JP2015140418A - インクジェット用導電インク組成物 - Google Patents

インクジェット用導電インク組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2015140418A
JP2015140418A JP2014015556A JP2014015556A JP2015140418A JP 2015140418 A JP2015140418 A JP 2015140418A JP 2014015556 A JP2014015556 A JP 2014015556A JP 2014015556 A JP2014015556 A JP 2014015556A JP 2015140418 A JP2015140418 A JP 2015140418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
boiling point
ink composition
organic solvent
soluble organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014015556A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6071913B2 (ja
Inventor
佑一 早田
Yuichi Hayata
佑一 早田
悠史 本郷
Yushi HONGO
悠史 本郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2014015556A priority Critical patent/JP6071913B2/ja
Priority to PCT/JP2015/051262 priority patent/WO2015115235A1/ja
Publication of JP2015140418A publication Critical patent/JP2015140418A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6071913B2 publication Critical patent/JP6071913B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/52Electrically conductive inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

Abstract

【課題】低温焼結でも高い導電性を示し、かつ線幅均一性に優れた導電膜を形成することができる、連続吐出安定性に優れるインクジェット用導電インク組成物を提供する。【解決手段】平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子(A)と、周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩(B)と、沸点250℃以上のアルコール化合物(C)と、水溶性有機溶媒(D)(ただし、アルコール化合物(C)を除く)と、水(E)とを含有し、水溶性有機溶媒(D)は、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)を含有し、水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の合計質量が、水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の80質量%以上である、インクジェット用導電インク組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用導電インク組成物に関する。
基材上に金属膜を形成する方法として、金属酸化物粒子の分散体を印刷法、殊にインクジェット印刷法により基材に塗布し、加熱処理して焼結させることによって金属膜や回路基板における配線、電極等の電気的導通部位を形成する技術が知られている。
上記方法は、従来の高熱・真空プロセス(スパッタ)やめっき処理、リソグラフィーによる配線・電極作製法に比べて、簡便・省エネルギー・省資源であることから、電子機器分野、電子デバイス分野において大きな期待を集めている。
一方、電子機器や電子デバイスの小型化、高機能化の要求に対応するため、配線や電極のより一層の微細化および高集積化が進んでいる。それに伴い、低温焼結でも高い導電性を示し、かつ、基材の上に線幅の均一性の高い導電膜(配線パターン)を形成することができる、連続吐出安定性に優れたインクジェット用導電インク組成物が求められている。
例えば、特許文献1には、銅、銀またはインジウムの高原子価化合物、直鎖、分岐または環状の炭素数1から18のアルコール類およびVIII族の金属触媒から成ることを特徴とする、銅、銀またはインジウムの金属膜製造用組成物が開示されている。
特開2010−121206号公報
本発明者らが特許文献1に記載された金属膜製造用組成物を用いて、インクジェット用導電インク組成物としての適性を検討したところ、連続吐出安定性、導電性および線幅均一性の少なくとも1つに関して、更なる改良の余地が残されていることを知見した。
そこで、本発明は、低温焼結でも高い導電性を示し、かつ、線幅均一性に優れた導電膜を形成することができる、連続吐出安定性に優れるインクジェット用導電インク組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、所定の各種溶媒を使用することにより、所望の効果が得られることを知得し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、以下の構成により、上記課題を解決できることを見出した。
(1)平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子(A)と、周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩(B)と、沸点250℃以上のアルコール化合物(C)と、水溶性有機溶媒(D)(ただし、前記アルコール化合物(C)を除く)と、水(E)とを含有し、
水溶性有機溶媒(D)は、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)を含有し、
沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の合計質量が、水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の80質量%以上である、インクジェット用導電インク組成物。
(2)沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)が、分子内にエーテル構造、ケトン構造およびヘテロ環構造からなる群から選択される少なくとも1つの構造を有する、(1)に記載のインクジェット用導電インク組成物。
(3)アルコール化合物(C)が3価以上のアルキルアルコールを含有する、(1)または(2)に記載のインクジェット用導電インク組成物。
(4)アルコール化合物(C)の全質量の、水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量に対する比(アルコール化合物(C)の全質量/(水溶性有機溶媒(D)の全質量+水(E)の全質量))が、0.2〜3.0である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
(5)酸化銅粒子(A)の全質量がインクジェット用導電インク組成物の総質量の20質量%以下である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
(6)アルコール化合物(C)の全質量の、酸化銅粒子(A)の全質量に対する比(アルコール化合物(C)の全質量/酸化銅粒子(A)の全質量)が、3.0〜10.0である、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
(7)金属粒子または塩(B)が、周期律表の第10族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩を含む、(1)〜(6)のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
(8)TFT電極の形成に用いられる、(1)〜(7)のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
本発明によれば、低温焼結でも高い導電性を示し、かつ、線幅均一性に優れた導電膜を形成することができる、連続吐出安定性に優れるインクジェット用導電インク組成物を提供することができる。
