JP2014145007A - ポリ乳酸組成物及びその製造方法、並びにポリ乳酸組成物製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】残存開環重合性モノマーの含有量が少なく、高分子量かつ高強度であって、黄変が生じにくい高品質なポリ乳酸組成物及びポリ乳酸組成物の製造方法、並びにポリ乳酸組成物製造装置の提供。
【解決手段】少なくともポリ乳酸を含有してなり、残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上であるポリ乳酸組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】少なくともポリ乳酸を含有してなり、残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上であるポリ乳酸組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリ乳酸組成物及びその製造方法、並びにポリ乳酸組成物製造装置に関する。
従来より、開環重合性モノマーを開環重合させることによりポリマーを製造する方法が知られている。例えば、ラクチドを主成分とする重合原料を溶融状態で反応させて重合し、ポリ乳酸を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。この提案の方法では、触媒としてオクチル酸錫を用い、反応温度を195℃として、溶融状態でラクチドを反応させて重合させている。
しかし、前記提案の方法によりポリ乳酸を製造した場合には、2質量%を超えるラクチドがポリ乳酸中に残留してしまう。これは、ラクチド等の開環重合の反応系においては開環重合性モノマーとポリマーとの平衡関係が成立し、上記の反応温度のような高温で開環重合性モノマーを開環重合した場合には、解重合反応によって開環重合性モノマーが生じやすくなることによる。そして、残留したラクチドは、生成物の加水分解触媒として機能したり、耐熱性を低下させたりする。
しかし、前記提案の方法によりポリ乳酸を製造した場合には、2質量%を超えるラクチドがポリ乳酸中に残留してしまう。これは、ラクチド等の開環重合の反応系においては開環重合性モノマーとポリマーとの平衡関係が成立し、上記の反応温度のような高温で開環重合性モノマーを開環重合した場合には、解重合反応によって開環重合性モノマーが生じやすくなることによる。そして、残留したラクチドは、生成物の加水分解触媒として機能したり、耐熱性を低下させたりする。
一方、低温で開環重合性モノマーを開環重合させる方法としては、溶媒として超臨界二酸化炭素を用い、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)を用いた重合方法が報告されている(非特許文献1参照)。この重合方法によると、ラクチドと、DBUと、ベンジルアルコールとをオートクレーブに充填した後、二酸化炭素を加えて温度80℃、70気圧で攪拌し、更に二酸化炭素を加えて250気圧とする手順によりラクチドを重合させている。この方法によると、16時間反応させることで、数平均分子量が10,000程度のポリ乳酸が得られている。
しかしながら、前記重合方法のように、溶媒として超臨界二酸化炭素等の圧縮性流体を用いてラクチド等の開環重合性モノマーを重合した場合には、重合反応に長い時間を要するという課題がある。
しかしながら、前記重合方法のように、溶媒として超臨界二酸化炭素等の圧縮性流体を用いてラクチド等の開環重合性モノマーを重合した場合には、重合反応に長い時間を要するという課題がある。
また、従来より、ポリ乳酸の耐熱性、透明性、耐衝撃性等の物性を上げるため、造核剤や結晶化促進剤が添加されている。前記造核剤や結晶化促進剤を添加する方法としては、一般に、重合後のポリマーからなるペレットを溶融し混練する方法が行われている。しかし、前記溶融混練法では、混練圧力(シェア)をかけると残存する開環重合性モノマーの発生やポリマーの熱分解が起きてしまうため、残存する開環重合性モノマーの含有量が多くなるという問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、残存開環重合性モノマーの含有量が少なく、高分子量かつ高強度であって、黄変が生じにくい高品質なポリ乳酸組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のポリ乳酸組成物は、少なくともポリ乳酸を含有してなり、
残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、
イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、
シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上である。
残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、
イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、
シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上である。
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、残存開環重合性モノマーの含有量が少なく、高分子量かつ高強度であって、黄変が生じにくい高品質なポリ乳酸組成物を提供することができる。
(ポリ乳酸組成物)
本発明のポリ乳酸組成物は、少なくともポリ乳酸を含有し、造核剤及び結晶化促進剤の少なくともいずれかを含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明のポリ乳酸組成物は、少なくともポリ乳酸を含有し、造核剤及び結晶化促進剤の少なくともいずれかを含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記ポリ乳酸組成物は、残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下(0.01質量%以上0.5質量%以下)であり、100質量ppm以上1,000質量ppm以下(0.01質量%以上0.1質量%以下)が好ましい。前記含有量が、5,000質量ppm(0.5質量%)を超えると、熱特性の低下により耐熱安定性が悪くなるのに加えて、残存開環重合性モノマーが開環した際に生ずるカルボン酸に加水分解を促進する触媒機能を有するため、ポリ乳酸組成物の分解が進行しやすくなることがある。
前記残存開環重合性モノマーの含有量は、例えば、質量分率〔残存開環重合性モノマーの質量/開環重合性モノマーの総量(=残存開環重合性モノマーを含むポリ乳酸組成物の質量)〕で表すことができる。また、残存開環重合性モノマーの含有量は、「ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準,第3版改訂版,2004年6月追補,第3部,衛生試験法」に基づいて測定することができる。
前記残存開環重合性モノマーの含有量は、例えば、質量分率〔残存開環重合性モノマーの質量/開環重合性モノマーの総量(=残存開環重合性モノマーを含むポリ乳酸組成物の質量)〕で表すことができる。また、残存開環重合性モノマーの含有量は、「ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準,第3版改訂版,2004年6月追補,第3部,衛生試験法」に基づいて測定することができる。
前記ポリ乳酸組成物は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、150,000〜200,000が好ましい。
前記重量平均分子量が、100,000未満であると、ポリ乳酸組成物の強度が十分ではなく、300,000以上であると、耐熱性、透明性、耐衝撃性等の物性を上げるために添加する造核剤や結晶化促進剤の効果が十分でない場合がある。
前記ポリ乳酸組成物の重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで除した分子量分布(Mw/Mn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0〜2.5が好ましく、1.0〜2.0がより好ましい。前記分子量分布(Mw/Mn)が、2.5を超えると、重合反応が不均一に行われている可能性が高く、ポリ乳酸組成物の物性をコントロールすることが困難になることがある。
前記重量平均分子量及び分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法により、以下の条件で測定することができる。
・装置:GPC−8020(東ソー株式会社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:HFIP(ヘキサフルオロイソプロパノール)
・流速:0.5mL/分
濃度0.5質量%の試料を1mL注入し、上記の条件で測定したポリ乳酸組成物の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリ乳酸組成物の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。
前記重量平均分子量が、100,000未満であると、ポリ乳酸組成物の強度が十分ではなく、300,000以上であると、耐熱性、透明性、耐衝撃性等の物性を上げるために添加する造核剤や結晶化促進剤の効果が十分でない場合がある。
前記ポリ乳酸組成物の重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで除した分子量分布(Mw/Mn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0〜2.5が好ましく、1.0〜2.0がより好ましい。前記分子量分布(Mw/Mn)が、2.5を超えると、重合反応が不均一に行われている可能性が高く、ポリ乳酸組成物の物性をコントロールすることが困難になることがある。
前記重量平均分子量及び分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法により、以下の条件で測定することができる。
・装置:GPC−8020(東ソー株式会社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:HFIP(ヘキサフルオロイソプロパノール)
・流速:0.5mL/分
濃度0.5質量%の試料を1mL注入し、上記の条件で測定したポリ乳酸組成物の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリ乳酸組成物の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。
前記ポリ乳酸組成物のイエローインデックス(YI)値は、5以下であり、1以下が好ましい。前記YI値が、5を超えると、見た目に悪いばかりではなく、熱劣化による強度低下等のポリ乳酸組成物の物性に悪い影響を及ぼしている可能性がある。
前記イエローインデックス(YI)値は、例えば、厚み2mmの樹脂ペレットを作製してJIS−K7103に従い、SMカラーコンピューター(スガ試験機社製)を用いて測定し、YI値を求めることができる。
前記イエローインデックス(YI)値は、例えば、厚み2mmの樹脂ペレットを作製してJIS−K7103に従い、SMカラーコンピューター(スガ試験機社製)を用いて測定し、YI値を求めることができる。
前記ポリ乳酸組成物のシャルピー衝撃強度は、10kJ/m2以上であり、20kJ/m2以上が好ましい。前記シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2未満であると、柔軟性が失われるため,耐衝撃性が必要とされるフィルム等の用途での使用が難しいことがある。
前記シャルピー衝撃強度は、例えば、ISO179に従って、ポリ乳酸組成物から成形した厚み10mmノッチ付試験片を、東洋精機株式会社製ユニバーサルインパクトテスター(60kg−cmハンマー)を用いて測定することができる。
前記シャルピー衝撃強度は、例えば、ISO179に従って、ポリ乳酸組成物から成形した厚み10mmノッチ付試験片を、東洋精機株式会社製ユニバーサルインパクトテスター(60kg−cmハンマー)を用いて測定することができる。
<ポリ乳酸>
前記ポリ乳酸とは、乳酸を基本単位とし、複数の乳酸が連なって高分子量となった脂肪族ポリエステルの一種である。
前記ポリ乳酸としては、例えば、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリ−D−乳酸(PDLA)、L−乳酸とD−乳酸とのランダム共重合体、L−乳酸とD−乳酸とのステレオコンプレックスなどが挙げられ、更に必要に応じてその他の共重合成分を含んでいてもよい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、乳酸成分の光学純度が高いポリ乳酸を用いることが好ましく、ポリ乳酸の総乳酸成分のうち、L体が80%以上含まれるか、あるいはD体が80%以上含まれることが好ましい。
前記ポリ乳酸は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、乳酸から環状二量体ラクチドを経て、触媒の存在下で開環重合することによって合成することができ、後述するポリ乳酸組成物の製造方法により製造することができる。
前記ポリ乳酸とは、乳酸を基本単位とし、複数の乳酸が連なって高分子量となった脂肪族ポリエステルの一種である。
前記ポリ乳酸としては、例えば、ポリ−L−乳酸(PLLA)、ポリ−D−乳酸(PDLA)、L−乳酸とD−乳酸とのランダム共重合体、L−乳酸とD−乳酸とのステレオコンプレックスなどが挙げられ、更に必要に応じてその他の共重合成分を含んでいてもよい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、乳酸成分の光学純度が高いポリ乳酸を用いることが好ましく、ポリ乳酸の総乳酸成分のうち、L体が80%以上含まれるか、あるいはD体が80%以上含まれることが好ましい。
前記ポリ乳酸は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、乳酸から環状二量体ラクチドを経て、触媒の存在下で開環重合することによって合成することができ、後述するポリ乳酸組成物の製造方法により製造することができる。
前記ポリ乳酸組成物において、前記造核剤と前記結晶化促進剤とは、それぞれ単独で用いることもできるが、両者を併用することが、ポリ乳酸組成物の結晶化度を向上させる点から特に好ましい。
<造核剤>
前記造核剤としては、前記ポリ乳酸組成物の結晶化速度及び結晶化度を高めることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機結晶核剤及び無機結晶核剤の少なくともいずれかが好ましい。
