JP5998676B2 - ポリマーの製造方法 - Google Patents
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Description
まず、上記の製造方法で用いられる開環重合性モノマー、触媒、その他の原材料、及び、圧縮性流体について図を用いて説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す相図である。図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。なお、本実施形態において、原材料とは、ポリマーを製造するもとになる材料であって、ポリマーの構成成分となる材料である。
本実施形態で用いられる開環重合性モノマーは、使用する開環重合性モノマーと圧縮性流体との組み合わせにもよるが、エステル結合などのカルボニル骨格を環内に有するものが好ましい。カルボニル骨格は、電気陰性度の高い酸素が炭素とπ結合して成り、π結合電子がひきつけられることにより酸素が負に分極し、炭素が正に分極しているため、反応性が高くなる。また、圧縮性流体が二酸化炭素の場合、カルボニル骨格が二酸化炭素の構造と似ていることから、二酸化炭素と生成したポリマーとの親和性は高くなると推測される。これらの作用により、圧縮性流体による生成したポリマーの可塑化の効果は高くなる。開環重合性モノマーとしては、例えば、環状エステル、環状カーボネートなどが挙げられる。
R−C*−H(−OH)(−COOH) 一般式(1)
(一般式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。また、一般式(1)において、「*」は、不斉炭素を表す。)
本実施形態における「圧縮性流体」とは、物質が、図1で表される相図の中で、図2に示す(1)、(2)、(3)の何れかの領域に存在するときの状態を意味する。
本実施形態の製造方法で用いられる触媒は、金属原子を含む金属触媒であっても、金属原子を含有しない有機触媒であっても良い。
本実施形態において、得られるポリマーの分子量を制御するために、開環重合開始剤が好適に用いられる。開環重合開始剤としては、公知のものが使用でき、アルコール系であれば例えば脂肪族アルコールのモノ、ジ、又は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、不飽和のいずれであっても構わない。開環重合開始剤としては、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等のモノアルコール;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジアルコール;グリセロール、ソルビトール、キシリトール、リビトール、エリスリトール、トリエタノールアミン等の多価アルコール;及び乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。
また、開環重合に際しては、必要に応じてその他添加物を添加してもよい。添加剤の例としては、界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤、無機粒子、各種フィラー、熱安定剤、難燃剤、結晶核剤、帯電防止剤、表面ぬれ改善剤、焼却補助剤、滑剤、天然物、離型剤、可塑剤、その他類似のものがあげられる。必要に応じて重合反応後に重合停止剤(安息香酸、塩酸、燐酸、メタリン酸、酢酸、乳酸等)を用いることもできる。上記添加剤の配合量は、添加する目的や添加剤の種類によって異なるが、好ましくは、ポリマー組成物100質量部に対して0質量部以上5質量部以下である。
続いてポリマーの重合方法について説明する。本実施形態のポリマーの製造方法では、圧縮性流体と開環重合性モノマーとを接触させた後に、触媒を加えて、開環重合性モノマーを開環重合させる。
従来、圧縮性流体を用い、開環重合性モノマーを開環重合する方法において、触媒を加えるタイミングについては検討がされていなかった。本実施形態においては、ポリマーの品質を安定化するために、触媒は、開環重合性モノマーと圧縮性流体とが接触し、開環重合性モノマーが溶解または溶融した後に加えられる。なお、本実施形態において、「溶解」とは、原材料が圧縮性流体中に溶けることを意味する。また、「溶融」とは、原材料あるいは生成したポリマーが圧縮性流体と接触することで、膨潤しつつ可塑化、液状化した状態を意味する。開環重合性モノマーを溶解した場合には流体相、溶融した場合には溶融相が形成されるが、均一に反応を進めるために、溶融相または流体相のいずれか一層が形成されていることが好ましい。本実施形態においては、圧縮性流体に対して原材料の比率が高い状態で反応を進行させるために、開環重合性モノマーを溶融させることが好ましい。開環重合性モノマーが溶解または溶融する前に触媒が加えられると、触媒によって局所的に重合が開始されてしまい、反応が不均一に進行することにより、重合反応の制御が難しくなる。特に、数種類のモノマーや光学異性体の開環重合性モノマーを使用し、ランダムに共重合したい場合にこの問題が大きくなる。
続いて、本実施形態で用いられる重合反応装置について図を用いて説明する。図3は、本実施形態の製造方法における重合工程の一例を示す系統図である。図4は、バッチ式の重合工程の一例を示す系統図である。本実施形態における重合反応は、バッチ式、連続式のいずれの工程でも採用できるが、バッチ式でポリマーを安定的に製造するためには原材料の仕込み量が制限される。このため、本実施形態では、圧縮性流体に対する原材料の量の比率を高め、反応速度を上げるために、連続式を用いることが好ましい。
