JP2012056845A - アミド又はラクタムの製造方法 - Google Patents

アミド又はラクタムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オキシム化合物のベックマン転位反応によりアミド又はラクタムを製造する方法において、高転化率及び高収率でアミド又はラクタムを生成するとともに、大量の硫酸アンモニウムなどの副生物が生成しないアミド又はラクタムの製造方法を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物の存在下、ラクトンを溶媒として、オキシム化合物を転位させ、対応するアミド又はラクタムを生成させる。
【化1】
Figure 2012056845

(式中、R1 R2 及びR3 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、スルホン基、シアノ基、アミノ基、又はオキシアミノ基を表し、Lは脱離基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、オキシム化合物のベックマン転位反応を行うことにより、ポリアミドの原料等として有用なアミド又はラクタムを製造する方法に関する。
シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行い、工業的にラウロラクタムを製造する方法としては、硫酸を用いてベックマン転位反応を行う方法が一般的に知られている(特許文献1及び2参照)。しかしながら、本方法は、シクロドデカノンオキシムに対して、当モル以上の硫酸を使用する必要があるため、反応後にアンモニアなどの塩基化合物で中和する必要があり、大量の硫酸アンモニウムなどの塩が副生することが問題である。
この問題を解決するために、種々触媒を用いたベックマン転位反応が検討されてきた。例えば、特許文献3及び非特許文献1には、極性溶媒中で2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンを触媒として、シクロドデカノンオキシムのベックマン転位を行う方法が記載されている。
また、特許文献4には、シクロドデカノンオキシムとして、特定の方法で製造されたシクロドデカノンオキシムを用いてベックマン転位反応を行い、ラウロラクタムを製造する方法が記載されている。
また、特許文献5には、オキシム化合物を転位させて、対応するアミド又はラクタムを製造する方法において、触媒として、ホスファゼン化合物、リン酸エステル化合物、ホスフィン化合物、イミド化合物、スルホニル又はスルフィニル化合物、シラン化合物、ケイ素原子を環の構成要素として含む環状化合物から選ばれる化合物を用い、溶媒として、有機酸、ニトリル類、アミド類、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ニトロ化合物、エステル類、フッ素系アルコールから選ばれる1種以上の化合物を用いることが記載されている。
しかし、特許文献5には、触媒としてシラン化合物を用い且つ溶媒としてラクトンを用いた実施例は記載されていない。また、特許文献5には、高収率でアミド又はラクタムを製造できることが記載されているが、触媒としてシラン化合物を用いた実施例17では、ラウロラクタムの収率が9%であり、極めて低収率である。
特許文献6及び7にも、特許文献5と同様のアミド又はラクタムの製造方法が記載されているが、いずれにも、触媒としてシラン化合物を用い且つ溶媒としてラクトンを用いた実施例は記載されていない。
特公昭52−033118号公報 特開平5−4964号公報 特開2006−219470号公報 特許第4207574号公報 特開2008−162935号公報 特開2009−298706号公報 特開平8−151362号公報
K. Ishihara, et. al., Journal of American Chemical Society, pp. 11240-11241 (2005)
本発明は、オキシム化合物のベックマン転位反応によりアミド又はラクタムを製造する方法において、高転化率及び高収率でアミド又はラクタムを生成するとともに、大量の硫酸アンモニウムなどの副生物が生成しないアミド又はラクタムの製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、下記のアミド又はラクタムの製造方法を提供することにより、上記の課題を解決したものである。
「下記一般式(1)で表される化合物の存在下、ラクトンを溶媒として、オキシム化合物を転位させ、対応するアミド又はラクタムを生成させるアミド又はラクタムの製造方法。」
Figure 2012056845
(式中、R1 R2 及びR3 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、スルホン基、シアノ基、アミノ基、又はオキシアミノ基を表し、Lは脱離基を表す。)
特に、本発明は、下記のラウロラクタムの製造方法を提供するものである。
「テトラクロロシランの存在下、ラクトンを溶媒として、シクロドデカノンオキシムを転位させ、対応するラウロラクタムを生成させるラウロラクタムの製造方法。」
本発明によれば、オキシム化合物から対応するアミド又はラクタムを、高転化率及び高収率で製造することができ、且つ大量の副生物を生成することなく、高選択率で製造することができ、工業的に有利である。
特に、シクロドデカノンオキシムからラウロラクタムを、高転化率及び高収率で、且つ大量の副生物を生成することなく、高選択率で製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するオキシム化合物としては、特に制限されるものではなく、製造対象のアミド又はラクタムに応じて適宜選択することができ、例えば、下記の式(2)又は(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012056845
〔式(2)中、Ra 及びRb はそれぞれ有機基を示す。但し、Ra 及びRb の何れか一方は水素原子であってもよい。また、式(3)中、mは2以上の整数を示す。〕
前記式(2)中のRa 及びRb で示される有機基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ペンタデシルなどのアルキル基(例えばC1-20アルキル基、好ましくはC1-12アルキル基、さらに好ましくはC2-8アルキル基);ビニル、アリル、1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、1−オクテニルなどのアルケニル基(例えばC2-20アルケニル基、好ましくはC2-12アルケニル基、さらに好ましくはC2-8アルケニル基);エチニル、1−プロピニルなどのアルキニル基(例えばC2-20アルキニル基、好ましくはC2-12アルキニル基、さらに好ましくはC2-8アルキニル基);シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロドデシルなどのシクロアルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル基、好ましくはC3-15シクロアルキル基);シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロオクテニルなどのシクロアルケニル基(例えばC3-20シクロアルケニル基、好ましくはC3-15シクロアルケニル基);フェニル、ナフチルなどのアリール基;ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピルなどのアラルキル基;2−ピリジル、2−キノリル、2−フリル、2−チエニル、4−ピペリジニルなどの芳香族性又は非芳香族性の複素環基などが挙げられる。これらの有機基は、反応を阻害しない範囲で種々の置換基、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基など)、置換チオ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど)、アラルキル基、複素環基などを有していてもよい。
