶解させ、クロマグロ眼球抽出物0.1gを入れて十分に水和させた。リン酸一水素ナトリウム0.6gとリン酸二水素ナトリウム0.06gを投与してpH及び滲透圧を調整した。その後、滅菌精製水で100mLとなるようにし、0.2μmフィルターで無菌ろ過した。
上記の実施例Iと同一の方法によって下記の表16の組成で実施例II乃至VI、比較例Iの組成物を製造した。
試験例:保湿効果
上記の実施例I乃至VI及び比較例Iで製造された組成物を1.5%寒天平板培地に滴下したとき、水分蒸発による寒天重量の減少を相互比較した。1.5%の寒天培地を高圧滅菌した後、60mm径のガラスプレートに分注して固めた後、それぞれの点眼用組成物が培地に広く分布できる最小量である300uLを滴下した(Masatsugu N.et al.Cornea 12(5):433−436、1993)。
無添加群の1.5%寒天平板培地の時間による水分蒸発量を対照群とし、実施例I乃至VI及び比較例Iの組成物添加による寒天培地の水分蒸発量を比較して、下記表17及び図11に示した。表17は、時間経過による寒天培地の相対重量(%)を示す。
上記の表17及び図11からわかるように、実施例及び比較例の眼球抽出物を添加した群では、なんにも添加していない対照群に比べて水分蒸発が少なく現れたことがわかる。
また、実施例I乃至VIの魚類眼球抽出物を添加した群では、添加量が多くなるほど水分蒸発が抑制されたことから、魚類眼球抽出物の添加量依存的に保湿効果も増加することがわかる。
同一量の眼球抽出物を添加した比較例Iと実施例III及び実施例VIの群を比較すると、ほとんど類似のパターンで水分の蒸発がされたが、魚類眼球抽出物を添加した実施例III及び実施例VIにおいて、軽微ではあるものの、牛眼球抽出物を投与した比較例に比べて水分蒸発が抑制された。
試験例II:角膜上皮細胞障害に対する傷治癒効果
実験動物として2.3〜3.0kgのニュージーランドホワイトウサギから、健康で、眼球に眼疾患及び異常のない雄6匹を選択し、総12眼を対象に実験を実施した。実験に使用されるウサギは飼育場内で飼育し、水とウサギ用乾飼料を使用し、「実験動物使用及び飼育管理規定(2004.10.15食品医薬品安全庁例規第116号)」に従って管理した。
ウサギに適用される実験群として、最も実験結果が良好だった上記の実施例III(クロマグロ眼球抽出物0.3%)、実施例VI(サバ眼球抽出物0.3%)によって製造された組成物を使用し、対照群として、比較例I(牛眼球抽出物0.3%)によって製造された組成物を使用した。また、陰性対照群は食塩水(0.9% NaCl)のみを処理する群とした。陰性対照群は角膜の自然治癒能力を測定するために設定したもので、その他実験薬を投薬しなかった(’Effect of Topical Na−Hyaluronan on Hemidesmosome Formation in n−Heptanol−Induced Corneal Injury’、J.H.Chung,et al.,(1998) Ophthalmic Res.30,96−100)。
傷治癒効果実験のために一定の温度(23℃)と湿度(50%)に設定した飼育環境下で、2週間純化させたニュージーランドホワイトウサギに0.4%塩酸ベノキシネートを点眼して局所麻酔した後、右側眼球にn−ヘプタノールで十分に濡らしたろ過紙(filter paper、5.5mm diameter)を角膜中央部に2分間接触させ、角膜上皮を剥離して損傷を誘発した。2分間2mLの生理食塩水で洗浄した後、それぞれ0.9% NaCl食塩水(対照群)、実施例III、実施例VI、及び比較例Iの組成物を角膜損傷誘発5分後に点眼し、その後は1日3回(50μl/1回)点眼した。損傷後1日2番目の実験液の点眼前に1日1回ずつ1%ローズベンガル染色液で染色し、0.9%滅菌生理食塩水で洗浄した。角膜上皮損傷部分の面積はデジタルカメラで撮影して測定し、総7日間観察した。
角膜損傷比率は、染色液で染色された部分の面積値と瞳孔の全体面積との比で計算し、その回復力を、観察1日の損傷面積比に対する相対値で表示し、下記の表18に示した。また、実施例及び比較例の実験群に対する測定結果を、図12にグラフで示した。
上記の表18及び図12からわかるように、n−ヘプタノールによる眼球角・結膜の損傷誘発直後には全群の全個体で類似の程度の損傷部位が発生し、その後、それぞれ食塩水、実施例及び比較例の組成物を処理することによって損傷部分の面積が減少することが観察された。
