JP2014159539A - ポリマー製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 原材料のモノマーを生成するときの熱分解の影響を小さくしたとしても、モノマーを重合するときに更に熱が加えられると、熱による影響でポリマーの収率が低下するという課題があった。
【解決手段】 本発明のポリマー製造装置は、少なくとも、モノマー含む原材料を供給する第一の供給部と、圧縮性流体を供給する第二の供給部と、前記モノマーと前記圧縮性流体とを接触させる接触部と、前記圧縮性流体の存在下、前記圧縮性流体と接触後の前記モノマーを重合反応させる反応部と、を有し、前記反応部に、一または二以上の押出装置と、一または二以上の撹拌装置とを有することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】 本発明のポリマー製造装置は、少なくとも、モノマー含む原材料を供給する第一の供給部と、圧縮性流体を供給する第二の供給部と、前記モノマーと前記圧縮性流体とを接触させる接触部と、前記圧縮性流体の存在下、前記圧縮性流体と接触後の前記モノマーを重合反応させる反応部と、を有し、前記反応部に、一または二以上の押出装置と、一または二以上の撹拌装置とを有することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、ポリマー製造装置に関する。
従来、ポリマーは、その用途に応じて様々な種類のものが製造され、産業上用いられている。例えば、生分解性ポリマーは、微生物により水と二酸化炭素へと分解され、自然界の炭素サイクルに組み込まれる材料として知られている。このため、近年の環境保護への関心の高まりからポリ乳酸等の生分解性ポリマーの需要が増加してきている。生分解性ポリマー等のポリマーの重合方法として、溶融状態のモノマーを重合する方法が知られている。
しかしながら、溶融状態のモノマーを重合する場合、熱による影響で、生成物の収率が低下するという課題があった。このような課題を解決する1つの手段として、例えば、特許文献1に記載されたようなポリマー合成装置を用いたポリエステルの製造方法が提案されている。この製造方法によると、原材料のラクチドモノマーを生成する解重合時に、熱分解の影響を小さくすることで、高収率でポリマーが得られるとしている。
しかしながら、原材料のモノマーを生成するときの熱分解の影響を小さくしたとしても、モノマーを重合するときに更に熱が加えられると、熱による影響でポリマーの収率が低下するという課題があった。
本願請求項1に係る発明は、少なくとも、モノマー含む原材料を供給する第一の供給部と、圧縮性流体を供給する第二の供給部と、前記モノマーと前記圧縮性流体とを接触させる接触部と、前記圧縮性流体の存在下、前記圧縮性流体と接触後の前記モノマーを重合反応させる反応部と、を有し、前記反応部に、一または二以上の押出装置と、一または二以上の撹拌装置とを有することを特徴とするポリマー製造装置である。
本願発明によると、高収率でポリマーが得られるという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
以下、図1乃至図6を用いて、本発明の実施形態について説明する。
以下、図1乃至図6を用いて、本発明の実施形態について説明する。
本発明の一実施形態に係るポリマー製造装置は、モノマー含む原材料を供給する第一の供給部と、圧縮性流体を供給する第二の供給部と、モノマーと圧縮性流体とを接触させる接触部と、圧縮性流体の存在下、圧縮性流体と接触後のモノマーを重合反応させる反応部と、を有し、反応部に、一または二以上の押出装置と、一または二以上の撹拌装置とを有することを特徴としている。
このポリマー製造装置によると、モノマーを含む原材料と、圧縮性流体とを接触させた後、モノマーを重合反応させる。これにより、従来の反応温度よりも低い温度で、重合反応を進行させることができるので、熱による影響が低減される。更に、反応部に押出装置と撹拌装置とを設けることにより、重合反応の局所的な進行に起因して不均質な生成物が形成されてしまうことを防ぎ、より均質なポリマーの製造が可能になると共に、ポリマー生成物が配管内に滞留し詰まりが生じることを防止できる。これにより、高収率でポリマーが得られる。
(実施の形態1)
続いて、図3および図4を用いて、本実施形態のポリマーの製造方法で好適に用いられるポリマー製造装置について説明する。図3および図4は、重合工程の一例を示す系統図である。図3の系統図において、ポリマー製造装置100は、モノマーの一例としての開環重合性モノマーなどの原材料および圧縮性流体を供給する供給ユニット100aと、供給ユニット100aによって供給された開環重合性モノマーを重合させるポリマー製造装置本体100bとを有する。供給ユニット100aは、タンク(1,3,5,7,11)と、計量フィーダー(2,4)と、計量ポンプ(6,8,12)と、を有する。ポリマー製造装置本体100bは、ポリマー製造装置本体100bの一端部に設けられた接触部9と、送液ポンプ10と、反応部13と、計量ポンプ14と、他端部に設けられた押出口金15と、を有する。
続いて、図3および図4を用いて、本実施形態のポリマーの製造方法で好適に用いられるポリマー製造装置について説明する。図3および図4は、重合工程の一例を示す系統図である。図3の系統図において、ポリマー製造装置100は、モノマーの一例としての開環重合性モノマーなどの原材料および圧縮性流体を供給する供給ユニット100aと、供給ユニット100aによって供給された開環重合性モノマーを重合させるポリマー製造装置本体100bとを有する。供給ユニット100aは、タンク(1,3,5,7,11)と、計量フィーダー(2,4)と、計量ポンプ(6,8,12)と、を有する。ポリマー製造装置本体100bは、ポリマー製造装置本体100bの一端部に設けられた接触部9と、送液ポンプ10と、反応部13と、計量ポンプ14と、他端部に設けられた押出口金15と、を有する。
供給ユニット100aのタンク1は、開環重合性モノマーを貯蔵する。貯蔵される開環重合性モノマーは粉末であっても液体の状態であっても良い。タンク3は、開始剤および添加剤のうち固体(粉末又は粒状)のものを貯蔵する。タンク5は、開始剤および添加剤のうち液体のものを貯蔵する。タンク7は、圧縮性流体を貯蔵する。なお、タンク7は、接触部9に供給される過程で、あるいは、接触部9で加熱または加圧されて圧縮性流体となる気体(ガス)、または、固体を貯蔵しても良い。この場合、タンク7に貯蔵される気体または固体は、加熱または加圧されることにより、接触部9内で図2の相図における(1)、(2)、または(3)の圧縮性流体の状態となる。図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。圧縮性流体の詳細な説明については、後述する。
計量フィーダー2は、モノマー含む原材料を供給する第一の供給部の一例であり、タンク1に貯蔵された開環重合性モノマーを計量して接触部9に連続的に供給する。計量フィーダー4は、タンク3に貯蔵された固体を計量して接触部9に連続的に供給する。計量ポンプ6は、タンク5に貯蔵された液体を計量して接触部9に連続的に供給する。計量ポンプ8は、圧縮性流体を供給する第二の供給部の一例であり、タンク7に貯蔵された圧縮性流体を一定の圧力および流量で接触部9に連続的に供給する。なお、本実施形態において連続的に供給するとは、バッチ毎に供給する方法に対する概念であって、開環重合させたポリマーが連続的に得られるよう供給することを意味する。即ち、開環重合させたポリマーが連続的に得られる限り、各材料は、断続的、或いは、間欠的に供給されても良い。また、開始剤および添加剤がいずれも固体の場合には、ポリマー製造装置100は、タンク5および計量ポンプ6を有していなくても良い。同様に、開始剤および添加剤がいずれも液体の場合には、ポリマー製造装置100は、タンク3および計量フィーダー4を有していなくても良い。
本実施形態において、ポリマー製造装置本体100bは、一端部に、開環重合性モノマーを導入するモノマー導入口を有し、他端部に、開環重合性モノマーを重合させて得られたポリマーを排出するポリマー排出口を有する管状の装置である。また、ポリマー製造装置本体100bの一端部には、圧縮性流体を導入する圧縮性流体導入口を更に有し、一端部と前記他端部との間には、触媒を導入する触媒導入口を有する。ポリマー製造装置本体100bの各装置は、原材料、圧縮性流体、あるいは生成したポリマーを輸送する耐圧性の配管30によって、図3に示されたように接続されている。また、ポリマー製造装置の接触部9、送液ポンプ10、および反応部13の各装置は、上記の原材料等を通過させる管状の部材を有している。
ポリマー製造装置本体100bの接触部9は、各タンク(1,3,5)から供給された開環重合性モノマー、開始剤、添加物などの原材料と、タンク7から供給された圧縮性流体とを連続的に接触させる耐圧性の装置あるいは管などにより構成される。接触部9では、原材料と圧縮性流体とを接触させることにより、原材料が溶融または溶解する。本実施形態において、「溶融」とは、原材料あるいは生成したポリマーが圧縮性流体と接触することで、膨潤しつつ可塑化、液状化した状態を意味する。また、「溶解」とは、原材料が圧縮性流体中に溶けることを意味する。開環重合性モノマーを溶解した場合には流体相、溶融した場合には溶融相が形成されるが、均一に反応を進めるために、溶融相または流体相のいずれか一層が形成されていることが好ましい。また、圧縮性流体に対して原材料の比率が高い状態で反応を進行させるために、開環重合性モノマーを溶融させることが好ましい。なお、本実施形態では、原材料および圧縮性流体を連続的に供給することにより、接触部9において、開環重合性モノマーなどの原材料と圧縮性流体とを一定の濃度の比率で連続的に接触させることができる。これにより、原材料を効率的に溶融または溶解させることができる。
