JP5593095B2 - アミド化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、オキシム化合物のベックマン転位反応によるアミド化合物の製造方法に関する。
工業的なアミド化合物の製造方法として、オキシム化合物をベックマン転位反応させてアミド化合物に変換させる方法がある。例えば、液相中で濃硫酸や発煙硫酸などの強酸を使用して、シクロヘキサノンオキシムをベックマン転位反応させてε−カプロラクタムを製造する方法が知られている。しかしながら、この方法では、反応生成液からε−カプロラクタムを分離するときの中和工程で、アンモニア水溶液を用いるため、多量の硫酸アンモニウムが副生するという問題がある。
かかる問題を解決する為、種々ベックマン転位反応に用いる触媒が検討されている。例えば、N,N−ジメチルホルムアミドとクロルスルホン酸から生成するイオン対(ビルスマイヤー錯体)からなる触媒(非特許文献1)、エポキシ化合物と強酸(三フッ化ホウ素・エーテラート等)から生成するアルキル化剤、及びN,N−ジアルキルホルムアミドからなる触媒(非特許文献2)、リン酸若しくは縮合性リン酸化合物からなる触媒(特許文献1)、N,N−ジアルキルホルムアミド等の化合物、五酸化リン、及び含フッ素強酸若しくはその誘導体からなる触媒(特許文献2)、インジウムトリフラート(非特許文献3)、イッテルビウムトリフラート(非特許文献4)等の触媒などが知られている。しかし、特にシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応は進行し難いという問題がある。
さらに、塩化シアヌルを触媒として用いてベックマン転位反応させることが知られている(非特許文献5)。しかし、高い収率でアミド化合物を得ることができないという問題がある。塩化シアヌルの代わりに、ヘキサクロロホスファゼン(1,3,5−triazo−2,4,6−triphosphorine−2,2,4,4,6,6−chroride)を用いてベックマン転位反応させ、その後強酸で処理して高い収率でアミド化合物を得る方法も知られている(非特許文献6)。
特開昭62−149665号公報 特開平5−105654号公報
M.A.Kira,et.al.,Egypt.J.Chem.,vol.16,pp.551−553(1973) Y.Izumi,Chemistry Letters,pp.2171−2174(1990) J.S.Sandhu,et.al.,Indian Journal of Chemistry,pp.154−156(2002) J.S.Yadav,et.al.,Journal of Chemical Research(S),pp.236−238(2002) K.Ishihara,et.al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.127,pp.11240−11241(2005) Y.Ishii,et.al.,J.Org.Chem,vol.73,pp.2894−2897(2008)
しかしながら、この方法では、強酸を用いているため、酸や廃液の取り扱いやそれらの処理に注意を要するという問題がある。そこで本発明は、オキシム化合物をベックマン転位反応させることによりアミド化合物を製造する方法において、副生成物の生成を抑制して高収率で簡便にアミド化合物を製造できるアミド化合物の製造方法を提供することを目的とする。特に、シクロヘキサノンオキシムから副生成物の生成を抑制して高収率で簡便にε−カプロラクタムを製造する方法を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、塩化シアヌルの存在下でベックマン転位反応させて得られた反応物と、シリカゲルとを接触させることにより、副生成物の生成を抑制して高収率で簡便にアミド化合物を製造できることを見出した。すなわち、本発明は、オキシム化合物をベックマン転位反応させることによりアミド化合物を製造する方法において、塩化シアヌルの存在下でベックマン転位反応させて得られた反応物とシリカゲルとを接触させることを特徴とするアミド化合物の製造方法である。
以上のように、本発明によれば、副生成物の生成を抑制して高収率で簡便にアミド化合物を製造できるアミド化合物の製造方法を提供することができる。
本発明に係るアミド化合物の製造方法について、下記反応スキームを用いて説明する。反応スキーム中では、オキシム化合物として、シクロヘキサノンオキシムを用いている。まず、塩化シアヌルの存在下でシクロヘキサノンオキシムをベックマン転位させると、カプロラクタムと共に式(1)で示されるダイマーが副生する。式(1)で示されるダイマーにシリカゲルを接触させると、式(1)で示されるダイマーはカプロラクタムへと変換され、高収率で簡便にカプロラクタムが得られる。
Figure 0005593095
本発明において用いられるオキシム化合物は、特に制限されず、製造目的とするアミド化合物に応じて適宜選択することができる。オキシム化合物としては、例えば、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005593095
式(2)中、R及びRは、それぞれ有機基を示す。また、R及びRは、互いに結合して環を形成した2価の有機基であってもよい。
、Rにおける前記有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、並びに複素環基が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基が挙げられ、炭素原子数1〜12のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数2〜8のアルキル基であることがさらに好ましい。アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、及びペンタデシル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、炭素原子数2〜20のアルケニル基が挙げられ、炭素原子数2〜12のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数2〜8のアルケニル基であることがさらに好ましい。アルケニル基として、具体的には、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、及び1−オクテニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、炭素原子数2〜20のアルキニル基が挙げられ、炭素原子数2〜12のアルキニル基であることが好ましく、炭素原子数2〜8のアルキニル基であることがさらに好ましい。アルキニル基として、具体的には、エチニル基、及び1−プロピニル基などが挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基が挙げられ、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基であることが好ましい。シクロアルキル基として、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、及びシクロドデシル基などが挙げられる。