図3の系統図において、重合反応装置100は、開環重合性モノマーの一例としてのラクチド(粉末)を貯蔵するタンク1と、タンク1に貯蔵されたラクチドを計量して連続的に供給する計量フィーダー2と、開始剤成分や添加剤のうち粉末のものを貯蔵するタンク3と、タンク3に貯蔵された粉末を計量して連続的に供給する計量フィーダー4と、開始剤成分や添加剤のうち液体のものを貯蔵するタンク5と、タンク5に貯蔵された液体を計量して連続的に供給する計量ポンプ6と、圧縮性流体を貯蔵するタンク7と、タンク7に貯蔵された圧縮性流体を計量して連続的に供給する計量ポンプ8と、各タンク1,3,5,7から送り出された材料を溶融混合する溶融混合装置9と、溶融混合された開環重合性モノマー等を送液する送液ポンプ10と、触媒を貯蔵するタンク11と、タンク11に貯蔵された触媒を計量して送り出す計量ポンプ12と、重合原料と触媒とを用いて重合反応を生じさせる反応容器13と、反応物を反応容器13から送り出す圧調整バルブ14と、を有する。なお、本実施形態において、圧縮性流体と原材料あるいはポリマーを混合して溶解または溶融させる装置を「溶融混合装置」と呼ぶこととする。また、本実施形態において連続的に供給するとは、開環重合させたポリマーが連続的に得られるよう供給することを意味する。即ち、開環重合させたポリマーが連続的に得られる限り、各材料は、断続的、或いは、間欠的に供給されても良い。
図4の系統図において、重合反応装置200は、タンク21と、計量ポンプ22と、添加ポット25と、反応容器27と、バルブ(23,24,26,28,29)とを有している。上記の各装置は耐圧性の配管30によって図4に示したように接続されている。また、配管30には、継手(30a,30b)が設けられている。
本実施形態の製造方法において、開環重合性モノマーのポリマー転化率は、96モル%以上、好ましくは98モル%以上である。ポリマー転化率が96モル%に満たない場合、ポリマーとしての熱特性が不十分であったり、また別途開環重合性モノマーを除去する操作が必要になる場合がある。なお、本実施形態においてポリマー転化率とは、加えた開環重合性モノマーに対し、未反応物を差し引いたものであり、ポリマーの生成に寄与した開環重合性モノマーの割合を意味する。
本実施形態の製造方法により得られたポリマーは、金属触媒及び有機溶剤を使用しない製法で製造され、残存モノマー量も少ないことから、安全性、安定性に優れている。従って、本実施形態の製造方法により得られたポリマーは、電子写真の現像剤、印刷用インク、建築用塗料、化粧品、医療用材料などの各種用途に幅広く適用される。
従来の開環重合性モノマーの溶融重合法では、一般的に、150℃以上の高温で反応させるため、ポリマー中に未反応のモノマーが残存する。そのため未反応のモノマーを除去する工程が必要となる場合がある。また、溶媒を用いて溶液重合した場合、得られたポリマーを固体で使用するためには溶媒を除去する工程が必要となる。即ち、従来のいずれの方法でも、工程の増加や、収率低下によるコストアップが避けられない。
(1)圧縮流体を接触させることによって、開環重合性モノマーを低温で溶融させることにより、反応が低温で進む。
(2)低温で反応が進むので、副反応もほとんど起こらず、加えた開環重合性モノマーに対して高収率でポリマーが得られる(すなわち未反応の開環重合性モノマーが少ない)。これにより、成形加工性、熱安定性に優れたポリマーを得るための未反応の開環重合性モノマーの除去等の精製工程を簡略化又は省略できる。
(3)触媒として金属を含有しない有機化合物を選択できるため、特定の金属の含有を嫌う用途のポリマーを製造する場合に、その除去工程が不要である。
(4)乾燥したポリマーが1段階の工程で得られることから、乾燥工程も簡略化又は省略できる。
(5)圧縮性流体を用いるため、有機溶剤を用いずに開環重合反応を行うことができる。なお、有機溶剤とは、開環重合性モノマーを溶かすために用いる液体の有機化合物を意味する。
(6)圧縮性流体によって開環重合性モノマーを溶融させた後に、触媒を加えて開環重合させるため、均一に反応が進む。このため、光学異性体や他のモノマー種との共重合体を得る場合に、好適に用いられる。
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分
濃度0.5質量%の試料を1mL注入し、上記の条件で測定したポリマーの分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリマーの数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwを算出した。分子量分布はMwをMnで除した値である。
ポリ乳酸の場合、未反応モノマー量(モル%)は、重クロロホルム中、日本電子社製核磁気共鳴装置JNM−AL300を使用し、ポリ乳酸由来の四重線ピーク面積比(5.10〜5.20ppm)に対するラクチド由来の四重線ピーク面積比(4.98〜5.05ppm)として算出し、これを100倍したものである。ポリマー転化率は、100から算出した未反応モノマーの量を差し引いた値である。
上記のGPC測定の結果、及び上記のNMR測定の結果に基づいて、以下の式により残触媒量を算出した。
残触媒量=(上記GPC測定結果から求めた分子量1000以下のピーク面積(wt%)) − (上記NMR測定結果から求めた未反応モノマー量(wt%))
