JP2000122303A - 描画装置 - Google Patents

描画装置

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JP2000122303A
JP2000122303A JP10298393A JP29839398A JP2000122303A JP 2000122303 A JP2000122303 A JP 2000122303A JP 10298393 A JP10298393 A JP 10298393A JP 29839398 A JP29839398 A JP 29839398A JP 2000122303 A JP2000122303 A JP 2000122303A
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Takashi Okuyama
隆志 奥山
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の面付パターンの全体を被描画体に対し
て描画する際にその被描画体の局所的な変形に応じて個
々の面付パターンのそれぞれをその被描画体上の個々の
面付位置決めマークにできるだけ適正に位置決めし得る
ように構成された描画装置を提供する。 【解決手段】 被描画体Sの面付位置決め穴Hmn(n=
1〜6、m=1〜4)の実際の位置情報を検出する。面
付位置決め穴Hmn(n=1〜6、m=1〜4)の実際の
位置情報に可及的に整合するように、複数の面付パター
ンAの個々の基準位置情報が補正される。これにより被
描画体の局所的な変形に応じて個々の面付パターンのそ
れぞれが可及的に適正に位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを用いて
被描画体に所定のパターンを描画する描画装置に関し、
一層詳しくは光ビームを主走査方向に走査させつつ被描
画体を副走査方向に移動させるとともに光ビームを描画
データに基づいて変調させることにより被描画体に対し
て所定のパターンの描画を行なう描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述したような描画装置は主にフ
ォトリソグラフの手法でプリント回路基板を製造する分
野で使用される。この場合、被描画体は上面にフォトレ
ジスト層を形成された基板であり、描画装置はその基板
上のフォトレジスト層に所定の回路パターンを描画する
ために用いられる。基板上のフォトレジスト層に回路パ
ターンが描画された後、基板は種々の処理を施され、そ
の後プリント回路基板として得られる。描画後に行なわ
れる基板の処理のために、本来、回路パターンは個々の
基板に対して予め決められた位置で描画されなければな
らない。しかしながら個々の基板自体が熱処理等のため
微細に変形するので、回路パターンの描画位置を個々の
基板に対しその変形量に応じて調節する必要がある。そ
こで、このような回路パターンの描画位置の調整に対処
するために、個々の基板の四隅には位置決めマークが付
され、描画装置において、その位置決めマークに基づい
て回路パターンの描画位置が個々の基板に対して適正に
位置決めされている。
【0003】ところで、以上のような描画装置は比較的
大きなサイズの基板に対する回路パターンの描画用とし
て開発されたものである。しかしながら、近年、携帯電
話等の小型電子機器の普及のために、比較的小さなサイ
ズのプリント回路基板の需要が高まり、これに伴い描画
装置では、そのような小さなサイズのプリント回路基板
に対する回路パターンの描画も行なわれるようになって
いる。この場合、大きなサイズの基板に対して小さなサ
イズの回路パターン(以下面付パターンという)が複数
個割り付けられ、それら面付パターンの全体の描画につ
いては、基板に対して大きなサイズの回路パターンを描
画する場合と同様な態様で一度に行なわれる。換言すれ
ば、比較的大きな回路パターンを基板に対して描画する
場合でも、複数の面付パターンの全体を基板に対して描
画する場合でも、基板に対する描画位置の調節は基板の
四隅の位置決めマークに基づいて行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】基板に対して面付パタ
ーンを複数個割り付けた場合であっても、描画後の種々
の処理のためには、面付パターンのそれぞれについても
面付位置決めマークが必要であり、これら面付位置決め
マークは基板の四隅の位置決めマークに基づいて前もっ
て基板に付されることになる。一方個々の基板自体の熱
処理等に伴う変形は基板全体にわたって均一に生じるの
ではなく、局所的に片寄って生じるのが一般的である。
