JP2014179274A - 電線端処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電線端処理装置1には、電線端部に端子を圧着する端子圧着装置40と、電線端部に半田付けする半田付け装置50とが備えられている。プラットフォーム3には、端子圧着装置40又は半田付け装置50のいずれかが選択的に搭載されるモジュール搭載部200が形成されている。モジュール搭載部200に、端子圧着装置又は半田付け装置を選択的に搭載することにより、1台の装置で形態の異なる端処理電線(両端に端子圧着、両端に半田付け、あるいは、一端に端子圧着、他端に半田付け)などを製造できる。
【選択図】 図1
Description
本発明においては、捩りユニットも半田ユニットとともに交換するので、端子圧着作業時に電線を捩りユニットを通過させる時間が不要となり、電線の搬送距離が短くなって、タクトタイムを短縮できる。
なお、被覆に切り込みを入れた後で被覆を電線に沿ってスライドさせるには、電線皮むき装置において、被覆にスリットを入れた後に、電線をクランプしているクランプ装置(電線送給装置)をごく短い距離だけ後退させる。または、捩りが終了した後で被覆を電線から離脱させるには、チャックで被覆を挟んだ状態で、電線をクランプしているクランプ装置(電線送給装置)を後退させる。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る電線端処理装置を説明する。図1は、電線端処理装置の構成を模式的に示す平面図である。この例では、電線の一端に端子を圧着し、もう一方の端部を半田付けする装置について説明する。
電線端処理装置1は、ロール状に巻かれた電線束から電線を送給するとともにクランプする電線送給装置10と、電線の切断及び被覆を皮むきするカット・ストリップ装置20と、切断された電線(切断電線)の端部をクランプするクランプ装置30と、電線送給装置10にクランプされている電線(残留電線)の端部に端子を圧着する端子圧着装置40、クランプ装置30にクランプされている切断電線の端部に半田付けする半田付け装置50と、両端が加工された電線を払い出す払い出し装置190と、を備える。これらはプラットフォーム3上に設置されている。
電線送給装置10は、電線送り方向と直交する方向の一方(この例では右方向、電線搬送方向、+X方向)に移動可能であり、クランプ装置30は、その逆方向(この例では左方向、−X方向)に移動可能である。電線搬送方向において、原点S0の側を上流側、原点のS0から離れる側を下流側という。
また、プラットフォーム3上の、テール皮むき位置S2から電線搬送方向の下流側に所定の距離離れた位置S4には、第2のモジュール搭載部200Bが設けられている。このモジュール搭載部200Bに、半田付け装置50が脱着可能に搭載されている。テール皮むき位置S2と第2のモジュール搭載部B200が設けられた位置S4との間には、電線のストリップ状態を検査する検査装置25が配置されている。
払い出し装置190は、電線の先端を把持するクランプ、同クランプを開閉するカム機構や同カム機構を駆動するシリンダなど、これらを電線送り方向に移動する機構、及び、これらを第2のモジュール位置S4から払い出し位置S5へ搬送する搬送機構、を有する。
端子圧着装置40は、各種端子の種類に対応した端子供給機構、カシメ金型(アンビル、クリンパ)を含むアプリケータ41、端子が供給された後に残ったキャリアが回収されるシュート、及び、アプリケータ41が搭載されるベース43、を有する。端子供給機構、アプリケータ41、回収シュートは、既存のものを適用できる。端子供給機構は、複数の端子が連結されたキャリアを、この例では、電線搬送方向における下流側(図の左側)から上流側(図の右側)へ送るので、回収シュートは、アプリケータ41の電線搬送方向における上流側(図の右側)の空間に設置される。
半田付け装置50は、皮むきされた電線端部を捩る捩りユニット60、捩られた電線端部にフラックスを付着させるフラックスユニット110、及び、フラックスの付着した電線端部に半田を付着させる半田ユニット130を含む半田モジュール、並びに、半田モジュールを搭載するベース53、を有する。捩りユニット60、フラックスユニット110及び半田ユニット130は、図3に示すように、プレート51上に、電線搬送方向において上流側から下流側に向けてこの順序で近接して配置されている。
捩りユニット60は、被覆が剥がされた電線の端部を捩るものであって、電線の先端が挿入されるパイプ61、切れ目が入って電線に沿ってやや先端側にスライドした被覆を把持するチャック70、チャック70を電線の軸を中心に回転させる機構、及び、被覆を吸引して収集する機構と、を有する。
