JP6003411B2 - ポリマーの製造方法 - Google Patents
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Description
以下、本発明の一実施形態について詳しく説明する。本実施形態のポリマーの製造方法は、開環重合性モノマーを含む原材料と、圧縮性流体とを所定の混合比で接触させて、金属触媒の存在下、開環重合性モノマーを開環重合させる重合工程を有する。本実施形態において、原材料とは、ポリマーを製造するもとになる材料であって、ポリマーの構成成分となる材料であり、少なくとも開環重合性モノマーを含み、更に必要に応じて適宜選択した開始剤、添加剤などの任意成分を含む。
まず、上記の製造方法で原材料として用いられる開環重合性モノマーなどの成分について説明する。
本実施形態で用いられる開環重合性モノマーは、使用する圧縮性流体との組み合わせにもよるが、エステル結合などのカルボニル結合を環内に有するものが好ましい。カルボニル結合は、電気陰性度の高い酸素が炭素とπ結合して成り、π結合電子がひきつけられることにより酸素が負に分極し、炭素が正に分極しているため、反応性が高くなる。また、圧縮性流体が二酸化炭素の場合、カルボニル結合が二酸化炭素の構造と似ていることから、二酸化炭素と生成したポリマーとの親和性は高くなると推測される。これらの作用により、圧縮性流体による生成したポリマーの可塑化の効果は高くなる。このような、開環重合性モノマーとしては、例えば、エステル結合を環内に有する環状エステル、環状カーボネートなどが挙げられる。上記の開環重合性モノマーを用いることにより、ポリマー生成物は、例えば、エステル結合やカーボネート結合などのカルボニル結合を有したポリエステルあるいはポリカーボネートとなる。
R−C*−H(−OH)(−COOH) 一般式(1)
(一般式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。また、一般式(1)において、「C*」は、不斉炭素を表す。)
本実施形態の製造方法で用いられる金属触媒は、金属原子を含むものであれば特に限定されないが、金属原子を含む有機化合物が挙げられる。このような金属触媒としては、特に限定されず、オクチル酸スズ、ジブチル酸スズ、ジ(2−エチルヘキサン酸)スズなどのスズ系化合物、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸アルミなどのアルミ系化合物、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどのチタン系化合物、ジルコニウムイソプロオイキシドなどのジルコニウム系化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン系化合物などの公知のものが用いられる。
本実施形態では、得られるポリマーの分子量を制御するために、開始剤が好適に用いられる。開始剤としては、公知のものが使用でき、アルコール系であれば例えば脂肪族アルコールのモノ、ジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。開始剤としては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等のモノアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジアルコール;グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン等の多価アルコール;及び乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。
また、開環重合に際しては、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤の例としては、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、防曇剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、無機粒子、各種フィラー、熱安定剤、難燃剤、結晶核剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑剤、天然物、離型剤、可塑剤、その他類似のものがあげられる。必要に応じて重合反応後に重合停止剤(安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸等)を用いることもできる。上記添加剤の配合量は、添加する目的や添加剤の種類によって異なるが、好ましくは、ポリマー組成物100質量部に対して0質量部以上5質量部以下である。
次に、図1及び図2を用いて本実施形態の製造方法で用いられる圧縮性流体について説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。本実施形態における「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、(3)の何れかの領域に存在するときの状態を意味する。
続いて、図3乃至図5を用いて、本実施形態のポリマーの製造方法で好適に用いられる重合反応装置について説明する。図3乃至図5は、重合工程の一例を示す系統図である。
