JP2015065275A - 描画方法および描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】描画対象物の歪みに応じた最適な位置合わせ処理を実行することで、処理時間の無駄を省き、かつ高精度に描画位置が調整された描画を行う。
【解決手段】基板に設けられた複数のチップのアライメントマークの位置を検出し(ステップS104)、正規位置からの位置ずれ量を算出する(ステップS105)。各アライメントマーク間の相対的な位置ずれが小さい線形ずれであれば(ステップS107)、求められた移動量だけステージを移動させて描画位置を調整する(ステップS106、S108)。非線形ずれの場合、別のアライメントマークの位置を推定および実測し(ステップS111、S112)、両者の間の位置ずれが小さければ(ステップS114)、ラスタデータを補正し(ステップS115)、大きければアライメントマーク検出により各チップの位置を求めて再RIP処理を行う(ステップS121、S122)。
【選択図】図4

Description

この発明は、描画対象物に設けられた複数の描画領域に光を照射して描画を行う描画方法および描画装置に関し、特に描画対象物への描画位置を調整する技術に関するものである。
例えば半導体ウエハなどの基板に保護層や配線パターンを形成する方法として、光照射により描画を行う技術がある。この技術では、感光層を形成した基板を描画対象物として、描画データに基づき変調された光を描画対象物に照射して感光層を露光する。このとき、描画対象物の適正位置に描画を行うための描画位置の調整が必要であり、そのための技術がこれまでにも提案されている。
例えば特許文献1に記載の技術は、基板に予め形成された下地パターンに新たに描画パターンを重ねて形成するものであり、処理過程における基板の伸縮や歪みに起因する下地パターンと描画パターンとの位置ずれの解消が図られている。すなわち、この技術では、ベクトル形式の設計データを予めラスタライズ処理してランレングスデータを作成しておき、下地パターンの位置検出結果に基づいてデータを描画単位ごとに補正しながら描画に供することで、処理時間の低下を招くことなく、描画されるパターンと下地パターンとの位置合わせを行っている。
ところで、このような描画対象物としての基板は、1枚のウエハに複数のチップ領域が作り込まれたモノリシック構造のものが一般的であるが、例えば特許文献2に記載されたように、予め別体に形成された複数のチップを事後的に基板に並べて作られた疑似ウエハが描画対象物となることもある。
特開2012−074615号公報 特許第4724988号公報
モノリシック構造のウエハでは、複数のチップ領域がもともと一体のものとして作られているため、複数のチップ領域間での相対的な位置ずれはほとんど発生せず、上記した特許文献1に記載の技術もこのことが前提となっている。一方、特許文献2に記載されている疑似ウエハでは、ウエハ上でチップ単位での比較的大きな位置ばらつきが生じ得る。このため、描画時の単なるウエハ位置の調整や、特許文献1に記載の補正処理では対応できない場合があり、この場合にはチップごとに位置を検出してその位置に合わせた描画データを作成する必要がある。したがって、ウエハが描画に供されてから描画が完了するまでに比較的長い時間を要するが、原理的にはどのようなチップ配置にも対応可能である。
このように、描画に供される描画対象物における歪みの大きさは様々であり、それに適した補正方法も様々である。しかしながら、これまでの技術では、想定される歪みの大きさに応じて予め定められた補正技術が適用されるのみであり、描画対象物ごとに最適な補正処理が適用されるには至っていなかった。その結果、十分な位置合わせが行えず描画位置ずれが生じたり、また不必要な処理が実行されることでタクトタイムが長くなったりするという問題があった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、描画対象物に設けられた複数の描画領域に光を照射して描画を行う描画方法および描画装置において、描画対象物の歪みに応じた最適な位置合わせ処理を実行することで、処理時間の無駄を省き、かつ高精度に描画位置が調整された描画を行うことのできる技術を提供することを目的とする。
この発明の一の態様は、描画対象物に設けられた複数の描画領域のそれぞれに、描画手段から光を照射して描画する描画方法であって、上記目的を達成するため、描画すべき内容に対応するラスタデータを生成する第1工程と、前記描画対象物に対して前記描画手段を位置決めする第2工程と、前記複数の描画領域のうち2以上を検出対象領域としてその位置を検出する第3工程と、前記検出対象領域の位置検出結果に基づき、前記描画手段による前記描画対象物への描画位置を調整する第4工程と、前記ラスタデータに基づき、前記描画手段から前記描画対象物の前記描画位置に前記光を照射して描画する第5工程とを備え、前記第4工程では、前記第3工程で検出された前記検出対象領域間の相対的な第1位置ずれ量が第1閾値以内であるか否かを判断し、前記第1位置ずれ量が前記第1閾値以内と判断すると、前記検出対象領域の位置検出結果と、前記検出対象領域に対応して予め設定された基準位置との間の位置ずれ量に基づき、前記描画手段と前記描画対象物との相対位置を調整することで前記描画位置を調整する第1調整処理を実行する一方、前記第1位置ずれ量が前記第1閾値を超えると判断すると、さらに前記複数の描画領域のうち前記検出対象領域と異なる少なくとも1つを二次検出対象領域としてその位置を検出し、検出された位置と、前記第3工程における前記検出対象領域の位置検出結果から推定した前記二次検出対象領域の位置との間の第2位置ずれ量が第2閾値以内であるか否かを判断し、前記第2位置ずれ量が前記第2閾値以内と判断すると、前記第3工程における前記検出対象領域の位置検出結果と前記基準位置との間の位置ずれ量に応じた補正を前記ラスタデータに対し施すことで前記描画位置を調整する第2調整処理を実行し、前記第2位置ずれ量が前記第2閾値を超えると判断すると、前記描画対象物に含まれる全ての前記描画領域の位置を検出し、その位置検出結果に基づいて前記ラスタデータを再生成することで前記描画位置を調整する第3調整処理を実行する。
また、この発明の他の態様は、上記目的を達成するため、複数の描画領域が設けられた描画対象物を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された前記描画対象物の前記複数の描画領域のうち2以上を検出対象領域として、該検出対象領域の位置を検出する位置検出手段と、描画すべき内容に対応するラスタデータを生成するデータ生成手段と、前記ラスタデータに基づき、前記描画対象物に光を照射して描画する描画手段と、前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記描画手段による前記描画対象物への描画位置を調整する描画位置調整手段とを備え、前記描画位置調整手段は、前記位置検出手段により検出された前記検出対象領域間の相対的な第1位置ずれ量が第1閾値以内であるか否かを判断し、前記第1位置ずれ量が前記第1閾値以内と判断すると、前記検出対象領域の位置検出結果と、前記検出対象領域に対応して予め設定された基準位置との間の位置ずれ量に基づき、前記描画手段と前記保持手段との相対位置を調整することで前記描画位置を調整する第1調整処理を実行する一方、前記第1位置ずれ量が前記第1閾値を超えると判断すると、前記複数の描画領域のうち前記検出対象領域と異なる少なくとも1つを二次検出対象領域として前記位置検出手段に検出させた前記二次検出対象領域の位置と、前記検出対象領域の位置検出結果から推定した前記二次検出対象領域の位置との間の第2位置ずれ量が第2閾値以内であるか否かを判断し、前記第2位置ずれ量が前記第2閾値以内と判断すると、前記検出対象領域の位置検出結果と前記基準位置との間の位置ずれ量に応じた補正を前記ラスタデータに対し施すことで前記描画位置を調整する第2調整処理を実行し、前記第2位置ずれ量が前記第2閾値を超えると判断すると、前記描画対象物に含まれる全ての前記描画領域の位置を前記位置検出手段により検出し、その位置検出結果に基づいて前記データ生成手段に前記ラスタデータを再生成させることで前記描画位置を調整する第3調整処理を実行する描画装置である。
