本発明は、用紙を収容する1または複数の給紙装置を有し、この給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置およびその制御方法に関し、詳しくは、両面印刷できない用紙には片面にのみ、できる用紙には両面に、各面毎に最適な画像形成を行う給紙装置対用紙属性の対応付け設定を可能にする画像形成装置及びその制御方法に関する。
一般に、給紙装置に収容された用紙に画像を形成する際、その用紙のサイズや紙種によって最適な速度や温度で画像形成を行ったり、用紙の給紙時おける用紙間の密着を解くために用紙に適した強さや時間でエアーを吹き付ける機能を持つ画像形成装置は知られている。
従来、これらの動作を制御する用紙属性(用紙パラメータ)は、そのサイズや紙種(コート紙・非コート紙)などとあまり多くなく、そのために、その設定も給紙装置に設置された設定スイッチを用いて設定するのが普通であった。
このような場合、給紙装置を開けて用紙を収容する際、同時に設定スイッチにより用紙属性を設定してから給紙装置を閉めることで、給紙装置に収容された用紙とその用紙に設定された各種属性は、設定スイッチの選択ミスを除けば常に一致しており、給紙装置に収容された用紙に最適な制御が可能であった。
しかし近年、画像形成装置で制御可能な紙種や、最適な画像形成を行うための用紙属性がより細分化され多種に及んだため、従来のように、用紙属性の設定を給紙装置に設置された設定スイッチですべて行うことが困難となり、また、コスト低減のために設定スイッチそのものを設けない機種も出てきている。
そこで、設定スイッチを用いずに多種の用紙属性を設定する方法として、例えば、特許文献1、特許文献2に示すように、画像形成装置に備えられたユーザインターフェース装置を用いて設定したり、また、ネットワーク等を介して接続されるパーソナルコンピュータなどから、各種用紙属性を設定する構成が提案されている。
また、特許文献2には、メインコントローラ20及び操作部30等を用いて転写紙のサイズおよび紙種を設定する技術が開示されている。
また、特許文献3には、フューザコントローラ36に設けられる温度調節ボリューム37によりフューザの温度を調整する一方、コンソールパネル上の用紙圧選択スイッチを操作して用紙圧を設定する技術が開示されている。
特開2003−270872号公報
米国特許第5,229,814号公報
特開2003−173111号公報
特開昭63−109482号公報
ところで、上述した、最適な画像形成を行うための用紙属性の細分化、多様化の流れの中には、片面にのみ最適な画像形成を行いたいという要望も含まれる。
例えば、OHPシートを用いる場合には、両面に印字すると表と裏の画像が重なって印刷物として用をなさないため、片面にのみ印刷することが必要になる。
また、近年、リサイクルなどで裏紙を利用する場合や、片面にのみ印字可能な用紙(例えば、片面が既に印刷された用紙)を用いるケースも増えてきており、この場合にも片面にのみ印刷可能にする用紙属性の設定が望まれる。
こうした要望に対して、特許文献1乃至4等の公知文献には、画像形成装置に備えられたユーザインターフェース装置やネットワーク等を介して接続されるパーソナルコンピュータなどから、各種用紙属性を設定する方法は提案されるものの、用紙の片面にのみ最適な画像形成を可能にする用紙属性の設定機能は提案されていなかった。
このため、従来は、OHPシートや裏紙が給紙装置に収容されているにも拘わらず、該給紙装置に収容された用紙を対象にした両面印刷指示があれば、該用紙の両面に印字してしまい(用をなさない印刷物が得られる)、結果的に、印刷に費やす時間と用紙を無駄にしてしまうという問題点があった。
また、用紙属性の細分化、多様化の別の流れとしては、両面印刷可能な用紙ではあるが、表と裏では上面の用紙属性が異なる用紙を用いて当該用紙の両面に各面毎にその用紙属性に合致した最適な画像形成を行いたいという要望もある。
従来、この種の用紙を給紙装置に収容して両面印刷を行う場合、表と裏で同じ用紙属性を適用して画像形成を行うのが一般的であり、必ずしも、表と裏の各面に当該各面の用紙属性に適した最適な画像形成を行うことができないという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解消し、両面印刷ができない用紙、できる用紙を識別し、それぞれの用紙の片面あるいは両面に各面毎に最適な画像形成が行えるように用紙の各種属性を給紙装置に対応付けて正確かつ容易に設定可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、用紙を収容する1または複数の給紙装置を有し、前記給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置において、前記給紙装置に収容する用紙の表面の用紙属性と裏面の用紙属性のユーザによる設定指示を入力する属性設定指示入力手段と、前記属性設定指示入力手段で入力された前記設定指示に基づく前記給紙装置に収容する用紙の表面用紙属性と裏面用紙属性の設定を有効にする属性設定手段と、前記属性設定手段で有効に設定された表面用紙属性と裏面用紙属性に基づき前記給紙装置から給紙された用紙の表面と裏面に対する画像の形成をそれぞれ制御する画像形成制御手段とを具備することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記属性設定指示手段は、前記表面用紙属性と裏面用紙属性を分けて表面と裏面別々に設定指示を入力し、前記属性設定手段は、前記属性設定指示手段により入力された前記設定指示に基づき表面と裏面別々に該当する用紙属性を有効に設定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記属性設定指示手段は、前記表面用紙属性と裏面用紙属性のうちの片面のみの用紙属性の設定指示を入力し、前記属性設定手段は、前記属性設定指示手段により入力された前記設定指示に基づき用紙の片面のみ該当する用紙属性を有効に設定することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至3のいずれか記載の発明において、前記属性設定手段は、用紙の片面のみ用紙属性が設定された場合、用紙属性が設定された面の用紙属性を用紙属性が設定されなかった他の面の用紙属性として適用することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、上記請求項1乃至4のいずれか記載の発明において、前記属性設定指示手段は、該当する面の用紙属性を有効にするか無効にするかを指定する印刷面属性の表面と裏面別々の設定指示を入力し、前記属性設定手段は、前記属性設定指示手段により入力された、有効にすることを指示する前記印刷面属性の設定指示に基づき該当する面の用紙属性を一括して有効に設定し、無効にすることを指示する前記印刷面属性の設定指示に基づき該当する面の用紙属性を一括して無効に設定することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、上記請求項5記載の発明において、両面印刷指示の受付け時、給紙元に決定された給紙装置に収容される用紙の少なくとも片