JP2015120707A - アミド化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ベックマン転位触媒を用いて、オキシムをベックマン転位させることによりアミド化合物を製造する工程(以下、転位工程という)と、
製造されたアミド化合物と溶媒とを分離し、分離した溶媒をオキシム化工程にリサイクルする工程(以下、溶媒リサイクル工程という)と、
を含むアミド化合物の製造方法であって、
前記溶媒リサイクル工程により分離され、オキシム化工程にリサイクルされる溶媒中のハロゲン化物、アルデヒド化合物、アルコール化合物、ニトリル化合物の含有量を、それぞれ原料であるケトンに対して0.4モル%以下とすることを特徴とする、アミド化合物の製造方法。
下記条件(i)〜(iii)すべてを満足する芳香環含有化合物であり、
かつ、環状ケトン、オキシム、およびラクタムから成る群から選ばれる1種類以上の化合物の水素化精製および/または晶析精製を行うことを特徴とする、上記6記載のラクタムの製造方法。
本発明の第1の態様においては、ベックマン転位反応の転化率の低下に繋がる不純物を特定し、これを除去する方法を提供する。
(1)対応オキシムを製造する「オキシム化工程」、
(2)オキシムを、ベックマン転位触媒を用いてベックマン転位反応を行い、アミド化合物を製造する「転位工程」
を有する製造方法により製造される。その際、ベックマン転位反応後の反応溶液をアミド化合物と溶媒とに分離し、溶媒をオキシム化工程にリサイクルする「溶媒リサイクル工程」をさらに有することが好ましい。
本発明の第2の態様においては、光透過率差が好ましくは35%以下、より好ましくは35%未満のアミド化合物と、これを製造する方法を提供する。発明者らは光透過率差の増加に繋がる不純物の特定も行った。
アミド化合物をポリマー原料として用いる場合、重合を阻害する物質、物性を低下させる物質、劣化、着色の原因となる物質の存在が問題となる。その評価指標としては、光透過率差(differential light transmittance、以下これをLT.diff.と記す)、UV価、PAN価が用いられている。ここで光透過率差とは、アミド化合物の品質に関する規格値の1つであって、0.00909Nの過マンガン酸カリウムのメタノール溶液に試料を添加した場合と無添加の場合の410nmにおける吸光度差のことをいう。
さらに、本発明の発明者らは、蒸留精製して得られたラウロラクタムを、ガスクロマトグラフ・質量分析した結果、二重結合を有する不純物であるドデセノ12ラクタム(数種の異性体が存在)の濃度と光透過率差との間に相関があることを見出した(実施例C参照)。ここで、ベックマン転位反応における二重結合を有する不純物としては、出発原料であるケトンがシクロドデカノンの場合、ドデセノ12ラクタムが挙げられ、ケトンがシクロヘキサノンの場合、ヘキセノ6ラクタムが挙げられる。
アミド化合物の水素化精製は、転位工程により生成したアミド化合物を含む反応混合物(転位液)、または転位液中の残存触媒及び/又は触媒残渣を除去するため、例えば後述の参考例B5で示すような、水洗浄および/またはアルカリ洗浄等の後処理を行った転位液を、そのまま水素化してもよい。この場合は、転位溶媒が存在するため、低温での水素化処理が可能である。なお、後処理を行わず、転位液を水素化精製する場合は、転位触媒および/または触媒残渣が残存しているため、転位触媒の種類によっては、水素化触媒を被毒する場合がある。また、水素化されやすい転位溶媒を含む場合は、水素化触媒の種類や水素化処理の条件が制約される場合もある。水洗浄および/またはアルカリ洗浄の後処理後の反応混合物は、後処理を施していない転位液と比較して転位触媒及び/又は触媒残渣の影響は軽減されるが、水素化触媒の種類や水素化処理の条件等が制約される場合もある。
オキシム化工程において、ケトンを原料として用いる場合、製造されたケトンに二重結合を有する不純物が認められる場合がある。二重結合を有する不純物としては、環状ケトンがシクロヘキサノンの場合はシクロヘキセノン、環状ケトンがシクロドデカノンの場合はシクロドデセノンが挙げられる。
オキシムを含む溶液(以下「オキシム油」という)を水素化精製する方法もラクタムの光透過率差低減に有効である。
また、オキシムを晶析精製することにより、不純物を除去することもできる。オキシムの晶析精製の際の溶媒としては、オキシムと反応せず、オキシムが適度に溶解するものであれば、特に制約されない。例えば、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸、;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロドデカンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール等のフッ素系アルコール、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級脂肪族アルコールが挙げられる。
本発明の第3の態様においては、ラクタムに含まれる橋かけ環状構造をもつ不純物を特定し、これを除去して高純度のラクタムを製造する方法を提供する。
上述のように、ラクタム中の橋かけ環状構造を有する不純物を除去するためには、その生成起源であるシクロアルカノン中の橋かけ環状構造を有するケトンを除去することが有効である。発明者らは、鋭意検討の結果、シクロアルカノン中の不純物である橋かけ環状構造を有するケトンを、対象のシクロアルカノンを適度に溶解するが溶解度は低い溶媒を用いた再結晶によって除去できる事を見出した。適応溶媒は対象のシクロアルカノンを適度に溶解するが溶解度は低いという要件に加えシクロアルカノンと反応しないものであれば、特に制約はなく、鎖式炭化水素、脂環式炭化水素、縮合芳香環水添物芳香族炭化水素、エーテル、エステル等が挙げられる。なお、アミン類等塩基性溶媒はシクロアルカノンとシッフベースを形成するため好ましくない。また、アルコールは、ケトン、アルコールの種類、処理条件によっては、アセタール、ヘミアセタールを形成するため、使用が制限される。一般的にケトン、アルコールともに立体障害が小さい場合、酸性条件下での使用は避けなければならない。ケトン、アルデヒドは再結晶自体に影響は及ぼさないが、溶媒が残存した場合、ヒドロキシルアミンと反応して、目的物と異なるオキシムを生成するため、好ましくない。溶媒の使用量はシクロアルカノンに対して好ましくは5重量%以上から80重量%以下、より好ましくは10重量%以上50重量%以下である。溶媒の使用量が過少の場合、不純物を溶解した溶液が精製されたシクロアルカノンの結晶間の空隙に留まり、不純物が残存するため好ましくない。溶媒使用量が過多の場合、再結晶のワンパス収率が低下し、溶媒の回収、リサイクルに大型の装置が必要になり、エネルギーを浪費するため、好ましくない。
第1の態様では、オキシム化工程にリサイクルされる溶媒中のハロゲン化物、アルデヒド化合物、アルコール化合物、ニトリル化合物の含有量を、それぞれ原料であるケトンに対して0.4モル%以下とすること、
第2の態様ではケトン、オキシムおよびアミド化合物から成る群から選ばれる1種類以上の化合物の水素化精製および/または晶析精製を行うこと、
第3の態様ではケトンの再結晶を行うこと
を主な特徴とするが、各態様における精製方法を複数組み合わせてもよい。これにより、より高品質なアミド化合物またはラクタムを得ることができる。
本発明のアミド化合物は、特に限定はされないが、ラクタムであることが好ましく、式(3)で表されるラクタムであることがより好ましい。