前記式(2)で表される化合物としては、具体的には例えば、アセトアルデヒドオキシム、アセトンオキシム、2−ブタノンオキシム、2−ペンタノンオキシム、3−ペンタノンオキシム、1−シクロヘキシル−1−プロパノンオキシム、ベンズアルデヒドオキシム、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム、4’−ヒドロキシアセトフェノンオキシムなどが挙げられる。
前記式(3)で表される環状オキシム化合物は、環に置換基が結合してもよく、他の環が縮合していてもよい。式中のmは2〜30、好ましくは4〜20、さらに好ましくは5〜14である。前記式(3)で表される環状オキシム化合物としては、具体的には例えば、シクロプロパノンオキシム、シクロブタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、シクロヘプタノンオキシム、シクロオクタノンオキシム、シクロノナノンオキシム、シクロデカノンオキシム、シクロドデカノンオキシム、シクロトリデカノンオキシム、シクロテトラデカノンオキシム、シクロペンタデカノンオキシム、シクロヘキサデカノンオキシム、シクロオクタデカノンオキシム、シクロノナデカノンオキシムなどが挙げられる。
前記環に結合してもよい置換基としては、前記有機基が有していてもよい置換基として例示したものと同様の置換基が挙げられる。
これらの環状オキシム化合物は、対応するケトンとヒドロキシルアミンとを反応させて得る事ができる。
本発明は、前記オキシム化合物としてシクロドデカノンオキシムを用い、ラウロラクタムを製造する場合に適用して特に好適なものである。
本発明で使用するシクロドデカノンオキシムは、その製法に制限されるものではなく、公知の方法により製造されたもの、例えば、シクロドデカンを分子状酸素含有ガスにより酸化し、得られたシクロドデカノールを脱水素反応に供することにより調製されたシクロドデカノンを、出発原料として用い、これをヒドロキシルアミン鉱酸塩と反応させる方法(特許文献4の段落〔0034〕参照)により製造されたものを用いることができる。
本発明で使用する前記一般式(1)で表される化合物は触媒である。前記一般式(1)中、R1 R2 及びR3 で示されるハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、置換オキシカルボニル基、並びに、Lで示される脱離基としては、例えば、下記のものが挙げられる。
ハロゲン原子:ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素原子
アルキル基:メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル基などの炭素数1〜30程度(好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数1〜6)の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基
ハロゲン原子で置換されたアルキル基:上述のアルキル基にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子が1又は2以上置換した基など
アリール基:フェニル、トリル、キシリル、ナフチル基など
アラルキル基:ベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル、トリチル基など
シクロアルキル基:シクロペンチル、シクロヘキシル基など
アリールオキシ基:フェニルオキシ基など
ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基:例えば、ヘキサフルオロイソプロピルオキシ基(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ基)などのフッ素原子含有分岐鎖状脂肪族鎖式アルコールから水素原子を除した基や、フッ素原子含有直鎖状脂肪族鎖式アルコール(フッ素原子含有第1級アルコール)から水素原子を除した基、フルオロフェニル基が結合したフッ素原子含有脂肪族鎖式基に酸素原子が結合した基など
置換オキシカルボニル基:メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル基などのC1-30アルコキシ−カルボニル基(好ましくはC1-20アルコキシ−カルボニル基、さらに好ましくはC1-6アルコキシ−カルボニル基);シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル基などのシクロアルキルオキシカルボニル基(好ましくは3〜20員シクロアルキルオキシカルボニル基、さらに好ましくは3〜15員シクロアルキルオキシカルボニル基);フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基(特に、C6-20アリールオキシ−カルボニル基);ベンジルオキシカルボニル基などのアラルキルオキシカルボニル基(特に、C7-21アラルキルオキシ−カルボニル基)など
脱離基:脱離性を有する基であれば特に限定されず、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ジアゾニウム基、スルホニルハライド基(スルホニルクロリド基など)、カルボニルハライド基(カルボニルクロリド基など)、−OR基(Rは有機基を示す)などが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物としては、ハロシラン誘導体などが挙げられ、クロロシランが好ましく、中でも、テトラクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、トリエチルクロロシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシランが好ましく、トリメチルクロロシラン、テトラクロロシランがより好ましい。特に、前記オキシム化合物としてシクロドデカノンオキシムを用いてラウロラクタムを製造する場合には、前記一般式(1)で表される化合物としてテトラクロロシランを用いるのが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の使用量は、オキシム化合物に対して通常、0.01〜10mol%であればよく、好ましくは、3〜10mol%である。前記一般式(1)で表される化合物の使用量が少なすぎると、転位反応速度が遅く反応時間が長くなるため、工業的に好ましくない。
本発明で溶媒として使用するラクトンとしては、5〜12員環の脂肪族ラクトンが挙げられ、それ自身が反応に対して実質的に不活性であって、常温で液体のラクトン、例えば、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-ウンデカラクトンなどが挙げられ、これらの中でもγ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトンが好ましい。
