JP2008156277A - ラクタム化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硫酸アンモニウム等の多量の副生成物を生じさせることなく環状オキシム化合物の転位反応を進行させ、炭素数8〜15のラクタム化合物を工業的に効率よく、しかも低コストで製造しうる方法を提供する。
【解決手段】本発明のラクタム化合物の製造方法は、芳香環を構成する炭素原子に脱離基が結合しており、且つ芳香環を構成する原子としてヘテロ原子を含むか、又は電子吸引基が結合した炭素原子を含む芳香族化合物Aの存在下、非極性溶媒B中で、下記式(1)
【化1】
(式中、mは7〜14の整数を示す)
で表される環状オキシム化合物を転位させて、下記式(2)
【化2】
(式中、mは前記に同じ)
で表されるラクタム化合物を生成させることを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のラクタム化合物の製造方法は、芳香環を構成する炭素原子に脱離基が結合しており、且つ芳香環を構成する原子としてヘテロ原子を含むか、又は電子吸引基が結合した炭素原子を含む芳香族化合物Aの存在下、非極性溶媒B中で、下記式(1)
【化1】
(式中、mは7〜14の整数を示す)
で表される環状オキシム化合物を転位させて、下記式(2)
【化2】
(式中、mは前記に同じ)
で表されるラクタム化合物を生成させることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は、医薬、農薬、染料、ポリアミドなどの原料等として有用な炭素数8〜15のラクタム化合物の製造方法に関する。より詳細には、炭素数8〜15の環状オキシム化合物の転位反応により対応するラクタム化合物を製造する方法に関する。
環状オキシム化合物を原料とし、いわゆるベックマン転位により対応するラクタムを製造する技術は、工業的に非常に重要である。従来、このような製造には化学量論以上の発煙硫酸を作用する方法が用いられており、多量に副生する硫酸アンモニウムの処理が問題となっている。
このような問題に鑑み、環境に対する負荷の低いベックマン転位触媒として、芳香環を構成する原子として脱離基を有する炭素原子を少なくとも1つ含み、芳香環を構成する原子としてヘテロ原子又は電子吸引基を有する炭素原子を合計で少なくとも3つ含み、前記ヘテロ原子又は電子吸引基を有する炭素原子のうちの2つが前記脱離基を有する炭素原子のオルト位又はパラ位に位置するような芳香族化合物を用い、且つ極性溶媒中で反応を行う方法が提案されている(非特許文献1、特許文献1参照)。しかし、この方法では極性溶媒を反応に用いるので、反応後に反応生成物であるラクタム化合物と触媒とを有機溶媒と水とを用いた抽出操作により分離する際、該極性溶媒が分離を阻害するため、極性溶媒を予め除去する必要が生じる。従って、この方法は、工業的なラクタム化合物の製造法という観点からすると、エネルギー的、プロセス的に不利である。
J. AM. CHEM. SOC. 2005, 127, 11240−11241
特開2006−219470号公報
本発明の目的は、硫酸アンモニウム等の多量の副生成物を生じさせることなく環状オキシム化合物の転位反応を進行させ、炭素数8〜15のラクタム化合物を工業的に効率よく、しかも低コストで製造しうる方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、反応終了後の反応生成物及び触媒の分離を簡易化できる炭素数8〜15のラクタム化合物の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、反応終了後の反応生成物及び触媒の分離を簡易化できる炭素数8〜15のラクタム化合物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、芳香環を構成する炭素原子に脱離基が結合しており、且つ芳香環を構成する原子としてヘテロ原子を含むか、又は電子吸引基が結合した炭素原子を含む芳香族化合物を触媒として用い、環状オキシム化合物から対応するラクタム化合物を製造する方法について鋭意研究を重ねた結果、炭素数5〜6程度の環の小さい環状オキシム化合物からラクタム化合物を製造する場合には、非極性溶媒中ではほとんど反応が進行しないのに対し、炭素数8〜15の環状オキシム化合物から対応するラクタム化合物を製造する場合には、意外にも非極性溶媒中で反応が極めて円滑に進行すること、そのため、反応終了後には単に水を加えて抽出するだけで反応生成物であるラクタム化合物と使用した触媒とを簡易に分離しうることを見いだした。本発明は、これらの知見により完成されたものである。
すなわち、本発明は、芳香環を構成する炭素原子に脱離基が結合しており、且つ芳香環を構成する原子としてヘテロ原子を含むか、又は電子吸引基が結合した炭素原子を含む芳香族化合物Aの存在下、非極性溶媒B中で、下記式(1)
(式中、mは7〜14の整数を示す)
で表される環状オキシム化合物を転位させて、下記式(2)
(式中、mは前記に同じ)
で表されるラクタム化合物を生成させることを特徴とするラクタム化合物の製造方法を提供する。
で表される環状オキシム化合物を転位させて、下記式(2)
で表されるラクタム化合物を生成させることを特徴とするラクタム化合物の製造方法を提供する。
前記式(3)におけるZには塩素原子が含まれる。また、式(3)におけるRには、下記式(4)
(式中、Rf1及びRf2は、同一又は異なって、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示し、nは0〜8の整数を示す)
で表されるフッ素原子含有分岐鎖状脂肪族鎖式基や、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応する下記式(5)
(式中、mは7〜14の整数を示す)
で表される基が含まれる。
で表されるフッ素原子含有分岐鎖状脂肪族鎖式基や、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応する下記式(5)
で表される基が含まれる。