本発明において、オキシム化工程とは、オキシムを製造する工程のことをいう。オキシム化工程により製造されるオキシムは、製造しようとするアミド化合物に応じて適宜選択することができる。製造しようとするアミド化合物がラクタムのとき、これに対応するオキシムは式(1)で表される。
(i)ケトンとヒドロキシルアミン水溶液とを反応させる方法、
(ii)チタノシリケートのような触媒の存在下、ケトンをアンモニア及び過酸化水素と反応させる方法、
(iii)N−ヒドロキシイミド化合物および該N−ヒドロキシイミド化合物のヒドロキシル基に保護基(例えば、アセチル基等のアシル基など)を導入することにより得られる化合物の存在下、メチル基又はメチレン基を有する化合物と、亜硝酸エステル又は亜硝酸塩とを反応させる方法(例えば、特開2009−298706号公報)、
(iv)アルカンを光ニトロソ化する方法
等が挙げられるが、本発明においては(i)の製造方法が最も好適に用いられる。
上記オキシムの製造方法(i)、(ii)において、用いるケトンは特に制限されず、製造目的のアミド化合物に応じて適宜選択することができる。例えば、製造目的のアミド化合物がラクタムのとき、これに対応するオキシムとしては下記式(4)で表される化合物が挙げられる。
原料であるケトンの製造方法としては、対応する炭化水素を酸化する方法が挙げられる。炭化水素の酸化は飽和炭化水素の酸化であっても、不飽和炭化水素の酸化であってもよい。不飽和炭化水素の酸化の場合、酸化後に炭素・炭素不飽和結合が残存する場合は、水素化して飽和結合に変換しなければならない。炭化水素の酸化に用いる酸化剤としては、酸素(分子状酸素)、空気が一般的に用いられるが、過酸化水素、亜酸化窒素等を用いてもよい。
上記オキシムの製造方法(i)において、用いるヒドロキシルアミンは不安定なため、ヒドロキシルアミン硫酸塩又はヒドロキシルアミン炭酸塩等のヒドロキシルアミンの酸塩の水溶液として製造、販売されている。反応時に、アンモニア水等の塩基を加えて、ヒドロキシルアミンを遊離させて使用する。オキシムの製造工程中においては、予めヒドロキシルアミンを遊離させたヒドロキシルアミン水溶液を供給してもよいが、通常は、オキシム化反応装置中に、ヒドロキシルアミンの酸塩(好ましくは硫酸塩)の水溶液と、塩基(好ましくはアンモニア水)を供給して、反応装置中でヒドロキシルアミンを遊離させる。
オキシムの製造工程では溶媒が用いられる。この溶媒は、オキシムに対する溶解性が高いことが望ましい。オキシムの種類によって、好適な溶媒は異なるが、オキシムがシクロドデカノンオキシムの場合、下式で定義される溶解度パラメーターδが7.5から13.0、特に8.0から12.5である溶媒が、シクロドデカノンオキシムの溶解性に優れており好ましい。
オキシム化工程で用いられる反応装置としては回分式反応装置、半回分式反応装置、管型連続反応装置、攪拌槽型連続反応装置等の一般に用いられる反応装置を挙げることができるが、攪拌槽型連続多段反応装置が好ましい。攪拌槽型連続多段反応装置を用いる場合、第1槽にヒドロキシルアミン水溶液をフィードし、最終槽にケトン溶液(ケトンの前記溶媒の溶液)をフィードし、水相は後段の槽に向け、油相は前段の槽に向けて逐次送液して、未反応原料を残すことなく反応させることが望ましい。
オキシム化工程の反応時間は、ケトン、溶媒、温度等の反応条件、反応器形式によって異なるが、ケトンとしてシクロドデカノン、溶媒としてトルエンを用い、攪拌槽型連続多段反応装置を使用した場合、1時間から20時間、好ましくは5時間から15時間である。反応時間が過少の場合、原料であるヒドロキシルアミン及び/又はシクロドデカノンが残存し、これらをリサイクルする必要が生じるため好ましくない。反応時間が過大な場合、反応槽が長大になり好ましくない。なお、界面活性剤等の添加によって、油水間の物質移動速度を向上させ、反応時間を短縮することも可能である。
本発明において、油/水分離工程とは、オキシム化工程後の反応液を、油相と水相に分離し、オキシムが溶解している油相を取得する工程のことをいう。油相と水相の分離方法としては、静置分離、遠心分離、サイクロンを用いた分離等の一般的な分離方法が利用できる。工業的な連続工程では、オキシム化工程の反応装置から反応液が分液装置に送られ、そこで油相と水相が分離されて抜き出される。オキシム化工程の反応装置の形式によっては、その反応装置から油相と水相を抜き出してもよい。
上記の通り、油/水分離工程後の脱水したオキシムを含有する溶液は、転位工程に送られる。転位工程では、ベックマン転位触媒を用いたベックマン転位反応により、オキシムからアミド化合物が製造される。オキシムは、1種または2種以上を選択して使用することができる。
ベックマン転位触媒としては、少なくとも2個の電子吸引性の脱離基を有する化合物を用いることができる。例えば、下記式(5)で示される構造を少なくとも2個含む化合物が挙げられる。なお、Aに複数のXが結合したものもこれに含む。また、複数のA−Xが存在するとき、それらは同一であっても異なっていてもよい。
(b1)芳香環を構成する原子として、脱離基としてハロゲン原子を有する炭素原子を少なくとも1つ含む。
(b2)芳香環を構成する原子として、ヘテロ原子又は電子吸引基を有する炭素原子のいずれかの原子の一方又は両方を少なくとも3つ含む。
(b3)前記ヘテロ原子又は電子吸引基を有する炭素原子のうちの2つが、前記脱離基であるハロゲン原子を有する炭素原子のオルトあるいはパラ位に位置する。
ここで、ベックマン転位触媒の前調製について詳しく説明する。
オキシムと触媒aとを、オキシムのベックマン転位反応の反応温度より低温で調合する(以下、「前調製」と称する。)。前調製工程の目的はベックマン転位反応の触媒作用を示す(以下、「触媒活性種」と称する)を生成させることである。ここで、オキシムの一部を用いて前調製を行う場合、前調製工程におけるオキシムと転位反応工程におけるオキシムは同一である必要はないが、同一であることが好ましい。
オキシムの一部を用いて前調製を行う場合、オキシムと触媒aの調合比((オキシム/触媒a)モル比)はオキシムと触媒aの選択によって異なるが、例えばオキシムとしてシクロドデカノンオキシム、触媒aとして塩化チオニルを選択した場合、好ましくは0.5以上10.0以下、より好ましくは1.0以上5.0以下、さらに好ましくは1より大きく5.0以下、特に好ましくは1.5以上3.0以下である。
前調製の温度は特に制限されないが、後述するベックマン転位反応の温度以下、好ましくは50℃以下、さらに好ましくは30℃以下、最も好ましくは室温以下で行うことが好ましい。前調製の温度が高すぎる場合、触媒活性種の大部分がラクタムに変化すると共に、例えば、塩化チオニルを用いた場合、塩化水素が、脱離し、触媒活性が低下するため好ましくない。調製温度の下限は、反応系が凝固しない温度であれば、特に制約はないが、10℃以下、さらに0℃以下では、冷却装置が必要となり、経済的ではない。
本発明の前調製工程において溶媒を使用してもよい。各態様において好適な溶媒は下記のとおりである。
転位触媒と少なくとも一部のオキシムを用いて前調製する場合、前調製に要する時間は、触媒aの種類、オキシム/触媒aの調合比、調製温度、溶媒の使用量などによって異なり特に限定されるものではないが、1分以上24時間以下が好ましく、1分以上10時間以下が更に好ましい。
本発明において、前調製は回分式、半回分式、連続式等の一般に用いられる混合槽のいずれを用いても差し支えない。また、所定の滞留時間を確保できれば、配管内で混合しても差し支えない。混合方式も攪拌翼による混合のほか、スタティックミキサー等を使用するライン内での混合でも差し支えない。