まず、図3に示された連続式の重合反応装置100について説明する。図3の系統図において、重合反応装置100は、開環重合性モノマーなどの原材料および圧縮性流体を供給する供給ユニット100aと、供給ユニット100aによって供給された開環重合性モノマーを重合させる重合反応装置本体100bとを有する。供給ユニット100aは、タンク(1,3,5,7,11)と、計量フィーダー(2,4)と、計量ポンプ(6,8,12)と、を有する。重合反応装置本体100bは、重合反応装置本体100bの一端部に設けられた接触部9と、送液ポンプ10と、反応部13と、計量ポンプ14と、他端部に設けられた押出口金15と、を有する。
続いて、図5に示されたバッチ式の重合反応装置400について説明する。図5の系統図において、重合反応装置400は、タンク407と、計量ポンプ408と、添加ポット411と、反応容器413と、バルブ(421,422,423,424,425)とを有している。上記の各装置は耐圧性の配管430によって図5に示したように接続されている。また、配管430には、継手(430a,430b)が設けられている。
続いて、重合反応装置100または重合反応装置400を用いた開環重合性モノマーの重合方法について説明する。
まず、重合反応装置100を用いた開環重合性モノマーの連続式の重合方法について説明する。重合反応装置100では、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを連続的に供給し、接触させて、開環重合性モノマーを開環重合させてポリマーを連続的に得る。まず、各計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6、計量ポンプ8を作動させ、各タンク(1,3,5,7)内の開環重合性モノマー、開始剤、添加剤、圧縮性流体を連続的に供給する。これにより、各導入口(9a,9b,9c,9d)から、接触部9の管内に原材料および圧縮性流体が連続的に導入される。なお、固体(粉末又は粒状)の原材料は、液体の原材料と比較して計量精度が低い場合がある。この場合、固体の原材料を前もって液体の状態にしてタンク5に貯蔵しておき、計量ポンプ6によって接触部9の管内に導入させても良い。各計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6、計量ポンプ8を作動させる順序は、特に限定されないが、初期の原材料が圧縮流体に接触せずに反応部13に送られると、温度低下によって固化する恐れがあるため、先に計量ポンプ8を作動させることが好ましい。
続いて、重合反応装置400を用いた開環重合性モノマーのバッチ式の重合方法について説明する。重合反応装置400では、開環重合性モノマーを含む原材料と、圧縮性流体とを所定の混合比で接触させて、金属触媒の存在下、開環重合性モノマーを開環重合させる。この場合、まず、計量ポンプ408を作動させ、バルブ(421、422)を開放することにより、タンク407に貯蔵された圧縮性流体を、添加ポット411を経由せずに反応容器413に供給する。これにより、反応容器413内で、予め収容された開環重合性モノマーおよび開始剤と、タンク407から供給された圧縮性流体と、が接触し、攪拌装置によって攪拌されて、開環重合性モノマーなどの原材料が溶融する。開環重合性モノマーを溶融させて開環重合を行った場合には、原材料の比率が高い状態で反応を進行させることができるので、反応の効率が向上する。
本実施形態の製造方法により得られるポリマー生成物に含まれる残存開環重合性モノマー量は、好ましくは3モル%以下、より好ましくは0.5モル%以下、更に好ましくは0.1モル%以下とすることができる。なお、本実施形態において残存開環重合性モノマー量は、モル分率〔残存開環重合性モノマーのモル量/(残存開環重合性モノマーのモル量+ポリマー生成物中の開環重合性モノマーのモル量)〕で表すことができる。また、残存開環重合性モノマー量は、ポリマー生成物の核磁気共鳴測定結果から、ポリマー生成物に由来するピーク面積および残存開環重合性モノマーに由来するピーク面積の比を算出することによって得られる。残存開環重合性モノマー量が3モル%を超える場合、熱特性の低下により耐熱安定性が悪くなるのに加えて、残存開環重合性モノマーが開環した際に生ずるカルボン酸に加水分解を促進する触媒機能を有するため、ポリマーの分解が進行しやすくなる。
測定対象となるポリマー生成物1質量部に2−プロパノール2質量部を加え、超音波で30分間分散させた後、冷蔵庫(5℃)にて1日以上保存し、ポリマー生成物中の有機溶媒を抽出する。上澄み液をガスクロマトグラフィ(GC−14A,SHIMADZU)で分析し、ポリマー生成物中の有機溶媒および残留モノマーを定量することにより有機溶媒濃度を測定する。かかる分析時の測定条件は、以下の通りである。
装置 :島津GC−14A
カラム :CBP20−M 50−0.25
検出器 :FID
注入量 :1〜5μl
キャリアガス :He 2.5kg/cm2
水素流量 :0.6kg/cm2
空気流量 :0.5kg/cm2
チャートスピード:5mm/min
感度 :Range101×Atten20
カラム温度 :40℃
Injection Temp :150℃
本実施形態の製造方法により得られたポリマー生成物は、有機溶媒を使用しない製法で製造され、残存モノマー量も少ないことから、安全性、安定性に優れている。従って、本実施形態の製造方法により得られたポリマーは、電子写真の現像剤、印刷用インク、建築用塗料、化粧品、医療用材料などの各種用途に幅広く適用される。
従来の開環重合性モノマーの溶融重合法では、一般的に、150℃以上の高温で反応させるため、ポリマー生成物中に未反応のモノマーが残存する。そのため未反応のモノマーを除去する工程が必要となる場合がある。また、溶媒を用いて溶液重合した場合、得られたポリマーを固体で使用するためには溶媒を除去する工程が必要となる。即ち、従来のいずれの方法でも、工程の増加や、収率低下によるコストアップが避けられない。