これらの発明では、描画手段と描画対象物との位置合わせを行うための調整処理として第1ないし第3調整処理が実行可能に構成され、それらが描画対象物における描画領域の位置検出結果に応じて自動的に選択されて実行される。このうち第1調整処理は、描画手段と描画対象物との物理的な位置調整であり、描画対象物に設けられた複数の描画領域の描画手段に対する位置ずれ量がほぼ一様である場合に有効な調整処理である。また、第2調整処理は、予め作成されたラスタデータに補正を加えることで対応可能な位置ずれに対応するものである。一方、第3調整処理は、描画対象物に設けられた複数の描画領域それぞれの位置を把握した上で改めてラスタデータを作成する調整処理であり、他の調整処理よりも処理時間を要するが、各描画領域の位置に合わせたラスタデータを作成することで、描画領域の位置ばらつきが大きい場合でも対応可能な処理である。
これらの調整処理を描画対象物の状態に応じて適宜に使い分けることで、描画対象物の歪みに応じた最適な位置合わせ処理を実行して、処理時間の無駄を省き、かつ高精度に描画位置が調整された描画を行うという目的を達成することが可能である。
これを可能とするために、本発明では、いくつかの描画領域の位置を検出し、その検出結果を用いて行うべき調整処理を判断する。具体的には、複数の描画領域(検出対象領域)間の相対的な位置ずれ量(第1位置ずれ量)が第1閾値以下であれば、描画対象物が描画手段に対して位置ずれを生じているとしても、これらの描画領域が一体的にずれているとみなすことができるから、第1調整処理を選択する。一方、第1位置ずれ量が第1閾値を超える場合、各描画領域が互いに異なる方向にずれている、つまり描画対象物に歪みが生じていると考えられる。
そこで、さらに別の描画領域(二次検出対象領域)の位置を検出し、その位置と、先に検出された各検出対象領域の位置から推定した当該描画領域の位置との間の第2位置ずれ量を評価する。第2位置ずれ量が小さければ、推定の精度が高い、つまり、既に取得済みの情報から、描画対象物の歪みの態様を一定の精度で推定することができることを意味している。したがって、推定された歪みがキャンセルされるようにラスタデータを補正することで、描画位置の調整を行うことができる。したがって、この場合には第2調整処理を選択する。
これに対し、第2位置ずれ量が大きくなると、ラスタデータの補正では対応できない場合が生じてくる。また、例えば前記した疑似ウエハを描画対象物とする場合のように、各チップつまり各描画領域が異なる方向にしかも比較的大きくずれることがあり、このようなずれに対しても、ラスタデータの補正では対応することが難しい。そこで、第2位置ずれ量が第2閾値を超える場合、各描画領域の位置を検出し把握した上で改めてラスタデータを生成する第3調整処理を選択する。
このように、本発明では、いくつかの描画領域の位置を検出するとともに、その検出結果に基づいて描画手段による描画対象物の描画位置の調整態様を選択し実行する。したがって、描画対象物ごとに歪みや位置ずれの態様が異なっていても、それに応じた最適な調整処理が選択されることで、描画位置の調整を適切に行うことができ、また過剰な調整処理によって処理時間が長くなってしまうという問題も解消される。
この発明によれば、描画対象物の歪みや描画領域の位置ずれに応じて選択された態様で描画位置の調整が行われるので、処理時間の無駄を省き、かつ高精度に描画位置が調整された描画を行うことが可能である。
本発明の一実施形態にかかるパターン描画装置を示す側面図である。 このパターン描画装置の描画対象物である基板を示す図である。 図1のパターン描画装置の電気的構成を示すブロック図である。 パターン描画装置によるパターン描画動作を示すフローチャートである。 第1ないし第4のアライメントマークを示す図である。 アライメントマークの位置ずれの例を示す図である。 第5アライメントマークの位置を示す図である。 基板上でのチップ単位での位置ずれを説明する図である。 パターン描画動作の変形例を示す図である。
図1は本発明の一実施形態にかかるパターン描画装置を示す側面図であり、図2はこのパターン描画装置の描画対象物である基板を示す図である。また、図3は図1のパターン描画装置の電気的構成を示すブロック図である。このパターン描画装置1は、感光材料が表面に付与された半導体基板やガラス基板等の基板Wの表面に光を照射してパターンを描画する装置であり、例えば電子デバイスが作り込まれた基板に金属配線を形成するためのパターンの描画に用いられる。各図における方向を統一的に示すために、図1に示すようにXYZ直交座標系を設定する。ここで、XY平面が水平面であり、Z軸が鉛直軸である。より具体的には、(−Z)方向が鉛直下向きを示す。また、Z軸周りの回転方向をθ方向とする。
このパターン描画装置1は、描画エンジン(パターン描画部)100と、描画エンジン100に与えるストリップデータあるいは分割描画データと称する分割露光用データを生成するデータ処理部200とを有している。描画エンジン100では、本体フレーム101に対して図示しないカバーが取り付けられて形成される本体内部に装置各部が配置されて本体部が構成されるとともに、本体部の外側(本実施形態では、図1に示すように本体部の右手側)に基板収納カセット110が配置されている。この基板収納カセット110には、パターン描画前の未処理基板Wが1ロット分収納されており、本体内部に配置される搬送ロボット120によって本体部にローディングされる。また、未処理基板Wに対して露光処理(パターン描画処理)が施された後、当該基板Wが搬送ロボット120によって本体部からアンローディングされて基板収納カセット110に戻される。なお、カセットCに収容される1ロット分の基板Wについては、いずれも同一パターンを描画されるものであってもよく、また描画パターンが異なる基板が混在していてもよい。
この本体部では、本体内部の右手端部に搬送ロボット120が配置されている。また、この搬送ロボット120の左手側には基台130が配置されている。この基台130の一方端側領域(図1の右手側領域)が、搬送ロボット120との間で基板Wの受け渡しを行う基板受渡領域となっているのに対し、他方端側領域(図1の左手側領域)が基板Wへのパターン描画を行うパターン描画領域となっている。