次にベックマン転位反応について説明する。
本発明において、ルイス酸やブレンステッド酸を助触媒として添加することによって、転位反応速度を向上させることができる。特にルイス酸はオキシム、特にはシクロドデカノンオキシムの加水分解を加速することなく、転位反応速度を向上させることができるので好ましい。
転位反応に使用する溶媒(以下、転位溶媒と称する)として、前調製で用いた溶媒と同一の溶媒を用いることは製造プロセスが簡略化され好ましい態様であるが、異なる溶媒を用いても差し支えない。なお、異なる溶媒を用いる場合は、例えば、前調製液に転位溶媒を加え、前調製溶媒を留去することによって、転位溶媒へ溶媒交換を行う事ができる。また、前調製溶媒と転位溶媒を混合したまま、ベックマン転位反応を行ってもよい。
ベックマン転位反応の温度は、好ましくは60℃から160℃、より好ましくは80から130℃である。反応温度が低すぎる場合、反応速度が遅くなり、反応が停止する事になるため好ましくない。一方、反応温度が高すぎると、ベックマン転位反応の発熱が激しくなり温度が急上昇し、反応が制御できなくなるため好ましくない。また、反応温度が高すぎる場合、縮合反応等の副反応ため転位収率が低下するとともに、着色等で製品品質が低下する。
ベックマン転位反応で使用される装置としては、回分式反応装置、管型連続反応装置、攪拌槽型連続反応装置等の一般に用いられる反応装置を使用することができるが、反応温度の制御が容易で運転操作も簡単である槽型連続多段反応装置が好適である。
ベックマン転位反応により生成された反応液(転位液)は、反応液中に溶解したベックマン転位触媒の脱離基由来の成分及びベックマン転位触媒の残渣の除去が行われることが好ましい。これら物質の除去方法としては、ろ過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらの組合せの方法を採用できる。特に、転位液を、水洗浄(水を加えて水溶液として除去する方法)および/またはアルカリ洗浄(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物の水溶液により、酸性の触媒成分等を除去する洗浄)により触媒成分等を除去する方法が、簡便であり好ましい。
ベックマン転位液は、上記後処理を施した後、溶媒が留去される。その際、分離された溶媒は、上述したように溶媒リサイクル工程により、オキシム化工程にリサイクルされてもよい。
分離されたアミド化合物、特にラクタムをさらに精製するために、蒸留精製、晶析・再結晶、溶融晶析等一般的な精製方法を用いることができる。典型的には、蒸留操作(留出液として抜き出すこと、缶出液として抜き出すこと、および精留等を含む)が好ましく、より好ましくは蒸留操作を多段で組合せて行う。
以下、参考例A1、A2においては、シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応により得られたラウロラクタム溶液(転位液)中の不純物の分析を行った。さらに、実施例A1〜A23および比較例A1〜A7では、不純物がシクロドデカノンオキシムの転化率に及ぼす影響について検討した。
内部が4室に分割され、各室毎に攪拌翼が設けられた液相部容積30Lの枕型オキシム化第1反応器に、ヒドロキシルアミン硫酸塩(和光純薬工業社製)の15重量%水溶液を1.5kg/h及びオキシム化第2反応器から送液される油相をフィードした。反応温度を95℃に設定し、各室に25重量%アンモニア水を32g/hでフィードしオキシム化反応を行い、シクロドデカノンオキシムとトルエンからなる油相を得た。
転位反応槽に流下させる触媒を3重量%トリクロロトリアジン/トルエン溶液とし、流下速度を90.5g/hとし、転位反応温度を95℃とした以外は参考例A1と同様にして、ラウロラクタムのトルエン溶液を取得した。ラウロラクタムのトルエン溶液中をガスクロマトグラフィーで分析した結果、同溶液中にはベンズアルデヒド3ppm、ベンジルクロライド4ppm、ベンジルアルコール2ppm、ベンゾニトリル7ppm、ベンズアルドキシム4ppm、1−クロロドデカノン8ppm、ラウロニトリル22ppm、シクロドデカノン5000ppm、シクロドデカノンオキシム2000ppm、12−クロロドデカンニトリル480ppm、ドデカンジニトリル25ppmが検出され、ラウロラクタムの純度は98.80%であった。なお、副生物のラウロラクタムに対する生成比はベンズアルデヒド0.0013モル%、ベンジルクロライド0.0015モル%、ベンジルアルコール0.0009モル%、ベンゾニトリル0.0031モル%、ベンズアルドキシム0.0015モル%、1−クロロドデカノン0.0017モル%、ラウロニトリル0.0056モル%、シクロドデカノン1.262モル%、シクロドデカノンオキシム0.4661モル%、12−クロロドデカンニトリル0.1023モル%、ドデカンジニトリル0.0060モル%であった。
10重量%の塩化チオニル/トルエン溶液0.118g(0.099mmol)をジャケット付き平底フラスコに入れ、10℃に冷却し回転子で攪拌した。これに参考例A1で調製した20重量%シクロドデカノンオキシム/トルエン溶液0.244g(0.245mmol)を50℃に加熱して加え、10分間前調整を行った(前調製液:シクロドデカノンオキシム/塩化チオニル比2.5(mol/mol))。これとは別に参考例A1で調製した50重量%シクロドデカノンオキシム/塩化亜鉛溶液6.0g(シクロドデカノンオキシム14.147mmol、塩化亜鉛0.151mmol)に参考例A1のラウロラクタム/トルエン溶液中で検出された各副生物をシクロドデカノンオキシムに対して、それぞれ1モル%となるように添加し、転位反応原料液を調製した。転位反応原料液を105℃に加温攪拌し、均一な溶液とした後、前記前調製液を投入し(塩化チオニル/シクロドデカノンオキシム:0.7モル%、塩化亜鉛/シクロドデカノンオキシム0.96モル%)同温度で20分間反応させた。なお、アミドキシムについては、参考例A1のラウロラクタム/トルエン溶液中には検出されていないが、ニトリル化合物とヒドロキシルアミンから容易に生成すること、容易に加水分解を受けるため検出が難しいことから、一連の製造工程中で生成するものと見做し、副生物として加えた。
ベンズアミドキシムの添加量を表2に示す通りに変えた以外は比較例A3と同様に反応を行った(実施例A10〜A12及び比較例A4)。なお、実施例A13は添加したベンズアミドキシムのモル量相当量、前調製液量を増量した。実験結果を表2に示した。
転位触媒をトリクロロトリアジンに変え、前調製液を3重量%トリクロロトリアジン0.936gに変えた以外、実施例A1〜A9、比較例A1〜A3と同様に反応評価を行った。結果を表3に示した。
