JP2014205343A - 印刷装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】シート保持部のシートのサイズと、そのシート保持部に設定されたシート情報のシートのサイズとが一致しないときに、ユーザに通知できる印刷装置及びその制御方法、プログラムを提供する。【解決手段】印刷装置は、保持するシートのサイズを検知するための検知機構を備えるシート保持手段と、シートを示す情報として、少なくともシートのサイズを含むシート情報を記憶する記憶手段とを有し、記憶手段が記憶している複数のシート情報のうち、ユーザに選択された第1のシート情報をシート保持手段に対応つけて設定し、その設定された第1のシート情報が示すシートのサイズと、そのシート保持手段の検知機構が示すシートのサイズとが不一致である場合に、不一致であることをユーザに通知する。【選択図】図2

Description

本発明は、印刷装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
プリント・オン・デマンド(POD)のシステムでは、印刷に使用する用紙(メディア)の情報であるメディア情報に用紙のサイズを含めて登録し、一元的に用紙を管理することが求められている。このようなシステムのユーザは、数百種類の用紙を、その管理番号や名称を用いて管理している。一方で、そのメディア情報の複数の項目を、全ての種類の用紙ごとに入力して登録するのは、ユーザにとって極めて面倒である。例えば、他の用紙とサイズのみが異なる用紙のメディア情報を登録する際に、その用紙の全ての属性を入力して登録するのは手間と時間のかかる作業である。また一時的に使用するだけの用紙を一々登録すると、大量のメディア情報が登録されてしまい、そのメディア情報を検索するのに時間を要し、却って不便になるという問題も存在する。
一般的には、登録可能な用紙の種類数の上限を数百に設定しているシステムが多くみられるが、PODシステムでは、これを上回る種類の用紙を保有していることがある。こうような環境では、全ての用紙種を登録することができず、登録できる用紙種の数の上限に達した場合は、既に登録済のメディア情報を削除しなくてはならない。
用紙種を登録する手間を解消する手法として、特許文献1では、大雑把な用紙の種類を登録するType1、詳細な用紙の種類を登録されているType3を設けている。そして、これらType1,Type3に登録されている用紙種の情報を基に、その属性を任意に変更して登録できるType2の3種類の用紙種別データベースを持たせている。ユーザはType1,Type3からベースとなる用紙種類を見つけ、これをコピーしてType2として用紙種別を作成し、必要に応じて、その属性値を変更することで用紙種類を登録できる。これにより、用紙種ごとに全ての属性を入力する手間が省けるという効果が得られる。
特開2007−301911号公報
しかしながら上記従来技術では、登録できる用紙情報の数に限りがあるという問題を解決することができず、また数千種類の用紙種が登録されているType3から、ベースとなる用紙の情報を探すという別の手間が発生してしまう。
また用紙のサイズを含む用紙情報をカセットに設定すると、そのカセットに実際に収容されている用紙のサイズと、そのカセットに設定されている用紙情報のサイズとが異なる可能性がある。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
本発明の特徴は、シート保持部のシートのサイズと、そのシート保持部に設定されたシート情報のシートのサイズとが一致しないときに、ユーザに通知できる技術を提供することにある。
また本発明の特徴は、用紙情報の登録の手間を簡略化できる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、
保持するシートのサイズを検知するための検知機構を備えるシート保持手段と、
シートを示す情報として、少なくともシートのサイズを含むシート情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶している複数のシート情報のうち、ユーザに選択された第1のシート情報を前記シート保持手段に対応つけて設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された前記第1のシート情報が示すシートのサイズと、前記検知機構が示すシートのサイズとが不一致である場合に、不一致であることをユーザに通知する通知手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、シート保持部のシートのサイズと、そのシート保持部に設定されたシート情報のシートのサイズとが一致しないときに、ユーザに通知できるという効果がある。
また本発明によれば、用紙情報の登録の手間を簡略化できるという効果がある。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を表すブロック図。 実施形態1に係る画像形成装置による処理を説明するフローチャート。 図2のS201でトレイ1にアサインされた用紙情報を設定したときの操作部に表示される画面例を示す図。 図2のS204で操作部に表示される画面の一例を示す図。 図2のS208で、用紙データベースに登録する、或いは登録しないを選択した場合のそれぞれの用紙データベースを表示した画面例を示す図。 図2のS207で、用紙データベースに登録する、しないを選択した場合のカセット部の各トレイへ用紙情報を割り当てた状態を表示する画面例を示す図。 図4とは別の態様を説明する画面例を示す図。 全く同じ属性値を持つ用紙情報を登録する際に表示される警告画面の一例を示す図。 使用時に入力することを示す「RES」を使用して登録することにより、用紙情報の数の増大を抑える例を説明する図。 実施形態1に係る画像形成装置において、投入された印刷ジョブに応じた用紙情報を作成する処理を説明するフローチャート。 本発明の実施形態2に係る画像形成装置の一例である多機能周辺機器(MFP)の構成と、この画像形成装置を含むシステムの構成を示す図。 実施形態2に係るコントローラのハードウェア構成と周辺との接続を示すブロック図。 実施形態2に係る画像形成装置の概観図。 実施形態2に係る画像形成装置の操作部の上面図。 実施形態2に係る画像形成装置のカセットに格納されている用紙情報の一例を示す図。 実施形態2に係る画像形成装置のカセットにセット(収容)された用紙のサイズを自動で検知する機構を説明する図。 実施形態2に係るMFPにおいて、操作部に表示されたユーザモード画面から、カセットの用紙のサイズ設定と用紙タイプの登録及び設定を行う場合の画面例を説明する図。 実施形態2に係る画像形成装置で、ユーザがカセットに用紙をセットしてカセットを閉めたとき、或いはカセットのガイドを移動した場合に実行される処理を説明するフローチャート。 実施形態2に係る画像形成装置で、ユーザがカセットに用紙をセットしてカセットを閉めたとき、或いはカセットのガイドを移動した場合に実行される他の処理を説明するフローチャート。 実施形態2に係る画像形成装置において、各カセットで検知された用紙サイズと、ユーザが各カセットに設定した用紙情報の用紙サイズとの整合性を確認するための画面例を示す図。 実施形態3における用紙情報のデータ構造を示す図。 実施形態3において、用紙情報を給紙カセットに設定する際にユーザが操作する画面例を示す図。 実施形態3に係る画像形成装置において、自動検知した用紙サイズと、用紙情報で設定された用紙サイズとの間で不一致が発生した際の処理を説明するフローチャート。 実施形態3に係る画像形成装置で、給紙カセットのドアの開閉、或いはカセットの引き出し/収納を検知した際に、用紙サイズ不一致が発生した際の処理を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を表すブロック図である。尚、この画像形成装置100は、例えばプリンタ、複合機等の印刷装置である。