したがって、基板の変形が局所的に片寄っている場合、
複数の面付パターンの全体を基板に対して描画する際に
その描画位置の調節が基板の四隅の位置決めマークに基
づいて行なわれたとすると、基板の変形が局所的に片寄
っている領域での面付位置決めマークに対する面付パタ
ーンの描画位置が大きくずれることになる。
【0005】したがって、本発明の目的は、上述したよ
うなタイプの描画装置であって、複数の面付パターンの
全体を被描画体に対して描画する際にその被描画体の局
所的な変形に応じて個々の面付パターンのそれぞれをそ
の被描画体上の個々の面付位置決めマークにできるだけ
適正に位置決めし得るように構成された描画装置を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る描画装置
は、光ビームを主走査方向に走査させつつ被描画体を副
走査方向に移動させるとともに、光ビームを描画データ
に基づいて変調させることにより被描画体に対して複数
の面付パターンの描画を行なう描画装置であって、複数
の面付パターンの個々を描画すべき基準の描画位置に対
応して被描画体に付された面付位置決めマークの実際の
位置情報に基づいて、複数の面付パターンの個々の描画
位置をそれに対応した実際の面付位置決めマークに可及
的に整合するように、複数の面付パターンそれぞれの描
画位置の位置情報を補正する位置情報補正手段と、位置
情報補正手段により補正された前記複数の面付パターン
それぞれの描画位置の位置情報に基づいて、複数の面付
パターンを前記被描画体に描画するための全体パターン
の描画データを作成する描画データ作成手段とを備える
ことを特徴としている。
【0007】好ましくは、各面付パターンの基準描画位
置に対応して被描画体に複数個の面付位置決めマークが
付され、位置情報補正手段が、複数の面付パターンの個
々の基準描画位置に対応する複数個の面付位置決めマー
クの重心点に、各面付パターンの描画位置の重心点が整
合するように、複数の面付パターンの個々の描画位置の
位置情報を補正する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面を参
照して説明する。図1は本実施形態の描画装置を部分的
に示す側面図である。図2は本実施形態の描画装置を部
分的に示す上視図である。
【0009】本実施形態の描画装置は、プリント回路基
板等を製造する分野で使用され、例えばフォトレジスト
層を形成されたプリント回路基板等の被描画体に所定の
パターンを描画するものである。さらに詳しくは、本実
施形態の描画装置は例えばレーザから出射される光ビー
ムを主走査方向に走査させつつ、被描画体を副走査方向
に移動させるとともに、光ビームを描画データに基づい
て変調させることにより被描画体に対して所定のパター
ンを描画するものである。特にこの描画装置では、所定
のパターンとして、被描画体に対して複数の小さなサイ
ズの回路パターン(面付パターン)が描画可能である。
【0010】描画装置は基台10を有し、基台10の上
には一対のガイドレール12が副走査方向(Y方向)に
沿って配設される。一対のガイドレール12上には、台
座テーブル14が搭載され、この台座テーブル14は一
対のガイドレール12に沿って副走査方向に移動可能で
ある。
【0011】台座テーブル14上には、支持部材20を
介して描画テーブル16が設けられ、台座テーブル14
の移動とともに描画テーブル16は副走査方向に移送せ
しめられる。なお支持部材20およびテーブル位置調節
機構22は台座テーブル14に対する描画テーブル16
の位置を微調整するための機構である。
【0012】基台10の上には描画装置のフレーム枠2
8が設置され、フレーム枠28には図示しないレーザビ
ーム走査光学系が搭載され、このレーザビーム走査光学
系によりレーザビームLBが主走査方向(すなわち一対
のガイドレールと直交する方向)(X方向)に沿って偏
向させられる。すなわちレーザビームLBが主走査方向
に走査される。またフレーム枠28には一対のCCDカ
メラ30が支持され、この一対のCCDカメラ30は、
描画テーブル16の主走査方向の一方端から他方端まで
撮影可能である。
【0013】図3を参照して本実施形態の描画装置の電
気的構成および動作について説明する。この描画装置
は、露光機構50とラスタ変換器(RE)52とを有
し、この露光機構50とラスタ変換器52とはインター
フェース(I/F)54を介してデータ作成装置56に
接続される。この描画装置全体はデータ作成装置56に
設けられる中央処理装置(CPU)によって制御され、
露光機構50の動作はデータ作成装置56のCPUの指
令に応じてコントローラ40によって制御される。
【0014】データ作成装置56では、所定のパターン