前記造核剤としては、前記ポリ乳酸組成物の結晶化速度及び結晶化度を高めることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機結晶核剤及び無機結晶核剤の少なくともいずれかが好ましい。
−有機結晶核剤−
前記有機結晶核剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミド化合物、脂肪酸エステル化合物、アミド化合物の金属塩、ヒドラジド化合物、有機カルボン酸金属塩化合物、有機スルホン酸金属塩化合物、フェニルホスホン酸金属塩化合物、リン酸エステル金属塩化合物、ロジン酸金属塩化合物、N−置換尿素類、メラミン化合物又はその塩、ウラシル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、リン酸エステル金属塩化合物、ロジン酸金属塩化合物、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩、ウラシル類が好ましく、リン酸エステル金属塩化合物、ロジン酸金属塩化合物が特に好ましい。
前記有機結晶核剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミド化合物、脂肪酸エステル化合物、アミド化合物の金属塩、ヒドラジド化合物、有機カルボン酸金属塩化合物、有機スルホン酸金属塩化合物、フェニルホスホン酸金属塩化合物、リン酸エステル金属塩化合物、ロジン酸金属塩化合物、N−置換尿素類、メラミン化合物又はその塩、ウラシル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、リン酸エステル金属塩化合物、ロジン酸金属塩化合物、カルボヒドラジド類、N−置換尿素類、メラミン化合物の塩、ウラシル類が好ましく、リン酸エステル金属塩化合物、ロジン酸金属塩化合物が特に好ましい。
前記リン酸エステル金属塩化合物における金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、などが挙げられる。
前記リン酸エステル金属塩化合物としては、例えば、下記構造式(1)で表される化合物、などが挙げられる。
ただし、前記構造式(1)中、t−Buは、t−ブチル基を表す。
前記リン酸エステル金属塩化合物としては、例えば、下記構造式(1)で表される化合物、などが挙げられる。
前記リン酸エステル金属塩化合物としては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、アデカスタブNA−11(前記構造式(1)で表される化合物)、アデカスタブNA−27、アデカスタブNA−5(いずれも、ADEKA社製)、などが挙げられる。
前記ロジン酸金属塩化合物としては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、パインクリスタルKR−50M、KR−612、KR−614(荒川化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
−無機結晶核剤−
前記無機結晶核剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、繊維状、板状、粉末状のものを用いることができ、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維等の繊維状無機充填剤;ガラスフレーク、非膨潤性雲母、膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレイ、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、有機変性ベントナイト、モンモリロナイト、有機変性モンモリロナイト、ドロマイト、スメクタイト、カオリナイト、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバーン、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト、白土等の板状や粒状の無機充填剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト、マイカ、ワラステナイトが好ましく、タルク、カオリナイトが特に好ましい。
前記無機結晶核剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、繊維状、板状、粉末状のものを用いることができ、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウイスカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイト、セピオライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維等の繊維状無機充填剤;ガラスフレーク、非膨潤性雲母、膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレイ、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、有機変性ベントナイト、モンモリロナイト、有機変性モンモリロナイト、ドロマイト、スメクタイト、カオリナイト、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバーン、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイト、白土等の板状や粒状の無機充填剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト、マイカ、ワラステナイトが好ましく、タルク、カオリナイトが特に好ましい。
前記造核剤の体積平均粒子径(D50)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.001μm〜20μmが好ましく、0.01μm〜10μmがより好ましく、0.1μm〜1μmが更に好ましい。
前記体積平均粒子径(D50)は、例えば、レーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、株式会社堀場製作所製)などにより測定することができる。
前記体積平均粒子径(D50)は、例えば、レーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、株式会社堀場製作所製)などにより測定することができる。
前記造核剤の前記ポリ乳酸組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリ乳酸100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
<結晶化促進剤>
前記結晶化促進剤としては、ポリ乳酸の結晶化を促進できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル系結晶化促進剤、グリセリン系結晶化促進剤、多価カルボン酸エステル系結晶化促進剤、ポリアルキレングリコール系結晶化促進剤、エポキシ系結晶化促進剤、ヒマシ油系結晶化促進剤、などが挙げられる。
前記結晶化促進剤としては、ポリ乳酸の結晶化を促進できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル系結晶化促進剤、グリセリン系結晶化促進剤、多価カルボン酸エステル系結晶化促進剤、ポリアルキレングリコール系結晶化促進剤、エポキシ系結晶化促進剤、ヒマシ油系結晶化促進剤、などが挙げられる。
前記ポリエステル系結晶化促進剤としては、例えば、アジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等の酸成分と、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のジオール成分とからなるポリエステル;ポリカプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸からなるポリエステル、などが挙げられる。これらのポリエステルは、単官能カルボン酸もしくは単官能アルコールで末端封鎖されていてもよく、又はエポキシ化合物などで末端封鎖されていてもよい。
前記グリセリン系結晶化促進剤としては、例えば、グリセリンモノアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンモノアセトモノモンタネート又はグリセリントリアセテート、ポリグリセリン脂肪酸エステル、などが挙げられる。これらのグリセリン系結晶化促進剤は、ポリオキシエチレングリセリントリアセテート等のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド等のアルキレンオキシド単位を付加されていてもよい。
前記多価カルボン酸系結晶化促進剤としては、例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジベンジル又はフタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル;トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリオクチル又はトリメリット酸トリヘキシル等のトリメリット酸エステル;コハク酸イソデシル、コハク酸トリエチレングリコールモノメチルエーテルエステル又はコハク酸ベンジルメチルジグリコールエステル等のコハク酸エステル;アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸n−オクチル−n−デシルエステル、アジピン酸ジエチレングリコールモノメチルエーテルエステル、アジピン酸メチルジグリコールブチルジグリコールエステル、アジピン酸ベンジルメチルジグリコールエステル、アジピン酸又はアジピン酸ベンジルブチルジグリコールエステル等のアジピン酸エステル;アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル等のアゼライン酸エステル;セバシン酸ジブチル又はセバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等のセバシン酸エステル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリアルキレングリコール系結晶化促進剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のエチレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のプロピレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のテトラヒドロフラン付加重合体等のポリアルキレングリコール又はそれらの末端エポキシ変性化合物、あるいは末端エーテル変性化合物等の末端封鎖化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エポキシ系結晶化促進剤としては、一般には、エポキシステアリン酸アルキルと大豆油とからなるエポキシトリグリセリドなどを指すが、その他にも、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとを原料とする、いわゆるエポキシ樹脂も使用することができる。
前記ヒマシ油系結晶化促進剤としては、ヒマシ油又はその誘導体であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、ヒマシ硬化油、ヒマシ油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、リシノール酸、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、セバシン酸、ウンデシレン酸、ヘプチル酸、ヒマシ油脂肪酸縮合物、ヒマシ油脂肪酸エステル、メチルリシノレート、エチルリシノレート、イソプロピルリシノレート、ブチルリシノレート、エチレングリコールモノリシレート、プロピレングリコールモノリシレート、トリメチロールプロパンモノリシレート、ソルビタンモノリシレート、ヒマシ油脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、ヒマシ油エチレンオキシド付加物、ヒマシ油系ポリオール、ヒマシ油系トルオール又はヒマシ油系ジオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、透明性の点から、ヒマシ油脂肪酸エステル、メチルリシノレート、エチルリシノレート、イソプロピルリシノレート、ブチルリシノレート、エチレングリコールモノリシレート、プロピレングリコールモノリシレート、トリメチロールプロパンモノリシレート、ソルビタンモノリシレート、ヒマシ油脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、ヒマシ油エチレンオキシド付加物、ヒマシ油系ポリオール、ヒマシ油系トルオール又はヒマシ油系ジオールが好ましい。
これらの中でも、透明性の点から、ヒマシ油脂肪酸エステル、メチルリシノレート、エチルリシノレート、イソプロピルリシノレート、ブチルリシノレート、エチレングリコールモノリシレート、プロピレングリコールモノリシレート、トリメチロールプロパンモノリシレート、ソルビタンモノリシレート、ヒマシ油脂肪酸ポリエチレングリコールエステル、ヒマシ油エチレンオキシド付加物、ヒマシ油系ポリオール、ヒマシ油系トルオール又はヒマシ油系ジオールが好ましい。
前記その他の結晶化促進剤としては、例えば、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ポリオキシエチレンジアセテート、ポリオキシエチレンジ(2−エチルヘキサノエート)、ポリオキシプロピレンモノラウレート、ポリオキシプロピレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジベンゾエート、ポリオキシプロピレンジベンゾエート等のポリオールエステル;オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル;アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸エトキシカルボニルメチルジブチル、クエン酸ジ−2−エチルヘキシル、アセチルリシノール酸メチル又はアセチルリシノール酸ブチル等のオキシ酸エステル;大豆油、大豆油脂肪酸、大豆油脂肪酸エステル、エポキシ化大豆油、菜種油、菜種油脂肪酸、菜種油脂肪酸エステル、エポキシ化菜種油、亜麻仁油、亜麻仁油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸エステル、エポキシ化亜麻仁油、ヤシ油又はヤシ油脂肪酸等の植物油系化合物;ペンタエリスリトール、ソルビトール、ポリアクリル酸エステル、シリコーンオイル又はパラフィン類、などが挙げられる。