操作部101はユーザにより操作され、ユーザが機能を選択するために必要な情報を表示するための表示器や、機能の選択、印刷の実行などを指示するためのボタン等の入力部を備えている。尚、操作部101の表示器はタッチパネル機能を備え、ユーザがその表示器に表示されたボタンをタッチすることにより、メニューの選択や各種情報の入力等を行うことができるようにしても良い。RAM107は、操作部101から入力されたパラメータ等の各種設定情報、プリンタ部108に対する印刷情報等の印刷に関わる情報、生成された印刷データ等を格納するのに使用される。このRAM107の内容は、CPU104によって参照、書き換えが行われる。その他にもRAM107は、画像処理を行うに当たって必要となる、バッファメモリ、ワークメモリとしても使用される。
カセット部102は、印刷に使用する用紙を格納するトレイユニットである。このカセット部102は1つ以上の用紙トレイを有しており、各用紙トレイにセットされている用紙の有無やその量、また用紙の種類などを識別し、CPU104は、これらの情報をRAM107にパラメータとして格納する。またこれらの情報は、ユーザが操作部101を介して変更することも可能である。
インタフェース部103はネットワーク、スキャナ、USBメモリなどを接続する。CPU104は、このインタフェース部103を介して入力した情報をRAM107に格納する。RAM107に格納された画像データは、画像処理部106で画像処理が施された後、プリンタ部108に出力されて印刷される。
CPU104は、HDD105に記憶された制御プログラムを読み出してRAM107に展開し、そのRAM107に展開されたプログラムを実行することにより、この画像形成装置100の動作を制御する。画像処理部106は、RAM107に格納された印刷のための画像データをプリント部108で印刷できるように画像処理を行う。プリンタ部108は、画像処理部106から転送されてきた画像データを印刷するプリンタエンジンである。
図2は、実施形態1に係る画像形成装置100による処理を説明するフローチャートである。この処理を実行するプログラムはHDD105にインストールされており、CPU104がこのプログラムを読み出してRAM107に展開し、そのプログラムをCPU104が実行することにより、このフローチャートで示す処理が実行される。
このフローチャートで示す処理は、操作部101をユーザが操作し、カセット部102のいずれかのトレイ(給紙段)に対して用紙情報を登録する処理がなされることにより開始される。尚、ここでは、カセット部102が「トレイ1」という名称のトレイを有しているものとする。
まずS201でCPU104は、トレイ1に対して用紙情報が割り当てられたことを確認する。尚、この場合の前提条件として、何らかの用紙情報が印刷装置100に対して登録されていることが必要である。尚、この用紙情報は操作部101を操作してユーザが登録したものでもよく、始めから印刷装置100に登録されているものでもよい。CPU104は、S201でトレイ1に登録されたと確認した用紙情報を、HDD105に記憶する。この用紙情報の登録に関しては図3を参照して後述する。
次にCPU104は、S202に処理を進めて、S201で用紙情報が割り当てられていると確認したトレイ1に、ユーザが用紙をセットしたことを確認する。尚、S201でトレイ1に用紙情報が割り当てられていると確認した際、既に、そのトレイ1に用紙がセットされている場合はS202の工程が実行されたものとしてS203に進む。S203でCPU104は、S201で確認した用紙情報の属性に、使用時に入力することを示す(「RES」)が設定されているか否かを判定する。この「RES」は、用紙情報を用紙データベースに登録するときに、その値を入力するのではなく、そのトレイに、実際に用紙がセットされた時に入力されるように選択することを示す。用紙情報の属性は、図3を参照して後述する。S203で「RES」が設定されている属性がないと判定したときは、この処理を終了する。
一方、S203でCPU104が、「RES」が設定されている属性があると判定するとS204の処理に進みCPU104は、S203で「RES」が設定されている属性に対して、値を入力するための画面を操作部101に表示する。この画面にはS207で、ユーザが選択する用紙データベースへの登録の有無を選択するためのボタンが含まれている。このS204で表示される画面は図4を参照して後述する。
次にS205に進み、CPU104は、S204で表示した画面で、「RES」が設定されている属性に対してユーザが入力した値を受け取る。そしてS206に進みCPU140は、S205で入力された値を持つ用紙情報を、HDD105にある通常の用紙データベースではなく、RAM107の領域に格納する。この用紙情報は、S201でトレイ1に割り当てた用紙情報とは別のものとして記憶される。S201でトレイ1に割り当てられた用紙情報は、ユーザがトレイ1の用紙情報を設定した際にRAM107から消去される。この一時的な用紙情報はHDD105に保持してもよいが、その場合でも通常の用紙データベースとは別の領域に保持され、トレイ1から割り当てが外された時点で消去される。
次にS207に進み、CPU104は、ユーザが、S204で操作部101に表示された画面を介して、S206で作成した一時的な用紙情報を通常の用紙情報と同様にHDD105の用紙データベースに登録するか否かを選択するのを待つ。S208でCPU104は、ユーザが登録すると指定したと判定するとS209に進み、CPU104は、HDD105上の用紙データベースに、S206でRAM107に作成した用紙情報を複製して作成する。このときHDD105の用紙データベースに登録された用紙情報は、S206でRAM107に作成された用紙情報とは異なり、トレイへの割り当てが解除されても消去されない。尚、ここで登録される用紙情報は、S201でトレイ1に割り当てられた用紙情報とは別のものであり、このS209を実行した場合でもS201で割り当てられた用紙情報は残る。こうしてS209で用紙情報を登録するとS210に処理を進め、CPU140は、トレイ1の用紙情報を、S209で登録した用紙情報に切り替えて、この処理を終了する。