図4の100mlのバッチ式圧力容器を使用した。
L−乳酸のラクチド90質量部、D−乳酸のラクチド10質量部、開始剤のラウリルアルコールをモノマー100モル%に対し1.00モル%として、系全体の質量を50gになるよう計量し、100mLの圧力容器27に加えた。それらを110℃に加熱し溶融させた後に、ポンプ22にて超臨界二酸化炭素(60℃、15MPa)を充填し、10分間攪拌しながら溶解させた。この場合、系内の温度を60℃に調整した。なお、系内の原材料の比重が1.25であること、および60℃、15MPaにおける圧縮性流体の比重が0.65であることから、モノマーおよび開始剤などの原材料と圧縮性流体としての二酸化炭素との比率とは1.26である。
開始剤量を、表1の実施例1−2〜1−4の欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表1に示す。
反応温度を、表2の実施例1−5〜1−7の欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表2に示す。
反応圧力を、表2の実施例1−8〜1−10欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表2に示す。
反応時間及び反応圧力を表2の実施例1−11〜1−13欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表2に示す。
触媒量を表3の実施例1−14〜1−16欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表3に示す。
開始剤にポリカーボネート(旭化成ケミカルズ社製デュラノールG3450J)、ポリカプロラクトン(ダイセル化学株式会社製プラクセル220)、ポリテトラメチレングリコール(デュポン社製テラタン2000)を用い、表4の実施例1−17〜1−19に示す量を加えた以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表4に示す。
触媒種、反応圧力、反応時間を表5の実施例1−20〜1−22欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表5に示す。
開環性モノマー種、触媒種、反応圧力、反応温度、反応時間を表5の実施例1−23〜1−27、1−32〜1−34欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表5に示す。
図3の重合反応装置100を用いて、L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(90/10)の開環重合を行った。重合反応装置100の構成を示す。
タンク1,計量フィーダー2:
日本精密社製 プランジャーポンプNP−S462
タンク1には、開環重合性モノマーとして液化させた状態のラクチド
(L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(重量比90/10))
を充填した。
タンク3,計量フィーダー4:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU-2080)
タンク3には、開始剤としてラウリルアルコールを充填した。
タンク5,計量ポンプ6:本実施例では使用しなかった。
タンク7 :炭酸ガスボンベ
タンク11,計量ポンプ12:
日本分光社製 インテリジェントHPLCポンプ (PU-2080)
タンク11にはDBU(有機触媒)を充填した。
溶融混合装置9:攪拌機能を有さない1/8インチの耐圧配管
反応容器13 :攪拌機能を有さない1/8インチの耐圧配管
開始剤種、フィード比を、表6の実施例1−29〜1−31、1−35〜1−37欄に示すように変えた点以外は、実施例1−28と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
反応圧力、反応温度、及び反応時間を、表6の比較例1−1〜1−3欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。なお、比較例1−1〜1−3において、二酸化炭素は圧縮性流体とならない。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表7に示す。
L−乳酸のラクチド90質量部、D−乳酸のラクチド10質量部、開始剤のラウリルアルコールをモノマー100モル%に対し1.00モル%、有機触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)を2.0mol%として、系全体の質量を50gになるように計量し、100mLの耐圧容器に加えた。実施例1との違いは、有機触媒を加えるタイミングである。その後、超臨界二酸化炭素(60℃、15MPa)を充填し、系内の温度を60℃到達後、1時間、反応させた。反応終了後、排出バルブ28より圧縮性流体とポリマーとを減圧させながら抜き出し、ポリマー(ポリ乳酸)を得た。このポリマーについて前述の方法で求めた物性値(Mn、Mw/Mn、ポリマー転化率、残触媒量)を表6に示す。
反応時間を表6の比較例1−5〜1−6欄に示すように変えた点以外は、比較例1−4と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