面の印刷面属性が無効に設定されているかを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記用紙の印刷面属性が無効に設定されていると判定された場合、前記印刷面属性が無効である旨の警告を報知する警告報知手段とを具備することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、上記請求項6記載の発明において、両面印刷指示の受付け時に用紙の印刷面属性が無効に設定されている場合に前記警告報知を行うか否かを選択的に設定する警告報知選択設定手段を具備し、前記警告報知選択設定手段による設定に応じて前記警告報知手段による前記警告報知を行うか否かを制御することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、上記請求項6または7記載の発明において、前記判定手段により、前記用紙の印刷面属性が無効に設定されていると判定された場合、前記両面印刷指示を無効または保留にする印刷面属性無効時適応制御手段を具備することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、上記請求項8記載の発明において、両面印刷指示の受付け時に用紙の印刷面属性が無効に設定されている場合に両面印刷指示を無効にするか保留にするかを設定する制御選択設定手段を具備し、前記制御選択設定手段による設定に応じて前記両面印刷指示を無効にするか保留にするかを制御することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、上記請求項6乃至9のいずれか記載の発明において、前記判定手段により、前記用紙の印刷面属性が無効に設定されていると判定された場合、該用紙に自動で片面印刷を行う印刷面属性無効時片面印刷制御手段を具備することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、上記請求項10記載の発明において、両面印刷指示の受付け時に用紙の印刷面属性が無効に設定されている場合に自動片面印刷を行うか否かを設定する片面印刷選択設定手段を具備し、前記片面印刷選択設定手段による設定に応じて前記自動片面印刷を行うか否かを制御することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、用紙を収容する1または複数の給紙装置を有し、前記給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置の制御方法において、前記給紙装置に収容する用紙の表面の用紙属性と裏面の用紙属性のユーザによる設定指示を属性設定指示入力手段により入力し、前記属性設定指示入力手段で入力された前記設定指示に基づく前記給紙装置に収容する用紙の表面用紙属性と裏面用紙属性の設定を属性設定手段により有効にし、前記属性設定手段で有効に設定された表面用紙属性と裏面用紙属性に基づき前記給紙装置から給紙された用紙の表面と裏面に対する画像の形成を画像形成制御手段によりそれぞれ制御することを特徴とする。
本発明は、給紙装置に収容する用紙の表面の用紙属性と裏面の用紙属性のユーザによる設定指示を属性設定指示入力手段により入力し、該入力された設定指示に基づく給紙装置に収容する用紙の表面用紙属性と裏面用紙属性の設定を属性設定手段により有効にしたうえで、該有効に設定された表面用紙属性と裏面用紙属性に基づき給紙装置から給紙された用紙の表面と裏面に対する画像の形成をそれぞれ制御する構成を有する。
かかる構成によれば、ユーザが、給紙装置に収容する両面印刷ができない用紙の印刷を希望する片面の用紙属性(表面用紙属性または裏面用紙属性)の設定指示を入力すると、該入力された設定指示に基づく給紙装置に収容する用紙の該当する面(片面)の用紙属性の設定が有効に設定されるため、その後、印刷指示を受けて給紙元として決定した当該給紙装置から用紙を給紙して印刷する際、該給紙装置に収容される両面印刷ができない用紙に対して有効に設定された片面の用紙属性から両面印刷ができない用紙であることを認識でき、更に、該設定された片面の用紙属性に基づき該当する面(片面)にのみ最適な画像を形成することができる。
また、上記構成によれば、ユーザが、給紙装置に収容する両面印刷可能な用紙の表面用紙属性と裏面用紙属性の設定指示を入力すると、該入力された設定指示に基づく給紙装置に収容する用紙の表面と裏面の用紙属性の設定が有効に設定されるため、その後、印刷指示を受けて給紙元として決定した当該給紙装置から用紙を給紙して印刷する際、該給紙装置に収容される両面印刷可能な用紙に対して有効に設定された表面と裏面の用紙属性から両面印刷が可能である用紙であることを認識でき、更に、該用紙の表面及び裏面に、各々該当する面の用紙属性に基づく画像形成を施すことで各面共に最適な画像形成がなされた両面印刷を実現できる。
以下、本発明に係る画像形成装置およびその制御方法の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置およびその制御方法が提供される画像形成装置の一概略構成例を示すブロック図である。
図1において、この画像形成装置10は、ネットワーク20を経由してプリント制御装置30、画像読取装置40、情報処理装置50−1〜50−nが接続されている。
ここで、プリント制御装置30は、画像形成装置10を用いた各種文書の印刷制御を行うもので、プリントサーバを構成するものである。
また、画像読取装置40は、画像形成装置10を用いて印刷する画像を読み取るもので、ネットワークスキャナとして構成される。
また、情報処理装置50−1〜50−nは、画像形成装置10を用いて印刷する文書の処理を行うもので、例えば、各ユーザのパーソナルコンピュータ(PC)がこれに相当する。
ここで、プリント制御装置30、画像読取装置40、情報処理装置50−1〜50−nは、本発明に係る画像形成装置10の各給紙トレイの用紙属性の設定指示等を入力するユーザインターフェース部(図示せず)をそれぞれ有している。
一方、画像形成装置10は、ユーザインターフェース部11、制御部12、画像形成部13を具備して構成される。
ここで、ユーザインターフェース部11は、画像形成装置10の各給紙トレイの用紙属性の設定指示等を入力するものである。
また、制御部12は、画像形成部13を制御するもので、ユーザインターフェース部11からの各給紙トレイの用紙属性の設定指示およびプリント制御装置30、画像読取装置40、情報処理装置50−1〜50−nからの各給紙トレイの用紙属性の設定指示を入力する設定指示入力部121、設定指示入力部121で入力された設定指示に基づき各給紙トレイの用紙属性の設定を有効にする用紙属性設定部122を有している。
また、画像形成制御部13は、複数の給紙トレイ、すなわち、給紙トレイ131a(給紙トレイ1)、給紙トレイ131b(給紙トレイ2)、給紙トレイ131c(給紙トレイ3)、給紙トレイ131d(給紙トレイ4)を有するとともに、各給紙トレイ131(131a,131b,131c,131d)の開閉を検出するトレイ開閉検出部140が設けられている。