基台130上には、上面に載置される基板Wを略水平姿勢に保持するステージ160が設けられている。このステージ160は基台130上でステージ移動機構161によりX方向、Y方向ならびにθ方向に移動される。すなわち、ステージ移動機構161は基台130の上面にY軸駆動部161Y(図3)、X軸駆動部161X(図3)およびθ軸駆動部161T(図3)をこの順序で積層配置したものであり、ステージ160を水平面内で2次元的に移動させて位置決めする。基板Wを保持したステージ160がY方向に水平移動することで、基板Wを基板受渡領域とパターン描画領域との間で移動させることができる。また、ステージ160をθ軸(鉛直軸)回りに回転させて後述する光学ヘッド170に対する相対角度を調整して位置決めする。なお、このようなステージ移動機構161としては、従来より多用されているX−Y−θ軸移動機構を用いることができる。
また、基台130の上方には、基板受渡領域とパターン描画領域の境界位置にヘッド支持部140が設けられている。このヘッド支持部140では、基台130から上方に向け、1対の脚部材141がX方向に互いに離隔して立設されるとともに、それらの脚部材141の頂部を橋渡しするように梁部材143がX方向に横設されている。そして、梁部材143のパターン描画領域側側面にカメラ(撮像部)150が固定されてステージ160に保持された基板Wの表面(被描画面、被露光面)を撮像可能となっている。
また、このように構成されたヘッド支持部140のパターン描画領域側に、光学ヘッド170およびその照明光学系を収納したボックス172が固定的に取り付けられている。この光学ヘッド170は、光源から出射した光ビームを後述するストリップデータに基づき変調する。そして、光学ヘッド170は、光学ヘッド170の直下位置で移動している基板Wに対して変調光ビームを下向きに出射することでステージ160に保持された基板Wを露光してパターンを描画する。これによって、この露光処理に先立って実行されたプロセスにより基板Wに形成されている下地パターンに対して描画パターンが重ねて描画される。なお、本実施形態では、光学ヘッド170はX方向に複数チャンネルで光を同時に照射可能となっており、X方向を「副走査方向」と称する。また、ステージ160をY方向に移動させることで基板Wに対してY方向に延びるストリップ状のパターンを描画することが可能となっており、Y方向を「主走査方向」と称する。
図2(a)に示すように、このパターン描画装置1の描画対象物である基板Wの一例は、略円形の半導体ウエハに複数のチップ領域CRが配列されたものである。各チップ領域CRには集積回路やディスクリート回路素子などが予め形成されており、それに金属配線パターンを形成する際に、このパターン描画装置1が用いられる。チップ領域CRのサイズや基板W上での配置数、レイアウト等は、製造されるデバイスにより様々である。
図2(a)右側の拡大図に示すように、各チップ領域CRには、当該チップ領域CRの位置を外部から検出可能とするためのアライメントマークAMが設けられている。アライメントマークAMの形状や位置は任意であるが、同図に示すように、チップ領域CR内でできるだけ離れた2箇所以上に設けられることが好ましい。こうすることで、XY面内でのチップ領域CRの位置のみでなく、θ方向の回転角度が検出可能となるからである。
一方、光学ヘッド170から基板Wへの描画は、図2(b)に破線で示すようにバンドB1単位でなされる。すなわち、光学ヘッド170はX方向における長さWxの範囲を同時に露光しながら基板Wに対し相対的にY方向に走査移動することで、1バンド分の描画を行う。X方向における基板Wと光学ヘッド170との相対位置を順次変化させながらバンドB1単位の描画を繰り返し行うことで、最終的に基板Wの全面に描画が行われる。バンド幅Wxは装置構成によって決まっており、描画対象物である基板Wにおけるチップ領域CRのサイズとは必ずしも相関性がない。
この1バンド分に相当する描画データがストリップデータである。なお、実際の描画データは、図2(b)に点線で示すように、バンドB1のサイズよりもさらに細かい分割ブロックB2単位に区分されて処理される。
本実施形態にかかるパターン描画装置は、上記のように構成された描画エンジン100に適したストリップデータを供給するためのデータ処理部としてコンピュータ200を有している。このコンピュータ200はCPUや記憶部201等を有しており、描画エンジン100の露光制御部181とともに電装ラック(図示省略)内に配置されている。また、コンピュータ200内のCPUが所定のプログラムに従って演算処理することにより、ラスタデータ生成部202、補正量算出部203、データ補正部204、ストリップデータ生成部205およびアライメントマーク検出部206などの機能ブロックが実現される。
例えば下地パターンに重ね合わせて描画する描画パターンは、外部のCAD等により生成されたベクトル形式の設計データで記述されており、その設計データがコンピュータ200に入力されると、記憶部201に書き込まれて保存される。そして、当該設計データ211に基づいて、ラスタデータ生成部202が1枚の基板W全面に相当するラスタデータ(ビットマップデータ)を作成する。作成されたラスタデータ212は記憶部201に書き込まれて保存される。
また、コンピュータ200は、基板Wの各チップ領域CRと光学ヘッド170との相対的な位置ずれを修正するための機能ブロックとして、アライメントマーク検出部206、補正量算出部203およびデータ補正部204を備えている。具体的には、アライメントマーク検出部206は、カメラ150が基板Wを撮像した画像に適宜の画像処理を施して、画像に含まれるアライメントマークAMのXY座標位置を検出する。
補正量算出部203は、基板Wがステージ160上の正規の位置に位置決めされたときの各チップ領域CRのXY座標位置を示す情報として設計データに含まれる設計位置情報と、アライメントマーク検出部206により検出された実際の位置とに基づきアライメントマークAMの正規位置からの位置ずれ量を算出し、これをキャンセルするために必要な補正量を求める。補正の対象となるのは、光学ヘッド170に対する基板Wの物理的な位置、および描画データである。すなわち、基板Wの位置を変化させることで位置ずれを修正することが可能な場合、そのために必要なステージ160の移動量が補正量として求められる。一方、描画データを補正することで位置ずれを修正する場合には、ラスタデータからストリップデータを作成する際に用いられる補正量が求められる。
基板Wの物理的な位置補正が必要である場合、補正量算出部203で算出された補正量は描画エンジン100の露光制御部181に与えられる。露光制御部181は、与えられた補正量に応じてステージ移動機構161のX軸駆動部161X、Y軸駆動部161Yおよびθ軸駆動部161Tに対してそれぞれX、Y、θ各成分の補正指示を与え、それに基づきX軸駆動部161X、Y軸駆動部161Yおよびθ軸駆動部161Tが動作しステージ160が移動することで、ステージ160上の基板Wの光学ヘッド170に対する位置が補正される。
描画データの補正が必要である場合、データ補正部204は、補正量算出部203から与えられる補正量に基づき、記憶部201から読み出されたラスタデータを補正する。補正されたラスタデータに基づき、ストリップデータ生成部205がバンド単位のストリップデータを生成し、光学ヘッド170に送出する。これにより、基板Wの位置ずれが補正された状態で描画が行われる。