参考例A1の方法で、ラウロラクタムのトルエン溶液6kgを取得した。同溶液を20Lのエバポレータに入れ90℃でトルエンを回収した。残存粗ラウロラクタム中のトルエンは0.2重量%であった。得られた回収トルエンは30cmのビグリュー管を用いて単蒸留し、3030gの留出液と150gの缶液を得た。留出液をGC分析した結果、ベンズアルデヒド6ppm、ベンゾニトリル18ppm、ベンジルクロライド12ppm、ベンジルアルコール2ppm、ベンズアルドキシム1ppm、シクロドデカノン20ppmが検出された。これは、オキシム化反応でフィードするシクロドデカノンに対しベンズアルデヒド0.0013モル%、ベンゾニトリル0.0041モル%、ベンジルクロライド0.0022モル%、ベンジルアルコール0.0004モル%、ベンズアルドキシム0.0002モル%、シクロドデカノン0.0026モル%に相当する。参考例A1のトルエンの替わりに前記留出液を用い、参考例A1と同条件でオキシム化、油/水分離、転位、洗浄を行い、ラウロラクタムのトルエン溶液を得た。このラウロラクタムのトルエン溶液に前記単蒸留缶液を加え、エバポレータでトルエン回収を行った後、単蒸留して留出液を取得した。これらの操作を5回繰返し、5回目の留出液を分析した結果、ベンズアルデヒド20ppm、ベンゾニトリル27ppm、ベンジルクロライド12ppm、ベンジルアルコール2ppm、ベンズアルドキシム1ppm、シクロドデカノン40ppmであった。これは、オキシム化反応でフィードするシクロドデカノンに対し、ベンズアルデヒド0.0044モル%、ベンゾニトリル0.0027モル%、ベンジルクロライド0.0050モル%、ベンジルアルコール0.0004モル%、ベンズアルドキシム0.0002モル%、シクロドデカノン0.0052モル%に相当する。5回目の留出液を用いてオキシム化・転位反応を行い、得られたラウロラクタムのトルエン溶液中の副生物についてGC分析を行った結果、ベンズアルデヒド11ppm、ベンジルクロライド6ppm、ベンジルアルコール1ppm ベンゾニトリル15ppm、シクロドデセン66ppm、ベンズアルドキシム2ppm、1−クロロドデカン139ppm、ラウロニトリル46ppm、シクロドデカノン826ppm、シクロドデカノンオキシム270ppm、12−クロロドデカンニトリル231ppm、ドデカンジニトリル66ppmであった。これをラウロラクタムに対する生成比で表すとベンズアルデヒド0.0045モル%、ベンジルクロライド0.0021モル%、ベンジルアルコール0.0004モル%、ベンゾニトリル0.0063モル%、シクロドデセン0.0173モル%、ベンズアルドキシム0.0007モル%、1−クロロドデカン0.0297モル%、ラウロニトリル0.0111モル%、シクロドデカノン0.1974モル%、シクロドデカノンオキシム0.0569モル%、12−クロロドデカンニトリル0.0466モル%、ドデカンジニトリル0.0150モル%であり、触媒活性の低下や顕著な副生物の蓄積は認められなかった。
以下、参考例B1、B2ではシクロドデカノンオキシムを製造および乾燥した。参考例B3〜B6では、シクロドデカノンオキシムを、触媒の存在下ベックマン転位することによりラウロラクタムを製造し、後処理、蒸留等を行い、各段階においてラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した。実施例B1〜B8では、参考例で製造したラウロラクタムを水素化処理することにより精製し、光透過率差(LT.diff)を測定した。
以下、ラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は、下記測定方法により測定された。
硫酸ヒドロキシルアミン14.8重量%、硫酸9.5重量%、硫酸アンモニウム27.1重量%の組成の水溶液に25重量%アンモニア水溶液(和光純薬工業社製)を加え、pH4に調整(中和アミン)した。この中和アミン水溶液に、42.4重量%硫酸アンモニウム水溶液を硫酸ヒドロキシルアミン濃度7.69重量%になるように加えた。この調製した硫酸ヒドロキシルアミン溶液25383.3gを攪拌翼が設けられた液相部容積40Lの枕型オキシム反応器に加え、温度を85℃にし、さらにシクロドデカノン7241g、トルエン3113.7gを加えた。温度85℃でpH5.8になるように、25重量%アンモニア水溶液を加え続けて反応させた。水層中のヒドロキシルアミン濃度が1000ppm以下の時点で、攪拌ならびにアンモニア水溶液のフィードを止め、静置し、水層を抜き出した。残った油層にトルエン4127.3g、中和アミン25022.6gを加え、温度85℃でpH5.8になるように、25重量%アンモニア水溶液フィードを開始した。シクロドデカノン濃度が1000ppm以下になった時点で攪拌を停止し、静置後、水層を抜き出し、反応を停止させた。得られた油層(シクロドデカノンオキシム−トルエン溶液)をカールフィッシャー型水分測定器(平沼AQ−2100型微量水分測定装置)により分析した結果、水分濃度は2000ppmであった。
参考例B1で得たシクロドデカノンオキシムのトルエン溶液4kgに、800gのトルエンを加えた。これを、10Lのエバポレータに入れ、280torr、温度110℃でトルエンを留去し、シクロドデカノンオキシムの濃度が50重量%になるまで濃縮した。得られた50重量%シクロドデカノンオキシムのトルエン溶液について、カールフィッシャー型水分測定器を用いドライボックス内で水分測定を行った結果、350ppmの水分を含有していた。
参考例B2で得られた50重量%シクロドデカノンオキシム−トルエン溶液に、塩化亜鉛を、シクロドデカノンオキシムに対して1.0mol%の比になるように温度100℃で溶かした(これを原料と称する。)。これを、攪拌機が設けられた500mlジャケット付きセパラブルフラスコ2つからなる多段反応装置に供給した。
シクロドデカノンオキシム(東京化成)20g、塩化亜鉛0.13g、トルエン80gを、還流管を装着した500mlの3ツ口フラスコにいれ、温度90℃に設定した。塩化シアヌル0.28gをトルエン30gに溶かした溶液を、滴下漏斗を用いて3ツ口フラスコに滴下した。滴下終了から2時間後、反応液を1Lジャケット付きセパラブルフラスコに移し、超純水50gを加え温度80℃で15分攪拌した。その後、15分静置し水層を抜き出した。次に、濃度1重量%のNaOH水溶液50gを加え15分攪拌した後、15分静置し水層を抜き出した。この操作をさらに二回行った後、超純水50gを加えて15分攪拌した。その後、15分静置し、水層を抜き出し、得られた反応液を濃縮し、ラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定したところ、69.5%であった。
参考例B3で得られた反応液700gを、1Lジャケット付きセパラブルフラスコに入れ、ジャケット温度を80℃にした。反応液の10重量%の超純水を加え、15分攪拌した。その後、15分静置し、水層を抜き出した。この操作を2回行った後、1重量%の水酸化ナトリウム水溶液を、反応液の10重量%加え、15分攪拌した。その後、15分静置し、水層を抜き出した。反応液の10重量%の超純水を加え、15分攪拌後した。その後、15分静置し水層を抜き出した。洗浄後の反応液をロータリーエバポレータで濃縮した。得られた粗ラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定したところ、66.8%であり、光透過率差(LT.diff)の低下は認められなかった。
参考例B5で得られたラウロラクタムを蒸留(ボトム温度190℃、真空度3〜4torr、還流比1:1、スルーザパッキン7段)した。得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定したところ、45%であった。
参考例B3で得られたラウロラクタムを蒸留(ボトム温度190℃、真空度3〜4torr、還流比1:1、スルーザパッキン7段)し、蒸留により得られたラウロラクタム(光透過率差(LT.diff)=44.7%)を3g、メタノール60g、2重量%Pd/C(粒状)0.6gを300ml二口ナスフラスコに加えた。系内を水素ガスで置換し、水素雰囲気下、密閉系にて室温で6.5時間反応させた。反応終了後、温度90℃でメンブレンフィルターを用いてろ過した。得られたろ液を濃縮した(回収率91%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した結果、9%であった。