しかし、損傷部分の面積減少速度を比較した傷治癒効能を比較すると、本発明の実施例によって製造された組成物が、食塩水を処理した対照群及び牛眼球抽出物を含む組成物に比べて優れた傷治癒効能を有することが観察された。特に、実験期間が3日、4日以上経過するほど傷治癒効果は優れた性能で持続することが確認され、長期投薬時にも副作用無しで效果的に眼球疾患の治療ができるということがわかる。
実験用ネズミ背部に、横、縦10mmの皮膚全層欠損創を作った後、試験物質パッチ(Patch)を付けて1、、7、9、14日それぞれの創傷収縮率を施行し、皮膚全層欠損創傷モデルにおける治癒効果を評価した。

創傷治癒効果を定量するために、初期創傷面積を100とし、14日剖検群で1日後、、7、9、11、14日目の創傷面積をデジタルイメージ化して創面収縮率を求めた。創傷収縮率は数式5によって算出し、結果を表12に示した。
実施例1’’:魚類眼球破砕物の製造
新鮮なクロマグロを急冷し、肉質ときれいに分離した魚類眼球を準備した。準備した魚類眼球を食塩水できれいに洗浄した後、ホモゲナイザーを用いて均質に破砕し、ワットマン(whatman)No.10ろ過紙でろ過した。このようにして得たろ過液を再び0.25uMのろ過機を用いて最終ろ過し、最終的にクロマグロ眼球破砕物を製造した(実施例1’’−1)。

Claims (25)

  1. 魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含有する化粧料組成物。
  2. 前記魚類眼球は、ガンギエイ、タラ、サバ、イシナギ、ワカサギ、サケ、イカナゴ、イトヨリダイ、アンコウ、ホホジロザメ、ブリ、 スケソウダラ、アラ、コイ、フナ、ニシン、マカジキ、マダイ、クロマグロ、ボラ、サワラ、ビクニン、ハタハタ、サンマ、マンボウ、クロダイ、タチウオ、コウライケツギョ、バス、ドジョウ、ナマズ、ライギョ、ハイカラグチ、キホウボウ、メカジキ、メフグ、キハダマグロ、アオザメ、シログチ、カラス、マガレイ、カワハギ、ヒラ、クロソイ、イワシ、アジ、スズメダイ、ホッケ、アカアマダイ、ウナギ、マナガツオ、及びホンニベからなる群から選ばれる1種以上の魚類の眼球であることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料組成物。
  3. 前記魚類眼球の破砕物又は抽出物を組成物全体に対して凍結乾燥重量基準で0.0001乃至90.0重量%含有することを特徴とする、請求項1に記載の化粧料組成物。
  4. 皮膚美白用であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧料組成物。
  5. 皮膚弾力強化用であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧料組成物。
  6. 皮膚保湿用であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧料組成物。
  7. 化粧水、ジェル、水溶性リキッド、クリーム、エッセンス、水中油(O/W)型及び油中水(W/O)型からなる基礎化粧料剤形と、水中油型及び油中水型メーキャップベース、ファウンデーション、スキンカバー、リップスティック、リップグロス、フェースパウダー、ツーウェイケーキ、アイシャドー、チークカラー及びアイブロウペンシル類からなる色調化粧料剤形の中から選ばれるいずれか一つの剤形であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧料組成物。
  8. 魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含む関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  9. 前記組成物は、生体内腸管関連免疫システム(Gut Associated Lymphoid Tissue:GALT)で起きる免疫寛容を誘導することを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  10. 前記組成物は、サイトカインであるIL−12、TNF−α及びIL−1βの発現を阻害することを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  11. 前記組成物は、サイトカインであるFoxp3及びTGF−βの発現を促進することを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  12. 