以下に、本発明のインクジェット用導電インク組成物の好適態様について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」で記載される数値範囲は上限値および下限値を含むものとする。例えば、「10〜20」という数値範囲は「10」および「20」を含む。
また、沸点は常圧(100kPa)下での沸点である。
本発明の特徴は、インクジェット用導電インク組成物中に、平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子(A)と、周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩(B)と、沸点250℃以上のアルコール化合物(C)と、水溶性有機溶媒(D)(ただし、アルコール化合物(C)は除く)と、水(E)とを含有し、水溶性有機溶媒(D)は、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)を含有し、水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の合計質量が水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の80質量%以上である点にある。
驚くべきことに、本発明のインクジェット用導電インク組成物は、水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の合計質量を、水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の80質量%以上とすることにより、優れた連続吐出安定性、導電膜の高い導電性および良好な線幅均一性を獲得することができた。
[インクジェット用導電インク組成物]
以下ではまず、本発明のインクジェット用導電インク組成物の各種成分について説明し、その後、導電膜の製造方法について詳述する。
〈平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子(A)〉
本発明のインクジェット用導電インク組成物は、平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子(A)(以下、単に「酸化銅粒子(A)」という場合がある。)を含む。酸化銅粒子(A)は、後述する焼結処理によって酸化銅が金属銅に還元され、導電膜中の金属導体を構成する。
酸化銅は、酸化銅(I)、酸化銅(II)またはこれらの混合物が好ましく、安価に入手可能であること、空気中でより安定であることから酸化銅(II)がより好ましい。
本発明における「酸化銅」とは、酸化されていない銅を実質的に含まない化合物であり、具体的には、X線回折による結晶解析において、酸化銅由来のピークが検出され、かつ金属銅由来のピークが検出されない化合物のことを指す。銅を実質的に含まないとは、銅の含有量が酸化銅粒子に対して1質量%以下であることをいう。
酸化銅粒子(A)の平均1次粒子径は、100nm以下であれば特に限定されないが、1〜80nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。平均1次粒子径が小さいほど酸化銅の還元がされやすく、より低い焼結温度で焼結した場合でも、高い導電性を有する導電膜を作製することができる。平均1次粒子径が10nm以上では、より良好な分散安定性が得られる。
なお、酸化銅粒子(A)の平均1次粒子径は、走査型電子顕微鏡(以下「SEM」という場合がある。)像の中から無作為に選んだ100個の粒子の水平フェレ径および垂直フェレ径を測定し、それらのうちの大きい方の測定値をその粒子の1次粒子径として、算術平均して算出したものである。なお、水平フェレ径と垂直フェレ径の大きさが同じの場合は、いずれの値を使用してもよい。
〈周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩(B)〉
本発明のインクジェット用導電インク組成物は、周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩(B)(以下、単に「第8〜11族元素の金属粒子または塩(B)」という場合がある。)を含む。
本発明において、第8〜11族元素とは、IUPAC周期表の第8〜11族のうち、安定同位体が存在する、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、および金(Au)をいう。第8〜11族元素のうちでは、第9族元素および/または第10族元素が好ましく、第10族元素がより好ましい。第8〜11族元素としては、ロジウム、白金、パラジウムまたはこれらのうち2以上の元素の組合せが好ましく、パラジウム、ロジウム、白金またはこれらのうち2以上の元素の組合せが好ましく、パラジウム、白金またはこれらの組合せがより好ましく、パラジウムがさらに好ましい。
本発明のインクジェット用導電インク組成物を用いて導電膜を作製する際の焼結処理において、上記金属元素を含む金属粒子、または上記金属元素の塩に含まれる金属イオンが還元されて生成する元素の単体は、酸化銅粒子(A)の還元を促進するとともに、酸化銅粒子(A)の酸化銅が還元されて生成した銅粒子同士の焼結を促進し、より低い焼結温度で、高い導電性を有する導電膜を作製することを可能とする。
(金属粒子)
周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子(以下、単に「第8〜11族金属粒子(B1)」という場合がある。)は、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀および金から選ばれる1または2種類以上の元素を含む金属粒子である。
第8〜11族金属粒子(B1)は第8〜11族元素を、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上含む金属粒子である。
第8〜11族金属粒子(B1)は、酸化、凝集等を防止するため、その表面がポリアクリル酸ナトリウム等のコーティング剤や保護コロイドなどで被覆されていてもよい。
第8〜11族金属粒子(B1)の平均1次粒子径は、特に限定されないが、1〜50nmが好ましく、1〜10nmがより好ましく、1〜5nmがさらに好ましい。
なお、第8〜11族金属粒子(B1)の平均1次粒子径は、SEM像の中から無作為に選んだ100個の粒子の水平フェレ径および垂直フェレ径を測定し、それらのうちの大きい方の測定値をその粒子の1次粒子径として、算術平均して算出したものである。なお、水平フェレ径と垂直フェレ径の大きさが同じの場合は、いずれの値を使用してもよい。
(塩)
周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素の塩(以下「第8〜11族金属塩(B2)」という場合がある。)は、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀および金から選ばれる1または2種類以上の元素を含む塩(錯体を含む。)である。第8〜11族金属塩(B2)としては、塩化パラジウム(II)、カリウムテトラクロロパラデートのような塩化物等のハロゲン化物塩;硝酸パラジウム等の硝酸塩;硫酸塩;炭酸塩;酢酸パラジウム(II)のような酢酸塩等のカルボン酸塩;アンミン錯体;硝酸テトラアンミンパラジウム(II)、硝酸テトラアンミン白金(II)のような硝酸テトラアンミン錯体;トリルテニウムドデカカルボニル(ドデカカルボニル三ルテニウム)等の金属カルボニル錯体;ジ(アセチルアセトナト)パラジウム等のアセチルアセトナト塩;テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金、ジクロロ[ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル等のホスフィン錯体;ビス(1,5−シクロオクタジエン)白金、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル等のジエン錯体;クロロ(π−アリル)パラジウム ダイマー等のπ−アリル錯体;ペンタキス(トリクロロスタナト)パラデート、ペンタキス(トリクロロスタナト)プラチネート等のトリクロロスタナト錯体;ジエチル(2,2’−ビピリジル)パラジウム等のビピリジル錯体;ジ(ベンザルアセトン)パラジウム、トリ(ベンザルアセトン)ジパラジウム等のベンザルアセトン錯体などが挙げられる。
なかでも、形成される導電膜の導電性がより優れる点で、周期律表の第10族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩が好ましく、パラジウムを含む塩(パラジウム塩)がより好ましい。