一方、S208でCPU104が、ユーザが用紙情報を登録しないと選択したと判定した場合はS211に処理を進める。S211でCPU140は、HDD105の用紙データベースに用紙情報を作成せずに、S206で作成された用紙情報をトレイ1に割り当てて、この処理を終了する。
図3は、図2のS201でトレイ1にアサインされた用紙情報を設定したときの操作部101に表示される画面例を示す図である。
ここでは、この用紙情報の名称は「Paper_Res」であり、サイズ、坪量、表面性、特徴、色等の属性を持っている。尚、ここで登録できる属性は図3に示したものに限らず、また図3に示した属性の全てを含んでいる必要はない。図3ではサイズと坪量に、使用時に選択することを示す「RES」が設定されている。この場合は図2のS203で、「RES」が設定された属性があると判定されてS204の処理に移行する。
図4は、図2のS204で操作部101に表示される画面の一例を示す図である。
この画面では、S203で使用時に入力することを示す「RES」が設定されていると判定された属性と名称を設定することが可能である。設定ボタン401は、名称の変更を指示する際に押下される。ここでは同一の名称の用紙情報が用紙データベースに存在することを許さないため、S207で用紙データベースに登録することを選択する場合には、他に存在しない新規な名称を付して登録することが必須となる。S207で用紙データベースに登録することを選択せず、一時的に使用する場合には名称の変更は必須ではない。
設定ボタン402,403は、使用時に入力することを示す「RES」が設定されている用紙サイズ、坪量に対して具体的な値の入力を指示するときに押下される。「一時的に使用」ボタン404は、S207で用紙データベースに登録しないことを選択するボタンである。「新規に登録」ボタン405は、用紙データベースに登録することを選択するボタンである。尚、「新規に登録」ボタン405は、設定ボタン401で名称が変更されるまで押すことができないようにしてもよい。また或いは、用紙データベースの登録数の上限に達している場合にも、「新規に登録」ボタン405をグレーアウト表示して、登録できないようにしてもよい。この場合でも、「一時的に使用」ボタン404は指示することが可能である。
尚、カセット部102のトレイに自動の用紙サイズ検知機能がある場合は、用紙サイズの値は、その用紙サイズ検知機能によって検知された値により自動的に更新されるようにしてもよい。この場合は、図4に示す設定ボタン402が表示されず、サイズの欄には、用紙サイズ検知機能で検知されたサイズが表示される。
図5は、図2のS208で、用紙データベースに登録する、或いは登録しないを選択した場合のそれぞれの用紙データベースを表示した画面例を示す図である。
この画面は、ユーザが操作部101を操作することにより、操作部101に表示することができる。
図5(A)は、S208で、用紙データベースに登録することが選択されていると判定した場合の用紙データベースの画面例を示す図である。この図5(A)は、図4の設定ボタン401で名称を「Paper」に、設定ボタン402でサイズを「A4」に、設定ボタン403で坪量を「100g/m2」に設定し、「新規に登録」ボタン405で新規登録を指示した場合を示す。
また図5(B)は、S207で、用紙データベースに登録しないことを選択した場合の用紙データベースの画面例を示す。この例は、設定ボタン402でサイズを「A4」、設定ボタン403で坪量を「100g/m2」に設定し、「一時的に使用」ボタン404を押した場合を示す。図5(B)では用紙データベースに登録しないため、図5(A)のように、名称「Paper」で示す用紙情報501が登録されていない。
図6は、図2のS207で、用紙データベースに登録する、しないを選択した場合のカセット部102の各トレイへ用紙情報を割り当てた状態を表示する画面例を示す図である。この画面は、ユーザが操作部101を操作することにより操作部101に表示され、またS201の操作を行う画面としても使用される。尚、図6では、1番目のトレイ1が選択された給紙トレイである場合を示している。
図6(A)は、S207で、ユーザが用紙データベースに登録することを選択した場合の、各トレイへ用紙情報を割り当てた状態を示す画面例である。602は、この画像形成装置100のイメージを表示している。603〜606は、各トレイに割り当てられている用紙の種類を表示している。ここでは各トレイの名称をトレイ1〜トレイ4とする。
図2のS210の処理において図5(A)に示すように、トレイ1の用紙は、名称が「Paper」の用紙に切り替えられて登録されている。このため図6(A)の603で示すように、1番目のトレイ1に割り当てられている用紙の種類の名称は「Paper」となっている。いま、このトレイ1を選択して詳細ボタン607を押すことにより、トレイ1に割り当てられている用紙の種類の変更や、用紙の詳細情報を確認できる。OKボタン608は、この画面の設定を確定するボタンである。
図6(B)は、図2のS207で、ユーザが用紙データベースに登録しないことを選択した場合の、各トレイへ用紙情報を割り当てた状態を示す画面例である。図6(B)では図6(A)と共通する部分は同じ記号で示している。ここでは例えば図5(A)の501で示す用紙情報を用紙データベースに登録しないため、603に示すように、トレイ1の用紙は、S201で割り当てた用紙種の名称「Paper_Res」がそのまま表示されている。しかしS211で、S206で入力した属性を使用して、RAM107に記憶した用紙情報を切り替えている。このため、トレイ1を選択した後で、詳細ボタン607を選択してトレイ1の用紙情報の詳細情報を表示した場合に表示される情報は、S205で入力した値を含むことになる。
図7は、前述の図4とは別の態様を説明する画面例を示す図である。
図7では、色とクリープ(ずれ)補正量の調整に、使用時に入力することを示す値「RES」が設定されている。
これら属性には、プリンタ部108が使用しないものや、使用する印刷ジョブが限られるものが存在する。図7の例では、色の属性はプリンタ部108では使用されず、ユーザが用紙を区別するために使用する属性である。またクリープ(ずれ)補正量の調整は、クリープ補正を使用するジョブの場合にのみプリンタ部108が使用する属性である。こういった属性に対しても図2のS204で必ず値の入力を求めるのは利便性が悪い。このため図7では、これら「RES」が設定されている2つの属性の値を指定しなくても、後続の処理を可能にしても良い。
クリープ(ずれ)補正量の調整は、クリープ補正を行うジョブが投入された場合にはプリンタ部108が使用する値である。従って、クリープ補正量に値を入力せずに「一時的に使用」ボタン404を押した場合は、クリープ補正を使用するジョブが投入された際に、再度、クリープ補正量の入力が促される。ここではクリープ補正量を例として挙げたが、カール補正や画像位置の調整量、インデックス紙のタブ数など、ジョブの内容によってプリンタ部108で使用される属性にも、この例が適用できる。