このように、本発明は、用紙を収容する1または複数の給紙装置(給紙トレイ131)を有する画像形成装置10に適用されるもので、この画像形成装置10に直接接続されたユーザインターフェース部11若しくはこの画像形成装置10にネットワーク20または専用線(図示せず)で接続された画像読取装置40または情報処理装置50(50−1,…,50−n)等の他の端末からの各給紙トレイ131に収納された用紙の属性のユーザ指示を各給紙トレイ131の実際の用紙の属性に確実に反映させるようにして各給紙トレイ131から給紙された用紙に対する最適な画像形成を可能にするものである。
特に、本発明の画像形成装置10では、ユーザインターフェース部11若しくは他端末(プリント制御装置30、画像読取装置40、情報処理装置50等)のユーザインターフェース部から、各給紙トレイ131に収容する用紙の属性として、該用紙の表面の用紙属性と裏面の用紙属性を別々に、または片面のみに設定可能とし、これにより、OHPシートや裏紙等の両面印刷できない用紙には片面にのみ、また、両面印刷できる用紙には両面に、各面毎に最適な画像形成を行えるようにしたものである。
画像形成装置10に直接接続されたユーザインターフェース部11若しくは他端末のユーザインターフェース部からの各給紙トレイ131に収納された用紙の属性をユーザ指示する場合は、各給紙トレイ131に用紙を収納するタイミングと上記ユーザ指示のタイミングとが異なる場合がある。
すなわち、このようなケースとしては、
1)給紙トレイ131を開閉して用紙を収容した後にユーザインターフェース部11若しくは他の端末を用いて用紙の属性設定指示を行う場合
2)ユーザインターフェース部11若しくは他の端末を用いて用紙の属性設定指示を行った後、給紙トレイ131を開閉して用紙を収容する場合、
3)給紙トレイ131を開いて用紙を収容してからユーザインターフェース部11若しくは他の端末を用いて用紙の属性設定指示を行ない、その後給紙トレイ131を閉じる場合
がある。
本発明に係わる画像形成装置10では、上記1)のケースにおいては、給紙トレイ131の開閉をトレイ開閉検知部140で検知した後、例えば、ユーザインターフェース部11からの用紙属性の設定が完了するまでの間、当該給紙トレイ131を使用不可状態に設定することで、上記2)のケースにおいては、例えば、ユーザインターフェース部11からの用紙属性の設定が開始された後、給紙トレイ131の開閉がトレイ開閉検知部140で検知されるまでの間、当該給紙トレイ131を使用不可状態に設定することで、また、上記3)のケースにおいては、給紙トレイ131の開がトレイ開閉検知部140で検知された後、給紙トレイ131の閉がトレイ開閉検知部140で検知されるまでの間、当該給紙トレイ131を使用不可状態に設定することで、それぞれ、給紙トレイ131に用紙を収容するタイミングとユーザインターフェース部11や他端末からその用紙に対応する各種属性を設定するタイミングを合致せしめ、ユーザが指定した用紙属性と、給紙トレイ131にセットされた用紙の用紙属性との整合性を可能な限り保証可能にすることによって、用紙とその用紙に設定された各種属性が一致しない期間が存在したり、ユーザが各種属性の設定を忘れて一致しない状態が継続するなど、最適な画像形成制御ができずに紙詰まりや画質不良の原因となってしまう状態が発生し得ないようにしている。
以下の各実施例においては、上記1)のケース(給紙トレイ131を開閉して用紙を収容した後にユーザインターフェース部11若しくは他の端末を用いて用紙の属性設定指示を行う場合)を前提にして、画像形成装置10における用紙の属性設定処理について説明する。
図2は、実施例1に係わる画像形成装置10の制御部12における用紙属性設定に関する処理を示すフローチャートである。
本実施例では、図2のフローチャートに示す一連の処理中、ステップS104〜S108において、各給紙トレイ131に収容する用紙についてその表面と裏面に対応する表面用紙属性と裏面用紙属性を設定可能にすることを特徴とする。
この場合において、用紙の属性設定指示は、画像形成装置10のユーザインターフェース部11を用いて行うことを前提に説明する。
図2の処理において、制御部12は、画像形成部13のトレイ開閉検出部140の出力を監視して、まず、画像形成部13の給紙トレイ131a〜131dのいずれかで開閉があったかを調べる(ステップ101)。
ここで、給紙トレイ131a〜131dのいずれも開閉されていない場合(ステップ101でNO)は、ステップ101に戻るが、給紙トレイ131a〜131dのいずれかが開閉されていると(ステップ101でYES)、次に、この開閉が検出された給紙トレイ131が用紙属性設定要求をすると設定されているかを調べる(ステップ102)。
すなわち、この実施例においては、図3に示すような、用紙属性設定の要求設定画面300を用いて、画像形成部13の給紙トレイ131a〜131dに対応してトレイ開閉時に用紙属性の設定指示をユーザに対して要求するか否かを予め設定できるように構成されている。
この用紙属性設定の要求設定画面300は、用紙属性設定の要求設定時にユーザインターフェース部11に表示される。
図3に示す用紙属性設定の要求設定画面300において、例えば、給紙トレイ131a(給紙トレイ1)および給紙トレイ131b(給紙トレイ2)に対しては、トレイ開閉時に用紙属性の設定指示をユーザに対して要求し、給紙トレイ131c(給紙トレイ3)および給紙トレイ131d(給紙トレイ4)に対しては、トレイ開閉時に用紙属性の設定指示をユーザに対して要求しない場合は、給紙トレイ131a(給紙トレイ1)および給紙トレイ131b(給紙トレイ2)に対して「要求する」を選択し、給紙トレイ131c(給紙トレイ3)および給紙トレイ131d(給紙トレイ4)に対して「要求しない」を選択して、「決定」ボタン301を押すことによりこの設定がなされる。
ここで、用紙属性設定の要求設定は、常に同一の用紙属性の用紙が収容される給紙トレイに対しては「要求しない」に設定され、トレイを開閉する度に異なる用紙属性の用紙が収容される可能性のある給紙トレイに対しては「要求する」に設定される。
この設定がなされた状態で、例えば、ステップ101で、給紙トレイ131c(給紙トレイ3)の開閉が検出された場合は、この給紙トレイ131c(給紙トレイ3)は「要求しない」と設定されているので、ステップ102で、給紙トレイが用紙属性設定要求に設定されていないと判断され(ステップ102でNO)、この場合は、このままこの処理を終了する。
また、例えば、ステップ101で、給紙トレイ131a(給紙トレイ1)の開閉が検出された場合は、この給紙トレイ131a(給紙トレイ1)は「要求する」と設定されているので、ステップ102で、給紙トレイが用紙属性設定要求に設定されていると判断される(ステップ102でYES)。
この場合は、給紙トレイ131a(給紙トレイ1)を使用不可状態に設定して(ステップ103)、図4に示す用紙属性設定選択画面310をユーザインターフェース部11に表示する(ステップ104)。
この用紙属性設定選択画面310は、開閉された用紙トレイ131a(用紙トレイ1)に対する用紙属性の設定を促すメッセージ「トレイ1が開閉されました。用紙属性を設定して下さい。」311と、用紙の表面の属性(表面用紙属性)の設定を選択する旨を指示する「表面用紙属性の設定」ボタン312と、用紙の裏面の属性(裏面用紙属性)の設定を選択する旨を指示する「裏面用紙属性の設定」ボタン313と、当該画面の表示を終了する旨を指示する「閉じる」ボタン314が表示されて成る。