〈沸点250℃以上のアルコール化合物(C)〉
沸点250℃以上のアルコール化合物(C)(以下、単に「アルコール化合物(C)」という場合がある。)は、焼結処理の際に酸化銅粒子(A)の酸化銅を還元するための還元剤として作用する。
アルコール化合物(C)は、常圧(100kPa)下の沸点が250℃以上で、1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を1個以上有する化合物であれば特に限定されない。また、アルコール化合物(C)は、1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
アルコール化合物(C)としては、例えば、1−イコサノール(沸点372℃)、1−テトラコサノール(沸点395℃)等の1価のアルキルアルコール;1,6−ヘキサンジオール(沸点250℃)、1,7−ヘプタンジオール(沸点259℃)等の2価のアルキルアルコール;トリエチレングリコール(沸点287℃)、トリプロピレングリコール(沸点273℃)等のトリアルキレングリコール;グリセリン(プロパン−1,2,3−トリオール)(沸点290℃)、トリメチロールプロパン(沸点250℃以上)、トリメチロールエタン(沸点250℃以上)等の3価のアルキルアルコール;エリトリトール(沸点329℃)等の4価のアルキルアルコール;ペンタエリトリトール(沸点250℃以上)等の5価アルコール;マンニトール(沸点290℃)等の6価のアルキルアルコールなどが挙げられる。
アルコール化合物(C)は、2価以上のアルキルアルコールを含むことが好ましく、3価以上のアルキルアルコールを含むことがより好ましく、トリメチロールプロパンまたはトリメチロールエタンを含むことがさらに好ましく、トリメチロールプロパンを含むことが特に好ましい。3価以上のアルキルアルコールは、CuOを還元し、生成した酸化分解物の沸点が2価以下のアルキルアルコールより高く、膜中に残存することで、更なる還元反応を生じ、還元力の高い還元剤として機能し、導電性の高い導電膜が形成できると推定される。
〈水溶性有機溶媒(D)、水(E)〉
水溶性有機溶媒(D)および水(E)は、酸化銅粒子(A)、第8〜11族元素の金属粒子または塩(B)およびアルコール化合物(C)の溶媒または分散媒として用いられる。なお、水溶性有機溶媒(D)には、上述した沸点250℃以上のアルコール化合物(C)は含まれない。
《水溶性有機溶媒(D)》
水溶性有機溶媒(D)は、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)を含有する。水溶性有機溶媒(D)は1種類を単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。なお、水溶性有機溶媒(D)は、常温常圧下で液体であることが好ましい。
なお、水溶性有機溶媒(D)とは、水と相溶性を示す有機溶媒であり、より具体的には、水と任意の割合で混合して、均一の系を形成する溶媒である。
沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)(以下、単に「水溶性有機溶媒(D2)」という場合がある。)は、特に限定されるものではないが、分子内にエーテル構造、ケトン構造およびヘテロ環構造からなる群から選択される少なくとも1つの構造を有することが好ましい。このような水溶性有機溶媒を含有することにより、連続吐出安定性および線幅均一性がより優れたものとなる。
水溶性有機溶媒(D2)のうち、分子内にエーテル構造を有する有機溶媒としては、ジエチレングリコール(融点−10℃、沸点244℃)、ジプロピレングリコール(融点−40℃、沸点232℃)、2−メトキシエタノール(融点−85℃、沸点124℃)、3−メトキシブタノール(融点−85℃、沸点161℃)、エチレングリコールモノメチルエーテル(融点−85℃、沸点124℃)、エチレングリコールモノエチルエーテル(融点−70℃、沸点135℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(融点−75℃、沸点171℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(融点−70℃、沸点194℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(融点−80℃、沸点202℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(融点−68℃、沸点230℃)、1,4−ジオキサン(融点11.8℃、沸点101℃)、フルフリルアルコール(融点−29℃、沸点170℃)、テトラヒドロフルフリルアルコール(融点−80℃、沸点178℃)等が挙げられる。
水溶性有機溶媒(D2)のうち、分子内にケトン構造を有する有機溶媒としては、ジエチルケトン(融点−42℃、沸点101℃)、メチルイソブチルケトン(融点−84℃、沸点116℃)、アセトフェノン(融点20.5℃、沸点202℃)、イソホロン(融点−8℃、沸点215℃)、シクロヘキサノン(融点−16℃、沸点155℃)等が挙げられる。
水溶性有機溶媒(D2)のうち、分子内にヘテロ環構造を有する有機溶媒としては、N−メチルピロリドン(融点−24℃、沸点202℃)、1,4−ジオキサン(融点11.8℃、沸点101℃)、フルフリルアルコール(融点−29℃、沸点170℃)、テトラヒドロフルフリルアルコール(融点−80℃、沸点178℃)等が挙げられる。
また、水溶性有機溶媒(D2)として、沸点100℃以上250℃未満の水溶性アルコール化合物を含有してもよく、例えば、ブタノール(沸点117℃)、2−ブタノール(沸点100℃)、ペンタノール(沸点138℃)、2−ペンタノール(沸点118℃)、3−ペンタノール(沸点114℃)、シクロペンタノール(沸点140.9℃)、1−ヘキサノール(沸点157℃)、2−ヘキサノール(沸点139℃)、3−ヘキサノール(沸点134.4℃)、シクロヘキサノール(沸点161℃)、2−フェネチルアルコール(沸点219℃)、エチレングリコールモノメチルエーテル(融点−85℃、沸点124℃)、エチレングリコールモノエチルエーテル(融点−70℃、沸点135℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(融点−75℃、沸点171℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(融点−70℃、沸点194℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(融点−80℃、沸点202℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(融点−68℃、沸点230℃)、1,4−ジオキサン(融点11.8℃、沸点101℃)、フルフリルアルコール(融点−29℃、沸点170℃)、テトラヒドロフルフリルアルコール(融点−80℃、沸点178℃)等の1価のアルコール;エチレングリコール(沸点198℃)、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)(沸点186℃)、1,3−プロパンジオール(沸点188.2℃)、1,2−ブタンジオール(沸点193℃)、1,3−ブタンジオール(沸点203℃)、1,4−ブタンジオール(沸点228℃)、2,3−ブタンジオール(沸点183℃)、1,5−ペンタンジオール(沸点242℃)等の2価のアルコールなどが挙げられる。
水溶性有機溶媒(D)は、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)に該当しない水溶性有機溶媒(以下、単に「水溶性有機溶媒(D3)」という場合がある。)を含有してもよい。
水溶性有機溶媒(D3)としては、例えば、沸点100℃未満の水溶性アルコール類、沸点100℃未満の水溶性エーテル類、沸点100℃未満の水溶性エステル類、沸点100℃未満の水溶性ケトン類などが挙げられる。
沸点100℃未満の水溶性アルコール類としては、例えば、メタノール(沸点64.7℃)、エタノール(沸点78.4℃)、プロパノール(沸点97℃)、2−プロパノール(沸点82.4℃)、アリルアルコール(沸点97℃)等が挙げられる。
沸点100℃未満の水溶性エーテル類としては、例えば、エチルエーテル(沸点34.6℃)、イソプロピルエーテル(沸点68.4℃)、テトラヒドロフラン(融点−108℃、沸点65.4℃)、1,3−ジオキソラン(沸点75℃)、メチルtert−ブチルエーテル(沸点55.3℃)等が挙げられる。
沸点100℃未満の水溶性エステル類としては、例えば、酢酸メチル(沸点56.9℃)、酢酸エチル(沸点77℃)、酢酸イソプロピル(沸点89℃)等が挙げられる。