シャフト79の後半分の部分は、電線軸方向に並んだ二つの軸受83によって、ベース65に対して電線軸周りに回転可能に支持されている。スライダ77は、軸受85を介してホルダ87に回転可能、かつ、止め輪(図示されず)によってホルダ87にスライド不能に支持されている。
シリンダ81は、ロッド81aが電線軸方向を前方に伸縮するようにベース65上に取り付けられている。ホルダ87は、シリンダ81のロッド81aの先端に連結されている。
まず、図7(A)に示すように、両爪部材71、72で電線Wに沿って前方にスライドした被覆Cをチャックする。次に、図7(B)に示すように、チャック回転機構により、爪部材71、72を電線軸周りに複数回回転させると、電線端部は被覆を介して捩られる。そして、図7(C)に示すように、両爪部材71、72で被覆Cをチャックしたままクランプ装置30を後退させると、被覆Cが電線Wの端部から引き離される。このタイミングで、図7(D)に示すように、爪部材71、72を開いて被覆Cを開放し、パイプ61内を吸引することにより、被覆Cはボックス101へ吹き込まれて回収される。
フラックスユニット110は、捩られた電線の端部にフラックス液を付着させるもので、フラックス液が貯留されたフラックス槽111、フラックス液を保持する保持筒113、及び、保持筒113の昇降機構を有する。
なお、ガイド片121は、縦長の取付孔でロッドに取り付けられており、上下方向の高さを調整できる。
半田ユニット130は、図9(A)に示すように、半田が貯留される半田槽131、半田槽131が保持される本体部133、及び、酸化膜除去機構150、を有する。
レバー155は、中央付近で、スライダ157の前後のピン161、162の間に、ピン156で回動可能に連結されている。レバー155は、このピン156を中心として、半田槽131の短手方向に延びる軸の周りに回動する。
レバー155の基端は、シリンダ165のロッド165aの先端に連結されている。シリンダ165は、ブラケット151に、ロッド165aが電線搬送方向の上流に延びるように配置されている。
最初に、半田ユニット110の酸化膜除去機構150により、半田槽131の前側の半田表面の酸化膜を除去する(S1)。酸化膜除去機構150の掃き爪部材153が後退限近くまで後退したタイミングで、フラックスユニット110のシリンダが収縮し、保持筒113が下降してフラックス液に浸漬される(S2)。同時に、ガイド片121も下降する。保持筒113がフラックス液に所定時間浸漬された後、保持筒113及びガイド片121が上昇する。保持筒113上昇後、クランプ装置30が捩りユニット60の位置に移動し(S3)、同ユニット60で電線端部が捩られる(S4)。次に、クランプ装置30がフラックスユニット110に移動し(S5)、電線端部が保持筒113の貫通孔に挿入されて、電線端部にフラックス液が付着する(S6)。次に、クランプ装置30が半田位置に移動し始める(S7)とともに、ガイド片121が下降する(S8)。クランプ装置30が半田位置に移動すると、半田付けが行われる(S9)。この後、電線はクランプ装置30から払い出し装置190に移し替えられて、払い出し装置190により払い出しシュート191に移動する。半田付けが終了した後、ガイド片121が上昇し、同じタイミングで酸化膜が除去される(10)。
図3に示すように、捩りユニット60、フラックスユニット110及び半田ユニット130は、電線搬送方向に長いプレート51上に搭載される。プレート51上の長手方向の端部(この例では電線搬送方向の下流側端部)には、各ユニットのシリンダや各センサ、モータ等に接続するケーブルやホース、バルブユニット等がまとめられて、これらのケーブル類がプレートから下流方向に延びるように支持されている。
なお、プレート51の捩りユニット60が配置されている位置は、端子圧着装置において、キャリア回収シュートが配置される位置に相当する。
前述のように、半田ユニット130において、半田槽131は取り替え治具を使用することにより本体部133から取り外すことができる。図15に示すように、半田槽131の本体の縁131bは、本体の上端から外方向に拡がる段部と、段部の外周から立ち上がる立ち上がり部とからなる。取り替え治具400は、この縁131bを把持して半田槽131を脱着する。
蓋430は、上プレート431と下プレート432が重ねられたものである。上プレート431は、半田槽131の平面形状と同じ形状で、半田槽131の平面の寸法よりもやや大きい寸法を有する。上プレート431の左右の側面の中央には切り欠き431aが形成されている。切り欠き431aは、ホルダ410の左右側板412の幅と同じ寸法の幅で、側板412の厚さ程度の深さを有する。下プレート432は、上プレート431よりも一回り小さい寸法を有する。