前記結晶化促進剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコール系結晶化促進剤が好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体が特に好ましい。
これらの中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコール系結晶化促進剤が好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体が特に好ましい。
前記結晶化促進剤の前記ポリ乳酸組成物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリ乳酸100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤(顔料、染料)、離型剤、開始剤、重合停止剤、などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤(顔料、染料)、離型剤、開始剤、重合停止剤、などが挙げられる。
−界面活性剤−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、圧縮性流体に溶解し、かつ圧縮性流体と開環重合性モノマーの双方に親和性を有するものが好適に用いられる。前記界面活性剤を使用することで、重合反応を均一に進めることができ、生成物であるポリ乳酸組成物の分子量分布を狭くする等の効果を期待できる。前記界面活性剤を重合系に共存させる場合、圧縮性流体に加えても、開環重合性モノマーに加えてもよい。例えば、圧縮性流体として二酸化炭素を用いた場合には、親二酸化炭素基と親開環重合性モノマー基を分子内に持つ界面活性剤が使用される。
前記界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、などが挙げられる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、圧縮性流体に溶解し、かつ圧縮性流体と開環重合性モノマーの双方に親和性を有するものが好適に用いられる。前記界面活性剤を使用することで、重合反応を均一に進めることができ、生成物であるポリ乳酸組成物の分子量分布を狭くする等の効果を期待できる。前記界面活性剤を重合系に共存させる場合、圧縮性流体に加えても、開環重合性モノマーに加えてもよい。例えば、圧縮性流体として二酸化炭素を用いた場合には、親二酸化炭素基と親開環重合性モノマー基を分子内に持つ界面活性剤が使用される。
前記界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、などが挙げられる。
前記安定剤としては、例えば、エポキシ化大豆油、カルボジイミド、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、群青、などが挙げられる。
前記重合停止剤としては、例えば、安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸、などが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、群青、などが挙げられる。
前記重合停止剤としては、例えば、安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸、などが挙げられる。
本発明のポリ乳酸組成物は、上述したように、残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上である。このように、本発明のポリ乳酸組成物は、残存開環重合性モノマーの含有量が少なく、高分子量かつ高強度であって、黄変が生じにくい高品質なものなので、例えば、粒子、フィルム、シート、成型品、繊維、発泡体等に形成して、例えば、日用品、工業用資材、農業用品、衛生資材、医薬品、化粧品、電子写真用トナー、包装材料、電気機器材料、家電筐体、自動車材料等の用途に幅広く用いられる。
本発明のポリ乳酸組成物は、以下に説明するポリ乳酸組成物の製造方法及びポリ乳酸組成物製造装置により製造することができる。
(ポリ乳酸組成物の製造方法及びポリ乳酸組成物製造装置)
本発明のポリ乳酸組成物の製造方法は、重合工程と、混合工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のポリ乳酸組成物製造装置は、重合手段と、混合手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
以下、本発明のポリ乳酸組成物の製造方法及びポリ乳酸組成物製造装置について説明する。
本発明のポリ乳酸組成物の製造方法は、重合工程と、混合工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のポリ乳酸組成物製造装置は、重合手段と、混合手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
以下、本発明のポリ乳酸組成物の製造方法及びポリ乳酸組成物製造装置について説明する。
<重合工程及び重合手段>
前記重合工程は、開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する工程であり、重合手段により実施される。
前記重合工程は、開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する工程であり、重合手段により実施される。
前記重合工程は、連続式で行ってもよいし、バッチ式で行ってもよいが、連続的な開環重合方法により行われることが好ましい。前記連続的な開環重合方法とは、バッチ毎に開環重合する方法に対する概念であり、ポリ乳酸組成物が連続的に得られるように開環重合性モノマーを開環重合することを意味する。即ち、開環重合されたポリ乳酸組成物が連続的に得られる限り、開環重合性モノマー、造核剤、触媒、開始剤、その他の成分等の材料は、断続的、或いは間欠的に供給されてもよい。
<<開環重合性モノマー>>
前記開環重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、乳酸のL体及びD体の少なくともいずれかを脱水縮合して得られる環状二量体であるラクチドが好ましい。
前記開環重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、乳酸のL体及びD体の少なくともいずれかを脱水縮合して得られる環状二量体であるラクチドが好ましい。
<<造核剤>>
前記造核剤としては、本発明の前記ポリ乳酸組成物における前記造核剤と同様のものを用いることができる。
前記造核剤の添加量は、前記開環重合性モノマー100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
前記造核剤としては、本発明の前記ポリ乳酸組成物における前記造核剤と同様のものを用いることができる。
前記造核剤の添加量は、前記開環重合性モノマー100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
<<圧縮性流体>>
前記圧縮性流体について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、前記圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。
前記「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、及び(3)のいずれかの領域に存在するときの状態を意味する。
前記「圧縮性流体」とは、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、及び(3)のいずれかの領域に存在する状態のときの物質を意味する。
前記圧縮性流体について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、前記圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。
前記「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、及び(3)のいずれかの領域に存在するときの状態を意味する。
前記「圧縮性流体」とは、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、及び(3)のいずれかの領域に存在する状態のときの物質を意味する。
このような領域においては、物質はその密度が非常に高い状態となり、常温常圧時とは異なる挙動を示すことが知られている。なお、物質が(1)の領域に存在する場合には超臨界流体となる。超臨界流体とは、気体と液体とが共存できる限界(臨界点)を超えた温度・圧力領域において非凝縮性高密度流体として存在し、圧縮しても凝縮しない流体のことである。また、物質が(2)の領域に存在する場合には液体となるが、本発明においては、常温(25℃)、常圧(1気圧)において気体状態である物質を圧縮して得られた液化ガスを表す。また、物質が(3)の領域に存在する場合には気体状態であるが、本発明においては、圧力が臨界圧力(Pc)の1/2(1/2Pc)以上の高圧ガスを表す。
前記圧縮性流体を構成する物質としては、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化二窒素、窒素、メタン、エタン、プロパン、2,3−ジメチルブタン、エチレン、などが挙げられる。これらの中でも、二酸化炭素は、臨界圧力が約7.4MPa、臨界温度が約31℃であって、容易に超臨界状態を作り出せること、不燃性で取扱いが容易であることなどの点で好ましい。これらの圧縮性流体は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記二酸化炭素は、塩基性及び求核性を有する物質と反応することから、従来、超臨界二酸化炭素を溶媒とする場合、リビングアニオン重合には適用できないとされていた(「超臨界流体の最新応用技術」、第173頁、2004年3月15日、株式会社エヌ・ティー・エス発行参照)。しかし、本発明者らは、従来の知見を覆した。即ち、本発明者らは、超臨界二酸化炭素中でも、塩基性及び求核性を有する触媒が安定的に開環重合性モノマーに配位し、これを開環させることで、短時間で定量的に重合反応が進行し、結果的に重合反応がリビング的に進行することを見出した。ここでいうリビング的とは、移動反応、停止反応などの副反応を伴わず、定量的に反応が進行し、得られたポリ乳酸組成物の分子量分布が比較的狭く単分散であることを意味する。
<<触媒>>
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機触媒、金属触媒、などが挙げられる。
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機触媒、金属触媒、などが挙げられる。
−−有機触媒−−
前記有機触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属原子を含まず、前記開環重合性モノマーの開環重合反応に寄与し、前記開環重合性モノマーとの活性中間体を形成した後、アルコールとの反応で脱離、再生するものが好ましい。
前記有機触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属原子を含まず、前記開環重合性モノマーの開環重合反応に寄与し、前記開環重合性モノマーとの活性中間体を形成した後、アルコールとの反応で脱離、再生するものが好ましい。
例えば、エステル結合を有する開環重合性モノマーを重合する場合、前記有機触媒としては、塩基性を有する求核剤として働く(求核性の)化合物が好ましく、窒素原子を含有する化合物がより好ましく、窒素原子を含有する環状化合物が特に好ましい。前記のような化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、環状モノアミン、環状ジアミン(例えば、アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物など)、グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物、窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物、N−ヘテロサイクリックカルベン、などが挙げられる。なお、カチオン系の有機触媒は、開環重合に用いられるが、この場合、ポリマー主鎖から水素を引き抜く(バック−バイティング)ため、分子量分布が広くなり高分子量の生成物を得にくい。
前記環状モノアミンとしては、例えば、キヌクリジンなどが挙げられる。
前記環状ジアミンとしては、例えば、1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネン、などが挙げられる。
前記アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、ジアザビシクロノネン、などが挙げられる。
前記グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物としては、例えば、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。
前記窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物としては、例えば、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、4−ピロリジノピリジン(PPY)、ピロコリン、イミダゾール、ピリミジン、プリン、などが挙げられる。
前記N−ヘテロサイクリックカルベンとしては、例えば、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン(ITBU)、などが挙げられる。
これらの中でも、立体障害による影響が少なく求核性が高い、或いは、減圧除去可能な沸点を有するという理由により、DABCO、DBU、DPG、TBD、DMAP、PPY、ITBUが好ましい。
前記環状ジアミンとしては、例えば、1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネン、などが挙げられる。
前記アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、ジアザビシクロノネン、などが挙げられる。
前記グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物としては、例えば、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、ジフェニルグアニジン(DPG)などが挙げられる。