接触部9は、タンク型の装置により構成されていても、筒型の装置により構成されていてもよいが、一端から原材料を供給し、他端から溶融相あるいは流体相などの混合物を取り出す筒型の装置(接触容器)であることが好ましい。更に、接触部9には、原材料、圧縮性流体などを撹拌する撹拌装置が設けられていても良い。このような装置としては、一軸のスクリュウ、互いに噛み合う二軸のスクリュウ、互いに噛み合う又は重なり合う多数の撹拌素子をもつ二軸の混合機、互いに噛み合うらせん形の撹拌素子を有するニーダー、スタティックミキサーなどが好ましく用いられる。特に、互いに噛み合う二軸又は多軸撹拌装置は、撹拌装置や容器への反応物の付着が少なく、セルフクリーニング作用があるので好ましい。接触部9が撹拌装置を有していない場合、接触部9は、耐圧性の配管30の一部によって構成される。なお、接触部9が配管30によって構成される場合、接触部9内での各材料を確実に混合するため、接触部9に供給される開環重合性モノマーは予め液化されていることが好ましい。
接触部9には、計量ポンプ8によってタンク7から供給された圧縮性流体を導入する圧縮性流体導入口の一例としての導入口9aと、計量フィーダー2によってタンク1から供給された開環重合性モノマーを導入するモノマー導入口の一例としての導入口9bと、計量フィーダー4によってタンク3から供給された粉末を導入する導入口9cと、計量ポンプ6によってタンク5から供給された液体を導入する導入口9dとが設けられている。本実施形態において各導入口(9a,9b,9c,9d)は、接触部9において原材料などを供給するためのシリンダーあるいは配管30の一部などの管状の部材と、各原材料または圧縮性流体を輸送する各配管とを接続する継手によって構成される。この継手としては、特に制限されず、レデューサー、カップリング、Y、T、アウトレットなどの公知のものが用いられる。また、接触部9には、供給された各原材料および圧縮性流体を加熱するためのヒータ9eが設けられている。
送液ポンプ10は、接触部9で形成された溶融相あるいは流体相などの混合物を反応部13に送液する。タンク11は、触媒を貯蔵する。計量ポンプ12は、タンク11に貯蔵された触媒を計量して反応部13に供給する。
反応部13には、送液ポンプ10によって送液された溶融した各原材料と、計量ポンプ12によって供給された触媒とを混合して、開環重合性モノマーを開環重合させるための装置(反応装置)が設けられている。反応装置は、耐圧性の装置あるいは管などにより構成される。反応部13は、タンク型の装置により構成されていても、筒型の装置により構成されていてもよいが、デッドスペースが少ない筒型が好ましい。更に、反応部13の反応装置としては、原材料、圧縮性流体などを撹拌する撹拌装置と押出装置とが挙げられる。反応部13の撹拌装置としては、互いに噛み合うスクリュウや、2フライト(長円形)や3フライト(三角形様)などの撹拌素子、円板又は多葉形(クローバー形など)の撹拌翼をもつ二軸又は多軸の駆動型撹拌装置がセルフクリーニングの観点から好ましい。あらかじめ触媒を含む原材料が充分に混合されている場合には、案内装置により流れの分割と複合(合流)を多段的に行う静止混合器も撹拌装置に応用出来る。静止型混合器としては、スタティックミキサー、及びそれらに類似する可動部を有さない混合装置が挙げられる。また、静止型混合器としては、特公昭47−15526、同47−15527、同47−15528、同47−15533に開示されたもの(多層化混合器)、及び特開昭47−33166に開示されたもの(ケニックス型)が挙げられ、これらの記載内容を参照によりここに含めるものとする。なお、配管の形状は特に限定されないが、反応経路を長くしたい場合は、装置をコンパクト化するために、らせん状に巻いた配管を用いるとよい。また、配管の径については、特に限定はなく、用途によって適宜使い分ければよい。また、押出装置の具体例としては、例えば、シリンジポンプ、ギヤポンプ等のポンプ式押出機の他、単軸型押出機、多軸型押出機、スクリュー式押出機のような特殊な型押出機が挙げられる。これら押出装置の中でも安定的な吐出が可能でかつ重合反応後のポリマーに対するせん断が少ないことから特にギヤポンプ、単軸型押出機、多軸形押出機が好ましい。
撹拌装置と押出装置とは、それぞれ、複数設けられていてもよい。撹拌装置と押出装置の配置について、適用可能な形態No.1〜No.13を表1に示す。なお、表中、A〜Eは、反応部13の拡大模式図である図5に記載された符号に対応する。
因みに、撹拌装置と押出装置の組み合わせについては、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば表1に示した組み合わせ以外のものも用いることができる。
表1から分かるように、反応部において押出装置と撹拌装置とは、押出装置が撹拌装置よりも前に設けられていてもよいし、撹拌装置が押出装置よりも前に設けられていてもよい。また、押出装置と撹拌装置とが交互に設けられていても良い。
なお、表中、チューブ型反応装置とは、撹拌機能も、押出機能も特に設けられておらず、配管で構成された反応装置のことを指し、例えば螺旋形状の配管であってもよいし、線状の配管であってもよい。
撹拌装置として静止型混合器を用いる場合、押出装置を、撹拌装置の少なくとも一つよりも、モノマーまたは生成したポリマーの移送経路(図5の矢印a)に対し上流側に配置した方が、静止型混合器の配置に伴う圧力損失が押出装置により補われるため好ましい。なお、撹拌装置を押出装置よりも上流側に配置すると、局所的な重合反応が進行する前に撹拌されるため、ポリマーの均質性を一層高めることができるという利点がある。
反応部13には、接触部9で溶解または溶融させた原材料を導入するための導入口13aと、計量ポンプ12によってタンク11から供給された触媒を導入する触媒導入口の一例としての導入口13bとが設けられている。本実施形態において各導入口(13a,13b)は、反応部13において原材料などを通過させるシリンダーあるいは配管30の一部などの管状の部材と、各原材料または圧縮性流体を供給するための各配管とを接続する継手によって構成される。この継手としては、特に制限されず、レデューサー、カップリング、Y、T、アウトレットなどの公知のものが用いられる。なお、反応部13には、蒸発物を除去するための気体出口が設けられていても良い。また、反応部13には、送液された原材料を加熱するためのヒータ13cが設けられている。
本発明の一実施形態では、図6に示すように、タンク27およびポンプ28を配管により反応部13の撹拌装置、押出装置、および配管の少なくとも一つに接続して、反応部13の各装置あるいは配管に圧縮性流体を供給する。図6は、反応部の拡大模式図である。なお、図6では、Bの装置に圧縮性流体を供給しているが、反応部13の少なくとも1箇所に圧縮性流体を供給するものであればよく、これに限定されない。タンク27としては、タンク7と同様のものが用いられる。計量ポンプ28は、反応部13に圧縮性流体を供給する第三の供給部の一例であり、計量ポンプ8と同様のものが用いられる。反応部13に供給される圧縮性流体は、計量ポンプ8によって供給される圧縮性流体と同じものであっても異なるものであっても良い。反応部13の各装置あるいは配管に圧縮性流体を供給することで、ポリマー粘度を制御することが可能となり、圧力損失を抑制することが出来る。
図3では、一つの反応部13を有する例を示したが、ポリマー製造装置100は、2つ以上の反応部13を有していても良い。複数の反応部13を有する場合、反応部13毎の反応(重合)条件、すなわち温度、圧縮性流体濃度、触媒濃度、圧力、平均滞留時間、撹拌速度などは、同一でもよいが、重合の進行にあわせて、それぞれ最適の条件を選ぶことが好ましい。なお、反応時間の増加や装置の煩雑化を招くため、あまり多くの反応部13を多段的に結合することは得策でなく、段数は1以上4以下、特に1以上3以下が好ましい。また、反応部13を多段的に結合する場合、圧縮性流体や触媒は2段目以降に添加することも出来る。
一般的には、反応部を1つだけで重合した場合、得られるポリマーの重合度や残存モノマー量が不安定で変動し易く、工業生産に適しないとされている。これは、溶融粘度数ポイズから数10ポイズ程度の原材料と、溶融粘度数1,000ポイズ程度の重合されたポリマーとが混在するための不安定さに起因するものと思われる。これに対し、本実施形態では、原材料と生成したポリマーとが溶融(液状化)することによって反応部13内(重合系ともいう)の粘度差を小さくすることが可能となるため、従来のポリマー製造装置より段数を減らしても、安定的にポリマーを製造することができる。
計量ポンプ14は、反応部13で重合されたポリマー生成物Pを押出口金15から反応部13の外に送り出す。押出口金15は、反応部13で重合反応して得られたポリマーを排出する排出部の一例である。なお、反応部13の内外の圧力差を利用することにより、計量ポンプ14を用いずにポリマー生成物Pを反応部13内から送り出すこともできる。この場合、反応部13内の圧力やポリマー生成物Pの送り出し量を調整するために、計量ポンプ14に変えて、図4に示したように、圧調整バルブ16を用いることもできる。
本実施形態では、計量フィーダー2(第一の供給部)から、押出口金15(排出部)に至るモノマーまたは生成したポリマーの移送経路は、連通していることが好ましい。これにより、連続的に重合反応を進行させることができるので、重合反応の局所的な進行に起因して不均質な生成物が形成されてしまうことを防ぐことができる。
本実施形態では、計量フィーダー2(第一の供給部)から、押出口金15(排出部)に至るモノマーまたは生成したポリマーの移送経路は、連通していることが好ましい。これにより、連続的に重合反応を進行させることができるので、重合反応の局所的な進行に起因して不均質な生成物が形成されてしまうことを防ぐことができる。
(実施の形態2)
以下、本発明のポリマー製造装置を用いたポリマー製造の一態様について説明する。
以下、本発明のポリマー製造装置を用いたポリマー製造の一態様について説明する。
<<原材料>>
まず、原材料として用いられる開環重合性モノマーなどの成分について説明する。本実施形態において、原材料とは、ポリマーを製造するもとになる材料であって、ポリマーの構成成分となる材料であり、少なくとも開環重合性モノマーを含み、更に必要に応じて適宜選択した開始剤、添加剤などの任意成分を含む。