この用紙属性設定選択画面310で「閉じる」ボタン314が押されると、この用紙属性設定選択画面310は閉じられる。
これに対し、用紙属性設定選択画面310で「表面用紙属性の設定」ボタン312を押すと、図5(a)に示す表面用紙属性設定画面320aが表示される(ステップS105)。
この表面用紙属性設定画面320aには、それまで給紙トレイ131a(給紙トレイ1)に収容されていた用紙の表面の用紙属性の設定値、例えば、「2ndBTB電圧=50%」、「用紙カール量=タイプE6」、「NIP電圧=30パルス」、「エアアシスト動作=動作させる」が表示される。
ここで、これら各項目の表面用紙属性をそのまま用いる場合は、そのままの状態で、また、この表面用紙属性を変更する場合は所望の項目の表面用紙属性を所望の値に変更した後、反対の面である裏面用紙属性を設定するかどうかを決定する。
そして、裏面用紙属性を設定する必要がなければ、この状態で「決定ボタン」321aを押し、もし、裏面用紙属性を設定する必要があれば、「反対面」ボタン322aを押す。
表面用紙属性設定画面320a上で「反対面」ボタン322aが押されると、図5(b)に示す裏面用紙属性設定画面320bが表示される(ステップS105)。
この裏面用紙属性設定画面320bには、それまで給紙トレイ131a(給紙トレイ1)に収容されていた用紙の裏面の用紙属性の属性値、例えば、「2ndBTB電圧=150%」、「用紙カール量=タイプE5」、「NIP電圧=30パルス」、「エアアシスト動作=動作させない」が表示される。
ここで、これら各項目の裏面用紙属性をそのまま用いる場合は、そのままの状態で、また、この裏面用紙属性を変更する場合は所望の項目の裏面用紙属性を所望の値に変更した後、表面用紙属性を設定(修正)するかどうかを決定する。
そして、裏面用紙属性を設定(修正)する必要がなければ、この状態で「決定ボタン」321bを押し、もし、表面用紙属性を設定(修正)する必要があれば、「反対面」ボタン322bを押し、表面用紙属性設定画面320aを切換え表示した状態で表面用紙属性を再設定(修正)する。
同様に、図4に示す用紙属性設定選択画面310上で「裏面用紙属性の設定」ボタン313を押して、図5(b)に示す裏面用紙属性設定画面320bを表示し(ステップS105)、裏面用紙属性を設定した後、「反対面」ボタン322bを押して図5(a)に示す表面用紙属性設定画面320aを切換え表示し(ステップS105)、表面用紙属性を設定することも可能である。
表面用紙属性設定画面320a、若しくは裏面用紙属性設定画面320bで「決定ボタン」322a、若しくは322bが押されると、その時点における表面用紙属性の設定内容、若しくは裏面用紙属性の設定内容が設定指定入力として設定指示入力部121から用紙属性設定部122に通知される。
設定指示入力部121が、表面用紙属性設定画面320aと裏面用紙属性設定画面320bを切換え表示(ステップS105)しながら、表面及び裏面の用紙属性設定指示の入力を受付ける処理(ステップS106)を継続中、用紙属性設定部122は、表面用紙属性設定画面320a、裏面用紙属性設定画面320bによる設定指示入力を確定する指示(「決定」ボタン321a,321bの押下)があったかを調べる(ステップ107)。
ここで、設定指示入力を確定する指示があると(ステップ107でYES)、用紙属性設定部122は、それまでに表面用紙属性設定画面320aで設定指示入力された各項目の表面用紙属性、及び裏面用紙属性設定画面320bで設定指示入力された各項目の裏面用紙属性を有効にする用紙属性設定処理を行う(ステップ108)。
その後、制御部12は、上記ステップ103で設定されたこの給紙トレイ131a(給紙トレイ1)の使用不可状態を解除し(ステップ109)、用紙属性設定通知を行って(ステップ110)、この処理を終了する。
なお、ステップ110における用紙属性設定通知は、ユーザインターフェース部11に、例えば、図6に示す用紙属性設定確認画面330を表示することにより実現できる。
図6に示す用紙属性設定確認画面330には、給紙トレイ1の用紙属性が設定された旨「トレイ1の用紙属性が設定されました。」が表示されており、この用紙属性設定確認画面330は、「閉じる」ボタン331を押すことにより閉じられる。
本実施例では、この用紙属性設定確認画面330において、表面用紙属性と裏面用紙属性の設定状況(設定/未設定)を別々に表示するようにしても良い。
また、例えば、図5(a),(b)に示す表面用紙属性,裏面用紙属性の設定内容をそのまま用紙属性設定確認画面330に表示する方法も考えられる。
図2に示す一連の処理によって、表面用紙属性設定画面320a、裏面用紙属性設定画面320bを用いて入力された該当給紙トレイ1に対する表面用紙属性及び裏面用紙属性の設定指示が有効に設定された後は、画像形成部13における画像形成や用紙の制御、エアーの吹き付け等がこの有効にされた表面用紙属性及び裏面用紙属性に基づき該当する各面の印刷時毎に制御される。この印刷制御については、図12及び図13を参照して後で詳しく説明する。
なお、上記実施例においては、用紙の属性(表面用紙属性/裏面用紙属性)の設定指示を画像形成装置10のユーザインターフェース部11を用いて行う場合について説明したが、用紙の属性設定指示をプリント制御装置30、画像読取装置40、情報処理装置50−1〜50−nのユーザインターフェース部を用いて行う場合も同様に構成することができる。
また、本実施例では、給紙トレイ131の開閉により用紙属性設定画面310が表示された後の用紙属性処理において、ユーザインターフェース部11から、表面用紙属性設定画面320aと裏面用紙属性設定画面320Bを用い、表面用紙属性と裏面用紙属性を分けて表面と裏面別々に設定指示を入力し、該入力された設定指示に基づき表面と裏面別々に該当する用紙属性を有効に設定するものであるが、表面用紙属性設定画面320aまたは裏面用紙属性設定画面320Bのいずれかを用い、表面用紙属性と裏面用紙属性のうちの片面のみの用紙属性の設定指示を入力し、該入力された設定指示に基づき用紙の片面のみ該当する用紙属性を有効に設定することもできることは言うまでもない。
この場合には、表面の用紙属性が設定されてないのに裏面の用紙属性が設定されていたり、逆に、裏面の用紙属性が設定されてないのに表面の用紙属性が設定されていたりすることが起こり得る。
かかる設定状況下において、例えば、片面印刷指示が受付けられる等、特定の条件を満たす時に、表面用紙属性が設定されておらず裏面用紙属性が設定されている場合には、裏面の用紙属性を表面の用紙属性に設定(適用)したり、あるいは、裏面用紙属性が設定されておらず表面用紙属性が設定されている場合には、表面の用紙属性を裏面の用紙属性に設定(適用)するような処理機能(図13における片面印刷処理参照)を設けても良い。
このように、用紙の片面のみ用紙属性が設定された場合、用紙属性が設定された片面の用紙属性を用紙属性が設定されなかった方の面の用紙属性として適用することで、例えば、図13に示す片面印刷処理においては、印刷指示された面の用紙属性が設定されていない場合に設定されている面の用紙属性を適用して円滑な片面印刷を実現できる。