ステージ160の移動による基板Wの位置補正と、描画データの補正とは併用することが可能である。すなわち、ステージ160の移動により基板Wの位置を補正し、さらに描画データについても補正を行った上で描画に供することができる。ステージ160を移動させることで、光学ヘッド170に対する基板WのX方向、Y方向およびθ方向の位置を変化させることができるが、基板W上の各チップ領域CRの移動方向は一律である。例えば基板Wの歪みに起因して各チップ領域CRが互いに異なる位置ずれを生じているとき、ステージ移動だけでこれを解消することは不可能である。これに対応するためには描画データの補正が有効である。ステージ移動による位置補正と描画データの補正とを併用する場合には、ステージ移動により解消される位置ずれ分を差し引いた上で描画データの補正量が求められる。
なお、設計データからラスタデータを作成し、基板Wの位置ずれや歪みを修正するためのデータ補正を行ってストリップデータを作成するプロセスについては、前述の特許文献1(特開2012−074615号公報)に詳しく記載されている。本実施形態においても特許文献1に記載されたデータ処理方法を好適に適用することが可能である。そのため、データ処理の具体的な内容については説明を省略する。特許文献1ではラスタデータがランレングスデータとして表現されているが、ラスタデータの表現形式は任意である。
次に、上記のように構成されたパターン描画装置1によるパターン描画動作について図4を参照しながら詳述する。図4はパターン描画装置によるパターン描画動作を示すフローチャートである。このパターン描画装置1では、未処理の基板Wを1ロット分収納するカセット110が描画エンジン100に搬送されてくるとともに、その基板Wに描画する描画パターンおよび基板Wにおけるチップ領域CRの配置を示す設計位置情報を記述した設計データ211がコンピュータ200に与えられると、描画エンジン100およびコンピュータ200はそれぞれ以下のように動作して各基板Wへの描画パターンの描画を実行する。
コンピュータ200は、設計データ211を取得すると(ステップS101)、記憶部201に保存した後、設計データ211をラスタライズしてラスタデータ212を生成するRIP(raster image processing)処理を開始する(ステップS102)。作成されたラスタデータ212は記憶部201に記憶保存される。一方、描画エンジン100は、搬送ロボット120によってカセット110から未処理基板Wを1枚本体部にロードし、ステージ160に載置する(ステップS103)。なお、RIP処理の実行と基板搬入とは並行して行ってもよいし、あるいは基板搬入後にRIP処理を開始してもよい。
続いて、設計データ211に含まれる設計位置情報から、基板W上の各チップ領域CRに形成されたアライメントマークAM(図2)のうちから選ばれた4つのアライメントマーク、すなわち第1ないし第4のアライメントマークの位置を特定し、カメラ150によりその位置を含む領域の撮像を行い、得られた画像からアライメントマーク検出部206がアライメントマークの位置を検出する(ステップS104)。そして、各アライメントマークの正規位置からの位置ずれ量が算出される(ステップS105)。
図5は第1ないし第4のアライメントマークを示す図である。図5(a)に示すように、基板W上に多数配列されたチップ領域CRのうち互いに異なる4つのチップ領域CR1〜CR4が検出対象として適宜選択され、これらのチップ領域CR1〜CR4にそれぞれ形成されたアライメントマークAM1〜AM4が撮像される。基板W全体としての位置ずれ量を概括的に把握するため、検出対象とされるチップ領域CR1〜CR4は基板W上でできるだけ離れた位置に分散していることが望ましい。
ここでは、簡明な例として、チップ領域CR1、CR2の間、およびチップ領域CR3、CR4の間でそれぞれY方向において同位置、またチップ領域CR1、CR3の間、およびチップ領域CR2、CR4の間でそれぞれX方向において同位置となるように、各チップ領域CR1〜CR4を選択する。このような例では、それぞれのチップ領域に設けられたアライメントマークAM1〜AM4を結んでなる仮想的な四辺形は、X方向に平行な2辺とY方向に平行な2辺とで構成される長方形である。
図5(b)に示すように、第nのアライメントマークAMn(n=1,2,3,4)について、画像から検出された当該アライメントマークAMnの位置を表すXY座標平面の点をPmnとし、その座標を(xmn,ymn)により表す。一方、設計位置情報から求められた、当該アライメントマークAMnの正規位置に対応する点をPtnとし、その座標を(xtn,ytn)により表す。この場合、当該アライメントマークAMnの位置ずれ量ΔxyおよびそのX方向成分Δx、Y方向成分Δyをそれぞれ次式:
Δx=xmn−xtn
Δy=ymn−ytn
Δxy=√(Δx+Δy
によりそれぞれ表すことができる。このようにして、基板W上のアライメントマークAM1〜AM4の位置ずれ量をそれぞれ算出することができる。
なお、図5においては、上記した第1〜第4アライメントマークAM1〜AM4の他に、基板Wの中央部に第5アライメントマークAM5が示されている。この第5アライメントマークAM5の意味およびその利用法については後に詳述する。
図6はアライメントマークの位置ずれの例を示す図である。図6(a)に示す例では、設計位置情報から得られる各アライメントマークの正規位置を結んだ矩形Qtに対して、実際に検出されたアライメントマークAM1〜AM4を結んだ矩形Qmがその形状を維持したままX方向、Y方向およびθ方向に位置がずれた態様となっている。このようなタイプの位置ずれであれば、ステージ160を移動させることにより修正することが可能である。一方、図6(b)に示す例では、各アライメントマークAM1〜AM4の位置ずれが一様でなく、結果としてそれらがなす矩形Qmは正規の矩形Qtに対して歪んだ状態となっている。このような場合、ステージ移動のみでは修正できない。
これらの2つの態様は、アライメントマークAM1〜AM4間の相対位置によって区別することができる。すなわち、正規の矩形形状を維持したまま各アライメントマークが位置ずれを生じている図6(a)のケースでは、各アライメントマークAM1〜AM4間の相対位置は、正規位置における相対位置と大きく変わらないはずである。一方、矩形に歪が生じている図6(b)のケースでは、各アライメントマークAM1〜AM4間の相対位置が大きく変化していることになる。
したがって、検出された各アライメントマークAM1〜AM4の位置から、互いの相対的な位置関係を求め、それを正規位置における位置関係と比較して、相対的な位置ずれ量(第1位置ずれ量)を求めることができる。こうして求められた第1位置ずれ量を所定の第1閾値と比較することで、位置ずれが図6(a)および図6(b)に示すいずれのケースであるかを判断することができる。
具体的には、例えば、4つのアライメントマークから選択した2つの間の相対的な位置ずれ量を求める演算を、アライメントマークの各組み合わせについて行い、その平均値、最小値または最大値が所定の第1閾値を超えるか否かによって、位置ずれのタイプを判定することができる。平均値、最小値および最大値のいずれを第1位置ずれ量として用いるか、また第1閾値をどのような値とするかについては、必要とされる位置合わせの精度に応じて適宜設定可能である。