尚、用紙情報で名称以外の全ての属性が同じ用紙情報が登録されていたとしても、用紙情報の管理の観点から、その用紙情報を登録するユースケースがある。しかし、同じ属性を有する用紙情報が増えてしまうと利便性が悪くなってしまう。そのため、全く同じ属性を持つ用紙情報を登録する場合には警告メッセージを操作部101に表示する。
図8は、全く同じ属性値を持つ用紙情報を登録する際に表示される警告画面の一例を示す図である。
図8の画面では、同じ属性を持つ用紙情報が登録されていることを示すメッセージが表示されている。尚、この際、用紙情報が区別できるように、重複している用紙の名称を表示しても良い。OKボタン802は、重複してもかまわずに用紙データベースに用紙情報を登録することを指示するボタンで、OKボタン802が押されると、用紙情報を登録する。キャンセルボタン803は、用紙情報を登録するのをキャンセルするボタンであり、キャンセルボタン803が押されると用紙情報の登録は行わない。
これに対して図9は、使用時に入力することを示す「RES」を使用して登録することにより、用紙情報の数の増大を抑える例を説明する。
図9(A)、図9(B)は、それぞれ用紙サイズの属性に対して、使用時に入力することを示す「RES」が設定されている場合と、そうでない場合の用紙データベースの表示例を示す図である。
図9(A)では、用紙サイズのみが異なり、その用紙サイズの属性以外の他の属性が同じである用紙情報が存在している場合に、用紙サイズに対応する属性に「RES」を設定して一つの用紙情報として登録している。この場合は、902で示す名称「Paper_Res」のように、用紙の種類が同じで坪量が85g/m2である複数のサイズの用紙情報を1つの用紙情報として扱うことができる。
一方、図9(B)では、用紙サイズ以外のその他の属性が同じである5種類の用紙の用紙情報を「RES」を用いずに登録している。この場合は、903で示すように、互いに異なる用紙のサイズの分だけ用紙情報が必要となってしまう。用紙データベースに登録できる用紙情報の数には上限があるため、図9(A)に示すように、用紙情報をまとめて登録することが有効となる。
一方で、厳密に用紙情報を管理するために、図9(B)のように、各サイズごとに用紙情報を作成して登録する運用も考えられる。このような場合でも、始めに図9(A)のように、用紙サイズの属性に、使用時に入力することを示す「RES」を設定して用紙情報を作成しておく。そして図2の処理を行ってサイズと名称のみを入力するだけで、図9(B)のように、サイズごとの用紙情報を作成できる。
インタフェース部103に接続されたネットワークなどを通して画像形成装置101に印刷ジョブを投入する際に、使用する用紙を指定する方法には以下のようなものがある。一つは、用紙の名称を指定する方法、もう一つは、用紙に割り振られたIDを指定する方法、或いは用紙の属性値を指定する方法等がある。前述した、使用時に入力することを示す「RES」が設定されている属性を持つ用紙情報が、名称や用紙IDで指定された場合には、その属性を示す値の入力が必要となる。
図10は、実施形態1に係る画像形成装置100において、投入された印刷ジョブに応じた用紙情報を作成する処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはHDD105にインストールされており、実行時にRAM107に展開されCPU104の制御の下に実行されることにより、このフローチャートで示す処理が実行される。
この処理は、インタフェース部103を通して印刷ジョブを受信することに入り開始される。まずS1001で、投入された印刷ジョブで、用紙の名称又は用紙IDにより指定された、その印刷ジョブで使用する用紙の情報を取得する。これによりS1002に進みCPU104は、その印刷ジョブで指定された用紙情報をHDD105の用紙データベースから検索する。S1003でCPU104が、印刷ジョブで指定された用紙情報が用紙データベースにないと判定するとS1014に進み、CPU104は該当する用紙がないと判定して。この処理を終了する。
一方、S1003でCPU104が、指定された用紙に該当する用紙情報が用紙データベースにあると判定するとS1004に処理を進め、CPU104は、その用紙データベースの用紙情報の属性に設定されている値を調べる。そしてS1005に進みCPU104は、使用時に入力することを示す「RES」が設定されている属性があるかどうかを判定する。ここで「RES」が設定されている属性がないと判定するとS1013に進み、S1002で検索した用紙情報に決定して、この処理を終了する。
一方、S1005で「RES」が設定されている属性があると判定するとS1006に進みCPU104は、その用紙情報から派生して作成された用紙情報があるかどうかを調べる。ここでいう派生して作成された用紙情報とは、図2のS206で、S201でアサインされた用紙情報を基に作成した用紙情報である。この派生して作成された用紙情報は、S205で、「RES」が設定されている属性を、具体的な用紙サイズ等で書き換えて記憶された用紙情報であるので、その派生して作成された用紙情報の全ての属性には具体的な値が設定されている。
こうしてS1007でCPU104は、その派生して作成された用紙情報があるかどうかを判定する。ここで派生して作成された用紙情報がないと判定するとS1012に処理を進める。S1012でCPU104は、用紙データベースの指定された用紙情報の「RES」が設定されている属性に、指定された属性値を割り当てた用紙情報を作成してS1013に進む。S1013でCPU104は、この用紙情報を、印刷ジョブで使用する用紙情報として決定して、この処理を終了する。
一方、S1007でCPU104が、派生して作成された用紙情報があると判定するとS1008に処理を進め、CPU104は、その派生して作成された用紙情報の属性値と、印刷ジョブで指定された属性値とを比較する。S1009でCPU140が、派生して作成された用紙情報の属性値と、印刷ジョブで指定された属性値が一致すると判定するとS1010に処理を進める。S1010でCPU104は、その派生して作成された用紙情報を、その印刷ジョブで使用する用紙情報として決定して、この処理を終了する。
一方、S1009でCPU104が、それら属性の値が一致しないと判定するとS1012に処理を進める。S1012でCPU104は、用紙データベースの指定された用紙情報の「RES」が設定されている属性に、指定された属性値を割り当てた用紙情報を作成してS1013に進む。S1013でCPU104は、この用紙情報を、印刷ジョブで使用する用紙情報として決定して、この処理を終了する。
次に図9を使用して、具体例を挙げて説明する。
図10のS1001で、投入された印刷ジョブが名称が「Paper_Res」、用紙サイズがA4で用紙情報を指定している場合を考える。この場合は、用紙データベースに名称が「Paper_Res」の用紙情報が存在する。この用紙情報は、「RES」が設定されている属性を有しているため、S1006,S1007で、名称「Paper_Res」から派生した用紙情報があるかどうかを判定する。派生した用紙情報がなければS1007からS1012に遷移する。S1012でCPU104は、RAM107に用紙サイズがA4の用紙情報「Paper_Res」を作成し、S1013で、この用紙情報を印刷ジョブで使用する用紙情報として決定する。