実施例2は、実施例1と同様に、図1に示した画像形成装置10において、給紙トレイ131を開閉して用紙を収容した後に、画像形成装置10のユーザインターフェース部11若しくは他の端末のユーザインターフェース部を用いて用紙の属性(表面用紙属性/裏面用紙属性)設定指示を行う場合の画像形成装置10の制御部12の用紙属性設定に関する処理機能を有するものであるが、この実施例は、特に、表面用紙属性及び裏面用紙属性の一情報として、印刷面属性を設定可能にした点が実施例1と異なる。
本実施例における用紙属性の設定処理は、基本的には、第1の実施例と同様の処理(図2参照)の流れにより実現される。
但し、本実施例では、図2に示す一連の処理中、ステップS101で開閉が検知された給紙トレイ131をステップS103で使用不可状態に設定した後、ステップS104でユーザインターフェース部11に用紙属性設定選択画面310(図4参照)を表示している時に、該用紙属性設定選択画面310上で「表面用紙属性の設定」ボタン312を押すと、図7(a)に示す表面用紙属性設定画面320cが表示され、また、「裏面用紙属性の設定」ボタン313を押すと、図7(b)に示す表面用紙属性設定画面320dが表示される。
ここで、表面用紙属性設定画面320cは、実施例1における表面用紙属性設定画面320a〔図5(a)参照〕に、表面用紙属性の1つとして印刷面属性を設定する欄を設けたものであり、同じく、裏面用紙属性設定画面320dは、実施例1における裏面用紙属性設定画面320b〔図5(b)参照〕に、裏面用紙属性の1つとして印刷面属性を設定する欄を設けたものである。
ここで、印刷面属性は、該当する面に対して既に設定指示されている各項目(2ndBTB電圧、用紙カール量、NIP電圧、エアアシスト動作等)の用紙属性の設定を有効にするか無効にするかを指定する情報として用いられる。
この印刷面属性は、該当する面の用紙属性を有効にするか無効にするかを指定できる仕組みになっており、該印刷面属性を有効に設定した場合には、当該印刷面属性と共に画面上の該当欄に入力されている各々の用紙属性の設定指示入力が用紙属性設定部122に入力され、当該の面に関してこれら各用紙属性の設定を有効にする用紙属性設定処理が行われ、一方、印刷面属性を無効に設定した場合には、当該印刷面属性と共に画面上の該当欄に入力されている各々の用紙属性の設定指示入力を解除する旨が用紙属性設定部122に入力され、当該の面に関してこれら各用紙属性の設定を無効にする処理が行われる。
これにより、例えば、図7(a)に示す表面用紙属性設定画面320cの表示中、2ndBTB電圧、用紙カール量、NIP電圧、エアアシスト動作の各項目の用紙属性が該当各欄に入力されている状態で、ユーザが、当該面の印刷面属性を有効に設定することで当該入力されている各用紙属性を一括して設定することができる。
また、図7(b)に示す裏面用紙属性設定画面320dの表示中、2ndBTB電圧、用紙カール量、NIP電圧、エアアシスト動作の各項目の用紙属性が該当各欄に入力されている状態で、ユーザが、当該面の印刷面属性を無効に設定することで当該入力されている各用紙属性を一括して無効に設定することができる。
このように、本実施例では、該当する面の用紙属性を有効にするか無効にするかを指定する印刷面属性の表面と裏面別々の設定指示を入力し、該入力された、有効にすることを指示する印刷面属性の設定指示に基づき該当する面の用紙属性を一括して有効に設定し、無効にすることを指示する印刷面属性の設定指示に基づき該当する面の用紙属性を一括して無効に設定することによって、表裏各面の用紙属性の設定を簡単に行えるようになる。
上記の如く、表面用紙属性設定画面320c、裏面用紙属性設定画面320dでの印刷面属性を有効にする設定に基づき該当給紙トレイ131に収容される用紙の表面用紙属性、裏面用紙属性が有効にされた後は、実施例1と同様、当該給紙トレイ131から給紙された用紙に対する画像形成部13における画像形成や用紙の制御、エアーの吹き付け等がこの有効にされた表面用紙属性、裏面用紙属性に基づき各面の印刷時毎に制御される(図12、図13参照)。
この実施例3は、実施例1、2と同様に、図1に示した画像形成装置10において、給紙トレイ131を開閉して用紙を収容した後に、画像形成装置10のユーザインターフェース部11若しくは他の端末のユーザインターフェース部を用いて用紙の属性設定指示を行う場合の画像形成装置10の制御部12の用紙属性設定に関する処理を示すものであるが、この実施例においては、用紙属性の設定指示を用紙IDにより行うようにした点が実施例1、2の処理と異なる。
なお、この実施例の以下の説明においても、用紙の属性設定指示を画像形成装置10のユーザインターフェース部11を用いて行う場合について説明するが、用紙の属性設定指示をプリント制御装置30、画像読取装置40、情報処理装置50−1〜50−nのユーザインターフェース部を用いて行う場合も同様に構成することができる。
図8は、実施例3における図1に示した画像形成装置10の制御部12の用紙属性設定に関する処理を示すフローチャートである。
図8において、ステップS201〜S203、ステップS207,S208の各処理は、図2におけるステップS101〜S103、ステップS109,S110の各処理とそれぞれ同等である。
図8においては、ステップS204〜S206で、図1におけるステップS104〜S107に相当する用紙属性設定処理を行うが、この場合において、ステップ201で開閉された給紙トレイ131をステップS203で使用不可の状態に設定した後、ユーザインターフェース部11に、図4に示した用紙属性設定選択画面310に代えて、図9に示すトレイ用紙設定画面340を表示し(ステップ204)、該トレイ用紙設定画面340を用いて用紙属性の設定指示を入力する。
この例のトレイ用紙設定画面340においては、開閉された給紙トレイ131a(給紙トレイ1)の設定に際して当該給紙トレイ1に収容した用紙を番号ボタン「1」〜「12」により選択する(ステップS205)。
図9に示すトレイ用紙設定画面340においては、番号ボタン「6」を押し、「決定」ボタン341を押すことで、番号ボタン「6」に対応する用紙が選択され、この番号ボタン「6」に対応して予め記憶された用紙の用紙属性を含む図10(a)に示す表面用紙属性設定画面320eが開かれる。
この表面用紙属性設定画面320e上で「反対面」ボタン322eを押すと、図10(a)に示す裏面用紙属性設定画面320fが表示され、また、該裏面用紙属性設定画面320f上で「反対面」ボタン322fを押すと、図10(a)に示す裏面用紙属性設定画面320fの表示に戻る。
ユーザは、表面用紙属性設定画面320e、裏面用紙属性設定画面320fを、図7における表面用紙属性設定画面320c、裏面用紙属性設定画面320dと同様に操作することで、1または複数の項目の表面用紙属性あるいは裏面用紙属性の設定指示を入力することができる。
表面用紙属性設定画面320e,裏面用紙属性設定画面320f上で「決定」ボタン321e,321fが押されると、ユーザインターフェース部11の表示は図9におけるトレイ用紙設定画面340に戻される。