非極性溶媒Bは炭化水素であるのが好ましい。また、非極性溶媒Bとして、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応するシクロアルカンを使用できる。反応においては、助触媒として酸を用いてもよい。
本発明によれば、硫酸アンモニウムなどの多量の副生成物を生じさせることなく環状オキシムの転位反応を行うことができるため、従来のラクタム化合物の製造方法で生じていた副生成物の除去や廃棄の問題を解消し、高い収率で炭素数8〜15のラクタム化合物を製造することができる。また、非極性溶媒を使用するため、例えば水を用いた抽出操作により、反応終了後の反応生成物と使用した触媒との分離を簡単に行うことができる。このため、炭素数8〜15のラクタム化合物を工業的に効率よく、しかも低コストで製造することができる。
[芳香族化合物A]
本発明では、芳香環を構成する炭素原子に脱離基が結合しており、且つ芳香環を構成する原子としてヘテロ原子を含むか、又は電子吸引基が結合した炭素原子を含む芳香族化合物Aを触媒として用いる。
本発明では、芳香環を構成する炭素原子に脱離基が結合しており、且つ芳香環を構成する原子としてヘテロ原子を含むか、又は電子吸引基が結合した炭素原子を含む芳香族化合物Aを触媒として用いる。
芳香環には芳香族炭化水素環、芳香族複素環が含まれる。芳香族炭化水素環として、例えば、ベンゼン環等の単環式芳香族炭化水素環;ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環等の縮合環、ビフェニル環、テルフェニル環などの多環式芳香族炭化水素環が挙げられる。芳香族複素環として、例えば、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環等の5員の芳香族複素環;ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環等の6員の芳香族複素環;インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、キノリン環、ビピリジル環、フェナントロリン環等の縮合複素環が挙げられる。芳香族炭化水素環としては、特にベンゼン環が好ましい。また、芳香族複素環としては、特にピリジン環、トリアジン環などの含窒素複素環が好ましい。
芳香環を構成する炭素原子に結合している脱離基としては、脱離性を有する基であれば特に限定されず、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ジアゾニウム基、スルホニルハライド基(スルホニルクロリド基等)、カルボニルハライド基(カルボニルクロリド基等)、−OR基(Rは有機基を示す)等が挙げられる。前記Rにおける有機基としては、例えば、スルホニル基(ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、ナフタレンスルホニル基等のアリールスルホニル基;メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、エタンスルオニル基等のアルカンスルホニル基など)、ハロアルキル基[ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、前記式(4)で表されるフッ素原子含有分岐鎖状脂肪族鎖式基などのフッ素化アルキル基;トリクロロメチル基などの塩素化アルキル基などの炭素数1〜17程度(特に炭素数1〜10程度)のハロアルキル基]、アルキリデンアミノ基、シクロアルキリデンアミノ基[前記式(1)で表される環状オキシム化合物に対応する式(5)で表される基等]などが挙げられる。
前記式(4)で表されるフッ素原子含有分岐鎖状脂肪族鎖式基において、Rf1及びRf2は、同一又は異なって、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示し、nは0〜8の整数を示す。炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基等が挙げられる。式(4)で表されるフッ素原子含有分岐鎖状脂肪族鎖式基の代表的な例として、ヘキサフルオロイソプロピル基が挙げられる。
前記式(1)で表される環状オキシム化合物に対応する式(5)で表される基の代表的な例として、シクロオクチリデンアミノ基、シクロデシリデンアミノ基、シクロドデシリデンアミノ基、シクロペンタデシリデンアミノ基等が挙げられる。
前記芳香環を構成する原子としてのヘテロ原子には、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子などが含まれる。これらの中でも、窒素原子が好ましい。芳香環を構成する原子として電子吸引基が結合した炭素原子を含む場合の電子吸引基としては、特に制限はないが、例えば、シアノ基;トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロメチル基;ニトロ基;カルボニルハライド基;アシル基;スルホニル基などが挙げられる。なお、芳香族化合物Aにおいては、芳香環を構成する原子として、ヘテロ原子、電子吸引基が結合した炭素原子を合計で3以上含むのが好ましい。また、前記のヘテロ原子、電子吸引基が結合した炭素原子のうちの2つは、前記脱離基が結合している炭素原子のオルト位又はパラ位に位置するのが好ましい。
好ましい芳香族化合物Aには、前記式(3)で表される構造を芳香環の構成要素として含む芳香族化合物が含まれる。式(3)中、Zはハロゲン原子又は−OR基を示し、Rは有機基を示す。Zにおけるハロゲン原子には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が含まれる。これらの中でも塩素原子が好ましい。Rにおける有機基は前記と同様である。
式(3)で表される構造を芳香環の構成要素として含む芳香族化合物として、例えば、下記式(3a)で表されるトリアジン誘導体、式(3b)で表されるピラジン誘導体、式(3c)で表されるピリミジン誘導体、式(3d)で表されるピリダジン誘導体、および式(3e)で表されるピリジン誘導体などを例示することができる。