まず、原材料として用いられる開環重合性モノマーなどの成分について説明する。本実施形態において、原材料とは、ポリマーを製造するもとになる材料であって、ポリマーの構成成分となる材料であり、少なくとも開環重合性モノマーを含み、更に必要に応じて適宜選択した開始剤、添加剤などの任意成分を含む。
<開環重合性モノマー>
本実施形態で用いられる開環重合性モノマーは、使用する開環重合性モノマーと圧縮性流体との組み合わせにもよるが、エステル結合などのカルボニル骨格を環内に有するものが好ましい。カルボニル骨格は、電気陰性度の高い酸素が炭素とπ結合して成り、π結合電子がひきつけられることにより酸素が負に分極し、炭素が正に分極しているため、反応性が高くなる。また、圧縮性流体が二酸化炭素の場合、カルボニル骨格が二酸化炭素の構造と似ていることから、二酸化炭素と生成したポリマーとの親和性は高くなると推測される。これらの作用により、圧縮性流体による生成したポリマーの可塑化の効果は高くなる。開環重合性モノマーとしては、例えば、環状エステル、環状カーボネートなどが挙げられる。
本実施形態で用いられる開環重合性モノマーは、使用する開環重合性モノマーと圧縮性流体との組み合わせにもよるが、エステル結合などのカルボニル骨格を環内に有するものが好ましい。カルボニル骨格は、電気陰性度の高い酸素が炭素とπ結合して成り、π結合電子がひきつけられることにより酸素が負に分極し、炭素が正に分極しているため、反応性が高くなる。また、圧縮性流体が二酸化炭素の場合、カルボニル骨格が二酸化炭素の構造と似ていることから、二酸化炭素と生成したポリマーとの親和性は高くなると推測される。これらの作用により、圧縮性流体による生成したポリマーの可塑化の効果は高くなる。開環重合性モノマーとしては、例えば、環状エステル、環状カーボネートなどが挙げられる。
環状エステルとしては、特に限定されないが、次の一般式(1)で表される化合物のL体及び/又はD体を脱水縮合して得られる環状二量体が好適に用いられる。
R−C*−H(−OH)(−COOH) 一般式(1)
(一般式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。また、一般式(1)において、「C*」は、不斉炭素を表す。)
(一般式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。また、一般式(1)において、「C*」は、不斉炭素を表す。)
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、乳酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシブタン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシペンタン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシヘキサン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシヘプタン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシオクタン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシノナン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシデカン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシウンデカン酸の鏡像異性体、2−ヒドロキシドデカン酸の鏡像異性体などが挙げられる。これらの中でも、乳酸の鏡像異性体が反応性、又は入手容易性の点から特に好ましい。これら環状二量体は単独で、あるいは数種を混合して使用することも可能である。
一般式(1)以外の環状エステルとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−ヘキサノラクトン、γ−オクタノラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラノラクトン、δ−オクタノラクトン、ε−カプロラクトン、δ−ドデカノラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、グリコリッド、ラクタイドなどの脂肪族のラクトンを挙げることができる。特にε−カプロラクトンが反応性・入手性の観点から好ましい。
また、環状カーボネートとしては、特に限定されないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。これらの開環重合性モノマーは、一種単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
<触媒>
本実施形態では、触媒が好適に用いられる。本実施形態で用いられる触媒は、目的に応じて適宜選択することができ、金属原子を含有する金属触媒であっても、金属原子を含有しない有機触媒であっても良い。
本実施形態では、触媒が好適に用いられる。本実施形態で用いられる触媒は、目的に応じて適宜選択することができ、金属原子を含有する金属触媒であっても、金属原子を含有しない有機触媒であっても良い。
金属触媒としては、特に限定されず、オクチル酸スズ、ジブチル酸スズ、ジ(2−エチルヘキサン酸)スズなどのスズ系化合物、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸アルミなどのアルミ系化合物、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどのチタン系化合物、ジルコニウムイソプロオイキシドなどのジルコニウム系化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン系化合物、などの公知のものが用いられる。
本実施形態で用いられる触媒としては、生成物の安全性及び安定性を必要とする用途では、金属原子を含まない有機化合物(有機触媒)が好適に用いられる。本実施形態において、触媒として金属原子を含まない有機触媒を用いた場合、従来の製造方法で金属原子を含まない有機触媒を用いて開環重合性モノマーを開環重合させた場合と比較して、重合反応に要する時間を短くすることができ、ポリマー転化率に優れたポリマーの製造方法を提供することができる点で好ましい。本実施形態において、有機触媒は、開環重合性モノマーの開環重合反応に寄与し、開環重合性モノマーとの活性中間体を形成した後、アルコールとの反応で脱離、再生するものであればよい。
有機触媒は、塩基性を有する求核剤として働く化合物が好ましく、塩基性を有する求核性の窒素原子を含有する化合物がより好ましく、塩基性を有する求核性の窒素原子を有する環状化合物がさらに好ましい。なお、求核剤(性)とは、求電子剤と反応する化学種(及びその性質)である。上記のような化合物としては、特に限定されないが、環状モノアミン、環状ジアミン(アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物)、グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物、窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物、N−ヘテロサイクリックカルベンなどが挙げられる。なお、カチオン系の有機触媒は、上記の開環重合反応に用いられるが、ポリマー主鎖から水素を引き抜く(バック−バイティング)ため、分子量分布が広くなり高分子量の生成物を得にくい。
環状モノアミンの例としては、キヌクリジンが挙げられる。環状ジアミンの例としては、1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネンが挙げられる。アミジン骨格を有する環状ジアミン化合物の例としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、ジアザビシクロノネンが挙げられる。グアニジン骨格を有する環状トリアミン化合物の例としては、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、ジフェニルグアニジン(DPG)が挙げられる。
窒素原子を含有する複素環式芳香族有機化合物の例としては、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、4−ピロリジノピリジン(PPY)、ピロコリン、イミダゾール、ピリミジン、プリンが挙げられる。N−ヘテロサイクリックカルベンの例としては、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン(ITBU)などが挙げられる。これらの中でも、立体障害による影響が少なく求核性が高い、或いは、減圧除去可能な沸点を有するという理由により、DABCO、DBU、DPG、TBD、DMAP、PPY、ITBUが好ましい。
これらの有機触媒のうち、例えば、DBUは、室温で液状であって沸点を有する。このような有機触媒を選択した場合、得られたポリマーを減圧処理することで、ポリマー中から有機触媒をほぼ定量的に取り除くことができる。なお、有機溶媒の種類や除去処理の有無は、生成物の使用目的等に応じて決定される。
有機触媒の種類及び使用量は、後述の圧縮性流体と開環重合性モノマーの組み合わせによって変わるので一概に特定できないが、開環重合性モノマー100モル%に対して、0.01モル%以上15モル%以下が好ましく、0.1モル%以上1モル%以下がより好ましく、0.3モル%以上0.5モル%以下が更に好ましい。使用量が0.01モル%未満では、重合反応が完了する前に有機触媒が失活して、目標とする分子量のポリマーが得られない場合がある。一方、使用量が15モル%を超えると、重合反応の制御が難しくなる場合がある。