一方図9(B)に示す用紙情報が、名称が「Paper_Res」の用紙情報から派生して作成されたた用紙情報とする。この場合はS1007からS1008に遷移する。この場合は用紙サイズが「A4」である用紙情報として(「Paper_A4」)が存在するため、S1009からS1010に遷移し、CPU104は、この用紙情報「Paper_A4」を、この印刷ジョブで使用する用紙情報と決定する。
以上説明したように本実施形態1によれば、用紙情報の用紙サイズや用紙種、坪量などの属性に、使用時に入力することを示す情報(例えば「RES」)を設定した状態で用紙情報を登録できるようにする。こうして、用紙情報の例えば用紙サイズにその情報が設定されている用紙情報が、ある給紙段に設定された場合を考える。実際にその給紙段に用紙がセットされて、その給紙段が用紙サイズの自動検知機構を備えていると、その自動検知機構で検知した用紙サイズを、その設定された用紙情報の用紙サイズに自動的に設定することができる。これによりユーザが、用紙サイズなどの属性を入力する手間を軽減できる。
また、用紙情報の登録時に、使用時に入力することを示す値を利用することで、ある属性(例えば用紙サイズ)だけが他の用紙情報と異なる用紙情報を、1つの用紙情報として登録することができる。これにより登録する用紙情報の数を少なくできる。
また用紙情報の属性に、使用時に入力することを示す情報を設定して登録されている用紙情報があるときは、ユーザがその情報に対して、実際に使用する値を設定する。これにより、使用時に入力することを示す情報を、実際の値に確定させた用紙情報として登録することができる。
また印刷ジョブで指定された用紙情報の属性の値が、使用時に入力することを示す情報を含む場合、その印刷ジョブで指定された用紙情報から派生して作成された用紙情報の中から、印刷ジョブで指定された属性に一致する属性を含む用紙情報を探す。そして、その見つけた用紙情報を、その印刷ジョブで使用する用紙情報と決定するようにもできる。
本実施形態1によれば、登録されている用紙情報の属性を、印刷でその用紙情報の用紙を使用するときに入力して設定できるため、少数の属性のみが異なる複数種の用紙情報を1つの用紙情報として登録できる。これにより登録する用紙情報の数を減らし、用紙情報の管理を容易にすることができる。
また印刷で使用する際に入力された属性で、使用時に入力する属性で登録されている用紙情報の属性を書き換えることにより、新規の用紙情報として登録できる。これにより、使用時に入力すると設定されている属性だけを入力するだけで新規な用紙情報として登録できるため、用紙情報の登録の手間を簡略化できるという効果がある。
[実施形態2]
図11は、本発明の実施形態2に係る画像形成装置の一例である多機能周辺機器(MFP)の構成と、この画像形成装置を含むシステムの構成を示す図である。
コントローラ1101は、この多機能周辺機器を制御しており、図12に示すハードウェア構成を有している。スキャナ1102はコントローラ1101によって制御され、原稿を読み取って、その原稿の画像に対応する画像信号を生成する。プリンタエンジン1103は、コントローラ1101によって制御され、コントローラ1101から供給される画像データに従って用紙に画像を印刷する。このプリンタエンジン1103はフィニッシャ1104に接続されており、フィニッシャ1104は、プリンタエンジン1103から出力された複数枚の用紙に、例えばステイプル処理等の後処理を実行する。このフィニッシャ1104もコントローラ1101によって制御されている。ネットワークインターフェイス1105は、コントローラ1101に対して同インターフェイスを通した双方向通信を提供しており、ネットワーを介してパソコン1107と接続している。操作部1106は表示部とキーボードを有し、コントローラ1101からの情報を表示するとともに、操作部1106を介して入力されるユーザからの指示をコントローラ1101に伝える。尚、表示部はタッチパネル機能を備えており、表示部の画面を介してユーザによる操作を受付けてコントローラ1101に伝える。
図12は、実施形態2に係るコントローラ101のハードウェア構成と周辺との接続を示すブロック図である。尚、図12で図11と共通する部分は同じ記号で示している。
コントローラ1101の内部では、CPU1201がバス1209を介して、メモリ1202,操作部1106を構成する表示部1203及びキーボード1204,ROM1210、ディスク(記憶部)1211と接続されている。CPU1201が実行する各種プログラム及びデータは、ハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスク等のディスク1211(記憶媒体)に記憶されており、必要に応じて順次メモリ1202に読み出されてCPU1201の制御の下に実行される。このディスク1211は、MFPに着脱可能であってもMFPに内蔵されたものでも良い。更に、このプログラムは、ネットワークを介して他のMFP或いはサーバ等からダウンロードされてディスク1211に記憶されても良い。また、メモリ1202はDRAMのような不揮発メモリ、SRAMのような揮発メモリの双方の機能をそなえていても良いし、メモリ1202が揮発メモリで、ディスク1211が不揮発メモリでもよい。
CPU1201は、表示部1203にデータを書き込むことにより表示を行い、CPU1201がキーボード1204もしくはタッチパネルである表示部1203からデータを受け取ることにより、ユーザからの指示を入力する。入力された情報はメモリ1202、ディスク1211のいずれかに転送されて蓄積され、様々な処理に使用される。また、バス1209には、ネットワークインターフェイス1105が接続されている。更に、バス1209には、プリンタエンジン1103、フィニッシャ1104、スキャナ1102が接続されている。
画像データは、スキャナ1102もしくはネットワークインターフェイス1105から入力され、コントローラ1101のディスク1211、メモリ1202に保存される。また、取り外し可能なメモリに予め画像データを蓄積しておき、そのメモリをコントローラ1101に装着することによって、その画像データを取り込むことも可能である。ディスク1211に蓄積されている画像データは、メモリ1202に移動もしくはコピーすることが可能になっており、操作部1106から指示された内容によってメモリ上の画像データに様々な付加画像(例えばページ数)を合成することができる。尚、プリンタエンジン1103、フィニッシャ1104、スキャナ1102はMFPの内部ではなく、ネットワーク上にそれぞれ単体の周辺機器として存在し、それをMFPのコントローラ1101が制御しても良い。
図13は、実施形態2に係る画像形成装置(MFP)の概観図である。
画像入力デバイスであるスキャナ1102は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサにより原稿を走査することで、スキャナ1102に置かれた原稿の画像を電気的な画像データに変換する。こうして電気的に変換された画像データから、原稿のカラー判定やサイズ判定などを行う。