沸点100℃未満の水溶性ケトン類としては、アセトン(沸点56.1℃)、メチルエチルケトン(沸点80℃)等が挙げられる。
《水(E)》
水(E)は、イオン交換水以上のレベルの純度を有するもの、例えば、逆浸透ろ過水(RO水)、ミリQ水、蒸留水等が好ましい。
〈その他成分〉
インクジェット用導電インク組成物には、酸化銅粒子(A)、第8〜11族元素の金属粒子または塩(B)、アルコール化合物(C)、水溶性有機溶媒(D)、および水(E)以外にも他の成分が含まれていてもよい。
例えば、インクジェット用導電インク組成物には、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤は、酸化銅粒子の分散性を向上させる役割を果たす。界面活性剤の種類は特に制限されず、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これら界面活性剤は、1種類を単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。
本発明のインクジェット用導電インク組成物中の酸化銅粒子(A)の含有量は、特に限定されるものではないが、インクジェット用導電インク組成物の粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、酸化銅粒子(A)の全質量がインクジェット用導電インク組成物の総質量の20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、導電膜の厚みの制御がしやすい点で、3質量%以上が好ましい。
本発明のインクジェット用導電インク組成物中の第8〜11族元素の金属粒子または塩(B)の含有量は、特に限定されるものではないが、酸化銅粒子(A)100質量部に対して、0.5〜10質量部であることが好ましく、1.0〜5.0質量部であることがより好ましい。この範囲内であると、焼結処理の際に酸化銅の還元が十分に行われるため、導電性がより優れる。
本発明のインクジェット用導電インク組成物中のアルコール化合物(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、アルコール化合物(C)の酸化銅粒子(A)に対する質量比(アルコール化合物(C)の全質量/酸化銅粒子(A)の全質量)が、3.0〜10.0であることが好ましく、3.0〜6.0であることがより好ましい。この範囲内であると、酸化銅の還元が十分に行われるため、導電性がより優れたものとなる。
本発明のインクジェット用導電インク組成物中の水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計含有量は、特に限定されるものではないが、インクジェット用導電インク組成物の粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、インクジェット用導電インク組成物の総質量に対する水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の割合が、10〜95質量%が好ましく、連続吐出安定性および線幅均一性がより優れることから、20〜85質量%がより好ましい。
また、水溶性有機溶媒(D)および水(E)中の水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の含有量は、水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の合計質量が水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の80質量%以上であり、連続吐出安定性がより優れることから、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。
80質量%未満の場合、連続吐出安定性または線幅均一性に劣る。
また、アルコール化合物(C)の水溶性有機溶媒(D)および水(E)に対する質量比(アルコール化合物(C)の全質量/(水溶性有機溶媒(D)の全質量+水(E)の全質量))は、特に限定されるものではないが、連続吐出安定性および線幅均一性がより優れることから、0.1〜5.0が好ましく、0.2〜5.0がより好ましく、0.3〜2.0がさらに好ましい。
水溶性有機溶媒(D)と水(E)との質量比(水溶性有機溶媒(D)の全質量/水(E)の全質量))は、特に限定されるものではないが、連続吐出安定性および線幅均一性がより優れることから、1/2〜10/1が好ましく、1/1〜8/1がより好ましい。
インクジェット用導電インク組成物の粘度は、インクジェット印刷に適するような粘度に調整させることが好ましい。インクジェット吐出を行う場合、1〜50cPが好ましく、1〜40cPがより好ましい。
インクジェット用導電インク組成物の調製方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、酸化銅粒子(A)と、第8〜11族元素の金属粒子または塩(B)と、アルコール化合物(C)と、水溶性有機溶媒(D)と、水(E)と、所望により、その他の成分とを添加した後、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の手段により成分を分散させることによって、組成物を得ることができる。
[導電膜の製造方法]
本発明のインクジェット用導電インク組成物を用いて基材上に導電膜を製造する方法は、少なくとも塗膜形成工程と焼結工程とを備える。さらに、所望により、乾燥工程を備えていてもよい。
〈塗膜形成工程〉
塗膜形成工程は、本発明のインクジェット用導電インク組成物をインクジェット法にて基材上に吐出して塗膜を形成する工程である。本工程により、焼結工程において焼結処理が施される前の塗膜が得られる。焼結処理を施す前に基材上に付与した塗膜を乾燥する乾燥工程を行ってもよい。
本工程で使用される基材としては、公知のものを用いることができる。基材に使用される材料としては、例えば、樹脂、紙、ガラス、シリコン系半導体、化合物半導体、金属酸化物、金属窒化物、木材、またはこれらの複合物が挙げられる。
より具体的には、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリトリメチレンテレフタラート(PTT)、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンナフタラート(PEN)、ポリブチレンナフタラート(PBN)等)、ポリアセタール樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース誘導体等の樹脂基材;非塗工印刷用紙、微塗工印刷用紙、塗工印刷用紙(アート紙、コート紙)、特殊印刷用紙、コピー用紙(PPC用紙)、未晒包装紙(重袋用両更クラフト紙、両更クラフト紙)、晒包装紙(晒クラフト紙、純白ロール紙)、コートボール、チップボール、段ボール等の紙基材;ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス、石英ガラス等のガラス基材;アモルファスシリコン、ポリシリコン等のシリコン系半導体基材;CdS、CdTe、GaAs等の化合物半導体基材;銅板、鉄板、アルミ板等の金属基材;アルミナ、サファイア、ジルコニア、チタニア、酸化イットリウム、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、ネサ(酸化錫)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)、酸化亜鉛、アルミドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、窒化アルミニウム基材、炭化ケイ素等のその他無機基材;紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、紙−ポリエステル樹脂等の紙−樹脂複合物、ガラス布−エポキシ樹脂(ガラスエポキシ樹脂)、ガラス布−ポリイミド系樹脂、ガラス布−フッ素樹脂等のガラス−樹脂複合物等の複合基材等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂基材、ポリエーテルイミド樹脂基材、紙基材、ガラス基材が好ましく使用される。
インクジェット法は、液体吐出孔から記録信号(デジタルデータ)に応じたピコリットルオーダーの液体を基材に向けて吐出するものであり、パターン状にインクを付与して微細なパターンが形成可能である。