<任意成分>
本実施形態の製造方法では、上記の開環重合性モノマーの他、開環重合開始剤(開始剤)やその他の添加剤が原材料の任意成分として用いられる。
本実施形態の製造方法では、上記の開環重合性モノマーの他、開環重合開始剤(開始剤)やその他の添加剤が原材料の任意成分として用いられる。
(開始剤)
本実施形態では、得られるポリマーの分子量を制御するために、開始剤が好適に用いられる。開始剤としては、公知のものが使用でき、アルコール系であれば例えば脂肪族アルコールのモノ、ジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。開始剤としては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等のモノアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジアルコール;グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン等の多価アルコール;及び乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。
本実施形態では、得られるポリマーの分子量を制御するために、開始剤が好適に用いられる。開始剤としては、公知のものが使用でき、アルコール系であれば例えば脂肪族アルコールのモノ、ジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。開始剤としては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等のモノアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジアルコール;グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン等の多価アルコール;及び乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。
また、ポリカプロラクトンジオールやポリテトラメチレングリコールのような末端にアルコール残基を有するポリマーを開始剤に使用することもできる。これにより、ジブロック、又はトリブロック共重合体が合成される。
開始剤の使用量は、目標とする分子量に応じて適宜調整すればよく、好ましくは開環重合性モノマー100モル%に対して、0.05モル%以上5モル%以下である。不均一に重合が開始されるのを防ぐために、開始剤は、モノマーが重合触媒に触れる前にあらかじめモノマーとよく混合しておくことが望ましい。
(添加剤)
また、開環重合に際しては、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤の例としては、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、防曇剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、無機粒子、各種フィラー、熱安定剤、難燃剤、結晶核剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑剤、天然物、離型剤、可塑剤、その他類似のものがあげられる。必要に応じて重合反応後に重合停止剤(安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸等)を用いることもできる。上記添加剤の配合量は、添加する目的や添加剤の種類によって異なるが、好ましくは、ポリマー組成物100質量部に対して0質量部以上5質量部以下である。
また、開環重合に際しては、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤の例としては、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、防曇剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、無機粒子、各種フィラー、熱安定剤、難燃剤、結晶核剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑剤、天然物、離型剤、可塑剤、その他類似のものがあげられる。必要に応じて重合反応後に重合停止剤(安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸等)を用いることもできる。上記添加剤の配合量は、添加する目的や添加剤の種類によって異なるが、好ましくは、ポリマー組成物100質量部に対して0質量部以上5質量部以下である。
界面活性剤としては、圧縮性流体に溶融し、かつ圧縮性流体と開環重合性モノマーの双方に親和性を有するものが好適に用いられる。このような界面活性剤を使用することで、重合反応を均一に進めることができ、分子量分布の狭い生成物が得られるとともに、粒子状のポリマーを得やすくなる等の効果を期待できる。界面活性剤を用いる場合、圧縮性流体に加えても、開環重合性モノマーに加えても良い。例えば、圧縮性流体として二酸化炭素を用いた場合には、親二酸化炭素基と親モノマー基を分子内に持つ界面活性剤が使用される。このような界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤やシリコン系界面活性剤が挙げられる。
安定剤としては、エポキシ化大豆油、カルボジイミド等などが用いられる。酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソールなどが用いられる。防曇剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸モノステアリルなどが用いられる。フィラーとしては、紫外線吸収剤、熱安定剤、難燃剤、内部離型剤、結晶核剤としての効果を持つクレイ、タルク、シリカなどが用いられる。顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、群青等などが用いられる。
<<圧縮性流体>>
次に、図1及び図2を用いて本実施形態の製造方法で用いられる圧縮性流体について説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。本実施形態における「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、(3)の何れかの領域に存在するときの状態を意味する。
次に、図1及び図2を用いて本実施形態の製造方法で用いられる圧縮性流体について説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。本実施形態における「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、(3)の何れかの領域に存在するときの状態を意味する。
このような領域においては、物質はその密度が非常に高い状態となり、常温常圧時とは異なる挙動を示すことが知られている。なお、物質が(1)の領域に存在する場合には超臨界流体となる。超臨界流体とは、気体と液体とが共存できる限界(臨界点)を超えた温度・圧力領域において非凝縮性高密度流体として存在し、圧縮しても凝縮しない流体のことである。また、物質が(2)の領域に存在する場合には液体となるが、本実施形態においては、常温(25℃)、常圧(1気圧)において気体状態である物質を圧縮して得られた液化ガスを表す。また、物質が(3)の領域に存在する場合には気体状態であるが、本実施形態においては、圧力が臨界圧力(Pc)の1/2(1/2Pc)以上の高圧ガスを表す。
圧縮性流体の状態で用いることができる物質としては、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化二窒素、窒素、メタン、エタン、プロパン、2,3−ジメチルブタン、エチレンなどが挙げられる。これらの中でも二酸化炭素は、臨界圧力が約7.4MPa、臨界温度が約31℃であって、容易に超臨界状態を作り出せること、不燃性で取扱いが容易であることなどの点で好ましい。これらの圧縮性流体は、一種を単独で使用しても、二種以上を併用してもよい。
二酸化炭素は、塩基性、求核性を有する物質と反応することから、従来、超臨界二酸化炭素を溶媒とする場合、リビングアニオン重合には適用できないとされていた。しかし、本発明者らは、従来の知見を覆し、超臨界二酸化炭素中でも、塩基性、求核性を有する有機触媒が安定的に開環性モノマーに配位し、これを開環させることで、短時間で定量的に重合反応が進行し、結果的に重合反応がリビング的に進行することを見出した。ここでいうリビング的とは、移動反応や停止反応などの副反応を伴わず、定量的に反応が進行し、得られたポリマーの分子量分布が比較的狭く単分散であることを意味する。
<<重合方法>>
続いて、ポリマー製造装置100を用いた開環重合性モノマーの重合方法について説明する。本実施形態では、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを連続的に供給し、接触させて、開環重合性モノマーを開環重合させてポリマーを連続的に得る。まず、各計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6、計量ポンプ8を作動させ、各タンク(1,3,5,7)内の開環重合性モノマー、開始剤、添加剤、圧縮性流体を連続的に供給する。これにより、各導入口(9a,9b,9c,9d)から、接触部9の管内に原材料および圧縮性流体が連続的に導入される。なお、固体(粉末又は粒状)の原材料は、液体の原材料と比較して計量精度が低い場合がある。この場合、固体の原材料を前もって液体の状態にしてタンク5に貯蔵しておき、計量ポンプ6によって接触部9の管内に導入させても良い。各計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6、計量ポンプ8を作動させる順序は、特に限定されないが、初期の原材料が圧縮流体に接触せずに反応部13に送られると、温度低下によって固化する恐れがあるため、先に計量ポンプ8を作動させることが好ましい。