参考例B3で得られたラウロラクタム(光透過率差(LT.diff)=66.8%)を3g、トルエン200g、5重量%Pt/C(粉状)1.2gを300ml二口ナスフラスコに加えた。系内を水素ガスで置換し、水素雰囲気下、密閉系にて、室温で24時間反応させた。反応終了後、温度90℃でメンブレンフィルターを用いてろ過した。得られたろ液を濃縮後(回収率91%)した。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した結果、20%であった。
実施例B1の蒸留ラウロラクタム(光透過率差(LT.diff)=44.7%)を4g、トルエン6g、5重量%Pd/C(粉状)1gを100mLオートクレーブに加えた。系内を水素ガスで置換し、圧力0.2MPa、温度90℃にて1時間反応させた。反応終了後、温度90℃でメンブレンフィルターを用いてろ過した。得られたろ液を濃縮した(回収率90%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した結果、25.7%であった。
実施例B1の蒸留ラウロラクタム(光透過率差(LT.diff)=44.7%)を4g、トルエン6g、5重量%Pd/C(粉状)0.1gを100mLオートクレーブに加えた。系内を水素ガスで置換し、圧力0.2MPa、温度90℃にて1時間反応させた。反応終了後、温度90℃でメンブレンフィルターを用いてろ過した。得られたろ液を濃縮した(回収率90%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した結果、18.4%であった。
実施例B1の蒸留ラウロラクタム(光透過率差(LT.diff)=44.7%)を4g、トルエン6g、36.6重量% Ni/Al2O3(粉状、前還元処理を行ったもの。130℃ 0.5Mpa・1h トルエン3g)0.1gを100mLオートクレーブに加え、系内を水素ガスで置換し、圧力0.5MPa、温度90℃にて1時間反応させた。反応終了後、温度90℃でメンブレンフィルターを用いてろ過した。得られたろ液を濃縮した(回収率90%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した結果、22.9%であった。
実施例B1の蒸留ラウロラクタム(光透過率差(LT.diff)=44.7%)を4g、トルエン6g、耐硫黄性・Ni/Al2O3(粉状、前還元処理を行ったもの。130℃ 0.5Mpa・1h トルエン3g)0.1gを100mLオートクレーブに加えた。系内を水素ガスで置換し、圧力0.5MPa、温度90℃にて1時間反応させた。反応終了後、温度90℃でメンブレンフィルターを用いてろ過し得られたろ液を濃縮した(回収率90%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)を測定した結果、12.6%であった。
参考例B4で得られた洗浄後の反応液130g、5重量%Pt/C(粉状)13gを300mlオートクレーブに加え系内を水素ガスで置換し、圧力0.5Mpa、温度90℃にて2時間反応させた。反応終了後、温度90℃で5Cのろ紙を用いてろ過し得られたろ液を濃縮した(回収率90%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(Lt.diff)を測定したところ34.5%であった。
参考例B6で得られたラウロラクタムを130g、5重量%Pt/C(粉状)15gを300mlオートクレーブに加え系内を水素ガスで置換し、圧力0.5Mpa、温度165℃にて2時間反応させた。反応終了後、トルエン600gで希釈し温度90℃で5Cのろ紙を用いてろ過した。得られたろ液をロータリーエバポレータで濃縮した(回収率90%)。これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(Lt.diff)を測定したところ7.9%であった。
以下、実施例C1〜C7では、まずシクロドデカノンを用いてシクロドデカノンオキシムを製造し、これを触媒の存在下ベックマン転位することによりラウロラクタムを製造する工程の中で、水素化処理または晶析精製を行った。そして、これにより得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)の測定、ガスクロマトグラフィー質量分析を行った。なお、以下の実施例C1〜C7、参考例C1〜C6において、光透過率差(LT.diff)の測定方法は上記実施例Bと同様に行った。
実施例C1〜C7、および参考例C1におけるガスクロマトグラフィーの測定条件は以下の通りである。
分析カラム:GLサイエンス社製TC−1キャピラリーカラム、カラム長30m、内径0.53mm、膜厚1.5μm)、カラム温度:70から300℃、昇温速度5℃/分)
[工程C1:シクロドデカノンの調製]
シクロドデカノン/シクロドデカノール混合物(インビスタ社製)を脱水素反応に供して得られたシクロドデカノンを原料として用いた。このシクロドデカノンの光透過率差(LT.diff)は48%であった。また、ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、保持時間23分に230重量ppmの不純物が検出され、ガスクロマトグラフ質量分析装置(日本電子社製JMS−GC mate II)にて分析を行った結果、分子量は180であり、フラグメントイオンの解析の結果から、シクロドデセノンであった。
工程C1により調製したシクロドデカノン7241gを用いて、参考例B1と同様にしてシクロドデカノンオキシムを製造した。
工程C2により調製したシクロドデカノンオキシムのトルエン溶液を、参考例B2と同様の方法により、水分が350ppmになるまで乾燥した。得られたシクロドデカノンオキシムのトルエン溶液の一部を採取し、トルエンで希釈して、前記条件にてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、保持時間27.1分、28.1分、28.3分にそれぞれ51重量ppm、50重量ppm、51重量ppmの不純物が検出され、ガスクロマトグラフィー質量分析の結果、これら3種類の不純物の分子量はいずれも195であり、フラグメントイオンの解析の結果から、シクロドデセノンオキシムの異性体混合物であった。
工程C3により調製した50重量%シクロドデカノンオキシムのトルエン溶液に、塩化亜鉛を、シクロドデカノンオキシムに対して1.0mol%の比になるように溶かし、攪拌機が設けられた500mlジャケット付きセパラブルフラスコ2つからなる多段反応装置(転位反応第1槽、転位反応第2槽という)に供給した。これとは別に10重量%塩化チオニル−トルエン溶液と前記の50重量%シクロドデカノンオキシム溶液を、濃度15重量%となるようにトルエンで希釈したシクロドデカノンオキシム−トルエン溶液を混合して触媒活性種を調製し(当該混合槽を前調製槽という)、転位反応第1槽に供給した。なお、前調製槽は発熱による温度上昇を防ぐため水冷ジャケットを備え、温度が35℃を超えないように制御した。前調製槽にフィードされる塩化チオニルとシクロドデカノンオキシムのフィード量は前調製槽及び転位反応第1槽にフィードされるシクロドデカノンオキシムの合計量に対して、それぞれ1.5mol%、3.75mol%であり、前調製槽の滞留時間は20分であった。また、転位反応槽の温度は105℃に設定し、転位反応槽の滞留時間は、転位反応第1槽、転位反応第2槽合計で25分とした。