前記窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物としては、例えば、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、4−ピロリジノピリジン(PPY)、ピロコリン、イミダゾール、ピリミジン、プリン、などが挙げられる。
前記N−ヘテロサイクリックカルベンとしては、例えば、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン(ITBU)、などが挙げられる。
これらの中でも、立体障害による影響が少なく求核性が高い、或いは、減圧除去可能な沸点を有するという理由により、DABCO、DBU、DPG、TBD、DMAP、PPY、ITBUが好ましい。
これらの有機触媒のうち、例えば、DBUは、室温で液状であって沸点を有する。このような有機触媒を選択した場合、得られたポリ乳酸組成物を減圧処理することで、ポリ乳酸組成物中から有機触媒をほぼ定量的に取り除くことができる。なお、有機触媒の種類や除去処理の有無は、生成物の使用目的等に応じて決定される。
−−金属触媒−−
前記金属触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スズ系化合物、アルミ系化合物、チタン系化合物、ジルコニウム系化合物、アンチモン系化合物、などが挙げられる。
前記スズ系化合物としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル酸錫、ジ(2−エチルヘキサン酸)スズ、などが挙げられる。
前記アルミ系化合物としては、例えば、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸アルミニウム、などが挙げられる。
前記チタン系化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、などが挙げられる。
前記ジルコニウム系化合物としては、例えば、ジルコニウムイソプロオイキシド、などが挙げられる。
前記アンチモン系化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、などが挙げられる。
前記金属触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スズ系化合物、アルミ系化合物、チタン系化合物、ジルコニウム系化合物、アンチモン系化合物、などが挙げられる。
前記スズ系化合物としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル酸錫、ジ(2−エチルヘキサン酸)スズ、などが挙げられる。
前記アルミ系化合物としては、例えば、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸アルミニウム、などが挙げられる。
前記チタン系化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、などが挙げられる。
前記ジルコニウム系化合物としては、例えば、ジルコニウムイソプロオイキシド、などが挙げられる。
前記アンチモン系化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、などが挙げられる。
前記触媒の種類及び使用量は、前記圧縮性流体と前記開環重合性モノマーとの組合せによって変わるので一概には特定できないが、前記開環重合性モノマー100モル%に対して、0.01モル%〜15モル%が好ましく、0.1モル%〜1モル%がより好ましく、0.3モル%〜0.5モル%が特に好ましい。前記使用量が、0.1モル%未満であると、重合反応が完了する前に触媒が失活して、目標とする分子量のポリ乳酸組成物が得られない場合がある。一方、前記使用量が、15モル%を超えると、重合反応の制御が難しくなることがある
前記重合工程において用いられる触媒としては、生成物の安全性及び安定性を必要とする用途では、前記有機触媒(金属原子を含まない有機触媒)が好適に用いられる。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、開始剤、界面活性剤、安定剤、酸化防止剤、顔料、重合停止剤、などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、開始剤、界面活性剤、安定剤、酸化防止剤、顔料、重合停止剤、などが挙げられる。
−開始剤−
前記開始剤は、開環重合により得られるポリ乳酸の分子量を制御するために用いられる。
前記開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール系であれば、脂肪族アルコールのモノ、ジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。
前記開始剤としては、例えば、モノアルコール、多価アルコール、乳酸エステルなどが挙げられる。前記モノアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、などが挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジアルコール;グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン、などが挙げられる。前記乳酸エステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記開始剤は、開環重合により得られるポリ乳酸の分子量を制御するために用いられる。
前記開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール系であれば、脂肪族アルコールのモノ、ジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。
前記開始剤としては、例えば、モノアルコール、多価アルコール、乳酸エステルなどが挙げられる。前記モノアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、などが挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジアルコール;グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン、などが挙げられる。前記乳酸エステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、ポリカプロラクトンジオール、ポリテトラメチレングリコールのような末端にアルコール残基を有するポリ乳酸を開始剤に使用することもできる。これにより、ジブロック共重合体や、トリブロック共重合体などが合成される。
前記重合工程における前記開始剤の使用量は、目標とする分子量に応じて適宜調整すればよく、前記開環重合性モノマー100モル%に対して、0.1モル%〜5モル%が好ましい。不均一に重合が開始されるのを防ぐために、開環重合性モノマーが触媒に触れる前にあらかじめ開環重合性モノマーと開始剤とをよく混合しておくことが好ましい。
<混合工程及び混合手段>
前記混合工程は、前記重合工程で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する工程であり、混合手段により行われる。
前記混合手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、互いに噛み合うスクリュウ、2フライト(長円形)や3フライト(三角形様)等の攪拌素子、円板又は多葉形(クローバー形など)の攪拌翼をもつ二軸又は多軸のもの、静止混合器、などが挙げられる。
前記混合工程は、前記重合工程に引き続いて連続的に行われることが好ましい。前記連続的とは、バッチ毎に結晶化する方法に対する概念であり、前記重合工程で得られた重合物に連続して結晶化促進剤が添加され、混合されることを意味する。
前記混合工程は、前記重合工程で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する工程であり、混合手段により行われる。
前記混合手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、互いに噛み合うスクリュウ、2フライト(長円形)や3フライト(三角形様)等の攪拌素子、円板又は多葉形(クローバー形など)の攪拌翼をもつ二軸又は多軸のもの、静止混合器、などが挙げられる。
前記混合工程は、前記重合工程に引き続いて連続的に行われることが好ましい。前記連続的とは、バッチ毎に結晶化する方法に対する概念であり、前記重合工程で得られた重合物に連続して結晶化促進剤が添加され、混合されることを意味する。
<<結晶化促進剤>>
前記結晶化促進剤としては、本発明の前記ポリ乳酸組成物における前記結晶化促進剤と同様のものを用いることができる。
前記結晶化促進剤の添加量は、前記重合物100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
前記結晶化促進剤としては、本発明の前記ポリ乳酸組成物における前記結晶化促進剤と同様のものを用いることができる。
前記結晶化促進剤の添加量は、前記重合物100質量部に対して、0.1質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましく、1質量部〜5質量部がより好ましい。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、冷却工程、乾燥工程、などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、冷却手段、乾燥手段、などが挙げられる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、冷却工程、乾燥工程、などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、冷却手段、乾燥手段、などが挙げられる。
ここで、本発明のポリ乳酸組成物の製造方法に用いられる本発明のポリ乳酸組成物製造装置(重合反応装置)について図面を参照して説明する。
図3は、本発明のポリ乳酸組成物の製造方法の一例を示す系統図である。この図3において、重合反応装置100は、開環重合性モノマー、造核剤、結晶化促進剤等の原材料及び圧縮性流体を供給する供給ユニット100aと、この供給ユニット100aによって供給された開環重合性モノマーを重合させる重合反応装置本体100bとを有する。
前記供給ユニット100aは、タンク(1,3,5,7,11,21,27)と、計量フィーダー(2,4,22)と、計量ポンプ(6,8,12,28)と、を有する。重合反応装置本体100bは、重合反応装置本体100bの一端部に設けられた接触部9と、送液ポンプ10と、反応部13と、接続部29と、反応部33と、この反応部33の先端に圧力調整バルブ34とを有する。
図3は、本発明のポリ乳酸組成物の製造方法の一例を示す系統図である。この図3において、重合反応装置100は、開環重合性モノマー、造核剤、結晶化促進剤等の原材料及び圧縮性流体を供給する供給ユニット100aと、この供給ユニット100aによって供給された開環重合性モノマーを重合させる重合反応装置本体100bとを有する。
前記供給ユニット100aは、タンク(1,3,5,7,11,21,27)と、計量フィーダー(2,4,22)と、計量ポンプ(6,8,12,28)と、を有する。重合反応装置本体100bは、重合反応装置本体100bの一端部に設けられた接触部9と、送液ポンプ10と、反応部13と、接続部29と、反応部33と、この反応部33の先端に圧力調整バルブ34とを有する。
前記供給ユニット100aのタンク1は、開環重合性モノマーを貯蔵する。貯蔵される開環重合性モノマーは、粉末であっても液体の状態であってもよい。タンク3は、重合開始剤及び添加剤のうち固体(粉末又は粒状)のものを貯蔵する。タンク5は、重合開始剤及び添加剤のうち液体のものを貯蔵する。タンク7は、圧縮性流体を貯蔵する。タンク21は、結晶化促進剤が貯蔵されている。
なお、タンク7は、接触部9に供給される過程で、あるいは、接触部9で加熱又は加圧されて圧縮性流体となる気体(ガス)、又は、固体を貯蔵してもよい。この場合、タンク7に貯蔵される気体又は固体は、加熱又は加圧されることにより、接触部9内で図2の相図における(1)、(2)、又は(3)の状態となる。
なお、タンク7は、接触部9に供給される過程で、あるいは、接触部9で加熱又は加圧されて圧縮性流体となる気体(ガス)、又は、固体を貯蔵してもよい。この場合、タンク7に貯蔵される気体又は固体は、加熱又は加圧されることにより、接触部9内で図2の相図における(1)、(2)、又は(3)の状態となる。
前記計量フィーダー2は、タンク1に貯蔵された開環重合性モノマーを計量して接触部9に連続的に供給する。計量フィーダー4は、タンク3に貯蔵された固体を計量して接触部9に連続的に供給する。計量ポンプ6は、タンク5に貯蔵された液体を計量して接触部9に連続的に供給する。計量ポンプ8は、タンク7に貯蔵された圧縮性流体を一定の圧力及び流量で接触部9に連続的に供給する。計量フィーダー22は、タンク21に貯蔵された結晶化促進剤を計量して接触部33に連続的に供給する。計量ポンプ28は、タンク27に貯蔵された圧縮性流体を一定の圧力及び流量で接触部33に連続的に供給する。なお、タンク21中に結晶化促進剤が貯蔵されている場合には、計量ポンプ28及びタンク27は使用されない。
ここで、本実施形態において連続的に供給するとは、バッチ毎に供給する方法に対する概念であって、開環重合させたポリ乳酸組成物が連続的に得られるよう供給することを意味する。即ち、開環重合させたポリ乳酸組成物が連続的に得られる限り、各材料は、断続的、或いは、間欠的に供給されてもよい。また、重合開始剤及び添加剤がいずれも固体の場合には、重合反応装置100は、タンク5及び計量ポンプ6を有していなくてもよい。同様に、重合開始剤及び添加剤がいずれも液体の場合には、重合反応装置100は、タンク3及び計量フィーダー4を有していなくてもよい。
ここで、本実施形態において連続的に供給するとは、バッチ毎に供給する方法に対する概念であって、開環重合させたポリ乳酸組成物が連続的に得られるよう供給することを意味する。即ち、開環重合させたポリ乳酸組成物が連続的に得られる限り、各材料は、断続的、或いは、間欠的に供給されてもよい。また、重合開始剤及び添加剤がいずれも固体の場合には、重合反応装置100は、タンク5及び計量ポンプ6を有していなくてもよい。同様に、重合開始剤及び添加剤がいずれも液体の場合には、重合反応装置100は、タンク3及び計量フィーダー4を有していなくてもよい。
本実施形態において、重合反応装置本体100bは、該重合反応装置本体100bの一端部に設けられた接触部9と、送液ポンプ10と、反応部13と、接続部29と、反応部33と、この反応部33の先端に圧力調整バルブ34とを有する。
前記重合反応装置本体100bの反応部13は、該反応部13の一端部に、開環重合性モノマーを導入するモノマー導入口を有し、他端部に、開環重合性モノマーを重合させて得られたポリ乳酸組成物を排出するポリマー排出口を有する管状の装置である。また、反応部13の一端部には、圧縮性流体を導入する圧縮性流体導入口を更に有し、一端部と前記他端部との間には、触媒を導入する触媒導入口を有する。