続いて、ポリマー製造装置100を用いた開環重合性モノマーの重合方法について説明する。本実施形態では、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを連続的に供給し、接触させて、開環重合性モノマーを開環重合させてポリマーを連続的に得る。まず、各計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6、計量ポンプ8を作動させ、各タンク(1,3,5,7)内の開環重合性モノマー、開始剤、添加剤、圧縮性流体を連続的に供給する。これにより、各導入口(9a,9b,9c,9d)から、接触部9の管内に原材料および圧縮性流体が連続的に導入される。なお、固体(粉末又は粒状)の原材料は、液体の原材料と比較して計量精度が低い場合がある。この場合、固体の原材料を前もって液体の状態にしてタンク5に貯蔵しておき、計量ポンプ6によって接触部9の管内に導入させても良い。各計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6、計量ポンプ8を作動させる順序は、特に限定されないが、初期の原材料が圧縮流体に接触せずに反応部13に送られると、温度低下によって固化する恐れがあるため、先に計量ポンプ8を作動させることが好ましい。
計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6による各原材料の各供給速度は、開環重合性モノマー、開始剤、および添加剤の所定の量比に基づいて、一定の比率となるように調整される。計量フィーダー(2,4)および計量ポンプ6よって単位時間当たりに供給される各原材料の質量の合計(原材料の供給速度(g/min))は、所望のポリマー物性や反応時間等に基づいて調整される。同様に、計量ポンプ8よって単位時間当たりに供給される圧縮性流体の質量(圧縮性流体の供給速度(g/min))は、所望のポリマー物性や反応時間等に基づいて調整される。原材料の供給速度と圧縮性流体の供給速度との比(原材料の供給速度/圧縮性流体の供給速度、フィード比という)は、1以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましく、5以上であることがさらに好ましく、10以上であることが特に好ましい。また、上記フィード比の上限値については、1000以下が好ましく、100以下がより好ましく、50以下が特に好ましい。
上記のフィード比を1以上とすることにより、各原材料および圧縮性流体が反応部13に送液されたときに、原材料および生成したポリマーの濃度(いわゆる固形分濃度)が高い状態で反応が進行する。このときの重合系内の固形分濃度は、従来の製造方法で圧倒的な量の圧縮性流体に対して少量の開環重合性モノマーを溶解させて重合したときの重合系の固形分濃度とは大きく異なる。本実施形態の製造方法は、固形分濃度が高い重合系でも重合反応が効率的かつ安定して進行することに特徴がある。なお、本実施形態において、フィード比を1未満としてもよく、この場合であっても、得られるポリマー生成物の品質に問題はないが、経済的な効率は劣ることになる。また、フィード比が1000を超えると、圧縮性流体が開環重合性モノマーを溶融させる能力が不十分となる恐れがあり、目的とする反応が均一に進まない場合がある。
各原材料および圧縮性流体は、接触部9の管内に連続的に導入されるので、それぞれが連続的に接触する。これにより、接触部9内で、開環重合性モノマー、開始剤、添加物などの各原材料が溶解または溶融する。接触部9が撹拌装置を有する場合には、各原材料および圧縮性流体を撹拌しても良い。導入された圧縮性流体が気体に変わることを避けるため、反応部13の管内の温度および圧力は、少なくとも上記圧縮性流体の三重点以上の温度および圧力に制御される。この制御は、接触部9のヒータ9eの出力あるいは圧縮性流体の供給量を調整することにより行われる。本実施形態において、開環重合性モノマーを溶融させるときの温度は、開環重合性モノマーの常圧での融点以下の温度であっても良い。これは、圧縮性流体の存在下、接触部9内が高圧となり、開環重合性モノマーの融点が常圧での融点よりも低下することによると考えられる。このため、開環重合性モノマーに対する圧縮性流体の量が少ない場合であっても、接触部9内で開環重合性モノマーは溶融する。
各原材料が効率的に溶融するように、接触部9で各原材料および圧縮性流体に熱や撹拌を加えるタイミングを調整しても良い。この場合、各原材料と圧縮性流体とを接触させた後、熱や撹拌を加えても、各原材料と圧縮性流体とを接触させながら、熱や撹拌を加えても良い。また、より確実に溶融させるため、例えば、あらかじめ開環重合性モノマーに融点以上の熱をかけてから、開環重合性モノマーと圧縮性流体とを接触させても良い。上記の各態様は、例えば接触部9が二軸の混合装置によって構成される場合には、スクリュウの配列、各導入口(9a,9b,9c,9d)の配置、ヒータ9eの温度を適宜設定することにより実現される。
なお、本実施形態では、開環重合性モノマーとは別に添加物を接触部9に供給しているが、開環重合性モノマーと共に添加物を供給しても良い。また、重合反応後に添加物を供給しても良い。この場合、反応部13から得られたポリマー生成物を取り出した後に添加物を混錬しながら添加することもできる。
接触部9で溶解または溶融させた各原材料は送液ポンプ10によって送液され、導入口13aから反応部13に供給される。一方、タンク11内の触媒は、計量ポンプ12によって計量され、導入口13bから反応部13へ所定量供給される。触媒は室温でも作用しうるため、本実施形態では、原材料を圧縮性流体に溶融させた後、触媒を添加している。従来、圧縮性流体を用いて開環重合性モノマーを開環重合する方法において、触媒を加えるタイミングについては検討されていなかった。本実施形態では、開環重合に際しては、触媒は、その活性の高さから、圧縮性流体によって開環重合性モノマーや開始剤等の原材料の混合物が十分溶解または溶融した状態の反応部13中の重合系に添加される。混合物が十分溶解または溶融していない状態で、触媒を加えると、反応が不均一に進む場合がある。
送液ポンプ10によって送液された各原材料および計量ポンプ12によって供給された触媒は、必要に応じて反応部13の撹拌装置によって充分に撹拌され、あるいは送液される間、ヒータ13cにより所定温度に加熱される。これにより、反応部13内で、触媒の存在下、開環重合性モノマーは開環重合する(重合工程)。
開環重合性モノマーを開環重合させる際の温度(重合反応温度)の下限は、特に限定されないが、40℃、好ましくは50℃、より好ましくは60℃である。重合反応温度が40℃未満であると、開環重合性モノマー種によっては、圧縮性流体による溶融に長い時間がかかったり、溶融が不十分であったり、触媒の活性が低くなったりする。これにより、重合時には反応速度が低下しやすくなり、定量的に重合反応を進めることができなくなる場合がある。
重合反応温度の上限は、特に限定されないが、150℃、又は、開環重合性モノマーの融点より50℃高い温度のうちいずれか高い温度である。重合反応温度の上限は、好ましくは、100℃、又は、開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度のうちいずれか高い温度である。重合反応温度の上限は、より好ましくは、90℃、又は、開環重合性モノマーの融点のうちいずれか高い温度である。重合反応温度の上限は、更に好ましくは、80℃、又は、開環重合性モノマーの融点より20℃低い温度のうちいずれか高い温度である。重合反応温度が、開環重合性モノマーの融点より30℃高い温度を超えると、開環重合の逆反応である解重合反応も平衡して起こりやすく、定量的に重合反応が進みにくくなる。室温で液状である開環重合性モノマーなどの融点が低い開環性モノマーを使用する場合においては、触媒の活性を高めるため、重合反応温度を融点より30℃高い温度としても良い。この場合でも、重合反応温度を100℃以下とすることが好ましい。なお、重合反応温度は、反応部13に設けられたヒータ13cあるいは反応部13の外部からの加熱等により制御される。また、重合反応温度を測定する場合、重合反応によって得られたポリマー生成物を用いても良い。
超臨界二酸化炭素を用いた従来のポリマーの製造方法において、超臨界二酸化炭素はポリマーの溶解能が低いことから、多量の超臨界二酸化炭素を用いて開環重合性モノマーを重合させていた。本実施形態の重合法によれば、圧縮性流体を用いたポリマーの製造方法においては、従来にない高い濃度で開環重合性モノマーを開環重合させる。この場合、圧縮性流体の存在下、反応部13内が高圧となり、生成したポリマーのガラス転移温度(Tg)が低下する。これにより、生成したポリマーが低粘度化するので、ポリマー生成物の濃度が高くなった状態でも均一に開環重合反応が進行する。
本実施形態において、重合反応時間(反応部13内の平均滞留時間)は、目標とする分子量に応じて設定されるが、通常、1時間以内が好ましく、45分以内がより好ましく、30分以内が更に好ましい。本実施形態の製造方法によると、重合反応時間を20分以内とすることもできる。これは、圧縮性流体中での開環重合性モノマーの重合では前例がない短時間である。
重合時の圧力、すなわち圧縮性流体の圧力は、タンク7から供給された圧縮性流体が液化ガス(図2の相図の(2))、または高圧ガス(図2の相図の(3))となる圧力でも良いが、超臨界流体(図2の相図の(1))となる圧力が好ましい。圧縮性流体を超臨界流体の状態とすることで、開環重合性モノマーの溶融が促進され、均一かつ定量的に重合反応を進めることができる。なお、二酸化炭素を圧縮性流体として用いる場合、反応の効率化やポリマー転化率等を考慮すると、その圧力は、3.7MPa以上、好ましくは5MPa以上、より好ましくは臨界圧力の7.4PMa以上である。また、二酸化炭素を圧縮性流体として用いる場合、同様の理由により、その温度は25℃以上であることが好ましい。