X1、X2、X3及びX4におけるハロアルコキシ基には、例えば、ジフルオロメチルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基、テトラフルオロエチルオキシ基、ペンタフルオロエチルオキシ基、ヘキサフルオロイソプロピルオキシ基(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ基)などの炭素数1〜17程度(特に炭素数1〜10程度)のハロアルコキシ基等が含まれる。ハロアルコキシ基としては、特にフッ素化アルキルオキシ基が好ましい。X1、X2、X3及びX4におけるその他の有機基には、アルキリデンアミノ基、シクロアルキリデンアミノ基等が含まれる。X1、X2、X3及びX4としては脱離基が好ましい。なお、Zはハロゲン原子又は−OR基以外の脱離基であってもよい。
式(3a)〜(3e)で表される化合物において、X1、X2、X3及びX4はZと同様の基、すなわちハロゲン原子又は−OR基から選択された基とすることができる。式(3a)で表されるトリアジン誘導体において、X1及びX2がハロゲン原子又は−OR基から選択された基であると、式(3)で示す構造を1分子中に3個含む芳香族化合物となる。式(3b)で表されるピラジン誘導体、式(3c)で表されるピリミジン誘導体、及び式(3d)で表されるピリダジン誘導体において、X3がハロゲン原子又は−OR基から選択された基であると、式(3)で示す構造を1分子中に2個含む芳香族化合物となる。
式(3a)で表されるトリアジン誘導体としては、具体的には、例えば、2−クロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン(塩化シアヌル酸)、2−クロロ−4,6−ジヒドロキシ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4,6−ジニトロ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4−ニトロ−1,3,5−トリアジン、2−クロロ−4,6−ジオキシメチル−1,3,5−トリアジンなどのハロゲン原子(特に塩素原子)を置換基として有するトリアジン誘導体;2−ヘキサフルオロイソプロピルオキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジンなどのハロアルコキシ基を置換基として有するトリアジン誘導体;2−シクロドデシリデンアミノオキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジンなどのシクロアルキリデンアミノオキシ基を置換基として有するトリアジン誘導体;2−クロロ−4,6−ビス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジンなどのハロゲン原子及びハロアルコキシ基を置換基として有するトリアジン誘導体;2−クロロ−4−シクロドデシリデンアミノオキシ1,3,5−トリアジンなどのハロゲン原子及びシクロアルキリデンアミノオキシ基を置換基として有するトリアジン誘導体;2−シクロドデシリデンアミノオキシ−4,6−ビス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジンなどのシクロアルキリデンアミノオキシ基及びハロアルコキシ基を置換基として有するトリアジン誘導体;2−クロロ−4−(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−6−シクロドデシリデンアミノオキシ−1,3,5−トリアジンなどのハロゲン原子、ハロアルコキシ基、及びシクロアルキリデンアミノ基を置換基として有するトリアジン誘導体などが挙げられる。
式(3b)で表されるピラジン誘導体としては、具体的には例えば、2−クロロピラジン、2,3−ジクロロピラジン、2−クロロ−3,5−ジニトロピラジンなどのハロゲン原子を置換基として有するピラジン誘導体;2−(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)ピラジンなどのハロアルコキシ基を置換基として有するピラジン誘導体;2−シクロドデシリデンアミノオキシピラジンなどのシクロアルキリデンアミノオキシ基を置換基として有するピラジン誘導体が挙げられる。
式(3c)で表されるピリミジン誘導体としては、具体的には例えば、2,4−ジクロロ−ピリミジン、2,4,6−トリクロロピリミジン、4,6−ジクロロ−5−ニトロピリミジン、2,4−ジクロロ−6−ニトロピリミジンなどのハロゲン原子を置換基として有するピリミジン誘導体;2,4−ビス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)ピリミジン、などのハロアルコキシ基を置換基として有するピリミジン誘導体;2,4−ジシクロドデシリデンアミノオキシピリミジンなどのシクロアルキリデンアミノオキシ基を置換基として有するピリミジン誘導体などが挙げられる。
式(3d)で表されるピリダジン誘導体としては、具体的には例えば、3−クロロピリダジン、3,6−ジクロロピリダジンなどのハロゲン原子を置換基として有するピリダジン誘導体;3−ヘキサフルオロイソプロピルオキシピリダジンなどのハロアルコキシ基を置換基として有するピリダジン誘導体;3−シクロドデシリデンアミノオキシピリダジンなどのシクロアルキリデンアミノオキシ基を置換基として有するピリダジン誘導体などが挙げられる。
式(3e)で表されるピリジン誘導体としては具体的には例えば、2−クロロ−3,5−ジニトロピリジン、2,4,6−トリクロロピリジン、2−クロロピリジンなどのハロゲン原子を置換基として有するピリジン誘導体;2−ヘキサフルオロイソプロピルオキシピリジンなどのハロアルコキシ基を置換基として有するピリジン誘導体;2−シクロドデシリデンアミノオキシピリジンなどのシクロアルキリデンアミノオキシ基を置換基として有するピリジン誘導体が挙げられる。
これらの中で特に、式(3a)で表されるトリアジン誘導体を好適に使用でき、とりわけ、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジンを好適に使用することができる。
式(3)で示す構造を環の構成要素として含む芳香族化合物は、例えば、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、プリン、プテリジン、フェナントリジン、フェナントロリンなどの窒素原子含有縮合複素環骨格を有する化合物であってもよい。