重合反応装置本体100bの反応部33は、該反応部33の一端部に、開環重合性モノマーを重合させて得られた中間体としての重合物を導入する導入口を有し、他端部に、得られたポリ乳酸組成物を排出するポリマー排出口を有する管状の装置である。また、反応部33の一端部には、結晶化促進剤を導入する導入口を更に有する。
前記重合反応装置本体100bの各装置は、原材料、圧縮性流体、あるいは生成した中間体としての開環重合物を輸送する耐圧性の配管30によって、図3に示されたように接続されている。また、重合反応装置の接触部9、送液ポンプ10、反応部13、接触部29、反応部33の各装置は、上記の原材料等を通過させる管状の部材を有している。
前記重合反応装置本体100bの反応部13は、該反応部13の一端部に、開環重合性モノマーを導入するモノマー導入口を有し、他端部に、開環重合性モノマーを重合させて得られたポリ乳酸組成物を排出するポリマー排出口を有する管状の装置である。また、反応部13の一端部には、圧縮性流体を導入する圧縮性流体導入口を更に有し、一端部と前記他端部との間には、触媒を導入する触媒導入口を有する。
重合反応装置本体100bの反応部33は、該反応部33の一端部に、開環重合性モノマーを重合させて得られた中間体としての重合物を導入する導入口を有し、他端部に、得られたポリ乳酸組成物を排出するポリマー排出口を有する管状の装置である。また、反応部33の一端部には、結晶化促進剤を導入する導入口を更に有する。
前記重合反応装置本体100bの各装置は、原材料、圧縮性流体、あるいは生成した中間体としての開環重合物を輸送する耐圧性の配管30によって、図3に示されたように接続されている。また、重合反応装置の接触部9、送液ポンプ10、反応部13、接触部29、反応部33の各装置は、上記の原材料等を通過させる管状の部材を有している。
前記重合反応装置本体100bの接触部9は、各タンク(1,3,5)から供給された開環重合性モノマー、造核剤、重合開始剤、添加物等の原材料と、タンク7から供給された圧縮性流体とを連続的に接触させる耐圧性の装置、又は管などにより構成される。
前記接触部9では、原材料と圧縮性流体とを接触させることにより、原材料が溶融又は溶解する。本実施形態において、「溶融」とは、原材料あるいは生成したポリ乳酸組成物が圧縮性流体と接触することで、膨潤しつつ可塑化、液状化した状態を意味する。
前記「溶解」とは、原材料が圧縮性流体中に溶けることを意味する。開環重合性モノマーを溶解した場合には流体相、溶融した場合には溶融相が形成されるが、均一に反応を進めるために、溶融相又は流体相のいずれか一層が形成されていることが好ましい。また、圧縮性流体に対して原材料の比率が高い状態で反応を進行させるために、開環重合性モノマーを溶融させることが好ましい。
なお、本実施形態では、原材料及び圧縮性流体を連続的に供給することにより、接触部9において、開環重合性モノマー、造核剤などの原材料と圧縮性流体とを一定の濃度の比率で連続的に接触させることができる。これにより、原材料を効率的に溶融又は溶解させることができる。
前記接触部9では、原材料と圧縮性流体とを接触させることにより、原材料が溶融又は溶解する。本実施形態において、「溶融」とは、原材料あるいは生成したポリ乳酸組成物が圧縮性流体と接触することで、膨潤しつつ可塑化、液状化した状態を意味する。
前記「溶解」とは、原材料が圧縮性流体中に溶けることを意味する。開環重合性モノマーを溶解した場合には流体相、溶融した場合には溶融相が形成されるが、均一に反応を進めるために、溶融相又は流体相のいずれか一層が形成されていることが好ましい。また、圧縮性流体に対して原材料の比率が高い状態で反応を進行させるために、開環重合性モノマーを溶融させることが好ましい。
なお、本実施形態では、原材料及び圧縮性流体を連続的に供給することにより、接触部9において、開環重合性モノマー、造核剤などの原材料と圧縮性流体とを一定の濃度の比率で連続的に接触させることができる。これにより、原材料を効率的に溶融又は溶解させることができる。
前記接触部9は、タンク型の装置により構成されていても、筒型の装置により構成されていてもよいが、一端から原材料を供給し、他端から溶融相あるいは流体相などの混合物を取り出す筒型が好ましい。
前記接触部9には、原材料、圧縮性流体等を攪拌する攪拌装置が設けられていてもよい。前記攪拌装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸のスクリュウ、互いに噛み合う二軸のスクリュウ、互いに噛み合う又は重なり合う多数の攪拌素子をもつ二軸の混合機、互いに噛み合うらせん形の攪拌素子を有するニーダー、スタティックミキサー、などが挙げられる。これらの中でも、互いに噛み合う二軸又は多軸攪拌装置は、攪拌装置や容器への反応物の付着が少なく、セルフクリーニング作用を有する点で好ましい。
一方、前記接触部9が攪拌装置を有していない場合には、接触部9は、耐圧性の配管30の一部によって構成される。なお、前記接触部9が配管30によって構成される場合には、前記接触部9内での各材料を確実に混合するため、前記接触部9に供給される開環重合性モノマーは予め液化されていることが好ましい。
前記接触部9には、原材料、圧縮性流体等を攪拌する攪拌装置が設けられていてもよい。前記攪拌装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一軸のスクリュウ、互いに噛み合う二軸のスクリュウ、互いに噛み合う又は重なり合う多数の攪拌素子をもつ二軸の混合機、互いに噛み合うらせん形の攪拌素子を有するニーダー、スタティックミキサー、などが挙げられる。これらの中でも、互いに噛み合う二軸又は多軸攪拌装置は、攪拌装置や容器への反応物の付着が少なく、セルフクリーニング作用を有する点で好ましい。
一方、前記接触部9が攪拌装置を有していない場合には、接触部9は、耐圧性の配管30の一部によって構成される。なお、前記接触部9が配管30によって構成される場合には、前記接触部9内での各材料を確実に混合するため、前記接触部9に供給される開環重合性モノマーは予め液化されていることが好ましい。
前記接触部9には、計量ポンプ8によってタンク7から供給された圧縮性流体を導入する圧縮性流体導入口の一例としての導入口9aと、計量フィーダー2によってタンク1から供給された開環重合性モノマーを導入するモノマー導入口の一例としての導入口9bと、計量フィーダー4によってタンク3から供給された粉末を導入する導入口9cと、計量ポンプ6によってタンク5から供給された液体を導入する導入口9dとが設けられている。
本実施形態において各導入口(9a,9b,9c,9d)は、接触部9において原材料などを供給するためのシリンダー、あるいは配管30の一部などの管状の部材と、各原材料又は圧縮性流体を輸送する各配管とを接続する継手によって構成される。
前記継手としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レデューサー、カップリング、Y、T、アウトレット、などが用いられる。また、接触部9には、供給された各原材料及び圧縮性流体を加熱するためのヒータ9eが設けられている。
本実施形態において各導入口(9a,9b,9c,9d)は、接触部9において原材料などを供給するためのシリンダー、あるいは配管30の一部などの管状の部材と、各原材料又は圧縮性流体を輸送する各配管とを接続する継手によって構成される。
前記継手としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レデューサー、カップリング、Y、T、アウトレット、などが用いられる。また、接触部9には、供給された各原材料及び圧縮性流体を加熱するためのヒータ9eが設けられている。
前記送液ポンプ10は、前記接触部9で形成された溶融相あるいは流体相などの混合物を反応部13に送液する。タンク11は、触媒を貯蔵する。計量ポンプ12は、タンク11に貯蔵された触媒を計量して反応部13に供給する。
前記反応部13は、送液ポンプ10によって送液された溶融した各原材料と、計量ポンプ12によって供給された触媒とを混合して、開環重合性モノマーを開環重合させるための耐圧性の装置あるいは管などにより構成される。
前記反応部13は、タンク型の装置により構成されていても、筒型の装置により構成されていてもよいが、デッドスペースが少ない筒型が好ましい。更に、前記反応部13には、原材料、圧縮性流体等を攪拌する攪拌装置が設けられていてもよい。前記反応部13の攪拌装置としては、互いに噛み合うスクリュウ、2フライト(長円形)や3フライト(三角形様)等の攪拌素子、円板又は多葉形(クローバー形など)の攪拌翼をもつ二軸又は多軸のものがセルフクリーニングの観点から好ましい。あらかじめ触媒を含む原材料が充分に混合されている場合には、案内装置により流れの分割と複合(合流)を多段的に行う静止混合器も攪拌装置に応用できる。
前記反応部13は、タンク型の装置により構成されていても、筒型の装置により構成されていてもよいが、デッドスペースが少ない筒型が好ましい。更に、前記反応部13には、原材料、圧縮性流体等を攪拌する攪拌装置が設けられていてもよい。前記反応部13の攪拌装置としては、互いに噛み合うスクリュウ、2フライト(長円形)や3フライト(三角形様)等の攪拌素子、円板又は多葉形(クローバー形など)の攪拌翼をもつ二軸又は多軸のものがセルフクリーニングの観点から好ましい。あらかじめ触媒を含む原材料が充分に混合されている場合には、案内装置により流れの分割と複合(合流)を多段的に行う静止混合器も攪拌装置に応用できる。
前記静止型混合器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特公昭47−15526号公報、特公昭47−15527号公報、特公昭47−15528号公報、特公昭47−15533号公報などで開示されたもの(多層化混合器)、特開昭47−33166号公報に開示されたもの(ケニックス型)、又はこれらに類似する可動部のない混合装置、などが挙げられる。
前記反応部13が攪拌装置を有していない場合、前記反応部13は、耐圧性の配管30の一部によって構成される。この場合、配管の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、装置をコンパクト化するために、らせん状のものが好適に用いられる。
前記反応部13が攪拌装置を有していない場合、前記反応部13は、耐圧性の配管30の一部によって構成される。この場合、配管の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、装置をコンパクト化するために、らせん状のものが好適に用いられる。
前記反応部13には、前記接触部9で溶解又は溶融させた原材料を導入するための導入口13aと、計量ポンプ12によってタンク11から供給された触媒を導入する触媒導入口の一例としての導入口13bとが設けられている。本実施形態において各導入口(13a,13b)は、反応部13において原材料などを通過させるシリンダーあるいは配管30の一部などの管状の部材と、各原材料又は圧縮性流体を供給するための各配管とを接続する継手によって構成される。
前記継手としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レデューサー、カップリング、Y、T、アウトレット、などが挙げられる。なお、反応部13には、蒸発物を除去するための気体出口が設けられていてもよい。また、反応部13には、送液された原材料を加熱するためのヒータ13cが設けられている。
前記継手としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、レデューサー、カップリング、Y、T、アウトレット、などが挙げられる。なお、反応部13には、蒸発物を除去するための気体出口が設けられていてもよい。また、反応部13には、送液された原材料を加熱するためのヒータ13cが設けられている。
前記重合反応装置本体100bの接触部29は、タンク21から供給された結晶化促進剤をスラリー化させる耐圧性の装置あるいは管などにより構成される。
前記接触部29としては、互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置(シリンダー内径30mm、二軸同方向回転、回転速度30rpm)を用いることができる。
前記接触部29としては、互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置(シリンダー内径30mm、二軸同方向回転、回転速度30rpm)を用いることができる。
前記重合反応装置本体100bの反応部33は、送液ポンプ10によって送液された開環重合物と、計量フィーダー22によって供給された結晶化促進剤とを混合して、結晶化を諮るための耐圧性の装置あるいは管などにより構成される。
前記反応部33としては、例えば、二軸混練機(シリンダー内径40mm、二軸同方向回転、回転速度60rpm)を用いることができる。
そして、前記反応部33の先端の圧調整バルブ34から反応部33の内外の圧力差を利用することにより、生成されたポリ乳酸組成物Pを連続的に送り出すことができる。
前記反応部33としては、例えば、二軸混練機(シリンダー内径40mm、二軸同方向回転、回転速度60rpm)を用いることができる。
そして、前記反応部33の先端の圧調整バルブ34から反応部33の内外の圧力差を利用することにより、生成されたポリ乳酸組成物Pを連続的に送り出すことができる。
なお、図3では、反応部13が1つの例を示したが、重合反応装置100は、2つ以上の反応部13を有していてもよい。複数の反応部13を有する場合、反応部13毎の反応(重合)条件、即ち、温度、触媒濃度、圧力、平均滞留時間、攪拌速度などは、同一でもよいが、重合の進行にあわせて、それぞれ最適の条件を選ぶことが好ましい。なお、反応時間の増加や装置の煩雑化を招くため、あまり多くの反応部13を多段的に結合することは得策でなく、段数は1以上4以下、特に1以上3以下が好ましい。
一般的には、反応部を1つだけで重合した場合、得られるポリ乳酸組成物の重合度や残存開環重合性モノマーの含有量が不安定で変動し易く、工業生産に適しないとされている。これは、溶融粘度が数ポイズ〜数10ポイズ程度の原材料と、溶融粘度が数1,000ポイズ程度の重合されたポリ乳酸組成物とが混在するための不安定さに起因するものと思われる。これに対し、本実施形態では、原材料と生成したポリ乳酸組成物とが溶融(液状化)することによって反応部13内(以下、「重合系」と称することもある。)の粘度差を小さくすることが可能となるため、従来の重合反応装置より段数を減らしても、安定的にポリ乳酸組成物を製造することができる。
次に、図3に示す重合反応装置100を用いた開環重合性モノマーの重合方法について説明する。
本実施形態では、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを連続的に供給し、接触させて、開環重合性モノマーを開環重合させて開環重合物(ポリ乳酸)を連続的に得る(重合工程)。