なお、以下では、図6(a)に示すように各アライメントマークAM1〜AM4の相対的な位置関係が維持されたタイプの位置ずれを「線形ずれ」と称する一方、図6(b)に示すように各アライメントマークAM1〜AM4が異なるずれ方をすることで矩形が歪むタイプの位置ずれを「非線形ずれ」と称する。また、ここでは検出されるアライメントマークを仮想的に結んでなる矩形を用いて概念を説明しているが、検出すべきアライメントマークの数および配置は任意であり、これらを結んでなる図形の形状が矩形でない場合でも同様の考え方を適用することが可能である。
図4に戻って、実際の動作について説明する。ステップS105において各アライメントマークAM1〜AM4の正規位置からの位置ずれ量が算出されると、上記した線形ずれを補正するために必要なステージ160の移動量が、補正量算出部203により算出される(ステップS106)。続いて、アライメントマークの位置から把握される位置ずれが線形ずれであるか否かを判定する(ステップS107)。
判定は、例えば次のようにして行うことができる。まず、設計位置情報により特定される各アライメントマークAM1〜AM4の位置座標からなる点群を、実際に検出された各アライメントマークAM1〜AM4の位置座標からなる点群へ写像するアフィン係数を算出する。算出には例えば最小二乗法を用いることができる。こうして求められたアフィン係数を用いて、設計位置情報で特定される点群の写像を求める。写像された点群と、検出された各アライメントマークAM1〜AM4の位置座標からなる点群との間の位置の差分が、ステージ移動により補正することができない非線形の位置ずれ成分を表す。また、このときのアフィン係数は、ステージ移動により補正することが可能な線形の位置ずれ成分を表す。
したがって、アフィン係数を用いて写像された点群に属する各点と、検出されたアライメントマークAM1〜AM4との距離によって、位置ずれの非線形成分を表すことができる。写像された点からの各アライメントマークAM1〜AM4の位置ずれ量のうちの最大値、またはそれらの位置ずれ量の平均値を、「第1位置ずれ量」とすることができる。そして、この第1位置ずれ量に対して許容される公差(例えば1μm)を「第1閾値」として、第1位置ずれ量が第1閾値以内に収まるか否かにより、位置ずれが線形であるか非線形であるかを判定することができる。
前記したように、アライメントマーク間の相対的な第1位置ずれ量が第1閾値以下であるとき、位置ずれのタイプはステージ160の移動により解消可能な線形ずれであると判断される(ステップS107において「YES」)。この場合には、算出されたステージ移動量が露光制御部181に与えられ、これに応じてステージ移動機構161が作動することで、ステージ160が移動する(ステップS108)。もちろん、当初から位置が合っていればステージ移動は不要である。これにより、光学ヘッド170による描画位置が基板W上の最適な位置に調整される。本明細書では、この調整処理を「第1調整処理」という。この状態で、光学ヘッド170から基板Wに光が照射されて基板Wが露光される(ステップS109)。
一方、ステップS107における判断が「NO」、つまり第1位置ずれ量が第1閾値を超え非線形ずれであると判断した場合には、第5アライメントマークの位置の推定を行う(ステップS111)。なお、ずれのタイプとしては線形ずれに該当する場合であっても、ずれ量が大きく、ステージ160の可動範囲内での移動で位置ずれが解消されない場合にも、非線形ずれと同様の扱いがなされることが望ましい。第1ずれ量と第1閾値との比較による判断を行うことで、この要求が満たされる。
図5(a)に示すように、第5アライメントマークAM5は、第1〜第4アライメントマークAM1〜AM4が形成されたチップ領域CR1〜CR4とは異なるチップ領域CR5に形成されたアライメントマークである。この例では基板Wの略中央部に位置するチップ領域CR5が選択されているが、これに限定されず位置は任意である。ただし、第1〜第4アライメントマークAM1〜AM4が形成されたチップ領域CR1〜CR4からはできるだけ離隔した位置のチップ領域であることが好ましく、これらのチップ領域CR1〜CR4からの距離が概ね同じであるチップ領域であることがより好ましい。
図7は第5アライメントマークの位置を示す図である。非線形ずれにおいては、図7(a)に示すように、第1〜第4アライメントマークAM1〜AM4を結んでなる矩形Qmは正規の矩形Qtに対して歪んだ形状となっている。これらのアライメントマークの正規位置に対応する点Ptn(n=1,2,…)を元とする集合Ptと、実際に検出されたアライメントマークの位置に対応する点Pmn(n=1,2,…)を元とする集合Pmを考えたとき、両者の関係は、適宜の幾何学的変換fを用いて次式:
f:Pt → Pm
により表すことができる。
4つのアライメントマークAM1〜AM4の位置を示すXY座標平面上の点Pmnが既知であり、またこれらの正規位置に対応する点Ptnが設計位置情報から算出可能であることから、上式における幾何学的変換fがどのような変換であるか、少なくとも近似的には定量的に求めることが可能である。つまり、基板Wの歪みを定量化することができる。代表的な幾何学的変換アルゴリズムとしては、例えば、正規化射影変換、アフィン変換、TPS(Thin Plate Spline)補間などがあるが、これら以外にも任意の変換アルゴリズムを適用可能である。
このように適宜のアルゴリズムで幾何学的変換(以下、単に「変換」という)fを定量的に表現することで、基板W上の任意の点について、設計位置情報から実際の位置を推定することができる。そこで、第5アライメントマークAM5について、設計位置情報と変換fとを用いて基板W上における位置Pp5の推定を行う。
そして、実際の基板W上で第5アライメントマークAM5の位置検出を行う(ステップS112)。具体的には、推定された位置Pp5を中心とする基板W上の一部領域をカメラ150が撮像し、撮像された画像に含まれる第5アライメントマークAM5をアライメントマーク検出部206が検出する。図5(b)は撮像された画像の一例を示している。カメラ150は推定された位置Pp5を中心として撮像を行い、撮像された画像Imでは、その略中心が推定位置Pp5に相当している。基板Wの歪みが変換fにより適切に近似されていれば、実際の第5アライメントマークAM5は推定位置Pp5の近傍において検出されるはずである。
言い換えれば、第5アライメントマークAM5が推定位置Pp5の近傍で検出されれば、変換fによる近似が適切であり、設計位置情報に対して該変換fを適用することで、基板W上の各チップ領域CRの位置を推定することが可能である。したがってこの場合、例えば特許文献1に記載されたデータ補正方法を適用してラスタデータを補正することで、基板Wの歪みをキャンセルして描画を行うことが可能である。