上述の式(3)で示す構造を環の構成要素として含む芳香族化合物が、Zとして−OR基を有する化合物である場合、該芳香族化合物をあらかじめ調製してから反応に使用してもよいが、相当する化合物であってZとしてハロゲン原子を有する化合物と、RO-イオンを生成する化合物とをラクタム化合物を製造する反応系中に共存させ、反応系中でハロゲン原子と−OR基との置換反応が進行することにより、Zとして−OR基を有する芳香族化合物を生成させることもできる。上記RO-イオンを生成する化合物は、特に制限されないが、原料として使用するオキシム化合物である場合が多い。つまり、Zが−OR基である場合の本発明の実施の形態には、Zがハロゲン原子である式(3)で示す構造を環の構成要素として含む芳香族化合物を使用して、原料であるオキシム化合物との反応により該オキシム化合物から水素原子を除した基(例えば、シクロアルキリデンアミノオキシ基など)を置換基として有する芳香族化合物が生成した場合なども含まれる。
芳香族化合物Aのうち、上記式(3)で表される構造を芳香環の構成要素として含む化合物以外の芳香族化合物として、例えば、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾニトリル、ピクリルクロリド等のベンゼン誘導体などが挙げられる。
芳香族化合物Aは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。環状オキシム化合物の転位反応において、芳香族化合物Aの使用量は、式(1)で表される環状オキシム化合物1モルに対して、例えば0.0001〜1モル、好ましくは0.0005〜0.5モル、さらに好ましくは0.001〜0.2モル程度である。
[助触媒]
本発明の方法では、前記芳香族化合物Aとともに助触媒を用いることができる。助触媒として、例えば、ルイス酸、ブレンステッド酸等の酸が挙げられる。ルイス酸としては、一般的なルイス酸を使用できる。ブレンステッド酸としては、例えば、塩化水素等の無機酸;モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸等の有機酸が挙げられる。これらのなかでも、スルホン酸が特に好ましい。これらの助触媒は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の方法では、前記芳香族化合物Aとともに助触媒を用いることができる。助触媒として、例えば、ルイス酸、ブレンステッド酸等の酸が挙げられる。ルイス酸としては、一般的なルイス酸を使用できる。ブレンステッド酸としては、例えば、塩化水素等の無機酸;モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸等の有機酸が挙げられる。これらのなかでも、スルホン酸が特に好ましい。これらの助触媒は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
助触媒を用いる場合、その使用量は、式(1)で表される環状オキシム化合物1モルに対して、例えば0.0001〜1モル、好ましくは0.0005〜0.5モル、さらに好ましくは0.001〜0.2モル程度である。
[非極性溶媒B]
非極性溶媒Bとしては、水と分液する有機溶媒、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、シクロドデカン、シクロペンタデカン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素;ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル等の鎖状エーテル;塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。非極性溶媒Bは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。上記の溶媒の中でも無極性溶媒である炭化水素類が好ましい。
非極性溶媒Bとしては、水と分液する有機溶媒、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、シクロドデカン、シクロペンタデカン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素;ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル等の鎖状エーテル;塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。非極性溶媒Bは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。上記の溶媒の中でも無極性溶媒である炭化水素類が好ましい。
また、非極性溶媒Bとしては、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応するシクロアルカンが好ましく用いられる。この理由は以下の通りである。本発明において原料として用いられる炭素数8〜15の環状オキシム化合物は、炭素数8〜15のシクロアルカンを酸化して対応する環状ケトンとし、これにヒドロキシルアミンを反応させる方法、或いは炭素数8〜15のシクロアルカンに亜硝酸エステル又は亜硝酸塩を反応させる方法により製造される。本発明の式(1)で表される環状オキシム化合物の転位反応において、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応するシクロアルカンを溶媒として用いるならば、それ以前の工程で未反応の残存シクロアルカンを溶媒として利用できるので、それ以前の工程において反応生成物と未反応原料(シクロアルカン)とを分離する必要がなく、反応液をそのまま、或いは簡単な処理(例えば、抽出による触媒の分離等)を施すのみで、本工程に供することができ、エネルギー的にもプロセス的にも極めて有利となる。なお、上記シクロアルカンの酸化反応、環状ケトンのオキシム化反応、シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩との反応は公知の方法を採用できる。