(1)開環重合性モノマーを、得られるポリマーの融点以上に加熱して重合する溶融重合法と比較して、低温で反応が進む。
(2)低温で反応が進むので、副反応もほとんど起こらず、加えた開環重合性モノマーに対して高収率でポリマー生成物が得られる(すなわち未反応の開環重合性モノマーが少ない)。これにより、成形加工性、熱安定性に優れたポリマーを得るための未反応の開環重合性モノマーの除去等の精製工程を簡略化又は省略できる。
(3)有機溶媒を用いた重合法では、得られたポリマー生成物を固体で使用するためには有機溶媒を除去する工程が必要となる。また、有機溶媒を除去する工程によっても有機溶媒を完全に除去することは困難である。本実施形態の重合方法では、圧縮性流体を用いるため廃液等も発生せず、乾燥したポリマー生成物が1段階の工程で得られることから、乾燥工程も簡略化又は省略できる。
(4)圧縮性流体の供給量を制御することで、重合速度と重合効率(重合系に占めるポリマー生成物の割合)の両立を図ることが可能となる。
(5)圧縮性流体によって開環重合性モノマーを溶融させた後に、触媒を加えて開環重合させるため、均一に反応が進む。
続いて、第1の実施形態の応用例としての第2の実施形態について説明する。第1の実施形態の製造方法では、残存開環重合性モノマーがほとんどなく反応が定量的に進む。このことから、第2の実施形態では、第1の実施形態の製造方法で製造されたポリマー生成物を用い、数種類の開環重合性モノマーを加えるタイミングを適宜設定することにより、複合体を合成する。なお、本実施形態において、複合体とは、モノマーを複数の系列に分けて重合して得られる2種以上のポリマーセグメントを有する共重合体またはモノマーを複数の系列に分けて重合して得られる2種以上のポリマーの混合物を意味する。以下、複合体の一例として、ステレオコンプレックスの合成方法を二通り示す。なお、「ステレオコンプレックス」とは、光学異性体となる一対の成分(例えば、D−乳酸成分及びポリL−乳酸成分)を含み、ステレオコンプレックス結晶を有するものであって、次式(i)で表されるステレオコンプレックス結晶化度(S)が90%以上であるポリマー(例えば、ポリ乳酸)を意味する。
(S) = 〔△Hmsc/(△Hmh+△Hmsc)〕 × 100 (i)
なお、(i)式中の△Hmhは、ホモ結晶融解熱であって、例えば、ポリ乳酸の場合190℃未満に観測される。また、△Hmscは、ステレオコンプレックス結晶融解熱であって、例えば、ポリ乳酸の場合190℃以上に観測される。
まず、図6を用いて第1の方法について説明する。図6は、第1の方法で用いられる複合体製造システムを示す模式図である。第1の方法は、第1の実施形態の製造方法で得られたポリマーと、モノマーとを連続的に接触させて、ポリマーおよびモノマーを重合させる第2の重合工程を有する。具体的には、図6(a)の複合体製造システム200における系列1で、第1の実施形態の製造方法でポリマーを生成し、得られたポリマー生成物Pと、新たに導入された第2の開環重合性モノマーとを系列2で接触させて圧縮性流体の存在下、連続的に重合させることによって、複合体生成物PP(最終的なポリマー生成物)を製造する。なお、図6(a)の複合体製造システム200における系列2と同様の系列を直列に繰り返すことにより、3種以上のセグメントを有する複合体生成物PPを得ることもできる。
続いて、図7を用いて第2の方法について説明する。図7は、第2の方法で用いられる複合体製造システムを示す模式図である。第2の方法では、第1の実施形態の製造方法でそれぞれ製造された複数のポリマー生成物を圧縮性流体の存在下、連続的に混合させることによって、複合体生成物PPを製造する。複数のポリマー生成物は、例えば、互いに光学異性体の開環重合性モノマーをそれぞれ重合したものである。複合体製造システム300は、複数の重合反応装置100と混合装置41と圧調整バルブ42とを有する。
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%のポリマー生成物を1mL注入し、上記の条件で測定したポリマー生成物の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリマーの数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。
日本電子社製核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、重クロロホルム中で生成物のポリ乳酸の核磁気共鳴測定を行った。この場合、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積(5.10〜5.20ppm)に対するラクチド由来の四重線ピーク面積(4.98〜5.05ppm)の比を算出し、これを100倍したものを未反応モノマー量(モル%)(残存開環重合性モノマー量)とした。ポリマー転化率は、100から算出した未反応モノマーの量を差し引いた値である。
重合反応装置100で8時間以上連続運転を行った後に重合反応装置100の接触部9の配管を分解し、配管内にゲル化物などが付着しているかどうかを目視評価した。目視評価の結果、ゲル化物の付着が無い場合「○」とし、ありの場合「×」とした。
図5の重合反応装置400を用いて、L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(90/10)(製造会社名:ピューラック社、融点:100℃)の開環重合を行った。重合反応装置400の構成を示す。