次いで、前記重合工程で得られた開環重合物と、結晶化促進剤とを混合する(結晶化工程)。
まず、各計量フィーダー(2,4)及び計量ポンプ(6,8)を作動させ、各タンク(1,3,5,7)内の開環重合性モノマー、造核剤、重合開始剤、添加剤、圧縮性流体を連続的に供給する。これにより、各導入口(9a,9b,9c,9d)から、接触部9の管内に原材料及び圧縮性流体が連続的に導入される。なお、固体(粉末又は粒状)の原材料は、液体の原材料と比較して計量精度が低い場合がある。この場合、固体の原材料を前もって液体の状態にしてタンク5に貯蔵しておき、計量ポンプ6によって接触部9の管内に導入させてもよい。各計量フィーダー(2,4)及び計量ポンプ(6,8)を作動させる順序は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、初期の原材料が圧縮性流体に接触せずに反応部13に送られると、温度低下によって固化するおそれがあるため、先に計量ポンプ8を作動させることが好ましい。
本実施形態では、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを連続的に供給し、接触させて、開環重合性モノマーを開環重合させて開環重合物(ポリ乳酸)を連続的に得る(重合工程)。
次いで、前記重合工程で得られた開環重合物と、結晶化促進剤とを混合する(結晶化工程)。
まず、各計量フィーダー(2,4)及び計量ポンプ(6,8)を作動させ、各タンク(1,3,5,7)内の開環重合性モノマー、造核剤、重合開始剤、添加剤、圧縮性流体を連続的に供給する。これにより、各導入口(9a,9b,9c,9d)から、接触部9の管内に原材料及び圧縮性流体が連続的に導入される。なお、固体(粉末又は粒状)の原材料は、液体の原材料と比較して計量精度が低い場合がある。この場合、固体の原材料を前もって液体の状態にしてタンク5に貯蔵しておき、計量ポンプ6によって接触部9の管内に導入させてもよい。各計量フィーダー(2,4)及び計量ポンプ(6,8)を作動させる順序は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、初期の原材料が圧縮性流体に接触せずに反応部13に送られると、温度低下によって固化するおそれがあるため、先に計量ポンプ8を作動させることが好ましい。
計量フィーダー(2,4)及び計量ポンプ6による各原材料の各供給速度は、開環重合性モノマー、造核剤、重合開始剤、及び添加剤の所定の量比に基づいて、一定の比率となるように調整される。計量フィーダー(2,4)及び計量ポンプ6よって単位時間当たりに供給される各原材料の質量の合計(原材料の供給速度(g/min))は、所望のポリマー物性や反応時間等に基づいて調整される。同様に、計量ポンプ8よって単位時間当たりに供給される圧縮性流体の質量(圧縮性流体の供給速度(g/min))は、所望のポリマー物性や反応時間等に基づいて調整される。原材料の供給速度と圧縮性流体の供給速度との比(原材料の供給速度/圧縮性流体の供給速度、「フィード比」という。)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上が更に好ましく、10以上が特に好ましい。また、前記フィード比の上限値については、1,000以下が好ましく、100以下がより好ましく、50以下が特に好ましい。
前記フィード比を1以上とすることにより、各原材料及び圧縮性流体が反応部13に送液されたときに、原材料及び生成したポリ乳酸組成物の濃度(いわゆる固形分濃度)が高い状態で反応が進行する。このときの重合系内の固形分濃度は、従来のポリ乳酸組成物の製造方法で圧倒的な量の圧縮性流体に対して少量の開環重合性モノマーを溶解させて重合したときの重合系の固形分濃度とは大きく異なる。本発明のポリ乳酸組成物の製造方法は、固形分濃度が高い重合系でも重合反応が効率的かつ安定して進行することに特徴がある。なお、本実施形態において、前記フィード比を1未満としてもよく、この場合であっても、得られるポリ乳酸組成物の品質に問題はないが、経済的な効率は劣ることになる。また、前記フィード比が1,000を超えると、圧縮性流体が開環重合性モノマーを溶融させる能力が不十分となるおそれがあり、目的とする反応が均一に進まない場合がある。
各原材料及び圧縮性流体は、接触部9の管内に連続的に導入されるので、それぞれが連続的に接触する。これにより、接触部9内で、開環重合性モノマー、造核剤、重合開始剤、添加物などの各原材料が溶解又は溶融する。接触部9が攪拌装置を有する場合には、各原材料及び圧縮性流体を攪拌してもよい。導入された圧縮性流体が気体に変わることを避けるため、反応部13の管内の温度及び圧力は、少なくとも前記圧縮性流体の三重点以上の温度及び圧力に制御される。この制御は、接触部9のヒータ9eの出力又は圧縮性流体の供給量を調整することにより行われる。本実施形態において、開環重合性モノマーを溶融させるときの温度は、開環重合性モノマーの常圧での融点以下の温度であってもよい。これは、圧縮性流体の存在下、接触部9内が高圧となり、開環重合性モノマーの融点が常圧での融点よりも低下することによると考えられる。このため、開環重合性モノマーに対する圧縮性流体の量が少ない場合であっても、接触部9内で開環重合性モノマーは溶融する。
各原材料が効率的に溶融するように、接触部9で各原材料及び圧縮性流体に熱や攪拌を加えるタイミングを調整してもよい。この場合、各原材料と圧縮性流体とを接触させた後、熱や攪拌を加えても、各原材料と圧縮性流体とを接触させながら、熱や攪拌を加えてもよい。また、より確実に溶融させるため、例えば、あらかじめ開環重合性モノマーに融点以上の熱をかけてから、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを接触させてもよい。上記の各態様は、例えば、接触部9が二軸の混合装置によって構成される場合には、スクリュウの配列、各導入口(9a,9b,9c,9d)の配置、ヒータ9eの温度を適宜設定することにより実現される。
なお、本実施形態では、開環重合性モノマーとは別に添加物を接触部9に供給しているが、開環重合性モノマーと共に添加物を供給してもよい。また、重合反応後に添加物を供給してもよい。この場合、反応部13から得られたポリ乳酸を取り出した後に添加物を混錬しながら添加することもできる。
接触部9で溶解又は溶融させた各原材料は送液ポンプ10によって送液され、導入口13aから反応部13に供給される。一方、タンク11内の触媒は、計量ポンプ12によって計量され、導入口13bから反応部13へ所定量供給される。触媒は室温でも作用しうるため、本実施形態では、原材料を圧縮性流体に溶融させた後、触媒を添加している。従来、圧縮性流体を用いて開環重合性モノマーを開環重合する方法において、触媒を加えるタイミングについては検討されていなかった。本実施形態では、開環重合に際しては、触媒は、その活性の高さから、圧縮性流体によって開環重合性モノマー、造核剤、重合開始剤等の原材料の混合物が十分溶解又は溶融した状態の反応部13中の重合系に添加される。混合物が十分溶解又は溶融していない状態で、触媒を加えると、反応が不均一に進む場合がある。
送液ポンプ10によって送液された各原材料及び計量ポンプ12によって供給された触媒は、必要に応じて反応部13の攪拌装置によって充分に攪拌され、あるいは送液される間、ヒータ13cにより所定温度に加熱される。これにより、反応部13内で、触媒の存在下、開環重合性モノマーは開環重合する(重合工程)。
開環重合性モノマーを開環重合させる際の温度(重合反応温度)の下限は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上が更に好ましい。前記重合反応温度が、40℃未満であると、開環重合性モノマー種によっては、圧縮性流体による溶融に長い時間がかかったり、溶融が不十分であったり、触媒の活性が低くなったりする。これにより、重合時には反応速度が低下しやすくなり、定量的に重合反応を進めることができなくなる場合がある。
前記重合反応温度の上限は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150℃以下、又は開環重合性モノマーの融点より50℃高い温度のうちいずれか高い温度が好ましい。前記重合反応温度の上限は、100℃以下、又は、開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度のうちいずれか高い温度がより好ましい。前記重合反応温度の上限は、90℃以下、又は、開環重合性モノマーの融点のうちいずれか高い温度が更に好ましい。前記重合反応温度の上限は、80℃以下、又は、開環重合性モノマーの融点より20℃低い温度のうちいずれか高い温度が特に好ましい。
前記重合反応温度が、開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度を超えると、開環重合の逆反応である解重合反応も平衡して起こりやすく、定量的に重合反応が進みにくくなる。室温で液状である開環重合性モノマーなどの融点が低い開環性モノマーを使用する場合においては、触媒の活性を高めるため、重合反応温度を融点より30℃高い温度としてもよい。この場合でも、重合反応温度を100℃以下とすることが好ましい。なお、前記重合反応温度は、反応部13に設けられたヒータ13cあるいは反応部13の外部からの加熱等により制御される。また、重合反応温度を測定する場合、重合反応によって得られたポリ乳酸組成物を用いてもよい。
前記重合反応温度が、開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度を超えると、開環重合の逆反応である解重合反応も平衡して起こりやすく、定量的に重合反応が進みにくくなる。室温で液状である開環重合性モノマーなどの融点が低い開環性モノマーを使用する場合においては、触媒の活性を高めるため、重合反応温度を融点より30℃高い温度としてもよい。この場合でも、重合反応温度を100℃以下とすることが好ましい。なお、前記重合反応温度は、反応部13に設けられたヒータ13cあるいは反応部13の外部からの加熱等により制御される。また、重合反応温度を測定する場合、重合反応によって得られたポリ乳酸組成物を用いてもよい。
超臨界二酸化炭素を用いた従来のポリ乳酸組成物の製造方法において、超臨界二酸化炭素はポリ乳酸組成物の溶解能が低いことから、多量の超臨界二酸化炭素を用いて開環重合性モノマーを重合させていた。本実施形態の重合法によれば、圧縮性流体を用いたポリ乳酸組成物の製造方法においては、従来にない高い濃度で開環重合性モノマーを開環重合させる。この場合、圧縮性流体の存在下、反応部13内が高圧となり、生成したポリ乳酸組成物のガラス転移温度(Tg)が低下する。これにより、生成したポリ乳酸組成物が低粘度化するので、ポリ乳酸組成物の濃度が高くなった状態でも均一に開環重合反応が進行する。
前記重合反応時間(反応部13内の平均滞留時間)は、特に制限はなく、目標とする分子量に応じて設定されるが、1時間以内が好ましく、45分間以内がより好ましく、30分間以内が更に好ましい。本実施形態の製造方法によると、重合反応時間を20分間以内とすることもできる。これは、圧縮性流体中での開環重合性モノマーの重合では前例がない短時間である。
重合時の圧力、即ち、圧縮性流体の圧力は、タンク7から供給された圧縮性流体が液化ガス(図2の相図の(2))、又は高圧ガス(図2の相図の(3))となる圧力でもよいが、超臨界流体(図2の相図の(1))となる圧力が好ましい。圧縮性流体を超臨界流体の状態とすることで、開環重合性モノマーの溶融が促進され、均一かつ定量的に重合反応を進めることができる。なお、二酸化炭素を圧縮性流体として用いる場合、反応の効率化やポリマー転化率等を考慮すると、その圧力は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3.7MPa以上が好ましく、5MPa以上がより好ましく、臨界圧力の7.4PMa以上が特に好ましい。また、二酸化炭素を圧縮性流体として用いる場合、同様の理由により、その温度は25℃以上が好ましい。
反応部13内の水分量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、開環重合性モノマー100モル%に対して、4モル%以下が好ましく、1モル%以下がより好ましく、0.5モル%以下が更に好ましい。前記水分量が4モル%を超えると、水分自体も重合開始剤として寄与するため、分子量の制御が困難となる場合がある。重合反応系内の水分量を制御するために、必要に応じて、前処理として、開環重合性モノマー、その他原材料に含まれる水分を除去する操作を加えてもよい。
次に、計量フィーダー22を作動させて、タンク21内の結晶化促進剤を供給速度0.22g/分間で接触部29の二軸攪拌装置に連続的に定量供給する。
反応部13で重合して得られた溶融状態の中間体としての重合物(ポリ乳酸)と結晶化促進剤とを、反応部33の二軸混練機に連続的に供給した。これにより、反応部33内で、重合物と結晶化促進剤との混合を連続的に行った(混合工程)。
なお、接触部9、接触部29、反応部13、反応部33内の圧力は、圧調整バルブ34の開閉度を調整することにより15MPaとした。接触部(9,29)の二軸攪拌装置における送液経路の温度は、入口で150℃、出口で150℃である。反応部13、反応部33の二軸混練機における送液経路の温度は、入口、出口ともに150℃である。また、接触部9、接触部29、反応部13、反応部33内の原材料等の各平均滞留時間は、各接触部9、接触部29、反応部13、反応部33の配管系及び長さを調整することにより、1,200秒間とすることが好ましい。
反応部13で重合して得られた溶融状態の中間体としての重合物(ポリ乳酸)と結晶化促進剤とを、反応部33の二軸混練機に連続的に供給した。これにより、反応部33内で、重合物と結晶化促進剤との混合を連続的に行った(混合工程)。
なお、接触部9、接触部29、反応部13、反応部33内の圧力は、圧調整バルブ34の開閉度を調整することにより15MPaとした。接触部(9,29)の二軸攪拌装置における送液経路の温度は、入口で150℃、出口で150℃である。反応部13、反応部33の二軸混練機における送液経路の温度は、入口、出口ともに150℃である。また、接触部9、接触部29、反応部13、反応部33内の原材料等の各平均滞留時間は、各接触部9、接触部29、反応部13、反応部33の配管系及び長さを調整することにより、1,200秒間とすることが好ましい。
反応部33の先端には、圧調整バルブ34が取付けられており、この圧調整バルブ34から生成物としてのポリ乳酸組成物Pを連続的に送り出すことができる。これにより、均一なポリ乳酸組成物を安定に得ることができる。
得られるポリ乳酸組成物に残存する触媒は、必要に応じて除去される。