画像出力デバイスであるプリンタエンジン1103は、画像データを用紙上に印刷し、その用紙にステイプルや製本などの後処理を行って出力する。プリント動作の起動や停止は、コントローラ1101のCPU1201からの指示によって行われる。
給紙カセット1305は、印刷に使用する用紙を収容しており、単独、または複数のカセット段で構成される。各カセットは引き出すことが可能となっており、カセットに収容する用紙を変更したい場合は、そのカセットを引き出して用紙を取り除き、変更したい用紙をセットしてカセットを戻すことにより変更できる。
各カセットに格納されている用紙の情報は、図15に示すようなデータ構造で記憶されている。この用紙の情報は、メモリ1202或いはディスク1211に蓄積されている。
図14は、実施形態2に係る画像形成装置の操作部1106の上面図である。
表示部1203は、例えば液晶上にタッチパネルシートが貼られており、操作画面及びソフトキーを表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報をCPU1201に伝える。スタートキー1402は原稿画像の読み取り動作等の開始を指示する場合などに用いる。スタートキー1402中央部には、緑と赤の2色LED1403が設けられており、そのLED1403の発光色によってスタートキー1402が使える状態にあるかどうかを示す。ストップキー1404は稼働中の動作を止める働きをする。テンキー1405は、数字と文字のボタンを有し、コピー部数の設定や、表示部1203の画面の切り替え等を指示するのに使用される。ユーザモードキー1406は、機器設定を行う場合に押下される。
図16は、実施形態2に係る画像形成装置のカセットにセット(収容)された用紙のサイズを自動で検知する機構を説明する図である。
この図はカセット1305を上から見た図である。カセット1305には、レール1601,1602上を自由に移動できるガイド1603,1604が設けられており、セットされた用紙のサイズに合わせて、それらレールの位置を調整することができる。センサ1605は、ガイド1603,1604が、各レール1601,1602上のどの位置にいるかを検知する。このセンサ1605により、このカセットにセットされた用紙のサイズを検知することができる。
図17(A)〜(E)は、実施形態2に係るMFPにおいて、操作部1106に表示されたユーザモード画面から、カセットの用紙のサイズ設定と用紙タイプの登録及び設定を行う場合の画面例を説明する図である。
操作部1106のユーザモードキー1406を押下すると図17(A)に示すユーザモード画面が表示される。この画面から用紙サイズの登録及び設定を行うことができる。
はじめに、用紙情報の登録方法を説明する。
図17(A)の画面で「用紙の登録」ボタン1702を押下すると、図17(B)示す登録済の用紙情報画面が表示される。この図17(B)の画面では、登録済の用紙情報が表示される。ここでは、用紙タイプとして「薄紙」「厚紙」「普通紙」が登録されており、その坪量は、それぞれサイズ70g/m2,110g/m2,100g/m2である。また用紙サイズは、それぞれA3,A4,「設定なし」となっている。このように、各用紙情報に設定されるサイズには、サイズが設定されているものと、設定されていないもの(「設定なし」)が存在する。
ここで用紙情報の追加ボタン1705が押下されると、図17(C)に示す用紙情報の追加画面が表示される。ここで用紙情報の変更ボタン群1706の中から変更したい項目のボタンを押下することで用紙情報を変更ができ、OKボタン1707を押下することで、その変更した用紙情報が登録される。
次に、用紙情報の設定方法を説明する。
図17(A)の画面で「用紙の設定」ボタン1703が押下されると、図17(D)に示す用紙の設定画面が表示される。
この用紙の設定画面には、カセット選択ボタン群1708が設けられており、図16で説明したセンサ1605により自動検知された、各カセットの用紙サイズが表示される。そのカセット選択ボタン群1708からいずれかのカセットを選択し、設定ボタン1709を押下すると図17(E)に示す用紙情報の設定画面が表示される。
図17(E)の用紙情報の設定画面には、図17(B)で説明した用紙情報の一覧が表示される。ここで例えば、カセット1305の最上段のカセット(カセット1)への用紙情報の設定が選択されているとする。図17(E)の画面で用紙情報1710を選択すると、用紙情報の用紙タイプが「薄紙」で、用紙サイズが「A4」である用紙情報がカセット1に設定される。
これにより図15に示す「カセット1」の用紙情報を「薄紙」「70g/m2」「A3」に変更し、カセット1の検知モード欄には「手動」を設定する。
一方、用紙サイズが設定されていない用紙情報1711を選択した場合は、図5で説明したセンサ1605により自動検知された用紙サイズがセットされる。この場合は、図15に示す「カセット1」の用紙情報は、図15に示すように「普通紙」「100g/m2」「A4」で、検知モードは「自動」となる。
例えば、図15に示すように、各カセットに用紙情報が割り当てられているときに、カセットの選択が「自動」で、用紙サイズが「A3」を指定する印刷ジョブが入力される。この場合は、用紙サイズ「A3」の普通紙を収容しているカセット2が選択され、そのカセット2から用紙が給紙されて印刷が行われる。
図18は、実施形態2に係る画像形成装置で、ユーザがカセットに用紙をセットしてカセット1305を閉めたとき、或いはカセットのガイド1603,1603を移動した場合に実行される処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはディスク1211にインストールされており、実行時にメモリ1202に展開されCPU1201の制御の下に実行されることにより、このフローチャートで示す処理が実行される。
まずS1801でCPU1201は、メモリ1202に記憶している変数Nに「1」をセットする。次にS1802に進みCPU1201は、カセット1305のN番目の給紙段(最初はカセット1)に収容された用紙のサイズを、そのカセットに設けられたセンサ1605により検知する。次にS1803に進み、図15に示す用紙情報を参照して、N番目のカセットの用紙情報の検知モード欄が「自動」かどうかを判定する。「自動」であると判定するとS1804に進み、S1802において、センサ1605で検知したサイズで、図15の対応するカセットの用紙情報のサイズを更新する。そしてS1805に進み、ここではカセット1305は4段のカセットを有しているため、4段目のカセットまでの処理が終了したかを判定する。4段目のカセットまでの処理が終了していないときはS1806に進み、変数Nの値を+1してS1802に戻る。
一方、S1803で、N番目のカセットの用紙情報の検知モード欄が「自動」でないときはS1804をスキップしてS1805に進む。