シクロアルケニル基としては、例えば、炭素原子数3〜20のシクロアルケニル基が挙げられ、炭素原子数3〜15のシクロアルケニル基であることが好ましい。シクロアルケニル基として、具体的には、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、及びシクロオクテニル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素原子数6〜24のアリール基が挙げられる。アリール基として、具体的には、例えば、フェニル基、及びナフチル基などが挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、炭素原子数7〜25のアラルキル基が挙げられる。アラルキル基として、具体的には、ベンジル基、2−フェニルエチル基、及び3−フェニルプロピル基などが挙げられる。
複素環基としては、例えば、芳香族性の複素環基及び非芳香族性の複素環基が挙げられ、炭素数1〜24の複素環基であることが好ましい。複素環基として、具体的には、2−ピリジル基、2−キノリル基、2−フリル基、2−チエニル基、及び4−ピペリジニル基などが挙げられる。
及びRが、互いに結合して環を形成した有機基である場合、2価の有機基としては、例えば、直鎖若しくは分岐アルキレン基が挙げられ、直鎖アルキレン基であることが好ましい。アルキレン基は、式(2)で表されるオキシム化合物の炭素原子を含めて、3〜30員環を形成していることが好ましく、4〜20員環を形成しているのがさらに好ましく、5〜14員環を形成しているのが特に好ましい。2価のアルキレン基として、具体的には、エチレン基、トリメチレン基、及びプロピレン基などが挙げられる。
有機基は、ベックマン転位反応を阻害しなければ特に限定されることなく、種々の置換基を有してもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、メルカプト基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、アミノアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、及び複素環基が挙げられる。
式(2)中、R及びRが、それぞれ有機基であるオキシム化合物としては、例えば、アセトンオキシム、2−ブタノンオキシム、2−ペンタノンオキシム、3−ペンタノンオキシム、1−シクロヘキシル−1−プロパノンオキシム、アセトフェノンオキシム、p−メトキシアセトフェノンオキシム、o−メトキシアセトフェノンオキシム、p−フルオロアセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム、及び4−ヒドロキシアセトフェノンオキシムが挙げられる。式(2)中、R及びRが、互いに結合して環を形成した2価の有機基であるオキシム化合物としては、例えば、シクロプロパノンオキシム、シクロブタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、シクロへプタノンオキシム、シクロオクタノンオキシム、シクロノナノンオキシム、シクロデカノンオキシム、シクロドデカノンオキシム、シクロトリデカノンオキシム、シクロテトラデカノンオキシム、シクロペンタデカノンオキシム、シクロヘキサデカノンオキシム、シクロオクタデカノンオキシム、及びシクロノナデカノンオキシムが挙げられる。これらのオキシム化合物の中では、シクロドデカノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトフェノンオキシム、p−メトキシアセトフェノンオキシム、o−メトキシアセトフェノンオキシム、p−フルオロアセトフェノンオキシムであることが好ましく、シクロヘキサノンオキシムであることがさらに好ましい。オキシム化合物は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
オキシム化合物は、式(2)で表されるオキシム化合物に対応するケトンとヒドロキシルアミンを反応させることによって得ることができる。例えば、シクロドデカノンオキシムは、特開2004−59553号公報の記載に従って、シクロドデカノンと硫酸ヒドロキシルアミンを反応させることによって得ることができる。
また、オキシム化合物は、脂肪族多価カルボン酸無水物若しくは芳香族多価カルボン酸無水物から誘導されるN−ヒドロキシイミド化合物、又はそのN−ヒドロキシイミド化合物のヒドロキシル基に保護基(例えば、アセチル基等のアシル基)を導入することにより得られる化合物の存在下、メチル基又はメチレン基を有する化合物と、亜硝酸エステル又は亜硝酸塩とを反応させることによっても得ることができる。脂肪族多価カルボン酸無水物若しくは芳香族多価カルボン酸無水物としては、例えば、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N,N’−ジヒドロキシピロメリット酸ジイミド、N−ヒドロキシグルタルイミド、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸イミド、及びN,N’−ジヒドロキシ−1,3,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドを挙げることができる(例えば、特開2009−298706号公報)。
本発明において、塩化シアヌルは市販のものが使用できる。
塩化シアヌルの使用量は、オキシム化合物1モルあたり、0.001〜100モルであることが好ましく、0.001〜1.0モルであることがさらに好ましい。