を描画するために必要なデータが作成される。ラスタ変
換器52では、データ作成装置56により作成されたデ
ータに基づいてラスタ変換を行なうことにより描画を行
なうための描画データ、すなわちラスタデータが得られ
る。ラスタ変換器52からのラスタデータに応じて露光
機構50では、被描画体に所定のパターンが描画され
る。以下データ作成装置56でのデータ作成、ラスタ変
換器52でのラスタデータ取得および露光機構50での
描画について詳述する。
【0015】先ず、データ作成装置56でのデータ作成
について説明する。本実施形態の描画装置では、所定の
パターンとして図4に示すパターンPが1つの被描画体
に対して描画される。このパターンPは被描画体に対し
て同一の面付パターンAを複数個(例えば6個)描画す
るための全体のパターンであり、このパターンPの全領
域B(図5参照)は1つの被描画体の描画領域に対応し
ている。このような全体パターンPを描画するために、
データ作成装置56では、図6に示す1つの面付パター
ンAがベクタデータとして作成される。また図6に示す
面付パターンAを全領域Bに対して複数個割り付けるこ
とにより全体パターンPが形成されるため、複数の面付
パターンAの個々を被描画体すなわち全領域Bに対して
描画すべき基準の描画位置が設計段階で定められてお
り、これらの面付パターンAの基準描画位置の位置情
報、すなわち図4に示す複数個の基準位置Mnm(n=1
〜6、m=1〜4))の情報がデータ作成装置56にお
いて所定の座標系の座標データとして作成される。さら
に全体パターンPを被描画体に対して位置決めするため
に、全体パターンPの全領域Bを規定する基準位置Mbp
(p=1〜4)が設計段階で定められており、この基準
位置Mbp(p=1〜4)の情報がデータ作成装置56に
おいて所定の座標系の座標データとして作成される。
【0016】なお複数の面付パターンAの個々の基準位
置Mnm(n=1〜6、m=1〜4)の情報と、全体パタ
ーンPの全領域Bの基準位置Mbp(p=1〜4)の情報
とは、同一の座標系で作成され、この座標系は例えば図
2に示す基台10上の所定の点を原点としたXY座標系
である。また本実施形態では全体パターンPの全領域B
の基準位置Mbp(p=1〜4)は、複数の面付パターン
Aの基準位置M11、M22、M53、M64と等しいものとす
る。
【0017】ここでは本実施形態の描画装置において、
全体パターンPとして、複数の面付パターンAを除いて
パターンが存在しないものを描画する場合について述べ
る。しかし本実施形態の描画装置において、全体パター
ンPの全領域Bのうち、複数の面付パターンを描画すべ
き領域以外の領域に、特定のパターン、例えば被描画体
に施される描画後の処理のために必要な図形パターンあ
るいは、製造番号等の文字を示す文字パターン等を描画
することも可能である。この場合データ作成装置56で
は上述のデータの他に、全領域Bに描画すべき図形およ
び文字パターンのベクタデータが作成される。
【0018】再び図3を参照する。データ作成装置56
により作成された面付パターンAのベクタデータと、面
付パターンAの基準位置情報である座標データと、全領
域Bの基準位置情報である座標データとは、I/F54
を介してラスタ変換器52へ転送される。また面付パタ
ーンAの基準位置情報である座標データと全領域Bの基
準位置情報である座標データとはI/F54を介して露
光機構50のコントローラ40にも送られる。
【0019】次にラスタ変換器52でのラスタデータの
取得および露光機構50での描画について説明する。ラ
スタ変換器52ではデータ作成装置56から転送された
上述のデータに基づいて全体パターンPがベクタデータ
として作成され、その後全体パターンPのベクタデータ
がラスタデータに変換される。ラスタ変換器52に接続
された露光機構50の描画制御部42では、全体パター
ンPのラスタデータに基づいたパルス信号が発生され
る。このパルス信号に応じて、音響光学素子(AOM)
44によりレーザ光が偏向される。すなわちパルス信号
に応じてレーザ光がミラー45を介して描画テーブル1
6に向かって照射されるか、または他の方向に照射され
る。音響光学素子(AOM)44により描画テーブル1
6に向かって照射されたレーザ光は走査光学系46によ
り主走査方向に走査されて、描画テーブル16上に照射
される。一方描画テーブル16上には、被描画体が搭載
されており、その被描画体はその上面にフォトレジスト
層を形成されたプリント回路基板である。この被描画体
は、走査光学系46により走査されたレーザ光で露光さ
れて、被描画体のフォトレジスト層が感光せしめられ、
被描画体に全体パターンPが描画される。
【0020】以上のように被描画体の描画を行なう際、