モジュール搭載部200は、プラットフォーム3(図1参照)上に固定されて、上述の端子圧着装置40と半田付け装置50のいずれかが搭載され、レバー部材(後述)によって同搭載部200に係止される。モジュール搭載部200は、この例では、3枚の横長のプレートが積層されて構成された、電線搬送方向に長い直方体状のブロック201である。ブロック201の上面は平坦な面となっており、この上面に端子圧着装置又は半田装置のベースが搭載される。上面の短辺(電線搬送方向における下流側の辺)に沿って係止部203が形成されている。係止部203は、断面が逆台形状のブロック片である。この係止部203に、端子圧着装置40又は半田付け装置50のベース43、53の係止部43a、53aが係止される。
まず、図14(A)に示すように、いずれかの装置のベース43(53)をブロック201の上面に置き、係止部43a(53a)をブロック201の係止部302に当接させる。一方、レバー部材300の操作部320を係合部310に対して回転させて、ハンドル321及びカム板323のカム片324が、レバー部材300の挿入方向に対して下方以外の方向を向くようにしておく。そして、図14(B)に示すように、係合部310をブロック201の溝205に挿入する。係合部310の先部313は穴部207に挿入され、係止部312を含む基部311は溝部206内においてブロック201の上面から突き出る。レバー部材300は、係止部312がベース43(53)のもう一方の係止部43b(53b)に当接するまで挿入される。最後に、図14(C)に示すように、ハンドル321を、皿バネ327の付勢力に抗して係合部310の方向に押しつつ、ピン213(図12参照)に当接するまで回転させる。ハンドル321とともにカム板323が回転し、カム片324がブロック201の突部211のカム溝212に係合する。レバー部材300の係止部312は、皿バネ327で係合部310の方向に付勢されるので、ベース43(53)の両係止部43a(53a)、43b(53b)をブロック2101の係止部203とレバー部材300の係止部312とでしっかりと把持できる。
なお、第1のモジュール搭載部200Aにおいては、プラットフォーム3の反対側の側辺から、端子圧着装置又は半田装置を脱着できるような構成とする。
10 電線送給装置 20 カット・ストリップ装置
24、25 検査装置 30 クランプ装置
40 端子圧着装置 41 アプリケータ
43 ベース 43a、43b 係止部
50 半田付け装置 51 プレート
53 ベース 53a、53b 係止部
60 捩りユニット 61 パイプ
63 ガイド 65 ベース
70 チャック 71、72 爪部材
75、76 リンク 77 スライダ
79 シャフト 81 シリンダ
83 軸受 85 軸受
87 ホルダ 93 モータ
95 タイミングプーリ 97 タイミングベルト
101 回収ボックス 102 蓋
103 エアホース 105 エアバキューム
110 フラックスユニット 111 フラックス槽
113 保持筒 115 ホルダ
117 シリンダ 119 ステー
121 ガイド片
130 半田ユニット 131 半田槽
131a 切り欠き部 133 本体部
135 ノズル 136 液面センサ
137 熱電対 150 酸化膜除去機構
151 ブラケット 153 掃き爪部材
155 レバー 156 ピン
157 スライダ 161 前ピン
163 後ピン 165 シリンダ
171 受け皿 173 シュート
190 払い出し装置 191 シュート
200 モジュール搭載部 201 ブロック
203 係止部 205 溝
206 開口部 207 穴部
211 突部 212 カム溝
213 ピン
300 レバー部材 310 係合部
311 基部 312 係止部
313 先部 320 操作部
321 ハンドル 323 カム板
324 カム片 327 皿バネ
400 半田槽取り替え治具 410 ホルダ
411 上板 412 側板
413 下端 415 パイプ
417 ボルト 419 カラー
421 コイルバネ 423 ストッパ
430 蓋 431 上プレート
432 下プレート
Claims (13)
- 電線を送給する電線送給装置と、
送給された電線を任意の長さに切断する電線切断装置と、
該電線の両端部の被覆をむく皮むき装置と、
皮むきされた前記電線端部に端子を圧着する端子圧着装置と、
皮むきされた前記電線端部に半田付けする半田付け装置と、
前記各装置を搭載するプラットフォームと、
を、備える電線端処理装置であって、
前記端子圧着装置は、各種端子の種類に対応した端子供給機構及びカシメ金型(アンビル、クリンパ)を含むアプリケータを有し、
前記半田付け装置は、皮むきされた前記電線端部を捩る捩りユニット、捩られた電線端部にフラックスを付着させるフラックスユニット、及び、フラックスの付着した電線端部に半田を付着させる半田ユニットを含む半田モジュール、並びに、前記半田モジュールを搭載する半田モジュールベースを有し、