環状オキシム化合物の転位反応において、非極性溶媒Bの使用量は、式(1)で表される環状オキシム化合物に対して、例えば0.1〜50重量倍、好ましくは0.5〜20重量倍、さらに好ましくは1〜10重量倍程度である。
[環状オキシム化合物]
式(1)で表される環状オキシム化合物としては、シクロオクタノンオキシム、シクロノナノンオキシム、シクロデカノンオキシム、シクロウンデカノンオキシム、シクロドデカノンオキシム、シクロトリデカノンオキシム、シクロテトラデカノンオキシム、シクロペンタデカノンオキシムが挙げられる。これらの中でも、シクロドデカノンオキシムが特に好ましく用いられる。
式(1)で表される環状オキシム化合物としては、シクロオクタノンオキシム、シクロノナノンオキシム、シクロデカノンオキシム、シクロウンデカノンオキシム、シクロドデカノンオキシム、シクロトリデカノンオキシム、シクロテトラデカノンオキシム、シクロペンタデカノンオキシムが挙げられる。これらの中でも、シクロドデカノンオキシムが特に好ましく用いられる。
[転位反応]
環状オキシム化合物の転位反応において、反応温度は、使用する環状オキシム化合物の種類や、触媒、溶媒等の種類により適宜選択でき、特に制限されないが、一般には0〜250℃程度、好ましくは25〜150℃程度、さらに好ましくは40〜120℃程度である。反応は、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、空気雰囲気下又は酸素雰囲気下で行うことも可能である。本発明において、特に、空気雰囲気下、還流条件で好ましく反応を行うことができる。反応は、減圧下、常圧又は加圧下、回分式、半回分式、連続式(多段連続流通式等)などの何れの方式で行うこともできる。
環状オキシム化合物の転位反応において、反応温度は、使用する環状オキシム化合物の種類や、触媒、溶媒等の種類により適宜選択でき、特に制限されないが、一般には0〜250℃程度、好ましくは25〜150℃程度、さらに好ましくは40〜120℃程度である。反応は、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、空気雰囲気下又は酸素雰囲気下で行うことも可能である。本発明において、特に、空気雰囲気下、還流条件で好ましく反応を行うことができる。反応は、減圧下、常圧又は加圧下、回分式、半回分式、連続式(多段連続流通式等)などの何れの方式で行うこともできる。
反応により、原料の環状オキシム化合物に対応する員数の1つ多い前記式(2)で表されるラクタム化合物が生成する。例えば、シクロドデカノンオキシムからはラウロラクタムが生成する。
反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、吸着、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらを組み合わせることにより分離精製できる。例えば、生成したラクタム化合物と触媒である芳香族化合物Aは、有機溶媒と水とを用いた抽出に付し、ラクタム化合物を有機層に芳香族化合物Aを水層に移行させることにより分離できる。
[環状オキシム化合物の製造]
式(1)で表される環状オキシム化合物は、例えば以下に示す製造方法により製造すれば、温和な条件下で簡易かつ効率よく製造することができる上に、環状オキシム化合物を合成する反応と、環状オキシム化合物の転位によりラクタム化合物を生成させる反応とを、途中環状オキシム化合物を分離精製する工程を特に必要とせず、一段階で行うことも可能であるため、極めて有利である。
式(1)で表される環状オキシム化合物は、例えば以下に示す製造方法により製造すれば、温和な条件下で簡易かつ効率よく製造することができる上に、環状オキシム化合物を合成する反応と、環状オキシム化合物の転位によりラクタム化合物を生成させる反応とを、途中環状オキシム化合物を分離精製する工程を特に必要とせず、一段階で行うことも可能であるため、極めて有利である。
すなわち、式(1)で表される環状オキシム化合物は、下記式(6)で表される骨格を環の構成要素として含む窒素原子含有環状化合物の存在下、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応するシクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩とを反応させることにより好ましく製造することができる。
上記式(6)で表される骨格を環の構成要素として含む窒素原子含有環状化合物として具体的には、例えば、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N,N′−ジヒドロキシピロメリット酸ジイミド、N−ヒドロキシグルタルイミド、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸イミド、N,N′−ジヒドロキシ−1,8,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミドなどの脂肪族多価カルボン酸無水物(環状無水物)又は芳香族多価カルボン酸無水物(環状無水物)から誘導されるN−ヒドロキシイミド化合物及び該N−ヒドロキシイミド化合物のヒドロキシル基に保護基(例えば、アセチル基等のアシル基など)を導入することにより得られる化合物などを使用することができる。
上記シクロアルカンとしては、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン、シクロトリデカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカンが挙げられる。
上記亜硝酸エステルとしては、例えば、亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸プロピル、亜硝酸イソプロピル、亜硝酸ブチル、亜硝酸イソブチル、亜硝酸t−ブチル、亜硝酸アミル、亜硝酸イソアミル、亜硝酸t−アミル、亜硝酸ヘキシルなどの亜硝酸アルキル;亜硝酸フェニルなどの亜硝酸アリール;亜硝酸ベンジルなどの亜硝酸アラルキルなどが挙げられる。好ましい亜硝酸エステルには亜硝酸C1-6アルキル等の亜硝酸アルキルが含まれる。亜硝酸塩としては、亜硝酸アンモニウム;亜硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸バリウムなどの亜硝酸アルカリ土類金属塩;亜硝酸亜鉛などのその他の金属塩などが挙げられる。
シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩との使用割合は両化合物の種類や組み合わせなどにより適宜選択できる。例えば、シクロアルカンを亜硝酸エステル又は亜硝酸塩に対して当量程度又は過剰量(例えば、1.1〜50当量倍又はそれ以上、好ましくは3〜30当量倍程度)用いてもよく、逆に亜硝酸エステル又は亜硝酸塩をシクロアルカンに対して過剰量用いてもよい。
シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩との反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。溶媒は特に制限されず、例えば、上述のオキシム化合物の転位反応で使用できる溶媒と同様のものを使用できる。前記のように、シクロアルカン自体を溶媒として用いると、未反応のシクロアルカンを本発明におけるラクタム化工程における溶媒として使用できるので、極めて効率よく目的のラクタム化合物を製造することが可能である。反応温度等も特に制限されず、例えば、上述のオキシム化合物の転位反応と同様の反応条件で反応を行うことができる。例えば、反応温度は0〜250℃程度、好ましくは25〜150℃程度、さらに好ましくは40〜120℃程度である。反応は、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、目的生成物の種類等により、空気雰囲気下又は酸素雰囲気下で行うことも可能である。反応は、減圧下、常圧又は加圧下、回分式、半回分式、連続式(多段連続流通式等)などの慣用の方法により行うことができる。反応を減圧下、特に反応で副生する窒素酸化物ガス(とりわけNO2)を系内から除去できる程度の減圧下[例えば、30〜700mmHg(3.99〜93.1kPa)程度]で実施すると、収率が大幅に向上する。窒素酸化物ガス(NO2等)が反応を阻害するものと推測される。
シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩とを反応させると、まずニトロソ化合物が生成し、これが転位してオキシム化合物が生成するものと考えられる。例えば、シクロドデカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩とを反応させると、まずニトロソシクロドデカンが生成し、これが転位してシクロドデカノンオキシムが生成すると考えられる。なお、ニトロソ化合物は、その種類によっても異なるが、対応するダイマー(ニトロソ化合物2分子が窒素原子同士で結合したジ−N−オキシド化合物)と可逆的な平衡状態にあって、その平衡がダイマー側に寄っていることがある。なお、長時間反応した場合には、ニトロソ化合物及びそのダイマーは痕跡量、多くとも1%未満の収率となりうる。
シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩との反応の好ましい態様として、反応系内へ亜硝酸エステル又は亜硝酸塩を逐次的又は連続的に添加して反応させる方法が挙げられる。この方法によれば、亜硝酸エステル又は亜硝酸塩を一括添加した場合と比較して、特にニトロソ化段階において副反応が抑制され、ニトロソ化合物(又はそのダイマー)が高い選択率で生成する。そのため、続く転位反応等によりオキシム化合物を高い収率で得ることができる。
また、オキシム化合物を収率よく生成させるため、シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩との反応によりニトロソ化合物又はそのダイマーを生成させる工程と、生成したニトロソ化合物又はそのダイマーをオキシム化合物に変換させる工程とを設け、反応を段階的に進行させてもよい。このような方法を採用すると、後段の変換工程(ニトロソ化合物の転位工程)において、添加剤を反応系に加えたり、加熱することにより、トータルの反応時間を大幅に短縮できる。なお、前段のニトロソ化工程と後段の転位工程とで溶媒を変えてもよい。また、この場合、前段のニトロソ化工程を減圧下で行うと、前記と同様の理由により収率が大幅に向上する。
上記の添加剤としては、ニトロソ体からオキシム体への転位を誘起しうるものであれば特に限定されないが、例えば酸、塩基などが好ましく用いられる。このような酸としては、例えば、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸;硫酸、硝酸、塩化水素、リン酸、ホウ酸、発煙硫酸等の鉱酸;塩化アルミニウム、塩化亜鉛、スカンジウムトリフラート等のルイス酸;シリカ、アルミナ、ゼオライト等の固体酸;リンモリブデン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸などのポリ酸等の複合酸;強酸性陽イオン交換樹脂などが挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミンなどの第3級アミン、ピリジン等の含窒素複素環化合物、酢酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド等の有機塩基;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基;酸化マグネシウムやハイドロタルサイト、ヒドロキシアパタイト等の固体塩基などが挙げられる。これらの添加剤は、一度に加えてもよく、複数回に分けて加えてもよい。添加剤の添加量は、シクロアルカン100重量部に対して、例えば0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは、0.3〜30重量部程度である。添加剤を用いた転位反応は、例えば40〜120℃、好ましくは50〜100℃程度の温度で、例えば5〜180分、好ましくは10〜120分程度行われる。加熱による転位反応は、加熱温度が、例えば120〜250℃、好ましくは150〜200℃程度であり、反応時間が、例えば0.5〜120分、好ましくは2〜90分程度である。