被描画体の適正な位置に全体パターンPを描画するため
に、被描画体に対して全体パターンPの描画位置が位置
決めされる。さらに被描画体がその製造工程において局
所的に片寄って変形することにより、個々の面付パター
ンAが被描画体に対して大きくずれることを防止するた
め、全体パターンPの全領域Bすなわち被描画体に対し
て個々の面付パターンAのそれぞれが位置決めされる。
一方、被描画体のプリント回路基板にはその製造工程の
初期段階で、描画後の処理のために予め決められた位置
に描画が行なわれるように、個々の面付パターンAの基
準位置Mnm(n=1〜6、m=1〜4)に対応する位置
決めマーク(以下面付位置決めマークという)が付され
る。この面付位置決めマークは、例えば図7に示す複数
の穴Hnm(n=1〜6、m=1〜4)である。描画時に
は、これらの面付位置決め穴Hnm(n=1〜6、m=1
〜4)に個々の面付パターンAの描画位置が可及的に整
合するように、被描画体に対して個々の面付パターンA
のそれぞれが位置決めされる。
【0021】以上のような被描画体に対する全体パター
ンPの位置決め、および被描画体に対する個々の面付パ
ターンAの位置決めを行なうために、図3に示す露光機
構50によって、被描画体に付された面付位置決め穴H
nm(n=1〜6、m=1〜4)の実際の位置情報が、他
の座標データと同様に、図2に示す基台10上の所定の
点を原点としたXY座標系の座標データとして取得され
る。この露光機構50による面付位置決め穴Hnm(n=
1〜6、m=1〜4)の実際の位置情報の取得と、全体
パターンPおよび面付パターンAの位置決めについて図
3を参照して詳述する。
【0022】描画テーブル16上には被描画体が搭載さ
れる。描画テーブル16は台座テーブル14とともにテ
ーブル制御部18によって副走査方向に移送せしめられ
る。描画テーブル16の移動中にカメラ30の視野内に
被描画体に付された面付位置決め穴Hnm(n=1〜6、
m=1〜4)が捉えられると、そのビデオデータが画像
処理部32に取込まれ、そこで面付位置決め穴Hnm(n
=1〜6、m=1〜4)の実際の位置情報が図2に示す
XY座標系の座標データとして算出され、コントローラ
40に転送される。
【0023】一方コントローラ40には、各面付パター
ンAの基準位置Mnm(n=1〜6、m=1〜4)の情報
が図2に示すXY座標系の座標データとして入力されて
いる。このコントローラ40では、カメラ30により読
取られた被描画体の実際の面付位置決め穴Hnm(n=1
〜6、m=1〜4)の座標データに基づいて、個々の面
付パターンAの描画位置を可及的に被描画体の実際の面
付位置決め穴Hnm(n=1〜6、m=1〜4)に整合す
るように、各面付パターンAの基準位置情報の座標デー
タが補正される。つまりコントローラ40では、補正後
の各面付パターンAの基準位置情報すなわち実位置情報
が図2に示すXY座標系の座標データとして算出され
る。また、コントローラ40では全体パターンPを被描
画体に対して位置決めするための全領域Bの基準位置情
報である座標データも実際の面付位置決め穴H11、H2
2、H53、H64に可及的に整合するように補正される。
つまり補正後の全領域Bの基準位置情報すなわち全領域
Bの実位置情報も図2に示すXY座標系の座標データと
して算出される。
【0024】以上のように算出された各面付パターンA
の実位置情報である座標データと、全領域Bの実位置情
報である座標データとは、コントローラ40からラスタ
変換器52へ送信される。ラスタ変換器52では、デー
タ作成装置56より転送された各面付パターンAの基準
位置情報である座標データと全領域Bの基準位置情報で
ある座標データとが、各面付パターンAの実位置情報で
ある座標データと、全領域Bの実位置情報である座標デ
ータとに変更される。これらの変更された座標データ
と、データ作成装置56より転送された面付パターンA
のベクタデータとを用いて、ラスタ変換器52では全体
パターンPのベクタデータが作成される。このように全
体パターンPのベクタデータを作成することによって、
全体パターンPの描画位置は実際の被描画体に対して可
及的に整合するように位置決めされ、個々の面付パター
ンAのそれぞれは被描画体の実際の面付位置決め穴Hnm
(n=1〜6、m=1〜4)に対して可及的に整合する
ように全体パターンPの全領域Bすなわち被描画体に対
して位置決めされる。
【0025】ラスタ変換器52では、全体パターンPの
ベクタデータが作成されると、その全体パターンPのベ
クタデータがラスタデータに変換される。このラスタデ
ータに基づいて既に述べたように露光機構50により全
体パターンPが被描画体に描画される。
【0026】図8を参照して本実施形態の描画装置にお