工程C4により得られたラウロラクタム/トルエン溶液500gに、水50gを加え、85℃で10分間攪拌後静置分液して、軽液相を取得した。この操作をさらに2回繰返し、得られた軽液相に1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液64gを加え85℃で10分間攪拌後静置し、軽液相を分取した(後処理液と称する)。得られた軽液相からトルエンを留去後さらに蒸留(ボトム温度190℃、真空度3〜4torr、還流比1、スルーザパッキン7段)を行ってラウロラクタムを取得した。
上記工程C1〜工程C5により得られたラウロラクタムについてガスクロマトグラフィー分析(前記条件)を行った結果、27.5分、29.2分、32.6分に不純物が検出され、それぞれの濃度は4重量ppm、8重量ppm、21重量ppmであった。ガスクロマトグラフィー質量分析の結果、いずれも分子量は195であり、フラグメントイオンの解析の結果、ドデセノ12ラクタムの異性体混合物であった。また、得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は44.7%であった。
ラウロラクタムの製造を、工程C4に示す方法から以下の工程C4´に示す方法に変えた以外、参考例C1と同様にしてラウロラクタムを製造した。
前記工程C4で示した多段反応装置に、前記工程C3の通り得られた50重量%シクロドデカノンオキシム−トルエン溶液に塩化亜鉛を、シクロドデカノンオキシムに対して1.0mol%の比になるように溶かして得た溶液を2槽での滞留時間の合計が25分になるように供給した。一方、塩化シアヌル−トルエン溶液をシクロドデカノンオキシムに対して塩化シアヌルが1.5mol%なるように第1槽に供給した。第2槽の反応液をガスクロマトグラフィーにより分析を行った結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は100%、ラウロラクタム収率は99.7%であった。また、得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は66.8%であった。
前記工程C1で得られたシクロドデカノン10kgに白金を5重量%担持するPt/C触媒(エヌイーケムキャット社製)10gを加え、溶融均一化したスラリーを攪拌翼を供えた液容積1Lの加圧流通反応器に毎時1Lの速度(平均滞留時間1時間)で導入するとともに、水素を流通し、100℃、1.1MPaの条件下で水素化処理を行った。加圧流通反応器から排出された処理液の加圧連続濾過を行い、Pt/C触媒を濾別した後、シクロドデカノンを取得した。得られたシクロドデカノンをガスクロマトグラフィーで分析(前記条件)した結果、0.15重量%のシクロドデカノールの生成を確認したが、前記工程C1で見られた不純物ピークは検出されず、光透過率差(LT.diff)は6.5%であった。このシクロドデカノンを用いた以外参考例C1と同様にしてラウロラクタムを製造した。得られた精製ラウロラクタム中には参考例C1で見られたドデセノ12ラクタムは検出されず、光透過率差(LT.diff)は10.1%であった。
ラウロラクタムの製造方法の一部を、参考例C2と同様、工程C4´の方法に変えた以外は実施例C1と同様にラウロラクタムを製造した。該ラウロラクタム中には参考例C1および参考例C2で見られたドデセノ12ラクタムは検出されず、光透過率差(LT.diff)は12.1%だった。
工程C2と同様にしてシクロドデカノンオキシムのトルエン溶液を得た。実施例C1に示した装置を用い、5%Pt/C添加量を1重量%、水素圧0.2MPa、平均滞留時間を60分として、シクロドデカノンオキシムの水添処理を行った。工程C3に従い乾燥処理を行った後、工程C4、C5と同様にして精製ラウロラクタムを製造した。シクロドデカノンオキシムの乾燥処理後のガスクロマトグラフ分析の結果、工程C3で見られた不純物は検出されず、精製ラウロラクタム中のドデセノ12ラクタムも検出されなかった。また、精製ラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は15.0%であった。
工程C2の溶媒をメタノールに変え、反応温度を65℃とした以外は参考例C1と同様にして、シクロドデカノンオキシムを製造した。反応終了後水相を分離し、反応液(シクロドデカノンオキシム/メタノールスラリー)を室温まで冷却し、シクドデカノンオキシム結晶を濾別した。シクロドデカノンオキシムを含むメタノール母液から常圧でメタノールを留去し、約10倍に濃縮後、室温に冷却し析出したシクロドデカノンオキシムの結晶を濾別した。得られたシクロドデカノンオキシムの結晶は前記反応液の冷却の際に析出した結晶とあわせ、500mlの水、メタノールでリンスし減圧乾燥機に入れ70℃にて乾燥した。乾燥したシクロドデカノンオキシムをトルエンに溶かして50重量%のシクロドデカノンオキシム/トルエン溶液を調製し、工程C4、C5と同様にして精製ラウロラクタムを製造した。精製ラウロラクタム中のドデセノ12ラクタムの異性体の濃度はそれぞれ、1重量ppm、3重量ppm、10重量ppmで光透過率差(LT.diff)は21.0%であった。
工程C5の蒸留精製を行わなかった以外は参考例C1と同様にして、後処理液を調製し、これを自動試料燃焼装置(三菱化学社製AQF-100型)にて燃焼させ、発生ガスを水酸化ナトリウム水溶液に吸収させイオンクロマトグラフィー(三菱化学社製DIONEX−ICS1000システム)で分析した結果、塩素が180.4重量ppm、イオウが56.2重量ppm含まれていた。後処理液200gに安定化ニッケル触媒(日揮触媒化成社製F33B:Ni(56重量%)をシリカ−アルミナ担体に担持したもの)を10g加え、水素圧0.5MPa、130℃で1.5時間処理した。その結果、光透過率差(LT.diff)は29.7%であり、塩素が75.5ppm、イオウが5.3ppm含まれていた。
参考例C1と同様にして、ラウロラクタムを製造し、得られたラウロラクタム120gに安定化ニッケル触媒(日揮触媒化成社製N113F:Ni(52重量%)担体:珪藻土)1.2gを加え、水素圧0.5MPa、165℃で2時間処理した。得られたラウロラクタムからは塩素、イオウともイオンクロマトグラフィー分析からは検出されず、ドデセノ12ラクタムも検出されなかった。光透過率差(LT.diff)は4.3%であった。
ラウロラクタムの製造方法を参考例C2と同様に行った以外は実施例C6と同様にしてラウロラクタムの水素化精製を行った。得られたラウロラクタムからは塩素、イオウともイオンクロマトグラフィー分析からは検出されず、ドデセノ12ラクタムも検出されなかった。光透過率差(LT.diff)は5.1%であった。
工程C5の蒸留条件の還流比を5に上げた以外は参考例C1と同様にして精製ラウロラクタムを製造した。得られた精製ラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は44.0%であった。同条件で蒸留をくりかえしたところ、得られた精製ラウロラクタムにおいても光透過率差(LT.diff)は35.0%だった。
工程C4で得られたラウロラクタム/トルエン溶液500gに活性炭50gを加え、85℃で1時間攪拌後、同温度にて活性炭をろ過した。得られた溶液を室温まで冷却し、析出結晶を濾別し、室温にてトルエン100gで洗浄後乾燥して、乾燥結晶を得た。該結晶の光透過率差(LT.diff)は38.5%であった。
工程C5の蒸留精製において、粗ラウロラクタムに対して2000重量ppmの炭酸ナトリウム粉末を加えて蒸留した以外は参考例C1と同様にラウロラクタムを製造した。得られた精製ラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は38.0%であった。