タンク407 :炭酸ガスボンベ
添加ポット411:1/4インチのSUS316の配管をバルブ423,424に挟んで
添加ポットとして使用した。
予め2−エチルヘキサン酸スズ4mgを充填した。
反応容器413 :100mlのSUS316製の耐圧容器
予め開環重合性モノマーとして液体の状態のラクチド
(L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(重量比90/10))と、
開始剤としてのラウリルアルコールと、の混合物(モル比100/3)
108gを充填した。
超臨界二酸化炭素の空間容積:100ml−108g/1.27(原材料の比重)=15ml
超臨界二酸化炭素の質量:15ml×0.303(110℃、15MPaでの二酸化炭素の比重)=4.5
混合比:108g/(108g+4.5g)=0.96
開始剤量を、表1の実施例2〜4の欄に示すように変えた点以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で求めた物性値を表1に示す。
混合比および反応温度を、表1の実施例5〜7の欄に示すように変えた点以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で求めた物性値を表1に示す。
混合比、開始剤量、及び、反応圧力を、表2の実施例8〜10の欄に示すように変えた点以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で求めた物性値を表2に示す。
反応容器413内の原材料の充填量を90g(実施例11)、70g(実施例12)、50g(実施例13)、30g(実施例14)、10g(比較例1)とし、反応時間を表2の実施例11〜13の欄に示すように変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で求めた物性値を表2および表3に示す。
反応温度および反応時間を表3に示すとおり変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で求めた物性値を表3に示す。
図4の重合反応装置100を用いて、L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(90/10)の開環重合を行った。重合反応装置100の構成を示す。
タンク1,計量フィーダー2:
日本精密社製 プランジャーポンプNP−S462
タンク1には、開環重合性モノマーとして溶融状態のラクチド
(L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(重量比90/10)
製造会社名:ピューラック社、融点:100℃)を充填した。
タンク3,計量フィーダー4:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU-2080)
タンク3には、開始剤としてラウリルアルコールを充填した。
タンク5,計量ポンプ6:本実施例では使用しなかった。
タンク7 :炭酸ガスボンベ
タンク11,計量ポンプ12:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU-2080)
タンク11にはジ(2−エチルヘキサン酸)スズを充填した。
接触部9 :攪拌機能を有さない1/8インチの耐圧配管
反応部13 :攪拌機能を有さない1/8インチの耐圧配管
スズ:ジ(2−エチルヘキサン酸)スズ
フィード比を表4に示すとおり変更した以外は実施例2−1と同様の操作を行った。得られたポリマー生成物(ポリ乳酸)について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)、連続生産性を求めた。結果を表4に示す。
開始剤量を表4に示すとおり変更した以外は実施例2−1と同様の操作を行った。得られたポリマー生成物(ポリ乳酸)について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)、連続生産性を求めた。結果を表4に示す。
シリンダ温度を表4に示すとおり変更した以外は実施例2−1と同様の操作を行った。得られたポリマー生成物(ポリ乳酸)について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)、連続生産性を求めた。結果を表4に示す。
重合系内の圧力を表4に示すとおり変更した以外は実施例2−1と同様の操作を行った。得られたポリマー生成物(ポリ乳酸)について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)、連続生産性を求めた。結果を表4に示す。
図7に示す複合体製造システム300を用いて、複合体を製造した。以下、複合体製造システム300における複数の重合反応装置100の一方を系列1の重合反応装置100と言い、他方を系列2の重合反応装置100と言う。複合体製造システム300の構成を示す。
重合反応装置100(系列1,2):実施例2−1で用いたものと同様の重合反応装置
混合装置41 :互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置
シリンダー内径 40mm
二軸同方向回転
回転速度 30rpm
スズ:ジ(2−エチルヘキサン酸)スズ