前記組成物は、グルコサミン、コンドロイチン又はその組合せをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  13. 前記魚類は、ガンギエイ、タラ、サバ、イシナギ、ワカサギ、サケ、イカナゴ、イトヨリダイ、アンコウ、ホホジロザメ、ブリ、 スケソウダラ、アラ、コイ、フナ、ニシン、マカジキ、マダイ、クロマグロ、ボラ、サワラ、ビクニン、ハタハタ、サンマ、マンボウ、クロダイ、タチウオ、コウライケツギョ、バス、ドジョウ、ナマズ、ライギョ、ハイカラグチ、キホウボウ、メカジキ、メフグ、キハダマグロ、アオザメ、シログチ、カラス、マガレイ、カワハギ、ヒラ、クロソイ、イワシ、アジ、スズメダイ、ホッケ、アカアマダイ、ウナギ、マナガツオ、及びホンニベからなる群から選ばれる1種以上の魚類であることを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  14. 前記魚類眼球抽出物は、圧力100〜3000MPa、温度40〜90℃で5〜60分間処理して抽出されたことを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防及び治療用薬学的組成物。
  15. 前記魚類眼球の破砕物は、魚類の眼球をミキサー又はホモゲナイザーで破砕した後にろ過したろ過液であることを特徴とする、請求項8に記載の関節炎予防又は治療用薬学的組成物。
  16. 魚類眼球の破砕物又は抽出物を有効成分として含む関節炎改善用食品組成物。
  17. 前記組成物は、生体内腸管関連免疫システム(Gut Associated Lymphoid Tissue:GALT)で起きる免疫寛容を誘導することを特徴とする、請求項15に記載の関節炎改善用食品組成物。
  18. 前記魚類は、ガンギエイ、タラ、サバ、イシナギ、ワカサギ、サケ、イカナゴ、イトヨリダイ、アンコウ、ホホジロザメ、ブリ、 スケソウダラ、アラ、コイ、フナ、ニシン、マカジキ、マダイ、クロマグロ、ボラ、サワラ、ビクニン、ハタハタ、サンマ、マンボウ、クロダイ、タチウオ、コウライケツギョ、バス、ドジョウ、ナマズ、ライギョ、ハイカラグチ、キホウボウ、メカジキ、メフグ、キハダマグロ、アオザメ、シログチ、カラス、マガレイ、カワハギ、ヒラ、クロソイ、イワシ、アジ、スズメダイ、ホッケ、アカアマダイ、ウナギ、マナガツオ、及びホンニベからなる群から選ばれる1種以上の魚類であることを特徴とする、請求項16に記載の関節炎改善用食品組成物。
  19. 前記魚類眼球抽出物は、圧力100〜3000MPa、温度40〜90℃で5〜60分間処理して抽出されたことを特徴とする、請求項16に記載の関節炎改善用食品組成物。
  20. 前記魚類眼球の破砕物は、魚類の眼球をミキサー又はホモゲナイザーで破砕した後にろ過したろ過液であることを特徴とする、請求項16に記載の関節炎改善用食品組成物。
  21. 魚類眼球抽出物を有効成分として含む眼球乾燥症治療用組成物。
  22. 前記魚類眼球抽出物は、全体組成物基準で0.01乃至10%(w/v)であることを特徴とする、請求項21に記載の眼球乾燥症治療用組成物。
  23. 保存剤、等張化剤、安定化剤、抗酸化剤、及びpH調節剤からなる群から選ばれる一つ以上の補助剤をさらに含むことを特徴とする、請求項21に記載の眼球乾燥症治療用組成物。
  24. 前記魚類は、ガンギエイ、タラ、サバ、イシナギ、ワカサギ、サケ、イカナゴ、イトヨリダイ、アンコウ、ホホジロザメ、ブリ、 スケソウダラ、アラ、コイ、フナ、ニシン、マカジキ、マダイ、クロマグロ、ボラ、サワラ、ビクニン、ハタハタ、サンマ、マンボウ、クロダイ、タチウオ、コウライケツギョ、バス、ドジョウ、ナマズ、ライギョ、ハイカラグチ、キホウボウ、メカジキ、メフグ、キハダマグロ、アオザメ、シログチ、カラス、マガレイ、カワハギ、ヒラ、クロソイ、イワシ、アジ、スズメダイ、ホッケ、アカアマダイ、ウナギ、マナガツオ、及びホンニベからなる群から選ばれる1種以上の魚類であることを特徴とする、請求項21に記載の眼球乾燥症治療用組成物。
  25. 前記魚類眼球抽出物は、圧力100〜3000MPa、温度40〜90℃で5〜60分間処理して抽出されたことを特徴とする、請求項21に記載の眼球乾燥症治療用組成物。
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