前記除去の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、沸点を有する化合物であれば減圧留去、触媒を溶解させる物質をエントレーナーとして用いて触媒を抽出してこれを除去する方法、カラムにより触媒を吸着して除去する方法、などが挙げられる。この場合、触媒を除去する方式としては、生成したポリ乳酸組成物を反応部33から取り出した後に除去するバッチ方式でも、取り出さずそのまま連続処理する方式でも構わない。減圧留去する場合、減圧条件は触媒の沸点に基づいて設定される。例えば、減圧の際の温度は、100℃以上120℃以下であり、生成されたポリ乳酸組成物が解重合する温度より低い温度で触媒を除去することが可能である。この抽出操作において有機溶媒を用いると、触媒を抽出後に有機溶媒を除去する工程が必要となる場合がある。このため、抽出操作においても溶媒として圧縮性流体を用いることが好ましい。このような抽出操作としては、例えば、香料の抽出などの公知の技術が転用できる。
前記除去の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、沸点を有する化合物であれば減圧留去、触媒を溶解させる物質をエントレーナーとして用いて触媒を抽出してこれを除去する方法、カラムにより触媒を吸着して除去する方法、などが挙げられる。この場合、触媒を除去する方式としては、生成したポリ乳酸組成物を反応部33から取り出した後に除去するバッチ方式でも、取り出さずそのまま連続処理する方式でも構わない。減圧留去する場合、減圧条件は触媒の沸点に基づいて設定される。例えば、減圧の際の温度は、100℃以上120℃以下であり、生成されたポリ乳酸組成物が解重合する温度より低い温度で触媒を除去することが可能である。この抽出操作において有機溶媒を用いると、触媒を抽出後に有機溶媒を除去する工程が必要となる場合がある。このため、抽出操作においても溶媒として圧縮性流体を用いることが好ましい。このような抽出操作としては、例えば、香料の抽出などの公知の技術が転用できる。
本発明のポリ乳酸組成物の製造方法において、開環重合性モノマーのポリマー転化率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、98モル%以上が好ましい。前記ポリマー転化率が、98モル%未満であると、ポリ乳酸組成物としての熱特性が不十分となったり、別途開環重合性モノマーを除去する操作が必要になることがある。
前記ポリマー転化率とは、加えた開環重合性モノマーに対し、未反応物を差し引いたものであり、ポリ乳酸組成物の生成に寄与した開環重合性モノマーの割合を意味する。
ポリ乳酸の転化率は、未反応の開環重合性モノマー量(モル%)を、重クロロホルム中、日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積比(5.10ppm〜5.20ppm)に対するラクチド由来の四重線ピーク面積比(4.98ppm〜5.05ppm)として算出し、これを100倍することにより求める。そして、100モル%−未反応の開環重合性モノマー量(モル%)から、ポリマー転化率を求めることができる。
前記ポリマー転化率とは、加えた開環重合性モノマーに対し、未反応物を差し引いたものであり、ポリ乳酸組成物の生成に寄与した開環重合性モノマーの割合を意味する。
ポリ乳酸の転化率は、未反応の開環重合性モノマー量(モル%)を、重クロロホルム中、日本電子株式会社製の核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積比(5.10ppm〜5.20ppm)に対するラクチド由来の四重線ピーク面積比(4.98ppm〜5.05ppm)として算出し、これを100倍することにより求める。そして、100モル%−未反応の開環重合性モノマー量(モル%)から、ポリマー転化率を求めることができる。
従来の開環重合性モノマーの溶融重合法では、一般的に、150℃以上の高温で反応させるため、ポリ乳酸組成物中に未反応のモノマーが残存する。そのため、未反応の開環重合性モノマーを除去する工程が必要となる場合がある。また、溶媒を用いて溶液重合した場合、得られたポリ乳酸組成物を固体で使用するためには有機溶媒を除去する工程が必要となる。即ち、従来のいずれの方法でも、工程の増加や、収率低下によるコストアップが避けられない。
本発明のポリ乳酸組成物の製造方法によると、開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、開環重合性モノマーを開環重合させた後、得られた開環重合物と、結晶化促進剤とを混合する。この場合、以下の理由により、低コスト、低環境負荷、省エネルギー、省資源の点で優れ、成形加工性、熱安定性に優れたポリ乳酸組成物の提供が可能となる。
(1)溶融重合法と比較して、低温で反応が進む。
(2)低温で反応が進むので、副反応もほとんど起こらず、加えた開環重合性モノマーに対して高収率でポリ乳酸組成物が得られる(即ち、未反応の開環重合性モノマーが少ない)。
これにより、成形加工性、熱安定性に優れたポリ乳酸組成物を得るための未反応の開環重合性モノマーの除去等の精製工程を簡略化又は省略できる。
(3)廃液等も発生せず、乾燥したポリ乳酸組成物が1段階の工程で得られることから、乾燥工程も簡略化又は省略できる。
(4)圧縮性流体を用いるため、有機溶媒を用いずに開環重合反応を行うことができる。
なお、前記有機溶媒とは、開環重合性モノマーを溶かすために用いる液体の有機化合物を意味する。
(5)圧縮性流体中に開環重合性モノマーを溶解させた後に、有機触媒を加えて開環重合させるため、均一に反応が進む。このため、光学異性体や他のモノマー種との共重合体を得る場合に、好適に用いられる。
(6)ポリ乳酸組成物の連続的な重合だけでなく有機触媒の除去も行うことができるため、有機触媒の残存量の極めて少ないポリ乳酸組成物が得られる。
(1)溶融重合法と比較して、低温で反応が進む。
(2)低温で反応が進むので、副反応もほとんど起こらず、加えた開環重合性モノマーに対して高収率でポリ乳酸組成物が得られる(即ち、未反応の開環重合性モノマーが少ない)。
これにより、成形加工性、熱安定性に優れたポリ乳酸組成物を得るための未反応の開環重合性モノマーの除去等の精製工程を簡略化又は省略できる。
(3)廃液等も発生せず、乾燥したポリ乳酸組成物が1段階の工程で得られることから、乾燥工程も簡略化又は省略できる。
(4)圧縮性流体を用いるため、有機溶媒を用いずに開環重合反応を行うことができる。
なお、前記有機溶媒とは、開環重合性モノマーを溶かすために用いる液体の有機化合物を意味する。
(5)圧縮性流体中に開環重合性モノマーを溶解させた後に、有機触媒を加えて開環重合させるため、均一に反応が進む。このため、光学異性体や他のモノマー種との共重合体を得る場合に、好適に用いられる。
(6)ポリ乳酸組成物の連続的な重合だけでなく有機触媒の除去も行うことができるため、有機触媒の残存量の極めて少ないポリ乳酸組成物が得られる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
図3の重合反応装置100を用いて、L−ラクチドの開環重合を行った。前記重合反応装置100の構成を以下に示す。
(1)タンク1、及び計量フィーダー2(日本精密株式会社製、プランジャーポンプNP−S462)について、
タンク1には、開環重合性モノマーとしてL−ラクチド(ピューラック社製、融点:100℃)と、重合開始剤としてのエチレングリコールとの99:1(モル比)混合物を充填した。なお、タンク1内でラクチドを融点以上に加熱することにより、液体の状態とし、ラクチド100質量部に対して、造核剤としてのタルク(日本タルク株式会社製、SG−95)10質量部を加えた。
(2)タンク3、及び計量フィーダー4については、本実施例では使用しなかった。
(3)タンク5、及び計量ポンプ6については、本実施例では使用しなかった。
(4)タンク7としては、炭酸ガスボンベを用いた。
(5)タンク27については、本実施例では使用しなかった。
(6)タンク21、及び計量フィーダー22(日本精密株式会社製、プランジャーポンプNP−S462)について
タンク21には、結晶化促進剤としてのポリグリセリン脂肪族エステル(太陽化学株式会社製、チラバゾールVR−05)を充填した。なお、タンク21内でペースト状のポリグリセリン脂肪族エステルを100℃に加熱することにより、液体の状態で使用した。
(7)タンク11、及び計量ポンプ12(日本分光株式会社製、インテリジェントHPLCポンプ、PU−2080)について
タンク11には、触媒としてのジ(2−エチルヘキシル酸)スズを充填した。
(8)接触部9としては、互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置(シリンダー内径30mm、二軸同方向回転、回転速度30rpm)を用いた。
(9)接触部29としては、互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置(シリンダー内径30mm、二軸同方向回転、回転速度30rpm)を用いた。
(10)反応部13としては、二軸混練機(東芝株式会社製、TME−18)(シリンダー内径40mm、二軸同方向回転、回転速度60rpm)を用いた。
(11)反応部33としては、二軸混練機(東芝株式会社製、TME−18)(シリンダー内径40mm、二軸同方向回転、回転速度60rpm)を用いた。
図3の重合反応装置100を用いて、L−ラクチドの開環重合を行った。前記重合反応装置100の構成を以下に示す。
(1)タンク1、及び計量フィーダー2(日本精密株式会社製、プランジャーポンプNP−S462)について、
タンク1には、開環重合性モノマーとしてL−ラクチド(ピューラック社製、融点:100℃)と、重合開始剤としてのエチレングリコールとの99:1(モル比)混合物を充填した。なお、タンク1内でラクチドを融点以上に加熱することにより、液体の状態とし、ラクチド100質量部に対して、造核剤としてのタルク(日本タルク株式会社製、SG−95)10質量部を加えた。
(2)タンク3、及び計量フィーダー4については、本実施例では使用しなかった。
(3)タンク5、及び計量ポンプ6については、本実施例では使用しなかった。
(4)タンク7としては、炭酸ガスボンベを用いた。
(5)タンク27については、本実施例では使用しなかった。
(6)タンク21、及び計量フィーダー22(日本精密株式会社製、プランジャーポンプNP−S462)について
タンク21には、結晶化促進剤としてのポリグリセリン脂肪族エステル(太陽化学株式会社製、チラバゾールVR−05)を充填した。なお、タンク21内でペースト状のポリグリセリン脂肪族エステルを100℃に加熱することにより、液体の状態で使用した。
(7)タンク11、及び計量ポンプ12(日本分光株式会社製、インテリジェントHPLCポンプ、PU−2080)について
タンク11には、触媒としてのジ(2−エチルヘキシル酸)スズを充填した。
(8)接触部9としては、互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置(シリンダー内径30mm、二軸同方向回転、回転速度30rpm)を用いた。
(9)接触部29としては、互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置(シリンダー内径30mm、二軸同方向回転、回転速度30rpm)を用いた。
(10)反応部13としては、二軸混練機(東芝株式会社製、TME−18)(シリンダー内径40mm、二軸同方向回転、回転速度60rpm)を用いた。
(11)反応部33としては、二軸混練機(東芝株式会社製、TME−18)(シリンダー内径40mm、二軸同方向回転、回転速度60rpm)を用いた。
次に、計量フィーダー2を作動させて、タンク1内の原材料(ラクチド、エチレングリコール、及びタルク)を4g/分間の供給速度で接触部9の二軸攪拌装置に連続的に定量供給した。また、計量ポンプ8を作動させて、タンク7内の炭酸ガスを、原材料100質量部に対して5質量部となるように、接触部9の二軸攪拌装置に連続的に供給した。これにより、接触部9の二軸攪拌装置内で、ラクチド、ラウリルアルコール、及びタルクの各原材料と圧縮性流体とを連続的に接触させるとともに、各原材料を溶融させた。
接触部9で溶融させた各原材料は、送液ポンプ10によって反応部13の二軸混練機に送液された。一方、計量ポンプ12を作動させて、タンク11に貯蔵された重合触媒としてのジ(2−エチルヘキシル酸)スズを、開環重合性モノマーとしてのラクチドに対して99:1(モル比)となるように反応部13内に供給した。これにより、反応部13内でジ(2−エチルヘキシル酸)スズの存在下、ラクチドの開環重合を連続的に行った(重合工程)。これにより、反応部13では中間体としての開環重合物(ポリ乳酸)が連続的に得られた。
計量フィーダー22を作動させて、タンク21に貯蔵された結晶化促進剤としてのポリグリセリン脂肪族エステルを供給速度0.22g/分で接触部29の二軸攪拌装置に連続的に定量供給した。結晶化促進剤としてのポリグリセリン脂肪族エステルは、開環重合物(ポリ乳酸)100質量部に対して、5質量部添加した。
反応部13で重合して得られた溶融状態の中間体としての開環重合物(ポリ乳酸)と、結晶化促進剤としてのポリグリセリン脂肪族エステルとを、反応部33の二軸混練機に連続的に供給した。これにより、反応部33内で、中間体としての開環重合物(ポリ乳酸)と結晶化促進剤としてのポリグリセリン脂肪族エステルとの混合を連続的に行った(混合工程)。
なお、実施例1において、接触部9、接触部29、反応部13、反応部33内の圧力は、圧調整バルブ34の開閉度を調整することにより15MPaとした。接触部(9,29)の二軸攪拌装置における送液経路の温度は、入口で150℃、出口で150℃である。反応部13、反応部33の二軸混練機における送液経路の温度は、入口、出口ともに150℃である。また、接触部9、接触部29、反応部13、反応部33内の原材料等の各平均滞留時間は、各接触部9、接触部29、反応部13、反応部33の配管系及び長さを調整することにより、1,200秒間とした。
反応部33の先端には、圧調整バルブ34が取付けられており、この圧調整バルブ34から生成物としてのポリ乳酸組成物Pを連続的に送り出した。
反応部33の先端には、圧調整バルブ34が取付けられており、この圧調整バルブ34から生成物としてのポリ乳酸組成物Pを連続的に送り出した。
得られたポリ乳酸組成物について、以下のようにして、残存開環重合性モノマーの含有量、分子量、分子量分布、シャルピー衝撃強度、及びイエローインデックス(YI値)を評価した。結果を表1に示す。
<残存開環重合性モノマーの含有量>
得られたポリ乳酸組成物の残存開環重合性モノマーの含有量は、「ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準、第3版改訂版、2004年6月追補、第3部、衛生試験法、P13」記載のラクチド量の測定方法に従って求めた。具体的には、ポリ乳酸組成物をジクロロメタンに均一に溶解し、アセトン/シクロヘキサン混合溶液を加えてポリ乳酸組成物を再沈させた上澄み液を、水素炎検出器(FID)付ガスクロマトグラフ(GC)に供し、残存開環重合性モノマー(ラクチド)を分離し、内部標準法により定量することによりポリ乳酸組成物中の残存開環重合性モノマーの含有量を測定した。なお、GCの測定は以下の条件で行うことができる。各表中の「ppm」は質量分率を示す。
<<GC測定条件>>
・カラム :キャピラリーカラム(J&W社製、DB−17MS、長さ30m×内径0.25mm、膜厚0.25μm)