次いで、このトレイ用紙設定画面340上で、「決定」ボタン341を押す(ステップS205YES)と、この給紙トレイ1に対し、番号ボタン「6」に対応する用紙の用紙属性の設定指示がなされ、この設定指示が入力される用紙属性設定部122では、該入力された設定指示に基づき、該用紙トレイ1に番号ボタン「6」の用紙を関連付け、更に、この番号ボタン「6」の用紙に表面用紙属性設定画面320e,裏面用紙属性設定画面320fによる設定指示内容に対応する表面用紙属性、裏面用紙属性を関連付けてこれを有効に設定する用紙属性設定処理を行う(ステップS206)。
この実施例3の構成によれば、給紙トレイ131に収容する各種用紙に対応して表面または裏面若しくは両面に用紙属性を予め設定しておけば、給紙トレイ131の用紙を変更した場合に、該給紙トレイ131に関連付ける用紙の番号を選択するだけで容易に用紙属性(表面用紙属性/裏面用紙属性)の設定指示を行うことが可能になる。
なお、上記実施例1乃至3において、ユーザインターフェース部11を用いた属性設定指示は、給紙トレイ131のいずれかが開閉された場合にのみ受け付けるように構成してもよい。
また、給紙トレイが開閉された時に、該給紙トレイに収容された用紙の用紙属性を検知し、ユーザインターフェース部11を用いた属性設定指示と検知された用紙属性との全部若しくは一部が異なる場合のみユーザインターフェース部11を用いた属性設定指示を受け付けるように構成してもよい。
実施例3における用紙属性設定方式は、用紙を一意の識別子によって表わし、該識別子で表わされる用紙の属性群を、該識別子に関連付けてユーザに設定指示させる用紙属性設定指示入力段階(図11に示す第1段階)と、該用紙属性設定指示入力段階で用紙の属性群を関連付けられた識別子を給紙トレイ131に関連付けることにより、該給紙トレイ131に収容する用紙を設定指示する給紙用紙設定指示段階(図11に示す第2段階)を経て給紙トレイ131に対してそこに収容される用紙の用紙属性を設定する方式といえる。
この実施例の用紙属性設定方式によれば、上記用紙属性設定指示入力段階と、給紙用紙設定指示段階を経て、用紙属性設定部122内には、最終的には、図11に示すような内容の用紙属性データ125が設定されることになる。
図11に示す用紙属性データ125の設定例によれば、各用紙トレイ131に対応してそこに収容される用紙の識別子が関連付けられると共に、該用紙の識別に対応して更に該用紙の表面及び裏面の用紙属性値が関連付けられた内容となっている。
このように、各給紙トレイ131に用紙識別紙を関連付け、該各用紙識別子に、更に、当該各用紙の表面及び裏面別の用紙属性値を関連付けて成る用紙属性(用紙属性データ125)を保持した画像形成装置10において、制御部12は、給紙トレイ131から給紙された用紙に対する画像の形成時、該給紙トレイ131に関連付けられた用紙の識別子に更に関連付けされている(両面にかつ片面別々に関連付け可能)用紙属性(印刷制御パラメータ)に基づき当該画像形成を行う。
以下、本実施例に係わる画像形成装置10を例に挙げ、その制御部12による用紙属性に基づく画像形成制御動作について説明する。
図12は、実施例3に係わる画像形成装置10の画像形成処理動作を示すフローチャートである。
図12において、制御部12は、当該画像形成装置10にネットワーク接続される他端末(情報処理装置50−1〜50n等)から、例えば、何(印対象画像データ)を、何部(印刷部数)、どの用紙で(印刷用紙種別)、どの面に印刷〔印刷面(両面若しくは片面印刷)〕するかといった指示項目を含む印刷指示を受信したかどうかを監視する(ステップS301)。
ここで、印刷指示が受信されると(ステップS301YES)、制御部12は、該印刷指示内容を解析し(ステップS302)、例えば、その印刷用紙種別から給紙元の給紙トレイ131を決定(ステップS303)したうえで、該給紙トレイ131に対応して設定されている用紙属性を用紙属性設定部122から取得する(ステップS304)。
次いで、制御部12は、ステップS301で受付けた印刷指示によって指示された印刷面が両面であるか否かをチェックし(ステップS305)、ここで、両面印刷指示でない場合(ステップS305NO)、図13に詳細を示す片面印刷処理(ステップS330)に進む。
これに対して、両面印刷指示であった場合(ステップS305YES)、次いで、制御部12は、用紙属性設定部122に設定されている用紙属性中、当該給紙トレイ131に関連付けられている用紙の用紙属性として両面共に印刷面属性が設定されている(有効)か否かをチェックする(ステップ3206)。
ここで、両面共に印刷面属性の設定が有効に設定されている場合(ステップS306YES)、制御部12は、上記ステップS303で決定した給紙トレイ131から用紙の給紙を開始し(ステップS321)、当該給紙トレイ131に対応して設定されている表面用紙属性に従って当該給紙中の用紙の表面に1頁目の画像データを印刷し(ステップS322)、その後、当該用紙を反転搬送(ステップS323)しながら、当該給紙トレイ131に対応して設定されている裏面用紙属性に従って当該給紙中の用紙の裏面に2頁目の画像データを印刷し(ステップS324)、該両面印刷完了後の用紙を排出部に排出して処理を終了する。
これに対して、両面共に印刷面属性が有効に設定されていない場合、すなわち、表面と裏面のいずれにも設定されていない場合、若しくは、そのうちの一方にしか設定されていない場合(ステップS306NO)、制御部12は、印刷面属性無効警告通知を実行する旨が設定されているか否かをチェックする(ステップS307)。
ここで、上記警告通知を行う旨が設定されている場合(ステップS307YES)、制御部12は、例えば、ユーザインターフェース部11に図14に示すような警告表示画面350を表示する(ステップS308)。
この警告表示画面350には、印刷面属性が無効になっている旨「指定されたトレイは、印刷面が無効となっています。」と、各面が有効になっているか無効になっているかを示す情報が表示され、この警告表示画面350は、「閉じる」ボタン351を押すことにより閉じられる。
なお、両面印刷指示の受付け時に印刷面属性が無効に設定されている場合にその旨(印刷面が無効になっている旨)を図14に示す警告表示画面350を用いて行うか否かについては、予め、例えば、図15に示す警告表示選択画面360を用いてユーザインターフェース部11により設定することができる。
ユーザは、この警告表示選択画面360上で、両面印刷指定時の警告表示選択に関する「する」ボタン362を押した後、「決定」ボタン361を押すことで警告表示を行う旨を設定でき、また、「しない」ボタン363を押し、更に、「決定」ボタン361を押すことで警告表示を行わない旨を設定できる。
上記警告表示画面350により印刷面属性が無効である旨を警告(ステップS308)した後、あるいは、上記警告表示を行う旨が設定されていない場合(ステップS307NO)、制御部12は、印刷面属性無効時の動作設定(印刷面無効時適応動作設定)内容をチェックする(ステップS309)。
具体例として、ここで、制御部12は、印刷面属性無効時適応動作として、両面印刷指示を無効にする旨、保留にする旨、自動で片面印刷を行う旨のいずれか設定されているかをチェックする。