触媒を用いず、反応温度を表6の比較例1−7欄に示すように変えた点以外は、実施例1−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表6に示す。
実施例1−1〜1−4で得られたポリマーを120℃で4時間真空乾燥を行った。得られたポリマーについて上記の方法で物性値を求めた。結果を表1に示す。
図4の重合反応装置200を用いて、L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(90/10)の開環重合を行った。重合反応装置200の構成を示す。
ボンベ21 :炭酸ガスボンベ
添加ポット25:1/4インチのSUS316の配管をバルブ24、29の間に挟んで
添加ポットとして使用した。管内には予め
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
(DBU)0.5gを充填した。
反応容器27 :100mlのSUS316製の耐圧容器
開環重合性モノマーとして予め液化させた状態のラクチド
(L−ラクチドおよびD−ラクチド混合物(重量比90/10))と、
開始剤としてのラウリルアルコールと、の混合物(モル比100/3)
108gを予め充填した。
超臨界二酸化炭素の空間容積:100ml−108g/1.27(原材料の比重)=15ml
超臨界二酸化炭素の質量:15ml×0.303(110℃、15MPaでの二酸化炭素の比重)=4.5
混合比:108g/(108g+4.5g)=0.96
開始剤量を、表8の実施例3−2〜3−4の欄に示すように変えた点以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で求めた物性値を表8に示す。
混合比および反応温度を、表8の実施例3−5〜3−7の欄に示すように変えた点以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で求めた物性値を表8に示す。
混合比、及び、反応圧力を、表9の実施例3−8〜3−10の欄に示すように変えた点以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で求めた物性値を表9に示す。
反応容器27内の原材料の充填量を90g(実施例3−11)、70g(実施例3−12)、50g(実施例3−13)、30g(実施例3−19)、10g(実施例3−20)とした以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で求めた物性値を表9および表10に示す。
有機触媒を、1,4−ジアザビシクロ−[2.2.2]オクタン(DABCO)(実施例3−14)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(実施例3−15)、1,3−ジ−tert−ブチルイミダゾール−2−イリデン(ITBU)(実施例3−16)に変更した以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で求めた物性値を表10に示す。
開環重合性モノマーを、実施例3−17では、ε−カプロラクトンに、実施例3−18では、エチレンカーボネートに、それぞれ変えるとともに、使用する有機触媒を、実施例3−17では、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)に変えて、それぞれ2時間重合反応を行った点以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、ポリマーを得た。得られたポリマーについて上記の方法で求めた物性値を表10に示す。
2 計量フィーダー
3 タンク
4 計量フィーダー
5 タンク
6 計量ポンプ
7 タンク
8 計量ポンプ
9 溶融混合装置
10 送液ポンプ
11 タンク
12 計量ポンプ
13 反応容器
14 圧調整バルブ
21 ボンベ
22 ポンプ
23 バルブ
24 バルブ
25 添加ポット
26 バルブ
27 反応容器
28 排出バルブ
29 バルブ
100 重合反応装置
200 重合反応装置
P ポリマー
Claims (5)
- 圧縮性流体と開環重合性モノマーと開環重合開始剤とを接触させた後に、触媒を加えて、前記開環重合性モノマーを開環重合させる工程を有し、
前記圧縮性流体が、超臨界二酸化炭素であり、
前記開環重合性モノマーが、ラクチド、ε−カプロラクトン、ε−カプロラクタム、及びエチレンカーボネートから選択される一種以上であり、
前記触媒が、DABCO、ITBU、DPG、TDB、DBU、DMAP、及びオクチル酸スズから選択される一種以上であり、
前記開環重合開始剤が、水酸基を少なくとも一つ有する化合物である
ことを特徴とするポリマーの製造方法。 - 前記圧縮性流体と前記開環重合性モノマーとを接触させることにより、前記開環重合性モノマーを溶融させた後に、前記触媒を加えることを特徴とする請求項1に記載のポリマーの製造方法。
- 前記触媒は、金属を含有しない有機化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマーの製造方法。
- 前記開環重合性モノマーのポリマー転化率が98モル%以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法。
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