いて行なわれる描画動作ルーチンについて説明する。こ
の描画動作ルーチンはデータ作成装置56のCPUにお
いて実行され、ステップ100、130はラスタ変換器
52で行なわれる処理であり、ステップS105からS
120およびステップS140からS160は露光機構
50で行なわれる処理である。
【0027】ステップ100において、面付パターンA
のベクタデータと、個々の面付パターンAの基準位置情
報である座標データと、全体パターンPの全領域Bの基
準位置情報である座標データとが、データ作成装置56
からI/F54を介してラスタ変換器52に転送され
る。ステップS105において、各面付パターンAの基
準位置情報である座標データと全体パターンPの全領域
Bの基準位置情報である座標データとが、データ作成装
置56から露光機構50のコントローラ40に転送され
る。
【0028】ステップS110において、カメラ30に
より図9に示すような実際の被描画体Sの面付位置決め
穴Hnm(n=1〜6、m=1〜4)が検出され、検出さ
れた面付位置決め穴Hnm(n=1〜6、m=1〜4)の
実際の位置情報が座標データとして算出される。
【0029】ステップS120において、実際の面付位
置決め穴Hnm(n=1〜6、m=1〜4)の位置情報で
ある座標データに基づいて、各面付パターンAの実際の
位置情報である座標データがコントローラ40により算
出される。詳述すると、各面付パターンAに対応する複
数の面付位置決め穴(例えばH11、H12、H13、H14)
の重心点Wn(n=1〜6)がその複数の面付位置決め
穴(例えばH11、H12、H13、H14)の座標データを用
いて算出される。この算出された重心点Wn(n=1〜
6)の座標データが各面付パターンAの重心点の座標デ
ータとなるように、各面付パターンAの基準位置Mnm
(n=1〜6、m=1〜4)の情報である座標データが
算出される。またパターンPの全領域Bを被描画体Sに
対して位置決めするために、被描画体Sの面付位置決め
穴H11、H22、H53、H64の重心点がその面付位置決め
穴H11、H22、H53、H64の座標データを用いて算出さ
れ、算出された重心点の座標データが全領域Bの重心点
の座標データとなるように全領域Bの基準位置M11、M
22、M53、M64の情報である座標データが算出される。
以上のように算出された各面付パターンAの実位置情報
である座標データと全領域Bの実位置情報である座標デ
ータとがラスタ変換器52に送信される。
【0030】ステップ130において、ラスタ変換器5
2では、各面付パターンAの基準位置情報である座標デ
ータと全領域Bの基準位置情報である座標データとが、
各面付パターンAの実位置情報である座標データと、全
領域Bの実位置情報である座標データとに変更される。
これらの各面付パターンAおよび全領域Bの実位置情報
である座標データと、面付パターンAのベクタデータと
を用いて、全領域Bに対して複数の面付パターンAがそ
の実位置情報で示される描画位置に割り付けられ、全体
パターンPのベクタデータが作成される。このベクタデ
ータとして作成された全体パターンPの被描画体に対す
る描画位置を図10に示す。この全体パターンPでは、
全領域Bは実際の被描画体Sの面付位置決め穴H11、H
22、H53、H64に対して位置決めされており、複数の面
付パターンAの個々はそれに対応した実際の被描画体S
の面付位置決め穴に対して位置決めされている。
【0031】ラスタ変換器52により全体パターンPの
ラスタデータが作成されている間に、ステップS140
の処理が露光機構50において行なわれる。このステッ
プS140では、テーブル制御部18により台座テーブ
ル14とともに描画テーブル16が移動せしめられ、描
画テーブル16に搭載された被描画体Sが描画開始位置
に配置される。
【0032】ステップS150において、ラスタ変換器
52で作成された全体パターンPのラスタデータに基づ
いて既に述べたようにレーザ光の偏向が行なわれ、この
レーザ光により被描画体Sが露光され、被描画体上に全
体パターンPが描画される。すなわち被描画体上に複数
の面付パターンAが適正な位置に割り付けられて描画さ
れる。
【0033】被描画体Sへの描画が終了すると、ステッ
プS160において、テーブル制御部18により台座テ
ーブル14とともに描画テーブル16が移動せしめら
れ、所定の位置に描画テーブル16が配置され、被描画
体Sが描画テーブル16から取除かれ、この描画動作は
終了する。
【0034】以上のように個々の面付パターンAのそれ
ぞれがそれに対応する被描画体の面付位置決め穴に対し
て位置決めする場合と、従来のように全体パターンP全
体のみを被描画体の位置決め穴に対して位置決めする場