図19は、実施形態2に係る画像形成装置で、ユーザがカセットに用紙をセットしてカセット1305を閉めたとき、或いはカセットのガイド1603,1603を移動した場合に実行される他の処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはディスク1211にインストールされており、実行時にメモリ1202に展開されCPU1201の制御の下に実行されることにより、このフローチャートで示す処理が実行される。
図19と図18との違いは、図18では、S1801でセンサにより用紙サイズを検知した後、そのカセットの用紙情報の検知モードが「自動」かどうかを判定している。これに対して図19では、最初にカセットの用紙情報の検知モードが「自動」かどうかを判定して、「自動」の場合にのみセンサにより用紙サイズを検知している点にある。
まずS1901でCPU1201は、メモリ1202に記憶している変数Nに「1」をセットする。次にS1902に進みCPU1201は、図15に示す用紙情報を参照して、N番目のカセットの用紙情報の検知モード欄が「自動」かどうかを判定する。S1902で「自動」であると判定するとS1903に進み、カセット1305のN番目の給紙段(最初はカセット1)に収容された用紙のサイズを、そのカセットに設けられたセンサ1605により検知する。次にS1904に進みCPU1201は、S1903においてセンサ1605で検知したサイズで、図15の対応するN番目のカセットの用紙情報のサイズを更新する。そしてS1905に進み、ここではカセット1305は4段のカセットを有しているため、4段目のカセットまでの処理が終了したかを判定する。4段目のカセットまでの処理が終了していないときはS1906に進み、変数Nの値を+1してS1902に戻る。一方、S1902で、N番目のカセットの用紙情報の検知モード欄が「自動」でないときはS1905に進む。
このように実施形態2によれば、カセットに設定された用紙情報の検知モードを「自動」に設定することにより、そのカセットに実際に収容された用紙のサイズを用いて、そのカセットに設定された用紙情報の用紙サイズを自動的に更新することができる。尚、ここではセンサ1605が用紙のサイズを検知する場合で説明したが、例えば用紙の坪量や用紙の表面の特性等を検知できるセンサをカセットに設ければ、用紙情報のタイプや坪量を実際にカセットに収容された用紙のタイプや坪量で更新することができる。
図20は、実施形態2に係る画像形成装置において、各カセットで検知された用紙サイズと、ユーザが各カセットに設定した用紙情報の用紙サイズとの整合性を確認するための画面例を示す図である。
この画面は、操作部1106のユーザモードキー1406が押下されると図17(A)に示す画面が表示され、この図17(A)の画面で「カセット情報」ボタン1704が押下されることにより表示される。尚、この画面の情報は図15の用紙情報のデータを基に作成している。
自動検知2001には、各カセットのセンサ1605により検知された用紙サイズが表示されている。また用紙情報2002には、例えば図15に示す用紙情報で設定されている用紙サイズが表示されている。整合性2003は、検知された用紙サイズと用紙情報で設定されている用紙サイズとの整合性を表示している。即ち、自動検知2001と用紙情報2002の両方に用紙サイズが設定されており、かつ、自動検知2001と用紙情報2002の用紙サイズが互いに異なっている場合には「不一致」と表示し、そうでない場合には「一致」と表示している。
以上により、ユーザは、カセットで自動検知した用紙サイズが使用されているのか、手動で設定した用紙サイズが使用されているのか容易に知ることができ、利便性が飛躍的に向上する。
[実施形態3]
次に本発明の実施形態2の変形例である実施形態3を説明する。尚、実施形態3に係る画像形成装置の構成は、前述の実施形態2と同様であるため、その説明を省略する。
図21は、実施形態3における用紙情報(シート情報)のデータ構造を示す図である。
図21では、用紙情報は用紙の名称、坪量、サイズを含んでいるが、他の情報を含んでも良い。これらの用紙情報を給紙カセット(シート給紙部)に設定することで、画像形成装置は給紙カセットが保持している用紙の種類を特定することができる。
図22は、実施形態3において、用紙情報を給紙カセット(シート保持部)に設定する際にユーザが操作する画面例を示す図である。
図22(A)は、用紙情報を設定する給紙カセットを選択する画面の一例を示す図である。ユーザは、図22(A)のボタン群2201の中から変更対象の給紙カセットを選択して設定ボタン2202を押下する。これにより、その選択した給紙カセットに用紙情報を設定するための画面が、例えば図22(B)に示すように表示される。
図22(B)で、ユーザはボタン群2206から所望の用紙情報を選択してOKボタンを押下する。これにより、例えば、その指定された給紙カセットで自動検知した用紙サイズと、図22(A)(B)の画面を介して、その給紙カセットに設定された用紙情報の用紙サイズとの間で不一致が発生した場合に図22(C)で示す画面が表示される。図22(C)では、2209で示すように、1段目の給紙カセットで用紙サイズの不一致が生じていることを示している。尚、図22の画面例では、用紙の種類等を文字で表示しているが、アイコンやイラスト等で表示しても良い。
図23は、実施形態3に係る画像形成装置において、自動検知した用紙サイズと、用紙情報で設定された用紙サイズとの間で不一致が生じた際の処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはディスク1211にインストールされており、実行時にメモリ1202に展開されCPU1201の制御の下に実行されることにより、このフローチャートで示す処理が実行される。
まずS2301でCPU1201は、例えば図22(A)に示すような給紙箇所を選択する画面を表示部1203に表示する。そしてS2302に進みCPU1201は、図22(A)の画面でユーザが給紙カセットを選択して設定ボタン2202を押すことにより、ユーザが選択した給紙カセットの指定を受け付ける。そしてS2303に進みCPU1201は、例えば図22(B)に示すような用紙情報の設定画面を表示する。そしてS2304に進みCPU1201は、その用紙情報の設定画面でユーザが選択した用紙情報を取得する。そしてS2305に進みCPU1201は、その設定された用紙情報が用紙サイズを含んでいるかどうかを判定する。これは例えば、図22(B)の例では、用紙が普通紙の場合、サイズが「設定なし」となっているため、用紙サイズがあるかどうかを確認する必要がある。サイズが設定されているとS2306に進みCPU1201は、その設定されている用紙サイズと、S2302で選択された給紙カセットで検出された、そこに装填されている用紙のサイズとを比較し、それらが一致するかどうかを判定する。ここでCPU1201が、それらが一致しないと判定するとS2307に進み、操作部1106の表示部1203に警告画面を表示する。
尚、S2305でCPU1201が、設定された用紙情報が用紙サイズを含んでいないと判定するとS2309に進む。S2309でCPU1201は、図16で示すようなガイド1603,1604で検知した用紙サイズを、その給紙カセットの用紙サイズとして設定してS2308に進む。またS2306で、設定されている用紙サイズと、実際に給紙カセットに装填されている用紙サイズとが一致すると判定したときはS2308に進む。