反応部13内の水分量は、開環重合性モノマー100モル%に対して、4モル%以下、より好ましくは1モル%以下、更に好ましくは0.5モル%以下である。水分量が4モル%を超えると、水分自体も開始剤として寄与するため、分子量の制御が困難となる場合がある。重合反応系内の水分量を制御するために、必要に応じて、前処理として、開環重合性モノマー、その他原材料に含まれる水分を除去する操作を加えてもよい。
反応部13内で開環重合反応を終えたポリマー生成物Pは、計量ポンプ14によって反応部13の外へ送り出される。計量ポンプ14がポリマー生成物Pを送り出す速度は、圧縮性流体で満たされた重合系内の圧力を一定にして、運転させ均一な重合品を得るために、一定とすることが好ましい。そのため、計量ポンプ14の背圧が一定となるように、反応部13の内部の送液機構及び送液ポンプ10の送液量は制御される。同様に、送液ポンプ10の背圧が一定となるように、接触部9内部の送液機構及び計量フィーダー(2,4)、及び計量ポンプ(6,8)の供給速度は制御される。制御方式は、ON−OFF型つまり間欠フィード型でもよいが、ポンプ等の回転速度を徐々に増減する連続又はステップ方式の方がより好ましいことが多い。いずれにせよこのような制御によって、均一なポリマー生成物を安定に得ることが出来る。
本実施形態により得られるポリマー生成物に残存する触媒は、必要に応じて除去される。除去方法としては、特に限定するものではないが、例えば、沸点を有する化合物であれば減圧留去や、触媒を溶解させる物質をエントレーナーとして用いて触媒を抽出してこれを除去する方法や、カラムにより触媒を吸着して除去する方法などが挙げられる。この場合、触媒を除去する方式としては、ポリマー生成物を反応部13から取り出した後に除去するバッチ方式でも、取り出さずそのまま連続処理する方式でもかまわない。減圧留去する場合、減圧条件は触媒の沸点に基づいて設定される。例えば、減圧の際の温度は、100℃以上120℃以下であり、ポリマー生成物が解重合する温度より低い温度で触媒を除去することが可能である。この抽出操作において有機溶媒を用いると、触媒を抽出後に有機溶媒を除去する工程が必要となる場合がある。このため、抽出操作においても溶媒として圧縮流体を用いることが好ましい。このような抽出操作としては、香料の抽出などの公知の技術が転用できる。
<<ポリマー生成物>>
本実施形態のポリマー生成物は、上記の製造方法により得られるポリマー生成物であって、実質的に有機溶媒および金属原子を含まず、残存開環重合性モノマー量が2モル%未満であり、数平均分子量が12000以上である。本実施形態の製造方法によると、圧縮性流体を用いることで、上述の通り、低い温度での重合反応が可能となるため、従来の溶融重合と比して、大幅に解重合反応を抑制できる。これにより、ポリマー転化率を、96モル%以上、好ましくは98モル%以上とすることができる。ポリマー転化率が96モル%に満たない場合、ポリマー生成物としての熱特性が不十分になり、別途開環重合性モノマーを除去する操作が必要になる場合がある。なお、本実施形態においてポリマー転化率とは、原材料としての開環重合性モノマーに対する、ポリマーの生成に寄与した開環重合性モノマーの割合を意味する。ポリマーの生成に寄与した開環重合性モノマーの量は、生成したポリマーの量から未反応の開環重合性モノマーの量(残存開環重合性モノマー量)を差し引くことにより得られる。
本実施形態のポリマー生成物は、上記の製造方法により得られるポリマー生成物であって、実質的に有機溶媒および金属原子を含まず、残存開環重合性モノマー量が2モル%未満であり、数平均分子量が12000以上である。本実施形態の製造方法によると、圧縮性流体を用いることで、上述の通り、低い温度での重合反応が可能となるため、従来の溶融重合と比して、大幅に解重合反応を抑制できる。これにより、ポリマー転化率を、96モル%以上、好ましくは98モル%以上とすることができる。ポリマー転化率が96モル%に満たない場合、ポリマー生成物としての熱特性が不十分になり、別途開環重合性モノマーを除去する操作が必要になる場合がある。なお、本実施形態においてポリマー転化率とは、原材料としての開環重合性モノマーに対する、ポリマーの生成に寄与した開環重合性モノマーの割合を意味する。ポリマーの生成に寄与した開環重合性モノマーの量は、生成したポリマーの量から未反応の開環重合性モノマーの量(残存開環重合性モノマー量)を差し引くことにより得られる。
本実施形態により得られるポリマー生成物の数平均分子量は、開始剤の量によって調整が可能である。特に限定されるものではないが、数平均分子量は一般的に1.2万以上20万以下である。数平均分子量が20万より大きい場合、粘性の上昇に伴う生産性の悪化により経済的ではない場合がある。数平均分子量が1.2万より小さい場合、ポリマーとしての強度が不十分となり好ましくない場合がある。本実施形態により得られるポリマー生成物の重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで除した値は、好ましくは1.0以上2.5以下の範囲であり、より好ましくは1.0以上2.0以下である。この値が2.0より大きい場合、重合反応が不均一に行われている可能性が高く、ポリマー物性をコントロールすることが困難になることから好ましくない。
本実施形態により得られるポリマー生成物は、金属触媒及び有機溶媒を使用しない製法で製造されるため、実質的に金属原子及び有機溶媒が含まれず、残存開環重合性モノマー量も4モル%未満(ポリマー転化率96モル%以上)、好ましくは2モル%未満(ポリマー転化率98モル%以上)、より好ましくは1000ppm以下と極めて少ないことから、安全性、安定性に優れている。従って、本実施形態の粒子は、通り日用品、医薬品、化粧品、電子写真用トナー等の用途として幅広く適用される。なお、本実施形態において、金属触媒とは、開環重合に用いられる触媒であって金属を含むものである。また、実質的に金属原子を含まないとは、金属触媒由来の金属原子を含まないことを意味する。具体的には、ICP発光分析法、原子吸光分析法あるいは比色法などの公知の分析手法で、ポリマー生成物における金属触媒由来の金属原子の検出を試みた場合に、検出限界以下であるときに金属触媒由来の金属原子を含まないと言える。この金属触媒としては、特に限定されないが、オクチル酸スズ、ジブチル酸スズ、ジ(2−エチルヘキサン酸)スズなどのスズ系化合物、アルミニウムアセチルアセトナート、酢酸アルミなどのアルミ系化合物、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネートなどのチタン系化合物、ジルコニウムイソプロオイキシドなどのジルコニウム系化合物、三酸化アンチモンなどのアンチモン系化合物などの公知のものが挙げられる。金属触媒由来の金属原子としては、スズ、アルミ、チタン、ジルコニウム、アンチモンなどが挙げられる。また、本実施形態において、有機溶媒とは、開環重合に用いられる有機物の溶媒であり、開環重合反応で得られるポリマーを溶解せしめるものである。開環重合反応で得られるポリマーがポリ乳酸(L体100%)である場合には、有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン溶媒やテトラヒドロフランなどが挙げられる。実質的に有機溶媒を含有しないとは、以下の測定方法により測定されるポリマー生成物中の有機溶媒の含有量が検出限界以下であることを言う。
(残留有機溶媒の測定方法)
測定対象となるポリマー生成物1質量部に2−プロパノール2質量部を加え、超音波で30分間分散させた後、冷蔵庫(5℃)にて1日以上保存し、ポリマー生成物中の有機溶媒を抽出する。上澄み液をガスクロマトグラフィ(GC−14A,SHIMADZU)で分析し、ポリマー生成物中の有機溶媒および残留モノマーを定量することにより有機溶媒濃度を測定する。かかる分析時の測定条件は、以下の通りである。
装置 :島津GC−14A
カラム :CBP20−M 50−0.25
検出器 :FID
注入量 :1〜5μl
キャリアガス :He 2.5kg/cm2
水素流量 :0.6kg/cm2
空気流量 :0.5kg/cm2
チャートスピード:5mm/min
感度 :Range101×Atten20
カラム温度 :40℃
Injection Temp :150℃
測定対象となるポリマー生成物1質量部に2−プロパノール2質量部を加え、超音波で30分間分散させた後、冷蔵庫(5℃)にて1日以上保存し、ポリマー生成物中の有機溶媒を抽出する。上澄み液をガスクロマトグラフィ(GC−14A,SHIMADZU)で分析し、ポリマー生成物中の有機溶媒および残留モノマーを定量することにより有機溶媒濃度を測定する。かかる分析時の測定条件は、以下の通りである。
装置 :島津GC−14A
カラム :CBP20−M 50−0.25
検出器 :FID
注入量 :1〜5μl
キャリアガス :He 2.5kg/cm2
水素流量 :0.6kg/cm2
空気流量 :0.5kg/cm2
チャートスピード:5mm/min
感度 :Range101×Atten20
カラム温度 :40℃
Injection Temp :150℃
<<ポリマー生成物の用途>>
本実施形態の製造方法により得られたポリマー生成物は、金属触媒及び有機溶剤を使用しない製法で製造され、残存モノマー量も少ないことから、安全性、安定性に優れている。従って、本実施形態の製造方法により得られたポリマー生成物は、電子写真の現像剤、印刷用インク、建築用塗料、化粧品、医療用材料などの各種用途に幅広く適用される。その際、成形性、二次加工性、分解性、引張強度、耐熱性、保存安定性、結晶性、耐候性等を向上させる目的で、各種添加剤を使用しても良い。