具体的には、第5アライメントマークAM5の推定位置Pp5から実際に検出された位置までの距離を、第5アライメントマークAM5の位置ずれ量として算出する(ステップS113)。図7(b)に示すように、第5アライメントマークAM5の推定位置Pp5から実際に検出された位置Pm5までの距離が所定の第2閾値V2以下であれば(ステップS114において「YES」)、この場合の位置ずれにはラスタデータの補正により対応する。すなわち、補正量算出部203が必要な補正量を算出し(ステップS115)、描画時(ステップS109)にはデータ補正部204およびストリップデータ生成部205がラスタデータを分割ブロックB2単位で順次補正しながらストリップデータを作成して露光制御部181に送出し、描画エンジン100に描画を行わせる。データ補正の具体的態様としては、特許文献1に記載された技術を利用することができる。このようにして行う描画位置の調整処理を、本明細書では「第2調整処理」という。
なお、この場合においても、ステージ移動によって解消可能な位置ずれについてはステージ移動で対応する(ステップS108)。したがって、補正量の算出に際しては、検出されたアライメントマークの位置ずれ量からステージ移動で解消されるずれ量を差し引いた上で、ラスタデータの補正量が決定される。ステージ移動による補正では、全てのチップ領域CRについて一括して補正を行うことができ、また補正によるデータ精度への影響もないので、ステージ移動で解消可能なずれについてはステージ移動で対応するのが好ましい。特に、基板Wの傾きに起因するチップ領域CRのθ方向のずれについては、バンドB1(図2)単位または分割ブロックB2単位でのデータ補正では対応が難しいため、ステージ移動により解消を図ることが望ましい。
一方、第5アライメントマークAM5の推定位置Pp5からの位置ずれ量が第2閾値V2より大きくなる場合がある。この場合、撮像された画像Imにおいて推定位置Pp5から遠く離れた位置に第5アライメントマークAM5が位置する、または、撮像範囲内に第5アライメントマークAM5が存在しないケースがあり得る。これらの場合には、基板W上の各チップ領域CRの位置を既知の情報から推定することができない。したがって、既知の情報に基づく補正ができない。
もともと1枚のウエハに複数のチップ領域が作り込まれたモノリシック構造の基板では、基板の伸縮や歪み等に起因して、各ウェル領域間での相対的な位置ずれが生じるが、その程度は比較的小さく、またずれの方向や量に一定の規則性がある。したがって、第5アライメントマークAM5が他のアライメントマークAM1〜AM4の位置から推定された推定位置Pp5から大きく逸れることは少ない。一方、前述した疑似ウエハ、つまり別体に形成されたチップを集めて一体化した基板では、各チップが互いに相関のない位置ずれを生じる場合がある。
図8は基板上でのチップ単位での位置ずれを説明する図である。同図に例示するように、疑似ウエハにおいては、ウエハ上の各チップがそれぞれ所定範囲内で個別の位置ずれを生じる可能性がある。図中のチップC1はX方向にずれている。また、チップC2,C3はXY座標軸に対して各辺が傾いており、θ方向へのずれを生じている。また符号P1で示す位置では、X方向におけるチップ間の間隔が他の位置よりも大きくなっている。チップC4はX方向およびY方向へのずれを生じている。また符号C5,C6で示すチップはY方向にずれている。このように、疑似ウエハではチップごとに異なる位置ずれが生じる可能性がある。
これらの場合、各チップ間のずれの傾向における相関性は低いため、あるチップのアライメントマークの位置から求めたずれ量は、他のチップの位置ずれ量を推定する材料とならない。したがって、各チップごとに位置を把握して描画位置を調整する必要がある。またモノリシック構造の基板においても、歪み量が大きくなるとラスタデータの補正では対応しきれない場合がある。すなわち、各分割ブロックの基板W上での割り当て位置を変位させることで歪みの補正が可能であるが、その変位量は限られており、また隣り合うブロック間で変位の方向や量が大きく相違するとパターンの不連続を生じるからである。このような場合も、第5アライメントマークの推定位置と検出位置との乖離が大きくなる。
これらのことから、第5アライメントマークAM5の位置ずれ量が第2閾値を超えていた場合には(ステップS114において「NO」)、改めて全チップ領域CRのアライメントマークの位置検出を行う(ステップS121)。このとき、図8に示すように各チップ領域CRにはそれぞれ2箇所ずつアライメントマークが設けられているので、これらの2箇所のアライメントマークの位置検出が行われる。これにより、各チップ領域CRのXY平面内における位置情報に加えて、θ方向の傾き角に関する情報も得られる。もちろんアライメントマークは各チップ領域に3以上設けられてもよい。
そして、こうして得られた各チップ領域CRの位置および傾きに関する情報と、記憶部201に保存された設計データ211とに基づき、ラスタデータ生成部202が改めてRIP処理を実行する(ステップS122)。RIP処理はベクトルデータをラスタライズしてラスタデータ(ビットマップデータ)に展開する処理であり、チップ領域CRごとに、その位置ずれおよび傾きを加味したラスタライズが行われることで、描画位置を各チップ領域CRの位置に適合させたラスタデータを作成することができる。ベクトルデータ形式の設計データを用いて位置補正が行われることで、ラスタライズ後のデータに大幅な補正を加えることで生じ得る描画品質の低下を回避することができる。このようにして行う描画位置の調整処理を、本明細書では「第3調整処理」と称する。
そして、再RIP処理で作成されたラスタデータにより変調した光を基板Wに照射することで、各チップ領域CRに対し適切な描画を行うことができる(ステップS109)。なお、各チップの位置を把握した上での再RIP処理では、原理的には基板Wの位置ずれに起因する各チップの位置ずれについても補正することが可能である。したがって、基板Wの位置ずれ分も含めて再RIP処理で一括して補正するようにしてもよく、また基板Wの位置ずれについてはステージ移動で補正し、それでも残る位置ずれ分のみを再RIP処理で対応するようにしてもよい。この実施形態では、描画に先立ってステージ移動を行い(ステップS108)、再RIP処理ではステージ移動で解消される位置ずれ分を差し引いて処理を行う。基板Wの位置ずれを再RIP処理で補正する場合には、ステップS108は不要である。
このようにして1枚の基板Wに対する描画処理が終了すると、当該処理済み基板Wを基板収納カセット110に戻す。該カセットに未処理の基板Wが残っていればそれについても上記と同様の処理により描画を行い、基板収納カセット110に収納された1ロット分の基板Wの全てを処理し終えるまで、上記処理を繰り返す。
以上のように、この実施形態では、光学ヘッド170による基板Wへの描画位置の調整処理として、第1ないし第3調整処理が予め用意されており、アライメントマークの位置検出結果に応じてこれらが選択されて実行される。第1調整処理は、基板Wを保持するステージ160を移動させることで、基板W上の各チップ領域CRと光学ヘッド170との相対位置を調整する処理であり、各チップ領域CRが一様な位置ずれを有している場合に有効であり、このようなずれを一括して補正することができる。また補正のために描画データを加工しないので、描画品質も良好である。