前記プラットフォームには、前記アプリケータ又は前記半田モジュールベースのいずれかが選択的に搭載可能なモジュール搭載部が形成されていることを特徴とする電線端処理装置。 - 前記プラットフォームのモジュール搭載部に係合するワンタッチレバーを備え、
前記アプリケータ又は前記半田モジュールベースを前記モジュール搭載部に搭載し、
該ワンタッチレバーを、前記モジュール搭載部、及び、前記アプリケータ又は半田モジュールに係合させることにより、前記アプリケータ又は半田モジュールを前記モジュール搭載部に位置決めすることを特徴とする請求項1に記載の電線端処理装置。 - 前記端子圧着装置の端子供給機構及びアプリケータ、及び、前記半田モジュールに接続する電源ライン、信号線、空圧ホース、パイプなどのケーブル類が、前記ベース上の片側に集中して束ねられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電線端処置装置。
- 前記アプリケータが端子圧着後のキャリアが回収されるシュートを有し、
前記捩りユニットは、前記半田モジュールベース上の、前記キャリア回収シュートに対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の電線端処理装置。 - 電線の端部を捩る捩り機であって、
切り込みが入れられて前記電線に沿って途中までスライドした被覆端部を把持するチャックと、
前記チャックを前記電線軸周りに回転させて電線を捩る機構と、
前記被覆端部が収容されるパイプと、
前記パイプ内を吸引して前記被覆端部を回収する吸引機構と、
を備えることを特徴とする捩り機。 - 前記パイプが、前記チャックの中心部(把持部)に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の捩り機。
- 前記吸引機構が、
前記パイプの、前記チャックと反対側の端部に連通して該パイプ内を負圧吸引するエアバキュームと、
前記パイプの、前記チャックの反対側の端部に配置された回収ボックスと、
を備え、
前記エアバキュームで前記パイプ内を負圧吸引することにより、前記被覆端部が前記パイプを通って前記回収ボックスに回収されることを特徴とする請求項5又は6に記載の捩り機。 - 電線を送給する電線送給装置と、
送給された電線を任意の長さに切断する電線切断装置と、
該電線の両端部の被覆をむく皮むき装置と、
皮むきされた前記電線端部に端子を圧着する端子圧着装置と、
皮むきされた前記電線端部に半田付けする半田付け装置と、
を、備え、
前記皮むき装置及び前記半田付け装置に、請求項5、6又は7に記載の捩り機を具備することを特徴とする電線端処理装置。 - 皮むきされた電線の端部に半田付けする装置であって、
半田液が貯留される半田槽を有し、
該半田槽の上縁の一部に切り欠きが形成されており、
前記半田は、前記切り欠きにおいて表面張力によって盛り上がった状態で前記半田槽内に貯留されており、
この盛り上がった半田に、前記電線の端部が横方向に挿入されて半田付けが行われることを特徴とする半田付け装置。 - 前記皮むきされた電線の端部を、前記半田槽の切り欠きにおいて、表面張力により盛り上がった半田に対して横下方向にガイドするガイド片を備えることを特徴とする請求項9に記載の半田付け装置。
- 前記半田槽が、前記半田付け装置の本体から取り外し可能であり、
該半田槽を取り替える治具を備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の半田付け装置。 - 電線を送給する電線送給装置と、
送給された電線を任意の長さに切断する電線切断装置と、
該電線の両端部の被覆をむく皮むき装置と、
皮むきされた前記電線端部に端子を圧着する端子圧着装置と、
皮むきされた前記電線端部に半田付けする半田付け装置と、
を、備え、
前記半田付け装置に、請求項9、10又は11に記載の半田付け機を具備することを特徴とする電線端処理装置。 - 電線を送給する工程と、
送給された電線を任意の長さに切断する工程と、
該電線の両端部の被覆を皮むきする工程と、
皮むきされた前記電線の一方の端部に端子を圧着する工程と、
皮むきされた前記電線の他端に半田付けする工程と、
を備える、端処理電線の製造方法であって、
請求項1〜4、8、12のいずれか1項に記載の電線端処理装置、請求項5〜7のいずれか1項に記載の捩り機、及び/又は、請求項9〜11のいずれか1項に記載の半田付け機を用いることを特徴とする端処理電線の製造方法。
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