工程C4の後処理の第1回目の水洗の際にラウロラクタムに対して1モル%の次亜塩素酸ナトリウムを加え処理を行った以外は参考例C1と同様にしてラウロラクタムを製造した。得られた精製ラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は43.0%であった。
工程C4の後処理の第1回目の水洗の際にラウロラクタムに対して5重量%のイオン交換樹脂(オルガノ社:アンバーリスト15DRY)を加え処理を行った以外は参考例C1と同様にしてラウロラクタムを製造した。得られたラウロラクタムの光透過率差(LT.diff)は44.0%であった。
以下、実施例D1〜D4においては、再結晶による精製を行ったシクロドデカノンを用いてシクロドデカノンオキシムを製造し、ラウロラクタム溶液中等の不純物の分析を行った。
[シクロドデカノンの製造]
特表2007−506695号公報に従い、シクロドデカノンを製造した。すなわち、まずブタジエンを四塩化チタン、エチルアルミニウムセスキクロライドを触媒に用いて三量化し、シクロドデカトリエンを製造した。次にシクロドデカトリエンを亜酸化窒素で酸化し、シクロドデカジエノンを製造し、残った炭素−炭素二重結合を、パラジウム触媒を用いて水添して粗シクロドデカノンを製造した。得られた粗シクロドデカノンを蒸留精製して原料であるシクロドデカノンを取得した。
得られたシクロドデカノンを、ガスクロマトグラフィー(カラム:GLサイエンス社製CP−SIL19CB、50mキャピラリーカラム カラム温度:70℃から300℃へ毎分5℃で昇温)による分析を行った結果、保持持間24.68分、24.73分、24.87分、25.12分に不純物が検出され、その重量濃度は165重量ppm、107重量ppm、147重量ppm、145重量ppmであった。また、ガスクロマトグラフィー−マススペクトル(日本電子社製JMS GC mateII)分析の結果、分子量はいずれも178であった。シクロドデカノン10gに5重量%の白金を含有する白金/カーボン(エヌイーケムキャット社製)を0.5g加え、水素圧1MPa、110℃、1時間水素化処理を行いガスクロマトグラフィー分析を行った結果、保持持間24.68分、24.73分、24.87分の不純物の濃度は変化しなかったが、25.12分の不純物は消失した。従って、保持持間24.68分、24.73分、24.87分の不純物はトリシクロ環構造のドデカノン、25.12分の不純物はジシクロ環構造のドデセノン又はシクロドデカジエノンと推定された。
シクロドデカノン100重量部に対し、n−ヘプタン8重量部を加え、60℃に加熱して溶解後、25℃まで冷却しシクロドデカノンの結晶を濾別した。n−ヘプタン3重量部で結晶を洗浄後、乾燥して精製シクロドデカノン結晶を得た。晶析のワンパス収率は76.6%であり、ガスクロマトグラフィーで分析した結果、保持持間24.68分、24.73分、24.87分の不純物はそれぞれ4重量ppm、4重量ppm、6重量ppmに減少し、25.12分の不純物は検出されなかった。
特開平5−4964号公報に記載の方法に従い、ラウロラクタムを製造した。まず、別途準備したシクロヘキサノンをオキシム化第1槽にフィードし、ヒドロキシルアミン硫酸塩と硫酸アンモニウム水溶液からなるオキシム化第2槽重液と攪拌混合し、pHを調整しながらアンモニア水を滴下して、シクロヘキサノンオキシムを製造した。得られたシクロヘキサノンオキシム融液はオキシム化第2槽へフィードした。オキシム化第2槽へは、上記方法で製造されたシクロドデカノン及びヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液をフィードし、オキシム化第1槽と同様に攪拌下にアンモニア水を滴下して、シクロドデカノンオキシムを製造した。オキシム化第2槽にフィードするヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液フィード量はシクロヘキサノンとシクロドデカノンの合計と等モル量とした。オキシム化第2槽から排出する軽液相はシクロヘキサノンオキシムとシクロドデカノンオキシムからなる融液であり転位工程に送られた。転位工程では濃硫酸と発煙硫酸によりシクロヘキサノンオキシムとシクロドデカノンオキシムの転位反応を行った。転位終了後、転位液にアンモニア水を加え、硫酸を中和して、カプロラクタム、ラウロラクタムを遊離させ、トルエンを加えて抽出した。得られたカプロラクタム、ラウロラクタムのトルエン溶液に水を加え、カプロラクタムを水相に抽出して両者を分離した。得られたカプロラクタム水溶液、ラウロラクタムのトルエン溶液はそれぞれ溶媒を留去して粗ラクタムとして取得し、更に蒸留精製を行って、製品ラクタムを得た。
前記粗ラウロラクタム又は製品ラウロラクタム100gにメタノール100gを加え、65℃に加熱溶解した。ラウロラクタムのメタノール溶液を20℃まで冷却し、析出したラウロラクタムを濾別した。濾液は蒸発乾固した。得られた固体を65℃に加熱し、少量のメタノールを添加して65℃に加熱溶解後20℃まで冷却し、析出したラウロラクタムを濾別した。得られた濾液は5.0gにメスアップした。濾液をガスクロマトグラフィー(カラム:GLサイエンス社製TC−1、30mキャピラリーカラム。温度:70℃から300℃へ毎分5℃で昇温)で分析した結果、保持時間、31.3分、31.7分に不純物が検出され、その含有量は粗ラウロラクタム中では3.1重量ppm、6.0重量ppm、蒸留精製した製品ラウロラクタム中では0.5重量ppm、0.9重量ppmであった。また、ガスクロマトグラフィー−マススペクトル(日本電子社製JMS GC mateII)による分析の結果、これら不純物の分子量は193であった。さらに、濾液3gに5重量%の白金を含有する白金/カーボン(エヌイーケムキャット社製)を0.15g加え、水素圧1MPa、110℃、1時間で水素化処理を行い、次いでガスクロマトグラフィー分析を行った結果、いずれの不純物も濃度変化はなかった。従って、これらの不純物はトリシクロ環構造のドデカノラクタムと推定された。
シクロドデカノンの精製を行わなかったこと、及びラウロラクタムの蒸留精製の際の塔底からの排出量を製品ラウロラクタムの取得量に対して0.12重量%としたこと以外は実施例D1と同様にして製品ラウロラクタムを取得した。粗ラウロラクタム中には保持時間30.9分、31.3分、31.6分、31.7分、32.0分、32.5分、32.7分不純物が検出され、粗ラウロラクタムに対し35重量ppm、96重量ppm、35重量ppm、163重量ppm、15重量ppm、32重量ppmであった。これらの不純物は製品ラウロラクタム中にも検出され、それぞれ7重量ppm、16重量ppm、7重量ppm、32重量ppm、2重量ppm、4重量ppmであった。また、ガスクロマトグラフィーマススペクトル分析では不純物の分子量は全て193であった。一方、製品ラウロラクタムの水添処理を行った結果、保持時間30.9分、31.3分、31.6分、31.7分、32.0分、32.5分の不純物濃度は処理後も変化しなかったが、32.7分の不純物は消失し、32.1分、32.6分に新たな不純物が検出され、それぞれ、製品ラウロラクタムに対し1重量ppm、3重量ppmであった。また、新たな不純物の分子量は195であった。以上の結果から、30.9分、31.3分、31.6分、31.7分、32.0分、32.5分の不純物はトリシクロ環構造のドデカノラクタム、32.7分の不純物はジシクロ環構造のドデセノラクタムと推定された。