また、第2調整処理はラスタデータを補正する処理であり、基板Wの伸縮や歪みにより生じる位置ずれに有効である。この場合、作成済みのラスタデータからストリップデータを作成する際に随時補正を加えることで、補正のために処理時間が長くなることはない。作成済みのラスタデータを事後的に補正することで描画品質の低下が問題となり得るが、微小な分割ブロックB2単位で補正を行うことで、例えばパターンの断線のようにデバイス性能に影響を及ぼすような大きな歪みを防止することができる。
一方、第3調整処理は、アライメントマークの位置検出により各チップ領域の位置ずれ量を把握した上でラスタデータを再生成する処理である。この処理では、各チップ間での位置ずれの規則性の有無に関わらず、また位置ずれ量の大きさに関わらず高精度の補正が可能である。また、ラスタライズ処理の段階で各チップ領域の位置を反映させることで、描画品質の低下が生じない。したがって、原理的にはどのタイプの位置ずれにも対応することが可能である。しかしながら、アライメントマークの位置検出および検出後のラスタライズ処理が必要となり処理時間が長くなるため、複数基板の描画処理におけるタクトタイムを増大させてしまう。そのため、第1および第2調整処理では対応できない位置ずれが生じている場合に選択されるべきものである。
第1〜第3調整処理の選択は以下のようにして行われる。すなわち、各チップ領域CRに予め形成されたアライメントマークのいくつかを撮像してその位置を検出し、それらの間の相対的な位置ずれ量(第1位置ずれ量)が所定値(第1閾値)以下と小さい線形ずれ、第1位置ずれ量が第1閾値より大きい非線形ずれのいずれが生じているかを判断する。線形ずれである場合、第1調整処理を選択する。
一方、非線形ずれである場合、さらに既知のアライメントマークの位置から他のアライメントマークの位置を推定し、その位置を撮像して実際の位置を検出する。そして、推定位置と実際の位置との間の位置ずれ量(第2位置ずれ量)が所定値(第2閾値)以下であれば第2調整処理を、また第2位置ずれ量が第2閾値より大きい場合には第3調整処理を選択する。つまり、既知のチップ領域の位置から他の各チップ領域の位置ずれ量をある程度の精度で推定可能な場合には第2調整処理を、そうでない場合には第3調整処理を選択する。
このような判断フローにより調整処理を決定することで、位置ずれの態様に応じた適切な調整処理が実行可能であり、また不必要な処理が実行されることによるタクトタイムの増大が防止される。すなわち、描画位置の調整処理が、描画対象物である基板Wに応じて最適化される。そして、こうして描画位置が調整されて描画が行われることで、この実施形態では、基板W上の適切な描画位置に品質の良好な描画を行うことができる。
以上説明したように、この実施形態においては、パターン描画装置1が本発明の「描画装置」として機能しており、基板Wが本発明の「描画対象物」、各チップ領域CRが本発明の「描画領域」にそれぞれ相当している。そして、各チップ領域のうちチップ領域CR1〜CR4が本発明の「検出対象領域」に相当する一方、チップ領域CR5が「二次検出対象領域」に相当している。またアライメントマークAM1〜AM5が、本発明の「識別マーク」に相当している。
また、上記実施形態においては、ステージ160が本発明の「保持手段」として機能する一方、光学ヘッド170が本発明の「描画手段」として機能している。また、カメラ150およびアライメントマーク検出部206が一体として、本発明の「位置検出手段」として機能している。また、ラスタデータ生成部202が本発明の「データ生成手段」として機能する一方、補正量算出部203、データ補正部204およびストリップデータ生成部205が一体として本発明の「描画位置調整手段」として機能している。
また、図4のステップS102が本発明の「第1工程」に相当し、ステップS103が本発明の「第2工程」に相当する。またステップS105が本発明の「第3工程」に相当し、ステップS108、S111〜S115、S121〜S122が本発明の「第4工程」に相当する。さらに、ステップS109が本発明の「第5工程」に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、基板W上の各チップ領域CRにアライメントマークAMを予め形成しておき、その位置検出を行っているが、各チップ領域の位置を把握できれば足り、アライメントマークの検出に依らなくてもよい。すなわち、各チップ領域に形成される特徴的なパターンやチップ領域のエッジ部分など、当該チップ領域の位置を特定することのできる部位を適宜用いて位置検出を行うことができる。また、チップ領域の位置検出方法は、カメラによる撮像に依らないものであってもよい。
また例えば、上記実施形態のパターン描画動作の処理フロー(図4)の一部を、以下のように改変して実行してもよい。なお、以下の図9では、図4の各処理ステップと処理内容が同一である処理ステップについては記載を省略しまたは同一ステップ番号を付して説明を省略するものとする。
図9はパターン描画動作の変形例を示す図である。第1〜第4アライメントマークAM1〜AM4の位置ずれ量から非線形ずれと判断した場合には(ステップS107において「NO」)、上記実施形態では予め定められた単一の幾何学的変換アルゴリズムを用いて第5アライメントマークAM5の位置推定を行うのに対し、この変形例では、複数の変換アルゴリズムを用いてそれぞれ第5アライメントマークAM5の位置推定を行う(ステップS201)。そして、ステップS111で第5アライメントマークAM5の位置が検出されると、ステップS112では各アルゴリズムで算出された推定位置との間の位置ずれ量がそれぞれ求められる。そして、それらの変換アルゴリズムのうち求められた位置ずれ量が最も小さい1つを選出する(ステップS202)。
既知のアライメントマークの位置から未知のアライメントマークの位置を特定するに当たっては、基板Wの歪みを適切に近似できる変換アルゴリズムでは高い推定精度が得られる一方、歪みの態様と合わない近似では当然に推定精度が低くなる。予め複数の変換アルゴリズムで推定を行い、実際の位置に最も近い推定位置を導出した変換アルゴリズムを採用することで、より基板Wの状態に応じた補正処理が可能となる。具体的には、ステップS114では実際の位置とこれに最も近い推定位置との間で位置ずれ量が評価され、またラスタデータを補正する際には、選出された(つまり最も高い推定精度が得られた)変換アルゴリズムが補正処理にも適用される(ステップS203)。これにより、高い精度で推定された各チップ領域CRの位置に応じてラスタデータが補正され、チップ領域CRと描画パターンとの間の位置ずれをより効果的に抑制することができる。
また例えば、上記実施形態のパターン描画動作(図4)では、ステップS106でステージ移動量が求められるが、実際のステージ移動は他の処理が終わって描画が行われる直前のステップS108において実行される。これに代えて、ステージ移動量の算出が終われば他の処理に先駆けてステージ移動を行う構成であってもよい。
また、上記実施形態では、パターン描画装置は描画エンジン100とコンピュータ200とを一体的に備えているが、描画エンジン100と同等の機能を有する既存のパターン描画装置に対し、コンピュータ200と同等の機能を有するデータ処理装置を有線または無線により接続し、データ処理装置によりストリップデータを生成し、既存のパターン描画装置に出力して描画させるようにしてもよい。