本実施形態の製造方法により得られたポリマー生成物は、金属触媒及び有機溶剤を使用しない製法で製造され、残存モノマー量も少ないことから、安全性、安定性に優れている。従って、本実施形態の製造方法により得られたポリマー生成物は、電子写真の現像剤、印刷用インク、建築用塗料、化粧品、医療用材料などの各種用途に幅広く適用される。その際、成形性、二次加工性、分解性、引張強度、耐熱性、保存安定性、結晶性、耐候性等を向上させる目的で、各種添加剤を使用しても良い。
<<実施形態の効果>>
上記実施形態のポリマー製造装置によると、モノマーを含む原材料と、圧縮性流体とを接触させた後、モノマーを重合反応させる。これにより、従来の反応温度よりも低い温度で、重合反応を進行させることができるので、熱による影響が低減される。更に、重合反応の局所的な進行に起因して不均質な生成物が形成されてしまうことを防ぎ、より均質なポリマーの製造が可能になると共に、ポリマー生成物が配管内に滞留し詰まりが生じることを防止できる。これにより、高収率でポリマーが得られる。
以下、実施例及び参考例を示して本実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例及び参考例で得られたポリマーの分子量、モノマーのポリマー転化率、連続生産性、及びイエローインデックス値は次のようにして求めた。
<ポリマーの分子量測定>
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%のポリマーを1mL注入し、上記の条件で測定したポリマーの分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリマーの数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。また、低分子ピークと高分子ピークの面積比からポリマー転化率を算出した。
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%のポリマーを1mL注入し、上記の条件で測定したポリマーの分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリマーの数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。また、低分子ピークと高分子ピークの面積比からポリマー転化率を算出した。
<連続生産性>
図1で連続運転を行った後に押出機を分解しスクリュウ、単管やギヤ部分にゲル化物などが付着しているかどうかを目視評価した。目視評価の結果、24時間以上連続運転を行ってゲル化物の付着が無い場合「◎」とし、12時間以上24時間以下連続運転行ってゲル化物の付着が無い場合「○」とし、12時間以下の連続運転でゲル化物の付着がありの場合「×」とした。
図1で連続運転を行った後に押出機を分解しスクリュウ、単管やギヤ部分にゲル化物などが付着しているかどうかを目視評価した。目視評価の結果、24時間以上連続運転を行ってゲル化物の付着が無い場合「◎」とし、12時間以上24時間以下連続運転行ってゲル化物の付着が無い場合「○」とし、12時間以下の連続運転でゲル化物の付着がありの場合「×」とした。
<イエローインデックス(YI)値>
得られたポリマー組成物について、厚さ2mm樹脂ペレットを作成してJIS−K7103に従い、SMカラーコンピューター(スガ試験機社製)を用いて測定し、YI値を求めた。YI値が2.0以下の場合「◎」、2.0〜5.0の場合「○」、5.0以上の場合「×」とした。
得られたポリマー組成物について、厚さ2mm樹脂ペレットを作成してJIS−K7103に従い、SMカラーコンピューター(スガ試験機社製)を用いて測定し、YI値を求めた。YI値が2.0以下の場合「◎」、2.0〜5.0の場合「○」、5.0以上の場合「×」とした。
〔実施例1〕
図1のポリマー製造装置を用いて、L−ラクチドの開環重合を行った。ポリマー製造装置の構成を示す。
タンク1,計量フィーダー2:
日本精密社製 プランジャーポンプNP−S462
タンク1には、開環重合性モノマーとして溶融状態のL−ラクチド
製造会社名:ピューラック社、融点:100℃)
を充填した。
タンク3,計量フィーダー4:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU−2080)
タンク3には、開始剤としてラウリルアルコールを充填した。
タンク5,計量ポンプ6:本実施例では使用しなかった。
タンク7 :炭酸ガスボンベ
タンク11,計量ポンプ12:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU−2080)
タンク11には1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU、製造会社名:東京化成工業株式会社)(有機触媒)を充填した。
装置A:混合機/タンク撹拌装置(駆動型撹拌装置)
タンク内径 100mm
タンク長さ 200mm
タンク温度 100℃
回転速度 30rpm
装置B:押出機/ギヤポンプ
ギヤポンプ設定温度 100℃
吐出量 50cc/rev
回転速度 ポンプ入口圧力が15MPaになるように調整
装置C〜E:本実施例では使用しなかった。
図1のポリマー製造装置を用いて、L−ラクチドの開環重合を行った。ポリマー製造装置の構成を示す。
タンク1,計量フィーダー2:
日本精密社製 プランジャーポンプNP−S462
タンク1には、開環重合性モノマーとして溶融状態のL−ラクチド
製造会社名:ピューラック社、融点:100℃)
を充填した。
タンク3,計量フィーダー4:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU−2080)
タンク3には、開始剤としてラウリルアルコールを充填した。
タンク5,計量ポンプ6:本実施例では使用しなかった。
タンク7 :炭酸ガスボンベ
タンク11,計量ポンプ12:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU−2080)
タンク11には1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU、製造会社名:東京化成工業株式会社)(有機触媒)を充填した。
装置A:混合機/タンク撹拌装置(駆動型撹拌装置)
タンク内径 100mm
タンク長さ 200mm
タンク温度 100℃
回転速度 30rpm
装置B:押出機/ギヤポンプ
ギヤポンプ設定温度 100℃
吐出量 50cc/rev
回転速度 ポンプ入口圧力が15MPaになるように調整
装置C〜E:本実施例では使用しなかった。
駆動型撹拌装置(図5の装置A)およびギヤポンプ(図5の装置B)を上記の設定条件で作動させる。計量フィーダー2は、タンク1内の溶融状態のラクチドを駆動型撹拌装置の容器内に定量供給する。計量フィーダー4は、タンク3内のラウリルアルコールを、ラクチドの供給量99.5モルに対し0.5モルとなるように駆動型撹拌装置の容器内に定量供給する。計量ポンプ8は、タンク7より圧縮性流体としての炭酸ガス(二酸化炭素)を駆動型撹拌装置の容器内の圧力が15MPaとなるように供給する。計量ポンプ12は、タンク11の有機触媒(DBU)をラクチド99.9モルに対して0.1モルとなるように駆動型撹拌装置の容器内に定量供給する。これにより、駆動型撹拌装置は、タンクから供給されたラクチドおよびラウリルアルコール等の各原材料と圧縮性流体とDBUとを連続的に接触させ溶融させるとともに、撹拌翼で各原材料を混合し、ラクチドを開環重合した。次に、駆動型撹拌装置で重合し得られたポリマー(本実施例ではポリ乳酸。)は、ギヤポンプに送られる。ギヤポンプの先端には、排出口が取り付けられている。ギヤポンプは、原材料と比較して高粘度化したポリマーを安定的に排出口から排出させる。この場合、駆動型撹拌装置から排出までの格言材料の平均滞留時間は約1200秒とした。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率)を求め、連続運転性を評価した。結果を表3に示す。
〔実施例2〜13、参考例1〜3〕
実施例2〜13では、反応器13に設けられる撹拌装置と押出装置との組み合わせを、それぞれ、表1のNo.2〜13のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。また、参考例1〜3については、反応器13の構成を、それぞれ、下記表2のNo.1〜3に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。なお、表4において、A〜Eは、それぞれ、図5のA〜Eに対応する。
なお、表1及び表2の装置の具体的な構成を示す。
駆動型撹拌装置 :実施例1のものと同様の装置
ギヤポンプ :実施例1のものと同様の装置
二軸押出機 :互いにかみ合うスクリュウ
シリンダー径:30mm
2軸同方向回転
回転速度:100rpm
単軸押出機 :シリンダー径:30mm
回転数:100rpm
二軸撹拌 :互いに噛み合うスクリュウ
シリンダー径:30mm
2軸同方向回転
回転速度:30rpm
スタティックミキサー :エレメント数:12個
二軸混練反応装置 :互いにかみ合うスクリュウ
シリンダー径:30mm
2軸異方向回転
回転速度:60rpm
チューブ型反応装置 :内径:14.3mm
広径チューブ型反応装置:内径:32.9mm
実施例2〜13では、反応器13に設けられる撹拌装置と押出装置との組み合わせを、それぞれ、表1のNo.2〜13のものに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。また、参考例1〜3については、反応器13の構成を、それぞれ、下記表2のNo.1〜3に示すように変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。なお、表4において、A〜Eは、それぞれ、図5のA〜Eに対応する。
なお、表1及び表2の装置の具体的な構成を示す。
駆動型撹拌装置 :実施例1のものと同様の装置
ギヤポンプ :実施例1のものと同様の装置
二軸押出機 :互いにかみ合うスクリュウ
シリンダー径:30mm
2軸同方向回転
回転速度:100rpm