なお、オキシム化合物の製造に際して、シクロアルカン、亜硝酸エステル又は亜硝酸塩及び式(6)で表される骨格を環の構成要素として含む窒素原子含有環状化合物に加えて、上述の芳香族化合物Aを同時に添加して反応を行うことにより、シクロアルカンから対応するラクタムを1段階で製造することも可能である。また、シクロアルカンと亜硝酸エステル又は亜硝酸塩との反応を式(6)で表される骨格を環の構成要素として含む窒素原子含有環状化合物の存在下で行い、オキシム化合物が生成したところへ、前記芳香族化合物Aを添加して、オキシム化合物の転位反応を行ってもよい。これらの方法において適宜な時に、溶媒の留去、濃縮、溶媒交換等の操作を行ってもよい。また、オキシム化合物の生成は、前記のように段階的に行ってもよい。
本発明の方法によれば、多量の副生成物を生じることなく、高収率かつ簡易にラクタムを製造することができる。また、本発明において使用する触媒は、生成したラクタムとの分離が容易であるため精製度の高いラクタムを簡易に製造することができる。さらに、非極性溶媒を使用するため、例えば水を用いた抽出操作により、反応終了後の反応生成物と使用した触媒との分離を簡単に行うことができる。また、シクロアルカンからオキシムを製造する工程と、該オキシム化合物からラクタムを製造する工程とを1段階で或いはワンポットで行うことも可能である。このため、本発明の方法は、炭素数8〜15のラクタム化合物(特に、ω−ラウロラクタム)の工業的製造法として極めて有用である。
このようにして得られたラクタムは、医薬、農薬、染料、溶剤、爆薬などの原料、ポリアミド(ナイロン)の原料などとして利用できる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
実施例1
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが95%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが95%の収率で生成していた。
実施例2
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが96%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが96%の収率で生成していた。
実施例3
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、90℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが87%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、90℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが87%の収率で生成していた。
実施例4
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、イソプロピルシクロヘキサン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが95%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、イソプロピルシクロヘキサン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが95%の収率で生成していた。
実施例5
反応器に、シクロオクタノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、相当するラクタムが65%の収率で生成していた。
反応器に、シクロオクタノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、相当するラクタムが65%の収率で生成していた。
実施例6
反応器に、シクロペンタデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、相当するラクタムが72%の収率で生成していた。
反応器に、シクロペンタデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、相当するラクタムが72%の収率で生成していた。
実施例7
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、70℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが98%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(8mL)を加え、70℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが98%の収率で生成していた。
実施例8
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン[=2,4,6−トリス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ)1,3,5−トリアジン](0.5モル%)、トルエン(8mL)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところラウロラクタムが80%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン[=2,4,6−トリス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ)1,3,5−トリアジン](0.5モル%)、トルエン(8mL)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところラウロラクタムが80%の収率で生成していた。
実施例9