さらに、本発明の適用対象はウエハなどの半導体基板Wを本発明の「描画対象物」として当該基板に対して光を照射して描画する装置に限定されるものではなく、例えばプリント配線基板やガラス基板等、種々のものを描画対象物として利用することができる。
この発明は、複数の描画領域が設けられた描画対象物に対し光照射による描画を行う技術に好適に適用することができ、特に、描画対象物への描画位置を調整しながら描画を行う技術分野に好適である。
1 パターン描画装置
150 カメラ(位置検出手段)
160 ステージ(保持手段、ステージ)
170 光学ヘッド(描画手段)
202 ラスタデータ生成部(データ生成手段)
203 補正量算出部(描画位置調整手段)
204 データ補正部(描画位置調整手段)
205 ストリップデータ生成部(描画位置調整手段)
206 アライメントマーク検出部(位置検出手段)
AM1〜AM5 アライメントマーク(識別マーク)
CR チップ領域(描画領域)
CR1〜CR4 チップ領域(検出対象領域)
CR5 チップ領域(二次検出対象領域)
W 基板(描画対象物)

Claims (10)

  1. 描画対象物に設けられた複数の描画領域のそれぞれに、描画手段から光を照射して描画する描画方法において、
    描画すべき内容に対応するラスタデータを生成する第1工程と、
    前記描画対象物に対して前記描画手段を位置決めする第2工程と、
    前記複数の描画領域のうち2以上を検出対象領域としてその位置を検出する第3工程と、
    前記検出対象領域の位置検出結果に基づき、前記描画手段による前記描画対象物への描画位置を調整する第4工程と、
    前記ラスタデータに基づき、前記描画手段から前記描画対象物の前記描画位置に前記光を照射して描画する第5工程と
    を備え、
    前記第4工程では、前記第3工程で検出された前記検出対象領域間の相対的な第1位置ずれ量が第1閾値以内であるか否かを判断し、前記第1位置ずれ量が前記第1閾値以内と判断すると、前記検出対象領域の位置検出結果と、前記検出対象領域に対応して予め設定された基準位置との間の位置ずれ量に基づき、前記描画手段と前記描画対象物との相対位置を調整することで前記描画位置を調整する第1調整処理を実行する一方、
    前記第1位置ずれ量が前記第1閾値を超えると判断すると、さらに前記複数の描画領域のうち前記検出対象領域と異なる少なくとも1つを二次検出対象領域としてその位置を検出し、検出された位置と、前記第3工程における前記検出対象領域の位置検出結果から推定した前記二次検出対象領域の位置との間の第2位置ずれ量が第2閾値以内であるか否かを判断し、
    前記第2位置ずれ量が前記第2閾値以内と判断すると、前記第3工程における前記検出対象領域の位置検出結果と前記基準位置との間の位置ずれ量に応じた補正を前記ラスタデータに対し施すことで前記描画位置を調整する第2調整処理を実行し、
    前記第2位置ずれ量が前記第2閾値を超えると判断すると、前記描画対象物に含まれる全ての前記描画領域の位置を検出し、その位置検出結果に基づいて前記ラスタデータを再生成することで前記描画位置を調整する第3調整処理を実行する
    ことを特徴とする描画方法。
  2. 前記複数の描画領域の各々に予め位置検出用の識別マークを設けておき、前記識別マークを検出することで前記描画領域の位置を検出する請求項1に記載の描画方法。
  3. 前記複数の描画領域の各々に、複数の前記識別マークを設ける請求項2に記載の描画方法。
  4. 前記第4工程において前記第2調整処理を実行する際には、前記第1調整処理と併せて実行し、しかも、前記第3工程における前記検出対象領域の位置検出結果と前記基準位置との間の位置ずれ量から前記第1調整処理を行うことで補正可能な位置ずれ量を差し引いた位置ずれ量に応じた補正を前記ラスタデータに施す請求項1ないし3のいずれかに記載の描画方法。
  5. 前記第4工程において前記第3調整処理を実行する際には、前記第1調整処理と併せて実行し、しかも、前記描画領域各々の位置検出結果から前記第1調整処理による位置変化量を差し引いて前記ラスタデータの再生成を行う請求項1ないし4のいずれかに記載の描画方法。
  6. 前記第1調整処理では、前記描画対象物の表面に垂直な軸周りにおける前記描画対象物の前記描画手段に対する相対的な回転角度を調整する請求項1ないし5のいずれかに記載の描画方法。
  7. 前記第4工程において、前記第2位置ずれ量を求める際には、前記検出対象領域の位置検出結果から互いに異なる複数の算出方法で前記二次検出対象領域の位置を算出し、それらのうち検出された前記二次検出対象領域の位置に最も近い位置と、検出された前記二次検出対象領域の位置との間のずれ量を前記第2位置ずれ量とする請求項1ないし6のいずれかに記載の描画方法。
  8. 複数の描画領域が設けられた描画対象物を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された前記描画対象物の前記複数の描画領域のうち2以上を検出対象領域として、該検出対象領域の位置を検出する位置検出手段と、
    描画すべき内容に対応するラスタデータを生成するデータ生成手段と、
    前記ラスタデータに基づき、前記描画対象物に光を照射して描画する描画手段と、
    前記位置検出手段の検出結果に基づき、前記描画手段による前記描画対象物への描画位置を調整する描画位置調整手段と
    を備え、
    前記描画位置調整手段は、
    前記位置検出手段により検出された前記検出対象領域間の相対的な第1位置ずれ量が第1閾値以内であるか否かを判断し、
    前記第1位置ずれ量が前記第1閾値以内と判断すると、前記検出対象領域の位置検出結果と、前記検出対象領域に対応して予め設定された基準位置との間の位置ずれ量に基づき、前記描画手段と前記保持手段との相対位置を調整することで前記描画位置を調整する第1調整処理を実行する一方、
    前記第1位置ずれ量が前記第1閾値を超えると判断すると、前記複数の描画領域のうち前記検出対象領域と異なる少なくとも1つを二次検出対象領域として前記位置検出手段に検出させた前記二次検出対象領域の位置と、前記検出対象領域の位置検出結果から推定した前記二次検出対象領域の位置との間の第2位置ずれ量が第2閾値以内であるか否かを判断し、
    前記第2位置ずれ量が前記第2閾値以内と判断すると、前記検出対象領域の位置検出結果と前記基準位置との間の位置ずれ量に応じた補正を前記ラスタデータに対し施すことで前記描画位置を調整する第2調整処理を実行し、
    前記第2位置ずれ量が前記第2閾値を超えると判断すると、前記描画対象物に含まれる全ての前記描画領域の位置を前記位置検出手段により検出し、その位置検出結果に基づいて前記データ生成手段に前記ラスタデータを再生成させることで前記描画位置を調整する第3調整処理を実行する
    ことを特徴とする描画装置。
  9. 前記描画手段は、前記ラスタデータに基づき変調した前記光を前記描画対象物に走査して前記描画対象物を露光する請求項8に記載の描画装置。
  10. 前記保持手段は、前記描画対象物を保持するステージを有し、前記描画手段に対する前記ステージの相対位置を変更可能に構成された請求項8または9に記載の描画装置。
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