本工程で使用されるインクジェット法は特に限定されず、インクジェット用導電インク組成物を連続的に噴射し電場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクジェットインクを噴射する方法、インクジェット用導電インク組成物を加熱してその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等の、各種の従来公知の方法を採用できる。つまり、インクジェット法による描画は、ピエゾインクジェット方式や、熱インクジェット方式等、従来公知のいずれの方式によって行なってもよい。また、通常のインクジェット描画装置はもちろん、ヒーター等を搭載した描画装置なども使用できる。
使用されるインクジェットヘッドとしては、コンティニュアス型やオンデマンド型のピエゾ方式、サーマル方式、ソリッド方式、静電吸引方式等の種々の方式のインクジェットヘッド(吐出ヘッド)を用いることができる。また、インクジェットヘッドの吐出部(ノズル)は、単列配置に限定されず、複数列としても千鳥格子状に配置としてもよい。
上記インクジェット方式により、インクジェット用導電インク組成物を基材上の導電膜を形成すべき場所に吐出する。このとき、インクジェット用導電インク組成物を基材の全面に付与してもよいし、所望のパターン状に付与してもよい。
インクジェット法による吐出する液滴量は特に制限されないが、導電膜の線幅均一性がより優れる、または、連続吐出性により優れる点で、0.8〜45pLが好ましく、0.8〜20pLがより好ましい。
基材上へのインクジェット用導電インク組成物の塗布量としては、所望する導電膜の膜厚に応じて適宜調整すればよいが、通常、塗膜の膜厚(厚み)は10nm〜1000μmが好ましく、100nm〜100μmがより好ましく、100nm〜10μmがさらに好ましく、100〜1000nmがいっそう好ましい。
〈乾燥工程〉
本工程は、形成された塗膜に対して乾燥処理を行い、インクジェット用導電インク組成物に含まれる溶媒の少なくとも一部を除去する工程である。本工程は、所望により、前述した塗膜形成工程の後、かつ、後述する焼結工程の前に実施することができる。
乾燥工程において、残存する溶媒を除去することにより、後述する焼結工程において、溶媒の気化膨張に起因する微小なクラックや空隙の発生を抑制することができ、得られる導電膜の導電性および導電膜と基材との密着性の点で好ましい。
乾燥処理は、温風乾燥機などを用いて加熱することにより行うことができ、乾燥温度としては、50℃以上150℃未満が好ましく、70℃〜120℃がより好ましい。本発明においては、乾燥処理は、非酸化的雰囲気および酸化的雰囲気のいずれで行われてもよい。非酸化的雰囲気としては、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気、水素等の還元性ガス雰囲気などが挙げられる。酸化的雰囲気としては、大気雰囲気、酸素雰囲気などが挙げられる。
〈焼結工程〉
本工程は、基材上に形成した塗膜(乾燥工程を行った場合には乾燥した塗膜)に対して加熱処理および/または光照射処理を行い、導電膜を形成する工程である。
加熱処理および/または光照射処理を行うことにより、酸化銅粒子(A)の酸化銅が還元されて金属銅が生成するとともに、還元されて生成した金属銅粒子の焼結が促進され、金属導電膜中に金属導体が形成される。
加熱処理の条件は、短時間で、導電性により優れる導電膜を形成することができる点で、加熱温度は、特に限定されないが、150〜220℃が好ましく、160〜200℃がより好ましい。また、加熱時間は5〜120分が好ましく、5〜30分がより好ましい。
なお、加熱手段は特に制限されず、オーブン、ホットプレート等公知の加熱手段を用いることができる。
本発明では、比較的低温の加熱処理により導電膜の形成が可能であり、従って、プロセスコストが安いという利点を有する。
光照射処理は、上述した加熱処理とは異なり、室温にて塗膜が付与された部分に対して光を短時間照射することで金属銅への還元および焼結が可能となり、長時間の加熱による基材の劣化が起こらず、導電膜の基材との密着性がより良好となる。
光照射処理で使用される光源は特に制限されず、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線等がある。また、g線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
具体的な態様としては、赤外線レーザーによる走査露光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光、赤外線ランプ露光などが好適に挙げられる。
光照射は、フラッシュランプによる光照射が好ましく、フラッシュランプによるパルス光照射であることがより好ましい。高エネルギーのパルス光の照射は、塗膜を付与した部分の表面を、極めて短い時間で集中して加熱することができるため、基材への熱の影響を極めて小さくすることができる。
パルス光の照射エネルギーとしては、1〜100J/cm2が好ましく、1〜30J/cm2がより好ましく、パルス幅としては1μ秒〜100m秒が好ましく、10μ秒〜10m秒がより好ましい。パルス光の照射時間は、1〜100m秒が好ましく、1〜50m秒がより好ましく、1〜20m秒が更に好ましい。
なお、光照射処理を実施した場合、酸化銅粒子が光を吸収し、熱に変換する光熱変換物質として働き、塗膜中に熱を伝達させる役割を果たしていると推測される。
上記加熱処理および光照射処理は、単独で実施してもよく、両者を同時に実施してもよい。また、一方の処理を施した後、さらに他方の処理を施してもよい。
本発明においては、加熱処理および光照射処理は、非酸化的雰囲気および酸化的雰囲気のいずれで行われてもよい。非酸化的雰囲気としては、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気、水素等の還元性ガス雰囲気などが挙げられる。酸化的雰囲気としては、大気雰囲気、酸素雰囲気などが挙げられる。
[導電膜]
本発明のインクジェット用導電インク組成物を用いて上述した導電膜の製造方法を実施することにより、実質的に金属銅からなる金属導体を含む導電膜が製造される。
導電膜の膜厚(厚み)は特に制限されず、使用される用途に応じて適宜最適な膜厚が選択される。例えば、有機薄膜トランジスタ電極用途の点からは、10〜1000nmが好ましく、10〜500nmがより好ましく、20〜200nmがさらに好ましく、50〜150nmがいっそう好ましい。また、例えば、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、0.1〜50μmがさらに好ましく、1〜30μmがいっそう好ましい。
なお、膜厚は、導電膜の任意の点における厚みを3箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
導電膜は基材の全面、または、パターン状に設けられてもよい。パターン状の導電膜は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
パターン状の導電膜を得る方法としては、上記インクジェット用導電インク組成物をパターン状に基材に付与して、上記加熱処理および/または光照射処理を行う方法や、基材全面に設けられた導電膜をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の導電膜を多層配線基板として構成する場合、パターン状の導電膜の表面に、さらに絶縁層(絶縁樹脂層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト)を積層して、その表面にさらなる配線(金属パターン)を形成してもよい。
絶縁膜の材料は特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ樹脂、アラミド樹脂、結晶性ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、全フッ素化ポリイミド、全フッ素化アモルファス樹脂など)、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶樹脂など挙げられる。
これらの中でも、密着性、寸法安定性、耐熱性、電気絶縁性等の観点から、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、または液晶樹脂を含有するものであることが好ましく、より好ましくはエポキシ樹脂である。具体的には、味の素ファインテクノ(株)製、ABF−GX13などが挙げられる。
また、配線保護のために用いられる絶縁層の材料の一種であるソルダーレジストについては、例えば、特開平10−204150号公報や、特開2003−222993号公報等に詳細に記載され、ここに記載の材料を所望により本発明にも適用することができる。ソルダーレジストは市販品を用いてもよく、具体的には、例えば、太陽インキ製造(株)製PFR800、PSR4000(商品名)、日立化成工業(株)製 SR7200G、などが挙げられる。