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン[=O−4,6−ビス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イルシクロドデカノンオキシム](0.5モル%)、トルエン(8mL)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが70%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン[=O−4,6−ビス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イルシクロドデカノンオキシム](0.5モル%)、トルエン(8mL)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが70%の収率で生成していた。
実施例10
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン[=2,4,6−トリス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ)1,3,5−トリアジン](0.5モル%)、p−トルエンスルホン酸(5モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところラウロラクタムが90%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(ヘキサフルオロイソプロピルオキシ)−1,3,5−トリアジン[=2,4,6−トリス(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ)1,3,5−トリアジン](0.5モル%)、p−トルエンスルホン酸(5モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところラウロラクタムが90%の収率で生成していた。
実施例11
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン[=O−4,6−ビス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イルシクロドデカノンオキシム](0.5モル%)、p−トルエンスルホン酸(5モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが92%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、2,4,6−トリス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン[=O−4,6−ビス(シクロドデシリデンアミノオキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イルシクロドデカノンオキシム](0.5モル%)、p−トルエンスルホン酸(5モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、還流条件で2時間撹拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが92%の収率で生成していた。
比較例1
反応器に、シクロヘキサノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(2mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、カプロラクタムが5%の収率で生成していた。
反応器に、シクロヘキサノンオキシム(10mmol)、2,4,6―トリクロロ−1,3,5−トリアジン(2モル%)、トルエン(2mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、カプロラクタムが5%の収率で生成していた。
実施例12
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾニトリル(0.5モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが74%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾニトリル(0.5モル%)、シクロドデカン(8g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが74%の収率で生成していた。
実施例13
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾニトリル(0.5モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが76%の収率で生成していた。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゾニトリル(0.5モル%)、トルエン(8mL)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、ラウロラクタムが76%の収率で生成していた。
比較例2
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、シクロドデカン(8g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、全く反応は進行していなかった。
反応器に、シクロドデカノンオキシム(10mmol)、シクロドデカン(8g)を加え、80℃で2時間攪拌した。反応後、ガスクロマトグラフィーにより分析を行ったところ、全く反応は進行していなかった。
Claims (8)
- 式(3)におけるZが塩素原子である請求項2記載のラクタム化合物の製造方法。
- 非極性溶媒Bが炭化水素である請求項1記載のラクタム化合物の製造方法。
- 非極性溶媒Bが、式(1)で表される環状オキシム化合物に対応するシクロアルカンである請求項1又は6記載のラクタム化合物の製造方法。
- 助触媒として酸を用いる請求項1〜7の何れかの項に記載のラクタム化合物の製造方法。
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