・内部標準 :2,6−ジメチル−γピロン
・カラム流量:1.8mL/分
・カラム温度:50℃で1分間保持。25℃/分間で定速昇温して320℃で5分間保持。
・検出器 :水素炎イオン化法(FID)
得られたポリ乳酸組成物の残存開環重合性モノマーの含有量は、「ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器包装等に関する自主基準、第3版改訂版、2004年6月追補、第3部、衛生試験法、P13」記載のラクチド量の測定方法に従って求めた。具体的には、ポリ乳酸組成物をジクロロメタンに均一に溶解し、アセトン/シクロヘキサン混合溶液を加えてポリ乳酸組成物を再沈させた上澄み液を、水素炎検出器(FID)付ガスクロマトグラフ(GC)に供し、残存開環重合性モノマー(ラクチド)を分離し、内部標準法により定量することによりポリ乳酸組成物中の残存開環重合性モノマーの含有量を測定した。なお、GCの測定は以下の条件で行うことができる。各表中の「ppm」は質量分率を示す。
<<GC測定条件>>
・カラム :キャピラリーカラム(J&W社製、DB−17MS、長さ30m×内径0.25mm、膜厚0.25μm)
・内部標準 :2,6−ジメチル−γピロン
・カラム流量:1.8mL/分
・カラム温度:50℃で1分間保持。25℃/分間で定速昇温して320℃で5分間保持。
・検出器 :水素炎イオン化法(FID)
<ポリ乳酸組成物の分子量測定>
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー株式会社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%のポリ乳酸組成物を1mL注入し、上記の条件で測定したポリ乳酸組成物の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリ乳酸組成物の数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー株式会社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%のポリ乳酸組成物を1mL注入し、上記の条件で測定したポリ乳酸組成物の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリ乳酸組成物の数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。
<イエローインデックス(YI値)>
得られたポリ乳酸組成物について、厚み2mm樹脂ペレットを作製してJIS−K7103に従い、SMカラーコンピューター(スガ試験機株式会社製)を用いて測定し、YI値を求めた。
得られたポリ乳酸組成物について、厚み2mm樹脂ペレットを作製してJIS−K7103に従い、SMカラーコンピューター(スガ試験機株式会社製)を用いて測定し、YI値を求めた。
<シャルピー衝撃強度>
得られたポリ乳酸組成物について、ISO179に従って、厚み10mmのノッチ付試験片を作製し、シャルピー衝撃強度(kJ/m2)を東洋精機株式会社製ユニバーサルインパクトテスター(60kg−cmハンマー)を用いて測定した。
得られたポリ乳酸組成物について、ISO179に従って、厚み10mmのノッチ付試験片を作製し、シャルピー衝撃強度(kJ/m2)を東洋精機株式会社製ユニバーサルインパクトテスター(60kg−cmハンマー)を用いて測定した。
(実施例2〜9及び比較例1〜5)
実施例1において、下記表1〜表3に示すように、造核剤、結晶化促進剤の種類及び量重合開始剤の量を変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜5のポリ乳酸組成物を作製した。
得られた各ポリ乳酸組成物について、実施例1と同様にして、諸特性を評価した。結果を表1〜表3に示した。
実施例1において、下記表1〜表3に示すように、造核剤、結晶化促進剤の種類及び量重合開始剤の量を変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜5のポリ乳酸組成物を作製した。
得られた各ポリ乳酸組成物について、実施例1と同様にして、諸特性を評価した。結果を表1〜表3に示した。
(実施例10)
実施例1において、下記表2に示すように、触媒をDBUに変更し、二軸攪拌機の送液経路の温度を入口及び出口ともに80℃として、かつ造核剤、結晶化促進剤の種類、及び量重合開始剤の量を変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例10のポリ乳酸組成物を作製した。
得られた実施例10のポリ乳酸組成物について、実施例1と同様にして、諸特性を評価した。結果を表2に示した。
実施例1において、下記表2に示すように、触媒をDBUに変更し、二軸攪拌機の送液経路の温度を入口及び出口ともに80℃として、かつ造核剤、結晶化促進剤の種類、及び量重合開始剤の量を変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例10のポリ乳酸組成物を作製した。
得られた実施例10のポリ乳酸組成物について、実施例1と同様にして、諸特性を評価した。結果を表2に示した。
表1〜表3中の材料の詳細については、以下のとおりである。
*タルク:日本タルク株式会社製、SG−95
*カオリナイト:竹原化学工業株式会社製、SatintoneNo.5
*リン酸エステル金属塩化合物:ADEKA社製、アデカスタブNA−11
*ロジン酸金属塩化合物:荒川化学工業株式会社製、パインクリスタル、KR−50M
*ポリグリセリン脂肪酸エステル:太陽化学株式会社製、チラバゾールVR−05
*PO−EO共重合体(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体):ADEKA社製、プルロニックF68
*タルク:日本タルク株式会社製、SG−95
*カオリナイト:竹原化学工業株式会社製、SatintoneNo.5
*リン酸エステル金属塩化合物:ADEKA社製、アデカスタブNA−11
*ロジン酸金属塩化合物:荒川化学工業株式会社製、パインクリスタル、KR−50M
*ポリグリセリン脂肪酸エステル:太陽化学株式会社製、チラバゾールVR−05
*PO−EO共重合体(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体):ADEKA社製、プルロニックF68
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 少なくともポリ乳酸を含有してなり、
残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、
イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、
シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上であることを特徴とするポリ乳酸組成物である。
<2> 造核剤及び結晶化促進剤の少なくともいずれかを含有し、該造核剤が、有機結晶核剤及び無機結晶核剤の少なくともいずれかである前記<1>に記載のポリ乳酸組成物である。
<3> 前記有機結晶核剤が、リン酸エステル金属塩化合物及びロジン酸金属塩化合物から選択される少なくとも1種である前記<2>に記載のポリ乳酸組成物である。
<4> 前記無機結晶核剤が、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト、マイカ、及びワラステナイトから選択される少なくとも1種である前記<2>に記載のポリ乳酸組成物である。
<5> 前記結晶化促進剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体の少なくともいずれかである前記<2>から<4>のいずれかに記載のポリ乳酸組成物である。
<6> 開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する重合工程と、
前記重合工程で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する混合工程と、を含むことを特徴とするポリ乳酸組成物の製造方法である。
<7> 前記造核剤の添加量が、開環重合性モノマー100質量部に対して0.1質量部〜20質量部である前記<6>に記載のポリ乳酸組成物の製造方法である。
<8> 前記結晶化促進剤の添加量が、重合物100質量部に対して0.1質量部〜20質量部である前記<6>から<7>のいずれかに記載のポリ乳酸組成物の製造方法である。
<9> 前記圧縮性流体が、二酸化炭素を含有する前記<6>から<8>のいずれかに記載のポリ乳酸組成物の製造方法である。
<10> 開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する重合手段と、
前記重合手段で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する混合手段と、を有することを特徴とするポリ乳酸組成物製造装置である。
<1> 少なくともポリ乳酸を含有してなり、
残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、
イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、
シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上であることを特徴とするポリ乳酸組成物である。
<2> 造核剤及び結晶化促進剤の少なくともいずれかを含有し、該造核剤が、有機結晶核剤及び無機結晶核剤の少なくともいずれかである前記<1>に記載のポリ乳酸組成物である。
<3> 前記有機結晶核剤が、リン酸エステル金属塩化合物及びロジン酸金属塩化合物から選択される少なくとも1種である前記<2>に記載のポリ乳酸組成物である。
<4> 前記無機結晶核剤が、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト、マイカ、及びワラステナイトから選択される少なくとも1種である前記<2>に記載のポリ乳酸組成物である。
<5> 前記結晶化促進剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体の少なくともいずれかである前記<2>から<4>のいずれかに記載のポリ乳酸組成物である。
<6> 開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する重合工程と、
前記重合工程で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する混合工程と、を含むことを特徴とするポリ乳酸組成物の製造方法である。
<7> 前記造核剤の添加量が、開環重合性モノマー100質量部に対して0.1質量部〜20質量部である前記<6>に記載のポリ乳酸組成物の製造方法である。
<8> 前記結晶化促進剤の添加量が、重合物100質量部に対して0.1質量部〜20質量部である前記<6>から<7>のいずれかに記載のポリ乳酸組成物の製造方法である。
<9> 前記圧縮性流体が、二酸化炭素を含有する前記<6>から<8>のいずれかに記載のポリ乳酸組成物の製造方法である。
<10> 開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する重合手段と、
前記重合手段で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する混合手段と、を有することを特徴とするポリ乳酸組成物製造装置である。
1、3、5、7、11、21、27 タンク
2、4、22 計量フィーダー
6、8、12、28 計量ポンプ
9、29 接触部
10 送液ポンプ
13、33 反応部
34 圧調整バルブ
100 重合反応装置
100a 供給ユニット
100b 重合反応装置本体
P ポリ乳酸組成物
2、4、22 計量フィーダー
6、8、12、28 計量ポンプ
9、29 接触部
10 送液ポンプ
13、33 反応部
34 圧調整バルブ
100 重合反応装置
100a 供給ユニット
100b 重合反応装置本体
P ポリ乳酸組成物
Idriss Blakey, Anguang Yu, Steven M.Howdle, Andrew K.Whittakera and Kristofer J.Thurechta,Green Chemistry,2011,Advance Article
Claims (10)
- 少なくともポリ乳酸を含有してなり、
残存開環重合性モノマーの含有量が100質量ppm以上5,000質量ppm以下であり、
ゲルパーミエイションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100,000以上300,000未満であり、
イエローインデックス(YI)値が、5以下であり、
シャルピー衝撃強度が、10kJ/m2以上であることを特徴とするポリ乳酸組成物。 - 造核剤及び結晶化促進剤の少なくともいずれかを含有し、該造核剤が、有機結晶核剤及び無機結晶核剤の少なくともいずれかである請求項1に記載のポリ乳酸組成物。
- 前記有機結晶核剤が、リン酸エステル金属塩化合物及びロジン酸金属塩化合物から選択される少なくとも1種である請求項2に記載のポリ乳酸組成物。
- 前記無機結晶核剤が、タルク、カオリナイト、モンモリロナイト、マイカ、及びワラステナイトから選択される少なくとも1種である請求項2に記載のポリ乳酸組成物。
- 前記結晶化促進剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体の少なくともいずれかである請求項2から4のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
- 開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する重合工程と、
前記重合工程で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する混合工程と、を含むことを特徴とするポリ乳酸組成物の製造方法。 - 前記造核剤の添加量が、開環重合性モノマー100質量部に対して0.1質量部〜20質量部である請求項6に記載のポリ乳酸組成物の製造方法。
- 前記結晶化促進剤の添加量が、重合物100質量部に対して0.1質量部〜20質量部である請求項6から7のいずれかに記載のポリ乳酸組成物の製造方法。
- 前記圧縮性流体が、二酸化炭素を含有する請求項6から8のいずれかに記載のポリ乳酸組成物の製造方法。
- 開環重合性モノマーと、圧縮性流体と、造核剤とを混合して、触媒の存在下、前記開環重合性モノマーを開環重合する重合手段と、
前記重合手段で得られた重合物に、結晶化促進剤を添加し混合する混合手段と、を有することを特徴とするポリ乳酸組成物製造装置。
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