上記で得られた導電膜を有する基材(導電膜付き基材)は、種々の用途に使用することができる。例えば、プリント配線基板、TFT、FPC、RFIDなどが挙げられる。
[TFT電極用]
本発明のインクジェット用導電インク組成物は、薄膜トランジスタ(TFT)電極用、特に有機TFT電極用として好適である。つまり、ソース電極、ドレイン電極、および、ゲート電極からなる群から選択される少なくとも1つの電極を形成するために使用されることが好ましい。
以下の実施例において、平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子をA成分、周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩をB成分、沸点250℃以上のアルコール化合物をC成分、水溶性有機溶媒(ただし、沸点250℃以上のアルコール化合物を除く)をD成分、D成分のうち常温常圧下で液体であり、かつ、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒をD2成分、D成分のうちD2成分に該当しないものをD3成分、水をE成分、という場合がある。
[実施例1]
(1)インクジェット用導電インク組成物の調製
酸化銅粒子(A成分:NanoTek CuO,シーアイ化学社製;平均1次粒子径 48nm)(45質量部)と、水(E成分:20質量部)とを混合し、自転公転ミキサー(あわとり練太郎ARE−310,シンキー社製)で5分間処理することで酸化銅粒子・水分散を得た。
得られた酸化銅粒子・水分散液に、トリメチロールプロパン(TMP)(沸点250℃以上)(C成分:225質量部)、酢酸パラジウム(B成分:2質量部)、およびテトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)(沸点178℃)(D2成分:100質量部)を添加し、自転公転ミキサー(あわとり練太郎ARE−310,シンキー社製)で5分間処理することでインクジェット用導電インク組成物を得た。得られたインクジェット用導電インク組成物を組成物1とする。
(2)導電膜の作製
ポリエチレンナフタラート(PEN)基材(テオネックスQ65F/帝人デュポン社製)上に、インクジェット用導電インク組成物1を、1pL打滴が吐出可能なD128−DPNヘッド(128ノズル)設置の吐出装置を用い、ヘッドに、インクを充填し、駆動周波数2kHzで駆動できるよう、波形、電圧を調整して吐出を行った。なお、インクジェット用導電インク組成物1の液滴量は、10pLであった。
着弾打滴の中心間距離が20μmになるよう、線長が5cmの配線50本の直線状配線パターンを500μm間隔で描画した。また、体積抵抗率評価用に、5cm×5cmのベタ画像を作製した。得られたパターンをN雰囲気下(グローブボックス中、100ppm以下の酸素濃度)180℃で60分間加熱するこことで、導電膜(銅配線)を形成した。
(3)インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)の性能評価
3.1)連続吐出安定性
インクジェット用導電インク組成物を、打滴サイズ1pL、駆動周波数2kHzで30分間の連続吐出した。連続吐出後、不吐出になったノズル数(ノズルロス)をカウントし、以下の評価基準に基づいて連続吐出安定性の評価を行った。評価結果を表1の「連続吐出性」の欄に示す。
(評価基準)
A:ノズルロス 0本
B:ノズルロス 1〜2本
C:ノズルロス 3〜5本
D:ノズルロス 6〜10本
E:ノズルロス 11本以上
3.2)導電性
得られた5cm×5cmの導電膜について、四探針法抵抗率計を用いて体積抵抗率を測定し、以下の評価基準に基づいて導電性の評価を行った。評価結果を表1の「導電性」の欄に示す。
(評価基準)
A:体積抵抗率が10μΩ・cm未満
B:体積抵抗率が10μΩ・cm以上50μΩ・cm未満
C:体積抵抗率が50μΩ・cm以上100μΩ・cm未満
D:体積抵抗率が100μΩ・cm以上1000μΩ・cm未満
E:体積抵抗率が1000μΩ・cm以上
3.2)線幅均一性
得られた50本の配線パターンのうち、中心部端から2.5cmの位置の線幅(配線の長さ方向の中心位置での線幅)を測定し、その平均値(線幅平均値Y)を求める。次に、50本の配線パターンの上記「中心端部から2.5cmの位置の線幅」と、線幅平均値Yとの差の絶対値(線幅のバラツキに該当)をそれぞれ算出し、それらを算術平均して、50本分の線幅のバラツキの平均値(バラツキ平均値X)を算出する。さらに、バラツキ平均値Xと線幅平均値Yとの比(=バラツキ平均値X/線幅平均値Y)を算出し、これを「平均値に対するバラツキの平均」として、以下の評価基準に基づいて線幅均一性の評価を行った。評価結果を表1の「線幅均一性」の欄に示す。
A:平均値に対するバラツキの平均が10%未満
B:平均値に対するバラツキの平均が10%以上20%未満
C:平均値に対するバラツキの平均が20%以上30%未満
D:平均値に対するバラツキの平均が30%以上50%未満
E:平均値に対するバラツキの平均が100%以上
[実施例2〜4]
実施例2〜4では、表1に示すように、THFA(沸点178℃)(D2成分:100質量部)に代えて、それぞれ、N−メチルピロリドン(NMP)(沸点178℃)(D2成分:100質量部)、2−メトキシエタノール(沸点124℃)(D2成分:100質量部)、アセトフェノン(沸点202℃)(D2成分:100質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、導電膜(銅配線)を作製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[実施例5、6]
実施例5、6では、表1に示すように、THFA(沸点178℃)(D2成分:100質量部)に代えて、それぞれ、分子内にエーテル構造、ケトン構造およびヘテロ環構造のいずれも有しない、ブタノール(沸点117℃)(D2成分:100質量部)、エチレングリコール(沸点197℃)(D2成分:100質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、導電膜(銅配線)を作製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[実施例7〜9]
実施例7〜9では、表1に示すように、THFA(沸点178℃)(D2成分:100質量部)に代えて、それぞれ、THFA(D2成分:76質量部)およびアセトン(沸点56℃)(D3成分:24質量部)、THFA(D2成分:88質量部)およびアセトン(D3成分:12質量部)、THFA(D2成分:88質量部)およびテトラヒドロフラン(THF)(D3成分:沸点65℃)(12質量部)を使用し、沸点250℃以上のアルコール化合物以外の溶媒中、水および沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒の割合を80質量%(実施例7)、90質量%(実施例8、9)に変更した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[実施例10、11]
実施例10、11では、表1に示すように、酢酸パラジウム(B成分:2質量部)に代えて、それぞれ、トリルテニウムドデカカルボニル(Ru(CO)12)(B成分:2質量部)、硝酸テトラアンミン白金(II)(Pt(NH(NO)(B成分:2質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[実施例12、13]
実施例12、13では、表1に示すように、TMP(沸点250℃以上)(C成分:225質量部)に代えて、それぞれ、トリメチロールエタン(沸点250℃以上)(C成分:225質量部)、1,9−ノナンジオール(沸点288℃)(C成分:225質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[実施例14〜18]
実施例14〜18では、表1に示すように、沸点250℃以上のアルコール化合物以外の水溶性溶媒として、水(E成分:20質量部)およびTHFA(D2成分:100質量部)に代えて、それぞれ、水(E成分:75質量部)およびTHFA(D2成分:600質量部)、水(E成分:100質量部)およびTHFA(D2成分:1000質量部)、水(E成分:200質量部)およびTHFA(D2成分:2000質量部)、水(E成分:15質量部)およびTHFA(D2成分:60質量部)、水(E成分:5質量部)およびTHFA(D2成分:40質量部)を使用し、沸点250℃以上のアルコール化合物の沸点250℃以上のアルコール化合物以外の水溶性溶媒に対する質量比(沸点250℃以上のアルコール化合物の全質量/沸点250℃以上のアルコール化合物以外の水溶性溶媒の全質量)を、それぞれ、1/3、1/5、1/10、3/1、5/1に変更した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[比較例1]