ラクトンの使用量は、質量にして、オキシム化合物1gに対して好ましくは2倍以上、より好ましくは5〜10倍である。
反応温度としては、特に制限はないが、工業的に実施可能な温度範囲が好ましい。具体的には、50〜250℃であればよく、好ましくは80〜150℃である。
反応時間は、反応温度にもよるが、上記反応温度内において、通常0.1〜3.0時間が好ましく、0.5〜2.0時間がより好ましい。
反応圧力については、特に制限はないが、通常は、大気圧である。
反応は、空気中、又は窒素ガス、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
ベックマン転位反応の形態としては、回分式反応、連続式反応の何れでもよいが、工業的見地からは連続式反応が好ましい。反応槽としては、回分式反応槽、管型連続式反応槽、攪拌型連続反応槽、管型又は攪拌型の多段式連続反応槽などを使用することができ、管型連続式反応槽、攪拌型連続反応槽、管型又は攪拌型の多段式連続反応槽などの連続反応槽が好ましい。
反応終了後、得られたアミド又はラクタムは、晶析又は蒸留などによって精製・分離することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン32mg(0.19mmol、シクロドデカノンオキシムの3.7mol%)を仕込んだ後、γ−ブチロラクトン10.0gを添加して、100℃の恒温器にセットし、反応を開始した。2時間後、反応管を恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は95.4%であり、生成したラウロラクタムの選択率は94.2%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は89.8%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は24.3であった。
(実施例2)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン47mg(0.28mmol、シクロドデカノンオキシムの5.5mol%)を仕込んだ後、γ−ブチロラクトン10.0gを添加して、130℃の恒温器にセットし、反応を開始した。2時間後、反応管を恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は99.2%であり、生成したラウロラクタムの選択率は97.3%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は96.5%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は17.7であった。
(実施例3)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン40mg(0.24mmol、シクロドデカノンオキシムの4.7mol%)を仕込んだ後、ε−カプロラクトン10.0gを添加して、100℃の恒温器にセットし、反応を開始した。2時間後、反応管恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は99.9%であり、生成したラウロラクタムの選択率は94.9%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は94.8%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は19.5であった。
(実施例4)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン77mg(0.46mmol、シクロドデカノンオキシムの9.1mol%)を仕込んだ後、γ−ウンデカノラクトン10.0gを添加して、100℃の恒温器にセットし、反応を開始した。2時間後、反応管を恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は69.2%であり、生成したラウロラクタムの選択率は75.0%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は51.9%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は6.0であった。
(実施例5)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン32mg(0.19mmol、シクロドデカノンオキシムの3.7mol%)を仕込んだ後、γ−ブチロラクトン10.0gを添加して、110℃の恒温器にセットし、反応を開始した。2時間後、反応管を恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は100%であり、生成したラウロラクタムの選択率は97.1%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は97.1%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は26.2であった。
(実施例6)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン32mg(0.19mmol、シクロドデカノンオキシムの3.7mol%)を仕込んだ後、γ−ブチロラクトン10.0gを添加して、100℃の恒温器にセットし、反応を開始した。135分後、反応管を恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は100%であり、生成したラウロラクタムの選択率は95.0%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は95.0%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は25.6であった。
(実施例7)
ステンレス製オートクレーブ(容積50cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g(5.1mmol)、テトラクロロシラン32mg(0.19mmol、シクロドデカノンオキシムの3.7mol%)を仕込んだ後、γ−ブチロラクトン10.0gを添加して、90℃の恒温器にセットし、反応を開始した。3時間後、反応管を恒温器から取り出し放冷した後、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は96.6%であり、生成したラウロラクタムの選択率は95.1%であった。したがって、ラウロラクタムの収率は91.9%であった。テトラクロロシランのターンオーバー数(TON)は24.8であった。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物の存在下、ラクトンを溶媒として、オキシム化合物を転位させ、対応するアミド又はラクタムを生成させるアミド又はラクタムの製造方法。
    Figure 2012056845
    (式中、R1 R2 及びR3 は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、スルホン基、シアノ基、アミノ基、又はオキシアミノ基を表し、Lは脱離基を表す。)
  2. 一般式(1)で表される化合物が、テトラクロロシランである請求項1記載のアミド又はラクタムの製造方法。
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