合との相違について説明する。
【0035】従来全体パターンPのみが被描画体に対し
て位置決めされた場合の被描画体Sに対する全体パター
ンPの描画位置を図11に示す。この場合、各面付パタ
ーンAのそれぞれは全体パターンPの全領域Bに対して
設計段階で定められた基準位置に割り付けられている。
したがって被描画体Sの局所的変形のために、符号Nを
付した面付パターンAのように、被描画体に付された面
付位置決め穴Hnm(n=1〜6、m=1〜4)に対して
大きなずれを生じる面付パターンAが発生してしまう。
【0036】これに対し、本実施形態の描画装置のよう
に、被描画体Sに対して全体パターンPの全領域Bが位
置決めされ、さらに個々の面付パターンAのそれぞれが
それに対応する被描画体の面付位置決め穴Hnm(n=1
〜6、m=1〜4)に対して位置決めする場合、図10
に示すように、各面付パターンAのそれぞれは、それに
対応する被描画体の面付位置決め穴Hnm(n=1〜6、
m=1〜4)に対して可及的に整合され、複数の面付パ
ターンAの一部または全てに大きなずれが生じることは
ない。
【0037】以上のような本実施形態の描画装置によれ
ば、被描画体に対して複数の面付パターンを描画する
際、個々の面付パターンのそれぞれが被描画体の面付位
置決めマークに対して位置決めされるため、被描画体S
が局所的に片寄って変形しても、個々の割付パターン
は、被描画体の面付位置決めマークにに対して大きなず
れを生じることなく、可及的に適正な位置に位置決めさ
れる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、例えばレ
ーザ描画装置等のパターン形成装置において、複数個の
割付パターンが割り付けられたフレームパターンを、プ
リント基板等の被パターン形成体に形成する際、被パタ
ーン形成体に対して個々の割付パターンが高精度に位置
決めされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施形態である描画装置を部分的に
示す側面図である。
【図2】本実施形態である描画装置を部分的に示す上視
図である。
【図3】本実施形態を示す描画装置を示すブロック図で
ある。
【図4】描画すべき所定のパターンである全体パターン
の一例を示す図である。
【図5】全体パターンの全領域を示す図である。
【図6】面付パターンを示す図である。
【図7】製造工程の熱処理等を行なう前の被描画体を示
す図である。
【図8】描画動作を示すフローチャートである。
【図9】製造工程の熱処理等を行った後の局所的に片寄
って変形した状態の被描画体を示す図である。
【図10】個々の面付パターンのそれぞれを位置決めし
た場合の被描画体に対する全体パターンの描画位置を示
す図である。
【図11】従来のように被描画体に対して全体パターン
のみを位置決めした場合の被描画体に対する全体パター
ンの描画位置を示す図である。
【符号の説明】
S 被描画体 A 面付パターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを主走査方向に走査させつつ被
    描画体を副走査方向に移動させるとともに、光ビームを
    描画データに基づいて変調させることにより前記被描画
    体に対して複数の面付パターンの描画を行なう描画装置
    であって、 前記複数の面付パターンの個々を描画すべき基準の描画
    位置に対応して前記被描画体に付された面付位置決めマ
    ークの実際の位置情報に基づいて、前記複数の面付パタ
    ーンの個々の描画位置をそれに対応した実際の面付位置
    決めマークに可及的に整合するように、前記複数の面付
    パターンそれぞれの描画位置の位置情報を補正する位置
    情報補正手段と、 前記位置情報補正手段により補正された前記複数の面付
    パターンそれぞれの描画位置の位置情報に基づいて、前
    記複数の面付パターンを前記被描画体に描画するための
    全体パターンの描画データを作成する描画データ作成手
    段とを備えることを特徴とする描画装置。
  2. 【請求項2】 各面付パターンの基準描画位置に対して
    前記被描画体に複数個の面付位置決めマークが付され、
    前記位置情報補正手段が、前記複数の面付パターンの個
    々の基準描画位置に対応する前記複数個の面付位置決め
    マークの重心点に、各面付パターンの描画位置の重心点
    が整合するように、前記複数の面付パターンの個々の描
    画位置の位置情報を補正することを特徴とする請求項1
    に記載の描画装置。
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