比較例1では、酢酸パラジウム(B成分)を使用しなかった点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[比較例2]
比較例2では、THFA(D2成分:100質量部)に代えて、アセトン(沸点56℃)(D3成分:100質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[比較例3]
比較例3では、THFA(D2成分:100質量部)に代えて、THFA(D2成分:60質量部)およびアセトン(沸点56℃)(D3成分:40質量部)を使用した点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[比較例4]
比較例4では、TMP(C成分)を使用しなかった点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
[比較例5]
比較例5では、酢酸パラジウム(B成分:2質量部)に代えてトリルテニウムドデカカルボニル(B成分:3.8質量部)を使用した点、TMP(C成分)を使用しなかった点、THFA(D2成分:100質量部)に代えてTHFA(D2成分:1800質量部)を使用した点、および水(E成分)を使用しなかった点を除き、実施例1と同様にしてインクジェット用導電インク組成物を調製し、インクジェット用導電インク組成物および導電膜(銅配線)を作製し、導電膜(銅配線)の性能評価を行った。
Figure 2015140418
表1中、「A」〜「E」欄の数値は、質量部を表す。また、「-」はその成分を含有しないことを表す。
(1)実施例1、7〜9と比較例2、3とを対比すると、水溶性有機溶媒(D2)および水(E)の合計質量が水溶性有機溶媒(D)および水(E)の合計質量の80質量%以上であると、連続吐出安定性と線幅均一性が優れることがわかる。
(2)実施例14〜18を対比すると、比(アルコール化合物(C)の全質量/(水溶性有機溶媒(D)の全質量+水(E)の全質量))が0.2〜3.0(1/5〜3/1)であると、連続吐出安定性および線幅均一性がさらに優れることがわかる。
(3)実施例1、10、11と、比較例1とを対比すると、酸化銅粒子(A)100質量部に対して、第8〜11族元素を含む金属粒子または第8〜11族元素の塩(B)を0.5〜10質量部含有すると導電性がさらに優れることがわかる。
(4)実施例1、10および11を対比すると、第8〜11族元素を含む金属粒子または第8〜11族元素の塩(B)として、酢酸パラジウムが特に優れ、導電性および線幅均一性の向上に効果があることがわかる。
(5)実施例1〜4と実施例5、6とを対比すると、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)として、分子内にエーテル構造、ケトン構造またはヘテロ環構造を有する化合物を使用すると、連続吐出安定性、導電性および線幅均一性がさらに優れることがわかる。
(6)実施例1、12と実施例13とを対比すると、アルコール化合物(C)として3価アルコールを使用すると、得られる導電膜の導電性がさらに優れることがわかる。
(7)実施例1と比較例5とを対比すると、水(E)を使用しない場合には、水溶性有機溶媒(D)および沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)を使用しても、優れた連続吐出安定性、導電性および線幅均一性は得られないことがわかる。

Claims (8)

  1. 平均1次粒子径100nm以下の酸化銅粒子(A)と、周期律表の第8〜11族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩(B)と、沸点250℃以上のアルコール化合物(C)と、水溶性有機溶媒(D)(ただし、前記アルコール化合物(C)を除く)と、水(E)とを含有し、
    前記水溶性有機溶媒(D)は、沸点100℃以上250℃未満の水溶性有機溶媒(D2)を含有し、
    前記水溶性有機溶媒(D2)および前記水(E)の合計質量が、前記水溶性有機溶媒(D)および前記水(E)の合計質量の80質量%以上である、インクジェット用導電インク組成物。
  2. 前記水溶性有機溶媒(D2)が、分子内にエーテル構造、ケトン構造およびヘテロ環構造からなる群から選択される少なくとも1つの構造を有する、請求項1に記載のインクジェット用導電インク組成物。
  3. 前記アルコール化合物(C)が3価以上のアルキルアルコールを含有する、請求項1または2に記載のインクジェット用導電インク組成物。
  4. 前記アルコール化合物(C)の全質量の、前記水溶性有機溶媒(D)および前記水(E)の合計質量に対する比(アルコール化合物(C)の全質量/(水溶性有機溶媒(D)の全質量+水(E)の全質量))が、0.2〜3.0である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
  5. 前記酸化銅粒子(A)の全質量が前記インクジェット用導電インク組成物の総質量の20質量%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
  6. 前記アルコール化合物(C)の全質量の、前記酸化銅粒子(A)の全質量に対する比(アルコール化合物(C)の全質量/酸化銅粒子(A)の全質量)が、3.0〜10.0である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
  7. 前記金属粒子または塩(B)が、周期律表の第10族元素からなる群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属粒子または塩を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
  8. TFT電極の形成に用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット用導電インク組成物。
JP2014015556A 2014-01-30 2014-01-30 インクジェット用導電インク組成物 Active JP6071913B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015556A JP6071913B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 インクジェット用導電インク組成物
PCT/JP2015/051262 WO2015115235A1 (ja) 2014-01-30 2015-01-19 インクジェット用導電インク組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015556A JP6071913B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 インクジェット用導電インク組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015140418A true JP2015140418A (ja) 2015-08-03
JP6071913B2 JP6071913B2 (ja) 2017-02-01

Family

ID=53756812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014015556A Active JP6071913B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 インクジェット用導電インク組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6071913B2 (ja)
WO (1) WO2015115235A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019167365A1 (ja) * 2018-02-27 2019-09-06 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法
CN110862716A (zh) * 2019-12-18 2020-03-06 九江纳维新材料科技有限公司 一种石墨烯复合导电油墨及其制备方法
JP7464202B2 (ja) 2022-01-19 2024-04-09 三菱マテリアル株式会社 金属インク、金属インクの製造方法、金属層の製造方法、及び金属層

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020067011A1 (ja) * 2018-09-25 2020-04-02 日産化学株式会社 インク組成物