S2308でCPU1201は、図22(A)に示す画面を表示する。これによりサイズの不一致状態を解消したいユーザは、再度、給紙カセットの選択からの処理を行う。また一致しているときはユーザは、図22(A)の画面で閉じるボタンを押下する。
尚、図22(C)の画面に、図22(A)の画面に遷移するためのショートカットボタンを設けても良い。これにより、ユーザは簡単な操作で、給紙カセットに実際に装填されている用紙のサイズと、その給紙カセットに設定された用紙情報の用紙サイズとの不整合状態を解消することができる。
図24は、実施形態3に係る画像形成装置で、給紙カセットのドアの開閉、或いはカセットの引き出し/収納を検知した際に、用紙サイズの不一致が発生した際の処理を示すフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはディスク1211にインストールされており、実行時にメモリ1202に展開されCPU1201の制御の下に実行されることにより、このフローチャートで示す処理が実行される。
先ずS2401でCPU1201は、給紙カセットのガイド1603,1604により、その給紙カセットに装填されている用紙のサイズを自動検知する。次にS2402に進みCPU1201は、S2401で自動で検知した装填されている用紙のサイズと、図22(A)(B)の画面を介してユーザにより設定された用紙情報の用紙サイズとが一致するかどうかを判定する。S2402でCPU1201が一致しないと判定するとS2403に進みCPU1201は、警告画面(図22(C))を表示してユーザに警告する。
尚、ここでサイズの不一致が生じた給紙カセットは、エラー扱いにしてユーザが印刷に使用できないようにするのが望ましい。例えば、用紙なしエラーが生じている給紙カセットと同様に扱うことで、サイズの不一致が発生した給紙カセットを印刷に使用できないようにしても良い。またサイズの不一致が発生した給紙カセットとして、他のエラーと区別して扱っても良い。またS2402では、ユーザにより設定された用紙情報が用紙サイズを含まない場合は、図23のS2309と同様の処理を行っても良い。
以上説明したように実施形態3によれば、給紙カセットに設定された用紙情報に含まれる用紙のサイズと、その給紙カセットに装填されている用紙のサイズとが一致しない場合に、その旨をユーザに通知することができる。
また、ユーザが給紙カセットに用紙情報を設定したタイミング、或いは給紙カセットのガイドを移動させたタイミングで、ユーザに警告画面(図22(C))を表示することにより、ユーザが不一致状態に容易に気付くことができる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (9)

  1. 保持するシートのサイズを検知するための検知機構を備えるシート保持手段と、
    シートを示す情報として、少なくともシートのサイズを含むシート情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段が記憶している複数のシート情報のうち、ユーザに選択された第1のシート情報を前記シート保持手段に対応つけて設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記第1のシート情報が示すシートのサイズと、前記検知機構が示すシートのサイズとが不一致である場合に、不一致であることをユーザに通知する通知手段と、
    を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記シート保持手段に対応つけて設定するシート情報を、前記記憶手段が記憶している複数のシート情報の中からユーザが選択するための操作画面を表示する表示手段を更に備え、
    前記操作画面において前記第1のシート情報を前記シート保持手段に対応つけて設定することが指示され、かつ、前記検知機構が示すシートのサイズと前記第1のシート情報が示すシートのサイズとが不一致であることを条件に、前記通知手段は、不一致であることをユーザに通知することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記シート保持手段の開閉を検知し、かつ、前記検知機構が示すシートのサイズと前記シート保持手段に設定されている前記第1のシート情報が示すシートのサイズとが不一致であることを条件に、前記通知手段は、不一致であることをユーザに通知することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記通知手段は、不一致であることを示す画面を表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 保持するシートのサイズを検知するための検知機構を備えるシート保持部と、
    シートを示す情報として、少なくともシートのサイズを含むシート情報を記憶する記憶部とを有する印刷装置を制御する制御方法であって、
    前記記憶部が記憶している複数のシート情報のうち、ユーザに選択された第1のシート情報を前記シート保持部に対応つけて設定する設定工程と、
    前記設定工程で設定された前記第1のシート情報が示すシートのサイズと、前記検知機構が示すシートのサイズとが不一致である場合に、不一致であることをユーザに通知する通知工程と、
    を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
  6. 前記シート保持部に対応つけて設定するシート情報を、前記記憶部が記憶している複数のシート情報の中からユーザが選択するための操作画面を表示部に表示する表示工程を更に備え、
    前記操作画面において前記第1のシート情報を前記シート保持部に対応つけて設定することが指示され、かつ、前記検知機構が示すシートのサイズと前記第1のシート情報が示すシートのサイズとが不一致であることを条件に、前記通知工程は、不一致であることをユーザに通知することを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
  7. 前記シート保持部の開閉を検知し、かつ、前記検知機構が示すシートのサイズと前記シート保持部に設定されている前記第1のシート情報が示すシートのサイズとが不一致であることを条件に、前記通知工程は、不一致であることをユーザに通知することを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
  8. 前記通知工程は、不一致であることを示す画面を表示することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の制御方法。
  9. コンピュータに、請求項5乃至8のいずれか1項に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
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