単軸押出機 :シリンダー径:30mm
回転数:100rpm
二軸撹拌 :互いに噛み合うスクリュウ
シリンダー径:30mm
2軸同方向回転
回転速度:30rpm
スタティックミキサー :エレメント数:12個
二軸混練反応装置 :互いにかみ合うスクリュウ
シリンダー径:30mm
2軸異方向回転
回転速度:60rpm
チューブ型反応装置 :内径:14.3mm
広径チューブ型反応装置:内径:32.9mm
実施例1〜13、参考例1〜3で得られたポリマー生成物それぞれについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表3,4に示す。
参考例1では、供給ユニットより供給された原材料の混合が不十分で粘度が低かったため二軸押出機でバックフローが起きポリマーを製造することが出来なかった。
参考例2、3では、圧力損失が大きく、反応圧力、滞留時間が制御することができず、未反応モノマー(残存開環重合性モノマー)が生じた。
参考例2、3では、圧力損失が大きく、反応圧力、滞留時間が制御することができず、未反応モノマー(残存開環重合性モノマー)が生じた。
実施例1〜13と、参考例1〜3の対比から、撹拌装置と押出装置の両方を設けた場合、付着物が少なく、また着色の少ない良好なポリマーを製造できることが分かった。
〔実施例14〕
実施例14では、装置Aではなく装置Bに導入口13bを接続した以外は実施例6と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表4に示す。
〔実施例15〕
実施例15では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を、配管により装置Bに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例6と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例16〕
実施例16では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Cに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例6と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例17〕
実施例17では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Dに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例18〕
実施例18では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Eに接続して15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例19〕
実施例19では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Eの後(下流)に接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例20〕
実施例20では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管によりそれぞれ装置B、装置Cに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例21〕
実施例21では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管によりそれぞれ装置B、装置C、装置Dに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
実施例14では、装置Aではなく装置Bに導入口13bを接続した以外は実施例6と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表4に示す。
〔実施例15〕
実施例15では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を、配管により装置Bに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例6と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例16〕
実施例16では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Cに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例6と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例17〕
実施例17では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Dに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例18〕
実施例18では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Eに接続して15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例19〕
実施例19では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管により装置Eの後(下流)に接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例20〕
実施例20では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管によりそれぞれ装置B、装置Cに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
〔実施例21〕
実施例21では、タンク7と同様のタンク27、計量ポンプ8と同様のポンプ28を配管によりそれぞれ装置B、装置C、装置Dに接続して、15MPaに昇圧した炭酸ガス(二酸化炭素)を供給したこと以外は実施例13と同様の操作を行い、ポリマー生成物を得た。得られたポリマー生成物について上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
1,3,5,7,11 タンク
2 計量フィーダー(第一の供給部の一例)
4 計量フィーダー
6,12 計量ポンプ
8 計量ポンプ(第二の供給部の一例)
9 接触部(接触容器の一例)
9a 導入口(圧縮性流体導入口の一例)
9b 導入口(モノマー導入口の一例)
10 送液ポンプ
13 反応部(反応装置の一例)
13a 導入口
13b 導入口
15 押出口金(排出部の一例)
16 圧調整バルブ
27 タンク
28 計量ポンプ(第三の供給部の一例)
100 ポリマー製造装置
100a 供給ユニット
100b ポリマー製造装置本体
P ポリマー生成物
PP 複合体生成物
A、B、C、D、E 押出装置、撹拌装置、反応装置
2 計量フィーダー(第一の供給部の一例)
4 計量フィーダー
6,12 計量ポンプ
8 計量ポンプ(第二の供給部の一例)
9 接触部(接触容器の一例)
9a 導入口(圧縮性流体導入口の一例)
9b 導入口(モノマー導入口の一例)
10 送液ポンプ
13 反応部(反応装置の一例)
13a 導入口
13b 導入口
15 押出口金(排出部の一例)
16 圧調整バルブ
27 タンク
28 計量ポンプ(第三の供給部の一例)
100 ポリマー製造装置
100a 供給ユニット
100b ポリマー製造装置本体
P ポリマー生成物
PP 複合体生成物
A、B、C、D、E 押出装置、撹拌装置、反応装置
Claims (7)
- モノマー含む原材料を供給する第一の供給部と、
圧縮性流体を供給する第二の供給部と、
前記モノマーと前記圧縮性流体とを接触させる接触部と、
前記圧縮性流体の存在下、前記圧縮性流体と接触後の前記モノマーを重合反応させる反応部と、
を有し、
前記反応部に、一または二以上の押出装置と、一または二以上の撹拌装置とを有する
ことを特徴とするポリマー製造装置。 - 前記押出装置は、前記撹拌装置の少なくとも1つよりも、モノマーまたは生成したポリマーの移送経路に対し上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のポリマー製造装置。
- 前記撹拌装置は、静止型混合器および駆動型撹拌装置から選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマー製造装置。
- 前記押出装置は、ポンプ式押出機および型押出機から選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポリマー製造装置。
- 前記反応部に圧縮性流体を供給する第三の供給部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポリマー製造装置。
- 前記反応部で重合反応して得られたポリマーを排出する排出部を有し、
前記第一の供給部から、前記排出部に至るモノマーまたは生成したポリマーの移送経路が連通していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のポリマー製造装置。 - モノマー含む原材料を導入するためのモノマー導入口と、圧縮性流体を導入するための圧縮性流体導入口とが設けられ、前記モノマーと前記圧縮性流体とを接触させる接触容器と、
前記圧縮性流体の存在下、前記圧縮性流体と接触後の前記モノマーを重合反応させる反応装置と、を有し、前記反応装置は、一または二以上の押出装置と、一または二以上の撹拌装置とを有する
ことを特徴とするポリマー製造装置。
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