そして、両面印刷指示を無効にする旨が設定されている場合(ステップS310で無効)、例えば、その後直ちに動作を終了する等、両面印刷指示を無効(ステップS311)にする制御を行なう。
また、両面印刷指示を保留にする旨が設定されている場合(ステップS310で保留)、例えば、ユーザインターフェース部11に両面の印刷面属性を有効に設定することを促すを旨を表示し、ここで、両面の印刷面属性が有効にされた場合に両面印刷を再開する等、両面印刷指示を保留(ステップS312)にする制御を行なう。
また、自動で片面印刷する旨が設定されている場合(ステップS310で片面印刷)、上記ステップS303で決定された給紙トレイ131から用紙を順次給紙し、該各用紙に対して両面印刷指示された各頁の画像データを順次片面印刷(ステップS313)する制御を行なう。
この片面印刷時の印刷制御パラメータは、例えば、有効に設定されている面があれば、当該面の用紙属性に基づいて制御し、両面共に無効に設定されている場合はデフォルトの用紙属性に基づいて制御するようにしても良い。
なお、印刷面属性が無効になっている時の両面印刷指示に対して無効、保留、自動片面印刷のうちのどの動作で対処するかについては、予め、例えば、図16に示す両面印刷指定時の出力選択設定画面370を用いてユーザインターフェース部11により設定することができる。
ユーザは、この出力選択設定画面370上で、両面印刷指定時の出力選択に関する「無効」ボタン372、「保留」ボタン373、「自動出力」ボタン374のいずれかを選択的に押した後、「決定」ボタン371を押すことで、それぞれ、両面印刷指示を無効にする旨、両面印刷指示を保留にする旨、片面印刷で自動出力する旨を選択的に設定することができる。
図12に示す一連の処理中、ステップS305で、印刷指示が片面印刷指示であると判定された場合(ステップS305NO)、制御部12は、片面印刷へと処理を進めるが、この片面印刷処理(ステップS330)について図13に示すフローチャートを参照して説明する。
図13に示す片面印刷処理において、制御部12は、まず、当該片面印刷指示によって指定される印刷面は表面であるか裏面であるかをチェックする(ステップS321)。
ここで、印刷面が表面であると判定された場合(ステップS331で表面)、制御部12は、図11に示す用紙属性データ125の設定内容を参照することにより、上記ステップS303(図12参照)で給紙元に決定された給紙トレイ131に対応する表面用紙属性中の印刷面属性(表面印刷面属性)が有効であるか否かをチェックし(ステップS332)、該表面印刷面属性が有効であれば(ステップS332YES)、該表面用紙属性を表面印刷に用いる用紙属性として確定する(ステップS335)。
また、表面印刷面属性が無効であれば(ステップS332NO)、当該給紙トレイ131に対応する裏面用紙属性中の印刷面属性(裏面印刷面属性)が有効であるか否かをチェックし(ステップS333)、該裏面印刷面属性が有効であれば(ステップS333YES)、該裏面用紙属性を表面印刷に用いる用紙属性として確定する(ステップS335)。
また、裏面印刷面属性が無効であれば(ステップS333NO)、デフォルトの用紙属性を設定し(ステップS334)、該デフォルトの用紙属性を表面印刷に用いる用紙属性として確定する(ステップS335)。
上述の如く用紙属性を確定(ステップS335)した後、制御部12は、上記ステップS303(図12参照)で給紙元に決定した給紙トレイ131から用紙の給紙を開始し(ステップS336)、上記ステップS335で確定した用紙属性(表面用紙属性、裏面用紙属性あるいはデフォルトの用紙属性)に基づき当該用紙の表面に画像データを印刷し(ステップS337)、印刷完了後、該用紙を排出部に排出して処理を終了する。
一方、印刷面が裏面であると判定された場合(ステップS331で裏面)、制御部12は、図11に示す用紙属性データ125の設定内容を参照することにより、上記ステップS303(図12参照)で給紙元に決定された給紙トレイ131に対応する裏面用紙属性中の印刷面属性(裏面印刷面属性)が有効であるか否かをチェックし(ステップS341)、該裏面印刷面属性が有効であれば(ステップS341YES)、該裏面用紙属性を裏面印刷に用いる用紙属性として確定する(ステップS344)。
また、裏面印刷面属性が無効であれば(ステップS341NO)、当該給紙トレイ131に対応する表面用紙属性中の印刷面属性(表面印刷面属性)が有効であるか否かをチェックし(ステップS342)、該表面印刷面属性が有効であれば(ステップS342YES)、該表面用紙属性を裏面印刷に用いる用紙属性として確定する(ステップS344)。
また、表面印刷面属性が無効であれば(ステップS342NO)、デフォルトの用紙属性を設定し(ステップS343)、該デフォルトの用紙属性を裏面印刷に用いる用紙属性として確定する(ステップS344)。
上述の如く用紙属性を確定(ステップS344)した後、制御部12は、上記ステップS303(図12参照)で給紙元に決定した給紙トレイ131から用紙の給紙を開始し(ステップS345)、表面に未印字のまま該用紙を更に反転搬送(ステップS346)しながら、上記ステップS344で確定した用紙属性(裏面用紙属性、表面用紙属性あるいはデフォルトの用紙属性)に基づき当該用紙の裏面に画像データを印刷し(ステップS247)、印刷完了後、該用紙を排出部に排出して処理を終了する。
このように、本発明によれば、用紙の各項目の属性を用紙の表裏別々に持ち、画像形成装置10に直接接続されたユーザインターフェース部11(若しくは、画像形成装置10にネットワーク20または専用線で接続された画像読取装置40または情報処理装置50等の他の端末)から、各給紙トレイに収容された用紙の各種属性を表裏別々に設定したり、あるいは片面のみに設定可能としている。
かかる構成によれば、給紙トレイに両面印刷ができない用紙(例えば、OHPシート、裏紙、片面に印刷済みの用紙)をセットする際、該用紙の印刷許可する面(片面)に関する用紙属性のユーザによる設定指示入力を受付けて、該入力された設定指示に基づき該給紙トレイにセットした用紙の当該面(片面)の用紙属性の設定を有効にすることで、その後、印刷指示に基づき、該給紙トレイから上記用紙を給紙して印刷する際、該給紙トレイにセットされる両面印刷ができない用紙に対して上記の如くその片面にのみ用紙属性が設定(有効)されていること認知して該用紙が両面印刷できない用紙であることを認識できると共に、該設定された片面の用紙属性に基づき該給紙トレイから給紙した用紙の該当する面(片面)にのみ該用紙属性に基づく最適な画像を形成することができる。
これにより、本発明では、OHPシートや裏紙がセットされた給紙トレイを対象にした両面印刷指示があった場合に、該給紙トレイにセットされた用紙に両面印刷がなされることを防止でき、使い物にならない印刷のために用紙や時間が浪費されることを回避できる。