開始剤量を表5に示すとおり変更した以外は実施例2−10と同様の操作を行った。得られたポリマー生成物(ポリ乳酸)について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)、連続生産性を求めた。結果を表5に示す。
図6に示す複合体製造システム200を用いて、複合体を製造した。図6の装置は、図3の重合反応装置100を2つ、系列1の重合装置および系列2の重合装置として直列につなげた構成である。複合体製造システム200の構成を以下に示す。
タンク1,計量フィーダー2:
日本精密社製 プランジャーポンプNP−S462
タンク1には、開環重合性モノマー(第1モノマー)として
溶融状態のL体のラクチド(製造会社名:ピューラック社、融点:100℃)
と、開始剤としてのラウリルアルコールと、
の99:1(モル比)混合物を充填した。
タンク3,計量フィーダー4:本実施例では使用しなかった。
タンク5,計量ポンプ6 :本実施例では使用しなかった。
タンク7 :炭酸ガスボンベ
タンク27 :炭酸ガスボンベ
タンク21,計量フィーダー22:
日本精密社製 プランジャーポンプNP−S462
タンク21には、開環重合性モノマー(第2モノマー)として
溶融状態のD体のラクチド(製造会社名:ピューラック社、融点:100℃)
を充填した。
タンク11,計量ポンプ12:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU-2080)
タンク11にはジ(2−エチルヘキサン酸)スズを充填した。
接触部9:互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置
シリンダー内径 30mm
二軸同方向回転
回転速度 30rpm
接触部29:互いに噛み合うスクリュウを取付けた二軸攪拌装置
シリンダー内径 30mm
二軸同方向回転
回転速度 30rpm
反応部13 :二軸混練機
シリンダー内径 40mm
二軸同方向回転
回転速度 60rpm
反応部33 :二軸混練機
シリンダー内径 40mm
二軸同方向回転
回転速度 60rpm
スズ:ジ(2−エチルヘキサン酸)スズ
開始剤量およびモノマー種(ε-カプロラクトン(製造会社名:東京化成社製))を表6に示すとおり変更した以外は実施例2−10と同様の操作を行った。得られたポリマー生成物(ポリ乳酸)について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)、連続生産性を求めた。結果を表6に示す。
2,4,22 計量フィーダー
6,8,12,14,28 計量ポンプ
9,29 接触部
9a 導入口(圧縮性流体導入口の一例)
9b 導入口(モノマー導入口の一例)
10 送液ポンプ
13,33 反応部
13a 導入口
13b 導入口(触媒導入口の一例)
15 押出口金(ポリマー排出口の一例)
16 圧調整バルブ
30,31 配管
33a,41a ポリマー導入口
34 圧調整バルブ(複合体排出口の一例)
41 混合装置
42 圧調整バルブ(複合体排出口の一例)
41 混合装置(複合体連続製造装置の一例)
100 重合反応装置
100a 供給装置
100b 重合反応装置本体(ポリマー連続製造装置の一例)
200,300 複合体製造システム
407 タンク
408 計量ポンプ
411 添加ポット
413 反応容器
421,422,423,424,425 バルブ
P ポリマー生成物
PP 複合体生成物
Claims (12)
- 前記開環重合性モノマーを含む原材料と、前記圧縮性流体とを接触させることにより、前記開環重合性モノマーを溶融させることを特徴とする請求項1に記載のポリマーの製造方法。
- 前記開環重合性モノマーのポリマー転化率は、97モル%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマーの製造方法。
- 前記ポリマーの重量平均分子量は、12000以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法。
- 前記圧縮性流体は、二酸化炭素を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法。
- 前記開環重合性モノマーは、エステル結合を環内に有するモノマーであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法。
- 前記重合工程で開環重合させる際の重合反応温度の下限は、前記開環重合性モノマーの融点よりも40℃低い温度であって、前記重合反応温度の上限は、前記開環重合性モノマーの融点よりも40℃高い温度であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法。
- 前記重合工程で開環重合させる際の重合反応温度の上限は100℃であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法。
- 請求項9に記載のポリマーの製造方法により得られたポリマーを含む複数のポリマーを、前記圧縮性流体の存在下、連続的に混合させる混合工程を有することを特徴とするポリマーの製造方法。
- 前記複数のポリマーは、互いに光学異性体の開環重合性モノマーをそれぞれ重合して得られる各ポリマーを含むことを特徴とする請求項10に記載のポリマーの製造方法。
- 請求項10に記載のポリマーの製造方法により得られたポリマーと、モノマーとを連続的に接触させて、前記ポリマーおよび前記モノマーを重合させる第2の重合工程を有する
ことを特徴とするポリマーの製造方法。
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