本発明において、ベックマン転位反応は、無溶媒又は溶媒の存在下で行うことができる。溶媒を使用する場合、溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、及びクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、シクロドデカン、及びハイドロクメン等の脂肪族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、及びシクロドデカノン等のケトン類;アセトニトリル、プロピオニトリル、及びベンゾニトリル等のニトリル類;ホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド、及びスルホラン等のスルホキシド、スルホン類;蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、及びブタン酸エチル等のエステル類;蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、及びトリフルオロ酢酸等のカルボン酸類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、及びジオキサン等のエーテル類;ヘキサメチルリン酸トリアミド等のリン酸アミド類;クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、及びトリフルオロメチルベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ニトロベンゼン、ニトロメタン、及びニトロエタン等のニトロ化合物;並びに、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、及びトリフルオロエタノール等のフッ素系アルコールを挙げることができる。これらの中では、ニトリル類が好ましく、アセトニトリルがさらに好ましい。溶媒は、単独で用いることもできるし、2種以上の溶媒を混合してもよい。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、オキシム化合物の0〜100重量倍であることが好ましく、1〜50重量倍であることがさらに好ましい。
ベックマン転位反応条件は、使用するオキシム化合物、触媒、及び溶媒等の種類や量により適宜選択でき、特に制限はない。一般的には、反応温度は、20〜120℃であることが好ましい。反応圧力は、常圧又は加圧条件下で行うことができる。反応は、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、空気や酸素雰囲気下で行ってもよい。反応時間は、一般的には、0.01〜24時間が好ましく、0.05〜20時間がさらに好ましい。反応装置は、通常の撹拌装置を備えた反応器を用いることができる。
本発明に係るアミド化合物の製造方法において、式(2)中、R及びRが、それぞれ有機基であるオキシム化合物をベックマン転位させた場合には、鎖状ダイマーが得られる。例えば、ベンゾフェノンオキシムからは、N−フェニル−N−[フェニル(フェニルイミノ)メチル]ベンズアミドが得られる。R及びRが、互いに結合して環を形成した2価の有機基であるオキシム化合物をベックマン転位させた場合には、二環性ダイマーが得られる。例えば、シクロヘキサノンオキシムからは、1−(3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−アゼピン−7−イル)アゼパン−2−オン(式(1)で示されるダイマー)が得られる。
ベックマン転位反応終了後、ダイマーを含む得られた反応物をシリカゲルと接触させる。シリカゲルと接触させる前記反応物は、蒸留等の方法によってダイマーを単離したものでもよいし、ベックマン転位により生成したアミド化合物及びダイマーを含んだ未処理物であってもよいし、ベックマン転位により生成したアミド化合物及びダイマーを含んだ未処理物から溶媒等を除去したものであってもよい。シリカゲルは、市販のものを用いることができ、クロマトグラフィーで用いられるシリカゲルであることが好ましい。反応物とシリカゲルとを接触させる方法としては、反応物をシリカゲルカラムに通過させる方法、及び反応器中でシリカゲルと混合して撹拌する方法が挙げられ、工業規模レベルでシリカゲルと接触させる方法としては、固定床連続流通方式、及び回分式スラリー混合方式などが挙げられ、反応物とシリカゲルとを混合して撹拌できる方法が好ましい。接触は、通常、室温で行う。シリカゲルと混合する場合は、一般的には、反応物中のダイマー1gに対して0.01〜1000gのシリカゲルを混合する。
反応物は、シリカゲルに溶媒と共に接触させてもよい。溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、酢酸エチル、ジエチルエーテル、アルコール類が好ましく、酢酸エチルがさらに好ましい。
接触に用いたシリカゲルは、濾過などの方法により除去して、アミド化合物を得ることができる。得られたアミド化合物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、又はカラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらの組み合わせにより分離精製してもよい。
(実施例1)
ネジ付き試験管にシクロヘキサノンオキシム(57.0mg、0.5mmol)、塩化シアヌル(27.7mg、0.15mmol)、及びアセトニトリル(1.0ml)を入れて80℃のオイルバスで2時間加熱撹拌して、茶色の液体を得た。得られた反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0ml)で処理し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、その後溶媒を留去して茶色の液体(40.9mg)を得た。得られた反応物にシリカゲル(5.0g)と酢酸エチル(50ml)とを加えて、室温で3時間撹拌した。シリカゲルを濾別後、溶媒を留去することにより黄色液体(25.1mg)を得た。得られた黄色液体について、H−NMR分析を行ったところ、ε−カプロラクタムのみであった。
(比較例1)
ネジ付き試験管にシクロヘキサノンオキシム(57.0mg、0.5mmol)、塩化シアヌル(27.7mg、0.15mmol)、及びアセトニトリル(1.0ml)を入れて80℃のオイルバスで2時間加熱撹拌して、茶色の液体を得た。得られた反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0ml)で処理して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を留去して茶色の液体(40.9mg)を得た。得られた反応物について、H−NMR分析を行ったところ、ε−カプロラクタム23.3モル%、及び1−(3,4,5,6−テトラヒドロ)−2H−アゼピン−7−イル)アゼパン−2−オン76.7モル%であった。

Claims (2)

  1. オキシム化合物をベックマン転位反応させることによりアミド化合物を製造する方法において、
    塩化シアヌルの存在下でベックマン転位反応させて得られた反応物とシリカゲルとを混合及び撹拌して接触させることを特徴とするアミド化合物の製造方法。
  2. 前記オキシム化合物が、シクロヘキサノンオキシムであることを特徴とする請求項1記載のアミド化合物の製造方法。
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