また、本発明の上記構成によれば、給紙トレイに両面印刷が可能でかつ各面の用紙属性が異なる用紙をセットする際、該用紙の表面と裏面各々に関する用紙属性のユーザによる設定指示入力を受付けて、該入力された設定指示に基づき該給紙トレイにセットした用紙の両面個別の用紙属性の設定を有効にすることで、その後、印刷指示に基づき、該給紙トレイから上記用紙を給紙して印刷する際、該給紙トレイにセットされる両面印刷可能な用紙に対して上記の如く各面別々に用紙属性が設定(有効)されていること認知して該用紙が両面印刷可能な用紙であることを認識できると共に、該用紙の表面及び裏面に、該各々の面の用紙属性に基づく画像形成を施すことで、用紙の表面及び裏面に各々該当する面の用紙属性に基づく最適な画像形成がなされた両面印刷を実現できる。
これにより、本発明では、両面印刷が可能で各面の印刷属性が異なる用紙を用いた場合も、裏面と表面とで異なる用紙属性を適用することで、各面のそれぞれに最適な画像形成が行える。
また、本発明では、用紙の各種属性の一つとして、表裏別々に設定でき、該設定された面の既に設定指示されている用紙の各種属性を有効にするか無効にするかを一括指定する印刷面属性を用いている。
この印刷面属性を用紙の各種属性の一つとして採用した本発明の構成によれば、用紙の各面に対応して該印刷面属性を有効にすることで、当該面に設定指示されている当該用紙の他の各種属性を一括して当該面に設定でき、また、該印刷面属性を無効にすれば、当該面に設定指示されている当該用紙の全ての属性を一括して未設定の状態(無効)にすることができる。
また、本発明では、画像形成装置10に直接接続されたユーザインターフェース部11(若しくは、画像形成装置10にネットワーク20または専用線で接続された画像読取装置40または情報処理装置50等の他の端末)から両面印刷指示を受付けた際に上記印刷面属性を参照することで以下のような制御が行える。
例えば、両面印刷指示の受付け時、該両面印刷指示がなされた該当給紙トレイ(給紙元の給紙トレイ)に収容される用紙の印刷面属性が有効に設定されているか無効に設定されているかを判定し、ここで、該用紙の少なくとも一方の面の印刷面属性が無効に設定されていると判定された場合には、印刷面属性が無効であることを警告メッセージ等により報知する制御が行える。
また、両面印刷指示の受付け時、該両面印刷指示がなされた該当給紙トレイに収容される用紙の少なくとも一方の面の印刷面属性が無効に設定されていると判定された場合、該両面印刷指示を無効または保留にする適応制御が行える。
また、両面印刷指示の受付け時、該両面印刷指示がなされた該当給紙トレイに収容される用紙の少なくとも一方の面の印刷面属性が無効に設定されていると判定された場合、該用紙に自動で片面印刷を実行する適応制御が行える。
これら各制御に関しては、警告報知を行うか否か、両面印刷指示を無効または保留するか、自動片面印刷を行うか否かを事前に設定しておき、この事前の設定に従って、上記警告報知、自動片面印刷を行うかどうか、あるいは両面印刷を無効または保留扱いのいずれにするかを決定するようにしても良い。
この他、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
例えば、実施例3においては、用紙を一意の識別子で表し、この識別子で表される用紙の表裏各面の属性群を該識別子に関連付けてユーザに設定指示させる用紙属性設定指示入力処理と、上記識別子を給紙トレイに関連付けることにより該給紙トレイに収容する用紙を設定指示する給紙用紙設定指示処理とによって、給紙トレイと、該給紙トレイに収容される用紙(識別子)と、該識別子を持つ用紙の表裏各面の各種属性との間を関連付けることで用紙属性を設定する方式を採用しているが、この場合における用紙の識別子は、実施例3(図9)で例示した番号ボタン「6」といった数値に限るものではなく、例えば、コート紙、非コート紙、A社コート紙、B社非コート紙、OHPシート等のように、文字列を用いることも可能である。
また、制御部12の制御の下に、ユーザインターフェース部11(若しくは、画像形成装置10にネットワーク20または専用線で接続された画像読取装置40または情報処理装置50等の他の端末)に対して通知情報を表示する等の方法で、ユーザへ各種の情報通知を行う適宜な情報通知手段と、給紙トレイに収容された用紙の特定の属性(サイズや紙種等)を検知可能な特定用紙属性検知手段とを設け、上記検知手段により検知された特定の属性と、上記給紙用紙設定指示処理によって給紙トレイに関連付けられた識別子に、上記用紙属性設定指示入力処理によって関連付けられた用紙属性中の特定の属性が一致しない場合に、属性が一致しない旨を上記通知手段によってユーザに通知する構成としても良い。
更には、ユーザインターフェース部11等から、印刷指示操作によって、印刷対象の画像データを画像形成装置10に入力する際に、該画像データの印刷に使用する特定の属性を入力する印刷指示手段を設け、印刷指示操作時に上記印刷指示手段により入力される特定の属性と、上記給紙用紙設定指示処理によって給紙トレイに関連付けられた識別子に、上記用紙属性設定指示入力処理によって関連付けられた用紙属性中の特定の属性が一致しない場合に、属性が一致しない旨を上記通知手段によってユーザに通知する構成としても良い。
本発明は、用紙を収容する1または複数の給紙装置を有し、この給紙装置から給紙された用紙に画像を形成する画像形成処理を行う画像形成装置全般に適用でき、ユーザが、給紙装置に収容する用紙の表面用紙属性と裏面用紙属性の設定指示を入力すると、該入力された設定指示に基づく給紙装置に収容する用紙の表面用紙属性と裏面用紙属性の設定を有効にする処理を行うことで、両面印刷できない用紙には片面にのみ、できる用紙には両面に、各面毎に最適な画像形成を行う給紙装置対用紙属性の対応付け設定が可能になる。
本発明に係る画像形成装置の一概略構成例を示すブロック図。
実施例1に係わる画像形成装置の用紙属性設定処理を示すフローチャート。
用紙属性設定の要求設定画面の表示例を示す図。
用紙属性設定選択画面の表示例を示す図。
実施例1の表面用紙属性設定画面及び裏面用紙属性設定画面の表示例を示す図。
用紙属性設定確認画面の表示例を示す図。
実施例2の表面用紙属性設定画面及び裏面用紙属性設定画面の表示例を示す図。
実施例3に係わる画像形成装置の用紙属性設定処理を示すフローチャート。
トレイ用紙設定画面の表示例を示す図。
実施例3の表面用紙属性設定画面及び裏面用紙属性設定画面の表示例を示す図。
用紙属性データの設定例を示す表図。
実施例3に係わる画像形成装置の画像形成処理動作を示すフローチャート。
図12における片面印刷処理の詳細な流れを示すフローチャート。
警告表示画面の表示例を示す図。
警告表示選択画面の表示例を示す図。
両面印刷指定時出力選択設定画面の表示例を示す図。
符号の説明
10…画像形成装置、11…ユーザインターフェース部、12…制御部、121…設定指示入力部、122…用紙属性設定部、125…用紙属性データ、13…画像形成部、131a…給紙トレイ1、131b…給紙トレイ2、131c…給紙トレイ3、131d…給紙トレイ4、140…トレイ開閉検出部、20…ネットワーク、30…プリント制御装置、40…画像読取装置、50−1,…,50−n…情報処理装置、300…用紙属性設定の要求設定画面、310…用紙属性設定選択画面、320a,320c,320e…表面用紙属性設定画面、320b,320d,320f…裏面用紙属性設定画面、330…用紙属性設定確認画面、340…トレイ用紙設定画面、350…警告表示画面、360…警告表示選択画面、370…両面印刷指定時出力選択設定画面