JP7455356B2 (ja) * 2020-01-17 2024-03-26 ユニオンケミカー株式会社 インクジェットインク

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009521598A (ja) * 2005-12-20 2009-06-04 ピーケム アソシエイツ、インク. 金属ナノ粒子分散物の合成
JP2010121206A (ja) * 2008-10-22 2010-06-03 Tosoh Corp 金属膜製造用組成物、金属膜の製造方法及び金属粉末の製造方法
JP2011082145A (ja) * 2009-09-11 2011-04-21 Toyobo Co Ltd 銅薄膜および銅薄膜積層体
JP2011140635A (ja) * 2009-12-10 2011-07-21 Riso Kagaku Corp 導電性エマルジョンインク及びそれを用いた導電性薄膜の形成方法
JP2012207250A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Furukawa Electric Co Ltd:The 銅微粒子分散液、及び銅微粒子焼結体の製造方法
JP2013069475A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Furukawa Electric Co Ltd:The 導電性ペースト、及び該導電性ペーストを焼成して得られる接合体
JP2013077602A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Jsr Corp 組成物、銅膜および銅膜形成方法
WO2013077448A1 (ja) * 2011-11-24 2013-05-30 昭和電工株式会社 導電パターン形成方法及び光照射またはマイクロ波加熱による導電パターン形成用組成物
WO2013145953A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 富士フイルム株式会社 液状組成物、金属膜、及び導体配線、並びに金属膜の製造方法
WO2014156594A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物およびこれを用いる導電膜の製造方法
WO2015005046A1 (ja) * 2013-07-10 2015-01-15 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物、導電膜の製造方法、および、導電膜

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009521598A (ja) * 2005-12-20 2009-06-04 ピーケム アソシエイツ、インク. 金属ナノ粒子分散物の合成
JP2010121206A (ja) * 2008-10-22 2010-06-03 Tosoh Corp 金属膜製造用組成物、金属膜の製造方法及び金属粉末の製造方法
JP2011082145A (ja) * 2009-09-11 2011-04-21 Toyobo Co Ltd 銅薄膜および銅薄膜積層体
JP2011140635A (ja) * 2009-12-10 2011-07-21 Riso Kagaku Corp 導電性エマルジョンインク及びそれを用いた導電性薄膜の形成方法
JP2012207250A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Furukawa Electric Co Ltd:The 銅微粒子分散液、及び銅微粒子焼結体の製造方法
JP2013069475A (ja) * 2011-09-21 2013-04-18 Furukawa Electric Co Ltd:The 導電性ペースト、及び該導電性ペーストを焼成して得られる接合体
JP2013077602A (ja) * 2011-09-29 2013-04-25 Jsr Corp 組成物、銅膜および銅膜形成方法
WO2013077448A1 (ja) * 2011-11-24 2013-05-30 昭和電工株式会社 導電パターン形成方法及び光照射またはマイクロ波加熱による導電パターン形成用組成物
WO2013145953A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 富士フイルム株式会社 液状組成物、金属膜、及び導体配線、並びに金属膜の製造方法
WO2014156594A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物およびこれを用いる導電膜の製造方法
WO2015005046A1 (ja) * 2013-07-10 2015-01-15 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物、導電膜の製造方法、および、導電膜

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019167365A1 (ja) * 2018-02-27 2019-09-06 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法
JPWO2019167365A1 (ja) * 2018-02-27 2021-03-18 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法
JP7145927B2 (ja) 2018-02-27 2022-10-03 富士フイルム株式会社 導電膜形成用組成物および導電膜の製造方法
CN110862716A (zh) * 2019-12-18 2020-03-06 九江纳维新材料科技有限公司 一种石墨烯复合导电油墨及其制备方法
JP7464202B2 (ja) 2022-01-19 2024-04-09 三菱マテリアル株式会社 金属インク、金属インクの製造方法、金属層の製造方法、及び金属層

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015115235A1 (ja) 2015-08-06
JP6071913B2 (ja) 2017-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6071913B2 (ja) インクジェット用導電インク組成物
TW201343810A (zh) 液狀組成物、金屬膜以及導體配線、以及金屬膜的製造方法
TWI564352B (zh) 液狀組成物、金屬銅膜及導體配線、以及金屬銅膜的製造方法
JP2016058227A (ja) 導電膜の製造方法
CN105358640B (zh) 导电膜形成用组合物和导电膜的制造方法
WO2014156326A1 (ja) 導電膜形成用組成物およびこれを用いる導電膜の製造方法
TW201444854A (zh) 導電膜形成用組成物及使用其的導電膜的製造方法
TW201415489A (zh) 導電膜形成用組成物及導電膜的製造方法
WO2014156345A1 (ja) 導電膜形成用組成物およびこれを用いる導電膜の製造方法
JP2014167872A (ja) 導電膜の製造方法、配線基板
JP6410278B2 (ja) 導電膜形成用組成物、および、導電膜の製造方法
JP2020145194A (ja) 導電性パターンの製造方法、及びプラズマ処理装置
JP2015141752A (ja) 導電膜形成用組成物、導電膜の製造方法
JP2015106523A (ja) 導電膜形成用組成物
JP6263630B2 (ja) 導電膜形成用組成物および導電膜形成方法
JP2015144089A (ja) 導電膜の製造方法
JP2014186952A (ja) 被覆銅粒子の製造方法、導電膜形成用組成物の製造方法、導電膜の製造方法
TW201503163A (zh) 導電膜形成用組成物及使用其的導電膜的製造方法
JP2016050246A (ja) 導電膜形成用組成物
JP6111587B2 (ja) 導電性基板の製造方法
WO2016031426A1 (ja) 導電膜の製造方法
WO2016031404A1 (ja) 導電膜形成用組成物およびこれを用いる導電膜の製造方法
JP2016051692A (ja) 導電膜、および、導電膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6071913

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250