シクロドデカノンの再結晶溶媒をメタノールに変えた以外は実施例D1と同様にしてラウロラクタムを取得した。シクロドデカノンの晶析精製の際のワンパス収率は87.6%、保持持間24.68分、24.73分、の不純物はそれぞれ4重量ppm、6重量ppmであり、24.87分、25.12分の不純物は検出されなかった。また、製品ラウロラクタム中の31.3分の不純物は0.5重量ppmで31.7分の不純物は検出されなかった。
シクロドデカノンの再結晶溶媒をトルエンに変えた以外は実施例D1と同様にしてラウロラクタムを取得した。シクロドデカノンの再結晶精製の際のワンパス収率は35.8%、保持持間24.68分、24.87分の不純物はそれぞれ4重量ppm、9重量ppmであり、24.73分、25.12分の不純物は検出されなかった。また、製品ラウロラクタム中の31.3分、31.7分の不純物はそれぞれ0.5重量ppm、1.1重量ppmであった。
シクロドデカノンオキシムの製造及びその転位反応工程を以下に示す方法に変えた以外は実施例D1と同様にして、ラウロラクタムを製造した。
特開2000-256340号公報、特開2000-026441号公報、特開2001-302650号公報、特開2001-226311号公報に従って、粗シクロドデカノンを製造した。すなわち1,5,9−シクロドデカトリエンに過酸化水素水を混合し、触媒としてリンタングステン酸、トリオクチルメチルアンモニウムクロライドを加えて酸化し、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンを製造した。未反応の1,5,9−シクロドデカトリンを蒸留回収後、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンを蒸留精製した。得られた1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンを白金/カーボンを触媒にて水添処理を行い、二重結合を水素化した。得られたエポキシシクロドデカンに触媒としてヨウ化リチウムを加え、230℃に加熱して異性化し、シクロドデカノンを得た。シクロドデカノンの精製、ラウロラクタムの製造は実施例D1と同様に行い不純物を分析した。精製後のシクロドデカノン中の24.68分、24.73分、24.87分の不純物はそれぞれ2.4重量ppm、2.1重量ppm、4.1重量ppmで、25.12分の不純物は検出されなかった。粗ラウロラクタム及び製品ラウロラクタム中の31.3分、31.7分の不純物はそれぞれ2.1重量ppm、4.0重量ppm、及び0.3重量ppm、0.6重量ppmであった。
Claims (22)
- ケトンとヒドロキシルアミンとを、有機溶媒の存在下で反応させ、オキシムを生成する工程(以下、オキシム化工程という)と、
ベックマン転位触媒を用いて、オキシムをベックマン転位させることによりアミド化合物を製造する工程(以下、転位工程という)と、
製造されたアミド化合物と溶媒とを分離し、分離した溶媒をオキシム化工程にリサイクルする工程(以下、溶媒リサイクル工程という)と、
を含むアミド化合物の製造方法であって、
前記溶媒リサイクル工程により分離され、オキシム化工程にリサイクルされる溶媒中のハロゲン化物、アルデヒド化合物、アルコール化合物、ニトリル化合物の含有量を、それぞれ原料であるケトンに対して0.4モル%以下とすることを特徴とする、アミド化合物の製造方法。 - 前記オキシム化工程の反応液中のアルドキシム化合物、アミドキシム化合物の含有量を、オキシムに対して0.4モル%以下とすることを特徴とする請求項1記載のアミド化合物の製造方法。
- 前記ベックマン転位触媒がハロゲン原子を含むことを特徴とする請求項1記載のアミド化合物の製造方法。
- 前記有機溶媒が芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項1記載のアミド化合物の製造方法。
- 前記ケトンがシクロドデカノンであることを特徴とする請求項1記載のアミド化合物の製造方法。
- 二重結合を有する不純物が15重量ppm以下であることを特徴とするラクタム。
- 環状ケトンとヒドロキシルアミンとの反応により、下式(1)で表されるオキシムを製造する工程と、
ベックマン転位触媒を用いて、前記オキシムをベックマン転位させることによりラクタムを製造する工程と
を有するラクタムの製造方法であって、
前記転位触媒が、
下記条件(i)〜(iii)すべてを満足する芳香環含有化合物であり、
かつ、環状ケトン、オキシム、およびラクタムから成る群から選ばれる1種類以上の化合物の水素化精製および/または晶析精製を行うことを特徴とする、請求項6記載のラクタムの製造方法。
(i)芳香環を構成する原子として、脱離基としてハロゲン原子を有する炭素原子を少なくとも1つ含む。
(ii)芳香環を構成する原子として、ヘテロ原子又は電子吸引基を有する炭素原子のいずれかの原子の一方又は両方を少なくとも3つ含む。
(iii)前記のヘテロ原子又は電子吸引基を有する炭素原子のうちの2つが、前記脱離基であるハロゲン原子を有する炭素原子のオルトあるいはパラ位に位置する。 - 前記環状ケトンの水素化精製を行うことを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
- 前記オキシムの晶析精製を行うことを特徴とする、請求項7または8に記載の製造方法。
- 前記オキシムの水素化精製を行うことを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記オキシムのベックマン転位により得られたラクタムの水素化精製を行うことを特徴とする、請求項7〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記ラクタムがラウロラクタムであることを特徴とする、請求項7〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
- 橋かけ環状構造を持つ不純物が50重量ppm以下であることを特徴とするラクタム。
- 前記橋かけ環状構造を持つ不純物が、ジシクロ環及び/又はトリシクロ環構造のラクタムであることを特徴とする、請求項13に記載のラクタム。
- シクロアルカノンオキシムのベックマン転位によるラクタムの製造方法であって、ベックマン転位反応液中の橋かけ環状構造を持つ不純物が、目的生成物であるラクタムに対して300重量ppm以下であることを特徴とするラクタムの製造方法。
- 前記橋かけ環状構造を持つ不純物が、ジシクロ環及び/又はトリシクロ環構造のアミド化合物であることを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
- 前記シクロアルカノンオキシムが、シクロアルカノンとヒドロキシルアミンとを反応させて製造したものである請求項15または16に記載の製造方法。
- 前記シクロアルカノンがブタジエンの付加反応生成物より製造したものである請求項17記載の製造方法。
- 前記シクロアルカノンに含まれる橋かけ環状構造を持つケトンが500重量ppm以下であることを特徴とする請求項17または18に記載の製造方法。
- 前記橋かけ環状構造を持つケトンがジシクロ環構造を有するケトン及び/又はトリシクロ環構造を有するケトンである、請求項19に記載の製造方法。
- 前記シクロアルカノンが炭素原子数8〜20のシクロアルカノンであって、再結晶により精製されたものであることを特徴とする、請求項17〜20のいずれか1項記載の製造方法。
- 前記ラクタムがラウロラクタムであることを特徴とする、請求項15〜21のいずれか1項に記載の製造方法。
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